JP2916080B2 - 自動二輪車用ラジアルタイヤ - Google Patents
自動二輪車用ラジアルタイヤInfo
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- JP2916080B2 JP2916080B2 JP6163006A JP16300694A JP2916080B2 JP 2916080 B2 JP2916080 B2 JP 2916080B2 JP 6163006 A JP6163006 A JP 6163006A JP 16300694 A JP16300694 A JP 16300694A JP 2916080 B2 JP2916080 B2 JP 2916080B2
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- Japan
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- tire
- ply
- motorcycle
- radial
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-
- B—PERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
- B60—VEHICLES IN GENERAL
- B60C—VEHICLE TYRES; TYRE INFLATION; TYRE CHANGING; CONNECTING VALVES TO INFLATABLE ELASTIC BODIES IN GENERAL; DEVICES OR ARRANGEMENTS RELATED TO TYRES
- B60C2200/00—Tyres specially adapted for particular applications
- B60C2200/10—Tyres specially adapted for particular applications for motorcycles, scooters or the like
Landscapes
- Tires In General (AREA)
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、旋回性能を向上でき、
特にレース用の高性能自動二輪車に好適に採用しうる自
動二輪車用ラジアルタイヤに関する。
特にレース用の高性能自動二輪車に好適に採用しうる自
動二輪車用ラジアルタイヤに関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】一般
に、自動二輪車用タイヤは、旋回時に自動二輪車が大き
なバンク角度を伴って傾く際の路面との接地性を良好に
保つため、子午断面において外面が明確に湾曲する広巾
のトレッド部を具えている。
に、自動二輪車用タイヤは、旋回時に自動二輪車が大き
なバンク角度を伴って傾く際の路面との接地性を良好に
保つため、子午断面において外面が明確に湾曲する広巾
のトレッド部を具えている。
【0003】又あらゆる走行条件下で接地面積、いわゆ
るタイヤのフットプリントを一定に維持することが、一
般車両の操縦性能を高める上で主要な課題となってお
り、特にラジアル構造のレース用の自動二輪車用タイヤ
にあっては、レース条件の基で旋回速度を最大にするべ
く良好な旋回安定性を発揮する大きなコーナリングパワ
ーによる接地面積の変動を抑制することが、路面とのグ
リップ力を保ち、高速旋回性能を向上する観点から重要
となる。
るタイヤのフットプリントを一定に維持することが、一
般車両の操縦性能を高める上で主要な課題となってお
り、特にラジアル構造のレース用の自動二輪車用タイヤ
にあっては、レース条件の基で旋回速度を最大にするべ
く良好な旋回安定性を発揮する大きなコーナリングパワ
ーによる接地面積の変動を抑制することが、路面とのグ
リップ力を保ち、高速旋回性能を向上する観点から重要
