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JP3194830U - 凍結防止構造 - Google Patents

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JP3194830U
JP3194830U JP2014005192U JP2014005192U JP3194830U JP 3194830 U JP3194830 U JP 3194830U JP 2014005192 U JP2014005192 U JP 2014005192U JP 2014005192 U JP2014005192 U JP 2014005192U JP 3194830 U JP3194830 U JP 3194830U
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里美 原田
里美 原田
志野 雅英
雅英 志野
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Sekisui Kasei Co Ltd
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Abstract

【課題】PTCヒーター線を用いて配管をより均一に加熱することができる凍結防止構造を提供する。【解決手段】水が流れる配管80と、配管80に取り付けられたPTCヒーター線30とを少なくとも備え、配管80内に流れる水の凍結を防止する凍結防止構造1Aである。PTCヒーター線30は、一対の給電線11,12の間で並列に接続されている正温度係数特性を有した複数の発熱体13,13,…を備えており、複数の発熱体13,13,…は、一対の給電線11,12の長手方向に沿って等間隔に一対の給電線11,12に接続されている。PTCヒーター線30は、一対の給電線11,12が配管30の水が流れる方向に沿うように、配管30の外壁面に取り付けられている。【選択図】図7

Description

本考案は、正温度係数特性を有したPTCヒーター線を用いた凍結防止構造に関する。
従来から、正温度係数(PTC)特性を有した発熱体を備えたPTCヒーター線は知られており、柔軟性があり敷設が容易なことから、融雪、水道管の凍結防止等の用途に広く用いられている。ここで、PTC特性とは、Positive Temperature Coefficientの頭文字を取ったものであり、温度が高くなると電気抵抗が正の数の係数だけ変化する特性をいう。
たとえば、特許文献1には、一対の長尺給電線、該一対の給電線の間で並列に接続されている複数の正温度係数特性を備えた発熱体、および前記給電線および発熱体を包囲する絶縁材料からなる被覆材を備えた凍結防止用のPTCヒーター線が記載されている。ここで、PTCヒーター線は、水道管など水が流れる配管に螺旋状に巻き付けて用いられて、凍結防止構造の一部として構成される。
特開平08−41936号公報
しかしながら、PTCヒーター線を配管に対して同じピッチで螺旋状に巻き付けることは難しく、特に、配管の曲がった部分に等ピッチでPTCヒーター線を巻き付けることは極めて困難である。このような結果、PTCヒーター線により加熱された配管に温度ムラが生じてしまう。温度ムラが生じた配管は局所的に熱膨張差が生じるため、配管に対するPTCヒーター線の巻き付けが緩み易く、PTCヒーター線による配管の不均一な加熱が助長されてしまう。
本考案は、このような点を鑑みてなされたものであり、PTCヒーター線を用いて配管をより均一に加熱することができる凍結防止構造を提供することにある。
このような課題を鑑みて、本考案に係る凍結防止構造は、水が流れる配管と、該配管に取り付けられたPTCヒーター線と、を少なくとも備え、前記配管内に流れる水の凍結を防止する凍結防止構造であって、前記PTCヒーター線は、並列に配置された一対の給電線と、該一対の給電線の間で並列に接続されている正温度係数特性を有した複数の発熱体と、前記一対の給電線および前記発熱体を包囲する絶縁材料からなる被覆材と、を少なくとも備えており、前記複数の発熱体は、前記一対の給電線の長手方向に沿って等間隔に前記一対の給電線に接続されており、前記PTCヒーター線は、前記一対の給電線が前記配管の水が流れる方向に沿うように、前記配管の外壁面に取り付けられていることを特徴とする。
