JP2805227B2 - 化粧料 - Google Patents
化粧料Info
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Description
【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、紫外線遮蔽効果が高く、かつ使用感・使用
性に優れた新規な紫外線遮蔽粉体を配合した化粧料に関
する。
性に優れた新規な紫外線遮蔽粉体を配合した化粧料に関
する。
従来、紫外線から皮膚を保護する目的で、紫外線散乱
剤や紫外線吸収剤をサンカット化粧料やメーキャップ化
粧料に配合することが行われている。
剤や紫外線吸収剤をサンカット化粧料やメーキャップ化
粧料に配合することが行われている。
紫外線散乱剤としては、微粒子酸化チタン、微粒子酸
化亜鉛等の無機顔料が用いられている。これらは、紫外
線遮蔽効果に優れていると共に、透明感、自然な仕上り
を得る上で好適なものではあるが、これらを配合した化
粧料は肌上でののびが悪く、また更に固形粉末状化粧料
の場合には使用時にケーキング現象が生じ、塗布体への
移行性が劣化して使用不能になることもあるという問題
があった。
化亜鉛等の無機顔料が用いられている。これらは、紫外
線遮蔽効果に優れていると共に、透明感、自然な仕上り
を得る上で好適なものではあるが、これらを配合した化
粧料は肌上でののびが悪く、また更に固形粉末状化粧料
の場合には使用時にケーキング現象が生じ、塗布体への
移行性が劣化して使用不能になることもあるという問題
があった。
このため、上記微粒子無機顔料を金属石鹸等で表面処
理したり、形状を球状化したり、板状化する等の方法に
より上記問題点の解決が図られている。しかし、これら
の方法では、多少の改善はなされるものの、未だ充分で
はなく、しかも化粧仕上り膜の密着感、自然さ、紫外線
遮蔽効果等が損なわれてしまうという問題があった。
理したり、形状を球状化したり、板状化する等の方法に
より上記問題点の解決が図られている。しかし、これら
の方法では、多少の改善はなされるものの、未だ充分で
はなく、しかも化粧仕上り膜の密着感、自然さ、紫外線
遮蔽効果等が損なわれてしまうという問題があった。
一方、紫外線吸収剤を配合する場合においては、紫外
線遮蔽効果を増すために多量に配合すると、紫外線吸収
剤が液状の場合油っぽさ、べたつき等が生じて感触的に
問題があり、また粉体を多く含む系では良好な分散状態
が得がたく、固形粉末状化粧料においてはケーキング現
象を起こす等の問題があった。
線遮蔽効果を増すために多量に配合すると、紫外線吸収
剤が液状の場合油っぽさ、べたつき等が生じて感触的に
問題があり、また粉体を多く含む系では良好な分散状態
が得がたく、固形粉末状化粧料においてはケーキング現
象を起こす等の問題があった。
また、紫外線吸収剤を内部に分散した球状多孔性樹脂
粉体を用いることにより、皮膚刺激の軽減、ソフトな使
用感等を得ようとする方法も提案されているが(特公昭
62−51931号公報)、肌上への広がりの均一性、紫外線
吸収効果等の点で満足できるものではなかった。
粉体を用いることにより、皮膚刺激の軽減、ソフトな使
用感等を得ようとする方法も提案されているが(特公昭
62−51931号公報)、肌上への広がりの均一性、紫外線
吸収効果等の点で満足できるものではなかった。
このため、塗布体への移行性、肌へののび、付着性が
良く、化粧後に均一で密着感があり仕上がり状態の良い
化粧膜を形成し、優れた紫外線遮蔽効果を有する化粧料
及びこれに配合するための紫外線遮蔽粉体の提供が望ま
れている。
良く、化粧後に均一で密着感があり仕上がり状態の良い
化粧膜を形成し、優れた紫外線遮蔽効果を有する化粧料
