JP2754898B2 - Al―Fe系異種金属のスポット溶接法 - Google Patents
Al―Fe系異種金属のスポット溶接法Info
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- JP2754898B2 JP2754898B2 JP2268035A JP26803590A JP2754898B2 JP 2754898 B2 JP2754898 B2 JP 2754898B2 JP 2268035 A JP2268035 A JP 2268035A JP 26803590 A JP26803590 A JP 26803590A JP 2754898 B2 JP2754898 B2 JP 2754898B2
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Description
【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、AlとFeを重ね合わせてスポット溶接するAl
−Fe系異種金属のスポット溶接法に関する。
−Fe系異種金属のスポット溶接法に関する。
近年、自動車等の軽量化指向にともない、AlとFeのス
ポット溶接技術の確立が必要となっている。
ポット溶接技術の確立が必要となっている。
ところで、AlとFeは熱を加えると容易に合金を形成す
る性質を有しているため、AlとFeをスポット溶接等で接
合する場合、溶接熱によって溶着面に必ずAlとFeの合金
化合物層ができてしまう。この金属間化合物は硬くて脆
く、ほとんど塑性変形能を有しているため、繰り返し応
力や震動が負荷されると母材強度よりもはるかに弱い力
で破壊されてしまう欠点を有している。
る性質を有しているため、AlとFeをスポット溶接等で接
合する場合、溶接熱によって溶着面に必ずAlとFeの合金
化合物層ができてしまう。この金属間化合物は硬くて脆
く、ほとんど塑性変形能を有しているため、繰り返し応
力や震動が負荷されると母材強度よりもはるかに弱い力
で破壊されてしまう欠点を有している。
従って、AlとFe板を溶接する場合、通常はスポット溶
接やレーザ溶接のように接合面に熱が関与する方法を避
け、AlとFe板を重ね合わせ、溶接しようとする箇所にリ
ベット用貫通孔を開け、リベット止め等していた。
接やレーザ溶接のように接合面に熱が関与する方法を避
け、AlとFe板を重ね合わせ、溶接しようとする箇所にリ
ベット用貫通孔を開け、リベット止め等していた。
しかし、リベット止め法は、スポット溶接法に比べて
非常に生産性が低いため、効率の良い接合法の開発が強
く望まれていた。
非常に生産性が低いため、効率の良い接合法の開発が強
く望まれていた。
そこで本発明の目的は、前記した従来技術の欠点を解
消し、生産速度を大幅に向上させることができるスポッ
ト溶接法を提供することにある。
消し、生産速度を大幅に向上させることができるスポッ
ト溶接法を提供することにある。
本発明は、AlとFeを高い生産速度によって接合するた
め、その溶接面にMg又はMg合金を介在させて三層構造と
してスポット溶接するものである。Mg又はMg合金は板状
部材であってもよく、あるいはAl又はFeにクラッド法あ
るいはめっき法によって形成された被覆層であってもよ
い。
め、その溶接面にMg又はMg合金を介在させて三層構造と
してスポット溶接するものである。Mg又はMg合金は板状
部材であってもよく、あるいはAl又はFeにクラッド法あ
るいはめっき法によって形成された被覆層であってもよ
い。
本発明においては、AlとFeを重ね合わせてスポット溶
接する際,その溶接面にMgまたはMg合金を介在させ、三
層構造としてスポット溶接することにより、AlとFeが溶
接の初期には直接接触していないので、両者が溶接時の
熱によって形成する有害な金属間化合物層の発生が抑止
される。このとき、接合部にあったMg又はMg層は、溶接
時の熱によって溶融飛散し、最終的にはAlとFeとが直接
接合することとなり、接合面の引張強度も十分となる。
接する際,その溶接面にMgまたはMg合金を介在させ、三
層構造としてスポット溶接することにより、AlとFeが溶
接の初期には直接接触していないので、両者が溶接時の
熱によって形成する有害な金属間化合物層の発生が抑止
される。このとき、接合部にあったMg又はMg層は、溶接
時の熱によって溶融飛散し、最終的にはAlとFeとが直接
接合することとなり、接合面の引張強度も十分となる。
以下、本発明の実施例について図を参照しながら説明
する。
する。
第1図は、本発明のスポット溶接法の一例を示す説明
図である。図において、Al板1(Al100P、1.0t×20w−
l)とFe板2(SPCC.1.0t×20w−l)とは間にMg板3
(MP1、0.5t×20w−20L)を挟んで重ね合わせた三層状
板を構成し、この三層状板の溶接スポット6を、スポッ
ト溶接機本体4に接続した溶接用電極5a,5bによりスポ
ット溶接するものである。溶接条件として、電極先端径
