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JP3209419B2 - インクジェット式記録装置 - Google Patents

インクジェット式記録装置

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Publication number
JP3209419B2
JP3209419B2 JP29538599A JP29538599A JP3209419B2 JP 3209419 B2 JP3209419 B2 JP 3209419B2 JP 29538599 A JP29538599 A JP 29538599A JP 29538599 A JP29538599 A JP 29538599A JP 3209419 B2 JP3209419 B2 JP 3209419B2
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JP
Japan
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ink
amount
nozzle opening
printing
flushing
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JP29538599A
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木 一 永 鈴
谷 宗 秀 金
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Seiko Epson Corp
Original Assignee
Seiko Epson Corp
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Publication date
Application filed by Seiko Epson Corp filed Critical Seiko Epson Corp
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Priority to US09/460,413 priority patent/US6561622B1/en
Priority to EP99310051A priority patent/EP1013435B1/en
Priority to DE69912571T priority patent/DE69912571T2/de
Priority to AT99310051T priority patent/ATE253462T1/de
Publication of JP2000233518A publication Critical patent/JP2000233518A/ja
Application granted granted Critical
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    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B41PRINTING; LINING MACHINES; TYPEWRITERS; STAMPS
    • B41JTYPEWRITERS; SELECTIVE PRINTING MECHANISMS, i.e. MECHANISMS PRINTING OTHERWISE THAN FROM A FORME; CORRECTION OF TYPOGRAPHICAL ERRORS
    • B41J2/00Typewriters or selective printing mechanisms characterised by the printing or marking process for which they are designed
    • B41J2/005Typewriters or selective printing mechanisms characterised by the printing or marking process for which they are designed characterised by bringing liquid or particles selectively into contact with a printing material
    • B41J2/01Ink jet
    • B41J2/135Nozzles
    • B41J2/165Prevention or detection of nozzle clogging, e.g. cleaning, capping or moistening for nozzles
    • B41J2/16517Cleaning of print head nozzles
    • B41J2/1652Cleaning of print head nozzles by driving a fluid through the nozzles to the outside thereof, e.g. by applying pressure to the inside or vacuum at the outside of the print head
    • B41J2/16526Cleaning of print head nozzles by driving a fluid through the nozzles to the outside thereof, e.g. by applying pressure to the inside or vacuum at the outside of the print head by applying pressure only

Landscapes

  • Ink Jet (AREA)
  • Particle Formation And Scattering Control In Inkjet Printers (AREA)
  • Photographic Developing Apparatuses (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、印刷データに対応
してノズル開口からインク滴を吐出させて記録媒体にド
ットを形成させるインクジェット記録ヘッドを有したイ
ンクジェット式記録装置において、上記ノズル開口から
印刷と無関係のインク滴を吐出させることにより、ノズ
ル開口のインク滴吐出能力を回復させるインクジェット
式記録装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】一般に、インクジェット記録ヘッド(以
下「記録ヘッド」という)は、図15に示すように、複
数のノズル開口40(図ではひとつしか示していない)
と、各ノズル開口40に連通する圧力発生室41と、こ
の圧力発生室の一部を構成する弾性壁43に当接する圧
電振動子42とを備えている。そして、印刷信号に対応
させて上記圧電振動子42を収縮、伸長させることによ
り圧力発生室41内の圧力を変動させ、この圧力変動に
より圧力発生室41内のインク44をノズル開口40か
らインク滴45として吐出させるように構成されてい
る。
【0003】近年のカラー印刷を行う装置では、上記イ
ンク44としては、黒色だけでなく、イエロー(黄
色),マゼンタ(赤紫),シアン(青緑)等、複数種類
のカラーインクが用いられ、各色ごとに決まったノズル
開口40が設けられている。
【0004】上記のような記録ヘッドでは、印刷データ
がなくなって記録ヘッド自体が休止状態におかれた場合
に、ノズル開口40付近のインク44が乾燥して目詰ま
りが生じてしまう。このため、印刷動作を行わない間は
記録ヘッドをキャップで封止することが行われるが、封
止されたまま長期間放置されると、ノズル開口40近傍
のインク44の溶媒がすこしづつ揮散して粘度が上昇
し、すぐには印刷できなかったり、印刷品質が低下する
等のトラブルが発生しやすくなる。
【0005】さらに、印刷動作により連続的にインク滴
45を吐出しているノズル開口40は、新しいインク4
4が順次供給されて目詰まりはほとんど生じないが、上
端や下端等に位置しインク滴45を吐出する機会が極め
て低いノズル開口40では、印刷中にノズル開口40付
近のインク44が乾燥して増粘し、目詰まりを生じやす
い。
【0006】このような問題に対処するため、印刷開始
前の予備操作の1つとして、記録装置に電源が投入され
た時点や、最初に印刷信号が入力された時点で、印刷と
は無関係に各ノズル開口40から強制的にインク滴45
を吐出させることにより、ノズル開口40の目詰まりを
解消し、インク滴吐出能力を回復させる「フラッシング
動作」や「クリーニング動作」が行なわれている。
【0007】上記「フラッシング動作」は、上記圧電振
動子42に印刷データと無関係の駆動信号を印加するこ
とにより、ノズル開口40周辺の増粘したインク44を
あらかじめ吐出させるものである。また、「クリーニン
グ動作」は、上記「フラッシング動作」だけでは完全に
ノズル開口40の目詰まりが回復されない場合に行われ
るもので、各ノズル開口40に吸引ポンプで負圧を与え
ることにより、圧力発生室41内等の増粘したインク4
4をあらかじめ強制的に吸引するものである。
【0008】ここで、ノズル開口40周辺でインク44
が増粘する程度やノズル開口40の目詰まりは、記録ヘ
ッドがキャップで封止された状態で放置されていた時間
(キャッピング放置時間)やキャップで封止されるまで
の総印刷時間が長くなるほど状態が悪化する。
【0009】したがって、上記「フラッシング動作」と
「クリーニング動作」のいずれを実行するかは、例え
ば、図16に示すように、キャッピング放置時間と総印
刷時間との兼ね合いによって決定され、キャッピング放
置時問あるいは総印刷時間が短い間はフラッシング動作
が実行され(図16のフラッシング領域)、キャッピン
グ放置時間あるいは印刷時間が長くなるとクリーニング
動作を実行させるようになっている(図16のクリーニ
ング領域)。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、黒色,
イエロー,シアン,マゼンタ等、複数種類のインクを使
用したカラー印刷を行う装置の場合、インクの種類によ
って溶媒が揮散する速度に差があるため、キャッピング
放置時間あるいは総印刷時間が同じでも、インクが増粘
する程度にばらつきが生じる。すなわち、同じ条件で使
用しても、ノズル開口によってインク吐出能力に差が生
じるのである。
【0011】そして、上記従来の装置では、クリーニン
グ領域とフラッシング領域との境界が画一的に定められ
ているため、増粘速度が遅いインクが吐出されるノズル
開口では、フラッシングだけで十分にインク吐出能力を
回復できるにもかかわらず、クリーニング動作が行われ
てインクが無駄に消費される場合がある。
【0012】反対に、増粘速度が速いインクが吐出され
るノズル開口では、フラッシングで吐出能力を回復させ
るにはインク粘度が高すぎて、フラッシング時のメニス
カスの挙動が不安定となり、図17に示すように、メニ
スカス46が斜めに深く入り込んでノズル開口40内に
気泡が取り込まれるおそれが生じる。
【0013】また、各ノズル開口には、印刷時の使用頻
度に差がある。例えば、黒色,イエロー,シアン,マゼ
ンタ等、複数種類のインクを使用したカラー印刷を行う
装置の場合、色によって印刷時の使用頻度に差がある。
そして、使用頻度が少ないほど、ノズル開口からインク
滴が吐出されない状態で記録ヘッドが走査する時間が長
く、ノズル開口付近のインクが乾燥して増粘しやすくな
る。このため、頻繁に使用されるインクが吐出されるノ
ズル開口と、そうでないノズル開口とでは、印刷時間が
同じでも、インクの増粘速度に差が生じ、インク吐出能
力にばらつきがでる。そして、上記従来の装置では、イ
ンクの使用頻度にかかわらずフラッシング条件が同一で
あることから、フラッシングだけで十分にインク吐出能
力を回復できるノズル開口にクリーニング動作が行わ
れ、インクが無駄に消費される場合がある。
【0014】反対に、使用頻度が低いインクが吐出され
るノズル開口では、フラッシングで吐出能力を回復させ
るにはインク粘度が高くなりすぎて、フラッシング時の
メニスカスの挙動が不安定となり、図17に示すよう
に、メニスカス46が斜めに深く入り込んでノズル開口
40内に気泡が取り込まれるおそれが生じる。
【0015】一方、クリーニング動作は、吸引ポンプで
強制的にインクを吸引することから、消費されるインク