となる。
【0004】本発明は、芳香族ポリアミド繊維からなる
ブレーカコードを有する2枚のブレーカプライと、ナイ
ロン補強体を具える補助ブレーカプライとを有するブレ
ーカ組立体によってトレッド部を補強することを基本と
して、旋回時の自動二輪車の大きなバンクに伴うコーナ
リングパワーに対抗するのに必要な剛性をトレッド部に
付与でき、旋回性能を向上しうるとともに、接地面にお
けるトレッドの平坦化に充分な柔軟性を持ち、路面との
グリップ力を高め、走行安定性を向上しうる自動二輪車
用ラジアルタイヤの提供を目的としている。
ブレーカコードを有する2枚のブレーカプライと、ナイ
ロン補強体を具える補助ブレーカプライとを有するブレ
ーカ組立体によってトレッド部を補強することを基本と
して、旋回時の自動二輪車の大きなバンクに伴うコーナ
リングパワーに対抗するのに必要な剛性をトレッド部に
付与でき、旋回性能を向上しうるとともに、接地面にお
けるトレッドの平坦化に充分な柔軟性を持ち、路面との
グリップ力を高め、走行安定性を向上しうる自動二輪車
用ラジアルタイヤの提供を目的としている。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、ブレーカ組立
体によって端縁(3、4)間で補強されかつ正規内圧を
充填した標準状態においてキャンバー値C/Lが0.5
よりも大かつ0.7よりも小としたトレッド部(2)
と、前記ブレーカ組立体の半径方向内側に配されかつ一
対のビード部(10、11)の間に架け渡されるととも
に各ビード部(10、11)の環状のビードコア(1
2、13)の周りでタイヤ軸方向内側から外側に折返さ
れることにより折返し部(15、16)を形成したラジ
アル配列のカーカス(14)と、トレッドの端縁(3、
4)とビード部(10、11)とを継ぐサイドウォール
部(8、9)とを具える自動二輪車用ラジアルタイヤ
(1)であって、前記ブレーカ組立体は、芳香族ポリア
ミド繊維からなるブレーカコードをタイヤ周方向に対し
て逆向きに傾けた2枚のブレーカプライ(6、7)と、
このブレーカプライ(6、7)の半径方向内側に隣接し
て配されかつナイロン補強体を具える補助ブレーカプラ
イ(5)とを有する。
体によって端縁(3、4)間で補強されかつ正規内圧を
充填した標準状態においてキャンバー値C/Lが0.5
よりも大かつ0.7よりも小としたトレッド部(2)
と、前記ブレーカ組立体の半径方向内側に配されかつ一
対のビード部(10、11)の間に架け渡されるととも
に各ビード部(10、11)の環状のビードコア(1
2、13)の周りでタイヤ軸方向内側から外側に折返さ
れることにより折返し部(15、16)を形成したラジ
アル配列のカーカス(14)と、トレッドの端縁(3、
4)とビード部(10、11)とを継ぐサイドウォール
部(8、9)とを具える自動二輪車用ラジアルタイヤ
(1)であって、前記ブレーカ組立体は、芳香族ポリア
ミド繊維からなるブレーカコードをタイヤ周方向に対し
て逆向きに傾けた2枚のブレーカプライ(6、7)と、
このブレーカプライ(6、7)の半径方向内側に隣接し
て配されかつナイロン補強体を具える補助ブレーカプラ
イ(5)とを有する。
【0006】なお前記補助ブレーカプライ(5)のナイ
ロン補強体は、互いに平行に配されるナイロンコードを
具えることが望ましい。
ロン補強体は、互いに平行に配されるナイロンコードを
具えることが望ましい。
【0007】又前記ナイロンコードは、タイヤ周方向に
対しての傾き角度を75°〜85°としている。
対しての傾き角度を75°〜85°としている。
【0008】さらに前記ナイロンコードは、前記のよう
に、補助ブレーカプライ(5)の半径方向外側で隣接す
る前記ブレーカプライ(6)の芳香族ポリアミド繊維か
らなるブレーカコードに対して逆向きに傾けている。
に、補助ブレーカプライ(5)の半径方向外側で隣接す
る前記ブレーカプライ(6)の芳香族ポリアミド繊維か
らなるブレーカコードに対して逆向きに傾けている。
【0009】又前記補助ブレーカプライ(5)のタイヤ
