JP2903609B2 - アーク加工用電源 - Google Patents
アーク加工用電源Info
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Description
【発明の詳細な説明】 <産業上の利用分野> 本発明はアーク溶接や切断あるいはプラズマアーク加
工などに用いるアーク加工用電源の改良に関し、特に直
流電源をスイッチング素子によって高周波交流に変換
し、変換した交流を変圧器にて加工に適した電圧に変換
した後に整流器にて再度整流して直流とする方式の電源
の改良に関するものである。
工などに用いるアーク加工用電源の改良に関し、特に直
流電源をスイッチング素子によって高周波交流に変換
し、変換した交流を変圧器にて加工に適した電圧に変換
した後に整流器にて再度整流して直流とする方式の電源
の改良に関するものである。
<従来の技術> 直流電源をスイッチング素子によって交流とし変圧器
を通した後に整流して再び直流とする方式のアーク加工
用電源としては、従来第6図のような回路が用いられて
いる。同図において、1は直流電源であり、通常商用交
流電源から電力を得てこれを整流し、平滑して得られ
る。2および3は直列接続されたコンデンサ、4および
5は直列接続されたスイッチング素子であり通常スイッ
チング用トランジスタが用いられる。このスイッチング
素子4,5はコンデンサ2,3とブリッジ接続されて直流電源
1から電力を供給され、それぞれの中間点は図示のよう
に変圧器6の一次巻線に接続されてインバータ回路を構
成している。変圧器6の二次巻線はセンタータップを有
し、ダイオード7,8からなる両波整流器によって整流さ
れて再び直流に変換されて直流リアクトル9を経て出力
端子(a),(b)に接続された電極10および被加工物
11からなるアーク加工負荷に供給される。また12はスイ
ッチング素子4,5を所定の時間率で交互にON−OFF制御す
るためのインバータ制御回路である。また13aないし13d
はスイッチング素子4,5およびダイオード7,8に印加され
るサージ電圧を吸収するために各素子に並列に接続され
たスナバ回路であり、通常コンデンサと抵抗器との直列
回路によって構成されている。
を通した後に整流して再び直流とする方式のアーク加工
用電源としては、従来第6図のような回路が用いられて
いる。同図において、1は直流電源であり、通常商用交
流電源から電力を得てこれを整流し、平滑して得られ
る。2および3は直列接続されたコンデンサ、4および
5は直列接続されたスイッチング素子であり通常スイッ
チング用トランジスタが用いられる。このスイッチング
素子4,5はコンデンサ2,3とブリッジ接続されて直流電源
1から電力を供給され、それぞれの中間点は図示のよう
に変圧器6の一次巻線に接続されてインバータ回路を構
成している。変圧器6の二次巻線はセンタータップを有
し、ダイオード7,8からなる両波整流器によって整流さ
れて再び直流に変換されて直流リアクトル9を経て出力
端子(a),(b)に接続された電極10および被加工物
11からなるアーク加工負荷に供給される。また12はスイ
ッチング素子4,5を所定の時間率で交互にON−OFF制御す
るためのインバータ制御回路である。また13aないし13d
はスイッチング素子4,5およびダイオード7,8に印加され
るサージ電圧を吸収するために各素子に並列に接続され
たスナバ回路であり、通常コンデンサと抵抗器との直列
回路によって構成されている。
<発明が解決しようとする問題点> 上記従来装置においては、回路の浮遊インダクタンス
によってスイッチング素子4,5が遮断するときに大きな
サージ電圧が発生する。このサージ電圧はそのエネルギ
ーが遮断しようとするスイッチング素子に流れていた電
流の2乗に比例することから、大容量の電源においては
これを抑制するために大きな電力容量のスナバ回路を用
いることが必要となる。また、スナバ回路の電力容量が
大きくなると、これを冷却するために大形の冷却機構が
必要となる。このために装置全体が大形となって高周波
交流に一旦変換することによって変圧器や平滑回路を小
