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JP2958187B2 - 磁気ディスク装置 - Google Patents

磁気ディスク装置

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JP2958187B2
JP2958187B2 JP10118292A JP10118292A JP2958187B2 JP 2958187 B2 JP2958187 B2 JP 2958187B2 JP 10118292 A JP10118292 A JP 10118292A JP 10118292 A JP10118292 A JP 10118292A JP 2958187 B2 JP2958187 B2 JP 2958187B2
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magnetic core
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正則 田辺
真治 成重
哲夫 小林
三男 須田
孝佳 大津
詔文 宮本
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Hitachi Ltd
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Hitachi Ltd
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Publication date
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、記録用ヘッドと再生用
ヘッドを分離して一体形成した複合型薄膜磁気ヘッドを
搭載した磁気ディスク装置に係り、特に工業生産が可能
で且つ高性能な複合型薄膜磁気ヘッドを搭載した磁気デ
ィスク装置に関する。
【0002】
【従来の技術】近年の磁気ディスク装置は、記憶容量の
増大に伴う高記録密度を行なうために高保磁力の磁気デ
ィスクが使用され、この高保磁力な磁気ディスクにデー
タを効率良く記録再生する磁気ヘッドが要求されてい
る。この様な要求に応えるための磁気ヘッドは、インダ
クタンスが小さく、高い周波数に対しても大きい再生出
力が得られる薄膜磁気ヘッドが好適であり、特に最近は
記録用ヘッドと再生用ヘッドを分離して一体形成した複
合型薄膜磁気ヘッドが採用されている。この複合型薄膜
磁気ヘッドは、記録ヘッド、再生ヘッドをそれぞれの能
力を最大に発揮する様に設計することができ、例えば記
録ヘッドは、再生能力に妥協することなく、(1)ヘッ
ドの磁気コアを厚くすること、(2)磁気ギャップ深さ
を短くすること、(3)磁気コアに飽和磁束密度の大き
い材料を用いること等により記録能力を向上することが
できると共に、再生ヘッドは、磁気抵抗効果型の磁気ヘ
ッドを採用することにより、磁気ディスクの周速に関係
なく且つ従来のインダクティブ型ヘッドより高い出力感
度が得ることができる。尚、従来技術による複合型薄膜
磁気ヘッドは、例えば特開昭59−30223号公報、
特開昭59−121617号公報、特開昭61−145
718号公報及び日経エレクトロニクス1990年9月
30号(No537)第88頁乃至第89頁の「MRイ
ンダクティブ複合薄膜磁気ヘッドの構造」の記事に記載
されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】前述の従来技術による
複合型薄膜磁気ヘッドは、個々の記録及び再生ヘッドを
極力簡単な構造にして製造工程を簡略化しなければ工業
生産が困難である。このため、各ヘッドの設計に対して
は従来のような相互の制約よりもむしろ製造工程からの
制約をより多く考慮にいれる必要がある。とりわけ、記
録ヘッドの場合は、上記(1)ヘッドの磁気コアを厚く
することは狭トラック幅加工の精度が著しく要求され、
(2)磁気ギャップ深さを短くすることは再生ヘッドと
の合わせ精度が要求されるために製造工程からの制約が
極めて大きいと言う不具合があった。
【0004】本発明の目的は、記録用ヘッド各部の寸法
ばらつき許容量を十分大きくしつつ、高保磁力媒体に高
記録密度でデータを記録再生することができる磁気ディ
スク装置を提供することである。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、本発明は、記録用ヘッドと再生用ヘッドを分離し
て一体形成した複合型薄膜磁気ヘッドと該磁気ヘッドに
よりデータを磁気ディスクに記録再生するデータ記録再
生回路を備える磁気ディスク装置において、前記記録用
ヘッドは下部磁気コア及び該下部磁気コアと磁気ギャッ
プ層を挟んで対向し且つ段差部を有する上部磁気コアと
を含み、前記データ記録再生回路によって段差部が磁気
ディスク対向部近傍の上部磁気コアより先に磁気飽和す
る範囲の記録電流値でデータ記録を行うことを第1の特
徴とする。
【0006】また本発明は、記録用ヘッドと再生用ヘッ
ドを分離して一体形成した複合型薄膜磁気ヘッド及び磁
