[go: up one dir, main page]

JP3019455B2 - パン製造機 - Google Patents

パン製造機

Info

Publication number
JP3019455B2
JP3019455B2 JP3098798A JP9879891A JP3019455B2 JP 3019455 B2 JP3019455 B2 JP 3019455B2 JP 3098798 A JP3098798 A JP 3098798A JP 9879891 A JP9879891 A JP 9879891A JP 3019455 B2 JP3019455 B2 JP 3019455B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
bread
temperature
white
whole
kneading
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP3098798A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH04327810A (ja
Inventor
孝博 大下
博 野々口
郁子 田中
美紀代 大山
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Panasonic Corp
Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Panasonic Corp
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Panasonic Corp, Matsushita Electric Industrial Co Ltd filed Critical Panasonic Corp
Priority to JP3098798A priority Critical patent/JP3019455B2/ja
Publication of JPH04327810A publication Critical patent/JPH04327810A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3019455B2 publication Critical patent/JP3019455B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Baking, Grill, Roasting (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、所定のパン材料を投入
するだけで、焼きたてのパンができ上がるパン製造機に
関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来のこの種のパン製造機は、図7に示
すような構成が一般的であった。以下、その構成につい
て図面を参照しながら説明する。図7において、1は本
体、2は本体1内に設けられた焼成室で、内部には設置
台3を介して着脱自在に設置されパン材料をセットする
パン容器4と略コ字形に形成されたヒ−タ5とパン容器
4の温度を検知する温度検知部6が配設されている。7
は焼成室2の上端開口部を開閉する蓋、8は前記温度検
知部6により検知された温度情報に基づいてヒ−タ5や
混練用モ−タ等への通電を制御し、混練,発酵,整形発
酵,焼成等の各工程を制御する制御装置である。
【0003】このパン製造機においてパン容器4にすべ
てのパン材料をセットして運転をスタ−トすると、図8
に示すようにまずモ−タが材料を混練する混練工程が始
まり、次に混練されたパン生地をヒ−タ5と温度検知部
6と制御装置8により所定の時間発酵温度に保ち、途中
でモ−タにより復数回のガス抜きを行う発酵工程、さら
にガス抜きが終わると形を整えながらパン生地を仕上げ
る整形発酵工程を経た後、最後に仕上がった生地を焼き
上げる焼成工程が行われ、パンが焼き上げられていた。
また、動作状態を表示する複数のLEDを備え、復数の
