JP3025319B2 - N−置換マレイミドおよびその製造方法 - Google Patents
N−置換マレイミドおよびその製造方法Info
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は新規なN−置換マレイミ
ドおよびその製造方法に関する。
ドおよびその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来よりN−置換マレイミドは、ポリ塩
化ビニル、ポリスチレン、ABS等の熱可塑性樹脂の耐
熱性改質剤や医薬、農薬の原料として使用され、特に熱
可塑性樹脂分野での使用が大半を占めている。
化ビニル、ポリスチレン、ABS等の熱可塑性樹脂の耐
熱性改質剤や医薬、農薬の原料として使用され、特に熱
可塑性樹脂分野での使用が大半を占めている。
【0003】熱可塑性樹脂分野で使用されているN−置
換マレイミドとしてN−フェニルマレイミドが知られて
いるが、N−フェニルマレイミドはそれ自身が黄色であ
るため、これを樹脂に混ぜると、添加された樹脂が黄色
を帯びるという欠点を有しており、透明性の要求される
用途には使用が制限されていた。また、その欠点を解決
するために、N−シクロヘキシルマレイミドが一部使用
されているが、樹脂が黄色に帯びにくいものの、耐熱性
改質剤としては耐熱性の向上が充分でなく満足するに至
っていない。
換マレイミドとしてN−フェニルマレイミドが知られて
いるが、N−フェニルマレイミドはそれ自身が黄色であ
るため、これを樹脂に混ぜると、添加された樹脂が黄色
を帯びるという欠点を有しており、透明性の要求される
用途には使用が制限されていた。また、その欠点を解決
するために、N−シクロヘキシルマレイミドが一部使用
されているが、樹脂が黄色に帯びにくいものの、耐熱性
改質剤としては耐熱性の向上が充分でなく満足するに至
っていない。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は黄色を
帯びずにそれ自体白色の耐熱性に優れた新規なN−置換
マレイミドを提供することである。
帯びずにそれ自体白色の耐熱性に優れた新規なN−置換
マレイミドを提供することである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは前記したよ
うな課題を達成するため、鋭意検討した結果、本発明を
完成するに至った。すなわち、本発明は一般式(I)
(化3)
うな課題を達成するため、鋭意検討した結果、本発明を
完成するに至った。すなわち、本発明は一般式(I)
(化3)
【0006】
【化3】 (式中、R1 は水素原子を示し、R2 〜R6 およびX
1 、X2 は水素原子、ハロゲン原子、または炭素数1〜
10のアルキル基を示す)で表わされる新規なN−置換
マレイミドおよび一般式(II)(化4)
1 、X2 は水素原子、ハロゲン原子、または炭素数1〜
10のアルキル基を示す)で表わされる新規なN−置換
マレイミドおよび一般式(II)(化4)
【0007】
【化4】 (式中、R1 〜R6 およびX1 、X2 は一般式(I)と
同じ内容を示す)で表わされるマレアミド酸を脱水閉環
反応させることを特徴とするN−置換マレイミドの製造
方法に関する。
同じ内容を示す)で表わされるマレアミド酸を脱水閉環
反応させることを特徴とするN−置換マレイミドの製造
方法に関する。
【0008】本発明で用いられる一般式(II)で表わさ
れるマレアミド酸は、一般式(III)(化5)
れるマレアミド酸は、一般式(III)(化5)
【0009】
【化5】 (式中、R1 〜R6 は一般式(I)と同じ内容を示す)
で表わされる脂環式アミン化合物と一般式(IV)(化
6)
で表わされる脂環式アミン化合物と一般式(IV)(化
6)
【0010】
【化6】 (式中、X1 、X2 は一般式(I)と同じ内容を示す)
で表わされる無水マレイン酸又はその誘導体とを付加反
応させて製造される。
で表わされる無水マレイン酸又はその誘導体とを付加反
応させて製造される。
【0011】本発明で使用される脂環式アミン化合物
は、一般式(III)で表わされ、R 2 〜R6 のアルキル基
は、ノルマル、イソ等の異性体も含まれる。具体的に
は、シクロヘキシルメチルアミン、4−メチルシクロヘ
キシルメチルアミン、4−エチルシクロヘキシルメチル
アミン、2,4−ジメチルシクロヘキシルメチルアミ
