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JP3118182U - 燃料電池及び電源供給システム - Google Patents

燃料電池及び電源供給システム Download PDF

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JP3118182U
JP3118182U JP2005009089U JP2005009089U JP3118182U JP 3118182 U JP3118182 U JP 3118182U JP 2005009089 U JP2005009089 U JP 2005009089U JP 2005009089 U JP2005009089 U JP 2005009089U JP 3118182 U JP3118182 U JP 3118182U
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杉本 正和
矢野 雅也
泰一 杉田
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Abstract

【課題】小型化を実現しながらも、大きな電気出力を取り出すことが可能な燃料電池を提供する。
【解決手段】カソード側に空気を取り込むための開口孔4cが形成され、発電用に設けられた少なくとも1つの単位セルUと、この単位セルUに供給する水素ガスを発生する水素ガス発生ユニット40と、単位セルUのアノード側が基板面に位置するように支持される支持基板30と、この支持基板30を含む複数の基板を筒状枠となるように結合した基板ユニットと、カソード側に向けて強制的に空気を送り込むための送風用ファン22とを備えている。基板ユニットは、単位セルUのカソード側が筒状枠の内側を向くように結合される。
【選択図】図3

Description

本考案は、カソード側に空気を取り込むための開口孔が形成され、発電用に設けられた少なくとも1つの単位セルと、この単位セルに供給する燃料ガスを発生する燃料ガス発生ユニットと、単位セルのアノード側が基板面に位置するように支持される支持基板とを備えた燃料電池及びこれを備えた電源供給システムに関する。
近年のITの発展に伴い、携帯電話、ノートパソコン、デジタルカメラ等のモバイル機器(携帯機器)のほとんどの電源は、リチウムイオン二次電池が用いられている。しかし、これらモバイル機器の高性能化に伴い消費電力がますます増加する傾向にあり、その電源用あるいは充電用として、クリーンで高効率な燃料電池に注目が集まっている。
特に、ノートパソコンや携帯電話のような携帯機器に燃料電池を使用する場合に、携帯性あるいは小型化を維持できるような構造が望まれる。また、燃料電池を機器に装着する場合にも装着の容易性が要求される。
燃料電池を構成する単位セル(燃料電池セル)として、携帯機器等に好適な小型化を実現したものとして、本出願人による特開2005−268176号公報により公知である。この単位セルは、板状の固体高分子電解質と、その両側に配置されるカソード側電極板及びアノード側電極板と、これら電極板の更に外側に配置されるカソード側金属板及びアノード側金属板とを備えており、薄型の単位セルを形成している。そして、カソード側金属板には、空気を取り込むための開口孔が多数形成されている。また、アノード側には、水素ガス等の燃料ガスが供給されるように構成されている。
上記のように、カソード側への空気の供給は開口孔を介して自然給気という形で行なわれる。燃料電池からの電気出力の大きさは、取り込まれる空気の量に依存するものであるが、自然給気であるために、取り出せる電気出力の大きさには限界があった。
本考案は上記実情に鑑みてなされたものであり、その課題は、小型化を実現しながらも、大きな電気出力を取り出すことが可能な燃料電池及び電源供給システムを提供することである。
上記課題を解決するため本考案に係る燃料電池は、
カソード側に空気を取り込むための開口孔が形成され、発電用に設けられた少なくとも1つの単位セルと、
この単位セルに供給する燃料ガスを発生する燃料ガス発生ユニットと、
単位セルのアノード側が基板面に位置するように支持される支持基板と、
この支持基板を含む複数の基板を筒状枠となるように結合した基板ユニットと、
カソード側に向けて強制的に空気を送り込むための送風用ファンと、を備えていることを特徴とするものである。
この構成による燃料電池の作用・効果を説明する。燃料電池は発電用に設けられた少なくとも1つの単位セルを備えている。燃料ガス発生部は、燃料ガスを発生し、単位セルに供給される燃料ガス(アノード側)と、開口孔から供給される空気(カソード側)により、電気出力が得られる。単位セルは、支持基板に支持され、支持基板を含む複数の基板により筒状枠を形成する。複数の基板の全てに単位セルが搭載されていても良いし、単位セルが搭載されない基板があってもよい。基板を4枚で筒状枠を形成した場合、筒状枠の断面形状は、正方形あるいは長方形となるが、筒状枠を構成する基板の数については、特に限定されるものではなく、本考案としては、種々の形状を有する筒状枠が考えられる。筒状枠を形成することで、基板ユニットを形成し、組立性の向上を図ることができ、ユニットとしての強度を確保することができる。また、送風用ファンを備えており、空気を強制的にカソード側に向けて送り込むように構成されている。従って、自然給気に比べて多くの空気を単位セルが取り込むことができるので、自然給気に比べて大きな出力を得ることができる。その結果、小型化を実現しながらも、大きな電気出力を取り出すことが可能な燃料電池を提供することができる。