及びこれに配合するための紫外線遮蔽粉体の提供が望ま
れている。
かかる実情において、本発明者らは鋭意研究を行なっ
た結果、紫外線吸収剤を吸着した加圧崩壊性球状粉体を
紫外線遮蔽粉体として化粧料に配合することにより上記
課題が解決されることを見出し、本発明を完成した。
た結果、紫外線吸収剤を吸着した加圧崩壊性球状粉体を
紫外線遮蔽粉体として化粧料に配合することにより上記
課題が解決されることを見出し、本発明を完成した。
すなわち、本発明は、ずり破壊強度10〜260g/cm2の加
圧崩壊性球状粉体に紫外線吸収剤を吸着せしめた紫外線
遮蔽粉体を配合したことを特徴とする化粧料を提供する
ものである。
圧崩壊性球状粉体に紫外線吸収剤を吸着せしめた紫外線
遮蔽粉体を配合したことを特徴とする化粧料を提供する
ものである。
本発明に使用される紫外線吸収剤としては、例えば2
−エチルヘキシル−パラ−ジメチルアミノベンゾエー
ト、アミル−パラ−ジメチルアミノベンゾエート、グリ
セリル−パラ−アミノベンゾエート、エチル−パラ−ジ
メチルアミノベンゾエート、エチル−パラ−ジエチルア
ミノベンゾエート、グリセリル−モノ−パラ−アミノベ
ンゾエート等のアミノベンゾエート系;2,4−ジヒドロキ
シベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−メトキシベン
ゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−オクトキシベンゾフ
ェノン、2−ヒドロキシ−4−ドデシルオキシベンゾフ
ェノン、2,2′−ジヒドロキシ−4−メトキシベンゾフ
ェノン、2−ヒドロキシ−4−メトキシ−5−スルホベ
ンゾフェノン等のベンゾフェノン系;2−エトキシエチル
−パラ−メトキシシンナメート、2,2′−ビス(パラ−
メトキシスチリル)−エチル−パラ−メトキシシンナメ
ート、メチル−2,5−ジイソプロピルシンナメート等の
シンナメート系;パラ−t−ブチルサリチレート、パラ
−オクチルフェニルサリチレート、ジプロピレングリコ
ールサリチレート、フェニルサリチレート、パラ−t−
ブチルフェニルサリチレート等のサリチレート系;4−メ
トキシ−4′−t−ブチルジベンゾイルメタン、2,4−
ジメチル−4′−メトキシジベンゾイルメタン、4−イ
ソプロピルジベンゾイルメタン等のジベンゾイルメタン
系;2−(2′−ヒドロキシ−5′−メチルフェニル)ベ
ンゾトリアゾール、2−(2′−ヒドロキシ−3′−t
−ブチル−5′−メチルフェニル)−5−クロロベンゾ
トリアゾール等のベンゾトリアゾール系;ウロカニン
酸、ウロカニン酸エチル等のイミダゾール系等の従来公
知のものがいずれも使用でき、これらの一種または二種
以上を選択して用いることができる。
−エチルヘキシル−パラ−ジメチルアミノベンゾエー
ト、アミル−パラ−ジメチルアミノベンゾエート、グリ
セリル−パラ−アミノベンゾエート、エチル−パラ−ジ
メチルアミノベンゾエート、エチル−パラ−ジエチルア
ミノベンゾエート、グリセリル−モノ−パラ−アミノベ
ンゾエート等のアミノベンゾエート系;2,4−ジヒドロキ
シベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−メトキシベン
ゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−オクトキシベンゾフ
ェノン、2−ヒドロキシ−4−ドデシルオキシベンゾフ
ェノン、2,2′−ジヒドロキシ−4−メトキシベンゾフ
ェノン、2−ヒドロキシ−4−メトキシ−5−スルホベ
ンゾフェノン等のベンゾフェノン系;2−エトキシエチル
−パラ−メトキシシンナメート、2,2′−ビス(パラ−
メトキシスチリル)−エチル−パラ−メトキシシンナメ