量がフラッシング動作に比べて多い。したがって、目詰
まり解消に消費されるインク量を減少させて印刷に使用
できる有効インク量を増やすとともに、廃液容積を少な
く抑えるため、フラッシング領域をできるだけ広くし、
できる限り増粘の程度が高い領域までフラッシングでイ
ンク吐出能力を回復させることが望ましい。
【0016】勿論、クリーニング動作に関して、インク
の無駄を防止できるようにクリーニング条件を設定する
ことも望まれている。
【0017】本発明は、このような事情に鑑みなされた
もので、ノズル開口毎、例えばインクの種類によってフ
ラッシング条件やクリーニング条件を変えることによ
り、効率的なフラッシングまたはクリーニングを行うこ
とができるインクジェット式記録装置の提供をその目的
とする。
【0018】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
め、本発明のインクジェット式記録装置は、複数のノズ
ル開口を有する記録ヘッドと、前記ノズル開口からイン
ク滴を排出させ、回復動作を行う駆動手段と、回復動作
時の前記各ノズル開口からのインク排出量を、選択され
たノズル開口毎に設定する設定手段と、回復動作時の前
記各ノズル開口からのインク排出量が前記設定手段によ
って設定されたインク排出量となるように、前記駆動手
段に前記各ノズル開口に対する回復動作を実行させる回
復動作制御手段と、を備えたことを特徴とするインクジ
ェット式記録装置である。
【0019】例えば、駆動手段は、前記ノズル開口から
インク滴を吐出させ、フラッシング動作を行うようにな
っており、設定手段は、フラッシング動作時の前記各ノ
ズル開口からのインク吐出量を、選択されたノズル開口
毎に設定するようになっており、回復動作制御手段は、
フラッシング動作時の前記各ノズル開口からのインク吐
出量が前記設定手段によって設定されたインク吐出量と
なるように、前記駆動手段に前記各ノズル開口に対する
フラッシング動作を実行させるフラッシング制御手段で
ある。
【0020】あるいは、駆動手段は、前記ノズル開口か
らインク滴を吐出させ、フラッシング動作を行うように
なっており、設定手段は、フラッシング動作時の前記各
ノズル開口からのインク吐出量を、選択されたノズル開
口毎に設定するようになっており、回復動作制御手段
は、フラッシング動作時の前記各ノズル開口からのイン
ク吐出量が前記設定手段によって設定されたインク吐出
量となるように、前記駆動手段に前記各ノズル開口に対
するフラッシング動作を実行させるフラッシング制御手
段である。
【0021】選択されたノズル開口毎とは、例えば、増
粘速度が同一のインクを使用するノズル群別に分けた各
ノズル群毎、他の条件で群分けされた各ノズル群毎、あ
るいは、全個別のノズル開口毎、などを意味する。
【0022】例えば、本発明のインクジェット式記録装
置は、増粘速度が速い種類のインクが吐出されるノズル
開口ほどフラッシング時のインク吐出量が多くなるよう
に構成できる。この場合、増粘速度に差があってインク
の種類により粘度にばらつきが生じても、増粘の程度が
比較的激しいインクが吐出されるノズル開口では、フラ
ッシング時に多量のインクを吐出させて十分にインク吐
出能力を回復させることができる。
【0023】一方、それほど増粘していないインクが吐
出されるノズル開口では、少量のインクを吐出させて効
率的にインク吐出能力を回復させることができる。した
がって、複数種類のインクのあいだで増粘する程度にば
らつきが生じても、フラッシング時にそのばらつきに応
じて増粘したインクを効率的に吐出させることにより、
インクの無駄な消費を減少させ、かつ、打ち始めの印字
を安定させることができる。さらに、インクが増粘しす
ぎたノズル開口におけるフラッシング時の気泡の取り込
みというトラブルの発生も激減する。
【0024】しかも、上記のようにインクの種類ごとに
効率的なフラッシングを行うことにより、フラッシング
だけで十分に機能を回復させることができるフラッシン
グ領域を全体として従来より拡大することができる。し
たがって、インク吐出能力の回復に消費するインク量が
減少して印刷に使用できる有効インク量が増えるととも
に、廃液容積も少なく抑えることができる。
【0025】本発明のインクジェット式記録装置におい
て、フラッシング時のインク吐出量を、インク滴吐出数
により多くさせている場合には、インクの種類によって
必要なインク吐出数をあらかじめ設定してフラッシング
すればよいことから、インク吐出量の制御が容易であ
る。
【0026】本発明のインクジェット式記録装置におい
て、キャッピング手段に記録ヘッドが封止されていた時
間を計測するキャッピング時間計測手段を有し、キャッ
ピング時間の基準値を境にインク吐出量が多くなるよう
に構成されている場合や、キャッピング手段に封止され
るまでの印刷時間を計測する印刷時間計測手段を有し、
印刷時間の基準値を境にインクの吐出量が多くなるよう
に構成されている場合には、ノズル開口付近のインクの
増粘の程度をキャッピング放置時間や印刷時間で検知す
るため、制御が容易であるとともに、インクの増粘を確
実に検知してノズル開口のインク吐出能力をフラッシン
グで有効に回復させることができる。
【0027】本発明のインクジェット式記録装置におい
て、キャッピング時間の基準値が複数段階に設定されて
いる場合や、印刷時間の基準値が複数段階に設定されて
いる場合には、インクの種類によって段階的にインク吐
出量を変えることにより、より効率的なフラッシングを
行うことができ、インクの使用効率を向上させることが
できる。
【0028】本発明のインクジェット式記録装置におい
て、増粘速度が速い種類のインクが吐出されるノズル開
口ほど、キャッピング時間の基準値を境としたインク吐
出量の増加量が大きくなるようにした場合や、増粘速度
が速い種類のインクが吐出されるノズル開口ほど、印刷
時間の基準値を境としたインク吐出量の増加量が大きく
なるようにした場合には、キャッピング時間や印刷時間
が長くなり増粘速度が速く急速に増粘が進んだインクの
ノズル開口で、インク吐出量をより多くすることによっ
て、より確実にインク吐出能力を回復させることができ
る。
【0029】さらに、本発明のインクジェット式記録装
置は、前記選択されたノズル開口について、印刷時のイ
ンク吐出回数をカウントする印刷時吐出数カウント手段
をさらに備え、前記設定手段は、前記印刷時吐出数カウ
ント手段がカウントしたインク吐出回数に応じて前記各
ノズル開口からのインク吐出量を設定するようになって
いることを特徴とする。
【0030】この場合、印刷時のインク使用頻度に差が
あり、ノズル開口によってインクの増粘速度に差が生じ
てインク吐出能力にばらつきが生じたとしても、使用頻
度が低く比較的増粘が激しいインクが吐出されるノズル
開口では、フラッシング時に多量のインクを吐出させて
十分にインク吐出能力を回復させることができる。
【0031】一方、使用頻度が高くそれほど増粘しない
インクが吐出されるノズル開口では、少量のインクを吐
出させて効率的にインク吐出能力を回復させることがで
きる。このように、使用頻度に差があるインクの間で増
粘程度にばらつきが生じても、そのばらつきに応じた量
のインクを吐出させる効率的なフラッシングを行うこと
により、インクの無駄な消費を減少させるとともに印刷
を安定させることができる。さらに、インクが増粘しす
ぎたノズル開口におけるフラッシング時の気泡の取り込
みというトラブルの発生も激減する。
【0032】さらに、印刷時のインク吐出回数を、それ
が小さいほど大きい係数に換算する係数換算手段を有
し、あらかじめ設定されたフラッシング時の暫定吐出量
に上記係数を乗じてフラッシング時のインク吐出量を算
出するようになっている場合には、比較的簡単な手順で
適切なフラッシング条件に変えることができ、制御等が
容易である。
【0033】さらに、印刷時吐出数カウント手段でカウ
ントされた印刷時のインク吐出回数を印刷終了時に格納
する(記憶する)格納部を有し、つぎに印刷を開始する
際、上記格納部に格納された印刷時のインク吐出回数を
取り出してフラッシング時のインク吐出量を算出するよ
うになっている場合には、前回の印刷時のインク吐出回
数を印刷開始時のフラッシング条件に反映させることが
でき、印刷中に生じるインク吐出能力のばらつきを効果
的に回復させて、印刷開始時の印刷を安定させることが
できる。
【0034】さらに、記録ヘッドがキャッピング手段に
封止されるまでの印刷時間を計測する印刷時間計測手段
と、キャッピング手段に記録ヘッドが封止されていた時
間を計測するキャッピング時間計測手段とを有し、上記
キャッピング時間と印刷時間の少なくともいずれかが長
くなるほどフラッシング時の暫定吐出量が多くなるよう
に設定されている場合には、一層効率的なフラッシング
を行うことができる。すなわち、キャッピング時間もし
くは印刷時間が長くなるほどインクの増粘は進行し、イ
ンク吐出能力が低下するため、それに応じてフラッシン
グ時の暫定吐出量を多くすることにより、インク吐出回
数によるフラッシング条件にインク増粘の進行程度に応
じた効率的なフラッシング条件を加え、一層効果的なフ
ラッシングを行い、フラッシング領域も拡大することが
できるのである。
【0035】さらに、この場合にも、増粘速度が速い種
類のインクが吐出されるノズル開口ほどフラッシング時
のインク吐出量を増加させることにより、インクの増粘
速度と印刷時のインク吐出回数との両面から一層効率的
なフラッシングを行うことができ、フラッシング領域も
拡大することができるのである。
【0036】なお、前記設定手段は、各インク系統に属
するノズル開口からのインク吐出量を、各インク系統に
属するノズル開口のインク吐出回数のうちで最少のイン
ク吐出回数に基づいて、例えば共通に設定するようにな
っていてもよい。
【0037】また、フラッシング動作時の前記ノズル開
口からのインク吐出量を、前記ノズル開口毎に設定する
設定手段と、フラッシング動作時の前記各ノズル開口か
らのインク吐出量が前記設定手段によって設定されたイ
ンク吐出量となるように、前記駆動手段に前記各ノズル
開口に対するフラッシング動作を実行させるフラッシン
グ制御手段とは、コンピュータシステムによって実現さ
れ得る。
【0038】この場合、コンピュータシステムに設定手
段及びフラッシング制御手段を実現させるためのプログ
ラムを記録したコンピュータ読取り可能な記録媒体も、
本件の保護対象となる。
【0039】また本発明は、複数のノズル開口を有する
記録ヘッドと、前記ノズル開口に対してクリーニング動
作を行う第2駆動手段と、選択されたノズル開口につい
て、印刷時のインク吐出回数をカウントする印刷時吐出
数カウント手段と、前記印刷時吐出数カウント手段がカ
ウントしたインク吐出回数に応じて、前記第2駆動手段
に前記ノズル開口に対するクリーニング動作を実行させ
るクリーニング制御手段と、を備えたことを特徴とする
インクジェット式記録装置である。
【0040】本発明によれば、使用頻度に差があるイン
クの間で増粘程度にばらつきが生じても、そのばらつき
に応じて効率的なクリーニングを行うことにより、イン
クの無駄な消費を減少させるとともに印刷を安定させる
ことができる。
【0041】また、選択されたノズル開口について、印
刷時のインク吐出回数をカウントする印刷時吐出数カウ
ント手段と、前記印刷時吐出数カウント手段がカウント
したインク吐出回数に応じて、前記第2駆動手段に前記
ノズル開口に対するクリーニング動作を実行させるクリ
ーニング制御手段とは、コンピュータシステムによって
実現され得る。
【0042】この場合、コンピュータシステムに印刷時
吐出数カウント手段及びクリーニング制御手段を実現さ
せるためのプログラムを記録したコンピュータ読取り可
能な記録媒体も、本件の保護対象となる。
【0043】
【発明の実施の形態】つぎに、本発明の実施の形態を詳
しく説明する。
【0044】図1は、本発明が適用されるインクジェッ
ト式記録装置の周辺構造の一例を示す図である。この装
置は、上部に6個のインクカートリッジ7が搭載され、
下面に記録ヘッド6が取り付けられたキャリッジ1と、
上記記録ヘッド6を封止等するキャッピング装置8とを
備えている。上記インクカートリッジ7は、内部を6つ
のインク室に区画され、各インク室には、シアン
(C),ライトシアン(LC),マゼンタ(M),ライ
トマゼンタ(LM),イエロー(Y),ブラック(B
K)の6種類のインクが収容されている。
【0045】上記キャリッジ1は、タイミングベルト2
を介してパルスモータ3(ステッピングモータ)に接続
され、ガイドバー4に案内されて記録用紙5の紙幅方向
に往復移動するようになっている。また、上記キャリッ
ジ1には、記録用紙5と対向する面(この例では下面)
