JP3018473B2 - ゴム強化スチレン系樹脂組成物 - Google Patents
ゴム強化スチレン系樹脂組成物Info
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Description
【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明はゴム強化スチレン系樹脂組成物に係り、詳し
くは、ウレタン発泡断熱材を用いた断熱用箱体を製造す
る用途に好適に使用される樹脂組成物に関し、更に詳し
くは1,1−ジクロロ−1−フロロエタン(以下「HCFC−1
41b」と称す。)を発泡剤とするウレタン発泡断熱材に
接する構造材料の製造原料として好適なゴム強化スチレ
ン系樹脂組成物に関する。
くは、ウレタン発泡断熱材を用いた断熱用箱体を製造す
る用途に好適に使用される樹脂組成物に関し、更に詳し
くは1,1−ジクロロ−1−フロロエタン(以下「HCFC−1
41b」と称す。)を発泡剤とするウレタン発泡断熱材に
接する構造材料の製造原料として好適なゴム強化スチレ
ン系樹脂組成物に関する。
[従来の技術] 冷蔵庫、製氷機などの保冷を目的とする断熱用箱体
は、一般に、例えば塗装或いはコーティングを施した鋼
板を外箱形状(門型又は逆門型など)に成形し、次に所
定の形状に成形した合成樹脂製内箱と組み合わせ、この
内箱と外箱との間にウレタン発泡断熱材の原料であるウ
レタン原液を注入した後発泡させ、ウレタン発泡断熱材
により外箱と内箱とを接合一体化する。即ち、ウレタン
発泡断熱材を、断熱材としての役割を果たさせると共
に、構造体としての強度部材として利用している。な
お、使用目的により、外箱と内箱とは、同材質であって
も異材質であっても良い。
は、一般に、例えば塗装或いはコーティングを施した鋼
板を外箱形状(門型又は逆門型など)に成形し、次に所
定の形状に成形した合成樹脂製内箱と組み合わせ、この
内箱と外箱との間にウレタン発泡断熱材の原料であるウ
レタン原液を注入した後発泡させ、ウレタン発泡断熱材
により外箱と内箱とを接合一体化する。即ち、ウレタン
発泡断熱材を、断熱材としての役割を果たさせると共
に、構造体としての強度部材として利用している。な
お、使用目的により、外箱と内箱とは、同材質であって
も異材質であっても良い。
ところで、ウレタン発泡の際には、ウレタン硬化反応
時の発熱によりウレタン発泡断熱材の中心部では60℃以
上の高温となる。このため、ウレタンの硬化反応後、冷
却時にウレタン発泡断熱材は収縮を起こし、収縮応力が
発生する。そして、この収縮応力により、ウレタン発泡
断熱材や内箱に歪が生じ、内箱材料の強度が不十分であ
ると内箱に白化現象やクラックが発生することになる。
そのため、内箱材料としては、成形性が良好であり、ウ
レタン発泡断熱材との接着性が良好で、かつ、低温収縮
に対する応力耐性に優れ、また、使用に際し、内部に収
納した品物の落下に対する耐衝撃性、更には、収納物、
例えば、食用油、調味料等の汚染に対する耐薬品性に優
れること等が要求され、従来、これらを満足する材料と
してABS樹脂(アクリロニトリル−ブタジエン−スチレ
ン3元共重合体)やスチロール樹脂又は塩化ビニル樹脂
などが用いられている。
時の発熱によりウレタン発泡断熱材の中心部では60℃以
上の高温となる。このため、ウレタンの硬化反応後、冷
却時にウレタン発泡断熱材は収縮を起こし、収縮応力が
発生する。そして、この収縮応力により、ウレタン発泡
断熱材や内箱に歪が生じ、内箱材料の強度が不十分であ
ると内箱に白化現象やクラックが発生することになる。
そのため、内箱材料としては、成形性が良好であり、ウ
レタン発泡断熱材との接着性が良好で、かつ、低温収縮
に対する応力耐性に優れ、また、使用に際し、内部に収
納した品物の落下に対する耐衝撃性、更には、収納物、
例えば、食用油、調味料等の汚染に対する耐薬品性に優
れること等が要求され、従来、これらを満足する材料と
してABS樹脂(アクリロニトリル−ブタジエン−スチレ
ン3元共重合体)やスチロール樹脂又は塩化ビニル樹脂
などが用いられている。
一方、ウレタン発泡断熱材の発泡剤としては、フロン
(CCl3F:トリクロロフロロメタン)であるCFC−11が断
熱性、毒性、安全性、作業性、コストの点から最も一般
的に用いられている。そして、このCFC−11はウレタン
原料中に液状で混合され、ウレタン発泡時にウレタン樹
脂の反応熱により気化し、微細なセルを形成する。この
セル中のCFC−11は経時的に発泡体セルから外部に拡散
する。このため、内箱はウレタン原料注入時はもちろん
のこと、発泡後もセル内からの拡散によりCFC−11の影
響を受ける。
(CCl3F:トリクロロフロロメタン)であるCFC−11が断
熱性、毒性、安全性、作業性、コストの点から最も一般