気ディスクとを備える磁気ディスク装置において、前記
記録用ヘッドは、下部磁気コア及び該下部磁気コアと一
端で磁気ギャップ層を挟んで対向する上部磁気コアとを
含み、該上下部磁気コアの磁気ディスク対向部の厚さで
あるポール長と、前記磁気ギャップ層の合計厚さ(T
t)と、前記上下部磁気コアの前記磁気ギャップ対向部
長さであるギャツプ深さ(Gd)と、前記磁気コアの飽
和磁束密度(Bs)とが、磁気ディスク上に形成された
磁気記録媒体の厚さ(tm)及びその保持力(Hc)に
対し、前記ヘッド磁気コア飽和磁束密度の基準値Bso
を1.0T,前記磁気記録媒体の厚さの基準値tmoを
25nm,前記磁気記録媒体保持力の基準値Hcoを1
200Ocとしたとき、以下の式を満足することを第2
の特徴とする。 Gd・tm’≦0.7・Tt・Bs’/Hc’−1.0 tm’=tm/tmo Bs’=Bs/Bso Hc’=Hc/Hco
【0007】更に本発明は、前記特徴1乃至2の磁気デ
ィスク装置において、前記記録用ヘッドが、下部磁気コ
ア及び該下部磁気コアと磁気ギャップ層を挟んで対向し
且つ段差部を有する上部磁気コアとを含み、前記上下部
磁気コアが飽和磁束密度1.3T以上,透磁率100乃
至1000の磁性合金であり、磁気ディスクの磁気記録
面の厚さ(tm)が25±10nm,その保持力(H
c)が1200±400Oeに対し、前記上下部磁気コ
アの磁気ディスク対向部の厚さと前記磁気ギャップ層の
厚さTtが1.5μm以上6.5μm以下であることを
第3の特徴とする。
【0008】また本発明は、前記特徴の磁気ディスク装
置において、上下部磁気コアの材料が、Co−Ni−F
e又はCo−Ni−Fe−Pd合金であることを第4の
特徴とする。
【0009】また本発明は、前記記録用ヘッドは、下部
磁気コア及び該下部磁気コアと磁気ギャップ層を挟んで
対向し且つ段差部を有する上部磁気コアとを含み、前記
上下部磁気コアが飽和磁束密度1.0T程度,透磁率1
000程度の磁性合金であり、磁気ディスクの磁気記録
面の厚さ(tm)が25±10nm,その保持力(H
c)が1200±400Oeに対し、前記上下部磁気コ
アの磁気ディスク対向部の厚さと前記磁気ギャップ層の
合計厚さ(Tt)が2.0μm以上8.0μm以下であ
ることを第5の特徴とし、前記上下部磁気コアの材料が
Ni−Fe合金であることを第6の特徴とする。
【0010】
【0011】
【0012】
【作用】前記第1の特徴による磁気ディスク装置は、記
録用ヘッドの書込みギャップ近傍の磁気コアが磁気飽和
しない様にデータ書込みを行なうため、オーバーライト
値を記録電流と共に単調に減少することができる。ま
た第2の特赦による磁気ディスク装置は、磁気コアの材
質を所定範囲の飽和磁束密度及び透磁率の材質に選択し
たことによって、磁気コアの磁気飽和を抑制することが
できる。更に第3の特徴による磁気ディスク装置は、磁
気ディスクの磁気記録面厚さ及び磁気ヘッド構成部の各
寸法等を所定の範囲に選択することによって磁気コアの
磁気飽和を抑制することができる。前記第4の特徴によ
る磁気ディスク装置は、前記上下部磁気コアの材料を選
択することにより磁気コアの磁気飽和を抑制することが
できる。
【0013】前記第5の特徴による磁気ディスク装置
は、記録用ヘッドの磁気コアの材質を所定の飽和磁束密
度及び透磁率の材質に選択し、且つ上下磁気コアの磁気
ディスク対向部乃至磁気ギャップ層の厚さを所定範囲に
選択したことにより、磁気コアの磁気飽和を抑制するこ
とができる。更に第6の特徴による磁気ディスク装置
は、前記上下部磁気コアの材料を選択することにより磁
気コアの磁気飽和を抑制することができる。これら磁気
ディスク装置は、該磁性材料の選択の自由度を広げるこ
とができ、記録用ヘッド各部の寸法ばらつき許容量を十
分大きくしつつ、高保磁力媒体に高記録密度でデータを
記録再生することができる磁気ディスク装置を提供する
ことができる。
【0014】
【実施例】
<本発明の原理>以下、本発明の一実施例による複合型
薄膜磁気ヘッドを搭載した磁気ディスク装置を説明する
が、まず本発明の原理について図7乃至図14を用いて
説明する。一般に、前記記録用ヘッドの記録能力は該ヘ
ッドによって最初に記録された信号が次にそれより短い
波長の信号で重ね記録された場合における、最初の記録
信号の消え残り比率(オ−バライト値[Over Wr
ite Modulation]:重ね書き特性又は前
歴特性とも呼ばれる)によって評価される。磁気ディス
ク装置では磁気ディスクへのデータ記録が不十分(例え
ば、オ−バライト値が−20dB以上)な場合は、これ
を高感度な再生ヘッドを持ってしても十分なデータ再生
信号/雑音の比率(S/N値)が得られず、データ再生
のエラ−が生ずる。本願の発明者らは該オーバライト値
劣化について実験結果を基に次の様に考察した。
【0015】[オーバーライト特性不良原因1]本願発
明者らは、前記オ−バライト特性が、記録される側の磁
気ディスクの磁気特性、磁気ディスクと磁気ヘッド間の
浮上スペ−シング量及び記録波長によっても変化するこ
とを実験等によって明らかにした。即ち、異なる特性の
