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JP2782726B2 - 粉体塗料用樹脂組成物 - Google Patents

粉体塗料用樹脂組成物

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JP2782726B2
JP2782726B2 JP63214076A JP21407688A JP2782726B2 JP 2782726 B2 JP2782726 B2 JP 2782726B2 JP 63214076 A JP63214076 A JP 63214076A JP 21407688 A JP21407688 A JP 21407688A JP 2782726 B2 JP2782726 B2 JP 2782726B2
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哲朗 阿河
博文 竹田
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Dainippon Ink and Chemicals Co Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、新規にして有用なる粉体塗料用樹脂組成物
に関する。さらに詳細には、本発明は、それぞれ、ベー
ス樹脂成分としての水酸基含有フルオロオレフィン共重
合体と、硬化剤成分としての水酸基反応性化合物と、硬
化触媒とを含有することから成る、いわゆるふっ素樹脂
系粉体塗料用の樹脂組成物に関する。
〔従来の技術〕
この種のふっ素樹脂系の粉体塗料用の樹脂として、ふ
っ化ビニリデンを主成分とする熱可塑性タイプのものが
ある。
ふっ素樹脂(フルオロオレフィン共重合体)は、耐薬
品性をはじめとして、耐熱性、耐摩耗性、非粘着性およ
び耐候性が良好であるために、広範に利用されてはいる
ものの、その反面で、融点が高い処から、粉砕に特殊な
装置が必要となるし、高温での溶融焼付けもまた必要で
あるなどの不都合があって、粉体塗料としての利用が殆
んど為されてはいない、というのが現状である。
一方、熱硬化性の粉体塗料としてのアクリル粉体塗料
は、耐候性、耐汚染性または外観などがすぐれるもので
あるために広く用いられてはいるが、長期の耐候性が要
求される用途には不十分なものであり、したがって、従
来の製造方式による扱い易い形の、熱硬化性の高耐候性
粉体塗料の実用化が望まれている。
〔発明が解決すべき課題〕
そこで、本発明者らは上述した従来技術における種々
の欠点の存在に鑑みて、常用されている硬化条件で、つ
まり、汎用の粉体塗料におけると同様な硬化条件で硬化
可能な、ふっ素樹脂系粉体塗料を得ることを目的として
鋭意検討を重ねた結果、特定の分子量と軟化点とを有
し、しかも反応性基(官能基)としての水酸基を含有す
るフルオロオレフィン共重合体と、この水酸基と反応し
うる硬化剤との組み合わせになる組成物が、硬化性にす
ぐれるものであるから、耐溶剤性にすぐれるほか、極め
て耐候性にすぐれる硬化塗膜を与えることを見い出し
て、本発明を完成されるに到った。
すなわち、本発明は、基本的には、必須の(皮膜形
成)成分として、数平均分子量が1,000〜100,000で、か
つ、環球法によって測定された軟化点が60〜150℃な
る、水酸基を有するフルオロオレフィン共重合体(A)
と、水酸基と反応性を有する硬化剤(B)と、これら
の、それぞれ、水酸基含有フルオロオレフィン共重合体
(A)と、水酸基反応性硬化剤(B)との架橋反応を促
進させるための、いわゆる硬化触媒(C)とを含有する
ことから成る、粉体塗料用樹脂組成物を提供しようとす
るものである。
ここにおいて、上記したフルオロオレフィン共重合体
(A)としては、たとえば、ふっ化ビニル、ふっ化ビニ
リデン、トリフルオロエチレン、テトラフルオロエチレ
ン、ブロモトリフルオロエチレン、クロロトリフルオロ
エチレン、ペンタフルオロプロピレン、ヘキサフルオロ
