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JP3046155B2 - 紙葉類入出金機における紙葉類収納繰出機構 - Google Patents

紙葉類入出金機における紙葉類収納繰出機構

Info

Publication number
JP3046155B2
JP3046155B2 JP4258635A JP25863592A JP3046155B2 JP 3046155 B2 JP3046155 B2 JP 3046155B2 JP 4258635 A JP4258635 A JP 4258635A JP 25863592 A JP25863592 A JP 25863592A JP 3046155 B2 JP3046155 B2 JP 3046155B2
Authority
JP
Japan
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shaft
impeller
dispensing
path
roller
Prior art date
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Expired - Lifetime
Application number
JP4258635A
Other languages
English (en)
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JPH06109490A (ja
Inventor
純一 有川
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Laurel Bank Machine Co Ltd
Original Assignee
Laurel Bank Machine Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Laurel Bank Machine Co Ltd filed Critical Laurel Bank Machine Co Ltd
Priority to JP4258635A priority Critical patent/JP3046155B2/ja
Publication of JPH06109490A publication Critical patent/JPH06109490A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3046155B2 publication Critical patent/JP3046155B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

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Classifications

    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B65CONVEYING; PACKING; STORING; HANDLING THIN OR FILAMENTARY MATERIAL
    • B65HHANDLING THIN OR FILAMENTARY MATERIAL, e.g. SHEETS, WEBS, CABLES
    • B65H2404/00Parts for transporting or guiding the handled material
    • B65H2404/10Rollers
    • B65H2404/11Details of cross-section or profile
    • B65H2404/111Details of cross-section or profile shape
    • B65H2404/1114Paddle wheel
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B65CONVEYING; PACKING; STORING; HANDLING THIN OR FILAMENTARY MATERIAL
    • B65HHANDLING THIN OR FILAMENTARY MATERIAL, e.g. SHEETS, WEBS, CABLES
    • B65H2404/00Parts for transporting or guiding the handled material
    • B65H2404/10Rollers
    • B65H2404/15Roller assembly, particular roller arrangement
    • B65H2404/152Arrangement of roller on a movable frame
    • B65H2404/1521Arrangement of roller on a movable frame rotating, pivoting or oscillating around an axis, e.g. parallel to the roller axis

Landscapes

  • Conveyance By Endless Belt Conveyors (AREA)
  • Separation, Sorting, Adjustment, Or Bending Of Sheets To Be Conveyed (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、装置全体をコンパクト
化し、かつこれら振分部材及び羽根車を移動させ、さら
には駆動させるための制御を簡略化することができる紙
葉類入出金機における紙葉類収納繰出機構に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、この種の紙葉類収納繰出機構とし
ては、実開昭63−77929号公報に示される「紙葉
類処理装置」が知られている。この紙葉類処理装置は、
紙葉類を取り込む受収口と、紙葉類が放出される放出口
とが共有された受収放出口を有し、この受収放出口を通
じて内部に紙葉類が集積状態で収納される集積部と、こ
の集積部の受収放出口の近傍に設けられ、該受収放出口
を通じて紙葉類を取り込み、かつ繰り出させる取込、繰
出兼用の正逆回転可能な収納・繰出ローラと、紙葉類を
取り込む時、前記収納・繰出ローラとともに取込方向に
回動され、また、前記集積部に集積された紙葉類を繰り
出す時、繰出方向への回動を規制される分離ローラと、
集積部内に集積されている紙葉類を蹴って受収放出口に
送る蹴り出しローラと、入金紙葉類が搬送される入金路
と、出金紙葉類が搬送される出金路と、これら入金路、
出金路と集積部の受収放出口とを接続する入出金共通搬
送路と、これら入金路、出金路、入出金共通搬送路が合
流する箇所に設けられて、入金路を通じて搬送された入
金紙葉類を入出金共通搬送路に振り分け、また、入出金
共通搬送路を通じて搬送された集積部内の出金紙葉類を
出金路に振り分ける振分部材と、前記集積部に対して進
退自在に設けられ、その一部が前記集積部に突出可能に
設けられた羽根車とから構成されたものである。
【0003】そして、以上のように構成された紙葉類処
理装置では、入金路を通じて搬送された入金紙葉類が振
分部材により入出金共通搬送路に振り分けられた後、該
入金紙葉類が入出金共通搬送路を経由して収納・繰出ロ
ーラと分離ローラが当接する位置まで搬送され、更にこ
の収納・繰出ローラ及び分離ローラが取り込み方向に回
転することによって、該入金紙葉類が受収放出口を経由
して集積部に収納される。なお、入金紙葉類を受収放出
口から集積部内に収納させる場合には、集積部内に羽根
車の一部を突出させ、この状態で、入金紙葉類の受け入
れ方向に対して羽根車を回転させ、該羽根車により集積
部内に入金紙葉類を掻き込ませるようにしている。
【0004】一方、この集積部に集積された入金紙葉類
は、出金紙葉類として、蹴り出しローラにより受収放出
口に蹴り出された後、該受収放出口の近傍に設けられた
収納・繰出ローラにより入出金共通搬送路に繰り出され
ながら、繰出方向への回動を規制される分離ローラによ
って、1枚ずつ分離され、この後、該出金紙葉類は、入
出金共通搬送路を通じて搬送された後、振分部材により
出金路に振り分けられ、該出金路を通じて出金されるこ
とになる。なお、集積部内の紙葉類を受収放出口から放
出させる場合には、羽根車を集積部から退避させた位置
に配置する。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記のよう
に構成された紙葉類処理装置の紙葉類収納繰出機構で
は、紙葉類の入金時と出金時とで、振分部材を切り換え