軸方向の巾は、この補助ブレーカプライ(5)の半径方
向外側で隣接する前記ブレーカプライ(6)のタイヤ軸
方向の巾よりも小であることが望ましい。
軸方向の巾は、この補助ブレーカプライ(5)の半径方
向外側で隣接する前記ブレーカプライ(6)のタイヤ軸
方向の巾よりも小であることが望ましい。
【0010】又2枚の前記ブレーカプライ(6、7)の
芳香族ポリアミド繊維からなるブレーカコードは、タイ
ヤ周方向に対して16°〜30°の角度で傾くことが望
ましく、さらに該ブレーカコードは、タイヤ周方向に対
して25°の角度で傾くことがより好ましい。
芳香族ポリアミド繊維からなるブレーカコードは、タイ
ヤ周方向に対して16°〜30°の角度で傾くことが望
ましく、さらに該ブレーカコードは、タイヤ周方向に対
して25°の角度で傾くことがより好ましい。
【0011】なお半径方向最外側のブレーカプライ
(7)は、このブレーカプライ(7)の半径方向内側で
隣接するブレーカプライ(6)よりも広巾であることが
望ましい。
(7)は、このブレーカプライ(7)の半径方向内側で
隣接するブレーカプライ(6)よりも広巾であることが
望ましい。
【0012】又前記ブレーカ組立体の各プライ(5、
6、7)は、半径方向内側から外側に向かってタイヤ軸
方向の巾が順次増加することが望ましい。
6、7)は、半径方向内側から外側に向かってタイヤ軸
方向の巾が順次増加することが望ましい。
【0013】
【作用】トレッド部は、正規内圧を充填した標準状態に
おいてキャンバー値C/Lを0.5よりも大かつ0.7
よりも小としている。ここでキャンバー値C/Lは、ト
レッド端縁とタイヤ赤道面との間のタイヤ軸方向の距離
Lに対するトレッド端縁とトレッド面の赤道点との間の
半径方向の距離Cの比として定義される。このようにキ
ャンバー値C/Lを規制し、かつトレッドの端縁間でブ
レーカ組立体によって補強しているため、トレッド面は
旋回時において安定した接地面積を維持でき、特に高速
走行時の旋回安定性を向上しうる。
おいてキャンバー値C/Lを0.5よりも大かつ0.7
よりも小としている。ここでキャンバー値C/Lは、ト
レッド端縁とタイヤ赤道面との間のタイヤ軸方向の距離
Lに対するトレッド端縁とトレッド面の赤道点との間の
半径方向の距離Cの比として定義される。このようにキ
ャンバー値C/Lを規制し、かつトレッドの端縁間でブ
レーカ組立体によって補強しているため、トレッド面は
旋回時において安定した接地面積を維持でき、特に高速
走行時の旋回安定性を向上しうる。
【0014】前記キャンバー値C/Lを0.5以下とす
ると、自動二輪車特有の大きなバンク角を伴った旋回に
トレッド面が追従しにくくなり、旋回安定性能を損ない
がちになる一方、0.7以上とすると、トレッド面の湾
曲度が過度に大きくなり、直進走行性能を低下させる。
ると、自動二輪車特有の大きなバンク角を伴った旋回に
トレッド面が追従しにくくなり、旋回安定性能を損ない
がちになる一方、0.7以上とすると、トレッド面の湾
曲度が過度に大きくなり、直進走行性能を低下させる。
【0015】又キャンバー値C/Lを前記の範囲に規制
したため、本発明の自動二輪車ラジアルタイヤのサイド
ウォール部は、傾斜したビードシート上でリムに装着さ
れるビード部からトレッドの端縁にタイヤ軸方向外方に
比較的短くのび、サイドウォール部のタイヤ周方向の変
形を防止しうるとともに、内圧充填に伴い伸張するラジ
アル配列のカーカスによって補強されることと相まっ
て、高速旋回時の大きなコーナリングフォースを担持で
き、トレッド部に適正な湾曲度を与え、接地面積を一定
に維持し、かつ力の伝達を円滑とし、高速旋回安定性を
向上しうる。
したため、本発明の自動二輪車ラジアルタイヤのサイド
ウォール部は、傾斜したビードシート上でリムに装着さ
れるビード部からトレッドの端縁にタイヤ軸方向外方に
比較的短くのび、サイドウォール部のタイヤ周方向の変
形を防止しうるとともに、内圧充填に伴い伸張するラジ
アル配列のカーカスによって補強されることと相まっ