磁気ヘッドH1及びH2を対象にした実験で、図7に示
す如く記録媒体の保磁力Hcが大きいほどオ−バライト
値OWが増加し、図8に示す如く膜厚tmが厚いほどオ
−バライト値OWが増加し、図9に示す如く浮上スペ−
シング量hfが小さいほどオ−バライト値OWが減少し、
図10に示す如く記録波長λが小さくなって、より高記
録密度になる程オ−バライト値OWが増加することを明
らかにした。
【0016】図11は上記実験に用いたヘッドの記録磁
界を計算によって求め、それぞれのオ−バライト実測値
(OW)と前記記録磁界/媒体保磁力比率(Hx/Hc)
との対応を磁気ディスク媒体の膜厚(tm)およびスペ−
シング量(hf)をパラメ−タとして整理して示し、破線
が浮上量0.08μmの場合、実線が浮上量0.12μm
の場合である。同図より、媒体の膜厚(tm)を薄くする
ほど、及び浮上スペ−シング量(hf)を小さくするほ
ど、同じオ−バライト値を得る記録磁界がより小さくて
済むことがわかる。例えば各ヘッドは媒体の膜厚をケー
スC3(tm=40nm)からケースC1(tm=20nm)の
様に薄くするとオーバーライト値が減少し、浮上量を
0.12μm(実線)から浮上量0.08μm(破線)に
減少してもオーバーライト値が減少することが判る。こ
れら現象は、媒体の膜厚を薄くすることにより、またス
ペ−シングを小さくするほど媒体からの反磁界が減り、
単に媒体の保磁力を小さくする場合に比べ、より小さい
記録磁界で十分なオ−バライト性能が得られるようにな
るものと理解できる。
【0017】また、図12は図11同様にオ−バライト
実測値(OW)と前記記録磁界/媒体保磁力比率(Hx
/Hc)との対応を、記録波長λをパラメ−タとして整
理したものである。同図より、記録波長0.5μmのケ
ースC4と記録波長0.3μmのケースC5を比べる
と、より高記録密度になる程、同じオ−バライト値(例
えば−30dB)を得る記録磁界がより大きく必要とす
ることが判る。かかる記録波長の影響についても前記反
磁界による説明が可能と考えられる。
【0018】[オーバーライト不良原因2]しかし、こ
の様なオ−バライト特性は、記録磁界の最大値だけでは
説明できない変化を示す場合があることを本願発明者ら
は図13及び図14に示す実験によって明らかにした。
この図13はオ−バライト値と磁気ヘッド記録電流によ
る起磁力mmfとの関係に対する3種類のヘッドa,b
及びcに関する実験結果を示したものであり、図14は
前記ヘッドa及びcに関するS/Nと起磁力mmfの関
係の実験結果を示す。
【0019】本発明者らはかかる実験事実を整理したと
ころ、起磁力を増加していく場合に該オ−バライト値が
ほぼ単調に減少するヘッドa(図13参照)は、概ねオ
−バライト値が前記記録磁界の最大値と良好に対応して
起磁力増加に対してS/N比が増加する(図14参照)
が、反面、起磁力増加に対して前記オ−バライト値が増
加する(図13参照)ヘッドcは起磁力増加に対してS
/N比が減少する特性があることを明らかにした。この
現象により発明者らは、オーバーライト特性が前記記録
磁界の最大値と対応せずに別の要因によって変化するこ
とを考え、さらに実験事実の整理をすすめたところ、起
磁力増加に対して前記オ−バライト値が増加するのは、
ほとんどの場合起磁力増加に対して再生出力が低下する
現象と連動していることが判明した。後でも述べるが、
起磁力増加に対して再生出力が低下する場合は、ディス
クノイズも大きくなるため、ト−タルとしてS/N比も
起磁力増加に対して低下する。
【0020】図13及び図14はかかる状況をよく表し
ている。即ち、起磁力増加に対してオ−バライト値がほ
ぼ単調に減少するヘッドaは、起磁力増加に対してS/
N比がほぼ単調に増加し、起磁力増加に対して途中から
オ−バライトが増加するヘッドcは、起磁力増加に対し
てS/Nが途中から減少する。
【0021】従って、磁気ディスク装置として十分作動
しうる性能を安定に確保するためには、起磁力増加に対
してS/N比がほぼ単調に増加し、且つオ−バライトが
ほぼ単調に減少する磁気ヘッドと磁気ディスクの組合せ
であることが望ましい。従って、図13によれば、磁気
ディスク装置の性能の目安であるオ−バライト−20d
B以下で且つ起磁力増加に対して前記オ−バライトが減
少する起磁力の範囲Δmmfは、単調に減少するのみの
ヘッドaが最も大きく(Δmmfa>Δmmfb>Δm
mfc)、磁気ディスク装置の高性能化と量産に適して
いることがわかる。また、図14によれば、同じく磁気
ディスク装置の性能の目安であるS/N比>30dB以
上で且つ起磁力増加に対して前記S/N比が増加する起
磁力の範囲Δmmfは、単調に減少するのみのヘッドa
の方が大きく(Δmmfa’>Δmmfc’)、磁気デ
ィスク装置の高性能化と量産に適していることがわか
る。
【0022】発明者らは、この起磁力増加に対して再生
出力が低下する原因は、ヘッド磁気ギャップ先端から漏
れる記録磁界の分布がブロ−ドになることによる媒体磁
化遷移幅の拡大に主に起因し、記録磁界の勾配と良く対
応すると考察した。そして、起磁力増加に対して再生出
