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JP2827107B2 - 鋼材の搬送装置 - Google Patents

鋼材の搬送装置

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JP2827107B2
JP2827107B2 JP17890896A JP17890896A JP2827107B2 JP 2827107 B2 JP2827107 B2 JP 2827107B2 JP 17890896 A JP17890896 A JP 17890896A JP 17890896 A JP17890896 A JP 17890896A JP 2827107 B2 JP2827107 B2 JP 2827107B2
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Japan
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steel material
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steel
transport
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JP17890896A
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初義 神代
一治 平石
博 滝口
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Kawasaki Motors Ltd
Original Assignee
Kawasaki Jukogyo KK
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Publication date
Application filed by Kawasaki Jukogyo KK filed Critical Kawasaki Jukogyo KK
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、圧延工場等におい
て生産された形鋼をパイリングベッド等の供給位置から
所定のストック場へ下ろすまで搬送する場合などに使用
する、搬送方法および搬送装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】圧延工場で圧延されて製品となった形鋼
は、通常、パイリングベッド等において数本が寄り添え
られ、その状態でワイヤにより結束されたうえストック
場(ストックヤード等)まで搬送される。
【0003】その搬送は従来、図6のように行われてい
る。すなわち、複数の回転ローラ91を配置したローラ
テーブル90上に、結束した形鋼(鋼材X)を直接に置
き、ローラ91の一部または全部を回転駆動することに
より鋼材Xを送るのである。結束のためのワイヤWとし
ては、直径が5mm前後の鋼線を用いるのが普通であ
る。
【0004】圧延工場における形鋼に限らず、鋼材を搬
送する場合には一般的に、供給位置から供給される鋼材
を結束位置にて結束したうえ、所定のストック場に置く
べく払出し位置まで図6と同様に回転ローラにより搬送
している。なお、専ら供給位置から払出し位置まで鋼材
を送ることがローラテーブルの役目であるから、同テー
ブルは、供給位置と払出し位置とをつなぐ一本の線状の
搬送経路として構成されている。なお、製品搬送に関連
した技術は、特公昭54−32223号公報等に記載が
ある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】図6のように鋼材Xを
送る場合、鋼材Xとローラ91とが接触し擦れることに
よって鋼材Xの表面に傷がつくという不都合がある。ま
た、鋼材Xを結束させているワイヤWが各ローラ91を