て、高速旋回時の大きなコーナリングフォースを担持で
き、トレッド部に適正な湾曲度を与え、接地面積を一定
に維持し、かつ力の伝達を円滑とし、高速旋回安定性を
向上しうる。
【0016】さらにブレーカ組立体は、芳香族ポリアミ
ド繊維からなるブレーカコードをタイヤ周方向に対して
逆向きに傾けた2枚のブレーカプライと、このブレーカ
プライの半径方向内側に隣接して配されかつナイロン補
強体を具える補助ブレーカプライとを有する。芳香族ポ
リアミド繊維は、高い引張強度、引張弾性率を有するた
め、ブレーカ組立体の剛性によってトレッド部の半径方
向外向きの力を十分に負担でき、高速走行による大きな
遠心力に対してもトレッド部のリフティングを抑制する
ことが可能となり、高度の耐久性能を発揮しうるととも
に、ブレーカ組立体はトレッド部の横剛性を高め、高速
旋回時の大きなコーナリングパワーによる接地面積の変
動を最小限に抑えるため、高速安定性を向上し、特に旋
回性能を高めうる。
ド繊維からなるブレーカコードをタイヤ周方向に対して
逆向きに傾けた2枚のブレーカプライと、このブレーカ
プライの半径方向内側に隣接して配されかつナイロン補
強体を具える補助ブレーカプライとを有する。芳香族ポ
リアミド繊維は、高い引張強度、引張弾性率を有するた
め、ブレーカ組立体の剛性によってトレッド部の半径方
向外向きの力を十分に負担でき、高速走行による大きな
遠心力に対してもトレッド部のリフティングを抑制する
ことが可能となり、高度の耐久性能を発揮しうるととも
に、ブレーカ組立体はトレッド部の横剛性を高め、高速
旋回時の大きなコーナリングパワーによる接地面積の変
動を最小限に抑えるため、高速安定性を向上し、特に旋
回性能を高めうる。
【0017】又互いに平行に配されるナイロンコードを
具える前記ナイロン補強体と前記2枚のブレーカプライ
とによって、トレッド部の横剛性を低下させることなく
該トレッド部に接地域での平坦化を促すのに十分な柔軟
性を付与でき、グリップ力を高め、優れた走行安定性を
もたらすことが出来る他、トレッド部における半径方向
内側への押込み力に対して、ブレーカ組立体の剛性を十
分に低減でき、エンベロープ特性を増し、乗心地を向上
しうる。
具える前記ナイロン補強体と前記2枚のブレーカプライ
とによって、トレッド部の横剛性を低下させることなく
該トレッド部に接地域での平坦化を促すのに十分な柔軟
性を付与でき、グリップ力を高め、優れた走行安定性を
もたらすことが出来る他、トレッド部における半径方向
内側への押込み力に対して、ブレーカ組立体の剛性を十
分に低減でき、エンベロープ特性を増し、乗心地を向上
しうる。
【0018】なお前記ブレーカコードは、タイヤ周方向
に対して16°以上かつ30°以下の角度で傾くことが
好ましい。これによって、2枚のブレーカプライによる
トライアングル構造によりタガ効果を発揮しつつトレッ
ド部の横剛性を適正値に維持しうる。該角度が16°よ
りも小さいと、トレッド部の横剛性が過小となり、高速
旋回時の大きなコーナリングパワーによって接地面積が
大きく変動し、高速旋回性能を低下させることがある一
方、30°よりも大きいと、タガ効果が不足し、高速走
行の際にトレッド部にリフティングを誘発しやすくな
り、走行安定性、及び耐久性を損なう原因となる。従っ
て、ブレーカコードのタイヤ周方向に対する傾き角度を
16°以上かつ30°以下、より好ましくは25°とす
る。
に対して16°以上かつ30°以下の角度で傾くことが
好ましい。これによって、2枚のブレーカプライによる
トライアングル構造によりタガ効果を発揮しつつトレッ
ド部の横剛性を適正値に維持しうる。該角度が16°よ
りも小さいと、トレッド部の横剛性が過小となり、高速
旋回時の大きなコーナリングパワーによって接地面積が
大きく変動し、高速旋回性能を低下させることがある一
方、30°よりも大きいと、タガ効果が不足し、高速走
行の際にトレッド部にリフティングを誘発しやすくな
り、走行安定性、及び耐久性を損なう原因となる。従っ
て、ブレーカコードのタイヤ周方向に対する傾き角度を
