JP3158805B2 - 電圧コンバータ回路 - Google Patents
電圧コンバータ回路Info
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Description
【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は交流電圧を整流した電圧
を受けるリアクトル等の磁気誘導手段に流す電流をスイ
ッチング手段により交流電源からとる電力の力率を1に
近づけるよう断続させながら磁気誘導手段から直流の出
力電圧を取り出すいわゆるアクティブフィルタ方式の電
圧コンバータ回路に関する。
を受けるリアクトル等の磁気誘導手段に流す電流をスイ
ッチング手段により交流電源からとる電力の力率を1に
近づけるよう断続させながら磁気誘導手段から直流の出
力電圧を取り出すいわゆるアクティブフィルタ方式の電
圧コンバータ回路に関する。
【0002】
【従来の技術】電源電圧を変換する上述の電圧コンバー
タはスイッチング電源や安定化電源の形で電子回路や電
子装置に安定な電圧を給電する直流電源として広く利用
されているのは周知のとおりであるが、その給電電力の
源泉はごく小電力の場合は別としてふつうは交流商用電
源であって、それからとる電力の力率をできるだけ1に
近づけるために上述のアクティブフィルタ方式の電圧コ
ンバータが採用される。すなわち、コンバータでは電圧
変換用のリアクトルや変圧器等の磁気誘導手段のインダ
クタンスのために交流電源からとる電力の力率が低下す
るが、アクティブフィルタ方式では磁気誘導手段に流す
電流の波形を電源の交流電圧と同じ位相になるよう制御
することによって力率を改善する。以下、図3を参照し
ながらこの方式の電圧コンバータの従来例の回路と動作
の概要を説明する。
タはスイッチング電源や安定化電源の形で電子回路や電
子装置に安定な電圧を給電する直流電源として広く利用
されているのは周知のとおりであるが、その給電電力の
源泉はごく小電力の場合は別としてふつうは交流商用電
源であって、それからとる電力の力率をできるだけ1に
近づけるために上述のアクティブフィルタ方式の電圧コ
ンバータが採用される。すなわち、コンバータでは電圧
変換用のリアクトルや変圧器等の磁気誘導手段のインダ
クタンスのために交流電源からとる電力の力率が低下す
るが、アクティブフィルタ方式では磁気誘導手段に流す
電流の波形を電源の交流電圧と同じ位相になるよう制御
することによって力率を改善する。以下、図3を参照し
ながらこの方式の電圧コンバータの従来例の回路と動作
の概要を説明する。
【0003】図3はいわゆる昇圧形の電圧コンバータを
示す。この形のコンバータでは商用周波の交流電圧Vaを
整流回路1で整流した電圧Vrをリアクトル2に与え、そ
れに流す電流をスイッチングトランジスタ3により高い
周波数で断続しながら、電流遮断時にリアクトル2に発
生する電圧をダイオード4を介して出力電圧Voとして取
り出すとともにキャパシタ5により平滑化しかつ安定化
させる。出力電圧Voの分圧回路6による実際値voを誤差
増幅回路7に与え、その設定値vsとの差を示す誤差電圧
veを出力させる。乗算回路8は誤差電圧veと整流電圧Vr
を受け、両者の乗算によって誤差電圧veに比例しかつ整
流電圧Vrと同じ脈動波形をもつ電圧誤差信号Seを出力す
る。
示す。この形のコンバータでは商用周波の交流電圧Vaを
整流回路1で整流した電圧Vrをリアクトル2に与え、そ
れに流す電流をスイッチングトランジスタ3により高い
周波数で断続しながら、電流遮断時にリアクトル2に発
生する電圧をダイオード4を介して出力電圧Voとして取
り出すとともにキャパシタ5により平滑化しかつ安定化
させる。出力電圧Voの分圧回路6による実際値voを誤差
増幅回路7に与え、その設定値vsとの差を示す誤差電圧
veを出力させる。乗算回路8は誤差電圧veと整流電圧Vr
を受け、両者の乗算によって誤差電圧veに比例しかつ整
流電圧Vrと同じ脈動波形をもつ電圧誤差信号Seを出力す
る。
【0004】スイッチングトランジスタ3のオン時に流
れる電流とその波形を検出抵抗9によって検出し、この
電流波形信号Scおよび上述の電圧誤差信号Seを電流誤差
検出回路10に与えて両信号の波形差を表す電流誤差信号
S1を断続指令回路30の非反転入力に出力させる。断続指
令回路20は例えば単一のコンパレータ回路であって、こ
の電流誤差信号S1をその反転入力に高周波の発振回路21
から受けているスイッチングトランジスタ3の断続周期
を指定する例えば鋸歯状波の周期信号S0と比較して、一
種のPWM信号であるオンオフ指令Swをスイッチングト
ランジスタ3に出力することにより、リアクトル2に流
す電流をこのオンオフ指令Swにより指定されるデューテ
ィ比で断続させる。
れる電流とその波形を検出抵抗9によって検出し、この
電流波形信号Scおよび上述の電圧誤差信号Seを電流誤差
検出回路10に与えて両信号の波形差を表す電流誤差信号
S1を断続指令回路30の非反転入力に出力させる。断続指
令回路20は例えば単一のコンパレータ回路であって、こ
の電流誤差信号S1をその反転入力に高周波の発振回路21
から受けているスイッチングトランジスタ3の断続周期
を指定する例えば鋸歯状波の周期信号S0と比較して、一
種のPWM信号であるオンオフ指令Swをスイッチングト
ランジスタ3に出力することにより、リアクトル2に流
す電流をこのオンオフ指令Swにより指定されるデューテ
ィ比で断続させる。
【0005】以上の回路構成とその動作からわかるよう