乗り越えるたびに、ワイヤWがローラ91に当たったり
鋼材Xが上下動してローラ91の上面をたたいたりする
ので、かなりの騒音が発生する。ワイヤWのうち鋼材X
の下に通した部分がローラ91によって直線状に伸ばさ
れることから、ワイヤWが緩みがちになることも好まし
くない。
【0006】本発明の目的は、所定の供給位置から払出
し位置にまで、表面に傷をつけず、騒音の発生も低く抑
えて円滑に鋼材を搬送することのできる手段を提供する
ことである。
【0007】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載した鋼材
の搬送装置は、まず、 a) 鋼材を載せることができる搬送台(台車やパレット
等がこの搬送台に含まれる)と、 b) 供給位置・結束位置および払出し位置を経由して再
び供給位置に戻る周回式の搬送経路と、 c) その経路に沿って搬送台を移動させ停止させる駆動
手段と を配置したことを特徴とする。また、 d) 上記b)の搬送経路のうちに、搬送台の転向箇所とし
て、軌道(すなわちレールや回転ローラなどを有して搬
送台を移動させる道筋)が平行に接近した部分を設け、
当該軌道間で搬送台を移し替える軌道変更手段をその転
向箇所に配置したこと、および、 e) 昇降機構にて上下動を可能にした枠体に対し、搬送
台を支え得る支持体を上記軌道間の水平移動ができるよ
う回転ローラを介して組み込むとともに、その水平移動
を行わせるための駆動源をその支持体に接続し、これら
をもって上記の軌道変更手段とした ことをも特徴と
する。
【0008】この搬送装置では、鋼材を上記a)の搬送台
上に載せ、その状態でb)の経路上をc)の駆動手段により
供給位置から結束位置・払出し位置へと搬送台とともに
搬送するので、鋼材の表面がローラなどと擦れることが
ない。つまり鋼材は、搬送台とのみ接触していてそれと
の間で相対移動を起こすことがないので、搬送中に表面
を擦られて引っ掻き傷を発生することがあり得ない。搬
送台において鋼材を支える脚の部分を、鋼材の長手方向
に間隔をおいて不連続に形成すれば、鋼材の回りにワイ
ヤを巻きつけやすくなり結束位置での結束作業も容易に
なる。
【0009】鋼材が搬送台上に載っていてそれとの間で
相対移動を起こさない点は、騒音を低減し、かつ結束の
緩みを防止するといった利点をももたらす。ワイヤ等で
鋼材を結束させるとはいえ、搬送中にそのワイヤ等が搬
送台のどこかを乗り越えて移動することはなく搬送台以
外の物と接触することもないので、図6の場合のように
ワイヤに起因して騒音の発生することはないのである。
また、ワイヤ等が何かを乗り越えることがないため、鋼
材の下に通した部分が伸ばされることもなく、したがっ
てそのワイヤ等が緩むこともあり得ない。
【0010】この請求項1の搬送装置は、上記b)の経路
に沿って、搬送台を、供給位置から結束位置および払出
し位置を経由させて再び供給位置へと周回させるので、
搬送効率にも優れているといえる。搬送台を用いて鋼材
を搬送する場合には、鋼材をローラテーブル等に直に載
せて搬送する場合とは異なり、所定の払出し位置で鋼材
を下ろしたのち搬送台を元の供給位置へ戻す過程が必要
になる。しかし、従来の搬送方法におけるローラテーブ
ルと同じく搬送台の経路を供給位置・払出し位置間をつ
なぐ一本の線状のものにして搬送台を往復させるなら、
搬送台が供給位置に戻るまでは他の搬送台を払出し位置
へ向けて送ることができず、搬送効率が低いものとな
る。その点、上記のように搬送台を周回させるならば、
その経路上に複数の搬送台を投入し同時に移動させて、
効率的かつ円滑に搬送を行うことも可能になるのであ
る。
【0011】
【0012】
【0013】
【0014】長さのある搬送台をb)のように周回させる
搬送経路は、一定以上の半径をもつカーブでつなぐこと
により閉ループ状の経路とされるのが普通であるが、そ
のようにすると工場等の敷地を効率的には利用できない
場合がある。カーブでつなぐと外へ膨らんで搬送経路が
