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JPH0617317A - ポリエステル繊維の製造方法 - Google Patents

ポリエステル繊維の製造方法

Info

Publication number
JPH0617317A
JPH0617317A JP34524291A JP34524291A JPH0617317A JP H0617317 A JPH0617317 A JP H0617317A JP 34524291 A JP34524291 A JP 34524291A JP 34524291 A JP34524291 A JP 34524291A JP H0617317 A JPH0617317 A JP H0617317A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
polyester
speed
yarn
take
fiber
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP34524291A
Other languages
English (en)
Inventor
Hiroaki Yoshizawa
浩明 吉澤
Yuhei Maeda
裕平 前田
Mototada Fukuhara
基忠 福原
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toray Industries Inc
Original Assignee
Toray Industries Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toray Industries Inc filed Critical Toray Industries Inc
Priority to JP34524291A priority Critical patent/JPH0617317A/ja
Publication of JPH0617317A publication Critical patent/JPH0617317A/ja
Pending legal-status Critical Current

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Abstract

(57)【要約】 【構成】主たる構成成分がエチレンテレフタレート単位
からなるポリエステルに、非相溶性重合体を0.5〜7
重量%混合したポリエステル組成物を紡糸口金から溶融
紡糸し、ガラス転移温度以下まで一旦冷却した後、加熱
帯域中に該糸条を走行せしめ、該糸条をガラス転移温度
以上融点以下に再加熱して延伸熱処理せしめ、引き取り
速度6000m/分以上の第1引き取りロールで引き取
ることを特徴とするポリエステル繊維の製造方法。 【効果】本発明の高速製糸方法を採用すると、ホットチ
ューブ紡糸法において従来の引き取り速度を越えた高速
で製糸が可能となるばかりでなく、製品特性を悪化させ
ることなく、強度・伸度特性が優れ、かつ耐熱性や製糸
性に優れたポリエステル繊維を提供できるので、ポリエ
ステル繊維の生産性を著しく向上できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はポリエステル繊維の高速
紡糸方法による製造方法に関し、さらに詳しくはホット
チューブ延伸紡糸法によって優れた物性を有するポリエ
ステル繊維を製造する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】ポリエステル繊維、特にポリエチレンテ
レフタレート繊維は、耐熱性、耐薬品性および力学的特
性などに優れているので、衣料用途や産業用途に広く利
用されている。単糸デニールが2〜3デニール程度の通
常の衣料用ポリエステル繊維は、溶融したポリエステル
を紡糸口金から繊維状に押し出し、1000〜3500
m/分の引き取り速度で一旦巻き取り、次いで延伸、熱
セットなどを行なう紡糸・延伸の二工程を経て製造され
ている。
【0003】近年、引き取り速度を4000m/分以上
にすることにより、延伸工程を通さなくとも十分実用特
性を満足し得る繊維を得ることが可能な高速紡糸方法が
生産性向上を目的として、開発され実用化されてきた。
この高速紡糸方法には、紡糸口金から溶融紡出した糸条
を再加熱することなく直接5000m/分以上で引き
取る超高速紡糸法、一旦冷却固化した後、ホットチュ
ーブのような加熱雰囲気で繊維を再加熱しながら延伸熱
処理し4000m/分以上で引き取るホットチューブ延
伸紡糸法、第1引き取りロールで引き取った後、第2
引き取りロールとの間で延伸し3000m/分以上で引
き取る直接紡糸延伸法などがある。これらの高速紡糸方
法では、従来の延伸工程が不要となることによる設備の
簡素化・省スペ−ス・省エネルギ−・必要人員の削減等
コストの軽減が期待され、さらに引き取り速度が大幅に
向上するので、生産性の著しい向上も見込まれる。
【0004】このうち、ホットチューブ延伸紡糸法は超
高速紡糸法と比較すると、口金直下での糸速の急激な変
化が起こらないため糸切れが少なく、また、これまでの
紡糸・延伸の二工程を経た延伸糸とほぼ同等な物性を有
する繊維が得られる等の利点がある。
【0005】また、直接紡糸延伸法との比較でも、ロー
ルの本数を少なくすることが可能である、加熱ロールを
使用する必要がない等の点から、低コストで製造できる
利点がある。
【0006】このようにホットチューブ延伸紡糸法は、
高速紡糸方法において優れた紡糸法であるといえる。し
かし、生産性の向上を一層図るために引き取り速度を上
げて行くと、ホットチューブ延伸紡糸法では、加熱帯域
の上方で高速紡糸特有のネッキング変形が起こるように
なり、加熱帯域入口の糸条速度が急激に高くなることが
明らかとなった。このため糸切れが多発するようになり
製糸性が著しく低下し、生産性は向上するどころかかえ
って低下する。
【0007】また、引き取り速度を上げていった結果と
して、加熱帯域入口での糸条速度が4500m/分以上
になると、冷却過程での配向結晶化が進行するので超高
速紡糸法で得られる繊維構造に似たものとなり、従来の
延伸糸と同等の物性が得られるというホットチューブ延
伸紡糸法の利点はほとんどなくなってしまうのである。
【0008】そうした理由から、現在採用されている4
500〜5500m/分程度の引き取り速度を越えてホ
ットチューブ延伸紡糸法で紡糸することは難しく、技術
障壁の一つとなっていた。
【0009】このホットチューブ延伸紡糸法を用いて、
引き取り速度を6000m/分以上に高速化した例とし
ては、いくつか挙げられる。特開昭51−147613
号公報は糸条を分割して随伴気流を分離し、さらに延伸
倍率を低く抑えて加熱帯域入口速度を高くすることによ
り、加熱帯域に入る糸の張力を高めて糸揺れや糸道の乱
れを極力押さえようとしたものである。このため該公報
では、6000m/分の引き取り速度の場合、加熱帯域
入口速度を4500m/分以上、すなわち約4600m
/分〜5700m/分にするとしている。通常のホモポ
リエチレンテレフタレートを本プロセスに適用した場合
には、加熱帯域入口速度はこの程度になるのが普通であ
り、この速度では実質的にネッキングが加熱帯域の上方
で起こってしまい、前述したように、従来の延伸糸に類
似した物性が得られないばかりでなく、かえって糸切れ
が多発し製糸性が低下してしまうのである。これらの挙
動は前記したようにホモポリエチレンテレフタレートの
本質的な問題であり、製糸条件の変更では克服すること
は困難である。
【0010】また、特公昭58−3049号公報では紡
糸口金直下にポリマーの融点以上の高温の加熱帯域を設
け、糸条の冷却および再加熱温度を管理することによっ
て、6000m/分以上で引き取ることを提案してい
る。しかし、この方法では温度の異なる二つの加熱帯域
が必要なことから二つの加熱装置を必要とするので装置
が大がかりで、かつ複雑なものとなる。また、口金面に
生じる汚れを除去する口金修正作業や保守管理などが煩
雑となる。さらに、口金直下の雰囲気がかなりの高温と
なっているため、吐出されるポリマからの分解物などの
昇華が激しくなり、口金面の汚れや糸条の長手方向や単
糸間の均一性の低下を招く。またこの方法では、再加熱
処理をフィラメント集束後に行うため、単糸間で熱のか
かり方が不均一となり易く、熱処理斑が発生しやすい。
このように、これまでのホットチューブ延伸紡糸法の高
速化は紡糸方法を変更することによってのみ検討されて
おり、積極的に紡糸されるポリエステル成分を変更する
ことによって高速化を試みたものは少なく、またその改
善効果は十分なものではなかった。
【0011】一方、超高速紡糸法においては、ポリエス
テル成分を変更による高速化の試みとして、ポリエステ
ルにパラオキシ安息香酸を共重合する方法(特開昭59
−47423号公報)、ポリメチルメタクリレートなど
の重合体を添加する方法(特開昭62−21817号公
報)、またビス(4−カルボキシフェノキシ)エタンを
共重合する方法(特開昭63−190015号公報)な
どが提案されている。しかしながら、これらの方法は製
糸性の面において極めて短時間で数回の糸切れを生じた
り少量の製品巻き取りの間に糸切れが生じるなど、長時
間の安定な生産を確保するという観点からは、製糸性が
十分とは言い難い。また、特開昭63−59412号公
報においては、極限粘度が1.0以下のポリトリメチレ
ンテレフタレート、ポリテトラメチレンテレフタレー
ト、またはポリヘキサメチレンテレフタレートを主体と
するポリエステルを用いる方法が提案されているが、ポ
リエチレンテレフタレートに比べて衣料用繊維としての
特性のバランスに欠け、かつコスト的にも問題があり、
実際にポリエチレンテレフタレートを代替することは不
可能である。
【0012】こうした製糸性の問題は前記したように超
高速紡糸法に特有の冷却過程における急激な細化変形に
起因するものであると考えられる。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は引取速
度6000m/分以上の極めて生産性の高い超高速紡糸
領域においても、得られる繊維の機械的物性、特に強度
に優れたポリエステル繊維を製造するホットチューブ延
伸紡糸方法を提供することにある。
【0014】また、本発明の他の目的は従来よりも高い
引取速度で引き取っても糸切れすることなく糸質の安定
した、高い生産性と優れた製糸性を有するポリエステル
繊維の高速紡糸繊維製造方法を提供することである。
【0015】
【課題を解決するための手段】本発明の目的は、主たる
構成成分がエチレンテレフタレート単位からなるポリエ
ステルに、非相溶性重合体を0.5〜7重量%混合した
ポリエステル組成物を、紡糸口金から溶融紡糸し、該ポ
リエステルのガラス転移温度以下まで一旦冷却した後、
加熱帯域中に該糸条を走行せしめ、該糸条を該ポリエス
テルのガラス転移温度以上融点以下に再加熱して延伸熱
処理せしめ、引き取り速度6000m/分以上の第1引
き取りロールで引き取ることを特徴とするポリエステル
繊維の製造方法によって達成できる。
【0016】以下、本発明を詳細に説明する。本発明の
最大の特徴は主たる構成成分がエチレンテレフタレート
単位であるポリエステルに特定のポリマーを添加混合し
たポリエステル組成物を、ホットチューブ延伸紡糸法に
おけるポリエステル原料として用いることにより、優れ
た物性・均質性を有する糸を製糸性を損なうことなく、
6000m/分以上の超高速で得ることができる点にあ
る。
【0017】これはホットチューブ延伸紡糸法におい
て、ホモPETの場合、6000m/分以上に高速化し
ていくと、上述のように加熱帯域の上方で既にネッキン
グ変形を受け、糸条速度が4500m/分以上の高速度
となって、繊維物性が低強度・高伸度・低配向度の超高
速紡糸特有の物性へと変化しまうのに対し、本発明のポ
リエステル組成物を用いると、添加混合している特定の
ポリマー成分によって、分子鎖の柔軟性が増加し紡糸冷
却過程で配向し難くなるため、引き取り速度を増大させ
ていっても、ホットチューブ入口の糸条速度を従来速度
程度に抑えることができるためである。これによって、
より高速度でも、強度、伸度、および配向度が従来の延
伸糸並みの糸を得ることができるようになったのであ
る。
【0018】本発明で用いられる非相溶性の重合体の例
としては、ビニル重合体、ポリアミド、ポリウレタン、
ポリカーボネートなどが挙げられる。ビニル重合体と
は、ビニルモノマの重合により得られる重合体で例えば
ポリメタクリレート系重合体、ポリスチレン系重合体な
どであり、ポリアミドとはアミド結合をもつ重合体で例
えばナイロン6、ナイロン66などである。なかでも、
溶融状態においてポリエステルと反応する重合体は、溶
融紡糸の際に反応を起こし物性低下させることがあるの
で、添加する重合体としては非反応性の重合体がよく、
例えば上記の例ではビニル重合体が好ましい。
【0019】添加混合する量は、0.5重量%未満では
本発明の効果が得られないので、0.5重量%以上を混
合することが好ましい。7重量%を越えるようになると
溶融紡糸において口金紡出直後のバラス効果が大きくな
り糸切れが発生しやすくなって製糸性が低下するので好
ましくない。そうした理由から、0.5重量%以上5重
量%以下であることはより好ましい。
【0020】本発明に使用するポリエステルは、主とし
てエチレンテレフタレート単位を構成成分とするポリエ
ステルであるが、7モル%以内の範囲で他の共重合成分
が共重合されていてもよい。
【0021】また、本発明のポリエステルには、各種の
添加剤、たとえば、艶消剤、難燃剤、酸化防止剤、紫外
線吸収剤、赤外線吸収剤、結晶核剤、螢光増白剤などを
必要に応じて共重合または混合していても良い。
【0022】本発明で使用するポリエステル組成物は、
例えば通常の方法によって得られたポリエチレンテレフ
タレートに、非相溶性重合体を添加し、エクストルーダ
ーで混練することにより得ることができる。
【0023】添加する重合体は、非相溶の状態でポリエ
ステル中に分散される非相溶性重合体であることが必要
で、ポリエステル相中に混在してしまう重合体では本発
明の効果が得られない。
【0024】非相溶で混合されている状態とは透過型電
子顕微鏡(TEM)で観察し、混合した成分がポリエス
テル相中に島成分(粒子状)となって存在していること
をいう。
【0025】分散されている相の大きさは紡糸する前の
溶融状態で3μm以下がよい。3μmを越えるようにな
ると溶融紡糸において口金紡出直後のバラス効果が大き
くなり糸切れが発生しやすくなって製糸性が低下するの
で好ましくない。そうした理由から、1μm以下である
ことはより好ましい。
【0026】こうして得られたポリエステル組成物を溶
融紡糸する。
【0027】まず紡糸口金から溶融吐出したポリエステ
ルは冷却風によりガラス転移温度以下まで一旦冷却す
る。冷却はその後の延伸熱処理が安定して行えるよう
に、ポリエステル糸条が固化する温度、すなわちガラス
転移温度以下になるまで冷却する。口金から加熱帯域入
口までの距離は、口金下での充分な冷却、作業性、およ
び空気抵抗力により生ずる充分な張力を付与するため
に、0.5〜4.0mが好ましく、1.0〜3.0mが
より好ましい。
【0028】一旦冷却した糸条を加熱帯域に導き、再加
熱し延伸熱処理する。加熱帯域では糸条が自由に延伸で
きるように、入口あるいは出口の糸道規制部以外では糸
条には何物とも接触させないことが好ましい。加熱筒は
周囲から加熱されているもの、加熱導入された乾熱空
気、飽和蒸気あるいは加熱蒸気が満たされているもの、
あるいはこれらを組み合わせることが好ましく用いられ
る。加熱帯域では、通過する糸条が延伸熱処理されるた
めに必要かつ十分な、張力と温度が必要である。
【0029】加熱温度は繊維が実用的強度を保持し、か
つ糸条に処理斑をおこさない程度の温度が好ましく、糸
条の延伸倍率との関係から限定が難しいが、延伸が起こ
るためには加熱帯域の温度は50〜80℃以上が必要で
ある。また、さらに充分な熱処理のためには105℃以
上、好ましくは110℃以上が必要である。このとき、
延伸が起こっても充分な熱処理が起こらない場合には沸
騰水収縮率が30%を越えてしまい、寸法安定性の劣っ
たものとなる。加熱帯域の上限温度としては、加熱温度
が糸条の融点近傍の温度になると、繊維長手方向の単糸
間の均一性が低下し均質な糸条を得ることができなくな
ることがあるので、融点以下好ましくは250℃以下が
よく、エネルギーコストの見地から200℃以下が好ま
しい。
【0030】延伸熱処理が起こっていることは、熱収縮
応力のピーク温度が105℃以上、好ましくは110℃
以上、かつ熱収縮応力が0.3g/d以上となっている
ことで確認することができる。延伸熱処理とは、延伸お
よびそれに引き続く熱処理のことである。延伸が起こる
ためには、延伸に必要かつ十分な張力が糸条に加わり、
かつ加熱帯域から十分な熱が供給されることが必要であ
る。ここでの張力とは、(加熱帯域入口でのマルチフィ
ラメントの実張力)÷(巻取糸デニール)のことであ
り、巻取り糸の単糸デニール、引き取り速度、口金から
加熱帯域までの距離などにより変化するが、延伸に必要
な張力は通常0.3g/d以上である。0.3g/dに
満たない場合は、延伸が不充分となり、力学的特性が低
下する。加熱帯域の長さは、安定した延伸熱処理、エネ
ルギーコストの面から、0.5〜3.0mが好ましく、
1.0〜2.0mがより好ましい。
【0031】引き取り速度は得られる繊維の機械的性
質、紡糸糸切れ、生産性向上等を考慮して決められる。
本発明の共重合ポリエステルでは、引き取り速度が低い
と延伸が不充分で複屈折率が0.13未満となり、実用
特性を満足し得る繊維を得ることができないので、少な
くとも6000m/分以上で引き取る必要がある。本発
明のポリエステルでは、上述した引き取り速度では、従
来法で得られる延伸糸と同等な物性の糸が得られ、ポリ
エステル繊維の生産性を向上することが可能になる。得
られる繊維の機械的性質、高速化に伴う紡糸糸切れによ
る製糸性の悪化のデメリットおよび生産性向上の点から
メリットを考慮した場合、引き取り速度は、9000m
/分以下が好ましい。
【0032】本発明の方法により得られた繊維の物性
が、従来よりも高速の6000m/分以上の引き取り速
度での高速紡糸方法を採用しても優れている理由は、ポ
リエチレンテレフタレートに非相溶性重合体が添加混合
されているため、ポリエチレンテレフタレートが細化す
る過程において、混合されている界面において滑りが生
じ剪断速度が低下することから伸長粘度を低下させる効
果を有し、従来よりも高速の引き取り速度で紡糸した場
合も紡糸冷却過程での配向が起こりにくく、従来よりも
高速でホットチューブ延伸紡糸法を行なっても、加熱帯
域での延伸倍率が高く採れ、加熱帯域入口速度を450
0m/分以下の低速に保つことができるため、物性、製
糸性の優れた繊維が得られるものと思われる。
【0033】
【実施例】実施例中の各特性値は次の方法にしたがって
求めた。 (A)繊維の強度、伸度 オリエンテック社製テンシロン引張試験機を用いて荷重
伸長曲線から求めた。 (B)複屈折率 干渉顕微鏡(カールツアイス社製)により、繊維軸に平
行方向(nh ) と垂直方向(np)の屈折率を繊維の直径を通
過する光から求め、複屈折率Δn = nh − npとした。 (C)製糸性 1000Kg製糸した際の平均糸切れ回数で評価した。 ◎:糸切れ回数 1回未満の場合 ○:糸切れ回数 1〜3回の場合 △:糸切れ回数 3〜5回の場合 ×:糸切れ回数 5回以上の場合 実施例1、比較実施例1 エチレングリコール75重量部、テレフタル酸166重
量部から、通常のエステル化反応によって得た低重合体
に、着色防止剤として正リン酸85%水溶液を0.03
重量部、重縮合触媒として三酸化アンチモンを0.06
重量部、調色剤として酢酸コバルト4水塩を0.06重
量部添加して重縮合反応を行ない、固有粘度0.65、
融点256℃のポリエチレンテレフタレートを得た。こ
のポリマを2軸のベントエクストルーダーを用い減圧
下、280℃で数平均分子量7万5千のポリメチルメタ
クリレートを3重量%計量しつつ添加混合した。このポ
リエステル組成物を透過型電子顕微鏡を用いて観察する
と、ポリメチルメタクリレートがポリエチレンテレフタ
レート相中に約1μmの大きさで分散していた。このポ
リエステル組成物を290℃で溶融し、孔数24個の口
金から吐出した。口金から吐出した糸条に25m/分、
25℃の冷却風を1mの長さにわたって当てて、糸条を
一旦室温まで冷却した後、口金下2mに設置された長さ
2.0m,内径20mmφのホットチューブに糸条を導
入した。このときホットチューブの筒内壁温度は200
℃に設定した。引き取った糸条が50デニール/24フ
ィラメントの太さになるように吐出量および引き取り速
度を変更して、ポリエステル繊維を得た(実施例1)。
【0034】また、上記と全く同じ方法により得たポリ
エチレンテレフタレートをポリメチルメタクリレートを
添加混合しないで、ポリエチレンテレフタレート繊維を
作成した(比較実施例1)。
【0035】表1に得られた各繊維の複屈折率(Δn)
値、強度、伸度および製糸性を示した。
【0036】表1から明らかなように、ポリメチルメタ
クリレートを添加混合していない比較実施例1は、引き
取り速度6000m/分以上でΔn が従来の延伸糸での
値(0.13以上)を大きく下回り、従来の延伸糸並の強度
と伸度に達せず、また製糸性も不良であった。本発明の
ポリエステル組成物である実施例1で得られた高速紡糸
繊維は、引き取り速度6000m/分以上でΔn ≧0.13
であり、強度・伸度ともに実用上十分な繊維物性を示
し、製糸性も良好であった。
【0037】実施例2、3 比較実施例2 実施例1と同様の方法にてポリメチルメタクリレートを
0.5重量%(実施例2)、7重量%(実施例3)、1
0重量%(比較実施例2)を添加混合したポリエステル
組成物から、実施例1と同様な方法で引き取り速度を変
更して溶融紡糸し、50デニール/24フィラメントの
ポリエステル繊維を得た。実施例2、3と比較実施例2
のポリエステルのΔn、強度、伸度、製糸性を表2に示
した。
【0038】添加混合量が本発明の範囲である実施例
2、3は、本発明の効果が得られていると共に製糸性が
良好であったが、添加混合量が本発明の範囲外である比
較実施例2では製糸性が低下した。
【0039】実施例4、5 比較実施例3 実施例1と同様の方法にて得たポリエチレンテレフタレ
ートに、固有粘度0.73のポリスチレンを3重量%添
加混合したポリエステル組成物(実施例4)、硫酸相対
粘度2.6のナイロン6を3重量%添加混合したポリエ
ステル組成物(実施例5)、固有粘度0.89のポリブ
チレンテレフタレートを3重量%添加混合したポリエス
テル組成物(比較実施例3)を作成した。各々のポリエ
ステル組成物を透過型電子顕微鏡を用いて観察すると、
ポリスチレン、ナイロン6はそれぞれ約1μm、約0.
8μmの大きさでポリエチレンテレフタレート相中に分
散していたが、ポリブチレンテレフタレートはポリエチ
レンテレフタレート相中に分散相として確認できなかっ
た。
【0040】これらのポリエステル組成物から、実施例
1と同様な方法で引き取り速度を変更して溶融紡糸し、
50デニール/24フィラメントのポリエステル繊維を
得た。実施例4、5と比較実施例3のポリエステルのΔ
n、強度、伸度、製糸性を表3に示した。
【0041】本発明の非相溶性重合体を添加混合した実
施例4、5では引き取り速度6000m/分以上で、Δ
n ≧0.13であり効果がみられたが、相溶性重合体を添加
混合した比較実施例3では効果がみられなかった。
【0042】比較実施例4 ホットチューブを用いない以外は実施例1と同様にし
て、通常の超高速紡糸法でポリエステル繊維を得た。結
果を表4に示す。
【0043】超高速紡糸法では、低強度、低配向度とな
り、製糸性も不良であった。
【0044】
【表1】
【表2】
【表3】
【表4】
【0045】
【発明の効果】本発明の方法によれば、ホットチューブ
紡糸法において従来の引き取り速度を越えた高速製糸方
法を採用しても、製品特性を悪化させることなく、強伸
度特性が優れ、かつ耐熱性や製糸性に優れたポリエステ
ル繊維を提供できるので、ポリエステル繊維の生産性を
著しく向上できる。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】主たる構成成分がエチレンテレフタレート
    単位からなるポリエステルに、非相溶性重合体を0.5
    〜7重量%混合したポリエステル組成物を、紡糸口金か
    ら溶融紡糸し、該ポリエステルのガラス転移温度以下ま
    で一旦冷却した後、加熱帯域中に該糸条を走行せしめ、
    該糸条を該ポリエステルのガラス転移温度以上融点以下
    に再加熱して延伸熱処理せしめ、引き取り速度6000
    m/分以上の第1引き取りロールで引き取ることを特徴
    とするポリエステル繊維の製造方法。
JP34524291A 1991-12-26 1991-12-26 ポリエステル繊維の製造方法 Pending JPH0617317A (ja)

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JP2017025457A (ja) * 2015-07-28 2017-02-02 株式会社クラレ 延伸ポリエステル主体繊維および該繊維を含む繊維構造体

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