JP2863648B2 - 可視光半導体レーザ - Google Patents
可視光半導体レーザInfo
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- semiconductor laser
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- H10—SEMICONDUCTOR DEVICES; ELECTRIC SOLID-STATE DEVICES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
- H10H—INORGANIC LIGHT-EMITTING SEMICONDUCTOR DEVICES HAVING POTENTIAL BARRIERS
- H10H20/00—Individual inorganic light-emitting semiconductor devices having potential barriers, e.g. light-emitting diodes [LED]
- H10H20/80—Constructional details
- H10H20/81—Bodies
- H10H20/822—Materials of the light-emitting regions
- H10H20/824—Materials of the light-emitting regions comprising only Group III-V materials, e.g. GaP
-
- H—ELECTRICITY
- H01—ELECTRIC ELEMENTS
- H01S—DEVICES USING THE PROCESS OF LIGHT AMPLIFICATION BY STIMULATED EMISSION OF RADIATION [LASER] TO AMPLIFY OR GENERATE LIGHT; DEVICES USING STIMULATED EMISSION OF ELECTROMAGNETIC RADIATION IN WAVE RANGES OTHER THAN OPTICAL
- H01S5/00—Semiconductor lasers
- H01S5/20—Structure or shape of the semiconductor body to guide the optical wave ; Confining structures perpendicular to the optical axis, e.g. index or gain guiding, stripe geometry, broad area lasers, gain tailoring, transverse or lateral reflectors, special cladding structures, MQW barrier reflection layers
- H01S5/22—Structure or shape of the semiconductor body to guide the optical wave ; Confining structures perpendicular to the optical axis, e.g. index or gain guiding, stripe geometry, broad area lasers, gain tailoring, transverse or lateral reflectors, special cladding structures, MQW barrier reflection layers having a ridge or stripe structure
- H01S5/223—Buried stripe structure
- H01S5/2231—Buried stripe structure with inner confining structure only between the active layer and the upper electrode
-
- H—ELECTRICITY
- H01—ELECTRIC ELEMENTS
- H01S—DEVICES USING THE PROCESS OF LIGHT AMPLIFICATION BY STIMULATED EMISSION OF RADIATION [LASER] TO AMPLIFY OR GENERATE LIGHT; DEVICES USING STIMULATED EMISSION OF ELECTROMAGNETIC RADIATION IN WAVE RANGES OTHER THAN OPTICAL
- H01S5/00—Semiconductor lasers
- H01S5/30—Structure or shape of the active region; Materials used for the active region
- H01S5/32—Structure or shape of the active region; Materials used for the active region comprising PN junctions, e.g. hetero- or double- heterostructures
- H01S5/323—Structure or shape of the active region; Materials used for the active region comprising PN junctions, e.g. hetero- or double- heterostructures in AIIIBV compounds, e.g. AlGaAs-laser, InP-based laser
- H01S5/32308—Structure or shape of the active region; Materials used for the active region comprising PN junctions, e.g. hetero- or double- heterostructures in AIIIBV compounds, e.g. AlGaAs-laser, InP-based laser emitting light at a wavelength less than 900 nm
- H01S5/32325—Structure or shape of the active region; Materials used for the active region comprising PN junctions, e.g. hetero- or double- heterostructures in AIIIBV compounds, e.g. AlGaAs-laser, InP-based laser emitting light at a wavelength less than 900 nm red laser based on InGaP