動作させて、紙葉類の搬送経路を切り換える振分部材の
移動機構と、入金時にのみ、羽根車を集積部側に移動さ
せて、該集積部内に羽根車の一部を突出させるための移
動機構とを独立して設けるようにしているので、装置全
体が大型化するとともに、それぞれの移動機構を駆動さ
せるための制御、タイミングなどが複雑になるという問
題があった。また、前記分離ローラは1ウエイクラッチ
によって、取込方向のみに回動可能で駆動力は伝達され
ないようになっているが、このような構成では分離ロー
ラが偏摩耗してしまうので、分離ローラにも駆動力を伝
達して分離ローラが均等に摩耗した方が良い。しかし単
に、収納繰出ローラ及び分離ローラ、さらには羽根車の
駆動部をそれぞれ独立して設けた場合、装置全体が大型
化してしまう問題があった。
【0006】更に、入出金時に移動機構が駆動される
と、前述した振分部材及び羽根車は、それぞれ入金動作
あるいは出金動作に対応する位置に移動されるが、この
位置でこれら振分部材及び羽根車の移動が規制されない
場合、例えば羽根車が紙葉類を集積部内に案内するとき
の反動、又は紙葉類が振分部材に摺動するときの力で、
これら振分部材及び羽根車が所定位置から移動して、こ
れら振分部材及び羽根車の付近で紙葉類のジャムが発生
するという問題があった。従って、このような問題を解
決するために、これら振分部材及び羽根車の移動を規制
する機構を設ける必要があるが、このときに、前記移動
機構と同様に、振分部材及び羽根車の移動を規制する機
構をそれぞれ独立して設けた場合には、装置全体が大型
化してしまうという問題が新たに生じることになる。
【0007】この発明は、上記の事情に鑑みてなされた
ものであって、1つのリンク機構で振分部材及び羽根車
をそれぞれ入金動作あるいは出金動作に対応する位置に
移動させることを可能とするとともに、それぞれの位置
での振分部材及び羽根車の移動を規制可能とし、さらに
は、単一の駆動部によって収納繰出ローラ、分離ロー
ラ、羽根車を駆動可能とする事によって、紙葉類収納・
繰出機構をコンパクト化し、かつこれら振分部材及び羽
根車を移動させるための制御を簡略化することができる
紙葉類入出金機における紙葉類収納繰出機構の提供を目
的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に第1の発明では、入金路を通じて搬送された入金紙葉
類が収納、集積される集積部と、この集積部の近傍に設
けられ、入金路を通じて搬送された紙葉類を取り込み、
また集積部に集積される紙葉類を出金路を通じて繰り出
す正逆回転可能な収納繰出ローラと、該収納繰出ローラ
に当接するよう設けられて、入金路を通じて搬送された
入金紙葉類を前記収納繰出ローラとともに取り込み、ま
た、前記集積部に集積された紙葉類が前記収納繰出ロー
ラによって繰り出される時、前記収納繰出ローラとは逆
に取り込み方向に回動して、2枚重なりの紙葉類の繰り
出しを規制する正逆回転可能な分離ローラと、入金ある
いは出金に応じて、前記収納繰出ローラ及び分離ローラ
を正逆回動させる駆動部とを有する紙葉類入出金機にお
ける紙葉類収納繰出機構であって、前記集積部に設けら
れて、入金紙葉類を入金させるための入金口と、出金紙
葉類を出金させるための出金口とが共通化された受収放
出口と、一つの第1の口部が前記入金路と出金路とに開
口し他の第2の口部が前記受収放出口に接続されるとと
もに前記第1の口部側が前記第2の口部に対し拡開する
形状をなす接続部を有する入出金共通搬送路と、前記接
続部の外側に設けられた軸を中心に揺動自在とされ、前
記接続部に対し突出および引込み可能に設けられた振分
部材と、前記集積部の受収放出口付近に、前記集積部に
対して前進後退するように設けられ、前記集積部に入金
紙葉類を案内する羽根車と、前記駆動部が収納繰出ロー
ラと分離ローラとを紙葉類取込方向に回動させる時、そ
の駆動部の駆動力を前記羽根車に伝達し、該羽根車を取
り込み方向に回動させる駆動伝達手段と、前記振分部材
を、前記接続部から引込ませることにより該接続部の前
記第1の口部側を広げるとともに入金路を通じて搬送さ
れた入金紙葉類を入出金共通搬送路に振り分ける振分部
材入金位置と、前記接続部内に突出させることにより該
接続部の前記第1の口部側を狭めて入出金共通搬送路を
通じて搬送された集積部内の出金紙葉類を出金路に振り
分ける振分部材出金位置とにそれぞれ配置するととも
に、前記振分部材が振分部材入金位置にある場合に、前
記羽根車をその一部を集積部内に突出させる羽根車入金
位置に配置し、前記振分部材が振分部材出金位置にある
場合に、前記羽根車を、前記集積部から退避させる羽根
車出金位置に配置するリンク機構と、このリンク機構を
駆動する駆動手段とを具備するようにしている。
【0009】第2の発明では、前記リンク機構を構成す
る複数のリンクを、前記振分部材及び羽根車側から加わ
る力によっては動作しない位置関係に配置させるように
している。
【0010】
【作用】これら発明によれば、入金路を通じて搬送され
た入金紙葉類が振分部材により入出金共通搬送路に振り
分けられた後、該入金紙葉類が入出金共通搬送路を経由
し、更に受収放出口を通って集積部に収納される。な
お、入金紙葉類を集積部に受け入れる場合には、駆動手
段によりリンク機構が駆動されて、振分部材が、入金路
を通じて搬送された入金紙葉類を入出金共通搬送路に振
り分ける振分部材入金位置に配置され、また、羽根車
は、その一部が集積部内に突出する羽根車入金位置に配
置され、収納繰出ローラと分離ローラが回転される駆動
力を伝達する駆動伝達手段によって取り込み方向に回転
される。また、集積部内の紙葉類を出金する場合には、
該集積部内の紙葉類が受収放出口から入出金共通搬送路
を経由した後、振分部材により振り分けられて出金路に
送られる。なお、前記集積部内の紙葉類を出金する場合
には、前記羽根車が、集積部から退避される羽根車出金
位置に配置されるとともに、収納繰出ローラ及び分離ロ
ーラの繰出方向の回転は羽根車に伝達されなくなり、ま
た、前記振分部材は、入出金共通搬送路を通じて搬送さ
れた出金紙葉類を出金路に振り分ける振分部材出金位置
に配置される。
【0011】すなわち、本発明の紙葉類入出金機におけ
る紙葉類収納繰出機構によれば、振分部材及び羽根車を
入金位置あるいは出金位置に同時に移動させることがで
きるとともに、入金位置では収納繰出ローラと分離ロー
ラが回転される駆動力を伝達する駆動伝達手段によっ
て、前記羽根車を取り込み方向に回転させ、出金時には
その回転を停止するため、従来のように、振分部材、羽
根車を個別に入金位置あるいは出金位置に移動するため
の機構、さらには羽根車を入金位置にて取り込み方向の
みに回転させる駆動部を新たに設ける必要はない。
【0012】また、第2の発明では、リンク機構を構成
する複数のリンクが、振分部材及び羽根車側から加わる
力によっては動作しない位置関係に配置されているの
で、羽根車が紙葉類を案内するときの反動、又は紙葉類
が振分部材に摺動するときの力等で、これら振分部材及
び羽根車が所定位置から移動することがなく、これによ
りこれら振分部材及び羽根車の付近で紙葉類のジャムが
発生することがない。また、このような振分部材及び羽
根車の移動を規制する機構は、これら振分部材及び羽根
車の共通のリンク機構に組み込まれているので、従来の
ように、これら振分部材、羽根車の移動を規制する機構
を個別に設ける必要はない。
【0013】
【実施例】以下、本発明の一実施例を図1〜図11に基
づいて説明する。まず、本実施例の紙幣収納繰出機構
は、図1に示すように、入金時に図示しない鑑別部で金
種、表裏等を鑑別した後、搬送路100により矢印A方
向に搬送されて、該当する金種の入金紙幣(入金紙葉
類)の表裏を取り揃えた後、収納・繰出機構部1に受け
渡し、出金時に、収納・繰出機構部1により繰り出され
た出金紙幣を、搬送路100に搬送する搬送振分機構部
3と、前記収納・繰出機構部1を一体に設け、搬送振分
機構部3にて表裏の取り揃えられた入金紙幣を1枚ずつ
取り込んで集積状態で収納し、かつ集積状態で収納され
た紙幣を出金紙幣(出金紙葉類)として1枚ずつ繰り出
す収納部2とを具備するものである。
【0014】なお、前記搬送路100では入金紙幣が一
定の間隔をおいて1枚ずつ搬送されるとともに、搬送途
中において図示しない鑑別部により該入金紙幣の金種及
び表裏が鑑別され、該鑑別結果が鑑別データとして出力
されるようになっている。また、本実施例の図1に示す
ような、収納・繰出機構部1を一体に設けた収納部2、
及び搬送振分機構部3からなる機構は、搬送路100に
沿って複数セット設けられているが、他のものは図示が
省略されている。
【0015】まず、搬送振分機構部3について説明す
る。この搬送振分機構部3は、図1に示すように複数の
プーリ(符号省略)に張り渡されたベルト(符号省略)
間に形成される表裏反転入金路4、入金路5、出金路6