力が低下する場合には前記オ−バライト値は記録磁界の
最大値のみならず該磁界の勾配、特に媒体保磁力近傍に
おける磁界勾配と密接に関連している可能性があるもの
と考えた。
【0023】発明者らはこの磁界勾配について考察した
結果、磁気ヘッドを励磁したときに磁気飽和の始まる場
所が上部磁気コアの段差部から上部磁気コア先端の磁気
ギャップ対向部に移り、ヘッド先端に広がる記録磁界分
布の上部磁気コア側の磁界勾配が記録電流増加と共に緩
やかとなる傾向を示すのではないかと考えた。即ち、一
般に媒体磁気特性が一定の場合、磁化反転の急峻性は該
ヘッド上部磁気コア側の記録磁界勾配が緩やかなほど悪
化し、係る記録磁化信号を再生した場合、磁化反転に対
応して得られる出力波形の半値幅が拡がり、特に高記録
密度で記録された場合には著しい再生出力の低下を招く
ことから、前記磁界勾配劣化の原因は、磁性体膜厚の厚
膜化または磁気ギャップ深さの短小化を施した薄膜磁気
ヘッドの場合、磁気ヘッドを励磁したときにヘッド先端
に広がる記録磁界分布の上部磁気コア側の磁界勾配が記
録電流増加と共に緩やかとなるため、再生出力も記録電
流増加と共に低下するものと考えた。
【0024】従って本願の発明者らは、起磁力増加時の
再生出力低下を防止するためには、上部磁気コア先端の
磁気ギャップ対向部における磁気飽和を抑制すればよい
と考え、オ−バライト値が前記記録電流値と共に単調に
減少する範囲に前記記録電流値を設定できるように磁気
ヘッド及び磁気ディスクの組合せを適正化することを発
明した。
【0025】この様に発明者らは、磁気ディスク装置に
おけるオーバーライト値悪化の原因が、前記[原因1]
の他に磁気ヘッドの上部磁気コア側の磁界勾配が緩やか
となる現象に起因することを解明し、この磁場勾配劣化
をも防止するため、磁気ディスク媒体についてはその膜
厚を薄くして該媒体からの反磁界を減少し、ヘッドにつ
いては上下磁気コアと磁気ギャップの合計厚さを薄く、
ギャップ深さを長くする構造とすることにより、ヘッド
を励磁したときに磁気飽和の始まる場所が上部磁気コア
先端の磁気ギャップ対向部から上部磁気コアの段差部に
戻り、記録電流増加時の上部磁気コア側の磁界勾配が緩
やかとなる現象を防止した磁気ディスク装置を発明し
た。これにより本発明による磁気ディスク装置は、大幅
な、又は特別なヘッド構造の改善なしに再生出力低下と
オ−バライトの増加が防止でき、しかも量産に適してい
る。
【0026】尚、従来の記録再生兼用型ヘッドの場合は
再生性能維持又は向上の制約により係る上部磁気コア先
端での磁気飽和の防止は難しく、例えばこの部分のみを
例えばCo−Ni−Fe−Pd系結晶質材料等の適用に
より飽和磁束密度を高くする、又は下部側先端に磁束が
集中しやすくするなどの大幅なヘッド構造の改善が必要
と考えられる。
【0027】<磁気ディスク装置全体の概略>以下、図
面を参照しながら本発明の一実施例による磁気ディスク
装置を詳細に説明する。図1は本発明が適用される薄膜
磁気ヘッドを搭載した磁気ディスク装置の構成を説明す
るための概略図である。この磁気ディスク装置は、デー
タが記録再生される磁気記録媒体に相当する磁気ディス
ク2,該ディスク2を保持して高速回転するスピンドル
モータ3,前記ディスク2にデータを記録再生する磁気
ヘッドアッセンブリ400,該アッセンブリ400をヘ
ッドアーム6を介してディスク2の半径方向に移動する
アクセッサ7とから構成されるHDA(ヘッド ディス
クアッセンブリ)1と、前記スピンドルモータ3の回転
を制御するディスク回転制御回路8と、前記アクセッサ
7に磁気ヘッドアッセンブリ400の移動を指示するヘ
ッド位置決め回路9と、磁気ヘッドアッセンブリ400
によるデータの記録再生を指示するデータ記録再生回路
10とから構成される。
【0028】この様に構成された磁気ディスク装置は、
ディスク回転制御回路8が磁気ディスク2を所定回転数
で回転を保持した状態でヘッド位置決め回路9がアクセ
ッサ7によって磁気ヘッドアッセンブリ400を磁気デ
ィスク2の目標トラックに位置付けした後に、データ記
録再生回路10の指示によって該アッセンブリ400が
ディスク2にデータの記録再生を行なう様に動作する。
【0029】本発明が適用される磁気ディスク装置は、
小型から大容量の大型磁気ディスク装置にも適用するこ
とができる。例えば小型磁気ディスク装置は図2に示す
如く、小径,例えば3インチ径の磁気ディスク12と、
該ディスク12にデータの記録再生を行なう磁気ヘッド
アッセンブリ13と、該ヘッドアッセンブリ13を回転
的に移動するロータリアクセッサ14と、図示しないス
ピンドルモータ及び各回路とをHDA11に一体的に収
納する様に構成される。また大容量磁気ディスク装置に
おいては、図3に示す如く、中径,例えば8インチの複
数磁気ディスク22と、該複数磁気ディスク22にデー
タの記録再生を行なう複数の磁気ヘッドアッセンブリ2
6と、この複数の磁気ヘッドアッセンブリ26を一体的
に移動するボイスコイルモータ27とをHDA21に収
納する様に構成される。
【0030】また、前述の大容量磁気ディスク装置に使
用される磁気ヘッドアッセンブリは、図4(a)に示す