-
- H—ELECTRICITY
- H10—SEMICONDUCTOR DEVICES; ELECTRIC SOLID-STATE DEVICES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
- H10H—INORGANIC LIGHT-EMITTING SEMICONDUCTOR DEVICES HAVING POTENTIAL BARRIERS
- H10H20/00—Individual inorganic light-emitting semiconductor devices having potential barriers, e.g. light-emitting diodes [LED]
- H10H20/01—Manufacture or treatment
- H10H20/011—Manufacture or treatment of bodies, e.g. forming semiconductor layers
- H10H20/013—Manufacture or treatment of bodies, e.g. forming semiconductor layers having light-emitting regions comprising only Group III-V materials
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- Condensed Matter Physics & Semiconductors (AREA)
- General Physics & Mathematics (AREA)
- Electromagnetism (AREA)
- Optics & Photonics (AREA)
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- Semiconductor Lasers (AREA)
Description
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、可視光半導体レーザ
に関し、より詳細にはp型結晶層とアンドープGaIn
P活性層との界面で発生するアンドープGaInP活性
層中へのZnのパイルアップが抑制された可視光半導体
レーザに関する。
に関し、より詳細にはp型結晶層とアンドープGaIn
P活性層との界面で発生するアンドープGaInP活性
層中へのZnのパイルアップが抑制された可視光半導体
レーザに関する。
【0002】
【従来の技術】図6は、従来の可視光半導体レーザの構
造を示す断面図である。図において、n型GaAs基板
11上にn−GaAsバッファ層12が配置され、該n
−GaAsバッファ層12上にはn型AlGaInP下
クラッド層13が配置され、該n型AlGaInP下ク
ラッド層13上にはアンドープGaInP活性層14が
配置され、該アンドープGaInP活性層14上にはp
型AlGaInP光ガイド層15が配置され、該p型A
lGaInP光ガイド層15上にはp型GaInPエッ
チングストッパ層16が配置され、該p型GaInPエ
ッチングストッパ層16上にはp型AlGaInP上ク
ラッド層17が配置され、該p型AlGaInP上クラ
ッド層17上にはp型GaInP層18が配置され、該
p型GaInP層18上にはp型GaAsコンタクト層
20が配置される。そして、p型AlGaInP上クラ
ッド層17,p型GaInP層18,p型GaAsコン
タクト層20にかけて順メサストライプが形成され、順
メサストライプの側部にはn型GaAs電流ブロック層
19が埋め込まれている。
造を示す断面図である。図において、n型GaAs基板
11上にn−GaAsバッファ層12が配置され、該n
−GaAsバッファ層12上にはn型AlGaInP下
クラッド層13が配置され、該n型AlGaInP下ク
ラッド層13上にはアンドープGaInP活性層14が
配置され、該アンドープGaInP活性層14上にはp
型AlGaInP光ガイド層15が配置され、該p型A
lGaInP光ガイド層15上にはp型GaInPエッ
チングストッパ層16が配置され、該p型GaInPエ
ッチングストッパ層16上にはp型AlGaInP上ク
ラッド層17が配置され、該p型AlGaInP上クラ
ッド層17上にはp型GaInP層18が配置され、該
p型GaInP層18上にはp型GaAsコンタクト層
20が配置される。そして、p型AlGaInP上クラ
ッド層17,p型GaInP層18,p型GaAsコン
タクト層20にかけて順メサストライプが形成され、順
メサストライプの側部にはn型GaAs電流ブロック層
19が埋め込まれている。
【0003】次に、製造工程について説明する。先ず、
n型GaAs基板11上にMOCVD法を用いてn型G
aAsバッファ層12,n型AlGaInP下クラッド
層13,アンドープGaInP活性層14,p型AlG
aInP光ガイド層15,p型GaInPエッチングス
トッパ層16,p型AlGaInP上クラッド層17,
p型GaInP層18,p型GaAsキャップ層を順次
結晶成長し(第1次成長)、次いで、通常のホトレジス
ト技術を用いてストライプを形成し、p型GaAsキャ
ップ層,p型GaInP層18,p型AlGaInP上
クラッド層17をエッチングしてメサを形成した後、該
エッチングによって形成された溝内にMOCVD法にて
n型GaAs電流ブロック層19を成長(第2次成長)
し、最上層にp型GaAsコンタクト層20をMOCV
D法により成長(第3次成長)して形成されている。
尚、上記のp型GaAsキャップ層は第3次成長による
p型GaAsコンタクト層20と融合し、図6ではp型
GaAsコンタクト層20中の点線部で示している。
n型GaAs基板11上にMOCVD法を用いてn型G
aAsバッファ層12,n型AlGaInP下クラッド
層13,アンドープGaInP活性層14,p型AlG
aInP光ガイド層15,p型GaInPエッチングス
トッパ層16,p型AlGaInP上クラッド層17,
p型GaInP層18,p型GaAsキャップ層を順次
結晶成長し(第1次成長)、次いで、通常のホトレジス
ト技術を用いてストライプを形成し、p型GaAsキャ
ップ層,p型GaInP層18,p型AlGaInP上
クラッド層17をエッチングしてメサを形成した後、該
エッチングによって形成された溝内にMOCVD法にて
n型GaAs電流ブロック層19を成長(第2次成長)
し、最上層にp型GaAsコンタクト層20をMOCV
D法により成長(第3次成長)して形成されている。
尚、上記のp型GaAsキャップ層は第3次成長による
p型GaAsコンタクト層20と融合し、図6ではp型
GaAsコンタクト層20中の点線部で示している。
【0004】ところで、図6に示すような多元混晶の可
視光半導体レーザにおいては、従来、結晶欠陥の発生や
表面モホロジィの悪化を抑えるために、基板結晶とエピ
タキシャル層とが格子整合することが重要と考えられ、