形化した効果が相殺されてしまうばかりでなく、装置の
コストアップを招くことになる。
によってスイッチング素子4,5が遮断するときに大きな
サージ電圧が発生する。このサージ電圧はそのエネルギ
ーが遮断しようとするスイッチング素子に流れていた電
流の2乗に比例することから、大容量の電源においては
これを抑制するために大きな電力容量のスナバ回路を用
いることが必要となる。また、スナバ回路の電力容量が
大きくなると、これを冷却するために大形の冷却機構が
必要となる。このために装置全体が大形となって高周波
交流に一旦変換することによって変圧器や平滑回路を小
形化した効果が相殺されてしまうばかりでなく、装置の
コストアップを招くことになる。
ところで、これらのアーク加工用電源の中には、その
加工対象によっては比較的出力電圧を高く設定するもの
がある。この場合には加工に用いる電流に対して変圧器
の一次側に供給される電流の方がはるかに大きな値とな
るものがある。例えば出力電圧が100V〜200V以上となる
ようなプラズマアーク加工用電源やアーク切断用電源に
おいては、必要な出力電流を得るために変圧器の一次側
に流れる電流は加工電流の数倍に達することがある。
加工対象によっては比較的出力電圧を高く設定するもの
がある。この場合には加工に用いる電流に対して変圧器
の一次側に供給される電流の方がはるかに大きな値とな
るものがある。例えば出力電圧が100V〜200V以上となる
ようなプラズマアーク加工用電源やアーク切断用電源に
おいては、必要な出力電流を得るために変圧器の一次側
に流れる電流は加工電流の数倍に達することがある。
<問題点を解決するための手段> 本発明は、変圧器の一次側電流が出力電流よりも大き
くなるようなアーク加工用電源において、上記従来装置
の問題点を解決するために、変圧器出力を整流した直流
出力をスイッチング素子を用いたチョッパ回路によって
断続し、このチョッパ用スイッチング素子のOFF期間と
変圧器一次側に交流を供給するためのスイッチング素子
のON,OFFのタイミングとを同期させて行うことによって
一次側のスイッチング素子を無負荷状態でON,OFFさせる
ようにしたものである。
くなるようなアーク加工用電源において、上記従来装置
の問題点を解決するために、変圧器出力を整流した直流
出力をスイッチング素子を用いたチョッパ回路によって
断続し、このチョッパ用スイッチング素子のOFF期間と
変圧器一次側に交流を供給するためのスイッチング素子
のON,OFFのタイミングとを同期させて行うことによって
一次側のスイッチング素子を無負荷状態でON,OFFさせる
ようにしたものである。
<実施例> 第1図に本発明の実施例の接続図を示す。同図におい
て1ないし11は第6図の従来装置と同機能のものに同符
号をつけて示し、14はダイオード7,8の共通接続点と直
流リアクトル9との間に直列に接続されたチョッパ用ス
イッチング素子、15はフライホイール用ダイオードであ
り、スイッチング素子14の出力を直流リアクトル9とと
もに平滑する平滑回路を構成している。各スイッチング
素子およびダイオードにはサージ電圧吸収用のスナバ回
路13aないし13fが接続されている。16は出力電流検出
器、17は出力電流設定器、18は出力電流設定器17の出力
Vrと出力電流検出器Vfとを比較し差信号ΔV=Vr−Vfを
得る誤差増幅器、19は誤差増幅器18の出力に応じたデュ
ーティの2相のパルス列をs1,s2を発生するためのパル
ス幅変調回路(以後PWM回路という)、20a,20bはそれぞ
れPWM回路19の信号s1,s2を入力とし各入力信号の立上り
により立上り各入力信号の立下り後一定時間遅れて立下
るスイッチング素子4,5を導通させるための信号s3,s4を
発生する信号遅延回路、21はPWM回路19の信号s1,s2を入
力とし両入力信号の立下り時から一定時間OFFとなり、
他の期間はONとなる信号s5を出力しスイッチング素子14
を導通させるためのチョッパ制御回路である。このうち
信号遅延回路20a,20bとしては入力信号s1,s2を受けて瞬
時動作し入力信号の消滅によって時限を開始し、一定時
間の後に復帰する方式の瞬時動作限時復帰式の時限回路