的に用いられている。そして、このCFC−11はウレタン
原料中に液状で混合され、ウレタン発泡時にウレタン樹
脂の反応熱により気化し、微細なセルを形成する。この
セル中のCFC−11は経時的に発泡体セルから外部に拡散
する。このため、内箱はウレタン原料注入時はもちろん
のこと、発泡後もセル内からの拡散によりCFC−11の影
響を受ける。
従来、内箱材料としてスチロール樹脂を用いた場合に
は、このCFC−11に対する耐性が低いために、発泡材に
直接接触しないように防御フィルムや防御コートを必要
としている。また、塩化ビニル樹脂は、CFC−11からの
影響は受けにくい反面、耐熱性が低く、断熱材の硬化反
応時の熱により変形を生じたり、衝撃強度が低く割れ易
いという欠点がある。これに対して、ABS樹脂は、成形
性、耐衝撃性、耐溶剤性、耐CFC−11性等のバランスに
優れた材料であり、現在では最も広く用いられている。
は、このCFC−11に対する耐性が低いために、発泡材に
直接接触しないように防御フィルムや防御コートを必要
としている。また、塩化ビニル樹脂は、CFC−11からの
影響は受けにくい反面、耐熱性が低く、断熱材の硬化反
応時の熱により変形を生じたり、衝撃強度が低く割れ易
いという欠点がある。これに対して、ABS樹脂は、成形
性、耐衝撃性、耐溶剤性、耐CFC−11性等のバランスに
優れた材料であり、現在では最も広く用いられている。
ところで、最近になって、CFC−11をはじめフロンの
放出が成層圏のオゾン層を破壊する原因として、フロン
物質の生産及び消費に関して国際的に規制され始めた。
CFC−11は、この規制対象物質に含まれているため、上
記のようなウレタン発泡断熱材の発泡剤としての使用が
困難となり、代替発泡剤の使用が検討されている。CFC
−11の代替発泡剤としては、CFC−11と物理特性(沸
点、蒸発潜熱等)が類似するものであって、フロン規制
対象外物質であるHCFC−141bなどが提案されている。
放出が成層圏のオゾン層を破壊する原因として、フロン
物質の生産及び消費に関して国際的に規制され始めた。
CFC−11は、この規制対象物質に含まれているため、上
記のようなウレタン発泡断熱材の発泡剤としての使用が
困難となり、代替発泡剤の使用が検討されている。CFC
−11の代替発泡剤としては、CFC−11と物理特性(沸
点、蒸発潜熱等)が類似するものであって、フロン規制
対象外物質であるHCFC−141bなどが提案されている。
[発明が解決しようとする課題] しかし、HCFC−141bは、CFC−11と比較して高分子材
料に対する溶解性が高く、従来の内箱用箱体材料である
スチロール樹脂やABS樹脂に対する膨潤、溶解能が大き
い。このため、これらの発泡剤による代替は、箱体の強
度低下や破壊、外観不良につながる。例えば、ウレタン
発泡断熱材の発泡剤としてHCFC−141bを用いた場合、従
来、内箱材料として最も広く使用されているABS樹脂で
は、発泡剤のアタックが大きく、内箱にクラック或いは
白化を発生し、冷蔵庫箱体等の強度不足や外観不良とな
るという問題がある。そのため、内箱材料の肉厚を非常
に厚くするか、或いはHCFC−141bに優れた耐性を示すフ
ィルムをラミネートするなどの対策が講じられている
が、内箱材料の肉厚を厚くしても経時的にHCFC−141bの
影響を受け、長期では冷蔵庫箱体等の品質が低下するこ
とになり、本質的な解決策とはならない。また、肉厚を
厚くすると成形時間が長くなり、生産性が低下したり材
料重量が大きくなり、断熱用箱体の重量が増加するとい
う欠点もある。また、耐HCFC−141b性に優れた材料をラ
ミネートすることは、必要最小限の厚みでHCFC−141bか
らのアタックを防止する効果があるが、内箱の切り欠き
部に対するHCFC−141bからの影響を防止するための保護
構造が必要となり、製造が複雑になること、異種材料か
ら構成されるため材料の再生利用が困難であること等の
問題がある。
料に対する溶解性が高く、従来の内箱用箱体材料である
スチロール樹脂やABS樹脂に対する膨潤、溶解能が大き
い。このため、これらの発泡剤による代替は、箱体の強
度低下や破壊、外観不良につながる。例えば、ウレタン
発泡断熱材の発泡剤としてHCFC−141bを用いた場合、従
来、内箱材料として最も広く使用されているABS樹脂で
は、発泡剤のアタックが大きく、内箱にクラック或いは
白化を発生し、冷蔵庫箱体等の強度不足や外観不良とな
るという問題がある。そのため、内箱材料の肉厚を非常
に厚くするか、或いはHCFC−141bに優れた耐性を示すフ
ィルムをラミネートするなどの対策が講じられている
が、内箱材料の肉厚を厚くしても経時的にHCFC−141bの
影響を受け、長期では冷蔵庫箱体等の品質が低下するこ
とになり、本質的な解決策とはならない。また、肉厚を
厚くすると成形時間が長くなり、生産性が低下したり材
