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JP3155267B2 - インクジェット記録用紙の製造方法 - Google Patents

インクジェット記録用紙の製造方法

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JP3155267B2
JP3155267B2 JP11488390A JP11488390A JP3155267B2 JP 3155267 B2 JP3155267 B2 JP 3155267B2 JP 11488390 A JP11488390 A JP 11488390A JP 11488390 A JP11488390 A JP 11488390A JP 3155267 B2 JP3155267 B2 JP 3155267B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、水性インクによる記録に適したインクジェ
ット記録用紙の製造方法に関し、特に受容層の表面強度
(耐水性)に優れると共に、記録時のインク受容性、記
録画質及び記録後における記録像の保存性に優れたイン
クジェット記録用紙を安定して製造する方法に関するも
のである。
〔従来の技術〕
インクジェット記録方式は、騒音が少なく高速記録が
可能であり、且つ多色化が容易なため各種プリンターと
して多方面で利用されている。
そして、この記録方式に使用される記録用紙として
は、上質紙やコート紙等いわゆる普通紙が使用できるよ
うに記録装置やインク組成面からの改良努力がなされて
いる。
しかし、現時点でも未だ満足すべき品質を備えた記録
用紙を得るには至っておらず、記録の高速化、高精細化
といった記録装置面の性能向上や、記録のフルカラー化
といった用途の拡大に伴い、記録用紙に要求される特性
も一層高度化している。
即ち、記録用紙としてはインクの吸収が速く、しかも
滲んだり、汚れが発生したりしないこと。インクドット
の横方向への拡散が必要以上に大きくなく、且つ均一で
あること。インクドットの濃度が高く、しかも鮮明であ
ること。更に記録画像が保存中の光や空気中の酸素等の
影響で変色又は褪色しないこと等が要求されている。
これらの要求を満足する記録用紙を得るために、従来
から各種の提案がなされており、例えば基材上にインク
吸収性の良い顔料と結着剤とを主体とする被覆層(イン
ク受容層)を設ける工夫がインクジェット記録用紙の開
発初期より試みられている。この顔料としてはシリカ系
顔料が一般的に用いられており(特開昭52−9074号、同
55−51583号、同56−148583号、同58−72495号)、イン
ク受容層に水溶性高分子塗布層を用いたり(特開昭55−
144172号、同55−146786号)、塩基性ラテックスポリマ
ーを用いる提案(特開昭57−36692号)もある。
更に、水性インクによる記録が本質的に有する耐水性
等の悪さを改良する目的で、水溶性高分子塗布層にイン
クジェット記録を行った後、耐水化剤を付与する試み
(特開昭55−150396号、同56−58869号)や、水性イン
ク中の着色成分を吸着する特定の顔料や樹脂類を用いる
工夫(特開昭55−144172号)等もある。
また、顔料を主成分とするインク受容層形成塗液に用
いられるバインダーとしては、ポリビニルアルコールが
よく使用されるが、得られる受容層の表面強度が不充分
となり易い。そのため、特に強い表面強度を必要とする
用途では、その改良を目的として各種のラテックス類を
使用したり、架橋反応性のバインダー(特開昭61−1342
90号、同63−176173号)等の耐水性バインダーを利用す
る試みが提案されている。しかし、表面強度の向上と相
