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JP2971533B2 - 耐熱安定性に優れた帯電防止性メタクリル樹脂組成物 - Google Patents

耐熱安定性に優れた帯電防止性メタクリル樹脂組成物

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JP2971533B2
JP2971533B2 JP18037990A JP18037990A JP2971533B2 JP 2971533 B2 JP2971533 B2 JP 2971533B2 JP 18037990 A JP18037990 A JP 18037990A JP 18037990 A JP18037990 A JP 18037990A JP 2971533 B2 JP2971533 B2 JP 2971533B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、耐熱安定性に優れた帯電防止性メタクリル
樹脂組成物に関するものである。
〔従来の技術〕
メタクリル樹脂は、その卓越した透明性、良好な機械
的性質、加工性並びに成形品外観の美麗さ等を有するの
で照明器具、看板、各種装飾品等に広く使用されてい
る。
しかしながら、メタクリル樹脂は表面固有抵抗が高
く、接触、摩擦等で誘起された静電気が逃散、消失しに
くく、使用中の成形品表面にほこり等が付着し美しい外
観を損い易い欠点を有している。
従来、このような静電気障害を除く方法としてメタク
リル樹脂にアルキルスルホン酸ソーダとグリセリンモノ
脂肪酸エステルを配合する方法(特公昭60−38415号公
報)、グリセリンモノ脂肪酸エステルと特定の燐化合物
を配合する方法(特開昭59−93745号公報)、高級脂肪
酸モノグリセライドと特定の燐化合物及びポリアルキレ
ングリコールを配合する方法(特公昭53−15896号公
報)、高純度グリセリンモノラウレートと特定のアルカ
ノール又はグリセリンを練り込む方法(特開昭59−1295
7号公報)、グリセリンモノ脂肪酸エステルのホウ酸エ
ステルを添加する方法(特開昭52−102362号公報)、ア
ルキル硫酸四級塩、グリセリンモノ脂肪酸エステル及び
錯イオン性有機ホウ素化合物を配合する方法(特公昭61
−40258号公報)、高級脂肪酸モノグリセライドを懸濁
重合時と、練り込み時とに分割して添加する方法(特公
昭59−49935号公報)、熱可塑性樹脂に多価アルコール
脂肪酸エステルと2−ヒドロキシアルコールを添加する
方法(特公昭61−398号公報)などが開示されている。
しかし、これらの方法は、いずれも成形加工(射出成
形、押し出しシート成形等)時に受ける熱履歴によって
添加した帯電防止剤の一部が熱分解を起こし、シルバ
ー、発泡及び外観光沢不良等が発生したり、あるいは、
成形加工前後の変色や帯電防止能の低下が伴なったり、
場合によっては、成形品の一部分に帯電防止能の消失が
発生したりする問題点があった。
〔発明の解決しようとする課題〕
本発明は、上記従来技術の問題点を解決することを目
的とする。即ち、メタクリル樹脂に安定した帯電防止能
を付与し、かつ、成形加工時に受ける熱履歴による熱分
解に対し安定性が良く、成形加工性を飛躍的に向上させ
た組成物の提供を目的とする。
〔課題を解決するための手段〕
本発明は (1)(a) メチルメタアクリレート60重量%以上を
有するメタクリル樹脂 100重量部 (b) アルキルスルホン酸のアルカリ金属又は
アルカリ土類金属塩 0.1〜5重量部 (c) チオエーテル系抗酸化剤 0.1〜5重量
部 からなる耐熱安定性に優れた帯電防止性メタクリル樹脂
組成物、 (2)前記第(1)項に記載された組成物と、 (d) 該組成物中のメタクリル樹脂(a)100
重量部当り5重量部以下のフェノール系抗酸化剤 とからなる耐熱安定性に優れた帯電防止性メタクリル樹
脂組成物 である。
本発明においては、帯電防止剤としてアルキルスルホ
ン酸のアルカリ金属又はアルカリ土類金属塩を必須成分
として用いる。
アルキルスルホン酸塩の具体例としては、 一般式 R1SO3 -・X+(R1はC8〜C20のアルキル基であ
