JP3038925U

JP3038925U - ゴルフクラブのヘッドの構造

Info

Publication number: JP3038925U
Application number: JP1996013551U
Authority: JP
Inventors: 後藤李
Original assignee: 楠盛股▲ぶん▼有限公司
Priority date: 1996-12-20
Filing date: 1996-12-20
Publication date: 1997-06-30
Anticipated expiration: 2002-12-20

Abstract

(57)【要約】【課題】従来のゴルフクラブのヘッドの構造について
は重心の変化の効果を狙ったものがあるが、重心の変化
以外の点についての改善を行ったものはない。【解決手段】ヘッドに凹槽を設け、凹槽に重り、振動
吸収材料、嵌め板を適宜嵌め込むことでヘッドの重心の
分配の調整、ボールを打った振動の吸収、嵌め板の美観
効果を得ることができるよう構成されている。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【考案の属する技術分野】

本考案は、ゴルフクラブのヘッドの構造に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

従来、この種のゴルフクラブのヘッドの構造にあっては、下記のようなものになっている。Ａ．台湾での公告第１７０８８４号「重心調整可能なヘッドの構造Ｉ」で開示のものは、ヘッドのフェースの背後に水平方向へ延びた平行な中空管が２本設けられ、中空管は各種の重りが置き入れられるのに用いることができ、一つのねじによって止められ、違う重りが違う配列によって各種の重心の調整方法が生じ、それによってヘッドの重心は２本の中空管の重りの組合せに従って上下、左右の変化を促させ、重心の適当な調整をすることによってスイングする者の個人的なヘッドの重心の需要性を提供し、正確なスイングに達することができるように構成されている。Ｂ．台湾での公告第２３４９０３号「スイングの安定性増加可能なゴルフアイアン」で開示のものは、アイアン本体の上側にヘッドを設け、その特徴は、アイアン本体の背後側の両側にヘッドと同じ金属材質でかつ一体成形した増量区がそれぞれ設けられ、二つの増量区の間に一つの槽穴が設けられている。Ｃ．台湾での公告第２５２３５５号「ゴルフクラブのアイアンヘッドの重心構造」で開示のものは、アイアンをそれぞれ長距離、中距離、短距離に分けて使うことによってヘッドの背後側の違うところにおいて加重し、長距離に使用されたアイアンはヘッドの背後側槽穴の外側の上端に一つの加重区を設けることによって重心を外側の上端に偏らせ、中距離のアイアンはヘッドの背後側の槽穴の中間位置に一つの横棒を設けることによって重心を中間に位置させ、短距離に使用されたアイアンはヘッドの背後側の槽穴の内側に一つの加重区を設けることによって重心を内側に偏らせるように構成されている。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

従来の技術で述べたものにあっては、下記のような問題点を有していた。上述した従来の技術に掲示された構造については、ただ重心の変化の効果を有するだけで、それ以外の点についての改善は見当たらない。本考案は、従来の技術の有するこのような問題点に鑑みなされたものであり、その目的とするところは、次のようなことのできるものを提供しようとするものである。本考案の主要な目的は、ヘッドの重心の分配を調整することができ、また、ボールを打った振動を吸収することができ、嵌め板の美観効果を得ることができるものである。

【０００４】

【課題を解決するための手段】

上記目的を達成するために、本考案のものは下記のようになるものである。すなわち本考案のものは、強度の高い合金材質をもって鋳造、ダイカスト、鍛造等の方法により製造されたゴルフクラブのヘッドにおける背部に一つ以上の凹槽１１が形成され、この凹槽１１は、背部に位置し、また、凹槽１１の槽底は槽口の位置より低く構成され、これら凹槽１１には、重り２，振動吸収材料３，嵌め板４が嵌め込まれているゴルフクラブのヘッドの構造である。