大きな閉ループを描くので、同経路が無用の場所をも経
由することとなったり、供給位置や払出し位置などを望
ましい場所に設けられなくなったりしがちだからであ
る。しかし、請求項1のこの搬送装置の場合は上記d)の
構成を有するため、搬送経路を大きなループにしないで
必要な場所にのみ通すことを可能にし、供給位置等の自
由な設定による敷地の効率利用をも可能にする。経路内
のある部分において、搬送台の移動向きを互いに反対と
する二つの軌道を平行にして接近させておき、d)に基づ
きその部分を転向箇所として当該軌道間で搬送台を移し
替えるならば、上記のように長いカーブを形成しなくて
も、軌道変更手段を設けたその狭い転向箇所において搬
送台を180°転向させることができるからである。こ
のd)のように軌道変更手段を有する転向箇所を、たとえ
ば図1(a)のように離れた二箇所(両端部)に設けるな
らば、接近した二条の経路のみによって、無用の場所を
経由しない極めてコンパクトな周回式搬送経路を構成す
ることも可能である。
【0015】なお、上記d)の構成により軌道間で搬送台
を移し替えることは、二つの軌道が平行に接近している
ために特別な困難はともなわない。二つの軌道が平行で
あることから搬送台は旋回等させることなく平行移動さ
せればよく、しかもそれらが接近(目安として数メート
ル程度以内に接近)しているため必要な移動距離が小さ
いからである。鋼材は同じ搬送台に載せたままであるた
め、この移し替えの間にも鋼材表面に傷がつかないこと
は言うまでもない。
【0016】
【0017】上記e)の軌道変更手段では、枠体に組み込
まれた支持体が、昇降機構によって枠体とともに上下動
し、枠体との間に設けられたローラと上記駆動源の作用
によって、上記二つの軌道間の水平移動をするように枠
体に対し相対移動する。したがって、搬送台が支持体上
に来たとき、まず枠体とともに支持体を上昇させること
により搬送台をその支持体で支えて持ち上げ、その後に
支持体を水平移動させて他方の軌道の真上にまで搬送台
を運び、かつ枠体ごと支持体を下降させることにより、
前記d)のとおり二つの軌道間で搬送台を移し替えること
ができる。上下動と水平移動とをそれぞれ別に行うの
で、各動作を確実に行えるほか移動距離の設定に関する
自由度が高い、という利点もある。
【0018】請求項2の搬送装置は、以上の搬送装置に
おいて、 f) 搬送台と搬送経路(軌道)との接触部に緩衝材(ゴ
ムやFRPなど)を配置したものである。
【0019】このように緩衝材を配置した請求項2の装
置の場合、鋼材搬送時など搬送台の移動にともなう騒音
が一層低減される。請求項1の装置においても上述のと
おり鋼材の結束用ワイヤに起因する騒音はないが、搬送
台が移動するとき搬送経路と接触するのにともなって多
少騒音が発生することは避けられない。しかし、このf)
の構成を備えた請求項2の装置の場合は、搬送台と搬送
経路とが接触して生じる衝撃や振動が上記の緩衝材によ
り減衰させられるため騒音は極めて低くなる。なお、上
記f)の構成には、上記の接触部となる搬送台や搬送経路
の一部(たとえば車輪やローラまたはレールなど)を防
振合金など振動減衰特性のある金属で形成する場合も含
まれる。
【0020】
【発明の実施の形態】図1〜図3に本発明の実施の一形
態を示す。図1(a)・(b)・(c)は、形鋼圧延工場にお
ける鋼材の搬送システムについて概要を示す図面、図2
は図1(a)におけるII−II矢視詳細図、図3は図1(a)
におけるIII−III矢視詳細図である。
【0021】図1に示す搬送システムは、圧延されて製
品となった鋼材X(H形鋼)をパイリングベッドAから
運び出し、結束機Cにおいて複数本をワイヤWで一つに
結束したうえ、ストックヤード(ストック場)Fに置く
まで搬送するものである。図示のようにストックヤード
Fは複数に区分されており、一定寸法のものが一定の区
分のうちにストックされるようになっている。
【0022】図1(b)・(c)に示すように、この搬送シ
