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JP2749688B2 - 半導体集積回路装置 - Google Patents

半導体集積回路装置

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JP2749688B2
JP2749688B2 JP2030453A JP3045390A JP2749688B2 JP 2749688 B2 JP2749688 B2 JP 2749688B2 JP 2030453 A JP2030453 A JP 2030453A JP 3045390 A JP3045390 A JP 3045390A JP 2749688 B2 JP2749688 B2 JP 2749688B2
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misfet
region
film
memory cell
gate electrode
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JP2030453A
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修二 池田
怜 目黒
総一郎 橋場
勇 倉本
淳義 小池
勝朗 佐々木
孝一郎 石橋
俊明 山中
直孝 橋本
信行 森脇
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Hitachi Ltd
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Hitachi Ltd
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Priority to US08/460,129 priority patent/US5656836A/en
Priority to US08/460,641 priority patent/US5834851A/en
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Description

【発明の詳細な説明】
〔産業上の利用分野〕 本発明は、半導体集積回路装置に関し、特に、SRAM
Static Random Access Memory)を有する半導体集積
回路装置に適用して有効な技術に関するものである。 〔従来の技術〕 揮発性の半導体記憶装置としてのSRAMは相補型データ
線とワード線との交差部にメモリセルを配置する。メモ
リセルはフリップフロップ回路及び2個の転送用MISFET
で構成される。転送用MISFETは、フリップフロップ回路
の入出力端子に一方の半導体領域を接続し、相補性デー
タ線に他方の半導体領域を接続する。この転送用MISFET
は、ゲート電極をワード線に接続し、このワード線で導
通、非導通を制御する。フリップフロップ回路は、情報
蓄積部として構成され、2個の駆動用MISFET及び2個の
負荷用抵抗素子で構成される。駆動用MISFETは、一方の
転送用MISFETの一方の半導体領域にドレイン領域を接続
し、基準電圧線(ソース線)にソース領域を接続する。
駆動用MISFETのゲート電極は他方の転送用MISFETの一方
の半導体領域に接続される。負荷用抵抗素子は、一方の
転送用MISFETの一方の半導体領域に一端側を接続し、電
源電圧配線(ソース線)にソース領域を接続する。この
種のSRAMのメモリセルは、駆動用MISFETの上部に負荷用
抵抗素子を配置し、メモリセルの占有面積を縮小できる
ので、SRAMの高集積化を図れる。メモリセルには1[bi
t]の情報が記憶できる。 SRAMは情報の大容量化を図ることを目的として高集積
化がなされる。このSRAMの高集積化に最適な技術が特開
昭63-193558号公報に記載される。この技術は、メモリ
セルの一方の転送用MISFETの一方の半導体領域と一方の
駆動用MISFETのドレイン領域とを一体に構成する。一方
の転送用MISFET、一方の駆動用MISFETの夫々のゲート長
方向は一致される。同様に、メモリセルの他方の転送用
MISFETの一方の半導体領域と他方の駆動用MISFETのドレ
イン領域は一体に構成される。他方の転送用MISFETは一
方の駆動用MISFETにそのゲート幅方向において対向させ
て配置される。他方の駆動用MISFETは一方の転送用MISF
ETにそのゲート幅方向において対向させて配置される。
つまり、メモリセルは、一方の転送用MISFET及び駆動用
MISFET、他方の転送用MISFET及び駆動用MISFETの夫々の
平面形状が、両者間の中心点に対して互いに点対称形状
で構成される。一方の駆動用MISFETのゲート電極は、そ
の一端をゲート幅方向に延在し、他方の転送用MISFETの
一方の半導体領域及び他方の駆動用MISFETのドレイン領
域に接続される。同様に、他方の駆動用MISFETのゲート
電極は、その一端をゲート幅方向に延在し、一方の転送
用MISFETの一方の半導体領域及び一方の駆動用MISFETの
ドレイン領域に接続される。一方の駆動用MISFET、他方
の駆動用MISFETの夫々のゲート電極は同一導電層(製造
プロセスにおいて同一製造工程)で構成される。これら
の接続構造はメモリセル内の交差配線構造を構成する。
前記一方の転送用MISFET、他方の転送用MISFETの夫々の
ゲート電極は、同一導電層で構成され、前記駆動用MISF
ETのゲート電極と別の上層に(製造プロセスにおいて別
の製造工程で)形成される。メモリセルに接続されるワ
ード線は転送用MISFETのゲート電極と同一導電層で構成
されかつそれに一体に構成される。このワード線は、メ
モリセル間において、メモリセルの転送用MISFET、駆動
用MISFETの夫々のゲート幅方向と同一方向に延在する。
メモリセルの一方の転送用MISFET、他方の転送用MISFET
の夫々は互いに点対称で配置されるので、ワード線は、
メモリセル内において、前記延在する方向と交差する方
向(ゲート長方向)に引き回される。このワード線は、
一方の転送用MISFET及び駆動用MISFETと他方の転送用MI
SFET及び駆動用MISFETとの間の素子分離絶縁膜上に延在
する。 この公報に記載された技術は、メモリセルの駆動用MI
SFETのゲート電極、ワード線の夫々を別々の導電層で構
成し、両者が重ね合せられるので、メモリセルの占有面
積を縮小し、SRAMの高集積化を図れる。 〔発明が解決しようとする課題〕 本発明者は、SRAMの開発に先立ち、次の問題点が生じ
ることを見出した。 (1) 前記ワード線は、メモリセル内において、交差
配線構造を構成する駆動用MISFETのゲート電極の一端側
の延在部分と交差する。しかしながら、メモリセルの一
方の転送用MISFET及び駆動用MISFETと他方の転送用MISF
ET及び駆動用MISFETとの間には前記ワード線を引き回す
領域が必要となる。このため、メモリセル内にワード線
を引き回す領域に相当する分、メモリセルの占有面積が
増加するので、SRAMの集積度が低下する。 (2) また、前記ワード線は、メモリセル間を延在す
る方向、メモリセル内を引き回す方向の夫々が相違す
る。このため、メモリセルアレイを延在する前記ワード
線の実効的な長さが長くなり、ワード線の抵抗値が増大
するので、メモリセルの情報の書込み動作、情報読出し
動作が遅くなり、SRAMの動作速度が低下する。 (3) また、通常、前記メモリセルは、βレシオを稼
ぐ目的で、転送用MISFETのゲート幅寸法に比べて駆動用
MISFETのゲート幅寸法を大きく構成する。メモリセル内
において、一方の転送用MISFET及び駆動用MISFET、他方
の転送用MISFET及び駆動用MISFETの夫々のゲート幅方向
の離隔寸法はゲート幅寸法が大きい一方、他方の夫々の
駆動用MISFET間の離隔寸法で律則される。つまり、駆動
用MISFETのゲート幅寸法との差に相当する分、一方、他
方の夫々の転送用MISFET間の離隔寸法内に無駄な空領域
が発生する。このため、メモリセルの占有面積が増大
し、SRAMの集積度が低下する。 (4) また、前記メモリセルは、転送用MISFET、駆動
用MISFETの夫々のゲート電極を別々の導電層で構成する
ので、段差形状が大きくなる。この段差形状は、上層の
導電層例えばデータ線の下地絶縁膜の表面の段差形状と
して成長し、データ線に断線不良又はショート不良を生
じるので、SRAMの電気的信頼性が低下する。 (5) また、前記メモリセルは転送用MISFET、駆動用
MISFETの夫々のゲート電極を別々の製造工程で形成する
ので、SRAMの製造プロセスが全体に増加する。 本発明の目的は下記のとおりである。 (1) SRAMを有する半導体集積回路装置において、集
積度を向上することが可能な技術を提供することにあ
る。 (2) SRAMを有する半導体集積回路装置において、動
作速度の高速化を図ることが可能な技術を提供すること
にある。 (3) SRAMを有する半導体集積回路装置において、動
作上の信頼性を向上することが可能な技術を提供するこ
とにある。 (4) SRAMを有する半導体集積回路装置において、消
費電力を低減することが可能な技術を提供することにあ
る。 (5) SRAMを有する半導体集積回路装置において、耐
ソフトエラー耐圧を向上することが可能な技術を提供す
ることにある。 (6) SRAMを有する半導体集積回路装置において、電
気的信頼性を向上することが可能な技術を提供すること
にある。 (7) SRAMを有する半導体集積回路装置において、静
電気破壊耐圧を向上することが可能な技術を提供するこ
とにある。 (8) SRAMを有する半導体集積回路装置において、製
造プロセス上の歩留りを向上することが可能な技術を提
供することにある。 (9) SRAMを有する半導体集積回路装置において、製
造プロセスの製造工程数を低減することが可能な技術を
提供することにある。 (10) 前記(1)乃至(9)の目的のうち、2つ以上
の目的を同時に達成することが可能な技術を提供するこ
とにある。 本発明の前記ならびにその他の目的と新規な特徴は、
本明細書の記述及び添付図面によって明らかになるであ
ろう。 〔課題を解決するための手段〕 本願において開示される発明のうち、代表的なものの
概要を簡単に説明すれば、下記のとおりである。 (1) 転送用MISFET及び駆動用MISFETでメモリセルが
構成されるSRAMを有する半導体集積回路装置の形成方法
において、基板の駆動用MISFETの形成領域の主面部に、
ゲート絶縁膜を介在させて第1ゲート電極を形成する工
程と、前記基板の駆動用MISFETの形成領域の主面部に、
前記基板と反対導電型の拡散速度が異なる2種類の不純
物を前記第1ゲート電極に対して自己整合で導入し、2
重ドレイン構造の駆動用MISFETを形成する工程と、前記
基板の転送用MISFETの形成領域の主面部に、ゲート絶縁
膜を介在させて第2ゲート電極を形成する工程と、前記
基板の転送用MISFETの形成領域の主面部に、前記基板と
反対導電型の低濃度の不純物を前記第2ゲート電極に対
して自己整合で導入する工程と、前記第2ゲート電極の
側壁にそれに対して自己整合でサイドウォールスペーサ
を形成する工程と、前記基板の転送用MISFETの形成領域
の主面部に、前記基板と反対導電型の高濃度の不純物を
前記サイドウォールスペーサに対して自己整合で導入
し、LDD構造の転送用MISFETを形成する工程とを備え
る。 (2) 前記手段(1)の駆動用MISFETの2重ドレイン
構造のソース領域には、前記転送用MISFETの第2ゲート