【０００５】この場合、下記のように構成することができる。Ａ．凹槽１１には、重り２，振動吸収材料３，嵌め板４のうち所望するものが嵌め込まれている。Ｂ．重り２の材質の比重は、ヘッド１の材質の比重より比較的大きい材料で形成されている。Ｃ．振動吸収材料３の材質の比重は、ヘッド１の材質の比重より比較的小さい材料で形成されている。Ｄ．クラブのヘッド１の凹槽１１は、各種の形状、幾何図形、規則または不規則な図形や形状にすることができるように構成されている。Ｅ．背部の凹槽１１に、重り２，振動吸収材料３，嵌め板４を入れた後、その表面は透明な蓋５により封をするように構成されている。Ｆ．重り２に穴２１を設け、この穴２１に振動吸収材料２２を入れるように構成されている。Ｇ．振動吸収材料３に穴を設け、この穴に重りを入れるように構成されている。

【０００６】

【考案の実施の形態】

考案の実施の形態について図面を参照して説明する。図１が示す本考案の実施例において、ヘッド１はチタン，チタン合金，アルミニウム合金，亜鉛合金等の強度の高い合成材質をもって鋳造，ダイカスト，鍛造等の方法により製造されている。ヘッド１の背部には水平面と平行または水平面より低い凹槽１１が設けられ、凹槽１１は各種の形状や幾何図形または各種の規則、不規則な図形や形状に設計することができる。この凹槽１１は、背部に位置し、また、凹槽１１の槽底は槽口の位置より低く構成されている。凹槽のヘッドのマージンの線に近い槽底は槽口より大きく形成され、凹槽には重り、振動吸収材料、嵌め板が嵌め込まれている。この場合、凹槽には、重り、振動吸収材料、嵌め板のうち所望するものを嵌め込むことができる。そして、凹槽１１のヘッド１のマージンの線に近い槽底は槽口より大きく形成されているため、重り２，振動吸収材料３，嵌め板４などを嵌め込んだ際、脱落する問題はなくなる。

【０００７】重り２の材質の比重は、ヘッド１の材質の比重より比較的比重の大きい金属や合金、例えば銅，鉛，タングステン及びその合金より製造することができる。しかも、この重り２は、ヘッド１の凹槽１１に置き入れることができ、必要があれば重り２に穴２１を設けることができ、穴２１に振動吸収材料２２を埋め込むことができるため、重量を分配したりまたは振動を吸収したりする２倍の効果を得ることができる。振動吸収材料３の材質の比重は、ヘッド１の材質の比重より比較的比重の小さい合金、例えばアルミニウム，リチウム，チタン等の合金、またはエポキシ樹脂，振動吸収ゴム等、振動を吸収しかつ比重の小さい材料より製造されている。また、この振動吸収材料３は、鉄や銅合金等の強度の高い材質で鋳造や鍛造等の方法により成形したヘッド１にも適用できる。嵌め板４はバッジ等の金属材質より製造され、各種の色や模様や図案または文字を形成することができるため、当該ゴルフクラブのヘッドの美観をさらに引き出すことができる。

【０００８】図２は本考案の第１実施例の断面図である。ヘッド１の凹槽１１に重り２が結合され、両者の間は緊密に結合されて脱落する問題はなく、ヘッド１の重心の分配を調整することによりさらに良い打撃の効果が得られる。図３は本考案の第２実施例の断面図である。ヘッド１の凹槽１１に振動吸収材料３が結合され、両者の間は緊密に結合されて脱落する問題はなく、ボールを打つ時に生じた振動は振動吸収材料３により吸収され、それによって、打撃者は気持ちよく運動ができる。図４は本考案の第３実施例の断面図である。ヘッド１の凹槽１１に銅塊、銅合金塊、タングステンまたはタングステン合金塊等の重り２が結合され、その表面に嵌め板４が貼られていることによって、当該ゴルフクラブのヘッドがボールを打つ重心を調整する効果及び美観の効果が得られる。