GaAs基板とGaInP結晶層,AlGaInP結晶
層との格子定数をできるだけ一致させるようにしてい
た。そして、良好な可視光半導体レーザを形成するため
には、GaAs基板と(Al)GaIn結晶層との格子
定数の比、即ち格子不整合度(Δa/a)〔a:GaA
sの格子定数、Δa:GaAsの格子定数とその層の格
子定数との差〕を図7に示すように0に近づけることが
理想とされ、離れても±0.001以内に調整すること
が必要と考えられていた。このため、従来よりGaAs
基板と(Al)GaInP結晶層の格子定数をできるだ
け一致させ、格子不整合度を小さくするために多くの提
案がなされている。例えば、特開平1−202880号
公報ではn型クラッド層の格子不整合度を予めプラス側
にずらし(格子不整合度:0.0005〜0.00
1)、p型クラッド層の格子不整合を低減した可視光半
導体レーザが開示されている。また、特開平2−156
522号公報ではGaAs基板上にAlGaInP/G
aAs系多層半導体層を作成する際に、GaInPバッ
ファ層の形成開始時と形成終了時で結晶成長温度を異な
らせたり、またGaInPバッファ層の形成開始時と形
成終了時で供給元素の構成比(V/III 比)を異ならせ
ることにより結晶性の良好なAlGaInP半導体層を
得ることが開示され、また、特開平2−254715号
公報ではGaAsバッファ層とAlGaInP系結晶層
との成長温度を変えることにより格子定数の一致を図る
ことが開示されている。
視光半導体レーザにおいては、従来、結晶欠陥の発生や
表面モホロジィの悪化を抑えるために、基板結晶とエピ
タキシャル層とが格子整合することが重要と考えられ、
GaAs基板とGaInP結晶層,AlGaInP結晶
層との格子定数をできるだけ一致させるようにしてい
た。そして、良好な可視光半導体レーザを形成するため
には、GaAs基板と(Al)GaIn結晶層との格子
定数の比、即ち格子不整合度(Δa/a)〔a:GaA
sの格子定数、Δa:GaAsの格子定数とその層の格
子定数との差〕を図7に示すように0に近づけることが
理想とされ、離れても±0.001以内に調整すること
が必要と考えられていた。このため、従来よりGaAs
基板と(Al)GaInP結晶層の格子定数をできるだ
け一致させ、格子不整合度を小さくするために多くの提
案がなされている。例えば、特開平1−202880号
公報ではn型クラッド層の格子不整合度を予めプラス側
にずらし(格子不整合度:0.0005〜0.00
1)、p型クラッド層の格子不整合を低減した可視光半
導体レーザが開示されている。また、特開平2−156
522号公報ではGaAs基板上にAlGaInP/G
aAs系多層半導体層を作成する際に、GaInPバッ
ファ層の形成開始時と形成終了時で結晶成長温度を異な
らせたり、またGaInPバッファ層の形成開始時と形
成終了時で供給元素の構成比(V/III 比)を異ならせ
ることにより結晶性の良好なAlGaInP半導体層を
得ることが開示され、また、特開平2−254715号
公報ではGaAsバッファ層とAlGaInP系結晶層
との成長温度を変えることにより格子定数の一致を図る
ことが開示されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、図6に示す
ような従来の可視光半導体レーザは、メサ形成までの第
1次成長、メサ形成後の第2次成長、コンタクト層形成
の為の第3次成長と3回の結晶成長工程によって形成さ
れている。図8は、図6に示す従来の可視光半導体レー
ザの二次イオン質量分析法(以下、SIMSとする。)
の分析結果による各結晶層中のP型ドーパントであるZ
nのプロファイルを示し、図8(a)は第1次成長終了
時の各層のSIMSの分析結果によるZnのプロファイ
ルを示し、図8(b)は第3次成長終了時の各層のSI
MSの分析結果によるZnのプロファイルを示す。図に
おいて、第1次成長終了時はアンドープGaInP活性
層4とp型AlGaInP光ガイド層5との界面におい
てZnのプロファイルが急峻に下がっているが、第3次
成長終了時はZnがアンドープGaInP活性層4とp
型AlGaInP光ガイド層5との界面におけるアンド
ープGaInP活性層4中にパイルアップしていること
が分かる。このように、従来の可視光半導体レーザは複
数回の結晶成長を行って形成されるので、第1次成長終
了時には活性層中への不純物の拡散は認められなくと
も、第2次成長、第3次成長へと成長工程が進行するに
つれて、結晶成長時の基板加熱等の影響によって不純物
が活性層中へ拡散することがある。特に、p型結晶層と
アンドープGaInP活性層の界面においてアンドープ
GaInP活性層中にp型ドーパントであるZnが異常
にパイルアップし、この影響でレーザー特性が大きく劣
化する問題を発生していた。
ような従来の可視光半導体レーザは、メサ形成までの第
1次成長、メサ形成後の第2次成長、コンタクト層形成
の為の第3次成長と3回の結晶成長工程によって形成さ
れている。図8は、図6に示す従来の可視光半導体レー
ザの二次イオン質量分析法(以下、SIMSとする。)
の分析結果による各結晶層中のP型ドーパントであるZ
nのプロファイルを示し、図8(a)は第1次成長終了
時の各層のSIMSの分析結果によるZnのプロファイ
ルを示し、図8(b)は第3次成長終了時の各層のSI
MSの分析結果によるZnのプロファイルを示す。図に
おいて、第1次成長終了時はアンドープGaInP活性
層4とp型AlGaInP光ガイド層5との界面におい
てZnのプロファイルが急峻に下がっているが、第3次
成長終了時はZnがアンドープGaInP活性層4とp
型AlGaInP光ガイド層5との界面におけるアンド
ープGaInP活性層4中にパイルアップしていること
が分かる。このように、従来の可視光半導体レーザは複
数回の結晶成長を行って形成されるので、第1次成長終
了時には活性層中への不純物の拡散は認められなくと
も、第2次成長、第3次成長へと成長工程が進行するに
つれて、結晶成長時の基板加熱等の影響によって不純物
が活性層中へ拡散することがある。特に、p型結晶層と
アンドープGaInP活性層の界面においてアンドープ
GaInP活性層中にp型ドーパントであるZnが異常
にパイルアップし、この影響でレーザー特性が大きく劣
化する問題を発生していた。
【0006】この発明は、上記のような問題点を解消す
るためになされたもので、p型結晶層とアンドープGa
InP活性層との界面においてアンドープGaInP活
性層中へのZnの拡散が抑制され、アンドープGaIn
P活性層におけるZnのパイルアップが防止された可視
光半導体レーザを得ることを目的とする。
るためになされたもので、p型結晶層とアンドープGa
InP活性層との界面においてアンドープGaInP活
性層中へのZnの拡散が抑制され、アンドープGaIn
P活性層におけるZnのパイルアップが防止された可視
光半導体レーザを得ることを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】この発明に係る可視光半
導体レーザは、GaAs基板上に順次配置された、n型