本考案の凍結防止構造によれば、PTCヒーター線の一対の給電線が水の流れる方向に沿うように配管の外壁面に取り付けられているので、配管の水の流れる方向に等間隔にPTCヒーター線の発熱体を配置することができる。これにより、PTCヒーター線を螺旋状に配管に巻き付けた場合に比べて配管をより均一に加熱することができる。
より好ましい態様としては、前記凍結防止構造は、前記PTCヒーター線を複数直列に接続するとともに、前記PTCヒーター線を前記配管に取り付けた状態で、前記PTCヒーター線および前記配管を断熱部材で被覆した構造であって、前記断熱部材は、少なくとも各PTCヒーター線の両端の位置において、前記配管の周方向に沿って断熱部材の外壁面に結束部材を周回させて該結束部材で前記断熱部材を締め付けることにより、前記PTCヒーター線および前記配管に取り付けられている。
この態様によれば、配管にPTCヒーター線を取り付けた状態で、断熱部材がこれらを被覆しているので、PTCヒーター線の発熱体からの熱を効率的に配管に伝えることができる。結束部材が、少なくとも各PTCヒーター線の両端の位置において、断熱部材の外壁面を周回して断熱部材を締め付けるので、PTCヒーター線の端部の位置から発熱体の熱が逃げることを抑制することができる。特に、断熱部材にクッション性を有した発泡樹脂または発泡ゴムなどを用いた場合には、結束部材で断熱部材を締め付けたとしても、その締め付け力により発熱体等が損傷することを回避することができる。
さらに好ましい態様としては、PTCヒーター線が複数直列に接続されていることを前提に、前記各PTCヒーター線の端部には、前記PTCヒーター線同士を直列に接続するためのコネクタが取付けられており、該コネクタは、前記一対の給電線の各給電線に接続された接続線と、前記一対の給電線とこれに接続された接続線との接続部分を覆うように成形された樹脂成形体と、を備え、前記PTCヒーター線同士は、該PTCヒーター線同士の端部に取付けられたコネクタの接続線を接続することにより、直列接続されており、直列接続された前記PTCヒーター線同士の端部に取付けられたコネクタは、前記配管の周方向に並んで配置されている。
この態様によれば、直列接続されるPTCヒーター線同士の端部のコネクタは、配管の周方向に並んで配置されるので、直列接続されるPTCヒーター線の端部近傍の発熱体同士を、配管の水が流れる方向に近づけることができる。
また、直列接続されるPTCヒーター線同士のコネクタ(の樹脂成形体)は、配管の周方向に並んで配置されているので、コネクタの樹脂成形体の双方が配置された位置に結束部材を周回させて、結束部材で断熱部材を締め付けることができる。これにより、結束部材による締め付け力を樹脂成形体に作用させることができ、締め付け力により発熱体等が損傷することを回避することができる。
また、別の好ましい態様としては、前記配管は、水平方向に沿ってまたは水平方向に対して傾斜して配置されており、前記PTCヒーター線は、前記配管の下部の外壁面に取り付けられている。
この態様によれば、PTCヒーター線は、配管の下部の外壁面に取り付けられているので、配管内の水を配管の下部から加熱または保温することができる。これにより、配管内の水の凍結をより効率的に防止することができる。
さらにPTCヒーター線のうち他のPTCヒーター線と直列に接続されない側のPTCヒーター線の端部は、給電線および発熱体を包囲する被覆材を熱融着することで封止されていてもよい。PTCヒーター線の端部において、絶縁封止用の部材を別途用意することを要しないので部品点数を低減することができる。また、封止は被覆材を熱融着することで行われるので、長時間にわたって端部の高い密閉性、気密性が維持される。