LEDの点燈の有無で調理中,焼き上げ完了,警告等を
表示していた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記従来のパン製造機
では、運転をスタ−トするとすぐに混練が始まり、すべ
てのパン材料が同時に混練されていたため、気温の低い
冬期においてはイ−ストが10゜C以下の冷水と直接触
れてしまい、イ−ストが死滅したり、あるいは生き残っ
てもその酵素活性力が低下したりしていた。また練りを
2回行い、その間にイ−スト投入する中麺法において
は、前練りで生地温が上昇するため冷水との接触による
イ−スト失活は生じないが、粉状でない一塊のパン生地
の上にイ−スト投入されるため、後練りではイ−ストが
パン生地に混ざりにくかった。そのため発酵工程の時間
と温度を最適条件に設定しても、イ−ストが働かずある
いはその働きが弱く、アルコ−ル発酵や炭酸ガスの発生
が十分に行われないため、パンのふくらみが悪かった。
【0005】また、白食パンと全粒粉パンでは、それぞ
れの材料となる小麦粉と全粒粉でその特性が異なってい
る。つまり、小麦を丸ごと挽いて造られ白米に対する玄
米と同様に食物繊維や各種ミネラルが多く含まれる全粒
粉は、小麦の表皮や胚乳等のフスマを取り除いて粉末に
される小麦粉に比べ、発酵を左右する酵素を多く含み、
酵素活性力が高く酵素反応が大きいため、従来の白食パ
ンを主体として考えた製パン工程で全粒粉パンを焼くと
過発酵になり、パンの上部に大きな空洞ができたりパン
上部がへこんだりしてパンに力がなく、べたっとした感
じでやっとだらっとふくれた感じになっていたととも
に、発酵臭が強くなっていた。そのため、従来は全粒粉
100%や全粒粉の配合比率の高いパンがうまく焼け
ず、全粒粉の配合比率の低いパンしか焼くことができな
いという問題点を有していた。
【0006】さらに、焼き上げ時間を短縮した短縮コ−
スについても同様で、白食パンを主体として考えた製パ
ン工程になっていたため、全粒粉の配合比率の低いパン
しか焼くことができなかった。
【0007】また、動作状態を表示する複数のLEDを
備え、復数のLEDの点燈の有無で調理中,焼き上げ完
了,警告等を表示していたため、部品点数が多く回路が
複雑になるとともに、制御装置を構成する基板が大きい
ものになり、高コストで故障が生じやすいという問題点
もあった。
【0008】本発明はこのような課題を解決するもの
で、全粒粉パンにおいても気温の低い冬期においてイ−
ストの死滅や酵素活性力低下を防ぎつつ、白食パンより
生地温度の上昇を低く抑えながら練りを十分に行うこと
ができるようにすることにある。
【0009】第の目的は、小麦粉と材料特性の異なる
全粒粉に合った混練を行い、混練を白食パンより弱くし
つつ、混練による生地温度の上昇を低く抑えながら最適
な練りを行うことにある。
【0010】第の目的は、酵素活性力の高い全粒粉に
合った最適な発酵を行い、過発酵を防ぎながら生地の熟
成を図ることにある。
【0011】第の目的は、グルテンの弱い全粒粉に合
ったガス抜きを行い、ガスの抜け過ぎを防ぎながら最適
なガス抜きを行うことにある。
【0012】第の目的は、小麦粉と材料特性の異なる
全粒粉に合った短縮コ−スを設け、全粒粉パンも短縮コ
−スでうまく焼けるようにすることにある。
【0013】第の目的は、上記と同様な全粒粉に合っ
た短縮コ−スを、容量の小さい低コストのマイコンの中
に納まるようにして、コストダウンと品質の向上を図る
ことにある。
【0014】
【課題を解決するための手段】上記第1の目的を達成す
るために本発明は、白食パン用のコ−スと別に全粒粉パ
ン用のコ−スを具備し、全粒粉パンの予熱温度を白食パ
ンに比べ低く設定したしたものである。
【0015】また第の目的を達成するために本発明
は、白食パン用のコ−スと別に全粒粉パン用のコ−スを
具備し、全粒粉パンの練り時間と練り上がり温度を、白
食パンのそれに比べ短くかつ低く設定したものである。
【0016】また第の目的を達成するために本発明
は、白食パン用のコ−スと別に全粒粉パン用のコ−スを
具備し、全粒粉パンの発酵時間と発酵温度を、白食パン
のそれに比べ長くかつ低く設定したものである。