電極と同一製造工程で形成されたソース線を接続する。 (3) 前記手段(1)の2重ドレイン構造の駆動用MI
SFETを形成する工程は、前記第1ゲート電極を形成した
後に、この第1ゲート電極の側壁にそれに対して自己整
合でサイドウォールスペーサを形成し、この後、前記拡
散速度が異なる2種類の不純物を前記第1ゲート電極に
対して自己整合で導入する工程である。 (4) 前記手段(1)又は(3)のLDD構造の転送用M
ISFETを形成する工程は、前記第2ゲート電極を形成し
た後、前記低濃度の不純物を導入し、この導入された不
純物に引き伸し拡散を施すアニールを行った後、前記サ
イドウォールスペーサを形成し、この後、前記高濃度の
不純物を導入する工程である。 (5) ワード線で制御される転送用MISFET及びソース
線に接続された駆動用MISFETでメモリセルが構成された
SRAMを有する半導体集積回路装置の形成方法において、
前記メモリセルの駆動用MISFETの第1ゲート電極を形成
する工程と、この第1ゲート電極の上層にメモリセルの
転送用MISFETの第2ゲート電極を形成すると共に、この
第2ゲート電極と同一層でワード線及びソース線を形成
する工程とを備える。 (6) 駆動用MISFETのゲート電極を第1電極とし、こ
の第1電極上に誘電体膜を介在させて情報蓄積ノードに
接続された第2電極を設けた容量素子がメモリセルに配
置されるSRAMを有する半導体集積回路装置の形成方法に
おいて、前記第1電極又は第2電極を、CVD法で堆積さ
れ、かつこの堆積中に抵抗値を低減する不純物を導入し
た多結晶珪素膜で形成する。 (7) 駆動用MISFETのゲート電極を第1電極とし、こ
の第1電極上に誘電体膜を介在させて情報蓄積ノードに
接続された第2電極を設けた容量素子がメモリセルに配
置されるSRAMを有する半導体集積回路装置の形成方法に
おいて、前記第1電極又は第2電極を、ジシランをソー
スガスとするCVD法で堆積された多結晶珪素膜で形成す
る。 (8) 駆動用MISFETのゲート電極を第1電極とし、こ
の第1電極上に誘電体膜を介在させて情報蓄積ノードに
接続された第2電極を設けた容量素子がメモリセルに配
置されるSRAMを有する半導体集積回路装置の形成方法に
おいて、CVD法で堆積された多結晶珪素膜で前記第1電
極を形成する工程と、この第1電極上にCVD法で堆積し
た酸化珪素膜で誘電体膜を形成する工程とを備える。 (9) 前記手段(8)の第1電極又は第2電極は、CV
D法で堆積されかつこの堆積中に抵抗値を低減する不純
物を導入した多結晶珪素膜、或はジシランをソースガス
とするCVD法で堆積された多結晶珪素膜で形成される。 (10) 転送用MISFETの一方の半導体領域に第1駆動用
MISFETの一方の半導体領域及び第2駆動用MISFETのゲー
ト電極が接続され、前記第1駆動用MISFETのゲート電極
に第1電極、第1駆動用MISFETの一方の半導体領域に第
2電極の夫々を接続した容量素子がメモリセルに構成さ
れたSRAMを有する半導体集積回路装置の形成方法におい
て、前記第1駆動用MISFET及び第2駆動用MISFETを形成
すると共に、前記第1駆動用MISFETのゲート電極で容量
素子の第1電極を形成する工程と、前記第1駆動用MISF
ETの一方の半導体領域に一方の半導体領域が接続された
転送用MISFETを形成する工程と、前記容量素子の第1電
極上に誘電体膜を介在させて容量素子の第2電極を形成
すると共に、この第2電極の一部で前記転送用MISFETの
一方の半導体領域と第2駆動用MISFETのゲート電極を接
続する工程とを備える。 (11) 前記手段(10)の容量素子の第1電極又は第2
電極は、ジシランをソースガスとするCVD法で堆積され
た多結晶珪素膜、或はCVD法で堆積されかつこの堆積中
に抵抗値を低減する不純物を導入した多結晶珪素膜で形
成される。 (12) メモリセルの転送用MISFETのゲート電極にワー
ド線が一体に構成されたSRAMを有する半導体集積回路装
置の形成方法において、基板の前記メモリセルの転送用
MISFETの形成領域の主面上にゲート絶縁膜を形成する工
程と、このゲート絶縁膜上を含む基板全面にCVD法で堆
積されかつこの堆積中に抵抗値を低減する不純物が導入
された多結晶珪素膜を形成する工程と、この多結晶珪素
膜上を含む基板全面に高融点金属珪化膜を堆積する工程
と、この高融点金属珪化膜、前記多結晶珪素膜の夫々に
パターンニングを施し、残存した多結晶珪素膜及び高融
点金属珪化膜で前記ゲート絶縁膜上に前記転送用MISFET
のゲート電極及びそれに一体に接続されたワード線を形
成する工程とを備える。 (13) 前記手段(12)の転送用MISFETのゲート電極及
びそれに接続されたワード線の下層の多結晶珪素膜は、
ジシランをソースガスとするCVD法で堆積される。 (14) 前記手段(12)又は(13)の転送用MISFETのゲ
ート電極及びそれに接続されたワード線の下層の多結晶
珪素膜は5[nm]以上100[nm]以下の膜厚で形成され
る。 (15) 転送用MISFET及びソース領域がソース線に接続
された駆動用MISFETでメモリセルが構成されたSRAMを有
する半導体集積回路装置の形成方法において、基板の駆
動用MISFETの形成領域の主面上に第1ゲート電極を形成
すると共に、その主面部にソース領域及びドレイン領域
を形成し、駆動用MISFETを形成する工程と、基板の転送
用MISFETの形成領域の主面上にゲート絶縁膜を形成する
工程と、このゲート絶縁膜上を含む基板全面に珪素膜を
堆積する工程と、前記駆動用MISFETのソース領域上の前
記珪素膜、その下層の絶縁膜の夫々を順次除去し、接続
孔を形成する工程と、前記珪素膜上を含む基板全面にし
かも前記接続孔を通して駆動用MISFETのソース領域に接
続される高融点金属珪化膜を形成する工程と、この高融
点金属珪化膜、珪素膜の夫々に順次パターンニングを施
し、前記ゲート絶縁膜上に珪素膜及び高融点金属珪化膜
で形成された第2ゲート電極を形成すると共に、駆動用
MISFETのソース領域に接続されたソース線を形成する工
程とを備える。 (16) 転送用MISFET及び駆動用MISFETでメモリセルが
構成されるSRAMを有する半導体集積回路装置の形成方法
において、基板の駆動用MISFETの形成領域の主面上に第
1ゲート絶縁膜を形成する工程と、この第1ゲート絶縁
膜上を含む基板全面に珪素膜、耐酸化マスクとしての第
1絶縁膜、第2絶縁膜の夫々を順次形成する工程と、こ
の第2、第1絶縁膜、珪素膜の夫々に実質的に同一パタ
ーンで順次パターンニングを施し、前記珪素膜で駆動用
MISFETの第1ゲート電極を形成する工程と、この第1ゲ
ート電極の側壁にサイドウォールスペーサを形成する工
程と、基板の転送用MISFETの形成領域の主面上に熱酸化
法で第2ゲート絶縁膜を形成する工程と、この第2ゲー
ト絶縁膜上に転送用MISFETの第2ゲート電極を形成する
工程と、基板全面にエッチング処理を施し、前記第1ゲ
ート電極上の第2、第1絶縁膜の夫々を順次除去する工
程とを備える。 (17) 前記手段(16)の駆動用MISFETの第1ゲート電
極は容量素子の第1電極として使用され、前記第1、第
2絶縁膜の夫々が除去された第1ゲート電極上には誘電
体膜を介在させて容量素子の第2電極が形成される。 (18) 転送用MISFETの一方の半導体領域に駆動用MISF
ETのゲート電極が接続されたメモリセルで構成されたSR
AMを有する半導体集積回路装置の形成方法において、基
板の前記駆動用MISFETの形成領域の主面上に第1ゲート
電極及びその上部に第1絶縁膜を形成する工程と、基板
の前記転送用MISFETの形成領域の主面上に第2ゲート電
極及びその上部に前記第1絶縁膜に比べて厚い膜厚の第
2絶縁膜を形成すると共に、この転送用MISFETの形成領
域の主面部に前記一方の半導体領域を形成する工程と、
前記駆動用MISFETの第1ゲート電極上の第1絶縁膜の一
部を除去すると共に、転送用MISFETの一方の半導体領域
の少なくとも一部の表面を露出する接続孔を形成する工
程と、この接続孔を通して、前記転送用MISFETの一方の
半導体領域、駆動用MISFETの第1ゲート電極の夫々を前
記第1及び第2ゲート電極よりも上層に形成された導電
層で接続する工程とを備える。 (19) 転送用MISFETの一方の半導体領域に駆動用MISF
ETのゲート電極が接続されたメモリセルを構成し、この
メモリセルの転送用MISFETの他方の半導体領域にデータ
線が接続されたSRAMを有する半導体集積回路装置の形成
方法において、基板の前記駆動用MISFETの形成領域の主
面上に第1ゲート電極を形成する工程と、基板の前記転
送用MISFETの形成領域の主面上に前記第1ゲート電極よ
りも上層の第2ゲート電極を形成すると共に、この転送
用MISFETの形成領域の主面部に前記一方の半導体領域及
び他方の半導体領域を形成する工程と、前記転送用MISF
ETの一方の半導体領域、駆動用MISFETの第1ゲート電極
の夫々を前記第1及び第2ゲート電極よりも上層に形成
された導電層で接続すると共に、この導電層と同一層で
転送用MISFETの他方の半導体領域上に中間導電層を形成
する工程と、この中間導電層を介在させて、前記転送用
MISFETの他方の半導体領域にデータ線を接続する工程と
を備える。 (20) 駆動用MISFET及び負荷用MISFETでメモリセルが
構成されるSRAMを有する半導体集積回路装置の形成方法
において、基板の前記メモリセルの駆動用MISFETの形成
領域の主面に、この駆動用MISFETの第1ゲート電極、ソ
ース領域及びドレイン領域を形成する工程と、この駆動
用MISFETの第1ゲート電極上に誘電体膜を介在させて前
記負荷用MISFETの第2ゲート電極を形成すると共に、こ
の第2ゲート電極を前記駆動用MISFETのドレイン領域に
接続する工程と、この負荷用MISFETの第2ゲート電極上
にゲート絶縁膜を介在させてこの負荷用MISFETのチャネ
ル形成領域、ソース領域及びドレイン領域を形成する工
程とを備える。 (21) 前記手段(20)の負荷用MISFETの第2ゲート電
極は、ジシランをソースガスとするCVD法で堆積された
多結晶珪素膜、或はCVD法で堆積されかつこの堆積中に
抵抗値を低減する不純物を導入した多結晶珪素膜で形成
される。 (22) 前記手段(21)の負荷用MISFETのチャネル形成
領域は5[nm]以上50[nm]以下の膜厚で形成される。 (23) 前記手段(21)の負荷用MISFETのゲート絶縁膜
はCVD法で堆積された酸化珪素膜で形成される。 (24) 前記手段(21)乃至(23)の負荷用MISFETのゲ
ート絶縁膜の膜厚は10[nm]以上50[nm]以下で形成さ
れる。 (25) 下層配線の上層に層間絶縁膜を介在させて上層
配線を形成する多層配線構造を有する半導体集積回路装
置の形成方法において、基板上に下層配線である第1配
線、第2配線の夫々を所定間隔離隔させて形成する工程
と、この下層配線上を含む基板全面に、テトラエソキシ
シランガスをソースガスとするプラズマCVD法を使用
し、この下層配線の第1配線と第2配線との離隔寸法の
2分の1以上の膜厚の第1酸化珪素膜を堆積する工程
と、この第1酸化珪素膜上を含む基板全面に、スピンオ
ングラス法で第2酸化珪素膜を塗布し、この後、第2酸
化珪素膜をベークする工程と、この第2酸化珪素膜の全
面にエッチングを施し、前記下層配線の第1配線上及び
第2配線上の第2酸化珪素膜を除去すると共に、それ以
外の領域の第2酸化珪素膜を残存させる工程と、この残
存させた第2酸化珪素膜上を含む基板全面に、CVD法で
第3酸化珪素膜を堆積する工程と、前記第1、第2及び
第3酸化珪素膜の第1配線上又は第2配線上を除去し、
接続孔を形成する工程と、前記第3酸化珪素膜上に、前