ート、メチル−2,5−ジイソプロピルシンナメート等の
シンナメート系;パラ−t−ブチルサリチレート、パラ
−オクチルフェニルサリチレート、ジプロピレングリコ
ールサリチレート、フェニルサリチレート、パラ−t−
ブチルフェニルサリチレート等のサリチレート系;4−メ
トキシ−4′−t−ブチルジベンゾイルメタン、2,4−
ジメチル−4′−メトキシジベンゾイルメタン、4−イ
ソプロピルジベンゾイルメタン等のジベンゾイルメタン
系;2−(2′−ヒドロキシ−5′−メチルフェニル)ベ
ンゾトリアゾール、2−(2′−ヒドロキシ−3′−t
−ブチル−5′−メチルフェニル)−5−クロロベンゾ
トリアゾール等のベンゾトリアゾール系;ウロカニン
酸、ウロカニン酸エチル等のイミダゾール系等の従来公
知のものがいずれも使用でき、これらの一種または二種
以上を選択して用いることができる。
本発明に使用される加圧崩壊性球状粉体とは、化粧料
用粉体を凝集された球状複合粉体であって、加圧により
破壊され、微細粉化するものをいう。
用粉体を凝集された球状複合粉体であって、加圧により
破壊され、微細粉化するものをいう。
加圧崩壊性球状粉体の造粒方法としては、噴霧乾燥
法、流動層造粒法等が適用でき、造粒物の硬さ調整のた
め、無機コロイド液、水溶性高分子等を結合剤として用
いることができる。
法、流動層造粒法等が適用でき、造粒物の硬さ調整のた
め、無機コロイド液、水溶性高分子等を結合剤として用
いることができる。
加圧崩壊性球状粉体の製造に用いられる化粧料用粉体
としては、化粧料一般に用いられるものであれば特に制
限されず、例えば酸化チタン、酸化亜鉛等の白色顔料;
黄酸化鉄、ベンガラ、黒酸化鉄、群青、紺青、タール系
色素、天然色素等の着色顔料;タルク、マイカ、セリサ
イト、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、シリカ、ア
ルミナ、カオリン等の体質顔料;雲母チタン、オキシ塩
化ビスマス等の光輝性顔料;ナイロン、ポリスチレン、
ポリメタクリル酸メチル、結晶化セルロース、デンプン
等の有機粉末などが挙げられる。これら化粧料用粉体の
平均粒径は、0.001〜50μmの範囲であるのが好まし
い。
としては、化粧料一般に用いられるものであれば特に制
限されず、例えば酸化チタン、酸化亜鉛等の白色顔料;
黄酸化鉄、ベンガラ、黒酸化鉄、群青、紺青、タール系
色素、天然色素等の着色顔料;タルク、マイカ、セリサ
イト、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、シリカ、ア
ルミナ、カオリン等の体質顔料;雲母チタン、オキシ塩
化ビスマス等の光輝性顔料;ナイロン、ポリスチレン、
ポリメタクリル酸メチル、結晶化セルロース、デンプン
等の有機粉末などが挙げられる。これら化粧料用粉体の
平均粒径は、0.001〜50μmの範囲であるのが好まし
い。
また、無機コロイド液としては、例えばシリカ、アル
ミナ、チタニア、ジルコニア等の水性ゾルが使用され
る。分散コロイド粒子径は50〜1000Å、特に100〜300Å
の範囲が好ましい。50Å未満のものは入手が困難であ
り、また1000Åを超えると粒子の結合力が弱く、崩壊し
やすくなりすぎ好ましくない。市販品としては、例えば
アデライトAT(旭電化社製)、Ludox HS40(デュポン社
製)、ネオサンベール(触媒化成社製)、アルミナクリ
アーゾル(川研ファインケミカル社製)等が挙げられ
る。
ミナ、チタニア、ジルコニア等の水性ゾルが使用され
る。分散コロイド粒子径は50〜1000Å、特に100〜300Å
の範囲が好ましい。50Å未満のものは入手が困難であ
り、また1000Åを超えると粒子の結合力が弱く、崩壊し
やすくなりすぎ好ましくない。市販品としては、例えば