俟って耐光性が低下するため、必ずしも満足すべき結果
が得られていない。
特に、最近では記録に使用する水性インキの着色成分
として水溶性の酸性染料や直接染料が使用されるように
なっており、これらの水溶性染料の吸着能に優れた多孔
性塩基性顔料の利用(特開昭55−144172号、同60−2455
88号、同61−116579号、同61−135785号)も試みられて
おり、記録像の耐水性は改良されるが、多孔性塩基性顔
料と耐水性バインダーを使用すると、耐光性の低下が極
端に著しくなるため実用上の大きな難点となっている。
〔発明が解決しようとする課題〕
本発明は上記の如き難点を改良し、表面強度に優れる
と共に、記録時のインク受容性に優れ、しかも記録時の
保存性(耐光性)も改良されたインクジェット記録用紙
を安定して製造する方法を提供するものである。
〔課題を解決するための手段〕
本発明は、基材上に多孔性塩基性顔料と耐水性バイン
ダーを主成分とするインク受容層を設けた後、該インク
受容層に易水溶性ポリマーを主成分とするオーバーコー
ト液を塗布、含浸させることを特徴とするインクジェッ
ト記録用紙の製造方法である。
〔作用〕
本発明の方法では、上記の如く、インク受容層に易水
溶性ポリマーを主成分とするオーバーコート液を塗布、
含浸させることに極めて重要な特徴を有するものである
が、多孔性塩基性顔料と耐水性バインダーを主成分とす
るインク受容層形成塗液中にオーバーコート液を混合し
て基材に塗布しても、本発明の所望の効果は得られず、
寧ろ多孔性塩基性顔料と耐水性バインダーの使用で得ら
れるべき受容層の表面強度の改善効果までもが阻害され
てしまう。従って、オーバーコート液による塗布、含浸
処理は、充分な表面強度を有する多孔性塩基性顔料と耐
水性バインダーを主成分とするインク受容層を設けた後
で行う必要があり、このような方法によって、初めて本
発明の所望の効果が発現されるものである。
多孔性顔料としては、例えば下記の如き乾式造粒法で
調製されたものが、充分なインキ受容性を発揮する。
(1) 水酸化アルミニウム、アルミナ、酸化マグネシ
ウム等のヒドロゲル形成物質を原料とし、これを乾燥し
てキセロゲルにした後で粉砕、分級して用いる方法。
(2) ヒドロゲルの状態で適当な2次、3次凝集体の
大きさに造粒し、乾燥した後で特開昭56−120608号等に
開示されているように、更に加熱処理をして焼結、結晶
化等を進行させ、酸化物の一次粒子間の結合を強化して
用いる方法。
(3) コロイダルシリカ、コロイダルアルミナ等の微
粒物質懸濁水中で尿素−ホルマリン樹脂、メラミン−ホ
ルマリン樹脂等を生成し、米国特許第3,855,172号等に
開示されているように、その生成条件を調節して適当な
二次粒子径に造粒した後で乾燥し、必要に応じて更に焼
成処理して焼結粒子として使用する方法。
(4) 顔料を構成する亜鉛、アルミニウム、マグネシ
ウム、カルシウム、ケイ素等を含有する各種金属化合物
の存在下で所定の条件で反応させ、多孔性結晶構造を発
達させた多孔性顔料を合成し、必要により粉砕分級して
用いる方法(特開昭61−116579号、特開昭61−135785
号)等。
これらの方法等で調製される多孔性顔料の中でも、本
発明では特に、酸性染料や直接染料に代表されるアニオ
ン性基を有する水溶性染料の吸着能に優れた多孔性塩基
性顔料が選択使用される。多孔性顔料が染料の吸着性に
優れるか否かの判断は、例えば記録に用いるアニオン性
基を有する水溶性染料を含む水性インクを適当量の水で
希釈した中に、上記水性インクが記録時に記録紙面上に
付着する単位面積に相当する所定量の多孔性顔料を投入
し、その時の着色濃度の減少の有無で判断することが出
来る。
乾式造粒した多孔性顔料が、水性インク中の酸性、直