と、紙幣を振り分ける搬送切換部材7及び表裏搬送切換
部材8とにより構成されたものである。搬送切換部材7
は、搬送路100の直下に設けられた水平軸7Aを中心
として回転自在に設けられたものであって、鑑別部が該
当する金種の入金紙幣を判別した場合に、一点鎖線で示
すように搬送路100に対して突出して、該入金紙幣を
表裏反転入金路4又は入金路5に案内する。一方、鑑別
部が、該当する金種以外の入金紙幣を判別した場合に
は、搬送切換部材7は、点線で示すように搬送路100
から退避するように位置して、該入金紙幣をそのまま直
進させるとともに、後述する出金路6から搬送路100
に出金紙幣が繰り出された際にも、搬送路100から退
避する位置に切り換えられ、該出金紙幣をそのまま直進
させる。
【0016】一方、表裏搬送切換部材8は、搬送切換部
材7の下方の水平軸8Aを中心として回転自在に設けら
れたものであって、鑑別部の鑑別データに基づき、表裏
反転の指定を受けた入金紙幣が送られた場合に、点線で
示す位置に回転して、該入金紙幣を表裏反転入金路4に
搬送させ、一方、表裏反転の指定を受けない紙幣が送ら
れた場合に、一点鎖線で示す位置に回転して、該入金紙
幣を反転させない入金路5に搬送させるにしている。表
裏反転入金路4は表裏反転が必要な入金紙幣を収納・繰
出機構部1の搬送路9に案内するものであり、また、入
金路5は表裏反転が不要な入金紙幣を収納・繰出機構部
1の搬送路10に案内するものである。一方、出金路6
は、収納・繰出機構部1により、搬送路10を通じて繰
り出された収納部2内の出金紙幣を、搬送路100に案
内するものである。なお、前記搬送振分機構部3及び搬
送路100のプーリは、図示しない同一の駆動部によっ
て駆動され、該プーリ及びベルトは一方向にのみ駆動さ
れるようになっている。
【0017】次に、収納部2の上方に一体に設けられた
収納・繰出機構部1について図1を参照して説明する。
図示しないフレームの左側部にはガイド部材11、12
が設けられ、右側部にはガイド部材13、14が設けら
れている。ガイド部材11、12は、表裏反転入金路4
が位置する上端部側に受収口9Aを形成し、かつ表裏反
転入金路4より入金された入金紙幣を収納部2内に案内
するための搬送路9を形成するものである。ガイド部材
13、14は、入金路5が位置する上端部側に出入口
(接続部)10Aを形成するとともに、表裏反転入金路
5から入金された入金紙幣を案内して、かつ収納部2内
に集積された出金紙幣を出金路6に案内するための搬送
路10を形成するものである。ここで、出入口10A
は、上側の口部(第1の口部)が入金路5と出金路6と
に開口し下側の口部(第2の口部)が搬送路10に接続
されるとともに上側の口部側が下側の口部に対し拡開す
る形状をなしている。
【0018】前記ガイド部材11、14は、送りローラ
15及び収納・繰出ローラ16の周面に沿って湾曲さ
れ、かつこれらローラ15、16の周面から半径方向外
方に僅かに間隔をおいて配置されるとともに、送りロー
ラ15及び収納・繰出ローラ16の下方から鉛直方向に
延ばされ、集積される紙幣縁部をガイドする集積部20
を形成しており、その集積部20内には、紙幣を上面に
載置して、昇降自在に移動可能なエレベータ部21が設
けられている。一方、前記ガイド部材11、12も同様
に、送りローラ15及び収納・繰出ローラ16の周面に
沿って湾曲されるとともに、かつこれらローラ15、1
6の周面を僅かに外方に突出させる位置に配置されてい
る。
【0019】次に、収納・繰り出し機構部1の内部機構
ついて、図1〜図11に基づいて説明する。図2は図1
の右側面図、図3は図1の平面図であって、これらの図
において、フレーム(図示略)の枠体27a、27bに
は軸25が回転自在に支持され、この軸25には、外周
が高摩擦部材で形成されてなる収納・繰出ローラ16、
16aが一定の間隔をおいて2個ずつ固定されている。
なお、この軸25の図2,図3左端部にはギア26が固
定され、このギア26は図示しない駆動部により駆動さ
れる。この駆動部は、図4から見て、紙幣を入金させる
際にはギア26を介して軸25を時計方向に回転させ、
紙幣を出金させる際にはギア26を介して軸25を反時
計方向に回転させる。
【0020】(一)《分離ローラ18及び及びその周辺
の構成》 また、図2、図4に示すようにフレーム(図示略)の枠
体27aの外側には、固定部材106を介して支持部材
29が固定され、この支持部材29にはギア30とギア
31とが噛み合うように回転自在に支持されている。一
方のギア30は、前記軸25に固定されたギア28と噛
み合わされ、他方のギア31は、トルクリミッタ33
(後述する)に固定されたギア32と噛み合わされてい
る。また、前記支持部材29及び枠体27bには軸34
が回転自在に設けられており、この軸34上には、前記
ギア32が固定されたトルクリミッタ33が設けられて
いる。すなわち、トルクリミッタ33に固定されたギア
32がギア31と噛み合うよう配置され、前記軸25に
固定されるギア28と、ギア30が噛み合うことによっ
て、ギア28が駆動されると、ギア30、31を介しギ
ア32はギア28と反対方向に回転されることになる。
【0021】また、軸34に設けられたトルクリミッタ
33は、紙幣出金時において、ギア32が駆動される回
転力と、軸34の回転力とに所定以上の差が生じる場合
に、軸34をギア32に対して滑らせて、ギア32から
軸34への回転力伝達を断とし、また、ギア32が駆動
される回転力と、軸34の回転力との差が所定値以下で
ある場合に、ギア32から軸34へ回転力を伝達させる
ものである。すなわち、トルクリミッタ33は、ギア3
2と軸34とに一定以上のトルクの差が生じることによ
って滑りが生じる構成とされているので、図2に示すよ
うに、収納・繰出ローラ16の回転力が分離ローラ18
(後述する)に伝達されて、該分離ローラ18に一定の
トルクが生じている場合には、軸34にも一定以上のト
ルクがかかることになり、これによりトルクリミッタ3
3は軸34をギア32に対して滑らせて、該軸34を反
対方向に回転することを許容し、一方、収納・繰出ロー
ラ16と分離ローラ18に2枚の紙幣が挾持されて、分
離ローラ18が収納・繰出ローラ16から伝達されてい
たトルクを失なった場合には、軸34にはトルクがかか
らず、軸34とギア32とに一定以上のトルクの差が生
じることはなく、これによりトルクリミッタ33は、ギ
ア32の駆動をトルクリミッタ33を介して軸34に伝
え、軸34の図6中時計方向の回転力を1ウエイクラッ
チ121、ギア43、ギア42を介して分離ローラ18
に伝達し、該分離ローラ18を図1中反時計回りに回転
させる(詳細は後述する)。そして、このようにトルク
リミッタ33によって、ギア26の回転力が分離ローラ
18に対して伝達された場合には、図1で示すように正
常時(二重送りが生じていない)には時計方向に回転さ
れる分離ローラ18が、反対の反時計方向に回転され、
分離ローラ18側に位置する二重送り紙幣の1枚を集積
部20内に掻き落とすことになる。
【0022】図2及び図7、図9(a)、図9(b)に
それぞれ示すように、枠体27a、27bの内側に位置
する軸34には一対の支持部材35が回転自在に支持さ
れており、これら各支持部材35の上方には、これらに
固定された軸36に回転自在に支持される羽根車24
と、これら羽根車24に一体に固定され、各軸36に対
して回転自在なギア37とが、それぞれ設けられてい
る。なお、この羽根車24の羽根は弾性体であるゴム等
により形成されている。一方、前述した軸34であり、
かつ支持部材35の中央寄りには、前記ギア37に噛み
合わされるギア38が、該軸34に対して回転自在に支
持されている(図2、図5参照)。また、前記軸34で
あり、かつ前記ギア38の内側には、全体としてコ字形
を成す支持部材40が、軸34に対して2ヵ所回転自在
に支持されており、さらに、これら支持部材40の上部
位置には、軸39が回転自在に支持されている(図2参
照)。
【0023】また、前記支持部材40のコ字内に位置す
る軸39には、外周が高摩擦部材よりなる分離ローラ1
8が2つ固定され、さらに、これら分離ローラ18は図
1に示すように、収納・繰出ローラ16に、その外周が
それぞれ当接する位置に配置されている。なお、これら
分離ローラ18は入金時及び出金時に駆動される収納・
繰出ローラ16(図1において入金時は時計回り、出金
時は反時計回り)の摩擦力により、紙幣を介在させて従
動されるようになっている(図1〜図3参照)。また、
前記分離ローラ18を固定する軸39の両端部には、1
ウエイクラッチ120を介したギア41が、前述したギ
ア38に噛み合う位置にそれぞれ配置されている(図
2、図5参照)。これら1ウエイクラッチ120は軸3
9が図5において反時計方向に回転する時のみ(すなわ
ち、入金時に、分離ローラ18が図1、図5から見て反
時計方向に回転した場合の軸39の動きに対応)、該軸