料重量が大きくなり、断熱用箱体の重量が増加するとい
う欠点もある。また、耐HCFC−141b性に優れた材料をラ
ミネートすることは、必要最小限の厚みでHCFC−141bか
らのアタックを防止する効果があるが、内箱の切り欠き
部に対するHCFC−141bからの影響を防止するための保護
構造が必要となり、製造が複雑になること、異種材料か
ら構成されるため材料の再生利用が困難であること等の
問題がある。
また、ガラス繊維(以下「GF」と称す。)及び炭素繊
維(以下「CF」と称す。)等の充填材を混入し、材料の
機械的特性を向上させることも一般的に良く行なわれて
いるが、GF及びCFはいずれも繊維径が5〜20μmで長さ
が100μm〜数mmと形状が大きく、成形品の表面平滑
性、表面意匠性を著しく低下させるという欠点がある。
また、繊維により材料の成形性が低下するという欠点も
あり、GFやCF等の充填材の使用は好ましいことではな
い。
維(以下「CF」と称す。)等の充填材を混入し、材料の
機械的特性を向上させることも一般的に良く行なわれて
いるが、GF及びCFはいずれも繊維径が5〜20μmで長さ
が100μm〜数mmと形状が大きく、成形品の表面平滑
性、表面意匠性を著しく低下させるという欠点がある。
また、繊維により材料の成形性が低下するという欠点も
あり、GFやCF等の充填材の使用は好ましいことではな
い。
本発明は上記従来の問題点を解決し、従来の製造設備
を用いて製造することができ、HCFC−141bを発泡剤とし
たウレタン発泡断熱材と接触した場合であっても、強度
低下や破壊、外観不良をひき起こすことのない構造材を
提供することができるゴム強化スチレン系樹脂組成物を
提供することを目的とする。
を用いて製造することができ、HCFC−141bを発泡剤とし
たウレタン発泡断熱材と接触した場合であっても、強度
低下や破壊、外観不良をひき起こすことのない構造材を
提供することができるゴム強化スチレン系樹脂組成物を
提供することを目的とする。
[課題を解決するための手段] 本発明のゴム強化スチレン系樹脂組成物は、1,1−ジ
クロロ−1−フロロエタンを発泡剤とするウレタン発泡
断熱材に接する構造材料製造用ゴム補強スチレン系樹脂
組成物であって、エチレン−αオレフィン系ゴム質共重
合体(A)とガラス状共重合体(B)とがグラフト結合
してなるグラフト重合体(I)と、更に必要に応じてガ
ラス状共重合体(II)を含むゴム強化スチレン系樹脂組
成物において、前記ガラス状共重合体(B)及び(II)
はシアン化ビニル単量体と芳香族ビニル単量体及び/又
は不飽和カルボン酸アルキルエステル単量体とで構成さ
れ、そのシアン化ビニル単量体成分含有量と芳香族ビニ
ル単量体及び/又は不飽和カルボン酸アルキルエステル
単量体成分含有量との比率が1/3〜1/1の範囲であり、ゴ
ム強化スチレン系樹脂組成物中の前記ゴム質共重合体
(A)の含有量が35〜45重量%であり、グラフト重合体
(I)において、ゴム質共重合体(A)にグラフト結合
しているガラス状共重合体(B)の割合が該ゴム質共重
合体(A)100重量部に対して30重量部以上であること
を特徴とする。
クロロ−1−フロロエタンを発泡剤とするウレタン発泡
断熱材に接する構造材料製造用ゴム補強スチレン系樹脂
組成物であって、エチレン−αオレフィン系ゴム質共重
合体(A)とガラス状共重合体(B)とがグラフト結合
してなるグラフト重合体(I)と、更に必要に応じてガ
ラス状共重合体(II)を含むゴム強化スチレン系樹脂組
成物において、前記ガラス状共重合体(B)及び(II)
はシアン化ビニル単量体と芳香族ビニル単量体及び/又
は不飽和カルボン酸アルキルエステル単量体とで構成さ
れ、そのシアン化ビニル単量体成分含有量と芳香族ビニ
ル単量体及び/又は不飽和カルボン酸アルキルエステル
単量体成分含有量との比率が1/3〜1/1の範囲であり、ゴ
ム強化スチレン系樹脂組成物中の前記ゴム質共重合体
(A)の含有量が35〜45重量%であり、グラフト重合体
(I)において、ゴム質共重合体(A)にグラフト結合
しているガラス状共重合体(B)の割合が該ゴム質共重
合体(A)100重量部に対して30重量部以上であること
を特徴とする。
以下に本発明を詳細に説明する。
本発明のゴム強化スチレン系樹脂組成物において、エ
チレン−αオレフィン系ゴム質共重合体(A)として
は、エチレン−プロピレン又はエチレン−ブテン共重合
体(EPR)、エチレン−プロピレン又はブテン−非共役
ジエン共重合体(EPDM)などが挙げられ、これらの共重
合体におけるエチレンとプロピレン又はブテンとのモル
比は5:1〜1:3の範囲であることが好ましい。なお、前記
EPDMにおける非共役ジエンとしては、エチリデンノルボ
ルネン、1,4−ヘキサジエン、ジシクロペンタジエン、
1,4−シクロヘプタジエン、1,5−シクロオクタジエン等
