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JP2782769B2 - 有機物水溶液の浸透気化分離方法 - Google Patents

有機物水溶液の浸透気化分離方法

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Publication number
JP2782769B2
JP2782769B2 JP1087079A JP8707989A JP2782769B2 JP 2782769 B2 JP2782769 B2 JP 2782769B2 JP 1087079 A JP1087079 A JP 1087079A JP 8707989 A JP8707989 A JP 8707989A JP 2782769 B2 JP2782769 B2 JP 2782769B2
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JP
Japan
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aqueous solution
separation
separation membrane
organic
pervaporation
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JP1087079A
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JPH02268819A (ja
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政之 中谷
芳行 住山
喜博 楠木
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Ube Corp
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Ube Industries Ltd
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    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B01PHYSICAL OR CHEMICAL PROCESSES OR APPARATUS IN GENERAL
    • B01DSEPARATION
    • B01D71/00Semi-permeable membranes for separation processes or apparatus characterised by the material; Manufacturing processes specially adapted therefor
    • B01D71/06Organic material
    • B01D71/58Other polymers having nitrogen in the main chain, with or without oxygen or carbon only
    • B01D71/62Polycondensates having nitrogen-containing heterocyclic rings in the main chain
    • B01D71/64Polyimides; Polyamide-imides; Polyester-imides; Polyamide acids or similar polyimide precursors

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  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
  • Separation Using Semi-Permeable Membranes (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この発明は、ビフェニルテトラカルボン酸類を主成分
とするテトラカルボン酸成分と、ジ〔(アミノフェノキ