を各入力信号毎に1組ずつ設ければよく、またチョッパ
制御回路21としては入力信号s1またはs2のいずれかの立
下り時からローレベルとなり一定時間、即ち信号遅延回
路20a,20bの遅延復帰時間td1より長いtd2((td1<td2
>の間だけ継続したOFF信号(遮断指令信号)を発生
し、他の時間はON信号(導通指令信号)を出力する時限
回路(例えば信号s1,s2を受けるORゲートとORゲートの
出力信号の立下りにより一定時間ローレベル信号を出力
するモノマルチバイブレータとを用いて構成した回路)
を用いればよい。第2図にこのようにしたときの第1図
の実施例の動作を説明するための各部の波形を示す。第
2図において、(a)はPWM回路19の出力信号s1、
(b)は同じく出力信号s2をそれぞれ示し、(c)は信
号s1が信号遅延回路20aによって変換された信号s3、
(d)は同じく信号s2が信号遅延回路20bによって変換
された信号s4をそれぞれ示している。また(e)はチョ
ッパ制御回路21の出力信号s5、(f)はスイッチング素
子4を流れる電流Iclの波形、(g)はスイッチング素
子4の両端の端子電圧V1、(h)および(i)はスイッ
チング素子5を流れる電流Ic2の波形および端子電圧V2
の波形、(j)および(k)はスイッチング素子14を流
れる電流Ic3の波形および端子電圧V3の波形をそれぞれ
示している。
て1ないし11は第6図の従来装置と同機能のものに同符
号をつけて示し、14はダイオード7,8の共通接続点と直
流リアクトル9との間に直列に接続されたチョッパ用ス
イッチング素子、15はフライホイール用ダイオードであ
り、スイッチング素子14の出力を直流リアクトル9とと
もに平滑する平滑回路を構成している。各スイッチング
素子およびダイオードにはサージ電圧吸収用のスナバ回
路13aないし13fが接続されている。16は出力電流検出
器、17は出力電流設定器、18は出力電流設定器17の出力
Vrと出力電流検出器Vfとを比較し差信号ΔV=Vr−Vfを
得る誤差増幅器、19は誤差増幅器18の出力に応じたデュ
ーティの2相のパルス列をs1,s2を発生するためのパル
ス幅変調回路(以後PWM回路という)、20a,20bはそれぞ
れPWM回路19の信号s1,s2を入力とし各入力信号の立上り
により立上り各入力信号の立下り後一定時間遅れて立下
るスイッチング素子4,5を導通させるための信号s3,s4を
発生する信号遅延回路、21はPWM回路19の信号s1,s2を入
力とし両入力信号の立下り時から一定時間OFFとなり、
他の期間はONとなる信号s5を出力しスイッチング素子14
を導通させるためのチョッパ制御回路である。このうち
信号遅延回路20a,20bとしては入力信号s1,s2を受けて瞬
時動作し入力信号の消滅によって時限を開始し、一定時
間の後に復帰する方式の瞬時動作限時復帰式の時限回路
を各入力信号毎に1組ずつ設ければよく、またチョッパ
制御回路21としては入力信号s1またはs2のいずれかの立
下り時からローレベルとなり一定時間、即ち信号遅延回
路20a,20bの遅延復帰時間td1より長いtd2((td1<td2
>の間だけ継続したOFF信号(遮断指令信号)を発生
し、他の時間はON信号(導通指令信号)を出力する時限
回路(例えば信号s1,s2を受けるORゲートとORゲートの
出力信号の立下りにより一定時間ローレベル信号を出力
するモノマルチバイブレータとを用いて構成した回路)
を用いればよい。第2図にこのようにしたときの第1図
の実施例の動作を説明するための各部の波形を示す。第
2図において、(a)はPWM回路19の出力信号s1、
(b)は同じく出力信号s2をそれぞれ示し、(c)は信
号s1が信号遅延回路20aによって変換された信号s3、
(d)は同じく信号s2が信号遅延回路20bによって変換
された信号s4をそれぞれ示している。また(e)はチョ
ッパ制御回路21の出力信号s5、(f)はスイッチング素
子4を流れる電流Iclの波形、(g)はスイッチング素
子4の両端の端子電圧V1、(h)および(i)はスイッ
チング素子5を流れる電流Ic2の波形および端子電圧V2
