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JP2862912B2 - 5’―(4―プロピルまたは4―イソプロピルピペラジニル)ベンゾキサジノリファマイシン誘導体 - Google Patents

5’―(4―プロピルまたは4―イソプロピルピペラジニル)ベンゾキサジノリファマイシン誘導体

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JP2862912B2
JP2862912B2 JP1239676A JP23967689A JP2862912B2 JP 2862912 B2 JP2862912 B2 JP 2862912B2 JP 1239676 A JP1239676 A JP 1239676A JP 23967689 A JP23967689 A JP 23967689A JP 2862912 B2 JP2862912 B2 JP 2862912B2
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毅彦 山根
卓士 橋爪
壮一 守川
勝治 山下
和典 細江
文幸 久世
清 渡辺
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Kanegafuchi Chemical Industry Co Ltd
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Kanegafuchi Chemical Industry Co Ltd
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  • Nitrogen And Oxygen Or Sulfur-Condensed Heterocyclic Ring Systems (AREA)
  • Pharmaceuticals Containing Other Organic And Inorganic Compounds (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、新規なリファマイシン誘導体またはその
塩、並びにこれを有効成分とする抗菌剤に関する。さら
に詳しくは、本発明は式(I): [式中、Aは式 (R1、R2は同一または相異なり、水素原子またはメチル
基を表わし、R3はプロピル基またはイソプロピル基を表
わす)で示される基を表わす]で示されるリファマイシ
ン誘導体またはその塩、並びに前記リファマイシン誘導
体またはその薬理学的に許容される塩を有効成分とする
抗菌剤に関するものである。
[従来の技術・発明が解決しようとする課題] 公開特許公報昭63−183587号には式: {{式中、Raは水素またはアセチル基を表わし、Rbは水
素または水酸基を表わし、X1{Rcは炭素数1〜5のアルキル基または炭素数2〜6の
アルコキシアルキル基であり、Rdは炭素数1〜5のアル
キル基、−(CH2)aX2[aは1〜4を示し、X2はエチニル
基、シアノ基、 (Re、Rfは同一または相異なる水素または炭素数1〜3
のアルキル基である)で表わされる基、ORg(Rgは水素
または炭素数1〜4のアルキル基である)で表わされる
基、 (Rh、Ri、Rjは同一または相異なる水素または炭素数1
〜3のアルコキシ基である)で表わされる基、 (Rk、Rlは同一または相異なる炭素数1〜3のアルキル
基である)で表わされる基を示す]で表わされる基、炭
素数3〜8のシクロアルキル基、 (Rmは水素または炭素数1〜3のアルキル基である)で
表わされる基、または−CH2(CHOH)4CH2OHで表わされる
基を表わす} で表わされる基、 は炭素数2〜9の3〜10員の環状アミノ基を示し、X3
水素または炭素数1〜4のアルキル基を示し、X4は水
素、炭素数1〜3のアルキル基、水酸基、 (Rn、Roは同一または相異なる水素または炭素数1〜4