AlGaInP系結晶層、アンドープGaInP活性
層、p型AlGaInP系結晶層、p型GaInP系結
晶層、及びメサを有するp型AlGaInP系結晶層を
備える可視光半導体レーザにおいて、上記p型AlGa
InP系結晶層、p型GaInP系結晶層、及びメサを
有するp型AlGaInP系結晶層は、GaAsに対し
2×10-3〜1×10-2、又は、−5×10-3〜−2×
10-3の格子不整合度を有するよう、供給元素の構成比
を制御することにより形成された層であることを特徴と
するものである。
導体レーザは、GaAs基板上に順次配置された、n型
AlGaInP系結晶層、アンドープGaInP活性
層、p型AlGaInP系結晶層、p型GaInP系結
晶層、及びメサを有するp型AlGaInP系結晶層を
備える可視光半導体レーザにおいて、上記p型AlGa
InP系結晶層、p型GaInP系結晶層、及びメサを
有するp型AlGaInP系結晶層は、GaAsに対し
2×10-3〜1×10-2、又は、−5×10-3〜−2×
10-3の格子不整合度を有するよう、供給元素の構成比
を制御することにより形成された層であることを特徴と
するものである。
【0008】
【作用】この発明にかかる可視光半導体レーザにおいて
は、この可視光半導体レーザを製造する際に、その製造
工程が第2次成長、第3次成長へと進むにつれ、基板の
加熱等の影響により、p型のドーパントであるZnなど
が活性層に拡散することがある。このとき、第1次成長
において、GaAs基板上に下クラッド層、アンドープ
GaInP活性層、p型AlGaInP光ガイド層、p
型GaInPエッジングストッパ層、p型AlGaIn
Pクラッド層、p型GaInP層、p型GaAsキャッ
プ層を順次結晶成長させるとともに、これら形成された
結晶層のうち、p型AlGaInP光ガイド層、p型G
aInPエッチングストッパ層、及びp型AlGaIn
P上クラッド層を供給元素の構成比を制御して形成する
ことにより、その格子定数を、GaAsの格子定数より
適度に大きく(或いは、小さく)し、p型結晶中に著し
い結晶欠陥が生じない程度に適度な結晶ズレを形成させ
ることにより、p型結晶中のZnにストレスを与えるよ
うにしたので、第2次、第3次成長の際、基板の加熱等
の影響によりp型結晶層とアンドープGaInP活性層
との界面で起こるアンドープGaInP活性層中へのZ
nの拡散を抑制し、ZnのアンドープGaInP活性層
へのパイルアップを抑制した可視光半導体レーザを得る
ことができる。
は、この可視光半導体レーザを製造する際に、その製造
工程が第2次成長、第3次成長へと進むにつれ、基板の
加熱等の影響により、p型のドーパントであるZnなど
が活性層に拡散することがある。このとき、第1次成長
において、GaAs基板上に下クラッド層、アンドープ
GaInP活性層、p型AlGaInP光ガイド層、p
型GaInPエッジングストッパ層、p型AlGaIn
Pクラッド層、p型GaInP層、p型GaAsキャッ
プ層を順次結晶成長させるとともに、これら形成された
結晶層のうち、p型AlGaInP光ガイド層、p型G
aInPエッチングストッパ層、及びp型AlGaIn
P上クラッド層を供給元素の構成比を制御して形成する
ことにより、その格子定数を、GaAsの格子定数より
適度に大きく(或いは、小さく)し、p型結晶中に著し
い結晶欠陥が生じない程度に適度な結晶ズレを形成させ
ることにより、p型結晶中のZnにストレスを与えるよ
うにしたので、第2次、第3次成長の際、基板の加熱等
の影響によりp型結晶層とアンドープGaInP活性層
との界面で起こるアンドープGaInP活性層中へのZ
nの拡散を抑制し、ZnのアンドープGaInP活性層
へのパイルアップを抑制した可視光半導体レーザを得る
ことができる。
【0009】
【実施例】以下、この発明の一実施例を図について説明
する。図1は、この発明の半導体レーザの一実施例を示
す図であり、図1(a) は断面図、図1(b) は斜視図であ
り、図においてGaAs基板1上にn−GaAsバッフ
ァ層2が配置され、該n−GaAsバッファ層2上には
n型AlGaInP下クラッド層3が配置され、該n型
AlGaInP下クラッド層3上にはアンドープGaI
nP活性層4が配置され、該アンドープGaInP活性
層4上にはp型AlGaInP光ガイド層5が配置さ
れ、該p型AlGaInP光ガイド層5上にはp型Ga
InPエッチングストッパ層6が配置され、該p型Ga
InPエッチングストッパ層6上にはp型AlGaIn
P上クラッド層7が配置され、該p型AlGaInP上
クラッド層7上にはp型GaInP層8が配置され、該
p型GaInP層8上にはp型GaAsコンタクト層1
0が配置される。そして、p型AlGaInP上クラッ
ド層7,p型GaInP層8,p型GaAsコンタクト
層10にかけて順メサストライプが形成され、順メサス
トライプの側部はn型GaAs電流ブロック層9が埋め
込まれている。
する。図1は、この発明の半導体レーザの一実施例を示
す図であり、図1(a) は断面図、図1(b) は斜視図であ
り、図においてGaAs基板1上にn−GaAsバッフ
ァ層2が配置され、該n−GaAsバッファ層2上には
n型AlGaInP下クラッド層3が配置され、該n型
AlGaInP下クラッド層3上にはアンドープGaI
nP活性層4が配置され、該アンドープGaInP活性
層4上にはp型AlGaInP光ガイド層5が配置さ
れ、該p型AlGaInP光ガイド層5上にはp型Ga
InPエッチングストッパ層6が配置され、該p型Ga
InPエッチングストッパ層6上にはp型AlGaIn
P上クラッド層7が配置され、該p型AlGaInP上
クラッド層7上にはp型GaInP層8が配置され、該
p型GaInP層8上にはp型GaAsコンタクト層1
0が配置される。そして、p型AlGaInP上クラッ
ド層7,p型GaInP層8,p型GaAsコンタクト
層10にかけて順メサストライプが形成され、順メサス
トライプの側部はn型GaAs電流ブロック層9が埋め
込まれている。
【0010】次に、この半導体レーザの製造工程を説明
する。先ず、MOCVD(有機金属気相成長)法にて、
Inの原料ガスとしてのトリメチルインジウム(TM
I),Gaの原料ガスとしてのトリエチルガリウム(T
EG),Alの原料ガスとしてのトリメチルアルミニウ
ム(TMA),Asの原料ガスとしてのアルシン(As
H3 )とp型ドーパントであるZnのドーパントガスと
してのジエチルジンク(DEZ),n型ドーパントであ
るSiのドーパントガスとしてのシラン(SiH4 )を
反応器内に導入し、各導入ガスの構成比(供給量比)を
下記の表−1に示すように制御しながら成長温度675
℃,反応器内圧力150torrに設定して、GaAs
基板1上へn型GaAsバッファ層2(0.5μm),
n型AlGaInP下クラッド層3(1.0μm),ア
ンドープGaInP活性層4(0.07μm),p型A
lGaInP光ガイド層5(0.25μm),p型Ga
InPエッチングストッパ層6(50オングストロー
ム),p型AlGaInP上クラッド層7(0.7μ