接系染料に対して充分な吸着能を有していない場合に
は、アルミニウムアルコラート、アルミニウムキレート
化剤、水溶性のアルミニウム塩やアルミニウム石鹸等の
多価金属系化合物等で表面をカチオン性にしたり、カチ
オン性のシランカップリング剤、分子中にカチオン性基
を有するチタネート系のカップリング剤、カチオン性樹
脂等のカチオン系の表面処理剤で処理した多孔性塩基性
顔料を使用することもできる。
なお、このような処理剤で多孔性顔料を処理する方法
には、例えば多孔性顔料に直接スプレー等で処理剤溶液
を噴霧する方法、多孔性顔料を任意の溶剤中に分散させ
て処理剤と接触させる方法等があり、処理後には脱溶剤
処理、乾燥処理、必要に応じて熱処理等が施こされる。
多孔性塩基性顔料の粒子径は、BET法での比表面積
(窒素法)で50m2/g以上が好ましく、受容層形成塗液と
して分散した状態で0.5〜15μm(コールタカウンター:
AP=50μmでの測定値)程度の平均粒子径を有するもの
が好ましい。特に比表面積が100〜500m2/gで、平均粒子
径が2〜10μmの多孔性塩基性顔料は、水性インク媒体
の基材への効率的な移行や着色成分の保持に寄与するた
め望ましく用いられる。
因に、比表面積が小さ過ぎると、インク受容性が不足
し、滲んだり、汚れが発生する恐れがあり、平均粒子径
が小さ過ぎると、記録像の鮮明性が失われてくすんだ記
録像となる場合がある。しかし、平均粒子径が15μmを
越えると、インクドットの横方向への拡がりが不均一に
なったり、記録像の鮮明性が失われる恐れがある。
耐水性バインダーとしては、例えばスチレン−ブタジ
エン共重合体、メチルメタクリレート−ブタジエン共重
合体等の共役ジエン系重合体ラテックス類、アクリル酸
エステル、メタクリル酸エステルの重合体または共重合
体等のアクリル系重合体ラテックス類、エチレン−酢酸
ビニル共重合体等のビニル系重合体ラテックス類、ある
いはこれらの各種重合体にアニオン性基及び/またはカ
チオン性基を付与した官能基含有変性重合体ラテックス
類等に代表される当該技術分野及び一般コーティング技
術分野で公知の水性ラテックス類、シリコン変性ポリビ
ニルアルコール、エポキシ変性ポリビニルアルコール、
アセトアセチル基を有する変性ポリビニルアルコール、
メチロール化ポリアクリルアミド、エピクロルヒドリン
系樹脂、反応性尿素樹脂、反応性メラミン樹脂等に代表
される水溶性又は水分散性の架橋反応性樹脂類、カゼイ
ン、ゼラチン、ポリビニルアルコール、ポリエチレンイ
ミン等に代表される活性水素を含有し各種架橋剤と共に
使用することで耐水性皮膜を形成し得る水溶性樹脂類等
が挙げられる。
なお、これらの耐水性バインダーは2種類以上を併用
してもよい。また、受容層形成塗液への耐水性バインダ
ーの配合割合は、記録媒体の記録適性、使用用途適性、
インク受容層用塗液の塗抹適性等を勘案して任意に選択
可能であるが、一般的には、顔料類に対して1〜200重
量%、好ましくは5〜50重量%程度の範囲で添加され
る。
受容層形成塗液中には、筆記性、機器適性、インク吸
収性、記録紙の外観、塗抹適性、塗液物性、乾燥性等の
各種適性を調節するために、必要に応じて、本発明の所
望の効果を阻害しない範囲で、その他の顔料、バインダ
ー類、各種助剤等を適宜添加できる。
顔料としては、例えば炭酸カルシウム、カオリン、タ
ルク、硫酸カルシウム、硫酸バリウム、酸化チタン、酸
化亜鉛、硫化亜鉛、炭酸亜鉛、サチンホワイト、珪酸ア
ルミニウム、珪藻土、珪酸カルシウム、珪酸マグネシウ
ム、無定形シリカ、水酸化アルミニウム、アルミナ、リ
トポン等の無機系顔料、スチレン系プラスチックピグメ
ント、アクリル系プラスチックピグメント、マイクロカ
プセル系顔料、尿素樹脂顔料、メラミン樹脂顔料等の有