【0017】また第の目的を達成するために本発明
は、白食パン用のコ−スと別に全粒粉パン用のコ−スを
具備し、全粒粉パンのガス抜き時間とガス抜き回数を、
白食パンのそれに比べ短くかつ少なく設定したものであ
る。
【0018】また第の目的を達成するために本発明
は、白食パン用と別に全粒粉パン用の標準コ−スと、焼
き上げ時間を短縮した短縮コ−スをそれぞれ具備したも
のである。
【0019】また第の目的を達成するために本発明
は、白食パン用と別に全粒粉パン用の短縮コ−スを具備
し、白食パンと全粒粉パンの製パン工程をガス抜き以外
は同一にしたものである。
【0020】
【作用】本発明は上記した構成とすることにより、第1
の手段では、全粒粉パンの予熱温度を白食パンに比べ低
く設定することにより、全粒粉パンにおいても上記と同
様に、気温の低い冬期において予熱工程でイ−ストの死
滅や酵素活性力低下を防ぎつつ、白食パンより生地温度
の上昇を低く抑えながら練りを十分に行うことができ
る。
【0021】第の手段では、全粒粉パンの練り時間と
練り上がり温度を、白食パンのそれに比べ短くかつ低く
設定することにより、小麦粉と材料特性の異なる全粒粉
に合わせ、混練を白食パンより弱くしつつ、混練による
生地温度の上昇を低く抑えながら最適な練りを行うこと
ができる。
【0022】第の手段では、全粒粉パンの発酵時間と
発酵温度を、白食パンのそれに比べ長くかつ低く設定す
ることにより、酵素活性力の高い全粒粉に合った発酵を
行うことができ、過発酵を防ぎながら生地の熟成を図る
ことができる。
【0023】第の手段では、全粒粉パンのガス抜き時
間とガス抜き回数を、白食パンのそれに比べ短くかつ少
なく設定することにより、グルテンの弱い全粒粉に合っ
たガス抜きを行うことができ、ガスの抜け過ぎを防ぎな
がら最適なガス抜きを行うことができる。
【0024】第の手段では、標準コ−スだけでなく焼
き上げ時間を短縮した短縮コ−スにおいても、白食パン
用と別に全粒粉パン用のコ−スを具備することにより、
上記のように小麦粉と材料特性の異なる全粒粉に合った
短縮コ−スを設けることができる。
【0025】第の手段では、全粒粉パンの短縮コ−ス
をパンの出来ばえに及ぼす影響の大きいガス抜きのみを
白食パンから変更して、他は白食パン用短縮コ−スの製
パン工程と同一にすることにより、上記と同様な全粒粉
に合った短縮コ−スを、容量の小さい低コストのマイコ
ンの中に納まるようにすることができる。
【0026】
【実施例】以下、本発明の一実施例を添付図面に基づい
て説明する。図3〜図5において、20はシャ−シで、
外かくはシャ−シ20に取り付けられ板金で形成した本
体下21と、この本体下21の上方に取り付けられ樹脂
で形成した本体上22とで構成され、上記シャ−シ20
にはモ−タ23と焼成室24が取り付けられている。モ
−タ23の回転は小プ−リ25からベルト26を介し
て、大プ−リ27とコネクタ−下28に伝達される。ま
た前記焼成室24の内部には、コネクタ−下28に当接
するコネクタ−上29を介して回転される練り羽根30
を具備し、パン材料がセットされる着脱自在なパン容器
31と、略コ字形に形成したヒ−タ32と、パン容器3
1の温度を検知する温度検知部33が設けられている。
34は焼成室24を開閉する内蓋で、本体上22に回動
自在に軸支される外蓋35に取り付けられ、かつ内蓋3
4と外蓋35の間にはイ−ストを収納するイ−スト容器
36が配設されている。37はレバ−38を介してソレ
ノイド39により開閉される弁、40は焼成室24の外
周に配設される遮熱板、41は本体上22と焼成室24
を固定する固定枠である。42は前記温度検知部33に
より検知された温度情報に基づいてモ−タ23やヒ−タ
32等の通電を制御し、混練,ねかし,発酵,焼成の各
工程を制御する制御装置で、複数の基板43,44と、
これらに半田付けされ焼き上げまでの時間やメニュ−等
を表示するLCD45と、動作状態を表示するLED4
6,スイッチ,抵抗,コンデンサ−,マイコン等の各種
電子部品から構成されている。47は前記ソレノイド3
9と制御装置42を内蔵し、かつ外蓋35の側方に隣接
して本体上22の上部に取り付けられる操作部材で、メ