39の回転をギア41に伝達するものであり(図2、図
5参照)、これにより、ギア38、ギア37を順次介し
て羽根車24が反時計方向に回転される(図2、図7参
照)。
【0024】一方、分離ローラ18間に位置する軸39
の中央部にはギア42が固定され、また、前記軸34の
中央部には、1ウエイクラッチ121を介したギア43
が、前記ギア42に噛み合うように配置されている。こ
の1ウエイクラッチ121は、軸34からギア43に対
して、該軸34が図4及び図6より見て時計回りに回転
するときのみ、該軸34の回転をギア43に伝達するよ
うになっている。すなわち、出金時においてギア26に
よりギア32が時計方向に回転させられ(図4参照)、
かつトルクリミッタ33によって、このギア32の時計
方向の回転が軸34に伝達されたときのみ、1ウエイク
ラッチ121は、この軸34の時計方向の回転をギア4
3に伝達し、これによりギア42、軸39を順次介在さ
せて分離ローラ18を反時計方向に回転させる(図6参
照)。
【0025】図2、図5、図6に示すように、軸34に
回転自在に支持された支持部材40の下方には突起板4
4が形成され、また、図5、図6より見て突起板44の
左方には支持部材40を反時計方向に付勢する付勢機構
45が設けられている。この付勢機構45は、図6に示
すように収納部2のフレーム(図示略)の支持部材11
0に固定されたものであって、円筒形を成し外周にねじ
山が形成されて、支持部材110内に螺合された筒部材
103と、該筒部材103の中に挿入された圧縮ばね1
04と、その圧縮ばね104の付勢力によって、前記突
起板44を図中右側に押圧する押圧材105とにより構
成される。そして、以上のような構成により、付勢機構
45が突起板44を右方に所定の強さで付勢することに
よって、支持部材40は軸34を中心に反時計回りに付
勢され、これにより、支持部材40の先端部に支持され
た分離ローラ18は、収納・繰出ローラ16に所定の強
さで押圧されることになる。
【0026】なお、前記付勢機構45は、これを支持す
る支持部材110の支持面がねじ山に形成されているた
め、筒部材103を正逆回転させた場合に、筒部材10
3は図6水平方向に移動可能となり、これによって分離
ローラ18が収納・繰出ローラ16を押圧する力を自由
に設定可能となる。また、搬送路10を通じて搬送され
た紙幣を集積部20に取り込む受収口と、集積部20内
の紙幣を搬送路10に放出する放出口とが共通化されて
受収放出口10Bとなっており、上述した収納・繰出ロ
ーラ16及び分離ローラ18は、共にこの受収放出口1
0Bの近傍位置に配置されている。
【0027】(二)《送りローラ19及びその周辺の構
成》 ギア26により駆動される軸25には、図3に示すよう
に前記ギア28とともにギア46が固定されている。こ
のギア46は枠体27aの外側に配置されたものであっ
て、同じく枠体27aの外側に配置されたギア48に噛
み合わされている。一方、前記枠体27a、27bには
軸47が回転自在に支持され、この軸47には、ギア4
8とともに2つの送りローラ19が固定されている。送
りローラ19は、枠体27a、27bの内側に配置され
たものであって、それぞれが前記軸25に固定された収
納・繰出ローラ16aに対向し、さらに図3に示すよう
にその外周が当接するように配置されている。そして、
以上のような構成により、ギア26により軸25が駆動
された場合には、軸25の駆動力がギア46、ギア4
8、軸47を介して送りローラ19に伝達され、これに
より、該送りローラ19が、収納・繰出ローラ16、1
6aとは反対方向に回転され、その結果、送りローラ1
9と収納・繰出ローラ16、16aとの間に挟持した紙
幣を入金あるいは出金させることができる。
【0028】(三)《送りローラ15及びその周辺の構
成》 図3に示すように枠体102a、102bには、軸47
と平行な軸49が回転自在に設けられ、この軸49の右
端部には1ウエイクラッチ(図示略)を介してプーリ5
1が設けられている。このプーリ51は、軸47の右端
部に固定されたプーリ50との間に、該軸47の回転力
を軸49に伝達するためのベルト52が張られている。
なお、前記プーリ51に設けられた1ウエイクラッチ
(図示略)は、図1に示す軸47が反時計回りに回転さ
れる時(すなわち、入金時)のみ、該軸47から軸49
へ回転力を伝達する。一方、軸49には入金紙幣を収納
部2内に送り込むための2つの送りローラ15が固定さ
れている。この送りローラ15は枠体102a、102
b内側に配置されるものであって、前述したギア26か
らの駆動力により、軸47が図1の反時計方向に回転さ
せられた場合に、プーリ50、ベルト52、プーリ5
1、1ウエイクラッチ(図示略)、軸49を介して同方
向に回転される。
【0029】一方、図1、図3に示すように送りローラ
15の上方位置には、外周が送りローラ15に当接する
位置に送りローラ17が設けられ、また、送りローラ1
5の下方位置にも、同様に外周が送りローラ15に当接
する位置にローラ112が設けられている。送りローラ
17は、支持部材111の各凹部116内に回転自在に
係合された軸113に固定されたものであって、送りロ
ーラ15により、図1中時計方向に従動されるようにな
っている。ローラ112は、支持部材115の凹部11
7内に回転自在に係合された軸114に固定されたもの
であって、送りローラ17と同様、送りローラ15によ
り、図1中時計方向に従動されるようになっている。
【0030】一方、前記軸114の両端部には羽根車2
3がそれぞれ固定され、この羽根車23によって、入金
紙幣を収納部2内に掻き落とすようにしている。なお、
前記軸113、114は、軸49の方向に図示しないば
ね材によって付勢されているため、送りローラ17とロ
ーラ112とは共にローラ15に圧接されることにな
り、これによって送りローラ15の摩擦(紙幣を介す
る)により、送りローラ17、ローラ112及び羽根車
23が回転させられるようになっている。また、前記支
持部材111、115はフレーム(図示略)にそれぞれ
支持されている。また、送りローラ17、ローラ11
2、羽根車23及びこれらを回転させるための機構は、
送りローラ15に合わせて1対設けられている。
【0031】(四)《リンク機構53について》 枠体27bの右方(図2参照)に設けられたリンク機構
53について、図2、図3、図8(a)、図8(b)を
参照して説明する。図2、図3に示すように枠体27
a、27bには軸54が回転自在に支持されており、こ
の軸54の右端部には回転部材55が固定されている。
以下、図8(a)、(b)を参照して説明する。この回
転部材55はその先端部に軸56を介してアーム57の
一端部が回転自在に支持され、アーム57の他端部は、
枠体27bに固定された軸59に回転自在に支持された
回転部材60の一端に、軸58を介して回転自在に支持
されている。一方、回転部材60の他端部は軸61を介
してアーム62の一端部に回転自在に支持され、さら
に、このアーム62の他端部は、軸63を介して回転部
材65の先端部と、アーム66の一端部とに回転自在に
支持される。前記回転部材65は、枠体27に固定され
た軸64に起端部が回転自在に支持されたものであり、
また、前記アーム66の他端部は、軸69を介して回転
部材68の先端部に回転自在に支持されている。
【0032】回転部材68は、その起端部が、図2に示
すように枠体27a、27bの下方に回転自在に支持さ
れる軸67の右端部に固定され、さらに、この軸67の
中央部には、切欠部82を介して前述した羽根車24を
集積部20に対して突出、退避させるための機構が接続
されている(後述する)。一方、前記枠体27bにはソ
レノイド70が設けられている。このソレノイド70
は、その出力軸118の先端部に固定された支持部材7
1が、軸72を介してアーム73の一端部に接続された
ものであり、このアーム73の他端部は、回転部材60
が回転自在に支持される軸59の近傍にて、軸74を介
して該回転部材60に回転自在に連結されている。そし
て、以上のように構成されたリンク機構53では、ソレ
ノイド70を励磁させることにより、軸54を通じて出
入口開閉部材80(後述する)を動作させ、軸67を通
じて羽根車24を支持する支持部材35を動作させる
(動作の詳細ついては後述する)。
【0033】(五)《搬送路10の通路幅を調整する出
入口開閉部材80について》 前述したように、枠体27a、27bに回転自在に支持
され、かつリンク機構53により駆動される軸54に
は、図3、図9(a)、図9(b)に示すように複数の
回転部材75が固定されている。これら各回転部材75
の先端部には、軸76を介して回転自在にアーム77の
一端部がそれぞれ支持され、さらにこれらアーム77の
各他端部は、軸79を介して出入口開閉部材80にそれ
ぞれ連結されている。これら出入口開閉部材80は、前