アデライトAT(旭電化社製)、Ludox HS40(デュポン社
製)、ネオサンベール(触媒化成社製)、アルミナクリ
アーゾル(川研ファインケミカル社製)等が挙げられ
る。
また、水溶性高分子としては例えばメチルセルロー
ス、カルボキシメチルセルロース、ポリビニルアルコー
ル等が使用される。
ス、カルボキシメチルセルロース、ポリビニルアルコー
ル等が使用される。
本発明においては、化粧料用粉体及び無機コロイド液
を分散媒中に分散させたスラリー状物を噴霧乾燥して得
られた加圧崩壊性球状粉体が、適度な粒子強度を与える
ため特に好ましい。
を分散媒中に分散させたスラリー状物を噴霧乾燥して得
られた加圧崩壊性球状粉体が、適度な粒子強度を与える
ため特に好ましい。
加圧崩壊性球状粉体の平均凝集粒径は、1〜100μm
の範囲であるのが好ましい。1μm未満では調製が難し
く、また小さすぎて球状である粉体の特性が現われにく
く、100μmを超えると粒子感を感じるようになり好ま
しくない。
の範囲であるのが好ましい。1μm未満では調製が難し
く、また小さすぎて球状である粉体の特性が現われにく
く、100μmを超えると粒子感を感じるようになり好ま
しくない。
また、本発明加圧崩壊性球状粉体の加圧崩壊性は、例
えばヘイドン表面性測定機を用い、荷重に対する摩擦抵
抗値の変化度からずり破壊強度として求めた場合、10〜
260g/cm2の範囲内であるのが好ましい。すなわち、この
範囲内であれば、これを配合した化粧料の塗擦時に容易
に粒子が崩壊し、粒子感、違和感等の残存感がなく、優
れた密着性ときめ細かな化粧膜が得られる。ずり破壊強
度が10g/cm2未満では、機械的強度が低いため化粧料の
製造中、混合、粉砕、プレス等の工程において粒子の破
壊が生じてしまい、260g/cm2を超えると、耐摩擦強度が
大きくなりすぎ、塗擦圧で粒子の崩壊が起こらず、本発
明の目的が達成されない。
えばヘイドン表面性測定機を用い、荷重に対する摩擦抵
抗値の変化度からずり破壊強度として求めた場合、10〜
260g/cm2の範囲内であるのが好ましい。すなわち、この
範囲内であれば、これを配合した化粧料の塗擦時に容易
に粒子が崩壊し、粒子感、違和感等の残存感がなく、優
れた密着性ときめ細かな化粧膜が得られる。ずり破壊強
度が10g/cm2未満では、機械的強度が低いため化粧料の
製造中、混合、粉砕、プレス等の工程において粒子の破
壊が生じてしまい、260g/cm2を超えると、耐摩擦強度が
大きくなりすぎ、塗擦圧で粒子の崩壊が起こらず、本発
明の目的が達成されない。
本発明において、加圧崩壊性球状粉体に、紫外線吸収
剤を吸着させる方法としては、例えば次に示す方法が挙
げられる。
剤を吸着させる方法としては、例えば次に示す方法が挙
げられる。
予め製造した加圧崩壊性球状粉体に、溶剤に溶解し
た紫外線吸収剤を含浸させた後、溶剤を除去する方法。
た紫外線吸収剤を含浸させた後、溶剤を除去する方法。
化粧用用粉体表面を紫外線吸収剤で処理し、分散媒
中に分散させた後造粒する方法。
中に分散させた後造粒する方法。
化粧料用粉体及び紫外線吸収剤を分散媒中に分散さ
せた後造粒する方法。
せた後造粒する方法。
ここにおいて、紫外線吸収剤の使用量は、化粧料用粉
体の吸油量等により異なり一概には規定できないが、紫
外線遮蔽粉体中の1〜60重量%、特に3〜40重量%の範
囲が好ましい。紫外線吸収剤量が1重量%未満では所期
の効果が得られず、60重量%を超えると油っぽさが生じ
て感触が悪くなり、またきれいな凝集体にならないので
好ましくない。
体の吸油量等により異なり一概には規定できないが、紫
外線遮蔽粉体中の1〜60重量%、特に3〜40重量%の範
囲が好ましい。紫外線吸収剤量が1重量%未満では所期