のアルキル基である)で表わされる基、炭素数1〜3の
ヒドロキシアルキル基、または炭素数2〜6の環状また
は非環状アミノ基を示し、またX3とX4とは一緒になり=
O、または結合して−O(CH2)bO−(b2〜4の整数であ
る)で表わされる基を示す]で表わされる基、 (c、dは同一または相異なる1〜4の整数である)で
表わされる基、 (e、fは同一または相異なる1〜4の整数である)で
表わされる基、 {g、hは同一または相異なる1〜4の整数を示し、 Rp、Rqは同一または相異なる水素または炭素数1〜3の
アルキル基を示し、X5は酸素原子、イオウ原子、NRr[R
rは水素または炭素数1〜3のアルキル基、 (Rsは水素またはトリフルオロメチル基である)で表わ
されるフェニル基、 (Rt、Ruは水素または結合して−OCH2O−である)で表
わされる基である]で表わされる基を示す}で表わされ
る基を表わす}}で表わされるリファマイシン誘導体お
よびその塩が記載されている。これら化合物は、抗菌
剤、特にグラム陽性菌および抗酸菌に起因する疾病の治
療薬として重要である。
本発明者らは鋭意研究を進めた結果、上記式に包含さ
れるリファマイシン誘導体のうち、ある種のものは抗酸
菌に起因する疾病の治療において特に優れていることを
見出し、本発明を完成させた。
[課題を解決するための手段] 本発明は式(I): [式中、Aは式 (R1、R2は同一または相異なり、水素原子またはメチル
基を表わし、R3はプロピル基またはイソプロピル基を表
わす)で示される基を表わす]で示されるリファマイシ
ン誘導体またはその塩、並びに前記リファマイシン誘導
体またはその薬理学的に許容される塩を有効成分とする
抗菌剤に関するものである。
本発明による前記式(I)で示される新規リファマイ
シン誘導体は、多くの有機溶媒、クロロホルムなどのハ
ロゲン化炭化水素類;エチルアルコールなどのアルコー
ル類;酢酸エチルなどのエステル類;ベンゼンなどの芳
香族炭化水素類;テトラヒドロフランなどのエーテル類
に可溶である。
本発明による前記式(I)で示される新規リファマイ
シン誘導体は塩基または酸のいずれとも塩を形成するこ
とが可能である。塩を形成するために用いることができ
る塩基または酸としては、式(I)で示されるリファマ
イシン誘導体と造塩可能な任意のものを選ぶことができ
る。具体的な塩基との塩の例としては(1)金属塩、と
くにアルカリ金属、アルカリ土類金属との塩、(2)ア
ンモニウム塩、(3)アミン塩、とくにメチルアミン、
エチルアミン、ジエチルアミン、トリエチルアミン、ピ
ロリジン、ホルモリン、ヘキサメチレンイミンなどとの
塩がある。また、酸との塩の例としては(1)硫酸、塩
酸などの鉱酸との塩、(2)p−トルエンスルホン酸、
トリフルオロ酢酸、酢酸などの有機酸との塩がある。
本発明による前記式(I)で示される新規リファマイ
シン誘導体の製造は次のようにして行なうことができ
る。
すなわち、(A)米国特許第4,690,919号明細書記載
の方法により合成した式(II): で示される3′−ヒドロキシベンゾキサジノリファマイ
シンをメタノール、エタノール、テトラヒドロフラン、
N,N−ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシドな
どの有機溶媒に溶解し、−20℃から溶媒の沸点までの温
度で、式AH(式中、Aは前記と同じ)で示されるアミン
を塩酸などの酸共存下あるいは非共存下に、二酸化マガ
ンなどの酸化剤存在下あるいは非存在下に1時間ないし
1カ月間反応させることによって得ることが出来る。
なお、式(II)で示されるリファマイシン誘導体は1
モルに対して式AHで示されるアミンを0.5〜10モル、な
かでも1〜3モル用いれば良い結果が得られる。
反応溶媒としては、メタノール、エタノール、イソプ
ロピルアルコール、テトラヒドロフラン、ピリジン、ア
セトン、酢酸エチル、クロロホルム、N,N−ジメチルホ
ルムアミド、ジメチルスルホキシドなどを用いることが