9.5mmを用い、溶接電圧AC200v×短絡電流7,500A、通電
時間約1secにおいて加圧力80Kgで溶接を行った。
図である。図において、Al板1(Al100P、1.0t×20w−
l)とFe板2(SPCC.1.0t×20w−l)とは間にMg板3
(MP1、0.5t×20w−20L)を挟んで重ね合わせた三層状
板を構成し、この三層状板の溶接スポット6を、スポッ
ト溶接機本体4に接続した溶接用電極5a,5bによりスポ
ット溶接するものである。溶接条件として、電極先端径
9.5mmを用い、溶接電圧AC200v×短絡電流7,500A、通電
時間約1secにおいて加圧力80Kgで溶接を行った。
第2図は、前記溶接条件でスポット溶接した場合の接
合部の断面図である。接合部にあったMg板は溶融飛散し
ており、Al板とFe板とが直接接合していることが分か
る。従って、有害な金属間化合物層が見られない。
合部の断面図である。接合部にあったMg板は溶融飛散し
ており、Al板とFe板とが直接接合していることが分か
る。従って、有害な金属間化合物層が見られない。
第3図は、第2図と同一条件でAl板とFe板を直接重ね
合わせ、上記と同一の溶接条件でスポット溶接した場合
の断面図である。この場合、接合面には明らかに金属化
合物層が生成しており、Al板とFe板の間にMg板等を挿入
してスポット溶接する方法は、金属間化合物層の生成防
止に有効な手段であることが確認できた。
合わせ、上記と同一の溶接条件でスポット溶接した場合
の断面図である。この場合、接合面には明らかに金属化
合物層が生成しており、Al板とFe板の間にMg板等を挿入
してスポット溶接する方法は、金属間化合物層の生成防
止に有効な手段であることが確認できた。
次に、本発明の方法によりスポット溶接した試験片
(No.1,2)の引張試験を行った結果、1スポット当たり
64.8Kgf(No.1)及び75.2Kgf(No.2)と、各試験片はい
ずれも60Kgf以上の引張強度を有していることが分かっ
た。しかも、破断状況は第4図(a)及び(b)に示す
ように、破断がいずれも母材内で起こっており、接合は
完全であったことも確認できた。
(No.1,2)の引張試験を行った結果、1スポット当たり
64.8Kgf(No.1)及び75.2Kgf(No.2)と、各試験片はい
ずれも60Kgf以上の引張強度を有していることが分かっ
た。しかも、破断状況は第4図(a)及び(b)に示す
ように、破断がいずれも母材内で起こっており、接合は
完全であったことも確認できた。
一方、Mg板を挟まないでAl板とFe板とを直接重ね合わ
せてスポット溶接した試験片を上記と同様に試験したと
ころ、引張強度は、1スポット当たり50〜60Kgfと前者
に近い値を示すが、破断は金属間化合物層内で起こって
いた。従って、この試験片に実用状態における繰り返し
応力や震動を負荷した場合の引張強度は、今回の試験結
果で得られた引張強度の値50〜60Kgfをはるかに下回る
ことは必至である。
せてスポット溶接した試験片を上記と同様に試験したと
ころ、引張強度は、1スポット当たり50〜60Kgfと前者
に近い値を示すが、破断は金属間化合物層内で起こって
いた。従って、この試験片に実用状態における繰り返し
応力や震動を負荷した場合の引張強度は、今回の試験結
果で得られた引張強度の値50〜60Kgfをはるかに下回る
ことは必至である。
なお、Al板の材質は、上記実施例のAl100Pに限らず、
その他のAl合金板でもよい。また、Fe板についても、SP
CC以外のFe合金板で、しかもZnやSnめっきした鋼材であ
ってもよい。さらに、Mg板についても、MP1以外のMg合
金板を用いることができ、これらを種々組み合わせて用
いても上記実施例と同様の効果が得られる。
その他のAl合金板でもよい。また、Fe板についても、SP
CC以外のFe合金板で、しかもZnやSnめっきした鋼材であ
ってもよい。さらに、Mg板についても、MP1以外のMg合
金板を用いることができ、これらを種々組み合わせて用
いても上記実施例と同様の効果が得られる。
さらに、AlまたはFe母材のいずれか一方の接合面に、
Mg又はMg合金をクラッド法やめっき法で被覆したもので
あっても上記と同じ効果を得ることができる。
Mg又はMg合金をクラッド法やめっき法で被覆したもので
あっても上記と同じ効果を得ることができる。
以上説明した通り、本発明により、AlとFeのスポット
溶接が容易に行え、しかも確実に接合することができ
る。さらに、金属間化合物層の生成を完全に防止できる
上、リベット止め法に比べて、接合効率を大幅に向上さ
せることができる。
溶接が容易に行え、しかも確実に接合することができ
る。さらに、金属間化合物層の生成を完全に防止できる
上、リベット止め法に比べて、接合効率を大幅に向上さ
せることができる。
第1図は本発明に係るAl−Fe系異種金属のスポット溶接
の一実施例を示す説明図、第2図は本発明の溶接法によ
りAl板とFe板の間にMg板を挿入してスポット溶接した場
合の接合部の断面図、第3図は従来の溶接法によりAl板
とFe板とをスポット溶接した場合の接合部の断面図、第
4図(a)及び(b)は本発明の溶接法で溶接して得た
試験片の破断状況を示す断面図である。 符号の説明 1……Al板 2……Fe板 3……Mg板 4……スポット溶接機本体 5a,5b……溶接用電極 6……溶接スポット
の一実施例を示す説明図、第2図は本発明の溶接法によ
りAl板とFe板の間にMg板を挿入してスポット溶接した場
合の接合部の断面図、第3図は従来の溶接法によりAl板
とFe板とをスポット溶接した場合の接合部の断面図、第
4図(a)及び(b)は本発明の溶接法で溶接して得た
試験片の破断状況を示す断面図である。 符号の説明 1……Al板 2……Fe板 3……Mg板 4……スポット溶接機本体 5a,5b……溶接用電極 6……溶接スポット
Claims (2)
- 【請求項1】AlとFeを重ね合わせてスポット溶接する溶
接法において、AlとFeの間にMg又はMg合金を介在させて
三層構造とし、その三層構造にスポット溶接を施すこと
を特徴とするAl−Fe系異種金属のスポット溶接法。 - 【請求項2】前記Mg又はMg合金は、板状部材、あるいは
前記Al又はFeの一方あるいは両方に施された被覆材であ
る請求項第1項記載のAl−Fe系異種金属のスポット溶接
法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2268035A JP2754898B2 (ja) | 1990-10-05 | 1990-10-05 | Al―Fe系異種金属のスポット溶接法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2268035A JP2754898B2 (ja) | 1990-10-05 | 1990-10-05 | Al―Fe系異種金属のスポット溶接法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH04143083A JPH04143083A (ja) | 1992-05-18 |
JP2754898B2 true JP2754898B2 (ja) | 1998-05-20 |
Family
ID=17452972
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2268035A Expired - Lifetime JP2754898B2 (ja) | 1990-10-05 | 1990-10-05 | Al―Fe系異種金属のスポット溶接法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2754898B2 (ja) |
Families Citing this family (7)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US6994920B2 (en) * | 2003-10-31 | 2006-02-07 | General Electric Company | Fusion welding method and welded article |
DE602005026923D1 (de) | 2004-04-21 | 2011-04-28 | Kobe Steel Ltd | Verbundener körper aus verschiedenen materialien umfassend stahlmaterial und aluminiummaterial und verbindungsverfahren dafür |
JP4555160B2 (ja) | 2005-06-01 | 2010-09-29 | 株式会社神戸製鋼所 | アルミニウム材との異材溶接接合用鋼板および異材接合体 |
WO2007097378A1 (ja) | 2006-02-23 | 2007-08-30 | Kabushiki Kaisha Kobe Seiko Sho | 鋼材とアルミニウム材との接合体、そのスポット溶接方法及びそれに用いる電極チップ |
JP2009072812A (ja) * | 2007-09-20 | 2009-04-09 | Honda Motor Co Ltd | 鉄−アルミニウム材料の溶接方法及び鉄−アルミニウム接合部材 |
JP5495093B2 (ja) * | 2008-01-17 | 2014-05-21 | 日産自動車株式会社 | 異種金属の接合方法及び接合構造 |
JP5326862B2 (ja) | 2008-09-08 | 2013-10-30 | 日産自動車株式会社 | マグネシウム合金と鋼との異種金属接合方法 |
-
1990
- 1990-10-05 JP JP2268035A patent/JP2754898B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH04143083A (ja) | 1992-05-18 |
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