機系または有機/無機複合系顔料等、一般の顔料コーテ
ィング分野で公知の顔料類が例示される。
また、バインダー類としては、例えば酸化デンプン、
エーテル化デンプン、カルボキシメチルセルロース、ヒ
ドロキシエチルセルロース、大豆タンパク等の天然また
は半合成高分子類、ポリビニルピロリドン系樹脂、ポリ
(メタ)アクリル酸またはその共重合体、無水マレイン
酸共重合体、アクリルアミド系樹脂、(メタ)アクリル
酸エステル系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリウレタン系
樹脂、(不飽和)ポリエステル系樹脂、ポリビニルブチ
ラール系樹脂、アルキッド樹脂、エポキシ系樹脂、エピ
クロルヒドリン系樹脂、尿素樹脂、メラミン樹脂等の合
成の水溶性樹脂類等が例示される。
また、各種助剤類としては、例えば顔料分散剤、増粘
剤、流動性改良剤、消泡剤、抑泡剤、発泡剤、離型剤、
浸透剤、湿潤剤、熱ゲル化剤、滑剤、青味付け等の色調
調整用の染料、顔料、蛍光染料、紫外線吸収剤、酸化防
止剤、クエンチャー剤、防腐剤、防黴剤、帯電防止剤、
バインダー類の耐水化剤、架橋剤等が挙げられる。
上記の如き各種の構成成分を含有する塗液が、凝集等
により均一に分散できない場合には、2液以上の別々の
塗液として調製し、それを重ねて塗抹することにより受
像層を形成してもよい。また、受容層形成塗液は、例え
ばバーコーター、エアナイフコーター、ブレードコータ
ー、ロッドブレードコーター、ロールコーター、ブラッ
シュコーター、カーテンコーター、グラビアコーター、
キャストコーター、スプレー装置等の各種塗抹方式を利
用して基材に塗抹されるが、塗被量はインク受容性や保
存性等の記録特性を満足できれば不必要に多くする必要
はなく、一般的には1〜30g/m2、好ましくは2〜8g/m2
程度塗布される。
本発明の方法では、かくして塗布乾燥され、必要に応
じて熱処理等を加えて表面強度を付与されたインク受容
層に、易水溶性ポリマーを主成分とするオーバーコート
液を塗布、含浸するものであるが、不必要にバリヤー性
を高くすることなく受容層への塗布含浸効果を発揮し、
且つ記録時には水性インクに速やかに溶解するように、
各種の水溶性樹脂類の中から、特に低粘度で水溶性に優
れたポリマーが選択的に使用されるものである。
中でも、スルホン酸変性ポリビニルアルコールと水溶
性ケトン樹脂は、上記の如き要件を満足し本発明の所望
の効果を如何なく発揮するため、特に好ましく用いられ
る材料である。なお、スルホン酸変性ポリビニルアルコ
ールは、例えばゴーセランL3266という商品名で日本合
成化学株式会社から市販されており、水溶性ケトン樹脂
は、例えばエピノックスP−468Lという商品名でデイッ
ク・ハーキュレス社から市販されている。
易水溶性ポリマーを主成分とするオーバーコート液の
濃度や塗布量は、目的とする効果の程度に応じて適宜調
節されるが、一般的には0.5〜20重量%程度の濃度で、
乾燥塗布量が0.5〜5g/m2程度となるように塗布含浸され
る。
なお、オーバーコート液中には必要に応じて、潤滑
剤、浸透剤、消泡剤、抑泡剤、顔料、染料、蛍光染料、
紫外線吸収剤、酸化防止剤、クェンチャー剤、防腐剤、
防黴剤、帯電防止剤等の各種助剤類を添加することもで
きる。
かくして得られたインクジェット記録用紙はそのまま
でも使用できるが、例えばスーパーカレンダー、グロス
カレンダーなどで表面の平滑化処理を行ってもよい。
基材としては、例えば紙、布、セロファン、プラスチ
ックフィルム、金属板、木板、ガラス板等平面性を有す
る材料が利用されるが、中でも紙は基材自体が多孔質構
造を有するため吸水性に優れ、インク受容層を形成した
時に、少ないコート量で記録適性に優れたインクジェッ