に、図3の電圧コンバータ回路ではスイッチングトラン
ジスタ3を例えば 100kHz程度の高周波で断続させなが
ら、誤差電圧veを補正するよう, かつ50〜60Hzの交流電
圧Vaを整流した電圧Vrの脈動波形に電流波形信号Scを合
わせるようスイッチングトランジスタ3に流す電流のデ
ューティ比を制御することにより、出力電圧Voを所定の
設定値に保持しながら交流電源からとる電力の力率をほ
ぼ1に制御することができる。
に、図3の電圧コンバータ回路ではスイッチングトラン
ジスタ3を例えば 100kHz程度の高周波で断続させなが
ら、誤差電圧veを補正するよう, かつ50〜60Hzの交流電
圧Vaを整流した電圧Vrの脈動波形に電流波形信号Scを合
わせるようスイッチングトランジスタ3に流す電流のデ
ューティ比を制御することにより、出力電圧Voを所定の
設定値に保持しながら交流電源からとる電力の力率をほ
ぼ1に制御することができる。
【0006】なお、電圧コンバータがこの図3のように
昇圧形の場合はスイッチングトランジスタ3のオン期間
中にリアクトル2内に蓄積した磁気エネルギをオフ期間
中に出力電圧Vo側に取り出すので、出力側の状態にほと
んど影響されずにアクティブフィルタ方式により入力側
がとる電力の力率を正確に制御できる。これと同様にリ
アクトル2のかわりの磁気誘導手段としてフライバック
形変圧器を用いる電圧コンバータもこのアクティブフィ
ルタ方式の適用に有利である。
昇圧形の場合はスイッチングトランジスタ3のオン期間
中にリアクトル2内に蓄積した磁気エネルギをオフ期間
中に出力電圧Vo側に取り出すので、出力側の状態にほと
んど影響されずにアクティブフィルタ方式により入力側
がとる電力の力率を正確に制御できる。これと同様にリ
アクトル2のかわりの磁気誘導手段としてフライバック
形変圧器を用いる電圧コンバータもこのアクティブフィ
ルタ方式の適用に有利である。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】ところが、アクティブ
フィルタ方式の電圧コンバータの上述のような従来回路
では、負荷側に異常が発生した時に回路動作が必ずしも
それに則したないし対応し得る状態にならないために異
常状態への対処が不充分な問題がある。例えば、負荷が
遮断状態, ないしは急な軽負荷状態になると出力電圧Vo
が上昇するので、それを下げるためにリアクトル2に流
す電流をほぼ0に絞るようにスイッチングトランジスタ
3を制御する必要があるが、図3の回路では電流誤差検
出回路10の動作に必ず若干のオフセット誤差があるため
電流波形信号Scがほぼ0の状態ではその動作が不正確に
なり、従ってリアクトル2の電流を充分絞って出力電圧
Voを安全な範囲内に制限するのが困難である。
フィルタ方式の電圧コンバータの上述のような従来回路
では、負荷側に異常が発生した時に回路動作が必ずしも
それに則したないし対応し得る状態にならないために異
常状態への対処が不充分な問題がある。例えば、負荷が
遮断状態, ないしは急な軽負荷状態になると出力電圧Vo
が上昇するので、それを下げるためにリアクトル2に流
す電流をほぼ0に絞るようにスイッチングトランジスタ
3を制御する必要があるが、図3の回路では電流誤差検
出回路10の動作に必ず若干のオフセット誤差があるため
電流波形信号Scがほぼ0の状態ではその動作が不正確に
なり、従ってリアクトル2の電流を充分絞って出力電圧
Voを安全な範囲内に制限するのが困難である。
【0008】また、図3の回路では出力電圧Voが過大な
とき誤差電圧veが非常に低くなり、これを受ける乗算回
路8の動作にも必ず若干のオフセット誤差があるので、
この低い誤差電圧Veに正確に比例した電圧誤差信号Seを
発生させるのが困難である。もちろん、乗算回路8に高
価にはつくが精密級回路を採用することもできるが、そ
れから出力される電圧誤差信号Seがほぼ0になるので、
電流誤差検出回路10はいずれも低レベルの電流波形信号
Scと電圧誤差信号Seに基づいて動作しなければならなく
なり、却って動作が不安定になる結果となり兼ねない。
とき誤差電圧veが非常に低くなり、これを受ける乗算回
路8の動作にも必ず若干のオフセット誤差があるので、
この低い誤差電圧Veに正確に比例した電圧誤差信号Seを
発生させるのが困難である。もちろん、乗算回路8に高
価にはつくが精密級回路を採用することもできるが、そ
れから出力される電圧誤差信号Seがほぼ0になるので、
電流誤差検出回路10はいずれも低レベルの電流波形信号
Scと電圧誤差信号Seに基づいて動作しなければならなく
なり、却って動作が不安定になる結果となり兼ねない。
【0009】かかる負荷遮断のほかに逆に負荷が短絡す
る異常状態が発生することもあり、この場合には出力電
圧Voがごく低い状態で負荷に流れる電流を所定値以下に
制限するようにスイッチングトランジスタ3の電流断続
動作を制御する必要があり、負荷遮断時ほどではないが
この正確な制御が電流誤差検出回路10や乗算回路8の動
作上のオフセット誤差により困難になる点は同様であ
る。
る異常状態が発生することもあり、この場合には出力電
圧Voがごく低い状態で負荷に流れる電流を所定値以下に
制限するようにスイッチングトランジスタ3の電流断続
動作を制御する必要があり、負荷遮断時ほどではないが
この正確な制御が電流誤差検出回路10や乗算回路8の動
作上のオフセット誤差により困難になる点は同様であ
る。
【0010】このような事情から、本発明の目的は負荷
側に異常が発生した際にアクティブフィルタ方式の電圧