の効果が得られず、60重量%を超えると油っぽさが生じ
て感触が悪くなり、またきれいな凝集体にならないので
好ましくない。
本発明の紫外線遮蔽粉体の化粧料への配合量は、化粧
料の剤型等により調整され、特に限定されるものではな
いが、2〜50重量%、特に5〜30重量%の範囲であるの
が好ましい。
料の剤型等により調整され、特に限定されるものではな
いが、2〜50重量%、特に5〜30重量%の範囲であるの
が好ましい。
本発明の化粧料は、必須成分である本発明の紫外線遮
蔽粉体のほかに、製品種、目的等により、通常化粧料成
分として用いられる、白色・体質・着色顔料、パール
剤、天然鉱物、有機粉末、油剤、水、金属石鹸、界面活
性剤、保湿剤、防腐剤、香料、その他各種添加剤等から
適宜選択して配合することにより製造される。
蔽粉体のほかに、製品種、目的等により、通常化粧料成
分として用いられる、白色・体質・着色顔料、パール
剤、天然鉱物、有機粉末、油剤、水、金属石鹸、界面活
性剤、保湿剤、防腐剤、香料、その他各種添加剤等から
適宜選択して配合することにより製造される。
本発明の化粧料は、製品形態、形状を問わず、粉末状
・プレス状・液状・スティック状等、また乳化タイプ・
油性タイプ等、いずれのものでもよく、例えば粉白粉、
ファンデーション、ほほ紅、アイシャドウ、口紅、アイ
ライナー、マスカラ、アイブロウ、下地クリーム、粉体
入りローション等が挙げられる。
・プレス状・液状・スティック状等、また乳化タイプ・
油性タイプ等、いずれのものでもよく、例えば粉白粉、
ファンデーション、ほほ紅、アイシャドウ、口紅、アイ
ライナー、マスカラ、アイブロウ、下地クリーム、粉体
入りローション等が挙げられる。
本発明の紫外線遮蔽粉体は、紫外線吸収剤を吸着した
加圧崩壊性粉体の形態をとっているため、加圧により崩
壊して微粒子化すると共に、吸着していた紫外線吸収剤
が均一に分散されるものである。
加圧崩壊性粉体の形態をとっているため、加圧により崩
壊して微粒子化すると共に、吸着していた紫外線吸収剤
が均一に分散されるものである。
従って、これを配合した本発明化粧料は、使用時には
比較的粒径の大きな球状の紫外線遮蔽粉体の働きによっ
て、塗布体への移行性、肌へののびに優れ、また、肌へ
の塗擦圧によって紫外線遮蔽粉体が崩壊して微粒子化
し、肌への付着性や化粧膜の密着感が良好となり、自然
な仕上がりとなると共に、紫外線吸収剤が均一に分散
し、紫外線を効果的に遮蔽して肌を保護するものであ
る。
比較的粒径の大きな球状の紫外線遮蔽粉体の働きによっ
て、塗布体への移行性、肌へののびに優れ、また、肌へ
の塗擦圧によって紫外線遮蔽粉体が崩壊して微粒子化
し、肌への付着性や化粧膜の密着感が良好となり、自然
な仕上がりとなると共に、紫外線吸収剤が均一に分散
し、紫外線を効果的に遮蔽して肌を保護するものであ
る。
更に、本発明化粧料は、紫外線吸収剤を加圧崩壊性粉
体に吸着させた状態で配合しているので、紫外線吸収剤
を多量に配合した場合でも良好な分散状態が得られ、ケ
ーキング現象を起こすこともない。
体に吸着させた状態で配合しているので、紫外線吸収剤
を多量に配合した場合でも良好な分散状態が得られ、ケ
ーキング現象を起こすこともない。
次に実施例を挙げて本発明をさらに説明するが、本発
明はこれら実施例に限定されるものではない。
明はこれら実施例に限定されるものではない。
実施例1 2−エチルヘキシル−パラ−ジメチルアミノベンゾエ
ート(商品名:エスカロール507,メーカー名:ヴァンダ
イク社)40重量部をフロン113に溶解させた中に加圧崩
壊性球状酸化チタン100重量部を分散させた後、減圧乾
燥によりフロン113を除去して紫外線遮蔽粉体を得た。
ート(商品名:エスカロール507,メーカー名:ヴァンダ