シ)フェニル〕プロパン類を主として含有する芳香族ジ
アミン成分とから得られた可溶性の芳香族ポリイミドで
形成されている非対称性分離膜(例えば、平膜、又は中
空糸膜など)を使用して、有機物水溶液を前記非対称性
分離膜に直接接触させて水分を選択的に浸透気化させる
浸透気化分離方法(パーベーパレーション法)で、有機
水溶液から水分を除去して、有機物を濃縮したり、分離
したりする分離方法に係わる。
〔従来技術の説明〕
従来、有機物水溶液を有機物と水分とに分離する方法
として、蒸留法が知られている。しかし、蒸留法では、
共沸混合物、あるいは近沸点混合物、熱で化学変化を起
こし易い有機物化合物を分離することは、極めて困難で
あった。
これらの問題点を解決するために、分離膜を用いて分
離する方法が研究されている。分離膜を用いて有機物水
溶液を濃縮、分離する方法において、一部の低濃度の有
機物水溶液の濃縮に対しては、有機物水溶液を分離膜と
接触させて特定の液状成分を浸透圧の差で選択的に透過
させる逆浸透法が用いられてきた。しかしながら、逆浸
透法は分離液の浸透圧以上の圧力を加える必要があるた
めに、浸透圧が高くなる高濃度の有機物水溶液について
適用できないのであり、従って分離可能な有機物水溶液
の濃度範囲に限界がある。
これに対して、浸透圧の影響を受けない分離法とし
て、浸透気化分離法(パーベーパレーション法)が、新
しい分離膜使用の分離法として、注目されつつある。こ
の浸透気化分離法は、選択透過性を有する分離膜の一方
の側(供給側)に、分離されるべき有機物水溶液を液状
のままで供給し、分離膜の供給側と直接に接触させ、分
離膜の他方の側(透過側)を真空又は減圧状態となし、
その結果、分離膜の供給側から透過側へ選択的に透過す
る物質(水分など)を気体状で取り出し、有機物水溶液
を濃縮したり、有機物と水分などとを分離する方法であ
る。
一方、芳香族ポリイミドは、ポリアミド膜、セルロー
ス膜、酢酸セルロース膜などよりも耐熱性、耐薬品性な
どに極めて優れているので、分離膜の素材として最近注
目されてきており、芳香族ポリイミド製の非対称性分離
膜が、有機物水溶液の蒸気の水分離用にも提案されつつ
ある。しかし、従来の公知の芳香族ポリイミド膜は、高
温下、有機物水溶液又は水と長時間接触していると、芳
香族ポリイミドの加水分解作用により、ポリマーの劣化
が開始し、次第にその劣化が進行するので、非対称性分
離膜の透過性能や機械的強度などの著しい低下を招くと
いうことがあり、耐久性において問題があり、有機物水
溶液の膜分離法においては、必ずしも充分に満足できる
ものではなかった。また、公知の芳香族ポリイミド膜
は、有機物水溶液の浸透気化分離法に使用した場合に、
水などの透過速度、有機物と水との選択的な分離性能な
どにおいても必ずしも満足すべきものではないという問
題点もあった。
〔解決すべき問題点〕
この発明の目的は、芳香族ポリイミド製の非対称性分
離膜を使用する有機物水溶液の浸透気化分離方法におい
て、公知の浸透気化法における欠点もなく、有機物水溶
液から水分を効率的および選択的に浸透気化法で分離す
ることができ、しかも、工業的に長期間浸透気化分離法
を実施できる『芳香族ポリイミド膜を用いる浸透気化分
離方法』を提供することである。
〔問題点を解決するための手段〕
この発明は、有機物水溶液を、耐熱性重合体からなる
非対称性分離膜と接触させて、有機物水溶液から主とし
て水分を選択的に浸透気化させる浸透気化分離方法にお
いて、 前記の耐熱性重合体が、 一般式I で示される反復単位を60〜100モル%含有し、そして、
残部の反復単位がビフェニルテトラカルボン酸類とベン
ゼン環を2〜5個有する他の芳香族ジアミン化合物であ
る芳香族ジアミン成分とから形成された反復単位である
可溶性の芳香族ポリイミドであることを特徴とする有機
物水溶液の浸透気化分離方法に関する。
以下、この各発明の各要件についてさらに詳しく説明
する。
本発明の浸透気化分離方法において使用する非対称性
分離膜は、概略、前述一般式Iを主として有する可溶性
の芳香族ポリイミドから形成されており、選択的な分離
性能に直接的に係わる極めて薄い均質層(好ましくは厚
さ約0.001〜5μmの均質層)と、その均質層の支持を
行っている比較的厚いポーラスな多孔質層(好ましくは