m),p型GaInP層8(0.1μm),p型GaA
sキャップ層(0.4μm)を順次結晶成長する。
する。先ず、MOCVD(有機金属気相成長)法にて、
Inの原料ガスとしてのトリメチルインジウム(TM
I),Gaの原料ガスとしてのトリエチルガリウム(T
EG),Alの原料ガスとしてのトリメチルアルミニウ
ム(TMA),Asの原料ガスとしてのアルシン(As
H3 )とp型ドーパントであるZnのドーパントガスと
してのジエチルジンク(DEZ),n型ドーパントであ
るSiのドーパントガスとしてのシラン(SiH4 )を
反応器内に導入し、各導入ガスの構成比(供給量比)を
下記の表−1に示すように制御しながら成長温度675
℃,反応器内圧力150torrに設定して、GaAs
基板1上へn型GaAsバッファ層2(0.5μm),
n型AlGaInP下クラッド層3(1.0μm),ア
ンドープGaInP活性層4(0.07μm),p型A
lGaInP光ガイド層5(0.25μm),p型Ga
InPエッチングストッパ層6(50オングストロー
ム),p型AlGaInP上クラッド層7(0.7μ
m),p型GaInP層8(0.1μm),p型GaA
sキャップ層(0.4μm)を順次結晶成長する。
【0011】上記得られた各結晶層の結晶組成と各結晶
層の成長時の供給ガスの構成比(供給量比)との関係を
従来のそれと比較して表1に示す。
層の成長時の供給ガスの構成比(供給量比)との関係を
従来のそれと比較して表1に示す。
【0012】
【表1】
【0013】表1に示すように、この実施例ではTMA
とTEGの供給量を減じ、p型ドーパントガスとしての
DEZの全導入ガスに対する供給量の割合を増すことに
よりp型AlGaInP層の格子定数を増大させ、TE
Gの供給量を減らすことによりp型GaInP層の格子
定数を増大させている。次に、p型GaAsキャップ層
10上にSiO2 等の絶縁膜を形成し、該絶縁膜を写真
製版とエッチング技術を用いてストライプ状にパターニ
ングし、このストライプ状パターンをマスクとして、p
型GaAsキャップ層,p型GaInP層8,AlGa
InP上クラッド層7をエッチングしてメサストライプ
を形成する。更に、エッチングした溝内にMOCVD法
にて、成長温度700℃、反応器内圧力76torrと
して上記ストライプ状パターンをマスクとする選択結晶
成長を行い、n型GaAs電流ブロック層9を形成し
(第2次成長)、ストライプ状パターンを除去した後、
最上層にMOCVD法にて、成長温度600℃、反応器
内圧力76torrとして、p型GaAsコンタクト層
10(3.0μm)を形成した(第3次成長)。そし
て、p型GaAsコンタクト層10の上にp側電極2
1、GaAs基板1の裏面にn側電極22を設けた。
尚、上記p型GaAsキャップ層はp型GaAsコンタ
クト層10と融合するため図中p型GaAsコンタクト
層10内に点線で示した。
とTEGの供給量を減じ、p型ドーパントガスとしての
DEZの全導入ガスに対する供給量の割合を増すことに
よりp型AlGaInP層の格子定数を増大させ、TE
Gの供給量を減らすことによりp型GaInP層の格子
定数を増大させている。次に、p型GaAsキャップ層
10上にSiO2 等の絶縁膜を形成し、該絶縁膜を写真
製版とエッチング技術を用いてストライプ状にパターニ
ングし、このストライプ状パターンをマスクとして、p
型GaAsキャップ層,p型GaInP層8,AlGa
InP上クラッド層7をエッチングしてメサストライプ
を形成する。更に、エッチングした溝内にMOCVD法
にて、成長温度700℃、反応器内圧力76torrと
して上記ストライプ状パターンをマスクとする選択結晶
成長を行い、n型GaAs電流ブロック層9を形成し
(第2次成長)、ストライプ状パターンを除去した後、
最上層にMOCVD法にて、成長温度600℃、反応器
内圧力76torrとして、p型GaAsコンタクト層
10(3.0μm)を形成した(第3次成長)。そし
て、p型GaAsコンタクト層10の上にp側電極2
1、GaAs基板1の裏面にn側電極22を設けた。
尚、上記p型GaAsキャップ層はp型GaAsコンタ
クト層10と融合するため図中p型GaAsコンタクト
層10内に点線で示した。
【0014】このようにして得られた可視光半導体レー
ザは各層が図3に示すGaAsとの格子不整合度(Δa
/a)を有し、また、各層のSIMSの分析結果による
Znのプロファイルは図4に示す結果であった。
ザは各層が図3に示すGaAsとの格子不整合度(Δa
/a)を有し、また、各層のSIMSの分析結果による
Znのプロファイルは図4に示す結果であった。
【0015】図3,図4から、この可視光半導体レーザ
はp型AlGaInP層5,p型GaInP層6、p型
AlGaInP層7は格子不整合度(Δa/a)が約
2.0×10-3を示し、p型GaInP層8は格子不整
合度(Δa/a)が約2.8×10-3を示し、結晶中に
適度な結晶ズレが形成され、これによってアンドープG
aInP活性層4中へのZnの拡散を抑制していること
が分かる。
はp型AlGaInP層5,p型GaInP層6、p型
AlGaInP層7は格子不整合度(Δa/a)が約
2.0×10-3を示し、p型GaInP層8は格子不整
合度(Δa/a)が約2.8×10-3を示し、結晶中に
適度な結晶ズレが形成され、これによってアンドープG
aInP活性層4中へのZnの拡散を抑制していること
が分かる。
【0016】この実施例による可視光半導体レーザは、
第1次成長によって形成されたp型AlGaInP層
5,p型GaInP層6,p型AlGaInP層7はG
aAsに対して約2.0×10-3の格子不整合度(Δa
/a)を示し、更に、p型GaInP層8はGaAsに
対して約2.8×10-3の格子不整合度(Δa/a)を
示す結晶層に形成されているので、結晶中に形成された
結晶ズレによって結晶中のZnにストレスが加わり、第
2次成長以降の結晶成長を行っても、p型AlGaIn
P光ガイド層5とアンドープGaInP活性層4との界
面においてアンドープGaInP活性層4中へZnが拡
散することなく、ZnのアンドープGaInP活性層4
へのパイルアップを抑制することかできる。
第1次成長によって形成されたp型AlGaInP層
5,p型GaInP層6,p型AlGaInP層7はG
aAsに対して約2.0×10-3の格子不整合度(Δa
/a)を示し、更に、p型GaInP層8はGaAsに
対して約2.8×10-3の格子不整合度(Δa/a)を
示す結晶層に形成されているので、結晶中に形成された
結晶ズレによって結晶中のZnにストレスが加わり、第
2次成長以降の結晶成長を行っても、p型AlGaIn
P光ガイド層5とアンドープGaInP活性層4との界
面においてアンドープGaInP活性層4中へZnが拡
散することなく、ZnのアンドープGaInP活性層4
へのパイルアップを抑制することかできる。
【0017】ところで、図2はGaInP活性層とp型
AlGaInP結晶層との界面におけるSIMSによっ
て得られた分析結果のZnのプロファイルの相対強度