に、記録ヘッド6が取り付けられている。そして、この
記録ヘッド6に各インクカートリッジ7からインクが供
給され、キャリッジ1を移動させながら記録用紙5上面
にインク滴を吐出させて記録用紙5に画像や文字をドッ
トマトリックスにより印刷するようになっている。
【0046】上記キャッピング装置8は、キャリッジ1
の移動範囲内の非印刷領域に設けられ、印刷休止中に記
録ヘッド6のノズル開口を封止することによりノズル開
口の乾燥をできるだけ防ぐようになっている。また、こ
のキャッピング装置8は、フラッシング動作によって記
録ヘッド6から吐出されたインク滴を受ける容器として
も作用する。さらに、上記キャッピング装置8は、吸引
ポンプ9に接続され、クリーニング動作時には記録ヘッ
ド6のノズル開口に負圧を与えてノズル開口からインク
を吸引するようになっている。
【0047】図2は、上記記録ヘッド6の一例を示す図
である。この記録ヘッド6は、基台11と、この基台1
1の収容室12に振動可能に収容される圧電振動子13
と、上記基台11の下面に固定される流路ユニット14
とを備えている。
【0048】上記流路ユニット14は、ノズル開口15
が穿設されたノズルプレート16と、弾性変形する薄板
の振動板21と、上記ノズルプレート16および振動板
21に挟まれて液密状に固定された流路形成板20とか
ら構成されている。上記流路形成板20には、上記ノズ
ル開口15に連通する圧力発生室17,インクカートリ
ッジ7からインクの供給を受けるインク室18,このイ
ンク室18から上記圧力発生室17にインクを供給する
インク供給路19に相当する空間が形成されている。そ
して、6種類のインクの色のそれぞれに対応して別々の
インク室18やノズル開口15が設けられている、上記
圧電振動子13は、支持基板22に取り付けられ、この
支持基板22が基台11の収容室12内に固定されるこ
とにより、上記収容室12内に振動可能に収容されてい
る。そして、この圧電振動子13の下端が、流路ユニッ
ト14の振動板21のアイランド部21aに接着されて
いる。図において、23は圧電振動子13に駆動信号を
送る信号ケーブルである。
【0049】上記記録ヘッド6では、例えば、つぎのよ
うにして印刷が行われる。すなわち、まず、圧電振動子
13が充電を受けて収縮すると、圧力発生室17が膨張
し、内部の圧力が低下する。これにより、ノズル開口1
5に形成されているメニスカスが若干圧力発生室17の
方に引き込まれるとともに、インク室18内のインクが
インク供給路19を通って圧力発生室17に供給され
る。
【0050】ついで、所定時間の経過後に圧電振動子1
3の電荷が放電されて圧電振動子13が元の状態に復帰
すると、圧力発生室17が収縮して内部圧力が高くな
る。これにより、圧力発生室17内のインクが圧縮さ
れ、ノズル開口15からインク滴として吐出され、この
インク滴が記録用紙5の上面に吐出されて画像や文字が
印刷される。
【0051】図3は、本発明のインクジェット式記録装
置の第1の実施の形態を示す図である。図3において、
25はホスト(図示せず)からの印刷データを受信する
受信バッファであり、26は上記印刷データをビットマ
ップデータに変換するビットマップ生成手段、27は上
記ビットマップデータを一時格納する印刷バッファであ
る。
【0052】29はヘッド駆動手段(駆動手段)であ
り、上記印刷バッファ27からの印刷信号に対応して、
圧電振動子13に駆動電圧を印加して記録ヘッド6から
インク滴を吐出させる印刷動作を実行する。また、フラ
ッシングのタイミングが到来した時点で、圧電振動子1
3に印刷信号とは無関係の駆動電圧を印加し、記録ヘッ
ド6の各ノズル開口15からインク滴を吐出させるフラ
ッシング動作を実行する。
【0053】32はポンプ駆動手段であり、吸引ポンプ
9によりキャッピング装置8(キャッピング手段)に封
止された状態の記録ヘッド6に負圧を与え、全ノズル開
口15からインクを強制的に吸引するクリーニング動作
を実行する。
【0054】28はキャリッジ制御手段であり、印刷時
にパルスモータ3によりキャリッジ1を移動させて記録
ヘッド6を走査させるとともに、フラッシング動作時や
印刷終了時に、キャッピング装置8と記録ヘッド6が対
向する位置にキャリッジ1を移動させるように制御す
る。
【0055】34は放置タイマ(キャッピング時間計測
手段)であり、キャリッジ制御手段28からの信号等に
より、記録ヘッド6がキャッピング装置8に封止された
ことを検知して起動され、記録ヘッド6がキャッピング
手段8に封止された状態で放置されたキャッピング時間
(以下「放置時間」という)を計測する。また、35は
印刷タイマ(印刷時間計測手段)であり、ヘッド駆動手
段29ならびにキャリッジ制御手段28からの信号等に
より印刷開始を検知して起動され、記録ヘッド6がキャ
ッピング装置8から開放されてから再びキャッピング装
置8に封止されるまでの間の総印刷時間を計測する。上
記放置タイマ34および印刷タイマ35は、いずれも信
号を出力した時点でリセットされる。
【0056】33はモード選択手段(設定手段)であ
り、上記放置タイマ34および印刷タイマ35から出力
された放置時間ならびに総印刷時間の信号を受け、放置
時間と総印刷時間との兼ね合いから、後述する各種の条
件でフラッシング動作を実行するフラッシングモードか
クリーニング動作を実行するクリーニングモードかを選
択し、選択したモードの信号を出力する。
【0057】30はフラッシング制御手段であり、モー
ド選択手段33からの信号を受け、ヘッド駆動手段29
により圧電振動子13に駆動電圧を印加して圧電振動子
13を繰り返し膨張・収縮させ振動させる。そして、各
種の条件でノズル開口15からインク滴を吐出させるフ
ラッシング動作を制御する。
【0058】また、31はクリーニング制御手段であ
り、モード選択手段33からの信号を受け、ポンプ駆動
手段32によるクリーニング動作を制御する。
【0059】図4は、上記インクジェット式記録装置に
おける放置時間と総印刷時間とによるモード選択条件の
一例を示す説明図である。この例では、放置時間と総印
刷時間との兼ね合いにより、F1〜F3の3段階のフラ
ッシングモードおよびクリーニングモードの四段階に分
けている。
【0060】すなわち、総印刷時間(tp)の基準値が
1,2,3時間の3段階に設定され、放置時間(tc)
の基準値が10,20,30,40,50時間の5段階
に設定されている。そして、第3基準線γより長時間側
(tpが1時間未満でtcが50時間以上,tPが1〜
2時間でtcが40時間以上,tPが2〜3時間でtc
が30時間以上,tPが3時間以上)の領域が、クリー
ニングモードが選択されるクリーニング領域に設定され
ている。上記第3基準線γより短時間側が、フラッシン
グ動作が実行されるフラッシング領域に設定されてい
る。
【0061】上記第3基準線γより短時間側のフラッシ
ング領域は、さらに3段階の領域に区分されている。す
なわち、第1基準線αより短時間側(tPが1時間未満
でtcが10時間未満)が、F1モードが選択されるF
1領域、第1基準線αから第2基準線βまで(tpが1
時間未満でtcが10〜30時間,tpが1〜2時間で
tcが20時間未満,tpが2〜3時間でtcが10時
間未満)が、F2モードが選択されるF2領域、第2基
準線βから第3基準線γまで(tpが1時間未満でtc
が30〜50時間,tpが1〜2時間でtcが20〜4
0時間,tpが2〜3時間でtcが10〜30時間)
が、F3モードが選択されるF3領域に、それぞれ設定
されている。
【0062】上記フラッシング領域では、F1領域,F
2領域,F3領域の順に、インクの増粘が進行し、ノズ
ル開口のインク吐出能力が低下している。そして、上記
6種類のインクでは、BK,C=M,LC=LM,Yの
順に増粘速度が速く、ノズル開口のインク吐出能力を早
く低下させやすい。したがって、F1領域,F2領域,
F3領域でフラッシング条件を変更し、増粘速度の速い
インクが吐出されるノズル開口ほど、フラッシング時に
吐出するインク滴数を多くし、かつ、長時間側の領域ほ
どフラッシング時に吐出するインク滴数を多くする。
【0063】ここで、インクの増粘速度について説明す
る。
【0064】染料インクであれば、インク中の固形分量
や不揮発性で高粘度の溶剤量が主な決定要因である。固
形分量や不揮発性で高粘度の溶剤(例えばグリセリンや
エチレングリコール)量が多いと、揮発性の溶剤(例え
ば水やエタノール)が蒸発することで粘度が高くなり得
る。
【0065】顔料インクの場合、それ以外に分散剤の性
質による要因がある。分散性が低い分散剤では、顔料の
凝集が発生し易いので、顔料の凝集により粘度が高くな
り得る。また、低速における粘度は変化しなくても、イ
ンク滴の吐出周波数のように高周波における粘度(動粘
度)は高くなる傾向が強い(非ニュートン流体であるか
ら)。
【0066】さて、例えば、上記F1領域,F2領域,
F3領域での具体的なフラッシング条件(それぞれF1
モード,F2モード,F3モード)としては、つぎのよ
うな設定があげられる。
【0067】 〔フラッシング条件〕 F1モード:各色一律 : 5000ショット/ノズル F2モード:BK :15000ショット/ノズル C,M :10000ショット/ノズル LC,LM,Y: 5000ショット/ノズル F3モード:BK :30000ショット/ノズル C,M :20000ショット/ノズル LC,LM,Y:10000ショット/ノズル 上記のように、放置時間と総印刷時間の基準線α,β,
γを境にフラッシング条件を変更し、放置時間と総印刷
時間のいずれかが長くなるほどフラッシングのインク滴
吐出数を多くするとともに、増粘速度の速い色のインク
が吐出されるノズル開口ほど、インク滴の吐出数の増加
量が大きくなるようにしている。つぎに、上記インクジ
ェット式記録装置の動作の一例を図5に示すフローチャ
ートにしたがって説明する。なお、図5において「S」
は、ステップを意味する。
【0068】まず、電源投入時もしくは印刷開始時に、
放置タイマ34により放置時間を検知するとともに、印
刷タイマ35により総印刷時間を検知する(S1および
S2)。ついで、モード選択手段33により、放置時間
と総印刷時間との兼ね合いにより(図4参照)、第1基
準線αを経過しているか否かを判定する(S3)。第1
基準線αを経過していなければ、F1モードを選択し
(S4)、上記F1モードのフラッシング動作を実行し
たのち(S5)、印刷を実行する(S14)。
【0069】第1基準線αを経過していた場合は、さら
に第2基準線βを経過しているか否かを判定する(S
6)。ここで、第2基準線βを経過していなければ、F
2モードを選択し(S7)、上記F2モードのフラッシ
ング動作を実行したのち(S8)、印刷を実行する(S
14)。
【0070】また、第2基準線βを経過していた場合
は、さらに、第3基準線γを経過しているか否かを判定
する(S9)。そして、第3基準線γを経過していなけ
れば、F3モードを選択し(S10)、上記F3モード
のフラッシング動作を実行したのち(S11)、印刷を
実行する(S14)。
【0071】さらに、第3基準線γを経過していた場合
は、クリーニングモードを選択し(S12)、クリーニ
ング制御手段31およびポンプ駆動手段32ならびに吸
引ポンプ9によりクリーニング動作を実行したのち(S
13)、印刷動作を実行する(S14)。
【0072】このように、上記インクジェット式記録装
置によれば、BK,C,M等の増粘速度が比較的速いイ
ンクが吐出されるノズル開口では、フラッシング時に多
数のインク滴を吐出させて十分にインク吐出能力を回復
させることができる。一方、Y,LC,LM等の増粘速
度が比較的遅いインクが吐出されるノズル開口では、少
数のインク滴を吐出させ、かつ、効率的にインク吐出能
力を回復させることができる。したがって、インクの無
駄な消費を減少させ、打ち始めの印字を安定させること
ができる。また、上記のようにインクの色ごとに効率的
なフラッシング動作を実行することにより、フラッシン
グ領域を全体として拡大できる。このため、クリーニン
グに消費されるインク量が減少して印刷に使用できる有
効インク量が増えるとともに、廃液容積も少なくなる。
【0073】上記例では、フラッシングモードの領域が
全ての色(インク)で同じに設定されているが、色毎に
領域を違えても良い。例えば、もっとも増粘速度が高い
インク(BK)のF1領域を「tpが0.5時間未満で
tcが5時間未満」、F2領域を「tpが0.5時間未
満でtcが5〜25時間、tpが0.5〜1.5時間で
tcが15時間未満、tpが1.5〜3.0時間でtc
が5時間未満」、F3領域を「tpが0.5時間未満で
tcが25〜45時間、tpが0.5〜1.5時間でt