ニュ−や焼上げ時間の設定や調理のスタ−ト等を行うも
のである。48は制御装置42を操作部材47に固定す
る基板保持部材、49はパン容器31の有無を検知する
パン容器スイッチ、50は一端をパン容器31に他端を
パン容器スイッチ49に当接させて、シャ−シ20に軸
支したスイッチレバ−である。
【0027】以上のように構成されたパン製造機につい
て、パンが焼き上がるまでの動作を図1及び図2に基づ
いて説明する。イ−スト以外のすべてのパン材料、例え
ば白食パンの場合は小麦粉,水,砂糖,塩,ドライミル
ク,バタ−等を、全粒粉パンの場合は全粒粉,水,モラ
セス,塩,ドライミルク,バタ−等をパン容器31に、
イ−ストをイ−スト容器36にセットし、図5に示す操
作部材47上面のタイマ−セットキ−やメニュ−キ−に
より焼き上がり時間とメニュ−を設定した後、スタ−ト
ボタンを押すと最初に予熱工程が始まり、パン容器31
中のパン材料が白食パンは23゜Cまで30分間、全粒
粉パンはそれより5゜C低い18゜Cまで35分間、ヒ
−タ32により温められる。この時、気温が低く水等の
パン材料が冷たくても前記温度に達するまで加熱される
ため、中麺法で練り回数を1回にしてイ−ストを練りの
最中に投入したり、イ−ストも含めすべてのパン材料を
パン容器31にセットする直種法においても、イ−スト
が10゜C以下の冷水と直接触れて死滅したり、酵素活
性力が低下したりすることはなくなる。従って、気温が
低く水等のパン材料の温度が低くなる冬期においても、
パンのふくらみを良くすることができる。
【0028】また、全粒粉パンの予熱温度を白食パンに
比べ低く設定しているため、混練工程前のパン材料温度
は全粒粉パンの方が白食パンより低く、全粒粉パンは生
地温度の上昇を白食パンより低く抑えながら、白食パン
と同様にパン生地を十分に練ることができる。つまり、
酵素活性力が強くグルテン生成力が弱いという特性を有
する全粒粉においても、次の混練工程において小麦粉並
みの良質なグルテンを生成できるように、予熱工程の中
で次工程の混練に適した条件をととのえておくことがで
きる。さらにまた、予熱温度は練りを行ってもパン生地
温度が発酵の最適温度を越えないよう、発酵温度より低
く設定しているため、パン材料の温度が設定した予熱温
度より高い場合は、予熱工程の中でヒ−タ32が通電さ
れず、生地温の過上昇や過発酵が生じることもない。
【0029】予熱工程が終わると混練工程が始まり、モ
−タ23が練り羽根30を回転させて、パン容器31中
のイ−ストを除くパン材料が混練され、水が他のパン材
料にしみこみながら混じり合い水のかたまりはなくなっ
たが、まだ一塊のパン生地になるまでは練られてない時
に、ソレノイド39の動作によりイ−ストがパン容器3
1中で混練されているパン生地の上に投入され、イ−ス
トも共に所定の時間練り続けられる。従って、中麺法や
直種法等のパン製法に関わらずイ−ストをパン生地にム
ラなく均一に混ぜ合わすことができ、イ−ストの種類が
多く発酵速度のばらつきの大きい海外においても、最適
な発酵とパン生地の熟成をムラなく均一に行うことがで
きるとともに、パン内相のキメを均一にすることができ
る。
【0030】また混練工程は、白食パンの場合は生地温
度が32゜Cになるまで15〜30分間、全粒粉パンの
場合は生地温度が29゜Cになるまで10〜20分間行
われる。つまり、全粒粉パンは白食パンに比べ、練り時
間が短くかつ練り上がり温度が低くなるため、小麦粉よ
り酵素活性力が強くグルテン生成力が弱い全粒粉の混練
において、練りすぎや生地温上昇に伴う酵素活性の増大
による機械的及び化学的なグルテンの破壊や過発酵を防
ぎながら、強いグルテンを作り最適なパン生地を練り上
げるとともに、混練工程の中で次工程の発酵に適した条
件をととのえておくことができる。ここでグルテンと
は、小麦粉や全粒粉に水を加えて練ることにより、粉中
に含まれるたんぱく質のグリアジンとグルテニンが互い
に結びついて網目構造になったもので、パンの骨格の役
目を果たしパンのふくらみと歯ごたえをもたらすととも
に、おいしいパンを焼き上げる決め手となるものであ
る。
【0031】混練工程が終わると発酵工程が始まり、温