ン、2,4−ジエチルシクロヘキシルメチルアミン、
2,4,6−トリメチルシクロヘキシルメチルアミン、
2,4,6−トリエチルシクロヘキシルメチルアミンな
どが挙げられる。又、1,3,3−トリメチルシクロヘ
キシルメチルアミンのようにシクロヘキサン環の炭素に
2つの置換基を有するものも使用できる。
は、一般式(III)で表わされ、R 2 〜R6 のアルキル基
は、ノルマル、イソ等の異性体も含まれる。具体的に
は、シクロヘキシルメチルアミン、4−メチルシクロヘ
キシルメチルアミン、4−エチルシクロヘキシルメチル
アミン、2,4−ジメチルシクロヘキシルメチルアミ
ン、2,4−ジエチルシクロヘキシルメチルアミン、
2,4,6−トリメチルシクロヘキシルメチルアミン、
2,4,6−トリエチルシクロヘキシルメチルアミンな
どが挙げられる。又、1,3,3−トリメチルシクロヘ
キシルメチルアミンのようにシクロヘキサン環の炭素に
2つの置換基を有するものも使用できる。
【0012】一方、脂環式アミン化合物との反応に使用
される無水マレイン酸又はその誘導体は、一般式(IV)
で表わされ、具体的には、無水マレイン酸、3−メチル
無水マレイン酸、3−エチル無水マレイン酸、3,4−
ジメチル無水マレイン酸、3,4−ジエチル無水マレイ
ン酸、3−クロル無水マレイン酸、3,4−ジクロル無
水マレイン酸などが挙げられる。
される無水マレイン酸又はその誘導体は、一般式(IV)
で表わされ、具体的には、無水マレイン酸、3−メチル
無水マレイン酸、3−エチル無水マレイン酸、3,4−
ジメチル無水マレイン酸、3,4−ジエチル無水マレイ
ン酸、3−クロル無水マレイン酸、3,4−ジクロル無
水マレイン酸などが挙げられる。
【0013】上記した脂環式アミン化合物と無水マレイ
ン酸又はその誘導体を付加反応させてマレアミド酸が得
られるが、本発明の方法では、脂環式アミン化合物1モ
ルに対して、無水マレイン酸又はその誘導体を0.6〜
1.5倍モルの範囲で用いて反応を行う。より好ましく
は0.8〜1.2倍モルである。
ン酸又はその誘導体を付加反応させてマレアミド酸が得
られるが、本発明の方法では、脂環式アミン化合物1モ
ルに対して、無水マレイン酸又はその誘導体を0.6〜
1.5倍モルの範囲で用いて反応を行う。より好ましく
は0.8〜1.2倍モルである。
【0014】反応に際しては、溶媒を使用することが好
ましく、例えば、ヘキサン、ヘプタン、シクロヘキサン
などの脂肪族炭化水素、ベンゼン、トルエン、キシレン
などの芳香族炭化水素、クロルベンゼン、ジクロルベン
ゼンなどのハロゲン系芳香族炭化水素やジメチルホルム
アミド、N−メチルピロリドン、ジメチルスルホキシド
などの非プロトン性極性溶媒およびこれらの混合溶媒を
使用することができる。より好ましくはジメチルホルム
アミドなどの非プロトン性極性溶媒である。
ましく、例えば、ヘキサン、ヘプタン、シクロヘキサン
などの脂肪族炭化水素、ベンゼン、トルエン、キシレン
などの芳香族炭化水素、クロルベンゼン、ジクロルベン
ゼンなどのハロゲン系芳香族炭化水素やジメチルホルム
アミド、N−メチルピロリドン、ジメチルスルホキシド
などの非プロトン性極性溶媒およびこれらの混合溶媒を
使用することができる。より好ましくはジメチルホルム
アミドなどの非プロトン性極性溶媒である。
【0015】また溶媒の使用量は原料アミン化合物に対
して1〜20倍量(重量)であり、より好ましくは2〜
10倍量(重量)である。
して1〜20倍量(重量)であり、より好ましくは2〜
10倍量(重量)である。
【0016】反応において、無水マレイン酸と原料アミ
ン化合物を最初から全量仕込んでも良いが、発熱をとも
なうためどちらかを少量づつ添加するのが好ましい。よ
り好ましくは無水マレイン酸を溶媒に完全に溶解させ、
反応釜内温が120℃以下、好ましくは30〜100℃
の範囲に保たれるように、原料アミン化合物を攪拌しな
がら滴下させるのが良い。この時、滴下する原料アミン
は反応溶媒と同じ溶媒で溶解しておいてもよい。
ン化合物を最初から全量仕込んでも良いが、発熱をとも
なうためどちらかを少量づつ添加するのが好ましい。よ
り好ましくは無水マレイン酸を溶媒に完全に溶解させ、
反応釜内温が120℃以下、好ましくは30〜100℃
の範囲に保たれるように、原料アミン化合物を攪拌しな
がら滴下させるのが良い。この時、滴下する原料アミン