さらに、正温度係数特性を有した発熱体は、チタン酸バリウムに添加物を加えたセラミックスからなるものであってもよく、カーボンブラックのような導電体粉末を含む樹脂組成物からなるものであってもよい。後者の場合には、発熱体が柔軟性を備えているので、より可撓性、柔軟性に富んだPTCヒーター線となる。
本考案によれば、PTCヒーター線を用いて配管をより均一に加熱することができる。
本考案の第1実施形態の凍結防止構造を構成するPTCヒーター線の発熱部を説明するための模式的斜視図である。 図1に示す発熱部を第1被覆材によって覆った発熱部被覆体を説明するための模式的斜視図である。 図2に示す発熱部被覆体に、金属の編組線と第2被覆材を覆ったPTCヒーター線を説明するための模式的斜視図である。 図1に示すPTCヒーター線のうち、PTCヒーター線同士を接続するためのコネクタを説明するための模式図であり、(a)はPTCヒーター線の端部に取付けられたコネクタの模式的斜視図、(b)は、(a)のA−A線矢視断面図、(c)は、(a)のB−B線矢視断面図である。 図1に示すPTCヒーター線のうち、PTCヒーター線同士に接続されないPTCヒーター線の端部(先端部)を示した模式図であり、(a)は、PTCヒーター線の端部(先端部)の模式的斜視図、(b)は、(a)の長手方向に沿った断面図である。 第1実施形態に係る凍結防止構造を示した模式的斜視図である。 図6に示す凍結防止構造を、配管の水流れる方向に対して直交する方向に切断した断面図である。 第2実施形態に係る凍結防止構造を示した模式的斜視図であり、PTCヒーター線同士の接続部分を示した模式的斜視図である。 第3実施形態に係る凍結防止構造を示した模式的断面図である。
以下、本考案による凍結防止構造の第1〜3実施形態を添付の図面を参照しながら説明する。
〔第1実施形態〕
1.PTCヒーター線本体の構造
まず、PTCヒーター線の構造を説明する。図1は、本考案の第1実施形態の凍結防止構造を構成するPTCヒーター線の発熱部10を説明するための模式的斜視図である。図2は、図1に示す発熱部10を第1被覆材16によって覆った発熱部被覆体20を説明するための模式的斜視図である。図3は、図2に示す発熱部被覆体20に、金属の編組線のシールド21と第2被覆材22を覆ったPTCヒーター線30を説明するための模式的斜視図である。
本実施形態に係るPTCヒーター線30は、長尺状の可撓性を有したヒーター線である(図3参照)。PTCヒーター線30は、図1に示すように発熱部10を備えており、発熱部10は、銅単線の撚線または編組線である第1長尺給電線11と第2長尺給電線12とを並列に配置した一対の給電線を備えている。第1長尺給電線11と第2長尺給電線12の間において、正温度係数特性を有した複数のチップ状の発熱体13がこれらの長尺給電線に接続されており、各発熱体13は、これらの長尺給電線の長手方向に沿って等間隔に並列に配置されている(例えば図2参照)。
チップ状の発熱体13は、チタン酸バリウムに添加物を加えたセラミックスからなるものであってもよく、カーボンブラックのような導電体粉末を含む樹脂組成物からなるものであってもよい。後者の場合、導電体粉末としては、カーボンブラック、ニッケルなどの導電体粉末が挙げられる。カーボンブラックとしては、アセチレンブラックおよびファーネスブラックで表面積が大きいものが好ましい。導電体粉末の平均粒径は40〜70μmであるか、それより大きな平均粒径のもの、あるいはそれより小さい平均粒径のものと混合したものでもよい。樹脂組成物とは、ポリマーとして一般に使用されている高分子材料であってよく、ポリエチレン、ポリエチレン共重合体、ポリエステル、フッ素樹脂、フッ素系ゴム、アクリルゴム、ポリ塩化ビニルなどを挙げることができる。
導電体粉末の樹脂組成物に対する添加量は、樹脂組成物100質量部に対して、15〜30質量部であることが好ましい。導電体粉末の添加量が少なすぎると抵抗値が大きくなりすぎて発熱しなくなる。逆に多くなりすぎると抵抗が低くなると同時に、抵抗値の温度依存性がなくなりPTC特性を示さなくなる。