の波形、(j)および(k)はスイッチング素子14を流
れる電流Ic3の波形および端子電圧V3の波形をそれぞれ
示している。
第1図の実施例の動作を第2図の波形図に従って説明
する。出力電流設定器17の出力Vrと出力電流検出器の出
力Vfとの差ΔV=Vr−Vfによって定まる時間幅T0でPWM
回路19は信号s1,s2を出力する。この信号s1の終りの時
刻t=t1においてチョッパ制御回路21の出力信号s5は立
下り、スイッチング素子14を遮断し、これによって電流
Ic3は急速に減少し零に向う。信号遅延回路20aはこの時
刻t=t1から時限を開始し、設定時限td1の後の時刻t
=t2に信号s3をOFFとする。これによってスイッチング
素子4は遮断するが、このときまでにはすでに電流Ic1
も電流Ic3に応じて零になっているのでスイッチング素
子4の遮断はほぼ無負荷状態で行なわれることになる。
次に時刻t=t1からチョッパ制御回路21の設定時限td2
の後に相当する時刻t=t3において信号s5が再び立上り
スイッチング素子14を導通させる。この後の時刻t=t4
にPWM回路19の信号s2がONとなることによって信号遅延
回路20bが信号s4を発生しスイッチング素子5が導通し
て電流Ic2が流れ始めて、以後は時刻t=t1以降の動作
に準じた動作が行なわれて、以後同様の動作がくりかえ
される。
する。出力電流設定器17の出力Vrと出力電流検出器の出
力Vfとの差ΔV=Vr−Vfによって定まる時間幅T0でPWM
回路19は信号s1,s2を出力する。この信号s1の終りの時
刻t=t1においてチョッパ制御回路21の出力信号s5は立
下り、スイッチング素子14を遮断し、これによって電流
Ic3は急速に減少し零に向う。信号遅延回路20aはこの時
刻t=t1から時限を開始し、設定時限td1の後の時刻t
=t2に信号s3をOFFとする。これによってスイッチング
素子4は遮断するが、このときまでにはすでに電流Ic1
も電流Ic3に応じて零になっているのでスイッチング素
子4の遮断はほぼ無負荷状態で行なわれることになる。
次に時刻t=t1からチョッパ制御回路21の設定時限td2
の後に相当する時刻t=t3において信号s5が再び立上り
スイッチング素子14を導通させる。この後の時刻t=t4
にPWM回路19の信号s2がONとなることによって信号遅延
回路20bが信号s4を発生しスイッチング素子5が導通し
て電流Ic2が流れ始めて、以後は時刻t=t1以降の動作
に準じた動作が行なわれて、以後同様の動作がくりかえ
される。
第1図の実施例においては、スイッチング素子4,5の
遮断は常に無負荷状態で行なわれるので、変圧器の一次
側電流を遮断することによって発生するサージ電圧は極
めて少なくなる。
遮断は常に無負荷状態で行なわれるので、変圧器の一次
側電流を遮断することによって発生するサージ電圧は極
めて少なくなる。
第1図のチョッパ制御回路21を入力信号の立上りから
一定時間遅れて出力信号が立上り、入力信号の立下りと
同時に立下る遅延動作を行う回路を用いれば、スイッチ
ング素子4,5の導通開始時にも無負荷状態とすることが
できる。第3図はこのような動作をするチョッパ制御回
路を用いたときの動作を説明するための線図であり、同
図において(a)はPWM回路19の出力s1、(b)はPWM回
路の出力s2、(c)は信号遅延回路20aにて立下り時間
がtd1の間だけ遅延された信号s3、(d)は同じくtd1だ
け遅延された信号s4であり、(e)はチョッパ制御回路
21によって立上りがtd3だけ遅延された信号s5′の変化
の様子をそれぞれ示している。
一定時間遅れて出力信号が立上り、入力信号の立下りと
同時に立下る遅延動作を行う回路を用いれば、スイッチ
ング素子4,5の導通開始時にも無負荷状態とすることが
できる。第3図はこのような動作をするチョッパ制御回
路を用いたときの動作を説明するための線図であり、同
図において(a)はPWM回路19の出力s1、(b)はPWM回
路の出力s2、(c)は信号遅延回路20aにて立下り時間
がtd1の間だけ遅延された信号s3、(d)は同じくtd1だ
け遅延された信号s4であり、(e)はチョッパ制御回路