ステムでは、鋼材Xを搬送台10に載せて搬送する。搬
送台10は、鋼材Xを支える門形の脚部11を長尺のフ
レーム12の上の複数箇所に間隔をおいて形成し、その
フレーム12の下部に下向きに案内レール13を付けた
ものである。この搬送台10を、搬送経路20として整
列配置されたローラ21・22上にレール13を接して
載せている。ローラ21・22が回転するのにともない
搬送台10が長手方向に走行するわけである。一方のロ
ーラ21は両側に鍔を有していてその鍔の間に片側のレ
ール13が入るため、搬送台10がその搬送経路20か
ら外れることはない。ローラ21・22は図1(b)のよ
うに、モータ等を含む駆動手段30と接続しており、そ
れで回転駆動されることにより搬送台10を前後に走行
させる。ローラやドラム等の上に直接に鋼材Xを載せて
搬送するのではないため、鋼材Xの表面(下面)を傷つ
けることがなく、またワイヤWがそのローラ等を乗り越
えるのにともなう騒音も、そのワイヤW自体の緩みも発
生しない。
【0023】搬送経路20は、往復式ではなく図1(a)
のとおり周回式のものとしている。つまり、搬送台10
は、この搬送経路20に沿って常に一定の方向に進むこ
とにより、必要な箇所を経由して元の位置へ戻ることが
できる。必要な箇所とは、パイリングベッドAから搬送
台10上に鋼材Xを載せ渡す供給位置Bを始め、結束機
Cにて鋼材Xを結束する結束位置D、およびストックヤ
ードF内の所定の区分内に鋼材Xを下ろす払出し位置E
である。搬送経路20をこのように周回式にして搬送台
10の進行を一方向に限ったため、搬送上の効率が高
い。すなわち、往復式にした場合とは異なり、払出し位
置Eで鋼材Xを下ろし終わった空の搬送台10が供給位
置Bに戻るまでの間にも、鋼材Xを載せた別の搬送台1
0を供給位置Bから払出し位置Eへ向けて送り出すこと
ができるため、図示のように複数組の搬送台10を搬送
経路20上で同時に機能させることが可能だからであ
る。なお、搬送台10は一台ごとに走行させてもよい
が、長尺の鋼材Xを載せる場合などには二台を一組に連
結して走行させるとよい。
【0024】供給位置Bには、図2に示す供給手段40
を設け、これによってパイリングベッドAから搬送台1
0上に鋼材Xを載せ渡すこととしている。供給手段40
はつぎのように構成したものである。すなわち、昇降機
構42を有して高さを変更できるように昇降枠41を設
けるとともに、鋼材X(のちに結束される3本)を載せ
得る支持フレーム44を、その昇降枠41に沿って搬送
台10の長手方向と直角の方向に水平移動できるよう配
置する。昇降枠41は、支持フレーム44の水平移動を
容易にする回転ローラ45を収容できるよう要部を溝形
鋼で構成し、その底部の複数箇所に、回転板42aを含
む昇降機構42を配置している。図2の引き出し部に示
したように回転板42aは、地上に固定した支持軸42
bに対して、その回りで一定角度範囲だけ揺動し得るよ
うに取り付けたもので、支持軸42bの下方に設けたピ
ンを介してロッド42cと連結し、支持軸42bとほぼ
同じ高さに設けたピンを介して昇降枠41と連結してい
る。ロッド42cは、回転板42aを二つ一組として連
結するほぼ水平なものだが、このロッド42cを介して
二つの回転板42aを一つの油圧シリンダ(図示せず)
に接続している。一方、回転ローラ45によって水平移
動を容易にした支持フレーム44には、その水平方向の
駆動源46として、押し引きロッド46aおよびレバー
46bを介して別の油圧シリンダ46cを接続してい
る。昇降機構42の油圧シリンダを伸縮させると回転板
42aが揺動して支持フレーム44とともに昇降枠41
を昇降させることができ、駆動源46の油圧シリンダ4
6cを伸縮させると、当該昇降枠41に沿って支持フレ
ーム44を水平に移動することができる。
【0025】したがって、パイリングベッドAにおいて
3本の鋼材Xが寄せ集められ、図2のように密に重ねら
れて同ベッドAの先端部(図示仮想線の鋼材Xの位置)
まで送られると、供給手段40は、同ベッドAに面する