出来るが、ピリジン、N,N−ジメチルホルムアミド、ジ
メチルスルホキシドなどを用いればより良い結果が得ら
れる。反応温度としては−20℃から溶媒の沸点までの温
度を選ぶことが出来るが、−5℃〜50℃で反応させれば
より良い結果が得られる。反応時間は1時間から1か月
間程度であるが、最適の反応時間は反応に用いるアミン
の種類と量、酸化剤の有無、種類および量、反応温度な
どの反応条件により異なるので、反応の進行を薄層クロ
マトグラフィーなどで追跡して決めるべきである。酸化
剤共存下に行なう反応において、用いることが出来る酸
化剤としては、空気、酸素、二酸化マンガン、二酸化
鉛、酸化銀、フェリシアン化カリウム、過酸化水素など
があるが、二酸化マンガン、酸化銀、フェリシアン化カ
リウムなどを選べばより良い結果が得られる。
(B)前記式(I)で示されるリファマイシン誘導体
は、(A)で述べた方法で用いた式(II)で示されるリ
ファマイシン誘導体に代えて、下記の式(III): (式中、Xはハロゲン原子、炭素数1〜6のアルコキシ
基またはニトロ基を表わす)で示されるリファマイシン
誘導体を用いて(A)で述べた方法に従って合成するこ
とが出来る。反応溶媒、反応温度など合成条件は合成法
(A)に記載したものと同様でよい。
本合成法の出発原料となる式(III)で示されるリフ
ァマイシン誘導体は、リファマイシンSと式: (式中、Xは前記と同じ)で示される化合物とを米国特
許第4,690,919号明細書の記載の3′−ヒドロキシベン
ゾキサジノリファマイシンの合成法に従って反応させる
ことにより得ることが出来る。
本発明による式(I)で示されるリファマイシン誘導
体は暗紫色を呈する固体であるが、反応生成物からの分
離精製は比較的容易である。即ち過剰量の反応に用いた
前記式AH(式中、Aは前記と同じ)で示されるアミン、
反応溶媒などを除去し、得られた粗生成物を晶析、カラ
ムクロマトグラフィーなどにより精製し、目的とするリ
ファマイシン誘導体を得ることが出来る。
式(I)で示される新規リファマイシン誘導体は、ア
スコルビン酸、ハイドロサルファイトナトリウムなどの
還元剤で還元することにより、式(IV): (式中、Aは前記と同じ)で示されるリファマイシン誘
導体に変換することも可能である。式(IV)で示される
リファマイシン誘導体も新規であり、強い抗菌作用を有
する。
本発明による新規リファマイシン誘導体の代表例を第
1表に示す。第1表において、赤外吸収スペクトルの測
定は臭化カリウム錠剤法で行なった。薄層クロマトグラ
フィーはメルク社製シリカゲル60F254、薄層クロマトグ
ラフィー用プレート(20cm×20cm)を用いて実施した。
核磁気共鳴スペクトルの測定はテトラメチルシランを内
部標準として、試料の重水素化クロロホルム溶液を用い
て行なった。
本発明によるリファマイシン誘導体は、グラム陽性菌
および抗酸菌に対して強い抗菌力を示す。
本発明による新規リファマイシン誘導体の抗菌力を日
本化学療法学会標準法[日本化学療法学会誌、第29巻、
76頁(1981)]に準じた方法により調べた。代表例を第
2表に示す。第2表から明らかなように本発明による新
規リファマイシン誘導体はグラム陽性菌および抗酸菌に
対して強い抗菌力を示すことが分る。なお、第2表中の
誘導体番号は第1表の誘導体番号と対応するものであ
る。
本発明による式(I)で示されるリファマイシン誘導
体は結核菌に対して強い抗菌作用を示す。結核菌ミコバ
クテリウム・ツベルキュロシス菌(Mycobacterium tube
rculosis H37Rv株)をデュボス(Dubos)培地で培養
し、1mg/mlの菌液を作製し、その10倍希釈液0.05mlを2m
lの10%牛血清添加キルヒナー(Kirchner)液体培地に
接種した。判定は常法に従い被検誘導体を含有した倍数
希釈系列を作製し、37℃、4週間培養後、肉眼的に菌の
発育が完全に阻止されている濃度を最小発育阻止濃度と
した。結果を第3表に示す。ここに示した結果から、本
