JP3003155B2 - 高強度高弾性率ポリエステル繊維の製造方法 - Google Patents
高強度高弾性率ポリエステル繊維の製造方法Info
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Description
リエステル繊維を工業的に製造する方法に関するもので
ある。更に詳しくはタイヤ補強材、コンベアベルト補強
材あるいは熱可塑性コンポジット補強材、等の用途に有
用な高性能ポリエステル繊維の製造方法に関するもので
ある。
しては例えば特開昭63−12715号公報、特開昭63−99322
号公報、特開昭63−196711号公報、特開昭63−196712号
公報、特開昭63−196713号公報、等が提案されている。
これらの特許に共通する高強度高弾性率のポリエステル
繊維を得るための手段として高重合度の原料ポリマーの
利用は原理的に正しい方向である。従来よりこの考え方
に基いた研究がなされており、最近の重合技術の進歩に
より極限粘度3.0を越える超高分子量ポリエチレンテレ
フタレートが工業的に得られるようにもなっている。
リエチレンテレフタレートを用いて溶融紡糸法により高
性能繊維を得ようとすると、超高分子量体のために溶融
粘度が極めて高くなり溶融液の流動性が極端に低下する
ため従来の紡糸装置と方法および条件での紡糸は極めて
困難である。そのため特公昭47−3372号公報及びUSP384
6377に見られるように高圧に耐える紡糸装置を新たに設
計した高圧高温下での紡糸研究もなされているが耐圧性
付与の為、装置の設備投資が大きく、又かかる方法によ
っても生産性の低下は免れない為、十分に実用的とはい
えない。また特開昭61−207616号公報に記載された技術
によれば高重合のポリエステルを加工するために溶液を
用いて3〜10重量%といった希薄な濃度で紡糸を行なっ
ており湿式紡糸による生産性の低さ及び溶媒回収コス
ト、等を考えると実用的とはいえない。特開昭63−1271
5号公報では極限粘度が1.2以上のエチレンテレフタレー
ト系ポリエステルをトリフロロ酢酸/塩化メチレン混合
溶媒に溶解して紡糸原液となしこれから得た未延伸糸を
熱延伸することで高強度高弾性率ポリエステル繊維を製
造する技術が開示されているがこれも前記特許と同様に
生産性の点に問題がある。さらに特開昭63−196712号公
報に記載されている技術においてはノズルオリフィスに
おける剪断速度を極端に低下させる必要があり、このた
め紡速は高々20m/分と極めて低い紡糸速度を適用せねば
ならず生産性が低く実用性に欠ける。特開昭63−196711
号公報に記載の技術は、特開昭63−196712号公報に記載
された技術に、延伸前にアセトン、等の溶媒を用いて膨
潤させる技術を追加したものであり膨潤処理速度が律速
となり生産性の面で実用性に欠ける。このようにいずれ
の製造方法も十分な実用性を具備しているとはいえず現
状では工業的に高強度高弾性率を有する高性能ポリエス
テル繊維を得るには至っていない。
技術はいずれも実用性が欠如しており工業的規模の生産
には採用し難い方法である。この発明はエチレンテレフ
タレート系ポリエステル繊維の高強度高弾性率化に関し
従来技術では欠如していた実用性、特に高速生産性の問
題を解決し、高強度高弾性率ポリエステル繊維の安定的
な紡糸・延伸の新規な製造方法を提供せんとするもので
ある。
粘度(IV)が1.0〜3.0のエチレンテレフタレート系ポリ
エステルに210℃以上の温度で該エチレンテレフタレー
ト系ポリエステルに相溶する化合物を該エチレンテレフ
タレート系ポリエステルに対して2〜50重量%を添加
し、溶融してノズルオリフィスより押出し、次いで紡出
糸条を冷却固化して引取り、紡糸に連続して又は一旦巻
取った後、延伸することを特徴とする高強度高弾性率ポ
リエステル繊維の製造方法である。
テルは1.0以上3.0未満の極限粘度と少なくとも85mol%
のエチレンテレフタレート単位を有する。極限粘度が3.
0以上ポリエステルでは該ポリエステルと相溶性のある
前記化合物を添加しても溶融液の溶融粘度が高い為、溶
融紡糸法で繊維化するには高耐圧仕様の特殊な紡糸装置
と特殊な紡糸・延伸条件が必要となり、極限粘度が1.0
未満のポリエステルの場合には本発明の繊維の特徴であ
る高強度高弾性率が得られないからである。本発明のエ
チレンテレフタレート系ポリエステルは高強度高弾性率
繊維を得る目的の為、ポリエチレンテレフタレート単独
が最も好ましいが少なくとも85mol%のエチレンテレフ
タレートから成るポリエステルである必要がある。本発
明でエチレンテレフタレート系ポリエステルに添加する
該ポリエステルと相溶性のある化合物とはビフェニール
化合物またはナフタレン化合物またはフェニルエーテル
化合物の中より選ばれた少なくとも1種類以上の化合物
またはそれらの混合物である。該化合物をエチレンテレ
フタレート系ポリエステルに添加したことによる溶融状
態における溶融粘度の低下の大きさやポリエステルポリ
マーの熱的安定性(極限粘度の保持性)の向上の程度さ
らには該化合物及び該化合物を添加したポリエステルポ
リマーの取扱性、等を考慮すると特に好ましい化合物と
して、エチルビフェニール、1−メチルナフタレン、ジ
フェニルエーテル、等が挙げられる。これらの化合物の
ポリエステルポリマーに対する添加率は2重量%以上、
50重量%未満とすることであり、さらに好ましくは2〜
20重量%とすることである。ポリエステルポリマーに対
する該化合物の添加率が2重量%未満では本発明で満足
する溶融粘度が得られず、さらに後述するように該ポリ
エステルを紡糸して得た未延伸糸では高倍率の延伸が達
成できない。また、ポリエステルポリマーに対する該化
合物の添加率が50重量%を越えると該混合ポリマーをノ
ズルオリフィスから吐出した時に紡出糸条からの添加化
合物の揮発量が著しく増大し、発煙および臭気、等のた
め作業環境の面から溶媒回収装置が必要となる。このこ
とは溶融紡糸ではなく乾式紡糸と規定すべきであり、こ
のため装置の製造コストが飛躍的に増大することにな
る。本発明は安価に高強度高弾性率を達成する為に溶融
紡糸方法を採用しているのであり目的に合致しない。さ
らに又、紡糸口金汚れ、等の操業性の面で問題も派生す
る。エチレンテレフタレート系ポリエステルと相溶性の
ある前記化合物をポリエステルポリマーに添加する方法
に特に限定はないが、予めポリエステルポリマーと前記
化合物とを攪拌混装置内で混合する、ポリエステルポリ
マーと前記化合物の溶融混合物を冷却後にチップ化す
る、溶融紡糸装置の原料供給部から前記化合物を定量供
給しエクストルーダー内で混合する、等の方法が採用可
能である。前記化合物を添加したポリエステルポリマー
を相溶系化合物の示す融点以上、好しくは該混合物の融
点より少なくとも10℃高い温度で溶融し押し出す。特に
注目すべき点は前記化合物を含有するエチレンテレフタ
レート系ポリエステルは該化合物を添加していないエチ
レンテレフタレート系ポリエステルに比べて添加率にも
依るが10〜50℃の範囲の融点降下を示すことである。こ
のことは該化合物を添加しないポリエステルポリマーに
比べて融点降下に相当する分だけ低い温度で溶融押出し
が可能であり、分子鎖の熱的な切断が抑制できる。この
ように該化合物を添加することには溶融粘度を下げられ
そのため該ポリマーの加工性が向上するという利点、す
なわち減粘効果と同時に溶融押出温度を低くできること
による熱分解の抑制という利点がある。溶融押出し方法
に特に限定はないが、エクストルーダー型押出機、ピス
トン型押出機、2軸混練型押出機、等が用いられる。こ
のようにして溶融後ノズルオリフィスから吐出されたエ
チレンテレフタレート系ポリエステル紡出糸条を冷却固
化せしめ、必要に応じて適量の油剤を付与した後、糸条
の複屈折率Δnが0.0001〜0.0200となるように引取る。
引取った未延伸糸の複屈折率が0.0200以上となると前記
化合物を添加したことによる延伸性の増大効果が小さく
なり高強度高弾性率の達成は困難になる。一方、複屈折
率が0.0001未満となると紡糸状態が極めて不安定とな
り、紡糸過程で発生する糸条の長手方向の斑の抑制が困
難になる。引取られた糸条は一旦巻取った後、又は紡糸
に連続して該未延伸糸のガラス転移温度以上の温度で自
然延伸倍率以上の倍率で延伸する。ここで注目すべき点
は通常本発明の方法で溶融紡出された糸条には残留する
該化合物が存在し、このため該ポリエステル単独で示す
ガラス転移温度より低いことである。延伸温度がガラス
転移温度未満であると分子鎖のモビリティが十分でなく
延伸による分子鎖の配列性が低く、次の延伸工程での延
伸性の上昇が困難になる。第1段の延伸を自然延伸倍率
未満とした場合には該工程で糸斑の発生頻度が増大し、
次の延伸工程での延伸性の向上は期待できず、全延伸倍
率は増大しない。第1段の延伸に引き続き、150〜250℃
の温度範囲で次の段の延伸を行なう。必要に応じてさら
に多段延伸を行ってもよいが、最終延伸段の最大延伸応
力が3.0g/d以上で延伸することが肝要である。3.0g/d未
満の応力下で延伸した場合、本発明の目的とする高強度
高弾性率の達成は困難である。この延伸応力を得るため
の延伸条件は前記化合物の添加率及び糸条内部における
該化合物の拡散速度、さらには糸条表面からの蒸発速度
及び延伸時の糸温度、その温度における滞留時間、等を
勘案して決められる。前記化合物を添加することにより
該ポリエステルの分子鎖の絡み合い間距離を増大せしめ
自然延伸倍率が増大する効果をいかに全延伸倍率の増大
に反映させるかが技術上の要点の一つである。このよう
に前記化合物を含む未延伸糸を特定の条件で多段延伸す
ることにより該未延伸糸の全延伸倍率は飛躍的に増大
し、高強度高弾性率のエチレンテレフタレート系ポリエ
ステル繊維の実用的な製造が可能になる。
述べる。
たノズルオリフィスからエチレンテレフタレート系ポリ
エステルを通過して溶融吐出し、該ノズルオリフィスの
孔径、孔長、単孔当りの吐出量及び吐出圧力とから剪断
応力と剪断速度を計算して該ポリマーの溶融粘度をもと
めた。剪断速度をゼロに外挿して得られる粘度を測定温
度におけるゼロ剪断粘度(ηo)と見なした。
テルの極限粘度(IV)はP−クロロフェノール/テトラ
クロルエタン=3/1混合溶液を用い、30℃の温度で測定
した極限粘度[η]を次式によりフェノール/テトラク
ロルエタン=60/40の極限粘度(IV)に換算したもので
ある。
予めソックスレー抽出器でアセトンで3.0時間の抽出を
行なった後、さらに120℃の温度で6時間の減圧乾燥を
した糸条を使用した。
料重量5mgをアルゴンガス気流中で雰囲気試料昇温開始
温度20℃、試料昇温終了温度500℃、試料昇温速度20℃
/分にて昇温し、減量曲線から試料中に残留していた添
加化合物の量を求めた。
ron)DDV−II EA型動的粘弾性測定装置を用い試料約0.1
mmg、測定周波数110Hz、昇温速度1℃/分において乾燥
空気中でtanδが立ち上る温度(℃)を求めて、該温度
をガラス転移温度の尺度として採用した。
と条件で測定した。
1に準じ、標準状態の実験室で、東洋ボールドウィン
(株)社製の定速伸長型万能引張試験装置Tensilon UTM
−IIIを使用して単繊維の引張強さを測定した。
み間隔10cm、引張速度10cm/分、記録用紙の送り速度100
cm/分で試料を引張り、該試料が切断した時の荷重
(g)を次式により引張強さ(g/d)を算出し、強度(g
/d)とした。
S L 1013(1981)の7.5.1に準じた繊維強度の試験方法
と同じ方法で試験を行ない、記録紙上に荷重の一伸長曲
線を描き、この図よりJIS L 1013(1981)の7.10に記載
の初期引張抵抗度計算式により初期引抵抗性度(g/d)
を算出し、初期引張弾性率(g/d)とした。
ンセーターを用い、干渉縞と消光角度から繊維のリター
デーション(Γ)を、また測微マイクロメーターにより
繊維直径(D)測定し下記の式により複屈折率(Δn)
を求めた。光源としてはスペクタル光源用起動装置(東
芝SLS−8−B型Na光源)を使用した。
テル繊維が高強度高弾性率という優れた物理的特性を有
することは該ポリマーと相溶性のある特定の化合物を該
ポリマーに対して特定の比率で添加することにより溶融
粘度を低下させ実用的な成形加工を可能とすると同時
に、さらに得られた未延伸糸の延伸においては該化合物
が該ポリマーの冷却固化時に分子鎖の絡み合い数を低下
させるため可塑剤的な役割を果たし、ポリエステル分子
鎖を高度に引き伸ばしが可能になったものと本発明者ら
は推察している。
アンチモンとして0.05モル%含む)を使用したポリエチ
レンテレフタレートチップ(極限粘度0.6)を水素化ト
リフェニルの熱媒中、窒素ガスを吹き込みながら、237
℃に保ち、20時間加熱攪拌、熱媒重合を行ない極限粘度
2.0のポリエチレンテレフタレートを得た。このポリエ
ステルチップを120℃の温度で16時間減圧乾燥後、該ポ
リマー800重量部に対して1−メチルナフタレン(親日
鉄化学(株)製、蒸留品)200重量部を加えた後にこの
混合物を45℃に昇温して、1.0mmgの減圧下で2時間攪拌
を行った。所定時間の攪拌処理が終了した後、混合攪拌
容器からポリマーを取り出したが該容器中に1−メチル
ナフタレンは全く残存していなかった。また処理後のポ
リエステルチップの表面にも1−メチルナフタレンの付
着は認められなかった。このような処理を行うことで1
−メチルナフタレンを含浸したポリエチレンテレフタレ
ートが得られた。該ポリエステルチップを熱天秤装置で
加熱による重量変化を測定したところ19.8%の重量減少
を示した。なお、上記測定装置を用いて1−メチルナフ
タレンを添加しないポリエチレンテレフタレートチップ
を同一温度範囲で測定した重量減少は0.2%であった。
1−メチルナフタレンを添加した上記ポリエチレンテレ
フタレートチップをエクストルーダー型小型紡糸機を用
いてポリマー溶融温度270℃で溶融し、孔径がφ0.28mm
孔数が24の紡糸口金から紡糸口金温度310℃、該紡糸口
金の単孔当りの吐出量0.31g/分で溶融吐出を行ない、0.
3m/秒の速度の気流を吹き当てて冷却固化させた後、該
糸条に対して約0.5%の油剤を付与し、引取速度を15.2
〜250m/分の範囲で変更し、巻き取った。なお、該紡糸
口金温度における該ポリエステルの零剪断粘度は13,600
ポイズであった。引取速度100m/分で巻き取った未延伸
糸の複屈折率(Δn)は0.0002であり、22℃の温度にお
ける自然延伸倍率は3.78倍であった。また、未延伸糸中
に残留している1−メチルナフタレンの量は12.6重量%
であり、動的粘弾性測定から求めたガラス転移温度は4
4.5℃であった。次いで該未延伸糸を表面速度が50m/分
の供給ロールと第1延伸ロールの間で60℃の温度に加熱
した比接触式熱板間ヒーターを介して第1表に記載の第
1延伸倍率で第1段延伸した後、さらに245℃の温度に
加熱した非接触式熱板間ヒーターを介して第2延伸ロー
ルとの間で第1表に記載した第2延伸倍率で延伸を行な
い、ワインダーで巻き取った。得られた延伸繊維の性能
は第1表に示す通りである。未延伸糸の複屈折率が0.00
01未満(比較例No.1)の場合、また複屈折率が0.02を越
える場合(No.2)、等を除くといずれも高い引張速度と
初期引張弾性率を有していた。
粘度がそれぞれ0.9、1.3、3.0、3.5のポリエチレンテレ
フタレートポリマーを得た。各ポリマーに実施例1に記
載した装置・条件を使用して1−メチルナフタレンを混
合・含浸させた。このポリマーにつき実施例1で記載し
た紡糸装置を使用して溶融吐出を行なった。当然のこと
であるが溶融押出し時に紡糸口金にかかる圧力および紡
出糸の特性は紡糸に使用するポリエステルポリマーの極
限粘度に大きく依存して変化するため、紡糸温度や紡糸
口金寸法、さらに紡糸口金の単孔当りの吐出量、等は極
限粘度の異なるポリエステルポリマー毎に紡糸条件の適
正化をはかった。得られた未延伸糸を第2表に記載した
方法で延伸した。その他の条件は実施例1に合わせた。
結果を第2表に示す。第2表から明らかな様に本発明に
属するもの(No.2〜3)は比較的低い溶融粘度での溶融
押出しが可能であり、延伸して得られた繊維は強度、初
期弾性率ともに極めて高いことが分かる。一方、これに
対して極限粘度が0.9のポリエステルポリマーを使用し
た場合(No.1)の延伸糸の強度並びに初期弾性率の向上
効果は小さいものであった。また、極限粘度が3.0を越
えるポリエステルポリマーを使用した場合(No.4)の溶
融粘度は53200ポイズであり紡糸状態は極めて不安定の
ため、均質な未延伸糸は得られなかった。
タレンの混合比率を0〜1250重量部の範囲でそれぞれ変
更し、実施例1に記載した方法・条件で混合・含浸処理
を行なった。該混合物をそれぞれ実施例1に記載した紡
糸装置を用いて紡糸しさらに実施例1に記載した装置・
方法で延伸を行なった。第3表に結果を示した。第3表
から明らかなように本発明に属するもの(No.3〜6)は
溶融紡糸時における吐出圧力が実用レベルにあり、紡糸
の状態も安定であった。それぞれの未延伸糸を延伸して
得た糸は強度ならびに初期弾性率ともに高い値を示し
た。一方、1−メチルナフタレンを添加しない場合(N
o.1)は溶融吐出時の紡糸口金での背圧が極めて高く、
紡糸は不可能であった。本発明に属さないNo.2の場合、
紡糸は可能であるものの得られた未延伸糸は単繊維間お
よび糸長手方向のいずれにも糸斑が極めて大きいために
高倍率での延伸は無理であった。また、本発明に属さな
いNo.7ではエクストルーダー型紡糸装置を使用した場
合、バレル部からの化合物の洩れの発生や、さらには紡
糸口金直下における吐出糸条からの1−メチルナフタレ
ンガスによる多量の発煙が認められた。
に記載した装置・条件を基本にして、210℃以上の温度
で該ポリマーと相溶性のあるビフェニール、ジフェニル
ールエーテル、モノエチルビフェニール、また、210℃
以上の温度で該ポリマーと非相溶性の水素化ターフェニ
ールをそれぞれ独立に混合・含浸した。当然のことでは
あるが使用する化合物の種類に応じて混合する温度およ
び時間の適正化を図った。混合処理した後のポリエステ
ルチップを実施例1に記載した紡糸・延伸条件を基本に
し、使用した化合物の種類に応じて若干の条件修正を加
えながら延伸糸を作成した。結果を第4表に示した。第
4表から明らかなように本発明に属するもの(No.1〜
3)は紡糸における溶融粘度も装置的に対処が可能なレ
ベルにあり、また得られた延伸糸は強度並びに初期弾性
率に高い値を示した。これに対して本発明に属さないも
の(No.4)は紡糸状態、特に原料ポリマーの紡糸機への
供給が不安定であり連続した安定運転は困難であった。
得られた未延伸糸は延伸性が極端に低く目的とする高物
性の繊維は得られなかった。
に対して100重量部の1−メチルナフタレンと100重量部
のジフェニールエーテルを加えて実施例1に記載した装
置・条件で混合・含浸処理を行なった。該混合化合部を
含むポリエステルを実施例1に記載した装置・条件によ
り紡糸、さらには延伸を行った。結果を第5表の通りで
ある。得られた延伸糸は高い強度と初期引張弾性率とを
示した。
糸、延伸方法では高強度・高初期弾性率化が困難とされ
てきた高分子量エチレンテレフタレート系ポリエステル
の紡速50m/分以上での高速生産性と安定な紡糸と延伸が
可能にならしめた。つまり、ポリエステルと高温下で相
溶性を有する特定の化合物を添加することで現実的なレ
ベルまで溶融粘度が低下し、そのため既存の紡糸ならび
に延伸装置による安定な製糸が可能になった。また、従
来、エチレンテレフタレート系ポリエステルでは考えら
れなかったような低い温度での溶融紡糸が可能であり、
これにより繊維化の過程で生じる極限粘度の低下を抑制
できる。さらに上記した未延伸糸は高い延伸性を有して
おり、高倍率延伸が可能であることから強度・初期弾性
率ともに優れたポリエステル繊維を安定に得ることが出
来、産業界に寄与すること大である。
Claims (1)
- 【請求項1】極限粘度(IV)が1.0〜3.0のエチレンテレ
フタレート系ポリエステルに210℃以上の温度で該エチ
レンテレフタレート系ポリエステルに相溶する化合物を
該エチレンテレフタレート系ポリエステルに対して2〜
50重量%添加し、溶融してノズルオリフィスより押出
し、次いで紡出糸条を冷却固化して引取り、紡糸に連続
して又は一旦巻取った後、延伸することを特徴とする高
強度高弾性率ポリエステル繊維の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2092917A JP3003155B2 (ja) | 1990-04-06 | 1990-04-06 | 高強度高弾性率ポリエステル繊維の製造方法 |
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Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH03294539A JPH03294539A (ja) | 1991-12-25 |
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-
1990
- 1990-04-06 JP JP2092917A patent/JP3003155B2/ja not_active Expired - Lifetime
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