16°以上かつ30°以下、より好ましくは25°とす
る。
【0019】又前記補助ブレーカプライのナイロンコー
ドは、タイヤ周方向に対して75°以上かつ85°以下
の角度で、この補助ブレーカプライの半径方向外側で隣
接するブレーカコードに対して逆向きに傾けている。こ
れによって、トレッド部において、補助ブレーカプライ
は、前記2枚のブレーカプライと共にパンタグラフのよ
うにカーカスを補強し、トレッド部の剛性を過度に低下
させることなく該トレッド部に半径方向の適正な柔軟性
を付与でき、接地面におけるグリップ力を増大させ、接
地面積の変動の抑制に伴う旋回性能の向上と両立して走
行安定性を高めうる。
ドは、タイヤ周方向に対して75°以上かつ85°以下
の角度で、この補助ブレーカプライの半径方向外側で隣
接するブレーカコードに対して逆向きに傾けている。こ
れによって、トレッド部において、補助ブレーカプライ
は、前記2枚のブレーカプライと共にパンタグラフのよ
うにカーカスを補強し、トレッド部の剛性を過度に低下
させることなく該トレッド部に半径方向の適正な柔軟性
を付与でき、接地面におけるグリップ力を増大させ、接
地面積の変動の抑制に伴う旋回性能の向上と両立して走
行安定性を高めうる。
【0020】前記角度が75°よりも小さいと、ブレー
カ組立体全体の横剛性が低下しがちとなり、走行安定
性、特に旋回時の高速走行安定性を損なう傾向が大きく
なる。
カ組立体全体の横剛性が低下しがちとなり、走行安定
性、特に旋回時の高速走行安定性を損なう傾向が大きく
なる。
【0021】一方、85°よりも大きくするとブレーカ
組立体の内側と外側とで大きな剛性差が生じ、前記2枚
のブレーカプライと協働してトレッド部を接地面に追従
させる効果が減じ、グリップ力の低下を招来することが
ある。
組立体の内側と外側とで大きな剛性差が生じ、前記2枚
のブレーカプライと協働してトレッド部を接地面に追従
させる効果が減じ、グリップ力の低下を招来することが
ある。
【0022】又前記補助ブレーカプライのタイヤ軸方向
の巾は、この補助ブレーカプライの半径方向外側で隣接
するブレーカプライのタイヤ軸方向の巾よりも小さくす
ることが望ましい。これによって、補助ブレーカプライ
のリフティング、特にトレッド部のショルダー部におけ
るリフティングを該ブレーカプライのタガ効果によって
抑制することができ、高速走行時の耐久性を向上しう
る。
の巾は、この補助ブレーカプライの半径方向外側で隣接
するブレーカプライのタイヤ軸方向の巾よりも小さくす
ることが望ましい。これによって、補助ブレーカプライ
のリフティング、特にトレッド部のショルダー部におけ
るリフティングを該ブレーカプライのタガ効果によって
抑制することができ、高速走行時の耐久性を向上しう
る。
【0023】又半径方向最外側のブレーカプライを、こ
のブレーカプライの半径方向内側で隣接するブレーカプ
ライよりも広巾とすることによって、トレッド部のショ
ルダー部分のリフティングを抑制することができ、耐久
性を一層向上しうる。従って、ブレーカ組立体の前記2
枚のブレーカプライと補助ブレーカプライとは、半径方
向内側から外側に向かってタイヤ軸方向の巾を順次増加
させるのが良い。
のブレーカプライの半径方向内側で隣接するブレーカプ
ライよりも広巾とすることによって、トレッド部のショ
ルダー部分のリフティングを抑制することができ、耐久
性を一層向上しうる。従って、ブレーカ組立体の前記2
枚のブレーカプライと補助ブレーカプライとは、半径方
向内側から外側に向かってタイヤ軸方向の巾を順次増加
させるのが良い。
【0024】このように本発明の自動二輪車用ラジアル
タイヤは、前記した構成が有機的にかつ一体に結合する
ことにより、高速走行における安定性、特に高速旋回性
能を向上しうるととともに、路面とのグリップ力を増
し、かつ高速耐久性、乗心地を高めることができ、レー
ス用の高性能自動二輪車に好適に採用しうる。
タイヤは、前記した構成が有機的にかつ一体に結合する
ことにより、高速走行における安定性、特に高速旋回性