イク社)40重量部をフロン113に溶解させた中に加圧崩
壊性球状酸化チタン100重量部を分散させた後、減圧乾
燥によりフロン113を除去して紫外線遮蔽粉体を得た。
実施例2 加圧崩壊性球状アルミナを用い、実施例1と同様にし
て紫外線遮蔽粉体を得た。
て紫外線遮蔽粉体を得た。
実施例3 2−エチルヘキシル−パラ−ジメチルアミノベンゾエ
ート10重量部をイソプロピルアルコールに溶解させた中
に微粒子酸化亜鉛90重量部を分散させた後、減圧乾燥に
よりイソプロピルアルコールを除去して処理粉体を得
た。次いでこの処理粉体20重量部、シリカコロイド15重
量部、精製水65重量部をホモミキサーにより混合分散し
て得たスラリー状物を噴霧乾燥機により造粒し、紫外線
遮蔽粉体を得た。
ート10重量部をイソプロピルアルコールに溶解させた中
に微粒子酸化亜鉛90重量部を分散させた後、減圧乾燥に
よりイソプロピルアルコールを除去して処理粉体を得
た。次いでこの処理粉体20重量部、シリカコロイド15重
量部、精製水65重量部をホモミキサーにより混合分散し
て得たスラリー状物を噴霧乾燥機により造粒し、紫外線
遮蔽粉体を得た。
実施例4 微粒子酸化チタン90重量部と4−tert−ブチル−4′
−メトキシジベンゾイルメタン(商品名:パルソール17
89,メーカー名:ジボダン社)10重量部を混合粉砕し
た。次いで、この粉砕物20重量部、シリカコロイド15重
量部、精製水90重量部をホモミキサーにより混合分散し
て得たスラリー状物を噴霧乾燥機により造粒し、紫外線
遮蔽粉体を得た。
−メトキシジベンゾイルメタン(商品名:パルソール17
89,メーカー名:ジボダン社)10重量部を混合粉砕し
た。次いで、この粉砕物20重量部、シリカコロイド15重
量部、精製水90重量部をホモミキサーにより混合分散し
て得たスラリー状物を噴霧乾燥機により造粒し、紫外線
遮蔽粉体を得た。
比較例1 多孔質球状ナイロンを用い、実施例1と同様にして紫
外線遮蔽粉体を得た。
外線遮蔽粉体を得た。
比較例2 紫外線吸収剤を除いた以外は実施例4と同様にして造
粒した。
粒した。
試験例1 紫外線遮蔽率の測定: 石英板上にポリビニルピロリドンのアルコール溶液を
25μmのドクターブレードで塗布した。アルコール蒸発
後、粘着面に柔らかいブラシにて試料を均一に塗布し、
粉体崩壊前の遮断率測定用検体とした。また、上記検体
を化粧用マットで20回塗擦し、粉体崩壊後の遮断率測定
用検体とした。
25μmのドクターブレードで塗布した。アルコール蒸発
後、粘着面に柔らかいブラシにて試料を均一に塗布し、
粉体崩壊前の遮断率測定用検体とした。また、上記検体
を化粧用マットで20回塗擦し、粉体崩壊後の遮断率測定
用検体とした。
上記各検体について、島津自記分光光度計UV−265F
W、同ユニット積分球ISR−260(以上、島津製作所社
製)にて透過率を測定した。測定波長は紫外線吸収剤の
吸収特性によりUV−A領域(320〜400nm)またはUV−B
領域(290〜320nm)とし、各領域の透過面積をチャート
より求めた。遮断率は、下記式により算出した。この結
果を表1に示す。
W、同ユニット積分球ISR−260(以上、島津製作所社
製)にて透過率を測定した。測定波長は紫外線吸収剤の
吸収特性によりUV−A領域(320〜400nm)またはUV−B
領域(290〜320nm)とし、各領域の透過面積をチャート
より求めた。遮断率は、下記式により算出した。この結
果を表1に示す。
実施例1〜4の粉体は、崩壊後の方が紫外線遮断率が
高くなっており、粉体が崩壊して微粒子化すると共に、
紫外線吸収剤も均一に分散していることが明らかであ
る。これに対し、比較例1の粉体は崩壊せず、マット塗
擦前後で遮断率に変化はなかった。また、比較例2の粉
体は加圧崩壊性であるが、UV−A領域の遮断率はマット