プロピレン、または(パー)フルオロアルキル基の炭素
数が1〜18なる(パー)フルオロアルキルトリフルオロ
ビニルエーテルの如き、フルオロオレフィン単位を必須
の構成単位として含有し、なおかつ、側鎖に水酸基をも
含有するものなどが挙げられ、当該フルオロオレフィン
共重合体(A)は、上掲された如きフルオロオレフィ
ン〔以下、これを(a−1)なる一反応成分とする。〕
と、後掲する如き、それぞれ、水酸基を含有する単量体
〔以下、これを(a−2)なる一反応成分とする。〕
と、これらのフルオロオレフィン(a−1)および水酸
基含有単量体(a−2)と共重合可能な他の単量体〔以
下、これを(a−3)なる一反応成分とする。〕とを共
重合させる方法;あるいは予め調製しておいた、フル
オロオレフィン(a−1)と、上記共重合可能な他の単
量体(a−3)のうちの一つであるカルボン酸ビニルエ
ステルとを必須の反応成分とする共重合体を、特開昭59
−219372号公報や特開昭60−158209号公報に開示されて
いる如く、加水分解させる方法などによって調製するこ
とができるが、就中、なる方法によるのが簡便であ
り、望ましい。
かかるの方法により目的とするフルオロオレフィン
共重合体(A)を調製するさいに用いられる水酸基含有
単量体(a−2)の代表例としては、2−ヒドロキシエ
チルビニルエーテル、3−ヒドロキシプロピルビニルエ
ーテル、2−ヒドロキシプロピルビニルエーテル、4−
ヒドロキシブチルビニルエーテル、3−ヒドロキシブチ
ルビニルエーテル、2−ヒドロキシ−2−メチルプロピ
ルビニルエーテル、5−ヒドロキシペンチルビニルエー
テル、6−ヒドロキシヘキシルビニルエーテル、1−ヒ
ドロキシメチル−4−ビニルオキシメチルシクロヘキサ
ン、2−ヒドロキシエチルアリルエーテル、3−ヒドロ
キシプロピルアリルエーテル、4−ヒドロキシブチルア
リルエーテル、2−ヒドロキシエチルアクリレートまた
は2−ヒドロキシエチルメタクリレートなどが挙げられ
る。
当該水酸基含有単量体(a−2)のうち、共重合性の
点からすれば、ビニルエーテル系のものが最も望まし
く、一方、アクリル系のものは、前掲のフルオロオレフ
ィン(a−1)との共重合性が不十分であるので、それ
らの使用量は、目的共重合体(A)の重合率を低下させ
ない範囲内に止められるべきである。
さらに、前掲された如きフルオロオレフィン(a−
1)および水酸基含有単量体(a−2)と共重合可能な
他の単量体(a−3)の代表例としては、メチルビニル
エーテル、エチルビニルエーテル、n−プロピルビニル
エーテル、イソプロピルビニルエーテル、n−ブチルビ
ニルエーテル、イソブチルビニルエーテル、tert−ブチ
ルビニルエーテル、n−ペンチルビニル、n−ヘキシル
ビニルエーテル、n−オクチルビニルエーテルもしくは
2−エチルヘキシルビニルエーテルの如きアルキルビニ
ルエーテル類;シクロペンチルビニルエーテル、シクロ
ヘキシルビニルエーテルもしくはメチルシクロヘキシル
ビニルエーテルの如きシクロアルキルビニルエーテル
類;ベンジルビニルエーテルもしくはフェネチルビニル
エーテルの如きアラルキルビニルエーテル類;2,2,3,3−
テトラフルオロプロピルビニルエーテル、2,2,3,3,4,4,
5,5−オクタフルオロペンチルビニルエーテル、2,2,3,
3,4,4,5,5,6,6,7,7,8,8,9,9−ヘキサデカフルオロノニ
ルビニルエーテル、パーフルオロメチルビニルエーテ
ル、パーフルオロエチルビニルエーテル、パーフルオロ
プロピルビニルエーテル、パーフルオロオクチルビニル
エーテルもしくはパーフルオロシクロヘキシルビニルエ
ーテルの如き(パー)フルオロアルキルビニルエーテル
類;または酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、n−酪酸
ビニル、イソ酪酸ビニル、ピバリン酸ビニル、カプロン
酸ビニル、バーサティック酸ビニル、ラウリン酸ビニ
ル、ステアリン酸ビニル、安息香酸ビニル、p−tert−
ブチル安息香酸ビニル、サリチル酸ビニルもしくはシク