コンバータの回路動作を異常状態に応じて正確に対処し
得るようにすることにある。
側に異常が発生した際にアクティブフィルタ方式の電圧
コンバータの回路動作を異常状態に応じて正確に対処し
得るようにすることにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明によれば上述の目
的は、冒頭に記載のように交流電圧を整流した電圧を受
ける磁気誘導手段に流れる電流をスイッチング手段によ
り断続させながら磁気誘導手段から直流の出力電圧を取
り出す電圧コンバータ回路に対し、出力電圧の設定値と
のずれを示す誤差電圧に比例しかつ整流電圧と同じ脈動
波形をもつ電圧誤差信号とスイッチング手段に流れる電
流の波形信号から電流誤差信号を発する電流誤差検出回
路と, スイッチング手段の制御周期を指定する周期信号
と上述の電流誤差信号とに基づいてオンオフ指令を発す
る断続指令回路と, コンバータの負荷側に異常が発生し
たときに異常信号を発する異常検出回路とを設け、常時
は断続指令回路によって電流誤差信号に応じてスイッチ
ングトランジスタに流れる電流の波形を整流電圧と同位
相にするように制御し、異常信号の発生時はそれを電流
誤差信号に優先して断続指令回路に与えて,オンオフ指
令を異常信号により指定されたデューティ比で出力させ
ることにより達成される。
的は、冒頭に記載のように交流電圧を整流した電圧を受
ける磁気誘導手段に流れる電流をスイッチング手段によ
り断続させながら磁気誘導手段から直流の出力電圧を取
り出す電圧コンバータ回路に対し、出力電圧の設定値と
のずれを示す誤差電圧に比例しかつ整流電圧と同じ脈動
波形をもつ電圧誤差信号とスイッチング手段に流れる電
流の波形信号から電流誤差信号を発する電流誤差検出回
路と, スイッチング手段の制御周期を指定する周期信号
と上述の電流誤差信号とに基づいてオンオフ指令を発す
る断続指令回路と, コンバータの負荷側に異常が発生し
たときに異常信号を発する異常検出回路とを設け、常時
は断続指令回路によって電流誤差信号に応じてスイッチ
ングトランジスタに流れる電流の波形を整流電圧と同位
相にするように制御し、異常信号の発生時はそれを電流
誤差信号に優先して断続指令回路に与えて,オンオフ指
令を異常信号により指定されたデューティ比で出力させ
ることにより達成される。
【0012】なお、上記の磁気誘導手段は例えばリアク
トルやフライバック変圧器であり、スイッチング手段は
通例のようにスイッチングトランジスタとすることでよ
い。また、異常検出回路は例えば異常状態が負荷遮断で
ある場合は出力電圧が所定の限界値を越えた時に異常信
号を発するように構成し、異常状態が負荷短絡である場
合は過大な負荷電流や出力電圧の異常低下を検出して異
常信号を発するように構成することでよい。負荷遮断を
検出する異常検出回路では、前述の誤差電圧をベースに
受ける異常検出トランジスタを設け、誤差電圧がそのベ
ース・エミッタ間電圧を越えた時に異常信号を発生させ
るのが有利である。
トルやフライバック変圧器であり、スイッチング手段は
通例のようにスイッチングトランジスタとすることでよ
い。また、異常検出回路は例えば異常状態が負荷遮断で
ある場合は出力電圧が所定の限界値を越えた時に異常信
号を発するように構成し、異常状態が負荷短絡である場
合は過大な負荷電流や出力電圧の異常低下を検出して異
常信号を発するように構成することでよい。負荷遮断を
検出する異常検出回路では、前述の誤差電圧をベースに
受ける異常検出トランジスタを設け、誤差電圧がそのベ
ース・エミッタ間電圧を越えた時に異常信号を発生させ
るのが有利である。
【0013】さらに、断続指令回路は周期信号と電流誤
差信号を受ける従来と同じ2入力のコンパレータとして
もよいが、周期信号を受ける反転入力および電流誤差信
号と異常信号をそれぞれ受ける2個の非反転入力をもつ
3入力コンパレータをこれに用い、常時は電流誤差信号
を周期信号と比較するが異常信号を受けた時はそれを電
流誤差信号に優先して周期信号と比較させるのが有利で
ある。断続指令回路が2入力の場合は例えば異常信号が
発生したとき電流誤差信号をそれに切り換えて断続指令
回路に与えることでよく、例えば負荷遮断時の異常信号
と負荷短絡時の異常信号を別個に発生させる場合は電流
誤差信号をもちろんそのいずれかに切り換えるようにす
ることでよい。
差信号を受ける従来と同じ2入力のコンパレータとして
もよいが、周期信号を受ける反転入力および電流誤差信
号と異常信号をそれぞれ受ける2個の非反転入力をもつ
3入力コンパレータをこれに用い、常時は電流誤差信号
を周期信号と比較するが異常信号を受けた時はそれを電
流誤差信号に優先して周期信号と比較させるのが有利で
ある。断続指令回路が2入力の場合は例えば異常信号が
発生したとき電流誤差信号をそれに切り換えて断続指令
回路に与えることでよく、例えば負荷遮断時の異常信号
と負荷短絡時の異常信号を別個に発生させる場合は電流
誤差信号をもちろんそのいずれかに切り換えるようにす
ることでよい。
【0014】なお、本発明回路は磁気誘導手段にリアク
トルを用いる昇圧形や極性反転形の電圧コンバータ,あ
るいは磁気誘導手段にフライバック形変圧器を用いる安
定化電源やスイッチング電源である電圧コンバータにと
くに適する。
トルを用いる昇圧形や極性反転形の電圧コンバータ,あ
るいは磁気誘導手段にフライバック形変圧器を用いる安
定化電源やスイッチング電源である電圧コンバータにと
くに適する。
【0015】
【作用】本発明では、従来の電圧コンバータ回路の問題
点は負荷遮断等の異常発生時に電流誤差検出回路の動作
