JP2952147B2 - マグネトロンプラズマ用磁場発生装置 - Google Patents
マグネトロンプラズマ用磁場発生装置Info
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Description
発生させられるマグネトロンプラズマ用磁場発生装置に
関する。本発明のマグネトロンプラズマ用磁場発生装置
を設けたマグネトロン装置は、電気電子分野で行われて
いるマグネトロンスパッタおよびマグネトロンエッチン
グに用いるのに適している。
のに、従来よりマグネトロンプラズマが利用されてい
る。
置により次のようにして作られる。まず、容器内のアル
ゴン等の気体中に電極を挿入して放電することにより気
体がイオン化され、2次電子が生じる。この2次電子も
気体分子と衝突し、気体はさらにイオン化される。この
とき、放電により放出された電子および2次電子は、マ
グネトロン装置の作る磁場と電場によって力を受け、ド
リフト運動をする。したがって、電子はドリフト運動を
する際に、次々と気体分子に衝突することができ、次々
と気体をイオン化することができる。そのイオン化の際
にまた新たな電子を生み、その電子も、気体分子と衝突
して気体をさらにイオン化する、という過程を繰り返
す。したがって、イオン化の効率が非常に高い。
いると気体のイオン化率が高く、高密度プラズマを生成
することができる。このため、スパッタリングおよびエ
ッチングにマグネトロン装置を用いる方法には、通常の
高圧放電方式を用いる場合と比較して2〜3倍の効率が
得られるという利点がある。
パッタリング装置の一例(平面型2極放電スパッタリン
グ装置)を示す。図2(a)はスパッタリング装置の縦
断面部分の図であり、図2(b)はこのスパッタリング
装置における電子の運動を示した図である。
ーゲット16が設けられ、極板12の裏面にマグネトロ
ンプラズマ用磁場発生装置18が設置されている。両極
10および12間には、通常、高周波を印加するが、図
2(a)には、極板10が陽極で極板12が陰極となっ
た場合の電場の向きを矢印20で示した。
ラズマ用磁場発生装置18は、ドーナツ状の永久磁石2
2の孔の中に円板状の永久磁石24が設けられ、それら
の下面がヨーク26でつながれている。この従来のマグ
ネトロンプラズマ用磁場発生装置18の作る磁場がター
ゲット16上に漏洩している様子を磁力線28aおよび
28bで示す。
置18によるターゲット16の面上の漏洩磁場の磁力線
28a、28bは、斜視的にみると図2(b)の磁力線
30のようであり、ここで、電場の向きが矢印20の向
きであるとき、電子32はドリフト運動をしながら無限
軌道34を描く。その結果、電子32はターゲット16
の面上付近に束縛され、気体のイオン化を促進する。こ
のため、図2の装置は高密度プラズマを生成することが
できる。
のは、磁場の、電場に垂直な成分である。すなわち、図
2の場合にはターゲットに対して水平な成分の磁場のみ
が、電子をドリフト運動させて気体をイオン化するのに
寄与している。
30)を発生させるマグネトロンプラズマ用磁場発生装
置を設けたマグネトロン装置では、漏洩磁場の水平磁場
強度が場所により大きく異なり、水平磁場強度の強い領
域ほど高密度なプラズマが発生する。したがって、水平
磁場強度の強い領域ほど大きなスパッタリングが生じて
ターゲットが消耗するので、ターゲットの使用効率が悪
い上に、形成されるスパッタ膜の厚さが不均一になると
いう問題がある。
グに用いた場合も同様に、プラズマ密度が一定になら
ず、よって基板の位置によりエッチングの深さが異なる
という問題が生じる。
グネトロン装置が生成するプラズマ密度を一定にするた
め、均一性の良好な磁場を発生させられるマグネトロン
プラズマ用磁場発生装置が望まれている。
性の良好な磁場を発生させられるマグネトロンプラズマ
用磁場発生装置を提供することである。
るマグネトロン装置に設置して使用されるマグネトロン
プラズマ用磁場発生装置を、複数の異方性セグメント磁
石をリング状に配置した双極子リング磁石より作成し、
各異方性セグメント磁石はその長さ方向(即ち、双極子
リング磁石の長さ方向と同一)の中央部に隙間(空間)が
設けられいる。更に、このマグネトロンプラズマ用磁場
発生装置をマグネトロン装置に組み込む際には、双極子
リング磁石の長さ方向の中央部であって、該双極子リン
グ磁石の長さ方向に直角の断面が、プラズマの生成され
る空間の断面と一致するようにする。
生装置のひとつに、双極子リング磁石より成る磁場発生
装置がある。図3に通常の双極子リング磁石を磁場発生
装置とした場合の図を示す。図3(a)は通常の双極子
リング磁石の上面図であり、図3(b)は図3(a)を
切断線ABに沿って切断した場合の断面部分の図であ