本考案において、基板ユニットは、単位セルのカソード側が筒状枠の内側を向くように結合されることが好ましい。
カソード側が筒状枠の内側を向いているため、送風用ファンによる送風を筒状枠の内側に向けて行なえばよく、送風用ファンの配置構成が容易になると共に、効率よく送風を行なうことができる。
本考案に係る燃料ガス発生ユニットは、筒状枠の内部に配置されると共に、燃料ガス発生ユニットの外形面と、単位セルの開口孔が形成される面との間に送風用通路を形成することが好ましい。
開口孔が形成される面と、燃料ガス発生部の外形面の間に送風用通路を形成し、この通路に送風を行なうことで、開口孔への空気の供給を行なうと共に、外形面を通じて燃料ガス発生部の冷却を行なうことができる。従って、1つの送風用通路で2つの目的を同時に達成することができ、送風通路の構成を簡素化することができる。
本考案に係る送風用ファンは、筒状枠の一端側であって、かつ、筒状枠の内部に取り付けられることが好ましい。
筒状枠の一端側の内部に送風用ファンを設けることで、筒状枠内部にカソード側を向けた単位セルのすべてに対して、効率よく送風を行なうことができる。また、筒状枠の一端側の内部に設けることで、基板ユニットと一体化することができ、組み立て時における取り扱いが容易になる。
本考案において、機器側の電源端子に接続される電源供給端子と、この電源供給端子を搭載した回路基板とを備え、
筒状枠の一端側に、回路基板を接続するためのコネクタを配置することが好ましい。
筒状枠の一端側に回路基板を接続することで、回路全体をユニット化することができる。また、回路基板には、昇圧回路や安定化回路などを搭載することができ、燃料電池が使用される機器の使用に応じて異なる回路基板を容易することができる。回路基板はコネクタを介して接続するため、異なる仕様に対して容易に対応することができる。
上記課題を解決するため本考案に係る電源供給システムは、本考案に係る燃料電池と、この燃料電池により電源供給を受ける機器とから構成されることが好ましい。
機器としては、ノートパソコン、PDA、携帯電話等が例としてあげられるが、特定の機器に限定されるものではない。また、燃料電池は、機器の電源端子に直接着脱するものでもよいし、接続コードを介して接続するものでもよい。
本考案に係る燃料電池の好適な実施形態を図面を用いて説明する。
<第1実施形態>
まず、第1実施形態にかかる燃料電池の好適な実施形態を図面を用いて説明する。図1は、燃料電池の外観形状を示す斜視図である。燃料電池Fは、全体としてスティック状の外観形状を有している。燃料電池Fは、本体部20と、本体部20の軸方向yの一端側に設けられた電源供給端子21を備えている。電源供給端子21として、USB端子を例示しているが、その他のタイプの端子を使用してもよい。
本体部20は、略直方体形状を有しており、1つもしくは複数のケース部材により構成される。本体部20は、4つの壁面部20aを備えており、この壁面部20aにより形成される内部空間に、燃料電池Fとして必要な機能が搭載される。本体部20の軸方向一端側には、第1端面部20bが形成され、電源供給端子21が外部に突出した形で設けられる。本体部20の軸方向他端側には、第2端面部20c(図1では見えない)が形成され、水素ガス発生ユニット(燃料ガス発生部に相当)を着脱自在に取り出すための開閉部を構成している。
また、各壁面部20aには、開口窓20dが形成されており、この開口窓20dを介して空気を取り込むことができる。詳しくは後述するが、内部にファンを設けており、空気を強制的に単位セルのカソード側に送り込むようにしている。
図2は、図1に示す燃料電池Fにおいて、ケース部材を取り外した状態を示す図である。図3は、内部構成を示す分解斜視図である。4つの壁面部20aに沿う形で、4つの略矩形の支持基板30が設けられ、各支持基板30には単位セルU(燃料電池セル)が1つずつ搭載されている。本実施形態では、合計4つの単位セルUが設けられており、これらを直列接続することで、セル発電部が構成される。4つの支持基板30を図示のように結合することで、断面が正方形の筒状枠が形成される。この筒状枠の軸方向(y)一端側に、正方形の回路基板31が取り付けられ、この回路基板31に、前述の電源供給端子21が結合される。回路基板31には、昇圧回路や安定化回路を構成するチップ部品等が搭載され、機器に対して安定した所望の電力を供給することができる。
回路基板31は、筒状枠に形成される支持基板30に対して着脱できるように構成される。支持基板30の軸方向一端側には、オス型の接続コネクタ32が設けられ、これが回路基板31側に設けられたメス型の接続コネクタ33と連結する。回路基板31により昇圧する場合、何Vに昇圧するかは、使用される機器により異なるため、使用される機器の数に対応して回路基板31を複数種類用意しておくことで、支持基板30については、共通に使用することができ、低コストで多品種に対応することができる。接続コネクタ32が配置される場所において、支持基板30には切欠30aが形成され、この切欠30aの位置は、空気取り込み用の開口窓20dの位置に対応している。