【０００９】図５は本考案の第４実施例の断面図である。ヘッド１の凹槽１１に軽金属、エポキシ樹脂または振動吸収ゴム等の振動吸収材料３が結合され、その表面に嵌め板４を貼ることによって、当該ゴルフクラブのヘッドはボールを打つ時に生じた振動を吸収することができるため、打撃者は気持ちよく運動ができ、美観効果も得られる。図６は本考案の第５実施例の断面図である。ヘッド１の凹槽１１に振動吸収材料３が結合され、その表面に嵌め板４が貼られた後、再びその表面に透明または彩色状のポリウレタン樹脂またはエポキシ樹脂等の蓋５を注入することによって、当該ゴルフクラブのヘッドはさらによい美観効果が得られる。図７，図８が示すごとく、本考案の凹槽１１は各種違う形状の設計を有することができるため、当該ゴルフクラブのヘッドの重心の分配や振動の吸収ができ、美観的にも優れている。

【００１０】

【考案の効果】

本考案は、上述の通り構成されているので次に記載する効果を奏する。本考案のゴルフクラブのヘッドの構造は、重心の分配の効果を有するだけではなく、振動の吸収や美観上においても実に効果的である。すなわち、実際の使用時における需要に応じて、凹槽に重り、振動吸収材料、嵌め板を嵌め込むことにより、ヘッドの重心の分配を調整することができ、ヘッドの方向に対しての安定性を確保でき、ボールを打った時の振動を吸収することができ、距離等に対する特性を発揮し、さらに、重り、振動吸収材料、嵌め板などが脱落することのないように自然に重り、振動吸収材料、嵌め板などを止める効果を発揮できる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の分解斜視図である。

【図２】本考案の第１実施例の断面図である。

【図３】本考案の第２実施例の断面図である。

【図４】本考案の第３実施例の断面図である。

【図５】本考案の第４実施例の断面図である。

【図６】本考案の第５実施例の断面図である。

【図７】本考案のものの斜視図である。

【図８】本考案の他の実施例の斜視図である。

【符号の説明】

１ヘッド２重り３振動吸収材料４嵌め板５蓋１１凹槽２１穴２２振動吸収材
料

Claims

【実用新案登録請求の範囲】

【請求項１】強度の高い合金材質をもって鋳造、ダイ
カスト、鍛造等の方法により製造されたゴルフクラブの
ヘッドにおける背部に一つ以上の凹槽（１１）が形成さ
れ、この凹槽（１１）は、背部に位置し、また、凹槽
（１１）の槽底は槽口の位置より低く構成され、これら
凹槽（１１）には、重り（２），振動吸収材料（３），
嵌め板（４）が嵌め込まれていることを特徴とするゴル
フクラブのヘッドの構造。
【請求項２】凹槽（１１）には、重り（２），振動吸
収材料（３），嵌め板（４）のうち所望するものが嵌め
込まれている請求項１記載のゴルフクラブのヘッドの構
造。
【請求項３】重り（２）の材質の比重は、ヘッド
（１）の材質の比重より比較的大きい材料で形成されて
いる請求項１あるいは請求項２記載のゴルフクラブのヘ
ッドの構造。
【請求項４】振動吸収材料（３）の材質の比重は、ヘ
ッド（１）の材質の比重より比較的小さい材料で形成さ
れている請求項１あるいは請求項２記載のゴルフクラブ
のヘッドの構造。
【請求項５】クラブのヘッド（１）の凹槽（１１）は
各種の形状、幾何図形、規則または不規則な図形や形状
にすることができるように構成されている請求項１ある
いは請求項２記載のゴルフクラブのヘッドの構造。
【請求項６】背部の凹槽（１１）に、重り（２），振
動吸収材料（３），嵌め板（４）を入れた後、その表面
は透明な蓋（５）により封をするように構成されている
請求項１あるいは請求項２記載のゴルフクラブのヘッド
の構造。
【請求項７】重り（２）に穴（２１）を設け、この穴
（２１）に振動吸収材料（２２）を入れるように構成さ
れている請求項１あるいは請求項２記載のゴルフクラブ
のヘッドの構造。
【請求項８】振動吸収材料（３）に穴を設け、この穴
に重りを入れるように構成されている請求項１あるいは
請求項２記載のゴルフクラブのヘッドの構造。