記接続孔を通して第1配線又は第2配線に接続される上
層配線を形成する工程とを備える。 (26) 基板の非活性領域に形成された素子分離絶縁膜
で周囲を規定される活性領域内の主面に、転送用MISFET
及び駆動用MISFETでメモリセルが構成されるSRAMを有す
る半導体集積回路装置の形成方法において、基板の活性
領域の形成領域の主面上に、互いに離隔しかつ規則的
に、平面形状がリング形状で形成された酸化マスクを複
数個配列する工程と、この酸化マスクを使用し、前記基
板の非活性領域の主面上に選択酸化法で素子分離絶縁膜
を形成する工程とを備える。 (27) 前記手段(26)の酸化マスクは、基板の活性領
域の形成領域の主面上に、互いに離隔しかつ第1方向に
同一ピッチで複数個列状に配列されると共に、この配列
の前記第1方向と交差する第2方向の次段の列に、互い
に離隔しかつ第1方向に同一ピッチでしかも前記前段の
配列に対して2分の1ピッチずらして、複数個列状に配
列される。 (28) 前記手段(27)のメモリセルは2個の転送用MI
SFET及び2個の駆動用MISFETで構成され、前記酸化マス
クのリング形状は、第1方向に隣接する2個のメモリセ
ル及びこの2個のメモリセルと第2方向に隣接する2個
のメモリセル、合計4個のメモリセルにおいて、夫々、
1個の転送用MISFET及び1個の駆動用MISFET、合計4個
の転送用MISFET、4個の駆動用MISFETの夫々を直列に接
続した形状で形成される。 (29) 前記手段(26)乃至(28)の規則的に配列され
る酸化マスクのうち、メモリセルアレイの終端に配列さ
れる酸化マスクはレイアウトルールに基き形成された前
記リング形状の一部分で形成され、この終端に配列され
た酸化マスクはリング形状のパターンの延在する方向の
非活性領域との境界領域を少なくともバーズビークに相
当する寸法よりも大きく形成される。 〔作用〕 上述した手段(1)によれば、ホットキャリア対策を
目的として転送用MISFET及び駆動用MISFETをLDD構造と
した場合(合計4枚のマスクを使用)に比べて、ホット
キャリア対策及び単位コンダクタンスの増加を目的とし
て駆動用MISFETを2重ドレイン構造とし、1枚のマスク
で2種類の不純物を導入するので、マスク枚数を1枚削
減し(合計3枚のマスクを使用し)、SRAMの製造プロセ
スにおいて製造工程数を低減できる。また、前記駆動用
MISFETのゲート絶縁膜、転送用MISFETのゲート絶縁膜の
夫々を別々の製造工程で形成するので、夫々のゲート絶
縁膜の膜厚を独立に最適化できる。例えば駆動用MISFET
のゲート絶縁膜の膜厚を転送用MISFETのゲート絶縁膜の
膜厚に比べて薄く形成した場合、駆動用MISFETの単位コ
ンダクタンスを増加して、メモリセルのβレシオを稼げ
る。 上述した手段(2)によれば、前記ソース線下のこの
ソース線と駆動用MISFETのソース領域とを接続する接続
用の半導体領域(基準電源の取出し用半導体領域)を駆
動用MISFETの2重ドレイン構造の半導体領域を形成する
工程で形成できるので、前記接続用の半導体領域を形成
する工程に相当する分、SRAMの製造プロセスの製造工程
数を低減できる。 上述した手段(3)によれば、前記サイドウォールス
ペーサの膜厚に相当する分、前記駆動用MISFETの半導体
領域のチャネル形成領域側への回り込み量を低減でき
る。この結果、駆動用MISFETのゲート長寸法を確保し、
短チャネル効果を防止して駆動用MISFETの占有面積を縮
小できるので、メモリセルの占有面積を縮小し、SRAMの
集積度を向上できる。 上述した手段(4)によれば、前記転送用MISFETのLD
D構造の低濃度の不純物の導入で形成された半導体領域
のチャネル形成領域側への拡散量を前記アニールの追加
で増加できる。この結果、転送用MISFETのゲート電極と
前記低濃度の不純物の導入で形成された半導体領域との
重ね合せ量(オーバラップ量)を増加し、ドレイン領域
の近傍に発生する電界強度を弱められるので、ホットキ
ャリアの発生量を低減して転送用MISFETの経時的なしき
い値電圧の劣化を低減し、SRAMの電気的信頼性を向上で
きる。 上述した手段(5)によれば、前記メモリセルの転送
用MISFETの第2ゲート電極を形成する工程でワード線及
びソース線を形成したので、このワード線及びソース線
を形成する工程に相当する分、SRAMの製造プロセスの製
造工程数を低減できる。 上述した手段(6)によれば、CVD法で堆積した後に
不純物を導入して低抵抗化した多結晶珪素膜に比べて、
多結晶珪素膜の誘電体膜と接触する側の表面つまり第1
電極又は第2電極の表面を平担化できる。この結果、前
記容量素子の第1電極と第2電極との間に発生する電界
集中を防止し、容量素子の誘電体膜の絶縁耐圧を向上で
きるので、SRAMの電気的信頼性を向上できる。また、前
記容量素子の誘電体膜の絶縁耐圧を向上できるので、誘
電体膜を薄膜化し、容量素子に蓄積される電荷量を増加
できるので、容量素子のサイズを縮小してメモリセルの
占有面積を縮小し、SRAMの集積度を向上できる。また、
前記容量素子に蓄積される電荷量を増加できるので、メ
モリセルの情報保持の安定性を向上し、α線ソフトエラ
ー耐圧を向上できる。 上述した手段(7)によれば、単にCVD法で堆積した
多結晶珪素膜(ドープドポリシリコン)に比べて、多結
晶珪素膜の誘電体膜と接触する側の表面つまり第1電極
又は第2電極の表面を平担化できる。この結果、前記手
段(6)と同様の効果を奏することができる。 上述した手段(8)によれば、第1電極である多結晶
珪素膜の表面に熱酸化法で形成された酸化珪素膜で誘電
体膜を形成する場合に比べて、下地の多結晶珪素膜の表
面の結晶粒(グレイン)の結晶面(異なる複数の結晶面
が存在し、各結晶面で熱酸化成長速度が異なる)に無関
係に酸化珪素膜を堆積でき、この酸化珪素膜つまり誘電
体膜の膜厚を均一化できるので、第1電極と第2電極と
の間に発生する電界集中を防止して誘電体膜の絶縁耐圧
を向上し、SRAMの電気的信頼性を向上できる。また、前
記手段(6)の効果と同様に、容量素子のサイズを縮小
し、メモリセルの占有面積を縮小できるので、SRAMの集
積度を向上できる。また、メモリセルの情報保持の安定
性を向上し、α線ソフトエラー耐圧を向上できる。 上述した手段(9)によれば、前記手段(8)の効果
に加えて、前記手段(6)又は(7)の効果を奏するこ
とができる。 上述した手段(10)によれば、前記容量素子の第1電
極を第1駆動用MISFETのゲート電極で形成したので、前
記第1電極を形成する工程に相当する分、SRAMの製造プ
ロセスの製造工程数を低減できると共に、前記容量素子
の第2電極を形成する工程で(第2電極と同一導電層を
使用して)転送用MISFETの一方の半導体領域と第2駆動
用MISFETのゲート電極とを接続したので、この両者間を
接続する工程に相当する分、SRAMの製造プロセスの製造
工程数を低減できる。 上述した手段(11)によれば、前記手段(10)の効果
に加えて、前記手段(6)又は(7)の効果を奏するこ
とができる。 上述した手段(12)によれば、前記転送用MISFETのゲ
ート電極の下層の多結晶珪素膜は堆積中に不純物を導入
し、堆積後のPの熱拡散処理を廃止してこの熱拡散処理
で多結晶珪素膜の表面に形成されるリンガラス膜の除去
に沸酸が使用されることを廃止したので、又、前記堆積
中に不純物が導入される多結晶珪素膜の膜質を堆積中に
不純物が導入されない多結晶珪素膜に比べて緻密に形成
できるので、前記多結晶珪素膜中への沸酸のしみ込みに
基くゲート絶縁膜の絶縁耐圧の劣化を低減できる。この
結果、抵抗値を低減してSRAMの動作速度の高速化を目的
とする2層構造のワード線の下層の多結晶珪素膜の膜厚
を薄膜化し(約半分程度に薄膜化し)、ワード線の全体
の膜厚を薄膜化できるので、このワード線上に配置され
る導電層(例えばデータ線)の下地表面の平担化を図れ
る。 上述した手段(13)によれば、前記多結晶珪素膜のゲ
ート絶縁膜側の表面を平担化し、基板とゲート電極との
間に電界集中が発生するのを防止できるので、より転送
用MISFETのゲート絶縁膜の絶縁耐圧の劣化を低減でき
る。 上述した手段(14)によれば、前記転送用MISFETのゲ
ート電極の膜厚の薄膜化を図れると共に、ゲート絶縁膜
の絶縁耐圧の劣化を低減できる。 上述した手段(15)によれば、前記転送用MISFETのゲ
ート絶縁膜を形成した後に、このゲート絶縁膜上に直接
珪素膜(第2ゲート電極の下層)を形成し、この後、前
記珪素膜とともにその下層の絶縁膜を除去して駆動用MI
SFETのソース領域の表面上に接続孔を形成したので、こ
の接続孔を形成するフォトレジストマスクが転送用MISF
ETのゲート絶縁膜に直接々触せず、汚染等、転送用MISF
ETのゲート絶縁膜の絶縁耐圧の劣化を低減できる。 上述した手段(16)によれば、前記駆動用MISFETの第
1ゲート電極の表面部分に比べて角部分の酸化速度が遅
い現象に基き、前記第2ゲート絶縁膜を形成する熱酸化
工程で駆動用MISFETの第1ゲート電極の端部がめくれ上
がる現象を前記第1ゲート電極上の第1絶縁膜で低減で
きるので、前記第1ゲート電極上の第2絶縁膜の膜厚を
均一化でき、この第2絶縁膜の除去工程でのエッチング
量を低減できる。また、前記第2絶縁膜の除去工程にお
いて、第1ゲート電極上の第1絶縁膜をエッチングスト
ッパ膜として使用し、エッチング不足や過剰エッチング
を低減できるので、エッチングの制御性を向上できる。
また、前記第2ゲート絶縁膜を形成する熱酸化工程にお
いて、第1ゲート電極上の第1絶縁膜を耐熱酸化マスク
として使用し、第1ゲート電極の表面部分の表珪素膜の
結晶粒の成長を低減できるので、第1ゲート電極の表面
の平担化を図れる。 上述した手段(17)によれば、前記容量素子の第1電
極である第1ゲート電極の表面が前記熱酸化工程の際に
第1絶縁膜で被覆され、表面が平担化されるので、容量
素子の第1電極と第2電極との間に発生する電界集中を
低減し、容量素子の誘電体膜の絶縁耐圧を向上できる。 上述した手段(18)によれば、前記駆動用MISFETの第
1ゲート電極上の第1絶縁膜の膜厚に比べて、転送用MI
SFETの第2ゲート電極上の第2絶縁膜の膜厚を厚く形成
し、前記接続孔を形成する際に第2ゲート電極上に第2
絶縁膜を残存させたので、前記第2ゲート電極と前記導
電層との短絡を防止し、製造プロセス上の歩留りを向上
できる。 上述した手段(19)によれば、前記転送用MISFETの一
方の半導体領域と駆動用MISFETの第1ゲート電極とを接
続する導電層を形成する工程で、前記中間導電層を形成
できるので、この中間導電層を形成する工程に相当する
分、SRAMの製造プロセスの製造工程数を低減できる。 上述した手段(20)によれば、前記駆動用MISFETの第
1ゲート電極を形成する工程で情報蓄積ノード間に挿入
される容量素子の第1電極、負荷用MISFETの第2ゲート
電極を形成する工程で前記容量素子の第2電極の夫々を
形成できるので、前記容量素子を形成する工程に相当す
る分、SRAMの製造プロセスの製造工程数を低減できる。
また、前記メモリセルの駆動用MISFET上に、前記負荷用
MISFET、容量素子の夫々を重ね合わせたので、この重ね
合せに相当する分、メモリセルの占有面積を縮小し、SR
AMの集積度を向上できる。 上述した手段(21)によれば、CVD法で堆積した後に
不純物を導入して低抵抗化した多結晶珪素膜に比べて、
多結晶珪素膜のゲート絶縁膜と接触する側の表面つまり
第2ゲート電極又はチャネル形成領域の表面を平担化で
きる。この結果、前記負荷用MISFETの第2ゲート電極と
チャネル形成領域(又はソース領域)との間に発生する
電界集中を防止し、ゲート絶縁膜の絶縁耐圧を向上でき
るので、負荷用MISFETのゲート絶縁膜の膜厚を薄膜化で