塗擦前後で変化がなかった。
高くなっており、粉体が崩壊して微粒子化すると共に、
紫外線吸収剤も均一に分散していることが明らかであ
る。これに対し、比較例1の粉体は崩壊せず、マット塗
擦前後で遮断率に変化はなかった。また、比較例2の粉
体は加圧崩壊性であるが、UV−A領域の遮断率はマット
塗擦前後で変化がなかった。
実施例5〜8及び比較例3〜9 表2に示す組成の固形粉末状ファンデーションを調製
し、試験例1と同様にしてそれぞれの紫外線遮断率を測
定した。
し、試験例1と同様にしてそれぞれの紫外線遮断率を測
定した。
(製 法) A.成分(1)〜(17)を混合、粉砕して均一にする。
B.成分(18)〜(21)を混合、加熱溶解する。
C.AにBを加えて混合、粉砕する。
D.Cを充填、プレス成形して固形粉末状ファンデーショ
ンを得た。
ンを得た。
実施例5〜8のファンデーションは、マット塗布によ
る粉体の崩壊と共に紫外線遮断率が明らかに高くなり、
極めて高い紫外線遮蔽効果を有していた、また、マット
への取れが良く、塗布時ののびが良好で密着感があり、
均一で自然な化粧膜を形成した。
る粉体の崩壊と共に紫外線遮断率が明らかに高くなり、
極めて高い紫外線遮蔽効果を有していた、また、マット
への取れが良く、塗布時ののびが良好で密着感があり、
均一で自然な化粧膜を形成した。
これに対して比較例3〜6のファンデーションは、マ
ット塗布前後における紫外線遮断率に変化がなく、実施
例5〜8と同量の紫外線吸収剤を含有しているにもかか
わらず、紫外線遮蔽効果は劣っていた。また、比較例5
及び6ではマットへの取れが悪く、塗布時ののびも悪
く、部分的にケーキングが生じていた。
ット塗布前後における紫外線遮断率に変化がなく、実施
例5〜8と同量の紫外線吸収剤を含有しているにもかか
わらず、紫外線遮蔽効果は劣っていた。また、比較例5
及び6ではマットへの取れが悪く、塗布時ののびも悪
く、部分的にケーキングが生じていた。
比較例7及び8のファンデーションは、マット塗布後
における紫外線遮断率の上昇は見られなかった。また、
化粧膜は不均一なものであった。
における紫外線遮断率の上昇は見られなかった。また、
化粧膜は不均一なものであった。
比較例9のファンデーションは、マットへの移行性及
び塗布時ののびが悪く、また、部分的にケーキングが生
じていた。更に、マット塗布後における紫外線遮断率の
上昇は見られなかった。
び塗布時ののびが悪く、また、部分的にケーキングが生
じていた。更に、マット塗布後における紫外線遮断率の
上昇は見られなかった。
実施例9 固形粉末状口紅 (成 分) (重量%) (1) 実施例3の粉体 10 (2) タルク 30 (3) マイカ 21 (4) 雲母チタン 15 (5) 赤色226号 10 (6) 疎水化シリカ 3 (7) ジグリセリントリイソステアレート 6.9 (8) ポリイソブチレン 3 (9) 2−ヒドロキシ−4− メトキシベンゾフェノン 1 (10) 香料 0.1 (製 法) A.成分(1)〜(6)を混合、粉砕する。
B.Aに成分(7)〜(10)を加えて混合し、均一にす
る。
る。
C.Bを同量のエタノールと混合後、容器に流し込み充填
する。
する。
D.Cを乾燥して固形粉末状口紅を得る。
以上の如くして得た固形粉末状口紅は、使用時の取れ
が良く、唇上でののびがスムーズであり、また仕上がり
において密着感があり、自然な化粧膜を形成でき、しか
も優れた紫外線遮蔽効果を有するものであった。
が良く、唇上でののびがスムーズであり、また仕上がり
において密着感があり、自然な化粧膜を形成でき、しか
も優れた紫外線遮蔽効果を有するものであった。