は反応溶媒と同じ溶媒で溶解しておいてもよい。
【0017】原料アミンの滴下時間は、5〜180分が
好ましいが、より好ましくは30〜120分の範囲で全
量を滴下するのが良い。また滴下終了後、ただちに脱水
閉環反応を行うこともできるが、好ましくはマレアミド
酸を30〜120℃で0.5〜3.0時間程度熟成させ
るのが良く、より好ましくは50〜100℃で1.0〜
2.0時間程度熟成を行うのが良い。
好ましいが、より好ましくは30〜120分の範囲で全
量を滴下するのが良い。また滴下終了後、ただちに脱水
閉環反応を行うこともできるが、好ましくはマレアミド
酸を30〜120℃で0.5〜3.0時間程度熟成させ
るのが良く、より好ましくは50〜100℃で1.0〜
2.0時間程度熟成を行うのが良い。
【0018】前記反応によって得られる一般式(II)
で表わされるマレアミド酸から一般式(I)で表わされ
るN−置換マレイミドを得る脱水閉環反応については、
特に限定されるものではなく、それ自体公知の方法が採
用できる。
で表わされるマレアミド酸から一般式(I)で表わされ
るN−置換マレイミドを得る脱水閉環反応については、
特に限定されるものではなく、それ自体公知の方法が採
用できる。
【0019】本発明の方法では、必要に応じて触媒を使
用することができる。使用する触媒としては、例えばp
−トルエンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、メタスル
ホン酸などの有機酸やオルソリン酸、ポリリン酸、メタ
ソン酸、硫酸などの無機酸または亜鉛などの金属含有化
合物、好ましくはZnO2 、SnO2 などの金属酸化物
を使用することができる。より好ましくはオルソリン
酸、ポリリン酸などの有機酸である。
用することができる。使用する触媒としては、例えばp
−トルエンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、メタスル
ホン酸などの有機酸やオルソリン酸、ポリリン酸、メタ
ソン酸、硫酸などの無機酸または亜鉛などの金属含有化
合物、好ましくはZnO2 、SnO2 などの金属酸化物
を使用することができる。より好ましくはオルソリン
酸、ポリリン酸などの有機酸である。
【0020】触媒の使用量はマレアミド酸100部に対
して0.1〜200重量部であることが好ましく、より
好ましくは2〜100重量部使用することが適当であ
る。
して0.1〜200重量部であることが好ましく、より
好ましくは2〜100重量部使用することが適当であ
る。
【0021】脱水閉環反応における反応温度は、50〜
180℃の範囲が好ましく、より好ましくは60〜16
0℃程度で反応を行うのが良い。
180℃の範囲が好ましく、より好ましくは60〜16
0℃程度で反応を行うのが良い。
【0022】反応時間については、1〜100時間程度
反応させるが、より好ましくは1〜50時間反応を続け
るのが適当である。
反応させるが、より好ましくは1〜50時間反応を続け
るのが適当である。
【0023】反応終了後、副反応物または酸触媒を除去
した後、蒸留または昇華精製により精製を行うことがで
きる。好ましくは、水洗またはアルカリ洗浄後、再結晶
により一般式(I)で表わされるN−置換マレイミドを
高純度で得ることができる。以上のようにして得られる
本発明の一般式(I)で表わされるN−置換マレイミド
は、従来の芳香族N−置換マレイミドのように黄色に着
色せず、純白の結晶であり、また熱安定性に優れてい
る。
した後、蒸留または昇華精製により精製を行うことがで
きる。好ましくは、水洗またはアルカリ洗浄後、再結晶
により一般式(I)で表わされるN−置換マレイミドを
高純度で得ることができる。以上のようにして得られる
本発明の一般式(I)で表わされるN−置換マレイミド
は、従来の芳香族N−置換マレイミドのように黄色に着
色せず、純白の結晶であり、また熱安定性に優れてい
る。
【0024】
【実施例】以下、本発明を実施例によりさらに詳細に説
明する。 実施例1 攪拌機、冷却コンデンサー、温度計、窒素ガス導入管、
滴下ロートを備えた、100mlのガラス製四っ口フラ
スコ中に無水マレイン酸4.8g(0.049モル)及
びジメチルホルムアミド10gを装入し、60℃に昇温
しながら完全に溶解させ、この中にシクロヘキサンメチ
ルアミン5.0g(0.044モル)を反応温度に注意
