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JP2751434B2 - 燃料電池用セパレータ - Google Patents

燃料電池用セパレータ

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JP2751434B2
JP2751434B2 JP1182713A JP18271389A JP2751434B2 JP 2751434 B2 JP2751434 B2 JP 2751434B2 JP 1182713 A JP1182713 A JP 1182713A JP 18271389 A JP18271389 A JP 18271389A JP 2751434 B2 JP2751434 B2 JP 2751434B2
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Japan
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plate
separator plate
heat
manifold
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JP1182713A
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正明 遠井
三生 大坪
実 古賀
武憲 渡部
敏雄 鎌田
光雄 渡辺
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IHI Corp
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Ishikawajima Harima Heavy Industries Co Ltd
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    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E60/00Enabling technologies; Technologies with a potential or indirect contribution to GHG emissions mitigation
    • Y02E60/30Hydrogen technology
    • Y02E60/50Fuel cells
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02PCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
    • Y02P70/00Climate change mitigation technologies in the production process for final industrial or consumer products
    • Y02P70/50Manufacturing or production processes characterised by the final manufactured product

Landscapes

  • Fuel Cell (AREA)
  • Pressure Welding/Diffusion-Bonding (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は燃料の有する化学エネルギーを直接電気エネ
ルギーに変換させるエネルギー部門で用いる燃料電池の
セルを仕切るために用いる燃料電池用セパレータに関す
るものである。
[従来の技術] 現在までに提案されている燃料電池のうち、溶融炭酸
塩型燃料電池は、第12図に一例を示す如く、電解質とし
て溶融炭酸塩を多孔質物質にしみ込ませたタイル(電解
質板)1をカソード(酸素極)2とアノード(燃料極)
3の両電極で両面から挟み、カソード2側に酸化ガスOG
を供給すると共にアノード3側に燃料ガスFGを供給する
ことによりカソード2とアノード3での化学反応によっ
て発電が行われるようにしたものを1セルIとし、各セ
ルIをセパレータ4を介して多層に積層させてスタック
とするようにしてある。
上記燃料電池のセルIを積層するときの仕切りとなる