が挙げられる。
チレン−αオレフィン系ゴム質共重合体(A)として
は、エチレン−プロピレン又はエチレン−ブテン共重合
体(EPR)、エチレン−プロピレン又はブテン−非共役
ジエン共重合体(EPDM)などが挙げられ、これらの共重
合体におけるエチレンとプロピレン又はブテンとのモル
比は5:1〜1:3の範囲であることが好ましい。なお、前記
EPDMにおける非共役ジエンとしては、エチリデンノルボ
ルネン、1,4−ヘキサジエン、ジシクロペンタジエン、
1,4−シクロヘプタジエン、1,5−シクロオクタジエン等
が挙げられる。
本発明に係るゴム強化スチレン系樹脂組成物では、こ
れらのゴム質共重合体(A)は樹脂中に粒子状に分散し
ており、その粒子径については特に制限は無いが、混合
樹脂の衝撃強度を発現するために0.2〜1μmの範囲が
好ましい。
れらのゴム質共重合体(A)は樹脂中に粒子状に分散し
ており、その粒子径については特に制限は無いが、混合
樹脂の衝撃強度を発現するために0.2〜1μmの範囲が
好ましい。
このようなゴム質共重合体(A)は、該ゴム質共重合
体(A)を構成する単量体に、必要により重合開始剤、
分子量調節剤、架橋剤、懸濁剤、乳化剤等を加えて公知
の乳化重合、懸濁重合或いは溶液重合等のいずれかの方
法で製造することができる。
体(A)を構成する単量体に、必要により重合開始剤、
分子量調節剤、架橋剤、懸濁剤、乳化剤等を加えて公知
の乳化重合、懸濁重合或いは溶液重合等のいずれかの方
法で製造することができる。
ガラス状共重合体(B)及び(II)は、シアン化ビニ
ル単量体と、芳香族ビニル単量体及び/又は不飽和カル
ボン酸アルキルエステル単量体とで構成される。このう
ち、芳香族ビニル単量体としては、スチレン、P−メチ
ルスチレン、α−メチルスチレン、クロルスチレン等の
1種又は2種以上が、シアン化ビニル単量体としては、
アクリロニトリル、メタクリロニトリル等の1種又は2
種以上が、また、不飽和カルボン酸アルキルエステル単
量体としては、メチルアクリレート、エチルアクリレー
ト、ブチルアクリレート、メチルメタクリレート、エチ
ルメタクリレート、ブチルメタクリレート、ヒドロキシ
エチルアクリレート、ヒドロキシエチルメタクリレー
ト、グリシジルアクリレート、グリシジルメタクリレー
ト等の1種又は2種以上を用いることができる。
ル単量体と、芳香族ビニル単量体及び/又は不飽和カル
ボン酸アルキルエステル単量体とで構成される。このう
ち、芳香族ビニル単量体としては、スチレン、P−メチ
ルスチレン、α−メチルスチレン、クロルスチレン等の
1種又は2種以上が、シアン化ビニル単量体としては、
アクリロニトリル、メタクリロニトリル等の1種又は2
種以上が、また、不飽和カルボン酸アルキルエステル単
量体としては、メチルアクリレート、エチルアクリレー
ト、ブチルアクリレート、メチルメタクリレート、エチ
ルメタクリレート、ブチルメタクリレート、ヒドロキシ
エチルアクリレート、ヒドロキシエチルメタクリレー
ト、グリシジルアクリレート、グリシジルメタクリレー
ト等の1種又は2種以上を用いることができる。
このようなガラス状共重合体(B)を前記ゴム質共重
合体(A)にグラフト結合させる方法としては、ゴム質
共重合体(A)の存在下でガラス状共重合体(B)を構
成する単量体と、必要により乳化剤、重合開始剤、分子
量調節剤、懸濁剤等とを加えて、公知の乳化重合、懸濁
重合或いは溶液重合等の方法によってグラフト重合する
方法が挙げられる。
合体(A)にグラフト結合させる方法としては、ゴム質
共重合体(A)の存在下でガラス状共重合体(B)を構
成する単量体と、必要により乳化剤、重合開始剤、分子
量調節剤、懸濁剤等とを加えて、公知の乳化重合、懸濁
重合或いは溶液重合等の方法によってグラフト重合する
方法が挙げられる。
本発明のゴム強化スチレン系樹脂組成物において、ゴ
ム質共重合体(A)の含有量は35〜45重量%である。ゴ
ム質重合体(A)の含有量が35重量%未満では、断熱用
箱体に用いた場合の促進劣化テストによって膨れ等の外
観不良を生じ、45重量%を超えると、混合樹脂の溶解粘
度が高くなって押出成形性が低下するとともに混合樹脂
の剛性と機械的強度が低下して、断熱用箱体に用いた場
合に必要となる強度と箱体表面の耐傷性を保持できず、
更に断熱用箱体の組立てが困難になるなどの問題を生じ
る。
ム質共重合体(A)の含有量は35〜45重量%である。ゴ
ム質重合体(A)の含有量が35重量%未満では、断熱用
箱体に用いた場合の促進劣化テストによって膨れ等の外
観不良を生じ、45重量%を超えると、混合樹脂の溶解粘
度が高くなって押出成形性が低下するとともに混合樹脂
の剛性と機械的強度が低下して、断熱用箱体に用いた場
合に必要となる強度と箱体表面の耐傷性を保持できず、
更に断熱用箱体の組立てが困難になるなどの問題を生じ
る。