21によって立上りがtd3だけ遅延された信号s5′の変化
の様子をそれぞれ示している。
第3図において、時刻t=t1にそれまで出力されてい
た信号s1が立下ると信号s5′は直ちに立下り、スイッチ
ング素子14は遮断となる。しかし、信号s3は信号遅延回
路20aによって時間td1だけ遅れて立下り、スイッチング
素子4は時刻t2に無負荷状態で遮断する。次に時刻t=
t3においてPWM回路19の出力s2が立上ると、これによっ
て信号s4も直ちに立上りスイッチング素子5を導通させ
る。この時刻t=t3からチョッパ制御回路21の設定時間
td3だけ遅れた時刻t=t4に信号s5′が立上りスイッチ
ング素子14が導通する。次に時刻t=t5において信号s2
が立下ると直ちに信号s5′が立下ってスイッチング素子
14が遮断となり、このときから時間td1だけ遅れて信号s
4が立下り、スイッチング素子5が遮断される。以後同
様の動作がくりかえされることになる。ここでPWM回路1
9の出力信号s1,s2の間隙tgの最小値が遅延時間td1より
も短くならないように設定しておき、また時間td1はス
イッチング素子14の遮断遅れ時間より長くし、時間td3
はスイッチング素子4,5の導通に要する時間よりも長く
しておけばよい。これらの遅延時間td1,td3はそれぞれ
数μs程度でよいので各スイッチング素子の動作周波
数、即ちPWM回路の動作周波数を50kHz以上にしても十分
安定な動作が得られる。チョッパ制御回路21として上記
のような遅延動作のものを用いるときは、スイッチング
素子4,5は導通開始時、遮断時ともに無負荷状態で行な
われるので、スイッチング素子4,5にはこれらの開閉の
ためのサージ電圧が発生しない。したがってこれらに並
列に接続すべきスナバ回路は用意しなくてもよいか、ま
たは極めて小容量のものとすることができる。またこれ
らのスイッチング素子4,5には開閉時に電流が流れてい
ないので、スイッチング損失は全く発生しないことにな
る。したがって導通状態における電流容量があればよい
ことになるので安価な小形なものを用いることができ
る。
た信号s1が立下ると信号s5′は直ちに立下り、スイッチ
ング素子14は遮断となる。しかし、信号s3は信号遅延回
路20aによって時間td1だけ遅れて立下り、スイッチング
素子4は時刻t2に無負荷状態で遮断する。次に時刻t=
t3においてPWM回路19の出力s2が立上ると、これによっ
て信号s4も直ちに立上りスイッチング素子5を導通させ
る。この時刻t=t3からチョッパ制御回路21の設定時間
td3だけ遅れた時刻t=t4に信号s5′が立上りスイッチ
ング素子14が導通する。次に時刻t=t5において信号s2
が立下ると直ちに信号s5′が立下ってスイッチング素子
14が遮断となり、このときから時間td1だけ遅れて信号s
4が立下り、スイッチング素子5が遮断される。以後同
様の動作がくりかえされることになる。ここでPWM回路1
9の出力信号s1,s2の間隙tgの最小値が遅延時間td1より
も短くならないように設定しておき、また時間td1はス
イッチング素子14の遮断遅れ時間より長くし、時間td3
はスイッチング素子4,5の導通に要する時間よりも長く
しておけばよい。これらの遅延時間td1,td3はそれぞれ
数μs程度でよいので各スイッチング素子の動作周波
数、即ちPWM回路の動作周波数を50kHz以上にしても十分
安定な動作が得られる。チョッパ制御回路21として上記
のような遅延動作のものを用いるときは、スイッチング
素子4,5は導通開始時、遮断時ともに無負荷状態で行な
われるので、スイッチング素子4,5にはこれらの開閉の
ためのサージ電圧が発生しない。したがってこれらに並
列に接続すべきスナバ回路は用意しなくてもよいか、ま
たは極めて小容量のものとすることができる。またこれ
らのスイッチング素子4,5には開閉時に電流が流れてい
ないので、スイッチング損失は全く発生しないことにな
る。したがって導通状態における電流容量があればよい
ことになるので安価な小形なものを用いることができ
る。
なお、第1図に示した実施例にかえて、ONデューティ
が固定のパルス幅変調回路の出力によってスイッチング