しながら1時間かけて滴下し、さらに60℃で2時間熟
成を行ないマレイミド酸を合成した。次に、上記反応液
のポリリン酸10gを装入した後反応温度に注意しなが
ら昇温し、90〜95℃で24時間脱水閉環反応させ
た。反応終了後、室温まで冷却し水100gに排出し、
アルカリ洗浄した後、析出した結晶を濾別する。さらに
メタノール5gで洗浄し白色結晶を得た。乾燥後の重量
は5.3gであった。この結晶にはHPLC分析の結
果、微量の不純物が含まれていたので酢酸エチルで再結
晶を行い、白色結晶4.8gを得た。純度99.9%こ
の結晶は元素分析、 1H−NMR、IRの分析結果よ
り、N−シクロヘキシルメチルマレイミドと同定した。
測定結果を下記に示す。 元素分析値(%) (C11H15NO2 として計算)
明する。 実施例1 攪拌機、冷却コンデンサー、温度計、窒素ガス導入管、
滴下ロートを備えた、100mlのガラス製四っ口フラ
スコ中に無水マレイン酸4.8g(0.049モル)及
びジメチルホルムアミド10gを装入し、60℃に昇温
しながら完全に溶解させ、この中にシクロヘキサンメチ
ルアミン5.0g(0.044モル)を反応温度に注意
しながら1時間かけて滴下し、さらに60℃で2時間熟
成を行ないマレイミド酸を合成した。次に、上記反応液
のポリリン酸10gを装入した後反応温度に注意しなが
ら昇温し、90〜95℃で24時間脱水閉環反応させ
た。反応終了後、室温まで冷却し水100gに排出し、
アルカリ洗浄した後、析出した結晶を濾別する。さらに
メタノール5gで洗浄し白色結晶を得た。乾燥後の重量
は5.3gであった。この結晶にはHPLC分析の結
果、微量の不純物が含まれていたので酢酸エチルで再結
晶を行い、白色結晶4.8gを得た。純度99.9%こ
の結晶は元素分析、 1H−NMR、IRの分析結果よ
り、N−シクロヘキシルメチルマレイミドと同定した。
測定結果を下記に示す。 元素分析値(%) (C11H15NO2 として計算)
【0025】
【表1】 IRスペクトル(KBr法)を第1図に示す。熱物性試
験結果を表−2に示す。
験結果を表−2に示す。
【0026】比較例1 攪拌機、冷却コンデンサー、温度計、窒素ガス導入管、
滴下ロートを備えた、100mlのガラス製四っ口フラ
スコ中に無水マレイン酸5.4g(0.055モル)及
びジメチルホルムアミド10gを装入し、60℃に昇温
しながら完全に溶解させ、この中にシクロヘキシルアミ
ン5g(0.050モル)を反応温度に注意しながら1
時間かけて滴下し、さらに60℃で2時間熟成を行ない
マレアミド酸を合成した。次に上記反応液にポリリン酸
10gを装入した後、反応温度に注意しながら昇温し、
90〜95℃で24時間脱水閉環反応させた。反応終了
後冷却し酢酸エチル14gを加え抽出した後、分液し酢
酸エチル層を3回湯洗しエバポレーターで濃縮後105
〜130℃/2〜3mmHgで蒸留し白色結晶6.0g
を得た。熱物性試験結果を表−2に示す。
滴下ロートを備えた、100mlのガラス製四っ口フラ
スコ中に無水マレイン酸5.4g(0.055モル)及
びジメチルホルムアミド10gを装入し、60℃に昇温
しながら完全に溶解させ、この中にシクロヘキシルアミ
ン5g(0.050モル)を反応温度に注意しながら1
時間かけて滴下し、さらに60℃で2時間熟成を行ない
マレアミド酸を合成した。次に上記反応液にポリリン酸
10gを装入した後、反応温度に注意しながら昇温し、
90〜95℃で24時間脱水閉環反応させた。反応終了
後冷却し酢酸エチル14gを加え抽出した後、分液し酢
酸エチル層を3回湯洗しエバポレーターで濃縮後105
〜130℃/2〜3mmHgで蒸留し白色結晶6.0g
を得た。熱物性試験結果を表−2に示す。
【0027】
【表2】 熱物性試験結果が示す通り、参考例のN−フェニルマレ
イミドは熱安定性は優れているが、黄色を帯びていると
いう欠点がある。また、比較例1のN−シクロヘキシル
マレイミドは白色で透明性には問題はないが、熱安定性
が悪いという欠点がある。従って、本発明のN−置換マ
レイミドは、両者の欠点を解決できる優れた特徴を有し
ている。
イミドは熱安定性は優れているが、黄色を帯びていると
いう欠点がある。また、比較例1のN−シクロヘキシル
マレイミドは白色で透明性には問題はないが、熱安定性
が悪いという欠点がある。従って、本発明のN−置換マ
レイミドは、両者の欠点を解決できる優れた特徴を有し
ている。