ト記録用紙を与え、しかも経済性にも優れているため最
も好ましく利用される。なお、インク受容層用塗液の基
材上への塗抹適性改良のために、例えばコロナ放電処
理、プラズマ処理、化学洗浄処理等の一般的な表面処理
を施したり、ゼラチン、ニトロセルロース、ポリエステ
ル等の樹脂処理層及び/又はコロイダルシリカ、金属系
カップリング剤、イソシアネート類等の助剤処理層等の
アンカーコート層を設けてもよい。
また、必要に応じて基材の表及び/又は裏面に帯電防
止処理や筆記適性(印刷適性)付与処理等の表面処理を
行ってもよく、基材の任意の位置に紫外線吸収剤、酸化
防止剤等の助剤類を含有させて記録像の保存性を更に改
良する等の工夫も可能なことは言うまでもない。
上記基材中、紙は一般的には木材パルプを主体とする
が、必要に応じて合成繊維、合成パルプ、無機繊維等の
各種繊維状物質も適宜利用でき、添加剤としてはロジ
ン、アルキルケテンダイマー、アルケニルコハク酸等に
代表されるサイズ剤、硫酸バンド、カチオン性高分子電
解質等に代表される定着剤、クレー、タルク、炭酸カル
シウム、焼成カオリン、酸化アルミニウム、水酸化アル
ミニウム、酸化チタン、無定形シリカ、尿素−ホルマリ
ン樹脂粒子等に代表される填料類、ポリアクリルアミド
系ポリマー、澱粉等に代表される紙力増強剤、メラミン
樹脂、尿素樹脂、ポリアミド−ポリアミン−エピクロル
ヒドリン樹脂等に代表される湿潤紙力増強剤、その他、
濾水剤、青み付けなどの色調調整用の染料、顔料、蛍光
染料など各種助剤類を適宜選択して内添し、常法により
各種抄紙機により抄紙される。また、必要に応じて澱
粉、ポリビニルアルコール、ゼラチン、填料等より成る
水性液による表面サイズプレス処理、マシンキャレンダ
ー等による平滑化処理等の各種処理工程を経て製造され
る。
これらの紙は、パルプ組成、叩解条件、填料、紙力増
強剤、内添サイズ剤、PH調整剤、表面サイズ剤、表面処
理剤等の各種助剤類の種類や添加量の調節、乾燥条件、
加圧条件等を個々の抄紙機に合わせ、インクジェット記
録用紙基材としての適性が調節される。
「実施例」 以下に実施例を挙げて、本発明をより具体的に説明す
るが、勿論これらに限定されるものではない。なお、特
に断らない限り例中の部及び%はそれぞれ重量部及び重
量%を示す。
実施例1 比表面積300m2/g、平均粒子径4.8μmのアルミナキセ
ロゲル67部、比表面積365m2/g、平均粒子径8μmの微
粉シリカ33部を、カチオン性樹脂(商品名:ケミスタッ
ト7300;三洋化成社製)の1%水溶液300部中にコーレス
分散機を使用して分散混合した。次いでシリコン変性ポ
リビニルアルコール(商品名:R−1130;クラレ社製)の
5%水溶液340部を添加してインキ受容層形成塗液とし
た。
この塗液を坪量84g/m2、ステキヒトサイズ度2秒の酸
性紙からなる基材上に、乾燥塗布量が3.6g/m2となるよ
うに塗抹乾燥した後、水溶性ケトン樹脂(商品名:エピ
ノックスP−468L;デイック・ハーキュレス社製)の10
%水溶液からなるオーバーコート液を乾燥塗布量が6g/m
2となるように塗布含浸した後で乾燥した。さらにスー
パーカレンダー処理をしてベック平滑度が120秒のイン
クジェット記録用紙を得た。
比較例1 オーバーコート液の塗布含浸処理を行わなかった以外
は実施例1と同様にしてインクジェット記録用紙を得
た。
実施例2 スルホン酸変性ポリビニルアルコール(商品名:ゴー
セランL3266;日本合成化学社製)90部、ポリシロキサン
ポリエーテル共重合体(商品名:Tego−KL245;ゴールド
・シュミット社製)10部からなる混合物の5%水溶液を
オーバーコート液として使用し、且つ塗布含浸量を3g/m
2とした以外は実施例1と同様にしてインクジェット記
録用紙を得た。