素子4,5を開閉制御し、ONデューティが出力検出値と出
力設定値との差によって決定される通常のパルス幅変調
回路の出力によってスイッチング素子14を開閉制御する
ようにし、両パルス幅変調回路を共通の発振器の出力に
よって同期させることによっても本発明は実施できる。
が固定のパルス幅変調回路の出力によってスイッチング
素子4,5を開閉制御し、ONデューティが出力検出値と出
力設定値との差によって決定される通常のパルス幅変調
回路の出力によってスイッチング素子14を開閉制御する
ようにし、両パルス幅変調回路を共通の発振器の出力に
よって同期させることによっても本発明は実施できる。
第4図は、このようにした本発明の別の実施例を示す
接続図であり、第1図に示した実施例のスイッチング素
子4,5および14をそれぞれ駆動する信号s3,s4,s5を発生
する回路部分のみを示してあり、他は省略または略記し
てある。同図において、31は一定周波数の三角波の電圧
s0を発生する発振器、32は信号s3,s4のパルス幅を一定
にするための信号s0のピーク電圧spよりもわずかに低い
一定電圧E0を出力する直流電源、33,34は比較器であり
発振器31の出力s0と直流電源32の出力E0とを比較し、s0
<E0及びs0<ΔVの間はハイレベル信号を出力する。35
はフリップフロップ回路を利用した二相分離器であり、
比較器33の出力がハイレベルとなるたびに信号s3,s4と
して交互に分配する回路である。4,5,14はスイッチング
素子、16は出力電流検出器、17は基準信号設定器、18は
誤差増幅器であり、いずれも第1図に示した実施の同符
号のものと同様の機能を有するものである。第5図は第
4図の実施例の動作を説明するための線図であり、
(a)は発振器31の出力s0と直流電源32の出力E0および
誤差増幅器18の出力ΔVとの関係を示し、(b)および
(c)はs0<E0の間にハイレベルとなる信号s3,s4、
(d)はs0<ΔVの間にハイレベルとなる信号s5の様子
をそれぞれ示している。同図に示したように信号s0とE0
とは一定であるので信号s3,s4のパルス幅も一定とな
り、一方信号s5は誤差信号ΔVに比例してパルス幅が決
定されることになる。また信号s3,s4,s5は発振器31の出
力信号によってその位相が決定されるので、ΔVの最大
値よりも直流電源32の出力E0を若干高い値に設定してお
けば、即ちsp>E0>ΔVmax(但し、spは発振器31の出力
信号のピーク値)としておけば、信号s5は必ず信号s3ま
たはs4が立上って後に立上り、信号s5(またはs6)が立
下って後に信号s3またはs4が立下ることになり、これら
によって駆動されるスイッチング素子4,5は必ず無負荷
状態で開閉制御されることになる。
接続図であり、第1図に示した実施例のスイッチング素
子4,5および14をそれぞれ駆動する信号s3,s4,s5を発生
する回路部分のみを示してあり、他は省略または略記し
てある。同図において、31は一定周波数の三角波の電圧
s0を発生する発振器、32は信号s3,s4のパルス幅を一定
にするための信号s0のピーク電圧spよりもわずかに低い
一定電圧E0を出力する直流電源、33,34は比較器であり
発振器31の出力s0と直流電源32の出力E0とを比較し、s0
<E0及びs0<ΔVの間はハイレベル信号を出力する。35
はフリップフロップ回路を利用した二相分離器であり、
比較器33の出力がハイレベルとなるたびに信号s3,s4と
して交互に分配する回路である。4,5,14はスイッチング
素子、16は出力電流検出器、17は基準信号設定器、18は
誤差増幅器であり、いずれも第1図に示した実施の同符
号のものと同様の機能を有するものである。第5図は第
4図の実施例の動作を説明するための線図であり、
(a)は発振器31の出力s0と直流電源32の出力E0および
誤差増幅器18の出力ΔVとの関係を示し、(b)および
(c)はs0<E0の間にハイレベルとなる信号s3,s4、
(d)はs0<ΔVの間にハイレベルとなる信号s5の様子
をそれぞれ示している。同図に示したように信号s0とE0
とは一定であるので信号s3,s4のパルス幅も一定とな