度検知部33によりパン容器31の温度を検知しながら
制御装置42がヒ−タ32の通電を制御し、パン生地が
白食パンの場合は32゜Cで85〜100分間保たれ、
全粒粉パンの場合は29゜Cで140〜150分間保た
れる。この間に復数回のガス抜きを行った後、さらにパ
ン生地が白食パンの場合は34゜Cで50分間、全粒粉
パンの場合は29゜Cで60分間保たれ、パン生地の形
を整えながら仕上げる整形発酵が行われる。つまり、白
食パンに比べ全粒粉パンの発酵温度を低くしているた
め、全粒粉パンでは酵素活性力の高い全粒粉の酵素の活
動を抑え、グルテンの破壊と過発酵を防ぎながら、白食
パンと同様に最適な発酵を行うことができるとともに、
発酵時間を長く設定しているため、発酵温度が低くても
十分な発酵と生地の熟成を図ることができる。従って、
イ−ストの働きにより発生する炭酸ガスを、強く熟成さ
れたグルテンが十分に包み込めるため、全粒粉パンも白
食パンと同様に良くふくらむようにすることができる。
【0032】また前記発酵工程中にモ−タ23で練り羽
根30を回転し、パン容器31中のパン生地を転がすこ
とによって行うガス抜きにおいて、図1に示すように白
食パンに比べ全粒粉パンのガス抜き時間を短く、かつガ
ス抜き回数を少なく設定することにより、グルテンの弱
い全粒粉においても白食パンと同様に、生地をいためな
いようにグルテン中の炭酸ガスをガス抜きすることがで
きるため、ガスの抜け過ぎを防ぎながら均一なガス抜き
を行うとともに、グルテン中に酸素を入れパン生地の酸
化と熟成を促進することもできる。
【0033】整形発酵工程が終わると最後に焼成工程が
行われ、ヒ−タ32により整形発酵で十分ふくらんだパ
ン生地は160゜Cまで一気に加熱され、パン生地のた
んぱく質を固化し、でんぷんをα化するとともに、イ−
ストのガス発生力を止める。そして、アミノカルボニル
反応によって焼き色を付け、味と香りを良くします。
【0034】また、標準コ−スだけでなく焼き上げ時間
を短縮した短縮コ−スにおいても、白食パン用と別に全
粒粉パン用のコ−スを具備することにより、白食パンと
全粒粉パンの予熱工程,混練工程,発酵工程,ガス抜き
において温度,時間,強さ等を変えて、上記のように小
麦粉と材料特性の異なる全粒粉に合った短縮コ−スを設
けることができる。従って、従来は短縮コ−スが一つし
かなかったため、すべてのパンを同一プロセスで焼かざ
るを得ず、うまく焼けないパンが多くあり、限られたパ
ンでしか利用することができなかったが、短縮コ−スも
複数設けることにより、短縮コ−ス対応メニュ−を大幅
に増やすことができる。
【0035】また、図2に示すように全粒粉パンの短縮
コ−スを、パンの出来ばえに及ぼす影響が最も大きいガ
ス抜きのみを白食パンから変更して、他は白食パン用短
縮コ−スの製パン工程と同一にすることにより、上記と
同様な全粒粉に合った短縮コ−スの製パン工程を実行さ
せるプログラムを簡素化できるため、容量の小さい安価
なマイコンの中に納めるようにすることができる。従っ
て、コストを上げることなく2通りの短縮コ−スを設け
ることができ、全粒粉比率の高いパンの出来ばえを向上
させるとともに、対応できるパンの種類も拡がり、メニ
ュ−数を大幅に増やすことができる。
【0036】次に動作状態を表示する操作部材47上面
のLCD45,LED46の点燈について、図5及び図
6に基づいて説明する。通電していない時はともに無点
燈だが、調理中の時はLCD45に調理メニュ−と工程
段階と焼き上がりまでの時間が表示され、LED46は
調理スタ−トから焼き上がりまで連続点燈される。また
パンが出来上がるとLCD45の表示が消え、図6のよ
うにLED46が強調されたパタ−ンで点滅される。さ
らにパン容器なしの警告時は、スタ−トキ−を押した際
にスイッチレバ−50とパン容器スイッチ49を介し
て、パン容器31のないことが検知されると、LCD4
5に「パン容器なし」が表示され、LED46はON・
OFF時間を同一にした上記と異なるパタ−ンで点滅さ
れる。他の警告時もこれと同様である。つまり、覚えや
すいLED46の点燈パタ−ンの違いで、1つのLED
46で調理中,焼き上げ完了,警告等を区別して表示で