(x)とアンドープGaAs層とp型AlGaInP結
晶層との界面における格子不整合度(ここでは正の値)
との関係を示す図である。図2(b) からわかるように、
相対強度(x)は格子不整合度(Δa/a)が1×10
-3を越えてから急激に低下し、2×10-3以上になると
相対強度(x)が殆どなくなっている。即ち、格子不整
合度(Δa/a)を2×10-3以上にした場合、アンド
ープGaInP活性層へのZnの拡散が抑制できる程度
に、結晶層中に結晶ズレが形成できることを示してい
る。また、図示しないが、格子不整合度が負の場合は、
格子不整合度が−2×10-3以下になると相対強度
(x)が殆どなくなり、同様に結晶層中に結晶ズレが形
成されてZnの拡散を抑制することができる。
AlGaInP結晶層との界面におけるSIMSによっ
て得られた分析結果のZnのプロファイルの相対強度
(x)とアンドープGaAs層とp型AlGaInP結
晶層との界面における格子不整合度(ここでは正の値)
との関係を示す図である。図2(b) からわかるように、
相対強度(x)は格子不整合度(Δa/a)が1×10
-3を越えてから急激に低下し、2×10-3以上になると
相対強度(x)が殆どなくなっている。即ち、格子不整
合度(Δa/a)を2×10-3以上にした場合、アンド
ープGaInP活性層へのZnの拡散が抑制できる程度
に、結晶層中に結晶ズレが形成できることを示してい
る。また、図示しないが、格子不整合度が負の場合は、
格子不整合度が−2×10-3以下になると相対強度
(x)が殆どなくなり、同様に結晶層中に結晶ズレが形
成されてZnの拡散を抑制することができる。
【0018】一方、結晶中のズレが大きくなり過ぎて、
格子不整合度が1.0×10-2より大きくなったり、−
5×10-3より小さくなると、Znのパイルアップは抑
制できるものの表面モホロジィーを著しく悪化させ、ク
ロスハッチを発生するようになり、レーザー特性はかえ
って悪化してしまう。このため、アンドープGaInP
活性層中へのZnのパイルアップが抑制され、結晶欠陥
による影響を少なくし、レーザ特性の劣化のより少ない
可視光半導体レーザを得るには、格子不整合度を2×1
0-3〜1×10-2、又は、−5×10-3〜−2×10-3
の範囲に調整することが重要となる。
格子不整合度が1.0×10-2より大きくなったり、−
5×10-3より小さくなると、Znのパイルアップは抑
制できるものの表面モホロジィーを著しく悪化させ、ク
ロスハッチを発生するようになり、レーザー特性はかえ
って悪化してしまう。このため、アンドープGaInP
活性層中へのZnのパイルアップが抑制され、結晶欠陥
による影響を少なくし、レーザ特性の劣化のより少ない
可視光半導体レーザを得るには、格子不整合度を2×1
0-3〜1×10-2、又は、−5×10-3〜−2×10-3
の範囲に調整することが重要となる。
【0019】尚、上記格子不整合度が−2×10-3〜2
×10-3の範囲にある時は、結晶中のZnにストレスを
与えるだけの充分な結晶ズレが形成できないため、Zn
のアンドープGaInP活性層中へのパイルアップが起
こり、これによる影響でレーザ特性が劣化してしまう。
×10-3の範囲にある時は、結晶中のZnにストレスを
与えるだけの充分な結晶ズレが形成できないため、Zn
のアンドープGaInP活性層中へのパイルアップが起
こり、これによる影響でレーザ特性が劣化してしまう。
【0020】
【0021】
【0022】
【0023】次に、第2の実施例について説明する。第
2の実施例による可視光半導体レーザの基本的な層構成
は、図1(a) に示す実施例1のものと同様である。この
実施例では、第1次成長工程において、成長温度をGa
InP活性層4の成長までは成長温度を700℃とし、
p型AlGaInP光ガイド層5の成長開始とともに成
長温度を650℃に下げ、以後650℃に保って第1次
成長を終了した。この時の他の成長条件は実施例1と同
じである。そして、実施例1と同様にしてメサ形成後第
2次成長,第3次成長を行って可視光半導体レーザを形
成した。図5は、得られた半導体レーザの格子不整合度
(Δa/a)を示し、図より、格子不整合度(Δa/
a)はp型AlGaInP光ガイド層5内で次第に大き
くなり、p型GaInPエッチングストッパ層6以後の
p型AlGaInP上クラッド層7,p型GaInP層
8で約2.0×10-3となっていることがわかる。
2の実施例による可視光半導体レーザの基本的な層構成
は、図1(a) に示す実施例1のものと同様である。この
実施例では、第1次成長工程において、成長温度をGa
InP活性層4の成長までは成長温度を700℃とし、
p型AlGaInP光ガイド層5の成長開始とともに成
長温度を650℃に下げ、以後650℃に保って第1次
成長を終了した。この時の他の成長条件は実施例1と同
じである。そして、実施例1と同様にしてメサ形成後第
2次成長,第3次成長を行って可視光半導体レーザを形
成した。図5は、得られた半導体レーザの格子不整合度
(Δa/a)を示し、図より、格子不整合度(Δa/
a)はp型AlGaInP光ガイド層5内で次第に大き
くなり、p型GaInPエッチングストッパ層6以後の
p型AlGaInP上クラッド層7,p型GaInP層
8で約2.0×10-3となっていることがわかる。
【0024】この第2の実施例による半導体レーザは、
第1次成長時によりp型AlGaInP光ガイド層5に
おける格子不整合度(Δa/a)が次第に大きくなり、
p型GaInPエッチングストッパ層6,p型AlGa
InP上クラッド層7,p型GaInP層8ではGaA
s対して約2.0×10-3の格子不整合度(Δa/a)
を示し、結晶中に結晶ズレが形成され、アンドープGa
InP活性層4とp型AlGaInP光ガイド層5との
界面でのアンドープGaInP活性層4中へのZnの拡
散を抑制している。
第1次成長時によりp型AlGaInP光ガイド層5に
おける格子不整合度(Δa/a)が次第に大きくなり、
p型GaInPエッチングストッパ層6,p型AlGa
InP上クラッド層7,p型GaInP層8ではGaA
s対して約2.0×10-3の格子不整合度(Δa/a)
を示し、結晶中に結晶ズレが形成され、アンドープGa
InP活性層4とp型AlGaInP光ガイド層5との
界面でのアンドープGaInP活性層4中へのZnの拡
散を抑制している。
【0025】また、この実施例による半導体レーザは、
アンドープGaInP活性層4に隣接するp型AlGa
InP光ガイド層5の格子の状態をアンドープGaIn
P活性層4に最も近接する位置では格子不整合度(Δa
/a)を小さく、遠ざかるにつれて格子不整合度(Δa
/a)を大きくしており、アンドープGaInP活性層
との界面における急激な結晶ズレによる他の不具合への
影響がないように考慮されている。
アンドープGaInP活性層4に隣接するp型AlGa
InP光ガイド層5の格子の状態をアンドープGaIn
P活性層4に最も近接する位置では格子不整合度(Δa
/a)を小さく、遠ざかるにつれて格子不整合度(Δa
/a)を大きくしており、アンドープGaInP活性層