り、X+はNa+,Li+,Ca2+,Mg2+を示す。)で表わされるア
ルキルスルホン酸塩、 一般式 (Xは0〜9、R2はC4〜C15の炭化水素基であり、X+はN
a+,Li+,Ca2+,Mg2+を示す。)で表わされるスルホアセテ
ート型アニオン界面活性剤、 一般式 (X及びYは0〜9、R3及びR4はC4〜C15の炭化水素基
であり、X+はNa+,Li+,Ca2+,Mg2+を示す。)で表わされ
るスルホサクシネート型アニオン界面活性剤 等が挙げられる。
なかでも特に好ましいものは、 一般式 R1SO3 -・Na+(R1はC10〜C16のアルキル基を
示す。)で表わされるアルキルスルホン酸ナトリウムで
あり、更にR1は直鎖状又は分枝状アルキル基が好まし
く、これらの混合物であるものがより好ましい。
本発明においては、熱安定剤として、チオエーテル系
抗酸化剤、必要に応じてこれとフェノール系抗酸化剤と
を用いる。
チオエーテル系抗酸化剤としては、ジラウリル・チオ
ジプロピオネート、ジステアリル・チオジプロピオネー
ト、ジステアリル−β,β′−チオジブチレート、ラル
リル・ステアリル・チオジプロピオネート、ジミリスチ
ル・チオジプロピオネート、ジトリデシル・チオジプロ
ピオネート、 (MARK AO−412S;アデカ・アーガス化学(株)社製) (MARK AO−23;アデカ・アーガス化学(株)社製) などが挙げられる。特に好ましくはMARK AO−412SとMAR
K AO−23である。
フェノール系抗酸化剤で代表的なものはβ−(3,5−
ジtブチル−4−ヒドロキシフェニル)−プロピオン酸
−n−オクタデシルエステル、ペンタエリスリトール−
テトラ−〔3−(3,5−ジtブチル−4−ヒドロキシフ
ェニル)−プロピオネート〕、1,3,5−トリス−(3,5−
ジtブチル−4−ヒドロキシベンジル)−イソシアヌレ
ート、N,N′−ヘキサメチレン−ビス−〔3−(3,5−ジ
tブチル−4−ヒドロキシフェニル)−プロピオンアミ
ド〕、トリエチレングリコール−ビス−〔3−(3−t
ブチル−5−メチル−4−ヒドロキシフェニル)−プロ
ピオネート〕、1,6−ヘキサンジオール−ビス−〔3−
(3,5−ジtブチル−4−ヒドロキシフェニル)−プロ
ピオネート〕、2,4−ビス−(n−オクチルチオ)−6
−(4−ヒドロキシ−3,5−ジ−tブチルアニリノ)−
1,3,5−トリアジン、2,2−チオ−ジエチレンビス−〔3
−(3,5−ジtブチル−4−ヒドロキシフェニル)−プ
ロピオネート〕、2,2−チオビス−(4−メチル−6−
tブチルフェノール)、3,5−ジtブチル−4−ヒドロ
キシベンジルホスホネート−ジエチルエステル、1,3,5
−トリメチル−2,4,6−トリス−(3,5−ジtブチル−4
−ヒドロキシベンジル)ベンゼンなどが挙げられる。
本発明に用いられるメタクリル樹脂としては、メチル
メタアクリレート60重量%以上と他の共重合体ビニルモ
ノマー40重量%以下とを共重合させて成る重合体などが
挙げられ、これらは1種用いてもよいし、2種以上を組
み合わせて用いてもよい。
また、前記共重合性ビニルモノマーとしては、例えば
メチルアクリレート、エチルアクリレート、n−プロピ
ルアクリレート、イソプロピルアクリレート、ブチルア
クリレート、アクリル酸、メタクリル酸、2−ヒドロキ
シアクリレート、エチレングリコールモノアクリレー
ト、グリセリンモノアクリレート、スチレンもしくはα
−メチルスチレンなどの共重合可能なモノマーなどが挙
げられる。
上記の場合、重合体に含まれるメチルメタクリレート
の割合は、60重量%以上であることが好ましいが、更に
好ましくは80重量%以上である。メチルメタクリレート
の割合が60重量%未満では、機械的特性、特に曲げ弾性
率が低下する傾向が生ずる。
本発明に用いられるメチルメタアクリレート60重量%
以上を有するメタクリル樹脂の更に好ましい例として、
該メタクリル樹脂にアクリル系多段重合体をブレンドし
た樹脂がある。ここで用いられるアクリル系多段重合体
としては、特開昭53−58554号公報、同55−94917号公
報、同61−32346号公報等に開示されていが、簡単に説
明すると、アクリル系重合体芯材料のまわりに弾性層及
び非弾性層を交互に生成させる多段階逐次重合法により
製造される多段重合体である。
更に詳しくは、メチルメタクリレートを主成分とする
重合体芯材料のまわりにアルキルアクリレートを主成分
とする重合体弾性層及びメチルメタクリレートを主成分
とする重合体非弾性層を交互に有するアクリル系多段
(多層)重合体であり、重量平均粒径は0.1〜1μであ
ることが望ましい。また、弾性層と非弾性層との中間に
アルキルメタクリレートが徐々に増加するような中間層
を有するアクリル系多段(多層)重合体も有効である。
本発明において、アルキルスルホン酸のアルカリ金
属、又はアルカリ土類金属塩の添加量はメタクリル樹脂
100重量部に対し0.1〜5重量部、好ましくは0.4〜4重
量部である。0.1重量部未満では帯電防止効果が不足で
あり、5重量部を超えると成形品に剥離が発生したり、
成形時に金型が汚れる等の問題がある。
また、本発明においてチオエーテル系抗酸化剤の添加
量は、メタクリル樹脂100重量部に対し0.1〜5重量部で
ある。0.1重量部未満では、耐熱安定化効果が不足し、
5重量部を超えると成形時に金型が汚れたり、樹脂の着
色が伴ったりするので好ましくない。
一方、フェノール系抗酸化剤の添加量は、メタクリル
樹脂100重量部に対し0〜5重量部である。本発明にお
いてフェノール系抗酸化剤は必須成分でないが、チオエ
ーテル系抗酸化剤との併用効果が認められるので5重量
部以下好ましくは0.1〜5重量部をチオエーテル系抗酸
化剤と併用するのが望ましい。その際に、フェノール系
抗酸化剤とチオエーテル系抗酸化剤との重量比を1/9〜9
/1の範囲内にすると更に好ましい。
本発明の組成物には、更に、帯電防止剤、帯電防止助
剤、その他添加剤、顔料、光拡散剤、充填剤を配合する
ことができる。
帯電防止剤の具体例としては、グリセリンの脂肪酸エ
ステル、モノ、ジ、トリエタノールアミン、ジエタノー
ルアミンと高級脂肪酸とのアミド化合物及びそのエチレ
ンオキサイド付加物などが挙げられ、なかでも特にジエ
タノールアミンと高級脂肪酸とのアミド化合物が併用効
果が高いので望ましい。
帯電防止助剤としては、特公昭61−16770号公報に開
示されている特定の燐化合物、高級アルコール、エチレ
ンビスステアリルアミド類、ステアリン酸のアルカリ金
属塩等が挙げられるが、特に (R1,R2,R3は芳香族系化合物を示す)で表わされる燐化
合物と高級アルコールとを本発明の組成物へ少量添加す
ることは、併用効果が認められるので極めて望ましい。
本発明の樹脂組成物はメタクリル樹脂、アルキルスル
ホン酸塩、チオエーテル系抗酸化剤、フエノール系抗酸
化剤、必要に応じてその他の添加剤を押出機などで溶融
混練することにより得ることができる。その際に、アル
キルスルホン酸塩、チオエーテル系抗酸化剤、フエノー
ル系抗酸化剤、及びその他の添加剤をあらかじめ混合し
てからメタクリル樹脂と溶融混練するか、又は、マスタ
ーバッチを作成してから溶融混練する方が添加剤どうし
が良く交り合って分散されるのでより好ましい。
このようにして得られた本発明の樹脂組成物は、射出
成形、押し出し成形、ブロー成形、真空成形、などの方
法により成形加工し、成形品とすることができる。こう
して得た成形品は安定した帯電防止能を有し、かつ、特
に射出成形、押し出しシート成形など成形加工時に受け
る熱履歴に対しても高い成形安定性を有する。
〔実施例〕
次に実施例により本発明を更に詳細に説明する。
実施例1〜9及び比較例1〜4 メチルメタクリレート95重量%及びメチルアクリレー
ト5重量%からなるメタクリル樹脂、アルキルスルホン
酸ナトリウム(エレクトロストリッパーPC−2、花王
(株)製)、チオエーテル系抗酸化剤(MARS AO−412
S、アデカ・アーガス化学(株)製)、フエノール系抗
酸化剤(MARS AO−60、アデカ・アーガス化学(株)
製)、及びその他の添加剤を第1表に示す配合割合で予
備混合した。
この混合物を40φ押出機を用い250℃でペレット化し
たのち、80℃で5時間乾燥した。次に3オンス射出成形
機によって温度260℃、1ショットの成形サイクル5
分、金型温度70℃で射出成形して150×150×3mmの平板
を得た。この平板を23℃、50%RHの恒温度で24時間状態
調整したのち、表面抵抗値及び半減期を測定した。その
結果を第1表に示す。
なお表面抵抗値は極超絶縁計SM−10型(東亜電波工業
製)を用いて測定し、半減期はスタティックオネストメ
ーター(宍戸商会製)を用いて測定した。
また、アルキルスルホン酸ナトリウム(エレクトロス
トリッパーPC−2、花王(株)製)の水可溶成分を下記
の条件で分析した結果、C11〜C15の直鎖状及び分枝状ア
ルキルのスルホン酸ナトリウムの混合物、特にC12〜C14
の直鎖状、分枝状アルキルスルホン酸ナトリウムの混合
物が主成分であることが判明した。なお水可溶成分は82
重量%であった。
<分析条件> 水可溶成分溶液を100℃で窒素ブローしながら蒸発乾
固したのちトリメチルシリル化して難揮発性化合物を揮
発性化合物に変えてガスクロマトグラフィー・マススペ
クトル法(GC・MS法)にて同定・定量した。なお、GC・
MS法の条件としては、機種;ヒューレットパッカード社
製(GC;HP5890型、MS;HP5970B型)カラム;DB−1キャピ
ラリー、長さ30m、インジェクション温度;300℃、キャ
リア;ヘリウムの条件で測定した。
(注) 1) アルキルスルホン酸ナトリウムはエレクトロスト
リッパーPC−2 2) チオエーテル系抗酸化剤はMARK AO−412S 3) フェノール系抗酸化剤はMARK AO−60 4) ホスファイトは、MARK 2112 5) 高級アルコールは、ステアリルアルコールとセチ
ルアルコールの50重量%の混合物 6) ジュタノールアミドは、ステアリン酸ジエタノー
ルアミド 7) 帯電防止能のバラツキは150×150×3mm平板の4
角と中央の5点×両面=10点の表面抵抗値を測定して、
最小値と最大値を比較した。
実施例10〜17、比較例5〜8 第2表に示す配合割合でペレットを製造し、80℃で5
時間乾燥した。次にスクリュー径60mmφ、L/D=32ベン
ト付単軸押出機を用いて押し出しシート成形を行った、
ダイはフィッシュテール式、リップ開度は3mm、押出機
温度及びダイス温度は270℃、ポリッシングロール温度
は130℃の条件下で、シートの厚みはダイ出口のポリッ
シングロールのクリアランスで2.0mmを目標に押出機の
吐出量で調整しながら行った。ここで得たシートを実施
例1〜9と同様にして調整し、測定した。その結果を第
2表に示す。
なお、バンクとは、シートの両サイドと中央の厚みを
均一にするために、ポリッシングロール間の入口に溶融
樹脂を少し溜める樹脂溜まりのことを云う。このバンク
内に気泡が入ると、シートの外観不良等の原因となり、
商品価値が全くなくなる。
(注) 1) メチルメタクリレート95重量%及びエチルアクリ
レート5重量%からなるメタクリル樹脂 2) アルキルスルホン酸ナトリウムはエレクトロスト
リッパーPC 3) チオエーテル系抗酸化剤は、MARK AO−23 4) フェノール系抗酸化剤は、MARK AO−30 5) ホスファイトは、MARK 329K 6) 高級アルコールは、NAA−42(日本油脂(株)
製) 7) グリセリンの脂肪酸エステルはグリセリンモノス
テアレート 8) シート両面の表面抵抗値の差を比較した。
実施例18〜22、比較例9〜12 アクリル系多段重合体の調製; 冷却器つき反応容器内にイオン交換水250部、スルホ
コハク酸エステルソーダ塩1部、ソデウムホルムアルデ
ヒドスルホキシレート0.05部を仕込み、窒素気流下で撹
拌後、10部のMMA、0.05部のAMAを仕込む。
MMA中にはMMAに対して0.1%のCHPを溶解させる。以降
の段階で加えられる全てのモノマーについても、特別の
記載のない限り、それぞれのモノマーに対して0.1%のC
HPが含まれている。
反応容器は、窒素気流下に200rpmの回転数で撹拌しな
がら70℃に昇温し、30分撹拌すると、層(A)の重合が
完了する。つづいて10部のMMA、10部のBuA、0.10部のAM
Aの混合物を10分間にわたって添加し、更に40分保持す
ると第2段階の重合が完了する。つづいて38部のBuA、
0.20部のAMA、2.0部のBDからなる第3層成分を10分間に
わたって添加し、更に40分保持すると第3層の重合が完
了する。次に、10部のMMA、10部のBuA、0.10部のAMAか
らなる第4層成分を10分間で滴下し、更に50分間保持す
るとゴム層(B)の重合が完了する。
更に、10部のMMA、0.03部のn−OSHからなる最外層
(C)成分を10分間で添加重合して、5層からなるアク
リル系多段重合体(B−1)を合成した。
各層の重合終了後のサンプリング試料の電子顕微鏡に
よる観察によって、各層の重合時には新しい粒子の生成
が起こらず、完全なシード重合が行われていることを確
認した。
得られるエマルジョンは、塩化アルミニウムを用いて
凝折、凝集、固化反応をおこない、過、水洗後、乾燥
したアクリル系多段重合体(B−1)を得た。
なお、略語は下記の如くである。
メチルメタクリレート:MMA ブチルアクリレート:BuA アリルメタクリレート:AMA 1,3−ブチレンジメタクリレート:BD クメンハイドロパーオキサイド:CHP n−オクチルメルカプタン:n−OSH 上記で調製したアクリル系多段重合体を用いて第3表
に示す配合割合でペレットを製造し、80℃で5時間乾燥
した。次に実施例10〜17と同条件で押し出しシート成形
を行ない、シートを得た。その結果を第3表にまとめて
示した。
(注) 1) メチルメタクリレート90重量%及びメチルアクリ
レート10重量%からなるメタクリル樹脂 2) アルキルスルホン酸ナトリウムはスタテクサンK
−1(バイエル社製) 3) チオエーテル系抗酸化剤は、MARK AO−412S 4) フェノール系抗酸化剤は、MARK AO−20 5) ホスファイトは、MARK 1178 6) 高級アルコールは、カルコール(花王(株)製) 7) その他の添加剤 TEA;トリエタノールアミン DEA;ジエタノールアミン SS−10;ソルビタンモノステアレート MYS−55;ポリエチレングリコールモノステアレート BS−20:ポリオキシエチレンステアリルエーテル(日
光ケミカルズ(株)製) TAMDS−4;ポリオキシエチレンアルキルアミン・ステ
アリン酸アミド(日光ケミカルズ(株)製) TDP−10;ポリオキシエチレンアルキルエーテルリン酸
塩(日光ケミカルズ(株)製) 第1表、第2表、第3表の結果から、次のことが明ら
かである。本発明の樹脂組成物(実施例1〜22)は、い
ずれも安定した帯電防止能を有し、かつ、射出成形押し
出しシート成形時の熱安定性が良好なので、成形安定性
に優れ、成形時のトラブルの発生はなかった。
一方、比較例1〜12に示したようにチオエーテル系抗
酸化剤を添加しない樹脂組成物は帯電防止能のバラツキ
が認められただけでなく、成形時のトラブルが頻繁に発
生した。
〔発明の効果〕
以上のように、本発明のメタクリル樹脂組成物は、安
定した帯電防止能を有し、かつ、射出成形安定性及び押
し出しシート成形安定性にも優れたものである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI C08K 5:36 5:42) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) C08L 33/06 - 33/14 C08L 9/00 - 9/10 C08L 51/00 - 51/06 C08K 5/00 - 5/59

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(a) メチルメタアクリレート60重量%
    以上を有するメタクリル樹脂 100重量部 (b) アルキルスルホン酸のアルカリ金属又はアルカ
    リ土類金属塩 0.1〜5重量部 (c) チオエーテル系抗酸化剤 0.1〜5重量部 からなる耐熱安定性に優れた帯電防止性メタクリル樹脂
    組成物。
  2. 【請求項2】請求項1に記載された組成物と (d) 該組成物中のメタクリル樹脂成分(a)100重
    量部当り5重量部以下のフェノール系抗酸化剤 とからなる耐熱安定性に優れた帯電防止性メタクリル樹
    脂組成物。
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