きる。負荷用MISFETのゲート絶縁膜の薄膜化は、ON特性
の向上等、電気的特性を向上できる。 上述した手段(22)によれば、前記負荷用MISFETのチ
ャネル形成領域でのリーク電流が著しく低減でき、電源
からメモリセルの情報蓄積ノードに供給される無駄な電
流量を低減できるので、バッテリィバックアップ方式を
採用するSRAMのスタンバイ電流量を低減できる。 上述した手段(23)によれば、前記負荷用MISFETの第
2ゲート電極のゲート絶縁膜の側の表面を平担化でき、
ゲート絶縁膜の絶縁耐圧を向上できるので、ゲート絶縁
膜の膜厚の薄膜化を図れる。この結果、負荷用MISFETの
電気的特性を向上できる。 上述した手段(24)によれば、前記負荷用MISFETのゲ
ート絶縁膜の膜厚を薄膜化したので、負荷用MISFETの電
気的特性を向上できる。 上述した手段(25)によれば、前記第1酸化珪素膜の
平担部及び段差部での膜厚を均一化し、下層配線の第1
配線、第2配線との間の領域において第1酸化珪素膜の
オーバーハング形状に基く巣の発生を低減できるので、
第2酸化珪素膜の全面エッチングの際の巣の突き抜けの
防止等、層間絶縁膜の絶縁不良を低減し、半導体集積回
路装置の製造プロセス上の歩留りを向上できる。また、
前記第2酸化珪素膜で第1酸化珪素膜の表面上の急峻な
段差形状を緩和し、第3酸化珪素膜の表面の平担化を図
れるので、上層配線の断線不良を低減し、半導体集積回
路装置の製造プロセス上の歩留りを向上できる。また、
前記下層配線と上層配線との接続孔内には、前記全面エ
ッチングで第2酸化珪素膜が残存しないので、この第2
酸化珪素膜の含有する水分に基く、上層配線の腐食を防
止し、半導体集積回路装置の製造プロセス上の歩留りを
向上できる。また、前記第2酸化珪素膜の下層を第1酸
化珪素膜で上層を第2酸化珪素膜で被覆し、第2酸化珪
素膜の水分の吸収を低減し、第2酸化酸化珪素膜の膜質
を向上できるので、第2酸化珪素膜の割れの防止等、半
導体集積回路装置の製造プロセス上の歩留りを向上でき
る。 上述した手段(26)によれば、前記平面形状がリング
形状で形成された酸化マスクは活性領域と非活性領域と
の境界領域がリング形状の互いに対向する内枠側及び外
枠側に存在し、この境界領域には選択酸化法で素子分離
絶縁膜を形成する際にバーズビークの発生に基き、活性
領域の占有面積が減少するが、酸化マスクのリング形状
の前記内側枠及び外側枠以外のパターンが延在する方向
は、パターンが閉じすなわちパターンに終端がなく、前
記境界領域が存在しないので、バーズビークの発生に基
く活性領域の占有面積の減少が少なく、この減少が少な
い分、SRAMの製造プロセスにおいて、活性領域のパター
ンの寸法変換量を低減できる。 上述した手段(27)によれば、前記酸化マスクの配列
を千鳥り配列とし、第1方向、第2方向の夫々において
隣接する参加マスク間の離隔寸法を均一化しかつ最小限
にできるので、前記酸化マスクの配列密度を高められ
る。つまり、酸化マスク間である素子分離絶縁膜の占有
面積を縮小し、SRAMの集積度を向上できる。 上述した手段(28)によれば、前記第1方向、第2方
向の夫々に隣接する合計4個のメモリセルのうち、4個
の転送用MISFET及び4個の駆動用MISFET、合計8個のMI
SFETの夫々の一方の半導体領域を他のMISFETの他方の半
導体領域と一体に形成し、かつ兼用できる。この結果、
前記兼用した半導体領域に相当する分、メモリセルの占
有面積を縮小し、SRAMの集積度を向上できる。 上述した手段(29)によれば、前記メモリセルアレイ
の終端に配列される酸化マスクに予じめ余裕寸法を形成
したので、SRAMの製造プロセスにおいて、メモリセルア
レイの中央部分の活性領域とメモリセルアレイの終端の
活性領域との間のパターンの寸法変換量差を低減でき
る。つまり、メモリセルアレイ内において(中央部及び
終端部を含む)、メモリセルの電気的特性を均一化し、
SRAMの電気的信頼性を向上できる。 以下、本発明の構成について、完全CMOS構造のメモリ
セルで構成されたSRAMに本発明を適用した一実施例とと
もに説明する。 なお、実施例を説明するための全図において、同一機
能を有するものは同一符号を付し、その繰り返しの説明
は省略する。 〔発明の実施例〕 本発明の一実施例であるSRAMの全体の概略構成を第3
図(チップレイアウト図)で示す。 第3図に示すSRAM(半導体ペレット)1は512[Kbi
t]×8[bit]構成を採用する4[Mbit]の大容量で構
成される。このSRAM1は、図示しないが、DIP,SOJ等、リ
ードが対向する2辺に配列されるデュアルインライン方
式を採用する樹脂封止型半導体装置で封止される。SRAM
1は平面形状がスリムな長方形状で構成される。例えばS
RAM1は長方形状の長辺が17[mm]、短辺が7[mm]で構
成される。 前記SRAM1の長方形状の互いに対向する長辺に沿った
周辺領域の夫々には複数個の外部端子(ボンディングパ
ッド)BPが配置される。この外部端子BPは前述のリード
(インナーリード)に接続される。複数個の外部端子BP
の夫々には、例えばアドレス信号、チップセレクト信
号、アウトプットイネーブル信号、ライトイネーブル信
号、入出力データ信号の夫々が印加される。また、外部
端子BPには電源電圧Vcc、基準電圧Vccの夫々が印加され
る。電源電圧Vccは例えば回路の動作電圧5[V]、基
準電圧Vssは例えば回路の接地電圧0[V]である。 SRAM1の中央部には4個のメモリブロックLMBが配置さ
れる。この4個のメモリブロックLMBの夫々はSRAM1の長
方形状の長辺に沿って(第3図中、左側の短辺から右側
の短辺に向って列方向に)配置される。4個のメモリブ
ロックLMB夫々は、同第3図に示すように、4個のメモ
リブロックMBに分割される。この4個に分割されたメモ
リブロックMBはメモリブロックLMB内において列方向に
配列される。 同第3図中、SRAM1の4個のメモリブロックLMBの夫々
上側にはロード回路LOADが配置される。4個のメモリブ
ロックLMBの夫々の下側にはYデコーダ回路YDEC、Yス
イッチ回路Y−SW、センスアンプ回路SAの夫々が配置さ
れる。4個のメモリブロックLMBのうち、SRAM1の長方形
状の左側に配置された2個のメモリブロックLMB間には
Xデコーダ回路XDECが配置される。同様に、右側に配置
された2個のメモリブロックLMB間にはXデコーダ回路X
DECが配置される。 前記4個のメモリブロックLMBのうち、SRAM1の最も右
側に配置されたメモリブロックLMBの右側には冗長回路S
MBが配置される。 前記メモリブロックLMBを4個に分割したメモリブロ
ックMBの夫々は、第4図(要部拡大ブロック図)に示す
ように、4個のメモリセルアレイMAYで構成される。こ
の4個のメモリセルアレイMAYの夫々はメモリブロックM
Bにおいて列方向に配列される。つまり、SRAM1は、4個
のメモリブロックLMBの夫々を4個のメモリブロックMB
に分割し、この4個のメモリブロックMBの夫々を4個の
メモリセルアレイMAYで構成したので、合計、64個のメ
モリセルアレイMAYを配置する。この64個のメモリセル
アレイMAYは列方向に配列される。 前記1個のメモリセルアレイMAYは、第6図(要部拡
大ブロック図)に示すように、さらに4個のメモリセル
アレイSMAYに分割される。この4個に分割されたメモリ
セルアレイSMAYの夫々は列方向に配列される。メモリセ
ルアレイSMAYは列方向(ワード線延在方向)に配列され
た16個のメモリセルMCで構成される。つまり、1個のメ
モリセルアレイMAYは、列方向に16個のメモリセルMCを
配列した4個のメモリセルアレイSMAYを配置するので、
合計、64個(64[bit])のメモリセルMCを配列する。
また、1個のメモリセルアレイMAYは、行方向(相補性
データ線延在方向)に1028個(1028[bit])のメモリ
セルMCを配列する。行方向に配列された1028個のメモリ
セルMCのうち、1024個(1024[bit])は正規のメモリ
セルMCとして構成し、4個(4[bit])は冗長用のメ
モリセルMCとして構成される。 前記第4図に示すように、メモリブロックMB内の左側
の2個のメモリセルアレイMAYと右側の2個のメモリセ
ルアレイMAYとの間にはワードデコーダ回路WDECが配置
される。第3図に示すSRAM1の左側に配置された2個の
メモリブロックLMBの合計8個のメモリブロックMBのワ
ードデコーダ回路WDECは、この2個のメモリブロックLM
B間に配置されたXデコーダ回路XDECで選択される。同
様に、右側に配置された2個のメモリブロックLMBの合
計8個のメモリブロックMBのワードデコーダ回路WDEC
は、この2個のメモリブロックLMB間に配置されたXデ
コーダ回路XDECで選択される。つまり、1個のXデコー
ダ回路XDECは8個のメモリブロックMBの合計8個のワー
ドデコーダ回路WDECのうちの1つを選択する。 第6図に示すように、ワードデコーダ回路WDECはメイ
ンワード線MWLを介してXデコーダ回路XDECで選択され
る。また、ワードデコーダ回路WDECはそれ毎に配置され
たアドレス信号線ALで選択される。前記メインワード線
MWLは、メモリセルアレイMAY上を列方向に延在し、4個
(4[bit])のメモリセルMC毎に行方向に複数本配置
される。つまり、メインワード線MWLは、1個のメモリ
ブロックMBにおいて、ワードデコーダ回路WDCの右側に
配置された2個のメモリセルアレイMAYの512個のメモリ
セルMC、左側に配置された2個のメモリセルアレイMAY
の512個のメモリセルMC、合計1024個のメモリセルMCを
選択する。アドレス信号線ALは、行方向に延在し、列方
向に複数本配置される。アドレス信号線ALは、メモリブ
ロックMBにおいて、ワードデコーダ回路WDECの右側に配
置された2個のメモリセルアレイMAYのメモリセルMCを
選択するのに8本、左側に配置された2個のメモリセル
アレイMAYに配置された2個のメモリセルアレイMAYのメ
モリセルMCを選択するのに8本、合計16本配置される。 前記第4図及び第6図に示すように、メモリブロック
MBにおいて、ワードデコーダ回路WDECは、4個のメモリ
セルアレイMAYのうちの1つのメモリセルアレイMAY上を
延在する第1ワード線WL1及び第2ワード線WL2を選択す
る。第1ワード線WL1及び第2ワード線WL2はメモリセル
アレイMAY毎(4個のメモリセルアレイSMAY毎)に配置
される。第1ワード線WL1、第2ワード線WL2の夫々は互
いに離隔し、かつ実質的に平行に列方向に延在する。こ
の第1ワード線WL1及び第2ワード線WL2は行方向に配列
された1個のメモリセルMC毎に配置される。つまり、1
個のメモリセルMCには同一選択信号が印加される2本の
第1ワード線WL1及び第2ワード線WL2が延在する。 前記ワードデコーダ回路WDECの右側に配置された2個
のメモリセルアレイMAYのうち、ワードデコーダ回路WDE
C側のメモリセルアレイMAYを延在する第1ワード線WL1
及び第2ワード線WL2は第2サブワード線SWL2を介して
ワードデコーダ回路WDECで選択される。ワードデコーダ
回路WDECから離れたメモリセルアレイMAYを延在する第
1ワード線WL1及び第2ワード線WL2は第1サブワード線
SWL1を介してワードデコーダ回路WDECで選択される。第
1サブワード線SWL1、第2サブワード線SWL2の夫々は互
いに離隔し、かつ平行に列方向に延在する。第1サブワ
ード線SWL1及び第2サブワード線SWL2は、前記第1ワー
ド線WL1及び第2ワード線WL2と同様に、行方向に配列さ
れた1個のメモリセルMC毎に配置される。前記第1サブ
ワード線SWL1は、1個のメモリセルアレイMAY上を延在