発明による新規リファマイシン誘導体は結核菌に対して
強い抗菌力を示すことが分る。なお第3表中の誘導体番
号は第1表の誘導体番号と対応するものである。
本発明による式(I)で示されるリファマイシン誘導
体は経口投与により、実験感染症に対して優れた治療効
果を示す。一例として、マウスを用いる結核症の治療効
果について示す。
ddY雄性マウス5週令のものを1群10匹使用した。デ
ュボス(Dubos)培地で培養した結核菌ミコバクテリウ
ム・ツベルキュロシス菌(Mycobacterium tuberculosis
H37Rv株)濃厚菌液0.2ml(生菌単位数2.4×108)をマ
ウス尾静脈に接種感染させた。感染翌日から、核被検誘
導体を0.2%ツイーン(Tween)80を含む2.5%アラビア
ゴム懸濁液とし、0.2mlずつ、すなわち200μg/マウス経
口投与した。対照には被検化合物を含まない0.2%ツイ
ーン80を含む2.5%アラビアゴム溶液を投与した。治療
は1日1回、週6日実施し、治療効果を感染したマウス
の延命により評価した。
その結果を第1図に示す。図中、aは感染させた時点
を示し、bは処理開始時点を示す。この結果より本発明
による誘導体1、3、4または5による治療では治療40
日まで死亡例は認められず、誘導体1、3、4または5
は対照薬としたリファンピシンに比べ極めて優れた治療
効果を示すことが分る。また、誘導体4および5のピペ
ラジニル基の4位アルキル基をプロピル基からメチル基
にそれぞれ置換した誘導体AおよびB、すなわち、式
(I)においてAが で表わされる基である誘導体Aおよび式(I)において
Aが で表わされる基である誘導体Bにはほとんど治療効果が
認められないことが分る。
全く同様の試験を1群15匹のddY雄性マウスを用いて
誘導体2について実施した。治療40日まで観察した所、
誘導体2を投与した群では死亡例は認められないのに対
し、対照薬としたリファンピシン投与群では15匹中5匹
が死亡した。対照とした無処置群では試験開始20日まで
に全てのマウスが死亡した。
さらに米国特許第4,690,919号明細書に記載された下
記の構造を有する誘導体Cについても全く同様の治療試
験を1群20匹のddY雄性マウスを用いて実施した。対照
薬としたリファンピシン投与群では20匹中6匹生存した
のに対し、誘導体Cを投与した群では20匹中4匹が生存
したのみであった。この試験の際、対照とした無処置群
では19日までに全てのマウスが死亡した。
また、米国特許第4,690,919号明細書に記載された下
記の構造を有する誘導体Dおよびヨーロッパ特許出願第
0253340号明細書に記載された下記の構造を有する誘導
体Eは治療試験においてその治療効果は、リファンピシ
ンには及ばないことが判明している。
以上の結果から、本発明による新規リファマイシン誘
導体は結核菌感染治療試験において極めて優れた治療効
果を示すことが分る。殊に、3′−ヒドロキシベンゾキ
サジノリファマイシンの5位に導入したN−アルキルピ
ペラジンのアルキル基の大きさを変えること、すなわ
ち、アルキル基をメチル基からプロピル基またはイソプ
ロピル基ち置換することにより従来得ることの出来なか
った優れた治療効果を得ることが出来るようになったこ
とは特記すべきことである。すなわち、既知ベンゾキサ
ジノリファマイシン誘導体が結核菌感染治療試験におい
て、既存薬であるリファンピシンの治療効果を越えるこ
とがなかったのに対し、本発明によるベンゾキサジノリ
ファマイシン誘導体はその治療効果においてリファンピ
シンよりもはるかに優れた効果を示す。
本発明による第1表に示された新規リファマイシン誘
導体を1000mg/kgの割合でマウスに経口投与したが、何
らの毒性を示さず、本発明による新規リファマイシン誘
導体は低毒性であることが分った。
本発明による新規リファマイシン誘導体を有効成分と
して含有する抗菌剤の製剤としては、経口、経腸または
非経口的投与による製剤のいずれをも選ぶことが出来
る。具体的製剤としては、錠剤、カプセル剤、細粒剤、
シロップ剤、坐薬、軟膏剤などをあげることが出来る。
本発明による抗菌剤の製剤の担体としては、経口、経
腸、その他非経口的に投与するために適した有機または
無機の固体または液体の、通常は不活性な薬学的担体材
料が用いられる。具体的には、例えば結晶性セルロー
ス、ゼラチン、乳糖、澱粉、ステアリン酸マグネシウ
ム、タルク、植物性および動物性脂肪および油、ガム、
ポリアルキレングリコールがある。製剤中の担体に対す
る本発明の抗菌剤の割合は0.2〜100%の間で変化させる
ことが出来る。また、本発明による抗菌剤は、これと両
立性の他の抗菌剤その他の医薬を含むことが出来る。こ
の場合、本発明による抗菌剤が、その製剤中の主成分で
なくても良いことはいうまでもない。
本発明による抗菌剤は、一般に所望の作用が副作用を
伴うことなく達成される投与量で投与される。その具体
的な値は医師の判断で決定されるべきであるが、一般に
成人1人当り10mg〜10g、好ましくは20mg〜5g程度で投
与されるのが普通であろう。なお、本発明の抗菌剤は有
効成分として1mg〜5g、好ましくは3mg〜1gの単位の薬学
的製剤として投与することが出来る。
[実施例] 以下に本発明の理解を一層明確なものとするため実施
例をあげて説明するが、これらは例示に過ぎず、本発明
を限定するものではない。なお、実施例中の誘導体の番
号は第1表中の誘導体番号と対応するものである。
実施例1 (誘導体1の合成) 米国特許第4,690,919号明細書記載の方法に従って合
成した3′−ヒドロキシベンゾキサジノリファマイシン
2.0gを20mlのジメチルスルホキシドに溶解し、1−n−
プロピルピペラジン0.56gを加え、次いで二酸化マンガ
ン2.0gを加え室温で28時間攪拌反応させた。反応液にク
ロロホルムを加え二酸化マンガンをろ別後、水、飽和食
塩水で順次洗浄し無水硫酸ナトリウムで1晩乾燥させ溶
媒を減圧留去した。残渣をワコーゲル C−200を用い
るシリカゲルカラムクロマトグラフィー[展開溶媒:ク
ロロホルム:メタノール(98:2)]で精製し、次いで酢
酸エチル−n−ヘキサンより晶析し、目的とする誘導体
1を0.35g得た。
実施例2 (誘導体2の合成) 3′−ヒドロシベンゾキサジノリファマイシン1.6gを20
mlのジメチルスルホキシドに溶解し、1−イソプロピル
ピペラジン1.02gを加え、次いで二酸化マンガン0.8gを
加え、室温で24時間攪拌反応させた。反応液にクロロホ
ルムを加え、二酸化マンガンをろ別後、水、飽和食塩水
で順次洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、溶媒を
減圧留去した。残渣をワコーゲル C−200を用いるシ
リカゲルカラムクロマトグラフィーで2回[展開溶媒:
クロロホルム:メタノール(97:3)]精製し、次いで酢
酸エチル−n−ヘキサンより晶析し、目的とする誘導体
2を0.41g得た。
実施例3 (誘導体3の合成) 3′−ヒドロキシベンゾキサジノリファマイシン4.8g
を30mlのジメチルスルホキシドに溶解し、1−イソプロ
ピル−3−メチルピペラジン3.43gを加え、次いで二酸
化マンガンを2.0gを加え室温で86時間攪拌反応させた。
反応液にクロロホルムを加え二酸化マンガンをろ別後、
水、飽和食塩水で順次洗浄し、無水硫酸ナトリウムで一
晩乾燥させ溶媒を減圧留去した。残渣をワコーゲル
−200を用いるシリカゲルカラムクロマトグラフィー
[展開溶媒:クロロホルム:メタノール(99:1)]で精
製し、次いで酢酸エチル−n−ヘキサンより2度晶析し
目的とする誘導体3を2.36g得た。
実施例4 (誘導体4の合成) 3′−ヒドロキシベンゾキサジノリファマイシン4.5g
を45mlのジメチルスルホキシドに溶解し、2,5−ジメチ
ル−1−プロピルピペラジン3.4gを加え次いで二酸化マ
ンガン4.5gを加え室温で66.5時間攪拌反応させた。反応
液にクロロホルムを加え二酸化マンガンをろ別後、水、
飽和食塩水で順次洗浄し無水硫酸ナトリウムで一晩乾燥
させ溶媒を減圧留去した。残渣をワコーゲル C−200
を用いるシリカゲルカラムクロマトグラフィーで4回
[展開溶媒:1回目クロロホルム−メタノール(49:1)、
2〜4回目クロロホルム−アセトン(9:1)]精製後酢
酸エチル−n−ヘキサンの系より晶析し目的とする誘導
体4を0.50g得た。
実施例5 (誘導体5の合成) 3′−ヒドロキシベンゾキサジノリファマイシン4.4g
を36mgのジメチルスルホキシドに溶解し、2,6−ジメチ
ル−1−プロピルピペラジン1.31gを加え、次いで二酸
化マンガン1.0gを加え室温で17時間攪拌反応させた。反
応液にクロロホルムを加え二酸化マンガンをろ別後、
水、飽和食塩水で順次洗浄し無水硫酸ナトリウムで一晩
乾燥させ溶媒を減圧留去した。残渣をワコーゲル C−
200を用いるシリカゲルカラムクロマトグラフィーで2
回[展開溶媒:1回目クロロホルム:メタノール(98:
2)、2回目クロロホルム:アセトン:メタノール(90:
10:0.5)]精製し次いでクロロホルム、n−ヘキサンよ
り晶析し目的とする誘導体5を2.15g得た。
[発明の効果] 本発明のリファマイシン誘導体は、強い抗菌作用を有
し、優れた理学的特性を有するという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明のリファマイシン誘導体およびその
他の被検化合物を結核症のマウスに経口投与したときの
マウスの生存率と処置日数との関係を示すグラフであ
る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 久世 文幸 京都府京都市左京区下鴨高木町46―1 じょい下鴨803 (72)発明者 渡辺 清 兵庫県明石市松ケ丘5丁目15―41 (56)参考文献 特開 昭63−183587(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) C07D 498/18 A61K 31/535 CA(STN) REGISTRY(STN)

Claims (7)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】式(I): [式中、Aは式 (R1、R2は同一または相異なり、水素原子またはメチル
    基を表わし、R3はプロピル基またはイソプロピル基を表
    わす)で示される基を表わす]で示されるリファマイシ
    ン誘導体またはその塩。
  2. 【請求項2】前記式(I)において、Aが式: で示される基である請求項1記載のリファマイシン誘導
    体またはその塩。
  3. 【請求項3】前記式(I)において、Aが式: で示される基である請求項1記載のリファマイシン誘導
    体またはその塩。
  4. 【請求項4】前記式(I)において、Aが式: で示される基である請求項1記載のリファマイシン誘導
    体またはその塩。
  5. 【請求項5】前記式(I)において、Aが式: で示される基である請求項1記載のリファマイシン誘導
    体またはその塩。
  6. 【請求項6】前記式(I)において、Aが式: で示される基である請求項1記載のリファマイシン誘導
    体またはその塩。
  7. 【請求項7】式(I): [式中、Aは式 (R1、R2は同一または相異なり、水素原子またはメチル
    基を表わし、R3はプロピル基またはイソプロピル基を表
    わす)で示される基を表わす]で示されるリファマイシ
    ン誘導体またはその薬理学的に許容される塩を有効成分
    とする抗菌剤。
JP1239676A 1989-09-14 1989-09-14 5’―(4―プロピルまたは4―イソプロピルピペラジニル)ベンゾキサジノリファマイシン誘導体 Expired - Lifetime JP2862912B2 (ja)

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