供給位置Bに停止した搬送台10の上につぎのようにし
てその鋼材Xを載せ移す。すなわち、昇降枠41を図示
実線の位置から上昇させてその鋼材Xを支持フレーム4
4上に載せ、そののち油圧シリンダ46cを縮めて支持
フレーム44を図示右方へ移動し、そこで昇降枠41を
下降させる(図示仮想線参照)ことによって、支持フレ
ーム44が支えていた鋼材Xを搬送台10上に預けるの
である。パイリングベッドAから搬送台10への鋼材X
の受け渡しを供給手段40によってこのように行うと、
工場内の天井クレーン(図示せず)等を使用する場合の
煩わしい玉掛け作業等が不要になる。天井クレーン等を
独占使用しないので、同じ工場内の他の作業の能率を高
めることにもなる。なお、供給位置Bに達するまでのパ
イリングベッドAにおける鋼材Xの移動は、プッシャA
2などを有するチェーンコンベヤA1や、ロッドA4に
て前後に移動させられる押出しテーブルA3などにより
行っている。
【0026】図1(a)に示した結束位置Dにおいては、
上記のように搬送台10上に載せられた3本一組の鋼材
Xが、結束機Cによって自動的に結束される。結束機C
のうちには、3本の鋼材Xを幅方向に寄せ集める手段と
ともに、鋼材Xの回りにワイヤWを掛けて締め付けたう
え適所でカットし端部をねじって結ぶ、という結束作業
そのものを行う手段が複数配置されている。搬送台10
において鋼材Xを支えている脚部11は、搬送台10の
長手方向に間隔をおいて存在するので、搬送台10を停
止させた間に鋼材Xの回りに上記のようにワイヤWを巻
きつけることに特別の支障はない。図1の搬送システム
によって鋼材Xが搬送される間、巻き付けたワイヤWは
ローラ21・22等に当たることがないので、ワイヤW
による結束状態にはほとんど変化がない。
【0027】搬送台10からストックヤードFの一区分
に鋼材Xを下ろすためには、その区分ごとに設けてある
各払出し位置Eに、図2に示す払出し手段50を配置し
ている。この払出し手段50も基本的には前記の供給手
段40と同様に構成したもので、昇降機構52を有して
高さ変更のできる昇降枠51のうちに、結束された鋼材
Xを載せ得る支持フレーム54を、搬送台10の長手方
向と直角の方向に水平移動できるよう組み込んでいる。
昇降枠51はストックヤードFのうちに配置しており、
その要部には溝形鋼を使用して、その内側に支持フレー
ム54の回転ローラ55を収容している。昇降機構52
としては、前記供給手段40における昇降機構42と同
様の回転板を含む機構を複数組、昇降枠51の底部に配
置している。油圧シリンダ52dやロッド52cによっ
て当該複数の回転板を揺動させることにより、その回転
板に連結している昇降枠51を昇降させることができ
る。また支持フレーム54を水平移動させる駆動源56
としては、油圧シリンダ56cにて操作されるレバー5
6bを、リンク56aを介して支持フレーム54に連結
している。
【0028】結束した鋼材Xを積んだ搬送台10がスト
ックヤードFの所定の区分に面する払出し位置Eにて停
止すると、払出し手段50はつぎのようにしてその鋼材
Xを荷下ろしする。まず、上記した油圧シリンダ56c
など駆動源56の作用によって支持フレーム54を図示
仮想線の位置にまで水平移動させ、そののち昇降機構5
2によって昇降枠51ごとその支持フレーム54を上昇
させることにより、支持フレーム54にて鋼材Xを支持
する。続いて再び支持フレーム54を水平移動させて図
示右方へ鋼材Xを運び、その後に再び昇降枠51ごと支
持フレーム54を下降させれば、鋼材Xをストックヤー
ドFに下ろすことができる。払出し手段50が鋼材Xの
荷下ろしを能率化するうえ天井クレーン等の占用をなく
する、といった利点は、前記供給手段40の場合と同様
である。なお、ストックヤードFに下ろされた鋼材X
は、チェーンコンベヤF1などによって出荷口(図示せ
ず。図2の右方)近くにまで送られる。
【0029】搬送台10を送る搬送経路20は、前述の
ように周回式としてはいるが、一般的な閉ループ状の経