能を向上しうるととともに、路面とのグリップ力を増
し、かつ高速耐久性、乗心地を高めることができ、レー
ス用の高性能自動二輪車に好適に採用しうる。
【0025】
【実施例】以下本発明の一実施例を図面に基づき説明す
る。図1は、タイヤサイズが185/55R17の高速
レーシングのための自動二輪車用ラジアルタイヤ1のタ
イヤ子午断面図である。
る。図1は、タイヤサイズが185/55R17の高速
レーシングのための自動二輪車用ラジアルタイヤ1のタ
イヤ子午断面図である。
【0026】図1において本発明の自動二輪車用ラジア
ルタイヤ1は、ビード部10、11で終端する一対のサ
イドウォール部8、9を具えるとともに、各ビード部1
0、11は、非伸張性の環状のビードコア12、13に
より補強される。又ビード部10、11の間には、各ビ
ードコア12、13の周りでタイヤ軸方向内側から外側
に折返されることにより折返し部15、16を形成し
て、各ビード部10、11に強固に固定されるカーカス
14が架け渡される。
ルタイヤ1は、ビード部10、11で終端する一対のサ
イドウォール部8、9を具えるとともに、各ビード部1
0、11は、非伸張性の環状のビードコア12、13に
より補強される。又ビード部10、11の間には、各ビ
ードコア12、13の周りでタイヤ軸方向内側から外側
に折返されることにより折返し部15、16を形成し
て、各ビード部10、11に強固に固定されるカーカス
14が架け渡される。
【0027】カーカス14は、本実施例では、ゴムに被
覆されかつ太さ(単位:TEX)が2/140のナイロ
ンコードを略ラジアル配列した織物からなる2枚のカー
カスプライから形成されるとともに、各ビード部10、
11には、前記ビードコア12、13に固定されかつテ
ーパ状に半径方向外方にのびる硬質ゴムからなるビード
エーペックス17、18が配設される。なおカーカスプ
ライの枚数は、2枚の他、1枚あるいは3枚以上の多数
枚としてもよい。
覆されかつ太さ(単位:TEX)が2/140のナイロ
ンコードを略ラジアル配列した織物からなる2枚のカー
カスプライから形成されるとともに、各ビード部10、
11には、前記ビードコア12、13に固定されかつテ
ーパ状に半径方向外方にのびる硬質ゴムからなるビード
エーペックス17、18が配設される。なおカーカスプ
ライの枚数は、2枚の他、1枚あるいは3枚以上の多数
枚としてもよい。
【0028】又自動二輪車用ラジアルタイヤ1は、本実
施例では、正規内圧を充填した標準状態においてキャン
バー値C/Lが0.6でありかつブレーカ組立体によっ
て補強されるトレッドの端縁3、4を有する凸状のトレ
ッド部2を具える。
施例では、正規内圧を充填した標準状態においてキャン
バー値C/Lが0.6でありかつブレーカ組立体によっ
て補強されるトレッドの端縁3、4を有する凸状のトレ
ッド部2を具える。
【0029】前記ブレーカ組立体は、2/165TEX
の芳香族ポリアミド繊維、すなわちアラミド繊維(ケブ
ラー:登録商標)からなるブレーカコードの織物を用い
た2枚のブレーカプライ6、7を有する。
の芳香族ポリアミド繊維、すなわちアラミド繊維(ケブ
ラー:登録商標)からなるブレーカコードの織物を用い
た2枚のブレーカプライ6、7を有する。
【0030】前記ブレーカプライ6、7の各ブレーカコ
ードは、本実施例では、タイヤ周方向に対して25°の
角度で互いに逆向きに傾いて配されるとともに、半径方
向内側のブレーカプライ6は、半径方向外側のブレーカ
プライ7よりも巾狭に形成される。
ードは、本実施例では、タイヤ周方向に対して25°の
角度で互いに逆向きに傾いて配されるとともに、半径方
向内側のブレーカプライ6は、半径方向外側のブレーカ
プライ7よりも巾狭に形成される。
【0031】前記2枚のブレーカプライ6、7の半径方
向内側には内側の該ブレーカプライ6に直接接して、ゴ
ムに埋設されかつ2/140TEXの太さのナイロンコ
ードを具える補助ブレーカプライ5が配される。この補
助ブレーカプライ5のナイロンコードは、タイヤ周方向