きるため、LCD45が見えない距離からでも、通電の
有無や動作状態を一目で知ることができる。従って、従
来は複数のLEDの点燈の有無で動作状態を表示してい
たため、LEDの色や位置の意味を覚えておく必要があ
り勘違いも多く使い勝手が悪かったが、LEDの部品点
数を削減しコストダウンを図りながら使い勝手を向上で
きるとともに、制御装置42を簡素化し基板43の小型
化も図れるため、制御装置42の故障を減らし品質の向
上を図ることもできる。
【0037】
【発明の効果】以上のように本発明は、全粒粉パンの予
熱温度を白食パンに比べ低く設定することにより、混練
工程前の全粒粉パンの材料温度を白食パンより低くし、
練りによる生地温の上昇を低く抑え、全粒粉パンにおい
ても良質なパン生地を練ることができるものである。
【0038】また白食パンに比べ全粒粉パンの練り時間
を短くして練り上がり温度を低く設定することにより、
全粒粉の混練を白食パンより弱くしつつ、生地温度の上
昇を低く抑えることができ、全粒粉パンにおいても強い
グルテンを持つ良質なパン生地を練り上げることができ
るものである。
【0039】また白食パンに比べ全粒粉パンの発酵温度
を低くして発酵時間を長く設定することにより、酵素活
性力の高い全粒粉に合った発酵を行い、全粒粉パンにお
いても過発酵を防ぎつつ生地の熟成を図り、最適な発酵
を行うことができるものである。
【0040】また白食パンに比べ全粒粉パンのガス抜き
時間を短く、かつガス抜き回数を少なく設定することに
より、グルテンの弱い全粒粉に合ったガス抜きを行い、
全粒粉パンにおいてもガスの抜け過ぎを防ぎながら、均
一で最適なガス抜きを行うことができるものである。
【0041】また短縮コ−スにおいても白食パン用と別
に全粒粉パン用を具備することにより、上記のように小
麦粉と材料特性の異なる全粒粉に合った短縮コ−スを設
けることができ、全粒粉比率の高いパンでも短縮コ−ス
でうまく焼き上げることができるとともに、メニュ−数
を大幅に増やすことができるものである。
【0042】また全粒粉パンの短縮コ−スを、ガス抜き
を除き白食パンの短縮コ−スと同一にすることにより、
プログラムを簡素化し容量の小さい安価なマイコンの中
に納めることができるため、低コストで2通りの短縮コ
−スを設けることができるものである。
【0043】従って、本発明は上記構成により、従来は
うまく焼き上げることのできなかった全粒粉比率の高い
パンを、気温や材料バラツキに関係なく白食パン並みに
うまく焼き上げることができる優れたパン製造機を安価
に実現した、極めて産業的価値の高いものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例における、白食パンと全粒粉
パンの標準コ−スのパン製造工程と温度制御方法を示す
プロセス図
【図2】本発明の一実施例における、白食パンと全粒粉
パンの短縮コ−スのパン製造工程と温度制御方法を示す
プロセス図
【図3】本発明の一実施例におけるパン製造機の正面断
面図
【図4】本発明の一実施例におけるパン製造機の側面断
面図
【図5】本発明の一実施例においてLCDを全表示させ
た操作部材の平面図
【図6】本発明の一実施例におけるLEDの点燈パタ−
ンを示すパタ−ン図
【図7】従来のパン製造機の正面断面図
【図8】従来の中麺法と直種法によるパン製造工程と温
度制御方法を示すプロセス図
【符号の説明】
20 シャ−シ 23 モ−タ 24 焼成室 31 パン容器 32 ヒ−タ 33 温度検知部 39 ソレノイド 42 制御装置 46 LED 47 操作部材
フロントページの続き (72)発明者 大山 美紀代 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電 器産業株式会社内 (56)参考文献 特開 平1−158916(JP,A) 特開 昭62−298320(JP,A) 特開 平2−237520(JP,A) 特開 昭63−301740(JP,A) 実開 昭58−64228(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) A47J 37/00 301