cが15〜35時間、tpが1.5〜3.0時間でtc
が5〜25時間」、それ以外をクリーニング領域とすれ
ば、特定色(この場合BK)の増粘回復に一層の効果が
ある。
【0074】また図1では、キャップ8が全ノズル開口
を覆って同時にクリーニングするように設けられている
ので、一つのインク系統がクリーニング領域であれば、
全ノズルクリーニングを行ってしまうが、キャップ8の
分割等によりインク系統毎にクリーニング可能に構成す
れば、クリーニング領域のインク系統だけをクリーニン
グすることが可能となる。
【0075】なお、上記実施の形態では、色違いのイン
クを例にとって説明したが、これに限定するものではな
く、インクの増粘速度が異なる複数種類のインクであれ
ば、本発明を同様に適用することができる。また、上記
実施の形態では、インク滴の吐出数を増加させてフラッ
シング条件を変化させたが、ヘッド駆動電圧の増加や駆
動パルスの変更等、フラッシング時のインク吐出量を増
加させるものであれば、これに限定するものではない。
【0076】次に、図6は、本発明のインクジェット式
記録装置の第2の実施の形態を示す図である。図6にお
いて、125はホスト(図示せず)からの印刷データを
受信する受信バッファであり、126は上記印刷データ
をビットマップデータに変換するビットマップ生成手
段、127は上記ビットマップデータを一時格納する印
刷バッファである。
【0077】129はヘッド駆動手段(駆動手段)であ
り、上記印刷バッファ127からの印刷信号に対応し
て、圧電振動子13に駆動電圧を印加して記録ヘッド6
からインク滴を吐出させる印刷動作を実行する。また、
フラッシングのタイミングが到来した時点で、圧電振動
子13に印刷信号とは無関係の駆動電圧を印加し、記録
ヘッド6の各ノズル開口15からインク滴を吐出させる
フラッシング動作を実行する。
【0078】132はポンプ駆動手段であり、吸引ポン
プ9によりキャッピング装置8(キャッピング手段)に
封止された状態の記録ヘッド6に負圧を与え、全ノズル
開口15からインクを強制的に吸引するクリーニング動
作を実行する。
【0079】128はキャリッジ制御手段であり、印刷
時にステッピングモータ3によりキャリッジ1を移動さ
せて記録ヘッド6を走査させるとともに、フラッシング
動作時や印刷終了時に、キャッピング装置8と記録ヘッ
ド6が対向する位置にキャリッジ1を移動させるように
制御する。
【0080】136は吐出数カウント手段(印刷時吐出
数カウント手段)であり、印刷バッファ127からの印
刷信号により、記録ヘッド6がキャッピング装置8から
開放されてから再び封止されるまでの印刷中に、ノズル
開口15からのインク滴の吐出数(吐出回数)を、各色
のインクが吐出されるノズル開口15ごとにカウントす
る。139は格納部であり、上記吐出数を記録紙5一枚
あたりの百分率に換算した吐出率として一時格納する。
137は上記格納部139から取り出した吐出率を、小
さい値ほど大きな値になるよう吐出係数(乗算係数)に
換算する係数換算手段(設定手段の係数決定部)であ
る。なお、上記吐出数カウント手段136は、吐出数を
格納部139に出力した時点でリセットされる。
【0081】上記係数換算手段137による吐出率と吐
出係数との換算は、例えば、つぎの換算表に示すように
行われる。ここで、吐出率と吐出係数との換算は、吐出
されるインク色のノズル開口15ごとに行われる。
【0082】〔換算表〕 吐出率 吐出係数 0〜 3% → 3.0 3〜 10% → 2.0 10〜 30% → 1.5 30〜 50% → 1.0 50〜100% → 0.5 134は放置タイマ(キャッピング時間計測手段)であ
り、キャリッジ制御手段128からの信号等により、記
録ヘッド6がキャッピング装置8に封止されたことを検
知して起動され、記録ヘッド6がキャッピング手段8に
封止された状態で放置されたキャッピング時間(以下
「放置時間」という)を計測する。また、135は印刷
タイマ(印刷時間計測手段)であり、ヘッド駆動手段1
29ならびにキャリッジ制御手段128からの信号等に
より印刷開始を検知して起動され、記録ヘッド6がキャ
ッピング装置8から開放されてから再びキャッピング装
置8に封止されるまでの間の総印刷時間を計測する。上
記放置タイマ134および印刷タイマ135は、いずれ
も信号を出力した時点でリセットされる。
【0083】133はモード選択手段(設定手段の暫定
吐出量記憶部及び暫定吐出量決定部)であり、上記放置
タイマ134および印刷タイマ135から出力された放
置時間ならびに総印刷時間の信号を受け、放置時間と総
印刷時間との兼ね合いから、後述する各種の条件でフラ
ッシング動作を実行するフラッシングモードかクリーニ
ング動作を実行するクリーニングモードかを選択し、選
択したモードの信号を出力する(図16参照)。
【0084】138はフラッシング数算出手段(設定手
段の算出本体部)であり、モード選択手段133からフ
ラッシングモードの信号及びあらかじめ設定されていた
暫定フラッシング数(例えば20000ショット/ノズ
ル)を受け、係数換算手段137から各インク色のノズ
ル開口15ごとの吐出係数を検知して、暫定フラッシン
グ数に上記吐出係数を乗じ、実際のフラッシング動作で
吐出させるフラッシング数をノズル開口15ごとに算出
する。
【0085】130はフラッシング制御手段であり、フ
ラッシング数算出手段138で算出されたフラッシング
数を受けて、ヘッド駆動手段29により圧電振動子13
に駆動電圧を印加して圧電振動子13を繰り返し膨張・
収縮させ振動させる。そして、各インク色のノズル開口
15ごとに算出されたフラッシング数でインク滴を吐出
させる(フラッシング動作を行う)。
【0086】また、131はクリーニング制御手段であ
り、モード選択手段133からの信号を受け、ポンプ駆
動手段132によるクリーニング動作を制御する。
【0087】つぎに、上記インクジェット式記録装置の
動作の一例を図7に示すフローチャートにしたがって説
明する。なお、図7において「S」は、ステップを意味
する。
【0088】まず、電源投入時もしくは印刷開始時に、
放置タイマ134により放置時間を検知するとともに、
印刷タイマ135により総印刷時間を検知する(S10
1およびS102)。ついで、モード選択手段133に
より、放置時間と総印刷時間との兼ね合いにより(図1
6参照)、基準時間を経過しているか否かを判定する
(S103)。基準時間を経過していなければフラッシ
ングモード(図16におけるフラッシング領域)を選択
する(S104)。一方、基準時間を経過していればク
リーニングモード(図16におけるクリーニング領域)
を選択する(S109)。
【0089】そして、フラッシングモードが選択された
場合、前の印刷終了時に吐出数カウント手段136でカ
ウントされた吐出数をもとに格納部139に格納されて
いた吐出率を検知し(S105)、係数換算手段137
で吐出係数に換算する(S106)。つぎに、フラッシ
ング数算出手段138により、あらかじめ設定されてい
た暫定フラッシング数と上記吐出係数とを乗じ、実際に
フラッシング動作で実行するフラッシング数を各インク
色のノズル開口15ごとに算出する(S107)。この
ように、吐出数を一定の係数に換算し、暫定フラッシン
グ数に上記係数を乗じることによりフラッシング数を算
出することから、比較的簡単な手順でフラッシング条件
を変えることができる。
【0090】ついで、上記フラッシング算出手段138
で算出されたフラッシング数にもとづいて、フラッシン
グ制御手段130およびヘッド駆動手段129により、
各インク色のノズル開口15に応じたフラッシング数で
フラッシング動作を実行する(S108)。
【0091】一方、クリーニングモードが選択された場
合には、クリーニング制御手段131およびポンプ駆動
手段132ならびに吸引ポンプ9によりクリーニング動
作が実行され(S110)、記録ヘッド6の全ノズル開
口15に負圧が与えられてノズル開口15付近の増粘し
たインクが強制的に吸引される。
【0092】そして、上記フラッシング動作もしくはク
リーニング動作が実行されたのち、印刷動作が実行され
る(S111)。印刷動作実行中には、吐出数カウント
手段136により、印刷終了までの間、ノズル開口15
からのインク滴の吐出数を、各色のノズル開口15ごと
にカウントする(S112)。そして、印刷終了時に
は、上記吐出数を記録紙一枚あたりの百分率に換算した
吐出率として格納部139に一時格納し(S113)、
次回印刷開始時のフラッシング動作の際の、フラッシン
グ数の算出に使用する。このように、印刷時の吐出数を
格納部に格納し、つぎの印刷開始時のフラッシング条件
に反映させることから、印刷開始時の印刷が安定する。
【0093】上記インクジェット式記録装置によれば、
色によってまたノズル開口15の配置位置によって使用
頻度に差がありインクの増粘程度にばらつきが生じて
も、フラッシング時にそのばらつきに応じたフラッシン
グ数でインクを効率的に吐出させることにより、インク
の無駄な消費を減少させるとともに印刷を安定させるこ
とができる。また、インク色ごとまたノズル開口ごとに
効率的なフラッシングを行うことにより、フラッシング
領域を拡大し、印刷に使用できる有効インク量を増やせ
るとともに、廃液容積も少なく抑えることができる。
【0094】上記例では、全てのインク系統で吐出係数
を同じに設定しているが、インク系統毎に吐出係数を変
えて、増粘速度が速いインク系統ほど吐出係数が大きく
なるように設定しても良い。この場合、増粘速度が速い
インク系統のノズル開口ほどフラッシング数が大きくな
り、より印刷が安定し、フラッシング領域の拡大が可能
となる。
【0095】また、上記例では、各インク系統のノズル
開口ごとにフラッシング条件を異ならせる例を説明した
が、最も吐出係数の小さなノズルと同じフラッシング数
を同一のインク系統に属する他のノズルに適用しても良
い。例えば、各インク系統において、一つのノズルでも
吐出係数が3.0であれば、他のノズルにも吐出係数
3.0のフラッシング数を適用する。この場合、全ての
ノズル開口ごとにフラッシング数制御を行う場合と比較
して、ヘッドの駆動制御が容易となる。
【0096】次に、図8は、本発明の第3の実施の形態
を説明する図である。この装置では、モード選択手段1
33において、放置時間と総印刷時間との兼ね合いによ
り、F1〜F3の3段階のフラッシングモードとクリー
ニングモードの四つのモードが選択されるようになって
いる。フラッシング領域では、F1領域,F2領域,F
3領域の順に、インクの増粘が進行し、ノズル開口のイ
ンク吐出能力が低下する。したがって、F1〜F3のフ
ラッシングモードでは、暫定フラッシング数が、放置時
間と総印刷時間の少なくともいずれかが長くなるほど多
くなるよう設定されている。例えば、暫定フラッシング
数として、F1モードで15000ショット/ノズル、
F2モードで20000ショット/ノズル、F3モード
で25000ショット/ノズルに設定される。それ以外
は、図6に示すものと同様である。
【0097】つぎに、上記インクジェット式記録装置の
動作の一例を図9に示すフローチャートにしたがって説
明する。なお、図9において「S」は、ステップを意味
する。
【0098】まず、電源投入時もしくは印刷開始時に、
放置時間および総印刷時間を検知したのち(S201お
よびS202)、モード選択手段133により、上記放
置時間と総印刷時間との兼ね合いにより(図8参照)、
第1基準線αを経過しているか否かを判定する(S20
3)。第1基準線αを経過していなければ、F1モード
を選択し(S204)、吐出率を検知して吐出係数に換
算する(S205およびS206)。つぎに、F1モー
ドの暫定フラッシング数と上記吐出係数とからF1モー
ドのフラッシング数を算出し(S207)、上記F1モ
ードのフラッシング動作を実行する(S208)。その
のち、印刷を実行し(S223)、印刷中の吐出数のカ
ウントと吐出率の格納を行う(S224およびS22
5)。
【0099】第1基準線αを経過していた場合は、さら
に第2基準線βを経過しているか否かを判定する(S2
09)。ここで、第2基準線βを経過していなければ、
F2モードを選択し(S210)、F2モードのフラッ
シング数の算出、フラッシング動作の実行等を行ったの
ち(S211〜S214)、印刷を実行する(S22
3)。
【0100】また、第2基準線βを経過していた場合
は、さらに、第3基準線γを経過しているか否かを判定
する(S215)。そして、第3基準線γを経過してい
なければ、F3モードを選択し(S216)、F3モー
ドのフラッシング数の算出、フラッシング動作の実行等
を行ったのち(S217〜S220)、印刷を実行する