上記セパレータ4は、内部マニホールド型の燃料電池に
あっては周辺部を除く中央部分にガス通路となる凹凸を
表裏両面に形成し、周辺部には酸化ガスの給排用のマニ
ホールド5,6と燃料ガスの給排用のマニホールド7,8が設
けてあって、ウェットシール部としてあり、上記セパレ
ータ4の表裏両面を異なるガスが流れるように各ガスの
給排用のマニホールドと中央部分のガス通路とを連通さ
せた構成としてある。9は中央部分を切り抜いてセパレ
ータ4の周辺部に配したマスクプレートである。
又、上記セパレータ4としては、中央部分のガス通路
形成用の凹凸をエッチング、機械掘加工、プレス等によ
り成形させる形式のもの、あるいは、センタープレート
の両面側にコルゲート板を配してコルゲート板によりガ
ス通路を形成させるようにしたコルゲート型式のものが
ある。
上記コルゲート型式のセパレータであって内部マニホ
ールド型のものは、その一例を第13図及び第14図に示す
如く、周辺部に酸化ガス用と燃料ガス用のマニホールド
11と12を設けたセンタープレート10と、該センタープレ
ート10の両面側に配してガス通路を形成させるようにす
るコルゲート板14,15と、電極反応部となる中央部分を
切り抜いて周辺部のみとすると共に上記マニホールド1
1,12の部分を切り抜いた形状として上記センタープレー
ト10の周辺の上下両面に配して外縁部を全周にわたり接
合させたマスクプレート13a,13bと、上記センタープレ
ート10の周辺においてその上下に配して上記マスクプレ
ート13a,13bの内側に重合させたサポートプレート16a,1
6bとからなり、更に、上記酸化ガス用のマニホールド11
の部分では、マスクプレート13aのマニホールド周縁部
を折り曲げてセンタープレート10に接合させて、酸化ガ
スOGが第13図において矢印で示す如くコルゲート板15を
通して電極反応部へ流されるようにすると共に、上記燃
料ガス用のマニホールド12の部分では、マスクプレート
13bのマニホールド周縁部を折り曲げてセンタープレー
ト10に接合させて、燃料ガスFGが第14図に矢印の如くコ
ルゲート板14を通して電極反応部へ流されるようにして
ある。
[発明が解決しようとする課題] ところが、上述した従来のコルゲート型式のセパレー
タの場合は、センタープレート10の両面に2枚のマスク
プレート13a,13bを重ね合わせた構成のものとしてある
ため、セパレータとして部品点数が多いという問題があ
り、又、マスクプレート13aと13bはともにマニホールド
11と12の部分でプレスにより内側へ折り曲げ加工してセ
ンタープレート10に接合させるようにしているので、2
枚のマスクプレート13a,13bにプレス加工が必要であっ
て、加工枚数が多く、プレス加工に時間と費用が多くか
かるという問題がある。
そこで、本発明は、従来の1枚のセンタープレートと
2枚のマスクプレートを重ね合わせて全周を接合すると
共にマニホールド部ではマスクプレートを折り曲げ加工
してセンタープレートに接合させる形式のセパレータに
代えて、製作容易で安価に製作でき、且つ耐食性を向上
させて燃料電池の寿命延長化が図れるようにする燃料電
池用セパレータを提供しようとするものである。
[課題を解決するための手段] 本発明は、上記課題を解決するために、プレス成形加
工によって製造した1枚のセパレータプレートと、該セ
パレータプレートの周辺部を挾持するように両面側に配
置した平板状の2枚のマスクプレートからなり、且つ上
記セパレータプレートは、中央部分にガス通路形成用の
凹凸を表裏両面に有すると共に周辺部にマニホールドを
有し、又、上記2枚のマスクプレートは、外側となる面
にアルミニウム含有率12%以上の高アルミニウムフェラ
イト層と耐熱鋼とを拡散接合した耐熱クラッド材を該高
アルミニウムフェライト層が外側に位置するようにして
使用すると共にマニホールドを有し、更に、上記セパレ
ータプレートと2枚のマスクプレートの内面側とを外縁
部及びマニホールド部でレーザ溶接してなる構成とす
る。上記2枚のマスクプレートは、高アルミニウムフェ
ライト層と耐熱鋼とを拡散接合した平板状耐熱クラッド
材を使用しているが、この高アルミニウムフェライト層
のクラッド比は10%以下であって、深さ(厚さ)は50〜
100μ程度とするのが好ましい。又、セパレータプレー
トは、ニッケルと耐熱鋼のクラッド材を使用し、ニッケ
ル層のクラッド比は0.2〜20%とする。更に、セパレー
タプレートとして、耐熱鋼のアノードガスと接触する側