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】パン材料がセットされるパン容器、ヒ−
    タ、温度検知部を具備した焼成室と、材料混練用のモ−
    タと、前記温度検知部により検知される温度情報に基づ
    いてヒ−タやモ−タ等への通電を制御する制御装置とを
    備え、白食パン用のコ−スと別に全粒粉パン用のコ−ス
    を具備し、混練工程の前にパン材料を所定の温度まで温
    める予熱工程において、全粒粉パンの予熱温度を白食パ
    ンに比べ低く設定したパン製造機。
  2. 【請求項2】パン材料がセットされるパン容器、ヒ−
    タ、温度検知部を具備した焼成室と、材料混練用のモ−
    タと、前記温度検知部により検知される温度情報に基づ
    いてヒ−タやモ−タ等への通電を制御する制御装置とを
    備え、白食パン用のコ−スと別に全粒粉パン用のコ−ス
    を具備し、パン材料を混練する混練工程において、全粒
    粉パンの練り時間と練り上がり温度を、白食パンのそれ
    に比べ短くかつ低く設定したパン製造機。
  3. 【請求項3】パン材料がセットされるパン容器、ヒ−
    タ、温度検知部を具備した焼成室と、材料混練用のモ−
    タと、前記温度検知部により検知される温度情報に基づ
    いてヒ−タやモ−タ等への通電を制御する制御装置とを
    備え、白食パン用のコ−スと別に全粒粉パン用のコ−ス
    を具備し、混練されたパン生地を所定の温度に維持して
    発酵させる発酵工程において、全粒粉パンの発酵時間と
    発酵温度を、白食パンのそれに比べ長くかつ低く設定し
    たパン製造機。
  4. 【請求項4】パン材料がセットされるパン容器、ヒ−
    タ、温度検知部を具備した焼成室と、材料混練用のモ−
    タと、前記温度検知部により検知される温度情報に基づ
    いてヒ−タやモ−タ等への通電を制御する制御装置とを
    備え、白食パン用のコ−スと別に全粒粉パン用のコ−ス
    を具備し、発酵工程の中でパン生地中に発生するガスを
    抜くガス抜きにおいて、全粒粉パンのガス抜き時間とガ
    ス抜き回数を、白食パンのそれに比べ短くかつ少なく設
    定したパン製造機。
  5. 【請求項5】パン材料がセットされるパン容器、ヒ−
    タ、温度検知部を具備した焼成室と、材料混練用のモ−
    タと、前記温度検知部により検知される温度情報に基づ
    いてヒ−タやモ−タ等への通電を制御する制御装置とを
    備え、白食パン用と別に全粒粉パン用の標準コ−スと、
    焼き上げ時間を短縮した短縮コ−スをそれぞれ具備した
    パン製造機。
  6. 【請求項6】パン材料がセットされるパン容器、ヒ−
    タ、温度検知部を具備した焼成室と、材料混練用のモ−
    タと、前記温度検知部により検知される温度情報に基づ
    いてヒ−タやモ−タ等への通電を制御する制御装置とを
    備え、白食パン用と別に全粒粉パン用の標準コ−スと、
    焼き上げ時間を短縮した短縮コ−スをそれぞれ具備し、
    白食パンと全粒粉パンの製造工程をガス抜き以外は同一
    にしたパン製造機。
JP3098798A 1991-04-30 1991-04-30 パン製造機 Expired - Lifetime JP3019455B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP3098798A JP3019455B2 (ja) 1991-04-30 1991-04-30 パン製造機