如く、薄膜技術によって形成される磁気ヘッド40を持
つ磁気ヘッドスライダ4を、弾性的なジンバル5が磁気
ディスクの回転方向に対して直交するように支持する構
造であり、小型磁気ディスク装置に使用される磁気ヘッ
ドアッセンブリは、図4(b)に示す如く薄膜技術によ
って形成される磁気ヘッド40を持つ磁気ヘッドスライ
ダ4を、弾性的なジンバル5が磁気ディスクの回転方向
に対してほぼ並行するように支持する構造である。これ
ら磁気ヘッドスライダの支持方向の差異は次の通りであ
る。即ち、大型の磁気ディスク装置は、磁気ヘッドの高
速位置決め要求に応えるためにリニアボイスコイルモー
タを採用して磁気ヘッドスライダをディスク半径方向に
直線移動するためにスライダをトラックに対して直角に
支持し、小型磁気ディスク装置は、小型化のために回転
的に駆動するリニアモータによって磁気ヘッドスライダ
をディスク半径方向に円弧状移動するためにスライダを
トラックに対して並行に支持する所謂ストレート型のた
めである。
【0031】<本実施例による磁気ヘッド>前記磁気ヘ
ッドスライダは、図5に示す如く、ディスク表面に浮上
するスライダ面に負圧発生用に設けられたヘッドスライ
ダレール44の空気流出端側面に薄膜技術により本実施
例の特長である記録再生分離/複合型薄膜磁気ヘッド4
0が形成されている。この記録再生分離/複合型薄膜磁
気ヘッドは、図6に示す如く、前記ヘッドスライダ40
の基板100上にアルミナ等の絶縁部材を介して再生ヘ
ッド102、記録ヘッド101を順次積層形成して両ヘ
ッドを分離且つ複合化したものである。
【0032】この再生ヘッド102は、磁気抵抗効果を
応用した高感度の磁気抵抗効果型磁気ヘッドであり、磁
気ディスクのデータ磁化以外の外部磁界をシ−ルドする
上部シ−ルド膜107及び下部シ−ルド膜106と、該
上下シ−ルド膜106及び107間に形成される磁気抵
抗効果検出部(MR膜、バイアス膜及び磁区制御膜等)
108と、該MR膜等よりなる磁気抵抗効果検出部10
8で検出した磁気ディスクのデータ磁化に対応した抵抗
変化を外部で電圧信号に変換すべく電気的に引き出すた
めの電極端子109より基本的に構成される。この磁気
抵抗効果によりデータを読み出す領域は、磁気抵抗効果
検出部108の奥行き寸法(MR高さ)111と2つの
電極端子109の間隔(トラック幅)112で規定され
る。
【0033】また、記録ヘッド101は前記再生ヘッド
102の上部にアルミナ等の絶縁部材を介して形成され
るインダクティブヘッドであり、下部磁気コア104
と、上部磁気コア103と、該上下部磁気コア103及
び104間に充填されるホトレジスト等の有機材料から
なる非磁性絶縁層110と、該薄膜磁気ヘッドを励磁す
るためのCu等の金属導体からなるコイル105により
基本的に構成される。さらに、該薄膜磁気ヘッド先端の
媒体対向部に設けられた、前記上部磁気コア103及び
下部磁気コア104の各先端部、即ち、上部ポ−ル11
3及び下部ポ−ル114は、アルミナ等セラミック材料
からなる非磁性絶縁層で形成された磁気ギャップ115
を介して対向している。図15は前記記録ヘッド101
の断面概略図である。同図において、Ttは上部ポ−ル
113、下部ポ−ル114及び磁気ギャップ115の各
層の合計厚さであり、Gdは前記上下ポ−ルの磁気ギャ
ップ対向部長さ、即ちギャップ深さであり、Hwは前記
上下磁気コアの対向間隔(窓高さ)である。
【0034】該記録ヘッド101は、まず、前記ポ−ル
のトラック幅加工精度が概略±0.5μm程度となるよ
うに、Ttが概略3〜6μm程度、窓高さHwが概略3
〜7μmと成るように設計される。また、該記録ヘッド
の下側に形成した前記再生ヘッドの磁気抵抗効果部奥行
き(MR高さ)111との合わせ加工精度とギャップ深
さGd自体のマ−ジンを考え、Gd変動幅は、概略1〜
3μmまで許容できるのが望ましい。
【0035】この様に構成された再生ヘッド102及び
記録ヘッド101は、図5に示すヘッドスライダレール
44の空気流出端側面に図6の前方が上向きに成るよう
に配置されて磁気ディスク上に浮上するものである。
【0036】[本実施例による磁気ヘッドのポイント]
さて、本実施例による記録再生分離/複合型薄膜磁気ヘ
ッドは、前記磁気コアとして飽和磁束密度が1.3T以
上で且つ透磁率が100以上1000以下の磁性材料を
使用する。具体的な例としては、前記記録用ヘッド10
1は、前記上下部磁気コア103及び104の材質がC
o−Ni−Fe又はCo−Ni−Fe−Pd等の、飽和
磁束密度1.3T以上の3元系又は4元系の合金とし、
磁気ディスク記録面の厚さ(tm)が25±10nm,
保磁力(Hc)が1200±400 Oeの場合、前記
上下磁気コアの磁気ディスク対向部の厚さと前記磁気ギ
ャップ層の合計厚さTtを1.5μm以上6.5μm以
下に構成する。
【0037】この材質等は、上下部磁気コア103及び
104の材質をNi−Feとし、磁気媒体の厚さ(t
m)が25±10nm,保磁力(Hc)が1200±4
00Oeの場合、前記上下部磁気コアの磁気ディスク対
向部の厚さと前記磁気ギャップ層の合計厚さTtを2.