また、グラフト重合体(I)において、ゴム質共重合
体(A)にグラフト結合しているガラス状共重合体
(B)の割合は、ゴム質共重合体(A)100重量部に対
して30重量部以上である。この割合が30重量部未満で
は、シートが層状に剥離したり、衝撃強度が劣るなどの
欠点を生じる。
体(A)にグラフト結合しているガラス状共重合体
(B)の割合は、ゴム質共重合体(A)100重量部に対
して30重量部以上である。この割合が30重量部未満で
は、シートが層状に剥離したり、衝撃強度が劣るなどの
欠点を生じる。
また、本発明のゴム強化スチレン系樹脂組成物におい
て、ガラス状共重合体(B)及び(II)を構成する単量
体成分量比については、本発明の目的であるHCFC−141b
に対する耐溶剤性を改善するために、シアン化ビニル単
量体含有量と、芳香族ビニル単量体及び/又は不飽和カ
ルボン酸アルキルエステル単量体成分量との重量比が1/
3〜1/1の範囲であることが必要である。この比が1/3未
満ではHCFC−141bに対する耐溶剤性が充分ではないため
に断熱用箱体に用いた場合に割れ、白化等の外観不良が
生じ、1/1を超えると、本発明の混合樹脂を断熱用箱体
に成形加工する工程において樹脂が劣化し、溶融粘度が
増加したり著しく変色するために好ましくない。
て、ガラス状共重合体(B)及び(II)を構成する単量
体成分量比については、本発明の目的であるHCFC−141b
に対する耐溶剤性を改善するために、シアン化ビニル単
量体含有量と、芳香族ビニル単量体及び/又は不飽和カ
ルボン酸アルキルエステル単量体成分量との重量比が1/
3〜1/1の範囲であることが必要である。この比が1/3未
満ではHCFC−141bに対する耐溶剤性が充分ではないため
に断熱用箱体に用いた場合に割れ、白化等の外観不良が
生じ、1/1を超えると、本発明の混合樹脂を断熱用箱体
に成形加工する工程において樹脂が劣化し、溶融粘度が
増加したり著しく変色するために好ましくない。
このような本発明のゴム強化スチレン系樹脂組成物の
製造方法には特に制限はなく、一般には、ゴム質共重合
体(A)の存在下でガラス状共重合体(B)を構成する
単量体を加えて重合して得られるグラフト重合体(I)
に、更に必要に応じてゴム質共重合体の非存在下で別に
重合したガラス状共重合体(II)を添加混合する。この
場合、これらの構成成分に滑剤、可塑剤、安定剤などを
加えた後に公知の一軸或いは二軸押出機、又はバンバリ
ーミキサーなどを用いて容易に混合することができる。
製造方法には特に制限はなく、一般には、ゴム質共重合
体(A)の存在下でガラス状共重合体(B)を構成する
単量体を加えて重合して得られるグラフト重合体(I)
に、更に必要に応じてゴム質共重合体の非存在下で別に
重合したガラス状共重合体(II)を添加混合する。この
場合、これらの構成成分に滑剤、可塑剤、安定剤などを
加えた後に公知の一軸或いは二軸押出機、又はバンバリ
ーミキサーなどを用いて容易に混合することができる。
[作用] 本発明のゴム強化スチレン系樹脂組成物を構成するエ
チレン−αオレフィン系ゴム質共重合体(A)は樹脂組
成物に可撓性を付与すると共にHCFC−141bに溶解しない
ために、本発明の目的であるHCFC−141bを用いて発泡さ
れたウレタン断熱剤と接触する用途に必要な耐溶剤性を
付与する。
チレン−αオレフィン系ゴム質共重合体(A)は樹脂組
成物に可撓性を付与すると共にHCFC−141bに溶解しない
ために、本発明の目的であるHCFC−141bを用いて発泡さ
れたウレタン断熱剤と接触する用途に必要な耐溶剤性を
付与する。
本発明の別の構成物質であるガラス状共重合体
(B),(II)は、本発明のゴム強化スチレン系樹脂組
成物に機械的強度、表面光沢などを付与するが、その耐
溶剤性は本発明の範囲において異なる。即ち、ガラス状
共重合体(B)に含まれるシアン化ビニル単量体成分量
が33重量%以下の場合にはガラス状共重合体(B)はHC
FC−141bに対して膨潤するが、その量が33重量%を超え
るに従ってHCFC−141bへの溶解性が低下し、シアン化ビ
ニル単量体成分量が40重量%の場合にはHCFC−141bに対
する膨潤量は無視できる程度である。従って、ガラス状
共重合体を構成するシアン化ビニル単量体成分量を50重
量%を超えて上げることによって、本発明の目的である
HCFC−141bに対する耐溶剤性は改善されるが、この場合
には前記したように、シアン化ビニル単量体成分量が多
すぎることが原因となって混合樹脂の熱安定性が著しく
低下する。このように、ガラス状共重合体(B)の耐溶
剤性は本発明の範囲において必ずしも充分ではないが、
本発明者らは鋭意検討の結果、このようなガラス状共重
合体の少なくとも一部をゴム質共重合体(A)に結合さ
せて、本発明の範囲に調整した混合樹脂を用いてシート
を成形し、これとHCFC−141bを発泡剤とするウレタン発