路を有するものではない。閉ループ状にすると、搬送台
10の搬送方向を変えるために大きな曲率半径のカーブ
を設ける必要があって閉ループが大きくなり敷設に必要
な面積が膨大になることから、この搬送システムでは搬
送経路20を図1(a)のように、接近した二条の軌道2
0a・20bとそれらの両端部に設けた転向箇所25と
によって構成している。一組のローラ21・22にて形
成したそれぞれの軌道20a・20bは、駆動手段30
による搬送の向きを互いに逆(それぞれ図示矢印の向
き)にし、各中心線の間隔が1500mmになるよう接
近させて平行に配置している。そして転向箇所25に
は、搬送向きが反対である上記の軌道20a・20b間
で搬送台10を移し替える軌道変更手段60を設けてい
る。同手段60によって軌道20a・20b間で搬送台
10を移し替え、それにともなって搬送向きをそれまで
と反対にすることにより、実質的には搬送台10の走行
の向きを180°変更することができる。こうして、占
有面積の狭い一つの転向箇所25において搬送台10の
搬送向きを180°変更できるため、閉ループを描かず
に接近した二条の軌道20a・20bによってコンパク
トな周回式の搬送経路20が形成できたことになる。
【0030】二つの転向箇所25に設けている軌道変更
手段60は、図3のように構成している。すなわち同手
段60は、搬送台10を支え得る支持体64を枠体61
内に水平移動自在に組み込み、昇降機構62によって当
該枠体61を昇降可能にするとともに、油圧シリンダ6
6c等を含む駆動源66によって支持体64を水平移動
させるようにしたもので、機構的には前述の供給手段4
0や払出し手段50と類似している。支持体64は、搬
送台10をその長さの範囲において載せ得る上向きの台
座64aを複数箇所に有するほか、軌道20a・20b
間でそれらの長手方向と直角の方向に水平移動できるよ
う複数の回転ローラ65を備えている。枠体61は、支
持体64の回転ローラ65を収容してその水平移動のガ
イドとなるよう、溝形鋼を主体にして形成している。枠
体61の昇降機構62としては、図3の引き出し部に示
すように、地上に固定した支持軸62bに対しその回り
で揺動し得るように回転板62aを取り付け、その回転
板62aを、一つのピンを介して油圧シリンダ62dま
たはロッド62cと連結するとともに、別のピンを介し
て枠体61と連結している。油圧シリンダ62dは一つ
の回転板62aと連結しているだけだが、ロッド62c
によって二つの回転板62aを連結しているため、一つ
の油圧シリンダ62dによって二つの回転板62aを同
時に駆動することができる。ここで、油圧シリンダ62
dまたはロッド62cと回転板62aとを連結している
ピンの位置は支持軸62bの下方としているので、油圧
シリンダ62d等による水平方向への推力によって回転
板62aには最も効率的に大きなモーメントを付与する
ことができる。また、枠体61と回転板62aとを連結
しているピンについては、その位置を支持軸62bとほ
ぼ同じ高さ(支持軸62bのほぼ真横)としたので、枠
体61をほぼ鉛直の方向に昇降させることができる。一
方、回転ローラ65によって水平移動を容易にした支持
体64には、その水平移動の駆動源66として、押し引
きロッド66aおよびレバー66bを介して別の油圧シ
リンダ66cを接続している。昇降機構62の油圧シリ
ンダ62dを伸縮させると、90°以下の範囲内で回転
板62aが揺動して支持体64とともに枠体61を昇降
させることができ、水平移動の駆動源66である油圧シ
リンダ66cを伸縮させると、当該枠体61に沿って支
持体64を水平に移動することができる。
【0031】転向箇所25に搬送台10が到達して停止
した際、軌道変更手段60はつぎのようにして軌道20
a・20b間で搬送台10を移し替える。まず、昇降機
構62の油圧シリンダ62dを伸縮させて枠体61とと
もに支持体64を上昇させ、その台座64a上に搬送台
10を載せたうえ数十mmだけ持ち上げる。その状態