0μm以上 8.0μm以下としても良い。尚、前記磁
気コアとして飽和磁束密度及び透磁率を規定した理由
は、後述する記録電流の設定を容易にするためである。
【0038】<本実施例による磁気ディスク及びデータ
記録再生波長>本実施例における磁気ディスクは、1イ
ンチ当り2000トラック以上のトラック密度(200
0TPI)且つ1インチ当り45キロビット以上の線記
録密度(45キロBPI)であり、その磁気膜の厚さが
後述する所定範囲の厚さに設定されると共に該磁気膜が
所定範囲の保磁力に設定される。これら磁気膜の厚さ及
び保磁力の範囲は、後述する磁気ヘッドの構造及び材質
によって異なるものである。この様に構成した磁気ディ
スクにデータを薄膜磁気ヘッドにより記録する場合、本
実施例による磁気ディスク装置は、データ記録再生回路
により記録波長1.5μm以下の高記録密度記録を行な
う。この記録波長による記録電流値は、記録用ヘッドに
よって最初に記録された信号が次にそれより短い波長の
信号で重ね記録された場合における、最初の記録信号の
消え残り比率(オ−バライト値)が−20dB以下であ
ると共に、該オ−バライト値が記録電流値と共に単調に
減少する範囲に、且つ再生出力と雑音との比率(S/
N)が記録電流値と共に単調に増加する範囲にて駆動す
る。かかる電流設定範囲は、該上部磁気コア103の磁
気ディスク対向部が磁気飽和しない記録電流範囲、また
は記録電流値を増加する過程において該上部磁気コア段
差部の方が該上部磁気コア103の磁気ディスク対向部
より先に磁気飽和する記録電流範囲である。
【0039】<本実施例による磁気ヘッド,磁気ディス
ク,記録電流の組合せ>この様に本実施例による磁気デ
ィスク装置は、記録用の磁気ヘッドの材質を特定してオ
−バライト値が記録電流値と共に単調に減少する範囲に
記録電流範囲を制御すると共に、その磁気ヘッドにみあ
った磁気ディスクを使用することによって、高保磁力媒
体に十分記録再生可能で、起磁力増加時の再生出力低下
が十分小さく、且つ記録用ヘッド各部の寸法ばらつき許
容量を十分大きく確保することができる。
【0040】<他の実施例>前述の記録用ヘッド及び磁
気ディスクの各寸法等は、前記実施例に限られるもので
はなく、上下部磁気コアの磁気ディスク対向部の厚さ
(ポ−ル長)と前記磁気ギャップ層の合計厚さTt、前
記上下磁気コアの前記磁気ギャップ対向部長さ(ギャッ
プ深さ)Gd、前記磁気コアの飽和磁束密度Bsが、前
記磁気ディスク面上に形成された磁気媒体の厚さtm、
及び保磁力Hcに対し以下の式を満足するものであれば
更に多くの応用例が考えられる。図16はかかる状況を
模式的に示したものである。
【0041】
【数1】
【0042】さらに、前記記録用ヘッドは、そのコイル
巻数と前記記録電流値との積(起磁力)を1.0AT以
下に設定できる方がディスク装置の消費電力を抑制する
上で望ましく上記の各構成に対してはこれは十分可能で
ある。
【0043】また前記実施例においては電流設定範囲
が、該上部磁気コア103の磁気ディスク対向部が磁気
飽和しない記録電流範囲、または記録電流値を増加する
過程において該上部磁気コア段差部の方が該上部磁気コ
ア103の磁気ディスク対向部より先に磁気飽和する範
囲に設定、換言すれば磁気コアの飽和が不十分にするこ
とを説明したが、これはヘッド各部の寸法制限が少ない
ぶん、製造に好適である。次にこれを図17を用いて説
明する。図17はヘッド磁気コアの飽和磁束密度Bs及
び透磁率μが異なる各場合についてのヘッド記録磁界
(最大値)Hx/Hcと起磁力mmfの関係を示す。ケ
−スAはBs=1.7Bso,μ=500、ケ−スBは
Bs=1.3Bso,μ=1000、及びケ−スCはB
s=Bso,μ=1000であり、Bsoは1.0Tで
ある。Hx/Hcの目安としてケ−スCのほぼ磁気コア
飽和レベルに相当する1.5を選ぶと、かかる目安に対
してケ−スCよりBsの大きいケ−スBでは、ケ−スC
より小さい起磁力(mmfB<mmfC)でしかも磁気
コアが十分飽和しない状態でも到達する。更に、Bsが
大きい反面、透磁率の小さいケ−スAの場合も、該Hx
/Hcの目安に対し、起磁力は若干ケ−スBより大きい
(mmfA>mmfB)ものの、磁気コアが未飽和でも
十分到達する。従ってかかる比較結果より、通常のイン
ダクティブヘッドの場合は磁気コアが十分飽和する条件
で使う方がコアの透磁率の影響を受けず、一般的である
が、先に述べた出力低下現象が起こる可能性のある場合
は、必要なHx/Hcが得られる保証があれば磁気コア
の飽和が不十分でも、ヘッド各部の寸法変動の影響が少
なければ、むしろ望ましいと言える。かかる状況を図1
8〜図24に示すHx/Hcとヘッド主要部寸法との関
係によってより明白になる。
【0044】図18はヘッド先端合計厚さをパラメ−タ
としてHx/Hcと起磁力mmfとの関係を表したもの
である。同図において、厚さTt1<Tt2<Tt3に
対してHx/Hcの変動幅は起磁力が小さいほど(mm
f1<mmf2<mmf3)小さいことがわかる。図1