第1長尺給電線11および第2長尺給電線12とチップ状の発熱体13とは、両者を機械的および電気的に接続する金属端子14によってかしめられて一体化している。チップ状の発熱体13の形状に制限はないが、この例では、幅がD、長さがL、厚みがHの直方体をなしており、一例として、幅D:8mm、長さL:6mm、厚みH:1.6mmの寸法である。可撓性を向上させるために、発熱体13での幅D/長さLの値Pが1または1以上であることが望ましい。金属端子14の素材としては、銅、リン青銅、鉄、鉄ニッケル合金、金、銀、アルミニウムなどを用いることができる。また、好ましくは、発熱体13と金属端子14との間には、導電ペースト15が塗布される。
なお、隣接するチップ状の発熱体13、13間の距離は、所要の加熱環境が得られることを条件に任意であってよいが、通常は、1〜100mm程度の範囲である。また、隣接するチップ状の発熱体13、13の距離はすべて同じであってもよく、異なった間隔で配置されていてもよい。
図1に示す発熱部10は、一般に、図示しない巻き取りドラムにロール状に巻き取られており、巻き取りドラムから引き出して、それを従来知られた押し出し成形法を用いて、図2に示すように、発熱部10を包囲するように発熱部10に絶縁材料からなる第1被覆材16が覆われた発熱部被覆体20を得ることができる。絶縁材料としては、例として、電気絶縁性および可撓性を有する塩化ビニル系樹脂などの熱可塑性樹脂を挙げることができる。
図2に示す発熱部被覆体20をPTCヒーター線としてもよいが、本実施形態では、図3に示すように、発熱部被覆体20の全長に対して、例えばスズメッキ軟銅線のような金属の編組線によるシールド21が巻き付けられ、さらにその上に、適宜の手段により(例えば従来知られた押し出し成形法を用いて)、好ましくは第1被覆材16と同じ絶縁材料による第2被覆材22で覆うことにより、PTCヒーター線30としている。
2.PTCヒーター線30の端部の構造
2−1.PTCヒーター線30同士が接続される端部構造
本実施形態では、図3に示すPTCヒーター線30は、複数直列に接続することにより使用される。PTCヒーター線30,30同士を直列に接続するために、各PTCヒーター線30の端部には、図4(a)〜(c)に示すコネクタ40が取付けられている。
図4は、図1に示すPTCヒーター線30のうち、PTCヒーター線30,30同士を接続するためのコネクタ40を説明するための模式図であり、(a)は、PTCヒーター線30の端部に取付けられたコネクタ40の模式的斜視図、(b)は、(a)のA−A線矢視断面図、(c)は、(a)のB−B線矢視断面図である。
具体的には、コネクタ40は接続線50を備えており、接続線50は、第1長尺給電線11に第1端子41を介して電気的に接続された第1接続線51と、第2長尺給電線12に第2端子42を介して電気的に接続された第2接続線52と、を備えている。第1接続線51と第2接続線52は、いずれも銅線51a,52aに絶縁被覆材51b,52bが被覆された配線であり、第1および第2の接続線51,52には、これらを一体とすべくさらに樹脂が被覆されている。
さらに、第1および第2の長尺給電線11,12とこれに接続された第1および第2の接続線51,52との接続部分(第1端子41および第2端子42を含む部分)には、金属部分が露出しないように収縮チューブ43,43が被覆されている。
収縮チューブ43は、加熱することにより収縮する熱可塑性樹脂からなるチューブである。上述した接続部分を収縮チューブ43で覆った後、これを加熱することにより収縮させ、接続部分を封止している。コネクタ40は、これらの接続部分を一体的にして覆うように例えばポリ塩化ビニル(PVC)で成形された樹脂成形体44をさらに備えている。
コネクタ40に樹脂成形体44を設けることにより、第1および第2の長尺給電線11,12およびこれに接続される第1および2の接続線51、52との接続部分を補強することができるとともに、この接続部分が水等に直接晒されることを確実に防止することができる。
2−2.PTCヒーター線同士が接続されない先端部構造
図5は、図1に示すPTCヒーター線のうち、PTCヒーター線同士に接続されないPTCヒーター線の端部(先端部)を示した模式図であり、(a)はPTCヒーター線の端部(先端部)の模式的斜視図、(b)は(a)の長手方向に沿った断面図である。