る。
ント磁石40を非磁性の架台42に収めた構成になって
いる。異方性セグメント磁石40の数は、8個以上と
し、通常8個から32個の間で選ばれる。図3には16
個の場合を示した。また、異方性セグメント磁石40の
断面形状は任意であり、たとえば、円や長方形などの断
面形状でも良いが、図3には製造費用が安価になる正方
形断面の場合を示した。異方性セグメント磁石40の中
に描かれた矢印は、この異方性セグメント磁石の磁化の
向きを表している。図3のように磁化の向きを配置する
と、リング内に矢印44で示した向きの磁場が生成され
る。
ズマ用磁場発生装置として用いようとする場合、双極子
リング磁石の長さ方向の中央部であって且つこの長さ方
向に直角の断面と、プラズマの生成される空間46の中
央断面とを一致させるようにする(図3(b)参照)と
良い。すなわち、スパッタリングの場合には、ターゲッ
トなどをリング内に組み込むことになるが、その際にタ
ーゲットの位置を調節して、ターゲット上のプラズマ空
間46が、双極子リング磁石の長さ方向の中央部であっ
て且つこの長さ方向に直角となるようにすると良い。
央部の磁場の均一性の方が端部の磁場の均一性よりも良
いため、中央部をプラズマの生成される空間とした方
が、生成プラズマをより均一にできるからである。
より、プラズマ空間46に均一磁場を得ることができる
が、この磁場の均一性を充分に良くするためには、リン
グの長さ(図3のRL)を長くする必要がある。しか
し、マグネトロンプラズマ用磁場発生装置として双極子
リング磁石を用いる場合には、これをスパッタリング装
置などに組み込んで使用するので、リングの長さRLを
あまり長くすることはできないという問題がある。
せざるを得ず、プラズマ空間における磁場の均一性はそ
の分悪くなる。すなわち、リング長の短い双極子リング
磁石の中央断面における磁場分布は、図4(a)のグラ
フに示したように、プラズマ空間の中心部からプラズマ
空間の周辺部に近づくにつれて磁場強度が大きくなり、
均一性が良くない。ここで、図4のグラフの横軸rは、
プラズマ空間の中心から双極子リング磁石の長さ方向に
垂直(直角)の方向に沿って、プラズマ空間の周辺部へ
と向かう向きに測った距離、縦軸Bは、距離rの位置に
おける磁場の水平成分(双極子リング磁石の長さ方向に
平行な成分)の強度である。また、Lはプラズマ空間4
6の半径距離である。
マグネトロンプラズマ用磁場発生装置として使用できる
ようにするために、本発明者は、通常の双極子リング磁
石(図3)を改良した。本発明に係るマグネトロンプラ
ズマ用磁場発生装置である双極子リング磁石を図1に示
す。図1(a)は双極子リング磁石の上面図であり、図
1(b)は図1(a)の切断線CDに沿った断面部分の
図である。
リング磁石(図3)の各異方性セグメント磁石の中央部
に隙間を設けたものである。すなわち、複数の異方性セ
グメント磁石50を非磁性の架台52に収めた構成にな
っており、各々の異方性セグメント磁石の長さ方向(双
極子リング磁石の長さ方向と同一)の中央部に隙間54
を設けている。異方性セグメント磁石の数、配置の仕方
および断面形状については通常の双極子リング磁石(図
3)と同様である。尚、各異方性セグメント磁石の中央
部に隙間を設けたと述べたが、実際には、双極子リング
磁石の長さ方向に2個の異方性セグメント磁石を間隔を
置いて縦列配置する。つまり、この場合、各異方性セグ
メント磁石とは双極子リング磁石の長さ方向に設けた2
個の異方性セグメント磁石を意味している。
部であってこの長さ方向に垂直の断面にあるプラズマ空
間56における水平磁場分布を図4(b)に示す。通常
の双極子リング磁石(図3)を用いた場合の水平磁場分
布(図4(a))に比べ、プラズマ空間の周辺部の磁場
が小さくなり、プラズマ空間内の磁場がより均一になっ
たことがわかる。
に大きく寄与しているのは異方性セグメント磁石の長さ
方向の中央部であり、プラズマ空間の中心部の磁場強度
に大きく寄与しているのは異方性セグメント磁石の長さ
方向の端部だからである。すなわち、異方性セグメント
磁石の長さ方向の中央部を取り除いたために、プラズマ
空間の周辺部の磁場強度が下がり、結果として全体の磁
場分布が均一になったのである。しかも、取り除いた異
方性セグメント磁石の長さ方向の中央部から、プラズマ
空間の中心部の磁場強度への寄与は小さく、よって、プ
ラズマ空間の中心部の磁場強度はあまり下がらずにす
む。
の中央部から取り除く量を多くし過ぎて隙間を開けすぎ
ると、プラズマ空間の周辺部の磁場強度が下がり過ぎ、
水平磁場分布が図4(c)のように不均一になってしま
うので、注意を要する。
用磁場発生装置(図2)による水平磁場分布の様子を図
5に示す。これと図4(b)を比べてみると、本発明の