厚さ約10〜2000μmの多孔質層)とを連続的に一体に有
していて、有機物水溶液中の水分を選択的に透過させる
性能を有する、例えば、平膜状、中空糸状などの形状の
非対称性分離膜(厚さ方向において、均質でなく、非対
称性な微細孔状態を有する分離膜)である。
前記の非対称性分離膜を形成している可溶性の芳香族
ポリイミドは、前述の一般式Iで示される反復単位を、
60モル%以上、好ましくは65〜95モル%、特に70〜90モ
ル%含有しており、反復単位の残部がビフェニルテトラ
カルボン酸類とベンゼン環を2〜5個、特に2〜4個有
する他の芳香族ジアミン化合物である芳香族ジアミン成
分とから形成された反復単位であるような『フェノール
系の有機溶媒などに可溶性である高分子量の芳香族ポリ
イミド』である。
前記の芳香族ポリイミドは、例えば、ビフェニルテト
ラカルボン酸類を60モル%以上、好ましくは80モル%以
上含有する『芳香族テトラカルボン酸成分』と、 ジ〔(アミノフェノキシ)フェニル〕プロパン類を60
モル%以上、好ましくは80モル%以上含有する『芳香族
ジアミン成分』とを、略等モル、フェノール系有機溶媒
中に添加し均一に溶解させながら、その溶液を約150〜2
50℃の高温に加熱するか、あるいは、約10〜100℃程度
の低温でイミド化剤の存在下に反応させるかして、前記
溶液中の両成分を重合およびイミド化することによって
生成することができる。
前記のビフェニルテトラカルボン酸類としては、2,3,
3′,4′−又は3,3′,4,4′−ビフェニルテトラカルボン
酸又はそれらの酸二無水物、あるいは、それらの酸の塩
または低級アルコールエステル化物等を挙げることがで
きる。
前記のビフェニルテトラカルボン酸類としては、特
に、2,3,3′,4′−または3,3′,4,4′−ビフェニルテト
ラカルボン酸二無水物が、可溶性の芳香族ポリイミドを
製造する上で好ましい。
前記テトラカルボン酸成分としては、前記のビフェニ
ルテトラカルボン酸類と共に、例えば、ピロメリット
酸、3,3′,4,4′−ビフェニルエーテルテトラカルボン
酸、3,3′,4,4′−ベンゾフェノンテトラカルボン酸、
2,2−ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)プロパン、ビ
ス(3,4−ジカルボキシフェニル)メタン、又はそれら
の酸無水物などを、少ない割合(特に好ましくは20モル
%以下、さらに好ましくは10モル%以下の割合)で併用
されているものであってもよい。
前記の各芳香族ポリイミドの製法において、テトラカ
ルボン酸成分中のビフェニルテトカルボン酸類の含有割
合が余りに少なくなり過ぎると、得られる芳香族ポリイ
ミドは、フェノール系有機溶媒に対して溶解性の低いも
のとなったり、品質の安定した非対称性分離膜を製造す
ることができなくなったり、得られた非対称性分離膜の
浸透気化法における分離性能が劣るので好ましくない。
前記の一般式Iで示される反復単位を形成するための
芳香族ジアミン成分の主成分として使用されるジ〔(ア
ミノフェノキシ)フェニル〕プロパン類は、一般式II で示される芳香族ジアミン化合物であり、例えば、2,2
−ビス〔4−(4−アミノフェノキシ)フェニル〕プロ
パン、2,2−ビス〔4−(3−アミノフェノキシ)フェ
ニル〕プロパン、2,2−ビス〔3−(4−アミノフェノ
キシ)フェニル〕プロパン、2,2−ビス〔3−(3−ア
ミノフェノキシ)フェニル〕プロパンなどの2,2−ビス
〔(アミノフェノキシ)フェニル〕プロパン類を好適に
挙げることができる。
この発明の非対称性分離膜を形成している芳香族ポリ
イミドにおいては、前述の一般式Iで示される反復単位
60モル%以上含有していて、その残部が、ビフェニルテ
トラカルボン酸類とベンゼン環を2〜5個有する他の芳
香族ジアミン化合物である芳香族ジアミン成分とから形
成された反復単位である。
前記のベンゼン環を2〜5個有する他の芳香族ジアミ
ン化合物としては、 (a)ベンゼン環を2個有する芳香族ジアミン化合物4,
4′−ジアミノジフェニルエーテル、3,4′−ジアミノジ
フェニルエーテル、3,3′−ジアミノジフェニルエーテ
ルなどのジアミノジフェニルエーテル類、4,4′−ジア
ミノジフェニルメタン、3,4′−ジアミノジフェニルメ