の面にアルミニウム含有率12%以上の高アルミニウムフ
ェライト層を拡散接合させた耐熱クラッド材を用いた構
成とする。
[作用] 1枚のセパレータプレートと2枚のマスクプレートの
3部材からなるものであるため、簡素化されていて軽量
化が図れ、燃料電池セルを仕切るときは、セパレータプ
レートを挾持している上下のマスクプレートがタイルに
接触させられ、マスクプレートの中央部分の切抜き部に
カソード、アノードの各電極が置かれ、セパレータプレ
ートの表裏両面を流れる異なるガスが上記電極と接して
反応が行われる。更に、2枚のマスクプレートに用いる
耐熱クラッド材は外側となる面にアルミニウム含有率12
%以上の高アルミニウムフェライト層を用い、又、セパ
レータに用いる耐熱クラッド材はアノード側と接触する
側の面にアルミニウム含有率12%以上の高アルミニウム
フェライト層を用いているので、耐食性を向上させるこ
とができる。
[実 施 例] 以下、本発明の実施例を図面を参照して説明する。
第1図は本発明の燃料電池用セパレータの実施例を示
すもので、タイル1の両面側にカソード2とアノード3
を重ね合わせてなるセルを多層に積層するときの仕切板
として用いるセパレータを、1枚のセパレータプレート
17と2枚のマスクプレート18a,18bとからなる3部材を
重合させたものとする。すなわち、プレス成形加工によ
って表裏両面側に凹凸を形成して製造した1枚の薄板か
らなるセパレータプレート17と、該セパレータプレート
17の周辺部を両面側から挾持させる2枚のマスクプレー
ト18a,18bとからなり、上記セパレータプレート17は、
電極反応部となる中央部分に表裏両面に凹凸をプレスに
より設けてガス通路を形成すると共に、周辺部も凹凸を
設けて中央部の上記ガス通路と互に連通させるように
し、且つ周辺部に酸化ガスの給排用のマニホールド19と
燃料ガスの給排用のマニホールド20とを設けた構成とす
る。又、マスクプレート18aと18bは、いずれも電極反応
部となる中央部分を切り抜いて周辺部のみにすると共
に、周辺部に上記マニホールド19及び20に対応するよう
にマニホールド19,20を設けた構成とするほか、燃料電
池のセルを積層するときにタイル1と接するところでは
溶融炭酸塩と接触して腐食がはげしいので、この腐食を
防止するために、マスクプレート18a,18bは、高アルミ
ニウムフェライト層18cと母材としての耐熱鋼18dとを拡
散接合した平板状耐熱クラッド材よりなる構成とし、上
記高アルミニウムフェライト層18cがタイル1と接する
外面側に位置させられるうようにする。更に、上記1枚
のセパレータプレート17とこれを挾持する2枚のマスク
プレート18a,18bとをレーザ溶接にて一体構造とする。
セパレータプレート17とマスクプレート18a,18bとをレ
ーザ溶接する個所は、外縁部とマニホールド19,20部で
あり、セパレータプレート17とマスクプレート18a,18b
の耐熱鋼18dとの接触部に対し、セパレータプレート17
の方向より(高アルミニウムフェライト層18cとは反対
側より)レーザビームを照射してレーザ溶接させるよう
にする。21はレーザ溶接部である。
又、上記セパレータプレート17としては、ニッケル/
耐熱鋼クラッド材を使用し、酸化ガスが流れる側に耐熱
鋼の層が、又、燃料ガスが流れる側にニッケルの層がそ
れぞれ来るようにセパレータプレート17を配置させて使
用するようにする。
次に、本発明の燃料電池用セパレータを構成する上述
した1枚のセパレータプレート17と、2枚のマスクプレ
ート18a,18bを、上記した材質のものにした背景と、よ
り具体的説明、実験結果、等を詳述する。
溶融炭酸塩型燃料電池では、その作動温度が600〜700
℃と高く、且つ腐食性の強い溶融炭酸塩中で酸化、還元
雰囲気の両方にセパレータは曝されている。セパレータ
の腐食が進行すると、溶融炭酸塩中のリチウムが消費さ
れると同時に接触抵抗が増大し、電池の寿命が低下す
る。
したがって、本発明では、セパレータプレート17を製
作するに当り、還元雰囲気で且つ溶融炭酸塩下で貴重な
ニッケル(Ni)(たとえば、インコネル201)と酸化雰
囲気で安定な耐熱鋼(たとえば、SUS 316L、SUS 310S、
インコネル825等)とのクラッド材を用いるようにす
る。第2図はセパレータプレート17の部分の断面を示す
もので、17aはニッケル層、17bは耐熱鋼の層である。上
記において、Niと耐熱鋼は熱膨張率が異なるため、昇温
するとバイメタル現象を生ずるので、製造工程及び電池
運転時に熱変形を生ずるおそれがある。そのため、上記
Niと耐熱鋼のクラッド比(Ni板厚/全板厚)を0.2〜20
%とする。0.2%以下にしたのでは、Niの耐食効果が出
なくなり、又、20%以上にしたのでは、耐熱鋼との熱膨
張率の差により昇温すると曲りが生じるし、コストアッ
プともなるので、上記0.2〜20%にすることが好まし
い。
次に、マスクプレート18a,18bについては、マスクプ
レートが電解質が含浸するタイル1と接触するウェット
シール部(外周部)は、酸素濃度分布が異なるため、ロ
ーカル電池を生成し、腐食が進行する。これを防止する
ためには、電気伝導度が小さく且つ緻密なスケール層を
生成する高アルミニウム材等が有効であるので、高アル
ミニウムフェライト層18cを有するようにする。又、母
材としての耐熱鋼18dの表面に高アルミニウムフェライ
ト層18cを拡散する方法としては、 パックセメンテイション法、 吹付方法→ベーキング→拡散処理 等があげられるが、拡散処理及びベーキング処理時熱変
形を生じること、高アルミニウムう拡散層は電気抵抗が
大きいため、電気溶接ができず、又、溶接割れが生じ易
い、という問題がある。
そこで、本発明者等は、高アルミニウムフェライト鋼
板と耐熱鋼を拡散接合したクラッド材を試作し、腐食試
験を実施した。すなわち、マスクプレートとして使用す
る材料と同じ材料を作ってその腐食試験を行った結果、
第4図乃至第9図の写真に示す結果が得られた。
上記腐食試験は、試験条件として、 材 料:高Alフェライトステンレス (約150μm)/SUS 310S クラッド(t=1.5mm) 雰囲気 :気相−燃料ガス 液相−炭酸塩 浸漬温度:650℃ 浸漬時間:197時間 の条件で、且つ高アルミニウムフェライト鋼のアルミニ
ウム濃度(含有率)を4%、8%、12%にした場合につ
いて行った。
先ず、アルミニウム含有率4%の場合は、気相(炭酸
塩に濡れている部分)、つまり、ガスが流れている部分
(電極反応部)では第4図(気相部での組織の断面を倍
率400倍で見た写真)に示す如く表面に僅かな腐食が見
られたが、液相、つまり、ウェットシール部では、第5
図(液相部での組織の断面を倍率400倍で見た写真)に
示す如く、かなり腐食していることが確認された。
アルミニウム含有率8%の場合についても、第6図に
示す如く気相では表面に僅かな腐食が見られ、液相では
第7図に示す如く表面にかなりの腐食があることが確認
された。なお、第6図、第7図とも、倍率が400倍で撮
った組織の断面を示すものである。
次いで、アルミニウム含有率を12%として試験をした
結果、気相では第8図に示す如く表面に僅かな腐食が見
られたが、液相(ウェットシール部)では、第9図に示
す如くうほとんど腐食は見られなかった。第8図及び第
9図はともに倍率400倍で組織断面を見たものである。
かかる試験結果から、高アルミニウムフェライト鋼の
アルミニウム含有率が12%以上になると耐食性が向上す
ることが確認された。
次に、上記アルミニウム含有率12%以上とした高アル
ミニウムフェライト層18cの厚さは、母材としての耐熱
鋼18dとフェライト層18cとの熱膨張差に起因する熱変形
を防止するため、クラッド比を10%以下、フェライト層
18cの厚さは50〜100μ以下とする。高アルミニウムフェ
ライト鋼は体心立方晶を有し、アルミニウムの拡散速度
が大であり、一方、一般に耐熱鋼は面心立方晶であるた
め、アルミニウムの拡散速度が小さい。その結果とし
て、フェライト中のアルミニウム濃度は均一化されるた
め、耐食効果を持続することができる。
本発明のセパレータを組み立てる場合は、セパレータ
プレート17を2枚のマスクプレート18a,18bで挾持させ
た後、外縁部とマニホールド19,20部をレーザ溶接する
が、外縁部の溶接手順としては、先ず、第1図に示すセ
パレータプレート17とマスクプレート18aとの接合部に
矢印で示す如くマスクプレート18aの高アルミニウムフ
ェライト層18cの反対側よりレーザビームを照射してレ
ーザ溶接を施こし、次いで、セパレータプレート17の外
縁部とマスクプレート18bとの接合部に同じく高アルミ
ニウムフェライト層18cの反対側より矢印方向にレーザ
ビームを照射してレーザ溶接し、ウェットシール部のシ
ールを行わせる。又、マニホールド19,20部では、各々
のマニホールド19,20を利用してセパレータプレート17
とマスクプレート18a又は18bとの接合部を、セパレータ
プレート17側からリング状にレーザ溶接して行くように
する。かかるレーザ溶接において、マスクプレート18a,
18bの各高アルミニウムフェライト層18cの反対側からレ
ーザビームを照射するのは、高アルミニウムフェライト
鋼は溶接すると割れが生じるので、この割れを防止する
ためである。
本発明者等は、前記腐食試験の場合と同様に高アルミ
ニウムフェライト鋼板と耐熱鋼を拡散接合したクラッド
材を試作して、レーザ溶接試験を実施した。その結果は
次のとおりであった。
溶接材料:セパレータプレートとしてSUS 304を使用、
マスクプレートとして、高アルミニウムフェライトステ
ンレス(約100μm、Al12%)/SUS 310Sクラッド使用、 溶接機械:CO2レーザ加工機、 溶接方法:セパレータプレート側よりクラッド材を外側
にして重ね溶接を行う。
上記溶接条件で試験を行った結果、第10図及び参考写
真に示す如き溶接部の断面が得られ、クラッド材に影響
を与えることなくセパレータプレートとクラッド材とを
レーザ溶接できた。なお、上記参考写真はセパレータプ
レートとマスクプレートとのレーザ溶接部21の組織の拡
大写真であり、溶接部21の断面において上層の薄肉の部
分がセパレータプレートであり、その下層の部分がクラ
ッド材である。上記第10図及び参考写真から明らかな如
く、セパレータプレート側からレーザビームを照射して
溶接を行うと、接合部ビードがクラッド材の高アルミニ
ウムフェライト層に達していないため、高アルミニウム
フェライト層に溶接割れは発生しない。
上述した如き構成とした本発明のセパレータを用いて
燃料電池のセルを多層に積層してスタックとする場合
は、第3図に一例を示す如く、タイル1の両面側にタイ
ル1を挟むようにカソード2とアノード3の両電極を配
してなるセルに対して、本発明のセパレータをパンチ板
22,23を介して仕切るように介在させる。この場合、セ
パレータプレート17と一体のマスクプレート18a,18bの
内側にパンチ板22,23とカソード2、アノード3の各電
極が第1図に示す如く位置させられ、カソード2とアノ
ード3がパンチ板22,23を介しセパレータプレート17に
てタイル1へ均一に押し付けられた状態になり、マニホ
ールド19から供給される酸化ガスOGとマニホールド20か
ら供給される燃料ガスFGが各段ごとに各々セパレータプ
レート17の表面側と裏面側に導かれて、カソード2に酸
化ガスOGが、又、アノード3に燃料ガスがそれぞれ接触
させられることになる。24は冷却空気用マニホールドで
ある。
なお、第3図では本発明のセパレータを構成するセパ
レータプレート17とマスクプレート18a,18bとが切り離
された状態で示してあるが、第1図に示す如く外縁部及
びマニホールド部でレーザ溶接にて接合して使用するこ
とは勿論である。又、マニホールド19,20の数は第3図
に示す以外でもよく、更に、パンチ板22,23を用いた場
合を示したが、パンチ板22,23は省略してもよい。
次に、第11図は本発明の他の実施例におけるセパレー
タプレートの断面を示すもので、上記の実施例では、セ
パレータプレート10として第2図に示す如き断面のも
の、すなわち、ニッケル層17aと耐熱鋼17bとのクラッド
材を用い、ニッケル層17aを燃料ガスと接する側に、
又、耐熱鋼17bを酸化ガスと接するように配置させて使
用する例について示したが、セパレータプレート17とし
て、母材としての耐熱鋼17bの燃料ガスと接する側の面
に、ニッケル層に代えて高アルミニウムフェライト層17
cを拡散接合させた平板状耐熱クラッド材よりなる構成
とし、該表面に高アルミニウムフェライト層17cを拡散
接合した耐熱クラッド材よりなるセパレータプレート17
を用いてセパレータとするようにしたものである。
この実施例によれば、セパレータプレート17の燃料ガ
スと接する側の面に積極的に耐食処理が施こしてあるた
め、燃料ガスと接する側の面の耐食性が向上し、セパレ
ータプレート自体の寿命延長が図れることになる。
[発明の効果] 以上述べた如く、本発明の燃料電池用セパレータによ
れば、プレス成形加工によって製造される1枚のセパレ
ータプレートと、該セパレータプレートを挾持する2枚
の平板状マスクプレートとからなり、上記2枚のマスク
プレートは、外側となる面にアルミニウム含有率12%以
上の高アルミニウムフェライト層と耐熱鋼とを拡散接合
した耐熱クラッド材を該高アルミニウムフェライト層が
外側に位置するように使用すると共にマニホールドを有
し、且つ上記セパレータプレートとマスクプレートの内
面側とを周辺部及びマニホールド部でレーザ溶接して一
体化した構成としてあるので、従来のセパレータに比し
て製作容易で安価に製作でき、更に、耐食性が向上して
燃料電池の長寿命化を図ることができ、又、セパレータ
プレートは、耐熱鋼の燃料ガスと接する側の面にアルミ
ニウム含有率12%以上の高アルミニウムフェライト層を
拡散接合させた耐熱クラッド材を用いた構成とすること
により、セパレータプレートの耐食性が向上して寿命延
長が図れる、という優れた効果を奏し得る。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の燃料電池用セパレータの切断面図、第
2図は本発明のセパレータにおけるセパレータプレート
の具体例を示す一部の拡大断面図、第3図は燃料電池の
スタックの組立状態を示す斜視図、第4図乃至第9図は
いずれも高アルミニウムフェライト鋼板と耐熱鋼を拡散
接合したクラッド材の腐食試験結果を示す金属組織の写
真、第10図はセパレータプレートとマスクプレートとの
レーザ溶接試験結果を示す溶接部の断面図、第11図は本
発明のセパレータにおけるセパレータプレートの他の例
を示す一部の拡大断面図、第12図は燃料電池の一例を示
す断面図、第13図及び第14図はいずれも従来のセパレー
タの一例を示すもので酸化ガス用マニホールド部と燃料
ガス用マニホールド部での拡大断面図である。 1……タイル、2……カソード、3……アノード、17…
…セパレータプレート、18a,18b……マスクプレート、1
8c……高アルミニウムフェライト層、18d……耐熱鋼、1
9,20……マニホールド、21……レーザ溶接部。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 渡部 武憲 東京都江東区豊洲3丁目1番15号 石川 島播磨重工業株式会社技術研究所内 (72)発明者 鎌田 敏雄 東京都江東区豊洲3丁目1番15号 石川 島播磨重工業株式会社東京第二工場内 (72)発明者 渡辺 光雄 東京都江東区豊洲3丁目1番15号 石川 島播磨重工業株式会社東京第二工場内 (56)参考文献 特開 昭63−53857(JP,A) 特開 昭63−53858(JP,A) 特開 昭59−141174(JP,A) 特開 平2−192882(JP,A)

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】プレス成形加工によって製造した1枚のセ
    パレータプレートと、該セパレータプレートの周辺部を
    挾持するように両面側に配置した平板状の2枚のマスク
    プレートとからなり、且つ上記セパレータプレートは、
    中央部分にガス通路形成用の凹凸を表裏両面に有すると
    共に周辺部にマニホールドを有し、又、上記2枚のマス
    クプレートは、外側となる面にアルミニウム含有率12%
    以上の高アルミニウムフェライト鋼と耐熱鋼とを拡散接
    合した耐熱クラッド材を高アルミニウムフェライト層が
    外側に位置するように使用すると共にマニホールドを有
    し、更に、上記セパレータプレートと2枚のマスクプレ
    ートの内面側とを外縁部及びマニホールド部でレーザ溶
    接して一体化してなることを特徴とする燃料電池用セパ
    レータ。
  2. 【請求項2】セパレータプレートとして、耐熱鋼のアノ
    ードガスと接触する側の面にアルミニウム含有率12%以
    上の高アルミニウムフェライト層を拡散接合させた耐熱
    クラッド材を用いた請求項(1)記載の燃料電池用セパ
    レータ。
JP1182713A 1989-03-22 1989-07-17 燃料電池用セパレータ Expired - Fee Related JP2751434B2 (ja)

Applications Claiming Priority (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP1-67698 1989-03-22
JP6769889 1989-03-22

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