ロヘキサンカルボン酸ビニルの如きカルボン酸ビニルエ
ステル類などが挙げられるし、さらには、エチレン、プ
ロピレン、塩化ビニル、塩化ビニリデン、(メタ)アク
リロニトリルまたは各種(メタ)アクリル酸エステル類
なども使用することができる。
当該共重合可能な他の単量体(a−3)のうち、目的
共重合体(A)の調製時における重合率の向上および塗
膜の耐候性の向上化などの面から、アルキルビニルエー
テル類;シクロアルキルビニルエーテル類およびカルボ
ン酸ビニルエステル類よりなる群から選ばれる少なくと
も1種を用いるのが望ましいし、就中、得られる塗料の
貯蔵安定性(耐ブロッキング性)や塗膜の硬度などの面
から、シクロアルキルビニルエーテル類、あるいはシク
ロヘキサンカルボン酸ビニル、酢酸ビニル、安息香酸ビ
ニルもしくはp−tert−ブチル安息香酸ビニル、または
第三級炭素原子に結合したカルボキシル基を有するC5
C18なる脂肪族カルボン酸のビニルエステル類よりなる
群から選ばれる少なくとも1種を用いるのが望ましい。
以上に掲げられた各種の反応成分から目的とするフル
オロオレフィン共重合体(A)を得るには、フルオロオ
レフィン(a−1)の15〜70重量%と、水酸基含有単量
体(a−2)の1〜30重量%と、共重合可能な他の単量
体(a−3)の5〜84重量%とを、好ましくは、(a−
1)の20〜60重量%、(a−2)の2〜25重量%および
(a−3)の10〜77重量%を、これら全反応成分の合計
量が100重量%となるように共重合させればよい。
フルオロオレフィン(a−1)の使用量が15重量%未
満の場合には、耐候性が不十分であるし、一方、70重量
%を超える場合には、塗膜の光沢が低くなくなるので、
いずれも好ましくはなく、また水酸基含有単量体(a−
2)の使用量が1重量%未満では、どうしても硬化性が
低く、したがって得られる塗膜の耐溶剤性が不十分とな
るし、一方、30重量%を超えると、硬化剤(B)の使用
量が多くなり、その結果として、どうしても耐候性の低
下を招くことになるので、いずれも好ましくなく、さら
に共重合可能な他の単量体(a−3)の使用量が5重量
%未満の場合には、塗膜の光沢が不十分となり易く、一
方、84重量%を超えると、どうしても耐候性が低下する
ようになるので、いずれも好ましくない。
そして、当該フルオロオレフィン共重合体(A)を調
製するには、また、ラジカル重合開始剤の存在下で、塊
状重合、溶液(加圧)重合、懸濁重合または乳化重合な
どの公知の方法により、回分式、半連続式または連続式
のいずれかの操作で行なえばよい。
上記したラジカル重合開始剤としては、アセチルパー
オキサイドもしくはベンゾイルパーオキサイドの如きジ
アシルパーオキサイド類;メチルエチルケトンパーオキ
サイドもしくはシクロヘキサノンパーオキサイドの如き
ケトン系パーオキサイド類;過酸化水素もしくはtert−
ブチルハイドロパーオキサイドの如きハイドロパーオキ
サイド類;ジ−tert−ブチルパーオキサイドもしくはジ
クミルパーオキサイドの如きジアルキルパーオキサイド
類;tert−ブチルパーオキシアセテートもしくはtert−
ブチルパーオキシピバレートの如きアルキルパーオキシ
エステル類;または過硫酸カリウムもしくは過硫酸アン
モニウムの如き過硫酸塩;あるいはアゾビスイソブチロ
ニトリル、アゾビスイソバレロニトリルの如きアゾ系化
合物などが代表的なものであるが、これらは必要に応じ
て、亜硫酸水素ナトリウムもしくはピロ亜硫酸ナトリウ
ムの如き無機系還元剤、またはナフテン酸コバルトもし
くはジメチルアニリンの如き有機系還元剤と組み合わせ
た形で用いてもよい。
共重合反応方法としては、前掲した如き各種の方法の
うち、溶液重合法が最も簡便である。そのさいに用いら
れる溶剤として代表的なものにはトルエン、キシレン、
シクロヘキサン、n−ヘキサンもしくはオクタンの如き
炭化水素系;酢酸メチル、酢酸エチルもしくは酢酸ブチ
ルの如きエステル系;アセトン、メチルエチルケトン、
メチルイソブチルケトンもしくはシクロヘキサノンの如
きケトン系;ジメチルホルムアミドもしくはジメチルア