泡断熱材と接する状態で高温と低温条件に繰り返し保持
する試験(ヒートサイクルテスト)を行ったところ、こ
のウレタン発泡断熱材と接する上記シートにクラック等
の劣化が生じないことを見出し、本発明に到達したもの
である。
(B),(II)は、本発明のゴム強化スチレン系樹脂組
成物に機械的強度、表面光沢などを付与するが、その耐
溶剤性は本発明の範囲において異なる。即ち、ガラス状
共重合体(B)に含まれるシアン化ビニル単量体成分量
が33重量%以下の場合にはガラス状共重合体(B)はHC
FC−141bに対して膨潤するが、その量が33重量%を超え
るに従ってHCFC−141bへの溶解性が低下し、シアン化ビ
ニル単量体成分量が40重量%の場合にはHCFC−141bに対
する膨潤量は無視できる程度である。従って、ガラス状
共重合体を構成するシアン化ビニル単量体成分量を50重
量%を超えて上げることによって、本発明の目的である
HCFC−141bに対する耐溶剤性は改善されるが、この場合
には前記したように、シアン化ビニル単量体成分量が多
すぎることが原因となって混合樹脂の熱安定性が著しく
低下する。このように、ガラス状共重合体(B)の耐溶
剤性は本発明の範囲において必ずしも充分ではないが、
本発明者らは鋭意検討の結果、このようなガラス状共重
合体の少なくとも一部をゴム質共重合体(A)に結合さ
せて、本発明の範囲に調整した混合樹脂を用いてシート
を成形し、これとHCFC−141bを発泡剤とするウレタン発
泡断熱材と接する状態で高温と低温条件に繰り返し保持
する試験(ヒートサイクルテスト)を行ったところ、こ
のウレタン発泡断熱材と接する上記シートにクラック等
の劣化が生じないことを見出し、本発明に到達したもの
である。
また、本発明のゴム強化スチレン系樹脂組成物は優れ
た加工性と、着色性、衝撃強度、耐寒性などの特徴を有
し、本発明のゴム強化スチレン系樹脂組成物を箱体に用
いることによりHCFC−141bを発泡剤としたウレタン発泡
断熱材と接する用途に対して樹脂が劣化せず、成形加工
性、外観意匠性に優れた断熱用箱体を提供することがで
きるものである。
た加工性と、着色性、衝撃強度、耐寒性などの特徴を有
し、本発明のゴム強化スチレン系樹脂組成物を箱体に用
いることによりHCFC−141bを発泡剤としたウレタン発泡
断熱材と接する用途に対して樹脂が劣化せず、成形加工
性、外観意匠性に優れた断熱用箱体を提供することがで
きるものである。
[実施例] 以下、本発明を製造例、実施例及び比較例に基いてよ
り具体的に説明する。
り具体的に説明する。
なお、実施例及び比較例における評価方法は下記の通
りである。
りである。
押出成形性 押し出し成形工程における混合樹脂の溶融粘度と熱安
定性を考慮して、実用の可能性を判定した。
定性を考慮して、実用の可能性を判定した。
押出シートの外観 押出シートの色調と表面光沢を評価して、断熱用箱体
としての外観意匠性から判定した。
としての外観意匠性から判定した。
押出シートの強度 押出シートの引張強度、曲げ弾性率、表面剛性を評価
して、断熱用箱体に組み込んだ場合の断熱用箱体の強度
及び樹脂製内箱表面の傷つき易さを考慮して判定した。
して、断熱用箱体に組み込んだ場合の断熱用箱体の強度
及び樹脂製内箱表面の傷つき易さを考慮して判定した。
ヒートサイクル性 まず、押出シートを真空成形して厚み約1mmの成形品
を得た。
を得た。
この真空成形シートを適当な大きさに切断した後、外
枠が金属で作られた開口200mm×100mm、深さ20mmの弁当
箱状容器の上面に固定した後、この1面が樹脂製シー
ト、他の5面が金属で形成されている中空容器の中空部
に発泡ポリウレタン原料を注入発泡させた。発泡操作後
60℃で30分キュアリングを行った後、−10℃で12時間放
置した後+50℃に12時間放置する操作を7回繰り返すヒ
ートサイクル試験を行なって試験終了後の樹脂製シート
の表面状態を観察した。なお、発泡ポリウレタン原料は
東洋ゴム(株)製「#1903−25」発泡ポリウレタン原料
を用いたが、この原料のうち、フロンについてのみHCFC
−141bを用いた。
枠が金属で作られた開口200mm×100mm、深さ20mmの弁当
箱状容器の上面に固定した後、この1面が樹脂製シー
ト、他の5面が金属で形成されている中空容器の中空部
に発泡ポリウレタン原料を注入発泡させた。発泡操作後
60℃で30分キュアリングを行った後、−10℃で12時間放
置した後+50℃に12時間放置する操作を7回繰り返すヒ
ートサイクル試験を行なって試験終了後の樹脂製シート
の表面状態を観察した。なお、発泡ポリウレタン原料は
東洋ゴム(株)製「#1903−25」発泡ポリウレタン原料
を用いたが、この原料のうち、フロンについてのみHCFC
−141bを用いた。
製造例1 グラフト重合体の製造 エチレン−αオレフィン系ゴム乳化ラテックス、アク