記ガイド部材13に設けられた複数の支持板78のそれ
ぞれに、出入口10Aの外側に設けられた軸81を介し
て一端部が回転自在に支持されたものであって、これら
出入口開閉部材80の各他端部は、前記軸79を介して
アーム77にそれぞれ連結されている。そして、以上の
ように構成された出入口開閉部材80は、ソレノイド7
0の出力軸118が上下動することにより、図9(a)
で示すように搬送路10の出入口10Aから引込んで該
出入口10Aの上側を広げた位置と(入金時)、図9
(b)で示すように搬送路10の出入口10A内に突出
して該出入口10Aの上側を狭めた位置(出金時)のい
ずれかに設定されるようになっている。
【0034】(六)《羽根車24の周辺の構成》 前述したように、枠体27a、27bに回転自在に支持
され、かつリンク機構53により駆動される軸67の一
部には、図2、9(a)、9(b)に示すように切欠部
82が形成され、その切欠部82には回転部材83の下
端部が固定されている。この回転部材83はその上端部
に係合部84が形成されたものであり、この係合部84
内には、支持部材35の下端部に固定されたピン85が
係合されている。
【0035】前記支持部材35は、前述した軸34(図
2参照)に回転自在に支持され、かつ上端部に軸36を
介して羽根車24が回転自在に支持されたものであっ
て、ソレノイド70が駆動されて、その駆動力が軸6
7、回転部材83、係合部84、ピン85を経由して伝
達された場合に、軸34を中心に回転され、これにより
その上端部の羽根車24が集積部20に対して、出入自
在となる。なお、羽根車24を回転させるための構成に
ついては、(A)の「分離ローラ18及び及びその周辺
の構成」の項にて説明した。
【0036】(七)《蹴り出しローラ22の周辺の構
成》 蹴り出しローラ22の周辺の構成を図3及び図10を参
照して説明する。歯車26により直接駆動される軸25
には、図3より見てコ字形を成す支持部材86の一端が
回転自在に設けられ、さらにこの支持部材86の他端部
には、2つの蹴り出しローラ22が固定された軸87が
回転自在に支持されている。また、枠体27aの近傍で
は、軸25にプーリ88、軸87にプーリ89がそれぞ
れ固定され、このプーリ88、89にはベルト90が張
り渡されている。そして、以上のような構成により、軸
25が駆動されることによって、プーリ88、ベルト9
0、プーリ89、軸87が回転し、これによって蹴り出
しローラ22が、軸25に固定された収納・繰出ローラ
16、16aと同一方向に回転される。なお、この蹴り
出しローラ22は一部が集積部20内に突出した位置に
設けられている(図1、図10で示す位置)。
【0037】軸87を回転自在に支持する支持部材86
には検知片91が一体に設けられており、この検知片9
1は、フレーム(図示略)に設けられたセンサ92によ
り検知されるようになっている。そして、出金時におい
ては、集積紙幣が載置されるエレベータ部21を上昇さ
せることにより、該エレベータ部21上の紙幣が蹴り出
しローラ22を下方から押圧し、これにより該蹴り出し
ローラ22が、該蹴り出しローラ22を支持する支持部
材86とともに上方に移動されることになるが、このと
き、検知片91が上方に移動されて、フレーム(図示
略)に設けられたセンサ92により検知される。そし
て、このセンサ92が検知片91を検知した場合には、
センサ92から検知信号が出力され、この検知信号に基
づき、エレベータ部21の昇降を制御する駆動部が、エ
レベータ部21の昇降を停止させる。
【0038】また、図1に示すように集積部20の上方
にはガイド部材119が設けられている。このガイド部
材119は、ガイド部材12、13に水平となるように
固定されたものであり、このガイド部材119には支持
部材94が固定され、さらに、この支持部材94の一端
部には、下面側が紙幣の上面に当接してエレベータ部2
1による紙幣の昇降に応じて上下動される複数のアクチ
ュエータ93が、軸94Aにより回転自在に支持されて
いる。これらアクチュエータ93は、図3、図11に示
すように検知部材95を有するものであって、この検知
部材95は、ガイド部材119に固定されたセンサ96
により検知されるようになっている。そして、入金時に
おいて、図11に示すように駆動部によりエレベータ部
21が下降し、これに伴って、アクチュエータ93とと
もに下降した検知部材95が、センサ96により検知さ
れた場合には、そのセンサ96の検知信号に基づき、駆
動部がエレベータ部21の下降を停止させるようにして
いる。
【0039】以上のように構成された紙幣収納・繰出機
構の作用について説明する。 (A)入金時の処理について (1) 図示しない駆動部によって、エレベータ部21
は下方に降下され、エレベータ部21上に集積された紙
幣の上方に載置されていたアクチュエータ93は、エレ
ベータ部21とともに降下される。このとき、降下する
アクチュエータ93に固定された検知部材95は、図1
1に示すように所定位置に配置されるセンサ96に検知
されることにより、図示しない駆動部が停止され、これ
によってエレベータ部21の降下が停止される。
【0040】(2) 図8(a)から図8(b)となる
ように、ソレノイド70が作動されると、出力軸118
は下方に引かれ、支持部材71、軸72、アーム73、
軸74を介して回転部材60が、軸59を中心として時
計回りに回転され、これによって回転部材60が、軸5
8を介してアーム57の一端部を右斜め下方に引き、引
かれたアーム57が、軸56を介して、回転部材66を
下方に引くことによって、回転部材55が反時計回りに
回転される。そして、図8(a)から図8(b)となる
ように、反時計方向に回転された回転部材55は、軸5
4を、図9(a)から図9(b)となるように、時計回
りに回転させ、軸54は回転部材75を時計回りに回転
させることになり、軸76、アーム77、軸79を介し
て、出入口開閉部材80を軸81を中心として反時計回
りに回転させる。
【0041】なお、この出入口開閉部材80はガイド部
材13の斜面に沿う位置まで(図9(b)参照)回転さ
れる。そして、入金時において、図9(b)及び図11
で示すように出入口開閉部材80が配置され、これによ
って入金路5側に位置する搬送路10の出入口10Aが
広がった場合には、入金路5からの入金紙幣が搬送路1
0の出入口10Aにてジャムとなることが防止され、該
入金紙幣を出入口10Aを経由して確実に搬送路10に
送ることができる。なお、この図9(b)に示す出入口
開閉部材80の位置は、特許請求の範囲に示す「振分部
材入金位置」である。
【0042】(3) 上述したように、図8(a)から
図8(b)となるようにソレノイド70が作動されて、
図8(b)で示すように出力軸118が下方に引かれる
と、回転部材60が時計回りに回転され、アーム62を
支持する軸61は左斜め上方に移動し、アーム62、軸
63を介し、回転部材65及びアーム66をそれぞれ反
時計回りに回転させる。このようにアーム66が回転さ
れると、軸69を介して回転部材68は反時計回りに回
転されることになる。そして、回転部材68が回転され
ると、図9(a)から図9(b)となるように、軸67
は時計回りに回転され、さらにこの軸67に形成された
切欠部82に固定される回転部材83は反時計回りに回
転され、これにより回転部材83に形成された係合部8
4が、支持部材35の下端部に固定されるピン85を係
合しているため、該支持部材35の下端部を図中右方に
移動させる。そして、支持部材35の下端部が図中右方
に移動されることにより、支持部材35は軸34を中心
として反時計回りに回転され、その上端部に支持される
羽根車24の一部を、集積部20外から集積部20内に
移動させ、入金された紙幣を収納できる状態となる(図
9(b)参照)
【0043】なお、入金時において、支持部材35に支
持された羽根車24の一部が集積部20内に位置される
とき、エレベータ部21上に集積された紙幣によって、
羽根車24は集積部20より退避される方向に付勢さ
れ、更に付勢された羽根車24によって、支持部材3
5、ピン85、回転部材83、軸67を介して、図8
(b)より見て、回転部材68は時計回りに付勢される
ことになるが、図8(b)で示すように、軸69と、軸
63を結ぶ直線より上方に軸64が位置することによっ
て、軸67の時計回りの回転は規制されることになるの
で、回転部材68、回転部材83、支持部材35を介し
て羽根車24はロックされ、集積部20より退避するこ
とはない。なお、この図9(b)に示す羽根車24の位
置は、特許請求の範囲に示す「羽根車入金位置」であ
る。以上で入金時の準備動作が完了し、以下の(4)〜
(10)で示すような入金処理を行う。
【0044】(4) 図示しない駆動部によって、搬送
振分機構部3及び搬送路100を駆動させるプーリ及び
ベルトが一定の方向に回転される(図1参照)。これに