が前述のように不正確ないしは不安定になる点に原因が
あり、かつスイッチング手段を所望のデューティ比で断
続させるにはそれを指定する信号値を断続指令回路に直
接与えれば済むことに着目して、異常検出回路を設けて
電圧コンバータの異常時に異常信号を上述の指定信号値
で発生させ、この異常信号を電流誤差検出回路を介する
ことなく断続指令回路に直接与えることにより、スイッ
チング手段をそれによって指定された異常状態に最も適
した正確なデューティ比で断続させて問題を解決する。
点は負荷遮断等の異常発生時に電流誤差検出回路の動作
が前述のように不正確ないしは不安定になる点に原因が
あり、かつスイッチング手段を所望のデューティ比で断
続させるにはそれを指定する信号値を断続指令回路に直
接与えれば済むことに着目して、異常検出回路を設けて
電圧コンバータの異常時に異常信号を上述の指定信号値
で発生させ、この異常信号を電流誤差検出回路を介する
ことなく断続指令回路に直接与えることにより、スイッ
チング手段をそれによって指定された異常状態に最も適
した正確なデューティ比で断続させて問題を解決する。
【0016】すなわち、電流誤差検出回路に電圧誤差信
号および電流波形信号から電流誤差信号を作らせ、常時
は断続指令回路にこれと周期信号からスイッチング手段
用のオンオフ指令を作らせることにより交流電源からと
る電力の力率をほぼ1に制御するアクティブフィルタ方
式の電圧コンバータとして動作する点は従来と同じであ
るが、本発明は従来とは異なり異常時に異常検出回路に
よってそれを検出して異常信号を断続指令回路に対し電
流誤差信号より優先させて与えることにより、スイッチ
ング手段を断続させるオンオフ指令を電流誤差検出回路
の動作と独立に異常信号値で指定した正確なデューティ
比で発生させるものである。
号および電流波形信号から電流誤差信号を作らせ、常時
は断続指令回路にこれと周期信号からスイッチング手段
用のオンオフ指令を作らせることにより交流電源からと
る電力の力率をほぼ1に制御するアクティブフィルタ方
式の電圧コンバータとして動作する点は従来と同じであ
るが、本発明は従来とは異なり異常時に異常検出回路に
よってそれを検出して異常信号を断続指令回路に対し電
流誤差信号より優先させて与えることにより、スイッチ
ング手段を断続させるオンオフ指令を電流誤差検出回路
の動作と独立に異常信号値で指定した正確なデューティ
比で発生させるものである。
【0017】
【実施例】以下、図を参照しながら本発明の実施例を説
明する。図1は昇圧形の電圧コンバータに本発明回路を
適用した実施例を,図2はフライバック形変圧器を用い
る電圧コンバータに本発明回路を適用した実施例をそれ
ぞれ示す。両図中の図3に対応する部分には同じ符号が
付されているので、重複部分に説明は適宜省略すること
とする。なお、いずれの実施例でも異常状態が負荷遮断
である場合について説明するが、これが過負荷や負荷短
絡である場合にも異常検出回路の構成ないし異常信号値
の与え方を僅かに変更するだけで、本発明回路をその要
旨内で容易に適用することができる。
明する。図1は昇圧形の電圧コンバータに本発明回路を
適用した実施例を,図2はフライバック形変圧器を用い
る電圧コンバータに本発明回路を適用した実施例をそれ
ぞれ示す。両図中の図3に対応する部分には同じ符号が
付されているので、重複部分に説明は適宜省略すること
とする。なお、いずれの実施例でも異常状態が負荷遮断
である場合について説明するが、これが過負荷や負荷短
絡である場合にも異常検出回路の構成ないし異常信号値
の与え方を僅かに変更するだけで、本発明回路をその要
旨内で容易に適用することができる。
【0018】図1の電圧コンバータに給電する交流電圧
Vaは商用周波の 100〜220Vで, その整流電圧Vrは 140〜
310Vであるが、昇圧形のコンバータであるから出力電圧
Voはふつう 170〜380Vの範囲になり、これを受ける負荷
はモータ駆動装置や複数個の安定化電源である場合が多
い。負荷が前者の場合それがとる電力は非常に変動しや
すく、後者の場合のコンバータはいわば定電圧の整流装
置として機能するが、最近では消費電力の削減のために
安定化電源をその負荷とともに発停する傾向が強いので
運転中に無負荷の異常状態に陥りやすい。
Vaは商用周波の 100〜220Vで, その整流電圧Vrは 140〜
310Vであるが、昇圧形のコンバータであるから出力電圧
Voはふつう 170〜380Vの範囲になり、これを受ける負荷
はモータ駆動装置や複数個の安定化電源である場合が多
い。負荷が前者の場合それがとる電力は非常に変動しや
すく、後者の場合のコンバータはいわば定電圧の整流装
置として機能するが、最近では消費電力の削減のために
安定化電源をその負荷とともに発停する傾向が強いので
運転中に無負荷の異常状態に陥りやすい。
【0019】図1の電圧コンバータの主回路の構成は図
3と同じであり、これをアクティブフィルタ方式で動作
させるため誤差増幅回路7と乗算回路8と電流検出抵抗
9と電流誤差検出回路10を設けるのも同じである。断続
指令回路20にコンパレータを用いる点も同じであるが、
図示の例では発振回路21から周期信号S0を受ける反転入
力のほか2個の非反転入力をもつ3入力コンパレータを
これに用いる。
3と同じであり、これをアクティブフィルタ方式で動作
させるため誤差増幅回路7と乗算回路8と電流検出抵抗
9と電流誤差検出回路10を設けるのも同じである。断続
指令回路20にコンパレータを用いる点も同じであるが、