図5(a),(b)に示すようにPTCヒーター線同士に接続されないPTCヒーター線の端部(電源側を基端部としたときの先端部)は、発熱部被覆体20を覆う第2被覆材22を熱融着することで、発熱部被覆体20を封止している。
熱融着に当たっては、最初に、適宜の手段、例えば、切断端面側からニッパー等の工具を差し入れて、先端から数ミリ程度に亘って、第1長尺給電線11および第2長尺給電線12と、これを被覆した第1被覆材16と、シールド21とを除去する。その後、除去した部分に相当する第2被覆材22自体を熱融着により自己融着させることで、第2被覆材22の内部が気密となった、発熱部被覆体20を封止する封止部23を形成する。熱融着の手段に制限はないが、超音波ウェルダーによる自己融着は作業性と高い自己融着性が得られることから特に好ましい。
このようにして、別部材である封止用部材を用いることなく、第1および第2の長尺給電線11,12および発熱体13を第2被覆材の内部に封止することができ、部品点数を減らすことができる。さらに、熱融着により封止部23を設けることにより、高い気密性を長期にわたり保持することができ、絶縁性能が衰えないPTCヒーター線30となる。
3.凍結防止構造
図6は、第1実施形態に係る凍結防止構造を示した模式的斜視図であり、図7は、図6に示す凍結防止構造を、配管の水流れる方向に対して直交する方向に切断した断面図である。
図6に示すように、本実施形態に係る凍結防止構造1Aは、銅などの金属製または塩化ビニルなどの樹脂製の配管80内に流れる水の凍結を防止する構造であり、複数のPTCヒーター線30,30,…を直列に接続するとともに、PTCヒーター線30を配管80に取り付けた状態で、PTCヒーター線30および配管80を断熱部材60で被覆した構造である。配管80は、水平方向に沿ってまたは水平方向に対して傾斜して配置された部分を有し、各PTCヒーター線30は、一対の長尺給電線11,12(すなわちPTCヒーター線30)が配管80の水が流れる方向に沿うように、配管80の上部の外壁面に取り付けられている。
配管80にPTCヒーター線30を取り付ける際には、水が流れる方向に沿うように、PTCヒーター線30を配管80の上部の外壁面に這わせながら、樹脂製の粘着テープ61をPTCヒーター線30とともに配管80に巻き付ける。この際、発熱体13に粘着テープ61が掛からないように、粘着テープ61を巻き付けることが好ましい。これにより、粘着テープ61の巻き付け力により、発熱体13と第1および第2の長尺給電線11,12との接続部分の損傷を回避することができる。
PTCヒーター線30,30同士は、PTCヒーター線30,30同士の端部に取付けられたコネクタ40,40の相互の第1接続線51,51および第2接続線52,52を接続することにより、直列接続される。配管80に取り付けられたPTCヒーター線30に新たに接続されたPTCヒーター線30は、上述した作業と同様の作業で、配管80の上部の外壁面に配置され、粘着テープ61で配管80に取付けられる。
断熱部材60は、PTCヒーター線30が取り付けられた配管80を覆う筒状の部材であり、例えば独立気泡ニトリル系合成ゴムなどの発泡ゴムまたは発泡ウレタンなどの発泡樹脂からなる断熱性を有しかつクッション性を有した素材からなる。図7に示すように、断熱部材60には長手方向に沿って切れ込み63が形成されており、断熱部材60を配管80に取り付ける際には、この切れ込み63を下方に開いて、断熱部材60でPTCヒーター線30とともに配管80を覆う。これにより断熱部材60の切れ込み63から発熱体13の熱が逃げるのを防止することができる。
この状態で、断熱部材60は、結束バンド(結束部材)72で配管80に取り付けられる。より具体的には、本実施形態では、各PTCヒーター線30の両端の位置において、配管80の周方向に沿って断熱部材60の外壁面に結束バンド72を周回させて結束バンド72で断熱部材60を締め付けることにより、断熱部材60は、PTCヒーター線30を取着した配管80に取り付けられる。本実施形態では、各PTCヒーター線30の両端の位置で結束バンド72を用いたが、これ以外の位置において結束バンド72をさらに周回させ、結束バンド72で断熱部材60を締め付けてもよい。