より、搬送路100を経由して、該当する金種の入金紙
幣が搬送された場合には、搬送切換部材7が一点鎖線で
示す位置に回転して、該入金紙幣が搬送路100から取
り込まれ、さらに、該入金紙幣が表裏反転の指定を受け
ている場合には、表裏搬送切換部材8が点線で示す位置
に回転して、該入金紙幣を表裏反転入金路4、搬送路9
に搬送させ、一方、該入金紙幣が表裏反転の指定を受け
ていない場合には、表裏搬送切換部材8が一点鎖線で示
す位置に回転して、該入金紙幣を反転させない入金路
5、搬送路10に搬送させる。
【0045】(5) 図示しない駆動部によって、図
2、図3に示すギア26が図4より見て時計回りに駆動
され、軸25、及びこれに固定される収納・繰出ローラ
16が、紙幣取込方向である時計回りに回転される。 (6) 図4に示すように軸25に固定されるギア28
は、ギア30、ギア31を介してギア32を図4より見
て反時計回りに回転させ、ギア32はこれに固定される
トルクリミッタ33を介し、軸34を反時計回りに回転
させる。軸34上で1ウエイクラッチ121を介したギ
ア43は、図6より見て、軸34が反時計回りの時は、
回転自在となるため、軸34の駆動がギア42に伝達さ
れることはない。すなわち、駆動された軸34は反時計
回りに空回りする状態となる。
【0046】(7) 収納・繰出ローラ16に圧接する
分離ローラ18は、図6より見て時計回りに回転する収
納・繰出ローラ16との摩擦力によって、紙幣取込方向
である反時計回りに回転され、該分離ローラ18と一体
に設けられた軸39も同様に回転する。すなわち、収納
・繰出ローラ16と分離ローラ18とは紙幣取込方向に
回転され、搬送路10内の紙幣を集積部20に取り込ま
せるようにしている。そして、図5で示すように軸39
が反時計方向に回転した場合には、この回転力は1ウエ
イクラッチ120を介してギア41に伝達され、さらに
ギア41は、これに噛み合うギア38を図5より見て時
計回りに駆動し、時計回りに駆動されたギア38は、図
7に示すように、羽根車24と一体に回転するギア37
を反時計回りに回転することで、図1及び図11に見ら
れるように搬送路10から収納される紙幣の移動方向に
対応するよう羽根車24が反時計回りに回転される。そ
して、羽根車24が反時計回りに回転することによっ
て、搬送路10を通じて集積部20内に送られた入金紙
幣が、これら羽根車24によって下方に叩かれて、該集
積部20内のエレベータ部21上に該入金紙幣が正しく
集積される。
【0047】(8) 図3及び図4に示すようにギア2
6とともにギア46が時計回りに回転されると、ギア4
6はギア48及び軸47を反時計回りに回転させ、これ
と一体に回転する送りローラ19を、収納・繰出ローラ
16aに当接させながら反時計回りに回転させる。ま
た、軸47が反時計回りに回転されることによって、図
3で示すようにこれに固定されたプーリ50、ベルト5
2、プーリ51、1ウエイクラッチ(図示略)、軸49
を介して、送りローラ15は、図1より見て反時計回り
に回転される。 そして、この送りローラ15が図1中
で反時計方向に回転されることによって、該送りローラ
15に圧接される送りローラ17、及び羽根車23と一
体に回転するローラ112は、該送りローラ15との摩
擦力によって時計回りに回転される。これにより、表裏
反転入金路4から搬送路9に送られた入金紙幣は、搬送
路9内を下方に集積部20に向けて搬送され、さらには
羽根車23により下方に叩かれて、該入金紙幣が集積部
20のエレベータ部21上に正しく集積される。
【0048】なお、プーリ51に組み込まれた1ウエイ
クラッチ(図示略)は、入金時のみベルト52の回転を
軸49に伝える。すなわち、この1ウエイクラッチ(図
示略)は、入金時において、図1より見てプーリ51が
反時計回りに回転する場合には、該プーリ51の回転力
を軸49に伝達するが、一方で、出金時において、該プ
ーリ51が時計方向に回転する場合には、該プーリ51
の回転力を軸49には伝達せず、従って、プーリ51が
時計回りに駆動されるときは、軸49の回転は停止する
ことになる。
【0049】(9) 図11に示すように、上記(7)
及び(8)により、集積部20内のエレベータ部21に
紙幣が順次集積された場合には、集積される紙幣の上面
に載置されるアクチュエータ93は軸94Aを中心とし
て上方に回転させられ、これに伴って該アクチュエータ
93に固定された検知部材95も上方に移動して、該検
知部材95がセンサ96に検知されなくなる。そして、
センサ96が検知部材95を検知しなくなると、駆動部
(図示略)が駆動されてエレベータ部21を降下させ
る。なお、この駆動部によるエレベータ部21の降下
は、アクチュエータ93とともに検知部材95が降下し
て、該検知部材95がセンサ96に検知されるまで続け
られる。すなわち、このようなセンサ96とアクチュエ
ータ93との動作によって、エレベータ部21の集積紙
幣の上面は、集積部20内の上下方向に対して常時同じ
位置に保持されて、搬送路9及び搬送路10から集積紙
幣の上面への紙幣の送り込みを一定の状態で行うことが
できる。なお、検知部材95がセンサ96により検知さ
れるエレベータ部21の位置を「入金待機位置」とす
る。
【0050】(10) 入金が終了すると、搬送路10
0、搬送振分機構部3および収納・繰出機構部1のギア
26を駆動する図示しない駆動部が停止され、その他は
入金位置にて待機される。
【0051】以上詳細に説明したように、本実施例に示
す紙幣収納・繰出機構では、図示しない鑑別部で指定金
種と判別され、かつ表裏反転の指定を受けない入金紙幣
は搬送切換部材7と表裏搬送切換部材8とにより入金路
5を通じて搬送路10に送られ、また、鑑別部で指定金
種と判別され、かつ表裏反転の指定を受けた入金紙幣は
搬送切換部材7と表裏搬送切換部材8とにより表裏反転
搬送路4を通じて搬送路9に送られる。さらに搬送路1
0に搬送された入金紙幣は、収納・繰出ローラ16、1
6aと送りローラ19、分離ローラ18とに挾持されて
集積部20に取り込まれ、一方、搬送路9に搬送された
入金紙幣は、搬送路9で送りローラ15と送りローラ1
7に挾持されつつ、かつこの搬送路9にて表裏反転され
て集積部20に取り込まれる。従って、図1より見て、
搬送路100の位置にある入金紙幣の上方面を表とする
と、該搬送路100にて裏向きに搬送された入金紙幣は
入金路5及び搬送路10を経由してエレベータ部21上
に集積される時点で、裏面が上方を向き、また、搬送路
100にて表向きに搬送された入金紙幣(表裏反転の指
定を受けた入金紙幣)は、表裏反転入金路4、搬送路1
0に搬送され、エレベータ部21上に集積されるときに
は、先と同じように裏面が上方に向くことになり、その
結果、収納部2の集積部20内に集積された入金紙幣の
表裏は取り揃えられる。
【0052】(B)出金時の処理について説明する。 (1) 出金時には、入金待機位置(入金時の処理の
(9)を参照)から紙幣を集積するエレベータ部21が
図示しない駆動部によって上昇され、集積された紙幣の
上部が、アクチュエータ93を下方より押圧し、さらに
アクチュエータ93を押圧しながら蹴り出しローラ22
に当接しこれを上方に押圧する。蹴り出しローラ22を
支持する支持部材86は軸25に回転自在に支持されて
いるため、該蹴り出しローラ22とともに図10より見
て上方に移動されることになる。支持部材86に設けら
れた検知片91が上方に所定範囲移動されて、該検知片
91がセンサ92に検知されると、図示しない駆動部が
停止されて、エレベータ部21の上昇が停止される。す
なわち、該エレベータ部21上の集積紙幣の上面が、蹴
り出しローラ22に対して常時一定の圧力で接触され
る。
【0053】(2) ソレノイド70が動作されて、図
8(b)で示す状態から図8(a)で示す状態となる。
すなわち、ソレノイド70が動作されて、出力軸118
が上方に押されると、リンク機構53は、入金時の動作
の(2)と逆の動作が行われ、支持部材71、軸72、
アーム73、軸74、回転部材60、軸58、アーム5
7、軸56、回転部材55、軸54、回転部材75、軸
76、アーム77、軸79を順次経由して出入口開閉部
材80は、図9(b)から図9(a)に示すように軸8
1を中心として時計方向に回転され、これによって図1
で示すように搬送路10の上方部出口を狭くして、搬送
路10の上方部出口から出た出金紙幣を垂直方向上方に
搬送して、搬送振分機構部3の出金路6に該出金紙幣の
先端部が確実に向かうようにする。
【0054】さらに、上述したようにソレノイド70が
動作されて、出力軸118が上方に押された場合には、
支持部材71、軸72、アーム73、軸74、回転部材
60、軸61、アーム62、軸63、アーム66、軸6
9、回転部材68、軸67、回転部材83、ピン85を
順番に介して支持部材35は、図9(b)から図9
(a)に示すように軸34を中心として、時計回りに回