(S223)。
【0101】さらに、第3基準線γを経過していた場合
は、クリーニングモードを選択し(S221)、クリー
ニング動作を実行したのち(S222)、印刷動作を実
行する(S223)。それ以外は、上記第2の実施の形
態と同様である。
【0102】この装置によれば、放置時間もしくは総印
刷時間が長くなってインク吐出能力が低下するのに応
じ、フラッシング時の暫定フラッシング数が多くなるよ
うにすることにより、インク増粘の進行程度に応じた一
層効率的なフラッシングを行うことができ、フラッシン
グ領域も拡大することができる。それ以外は、第2の実
施の形態と同様の作用効果を奏する。
【0103】上記例では、暫定フラッシング数がフラッ
シングモード毎に異なるように設定されているが、暫定
フラッシング数を共通とし、吐出係数をフラッシングモ
ード毎に異なるように設定しても良い。例えば暫定フラ
ッシング数を15000ショットとし、F2モード及び
F3モードの吐出係数をF1モードの4/3倍及び5/
3倍とすれば、全く同じ結果が得られる。
【0104】また、上記例では、F3モードはフラッシ
ングモードとされているが、フラッシングとクリーニン
グとを吐出係数によって判定するモード、としても良
い。例えば吐出係数が1.5以下であれば、吐出係数と
暫定フラッシング数に応じたフラッシングを行い、吐出
係数が2.0以上であればクリーニングを行う。この場
合、インク増粘の進行程度に応じたクリーニングが可能
となるので、印刷が安定する。
【0105】次に、図10は、本発明のインクジェット
式記録装置の第4の実施の形態を示す図である。本実施
の形態のインクジェット式記録装置は、第2吐出数カウ
ント手段236、第2格納部239、第2係数換算部2
37を更に備える他は、第2の実施の形態のインクジェ
ット式記録装置と略同様の構成である。
【0106】第2吐出数カウント手段236は、直前の
フラッシングまたはクリーニング時の情報と印刷バッフ
ァ227からの印刷信号とにより、直前のフラッシング
またはクリーニング時から現在時点までの印刷中に、ノ
ズル開口15からのインク滴の吐出数を、各色のインク
が吐出されるノズル開口15ごとにカウントする。
【0107】第2格納部239は、上記吐出数を一時格
納する。第2係数換算部237は、第2格納部239か
ら取り出した吐出数を、小さい値ほど大きな値になるよ
う吐出係数に換算する。吐出数から吐出係数への換算
は、吐出されるインク色のノズル開口15ごとに行われ
る。第2係数換算手段237による吐出係数の換算は、
吐出数から吐出率を求めてから、係数換算手段137と
同様に行ってもよい。
【0108】フラッシング算出手段138は、第2係数
換算手段237から各インク色のノズル開口15ごとの
吐出係数を受けて、あらかじめ設定されていた暫定フラ
ッシング数(例えば20000ショット/ノズル)に上
記吐出係数を乗じ、実際のフラッシング動作で吐出させ
るフラッシング数をノズル開口15ごとに算出可能にな
っている。
【0109】フラッシング制御手段130は、フラッシ
ング数算出手段138で算出されたフラッシング数を検
知し、ヘッド駆動手段129により圧電振動子13に駆
動電圧を印加して圧電振動子13を繰り返し膨張・収縮
させ振動させる。そして、各インク色のノズル開口15
ごとに算出されたフラッシング数でインク滴を吐出させ
る(フラッシング動作を行う)。
【0110】つぎに、上記インクジェット式記録装置の
動作の一例を、図11に示すフローチャートにしたがっ
て説明する。なお、図11において「S」は、ステップ
を意味する。
【0111】図11に示すフロー動作は、印刷継続中の
動作であり、例えば印刷が停止して(例えば1パス印刷
が終了して)2秒以上が経過した時や、印字が開始され
る時にスタートする。
【0112】第2吐出数カウント手段236は、直前の
フラッシングまたはクリーニング時から現在時点までの
ノズル開口15からのインク滴の吐出数を、各色のイン
クが吐出されるノズル開口15ごとにカウントする。そ
して、第2格納部239は、上記吐出数を時々刻々に更
新しながら格納する。
【0113】一方、第2係数換算手段237は、直前の
フラッシングまたはクリーニング時からの経過時間を計
測するフラッシングタイマ(図示せず)を用いて、直前
のフラッシングまたはクリーニング時からの経過時間が
10秒以上か否かを判別する(S301)。
【0114】直前のフラッシングまたはクリーニング時
からの経過時間が10秒未満の場合には、スループット
アップのため、以下の動作を行うことなくフロー動作を
終了する。
【0115】直前のフラッシングまたはクリーニング時
からの経過時間が10秒以上の場合には、続いて、第2
格納部239に格納された吐出数(または吐出率)を参
照する(S302)。そして、第2係数換算手段237
は、当該吐出数が、例えば100ドット以上か否かを判
別する(S303)。
【0116】吐出数が100ドット未満の場合には、ス
ループットアップのため、以下の動作を行うことなくフ
ロー動作を終了する。
【0117】吐出数が100ドット以上の場合には、第
2係数換算手段237が、吐出数(または吐出率)から
各インク色のノズル開口15ごとの吐出係数を換算し、
フラッシング算出手段138が、第2係数換算手段23
7からの吐出係数と、モード選択手段33からの暫定フ
ラッシング数とを乗じて、実際のフラッシング動作で吐
出させるフラッシング数をノズル開口15ごとに算出す
る(S304)。
【0118】算出されたノズル開口15の全てのフラッ
シング数が0である場合には、スループットアップのた
め、以下のS306を行わない(S305)。
【0119】いずれかのフラッシング数が0でない場合
には、フラッシング制御手段130が、フラッシング数
算出手段138で算出されたフラッシング数に基づい
て、ヘッド駆動手段129により圧電振動子13に駆動
電圧を印加して圧電振動子13を繰り返し膨張・収縮さ
せ振動させる。そして、各インク色のノズル開口15ご
とに算出されたフラッシング数でインク滴を吐出させる
(S307)。
【0120】フラッシング動作を行った場合、第2格納
部239の吐出数がリセットされる(S308)。
【0121】なお、フラッシングタイマは、印刷継続
中、すなわちキャップ開放中、常に動作し、フラッシン
グ動作の実行またはクリーニング動作の実行によってリ
セットされ、同時に再スタートされる。
【0122】上記インクジェット式記録装置によれば、
印刷継続中(改ページ動作中等の印刷停止時を含む)に
おいて、色によってまたノズル開口の配置位置によって
使用頻度に差がありインクの増粘程度にばらつきが生じ
ても、フラッシング時にそのばらつきに応じたフラッシ
ング数でインクを効率的に吐出させることにより、イン
クの無駄な消費を減少させるとともに印刷を安定させる
ことができる。また、インク色ごと及びノズル開口ごと
に効率的なフラッシングを行うことにより、スループッ
トが向上し、印刷に使用できる有効インク量を増やせる
とともに、廃液容積も少なく抑えることができる。
【0123】上記の第2乃至第4の実施の形態におい
て、インク色によって暫定フラッシング数を変えるよう
にしてもよい。例えば、上記6種類のインクでは、B
K,C=M,LC=LM,Yの順に増粘速度が速く、ノ
ズル開口のインク吐出能力を早く低下させやすい。した
がって、増粘速度の速いインクが吐出されるノズル開口
ほど、暫定フラッシング数を多く設定しておくことによ
り、インクそのものの増粘速度が速いほどフラッシング
数を多くし、かつ、印刷時の吐出数が少ないほどフラッ
シング数を多くすることができる。このようにすること
により、インクの増粘速度と印刷時の吐出数との両面か
ら実際のフラッシング数を算出し、一層効率的なフラッ
シングを実行させることができる。
【0124】なお、上記各実施の形態では、本発明を軸
方向に伸縮する圧電振動子13を用いた記録ヘッド6を
有するインクジェット式記録装置に適用した例を示した
が、これに限定するものではなく、たわみ振動によって
圧力発生室17を膨張・収縮させる記録ヘッドや、バブ
ルジェット式記録ヘッド等を有するインクジェット式記
録装置に適用してもよい。この場合も、同様の作用効果
を奏する。
【0125】なお、フラッシング動作またはクリーニン
グ動作は、それぞれ所定のフラッシングポジションまた
はクリーニングポジションにキャリッジを移動して行わ
れる。
【0126】さらに、上記各実施の形態において、受信
バッファ25、125、ビットマップ生成手段26、1
26、印刷バッファ27、127、キャリッジ制御手段
28、128、ヘッド駆動手段29、129、フラッシ
ング制御手段30、130、クリーニング制御手段3
1、131、ポンプ駆動手段32、132、モード選択
手段33、133、放置タイマ34、134、印刷タイ
マ35、135、吐出数カウント手段36、136、係
数換算手段37、137、フラッシング数算出手段3
8、138、格納部39、139、第2吐出数カウント
手段236、第2係数換算手段237及び第2格納部2
39の少なくとも一部は、コンピュータシステムによっ
て実現され得る。
【0127】この場合、コンピュータシステムに前記各
要素を実現させるためのプログラムを記録したコンピュ
ータ読取り可能な記録媒体も、本件の保護対象である。
【0128】さらに、前記の各要素が、コンピュータシ
ステム上で動作するOS等のプログラムによって実現さ
れる場合、当該OS等のプログラムを制御する各種命令
を含むプログラムを記録した記録媒体も、本件の保護対
象である。
【0129】なお、クリーニング制御手段131が、吐
出数カウント手段(印刷時吐出数カウント手段)136
によりカウントされたインク吐出回数に応じて、ポンプ
駆動手段132(駆動手段)を制御するようになってい
てもよい。この場合、クリーニング制御手段131は、
印刷タイマ135が計測した印刷時間の長さや、放置タ
イマ134が計測したキャッピング時間の長さをも考慮
することが好ましい。このような実施の形態について、
図12乃至図14を用いて説明する。
【0130】図12は、本発明のインクジェット式記録
装置の第5の実施の形態を示す図である。図12におい
て、137cは格納部139から取り出した吐出率を、
小さい値ほど大きな値になるよう吸引量係数(乗算係
数)に換算する吸引量係数換算手段(設定手段の係数決
定部)である。吸引量係数換算手段137cは、吸引量
算出手段(設定手段の算出本体部)138cを介して、
クリーニング制御手段131に接続されている。
【0131】その他の構成は、図6に示す第2の実施の
形態と略同様の構成である。第5の実施の形態におい
て、図6に示す第2の実施の形態と同一の部分には同一
の符号を付して詳細な説明は省略する。
【0132】吸引量係数換算手段137cによる吐出率
と吸引量係数との換算は、例えば、つぎの換算表に示す
ように行われる。ここで、吐出率と吸引量係数との換算
は、吐出されるインク色のノズル開口15ごとに行われ
る。
【0133】〔換算表〕 吐出率 吸引量係数 0〜 3% → 4.0 3〜 10% → 2.5 10〜 30% → 1.5 30〜 50% → 1.2 50〜100% → 1.0 吸引量算出手段(設定手段の算出本体部)138は、モ
ード選択手段133からクリーニングモードの信号及び
あらかじめ設定されていた暫定吸引量を受け、吸引量係
数換算手段137cから各インク色のノズル開口15ご
との吸引量係数を検知して、暫定吸引量に上記吸引量係
数を乗じ、実際のクリーニング動作で吸引する吸引量を
ノズル開口15ごとに算出する。
【0134】この場合、モード選択手段133におい
て、放置時間と総印刷時間との兼ね合いにより、図14
に示すように、クリーニングモードはCL1〜CL2の
2モードが選択されるようになっている。CL1領域、
CL2領域の順に、インクの増粘が進行し、ノズル開口
のインク吐出能力が低下する。したがって、CL1〜C
L2のクリーニングモードでは、暫定吸引量が、放置時
間と総印刷時間の少なくともいずれかが長くなるほど多
くなるよう設定されている。例えば、暫定吸引量とし
て、CL1モードで0.5ml、Cl2モードで2.0
mlに設定される。
【0135】それぞれの吸引量は、ポンプ駆動手段13
2のポンプ回転量及び回転時間に対応している。この場
合、前記の暫定吸引量0.5mlは、暫定回転数1回転
/s×暫定回転時間2sによって実現され、暫定吸引量
2.0mlは、暫定回転数2回転/s×暫定回転時間
4.5sによって実現される。なお、一般的に、回転時
間の制御よりも、回転数の制御の方が容易であるため、
算出された(吸引量係数を乗じた後の)吸引量の実現に
は、回転数制御を利用することが好ましい。