リロニトリル、スチレンを公知の乳化重合により重合す
る際にゴムラテックス添加量、分子量調節剤及び開始剤
の種類と量を変えて、ゴム含有量とグラフト率の異なる
表1のグラフト重合体(I−1)〜(I−4)を得た。
リロニトリル、スチレンを公知の乳化重合により重合す
る際にゴムラテックス添加量、分子量調節剤及び開始剤
の種類と量を変えて、ゴム含有量とグラフト率の異なる
表1のグラフト重合体(I−1)〜(I−4)を得た。
なお、グラフト率はグラフト重合体を重合する際に仕
込んだゴム量とアクリロニトリル及びスチレン単量体の
重合率からグラフト重合体のゴム含量を重量%(a)で
求め、グラフト重合体1gを50mlのテトラヒドロフランに
室温で溶解した後に超遠心装置を用いて不溶分を求め、
その重量%(h)を用いて次式により計算した。
込んだゴム量とアクリロニトリル及びスチレン単量体の
重合率からグラフト重合体のゴム含量を重量%(a)で
求め、グラフト重合体1gを50mlのテトラヒドロフランに
室温で溶解した後に超遠心装置を用いて不溶分を求め、
その重量%(h)を用いて次式により計算した。
グラフト率(重量%)={(b)−(a)} ×100/(a) すなわち、グラフト率はゴム質重合体100重量部にグ
ラフト結合しているアクリロニトリル−スチレン共重合
体の重量部と同義である。
ラフト結合しているアクリロニトリル−スチレン共重合
体の重量部と同義である。
また、グラフト重合体中のアクリロニトリルとスチレ
ン単量体成分の量比は赤外分光分析、元素分析等の公知
の分析方法により求めた。
ン単量体成分の量比は赤外分光分析、元素分析等の公知
の分析方法により求めた。
製造例2 共重合体の製造 アクリロニトリル、スチレン、メチルメタクリレート
等の単量体の組合せと量比を変えて公知の懸濁重合によ
り表2の共重合体(II−1)〜(II−5)を得た。
等の単量体の組合せと量比を変えて公知の懸濁重合によ
り表2の共重合体(II−1)〜(II−5)を得た。
実施例1 グラフト重合体(I−1)、(I−2)、及びガラス
状共重合体(II−2)、(II−3)、(II−5)を用
い、表3の量比で配合し、これに滑剤、可塑剤、安定剤
等を加えた後、公知の押出機又はバンバリーミキサーに
て混練して混合樹脂ペレットを得た。この混合樹脂ペレ
ットを公知のコートハンガーダイを有する押出機にて押
し出し成形し、厚み約2mmのシートを成形した。
状共重合体(II−2)、(II−3)、(II−5)を用
い、表3の量比で配合し、これに滑剤、可塑剤、安定剤
等を加えた後、公知の押出機又はバンバリーミキサーに
て混練して混合樹脂ペレットを得た。この混合樹脂ペレ
ットを公知のコートハンガーダイを有する押出機にて押
し出し成形し、厚み約2mmのシートを成形した。
評価結果を表3に示す。
比較例1 比較のために、本発明の範囲を超えて調製されたグラ
フト重合体(I−3)、(I−4)及びガラス状共重合
体(II−1)、(II−4)を用いて実施例1と同様にし
て評価を行ない結果を表4に示した。
フト重合体(I−3)、(I−4)及びガラス状共重合
体(II−1)、(II−4)を用いて実施例1と同様にし
て評価を行ない結果を表4に示した。
表4より、本発明の範囲外のものでは、いずれの場合
も、欠陥を生じ、実用不可能であることが明らかであ
る。
も、欠陥を生じ、実用不可能であることが明らかであ
る。
以上の結果から明らかなように、本発明のゴム強化ス
チレン系樹脂組成物は、押出加工性、押出シートの外
観、強度等に優れ、また、本発明のゴム強化スチレン系
樹脂組成物を用いて成形されたシートはHCFC−141bを発
泡剤とするウレタン発泡断熱材と接する状態における促
進劣化テストによってもウレタンと接触することによっ
て樹脂が劣化しない。このため、本発明のゴム強化スチ
レン系樹脂組成物によって、強度や外観意匠性に優れる
断熱用箱体製造用の混合樹脂が提供されることが明らか
である。
チレン系樹脂組成物は、押出加工性、押出シートの外
観、強度等に優れ、また、本発明のゴム強化スチレン系
樹脂組成物を用いて成形されたシートはHCFC−141bを発
泡剤とするウレタン発泡断熱材と接する状態における促
進劣化テストによってもウレタンと接触することによっ
て樹脂が劣化しない。このため、本発明のゴム強化スチ
レン系樹脂組成物によって、強度や外観意匠性に優れる
断熱用箱体製造用の混合樹脂が提供されることが明らか
である。
[発明の効果] 以上説明した通り、本発明のゴム強化スチレン系樹脂
組成物によれば、HCFC−141bを発泡剤としたウレタン発
泡断熱材と接する箱体として、強度や外観意匠性に優れ
た断熱用箱体を製造することができる。しかも、本発明
のゴム強化スチレン系樹脂組成物による樹脂製箱体は、
いずれも従来の製造設備を用いて製造できるため工業的