タン,3,3′−ジアミノジフェニルメタンなどのジアミノ
ジフェニルメタン類、ジアミノジフェニルプロパン類、
o−ジアニシジン、o−チリジン、m−トリジンなどの
ジアミノビフェニル類、ジアミノジフェニルチオエーテ
ル類、ジアミノジフェニルスルホン類、ジアミノジフェ
ニレンスルホン類、ジアミノジベンゾチオフェン類、ジ
アミノチオキサンテン類など、 (b)ベンゼン環を3個有する芳香族ジアミン化合物 1,4−ビス(3−アミノフェノキシ)ベンゼン、1,4−ビ
ス(4−アミノフェノキシ)ベンゼン、1,3−ビス(3
−アミノフェノキシ)ベンゼン、1,3−ビス(4−アミ
ノフェノキシ)ベンゼンなどのビス(アミノフェノキ
シ)ベンゼン類などのベンゼン環を3個有する芳香族ジ
アミン化合物など、あるいは、 (c)ベンゼン環を4個有する芳香族ジアミン化合物 ビス〔4−(4−アミノフェノキシ)フェニル〕エーテ
ル、ビス〔4−(3−アミノフェノキシ)フェニル〕エ
ーテル、ビス〔3−(4−アミノフェノキシ)フェニ
ル〕エーテル、ビス〔3−(3−アミノフェノキシ)フ
ェニル〕エーテルなどのビス〔(アミノフェノキシ)フ
ェニル〕エーテル類、4,4′−ビス(4−アミノフェノ
キシ)ビフェニル、4,4′−ビス(3−アミノフェノキ
シ)ビフェニルなどの4,4−ジ(アミノフェノキシ)ビ
フェニル類、ジ〔(アミノフェノキシ)フェニル〕メタ
ン類などを挙げることができる。
なお、前記の芳香族ジアミン成分は、フェニレンジア
ミン類、ジアミノ安息香酸類などの『ベンゼン環を1個
有する芳香族ジアミン化合物』などが少い割合(10モル
%以下の含有割合)で含有されていてもよい。
この発明において使用される前述の芳香族ポリイミド
からなる各非対称性分離膜は、芳香族ポリイミドのフェ
ノール系溶媒溶液を使用して、その溶液の薄膜(平膜
状、中空糸状)を、流延法、押出し法などによって形成
し、次いで、その薄膜を比較的低温の凝固液と接触させ
てその薄膜を凝固させて平膜状又は中空糸状の非対称性
分離膜を形成する湿式製膜法で製造することができ、例
えば、特開昭56-21602号、特開昭56-157435号公報など
に記載されているような従来公知の製膜方法によって製
造することができる。
前記の非対称性分離膜の製造法において、湿式製膜法
で製造された非対性分離膜は、適当な有機溶媒(例え
ば、炭素数1〜6の低級アルコール類、および、炭素数
1〜8の低級脂肪族又は脂環式炭化水素溶媒など)で洗
浄し、さらに、充分に乾燥した後、さらに、窒素、空気
などの気体の雰囲気下、約150〜420℃、特に180〜400℃
の温度で0.1〜5時間程度の熱処理することが適当であ
る。
この発明で使用する非対称性分離膜は、有機物水溶液
(有機物濃度が50重量%である)を使用して浸透気化分
離を行った場合に、選択的に透過する水分の透過速度Q
が、約0.2kg/m2・Hr以上、特に約0.4〜5.0kg/m2・Hr程
度であって、透過した水分と透過しなかった有機物との
分離性能(後で述べる分離係数α=水の透過速度/エタ
ノールの透過速度)が、20以上、特に25〜200程度であ
ることが好ましい。
この発明の浸透気化分離方法は、 (a) 前述の芳香族ポリイミドからなる非対称性分離
膜(平膜状、中空糸状)が内蔵されている分離膜モジュ
ールに、有機物水溶液を供給し、そして、有機物水溶液
を分離膜モジュール内の前記非対称性分離膜の供給側と
直接に接触させ、 (b) 前記非対称性分離膜の透過側を、必要であれ
ば、キャリヤーガス(イスープガス)を流しながら、あ
るいは、分離側モジュールの外部に設置された減圧ポン
プなどと連結して減圧状態としておき、前記の供給され
た有機物水溶液から、前記非対称性分離膜を介して、水
分を選択的に浸透・透過させ、そして、気化させて分離
し、 (c) 最後に、前記の非対称性分離膜の未透過側(供
給側)から分離膜モジュールの外部へ、前記分離膜を透
過しなかった濃縮された残部の有機物水溶液を取り出し
て回収し、同時に、非対称性分離膜の透過側から分離膜
モジュールの外部へ、前記の分離膜を選択的に透過した
水分を主成分とする透過蒸気(透過物)を取り出し、必
要であればその透過蒸気(透過物)を冷却し凝縮して回
収するのである。
この発明では、分離膜モジュールへ供給される有機物