【0136】クリーニング制御手段131は、吸引量算
出手段138cで算出された吸引量を受けて、各インク
色のノズル開口15ごとにクリーニング動作を実施す
る。
【0137】上記インクジェット式記録装置の動作の一
例を図13に示すフローチャートにしたがって説明す
る。なお、図13において「S」は、ステップを意味す
る。
【0138】まず、電源投入時もしくは印刷開始時に、
放置タイマ134により放置時間を検知するとともに、
印刷タイマ135により総印刷時間を検知する(S10
1cおよびS102c)。ついで、モード選択手段13
3により、放置時間と総印刷時間との兼ね合いにより、
第3基準線γを経過していなければ各フラッシングモー
ドが選択される(S103c、S109c)。この場合
のフローは、図9に示す第3の実施の形態のフローと同
様である。
【0139】一方、第3基準線γを経過していれば、さ
らに第4基準線δを経過しているか否かを判定して(S
104c)、CL1クリーニングモードまたはCL2ク
リーニングモードが選択される(S104a、S104
b)。
【0140】そして、各クリーニングモードが選択され
た場合、前の印刷終了時に吐出数カウント手段136で
カウントされた吐出数をもとに格納部139に格納され
ていた吐出率を検知し(S105a、S105b)、吸
引量係数換算手段137cで吸引量係数に換算する(S
106a、106b)。つぎに、吸引量算出手段138
cにより、あらかじめ設定されていた暫定吸引量と上記
吸引量係数とを乗じ、実際にクリーニング動作で実行す
る吸引量を各インク色のノズル開口15ごとに算出する
(S107a、107b)。このように、吐出数を一定
の係数に換算し、暫定吸引量に上記係数を乗じることに
より吸引量を算出することから、比較的簡単な手順でク
リーニング条件を変えることができる。
【0141】ついで、上記吸引量算出手段138で算出
された吸引量にもとづいて、クリーニング制御手段13
1およびポンプ駆動手段132により、各インク色のノ
ズル開口15に応じた吸引量でクリーニング動作を実行
する(S108c)。
【0142】一方、各フラッシングモードが選択された
場合には、フラッシング制御手段130およびヘッド駆
動手段129によりフラッシング動作が実行される(図
9参照)。
【0143】そして、上記フラッシング動作もしくは上
記クリーニング動作が実行されたのち、印刷動作が実行
される(S111c)。印刷動作実行中には、吐出数カ
ウント手段136により、印刷終了までの間、ノズル開
口15からのインク滴の吐出数を、各色のノズル開口1
5ごとにカウントする(S112c)。そして、印刷終
了時には、上記吐出数を記録紙一枚あたりの百分率に換
算した吐出率として格納部139に一時格納し(S11
3c)、次回印刷開始時のフラッシング動作及びクリー
ニング動作の際の、フラッシング数または吸引量の算出
に使用する。このように、印刷時の吐出数を格納部に格
納し、つぎの印刷開始時のフラッシング条件及びクリー
ニング条件に反映させることから、印刷開始時の印刷が
安定する。
【0144】本実施の形態によれば、色によってまたノ
ズル開口15の配置位置によって使用頻度に差がありイ
ンクの増粘程度にばらつきが生じても、フラッシング時
にそのばらつきに応じたフラッシング数でインクを効率
的に吐出させることにより、さらには、クリーニング時
にそのばらつきに応じた吸引量でインクを効率的に吸引
することにより、インクの無駄な消費を減少させるとと
もに印刷を安定させることができる。また、インク色ご
とまたノズル開口ごとに効率的なフラッシングまたはク
リーニングを行うことにより、印刷に使用できる有効イ
ンク量を増やせるとともに、廃液容積も少なく抑えるこ
とができる。
【0145】上記例では、全てのインク系統で吐出係数
と吸引量係数を同じに設定しているが、インク系統毎に
吐出係数または吸引量係数を変えて、増粘速度が速いイ
ンク系統ほど吐出係数または吸引量係数が大きくなるよ
うに設定しても良い。この場合、増粘速度が速いインク
系統のノズル開口ほどフラッシング数または吸引量が大
きくなり、より印刷が安定し、フラッシング領域の拡大
や、少量吸引での回復が可能となる。
【0146】この場合、コンピュータシステムに前記各
要素を実現させるためのプログラムを記録したコンピュ
ータ読取り可能な記録媒体も、本件の保護対象である。
【0147】さらに、前記の各要素が、コンピュータシ
ステム上で動作するOS等のプログラム(第2のプログ
ラム)によって実現される場合、当該OS等のプログラ
ム(第2のプログラム)を制御する各種命令を含むプロ
グラムを記録した記録媒体も、本件の保護対象である。
【0148】また、上記例では、各インク系統のノズル
開口ごとにフラッシング条件とクリーニング条件(吸引
条件)とを異ならせる例を説明したが、最も吐出係数の
小さなノズルと同じフラッシング数または吸引量を同一
のインク系統に属する他のノズルに適用しても良い。例
えば、各インク系統において、一つのノズルでも吐出係
数が3.0であれば、他のノズルにも吐出係数3.0の
フラッシング数を適用する。あるいは、各インク系統に
おいて、一つのノズルでも吸引量係数が4.0であれ
は、他のノズルにも吸引量係数4.0を適用する。この
場合、全てのノズル開口ごとにフラッシング数制御また
は吸引量制御を行う場合と比較して、制御が容易とな
る。
【0149】
【発明の効果】以上のように、本発明のインクジェット
式記録装置によれば、増粘速度に差があってインクの種
類により粘度にばらつきが生じても、増粘の程度が比較
的激しいインクが吐出されるノズル開口では、フラッシ
ング時に多量のインクを吐出させて十分にインク吐出能
力を回復させることができる。一方、それほど増粘して
いないインクが吐出されるノズル開口では、少量のイン
クを吐出させて効率的にインク吐出能力を回復させるこ
とができる。したがって、複数種類のインクのあいだで
増粘する程度にばらつきが生じても、フラッシング時に
そのばらつきに応じて増粘したインクを効率的に吐出さ
せることにより、インクの無駄な消費を減少させ、か
つ、打ち始めの印字を安定させることができる。さら
に、インクが増粘しすぎたノズル開口におけるフラッシ
ング時の気泡の取り込みというトラブルの発生も激減す
る。
【0150】しかも、上記のようにインクの種類ごとに
効率的なフラッシングを行うことにより、フラッシング
だけで十分に機能を回復させることができるフラッシン
グ領域を全体として従来より拡大することができる。し
たがって、インク吐出能力の回復に消費するインク量が
減少して印刷に使用できる有効インク量が増えるととも
に、廃液容積も少なく抑えることができる。
【0151】本発明のインクジェット式記録装置におい
て、フラッシング時のインク吐出量を、インク滴吐出数
により多くさせている場合には、インクの種類によって
必要なインク吐出数をあらかじめ設定してフラッシング
すればよいことから、インク吐出量の制御が容易であ
る。
【0152】本発明のインクジェット式記録装置におい
て、キャッピング手段に記録ヘッドが封止されていた時
間を計測するキャッピング時間計測手段を有し、キャッ
ピング時間の基準値を境にインク吐出量が多くなるよう
に構成されている場合や、キャッピング手段に封止され
るまでの印刷時間を計測する印刷時間計測手段を有し、
印刷時間の基準値を境にインクの吐出量が多くなるよう
に構成されている場合には、ノズル開口付近のインクの
増粘の程度をキャッピング放置時間や印刷時間で検知す
るため、制御が容易であるとともに、インクの増粘を確
実に検知してノズル開口のインク吐出能力をフラッシン
グで有効に回復させることができる。
【0153】本発明のインクジェット式記録装置におい
て、キャッピング時間の基準値が複数段階に設定されて
いる場合や、印刷時間の基準値が複数段階に設定されて
いる場合には、インクの種類によって段階的にインク吐
出量を変えることにより、より効率的なフラッシングを
行うことができ、インクの使用効率を向上させることが
できる。
【0154】本発明のインクジェット式記録装置におい
て、増粘速度が速い種類のインクが吐出されるノズル開
口ほど、キャッピング時間の基準値を境としたインク吐
出量の増加量が大きくなるようにした場合や、増粘速度
が速い種類のインクが吐出されるノズル開口ほど、印刷
時間の基準値を境としたインク吐出量の増加量が大きく
なるようにした場合には、キャッピング時間や印刷時間
が長くなり増粘速度が速く急速に増粘が進んだインクの
ノズル開口で、インク吐出量をより多くすることによっ
て、より確実にインク吐出能力を回復させることができ
る。
【0155】また、本発明のインクジェット式記録装置
によれば、使用頻度に差があるノズル開口の間で増粘程
度にばらつきが生じても、そのばらつきに応じた量のイ
ンクを吐出させる効率的なフラッシングを行うことによ
り、インクの無駄な消費を減少させるとともに印刷を安
定させることができる。さらに、インクが増粘しすぎた
ノズル開口におけるフラッシング時の気泡の取り込みと
いうトラブルの発生も激減する。
【0156】本発明のインクジェット式記録装置におい
て、印刷時のインク吐出回数を、それが小さい値ほど大
きい係数に換算する係数換算手段を有し、あらかじめ設
定されたフラッシング時の暫定吐出量に上記係数を乗じ
てフラッシング時のインク吐出量を算出するようになっ
ている場合には、比較的簡単な手順で適切なフラッシン
グ条件に変えることができ、制御等が容易である。
【0157】本発明のインクジェット式記録装置におい
て、吐出数カウント手段でカウントされた印刷時のイン
ク吐出回数(吐出率)を印刷終了時に格納する格納部を
有し、つぎに印刷を開始する際、上記格納部に格納され
たインク吐出回数を取り出してフラッシング時のインク
吐出量を算出するようになっている場合には、直前のイ
ンクの吐出回数を印刷開始時のフラッシング条件に反映
させることができ、印刷中に生じるインク吐出能力のば
らつきを効果的に回復させて、印刷開始時の印刷を安定
させることができる。
【0158】また、本発明のインクジェット式記録装置
において、直前のフラッシングまたはクリーニング動作
時から現在時点までの吐出数に基づいてフラッシング条
件を決める場合、印刷継続中のインク吐出能力のばらつ
きを効果的に回復させることができ、スループットを向
上し、継続中の印刷を安定させることができる。
【0159】本発明のインクジェット式記録装置におい
て、記録ヘッドがキャッピング手段に封止されるまでの
印刷時間を計測する印刷時間計測手段と、キャッピング
手段に記録ヘッドが封止されていた時間を計測するキャ
ッピング時間計測手段とを有し、上記キャッピング時間
と印刷時間の少なくともいずれかが長くなるほどフラッ
シング時の暫定吐出量が多くなるように設定されている
場合には、一層効率的なフラッシングを行うことができ
る。すなわち、キャッピング時間もしくは印刷時間が長
くなるほどインクの増粘は進行し、インク吐出能力が低
下するため、それに応じてフラッシング時の暫定吐出量
を多くすることにより、インク吐出回数によるフラッシ
ング条件にインク増粘の進行程度に応じた効率的なフラ
ッシング条件を加え、一層効果的なフラッシングを行
い、フラッシング領域も拡大することができるのであ
る。
【0160】また、増粘速度が速い種類のインクが吐出
されるノズル開口ほどフラッシング時のインク吐出量を
増加させることにより、インクの増粘速度と印刷時の吐
出数との両面から一層効率的なフラッシングを行うこと
ができ、フラッシング領域も拡大することができるので
ある。
【0161】また、本発明のインクジェット式記録装置
によれば、使用頻度に差があるノズル開口の間で増粘程
度にばらつきが生じても、そのばらつきに応じて効率的
なクリーニングを行うことにより、インクの無駄な消費
を減少させるとともに印刷を安定させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明が適用されるインクジェット式記録装置
の一例を示す斜視図である。
【図2】インクジェット記録ヘッドの一例を示す断面図
である。
【図3】本発明のインクジェット式記録装置の第1の実
施の形態を示す構成図である。
【図4】図3のインクジェット式記録装置におけるキャ
ッピング放置時間と印刷時間とによるモード選択条件を
示す説明図である。
【図5】図3のインクジェット式記録装置の動作を示す
フローチャートである。
【図6】本発明のインクジェット式記録装置の第2の実
施の形態を示す構成図である。
【図7】図6のインクジェット式記録装置の動作を示す
フローチャートである。
【図8】本発明のインクジェット式記録装置の第3の実
施の形態のインクジェット式記録装置におけるキャッピ