し、その他のメモリセルアレイMAYに配置された第1ワ
ード線WL1及び第2ワード線WL2とワードデコーダ回路WD
ECとを接続する。ワードデコーダ回路WDECの左側に配置
された2個のメモリセルアレイMAYの夫々には右側と同
様に第1ワードWL1及び第2ワードWL2が配置される。こ
の第1ワード線WL1及び第2ワード線WL2は第1サブワー
ド線SWL1又は第2サブワード線SWL2を介してワードデコ
ーダ回路WDECに接続される。なお、本発明は、第2サブ
ワードSWL2の長さが第1サブワード線SWL1に比べて短い
ので、この第2サブワード線SWL2を廃止し、第1ワード
線WL1及び第2ワード線WL2を直接ワードデコーダ回路WD
ECに接続してもよい。 前記第4図に示すように、メモリブロックMBにおい
て、4個のメモリセルアレイMAYの夫々の上側には夫々
毎に分割されたロード回路LOADが配置される。4個のメ
モリセルアレイMAYの夫々の下側には夫々毎に分割され
たYデコーダ回路YDEDC及びYスイッチ回路Y−SWが配
置される。また、4個のメモリセルアレイMAYの夫々の
下側には夫々毎に分割されたセンスアンプ回路SAが配置
される。このセンスアンプ回路SAは、1個のメモリセル
アレイMAYに対して4個配置され、4[bit]の情報を一
度に出力できる。前記ワードデコーダ回路WDECの下側に
はコントロール回路CCが配置される。また、第4図に示
すメモリブロックMBにおいて、ワードデコーダ回路WDEC
の左側、右側の夫々に配置された2個のメモリセルアレ
イMAY間には、図示しないが、メモリセルアレイMAY間を
接続するつなぎセルが配置される。 前記第4図及び第6図に示すように、メモリブロック
MBにおいて、メモリセルアレイMAYには相補性データ線D
Lが配置される。相補性データ線DLは、前記メインワー
ド線MWL、サブワード線SWL、ワード線WLの夫々の延在方
向と交差(実質的に直交)する行方向に延在する。相補
性データ線DLは互いに離隔しかつ平行に行方向に延在す
る第1データ線DL1及び第2データ線DL2の2本で構成さ
れる。この相補性データ線DLは、第6図に示すように、
列方向に配列されたメモリセルM毎に配置される。相補
性データ線DLの上側の一端側はロード回路LOAD回路に接
続される。相補性データ線DLの下側の他端側はYスイッ
チ回路Y−SW回路を介してセンスアンプ回路SAに接続さ
れる。 前記第3図に示すSRAM1のメモリブロックLMBの右側に
配置された冗長回路SMBには、第5図(要部拡大ブロッ
ク図)に示すように、冗長用メモリセルアレイMAYSが配
置される。この冗長用メモリセルアレイMAYSには前述の
メモリセルアレイMAYに配置されたメモリセルMCと同一
構造のメモリセルMCが複数個配置される。これに限定さ
れないが、冗長用メモリセルアレイMAYSは、列方向に32
個(32[bit])のメモリセルMCを配列し、行方向に102
8個(1028[bit])のメモリセルMCを配列する。 前記冗長用メモリセルアレイMAYSの上側には同第5図
に示すように冗長用ロード回路LOADが配置される。冗長
用メモリセルアレイMAYSの左側には冗長用ワードデコー
ダ回路WDECSが配置される。冗長用メモリセルアレイMAY
Sの下側には冗長用Yスイッチ回路Y−SWが配置され
る。 前記メモリセルアレイMAYに配置されたメモリセルMC
は、第7図(回路図)に示すように、ワード線WLと相補
性データ線DLとの交差部に配置される。つまり、メモリ
セルMCは第1ワード線WL1及び第2ワード線WL2と第1デ
ータ線DL1及び第2データ線DL2との交差部に配置され
る。メモリセルMCはフリップフロップ回路と2個の転送
用MISFETQt1及びQt2とで構成される。フリップフロップ
回路は情報蓄積部として構成され、このメモリセルMCは
1[bit]の“1"又は“0"情報を記憶する。 前記メモリセルMCの2個の転送用MISFETQt1、Qt2の夫
々はフリップフロップ回路の一対の入出力端子の夫々に
一方の半導体領域を接続する。転送用MISFETQt1の他方
の半導体領域はデータ線DL1に接続され、ゲート電極は
第1ワード線WL1に接続される。転送用MISFETQt2の他方
の半導体領域はデータ線DL2に接続され、ゲート電極は
第2ワード線WL2に接続される。この2個の転送用MISFE
TQt1、Qt2の夫々はnチャネル型で構成される。 前記フリップフロップ回路は2個の駆動用MISFETQd1
及びQd2と2個の負荷用MISFETQp1及びQp2とで構成され
る。駆動用MISFETQd1、Qd2の夫々はnチャネル型で構成
される。負荷用MISFETQp1、Qp2の夫々はpチャネル型で
構成される。つまり、本実施例のSRAM1のメモリセルMC
は完全CMOS構造で構成される。 前記駆動用MISFETQd1、負荷用MISFETQp1の夫々は、互
いのドレイン領域を接続し、かつ互いのゲート電極を接
続し、CMOSを構成する。同様に、駆動用MISFETQd2、負
荷用MISFETQp2の夫々は、互いのドレイン領域を接続
し、かつ互いのゲート電極を接続し、CMOSを構成する。
駆動用MISFETQd1、負荷用MISFETQp1の夫々のドレイン領
域(入出力端子)は、転送用MISFETQt1の一方の半導体
領域に接続されると共に、駆動用MISFETQd2、負荷用MIS
FETQp2の夫々のゲート電極に接続される。駆動用MISFET
Qd2、負荷用MISFETQp2の夫々のドレイン領域(入出力端
子)は、転送用MISFETQt2の一方の半導体領域に接続さ
れると共に、駆動用MISFETQd1、負荷用MISFETQp1の夫々
のゲート電極に接続される。駆動用MISFETQd1、Qd2の夫
々のソース領域は基準電圧Vss(例えば0[V])に接
続される。負荷用MISFETQp1、Qp2の夫々のソース領域は
電源電圧Vcc(例えば5[V])に接続される。 前記メモリセルMCのフリップフロップ回路の一対の入
出力端子間、つまり2つの情報蓄積ノード領域間には容
量素子Cが構成される。容量素子Cは、一方の電極を一
方の情報蓄積ノード領域に、他方の電極を他方の情報蓄
積ノード領域に夫々接続する。この容量素子Cは、基本
的には情報蓄積ノード領域の電荷蓄積量を増加し、α線
ソフトエラー耐圧を高める目的で構成される。また、容
量素子Cは、夫々の電極を2つの情報蓄積ノード領域の
間に接続したので、2個所の情報蓄積ノード領域の夫々
に独立に2個の容量素子を構成する場合に比べて、約半
分の平面々積で構成できる。つまり、この容量素子C
は、メモリセルMCの占有面積を縮小できるので、SRAM1
の集積度を向上できる。 このように構成されるSRAM1は、前記第3図、第4図
及び第6図に示すように、Xデコーダ回路XDECでメイン
ワード線MWLを介してメモリブロックLMBの複数個のメモ
リブロックMBに配置されたワードデコーダ回路WDECのう
ちの1つを選択し、この選択されたワードデコーダ回路
WDECでメモリセルアレイMAYの第1ワード線WL1及び第2
ワード線WL2を選択する。つまり、SRAM1は、第1ワード
線WL1及び第2ワード線WL2をその延在方向に複数個分割
し、この複数個に分割されたうちの1組の第1ワード線
WL1及び第2ワード線WL2をワードデコーダ回路WDEC及び
Xデコーダ回路XDECで選択する、デバイデッドワードラ
イン方式を採用する。 また、SRAM1は、前記第4図及び第6図に示すよう
に、前記ワードデコーダ回路WDECの一端側に配置された
2個のうちの一方のメモリセルアレイMAYを延在する第
1ワード線WL1及び第2ワード線WL2を第2サブワード線
SWL2を介してワードデコーダ回路WDECに接続し、他方の
メモリセルアレイMAYを延在する第1ワード線WL1及び第
2ワード線WL2を第1サブワード線SWL1を介してワード
デコーダ回路WDECに接続する。つまり、SRAM1は、メモ
リセルアレイMAYにそれ毎に分割されたワード線WL及び
分割された複数本のワード線WL間を接続するサブワード
線SWLを配置する、ダブルワードライン方式を採用す
る。 このように、(A−9)メモリセルアレイMAYに配列
されたメモリセルMCがワード線WLを介在させてXデコー
ダ回路XDECに選択されるSRAM1において、Xデコーダ回
路XDECと,このXデコーダ回路XDECにメインワード線MW
Lを介在させて接続されかつ選択される、前記メインワ
ード線MWLの延在方向に配置されたワードデコーダ回路W
DECと、このワードデコーダ回路WDECに第1のワード線W
L(WL1及びWL2)を介在させて、又は第2サブワード線S
WL2、第1のワード線WLの夫々を順次介在させて接続さ
れかつ選択されるメモリセルMCが配列された第1メモリ
セルアレイMAY、及び前記ワードデコーダ回路WDECに前
記第1メモリセルアレイMAY上を第1のワード線WL又は
第2サブワード線SWL2と同一延在方向に延在する第1サ
ブワード線SWL1、第2のワード線WL(WL1及びWL2)の夫
々を順次介在させて接続されかつ選択されるメモリセル
MCが配列された第2メモリセルアレイMAYとを備える。
この構成により、前記Xデコーダ回路XDECで選択され
た、ワードデコーダ回路WDECに接続される第1メモリセ
ルアレイMAYの第1のワード線WL又は第2メモリセルア
レイMYAの第2のワード線WLのみを選択する(立上げ
る)デバイデッドワードライン方式を採用したので、こ
の選択されたワード線WLの充放電々流量を低減し、SRAM
1の低消費電力化を図れる。また、この効果と共に、前
記ワードデコーダ回路WDECで選択される第1メモリセル
アレイMAYの第1のワード線WL、第2メモリセルアレイM
AYの第2のワード線WLの夫々をメモリセルアレイMAY毎
に分割し、第1のワード線WL、第2のワード線WLの夫々
の長さを短くしかつ夫々をサブワード線SWLを介在して
ワードデコーダ回路WDECに接続したダブルワードライン
方式を採用したので、サブワード線SWLに相当する分、
ワードデコーダ回路WDECとワード線WLとの間の抵抗値を
低減し、選択されたワード線WLの充放電速度を速め、SR
AM1の動作速度の高速化を図れる。 前記SRAM1のメモリセルアレイMAYの周辺領域に配置さ
れたXデコーダ回路XDEC、Yデコーダ回路YDEC、Yスイ
ッチ回路Y−SW、センスアンプ回路SA、ロード回路LOAD
等は周辺回路を構成する。この周辺回路はメモリセルMC
の情報の書込み動作、情報の保持動作、情報の読出し動
作等を制御する。 前記SRAM1の外部端子BPと前記周辺回路の入力段回
路、出力段回路の夫々との間には静電気破壊防止回路が
配置される。SRAM1の入力段側の構成は第8図(等価回
路図)に、出力段側の構成は第9図(等価回路図)に夫
々示す。 第8図に示すように、SRAM1の入力段側において、外
部端子(入力用外部端子)BPと入力段回路IIとの間には
静電気破壊防止回路Iが配置される。入力段回路IIはn
チャネルMISFET及びpチャネルMISFETで形成されたCMOS
インバータ回路INCで構成される。静電気破壊防止回路
Iは保護抵抗素子R及びクランプ用MISFETQn1で構成さ
れる。前記保護抵抗素子Rは外部端子BP、入力段回路II
の夫々の間に直列に挿入される。プラスチック用MISFET
Qn1はnチャネルMISFETで構成される。このクランプ用M
ISFETQn1は、保護抵抗素子R、入力段回路IIの夫々の間
に夫々にドレイン領域を接続し、ゲート電極、ソース領
域の夫々を基準電圧Vssに接続し配置される。静電気破
壊防止回路Iは、外部端子BPに入力された過大電流をな
まらせると共に基準電圧Vss側に吸収し、入力段回路II
の静電気破壊を防止できる。 第9図に示すように、SRAM1の出力段側において、外