水溶液は、約25〜120℃、特に好ましくは50〜100℃程度
の温度であることが好ましい。
この発明の浸透気化分離方法では、分離方法に適用さ
れる圧力が、通常、分離膜の透過側の圧を供給側の圧よ
りも低圧とし、しかも、供給側の圧を大気圧〜60kg/c
m2、好ましくは大気圧〜30kg/cm2と程度することが好ま
しい。
前記の分離膜モジュール内の非対称性分離膜の透過側
は、有機物水溶液の浸透気化分離を行う際に、スイープ
ガスを流すか、または、減圧状態とすればよいが、その
減圧状態は、大気圧より低圧となっていればよく、特に
好ましくは約200トール以下、さらに好ましくは100トー
ル以下に減圧されていることが好ましい。
この発明における有機物水溶液の浸透気化分離方法を
適用することができる有機物水溶液としては、種々の有
機物の水溶液を使用することができるが、例えば、前記
有機物としては、例えば、メタノール、エタノール、n
−プロパノール、イソプロパノール、n−ブタノール、
sec−ブタノール、tert−ブタノール、エチレングリコ
ールなどの脂肪族アルコール、シクロヘキサノールの脂
環式アルコール、ベンジルアルコールなどの芳香族アル
コール、ギ酸、酢酸、プロピオン酸、酪酸などの有機カ
ルボン酸、酢酸ブチル、酢酸エチル、マロン酸メチルエ
ステルなどの有機カルボン酸エステル、アセトン、メチ
ルエチルケトンなどのケトン類、テトラヒドロフラン、
ジオキサンなの環状エーテル類、アセトニトリル、アク
リルニトリルなどのニトリル類、ホルムアルデヒド、ア
セトアルデヒドなどのアルデヒド類などを挙げることが
でき、それらの二種以上の混合物であってもよい。
本発明の浸透気化分離方法では、前記の有機物水溶液
の濃度は、特に限定されるものではなく、任意の割合で
有機物が含有されている有機物水溶液を分離又は濃縮す
ることができる。
前記の分離膜モジュールの構造、形式などは、特に限
定されるものではないが、特に限定されるものではない
が、例えば、プレートアンドフレーム型モジュール、ス
パイラル型モジュール、中空糸膜型モジュールなどであ
ることが好ましい。
〔実施例〕
以下、この発明の浸透気化分離方法に関する実施例、
および比較例を示し、さらに詳しくこの発明を説明す
る。
実施例および比較例において、透過速度Qおよび分離
係数αは、膜を透過した気化成分を冷却・凝縮させて採
集し、その重量を測定し、そして、凝縮液中に内部標準
液として脱水n−プロパノールを加え、TCD−ガスクロ
マトグラフィーによって水と有機物との重量比が測定さ
れ、次に示す計算式によって算出された。
透過速度Q=単位時間当たりの透過量(kg/Hr)/非対
称性分離膜の膜面積(m2) 分離係数α=供給液中の水分と有機物との重量比/透過
物中の水分と有機物との重量比 参考例において、芳香族テトラカルボン酸成分および
芳香族ジアミン成分に使用される各化合物の略記号を以
下に示す。
BPDA;3,3′,4,4′−ビフェニルテトラカルボン酸二無水
物 BAPP;2,2−ビス〔4−(4−アミノフェノキシ)フェニ
ル〕プロパン 4,4′−DADE;4,4′−ジアミノジフェニルエーテル DM;4,4′−ジアミノジフェニルメタン TSN;o−トリジンスルホン DABA;3,5−ジアミノ安息香酸 参考例1 〔芳香族ポリイミド溶液の調製〕 3,3′,4,4′−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物1
00モル%からなるテトラカルボン酸成分と、2,2−ビス
〔4−(4−アミノフェノキシ)フェニル〕プロパン
(BAPP)100モル%からなるジアミン成分とを、等モ
ル、パラクロルフェノール(PCP)中、180℃の温度で14
時間重合して得られた高分子量の芳香族ポリイミドのPC
P溶液(濃度:17重量%)を調製した。
〔芳香族ポリイミド製の中空糸膜の紡糸〕
中空糸紡糸用ノズルを備えた紡糸装置に、前記の芳香
族ポリイミド溶液を供給し、凝固液(温度:5℃、エタノ
ール−水系凝固液)を用いる湿式製膜法によって、非対
称性の中空糸分離膜を形成し、第1表に示す熱処理温度
で熱処理して、芳香族ポリイミド製の中空糸分離膜を製
造した。
その中空糸膜は、外径が620μmであって、内径が370
μmである(膜厚が125μmである)連続した長尺の中