隣接する支持基板30どうしは、L字板34(連結部材に相当)により結合される。支持基板30の軸方向他端側には、孔30bが形成されネジ34aにより支持基板30とL字板34とを連結する。これにより、4つの支持基板30同士を強固に連結し、所望の強度を保持することができる。L字板34は金属製であり、支持基板30同士を機械的に結合するだけでなく、支持基板30に形成されている電極パターン同士を電気的に接続する機能も有している。従って、支持基板30の間でパターン同士を接続するための配線接続が不要となり、スペースを有効活用できると共に組立性も向上する。
また、L字板34の高さ(厚み)は、支持基板30に搭載される単位セルUと同じ程度の高さに収めることができるので、L字板34を配置するための特別な空間は必要なく、燃料電池Fの小型化に寄与することができる。
支持基板30は、矩形形状の基板であり、その上に単位セルUが搭載される。単位セルUを支持基板30に取り付けるためのコネクタ35が設けられる。コネクタ35は、図示の都合上、図3に1箇所のみ示しているが、各単位セルUについて設けられる。コネクタ35には矩形の開口部35aが形成されている。この開口部35aを設けることで、単位セルUは空気を内部に取り込むことができる。
<単位セル(燃料電池セル)>
まず、本考案に係る燃料電池Fに搭載される単位セルUの好適な実施形態を図面を用いて説明する。図4は、単位セルの一例を示す組み立て斜視図であり、図5は、図4に示す単位セルの縦断面図である。
本考案の燃料電池セルは、図4〜図5に示すように、板状の固体高分子電解質1と、その固体高分子電解質1の一方側に配置されたカソード側電極板2と、他方側に配置されたアノード側電極板3とを備えるものである。また、これら電極板2,3のさらに外側には、カソード側金属板4とアノード側金属板5とが設けられる。本実施形態では、アノード側金属板5に、エッチングにより燃料の流路溝9が形成され、アノード側金属板5とカソード側金属板4の周縁部がエッチングにより他の部分より厚みを薄くしてある例を示す。
固体高分子電解質1としては、従来の固体高分子膜型電池に用いられるものであれば何れでもよいが、化学的安定性及び導電性の点から、超強酸であるスルホン酸基を有するパーフルオロカーボン重合体からなる陽イオン交換膜が好適に用いられる。このような陽イオン交換膜としては、ナフィオン(登録商標)が好適に用いられる。その他、例えば、ポリテトラフルオロエチレン等のフッ素樹脂からなる多孔質膜に上記ナフィオンや他のイオン伝導性物質を含浸させたものや、ポリエチレンやポリプロピレン等のポリオレフィン樹脂からなる多孔質膜や不織布に上記ナフィオンや他のイオン伝導性物質を担持させたものでもよい。固体高分子電解質1の厚みは、薄くするほど全体の薄型化に有効であるが、イオン伝導機能、強度、ハンドリング性などを考慮すると、10〜300μmが使用可能であるが、25〜50μmが好ましい。
電極板2,3(ガス拡散板)は、ガス拡散層としての機能を発揮して、燃料ガスや、酸化ガス及び水蒸気の供給・排出を行なうと同時に、集電の機能を発揮するものが使用できる。電極板2,3としては、同一又は異なるものが使用でき、その基材には電極触媒作用を有する触媒を担持させることが好ましい。触媒は、固体高分子電解質1と接する内面2b,3bに少なくとも担持させるのが好ましい。
電極基材としては、例えば、カーボンペーパー、カーボン繊維不織布などの繊維質カーボン、導電性高分子繊維の集合体などの電導性多孔質材が使用できる。一般に、電極板2,3は、このような電導性多孔質材にフッ素樹脂等の撥水性物質を添加して作製されるものであって、触媒を担持させる場合、白金微粒子などの触媒とフッ素樹脂等の撥水性物質とを混合し、これに溶媒を混合して、ペースト状或いはインク状とした後、これを固体高分子電解質膜と対向すべき電極基材の片面に塗布して形成される。
一般に、電極板2,3や固体高分子電解質1は、燃料電池に供給される還元ガスと酸化ガスに応じた設計がなされる。本考案では、酸化ガスとして空気が用いられると共に、還元ガスとして水素ガスを用いるのが好ましい。また、還元ガスの代わりに、メタノールやジメチルエーテル等を用いることもできる。
例えば、水素ガスと空気を使用する場合、空気が自然供給される側のカソード側電極2では、酸素と水素イオンの反応が生じて水が生成するため、かかる電極反応に応じた設計をするのが好ましい。特に、低作動温度、高電流密度及び高ガス利用率の運転条件では、特に水が生成する空気極において水蒸気の凝縮による電極多孔体の閉塞(フラッディング)現象が起こりやすい。したがって、長期にわたって燃料電池の安定な特性を得るためには、フラッディング現象が起こらないように電極の撥水性を確保することが有効である。
触媒としては、白金、パラジウム、ルテニウム、ロジウム、銀、ニッケル、鉄、銅、コバルト及びモリブデンから選ばれる少なくとも1種の金属か、又はその酸化物が使用でき、これらの触媒をカーボンブラック等に予め担持させたものも使用できる。
電極板2,3の厚みは、薄くするほど全体の薄型化に有効であるが、電極反応、強度、ハンドリング性などを考慮すると、50〜500μmが好ましい。電極板2,3と固体高分子電解質1とは、予め接着、融着等を行って積層一体化しておいてもよいが、単に積層配置されているだけでもよい。このような積層体は、薄膜電極組立体(Membrane Electrode Assembly:MEA)として入手することもでき、これを使用してもよい。
カソード側電極板2の表面にはカソード側金属板4が配置され、アノード側電極板3の表面にはアノード側金属板5が配置される。アノード側金属板5には燃料の注入口5c及び排出口5dが設けられ、更に本実施形態では、アノード側金属板5に流路溝9が設けられている。