との界面における急激な結晶ズレによる他の不具合への
影響がないように考慮されている。
【0026】上記第1の実施例では第1次成長工程にお
ける供給ガス中のDEZの供給割合を増すことで、各供
給ガスの構成比を制御する手段を採用し、第2の実施例
では第1次成長工程における成長温度を変動させる手段
を採用しているが、これら2つを組み合わせて実施して
もよい。
ける供給ガス中のDEZの供給割合を増すことで、各供
給ガスの構成比を制御する手段を採用し、第2の実施例
では第1次成長工程における成長温度を変動させる手段
を採用しているが、これら2つを組み合わせて実施して
もよい。
【0027】
【発明の効果】以上のように、この発明にかかる可視光
半導体レーザは、第1次成長において形成された結晶層
のうち、p型AlGaInP系結晶層、p型GaInP
系結晶層、及びp型AlGaInP系結晶層を供給元素
の構成比を制御して形成することにより、その格子定数
を、GaAsの格子定数より適度に大きく(或いは、小
さく)し、p型結晶中に著しい結晶欠陥が生じない程度
に適度な結晶ズレを形成させることによりp型結晶中の
Znにストレスを与えるようにしたので、第2次、第3
次成長の際、基板の加熱等の影響によりp型結晶層とア
ンドープGaInP活性層との界面で起こる、アンドー
プGaInP活性層中へのZnの拡散を抑制し、Znの
アンドープGaInP活性層へのパイルアップを抑制す
ることができる結果、レーザ特性の劣化の少ない可視光
半導体レーザを得ることができる。
半導体レーザは、第1次成長において形成された結晶層
のうち、p型AlGaInP系結晶層、p型GaInP
系結晶層、及びp型AlGaInP系結晶層を供給元素
の構成比を制御して形成することにより、その格子定数
を、GaAsの格子定数より適度に大きく(或いは、小
さく)し、p型結晶中に著しい結晶欠陥が生じない程度
に適度な結晶ズレを形成させることによりp型結晶中の
Znにストレスを与えるようにしたので、第2次、第3
次成長の際、基板の加熱等の影響によりp型結晶層とア
ンドープGaInP活性層との界面で起こる、アンドー
プGaInP活性層中へのZnの拡散を抑制し、Znの
アンドープGaInP活性層へのパイルアップを抑制す
ることができる結果、レーザ特性の劣化の少ない可視光
半導体レーザを得ることができる。
【図1】この発明の一実施例による半導体レーザの断面
図と斜視図である。
図と斜視図である。
【図2】SIMSの分析結果によるZnのプロファイル
の相対強度(x)と格子不整合度(Δa/a)の関係を
示す図である。
の相対強度(x)と格子不整合度(Δa/a)の関係を
示す図である。
【図3】この発明の一実施例による半導体レーザの各層
の格子不整合度を示す図である。
の格子不整合度を示す図である。
【図4】この発明の一実施例による半導体レーザの各層
のSIMSの分析結果によるZnのプロファイルのを示
す図である。
のSIMSの分析結果によるZnのプロファイルのを示
す図である。
【図5】この発明の一実施例による半導体レーザの各層
の格子不整合度を示す図である。
の格子不整合度を示す図である。
【図6】従来の半導体レーザの断面を示す図である。
【図7】従来の半導体レーザの各層の格子不整合度を示
す図である。
す図である。
【図8】従来の半導体レーザの各層のSIMSの分析結
果によるZnのプロファイルを示す図である。
果によるZnのプロファイルを示す図である。
1 GaAs基板 2 n型GaAs層 3 n型AlGaInP下クラッド層 4 アンドープGaInP活性層 5 p型AlGaInP光ガイド層 6 p型GaInPエッチングストッパ層 7 p型AlGaInP上クラッド層 8 p型GaInP層 9 n型GaAs電流ブロック層 10 p型GaAsコンタクト層 11 GaAs基板 12 n型GaAs層 13 n型AlGaInP下クラッド層 14 アンドープGaInP活性層 15 p型AlGaInP光ガイド層 16 p型GaInPエッチングストッパ層 17 p型AlGaInP上クラッド層 18 p型GaInP層 19 n型GaAs電流ブロック層 20 p型GaAsコンタクト層 21 p側電極 22 n側電極 x 相対強度
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平4−283980(JP,A) 特開 平4−162483(JP,A) 特開 平1−286487(JP,A) 特開 平4−137577(JP,A) 特開 平4−212487(JP,A) 1990年(平成2年)春季第37回応物学 会予稿集 31p−S−3 p.306 (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) H01S 3/18
Claims (1)
- 【請求項1】 GaAs基板上に順次配置された、n型
AlGaInP系結晶層、アンドープGaInP活性
層、p型AlGaInP系結晶層、p型GaInP系結
晶層、及びメサを有するp型AlGaInP系結晶層を
備える可視光半導体レーザにおいて、 上記p型AlGaInP系結晶層、p型GaInP系結
晶層、及びメサを有するp型AlGaInP系結晶層
は、GaAsに対し2×10-3〜1×10-2、又は、−
5×10-3〜−2×10-3の格子不整合度を有するよ
う、供給元素の構成比を制御することにより形成された
層であることを特徴とする可視光半導体レーザ。
Priority Applications (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3112543A JP2863648B2 (ja) | 1991-04-16 | 1991-04-16 | 可視光半導体レーザ |
US07/754,658 US5189680A (en) | 1991-04-16 | 1991-09-04 | Visible light laser diode |
DE4130536A DE4130536A1 (de) | 1991-04-16 | 1991-09-13 | Laserdiode fuer sichtbares licht |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3112543A JP2863648B2 (ja) | 1991-04-16 | 1991-04-16 | 可視光半導体レーザ |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH04317385A JPH04317385A (ja) | 1992-11-09 |
JP2863648B2 true JP2863648B2 (ja) | 1999-03-03 |
Family
ID=14589283
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP3112543A Expired - Lifetime JP2863648B2 (ja) | 1991-04-16 | 1991-04-16 | 可視光半導体レーザ |