で、駆動源66の油圧シリンダ66cを伸縮させて支持
体64を水平移動させ、軌道20aもしくは軌道20b
の真上から他方の軌道の真上へと支持体64および搬送
台10の位置を移す。そののち油圧シリンダ62dを伸
縮させて枠体61とともに支持体64を下降させれば、
支持体64上にあった搬送台10を、上記にいう他方の
軌道上に載せることができる。油圧シリンダ66cを伸
縮させて支持体64の位置を戻しておけば、次の搬送台
10の軌道変更を速やかに行ううえで都合がよい。この
軌道変更手段60によれば、前述のように周回式の搬送
経路20をコンパクトに形成できたが、そのほか、搬送
台10を傾けたり振動させたりすることなくスムーズに
軌道変更させることができ、またクレーンの使用が不要
なので工場内の他の作業の円滑を妨げない、といった利
点がある。支持体64に対し昇降機構62と水平移動の
駆動源66とを独立に設けているため上下動と水平移動
とを確実に行え、昇降高さや水平移動距離を自由に設定
することができる、というメリットもある。
【0032】続いて図4に、発明の実施について上記と
は別の形態を示す。図4に示す形態では、鋼材X等を載
せるべく複数の門形の脚部11’を長尺のフレーム1
2’上に形成した搬送台10’に、走行車輪13’と駆
動手段30’とを付設し、搬送台10’を自走可能な台
車状にしている。搬送経路20’であるレール21’上
に車輪13’を載せ、その車輪13’のいくつかをモー
タ等の駆動手段30’にて駆動することにより搬送台1
0’を自ら走行させるのである。なお、図中の符号3
1’および32’は、搬送台10’とともに移動する当
該モータ等に対する給電手段である。
【0033】図4のような搬送台10’を使用する場合
にも、前述した形態と同様の搬送システムによって、鋼
材Xを円滑にしかも傷つけずに搬送することができる。
ただし、搬送経路20’が閉ループ状の連続した周回経
路ではなく、図1(a)のような転向箇所を有していて搬
送台10’をレール21’上で移し替える場合には、駆
動手段30’による搬送台10’の走行向きをその移し
替えの前後で逆転させる必要がある。図1〜図3に示し
たシステムでは、搬送台10には駆動手段を設けずに、
それが移し替えられる軌道20a・20bのうちに駆動
手段30を設けたので、各駆動手段30における搬送向
きを互いに逆にしながらもそれぞれ不変としていたが、
図4のように搬送台10’に駆動手段30’を搭載する
なら、その駆動手段30’には駆動向きを逆転させる機
能が求められることになる。
【0034】以上に紹介したいずれの搬送システムも、
搬送対象である鋼材XをH形鋼に限るものではない。図
5には、以上に示した搬送台10や搬送台10’に、鋼
材Xとして溝形鋼を載せて搬送する場合を示している。
図示のような状態に溝形鋼を積み上げたうえワイヤ(図
示省略)で結束すれば、ストック場までの搬送を円滑に
行うことができる。H形鋼や溝形鋼以外の鋼材(他の種
類の形鋼や棒材など)についても、同様に搬送できるこ
とは言うまでもない。
【0035】なお、搬送台と搬送経路との接触部にゴム
やFRP等の緩衝材を配置すると、搬送台の移動にとも
なう騒音が一層低減される。たとえば、図1の形態で
は、搬送台10のレール13の下面かもしくはローラ2
1・22の外周面に緩衝材を取り付け、図4の場合に
は、車輪13’の外周面かレール21’の上面に緩衝材
を取り付けておくとよい。防振合金など、振動減衰特性
のある金属でレール13等を形成することによっても騒
音低減効果がある。
【0036】
【発明の効果】請求項1に記載した鋼材の搬送装置によ
れば、搬送台上に載せた状態で鋼材を搬送するので搬送
中に鋼材の表面に傷がつく恐れがない。また結束用のワ
イヤ等が何かを乗り越えることがないので、ワイヤ等に
起因して騒音が生じることも、そのワイヤ等が緩むこと
もない。
【0037】元の供給位置へ戻す必要のある搬送台を、
供給位置から結束位置および払出し位置を経由させて再