カソード側金属板4には、空気中の酸素を供給するための多数の開口孔4cが設けられている。開口孔4cは、カソード側電極板2が露出可能であれば、その個数、形状、大きさ、形成位置などは何れでもよい。但し、空気中の酸素の供給効率と、カソード側電極板2からの集電効果などを考慮すると、開口孔4cの面積はカソード側電極板2の面積の10〜50%であるのが好ましく、特に20〜40%であるのが好ましい。カソード側金属板4の開口孔4cは、例えば、規則的又はランダムに複数の円孔やスリット等を設けたり、または金属メッシュによって開口孔を設けてもよい。
金属板4,5としては、電極反応に悪影響がないものであれば何れの金属も使用でき、例えばステンレス板、ニッケル、銅、銅合金などが挙げられる。但し、伸び、重量、弾性率、強度、耐腐食性、プレス加工性、エッチング加工性などの観点から、ステンレス板、ニッケルなどが好ましい。
アノード側金属板5に設けられる流路溝9は、電極板3との接触により水素ガス等の流路が形成できるものであれば何れの平面形状や断面形状でもよい。但し、流路密度、積層時の積層密度、屈曲性などを考慮すると、金属板5の一辺に平行な縦溝9aと垂直な横溝9bを主に形成するのが好ましい。本実施形態では、複数本(図示した例では3本)の縦溝9aが横溝9bに直列接続されるようにして、流路密度と流路長のバランスを取っている。
なお、このような金属板5の流路溝9の一部(例えば横溝9b)を電極板3の外面に形成してもよい。電極板3の外面に流路溝を形成する方法としては、加熱プレスや切削などの機械的な方法でもよいが、微細加工を好適に行う上で、レーザ照射によって溝加工を行うことが好ましい。レーザ照射を行う観点からも、電極板2,3の基材としては、繊維質カーボンの集合体が好ましい。
金属板5の流路溝9に連通する注入口5c及び排出口5dは、それぞれ1個又は複数を形成することができる。なお、金属板4,5の厚みは、薄くするほど全体の薄型化に有効であるが、強度、伸び、重量、弾性率、ハンドリング性などを考慮すると、0.1〜1mmが好ましい。金属板5に流路溝9を形成する方法としては、加工の精度や容易性から、エッチングが好ましい。エッチングによる流路溝9では、幅0.1〜10mm、深さ0.05〜1mmが好ましい。また、流路溝9の断面形状は、略四角形、略台形、略半円形、V字形などが好ましい。
金属板4への開口孔4cの形成、金属板4,5の周辺部の薄肉化、金属板5への注入口5c等の形成についても、エッチングを利用するのが好ましい。エッチングは、例えばドライフィルムレジストなどを用いて、金属表面に所定形状のエッチングレジストを形成した後、金属板4,5の種類に応じたエッチング液を用いて行うことが可能である。また、2種以上の金属の積層板を用いて、金属ごとに選択的にエッチングを行うことで、流路溝9の断面形状をより高精度に制御することができる。
図5に示す実施形態は、金属板4,5のカシメ部(周辺部)をエッチングにより厚みを薄くした例である。このように、カシメ部をエッチングして適切な厚さにすることで、カシメによる封止をより容易に行うことができる。この観点から、カシメ部の厚みとしては、0.05〜0.3mmが好ましい。
本考案では、金属板4,5の周縁は、電気的に絶縁した状態でカシメ(プレス曲げ加工に相当)により封止されている。電気的な絶縁は、絶縁材料6や固体高分子電解質1の周縁部、又はその両者を介在させることで行うことができる。本考案では、カシメを行う際、図5に示すように、金属板4,5の周縁によって固体高分子電解質1を挟持する構造が好ましく、絶縁材料6を介在させつつ固体高分子電解質1を挟持する構造がより好ましい。このような構造によると、電極板2,3の一方から他方へのガス等の流入を効果的に防止することができる。絶縁材料6の厚みとしては、薄型化の観点から、0.1mm以下が好ましい。なお、絶縁材料をコーティングすることにより、更なる薄型化が可能である(例えば絶縁材料6の厚み1μmも可能)。
絶縁材料6としては、シート状の樹脂、ゴム、熱可塑性エラストマー、セラミックスなどが使用できるが、シール性を高める上で、樹脂、ゴム、熱可塑性エラストマーなどが好ましく、特にポリプロピレン、ポリエチレン、ポリエステル、フッ素樹脂、ポリイミドが好ましい。絶縁材料6は、金属板4,5の周縁に直接あるいは粘着剤を介して貼着したり、塗布したりして、予め金属板4,5に一体化しておくことも可能である。
カシメ構造としては、シール性や製造の容易性、厚み等の観点から図5に示すものが好ましい。つまり、一方の金属板5の周縁領域5aを他方の周縁領域4aより大きくしておき、絶縁材料6を介在させつつ、一方の金属板5の周縁領域5aを他方の金属板4の周縁領域4aを挟圧するように折り返したカシメ構造が好ましい。このカシメ構造では、プレス加工等によって、金属板4の周縁領域4aに段差を設けておくのが好ましい。このようなカシメ構造自体は金属加工として公知であり、公知のカシメ装置によって、それを形成することができる。
図5には、注入口5cにジョイント用の金属製ピン5eが金属板5に対して取り付けられている。この取り付けは、カシメや圧入により行うことができる。このピン5eに対して、金属パイプ10を圧入して取り付けることができる。この金属パイプ10に対して更に樹脂性パイプ11挿入することで、ガス供給流路を形成することができる(図5(b)の分解斜視図も参照)。排出口5dについても、同じ構成を採用することができる。
また、図5に示すように、金属板4,5には、突出部4f,5fが形成されており、これら突出部4f,5fの内側に形成される空間には、電極板2,3が収容される。突出部4f,5fは、金属板4,5を絞り加工(打ち出し加工)することで形成することができる。
図3に戻り、支持基板30には、図5に示す樹脂製のパイプ11を配置するための切欠30cが形成される。これにより、図2に示すようにガス流路を接続するためのパイプ11を配置することができる。
また、支持基板30で形成される筒状枠の軸方向一端側には、送風ファン22(送風手段に相当)が配置される。送風ファン22は、ちょうど回路基板31に隣接するように配置され、ネジ36により、支持基板30に固定される。送風ファン22は、汎用のものを使用することができ、中央部にモーター22a、周辺部に送風羽根22bが設けられる。送風ファン22を設けることで、強制的に空気を単位セルUの開口孔4cに向けて送り込むことができ、これにより、より大きな電気出力を取り出すことができる。また、燃料電池F内部への空気の取り込みは、前述の開口窓20dを介して行なわれる。
単位セルUを支持基板30に結合するためのコネクタ35について、更に詳細に説明する。コネクタ35は、枠状押圧部35bを備えており、その中央部には矩形の開口窓35aが形成されている。この開口窓35aにより、カソード側金属板4に形成された多数の開口孔4cが露出する。枠状押圧部35bは、金属板4を支持基板30の基板面の方向へ押圧する機能を有し、金属板4の外周領域を押圧する。枠状押圧部35bは、金属板4の突出部4f(図5参照)の周囲を押圧するようにしている。これにより、金属板4,5、電極板2,3、固体高分子電解質1の間にも適切な押圧力が作用し、これら部材間の接触を良好に保つようにしている。これにより、摩擦抵抗を減らすことができ、効率よく電気出力を取り出すことができる。
枠状押圧部35bの両側には、一対の脚部35cが一体的に形成されており、支持基板30に形成されるカソード電極パターンと接続される。また、枠状押圧部35bの四隅において、ネジ37により支持基板30にコネクタ35が結合されるように構成される。すなわち、コネクタ35には四隅に雌ネジ35dが形成されており、ネジ37はこの雌ネジ35dに螺合するように構成され、これにより、コネクタ35を支持基板30に引き付けるようにして結合する。従って、単位セルUはコネクタ35により支持基板30に対して挟持される形で結合され、機械的及び電気的に接続される。
コネクタ35の脚部35cの高さは、接続すべき単位セルUの高さ寸法を考慮して決めることができる。すなわち、適度の押圧力で単位セルUを支持基板30に押圧するように設定される。また、脚部33cを設けることで、コネクタ35としての強度を確保することができる。
コネクタ35は、真鍮等の金属プレートを曲げ加工することで製造することができ、必要に応じて接触抵抗を減らすためのメッキ処理が施される。コネクタ35の厚みは0.5mm程度であり、単位セルUを含めた全体の厚みが大きくならないようにしている。なお、厚み寸法は、単位セルUの大きさに応じて設定できるものである。
図示はしないが、支持基板30には、カソード電極パターン(+)とアノード電極パターン(−)が形成されている。カソード電極パターン(+)には、コネクタ35の脚部35cが接触する。これにより、カソード側金属板4とカソード電極パターンとが電気的に接続される。ネジ37によりコネクタ35を結合しているため、パターンとの電気的接触を確実に確保することができる。なお、コネクタ35と支持基板30の結合は、上記に限定されるものではなく、ボルト・ナットやハンダ付けにより行なってもよい。
4つの支持基板30に搭載される4つの単位セルUは、直列接続されるものであり、隣接する支持基板30の電極パターンは、前述したように、L字板34により電気的に接続される。直列接続することで、出力電圧を大きくすることができる。また、4つの単位セルUは、カソード側の開口孔4cが、筒状枠により形成される内部空間を臨むように配置されている。開口孔4cが内部空間の方向へ露出している形になるので、空気をカソード側に取り込みやすい構成となっている。
次に、ガス流路の構成について図6により説明する。図6(a)では、ガス流路が直列接続された2つの単位セルUからなる2つのグループに分けられ、水素ガス発生ユニット40から発生した水素ガスは、途中で分岐して、夫々のグループに水素ガスが供給される。図6(b)に示す構成例では、4つの単位セルUのガス流路が直列接続されている。このように、ガス流路は直列接続、並列接続、あるいは直列接続と並列接続の適宜の組み合わせにより構成することができる。
<水素ガス発生ユニットの構成例>
次に、水素ガス発生ユニット40(燃料ガス発生部、以下「ユニット」と省略)の構成例について説明する。このユニット40は、4つの支持基板30により構成される筒状枠の内部に形成される空間に着脱自在に配置される。従って、ユニット40の外観形状も直方体状に形成される。図7は、ユニット40の構成を概念的に示す図である。
図7(a)において、ユニット40は、水収容部41と金属収容部42とを備えており、金属収容部42内には、アルミニウム等の金属粉末を収容する。水収容部41内の水を金属粉末と反応させることで、水素ガスを発生させることができる。金属収容部42の底部には連通孔42aが形成されており、この連通孔42aを介して水が金属収容部42内に供給される。また、金属収容部42の底部には濾紙等の給水紙43が配置され、安定した状態で水を金属収容部42内に供給する。連通孔42a及び給水紙43により、毛細管現象により水を供給するようにし、急激に大量の水が供給されないように構成している。連通孔42aの内部にも給水紙を充填してもよい。
また、水収容部41内には押圧板41aが設けられており、スプリング47により水が連通孔42aを介して進入する方向に押圧する。水収容部41の外観を構成するユニット本体44の一端側には、パイプ接続端子44aが設けられており、樹脂性パイプ11が挿入される。ユニット40を燃料電池Fの本体部20から取り出すときには、この部分が切り離される。
図7(b)は、ユニット40の別実施形態を示すものであり、下部に水収容部41、上部に金属収容部42が配置され、その間に水を蒸発させるための空間46が設けられる。水収容部41には、給水紙43が挿入されており、給水紙43を伝わって上昇した水は、空間46において加熱されて水蒸気となる。この水蒸気は、メッシュ45を通過して、金属収容部42内に収容された金属と反応して水素ガスを発生する。金属としては、純鉄を使用することができ、粉末もしくはタブレットの形態で収容させることができる。水を加熱するための加熱手段は、フィルムヒーターを用いるなど適宜の方法を採用することができる。
なお、水素ガスを発生させるための方法は種々知られており、本考案として、どの方法を採用するかについては、適宜選択することができる。
図8は、水素ガス発生ユニット40を着脱するときの様子を示す図である。図8に示すように本体部20の第2端面部20cは、ヒンジ20eにより開閉できるようにする。すなわち、第2端面部20cは開閉扉として機能する。また、係合爪20fが形成されており、本体部20の内部に形成された係合凹部(不図示)と係合する。係合爪20fを適宜の方法で弾性変形することで、係合解除を行なうことができる。なお、ユニット40を着脱するための開閉機構としては、種々の変形例が考えられ、図示のものに限定されるものではない。
また、第2端面部20cをなくし、水素ガス発生ユニット40の端面部40aを外観に露出させるように構成してもよい。この場合は、水素ガス発生ユニット40自身に、係合機構を設けることになる。また、水素ガス発生ユニット40をスムーズに着脱するためのガイド機構を内部に設けることが好ましい。
図7や図8では、燃料ガス発生部の全体を着脱する構成を説明したが、金属収容部42のみを着脱する構成を採用してもよい。図7(a)の例では、アルミニウムを収容する金属収容部42のみを着脱可能に構成し、アルミニウムを消費した場合に、金属収容部42を取り外して、新たなアルミニウムを収容するようにする。水を消費した場合は、水を供給するための供給口を設けて、この供給口から新たな水を供給するようにする。以上の点は、図7(b)の場合も同じようにすることができる。
図9は、燃料電池Fを軸方向に垂直な面で切断したときの断面図である。この図からも分かるように、ユニット40の外形面40bと単位セルU(コネクタ35)との間には、寸法δで示す空間が、ユニット40の全周に形成されている。この寸法δは1mm程度に設定され、送風用通路として機能するものである。すなわち、ファン22を駆動すると、空気はこの送風用通路を通り、単位セルUの開口孔4cに供給される。また、送風は、ユニット40の周囲も通過することになるため、水素ガスを発生する反応により発生する熱を冷却する方向に作用する。これにより、燃料電池F内部の雰囲気温度が上昇することを抑制し、発電効率を高めることができる。送風用通路の大きさについては、適宜設定することができる。また、送風用通路を形成できるように、ユニット40を挿脱するためのガイド機構(不図示)が設けられる。
<回路構成>
次に、燃料電池Fに搭載される回路の構成について図10により説明する。燃料電池Fを構成する単位セルUにより構成されるセル発電部50により、電源供給端子21を介して電力供給がされるが、セル発電部50による発電が十分ではないときには、必要な電力を機器に対して供給できないことが有る。例えば、セル発電部50の立ち上げ時や、大きな負荷が作用したとき、水素ガスを発生するための材料が減少してきたときなどである。そこで、セル発電部50の他に補助電池として、小型のリチウム電池51(充電可能な補助電池(二次電池)に相当)を搭載し、セル発電部50とリチウム電池51のいずれかを選択的に切替可能に構成する。これにより、セル発電部50による電力供給が十分に行なわれない場合には、リチウム電池51を機器に接続するように構成し、常時適切な電力供給を機器に行なうことができるように構成した。
かかる構成を実現するための回路構成を図10に示す。このような回路は、第1実施形態の例だと、正方形の回路基板31に搭載することが可能である。もちろん、全ての機能を回路基板31に搭載する必要はなく、支持基板30にも一部の機能が搭載されていてもよい。
図10において、セル発電部50は、4つの単位セルUにより構成され、それらが直列接続されている。リチウム電池51は、充電可能な補助電池に相当するが、リチウム電池51以外の二次電池を使用してもよい。
電圧検出部52(検出部に相当)は、セル発電部50とリチウム電池51の電圧値を常時監視しており、いずれを電源供給端子21に接続すべきかをこの電圧値に基づいて判断する機能を有する。本考案に係る検出部としては、電圧値をモニターするのではなく、電流値をモニターするようにしてもよい。リチウム電池51の電圧レベルは、例えば3.7V〜5V程度であり、セル発電部50の電圧レベルは、例えば、4つの単位セルUを使用して2.7Vレベルである。これら2つの電圧レベルを検出して、相対的な比較を行なうことで、いずれを電源供給端子21に接続すべきかが判断される。例えば、セル発電部50の電圧値がリチウム電池51の電圧値に比べて、あまりに低い状態のときは、リチウム電池51により電力供給を行なうようにする。
セル発電部50の出力電圧は、第1昇圧回路53により機器に適した電圧となるように昇圧される。リチウム電池51の出力電圧も、同様に第2昇圧回路54により昇圧される。これら昇圧回路53,54は、同じ構成のものを採用することができ、公知のDC−DCコンバータにより構成することができる。
第1スイッチ部55は、セル発電部50による電力供給を電源供給端子21を介して行うための切替機能を備えており、a側にスイッチを切り替えることで、セル発電部50が電源供給端子21と電気的に接続される。第2スイッチ部56は、リチウム電池51による電力供給を電源供給端子21を介して行なうための切替機能を備えており、b側に切り替えることで、リチウム電池51が電源供給端子21と電気的に接続される。これらスイッチ部54,55については、例えば、パワーMOS−FETやその他の適宜のスイッチング用トランジスタを用いて構成することができる。
図10において、第1昇圧回路53の出力部と第2スイッチ部56の間にダイオード57が接続され、この経路は、リチウム電池51を充電するための充電経路として機能する。すなわち、セル発電部50による電力供給が行なわれるときには、スイッチはa側に切り換えられ、リチウム電池51への充電も同時に行なわれることになる。ダイオード57を設けることで、リチウム電池51からセル発電部50への逆充電を防止すると共に、セル発電部50による電力供給が行なわれているときに、リチウム電池51による電力供給が行なわれないようにしている。
切替制御部58は、電圧検出部52による検出結果に基づいて、第1スイッチ部55と第2スイッチ部56の動作を制御するものであり、セル発電部50では機器(負荷)を駆動するのに必要な電力供給ができない状態のときは、b側にスイッチ部55,56を切り替えることで、リチウム電池51による電力供給が電源供給端子21を介して行なわれる。このときは、第2スイッチ部56の切替により、リチウム電池51への充電経路も切断される。セル発電部50により電力供給が可能な場合は、スイッチはa側に切り替えられる。
キャパシタ59は、スイッチ部55,56の切替動作時に生じるノイズ成分を吸収するために設けられるものであり、例えば、スーパーキャパシタを用いることができる。
また、第1昇圧回路53の出力部には駆動回路60が接続されており、ファン22を回転駆動させる。すなわち、セル発電部50により発電された電力を使用してファン22を駆動するようにしているため、水素ガスが供給されて発電が開始されると、ファン22も回転するようになる。
上記実施形態では、第2スイッチ部56は、充電経路か電力供給経路のいずれか一方にのみ切り替えられるように構成しているが、いずれの位置でもないニュートラルな状態を取れるように構成してもよい。セル発電部50により電力供給を行う場合に、機器側の負荷の駆動とリチウム電池51への充電の双方を行なうことが過負荷状態になることがある。その場合、ニュートラル位置に設定して、リチウム電池51が回路から切り離された状態にすることができる。
<実験例>
次に、ファン22を設けたことによる効果を実験により確認した。図11は実験結果を示すグラフである。実験はA,B,Cの3種類を行い、実験Aで使用した燃料電池Fは、図12に示すような構造を有しており、図1等で説明した第1実施形態と異なるのは、単位セルUを支持基板30により構成される筒状枠の外側に搭載している点である。また、ファンは設けていない。実験B及びCでは、図1等で説明したファン22を有する構造のものを使用した。実験Bでは、ファン22を回転させずに実験を行い、実験Cではファン22を回転して実験を行った。また、単位セルUの温度を測定するために、単位セルUを取り付けるコネクタ35に温度センサーを取り付けて温度測定を行った。
図11の実験結果で示すように、ファン22を回転させた場合(実験C)は、ファンを駆動しないもの(実験A,B)に比べて大きな出力(W)が得られることが分かる。また、セル温度について見てみると、ファン22を設けることでセル温度が低くなっていることが分かる。
以上の点を考察してみると、ファン22により強制的に空気を単位セルUのカソード側に送風できるため、単位セルUにおける発電効率を高め大きな出力が得られたものと考えられる。また、水素ガス発生ユニット40の周囲に対しても送風していることになり、ユニット40内での発熱を抑制することができ、その結果、各単位セルUが加熱されることを抑制し、この点においても発電効率を高めることができたものと考えられる。ちなみに、実験AとBでは大きな差は見られず、発電効率という面からは、単位セルUの配置場所は影響を与えないことがわかる。
<第2実施形態>
図13は、第2実施形態に係る燃料電池Fの内部構成を示す図である。第1実施形態と異なっているのは、支持基板30のサイズと、電源供給端子21の配置である。第1実施形態では、単位セルUは4つ搭載されているが、第2実施形態では同じ大きさの単位セルUが6つ搭載されている。また、電源供給端子21は、支持基板30の1つに搭載されている。支持基板30を結合することで筒状枠を構成する点や、筒状枠の内部に単位セルUを配置する点は同じである。
<別実施形態>
燃料電池の実施形態を種々説明したが、本考案は、これら実施形態に限定されるものではない。支持基板30の枚数について4枚の構成例を説明したが、これに限定されるものではなく、例えば、3枚の支持基板30により構成してもよい。3枚の場合は、筒状枠は三角形になる。5枚の場合は、五角形になる。また、搭載される単位セルUの数についても、特に限定されるものではなく、任意の個数を載せることができる。また、1枚の支持基板30に搭載する単位セルUの個数も任意である。燃料電池Fが使用される機器に応じて、単位セルUの個数を決めることができる。また、単位セルUの大きさについても、適宜決めることができる。
本考案に係る燃料電池Fが使用される機器については、携帯機器に特に好適ではあるが、これに限定されるものではなく、種々の機器に対して着脱自在に使用することができる。また、燃料電池Fの使用目的も、機器の主電源として使用しても良いし、機器に使用される二次電池を充電する目的で使用してもよい。また、燃料電池Fを機器に着脱する場合、直接機器(機器の外部に露出した端子)に装着するのではなく、接続コードを介して機器に接続する場合も、本考案に含まれるものである。また、電源供給端子21としてUSB端子を例示したように、機器に対して着脱自在な形で提供することが好ましい。例えば、USB端子に着脱自在に装着可能なメモリと同じような使い勝手とすることが好ましい。
本体部20の断面形状については、正方形、長方形などの方形に形成した構成例を説明したが、これに限定されるものではなく、種々の形状にすることができる。例えば、六角形や八角形などの多角形にすることができる。また、本体部20の形状を円筒形や楕円筒形やその他の任意の形状とすることができる。本体部20の角部には、R形状を設けてもよい。また、本体部20にクリップを取り付けて、上着のポケット等に差し込めるようにしてもよい。
本実施形態では、本体部20に開口窓20dを形成しているが、本考案としては、開口窓20dは必ずしも必要はない。開口窓20dを形成する場合、その形状、配置場所、個数については任意に設定することができる。
なお、本考案として壁面部20aに沿って支持基板30あるいは単位セルUを配置する場合、すべての壁面部20aに対して支持基板30を配置する構成に限定されるものではない。例えば、図1の構成では、4つの壁面部20aの全てに支持基板30を配置しているが、そのうちの、例えば、3つの壁面部20aに沿って単位セルUを搭載した支持基板30を配置してもよい。また、支持基板30の全てに単位セルUを搭載する必要はなく、単位セルUを搭載しない支持基板30が存在してもよい。かかる場合は、支持基板30に図10に示す回路を搭載することができる。
第1実施形態にかかる燃料電池の外観形状を示す斜視図 本体部ケースを外した状態を示す斜視図 内部構成を示す分解斜視図 本考案の燃料電池セルの一例を示す縦断面図 要部の構成を示す分解斜視図 ガス流路の構成例を示す図 水素ガス発生ユニットの構成例を示す概念図 水素ガス発生ユニットを着脱するときの態様を示す図 第1実施形態にかかる燃料電池を軸方向に垂直な面で切断したときの断面図 回路構成を示す図 実験結果を示すグラフ 単位セルの配置場所を異ならせた変形例を示す図 第2実施形態にかかる燃料電池の構成を示す図
符号の説明
1 固体高分子電解質
2 カソード側電極板
3 アノード側電極板
4 カソード側金属板
4c 開口孔
5 アノード側金属板
11 樹脂性パイプ
20 本体部
20a 壁面部
20b 第1端面部
20c 第2端面部
20d 開口窓
21 電源供給端子
22 ファン
30 支持基板
31 回路基板
35 コネクタ
40 水素ガス発生ユニット
50 セル発電部
51 駆動回路
F 燃料電池
U 単位セル

Claims (6)

  1. カソード側に空気を取り込むための開口孔が形成され、発電用に設けられた少なくとも1つの単位セルと、
    この単位セルに供給する燃料ガスを発生する燃料ガス発生ユニットと、
    単位セルのアノード側が基板面に位置するように支持される支持基板と、
    この支持基板を含む複数の基板を筒状枠となるように結合した基板ユニットと、
    カソード側に向けて強制的に空気を送り込むための送風用ファンと、を備えていることを特徴とする燃料電池。
  2. 基板ユニットは、単位セルのカソード側が筒状枠の内側を向くように結合されることを特徴とする請求項1に記載の燃料電池。
  3. 前記燃料ガス発生ユニットは、筒状枠の内部に配置されると共に、燃料ガス発生ユニットの外形面と、単位セルの開口孔が形成される面との間に送風用通路を形成したことを特徴とする請求項1又は2に記載の燃料電池。
  4. 送風用ファンは、筒状枠の一端側であって、かつ、筒状枠の内部に取り付けられることを特徴とする請求項2又は3記載の燃料電池。
  5. 機器側の電源端子に接続される電源供給端子と、この電源供給端子を搭載した回路基板とを備え、
    筒状枠の一端側に、回路基板を接続するためのコネクタを配置したことを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の燃料電池。
  6. 請求項1〜5のいずれか1項に記載の燃料電池と、この燃料電池により電源供給を受ける機器とから構成される電源供給システム。
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