セトアミドの如きアミド系;またはメタノール、エタノ
ール、イソプロパノール、n−ブタノール、イソブタノ
ール、sec−ブタノールもしくはエチレングリコールモ
ノアルキルエーテルの如きアルコール系溶剤、あるいは
これらの混合物などがある。
また、こうした共重合反応を行なうにさいしては、分
子量調節剤としてラウリルメルカプタン、オクチルメル
カプタン、2−メルカプトエタノールまたはα−メチル
スチレン・ダイマーの如き各種の連鎖移動剤をも使用す
ることができる。
共重合反応を行なうにさいしては、また、−20℃より
150℃なる範囲内の温度が適当であるし、概ね100kg/cm2
以下の反応圧力が適当である。
かかる反応条件によっては、水酸基含有単量体(a−
2)がフルオロオレフィン(a−1)と共重合するさ
い、往々にしてゲルに到るケースがあるが、こうしたゲ
ル化防止の上からは、第三級アミン類や固形の塩基類な
どの、いわゆる塩基性物質を存在させた状態で共重合反
応を行なうのが望ましい。
このようにして得られるフルオロオレフィン共重合体
(A)の分散液または溶液から、媒質である水または溶
剤を除去する方法としては、公知の方法のいずれもが利
用できるのが、とりわけ、減圧下に加熱留出せしめると
いう方法が推奨できる。
そして、得られる当該共重合体(A)の数平均分子量
としては、通常、1,000〜100,000、好ましくは3,000〜2
0,000なる範囲内が、また当該共重合体(A)の水酸基
価としては、通常、5〜200、好ましくは10〜100なる範
囲内が、それぞれに適切である。
さらに、当該フルオロオレフィン共重合体(A)の軟
化点としては、通常、60〜150℃、好ましくは80〜130℃
なる範囲内が適切である。
この軟化点が60℃未満である場合には、粉体塗料の耐
ブロッキング性に難点が現われ易くなるし、一方、150
℃を超えて余りに高くなると、どうしても、塗膜の平滑
性などが劣るようになるので、いずれも好ましくない。
次いで、前記した水酸基反応性硬化剤(B)、つま
り、フルオロオレフィン共重合体(A)中の水酸基と反
応性を有する硬化剤の代表例としては、アミノプラス
ト、ブロックポリイソシアネート化合物、または多塩基
酸(無水物)などが挙げられ、これら種々の硬化剤の併
用は勿論、可能である。
そのうち、まずアミノプラストの代表例としてはメラ
ミン、尿素、アセトグアナミン、ベンゾグアナミン、ス
テログアナミンまたはスピログアナミンの如きアミノ基
含有化合物成分と、ホルムアルデヒド、パラホルムアル
デヒド、アセトアルデヒドまたはグリオキザールの如き
アルデヒド系化合物成分とを、公知慣用の方法により反
応させて得られる縮合物、あるいはこれらの各縮合物を
アルコール類でエーテル化せしめて得られるものなどが
挙げられるが、通常、粉体塗料用として使用されている
ものであれば、いずれもが使用できることは勿論であ
る。
また、ブロックポリイソシアネート化合物とは、もと
より、一分子中に少なくとも2個のイソシアネート基を
有する各種ポリイソシアネート化合物を公知慣用のブロ
ック化剤でブロック化せしめて得られる化合物のことで
あり、そのうち、ポリイソシアネート化合物の代表例と
しては、ヘキサメチレンジイソシアネートもしくはトリ
メチルヘキサメチレンジイソシアネートの如き脂肪族ジ
イソシアネート類;水添キシリレンジイソシアネートも
しくはイソホロンジイソシアネートの如き環状脂肪族ジ
イソシアネート類(脂環式ジイソシアネート類);また
はトリレンジイソシアネートもしくは4,4′−ジフェニ
ルメタンジイソシアネートの如き芳香族ジイソシアネー
ト類などの有機ジイソシアネート化合物、あるいはこれ
らの各種有機ジイソシアネート化合物と、多価アルコー
ル、低分子量ポリエステル樹脂または水などとの付加
物、さらには、上記した有機ジイソシアネート化合物同
志の重合体やイソシアネート・ビウレット体などが挙げ
られるが、就中、イソホロンジイソシアネート(IPDI)
またはこのIPDIと各種ポリオール化合物との付加物の如
き、いわゆるイソホロンジイソシアネート系のポリイソ
シアネートをε−カプロラクタムでブロック化せしめた
形のものの使用が望ましい。
また、ウレットジオン結合の如き、熱によってイソシ
アネート基を再生するような化合物も使用できることは
勿論である。
さらに、前記した多塩基酸硬化剤の代表例としては、
一分子中に2個以上のカルボキシル基を有するアクリル
樹脂、もしくは一分子中に2個以上のカルボキシル基を
有するポリエステル樹脂、またはピロメリット酸などが
挙げられるし、一方、多塩基酸無水物硬化剤の代表例と
しては、一分子中に2個以上の酸無水基を有するアクリ
ル樹脂、無水トリメリット酸または無水ピロメリット酸
などが代表的なものである。
以上に掲げられた各種の硬化剤(B)成分化合物のう
ちでも、とくに物性や貯蔵安定性(耐ブロッキング性)
などの面からは、ブロックポリイソシアネート化合物の
使用が望ましい。
さらにまた、前記した硬化触媒(C)の代表例として
は、前掲のブロックポリイソシアネート化合物を硬化剤
(B)として用いる場合には、ジブチル錫ジアセテー
ト、ジブチル錫ジオクテート、ジブチル錫ジラウレー
ト、トリエチルアミンまたはジメチルアミノエタノール
などが挙げられるし、また硬化剤(B)としてアミノプ
ラストを用いる場合の硬化触媒(C)の代表例として
は、パラトルエンスルホン酸、燐酸、または燐酸のアル
キルエステル、あるいは「ベッカミン P−198」〔大
日本インキ化学工業(株)製品〕または「ネイキュア
155、2500X、X−49−110、5225もしくは3525」(アメ
リカ国キング社製品)などで代表されるジノニルナフタ
レンジカルボン酸、ドデシルベンゼンスルホン酸または
それらの有機アミンブロック化物などが挙げられる。
かくして得られる本発明の粉体塗料用樹脂組成物に
は、さらに必要に応じて、顔料、各種樹脂類、流動調整
剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤またはシランカップリン
グ剤などの、公知慣用の各種添加剤を加えることができ
るのは勿論である。
そして、本発明の組成物は、前掲された如きそれぞれ
の成分を、熱ロールやコニーダーなどの混練機により、
80〜150℃程度の温度で溶融混練し、次いで粉砕するこ
とによって得られる。
〔実施例〕
次に、本発明を参考例、実施例および比較例により一
層具体的に説明するが、以下において、部および%は特
に断りのない限り、すべて重量基準であるものとする。
参考例1〜9〔フルオロオレフィン共重合体(A)の調
製例〕 内容積が1なるステンレス製の耐圧容器内に、メチ
ルイソブチルケトンの400gと、「パーブチル PV」〔日
本油脂(株)製の過酸化物系ラジカル重合開始剤〕の8g
と、ビス(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジニ
ル)セバケートの5gと、第1表に示されている通りのエ
チルビニルエーテル(EVE)、シクロヘキシルビニルエ
ーテル(CHVE)、4−ヒドロキシブチルビニルエーテル
(HBVE)、6−ヒドロキシヘキシルビニルエーテル(HH
VE)、ピバリン酸ビニル(PIV)、「ベオバ 9」(オ
ランダ国シェル社製の、第三級炭素原子に結合したカル
ボキシル基を有するC9の脂肪族カルボン酸のビニルエス
テル;以下、VV−9と略記する。)、シクロヘキサンカ
ルボン酸ビニル(VCHC)、安息香酸ビニル(VBZ)また
はp−tert−ブチル安息香酸ビニル(VPTBZ)を仕込ん
で、ドライアイス/メタノール浴で−70℃に冷却し、窒
素ガスを吹き込んで耐圧容器内の空気を置換した。
次いで、液化採取したクロルトリフルオロエチレン
(CTFE)または、ヘキサフルオロプロピレン(HFP)を
同表に示される通りの重量比で仕込んで封管したし、一
方、テトラフルオロエチレン(TFE)を用いる場合に
は、バルブ付きの耐圧容器を使用し、上述したと同様に
各原料の仕込みを行なったのち、TFEボンベから、このT
FEを加圧封入し、その後、バルブを閉めてから秤量し
た。
しかるのち、これらのそれぞれの耐圧容器を、60℃に
加温された回転式恒温水槽に入れて、16時間反応を行な
ってから、内容物を取り出し、さらに減圧、加熱条件下
に、溶剤および揮発分を留去して、各種の目的共重合体
を得た。
それぞれのフルオロオレフィン共重合体(A)につい
て、各特性値を測定した処、同表に示されるような結果
が得られた。
実施例1〜10 各参考例で得られたそれぞれのフルオロオレフィン共
重合体(A)を、第2表に示されている通りの重量比の
硬化剤(B)および充填剤を混合し、あるいは硬化剤
(B)、硬化触媒(C)および充填剤を混合し、冷却
し、粉砕してから、150メッシュの金網にて分級して粉
体塗料を得た。
次いで、それぞれの粉体塗料を0.8mm厚のボンデライ
ト処理鋼板に、焼付後の膜厚が60〜70ミクロンとなるよ
うに各別に静電塗装し、180℃で20分間焼付を行なっ
て、各種の硬化塗膜を得た。
それぞれの塗膜について諸物性の評価を行なった処、
同表に示されるような結果が得られた。
なお、各物性の評価の要領ならびに基準は、次に示す
通りである。
平滑性…目視により判定 光沢…JIS K5400の6・7項に準拠 エリクセン…JIS Z−2247に準拠 このエリクセン値が大きいほど、可撓性にすぐれること
を意味する。
耐ブロッキング性…粉耐塗料の15gを40mmφの試験管に
採取し、20g/cm2の荷重をかけて35℃に240時間放置して
から試料を取り出し、そのさい、元の粉末状に戻る場合
には「良好」とし、ブロッキングが認められる場合には
「不良」とした。
耐候性…サンシャイン・ウェザオメーターにかけて1,00
0時間後の、光沢の保持率を以て表示し、数値の高いも
のほど、耐候性にすぐれていることを意味する。
〔発明の効果〕 第2表の結果からも明らかなように、本発明に係る粉
体塗料用樹脂組成物は、従来型粉体塗料を遥かに凌駕す
る耐候性を発現すると共に種々の物性のバランスをも図
り得るものであるということが、無理なく、知り得よ
う。

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】必須の皮膜形成成分として、数平均分子量
    が1,000〜100,000で、かつ、軟化点(環球法)が60〜15
    0℃なる、水酸基を有するフルオロオレフィン共重合体
    (A)と、水酸基と反応性を有する硬化剤(B)と、さ
    らに、上記した、それぞれ、水酸基含有フルオロオレフ
    ィン共重合体(A)と、水酸基反応性硬化剤(B)との
    架橋反応を促進させるための硬化触媒(C)とを含有す
    ることを特徴とする、粉体塗料用樹脂組成物。
  2. 【請求項2】前記した水酸基含有フルオロオレフィン共
    重合体(A)が、フルオロオレフィン(a−1)の15〜
    70重量%と、水酸基を有する単量体(a−2)の1〜30
    重量%と、共重合可能な他の単量体(a−3)の5〜84
    重量%とを、これらの全反応成分の合計量が100重量%
    となるように共重合させて得られるものである、請求項
    1に記載の粉体塗料用樹脂組成物。
  3. 【請求項3】前記した水酸基含有フルオロオレフィン共
    重合体(A)が、フルオロオレフィン(a−1)の15〜
    70重量%と、水酸基を有する単量体(a−2)の1〜30
    重量%と、共重合可能な他の単量体(a−3)の5〜84
    重量%とを、これらの全反応成分の合計量が100重量%
    となるように共重合させて得られるものであり、上記し
    た共重合可能な他の単量体(a−3)として、カルボン
    酸ビニルエステル類を、必須の共重合成分として用いて
    得られるものである、請求項1に記載の粉体塗料用樹脂
    組成物。
  4. 【請求項4】前記した水酸基反応性硬化剤(B)が、ブ
    ロックポリイソシアネート化合物である、請求項1、2
    または3に記載の粉体塗料用樹脂組成物。
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