部端子(出力用外部端子)BPと出力段回路IVとの間には
静電気破壊防止回路IIIが配置される。出力段回路IV
は、出力用nチャネルMISFETQn2、Qn3、抵抗素子R、n
チャネルMISFETQn6、CMOSインバータ回路OUTCで構成さ
れる。出力段回路IVの出力用nチャネルMISFETQn2のド
レイン領域、Qn3のソース領域の夫々は外部端子BPに接
続される。出力用nチャネルMISFETQn2のゲート電極は
入出力データ信号D、ソース領域は基準電圧Vssの夫々
が印加される。出力用nチャネルMISFETQn3のゲート電
極は入出力データ信号D、ドレイン領域は電源電圧Vcc
の夫々が印加される。この出力用nチャネルMISFETQn2
のドレイン領域及びQn3のソース領域には直列に接続さ
れた抵抗素子R、並列に接続されたnチャネルMISFETQn6
の夫々を介してCMOSインバータ回路OUTCが接続される。
nチャネルMISFETQn6は、ドレイン領域を前記出力用n
チャネルMISFETQn2のドレイン領域及びQn3のソース領域
に接続し、ゲート電極、ソース領域の夫々を基準電圧Vs
sに接続する。静電気破壊防止回路IIIは、クランプ用MI
SFETQn4、Qn5及びバイポーラトランジスタBiTで構成さ
れる。この静電気破壊防止回路IIIのクランプ用MISFETQ
n4、Qn5の夫々はnチャネル型で構成される。クランプ
用MISFETQn4のドレイン領域及びQn5のソース領域は、外
部端子BP、出力段回路IVの出力用nチャネルMISFETQn2
のドレイン領域及びQn3のソース領域の夫々の間に配置
されかつ夫々に接続される。クランプ用MISFETQn4のゲ
ート電極、ソース領域の夫々は基準電圧Vssに接続され
る。クランプ用MISFETQn5のゲート電極は基準電圧Vss、
ドレイン領域は電源電圧Vccに夫々接続される。バイポ
ーラトランジスタBiTはnpn型で構成される。バイポーラ
トランジスタBiTのエミッタ領域は外部端子BP、クラン
プ用MISFETQn4のドレイン領域及びQn5のソース領域の夫
々の間に配置され夫々に接続される。ベース領域には入
出力データ信号Dが印加される。エミッタ領域には電源
電圧Vccが接続される。この静電気破壊防止回路IIIは、
外部端子BPに入力された過大電流を基準電圧Vss側に又
は電源電圧Vcc側に吸収し、出力段回路IVの静電気破壊
を防止できる。 次に、前記SRAM1のメモリセルMC及びメモリセルアレ
イMAYの具体的構造について説明する。メモリセルMCの
完成状態の平面構造は第2図(平面図)に、製造プロセ
ス中の各製造工程毎の平面構造は第10図乃至第14図(平
面図)に夫々示す。メモリセルMCの完成状態の断面構造
は第1図(第2図のI−I切断線で切った断面図)に示
す。また、メモリセルアレイMAYにおいて、製造プロセ
ス中の各製造工程で形成される層の平面構造を第15図乃
至第20図(平面図)で示す。 第1図及び第2図に示すように、SRAM1は単結晶珪素
からなるn-型半導体基板1で構成される。このn-型半
導体基板1の一部の領域の主面部にはp-型ウエル領域
2が構成される。n-型半導体基板1の他の領域の主面
部にはn-型ウエル領域3が構成される(第21図参
照)。p-型ウエル領域2はnチャネルMISFETQnの形成
領域つまりメモリセルアレイMAYの形成領域及び周辺回
路の一部の領域において構成される。n-型ウエル領域
3はpチャネルMISFETQpの形成領域つまり周辺回路の他
の領域において構成される。 前記p-型ウエル領域2の非活性領域の主面上には素
子分離絶縁膜(フィールド酸化膜)4が構成される。ま
た、p-型ウエル領域2の非活性領域の主面部、つまり
素子分離絶縁膜4下にはp型チャネルストッパ領域5が
構成される。同様に、n-型ウエル領域3の非活性領域
の主面上には素子分離絶縁膜4が構成される(第21図参
照)。n-型ウエル領域3の非活性領域の主面部は、p-
型ウエル領域2に比べて反転領域が発生しにくく、素子
分離が確実に行えるので、製造プロセスを簡単化するた
めに基本的にチャネルストッパ領域は設けない。 前記SRAM1の1個のメモリセルMCはp-型ウエル領域2
の活性領域の主面に構成される。メモリセルMCのうち、
2個の駆動用MISFETQd1、Qd2の夫々は、第1図、第2
図、第10図及び第16図に示すように、素子分離絶縁膜4
で周囲を規定された領域内において、p-型ウエル領域
2の主面に構成される。駆動用MISFETQd1、Qd2の夫々
は、主にp-型ウエル領域2、ゲート絶縁膜6、ゲート
電極7、ソース領域及びドレイン領域で構成される。 前記駆動用MISFETQd1、Qd2の夫々はゲート長(Lg)方
向と列方向(ワード線WLの延在方向又はX方向)とを一
致させ配置される。前記素子分離絶縁膜4(及びp型チ
ャネルストッパ領域5)は主にこの駆動用MISFETQd1、Q
d2の夫々のゲート幅(Lw)方向を規定する位置に構成さ
れる。 前記p-型ウエル領域2は駆動用MISFETQd1、Qd2の夫
々のチャネル形成領域を構成する。 ゲート電極7は活性領域においてp-型ウエル領域2
のチャネル形成領域上にゲート絶縁膜6を介して構成さ
れる。ゲート電極7の一端側は、少なくとも製造プロセ
スにおけるマスク合せ余裕寸法に相当する分、素子分離
絶縁膜4上を行方向に突出する。駆動用MISFETQd1のゲ
ート電極7の他端側は素子分離絶縁膜4上を介して駆動
用MISFETQd2のドレイン領域上まで行方向に突出する。
同様に、駆動用MISFETQd2のゲート電極7の他端側は素
子分離絶縁膜4上を介して駆動用MISFETQd1のドレイン
領域上まで行方向に突出する。 ゲート電極7は、第1層目のゲート材形成工程で形成
され、例えば単層構造の多結晶珪素膜で形成される。こ
の多結晶珪素膜には抵抗値を低減するn型不純物例えば
P(又はAs)が導入される。単層構造で構成されるゲー
ト電極7は、その膜厚を薄膜化できるので、上層の導電
層の下地となる層間絶縁膜の表面の平担化を図れる。 ソース領域、ドレイン領域の夫々は低い不純物濃度の
n型半導体領域10及びその主面部に設けられた高い不純
物濃度のn+型半導体領域11で構成される。この不純物
濃度が異なる2種類のn型半導体領域10、n+型半導体
領域11の夫々は、前記ゲート電極7のゲート長方向の側
部において、このゲート電極7(正確にはゲート電極7
と後述するサイドウォールスペーサ9)に対して自己整
合で形成される。つまり、駆動用MISFETQd1、Qd2の夫々
のソース領域及びドレイン領域は所謂2重ドレイン(DD
D:Double Diffused Drain)構造で構成される。この2
重ドレイン構造のソース領域、ドレイン領域の夫々は、
-型ウエル領域2の活性領域の主面部において、第10
図に符号DDDを付して示す一点鎖線で囲まれた領域内に
構成される。 前記ソース領域、ドレイン領域の夫々はn型半導体領
域10をn型不純物例えばPで形成する。n+型半導体領
域11は、前記Pに比べて拡散速度が遅いn型不純物、例
えばAsで形成する。製造プロセスにおいて、同一マスク
を使用して同一製造工程で2種類のn型不純物を導入し
た場合、n+型半導体領域11、n型半導体領域10の夫々
の拡散距離は2種類のn型不純物の夫々の拡散速度に律
則される。2重ドレイン構造を採用する駆動用MISFETQd
1、Qd2の夫々において、n+型半導体領域11とチャネル
形成領域との間のn型半導体領域10のゲート長方向の実
質的な寸法は、n型半導体領域10の拡散距離からn+
半導体領域11の拡散距離を差し引いた寸法に相当する。
このn型半導体領域10は、ゲート長方向の実質的な寸法
が後述するLDD(Lightly Doped Drain)構造の低い不純
物濃度のn型半導体領域(17)のゲート長方向の寸法に
比べて小さく、しかもLDD構造の低い不純物濃度のn型
半導体領域(17)に比べて不純物濃度が高い。つまり、
駆動用MISFETQd1、Qd2の夫々は、ソース領域−ドレイン
領域間の電流経路において、n型半導体領域10に付加さ
れる寄生抵抗がLDD構造のn型半導体領域(17)に比べ
て小さいので、後述するLDD構造を採用する転送用MISFE
TQt1、Qt2の夫々に比べて駆動能力(ドライバビリテ
ィ)が高い。 前記ゲート電極7のゲート長方向の側壁にはサイドウ
ォールスペーサ9が構成される。サイドウォールスペー
サ9は、ゲート電極7に対して自己整合で形成され、例
えば酸化珪素膜等の絶縁膜で形成される。 前記ゲート電極7上部の上層の導電層(13)が配置さ
れた領域には絶縁膜8A、8の夫々が順次積層される。上
側の絶縁膜8は、主に下層のゲート電極7、上層の導電
層(13)の夫々を電気的に分離し、例えば酸化珪素膜で
形成される。下側の絶縁膜8Aは、ゲート電極7の表面の
酸化を防止する酸化マスクとして構成され、例えば窒化
珪素膜で形成される。 前記メモリセルMCは第10図に符号MCを付けて二点鎖線
で囲まれた平面形状が長方形状で規定される領域内にお
いて配置される。メモリセルMCの一方の駆動用MISFETQd
1の平面形状はメモリセルMCの中心点CP(長方形状の対
角線の交点)に対する駆動用MISFETQd2の平面形状の点
対称で構成される。なお、前記中心点CPは、説明の便宜
上示される点であり、SRAM1のメモリセルMCに実際に形
成した点ではない。 第16図に示すように、メモリセルアレイMAYでのメモ
リセルMCの配列において、メモリセルMCの駆動用MISFET
Qd1、Qd2の夫々の平面形状は、列方向に隣接する他のメ
モリセルMCとの間のY1-Y3軸又はY2-Y4軸に対する、前記
他のメモリセルMCの駆動用MISFETQd1、Qd2の夫々の平面
形状の線対称で構成される。同様に、メモリセルMCの駆
動用MISFETQd1、Qd2の夫々の平面形状は、行方向に隣接
する他のメモリセルMCとの間のX1-X2軸又はX3-X4軸に対
する、前記他のメモリセルMCの駆動用MISFETQd1、Qd2の
夫々の平面形状の線対称で構成される。つまり、メモリ
セルMCの駆動用MISFETQdは列方向、行方向の夫々におい
て線対称の形状で構成される。 列方向に配列されたメモリセルMCの駆動用MISFETQdの
うち、隣接するメモリセルMCの駆動用MISFETQdの夫々の
互いに向い合うソース領域は一体に構成される。つま
り、隣接する一方のメモリセルMCの駆動用MISFETQdのソ
ース領域で他方のメモリセルMCの駆動用MISFETQdのソー
ス領域を構成し、駆動用MISFETQdのソース領域の占有面
積を縮小する。また、一方のメモリセルMCの駆動用MISF
ETQdのソース領域とそれと向い合う他方のメモリセルMC
の駆動用MISFETQdのソース領域との間には素子分離絶縁
膜4を介在しないので、この素子分離絶縁膜4に相当す
る分、メモリセルMCの占有面積を縮小できる。 前記メモリセルMCの2個の転送用MISFETQt1、Qt2の夫
々は、第1図、第2図、第11図及び第17図に示すよう
に、素子分離絶縁膜4で周囲を規定された領域内におい
て、p-型ウエル領域2の主面に構成される。転送用MIS
FETQt1、Qt2の夫々は、主にp-型ウエル領域2、ゲート
絶縁膜12、ゲート電極13、ソース領域及びドレイン領域
で構成される。 前記転送用MISFETQt1、Qt2の夫々はゲート長方向と行
方向(相補性データ線DLの延在方向又はY方向)とを一
致させ配置される。すなわち、転送用MISFETQt1、Qt2の
夫々のゲート長方向と駆動用MISFETQd1、Qd2のゲート長
方向とはほぼ直角に交差する。前記素子分離絶縁膜4
(及びp型チャネルストッパ領域5)は主にこの転送用
MISFETQt1、Qt2の夫々のゲート幅(Lw)方向を規定する