ング放置時間と印刷時間とによるモード選択条件を示す
説明図である。
【図9】図8のインクジェット式記録装置の動作を示す
フローチャートである。
【図10】本発明のインクジェット式記録装置の第4の
実施の形態を示す構成図である。
【図11】図10のインクジェット式記録装置の動作を
示すフローチャートである。
【図12】本発明のインクジェット式記録装置の第5の
実施の形態を示す構成図である。
【図13】図12のインクジェット式記録装置の動作を
示すフローチャートである。
【図14】図12のインクジェット式記録装置における
キャッピング放置時間と印刷時間とによるモード選択条
件を示す説明図である。
【図15】従来例のインクジェット記録ヘッドを示す一
部破断断面図であり、(a)は定常状態、(b)は圧電
振動子が収縮した状態、(c)はインク滴を吐出する状
態である。
【図16】従来のインクジェット式記録装置におけるキ
ャッピング放置時間と印刷時間とによるモード選択条件
を示す説明図である。
【図17】従来のインクジェット式記録装置におけるフ
ラッシング動作時のメニスカスの状態を示す説明図であ
る。
【符号の説明】
1 キャリッジ 2 タイミングベルト 3 パルスモータ(ステッピングモータ) 4 ガイドバー 5 記録用紙 6 記録ヘッド 7 インクカートリッジ 8 キャッピング装置 9 吸引ポンプ 11 基台 12 収容室 13 圧電振動子 14 流路ユニット 15 ノズル開口 16 ノズルプレート 17 圧力発生室 18 インク室 19 インク供給路 20 流路形成板 21 振動板 21a アイランド部 22 支持基板 23 信号ケーブル 25、125 受信バッファ 26、126 ビットマップ生成手段 27、127 印刷バッファ 28、128 キャリッジ制御手段 29、129 ヘッド駆動手段 30、130 フラッシング制御手段 31、131 クリーニング制御手段 32、132 ポンプ駆動手段 33、133 モード選択手段 34、134 放置タイマ 35、135 印刷タイマ 36、136 吐出数カウント手段 37、137 係数換算手段 38、138 フラッシング数算出手段 39、139 格納部 236 第2吐出数カウント手段 237 第2係数換算手段 239 第2格納部
フロントページの続き (56)参考文献 特開 平6−246931(JP,A) 特開 平7−47696(JP,A) 特開 平5−318718(JP,A) 特開 平7−144419(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B41J 2/165 - 2/185

Claims (31)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】複数のノズル開口を有する記録ヘッドと、 前記ノズル開口からインク滴を排出させ、回復動作を行
    う駆動手段と、 回復動作時の前記各ノズル開口からのインク排出量を、
    選択されたノズル開口毎に設定する設定手段と、 回復動作時の前記各ノズル開口からのインク排出量が前
    記設定手段によって設定されたインク排出量となるよう
    に、前記駆動手段に前記各ノズル開口に対する回復動作
    を実行させる回復動作制御手段と、 前記記録ヘッドのノズル開口を封止するキャッピング手
    段と、 前記記録ヘッドが、前記キャッピング手段によって封止
    されていたキャッピング時間を計測するキャッピング時
    間計測手段と、 を備え、 駆動手段は、前記ノズル開口からインク滴を吐出させ、
    フラッシング動作を行うようになっており、 設定手段は、フラッシング動作時の前記各ノズル開口か
    らのインク吐出量を、選択されたノズル開口毎に、使用
    される各インクの増粘速度と、前記キャッピング時間計
    測手段によって計測されるキャッピング時間と、に応じ
    て設定するようになっており、 回復動作制御手段は、フラッシング動作時の前記各ノズ
    ル開口からのインク吐出量が前記設定手段によって設定
    されたインク吐出量となるように、前記駆動手段に前記
    各ノズル開口に対するフラッシング動作を実行させるフ
    ラッシング制御手段であることを特徴とするインクジェ
    ット式記録装置。
  2. 【請求項2】選択されたノズル開口は、増粘速度が同一
    のインクを使用するノズル開口であることを特徴とする
    請求項1に記載のインクジェット式記録装置。
  3. 【請求項3】選択されたノズル開口は、個別のノズル開
    口であることを特徴とする請求項1に記載のインクジェ
    ット式記録装置。
  4. 【請求項4】フラッシング動作時の前記各ノズル開口か
    らのインク吐出量は、前記各ノズル開口で使用される各
    インクの増粘速度に応じて多くなるように設定されるこ
    とを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載のイン
    クジェット式記録装置。
  5. 【請求項5】フラッシング動作時の前記各ノズル開口か
    らのインク吐出量は、前記キャッピング時間の長さに応
    じて多くなるように設定されることを特徴とする請求項
    1乃至4のいずれかに記載のインクジェット式記録装
    置。
  6. 【請求項6】複数のノズル開口を有する記録ヘッドと、 前記ノズル開口からインク滴を排出させ、回復動作を行
    う駆動手段と、 回復動作時の前記各ノズル開口からのインク排出量を、
    選択されたノズル開口毎に設定する設定手段と、 回復動作時の前記各ノズル開口からのインク排出量が前
    記設定手段によって設定されたインク排出量となるよう
    に、前記駆動手段に前記各ノズル開口に対する回復動作
    を実行させる回復動作制御手段と、 前記記録ヘッドのノズル開口を封止するキャッピング手
    段と、 前記記録ヘッドが、前記キャッピング手段を離れて印刷
    を実行し、再び前記キャッピング手段に戻るまでの印刷
    時間を計測する印刷時間計測手段と、 を備え、 駆動手段は、前記ノズル開口からインク滴を吐出させ、
    フラッシング動作を行うようになっており、 設定手段は、フラッシング動作時の前記各ノズル開口か
    らのインク吐出量を、選択されたノズル開口毎に、使用
    される各インクの増粘速度と、前記印刷時間計測手段に
    よって計測される印刷時間と、に応じて設定するように
    なっており、 回復動作制御手段は、フラッシング動作時の前記各ノズ
    ル開口からのインク吐出量が前記設定手段によって設定
    されたインク吐出量となるように、前記駆動手段に前記
    各ノズル開口に対するフラッシング動作を実行させるフ
    ラッシング制御手段であることを特徴とするインクジェ
    ット式記録装置。
  7. 【請求項7】フラッシング動作時の前記各ノズル開口か
    らのインク吐出量は、前記印刷時間の長さに応じて多く
    なるように設定されることを特徴とする請求項6に記載
    のインクジェット式記録装置。
  8. 【請求項8】複数のノズル開口を有する記録ヘッドと、 前記ノズル開口からインク滴を排出させ、回復動作を行
    う駆動手段と、 回復動作時の前記各ノズル開口からのインク排出量を、
    選択されたノズル開口毎に設定する設定手段と、 回復動作時の前記各ノズル開口からのインク排出量が前
    記設定手段によって設定されたインク排出量となるよう
    に、前記駆動手段に前記各ノズル開口に対する回復動作
    を実行させる回復動作制御手段と、 前記選択されたノズル開口について、印刷時のインク吐
    出回数をカウントする印刷時吐出数カウント手段と、 を備え、 駆動手段は、前記ノズル開口からインク滴を吐出させ、
    フラッシング動作を行うようになっており、 設定手段は、フラッシング動作時の前記各ノズル開口か
    らのインク吐出量を、選択されたノズル開口毎に、前記
    印刷時吐出数カウント手段がカウントしたインク吐出回
    数に応じて設定するようになっており、 回復動作制御手段は、フラッシング動作時の前記各ノズ
    ル開口からのインク吐出量が前記設定手段によって設定
    されたインク吐出量となるように、前記駆動手段に前記
    各ノズル開口に対するフラッシング動作を実行させるフ
    ラッシング制御手段であり、 前記設定手段は、 インク吐出回数の多少によって乗算係数を決定する係数
    決定部と、 暫定吐出量を記憶する暫定吐出量記憶部と、 暫定吐出量を決定すると共に、決定した暫定吐出量を前
    記暫定吐出量記憶部に記憶させる暫定吐出量決定部と、 前記乗算係数と前記暫定吐出量とを乗じてインク吐出量
    とする算出本体部と、を有しており、 前記暫定吐出量決定部は、前記選択されたノズル開口で
    使用される各インクの増粘速度に応じて暫定吐出量を決
    定するようになっていることを特徴とするインクジェッ
    ト式記録装置。
  9. 【請求項9】前記印刷時吐出数カウント手段は、直前の
    電源投入時から現在時点までについて、印刷時のノズル
    開口のインク吐出回数をカウントするようになっている
    ことを特徴とする請求項8に記載のインクジェット式記
    録装置。
  10. 【請求項10】電源の投入及び遮断に関わらず、データ
    を記憶することができる格納部を更に備え、 前記格納部は、前記印刷時吐出数カウント手段に接続さ
    れて、前記各ノズル開口についてのインク吐出回数のカ
    ウント結果を記憶するようになっており、 前記設定手段は、前記格納部に記憶されたインク吐出回
    数に応じて、フラッシング動作時の前記各ノズル開口か
    らのインク吐出量を設定するようになっていることを特
    徴とする請求項9に記載のインクジェット式記録装置。
  11. 【請求項11】前記印刷時吐出数カウント手段は、直前
    のフラッシングまたはクリーニング動作時から現在時点
    までについて、印刷時のノズル開口のインク吐出回数を
    カウントするようになっていることを特徴とする請求項
    8乃至10のいずれかに記載のインクジェット式記録装
    置。
  12. 【請求項12】前記記録ヘッドのノズル開口を封止する
    キャッピング手段と、 前記記録ヘッドが、前記キャッピング手段を離れて印刷
    を実行し、再び前記キャッピング手段に戻るまでの印刷
    時間を計測する印刷時間計測手段と、 を更に備え、 前記暫定吐出量決定部は、前記印刷時間計測手段が計測
    した印刷時間の長さに応じて暫定吐出量を決定するよう
    になっていることを特徴とする請求項8乃至11のいず
    れかに記載のインクジェット式記録装置。
  13. 【請求項13】前記記録ヘッドのノズル開口を封止する
    キャッピング手段と、 前記記録ヘッドが、前記キャッピング手段によって封止
    されていたキャッピング時間を計測するキャッピング時
    間計測手段と、 を更に備え、 前記暫定吐出量決定部は、前記キャッピング時間計測手
    段が計測したキャッピング時間の長さに応じて暫定吐出
    量を決定するようになっていることを特徴とする請求項
    8乃至12のいずれかに記載のインクジェット式記録装
    置。
  14. 【請求項14】前記設定手段は、ノズル開口からのイン
    ク吐出量を、前記選択されたノズル開口のインク吐出回
    数のうちで最少のインク吐出回数に基づいて設定するよ
    うになっていることを特徴とする請求項8乃至13のい
    ずれかに記載のインクジェット式記録装置。
  15. 【請求項15】選択されたノズル開口は、増粘速度が同
    一のインクを使用するノズル開口であることを特徴とす
    る請求項8乃至14のいずれかに記載のインクジェット
    式記録装置。
  16. 【請求項16】選択されたノズル開口は、個別のノズル
    開口であることを特徴とする請求項8乃至14のいずれ
    かに記載のインクジェット式記録装置。
  17. 【請求項17】複数のノズル開口を有する記録ヘッド
    と、 前記ノズル開口からインク滴を排出させ、回復動作を行
    う駆動手段と、 回復動作時の前記各ノズル開口からのインク排出量を、
    選択されたノズル開口毎に設定する設定手段と、 回復動作時の前記各ノズル開口からのインク排出量が前
    記設定手段によって設定されたインク排出量となるよう
    に、前記駆動手段に前記各ノズル開口に対する回復動作
    を実行させる回復動作制御手段と、 前記選択されたノズル開口について、印刷時のインク吐