9は図18の結果を起磁力mmf1<mmf2<mmf
3をパラメ−タとしてHx/Hcとヘッド先端合計厚さ
との関係に書き改めたものである。同図によりTtによ
るHx/Hcの変動幅と起磁力との関係はより明白であ
る。
【0045】以下、図20〜図24は図19と同じ要領
でHx/Hcとヘッド各部寸法との関係をまとめたもの
である。即ち、図20はギャップ深さ、図21は段差部
カバレ−ジファクタ、図22はポ−ル高さ、図23は窓
高さ、そして図24は段差部テ−パ角のヘッド各部寸法
との関係を示す。ヘッド各部寸法によるHx/Hcの変
動幅は起磁力が小さいほど(mmf1<mmf2<mm
f3)小さいことが各図より明白である。なお、図23
よりHwは5μm程度から更に小さくするとHx/Hc
が急速に低下するため、製造バラツキも考慮し5±2μ
m以上であることが望ましいことがわかる。
【0046】以上の各実施例において、薄膜磁気ヘッド
の磁気コア材料として良く知られているNi−Feの飽
和磁束密度Bsは約1テスラであり、これより大きいB
sを有する材料としては例えば本文中に述べたCo−N
i−Fe−Pd結晶質材料が約1.3テスラ、Co−N
i−Fe系結晶質材料が約1.7テスラのBsを示す。
また、Fe−Ta−C系結晶質材料でも約1.7テスラ
のBsを示すものもある。また、磁気コア以外について
も一部例をあげて開示したが、これらの各部材料は上記
実施例に述べたものに限定されるものではない。
【0047】前記各実施例によれば、記録電流値を増加
する過程において記録用ヘッドにおける上部磁気コアの
磁気ディスク対向部が磁気飽和しないか又は、該上部磁
気コア段差部の方が該上部磁気コアの磁気ディスク対向
部より先に磁気飽和する範囲、即ちオ−バライト値が前
記記録電流値と共に単調に減少する範囲に、及びS/N
が記録電流値と共に単調に増加する範囲に前記記録電流
値を設定できるように、上下部磁気コアの磁気ディスク
対向部の厚さ(ポ−ル長)と前記磁気ギャップ層の合計
厚さTt、前記上下磁気コアの前記磁気ギャップ対向部
長さ(ギャップ深さ)Gd、上部磁気コア段差部の高さ
Hw、前記磁気コアの飽和磁束密度Bs、コイル巻数、
前記磁気ディスク面上に形成された磁気媒体の厚さt
m、及び保磁力Hc等の各パラメ−タに対しヘッド−媒
体を適正化できるので、薄膜磁性体、薄膜コイル及び非
磁性絶縁層を順次積層して、記録用ヘッドと再生用ヘッ
ドを分離して一体形成した複合型薄膜磁気ヘッド、特に
高保磁力媒体に十分記録再生可能で、起磁力増加時の再
生出力低下が十分小さく、且つ記録用ヘッド各部の寸法
ばらつき許容量を十分大きく確保できる複合型薄膜磁気
ヘッドを搭載した磁気ディスク装置を実現できる。
【0048】更に、前記記録用ヘッドコアに高飽和磁束
密度を有する磁性材料のうちの、低い透磁率のものでも
適用可能なため、該磁性材料の選択の自由度を広げると
共に、ヘッドと磁気媒体との適正な組み合わせ及び記録
電流値の適正な設定を可能とすることにより、工業的に
量産可能な複合型薄膜磁気ヘッドを搭載した磁気ディス
ク装置を実現できる。
【0049】
【発明の効果】以上述べた如く、データ記録再生回路に
よる書込み電流値/波長,磁気ディスクのTPI/BP
I,磁気記録面厚さ,磁気ヘッドの寸法及び材質を適性
な組合せにすることによって、記録用ヘッド各部の寸法
ばらつき許容量を十分大きくしつつ、高保磁力媒体に高
記録密度でデータを記録再生することができる磁気ディ
スク装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明が適用される磁気ディスク装置の概略
図。
【図2】小型磁気ディスク装置の外観概略図。
【図3】大容量磁気ディスク装置用ヘッドディスクアセ
ンブリの概略図。
【図4】ヘッドアセンブリの概略図。
【図5】薄膜磁気ヘッドを形成したヘッドスライダの概
略図。
【図6】記録再生分離/複合化薄膜磁気ヘッドの概略
図。
【図7】オーバーライトと媒体保磁力の関係を示す図。
【図8】オーバーライトと媒体膜厚の関係を示す図。
【図9】オーバーライトとヘッド浮上量の関係を示す
図。
【図10】オーバーライトと記録波長の関係を示す図。
【図11】オーバーライトとヘッド磁界/媒体保磁力と
の関係を示す図。
【図12】オーバーライトとヘッド磁界/媒体保磁力と
の関係を示す図。
【図13】オーバーライトとヘッド起磁力との関係を示
す図。
【図14】S/N比と起磁力との特徴を示す図。
【図15】記録用ヘッドの断面概略図。
【図16】本発明による記録用ヘッドのギャップ深さと
先端合計厚さとの関係を示す図。
【図17】ヘッド磁界/媒体保磁力とHx/Hcとの関
係を示す図。
【図18】ヘッド先端厚さと起磁力及びHx/Hcとの
関係を示す図。
【図19】Hx/Hcとヘッド先端合計厚さとの関係を
示す図。
【図20】Hx/Hcとギャップ深さとの関係を示す
図。
【図21】Hx/Hcとヘッド段差部カバージファクタ
との関係を示す図。
【図22】Hx/Hcとヘッドポール高さとの関係を示
す図。