図示の例では発振回路21から周期信号S0を受ける反転入
力のほか2個の非反転入力をもつ3入力コンパレータを
これに用いる。
【0020】以上のほかに、本発明の電圧コンバータ回
路では異常検出回路30を設け、この実施例ではこれに単
一のコンパレータを用いて誤差増幅回路7の出力である
誤差電圧veを所定の限界値vlと比較して異常を検出させ
る。コンバータの負荷が遮断されると出力電圧Voとその
実際値voが増大するから、図示の例ではこれに応じて誤
差電圧veが減少して限界値vlを下回ると、異常検出回路
30はローレベルの異常信号S2を発する。前述の断続指令
回路20はその一方の非反転入力に電流誤差検出回路10か
ら電流誤差信号S1を受け、他方の非反転入力にこの異常
検出回路30から異常信号S2を受ける。
路では異常検出回路30を設け、この実施例ではこれに単
一のコンパレータを用いて誤差増幅回路7の出力である
誤差電圧veを所定の限界値vlと比較して異常を検出させ
る。コンバータの負荷が遮断されると出力電圧Voとその
実際値voが増大するから、図示の例ではこれに応じて誤
差電圧veが減少して限界値vlを下回ると、異常検出回路
30はローレベルの異常信号S2を発する。前述の断続指令
回路20はその一方の非反転入力に電流誤差検出回路10か
ら電流誤差信号S1を受け、他方の非反転入力にこの異常
検出回路30から異常信号S2を受ける。
【0021】このように構成された図1の実施例の回路
では、常時は従来回路と同じく交流電圧Vaからとる電力
の力率をほぼ1にするアクティブフィルタ方式のコンバ
ータとして動作する。すなわち、誤差増幅回路7により
出力電圧Voの実際値voの設定値vsからのずれを示す誤差
電圧veを作り、乗算回路8により誤差電圧veに比例しか
つ整流電圧Vrと同じ脈動波形の電圧誤差信号Seを作り、
電力誤差検出回路10により電圧誤差信号Seとスイッチン
グ手段3に流れる電流を検出抵抗9で検出した電力波形
信号Scとから電流誤差信号S1を作り、さらに断続指令回
路20により電力誤差信号S1と発振回路21による周期信号
SOとに基づいてオンオフ指令Swを作ってスイッチング手
段3に与えることにより、スイッチングトランジスタ3
に流れる電流, つまり交流電圧Vaからとる電流の波形が
整流電圧Vrと同位相になるようにして電力の力率をほぼ
1に制御する。
では、常時は従来回路と同じく交流電圧Vaからとる電力
の力率をほぼ1にするアクティブフィルタ方式のコンバ
ータとして動作する。すなわち、誤差増幅回路7により
出力電圧Voの実際値voの設定値vsからのずれを示す誤差
電圧veを作り、乗算回路8により誤差電圧veに比例しか
つ整流電圧Vrと同じ脈動波形の電圧誤差信号Seを作り、
電力誤差検出回路10により電圧誤差信号Seとスイッチン
グ手段3に流れる電流を検出抵抗9で検出した電力波形
信号Scとから電流誤差信号S1を作り、さらに断続指令回
路20により電力誤差信号S1と発振回路21による周期信号
SOとに基づいてオンオフ指令Swを作ってスイッチング手
段3に与えることにより、スイッチングトランジスタ3
に流れる電流, つまり交流電圧Vaからとる電流の波形が
整流電圧Vrと同位相になるようにして電力の力率をほぼ
1に制御する。
【0022】この図1の電圧コンバータ回路の負荷側に
異常が発生して異常検出回路30から異常信号S2が発せら
れると、この実施例で断続指令回路20に用いられている
コンパレータはその2個の非反転入力がそれぞれ受ける
信号の内の信号値が低い方を常に優先するので、前述の
ようにローレベルで発生される異常信号S2の方を電流誤
差信号S1より優先し、これと周期信号SOとからオンオフ
指令Swを異常信号S2の信号値により指定されるデューテ
ィ比で作ってスイッチング手段3に出力する。異常信号
S2が負荷の遮断時に発せられるこの実施例では、この異
常信号S2のローレベルの信号値はオンオフ指令Swを受け
るスイッチング手段3の断続により発生する無負荷状態
の出力電圧Voを例えば異常検出回路30の検出限界値vlに
対応する電圧値を若干上回る値に制限するように設定さ
れる。
異常が発生して異常検出回路30から異常信号S2が発せら
れると、この実施例で断続指令回路20に用いられている
コンパレータはその2個の非反転入力がそれぞれ受ける
信号の内の信号値が低い方を常に優先するので、前述の
ようにローレベルで発生される異常信号S2の方を電流誤
差信号S1より優先し、これと周期信号SOとからオンオフ
指令Swを異常信号S2の信号値により指定されるデューテ
ィ比で作ってスイッチング手段3に出力する。異常信号
S2が負荷の遮断時に発せられるこの実施例では、この異
常信号S2のローレベルの信号値はオンオフ指令Swを受け
るスイッチング手段3の断続により発生する無負荷状態
の出力電圧Voを例えば異常検出回路30の検出限界値vlに
対応する電圧値を若干上回る値に制限するように設定さ
れる。
【0023】以上のように、図1の電圧コンバータ回路
はアクティブフィルタ方式としての常時の動作と異常時
の動作を切り換えるが、この切り換えを確実かつ円滑に
する上では誤差電圧veが常時には乗算回路8のそれに対
する正確な比例動作が可能な範囲内にあり、異常時には
この範囲から逸脱するように誤差増幅回路7を例えば誤
差電圧veにバイアスが掛かるように動作させるのがとく
に有利である。なお、異常状態が過負荷や負荷短絡の場
合には異常検出回路30によりそれを負荷電流の異常増加
や出力電圧Voの異常低下から検出し、かつ異常信号S2を
負荷電流を制限するに適した信号値で発生させることで