転され、これに支持される羽根車24は、集積部20内
から退避する。これにより、集積紙幣が搬送路10に出
金される際に、羽根車24が妨害することはない。
【0055】なお、出金時において図9(a)に示す、
出入口開閉部材80は、搬送路10から繰り出される紙
幣によってガイド部材13側に付勢されることが考えら
れるが、図8(a)より見て、軸56と軸59を結ぶ直
線上よりも、図中左方に軸58が位置することによっ
て、軸54の反時計回りの回転は規制されることにな
り、これによって回転部材75、アーム77を介して出
入口開閉部材80はガイド部材13側に入り込むことが
ない。なお、この図9(a)に示す出入口開閉部材80
の位置は特許請求の範囲に示す「振分部材出金位置」で
あり、図9(a)に示す羽根車24の位置は、特許請求
の範囲に示す「羽根車出金位置」である。
【0056】(3) 図示しない駆動部によって搬送振
分機構部3及び搬送路100を駆動させるプーリ及びベ
ルトが一定の方向に回転される。さらに、搬送振分機構
部3の搬送切換部材7と表裏搬送切換部材8は図1より
見て入金待機位置から時計回りに回転される。すなわ
ち、搬送切換部材7と表裏搬送切換部材8は共に点線で
示すように、搬送路100に突出しない位置に配置され
る。
【0057】以上で出金時時の準備動作が完了し、以下
の(4)〜(9)で示すような出金処理を行う。 (4) 次に紙幣の繰り出し動作について説明すると、
図示しない駆動部によって、図2、図3に示すギア26
が図4より見て反時計回りに駆動され、軸25、及びこ
れに固定される収納・繰出ローラ16も、紙幣繰出方向
である反時計回りに回転されることになる。さらに、図
4に示すようにギア26とともに軸25が反時計回りに
駆動されると、軸25に固定されるギア28は、ギア3
0、ギア31を介してギア32を時計回りに回転させ
る。
【0058】(5) 図6より見て、軸34が時計回り
に回転されると、1ウエイクラッチ121を介してギア
43も時計回りに駆動され、ギア42は反時計回りに駆
動されることになり、これによりギア42と一体な分離
ローラ18も反時計回りに駆動されることになる。
【0059】しかしながら、ここで、ギア32に設けら
れたトルクリミッタ33により実際にはギア32の時計
回りの回転力は分離ローラ18は伝達されない(但し、
繰り出した紙幣が二重送りとならず、分離ローラ18が
収納・繰出ローラ16に対して滑らない状態)。すなわ
ち、軸30に設けられたトルクリミッタ33は、ギア3
2と軸34とに一定以上のトルクの差が生じることによ
って滑りが生じる構成とされているので、収納・繰出ロ
ーラ16の回転力が(紙幣を介して)分離ローラ18に
伝達されて、該分離ローラ18に一定のトルクが生じて
いる場合、すなわち、収納・繰出ローラ16と分離ロー
ラ18とに挟持される出金紙幣が二重送りとならず、分
離ローラ18が収納・繰出ローラ16により一定のトル
クで従動されている場合には、分離ローラ18、軸3
9、ギア42、ギア43、1ウエイクラッチ121を順
次経由して軸34も一定のトルクが生じることになり、
これによりトルクリミッタ33は軸34をギア32に対
して滑らせて、時計方向に回転するギア32とは反対
に、軸34の反時計方向の相対回転を許容する。
【0060】(6) 一方、収納・繰出ローラ16に分
離ローラ18が従動されて、該分離ローラ18が、紙幣
の繰出方向である反時計方向に回転している場合(すな
わち、繰り出した紙幣が二重送りとなっていない場合)
には、その分離ローラ18の回転力は、軸39、ギア4
2を経由してギア43に伝達され、これによりギア43
を反時計回りに回転させるが、このギア43は1ウエイ
クラッチ121を介して軸34に設けられているので、
分離ローラ18が収納・繰出ローラ16により一定のト
ルクで従動されている場合には、ギア43は反時計方向
に空転するのみであり、その回転力を軸34には伝達し
ない。また、収納・繰出ローラ16に従動されて、分離
ローラ18が時計回りに回転すると、分離ローラ18と
一体に軸39が回転するが、軸39が図5より見て時計
回りに回転するとき、1ウエイクラッチ120はギア4
1に回転力を伝達しないので、ギア38に駆動を伝える
ことはなく、よって羽根車24が回転することはない。
【0061】(7) 収納・繰出ローラ16と分離ロー
ラ18とに挟持される出金紙幣が二重送りとなった場合
には、分離ローラ18が二重送りの紙幣の1枚を集積部
20内に掻き落とす。すなわち、搬送路10の収納・繰
出ローラ16と分離ローラ18の当接位置に、紙幣が二
重送りされた場合、紙幣同士の摩擦力は、紙幣と収納・
繰出ローラ16及び紙幣と分離ローラ18の摩擦力に比
べかなり小さいものとなり、紙幣同士で滑りが生じるこ
とになり、従って、収納・繰出ローラ16と分離ローラ
18に2枚の紙幣が挾持されると、収納・繰出ローラ1
6から分離ローラ18に回転力が伝達されなくなる。
【0062】そして、この場合には、分離ローラ18、
軸39、ギア42、ギア43、1ウエイクラッチ121
を順次経由して軸34にもトルクがかからず、該軸34
とギア32とに一定以上のトルクの差が生じることはな
く、これによりギア32と軸34とに一定以上のトルク
の差が生じることによって滑りを生じさせる構成のトル
クリミッタ33は、ギア32の駆動をトルクリミッタ3
3を介して軸34に伝え、軸34の図6中時計方向の回
転力を1ウエイクラッチ121、ギア43、ギア42を
順次介して分離ローラ18に伝達し、該分離ローラ18
を図1中反時計回りに回転させる。すなわち、収納・繰
出ローラ16と分離ローラ18とに挟持される出金紙幣
が二重送りとなった場合には、分離ローラ18がトルク
リミッタ33からの駆動力により反時計回りに回転され
ることになり、これにより分離ローラ18に当接された
2枚の内の一方の紙幣のみを集積部20に戻すようにな
る。
【0063】(8) 図3、図4より見て、ギア26が
反時計回り駆動され、これにより軸25を介してギア4
6が反時計回りに回転されると、図4より見てギア48
が時計回りに回転され、送りローラ19は収納・繰出ロ
ーラ16aに当接しながら時計回りに回転される。ま
た、図10で示すように軸25が駆動されることによっ
て、軸25に設けられたプーリ88は、ベルト90、プ
ーリ89を通じて軸87を軸25と同一方向に回転さ
せ、これによって蹴り出しローラ22が、軸25に固定
された収納・繰出ローラ16、16aと同一方向に回転
される。そして、この蹴り出しローラ22が回転され
る。
【0064】(9) 出金処理が終了すると、搬送路1
00、搬送振分機構部3および収納・繰出機構部1のギ
ア26を駆動する図示しない駆動部が停止され、その他
は出金位置にて待機される。
【0065】そして、上記実施例では、入金路5を通じ
て搬送された入金紙幣が、出入口開閉部材80により搬
送路10に案内させられた後、受収放出口10Bを通っ
て集積部20に収納される。なお、入金紙幣を集積部2
0に受け入れる場合には、ソレノイド70によりリンク
機構53を駆動して、図9(b)に示すように、出入口
開閉部材80を出入口10Aを広げる位置に配置し、か
つ羽根車24の一部を集積部20に突出させるように
し、これにより入金路5から搬送路10に入金紙幣を円
滑に案内させ、搬送路10から集積部20に向けて入金
紙幣を安定した状態で送り込ませるようにしている。
【0066】また、集積部20内の紙幣を出金する場合
には、該集積部20内の紙幣が受収放出口10Bから搬
送路10を経由した後、出入口開閉部材80により出金
路6に案される。なお、前記集積部20内の紙幣を出金
する場合には、ソレノイド70によりリンク機構53を
駆動して、図9(a)に示すように入口開閉部材80
を、出入口10Aを狭める位置に配置し、かつ羽根車2
4を集積部20から退避させるようにし、これにより、
集積部20から搬送路10、搬送路10から出金路6に
向けて出金紙幣を円滑に搬送させるようにしている。
【0067】すなわち、本発明の紙幣入出金機における
紙幣収納繰出機構によれば、共通のソレノイド70及び
リンク機構53によって、図9(a)及び図9(b)に
示す用に、出入口開閉部材80及び羽根車24を入金あ
るいは出金に対応した位置に移動させることができると
ともに、入金位置にて収納繰出ローラと分離ローラが回
転される駆動力を伝達する駆動伝達手段によって、羽根
車24を駆動させることができるため、従来のように、
これら出入口開閉部材80、羽根車24を個別に入金位
置あるいは出金位置に移動するための機構、さらには入
金位置で羽根車24のみを駆動させる駆動部を設ける必
要はないので、装置全体をコンパクト化することができ
るとともに、その制御を簡略化することができる。
【0068】また、上記実施例では、入金時において、
支持部材35に支持された羽根車24の一部が集積部2
0内に位置されるとき、エレベータ部21上に集積され