り、一方信号s5は誤差信号ΔVに比例してパルス幅が決
定されることになる。また信号s3,s4,s5は発振器31の出
力信号によってその位相が決定されるので、ΔVの最大
値よりも直流電源32の出力E0を若干高い値に設定してお
けば、即ちsp>E0>ΔVmax(但し、spは発振器31の出力
信号のピーク値)としておけば、信号s5は必ず信号s3ま
たはs4が立上って後に立上り、信号s5(またはs6)が立
下って後に信号s3またはs4が立下ることになり、これら
によって駆動されるスイッチング素子4,5は必ず無負荷
状態で開閉制御されることになる。
なお、第1図の実施例のようにスイッチング素子4,5
の遮断時のみ無負荷状態とするには第4図において発振
器31の出力波形を鋸歯状波にすればよい。
の遮断時のみ無負荷状態とするには第4図において発振
器31の出力波形を鋸歯状波にすればよい。
上記の各実施例においては、直流電源をコンデンサ2,
3とスイッチング素子4,5とからなるハーフブリッジ形イ
ンバータ回路によって高周波交流に変換する方式のもの
を示したが、この直流を交流に変換するための回路はこ
れらの実施例に限定されるものではなく、他の方式の変
換回路、例えばフルブリッジ式インバータ回路、フォワ
ードコンバータによって高周波段階を経て異なる電圧の
直流を得るDC/DC変換回路あるいは単一のスイッチング
素子を用いたインバータ回路等が利用できる。さらに変
圧器の出力側も実施例に示したセンタータップ式半波整
流回路によって直流にする方式以外に両波整流式のもの
でもよく、またこの整流出力を開閉するチョッパ用スイ
ッチング素子も各半波毎に一個設けて電流負担を軽減す
るようにしてもよい。
3とスイッチング素子4,5とからなるハーフブリッジ形イ
ンバータ回路によって高周波交流に変換する方式のもの
を示したが、この直流を交流に変換するための回路はこ
れらの実施例に限定されるものではなく、他の方式の変
換回路、例えばフルブリッジ式インバータ回路、フォワ
ードコンバータによって高周波段階を経て異なる電圧の
直流を得るDC/DC変換回路あるいは単一のスイッチング
素子を用いたインバータ回路等が利用できる。さらに変
圧器の出力側も実施例に示したセンタータップ式半波整
流回路によって直流にする方式以外に両波整流式のもの
でもよく、またこの整流出力を開閉するチョッパ用スイ
ッチング素子も各半波毎に一個設けて電流負担を軽減す
るようにしてもよい。
さらに、このようにして得られた直流出力をスイッチ
ング素子を用いて、正負に切り替えて交流出力としてア
ーク負荷に供給するようにしてもよい。
ング素子を用いて、正負に切り替えて交流出力としてア
ーク負荷に供給するようにしてもよい。
上記のように本発明においては出力電圧が比較的高く
設定されていて変圧器の入力側と出力側とにおいて流れ
る電流が入力側の方が大となる装置において、電流の大
なる方のスイッチング素子の遮断または投入および遮断
を無負荷の状態で行うものであるのでスイッチングによ
るサージ電圧の発生を最少値に抑えることができる。こ
のため変圧器の入力側を開閉するスイッチング素子には
サージ電圧吸収のためのスナバ回路を省略するか、ある
いはより安全を見越しても極く小容量のものでよいこと
になるので小形軽量でかつ安価な装置が得られるもので
ある。
設定されていて変圧器の入力側と出力側とにおいて流れ
る電流が入力側の方が大となる装置において、電流の大
なる方のスイッチング素子の遮断または投入および遮断
を無負荷の状態で行うものであるのでスイッチングによ
るサージ電圧の発生を最少値に抑えることができる。こ
のため変圧器の入力側を開閉するスイッチング素子には
サージ電圧吸収のためのスナバ回路を省略するか、ある
いはより安全を見越しても極く小容量のものでよいこと
になるので小形軽量でかつ安価な装置が得られるもので
ある。
第1図は本発明のアーク加工用電源の実施例を示す接続
図、第2図は第1図の実施例の動作を説明するための線
図、第3図は第1図の実施例のチョッパ制御回路を一部
変更したときの動作を説明するための線図、第4図は本
発明のさらに別の実施例のスイッチング素子駆動用信号