よい。
はアクティブフィルタ方式としての常時の動作と異常時
の動作を切り換えるが、この切り換えを確実かつ円滑に
する上では誤差電圧veが常時には乗算回路8のそれに対
する正確な比例動作が可能な範囲内にあり、異常時には
この範囲から逸脱するように誤差増幅回路7を例えば誤
差電圧veにバイアスが掛かるように動作させるのがとく
に有利である。なお、異常状態が過負荷や負荷短絡の場
合には異常検出回路30によりそれを負荷電流の異常増加
や出力電圧Voの異常低下から検出し、かつ異常信号S2を
負荷電流を制限するに適した信号値で発生させることで
よい。
【0024】また、本発明回路は例えば負荷遮断と負荷
短絡のいずれの異常状態にも対処し得るように構成でき
る。このためには、例えば異常検出回路20を2個設けて
それぞれ異常状態を検出させ、かつ断続指令回路20に2
入力のコンパレータを用いてその非反転入力に常時与え
られる電流誤差信号S1を異常時に負荷遮断または負荷短
絡を検出した異常信号に切り換えることでよい。
短絡のいずれの異常状態にも対処し得るように構成でき
る。このためには、例えば異常検出回路20を2個設けて
それぞれ異常状態を検出させ、かつ断続指令回路20に2
入力のコンパレータを用いてその非反転入力に常時与え
られる電流誤差信号S1を異常時に負荷遮断または負荷短
絡を検出した異常信号に切り換えることでよい。
【0025】図2に示す実施例の電圧コンバータは磁気
誘導手段2としてフライバック形の変圧器を用いるスイ
ッチング電源であり、通例のようにその一次コイル2aに
流す電流をスイッチング手段3により断続させながら、
電流の断時に二次コイル2bに誘起する電圧をダイオード
4で整流しかつキャパシタ5により平滑化かつ安定化さ
せた直流電圧を出力電圧Voとして取り出す。この実施例
の回路でもアクティブフィルタ方式のコンバータとして
動作させるため誤差増幅回路7と乗算回路8と電流検出
抵抗9と電流誤差検出回路10とが設けられる。また、断
続指令回路20に3入力のコンパレータを用いるのも図1
の実施例と同じである。
誘導手段2としてフライバック形の変圧器を用いるスイ
ッチング電源であり、通例のようにその一次コイル2aに
流す電流をスイッチング手段3により断続させながら、
電流の断時に二次コイル2bに誘起する電圧をダイオード
4で整流しかつキャパシタ5により平滑化かつ安定化さ
せた直流電圧を出力電圧Voとして取り出す。この実施例
の回路でもアクティブフィルタ方式のコンバータとして
動作させるため誤差増幅回路7と乗算回路8と電流検出
抵抗9と電流誤差検出回路10とが設けられる。また、断
続指令回路20に3入力のコンパレータを用いるのも図1
の実施例と同じである。
【0026】しかし、図2の実施例では前実施例とは異
なり異常検出回路30を2個のトランジスタ31と32を組み
合わせて構成して、誤差電圧veをトランジスタ31のベー
スに与える。このトランジスタ31は常時は誤差電圧veに
よってオンしており、従ってその出力をベースに受ける
トランジスタ32はオフしているが、コンバータの負荷遮
断等により出力電圧Voが異常に上昇して誤差電圧veがト
ランジスタ31のふつう0.7V程度のベース・エミッタ間電
圧を下回ると、トランジスタ31がオフ, 従ってトランジ
スタ32がオンしてローレベルの異常信号S2を発する。こ
れを受ける断続指令回路20の動作は前実施例と同じであ
り、これに出力させるオンオフ指令Swのデューティ比を
指定する異常信号S2の信号値は例えばトランジスタ32の
ベース・エミッタ間電圧とそのエミッタ抵抗33により設
定される。
なり異常検出回路30を2個のトランジスタ31と32を組み
合わせて構成して、誤差電圧veをトランジスタ31のベー
スに与える。このトランジスタ31は常時は誤差電圧veに
よってオンしており、従ってその出力をベースに受ける
トランジスタ32はオフしているが、コンバータの負荷遮
断等により出力電圧Voが異常に上昇して誤差電圧veがト
ランジスタ31のふつう0.7V程度のベース・エミッタ間電
圧を下回ると、トランジスタ31がオフ, 従ってトランジ
スタ32がオンしてローレベルの異常信号S2を発する。こ
れを受ける断続指令回路20の動作は前実施例と同じであ
り、これに出力させるオンオフ指令Swのデューティ比を
指定する異常信号S2の信号値は例えばトランジスタ32の
ベース・エミッタ間電圧とそのエミッタ抵抗33により設
定される。
【0027】以上からわかるように、この図2の実施例
では異常検出回路30を簡単なトランジスタ回路で構成す
ることにより、図1の実施例のようにコンパレータに検
出用限界値vlを与える必要がなくなり、異常信号S2の信
号値も正確に設定することができる。なお、この実施例
の場合の誤差増幅回路7は誤差電圧veを出力電圧Voが正
常な間はトランジスタ31のベース・エミッタ間電圧より
高い例えば1V以上の範囲内で出力するよう動作基準点
が設定される。
では異常検出回路30を簡単なトランジスタ回路で構成す
ることにより、図1の実施例のようにコンパレータに検
出用限界値vlを与える必要がなくなり、異常信号S2の信
号値も正確に設定することができる。なお、この実施例
の場合の誤差増幅回路7は誤差電圧veを出力電圧Voが正
常な間はトランジスタ31のベース・エミッタ間電圧より
高い例えば1V以上の範囲内で出力するよう動作基準点
が設定される。
【0028】
【発明の効果】以上説明したように本発明では、整流電
圧を受ける磁気誘導手段に流す電流をスイッチング手段
によって断続させながら磁気誘導手段から出力電圧を取