空糸であった。
前記中空糸膜の引張り強度(kg/糸)および伸び率
(%)、並びに、150℃の熱エタノール水溶液に20時間
浸漬した後の引張り強度と伸び率の保持率(%)を、第
1表に示す。
参考例2〜7 第1表に示した種類と、組成とを有するジアミン成分
を使用したほかは、参考例1と同様にして、第1表に示
す濃度および回転粘度の芳香族ポリイミドのPCP溶液
を、それぞれ調製し、得られた芳香族ポリイミド溶液を
使用し、第1表に示す熱処理温度での熱処理をしたほか
は参考例1と同様の湿式製膜法によって、参考例1と同
じ程度の外径、内径および肉厚の芳香族ポリイミド製の
非対称性分離膜からなる中空糸膜をそれぞれ製造した。
それらの各中空糸膜について、引張り強度および伸び
率、並びに、150℃の熱エタノール水溶液に20時間浸漬
した後の引張り強度と伸び率の保持率を、第1表に示
す。
実施例1〜3および比較例1〜6 各参考例で製造された非対称性中空糸分離膜を第1表
に示した熱処理温度で熱処理した後、4本束ねて糸束を
形成し、その糸束の一方の端部をエポキシ樹脂で封止
し、中空糸束エレメントを作成し、有機物水溶液を供給
する導入口と、未透過物の取出し口および透過物の取り
出し口を有する容器内へ前記中空糸束エレメントを内設
して、分離膜モジュールを製造した。
前記の分離膜モジュールへ80重量%のエタノール水溶
液を90℃で供給し、分離膜モジュール内の中空糸エレメ
ントの中空糸内部を3メートル以下の減圧状態で、浸透
気化を行い、透過物蒸気を冷却し、回収した。
その浸透気化における透過速度Qおよび水分と有機物
との分離係数αを第2表に示す。
実施例4および比較例7〜8 参考例2、参考例4および参考例6で得られ芳香族ポ
リイミド製の非対称性の中空糸分離膜を、150℃の水、
又は60重量%のエタノール水溶液中に20時間浸漬処理し
た。
前述のように熱処理した芳香族ポリイミド製の非対称
性中空糸分離膜を、60℃、減圧下、乾燥させた後、実施
例1と同様の方法で、中空糸束エレメント、分離膜モジ
ュールを制作し、80重量%のエタノール水溶液を90℃で
供給し、浸透気化における透過速度Qおよび水分と有機
物との分離係数αを第3表に示す。
〔本発明の作用効果〕 この発明の浸透気化分離方法は、特定の芳香族ポリイ
ミド製の非対称性分離膜を用いる浸透気化法に係わる分
離法であるので、種々の有機物質の水溶液の分離、濃縮
に使用することができ、そして、広範囲な濃度の有機物
水溶液について使用可能であって、しかも、充分な耐熱
性、耐水性、耐溶剤性および耐久性を有しており、さら
に、高い透水性を有する特定のポリイミド製の非対称性
膜を使用しているので、長時間、安定した浸透気化法に
よる分離を行うことができる。
フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭63−264121(JP,A) 特開 昭63−166415(JP,A) 特開 昭63−93326(JP,A) 特開 昭60−255112(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) B01D 61/36 B01D 71/64

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】有機物水溶液を、耐熱性重合体からなる非
    対称性分離膜と接触させて、有機物水溶液から主として
    水分を選択的に浸透気化させる浸透気化分離方法におい
    て、前記の耐熱性重合体が、 一般式I で示される反復単位を60〜100モル%含有し、そして、
    残部の反復単位がビフェニルテトラカルボン酸類とベン
    ゼン環を2〜5個有する他の芳香族ジアミン化合物であ
    る芳香族ジアミン成分とから形成された反復単位である
    可溶性の芳香族ポリイミドであることを特徴とする有機
    物水溶液の浸透気化分離方法。
JP1087079A 1989-04-07 1989-04-07 有機物水溶液の浸透気化分離方法 Expired - Lifetime JP2782769B2 (ja)

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