に対して80°の角度で傾くとともに、隣接する前記ブ
レーカプライ6の前記ブレーカコードに対して交差する
如く、逆向きに配向される。
向内側には内側の該ブレーカプライ6に直接接して、ゴ
ムに埋設されかつ2/140TEXの太さのナイロンコ
ードを具える補助ブレーカプライ5が配される。この補
助ブレーカプライ5のナイロンコードは、タイヤ周方向
に対して80°の角度で傾くとともに、隣接する前記ブ
レーカプライ6の前記ブレーカコードに対して交差する
如く、逆向きに配向される。
【0032】又前記ブレーカ組立体を形成する前記補助
ブレーカプライ5とブレーカプライ6、7とは、図1に
示すように、そのタイヤ軸方向の巾を半径方向内側から
外側に向かって順次増大させている。
ブレーカプライ5とブレーカプライ6、7とは、図1に
示すように、そのタイヤ軸方向の巾を半径方向内側から
外側に向かって順次増大させている。
【0033】
【発明の効果】叙上の如く本発明の自動二輪車用ラジア
ルタイヤは、接地面積を維持しつつコーナリングパワー
を向上でき、走行安定性能、特に高速旋回安定性能を高
めうるとともに、路面とのグリップ力を増し、かつ耐久
性の向上にも役立つ。
ルタイヤは、接地面積を維持しつつコーナリングパワー
を向上でき、走行安定性能、特に高速旋回安定性能を高
めうるとともに、路面とのグリップ力を増し、かつ耐久
性の向上にも役立つ。
【図1】本発明の一実施例を示すタイヤ子午断面図であ
る。
る。
2 トレッド部 3、4 トレッド端縁 5 補助ブレーカプライ 6、7 ブレーカプライ 8、9 サイドウォール部 10、11 ビード部 12、13 ビードコア 14 カーカス 15、16 折返し部 C/L キャンバー値
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 マイケル ジャクソン イギリス国 バーミンガム ビー26 2 エルディーヤードレイ 32 ウェルフォ ード アベニュー (56)参考文献 特開 昭60−53404(JP,A) 特開 昭60−38212(JP,A) 特開 昭60−50005(JP,A) 特開 平5−24409(JP,A) 特開 平1−311901(JP,A) 特開 平2−128903(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) B60C 9/06 - 9/08 B60C 9/18 - 9/20
Claims (7)
- 【請求項1】ブレーカ組立体によって端縁(3、4)間
で補強されかつ正規内圧を充填した標準状態においてキ
ャンバー値C/Lが0.5よりも大かつ0.7よりも小
としたトレッド部(2)と、前記ブレーカ組立体の半径
方向内側に配されかつ一対のビード部(10、11)の
間に架け渡されるとともに各ビード部(10、11)の
環状のビードコア(12、13)の周りでタイヤ軸方向
内側から外側に折返されることにより折返し部(15、
16)を形成したラジアル配列のカーカス(14)と、
トレッドの端縁(3、4)とビード部(10、11)と
を継ぐサイドウォール部(8、9)とを具える自動二輪
車用ラジアルタイヤ(1)であって、 前記ブレーカ組立体は、芳香族ポリアミド繊維からなる
ブレーカコードをタイヤ周方向に対して逆向きに傾けた
2枚のブレーカプライ(6、7)と、このブレーカプラ
イ(6、7)の半径方向内側に隣接して配されかつナイ
ロン補強体を具える補助ブレーカプライ(5)とを有
し、かつ前記ナイロン補強体のナイロンコードは、タイ
ヤ周方向に対して75°〜85°の角度でしかも隣接す
る前記ブレーカコードとは逆に傾くことを特徴とする自
動二輪車用ラジアルタイヤ。 - 【請求項2】前記補助ブレーカプライ(5)のナイロン
補強体は、互いに平行に配されるナイロンコードを具え
ることを特徴とする請求項1記載の自動二輪車用ラジア
ルタイヤ。 - 【請求項3】前記補助ブレーカプライ(5)のタイヤ軸
方向の巾は、この補助ブレーカプライ(5)の半径方向