び供給位置へと周回させるので、この搬送装置では、一
つの搬送経路上に複数の搬送台を投入し同時に移動させ
ることができ、効率的かつ円滑な搬送を行うことが可能
である。
【0038】
【0039】この搬送装置は、平行にして接近させた二
つの軌道間で搬送台を移し替えるので、上記に加え、搬
送経路を大きなループにしないで必要な場所にのみ通す
ことを可能にし、供給位置・払出し位置等を自由に設定
することを可能にして敷地の効率利用を可能にする、と
いった効果をももたらす。
【0040】とくに、搬送台が支持体上に来たとき、枠
体および搬送台とともに支持体を上昇させたうえ支持体
を水平移動させることによって二つの軌道間で搬送台を
移し替えるので、上下動と水平移動とを確実に行え、各
移動距離をそれぞれ自由に設定することができる、とい
う利点がある。
【0041】請求項2の装置はさらに、適所に緩衝材を
配置したものであるから、搬送台の移動にともなう騒音
が一層低減される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の一形態として、形鋼圧延工場に
おける鋼材の搬送システムにつき概要を示す図面であ
る。図1(a)はその搬送システムを模式的に示す平面
図、同(b)は同(a)におけるb−b矢視図、同(c)は同
(b)におけるc−c矢視図である。
【図2】図1の搬送システムにおける鋼材の供給位置お
よび払出し位置と搬送台との関係を示す図面であり、図
1(a)におけるII−II矢視詳細図である。
【図3】図1の搬送システムにおける搬送台の転向箇所
の構成等を示す図面であり、図1(a)におけるIII−III
矢視詳細図である。
【図4】発明の実施について図1〜図3とは別の形態を
示す図面で、図1(b)と同様の方向から見た搬送台の概
要図である。
【図5】搬送台上に溝形鋼を載せる場合を示す概要図で
ある。
【図6】鋼材を搬送する従来の手段を示す模式図であ
る。
【符号の説明】
10・10’ 搬送台 20・20’ 搬送経路 25 転向箇所 30・30’ 駆動手段 60 軌道変更手段 61 枠体 62 昇降機構 64 支持体 66 駆動源 B 供給位置 D 結束位置 E 払出し位置 X 鋼材
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 滝口 博 栃木県宇都宮市清原工業団地11−1 東 京製鐵株式会社 宇都宮工場内 (56)参考文献 特開 平2−261724(JP,A) 実開 平4−135512(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) B21B 39/00 B65G 47/00

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 供給位置から供給される鋼材を、結束位
    置で結束したうえ、払出し位置で所定のストック場に下
    ろすまで搬送する装置であって、 鋼材を載せることができる搬送台と、供給位置・結束位
    置および払出し位置を経由して再び供給位置に戻る周回
    式の搬送経路と、その経路に沿って搬送台を移動させ停
    止させる駆動手段とを配置したこと、 上記搬送経路のうちに、搬送台の転向箇所として、軌道
    が平行に接近した部分を設け、当該軌道間で搬送台を移
    し替える軌道変更手段をその転向箇所に配置したこと、 および、昇降機構にて上下動を可能にした枠体に対し、
    搬送台を支え得る支持体を、上記軌道間の水平移動がで
    きるよう回転ローラを介して組み込むとともに、その水
    平移動を行わせるための駆動源をその支持体に接続し、
    これらをもって上記の軌道変更手段としたこと を特徴と
    する鋼材の搬送装置。
  2. 【請求項2】 搬送台と搬送経路との接触部に緩衝材を
    配置した請求項1に記載の鋼材の搬送装置。
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