実施例10(カラミンローション) (成 分) (重量%) (1) ベンガラ 0.15 (2) 実施例3の粉体 5.0 (3) カオリン 1.0 (4) エチレンアルコール 14.0 (5) グリセリン 4.0 (6) カンファー 0.15 (7) 香 料 0.1 (8) 精製水 残量 (製 法) A.成分(1)〜(3)を混合、粉砕する。
B.成分(4)、(5)及び(7)を混合溶解する。
C.成分(6)を成分(8)に溶解させた後、A及びBを
添加して混合、分散する。
添加して混合、分散する。
上記のようにして得られたカラミンローションは、塗
布時ののびがよく、仕上りにおいて密着感があると共
に、優れた紫外線遮蔽効果を有するものであった。
布時ののびがよく、仕上りにおいて密着感があると共
に、優れた紫外線遮蔽効果を有するものであった。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭62−181211(JP,A) 特開 昭62−185775(JP,A) 特開 昭60−208908(JP,A) 特公 昭52−31023(JP,B2) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) C09K 3/00 104 A61K 7/02
Claims (1)
- 【請求項1】ずり破壊強度10〜260g/cm2の加圧崩壊性球
状粉体に紫外線吸収剤を吸着せしめた紫外線遮蔽粉体を
配合したことを特徴する化粧料。
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---|---|---|---|
JP1320474A JP2805227B2 (ja) | 1989-12-12 | 1989-12-12 | 化粧料 |
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Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH03181584A JPH03181584A (ja) | 1991-08-07 |
JP2805227B2 true JP2805227B2 (ja) | 1998-09-30 |
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ID=18121848
Family Applications (1)
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JP1320474A Expired - Fee Related JP2805227B2 (ja) | 1989-12-12 | 1989-12-12 | 化粧料 |
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JPS60208908A (ja) * | 1984-03-31 | 1985-10-21 | Kanebo Ltd | 日焼け防止化粧料 |
JPH0696494B2 (ja) * | 1986-02-06 | 1994-11-30 | ポーラ化成工業株式会社 | 化粧料 |
JPS62185775A (ja) * | 1986-02-12 | 1987-08-14 | Noebia:Kk | 紫外線吸収剤処理粉末の製造方法およびそれを含有する化粧料 |
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1989
- 1989-12-12 JP JP1320474A patent/JP2805227B2/ja not_active Expired - Fee Related
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