り出す電圧コンバータ回路に対し、出力電圧の設定値と
のずれを示す誤差電圧に比例しかつ整流電圧と同じ波形
の電圧誤差信号とスイッチング手段に流れる電流の波形
信号とから電流誤差信号を発する電流誤差検出回路と,
電流誤差信号とスイッチング手段の断続周期を指定する
周期信号とに基づいてオンオフ指令を発する断続指令回
路と,コンバータの負荷側に異常が発生したときに異常
信号を発する異常検出回路とを設け、常時は断続指令回
路により電流誤差信号に応じスイッチングトランジスタ
に流れる電流の波形を整流電圧と同位相にするように制
御し、異常信号の発生時はそれを電流誤差信号に優先し
て断続指令回路に与えてその信号値により指定されたデ
ューティ比でオンオフ指令をスイッチング手段に出力さ
せることにより、次の効果を上げることができる。
圧を受ける磁気誘導手段に流す電流をスイッチング手段
によって断続させながら磁気誘導手段から出力電圧を取
り出す電圧コンバータ回路に対し、出力電圧の設定値と
のずれを示す誤差電圧に比例しかつ整流電圧と同じ波形
の電圧誤差信号とスイッチング手段に流れる電流の波形
信号とから電流誤差信号を発する電流誤差検出回路と,
電流誤差信号とスイッチング手段の断続周期を指定する
周期信号とに基づいてオンオフ指令を発する断続指令回
路と,コンバータの負荷側に異常が発生したときに異常
信号を発する異常検出回路とを設け、常時は断続指令回
路により電流誤差信号に応じスイッチングトランジスタ
に流れる電流の波形を整流電圧と同位相にするように制
御し、異常信号の発生時はそれを電流誤差信号に優先し
て断続指令回路に与えてその信号値により指定されたデ
ューティ比でオンオフ指令をスイッチング手段に出力さ
せることにより、次の効果を上げることができる。
【0029】(a) 異常発生時に動作が不安定ないし不確
実に陥りやすい電流誤差検出回路や乗算回路を介するこ
となく、異常検出回路から異常信号が断続指令回路に直
接に与えられるので、負荷の遮断や短絡等の異常時に際
して従来よりもずっと確実に出力電圧を制限しあるいは
負荷電流を制限することができる。 (b) 異常状態でスイッチング手段を断続させるオンオフ
指令のデューティ比を異常信号の信号値により断続指令
回路に指定するので、電流誤差検出回路や乗算回路の異
常時の不正確な動作に煩わされることなく、スイッチン
グ手段を各異常状態に最も適した正確なデューティ比で
断続させることができる。
実に陥りやすい電流誤差検出回路や乗算回路を介するこ
となく、異常検出回路から異常信号が断続指令回路に直
接に与えられるので、負荷の遮断や短絡等の異常時に際
して従来よりもずっと確実に出力電圧を制限しあるいは
負荷電流を制限することができる。 (b) 異常状態でスイッチング手段を断続させるオンオフ
指令のデューティ比を異常信号の信号値により断続指令
回路に指定するので、電流誤差検出回路や乗算回路の異
常時の不正確な動作に煩わされることなく、スイッチン
グ手段を各異常状態に最も適した正確なデューティ比で
断続させることができる。
【0030】(c) 異常信号を電流誤差信号に対し単純に
優先させるだけで、常時に交流電源からとる電力の力率
をほぼ1に制御するアクティブフィルタ方式としての動
作と異常時にスイッチング手段を異常状態に最適なデュ
ーティ比で確実に断続させる動作とを両立させることが
できる。 なお、本発明回路は頻繁に発停されるスイッチング電源
等の負荷に直流電圧を給電するアクティブフィルタ方式
の昇圧形の電圧コンバータにとくに適し、負荷遮断時の
出力電圧の過大な上昇を確実に防止しながら正常動作時
に交流電源からとる電力の力率を上げて電力消費を最低
に抑えることができる。
優先させるだけで、常時に交流電源からとる電力の力率
をほぼ1に制御するアクティブフィルタ方式としての動
作と異常時にスイッチング手段を異常状態に最適なデュ
ーティ比で確実に断続させる動作とを両立させることが
できる。 なお、本発明回路は頻繁に発停されるスイッチング電源
等の負荷に直流電圧を給電するアクティブフィルタ方式
の昇圧形の電圧コンバータにとくに適し、負荷遮断時の
出力電圧の過大な上昇を確実に防止しながら正常動作時
に交流電源からとる電力の力率を上げて電力消費を最低
に抑えることができる。
【図1】本発明を磁気誘導手段としてリアクトルを用い
る昇圧形電圧コンバータ回路に適用した実施例を示す回
路図である。
る昇圧形電圧コンバータ回路に適用した実施例を示す回
路図である。
【図2】本発明を磁気誘導手段としてフライバック形の
変圧器を用いる電圧コンバータ回路に適用した実施例を
示す回路図である。
変圧器を用いる電圧コンバータ回路に適用した実施例を
示す回路図である。
【図3】従来の昇圧形の電圧コンバータ回路の回路図で
ある。
ある。
2 磁気誘導手段 3 スイッチング手段 10 電流誤差検出回路 20 断続指令回路 30 異常検出回路 Sc 電流波形信号 Se 電圧誤差信号 Sw オンオフ指令 S0 周期信号 S1 電流誤差信号 S2 異常信号 Va 交流電圧 Vo 出力電圧 Vr 整流電圧 ve 誤差電圧 vo 出力電圧の実際値 vl 異常検出回路の検出用限界値 vs 出力電圧用の設定値
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H02M 7/00 - 7/40 H02M 3/00 - 3/44
Claims (3)
- 【請求項1】交流電圧を整流した電圧を受ける磁気誘導
手段に流れる電流をスイッチング手段により断続させな