【0028】
【発明の効果】本発明によって得られる脂環式アミン化
合物を用いた一般式(I)で表わされるN−置換マレイ
ミドは、新規な化合物であり、従来の芳香族N−置換マ
レイミドに比べ、脂環式化合物特有の黄色を帯びない性
質を有し、純白であり、また熱分解温度が高いことか
ら、熱可塑性樹脂等の耐熱性改良剤として有用である。
合物を用いた一般式(I)で表わされるN−置換マレイ
ミドは、新規な化合物であり、従来の芳香族N−置換マ
レイミドに比べ、脂環式化合物特有の黄色を帯びない性
質を有し、純白であり、また熱分解温度が高いことか
ら、熱可塑性樹脂等の耐熱性改良剤として有用である。
【図1】実施例1で得たN−シクロヘキシルメチルマレ
イミドのIRスペクトルである。
イミドのIRスペクトルである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 山口 彰宏 神奈川県横浜市栄区笠間町1190番地三井 東圧化学株式会社内 審査官 爾見 武志 (56)参考文献 Farmaco−Ed.Sc.,Vo l.▲XX▼,fasc.12(1965) p.842−859 (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) CA(STN) REGISTRY(STN)
Claims (2)
- 【請求項1】 一般式(I)(化1) 【化1】 (式中、R1 は水素原子を示し、R2 〜R6 およびX
1 、X2 は水素原子、ハロゲン原子、または炭素数1〜
10のアルキル基を示す)で表わされるN−置換マレイ
ミド。 - 【請求項2】 一般式(II)(化2) 【化2】 (式中、R1 〜R6 およびX1 、X2 は一般式(I)と
同じ内容を示す)で表わされるマレアミド酸を脱水閉環
反応させる請求項1記載のN−置換マレイミドの製造方
法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3021737A JP3025319B2 (ja) | 1991-02-15 | 1991-02-15 | N−置換マレイミドおよびその製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3021737A JP3025319B2 (ja) | 1991-02-15 | 1991-02-15 | N−置換マレイミドおよびその製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH04261145A JPH04261145A (ja) | 1992-09-17 |
JP3025319B2 true JP3025319B2 (ja) | 2000-03-27 |
Family
ID=12063392
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP3021737A Expired - Fee Related JP3025319B2 (ja) | 1991-02-15 | 1991-02-15 | N−置換マレイミドおよびその製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3025319B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP4876346B2 (ja) * | 2001-08-24 | 2012-02-15 | 東ソー株式会社 | 光学活性マレイミド誘導体、光学活性ポリマレイミド誘導体、その製造方法、その光学活性ポリマレイミド誘導体からなる分離剤及びそれを用いた光学活性化合物の分離方法 |
-
1991
- 1991-02-15 JP JP3021737A patent/JP3025319B2/ja not_active Expired - Fee Related
Non-Patent Citations (1)
Title |
---|
Farmaco−Ed.Sc.,Vol.▲XX▼,fasc.12(1965)p.842−859 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH04261145A (ja) | 1992-09-17 |
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