位置に構成される。 前記p-型ウエル領域2は転送用MISFETQt1、Qt2の夫
々のチャネル形成領域を構成する。 ゲート電極13は活性領域においてp-型ウエル領域2
のチャネル形成領域上にゲート絶縁膜12を介して構成さ
れる。ゲート電極13は、第2層目のゲート材形成工程で
形成され、例えば多結晶珪素膜13A及びその上に高融点
金属珪化膜13Bを設けた積層構造(ポリサイド構造)で
構成される。下層の多結晶珪素膜13Aには抵抗値を低減
するn型不純物例えばP(又はAs)が導入される。上層
の高融点金属珪化膜13Bは例えばWSix(xは例えば2)
で形成される。このゲート電極13は、上層の高融点金属
珪化膜13Bの比抵抗値が下層の多結晶珪素膜13Aに比べて
小さいので、信号伝達速度の高速化を図れる。また、ゲ
ート電極13は、多結晶珪素膜13A及び高融点金属珪化膜1
3Bの積層構造で構成され、合計の断面々積を増加し、抵
抗値を低減できるので、信号伝達速度の高速化を図れ
る。なお、前記ゲート電極13の上層の高融点金属珪化膜
13Bは前記WSixの他にMoSix、TiSix又はTaSixを使用して
もよい。 前記ゲート電極13のゲート幅寸法は前記駆動用MISFET
Qdのゲート電極7のゲート幅寸法に比べて小さく構成さ
れる。すなわち、転送用MISFETQtは駆動用MISFETQdに比
べて駆動能力を小さく構成し、βレシオを稼ぐことがで
きるので、メモリセルMCは情報蓄積ノード領域に記憶さ
れた情報を安定に保持できる。 ソース領域、ドレイン領域の夫々は高い不純物濃度の
+型半導体領域18及びそれとチャネル形成領域との間
に設けられた低い不純物濃度のn型半導体領域17で構成
される。この不純物濃度が異なる2種類のうち、n型半
導体領域17はゲート電極13のゲート長方向の側部におい
てこのゲート電極13に対して自己整合で形成される。n
型半導体領域17は、チャネル形成領域とのpn接合部にお
いて不純物濃度勾配が緩くなる、n型不純物例えばPで
形成される。n+型半導体領域18はゲート電極13のゲー
ト長方向の側部においてサイドウォールスペーサ16に対
して自己整合で形成される。n+型半導体領域18は、p-
型ウエル領域2との接合部の深さ(接合深さ:xj)を浅
くできるn型不純物例えばAsで形成される。つまり、転
送用MISFETQt1、Qt2の夫々はLDD構造で構成される。こ
のLDD構造を採用する転送用MISFETQt1、Qt2の夫々は、
ドレイン領域の近傍において電界強度を緩和できるの
で、ホットキャリアの発生量を低減し、経時的なしきい
値電圧の変動を低減できる。 前記サイドウォールスペーサ16はゲート電極13の側壁
にそれに対して自己整合で形成される。サイドウォール
スペーサ13は例えば酸化珪素膜等の絶縁膜で形成され
る。 前記ゲート電極13上部には絶縁膜15が構成される。絶
縁膜15は、主に下層のゲート電極13、上層の導電層(2
3)の夫々を電気的に分離し、例えば酸化珪素膜で形成
される。この絶縁膜15は、前記ゲート電極7の上部に設
けられた絶縁膜8に比べて厚い膜厚で形成される。 前記転送用MISFETQt1の一方のソース領域又はドレイ
ン領域は、第11図に示すように、駆動用MISFETQd1のド
レイン領域に一体に構成される。転送用MISFETQt1、駆
動用MISFETQd1の夫々はゲート長方向を交差させている
ので、一体に構成された部分を中心に、駆動用MISFETQd
1の活性領域は列方向(ゲート長方向)に向って、転送
用MISFETQt1の活性領域は行方向(ゲート長方向)に向
って夫々形成される。すなわち、転送用MISFETQt1、駆
動用MISFETQd1の夫々の活性領域は平面形状がほぼL字
形状で構成される。同様に、前記転送用MISFETQt2の一
方のソース領域又はドレイン領域は、駆動用MISFETQd2
のドレイン領域に一体に構成される。すなわち、転送用
MISFETQt2、駆動用MISFETQd2の夫々の活性領域は平面形
状がほぼL字形状で構成される。 前記転送用MISFETQt1、Qt2の夫々の平面形状は、メモ
リセルMC内において、前記駆動用MISFETQd1、Qd2の夫々
と同様に、中心点CPに対して点対称で構成される。すな
わち、第11図に示すように、メモリセルMCは、転送用MI
SFETQt1及びそれに一体化された駆動用MISFETQd1、転送
用MISFETQt2及びそれに一体化された駆動用MISFETQd2の
夫々を中心点CPに対して点対称で構成する(メモリセル
内点対称)。メモリセルMCは、転送用MISFETQt1、Qt2の
夫々の間に駆動用MISFETQd1及びQd2を配置し、この駆動
用MISFETQd1、Qd2の夫々を向い合せて配置する。つま
り、メモリセルMCの転送用MISFETQt1及び駆動用MISFETQ
d1、転送用MISFETQt2及び駆動用MISFETQd2の夫々は、駆
動用MISFETQd1、Qd2の夫々の間の離隔寸法のみで離隔寸
法を律則する。この離隔領域には素子分離絶縁膜4及び
p型チャネルストッパ領域5が配置される。 第17図に示すように、メモリセルアレイMAYでのメモ
リセルMCの配列において、メモリセルMCの転送用MISFET
Qt1、Qt2の夫々の平面形状は、列方向に隣接する他のメ
モリセルMCとの間のY1-Y3軸又はY2-Y4軸に対する、前記
他のメモリセルMCの転送用MISFETQt1、Qt2の夫々の平面
形状の線対称で構成される。同様に、メモリセルMCの転
送用MISFETQt1、Qt2の夫々の平面形状は、行方向に隣接
する他のメモリセルMCとの間のX1-X2軸又はX3-X4軸に対
する、前記他のメモリセルMCの転送用MISFETQt1、Qt2の
夫々の平面形状の線対称で構成される。つまり、メモリ
セルMCの転送用MISFETQtは列方向、行方向の夫々におい
て線対称の形状で構成される。 行方向に配列されたメモリセルMCの転送用MISFETQtの
うち、隣接するメモリセルMCの転送用MISFETQtの夫々の
互いに向い合う他方のドレイン領域又はソース領域は一
体に構成される。つまり、隣接する一方のメモリセルMC
の転送用MISFETQtの他方のドレイン領域又はソース領域
で他方のメモリセルMCの転送用MISFETQtの他方のドレイ
ン領域又はソース領域を構成し、転送用MISFETQtの他方
のドレイン領域又はソース領域の占有面積を縮小する。
また、一方のメモリセルMCの転送用MISFETQtの他方のド
レイン領域又はソース領域とそれと向い合う他方のメモ
リセルMCの転送用MISFETQtの他方のドレイン領域又はソ
ース領域との間には素子分離絶縁膜4を介在しないの
で、この素子分離絶縁膜4に相当する分、メモリセルMC
の占有面積を縮小できる。 前記第11図、第15図乃至第17図の夫々に示すように、
メモリセルアレイMAにおいて、列方向及び行方向に隣接
する4個のメモリセルMCの一部の活性領域は一体に構成
され、平面形状がリング形状で構成される。具体的に
は、第15図に示すように、例えば座標(X1,Y1)を中心
とし、列方向に配列されかつ隣接する2個のメモリセル
MC及びこの2個のメモリセルMCと行方向に配列されかつ
隣接する2個のメモリセルMC、合計4個のメモリセルMC
において、4個のメモリセルMCの夫々の一方の転送用MI
SFETQt及び一方の駆動用MISFETQd、合計4個の転送用MI
SFETQt及び4個の駆動用MISFETQdの活性領域を一体に構
成し、リング形状の活性領域が構成される(一部を塗り
つぶした領域)。換言すれば、前記4個の転送用MISFET
Qt、4個の駆動用MISFETQdの夫々(合計8個のMISFET)
は、互いに向い合うソース領域又はドレイン領域を一体
に構成し、直列接続されたリング形状で構成される。つ
まり、列方向、行方向の夫々に隣接する4個のメモリセ
ルMCにおいて、メモリセルMCの一方の転送用MISFETQt及
び駆動用MISFETQdで構成される一方のL字形状の活性領
域を互いに連続させ、かつ活性領域の延在する方向(ゲ
ート長方向)に終端がなく、活性領域のパターンが閉じ
るリング形状で構成される。リング形状の活性領域の互
いに対向する内枠側、外枠側の夫々(転送用MISFETQt、
駆動用MISFETQdの夫々のゲート幅方向を規定する領域)
は素子分離絶縁膜4及びp型チャネルストッパ領域5で
規定される。前記4個のメモリセルMCの夫々の転送用MI
SFETQtはゲート長方向を行方向に一致させ、駆動用MISF
ETQdはゲート長方向を列方向に一致させているので、前
記リング形状は平面方形状(長方形状)で構成される。 前記リング形状で構成された活性領域は列方向に同一
形状でかつ同一ピッチで複数個配列され、列方向に隣接
する活性領域は素子分離絶縁膜4を介して互いに離隔さ
れる。このリング形状の活性領域の行方向に隣接する次
段のリング形状の活性領域は、前段の配列と同様に、列
方向に同一形状でかつ同一ピッチで複数個配列されると
共に、前段の配列に対して列方向に2分の1ピッチだけ
ずらして配列される。つまり、前記リング形状の活性領
域は、メモリセルアレイMAYにおいて、第15図に示す千
鳥り配列となる。 メモリセルアレイMAYの終端、つまりメモリセルアレ
イMAYの周辺回路との境界領域となる周辺において、前
記リング形状の活性領域の平面形状には、第15図に示す
ように、余裕寸法Lが確保される。メモリセルアレイMA
Yの終端のリング形状の活性領域は、メモリセルアレイM
AYの中央部分に配列されたリング形状の活性領域のほぼ
2分の1の半リング形状で構成される。この半リング形
状の活性領域は、単純にレイアウトルールに基き形成し
た場合には、同第15図に示すように、隣接するメモリセ
ルMCとの共用の領域(例えばソース線又は相補性データ
線DLとの接続領域)を含む点線Eで示す形状で形成され
る。メモリセルアレイMAYの終端の半リング形状の活性
領域は、その延在方向(ゲート長方向)に終端が存在
し、活性領域のパターンが閉じていないので、この領域
に前記点線Eで示す形状よりも大きくなる前記余裕寸法
Lが付加される。この余裕寸法Lは、製造プロセスにお
いて素子分離絶縁膜4を形成した際に発生するバーズビ
ークのゲート長方向の寸法に相当する寸法、又はそれ以
上の寸法である。 前記メモリセルMCの転送用MISFETQt1、Qt2の夫々のゲ
ート電極13は、前記第1図、第2図、第11図及び第17図
に示すように、そのゲート幅方向において、ワード線
(WL)13に接続される。ワード線13は、ゲート電極13と
一体に構成され、同一導電層で構成される。メモリセル
MCのうち、転送用MISFETQt1のゲート電極13には第1ワ
ード線(WL1)13が接続され、第1ワード線13は第7図
に示すように素子分離絶縁膜4上を列方向に実質的に直
線で延在する。転送用MISFETQt2のゲート電極13には第
2ワード線(WL2)13が接続され、第2ワード線13は同
第17図に示すように列方向に実質的に直線で延在する。
つまり、1個のメモリセルMCには、互いに離隔し、かつ
同一列方向に平行に延在する2本の第1ワード線13及び
第2ワード線13が配置される。メモリセルアレイMAYに
おいて、前記第1ワード線13及び第2ワード線13の平面
形状は、前述のY1-Y3軸、Y2-Y4軸の夫々に対して、列方
向に線対称で構成される。また、第1ワード線13及び第
2ワード線13の平面形状は、X1-X2軸、X3-X4軸の夫々に
対して、行方向に線対称で構成される。 前記第1ワード線(WL1)13は、第1図、第2図及び
第11図に示すように、メモリセルMCの駆動用MISFETQd1
のゲート電極7のゲート幅方向の素子分離絶縁膜4上に
突出する部分と交差する。同様に、第2ワード線(WL
2)は、駆動用MISFETQd2のゲート電極7のゲート幅方向