外側で隣接する前記ブレーカプライ(6)のタイヤ軸方
向の巾よりも小であることを特徴とする請求項1又は2
に記載の自動二輪車用ラジアルタイヤ。 - 【請求項4】2枚の前記ブレーカプライ(6、7)の芳
香族ポリアミド繊維からなるブレーカコードは、タイヤ
周方向に対して16°〜30°の角度で傾くことを特徴
とする請求項1〜3のいずれかに記載の自動二輪車用ラ
ジアルタイヤ。 - 【請求項5】2枚の前記ブレーカプライ(6、7)の芳
香族ポリアミド繊維からなるブレーカコードは、タイヤ
周方向に対して25°の角度で傾くことを特徴とする請
求項1〜4のいずれかに記載の自動二輪車用ラジアルタ
イヤ。 - 【請求項6】半径方向最外側のブレーカプライ(7)
は、このブレーカプライ(7)の半径方向内側で隣接す
るブレーカプライ(6)よりも広巾であることを特徴と
する請求項1〜5のいずれかに記載の自動二輪車用ラジ
アルタイヤ。 - 【請求項7】前記ブレーカ組立体の各プライ(5、6、
7)は、半径方向内側から外側に向かってタイヤ軸方向
の巾が順次増加することを特徴とする請求項1〜6のい
ずれかに記載の自動二輪車用ラジアルタイヤ。
Applications Claiming Priority (2)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
GB9403230.7 | 1994-02-19 | ||
GB9403230A GB9403230D0 (en) | 1994-02-19 | 1994-02-19 | Motorcycle radial tyre |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
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JPH0825910A JPH0825910A (ja) | 1996-01-30 |
JP2916080B2 true JP2916080B2 (ja) | 1999-07-05 |
Family
ID=10750639
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP6163006A Expired - Fee Related JP2916080B2 (ja) | 1994-02-19 | 1994-06-21 | 自動二輪車用ラジアルタイヤ |
Country Status (2)
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JP (1) | JP2916080B2 (ja) |
GB (1) | GB9403230D0 (ja) |
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CN100357120C (zh) * | 2002-05-24 | 2007-12-26 | 株式会社普利司通 | 摩托车用充气子午线轮胎 |
JP4315820B2 (ja) | 2004-01-07 | 2009-08-19 | 株式会社ブリヂストン | 二輪車用空気入りタイヤ |
JP4573534B2 (ja) * | 2004-01-30 | 2010-11-04 | 株式会社ブリヂストン | 二輪車用空気入りタイヤ |
-
1994
- 1994-02-19 GB GB9403230A patent/GB9403230D0/en active Pending
- 1994-06-21 JP JP6163006A patent/JP2916080B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
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GB9403230D0 (en) | 1994-04-13 |
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