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP3098798A JP3019455B2 (ja) 1991-04-30 1991-04-30 パン製造機

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH04327810A JPH04327810A (ja) 1992-11-17
JP3019455B2 true JP3019455B2 (ja) 2000-03-13

Family

ID=14229377

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP3098798A Expired - Lifetime JP3019455B2 (ja) 1991-04-30 1991-04-30 パン製造機

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3019455B2 (ja)

Families Citing this family (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP3998062B2 (ja) * 2003-02-19 2007-10-24 株式会社福盛ドゥ 自動製パン器およびそれを利用したパンの製造方法
JP4668856B2 (ja) * 2006-07-04 2011-04-13 象印マホービン株式会社 製パン機
JP2008036444A (ja) * 2007-09-12 2008-02-21 Matsushita Electric Ind Co Ltd パン製造機
JP5167169B2 (ja) * 2009-02-25 2013-03-21 三洋電機株式会社 加熱調理食品生地製造方法
JP5167168B2 (ja) * 2009-02-25 2013-03-21 三洋電機株式会社 加熱調理食品生地製造方法

Also Published As

Publication number Publication date
JPH04327810A (ja) 1992-11-17

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5260421B2 (ja) 蒸し機能付き製パン機
EP2308312A1 (en) Method for producing food dough to be cooked and method for producing bread
JP5617871B2 (ja) 自動製パン器
JP2010035475A (ja) 加熱調理食品生地製造方法
JP3019455B2 (ja) パン製造機
JP5716162B2 (ja) 自動製パン機
JP2012024323A (ja) 蒸し機能付き製パン機
US20110290121A1 (en) Automatic bread making machine
JP2003000440A (ja) 製パン機
JP6082975B2 (ja) 自動製パン器
JP2002051920A (ja) 卓上型調理器
JP5810278B2 (ja) 自動製パン器
JP3422116B2 (ja) 自動製パン機
JP6528084B2 (ja) 自動製パン器
JP4668856B2 (ja) 製パン機
JP2001070174A (ja) パン製造機
JP5870244B2 (ja) 自動製パン機
JP4468825B2 (ja) 製パン方法及び製パン機
JP2800215B2 (ja) 自動製パン機
JP3489583B2 (ja) 自動製パン機
JP2022155166A (ja) 家庭用製パン器
JPH10201634A (ja) 自動製パン機およびその製パン方法
JP2016150125A (ja) 自動製パン器
JP5903536B2 (ja) 自動製パン機
JP2013176435A (ja) 自動製パン器

Legal Events

Date Code Title Description
FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080107

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090107

Year of fee payment: 9

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100107

Year of fee payment: 10

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110107

Year of fee payment: 11

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110107

Year of fee payment: 11

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120107

Year of fee payment: 12

EXPY Cancellation because of completion of term
FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120107

Year of fee payment: 12