    出回数をカウントする印刷時吐出数カウント手段と、 を備え、 駆動手段は、前記ノズル開口からインク滴を吸引して、
    クリーニング動作を行うようになっており、 設定手段は、クリーニング動作時の前記各ノズル開口か
    らのインク吸引量を、選択されたノズル開口毎に、前記
    印刷時吐出数カウント手段がカウントしたインク吐出回
    数に応じて設定するようになっており、 回復動作制御手段は、クリーニング動作時の前記各ノズ
    ル開口からのインク吸引量が前記設定手段によって設定
    されたインク吸引量となるように、前記駆動手段に前記
    各ノズル開口に対するクリーニング動作を実行させるク
    リーニング制御手段であり、 前記設定手段は、 インク吐出回数の多少によって乗算係数を決定する係数
    決定部と、 暫定吸引量を記憶する暫定吸引量記憶部と、 暫定吸引量を決定すると共に、決定した暫定吸引量を前
    記暫定吸引量記憶部に記憶させる暫定吸引量決定部と、 前記乗算係数と前記暫定吸引量とを乗じてインク吸引量
    とする算出本体部と、を有しており、 前記暫定吸引量決定部は、前記選択されたノズル開口で
    使用される各インクの増粘速度に応じて暫定吸引量を決
    定するようになっていることを特徴とするインクジェッ
    ト式記録装置。
  18. 【請求項18】前記印刷時吐出数カウント手段は、直前
    の電源投入時から現在時点までについて、印刷時のノズ
    ル開口のインク吐出回数をカウントするようになってい
    ることを特徴とする請求項17に記載のインクジェット
    式記録装置。
  19. 【請求項19】電源の投入及び遮断に関わらず、データ
    を記憶することができる格納部を更に備え、 前記格納部は、前記印刷時吐出数カウント手段に接続さ
    れて、前記各ノズル開口についてのインク吐出回数のカ
    ウント結果を記憶するようになっており、 前記設定手段は、前記格納部に記憶されたインク吐出回
    数に応じて、クリーニング動作時の前記各ノズル開口か
    らのインク吸引量を設定するようになっていることを特
    徴とする請求項18に記載のインクジェット式記録装
    置。
  20. 【請求項20】前記印刷時吐出数カウント手段は、直前
    のフラッシングまたはクリーニング動作時から現在時点
    までについて、印刷時のノズル開口のインク吐出回数を
    カウントするようになっていることを特徴とする請求項
    17乃至19のいずれかに記載のインクジェット式記録
    装置。
  21. 【請求項21】前記記録ヘッドのノズル開口を封止する
    キャッピング手段と、 前記記録ヘッドが、前記キャッピング手段を離れて印刷
    を実行し、再び前記キャッピング手段に戻るまでの印刷
    時間を計測する印刷時間計測手段と、 を更に備え、 前記暫定吸引量決定部は、前記印刷時間計測手段が計測
    した印刷時間の長さに応じて暫定吸引量を決定するよう
    になっていることを特徴とする請求項17乃至20のい
    ずれかに記載のインクジェット式記録装置。
  22. 【請求項22】前記記録ヘッドのノズル開口を封止する
    キャッピング手段と、 前記記録ヘッドが、前記キャッピング手段によって封止
    されていたキャッピング時間を計測するキャッピング時
    間計測手段と、 を更に備え、 前記暫定吸引量決定部は、前記キャッピング時間計測手
    段が計測したキャッピング時間の長さに応じて暫定吸引
    量を決定するようになっていることを特徴とする請求項
    17乃至21のいずれかに記載のインクジェット式記録
    装置。
  23. 【請求項23】前記設定手段は、ノズル開口からのイン
    ク吸引量を、前記選択されたノズル開口のインク吐出回
    数のうちで最少のインク吐出回数に基づいて設定するよ
    うになっていることを特徴とする請求項17乃至22の
    いずれかに記載のインクジェット式記録装置。
  24. 【請求項24】選択されたノズル開口は、増粘速度が同
    一のインクを使用するノズル開口であることを特徴とす
    る請求項17乃至23のいずれかに記載のインクジェッ
    ト式記録装置。
  25. 【請求項25】選択されたノズル開口は、個別のノズル
    開口であることを特徴とする請求項17乃至23のいず
    れかに記載のインクジェット式記録装置。
  26. 【請求項26】複数のノズル開口を有する記録ヘッド
    と、 前記ノズル開口からインク滴を排出させ、回復動作を行
    う駆動手段と、 前記記録ヘッドのノズル開口を封止するキャッピング手
    段と、 を備えたインクジェット式記録装置を制御するための制
    御装置であって、 回復動作時の前記各ノズル開口からのインク排出量を、
    選択されたノズル開口毎に設定する設定手段と、 回復動作時の前記各ノズル開口からのインク排出量が前
    記設定手段によって設定されたインク排出量となるよう
    に、前記駆動手段に前記各ノズル開口に対する回復動作
    を実行させる回復動作制御手段と、 前記記録ヘッドが、前記キャッピング手段によって封止
    されていたキャッピング時間を計測するキャッピング時
    間計測手段と、 を備え、 駆動手段は、前記ノズル開口からインク滴を吐出させ、
    フラッシング動作を行うようになっており、 設定手段は、フラッシング動作時の前記各ノズル開口か
    らのインク吐出量を、選択されたノズル開口毎に、使用
    される各インクの増粘速度と、前記キャッピング時間計
    測手段によって計測されるキャッピング時間と、に応じ
    て設定するようになっており、 回復動作制御手段は、フラッシング動作時の前記各ノズ
    ル開口からのインク吐出量が前記設定手段によって設定
    されたインク吐出量となるように、前記駆動手段に前記
    各ノズル開口に対するフラッシング動作を実行させるフ
    ラッシング制御手段であることを特徴とする制御装置。
  27. 【請求項27】複数のノズル開口を有する記録ヘッド
    と、 前記ノズル開口からインク滴を排出させ、回復動作を行
    う駆動手段と、 前記記録ヘッドのノズル開口を封止するキャッピング手
    段と、 を備えたインクジェット式記録装置を制御するための制
    御装置であって、 回復動作時の前記各ノズル開口からのインク排出量を、
    選択されたノズル開口毎に設定する設定手段と、 回復動作時の前記各ノズル開口からのインク排出量が前
    記設定手段によって設定されたインク排出量となるよう
    に、前記駆動手段に前記各ノズル開口に対する回復動作
    を実行させる回復動作制御手段と、 前記記録ヘッドが、前記キャッピング手段を離れて印刷
    を実行し、再び前記キャッピング手段に戻るまでの印刷
    時間を計測する印刷時間計測手段と、 を備え、 駆動手段は、前記ノズル開口からインク滴を吐出させ、
    フラッシング動作を行うようになっており、 設定手段は、フラッシング動作時の前記各ノズル開口か
    らのインク吐出量を、選択されたノズル開口毎に、使用
    される各インクの増粘速度と、前記印刷時間計測手段に
    よって計測される印刷時間と、に応じて設定するように
    なっており、 回復動作制御手段は、フラッシング動作時の前記各ノズ
    ル開口からのインク吐出量が前記設定手段によって設定
    されたインク吐出量となるように、前記駆動手段に前記
    各ノズル開口に対するフラッシング動作を実行させるフ
    ラッシング制御手段であることを特徴とする制御装置。
  28. 【請求項28】複数のノズル開口を有する記録ヘッド
    と、 前記ノズル開口からインク滴を排出させ、回復動作を行
    う駆動手段と、 を備えたインクジェット式記録装置を制御するための制
    御装置であって、 回復動作時の前記各ノズル開口からのインク排出量を、
    選択されたノズル開口毎に設定する設定手段と、 回復動作時の前記各ノズル開口からのインク排出量が前
    記設定手段によって設定されたインク排出量となるよう
    に、前記駆動手段に前記各ノズル開口に対する回復動作
    を実行させる回復動作制御手段と、 前記選択されたノズル開口について、印刷時のインク吐
    出回数をカウントする印刷時吐出数カウント手段と、 を備え、 駆動手段は、前記ノズル開口からインク滴を吐出させ、
    フラッシング動作を行うようになっており、 設定手段は、フラッシング動作時の前記各ノズル開口か
    らのインク吐出量を、選択されたノズル開口毎に、前記
    印刷時吐出数カウント手段がカウントしたインク吐出回
    数に応じて設定するようになっており、 回復動作制御手段は、フラッシング動作時の前記各ノズ
    ル開口からのインク吐出量が前記設定手段によって設定
    されたインク吐出量となるように、前記駆動手段に前記
    各ノズル開口に対するフラッシング動作を実行させるフ
    ラッシング制御手段であり、 前記設定手段は、 インク吐出回数の多少によって乗算係数を決定する係数
    決定部と、 暫定吐出量を記憶する暫定吐出量記憶部と、 暫定吐出量を決定すると共に、決定した暫定吐出量を前
    記暫定吐出量記憶部に記憶させる暫定吐出量決定部と、 前記乗算係数と前記暫定吐出量とを乗じてインク吐出量
    とする算出本体部と、を有しており、 前記暫定吐出量決定部は、前記選択されたノズル開口で
    使用される各インクの増粘速度に応じて暫定吐出量を決
    定するようになっていることを特徴とする制御装置。
  29. 【請求項29】複数のノズル開口を有する記録ヘッド
    と、 前記ノズル開口からインク滴を排出させ、回復動作を行
    う駆動手段と、 前記記録ヘッドのノズル開口を封止するキャッピング手
    段と、 を備えたインクジェット式記録装置を制御するための制
    御装置であって、 回復動作時の前記各ノズル開口からのインク排出量を、
    選択されたノズル開口毎に設定する設定手段と、 回復動作時の前記各ノズル開口からのインク排出量が前
    記設定手段によって設定されたインク排出量となるよう
    に、前記駆動手段に前記各ノズル開口に対する回復動作
    を実行させる回復動作制御手段と、 前記選択されたノズル開口について、印刷時のインク吐
    出回数をカウントする印刷時吐出数カウント手段と、 を備え、 駆動手段は、前記ノズル開口からインク滴を吸引して、
    クリーニング動作を行うようになっており、 設定手段は、クリーニング動作時の前記各ノズル開口か
    らのインク吸引量を、選択されたノズル開口毎に、前記
    印刷時吐出数カウント手段がカウントしたインク吐出回
    数に応じて設定するようになっており、 回復動作制御手段は、クリーニング動作時の前記各ノズ
    ル開口からのインク吸引量が前記設定手段によって設定
    されたインク吸引量となるように、前記駆動手段に前記
    各ノズル開口に対するクリーニング動作を実行させるク
    リーニング制御手段であり、 前記設定手段は、 インク吐出回数の多少によって乗算係数を決定する係数
    決定部と、 暫定吸引量を記憶する暫定吸引量記憶部と、 暫定吸引量を決定すると共に、決定した暫定吸引量を前
    記暫定吸引量記憶部に記憶させる暫定吸引量決定部と、 前記乗算係数と前記暫定吸引量とを乗じてインク吸引量
    とする算出本体部と、を有しており、 前記暫定吸引量決定部は、前記選択されたノズル開口で
    使用される各インクの増粘速度に応じて暫定吸引量を決
    定するようになっていることを特徴とするインクジェッ
    ト式記録装置。
  30. 【請求項30】少なくとも1台のコンピュータを含むコ
    ンピュータシステムによって実行されて、前記コンピュ
    ータシステムに請求項26乃至29のいずれかに記載の
    制御装置を実現させるプログラムを記録したコンピュー
    タ読取り可能な記録媒体。
  31. 【請求項31】少なくとも1台のコンピュータを含むコ
    ンピュータシステム上で動作する第2のプログラムを制
    御する命令が含まれており、 前記コンピュータシステムによって実行されて、前記第
    2のプログラムを制御して、前記コンピュータシステム
    に請求項26乃至29のいずれかに記載の制御装置を実
    現させるプログラムを記録したコンピュータ読取り可能
    な記録媒体。
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