に極めて有利である。
組成物によれば、HCFC−141bを発泡剤としたウレタン発
泡断熱材と接する箱体として、強度や外観意匠性に優れ
た断熱用箱体を製造することができる。しかも、本発明
のゴム強化スチレン系樹脂組成物による樹脂製箱体は、
いずれも従来の製造設備を用いて製造できるため工業的
に極めて有利である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 赤星 純久 山口県宇部市大字沖宇部525―14 宇部 サイコン株式会社宇部工場内 (56)参考文献 特開 昭63−83112(JP,A) 特開 昭58−113215(JP,A) 特開 昭57−12015(JP,A) 特開 昭60−20916(JP,A) 特開 平4−126756(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C08F 255/02
Claims (2)
- 【請求項1】1,1−ジクロロ−1−フロロエタンを発泡
剤とするウレタン発泡断熱材に接する構造材料製造用ゴ
ム補強スチレン系樹脂組成物であって、 エチレン−αオレフィン系ゴム質共重合体(A)とガラ
ス状共重合体(B)とがグラフト結合してなるグラフト
重合体(I)を含むゴム強化スチレン系樹脂組成物にお
いて、 前記ガラス状共重合体(B)はシアン化ビニル単量体と
芳香族ビニル単量体及び/又は不飽和カルボン酸アルキ
ルエステル単量体とで構成され、そのシアン化ビニル単
量体成分含有量と芳香族ビニル単量体及び/又は不飽和
カルボン酸アルキルエステル単量体成分含有量との比率
が1/3〜1/1の範囲であり、 ゴム強化スチレン系樹脂組成物中の前記ゴム質共重合体
(A)の含有量が35〜45重量%であり、 グラフト重合体(I)において、ゴム質共重合体(A)
にグラフト結合しているガラス状共重合体(B)の割合
が該ゴム質共重合体(A)100重量部に対して30重量部
以上であることを特徴とするゴム強化スチレン系樹脂組
成物。 - 【請求項2】グラフト重合体(I)と、シアン化ビニル
単量体と芳香族ビニル単量体及び/又は不飽和カルボン
酸アルキルエステル単量体とで構成され、そのシアン化
ビニル単量体成分含有量と芳香族ビニル単量体及び/又
は不飽和カルボン酸アルキルエステル単量体成分含有量
との比率が1/3〜1/1の範囲であるガラス状共重合体(I
I)とを含むゴム強化スチレン系樹脂組成物であること
を特徴とする請求項(1)に記載のゴム強化スチレン系
樹脂組成物。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2297848A JP3018473B2 (ja) | 1990-11-02 | 1990-11-02 | ゴム強化スチレン系樹脂組成物 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2297848A JP3018473B2 (ja) | 1990-11-02 | 1990-11-02 | ゴム強化スチレン系樹脂組成物 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH04170409A JPH04170409A (ja) | 1992-06-18 |
JP3018473B2 true JP3018473B2 (ja) | 2000-03-13 |
Family
ID=17851936
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP2297848A Expired - Fee Related JP3018473B2 (ja) | 1990-11-02 | 1990-11-02 | ゴム強化スチレン系樹脂組成物 |
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JP (1) | JP3018473B2 (ja) |
Families Citing this family (2)
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JP5730556B2 (ja) * | 2010-12-07 | 2015-06-10 | 株式会社ブリヂストン | ゴムの分析方法 |
JP5677175B2 (ja) * | 2011-04-15 | 2015-02-25 | ユーエムジー・エービーエス株式会社 | グラフト共重合体および熱可塑性樹脂組成物 |
-
1990
- 1990-11-02 JP JP2297848A patent/JP3018473B2/ja not_active Expired - Fee Related
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