マグネトロンプラズマ用磁場発生装置による場合には、
プラズマ空間内の磁場均一性が格段に良いことがわか
る。
プラズマ用磁場発生装置によれば、プラズマ空間の磁場
均一度を大幅に上げることができた。しかも、装置のリ
ング長を長くする必要がないので、スパッタリング装置
などに組み込んで使用することができるという利点があ
る。
磁場発生装置(図1)による磁場は、従来の装置(図
2)によるドーナツ状の磁場とは異なり、一方向のみを
向いている水平磁場である。よって、このままでは、電
子はドリフト運動を行って一方向に進み、無限軌道を描
かない。よって、電子のドリフト運動の向きを変えるた
めに、双極子リング磁石をリング周に沿って回転させた
り、印加電源に高周波電源を用いたりする必要がある。
生装置により、従来と比べて発生磁場の均一性を格段に
向上させることができた。したがって、本発明のマグネ
トロンプラズマ用磁場発生装置をスパッタリングに使用
した場合、ターゲットの利用効率を非常に上げることが
でき、エッチングに使用した場合も、高品質のエッチン
グができるという大きな利点がある。
ネトロンプラズマ用磁場発生装置を説明するための図。
用いたマグネトロン装置を説明するための図。
場合を説明するための図。
マ用磁場発生装置が発生する水平磁場の強度分布を表す
グラフ。
装置が発生する水平磁場の強度分布を表すグラフ。
Claims (2)
- 【請求項1】 高密度プラズマを生成するマグネトロン
装置に設置して使用されるマグネトロンプラズマ用磁場
発生装置であり、 複数の異方性セグメント磁石をリング状に配置した双極
子リング磁石を具え、各異方性セグメント磁石の 長さ方向の中央部に隙間が設
けられていることを特徴とするマグネトロンプラズマ用
磁場発生装置。 - 【請求項2】 上記双極子リング磁石の長さ方向の中央
部であって且つ長さ方向に直角の断面が、プラズマの生
成される空間の断面と一致するように、双極子リング磁
石をマグネトロン装置に設置することを特徴とする請求
項1記載のマグネトロンプラズマ用磁場発生装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5342403A JP2952147B2 (ja) | 1993-12-14 | 1993-12-14 | マグネトロンプラズマ用磁場発生装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5342403A JP2952147B2 (ja) | 1993-12-14 | 1993-12-14 | マグネトロンプラズマ用磁場発生装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH07169591A JPH07169591A (ja) | 1995-07-04 |
JP2952147B2 true JP2952147B2 (ja) | 1999-09-20 |
Family
ID=18353459
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP5342403A Expired - Fee Related JP2952147B2 (ja) | 1993-12-14 | 1993-12-14 | マグネトロンプラズマ用磁場発生装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2952147B2 (ja) |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US5659276A (en) * | 1995-07-12 | 1997-08-19 | Shin-Etsu Chemical Co., Ltd. | Magnetic field generator for magnetron plasma |
TW351825B (en) * | 1996-09-12 | 1999-02-01 | Tokyo Electron Ltd | Plasma process device |
-
1993
- 1993-12-14 JP JP5342403A patent/JP2952147B2/ja not_active Expired - Fee Related
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Publication number | Publication date |
---|---|
JPH07169591A (ja) | 1995-07-04 |
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