がら磁気誘導手段から直流の出力電圧を取り出すコンバ
ータ回路であって、出力電圧の設定値とのずれを示す誤
差電圧に比例しかつ整流電圧と同じ脈動波形をもつ電圧
誤差信号とスイッチング手段に流れる電流の波形信号と
から電流誤差信号を発する電流誤差検出回路と、スイッ
チング手段の制御周期を指定する周期信号と電流誤差信
号とに基づいてオンオフ指令を発する断続指令回路と、
コンバータの負荷側に異常が発生したときに異常信号を
発する異常検出回路とを備えてなり、常時は断続指令回
路により電流誤差信号に応じてスイッチングトランジス
タに流れる電流の波形を整流電圧と同位相にするように
制御し、異常信号の発生時はそれを電流誤差信号に優先
して断続指令回路に与えオンオフ指令を異常信号によっ
て指定されたデューティ比でスイッチング手段に出力さ
せるようにしたことを特徴とする電圧コンバータ回路。 - 【請求項2】請求項1に記載の回路において、断続指令
回路として周期信号を受ける反転入力および電流誤差信
号と異常信号をそれぞれ受ける非反転入力をもつ3入力
のコンパレータを用い、異常信号を受けたときそれを電
流誤差信号に優先させるようにしたことを特徴とする電
圧コンバータ回路。 - 【請求項3】請求項1に記載の回路において、異常検出
回路内に誤差電圧をベースに受ける異常検出トランジス
タを設け、誤差電圧がそのベース・エミッタ間電圧を越
えた時に異常信号を発生させるようにしたことを特徴と
する電圧コンバータ回路。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP22675593A JP3158805B2 (ja) | 1993-09-13 | 1993-09-13 | 電圧コンバータ回路 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP22675593A JP3158805B2 (ja) | 1993-09-13 | 1993-09-13 | 電圧コンバータ回路 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0787744A JPH0787744A (ja) | 1995-03-31 |
JP3158805B2 true JP3158805B2 (ja) | 2001-04-23 |
Family
ID=16850108
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP22675593A Expired - Fee Related JP3158805B2 (ja) | 1993-09-13 | 1993-09-13 | 電圧コンバータ回路 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3158805B2 (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US6406196B1 (en) | 1995-08-03 | 2002-06-18 | Matsushita Electric Industrial Co., Ltd. | Optical device and method for producing the same |
JP2015030434A (ja) * | 2013-08-06 | 2015-02-16 | スズキ株式会社 | 自動二輪車のタンククッション構造 |
Families Citing this family (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP4830235B2 (ja) * | 2000-09-28 | 2011-12-07 | 富士電機株式会社 | 電源回路 |
JP4488067B2 (ja) | 2007-12-06 | 2010-06-23 | トヨタ自動車株式会社 | 車両用昇圧コンバータ回路 |
JP5273158B2 (ja) | 2008-11-25 | 2013-08-28 | 株式会社村田製作所 | Pfcコンバータ |
JP2014099945A (ja) * | 2011-03-03 | 2014-05-29 | Panasonic Corp | 昇圧型pfc制御装置 |
WO2013132835A1 (ja) * | 2012-03-06 | 2013-09-12 | パナソニック株式会社 | 直流電源装置 |
-
1993
- 1993-09-13 JP JP22675593A patent/JP3158805B2/ja not_active Expired - Fee Related
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US6406196B1 (en) | 1995-08-03 | 2002-06-18 | Matsushita Electric Industrial Co., Ltd. | Optical device and method for producing the same |
JP2015030434A (ja) * | 2013-08-06 | 2015-02-16 | スズキ株式会社 | 自動二輪車のタンククッション構造 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0787744A (ja) | 1995-03-31 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |