JP3067927B2 - フルオロカーボン系混合冷媒 - Google Patents
フルオロカーボン系混合冷媒Info
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- JP3067927B2 JP3067927B2 JP5195004A JP19500493A JP3067927B2 JP 3067927 B2 JP3067927 B2 JP 3067927B2 JP 5195004 A JP5195004 A JP 5195004A JP 19500493 A JP19500493 A JP 19500493A JP 3067927 B2 JP3067927 B2 JP 3067927B2
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Description
【0001】
【技術分野】本発明は、冷凍機等の冷凍サイクルに使用
する作動流体として使用されるフルオロカーボン系冷媒
に関し、より詳しくは、いわゆる塩素(および臭素)を
含まない代替フロンであって、−30℃以下の庫内温度
が得られるフルオロカーボン系混合冷媒に関する。
する作動流体として使用されるフルオロカーボン系冷媒
に関し、より詳しくは、いわゆる塩素(および臭素)を
含まない代替フロンであって、−30℃以下の庫内温度
が得られるフルオロカーボン系混合冷媒に関する。
【0002】
【従来技術およびその問題点】冷凍機等の冷凍サイクル
に用いられる作動流体として、従来広く用いられていた
クロロフルオロカーボンがオゾン層破壊の原因であると
言われて以来、各国は国際条約によりクロロフルオロカ
ーボンを含めた特定フロンの使用規制および規制スケジ
ュールを定め、同時に、そのオゾン層破壊の原因である
塩素を含まない、いわゆる代替フロンの開発が進められ
ている。さらに最近の研究は、オゾン層破壊の実情がよ
り厳しい状況にあることを知らせ、各国は規制スケジュ
ールを前倒しして実施することを相次いで発表してい
る。
に用いられる作動流体として、従来広く用いられていた
クロロフルオロカーボンがオゾン層破壊の原因であると
言われて以来、各国は国際条約によりクロロフルオロカ
ーボンを含めた特定フロンの使用規制および規制スケジ
ュールを定め、同時に、そのオゾン層破壊の原因である
塩素を含まない、いわゆる代替フロンの開発が進められ
ている。さらに最近の研究は、オゾン層破壊の実情がよ
り厳しい状況にあることを知らせ、各国は規制スケジュ
ールを前倒しして実施することを相次いで発表してい
る。
【0003】一方、−30℃以下の庫内温度を実現する
フロンとしては従来、フロン502(CHClF2 とC2ClF5の
共沸混合物)とフロン13B1(CBrF3) が知られてい
た。しかし両者はいずれも塩素または臭素を含むもの
で、既に使用を規制され、あるいは規制スケジュールに
載っている。−30℃以下の蒸発温度(沸点)を持つ代
替フロン(HFC)は、現在開発されていない。
フロンとしては従来、フロン502(CHClF2 とC2ClF5の
共沸混合物)とフロン13B1(CBrF3) が知られてい
た。しかし両者はいずれも塩素または臭素を含むもの
で、既に使用を規制され、あるいは規制スケジュールに
載っている。−30℃以下の蒸発温度(沸点)を持つ代
替フロン(HFC)は、現在開発されていない。
【0004】
【発明の目的】本発明は、このような技術的な背景に基
づき、塩素および臭素を含まず、−30℃以下、好まし
くは−50℃以下の庫内温度を実現できる冷媒を得るこ
と目的とする。
づき、塩素および臭素を含まず、−30℃以下、好まし
くは−50℃以下の庫内温度を実現できる冷媒を得るこ
と目的とする。
【0005】
【発明の概要】本発明は、塩素および臭素を含むことな
く水素を含む複数のフルオロカーボンを混合することに
より、−30℃以下の沸点を持つフロン系作動流体を得
るという着想に基づき、試行錯誤の結果、完成されたも
のである。本発明のフルオロカーボン系混合冷媒は、フ
ロン134a(すなわち、1,1,1,2−テトラフル
オロエタン;CH2FCF3 )と、フロン116(すなわち、
ヘキサフルオロエタン;CF3-CF3)を含むことを特徴とす
る混合冷媒である。
く水素を含む複数のフルオロカーボンを混合することに
より、−30℃以下の沸点を持つフロン系作動流体を得
るという着想に基づき、試行錯誤の結果、完成されたも
のである。本発明のフルオロカーボン系混合冷媒は、フ
ロン134a(すなわち、1,1,1,2−テトラフル
オロエタン;CH2FCF3 )と、フロン116(すなわち、
ヘキサフルオロエタン;CF3-CF3)を含むことを特徴とす
る混合冷媒である。
【0006】本発明のフルオロカーボン系混合冷媒は、
前記のように2種のフルオロカーボン、すなわち2種の
フロンを含むのもである。一方のフロンは、沸点−2
6.3℃のフロン134aであり、他方のフロンは、沸
点−78.2℃のフロン116である。そして、本発明
の混合物は、非共沸混合物である。にも拘らず、実験に
よれば、この非共沸混合物は、−30℃以下の沸点(庫
内温度)を示す。
前記のように2種のフルオロカーボン、すなわち2種の
フロンを含むのもである。一方のフロンは、沸点−2
6.3℃のフロン134aであり、他方のフロンは、沸
点−78.2℃のフロン116である。そして、本発明
の混合物は、非共沸混合物である。にも拘らず、実験に
よれば、この非共沸混合物は、−30℃以下の沸点(庫
内温度)を示す。
【0007】本発明のフルオロカーボン系混合冷媒は、
より低い沸点を望む場合には、フロン116の混合割合
を高め、それ程低い沸点を望まない場合には、フロン1
34aの混合割合を高める。一般的には、フロン116
の混合割合が高まる程、冷凍機の吐出圧が高くなり、機
械的な問題点が増す。−50℃以下の庫内温度を得るに
は、フロン134aを75±15重量%、フロン116
を25±15重量%含むことが好ましい。さらに、特に
好ましくは、フロン134aを72±2重量%、フロン
116を28±2重量%とすると、最も好ましい結果が
得られた。
より低い沸点を望む場合には、フロン116の混合割合
を高め、それ程低い沸点を望まない場合には、フロン1
34aの混合割合を高める。一般的には、フロン116
の混合割合が高まる程、冷凍機の吐出圧が高くなり、機
械的な問題点が増す。−50℃以下の庫内温度を得るに
は、フロン134aを75±15重量%、フロン116
を25±15重量%含むことが好ましい。さらに、特に
好ましくは、フロン134aを72±2重量%、フロン
116を28±2重量%とすると、最も好ましい結果が
得られた。
【0008】本発明のフルオロカーボン系混合冷媒には
さらに、より低温の庫内温度を実現させながら、なおか
つ吐出圧力を上昇させず、むしろ低下させるために、飽
和炭化水素、不飽和炭化水素、または芳香族炭化水素の
一種以上からなる添加剤を添加することができる。
さらに、より低温の庫内温度を実現させながら、なおか
つ吐出圧力を上昇させず、むしろ低下させるために、飽
和炭化水素、不飽和炭化水素、または芳香族炭化水素の
一種以上からなる添加剤を添加することができる。
【0009】飽和炭化水素(Cn H2n+2、nは整数)
は、具体的には、メタン、エタン、プロパン、ブタン、
ペンタン、イソペンタンを使用することができる。中で
もイソペンタンが好ましい。
は、具体的には、メタン、エタン、プロパン、ブタン、
ペンタン、イソペンタンを使用することができる。中で
もイソペンタンが好ましい。
【0010】不飽和炭化水素(Cn H2n、nは整数)
は、具体的には、エチレン、プロピレン、ブチレン、ペ
ンテン等を使用することができる。中でもペンテンが好
ましい。
は、具体的には、エチレン、プロピレン、ブチレン、ペ
ンテン等を使用することができる。中でもペンテンが好
ましい。
【0011】芳香族炭化水素は、具体的には、ベンゼ
ン、トルエン、エチルベンゼン等を使用することができ
る。
ン、トルエン、エチルベンゼン等を使用することができ
る。
【0012】これら添加物は、混合冷媒と冷凍機オイル
の一方または双方に添加することができる。これらの添
加物を添加することによって、フロン134aとフロン
116の混合性を高め、冷媒の沸点をより低くすること
ができ、さらに吐出温度を低くすることができる。さら
に、冷凍機オイルとの高い溶解性が得られ、スラッジの
発生を抑制して長期に渡り運転を安定させることがで
き、しかもオイル戻りが良くなることが確認された。
の一方または双方に添加することができる。これらの添
加物を添加することによって、フロン134aとフロン
116の混合性を高め、冷媒の沸点をより低くすること
ができ、さらに吐出温度を低くすることができる。さら
に、冷凍機オイルとの高い溶解性が得られ、スラッジの
発生を抑制して長期に渡り運転を安定させることがで
き、しかもオイル戻りが良くなることが確認された。
【0013】またこれらの添加物の添加量は、冷凍機オ
イルに添加する場合、冷凍機オイルに対して2〜30重
量%を添加することが好ましい。2重量%未満では、冷
凍機オイルに好ましい変化を与えることができず、冷凍
能力も有意に変化しない。30重量%を越えると、逆
に、圧縮率が低下し、冷凍能力も低下する傾向となる。
イルに添加する場合、冷凍機オイルに対して2〜30重
量%を添加することが好ましい。2重量%未満では、冷
凍機オイルに好ましい変化を与えることができず、冷凍
能力も有意に変化しない。30重量%を越えると、逆
に、圧縮率が低下し、冷凍能力も低下する傾向となる。
【0014】
【発明の実施例】以下図示実施例に基づいて本発明を説
明する。表1に、フロン134a(CH2FCF3) およびフロ
ン116(CF3-CF3) の物理特性を示す。本発明は、この
ように性質の全く異なる二種のフルオロカーボンを混合
して新しい混合冷媒を得たものである。
明する。表1に、フロン134a(CH2FCF3) およびフロ
ン116(CF3-CF3) の物理特性を示す。本発明は、この
ように性質の全く異なる二種のフルオロカーボンを混合
して新しい混合冷媒を得たものである。
【0015】「実施例」表2は、本発明の実施例を示
す。この実施例は、フロン134aとフロン116を同
表の割合で混合し、かつイソペンタンを添加した場合と
添加しない場合とに分けて、実施例番号1A〜1Dの混
合冷媒を作り、これを冷凍機圧縮機(ダンフォス社製、
機番F−14L)に常法に従い封入して運転し、同表に
記載の項目について測定した結果を示している。なお、
各実施例において、冷媒の総重量は287gであり、冷
凍機オイルは600ccの量で添加した。
す。この実施例は、フロン134aとフロン116を同
表の割合で混合し、かつイソペンタンを添加した場合と
添加しない場合とに分けて、実施例番号1A〜1Dの混
合冷媒を作り、これを冷凍機圧縮機(ダンフォス社製、
機番F−14L)に常法に従い封入して運転し、同表に
記載の項目について測定した結果を示している。なお、
各実施例において、冷媒の総重量は287gであり、冷
凍機オイルは600ccの量で添加した。
【0016】表2の実験結果は、本発明による混合冷媒
によると、−50℃以下の庫内温度が実現できることを
示している。また、添加剤として、イソペンタンを加え
た場合には、加えない場合に比し、より冷凍機の低圧側
圧力、高圧側圧力が安定することが確認された。
によると、−50℃以下の庫内温度が実現できることを
示している。また、添加剤として、イソペンタンを加え
た場合には、加えない場合に比し、より冷凍機の低圧側
圧力、高圧側圧力が安定することが確認された。
【0017】
【発明の効果】以上のように、本発明によれば、オゾン
層破壊のおそれがなく、しかも−30℃以下の庫内温度
が得られるフルオロカーボン系混合冷媒が得られる。
層破壊のおそれがなく、しかも−30℃以下の庫内温度
が得られるフルオロカーボン系混合冷媒が得られる。
【表1】
【表2】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平7−62334(JP,A) 特開 平3−170585(JP,A) 特開 平3−173839(JP,A) 特表 平6−506015(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C09K 5/04 F25B 1/00 CA(STN)
Claims (5)
- 【請求項1】 1,1,1,2−テトラフルオロエタン
(CH2FCF3) 及びヘキサフルオロエタン(CF3-CF3) を含む
ことを特徴とするフルオロカーボン系混合冷媒。 - 【請求項2】 請求項1において、1,1,1,2−テ
トラフルオロエタン75±15重量%とヘキサフルオロ
エタン25±15重量%を含むフルオロカーボン系混合
冷媒。 - 【請求項3】 請求項1において、さらに、飽和炭化水
素、不飽和炭化水素、または芳香族炭化水素の一種以上
からなる添加剤が添加されているフルオロカーボン系混
合冷媒。 - 【請求項4】 請求項3において、フルオロカーボン系
冷媒は冷凍機に封入され、添加剤は、冷凍機オイルに添
加されているフルオロカーボン系混合冷媒。 - 【請求項5】 請求項4において、添加剤は、冷凍機オ
イルに対して2〜30重量%添加されているフルオロカ
ーボン系混合冷媒。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5195004A JP3067927B2 (ja) | 1993-08-05 | 1993-08-05 | フルオロカーボン系混合冷媒 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5195004A JP3067927B2 (ja) | 1993-08-05 | 1993-08-05 | フルオロカーボン系混合冷媒 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0748562A JPH0748562A (ja) | 1995-02-21 |
JP3067927B2 true JP3067927B2 (ja) | 2000-07-24 |
Family
ID=16333938
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP5195004A Expired - Fee Related JP3067927B2 (ja) | 1993-08-05 | 1993-08-05 | フルオロカーボン系混合冷媒 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3067927B2 (ja) |
Families Citing this family (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
FR2755753B1 (fr) * | 1996-11-13 | 1998-12-31 | Armines | Melange frigorigene de type zeotrope sans derives chlores |
CN1142234C (zh) * | 1998-06-06 | 2004-03-17 | 日本冷冻车株式会社 | 提供超低温的制冷剂 |
JP2001099498A (ja) * | 1999-09-30 | 2001-04-13 | Dairei:Kk | 非共沸系混合冷媒を用いた冷凍システム |
JP3789898B2 (ja) * | 2003-03-17 | 2006-06-28 | 東芝キヤリア株式会社 | 冷媒、冷媒圧縮機および冷凍装置 |
-
1993
- 1993-08-05 JP JP5195004A patent/JP3067927B2/ja not_active Expired - Fee Related
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Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0748562A (ja) | 1995-02-21 |
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Legal Events
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