た紙幣によって、羽根車24は集積部20より退避され
る方向に付勢され、付勢された羽根車24によって、支
持部材35、ピン85、回転部材83、軸67を介し
て、図8(b)より見て、回転部材68は時計回りに回
転させられることになるが、図8(b)で示すように、
軸69と、軸63を結ぶ直線より上方に軸64が位置す
ることによって、軸67の時計回りの回転は規制される
ことになり、これにより回転部材68、回転部材83、
支持部材35を介して羽根車24はロックされ、集積部
20より退避することはない。また、出金時において図
9(a)に示す、出入口開閉部材80は、搬送路10か
ら繰り出される紙幣によってガイド部材13側に付勢さ
れることが考えられるが、図8(a)より見て、軸56
と軸59を結ぶ直線上よりも、図中左方に軸58が位置
することによって、軸54の反時計回りの回転は規制さ
れることになり、これによって回転部材75、アーム7
7を介して出入口開閉部材80はガイド部材13側に入
り込むことがない。
【0069】すなわち、上記実施例では、リンク機構5
3を構成する複数のリンクが、出入口開閉部材80(出
金時)及び羽根車24(入金時)側から加わる力によっ
ては動作しない位置関係に配置されているので、羽根車
24が紙幣を集積部20内に送り込むときの反動、又は
紙幣が出入口開閉部材80に摺動するときの力で、これ
ら出入口開閉部材80及び羽根車24が所定位置から移
動することがなく、これによりこれら出入口開閉部材8
0及び羽根車24の付近で紙幣のジャムが発生すること
が未然に防止される。また、このような出入口開閉部材
80及び羽根車24の移動を規制する機構は、これら出
入口開閉部材80及び羽根車24の共通のリンク機構5
3に組み込まれているので、従来のように、これら出入
口開閉部材80、羽根車24の移動を規制する機構を個
別に設ける必要はなく、この点においても装置全体をコ
ンパクト化できる効果が得られる。
【0070】なお、上記実施例の構成要素は特許請求の
範囲の構成要素と以下のように対応する。すなわち軸3
9、1ウエイクラッチ120、ギア41、ギア38、ギ
ア37は特許請求の範囲の「駆動伝達手段」に対応し、
入金路5は特許請求の範囲の「入金路」に対応し、出金
路6は特許請求の範囲の「出金路」に対応し、受収放出
口10Bは特許請求の範囲の「受収放出口」に対応し、
搬送路10は「入出金共通搬送路」に対応し、リンク機
構53は特許請求の範囲の「リンク機構」に対応し、出
入口開閉部材80は特許請求の範囲の「出入口開閉部
材」に対応し、ソレノイド70は特許請求の範囲の「駆
動部」に対応している。
【0071】
【発明の効果】以上詳細に説明したように、本発明の紙
葉類収納繰出機構によれば、共通のリンク機構によっ
て、振分部材及び羽根車を入金位置あるいは出金位置に
移動させることができ、従来のように、これら振分部
材、羽根車を個別に入金位置あるいは出金位置に移動す
るための機構を設ける必要がなくなるとともに、駆動伝
達手段を設けることによって、収納繰出ローラ及び分離
ローラの駆動からの駆動力を羽根車に伝達することがで
き、入金位置にある羽根車を駆動するための駆動部を新
たに設ける必要がないため、装置全体をコンパクト化で
き、さらにはその制御を簡略化することができる。しか
も、一つの第1の口部が入金路と出金路とに開口し他の
第2の口部が受収放出口に接続されるとともに第1の口
部側が第2の口部に対し拡開する形状をなす接続部の外
側に、振分部材の軸を設けているため、該接続部が入金
路から紙葉類を受け入れる際に接続部から振分部材を引
込ませると接続部には何もない状態となって第1の口部
側を最大限に開口させた状態となり、紙葉類の受け入れ
を良好に行うことができる。
【0072】また、第2の発明では、リンク機構を構成
する複数のリンクが、駆動部を駆動させない場合に、振
分部材及び羽根車側から加わる力によっては動作しない
位置関係に配置されているので、羽根車が紙葉類を案内
するときの反動、又は紙葉類が振分部材に摺動するとき
の力等で、これら振分部材及び羽根車が所定位置から移
動することがなく、これによりこれら振分部材及び羽根
車の付近で紙葉類のジャムが発生することが未然に防止
される。また、このような振分部材及び羽根車の移動を
規制する機構は、これら振分部材及び羽根車の共通のリ
ンク機構に組み込まれているので、従来のように、これ
ら振分部材、羽根車の移動を規制する機構を個別に設け
る必要はなく、この点においても装置全体をコンパクト
化できる効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施例の要部正面図。
【図2】図1における繰出機構部の要部右側面図。
【図3】図2における繰出機構部の要部平面図。
【図4】図2におけるA−A線に沿う矢視図。
【図5】図2におけるB−B線に沿う矢視断面図。
【図6】図2におけるC−C線に沿う矢視断面図。
【図7】図2におけるD−D線に沿う矢視断面図。
【図8】(a)出金時におけるリンク機構の動作説明
図。(b)入金時におけるリンク機構の動作説明図。
【図9】(a)出金時における搬送切り換え部材、羽根
車の動作説明図。(b)入金時における搬送切り換え部
材、羽根車の動作説明図。
【図10】出金時における支持部材及びセンサの要部正
面図。
【図11】入金時におけるアクチュエータ及びセンサの
要部正面図。
【符号の説明】
5 入金路 6 出金路 10 搬送路 10B 受収放出口 20 集積部 24 羽根車 53 リンク機構 70 ソレノイド(駆動手段) 80 出入口開閉部材

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 入金路を通じて搬送された入金紙葉類が
    収納、集積される集積部と、この集積部の近傍に設けら
    れ、入金路を通じて搬送された紙葉類を取り込み、また
    集積部に集積される紙葉類を出金路を通じて繰り出す正
    逆回転可能な収納繰出ローラと、該収納繰出ローラに当
    接するよう設けられて、入金路を通じて搬送された入金
    紙葉類を前記収納繰出ローラとともに取り込み、また、
    前記集積部に集積された紙葉類が前記収納繰出ローラに
    よって繰り出される時、前記収納繰出ローラとは逆に取
    り込み方向に回動して、2枚重なりの紙葉類の繰り出し
    を規制する正逆回転可能な分離ローラと、入金あるいは
    出金に応じて、前記収納繰出ローラ及び分離ローラを正
    逆回動させる駆動部とを有する紙葉類入出金機における
    紙葉類収納繰出機構であって、 前記集積部に設けられて、入金紙葉類を入金させるため
    の入金口と、出金紙葉類を出金させるための出金口とが
    共通化された受収放出口と、一つの第1の口部が前記入金路と出金路とに開口し他の
    第2の口部が前記受収放出口に接続されるとともに前記
    第1の口部側が前記第2の口部に対し拡開する形状をな
    す接続部を有する 入出金共通搬送路と、前記接続部の外側に設けられた軸を中心に揺動自在とさ
    れ、前記接続部に対し突出および引込み可能に設けられ
    た振分部材と 、 前記集積部の受収放出口付近に、前記集積部に対して前
    進後退するように設けられ、前記集積部に入金紙葉類を
    案内する羽根車と、 前記駆動部が収納繰出ローラと分離ローラとを紙葉類取
    込方向に回動させる時、その駆動部の駆動力を前記羽根
    車に伝達し、該羽根車を取り込み方向に回動させる駆動
    伝達手段と、 前記振分部材を、前記接続部から引込ませることにより
    該接続部の前記第1の口部側を広げるとともに入金路を
    通じて搬送された入金紙葉類を入出金共通搬送路に振り
    分ける振分部材入金位置と、前記接続部内に突出させる
    ことにより該接続部の前記第1の口部側を狭めて入出金
    共通搬送路を通じて搬送された集積部内の出金紙葉類を
    出金路に振り分ける振分部材出金位置とにそれぞれ配置
    するとともに、前記振分部材が振分部材入金位置にある
    場合に、前記羽根車をその一部を集積部内に突出させる
    羽根車入金位置に配置し、前記振分部材が振分部材出金
    位置にある場合に、前記羽根車を、前記集積部から退避
    させる羽根車出金位置に配置するリンク機構と、 このリンク機構を駆動する駆動手段とを具備することを
    特徴とする紙葉類入出金機における紙葉類収納繰出機
    構。
  2. 【請求項2】 前記リンク機構を構成する複数のリンク
    は、前記振分部材及び羽根車側から加わる力によっては
    動作しない位置関係に配置されていることを特徴とする
    請求項1記載の紙葉類入出金機における紙葉類収納繰出
    機構。
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