このように、本実施形態に係る凍結防止構造1Aによれば、PTCヒーター線30の一対の長尺給電線11,12が水の流れる方向に沿うように配管80の外壁面に取り付けられているので、配管80の水の流れる方向に等間隔にPTCヒーター線30の発熱体13を配置されることになる。これにより、PTCヒーター線30を螺旋状に配管に巻き付けた場合に比べて配管80を均一に加熱することができる。
また、配管80にPTCヒーター線30を取り付けた状態で、断熱部材60がこれらを被覆するので、PTCヒーター線30の発熱体13からの熱を、効率的に配管80に伝えることができる。結束バンド72が少なくとも各PTCヒーター線30の両端の位置において、断熱部材60の外壁面を周回して断熱部材60を締め付けるので、PTCヒーター線30の端部の位置から発熱体13の熱が逃げることを抑制することができる。特に、断熱部材60にクッション性を有した発泡樹脂などを用いたので、結束バンド72で締め付けたとしても、その締め付け力により発熱体13等が損傷することを回避することができる。
〔第2実施形態〕
図8は第2実施形態に係る凍結防止構造を示した模式的斜視図であり、PTCヒーター線同士の接続部分を示した模式的斜視図である。本実施形態に係る凍結防止構造が、第1実施形態のものと相違する点は、PTCヒーター線同士の接続部分(コネクタ)の配置状態である。したがって、第1実施形態と同じ構成は、その詳細な説明を省略する。
図8に示すように、本実施形態に係る凍結防止構造1Bは、直列接続されるPTCヒーター線30,30同士の端部に取付けられたコネクタ40,40が、配管80の周方向に並んで配置されている。本実施形態によれば、直列接続されるPTCヒーター線30,30同士のコネクタ40,40は、配管80の周方向に並んで配置されるので、第1実施形態のものに比べて、直列接続されるPTCヒーター線30,30の端部近傍の発熱体同士を、配管80の水が流れる方向に近づけることができる。
さらに上述した如く隣接するコネクタ40,40は、配管80の周方向に並んで配置されているので、樹脂成形体44,44が被覆されたコネクタ40,40の部分の双方が配置された位置において、断熱部材60に結束バンド72を周回させて、結束バンド72で断熱部材60を締め付けることができる。これにより、1つの結束バンド72を用いてPTCヒーター線30の端部の位置で断熱部材60を締め付けてこれを配管80に固定することができる。さらには、結束バンド72による締め付け力を樹脂成形体44に作用させることができ、締め付け力によりPTCヒーター線30の固定状態を安定させ、発熱体等が損傷することを回避することができる。
〔第3実施形態〕
図9は、第3実施形態に係る凍結防止構造を示した模式的断面図である。本実施形態に係る凍結防止構造が、第1実施形態のものと相違する点は、配管に対するPTCヒーター線の位置である。したがって、第1実施形態と同じ構成は、その詳細な説明を省略する。
第1実施形態に係る凍結防止構造1Aでは、PTCヒーター線30は、水平方向に沿って配置された配管80の上部の外壁面に取り付けられていたが、本実施形態に係る凍結防止構造1Cでは、図9に示すように、水平方向に沿って配置されたPTCヒーター線30は配管80の下部の外壁面に取り付けられている。断熱部材60には長手方向に沿って切れ込み63が形成されており、断熱部材60を配管80に取り付ける際には、この切れ込み63を上方に開いて、断熱部材60でPTCヒーター線30とともに配管80を覆う。
本実施形態よれば、PTCヒーター線30は、配管80の下部の外壁面に取り付けられているので、配管80内の水を配管80の下部から加熱または保温することができる。これにより、配管80内の水の凍結をより効率的に防止することができる。
以上、本考案の3つの実施形態について詳述したが、本考案は、前記の実施形態に限定されるものではなく、実用新案登録請求の範囲に記載された本考案の精神を逸脱しない範囲で、種々の設計変更を行うことができるものである。