を発生するための回路部分のみを示す接続図、第5図は
第4図の実施例の動作を説明するための線図、第6図は
従来のアーク加工用電源の実施例を示す接続図である。 1…直流電源、2,3…コンデンサ、 4,5,14…スイッチング素子、6…変圧器、 7,8,15…ダイオード、 13aないし13f…スナバ回路、 16…出力電流検出器、17…出力電流設定器、 18…誤差増幅器、19…PWM回路、 20a,20b…信号遅延回路、 21…チョッパ制御回路、31…発振器、 32…直流電源、33,34…比較器、 35…2相分離器
図、第2図は第1図の実施例の動作を説明するための線
図、第3図は第1図の実施例のチョッパ制御回路を一部
変更したときの動作を説明するための線図、第4図は本
発明のさらに別の実施例のスイッチング素子駆動用信号
を発生するための回路部分のみを示す接続図、第5図は
第4図の実施例の動作を説明するための線図、第6図は
従来のアーク加工用電源の実施例を示す接続図である。 1…直流電源、2,3…コンデンサ、 4,5,14…スイッチング素子、6…変圧器、 7,8,15…ダイオード、 13aないし13f…スナバ回路、 16…出力電流検出器、17…出力電流設定器、 18…誤差増幅器、19…PWM回路、 20a,20b…信号遅延回路、 21…チョッパ制御回路、31…発振器、 32…直流電源、33,34…比較器、 35…2相分離器
Claims (1)
- 【請求項1】直流電源の出力を第1のスイッチング素子
からなるDC/AC変換回路によって高周波交流に変換した
後に変圧器にて加工に適した電圧に変換し前記変圧器の
出力を再度整流回路にて整流して直流とする方式のアー
ク加工用電源において、前記整流回路の出力側に前記整
流回路の出力を開閉するチョッパ用スイッチング素子と
前記チョッパ用スイッチング素子の出力を平滑する平滑
回路とを設けるとともに、前記DC/AC変換回路のスイッ
チング素子を前記チョッパ用スイッチング素子のOFF期
間に同期して開閉制御するスイッチング素子制御回路を
設けたアーク加工用電源。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7466590A JP2903609B2 (ja) | 1990-03-23 | 1990-03-23 | アーク加工用電源 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7466590A JP2903609B2 (ja) | 1990-03-23 | 1990-03-23 | アーク加工用電源 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH03275277A JPH03275277A (ja) | 1991-12-05 |
JP2903609B2 true JP2903609B2 (ja) | 1999-06-07 |
Family
ID=13553758
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP7466590A Expired - Fee Related JP2903609B2 (ja) | 1990-03-23 | 1990-03-23 | アーク加工用電源 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2903609B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP4597626B2 (ja) * | 2004-03-01 | 2010-12-15 | 株式会社ダイヘン | アーク加工用電源装置及びインバータ電源装置 |
-
1990
- 1990-03-23 JP JP7466590A patent/JP2903609B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH03275277A (ja) | 1991-12-05 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |