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JP2835969B2 - 加熱定着用トナー - Google Patents

加熱定着用トナー

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JP2835969B2
JP2835969B2 JP1289880A JP28988089A JP2835969B2 JP 2835969 B2 JP2835969 B2 JP 2835969B2 JP 1289880 A JP1289880 A JP 1289880A JP 28988089 A JP28988089 A JP 28988089A JP 2835969 B2 JP2835969 B2 JP 2835969B2
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JP
Japan
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toner
thf
monomer
weight
molecular weight
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JP1289880A
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力 久木元
晃一 冨山
剛 瀧口
寛 遊佐
哲人 桑嶋
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Canon Inc
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Publication date
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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、電子写真法,静電記録法,静電印刷法に用
いられる加熱定着用トナーに関し、特に熱ロール定着法
に適した加熱定着用トナーに関する。
[従来の技術] 従来、電子写真法としては米国特許第2,297,691号明
細書、特公昭42−23910号公報及び特公昭43−24748号公
報等に記載されている如く多数の方法が知られている
が、一般には光導電性物質を利用し、種々の手段により
感光体上に電気的潜像を形成し、次いで該潜像をトナー
を用いて現像し、必要に応じて紙等の転写材にトナー画
像を転写した後、加熱、圧力或は溶剤蒸気などにより定
着し、複写物を得るものである。
上述の最終工程であるトナー像の紙などのシートに定
着する工程に関しては種々の方法や装置が開発されてい
る。現在最も一般的な方法は熱ローラーによる圧着加熱
方式である。
加熱ローラーによる圧着加熱方式はトナーに対し離型
性を有する材料で表面を形成した熱ローラーの表面に被
定着シートのトナー像面を加圧下で接着しながら通過せ
しめることにより定着を行なうものである。この方法は
熱ローラーの表面と被定着シートのトナー像とが加圧下
で接触するため、トナー像を被定着シート上に融着する
際の熱効率が極めて良好であり、迅速に定着を行うこと
ができ、高速度電子写真複写機において非常に有効であ
る。しかしながら上記方法では、熱ローラー表面とトナ
ー像とが溶融状態で加圧下で接触するためにトナー像の
一部が定着ローラー表面に付着・転移し、次の被定着シ
ートにこれが再転移していわゆるオフセット現象を生
じ、被定着シートを汚すことがある。熱定着ローラー表
面に対してトナーが付着しないようにすることは熱ロー
ラー定着方式の必須条件の1つとされている。
従来、定着ローラー表面にトナーを付着させない目的
で、例えば、ローラー表面をトナーに対して離型性の優
れた材料、シリコンゴムや弗素系樹脂などで形成し、更
にその表面にオフセット防止及びローラー表面の疲労を
防止するためにシリコンオイルの如き離型性の良い液体
の薄膜でローラー表面を被覆することが行なわれてい
る。しかしながら、この方法はトナーのオフセットを防
止する点では極めて有効であるが、オフセット防止用液
体を供給するための装置が必要なため、定着装置が複雑
になること等の問題点を有している。それゆえ、オフセ
ット防止用液体の供給によってオフセットを防止する方
向は好ましくなく、むしろ定着温度領域の広い耐オフセ
ット性の高いトナーの開発が望まれているのが現状であ
る。そこでトナーとして離型性を増すために加熱時に充
分溶融するような低分子量ポリエチレン、ポリプロピレ
ン等のワックスを添加する方法も行なわれているが、オ
フセット防止には有効である反面、トナーの凝集性が増
し、帯電特性が不安定となり、耐久性の低下を招き易
い。そこで他の方法としてバインダー樹脂に改良を加え
る工夫がいろいろと試みられている。
例えば、トナー中のバインダー樹脂のガラス転移温度
(Tg)や分子量を高めトナーの溶融粘弾性を向上させる
方法も知られている。しかしながら、このような方法
は、オフセット現象を改善した場合、定着性が不十分と
なり、高速現像化や省エネルギー化において要求される
低温度下での定着性即ち低温定着性が劣るという問題が
生じる。
一般に、トナーの低温定着性を改良するには、溶融時
におけるトナーの粘度を低下させ定着基材との接着面積
を大きくする必要があり、このために使用するバインダ
ー樹脂のTgや分子量を低くすることが要求される。
バインダーのTgを低下させるとトナーが高温下でブロ
ッキングし易くなる。
特に近年の複写機やレーザービームプリンターの小型
化に伴い定着器、電装部等の熱源がクリーナーや現像器
に非常に接近するため50℃における耐ブロッキング性の
確保が必要となってきている。
即ち低温定着性と耐ブロッキング性及びオフセット防
止性を同時に満足することは非常に困難であった。
この問題を解消するのに、例えば、特公昭51−23354
号公報には架橋剤と分子量調整剤を加え、適度に架橋さ
れたビニル系重合体からなるトナーが、特公昭55−6805
号公報にはα,β不飽和エチレン系単量体を構成単位と
した重量平均分子量と数平均分子量との比が3.5〜4.0と
なるように分子量分布を広くしたトナーが、更にはビニ
ル系重合体において、Tg、分子量、ゲルコンテントなど
を組み合せたブレンド系のトナー等が提案されている。
確かに、これらの提案によるトナーは、分子量分布の
狭い単一の樹脂からなるトナー比べて、低温定着性と耐
オフセット性のバランスが良いものの耐オフセット性を
十分なものとすると低温定着性は不十分であり、低温定
着性を重視すると耐ブロッキング性、耐オフセット性が
不十分であった。
又これらビニル系の樹脂に代え、架橋されたポリエス
テル樹脂を用い、更にオフセット防止剤を加えたトナー
も特開昭57−208559号公報で提案されている。このもの
は比較的低温定着性及び耐オフセット性に優れるが耐ブ
ロッキング性が不十分であり又トナーとしての生産性
(粉砕性)という点で問題がある。
更に特開昭56−116043号公報では反応性ポリエステル
樹脂の存在下でビニル系単量体を重合し、重合の過程で
架橋反応、付加反応、グラフト化反応を介して高分子化
させた樹脂を用いたトナーが提案されており、粉砕性の
点では改善されているが、低温定着性、オフセット防止
性の点で互いの樹脂の機能を充分に生かすことができな
い。
又単純にポリエステル樹脂とゲルコンテントが異なる
2種類(Gel化度80%以上とGel化度10%未満)のビニル
系樹脂をブレンドした樹脂を用いたトナーが特公平1−
15063号公報で提案されており、このものは低温定着性
については良いが、オフセット防止性、粉砕性の点でま
だ充分ではない。耐オフセット性を改善する目的でGel
化度80%以上のビニル系樹脂の割合を多くしても、オフ
セット防止性は良くなるが、逆に低温定着性が著しく低
下する。又Gel化度10%未満のビニル系樹脂を含有させ
ただけでは充分な粉砕性は満足できない。
又特開昭63−223662号公報等ではTHF不溶分を10〜60
重量部含有し分子量分布に2ピークを有する結着樹脂を
用いたことで耐オフセット性を達成することが開示され
ているが、定着ローラに圧をあまりかけられない小型機
においては低温定着性はさらなる改良の余地があった。
[発明が解決しようとする課題] 本発明の目的は、上述の如き問題点を解決した加熱定
着用トナーを提供するものである。
以下に本発明の目的を列挙する。
本発明の目的は、熱ロール定着方式に適し、低い温度
で定着し、且つ耐オフセット性、耐ブロッキング性に優
れ、特に小型機の中の高温雰囲気中でも充分使え得る加
熱定着用トナーを提供することにある。
本発明の目的は定着ローラの総圧の低い小型機におい
ても低い温度で定着しかつ耐オフセット性の優れた加熱
定着用トナー提供することにある。
本発明の目的は、トナーの製造時における粉砕工程で
の粉砕性に優れ、装置の内壁へ粉砕物が融着しないた
め、効率よく連続で生産できる加熱定着用トナーを提供
することにある。
[課題を解決するための手段及び作用] 本発明は、少なくともスチレン系モノマー及びアクリ
ル系モノマーから得られる共重合体を結着樹脂として含
有する加熱定着用トナーにおいて、 該トナーは、ガラス転移点(Tgt)45〜65℃を有して
おり、 該結着樹脂は、スチレンモノマー及びアクリル系モ
ノマーを少なくとも用いて合成された非架橋のスチレン
−アクリル系共重合体と、スチレンモノマー、アクリ
ル系モノマーとしてのメタクリル酸エステルモノマー及
びアクリル酸エステルモノマー、酸基を含有する重合性
モノマー及び架橋性モノマーを少なくとも用いて合成さ
れた架橋のスチレン−アクリル系共重合体とが混合され
た樹脂組成物を有し、且つ酸価1〜70を有しており、 該トナーの樹脂成分は、THF不溶分及びTHF可溶分を含
有しており、該THF不溶分の含有量が、トナーの樹脂成
分100重量部に対して20〜70重量部であり、 該THF可溶分は、GPC測定による分子量分布において、
分子量2,000以上15,000未満の領域に少なくとも1つの
ピークを有しており、 該THF不溶分中に含有されているスチレン系モノマー
ユニット(Ms)とアクリル系モノマーユニット(Ma)の
重量比(Ms/Ma)と、該THF可溶分中に含有されているス
チレン系モノマーユニット(Ms2)とアクリル系モノマ
ーユニット(Ma2)の重量比(Ms2/Ma2)とが、下記関係 1.0≦(Ms/Ma)<2.5かつ(Ms2/Ma2)>(Ms/Ma)を
満たしていることを特徴とする加熱定着用トナーに関す
る。
本発明について以下に詳細に説明する。
前記のような目的を同時に達成するため種々のバイン
ダー樹脂を用い、その構成と性能についてさまざまの角
度から鋭意検討した。その結果バインダー樹脂のTHF不
溶分の割合と、THF可溶分の分子量分布が特定の構成の
ときに達成できることを見出した。バインダー樹脂をTH
Fなどの溶剤で溶かすと不溶分と可溶分に分離でき、可
溶分はGPCで分子量分布を測定することができる。THF不
溶分とTHF可溶分の分子量分布のピークの位置に着目す
ると、THF不溶分がないか又は少ない系は粉砕性におい
てひじょうに不利であり、前述したように粉砕性を良化
するためTHF可溶分に分子量分布のピークの位置を単純
に低分子量の位置に移行させていく方向は耐オフセット
性を悪化させ、耐オフセット性と粉砕性をともに満足す
ることが難しいということを裏付けている。
この検討から、通常考えられているようにTHF不溶分
は耐オフセット性のためだけでなく、粉砕性を良化する
目的でも特定量含有させることはひじょうに有効である
ことが判明した。
更にTHF可溶分の分子量分布と定着可能温度が高いか
低いかという性質(以後、短に定着性という)、耐オフ
セット性、粉砕性、耐ブロッキング性について検討し
た。その結果、GPC分子量分布での分子量約15,000未満
と約15,000以上の分子量を有する成分の働きが異なるこ
とを見い出した。即ちバインダー樹脂全体に対する分子
量15,000未満の分子量を有する成分の含有割合は、通常
言われているように定着性或は耐オフセット性を強く左
右するのではなく、特定範囲ではどちらかというとほと
んど関係せず、かわりに粉砕性に強く関係していること
が判明した。
更に他の検討などからバインダー樹脂は、基本的には
THF不溶分が主に耐オフセット性、耐ブロッキング性、
粉砕性に影響を与え、そしてTHF可溶分の分子量15,000
未満の成分が主に粉砕性、ブロッキング性、感光体への
融着性、フィルミング性そして粉砕装置内壁への融着に
影響を与え、更にTHF可溶分の分子量15,000以上の成分
が主として耐オフセット性及び定着性に影響を与えてい
ることが判明した。
更に本発明者らの鋭意検討の結果、Tg45〜65℃(好ま
しくは、50〜65℃)のトナーで、低温定着性と耐ブロッ
キング性を充分に満足するためにはTHF不溶分を増量しT
gをupし且つTHF不溶分中及びTHF可溶分中のスチレン系
モノマーとアクリル系モノマーの総含有量をコントロー
ルすることが必要であることを見出した。
即ち、 THF不溶分中のスチレン系モノマーの総含有量 Ms [重量部] 〃 アクリル系モノマーの総含有量 Ma [重量部] THF可溶分中のスチレン系モノマーの総含有量 Ms2[重量部] 〃 アクリル系モノマーの総含有量 Ma2[重量部] とするとスチレン系モノマーとアクリル系モノマーの比
の間に 1.0≦(Ms/Ma)<2.5かつ(Ms2/Ma2)>(Ms/Ma) なる関係を有することでTHF不溶分の熱特性を軟質に改
良するし、低温定着性と耐ブロッキング性を同時に改善
させたものである。
又好ましくは 1.0≦(Ms/Ma)<2.0 であることが良い。
更に具体的に本発明を説明すると、本発明のトナーに
用いられる結着樹脂のTHF不溶分は結着樹脂100重量部に
対し20重量部以上(好ましくは25〜70重量部)であり、
好ましくはTHF可溶分の分子量分布がGPCクロマトグラム
において分子量が2,000以上乃至15,000未満(さらに好
ましくは3,000〜12,000)の領域にピークを少なくとも
1つ有し、且つ分子量が15,000〜100,000(さらに好ま
しくは20,000〜70,000)の領域にピーク又は肩を少なく
とも1つ有する。
さらに好ましくは分子量2,000以上乃至15,000未満の
領域にあるピークと、分子量15,000〜100,000の領域に
あるピークまたは肩との間隙は、分子量5,000以上の差
があるのが良く、より好ましくは分子量10,000以上の差
があるのが良い。
これらの理由は、樹脂組成物中のTHF不溶分が70%以
上では、その溶融特性のために、本発明のようにTHF不
溶分の改質を行なったとしても定着温度の上昇を招き添
加剤の分散が悪くなる。更に樹脂混練時に高架橋域成分
の切断が起こり易く、トナーの設計に支障をきたす原因
となる。THF不溶分が20%未満では、低速機においてオ
フセットが生じ易く50℃における耐ブロッキング性も十
分なものではない。
THF溶媒可溶成分の分子量が2,000以上乃至15,000未満
の領域にピーク値がなく、ピーク値が15,000以上である
と作成したトナーの定着温度が上昇し、定着温度域がせ
まくなり、粉砕性も悪化して生産効率の低下を招く。ピ
ーク値の分子量が2,000未満であると、作成したトナー
は、耐オフセット性が著しく悪くなり、又ブロッキング
に問題が生じることがある。もう一方のピーク又は肩の
分子量が15,000〜100,000になく、その値が100,000を超
えると、添加剤の分散性が悪く、定着温度も著しく上昇
し、更に粉砕性も著しく悪化する。このピーク又は肩の
分子量が15,000未満では、作成したトナーは耐オフセッ
ト性が悪くなり、ブロッキングに問題を生じることがあ
るからである。
更に、低分子量重合体と高分子量重合体とが重量比
で、5:95〜70:30好ましくは10:90〜50:50で配合されて
いることがよい。
これは、低分子量重合体の割合が5未満では、粉砕性
が悪く粗粉の発生といった弊害をもたらし、70を超える
と耐オフセット性、耐ブロッキング性が不十分であるか
らである。
本発明のトナーのTgは45〜65℃の範囲にあり、結着樹
脂のTHF不溶分中のスチレン系モノマーの総含有量(M
s)とアクリル系モノマーの総含有量(Ma)の比が1.0≦
(Ms/Ma)<2.5である。Ms/Ma<1.0ではTHF不溶分の量
を増大させても50℃における耐ブロッキング性が悪化す
る。又Ms/Ma≧2.5では低温定着性が十分ではない。好ま
しくは1.0<(Ms/Ma)<2.0が良い。
更にTHF可溶分中のスチレン系モノマーの総含有量(M
s2)とアクリル系モノマーの総含有量(Ma2)との比(M
s2/Ma2)との間には(Ms2/Ma2)>(Ms/Ma)なる関係が
ある。(Ms2/Ma2)≦(Ms/Ma)では上記(Ms/Ma)の範
囲内においてTHF不溶分の量を増大させても50℃におけ
る耐ブロッキング性は不十分である。
ここで本発明において樹脂組成物のTHF不溶分(ゲル
分)は、樹脂組成物中の架橋されて溶媒に対して不溶性
となったポリマー成分の重量割合を示し、高架橋成分を
含む樹脂組成物の架橋の程度を示すパラメーターとし
て、使うことができる。THF不溶分とは、以下のように
測定された値をもって定義する。
即ち、試料が樹脂のみの場合には、0.5〜1.0gの一定
量の樹脂を秤量し(W1g)、円筒濾紙(東洋濾紙製No.86
R)に入れてソックスレー抽出器にかけ、溶媒としてTHF
100〜200mlを用いて6時間抽出し、溶媒によって抽出さ
れた可溶成分をエバポレートした後、100℃で数時間真
空乾燥し可溶樹脂成分量を秤量し(W2g)、以下の式に
従って計算する。
THF不溶分=(W1−W2)/W1×100(%) 又試料がトナーの場合には、一連の抽出操作は樹脂の
場合と同じであるが非磁性トナーでは試料トナー重量か
ら顔料重量を、磁性トナーでは試料トナー重量から顔料
及び磁性体重量などをさし引いた重量(W3g)と、トナ
ー中の溶媒可溶成分重量(W4g)とから次式に従って計
算することができる。
THF不溶分=(W3−W4)/W3×100(%) 以上の操作で得られた溶媒可溶成分の蒸発乾固物はTH
Fに溶解させ、サンプル処理フィルターを通過させた
後、GPCの試料とする。
本発明において、GPCによるクロマログラフのピーク
又は/及びショルダーの分子量は次の条件で測定され
る。
即ち、40℃のヒートチャンバー中でカラムを安定化さ
せ、この温度におけるカラムに、溶媒としてTHFを毎分1
mlの流速で流し、試料濃度として0.05〜0.1重量%に調
整した樹脂のTHF試料溶液を50〜200μ注入して測定す
る。試料の分子量測定にあたっては、試料の有する分子
量分布を、数種の単分散ポリスチレン標準試料により作
製された検量線の対数値とカウント数との関係から算出
した。検量線作成用の標準ポリスチレン試料としては、
例えば、プレッシャーケミカル社製或は東洋ソーダ工業
社製の分子量が6×102,2.1×103,4×103,1.75×104,5.
1×104,1.1×105,3.9×105,8.6×105,2×106,4.48×106
のものを用い、少なくとも10点程度の標準ポリスチレン
試料を用いるのが適当である。又検出器にはRI(屈折
率)検出器を用いる。
なお、カラムとしては103〜2×106の分子量領域を適
確に測定するために、市販のポリスチレンゲルカラムを
複数組合せるのが良く、例えば、ウォーターズ(Water
s)社製のμ−スチラゲル(styragel)500,103,104,105
の組合せや、昭和電工社製のショウデックス(Shodex)
KF−80Mや、KF−802,803,804,805の組合せ、KA−802,80
3,804,805の組合せ、或は東洋曹達製のTSKgelG1000H,G2
000H,G2500H,G3000H,G4000H,G5000H,G6000H,G7000H,GMH
の組合せが望ましい。
本発明の結着樹脂は1〜70の酸価を有していることを
耐ブロッキング性、耐オフセット性を更に向上させる上
で好ましい。
本発明に用いることのできる、酸基を含有する重合性
モノマーとしては以下のものが挙げられる。
アクリル酸、メタクリル酸のようなα,β−不飽和カ
ルボン酸類;マレイン酸、マレイン酸ブチル、マレイン
酸オクチル、フマル酸、フマル酸ブチルのようなα,β
−不飽和ジカルボン酸類又はそのハーフエステル類;n−
ブテニルコハク酸、n−オクテニルコハク酸、n−ブテ
ニルコハク酸ブチル、n−ブテニルマロン酸、n−ブテ
ニルアジビン酸などのようなアルケニルジカルボン酸類
又はそのハーフエステル類等が挙げられる。好ましくは
無水化可能なジカルボン酸類及びその誘導体がよい。
この場合、結着樹脂全体量に対し、酸基を含む重合性
モノマー量は、1〜30重量部が好ましく、結着樹脂全体
の酸価としては1〜70、更に好ましくは5〜50が良い。
上記のようなジカルボン酸の半エステルモノマーが選
択される理由としては、後で詳しく述べるが、樹脂の製
造方法として懸濁重合法が好ましいからである。該懸濁
重合では水系の懸濁液に対して、溶解度の高い酸モノマ
ーのかたちで使用するのは適切でなく、溶解度の高いエ
ステルのかたちで用いるのが好ましいからである。本発
明におけるカルボン酸系モノマーはスチレン系モノマ
ー、アクリル系モノマーのいずれの中にも入らずスチレ
ン系モノマーとアクリル系モノマーの重量比の計算から
は除外される。本発明の結着樹脂をなすスチレン系モノ
マーとしては例えばスチレン、o−メチルスチレン、m
−メチルスチレン、p−メチルスチレン、p−メトキシ
スチレン、p−フェニルスチレン、p−クロルスチレ
ン、3,4−ジクロルスチレン、p−エチルスチレン、2,4
−ジメチルスチレン、p−n−ブチルスチレン、p−te
rt−ブチルスチレン、p−n−ヘキシルスチレン、p−
n−オクチルスチレン、p−n−ノニルスチレン、p−
n−デシルスチレン、p−n−ドデシルスチレン、等の
スチレン及びその誘導体があり、アクリル系モノマーと
してはメタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタ
クリル酸プロピル、メタクリル酸n−ブチル、メタクリ
ル酸イソブチル、メタクリル酸n−オクチル、メタクリ
ル酸ドデシル、メタクリル酸−2−エチルヘキシル、メ
タクリル酸ステアリル、メタクリル酸フェニル、メタク
リル酸ジメチルアミノエチル、メタクリル酸ジエチルア
ミノエチルなどのα−メチレン脂肪族モノカルボン酸エ
ステル類;アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アク
リル酸n−ブチル、アクリル酸イソブチル、アクリル酸
プロピル、アクリル酸n−オクチル、アクリル酸ドデシ
ル、アクリル酸2−エチルヘキシル、アクリル酸ステア
リル、アクリル酸2−クロルエチル、アクリル酸フェニ
ルなどのアクリル酸エステル類;が用いられる。
また上記スチレン系、アクリル系モノマーよりも少な
い量でエチレン、プロピレン、ブチレン、イソブチレン
などのエチレン不飽和モノオレフィン類;ブタジエン等
の不飽和ポリエン類;塩化ビニル、塩化ビニリデン、臭
化ビニル、沸化ビニルなどのハロゲン化ビニル類;酢酸
ビニル、プロピオン酸ビニル、ベンゾエ酸ビニルなどの
ビニルエステル類;ビニルエチルエーテル、ビニルエチ
ルエーテル、ビニルイソブチルエーテルなどのビニルエ
ーテル類;ビニルメチルケトン、ビニルヘキシルケト
ン、メチルイソプロペニルケトンなどのビニルケトン
類;N−ビニルピロール、N−ビニルカルバゾール、N−
ビニルインドール、N−ビニルピロリドンなどのN−ビ
ニル化合物;ビニルナフタリン類;アクリロニトリル、
メタクリロニトリル、アクリルアミドなどのアクリル酸
もしくはメタクリル酸誘導体;などのモノマーが併用さ
れてもよい。
本発明に用いられるバインダー樹脂は、本発明の目的
を達成する為に以下に例示する用な架橋性モノマーで架
橋された重合体であることが必要である。
芳香族ジビニル化合物、例えば、ジビニルベンゼン、
ジビニルナフタレン等;アルキル鎖で結ばれたジアクリ
レート化合物類、例えば、エチレングリコールジアクリ
レート、1,3−ブチレングリコールジアクリレート、1,4
−ブタンジオールジアクリレート、1,5−ペンタンジオ
ールジアクリレート、1,6−ヘキサンジオールジアクリ
レート、ネオペンチルグリコールジアクリレート、及び
以上の化合物のアクリレートをメタアクリレートに代え
たもの;エーテル結合を含むアクリル鎖で結ばれたジア
クリレート化合物類、例えば、ジエチレングリコールジ
アクリレート、トリエチレングリコールジアクリレー
ト、テトラエチレングリコールジアクリレート、ポリエ
チレングリコール#400ジアクリレート、ポリエチレン
グリコール#600ジアクリレート、ジプロピレングリコ
ールジアクリレート、及び以上の化合物のアクリレート
をメタアクリレートに代えたもの;芳香族基及びエーテ
ル結合を含む鎖で結ばれたジアクリレート化合物類、例
えば、ポリオキシエチレン(2)−2,2−ビス(4−ヒ
ドロキシフェニル)プロパンジアクリレート、ポリオキ
シエチレン(4)−2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニ
ル)プロパンジアクリレート、及び、以上の化合物のア
クリレートをメタアクリレートに代えたもの;更には、
ポリエステル型ジアクリレート化合物類;例えば、商品
名MANDA(日本化薬)が掲げられる。多官能の架橋剤と
しては、ペンタエリスリトールトリアクリレート、トリ
メチロールエタントリアクリレート、トリメチロールプ
ロパントリアクリレート、テトラメチロールメタンテト
ラアクリレート、オリゴエステルアクリレート、及び以
上の化合物のアクリレートをメタアクリレートに代えた
もの;トリアリルシアヌレート、トリアリルトリメリテ
ート;等が挙げられる。
これらの架橋剤は、他のモノマー成分100重量%に対
して、0.01〜5重量%程度(更には0.03〜3重量%程
度)用いることが好ましい。
これらの架橋性モノマーのうち、トナー用樹脂に、定
着性、耐オフセット性の点から好適に用いられるものと
して、芳香族ジビニル化合物(特にジビニルベンゼ
ン)、芳香族基及びエーテル結合を含む鎖で結ばれたジ
アクリレート化合物類が挙げられる。
本発明にかかわるバインダー樹脂の合成方法には、基
本的に2種以上の重合体を合成する方法によってTHF不
溶分及び可溶分中のスチレン系モノマーとアクリル系モ
ノマーの重量比をコントロールしうる。
即ち、THF不溶分が少なくかつ重合モノマーに可溶な
低分子量重合体を重合モノマーに溶解し、モノマーを重
合して樹脂組成物を得る方法である。この場合、前者と
後者の重合体が均一に混合している組成物が形成され
る。
本発明に用いるバインダー樹脂組成物中の低分子量重
合体は、塊状重合法、溶液重合法などの通常用いられる
重合法で得ることができる。
塊状重合法では、高温で重合させて停止反応速度を早
めることで、低分子量の重合体を得ることができるが、
反応をコントロールしにくい問題点がある。その点、溶
液重合法では溶媒によるラジカルの連鎖移動の差を利用
して、又開始剤量や反応温度を調節することで低分子量
重合体を温和な条件で容易に得ることができ、本発明で
用いる樹脂組成物中の低分子量体を得るには好ましい。
溶液重合で用いる溶媒としては、キシレン、トルエ
ン、クメン、酢酸セロソルブ、イソプロピルアルコー
ル、ベンゼン等が得られる。スチレンモノマーの場合は
キシレン、トルエン又はクメンが好ましい。重合生成す
るポリマーによって適宜選択される、又開始剤は、ジ−
tertブチルパーオキサイド、tert−ブチルパーオキシベ
ンゾエート、ベンゾイルパーオキサイド、2,2′−アゾ
ビスイソブチロニトリル、2,2′−アゾビス(2,4ジメチ
ルバレロニトリル)等がモノマー100重量部に対して0.1
重量部以上(好ましくは0.4〜15重量部)の濃度で用い
られる。反応温度としては、使用する溶媒、開始剤、重
合するポリマーによって異なるが、70℃〜180℃で行う
のが良い。溶液重合に於いては溶媒100重量部に対して
モノマー30重量部〜400重量部で行うのが好ましい。
この低分子量重合体は、高分子量重合体を与えるモノ
マーと共に、再び重合するわけであるが溶媒に不溶成分
となるまでの架橋域のゲル成分を得る重合法としては、
乳化重合法や懸濁重合法が好ましい。
このうち、乳化重合法は、水にほどんど不溶の単量体
(モノマー)を乳化剤で小さい粒子として水相中に分散
させ、水溶性の重合開始剤を用いて重合を行なう方法で
あり、この方法では反応熱の調節が容易であり、重合の
行なわれる相(重合体と単量体からなる油相)と水相と
が別であるから停止反応速度が小さく、その結果重合速
度が大きく、高重合度のものが得られる。更に、重合プ
ロセスが比較的簡単であること、及び重合生成物が微細
粒子であるために、トナーの製造において、着色剤及び
荷電制御剤その他の添加物との混合が容易であること等
の理由から、トナー用のバインダー樹脂の製造方法とし
て有利な点がある。
しかし、添加した乳化剤のため生成重合体が不純にな
り易く、重合体を取り出すには塩析などの操作が必要
で、この不便を避けるためには懸濁重合が好都合であ
る。
一方、懸濁重合法は、懸濁状態となった低分子量重合
体を含んだモノマーが、架橋剤と共に重合することによ
って、樹脂組成物は、パール状に形状が整い、低分子量
重合体から架橋域成分を含む中,高分子量重合体まで
が、均一に混合された好ましい状態で得ることができ
る。
懸濁重合においては、水系溶媒100重量部に対して、
モノマー100重量部以下(好ましくは10〜90重量部)で
行うのが良い。使用可能な分散剤としては、ポリビニル
アルコール、ポリビニルアルコール部分ケン化物、リン
酸カルシウム等が用いられ、水系溶媒に対するモノマー
量等で適当量があるが、一般に水系溶媒100重量部に対
して0.05〜1重量部で用いられる。重合温度は50〜95℃
が適当であるが、使用する開始剤、目的とするポリマー
によって適宜選択すべきである。又開始剤種類として
は、水に不溶或は難溶のものであれば用いることが可能
であるが、例えばベンゾイルパーオキサイド、tert−ブ
チルパーオキシヘキサノエート等が、モノマー100重量
部に対し0.5〜10重量部で用いられる。
以上述べた方法が本発明に用いられるバインダー樹脂
の製造方法であるが、上記重合法を用いず、該バインダ
ー樹脂を構成している3種の樹脂を溶融混練時等で混ぜ
合わせた場合について考える。この時問題になるのはバ
インダー樹脂中における各成分の分散である。所定の配
合比の範囲内なら分散性或はバインダー樹脂全体の分子
量分布には大きな影響を与えないが、粉砕性向上のため
にビニル系共重合体(A)の量を増す、耐オフセット性
向上のためのビニル系共重合体(B)のTHF不溶分の量
を増す、或は定着性向上のためポリエステル樹脂の量を
増す、というように、所定の配合比を変えた場合、分散
不良が生じ易い。
本発明のトナーにおいてはその用途に応じて従来公知
の帯電制御剤が用いられる。
例えば負帯電制御剤としては次に示した一般式[I]
で表されるアゾ系金属錯体がある。
式中Mは配位中心金属を表わし、配位数6のCr,Co,N
i,Mn,Fe等が挙げられる。Arはアリール基であり、フェ
ニル基、ナフチル基などが挙げられ、置換基を有してい
てもよい。この場合の置換基としては、ニトロ基、ハロ
ゲン基、カルボキシル基、アニリド基及び炭素数1〜18
のアルキル基、アルコキシ基などがある。X,X′Y,Y′は
−O−,−CO−,−NH−,−NR−(Rは炭素数1〜4の
アルキル基)である。K は水素、ナトリウム、カリウ
ム、アンモニウム、脂肪族アンモニウムを示す。
あるいは次の一般式[II]に示した塩基性有機産金属
錯体も負帯電性を与えるものであり、本発明に使用でき
る。
式中、Mは配位中心金属を表わし、配位数6のCr,Co,
Ni,Mn,Feなどが挙げられる。Aは、 (アルキル基等の置換基を有してもよい)、 (Xは水素原子、ハロゲン原子、ニトロ基)及び (Rは、水素原子、C1〜C18のアルキル又はアルケニル
基)を表わす。Y は水素、ナトリウム、カリウム、ア
ンモニウム、脂肪族アンモニウム等が挙げられる。Zは
−O−或は である。
これらの金属錯体は、単独でも或は2種以上組み合わ
せて用いることが可能である。
更には負帯電性制御剤として下記のものが有用であ
る。例えば有機金属錯体、キレート化合物が有効で、前
述した様なモノアゾ金属錯体、アセチルアセトン金属錯
体、芳香族ハイドロキシカルボン酸、芳香族ダイカルボ
ン酸系の金属錯体がある。他には、芳香族ハイドロキシ
カルボン酸、芳香族モノ及びポリカルボン酸及びその金
属塩、無水物、エステル類。ビスフェノール等のフェノ
ール誘導体類。
トナーを正荷電性に制御するものとして下記物質があ
る。
ニグロシン及び脂肪酸金属塩等による変成物。トリブ
チルベンジルアンモニウム−1−ヒドロキシ−4−ナフ
トスルフォン酸塩、テトラブチルアンモニウムテトラフ
ルオロボレートなどの四級アンモニウム塩、及びこれら
の類似体であるホスホニウム塩等のオニウム塩及びこれ
らのレーキ顔料。トリフェニルメタン染料及びこれらの
レーキ顔料。(レーキ化剤としては、りんタングステン
酸、りんモリブデン酸、りんタングステンモリブデン
酸、タンニン酸、ラウリン酸、没食子酸、フェリシアン
化物、フェロシアン化物など)高級脂肪酸の金属塩、ア
セチルアセトン金属錯体。ジブチルスズオキサイド、ジ
オクチルスズオキサイド、ジシクロヘキシルスズオキサ
イドなどのジオルガノスズオキサイド。ジブチルスズボ
レート、ジオクチルスズボレート、ジシクロヘキシルス
ズボレートなどのジオルガノスズボレート。これらを単
独で或は2種類以上組合せて用いることができる。これ
らの中でも、ニグロシン系、四級アンモニウム塩の如き
荷電制御剤が特に好ましく用いられる。
本発明のトナーに於いては、帯電安定性、現像性、流
動性、耐久性向上の為、シリカ微粉末を添加(外添)す
ることが好ましい。
本発明に用いられるシリカ微粉末は、BET法で測定し
た窒素吸着による比表面積が30m2/g以上(特に50〜400m
2/g)の範囲内のものが良好な結果を与える。トナー100
重量部に対してシリカ微粉末0.01〜8重量部、好ましく
は0.1〜5重量部使用するのが良い。
又、本発明に用いられるシリカ微粉末は、必要に応
じ、疎水化、帯電性コントロール、などの目的でシリコ
ーンワニス、各種変性シリコーンワニス、シリコーンオ
イル、各種変性シリコーンオイル、シランカップリング
剤、官能基を有するシランカップリング剤、その他の有
機ケイ素化合物等の処理剤で、或は種々の処理剤で併用
して処理されていることも好ましい。
他の添加剤(外添剤)としては、例えばテフロン、ス
テアリン酸亜鉛、ポリ弗化ビニリデンの如き渇剤、或は
酸化セリウム、炭化ケイ素、チタン酸ストロンチウム等
の研磨剤、或は例えば酸化チタン、酸化アルミニウム等
の流動性付与剤、中でも特に疎水性のものが好ましい。
ケーキング防止剤、或は例えばカーボンブラック、酸化
亜鉛、酸化アンチモン、酸化スズ等の導電性付与剤、又
逆極性の白色微粒子及び黒色微粒子を現像性向上剤とし
て少量用いることもできる。
又、熱ロール定着時の離型性を良くする目的で低分子
量ポリエチレン、低分子量ポリプロピレン、マイクロク
リスタリンワックス、カルナバワックス、サゾールワッ
クス、 パラフィンワックス等のワックス状物質をバインダー樹
脂100重量部に対し0.5〜10重量部程度をトナーに加える
ことも本発明の好ましい形態の1つである。
更に本発明のトナーは、二成分系現像剤として用いる
場合にはキャリア粉と混合して用いられる。この場合に
は、トナーとキャリア粉との混合比はトナー濃度として
0.1〜50重量%、好ましくは0.5〜10重量%、更に好まし
くは3〜5重量%が好ましい。
本発明に使用しうるキャリアとしては、公知のものが
使用可能であり、例えば鉄粉、フェライト粉、ニッケル
粉の如き磁性を有する粉体、ガラスビーズ等及びこれら
の表面をフッ素系樹脂、ビニル系樹脂或はシリコン系樹
脂等で処理したものなどが挙げられる。
更に本発明のトナーは更に磁性材料を含有させ磁性ト
ナーとしても使用しうる。この場合、磁性材料は着色剤
の役割を兼ねている。本発明の磁性トナー中に含まれる
磁性材料としては、マグネタイト、ヘマタイト、フェラ
イト等の酸化鉄;鉄、コバルト、ニッケルのような金属
或いはこれらの金属とアルミニウム、コバルト、銅、
鉛、マグネシウム、スズ、亜鉛、アンチモン、ベリリウ
ム、ビスマス、カドミウム、カルシウム、マンガン、セ
レン、チタン、タングステン、バナジウムのような金属
との合金及びその混合物等が挙げられる。
これらの強磁性体は平均粒子は0.1〜2μm、好まし
くは0.1〜0.5μm程度のものが好ましく、トナー中に含
有させる量としては重量成分100重量部に対し約20〜200
重量部、特に好ましくは樹脂成分100重量部に対し40〜1
50重量部が良い。
又、10e印加での磁気特性が抗磁力20〜150e飽
和磁化50〜200emu/g、残留磁化2〜20emu/gのものが好
ましい。
本発明のトナーに使用し得る着色剤としては、任意の
適当な顔料又は染料が挙げられる。トナー着色剤は周知
であって、例えば顔料としてカーボンブラック、アニリ
ンブラック、アセチレンブラック、ナフトールイエロ
ー、ハンザイエロー、ローダミンレーキ、アリザリンレ
ーキ、ベンガラ、フタロシアニンブルー、インダンスレ
ンブルー等がある。これらは定着画像の光学濃度を維持
するのに必要充分な量が用いられ、樹脂100重量部に対
し0.1〜20重量部、好ましくは2〜10重量部の添加量が
良い。又同様の目的で、更に染料が用いられる。例えば
アゾ系染料、アントラキノン系染料、キサンテン系染
料、メチン系染料等があり樹脂100重量部に対し、0.1〜
20重量部、好ましくは0.3〜3重量部の添加量が良い。
本発明に係る静電荷像現像用トナーを作製するにはバ
インダー樹脂、金属化合物、着色剤としての顔料、又は
染料、磁性体、必要に応じて荷電制御剤、その他の添加
剤等を、ヘンシェルミキサー、ボールミル等の混合機に
より充分混合してから加熱ロール、ニーダー、エクスト
ルーダーの如き熱混練機を用いて溶融、捏和及び練肉し
て樹脂類を互いに相溶せしめた中に金属化合物、顔料、
染料、磁性体を分散又は溶解せしめ、冷却固化後粉砕及
び分級を行って本発明に係るところのトナーを得ること
が出来る。
更に必要に応じ所望の添加剤をヘンシェルミキサー等
の混合機により充分混合し、本発明に係る静電荷像現像
用トナーを得ることができる。
[実施例] 以下、具体的実施例によって本発明を詳細に説明する
が、本発明は何らこれらに限定されるものではない。
合成例1 上記各成分を還流温度まで加温させたクメン200重量
部中に4時間かけて滴下した。さらにクメン還流下(14
6〜156℃)で溶液重合を完了し、クメンを除去した。得
られた共重合体(I)はGPCのメインピークの位置する
分子量が5,000,Tg=60℃であった。
該共重合体30重量部を下記単量体混合物に溶解し、混
合溶液とした。
上記混合溶液にポリビニルアルコール部分ケン化物0.
1重量部を溶解した水170重量部を加え、懸濁分散液とし
た。水15重量部を入れ窒素置換した反応器に上記懸濁分
酸液を添加し、反応温度70〜95℃で6時間懸濁重合反応
させた。反応終了後に別し、脱水、乾燥し、スチレン
−アクリル酸n−ブチル共重合体とスチレン−アクリル
酸n−ブチル−メタクリル酸n−ブチル−マレイン酸モ
ノブチル共重合体の組成物を得た。該組成物は、THF不
溶分とTHF可溶分が均一に混合しており、且つスチレン
−アクリル酸n−ブチル共重合体とスチレン−アクリル
酸n−ブチル−メタクリル酸n−ブチル−マレイン酸モ
ノブチル共重合体が均一に混合していた。得られた樹脂
組成物(A)のTHF不溶分(24メッシュパス,60メッシュ
オンの粉体で測定)は、45重量部であった。又、THF可
溶分の分子量分布を測定したところ、GPCのチャートに
おいて、約0.55万の位置にピークを、約3.4万の位置に
肩を有し、樹脂のTgは59℃で、酸価は19.0であった。
なお、本合成例においては、THF不溶分の測定は以下
のように行った。すなわち、サンプル0.5gを秤量し(W1
g)、円筒濾紙(東洋濾紙製No.86R、28×100mm)に入れ
てソックスレー抽出器にかけ、溶媒としてTHF200mlを用
い、約4分に1回の割合でTHFを流出させて6時間抽出
した。抽出終了後、THF可溶分をエバポレートした後、1
00℃で真空乾燥し、可溶樹脂成分量(W2g)を求め、サ
ンプル中のTHF不溶分を下記の式により算出した。
THF不溶分=(W1−W2)W1×100(%) 本発明において樹脂及びトナーのガラス転移点Tgは示
差熱分析測定装置(DSC測定装置),DSC−7(パーキン
エルマー社製)を用いASTM D3418−82法に準じて測定し
た。
測定試料は5〜20mg、好ましくは10mgを精密に秤量す
る。
これをアルミパン中に入れ、リファレンスとして空の
アルミパンを用い、1度200℃まで昇温し急冷した後測
定温度範囲30℃〜200℃の間で、昇温速度10℃/minで常
温常湿下で測定を行う。
この昇温過程で、温度40〜100℃の範囲におけるメイ
ンピークの吸熱ピークが得られる。
このときの吸熱ピークが出る前と出た後のベースライ
ンの中間点の線と示差熱曲線との交点とした。
更に樹脂の酸価はJIS K−0070に準じて次の方法によ
り測定した。
サンプル2〜10gを200〜300mlの三角フラスコに秤量
し、エタノール:ベンゼン=1:2の混合溶媒約50ml加え
て樹脂を溶解する。溶解性が悪いようであれば少量のア
セトンを加えても良い。フェノールフタレン指示薬を用
い、あらかじめ標定されたN/10水酸化カリウム〜アルコ
ール溶液で滴定し、アルコールカリウム液の消費量から
次の計算式(3)で酸価を求めた。
酸価=KOH(ml数)×N×56.1/試料重量 …(3) (ただしNはN/10 KOHのファクター) 合成例2 上記各成分を還流温度まで加温させたキシレン200重
量部中に4時間かけて滴下した。さらにキシレン還流下
(138〜144℃)で溶液重合を完了し、キシレンを除去し
た。得られた共重合体(II)はGPCのメインピークの位
置する分子量が8,700,Tg=61℃であった。
該共重合体30重量部を下記単量体混合物に溶解し、混
合溶液とした。
上記混合溶液にポリビニルアルコール部分ケン化物0.
1重量部を溶解した水170重量部を加え、懸濁分散液とし
た。
水15重量部を入れ窒素置換した反応器に上記分酸液を
添加し、反応温度70〜95℃で6時間反応させた。反応終
了後別、脱水、乾燥し、樹脂組成物(B)を得た。得
られた樹脂組成物のTHF不溶分は55重量部であった。
又、THF可溶分の分子量分布を測定したところ、GPCのチ
ャートにおいて、約0.90万の位置にピークを、約3.6万
の位置に肩を有し、樹脂のTgは55.5℃で、酸価は30.0で
あった。
比較合成例1 反応器にクメン150重量部を入れ、還流温度まで昇温
した。更に上記混合物をクメン還流下で4時間かけて滴
下した。そしてクメン還流下(146〜156℃)で重合を完
了し、クメンを除去した。得られたポリスチレン(II
I)は分子量4,000にメインピークを有し、Tg=67℃であ
った。上記ポリスチレン40重量部を下記単量混合体に溶
解し、混合物とした。
上記混合物にポリビニルアルコール部分ケン化物0.1
重量部を溶解した水170重量部を加え懸濁分散液とし
た。水15重量部を入れ窒素置換した反応器に上記分酸液
を添加し、反応温度70〜95℃で6時間反応させた。反応
終了後、別、脱水、乾燥し、ポリスチレンとスチレン
−アクリル酸n−ブチル−メタクリル酸−ブチル−メタ
クリル酸メチル共重合体の組成物を得た。
得られた樹脂組成物(C)のTHF不溶分は60重量部で
あった。またTHF可溶分の分子量分布を測定したとこ
ろ、GPCチャートにおいて約0.45万の位置にピークを、
約3.8万の位置に肩を有し、樹脂のTgは56℃で、酸価は
0.6であった。
比較合成例2 比較合成例1において共重合体(III)30重量部を下
記単量体混合物に溶解して重合を行なう以外は同様に行
ない共重合体組成物を得た。
得られた共重合組成物(D)のTHF不溶分は60重量部
であった。又THF可溶分の分子量分布を測定したとこ
ろ、GPCチャートにおいて分子量約0.54万の位置にピー
クを、約3.7万の位置に肩を有し、樹脂のTgは65℃で酸
価は0.4であった。
比較合成例3 反応器にクメン200重量部を入れ、還流温度まで昇温
する。下記混合物をクメン還流下で4時間かけて滴下し
た。
更にクメン還流下(146〜156℃)で重合を完了し、ク
メンを除去した。得られたスチレン−アクリル酸n−ブ
チル共重合体(IV)は分子量6,300の位置にメインピー
クを有し、Tg=55℃であった。
上記共重合体30重量部を下記単量体混合物に溶解し、
混合物とした。
上記混合溶液にポリビニルアルコール部分ケン化物0.
1重量部を溶解した水170重量部を加え、懸濁分散液とし
た。水15重量部を入れ窒素置換した反応器に上記懸濁分
酸液を添加し、反応温度70〜95℃で6時間反応させた。
反応終了後、別、脱水、乾燥し、スチレン−アクリル
酸2−エチルヘキシル−マレイン酸モノブチル共重合体
の組成物(E)を得た。得られた樹脂の分子量分布は、
0.65万の位置にピークを、約3.2万に肩を有し、THF不溶
物が15重量部、Tg=60℃、酸価は0.3であった。
比較合成例4 反応器にクメン200重量部を入れ、還流温度まで昇温
する。下記混合物をクメン還流下で4時間かけて滴下し
た。
更にクメン還流下(146〜156℃)で重合を完了し、ク
メンを除去した。得られた共重合体(V)は分子量5,00
0の位置にメインピークを有し、Tg=53℃であった。
上記共重合体30重量部を下記単量体混合物に溶解し混
合物とした。
得られた共重合体組成物(F)のTHF不溶分は10重量
部であった。又THF可溶分の分子量分布を測定したとこ
ろ、GPCのチャートにおいて約0.55万の位置にピーク
を、約3.3万に肩を有し、樹脂のTgは59℃で酸価は0.5で
あった。
比較合成例5 比較合成例1において共重合体(III)30重量部を下
記単量体組成物に溶解して重合を行なう以外は同様にし
て行ない共重合組成物を得た。
得られた共重合体組成物(G)のTHF不溶分は10重量
部であった。又THF可溶分の分子量分布を測定したとこ
ろ、GPCチャートにおいて分子量約0.55万及び約4.0万の
位置にピークを有し、樹脂のTgは65℃で酸価は0.6であ
った。
実施例1 上記材料をヘンシェルミキサーで前混合した後、130
℃で2軸混練押出機によって溶融混練を行なった。混練
物を放冷後、カッターミルで粗粉砕した後、ジェット気
流を用いた微粉砕機を用いて粉砕し、更に風力分級機を
用いて分級し、体積平均粒径8.5μmの黒色微粉体(ト
ナー)を得た。このトナーのメルトインデックス値は、
JISK7210記載の装置を用い、125℃,10kgの条件下で行な
ったところ1.5であった。
上記トナー100重量部に対し、疎水性コロイダルシリ
カ0.6重量部を乾式混合し、現像剤とした。
この現像剤を、市販の小型レーザービームプリンダー
(LBP−8 IIキヤノン製)を用いて定着性、耐オフセッ
ト性を評価した。
定着性は低温低湿環境下(15℃,10%)にて評価機を
1晩放置し、評価機及びその内部の定着器が完全に環境
になじんだ状態から電源を入れウェイトアップ直後に20
0μ巾の横線パターン(線幅200μ,間隔200μ)をプリ
ントアウトし1枚目のプリント画像を定着性の評価に用
いた。定着性の評価は画像をシルボン紙で5往復100g荷
重でこすり、画像のはがれを反射濃度の低下率(%)で
評価した。
又耐オフセット性は新しい定着パッドを用い100μ幅
の横線パターンを300枚連続プリント後30秒間休止し又
プリントを開始し、直後の1枚目の裏汚れの程度で評価
した。
又耐ブロッキング性は現像剤100gを300ccのポリカッ
プにとり50℃で3日間放置しカップ底部の現像剤の凝集
の様子で評価した。
以下に評価基準を示す。
(1)定着性 ○……平均濃度低下率0〜5% △…… 〃 5〜8% ×…… 〃 10%以上 (2)耐オフセット性(休止後裏汚れ) ○ …全く汚れない。
○△…ほとんどわからない △ …汚れているが実用可 × …汚れが目立ち実用不可 (3)耐ブロッキング性(50℃3日間) ○ …変化なし ○△…凝集物がみられるが軽くふるとほぐれる △ … 〃 軽く押すとほぐれる △×…凝集物がみられほぐれにくい。
× … 〃 ほぐれない。
尚評価に用いた紙は表面平滑度10[sec]以下のボン
ド紙であり定着機の圧力の小さい小型機においては最も
定着が悪い紙であるが本発明の現像剤を用いれば良好な
定着性を示す。
評価結果を表1に示す。
実施例2 共重合体組成物(A)のかわりに共重合体組成物
(B)を用いる以外は実施例1と同様にして現像剤を得
た。
評価結果を表1に示す。
実施例3 アゾ染料のクロム錯体1重量部のかわりにニグロシン
2重量部を用いる以外は実施例1と同様にして正帯電性
現像剤を得た。
評価には市販の小型複写機(FC−5キヤノン製)を用
いる以外は同様にして現像剤を得た。
負帯電性現像剤と同様に良好な定着性、耐オフセット
性、耐ブロッキング性であった。
評価結果を表1に示す。
実施例4 以上の材料を実施例1と同じ方法によって体積平均粒
径12μmの青色トナーを得た。
このトナーをキャリア(平均粒径60μmの球形フェラ
イトにフッ素−アクリル樹脂をコートしたもの)とトナ
ー/キャリア=10/90で混合し小型複写機(キヤノン製F
C−5及びカラー用カートリッジ)を用い評価を行なっ
た。
評価結果を表1に示す。
比較例1〜5 共重合体組成物(A)のかわりに共重合体組成物
(C),(D),(E),(F),(G)を用いる以外
は実施例1と同様に現像剤を調整し評価を行なった。
結果を表1に示す。
比較例6 合成例1において、懸濁重合の際に、あらかじめ作っ
た溶液重合による共重合体(I)を加えなかった以外は
実施例1と同じ処方でトナーを製造した。実施例1と同
様の評価を行なったところ、特に粉砕性、定着性が実施
例1と比較して劣っていた。結果を表1に示す。
実施例1〜4及び比較例1〜5のトナーの物性を下記
第2表に示す。
[発明の効果] 本発明の現像剤においては、これまでの現像剤に関連
した問題が著しく改善され、耐オフセット、耐ブロッキ
ングに優れ、定着温度域が広く、特に定着圧力の高くか
けられない小型機において効果的である。
この原因は、架橋域を含む高分子量重合体成分から低
分子量重合体成分まで均一に分散されている樹脂組成物
では、架橋領域の中に高分子量及び低分子量のセグメン
トが混然一体化していると考えられ、架橋を含む高分子
量成分が、熱溶融時に、マトリックスとして凝集力の低
下及び過度の流動性を防ぎ、一方では低分子量成分が熱
溶融性を示す結果、低温度で熱溶融されるが、高温度で
も凝集力の低下、過度の流動がおさえられるという優れ
た熱溶融特性を示すものと考えられる。一方で耐オフセ
ット性、耐ブロッキング性の向上のためTHF不溶分を増
量するとトナーの圧変形が阻害される傾向があり、この
ため本発明においてはTHF不溶分中のアクリル成分のみ
を増量することでTHF不溶分を軟質に改質することで低
温定着性を向上させたものである。
又粉砕性に関しては、架橋領域以外の高分子量域成分
が組成物に強靭性を与える一方で架橋領域成分がもろさ
を与え、低分子量域成分が更に粉砕され易さを付与する
ことで、全体的に優れた生産効率を良くするために必要
な粉砕特性が生じるものと考えられる。
更に好ましくは結着樹脂中に酸価を導入することによ
り、樹脂自体の極性を高めることができ紙への親和性が
良くなり定着性が向上し、逆に定着ローラーに対する親
和性が弱くなり、耐オフセット性が向上する。
又本発明で言う低分子量成分から高架橋成分まで均一
に混合されている重合体とは、それを用いてトナーを作
成した場合、不均一に混合された重合体の場合に生じる
繰り返しの使用による画像濃度の低下、カブリが実際上
発生しないものを意味する。
フロントページの続き (72)発明者 遊佐 寛 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キ ヤノン株式会社内 (72)発明者 桑嶋 哲人 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キ ヤノン株式会社内 (56)参考文献 特開 昭63−223014(JP,A) 特開 昭63−223662(JP,A) 特開 昭62−9356(JP,A) 特開 昭63−58356(JP,A) 特開 昭58−202455(JP,A) 特開 昭61−176603(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) G03G 9/087

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】少なくともスチレン系モノマー及びアクリ
    ル系モノマーから得られる共重合体を結着樹脂として含
    有する加熱定着用トナーにおいて、 該トナーは、ガラス転移点(Tgt)45〜65℃を有してお
    り、 該結着樹脂は、スチレンモノマー及びアクリル系モノ
    マーを少なくとも用いて合成された非架橋のスチレン−
    アクリル系共重合体と、スチレンモノマー、アクリル
    系モノマーとしてのメタクリル酸エステルモノマー及び
    アクリル酸エステルモノマー、酸基を含有する重合性モ
    ノマー及び架橋性モノマーを少なくとも用いて合成され
    た架橋のスチレン−アクリル系共重合体とが混合された
    樹脂組成物を有し、且つ酸価1〜70を有しており、 該トナーの樹脂成分は、THF不溶分及びTHF可溶分を含有
    しており、該THF不溶分の含有量が、トナーの樹脂成分1
    00重量部に対して20〜70重量部であり、 該THF可溶分は、GPC測定による分子量分布において、分
    子量2,000以上15,000未満の領域に少なくとも1つのピ
    ークを有しており、 該THF不溶分中に含有されているスチレン系モノマーユ
    ニット(Ms)とアクリル系モノマーユニット(Ma)の重
    量比(Ms/Ma)と、該THF可溶分中に含有されているスチ
    レン系モノマーユニット(Ms2)とアクリル系モノマー
    ユニット(Ma2)の重量比(Ms2/Ma2)とが、下記関係 1.0≦(Ms/Ma)<2.5かつ(Ms2/Ma2)>(Ms/Ma)を満
    たしていることを特徴とする加熱定着用トナー。
  2. 【請求項2】該THF可溶分は、GPC測定による分子量分布
    において、分子量2,000以上15,000未満の領域に少なく
    とも1つのピークを有し、分子量15,000〜100,000の領
    域に少なくとも1つのピークまたは肩を有していること
    を特徴とする請求項1に記載の加熱定着用トナー。
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