第1〜第3の実施形態では、粘着テープでPTCヒーター線を配管に取り付けていたが、結束バンドでPTCヒーター線を配管に取り付けてもよく、PTCヒーター線を配管に取り付けることができるのであれば、特にその取り付け方法は限定されるものではない。また、第1〜第3の実施形態では、結束バンドで断熱部材を配管に取り付けていたが、たとえば粘着テープを用いて断熱部材を配管に結束してもよい。
1A,1B,1C…凍結防止構造、10…発熱部、11…第1長尺給電線、12…第2長尺給電線、13…発熱体、14…金属端子、15…導電ペースト、16…第1被覆材、20…発熱部被覆体、21…シールド、22…第2被覆材、30…PTCヒーター線、40…コネクタ、41…第1端子、42…第2端子、43…収縮チューブ、44…樹脂成形体、50…接続線、51…第1接続線、51a…銅線、51b…絶縁被覆材、52…第2接続線、52a…第2接続線、52b…絶縁被覆材、60…断熱部材、61…粘着テープ、63…切れ込み、72…結束バンド、80…配管

Claims (4)

  1. 水が流れる配管と、該配管に取り付けられたPTCヒーター線と、を少なくとも備え、前記配管内に流れる水の凍結を防止する凍結防止構造であって、
    前記PTCヒーター線は、並列に配置された一対の給電線と、該一対の給電線の間で並列に接続されている正温度係数特性を有した複数の発熱体と、前記一対の給電線および前記発熱体を包囲する絶縁材料からなる被覆材と、を少なくとも備えており、前記複数の発熱体は、前記一対の給電線の長手方向に沿って等間隔に前記一対の給電線に接続されており、
    前記PTCヒーター線は、前記一対の給電線が前記配管の水が流れる方向に沿うように、前記配管の外壁面に取り付けられていることを特徴とする凍結防止構造。
  2. 前記凍結防止構造は、前記PTCヒーター線を複数直列に接続するとともに、前記PTCヒーター線を前記配管に取り付けた状態で、前記PTCヒーター線および前記配管を断熱部材で被覆した構造であって、
    前記断熱部材は、少なくとも各PTCヒーター線の両端の位置において、前記配管の周方向に沿って前記断熱部材の外壁面に結束部材を周回させて該結束部材で前記断熱部材を締め付けることにより、前記PTCヒーター線および前記配管に取り付けられていることを特徴とする請求項1に記載の凍結防止構造。
  3. 前記各PTCヒーター線の端部には、前記PTCヒーター線同士を直列に接続するためのコネクタが取付けられており、
    該コネクタは、前記一対の給電線の各給電線に接続された接続線と、前記一対の給電線とこれに接続された接続線との接続部分を覆うように成形された樹脂成形体と、を備え、前記PTCヒーター線同士は、該PTCヒーター線同士の端部に取付けられたコネクタの接続線を接続することにより、直列接続されており、
    直列接続された前記PTCヒーター線同士の端部に取付けられたコネクタは、前記配管の周方向に並んで配置されていることを特徴とする請求項2に記載の凍結防止構造。
  4. 前記配管は、水平方向に沿ってまたは水平方向に対して傾斜して配置されており、前記PTCヒーター線は、前記配管の下部の外壁面に取り付けられていることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の凍結防止構造。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2017152202A (ja) * 2016-02-24 2017-08-31 積水化成品工業株式会社 封止構造、封止方法および封止用キット
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JP2022502644A (ja) * 2018-09-28 2022-01-11 シーメンス・ヘルスケア・ダイアグノスティックス・インコーポレイテッド 実験室診断機器の正温度係数加熱

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