Country Status (3)
Country | Link |
---|---|
US (1) | US5189680A (ja) |
JP (1) | JP2863648B2 (ja) |
DE (1) | DE4130536A1 (ja) |
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---|---|---|---|---|
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FR2684805B1 (fr) * | 1991-12-04 | 1998-08-14 | France Telecom | Dispositif optoelectronique a tres faible resistance serie. |
JPH05211372A (ja) * | 1992-01-14 | 1993-08-20 | Nec Corp | 半導体レーザの製造方法 |
JPH06296060A (ja) * | 1993-04-08 | 1994-10-21 | Mitsubishi Electric Corp | 半導体可視光レーザダイオードの製造方法 |
JPH0794833A (ja) * | 1993-09-22 | 1995-04-07 | Mitsubishi Electric Corp | 半導体レーザおよびその製造方法 |
US5379312A (en) * | 1993-10-25 | 1995-01-03 | Xerox Corporation | Semiconductor laser with tensile-strained etch-stop layer |
JP3316062B2 (ja) * | 1993-12-09 | 2002-08-19 | 株式会社東芝 | 半導体発光素子 |
JP3553147B2 (ja) * | 1994-09-05 | 2004-08-11 | 三菱電機株式会社 | 半導体層の製造方法 |
JP3135109B2 (ja) * | 1995-10-02 | 2001-02-13 | シャープ株式会社 | 半導体発光素子 |
JPH1187831A (ja) * | 1997-09-02 | 1999-03-30 | Sony Corp | 半導体発光素子、光ピックアップ装置ならびに光記録および/または再生装置 |
JP2002094181A (ja) * | 2000-09-14 | 2002-03-29 | Sony Corp | 半導体レーザ素子及びその作製方法 |
US6911229B2 (en) * | 2002-08-09 | 2005-06-28 | International Business Machines Corporation | Structure comprising an interlayer of palladium and/or platinum and method for fabrication thereof |
JP4262549B2 (ja) * | 2003-07-22 | 2009-05-13 | シャープ株式会社 | 半導体レーザ素子およびその製造方法 |
JP4091529B2 (ja) * | 2003-11-20 | 2008-05-28 | ローム株式会社 | 半導体レーザ |
JP2006032437A (ja) * | 2004-07-12 | 2006-02-02 | Sony Corp | 半導体レーザおよびこれを用いた光装置 |
US8571080B2 (en) * | 2009-12-02 | 2013-10-29 | Massachusetts Institute Of Technology | High efficiency slab-coupled optical waveguide laser and amplifier |
Family Cites Families (9)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
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US5034957A (en) * | 1988-02-10 | 1991-07-23 | Kabushiki Kaisha Toshiba | Semiconductor laser device |
US4893313A (en) * | 1988-03-14 | 1990-01-09 | Kabushiki Kaisha Toshiba | Semiconductor laser device which has a double-hetero structure having an optimal layer thickness |
JP2721185B2 (ja) * | 1988-07-25 | 1998-03-04 | 株式会社東芝 | リブ導波路型発光半導体装置 |
US4961197A (en) * | 1988-09-07 | 1990-10-02 | Hitachi, Ltd. | Semiconductor laser device |
JPH02156522A (ja) * | 1988-12-08 | 1990-06-15 | Matsushita Electric Ind Co Ltd | 半導体装置の製造方法 |
JPH02254715A (ja) * | 1989-03-29 | 1990-10-15 | Toshiba Corp | 化合物半導体結晶層の製造方法 |
JP3115006B2 (ja) * | 1990-05-07 | 2000-12-04 | 株式会社東芝 | 半導体レーザ装置 |
JP2669139B2 (ja) * | 1990-10-24 | 1997-10-27 | 日本電気株式会社 | 半導体レーザ |
-
1991
- 1991-04-16 JP JP3112543A patent/JP2863648B2/ja not_active Expired - Lifetime
- 1991-09-04 US US07/754,658 patent/US5189680A/en not_active Expired - Fee Related
- 1991-09-13 DE DE4130536A patent/DE4130536A1/de not_active Ceased
Non-Patent Citations (1)
Title |
---|
1990年(平成2年)春季第37回応物学会予稿集 31p−S−3 p.306 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
US5189680A (en) | 1993-02-23 |
JPH04317385A (ja) | 1992-11-09 |
DE4130536A1 (de) | 1992-10-22 |
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