【図23】Hx/Hcとヘッド窓高さとの関係を示す
図。
【図24】Hx/Hcとヘッド段差部テーパ各の関係を
示す図。
【符号の説明】
1…HDA、2…磁気ディスク、4…磁気ヘッドスライ
ダ、40…薄膜磁気ヘッド、400…磁気ヘッドアッセ
ンブリ、101…記録用ヘッド、102…再生用ヘッ
ド、103…上部磁気コア、104…下部磁気コア、1
05…導体コイル、110…非磁性絶縁層、113…上
部ポ−ル、114…下部ポ−ル、115…磁気ギャッ
プ。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 須田 三男 神奈川県小田原市国府津2880番地 株式 会社 日立製作所 小田原工場内 (72)発明者 大津 孝佳 神奈川県小田原市国府津2880番地 株式 会社 日立製作所 小田原工場内 (72)発明者 宮本 詔文 茨城県日立市久慈町4026番地 株式会社 日立製作所 日立研究所内 (56)参考文献 特開 平3−185601(JP,A) 特開 平3−276408(JP,A) 特開 平3−29104(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) G11B 5/02,5/09 G11B 5/127,5/31

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 記録用ヘッドと再生用ヘッドを分離して
    一体形成した複合型薄膜磁気ヘッドと該磁気ヘッドによ
    りデータを磁気ディスクに記録再生するデータ記録再生
    回路を備える磁気ディスク装置において、前記記録用ヘ
    ッドは下部磁気コア及び該下部磁気コアと磁気ギャップ
    層を挟んで対向し且つ段差部を有する上部磁気コアとを
    含み、前記データ記録再生回路によって段差部が磁気デ
    ィスク対向部近傍の上部磁気コアより先に磁気飽和する
    範囲の記録電流値でデータ記録を行うことを特徴とする
    磁気ディスク装置。
  2. 【請求項2】 記録用ヘッドと再生用ヘッドを分離して
    一体形成した複合型薄膜磁気ヘッド及び磁気ディスクと
    を備える磁気ディスク装置において、前記記録用ヘッド
    は、下部磁気コア及び該下部磁気コアと一端で磁気ギャ
    ップ層を挟んで対向する上部磁気コアとを含み、該上下
    部磁気コアの磁気ディスク対向部の厚さであるポール長
    と、前記磁気ギャップ層の合計厚さ(Tt)と、前記上
    下部磁気コアの前記磁気ギャップ対向部長さであるギャ
    ツプ深さ(Gd)と、前記磁気コアの飽和磁束密度(B
    s)とが、磁気ディスク上に形成された磁気記録媒体の
    厚さ(tm)及びその保持力(Hc)に対し、前記ヘッ
    ド磁気コア飽和磁束密度の基準値Bsoを1.0T,前
    記磁気記録媒体の厚さの基準値tmoを25nm,前記
    磁気記録媒体保持力の基準値Hcoを1200Ocとし
    たとき、以下の式を満足することを特徴とする磁気ディ
    スク装置。 Gd・tm’≦0.7・Tt・Bs’/Hc’−1.0 tm’=tm/tmo Bs’=Bs/Bso Hc’=Hc/Hco
  3. 【請求項3】 前記記録用ヘッドは、下部磁気コア及び
    該下部磁気コアと磁気ギャップ層を挟んで対向し且つ段
    差部を有する上部磁気コアとを含み、前記上下部磁気コ
    アが飽和磁束密度1.3T以上,透磁率100乃至10
    00の磁性合金であり、磁気ディスクの磁気記録面の厚
    さ(tm)が25±10nm,その保持力(Hc)が1
    200±400Oeに対し、前記上下部磁気コアの磁気
    ディスク対向部の厚さと前記磁気ギャップ層の厚さTt
    が1.5μm以上6.5μm以 下であることを特徴とす
    る請求項2記載の磁気ディスク装置。
  4. 【請求項4】 前記上下部磁気コアの材料が、Co−N
    i−Fe又はCo−Ni−Fe−Pd合金であることを
    特徴とする請求項3記載の磁気ディスク装置。
  5. 【請求項5】 前記記録用ヘッドは、下部磁気コア及び
    該下部磁気コアと磁気ギャップ層を挟んで対向し且つ段
    差部を有する上部磁気コアとを含み、前記上下部磁気コ
    アが飽和磁束密度1.0T程度,透磁率1000程度の
    磁性合金であり、磁気ディスクの磁気記録面の厚さ(t
    m)が25±10nm,その保持力(Hc)が1200
    ±400Oeに対し、前記上下部磁気コアの磁気ディス
    ク対向部の厚さと前記磁気ギャップ層の合計厚さ(T
    t)が2.0μm以上8.0μm以下であることを特徴
    とする請求項2記載の磁気ディスク装置。
  6. 【請求項6】 前記上下部磁気コアの材料がNi−Fe
    合金であることを特徴とする請求項5記載の磁気ディス
    ク装置。
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