比較例2 実施例2で使用したオーバーコート液に用いたスルホ
ン酸変性ポリビニルアルコールをインク受容層形成塗液
中に顔料に対して等量加え、且つ受容層塗液の乾燥塗布
量を6.6g/m2とした以外は実施例2と同様にしてインク
ジェット記録用紙を得た。
〔評価〕
かくして得られた4種類のインクジェット記録用紙に
ついて記録適性評価を行い、その結果を表に記載した。
インクジェット記録用紙の適性は、ヒューレットパッ
カード社製のペイントジェットプリンター(3630A型)
を用い、標準インクによりテストパターン印字を行って
評価した。
インク受容性は、2色インクの重ねベタ印字部の乾燥
状態を、目視と印字2秒後にペーパー押さえロールに接
触させて汚れの発生をみる方法で判定した。
記録画質については、印字境界部の明瞭さを倍率10倍
のルーペで観察して目視判定した。
耐光性については、記録物を事務所の壁面に貼り、室
内光で1年間放置した後の色調変化を目視で判定した。
記録像の耐水性については、記録物を流水中に5分間
浸した後の記録像の変化を目視で判定した。また、表面
強度(耐水性)については、インク受容層面を水で濡ら
した指頭で軽く擦った時のコート層の脱落状況で評価し
た。
〔効果〕 本発明の方法で製造されたインクジェット記録用紙で
は、表面強度に特に優れると共に、水性インクの受容
性、記録画質及び記録後における記録像の保存性にも優
れており、本発明の方法ではこのような記録用紙を安定
して製造することができた。
フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭63−39373(JP,A) 特開 昭58−193185(JP,A) 特開 平1−258980(JP,A) 特開 平1−97678(JP,A) 特開 昭60−232990(JP,A) 特開 昭63−176173(JP,A)

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】基材上に、アルミナ及びカチオン系の表面
    処理剤で処理してなる多孔性顔料からなる群から選ばれ
    る多孔性塩基性顔料と耐水性バインダーを主成分とする
    インク受容層を設けた後、該インク受容層に易水溶性ポ
    リマーを主成分とするオーバーコート液を塗布、含浸さ
    せることを特徴とするインクジェット記録用紙の製造方
    法。
  2. 【請求項2】多孔性塩基性顔料がアルミナである請求項
    1記載の製造方法。
  3. 【請求項3】基材上に、多孔性塩基性顔料と耐水性バイ
    ンダーを主成分とするインク受容層を設けた後、該イン
    ク受容層に、スルホン化ポリビニルアルコール及び水溶
    性ケトン樹脂からなる群から選ばれる易水溶性ポリマー
    を主成分とするオーバーコート液を塗布、含浸させるこ
    とを特徴とするインクジェット記録用紙の製造方法。
  4. 【請求項4】易水溶性ポリマーを主成分とするオーバー
    コート液が0.5〜20質量%の濃度であり、乾燥塗布量が
    0.5〜5g/m2となるように該インク受容層に塗布含浸させ
    る請求項1〜3のいずれか1項記載の製造方法。
  5. 【請求項5】耐水性バインダーが、水性ラテックス類、
    水溶性又は水分散性の架橋反応性樹脂類、並びに架橋剤
    と共に使用することで耐水性皮膜を形成し得る水溶性樹
    脂類と該架橋剤、より選ばれる少なくとも1種であるこ
    とを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項記載の製造
    方法。
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