の素子分離絶縁膜4上に突出する部分と交差する。 また、前記メモリセルMCに配置された第1ワード線
(WL1)13、第2ワード線(WL2)13の夫々の間には基準
電圧線(ソース線:Vss)13が配置される。基準電圧線13
は、メモリセルMCにおいて1本配置され、メモリセルMC
の駆動用MISFETQd1及びQd2に共通のソース線として構成
される。基準電圧線13は、前記ワード線13と同一導電層
で構成され、このワード線13と離隔し、かつ素子分離絶
縁膜4上を列方向に実質的に直線で平行に延在する。メ
モリセルアレイMAYにおいて、基準電圧線13の平面形状
は、Y1-Y3軸、Y2-Y4軸の夫々に対して、列方向に線対称
で構成される。また、基準電圧線13の平面形状は、X1-X
2軸、X3-X4軸の夫々に対して、行方向に線対称で構成さ
れる。 前記基準電圧線13は、第1図、第2図及び第11図に示
すように、メモリセルMCの駆動用MISFETQd1、Qd2の夫々
のゲート電極7のゲート幅方向の素子分離絶縁膜4上に
突出する部分と交差する。 前記基準電圧線13は、第1図、第2図、第11図及び第
17図に示すように、駆動用MISFETQd1、Qd2の夫々のソー
ス領域(n+型半導体領域11)に接続される。基準電圧
線13はソース領域上のゲート絶縁膜12と同一層の絶縁膜
12に形成された接続孔14を通して接続される。基準電圧
線13は下層の多結晶珪素膜13Aに形成された接続孔14及
び前記絶縁膜12に形成された接続孔14の夫々を通して上
層の高融点金属珪化膜13Bをソース領域であるn+型半導
体領域11に直接々続する。 このように、(A−1)ワード線(WL)13で制御され
る転送用MISFETQt及び駆動用MISFETQdでメモリセルMCが
構成されたSRAM1において、前記メモリセルMCの駆動用M
ISFETQdのゲート電極7、転送用MISFETQtのゲート電極1
3及びワード線13の夫々を異なる導電層で構成し、前記
駆動用MISFETQd、転送用MISFETQtの夫々を互いにゲート
長方向を交差させて配置し、前記ワード線13を駆動用MI
SFETQdのゲート電極7のゲート長方向に延在させ、かつ
この駆動用MISFETQdのゲート電極7の一部に交差させ
る。この構成により、前記メモリセルMCの駆動用MISFET
Qdの占有面積、前記ワード線13の占有面積の夫々の一部
を重ね合せ、この重ね合せた領域に相当する分、駆動用
MISFETQdのゲート幅方向においてメモリセルMCの占有面
積を縮小できるので、SRAM1の集積度を向上できる。 また、(A−2)前記構成(A−1)に加えて、ワー
ド線13は多結晶珪素膜13A及びその上部に設けられた高
融点金属珪化膜13Bで形成された積層構造(複合膜)で
構成され、駆動用MISFETQdのゲート電極7は多結晶珪素
膜の単層構造(単層膜)で構成される。この構成によ
り、前記効果の他に、前記積層構造は前記多結晶珪素膜
の単層構造に比べて比抵抗値が小さく(多結晶珪素膜に
比べて高融点金属珪化膜13Bの比抵抗値が小さく)、ワ
ード線13の抵抗値を低減できるので、メモリセルMCの情
報書込み動作及び情報読出し動作を速め、SRAM1の動作
速度の高速化を図れる。さらに、前記積層構造は前記多
結晶珪素膜の単層構造に比べ断面々積を増加し、ワード
線13の抵抗値を低減できるので、同様に、SRAM1の動作
速度の高速化を図れる。 また、(A−3)ワード線(WL)13で制御される2個
の転送用MISFETQtでメモリセルMCが構成されたSRAM1に
おいて、前記メモリセルMCの2個の転送用MISFETQt1の
ゲート電極13、転送用MISFETQt2のゲート電極13の夫々
に2本の第1ワード線(WL)13、第2ワード線(WL2)1
3の夫々を接続する。この構成により、前記メモリセルM
Cの2個の転送用MISFETQt1のゲート電極13、転送用MISF
ETQt2のゲート電極13の夫々に2本の第1ワード線13、
第2ワード線13の夫々を接続するだけで、2個の転送用
MISFETQt1のゲート電極13、転送用MISFETQt2のゲート電
極13の夫々の間を接続するメモリセルMC内のワード線13
の引き回し(メモリセル当り1本のワード線の場合)を
排除できるので、前記2本の第1ワード線13、第2ワー
ド線13の夫々をほぼ直線で延在しかつメモリセルアレイ
MAYでの長さを短くし、第1ワード線13、第2ワード線1
3の夫々の抵抗値を低減できる。この結果、メモリセルM
Cの情報の書込み動作及び読出し動作を速め、SRAM1の動
作速度の高速化を図れる。 また、(A−4)ワード線(WL)13で制御される2個
の転送用MISFETQt及び基準電圧線13(ソース線:Vss)に
接続される2個の駆動用MISFETQdでメモリセルMCが構成
されたSRAM1において、前記メモリセルMCの2個の転送
用MISFETQt1、Qt2の夫々のゲート電極13の夫々に、互い
に離隔しかつ同一方向に延在する2本の第1ワード線
(WL1)13、第2ワード線(WL2)13の夫々を接続し、こ
の2本の第1ワード線13、第2ワード線13の夫々で規定
された領域内に前記2個の駆動用MISFETQd1及びQd2を配
置すると共に前記基準電圧線13を配置する。この構成に
より、前記構成(A−3)の効果の他に、メモリセルMC
内のワード線13の引き回しが排除されたことで、メモリ
セルM内の2本の第1ワード線13、第2ワード線13の夫
々の間の空領域(メモリセルMCの中央部)に基準電圧線
13を配置できる。この結果、2個の駆動用MISFETQd1、Q
d2の夫々のソース領域と基準電圧線13との接続距離を短
縮し、駆動用MISFETQd1、Qd2の夫々のソース領域の電位
の浮きを低減できるので、メモリセルMCの情報保持の安
定性を向上し、SRAM1の動作上の信頼性を向上できる。
また、前記メモリセルMCの2個の駆動用MISFETQd1、Qd2
の夫々の間に1本の基準電圧線13を配置し、1本の基準
電圧線13を駆動用MISFETQd1、Qd2の夫々に共通配線とし
て使用するので、1本の基準電圧線13に相当する分、メ
モリセルMCの占有面積を縮小し、SRAM1の集積度を向上
できる。 また、(A−5)前記構成(A−4)の前記2本のワ
ード線(WL1,WL2)13、基準電圧線13の夫々は同一導電
層で構成され、かつ同一列方向に延在させる。この構成
により、前記基準電圧線13、駆動用MISFETQdのソース領
域(n+型半導体領域11)の夫々を異なる導電層で構成
し、駆動用MISFETQdの占有面積内に基準電圧線13を延在
できるので、基準電圧線13の占有面積、、基準電圧線
(ソース線)と駆動用MISFETQdとの素子分離領域(素子
分離絶縁膜4)の夫々に相当する分、メモリセルMCの占
有面積を縮小でき、SRAM1の集積度を向上できる。 また、(A−6)ワード線(WL)13で制御される2個
の転送用MISFETQt及び2個の駆動用MISFETQdでメモリセ
ルMCが構成されたSRAM1において、前記メモリセルMCの
転送用MISFETQt1のゲート電極13に第1ワード線(WL1)
13を接続すると共に、転送用MISFETQt2のゲート電極13
に前記第1ワード線13と離隔しかつ同一方向に延在する
第2ワード線(WL2)13を接続し、前記第1ワード線1
3、第2ワード線13の夫々の間に、前記転送用MISFETQt1
の一方の半導体領域にドレイン領域が接続された駆動用
MISFETQd1及び転送用MISFETQt2の一方の半導体領域にド
レイン領域が接続された駆動用MISFETQd2を配置し、前
記メモリセルMCの中心点CPに対して、転送用MISFETQt1
及び駆動用MISFETQd1の平面形状を、転送用MISFETQt2及
び駆動用MISFETQd2の平面形状の点対称で構成する。こ
の構成により、前記メモリセルMC内、特に転送用MISFET
Qt1と転送用MISFETQt2との間、駆動用MISFETQd1と駆動
用MISFETQd2との間の夫々において、フォトリソグラフ
ィ技術の露光中の回折現象(ハレーション)、エッチン
グ液の回り込み等、製造プロセスの条件を均一化でき、
各素子の寸法のばらつきを低減できるので、各素子の寸
法を縮小してメモリセルMCの占有面積を縮小し、SRAM1
の集積度を向上できる。 また、(A−7)前記構成(A−6)の転送用MISFET
Qt1、Qt2の夫々のゲート幅寸法は、駆動用MISFETQd1、Q
d2の夫々のゲート幅寸法に比べて小さく構成される。こ
の構成により、前記メモリセルMC内の転送用MISFETQt1
及び駆動用MISFETQd1と転送用MISFETQt2及び駆動用MISF
ETQd2との間の離隔寸法を駆動用MISFETQd1、Qd2の夫々
の素子分離領域の寸法で一義的に律則し、前記離隔寸法
から無駄な寸法(駆動用MISFETQdのゲート幅寸法と転送
用MISFETQtのゲート幅寸法との差に相当する空領域)を
排除できるので、メモリセルMCの占有面積を縮小し、SR
AM1の集積度を向上できる。 また、(A−8)転送用MISFETQt及び基準電圧線(ソ
ース線)13が接続された駆動用MISFETQdでメモリセルMC
が構成されたSRAM1において、前記メモリセルMCの駆動
用MISFETQdのゲート電極7、基準電圧線13の夫々を異な
る導電層で構成し、前記基準電圧線13を前記駆動用MISF
ETQdのゲート電極7のゲート長方向に延在させ、かつこ
の駆動用MISFETQdのゲート電極7の一部に交差させる。
この構成により、前記メモリセルMCの駆動用MISFETQdの
占有面積、前記基準電圧線13の占有面積の夫々の一部を
重ね合せ、この重ね合せた領域に相当する分、駆動用MI
SFETQdのゲート幅方向においてメモリセルMCの占有面積
を縮小できるので、SRAM1の集積度を向上できる。 また、(A−13)前記構成(A−6)のメモリセルMC
は、前記第1ワード線(WL)13及び第2ワード線(WL)
13の延在する列方向に配列された隣接する他の第1のメ
モリセルMCとの間の前記第1及び第2ワード線13と交差
する第1軸(Y1-Y3軸又はY2-Y4軸)を中心に、前記第1
のメモリセルMCの平面形状に線対称の平面形状で構成さ
れ、前記メモリセルMCは、前記第1及び第2ワード線13
の延在する列方向と交差する行方向に配列された隣接す
る他の第2のメモリセルMCとの間の前記第1及び第2ワ
ード線13に平行な第2軸(X1-X2軸又はX3-X4軸)を中心
に、前記第2のメモリセルMCの平面形状に線対称の平面
形状で構成される。この構成により、前記メモリセルMC
の転送用MISFETQt、駆動用MISFETQdの夫々の一方の半導
体領域を、隣接する第1のメモリセルMC、第2のメモリ
セルMCの夫々のそれと兼用し、メモリセルMCの占有面積
を縮小できるので、SRAM1の集積度を向上できる。さら
に、前記メモリセルMC、隣接する第1のメモリセルMC、
第2のメモリセルMCの夫々において、フォトリソグラフ
ィ技術の露光中の回折現象、エッチング液の回り込み
等、製造プロセスの条件を均一化し、各素子の寸法のば
らつきを低減できるので、各素子の寸法を縮小してメモ
リセルMCの占有面積を縮小し、よりSRAM1の集積度を向
上できる。 また、(B−1)転送用MISFETQt及び駆動用MISFETQd
でメモリセルMCが構成されるSRAM1において、前記メモ
リセルMCの転送用MISFETQtのゲート電極13を前記駆動用
MISFETQdのゲート電極7の上層にそれに比べて厚い膜厚
で構成する。この構成により、前記メモリセルMCの転送
用MISFETQt、駆動用MISFETQdの夫々の領域を重ね合せら
れる(Qdのゲート電極7とQtのゲート電極13に一体化さ
れたワード線13と重ね合せられる)ので、メモリセルMC
の占有面積を縮小し、SRAM1の集積度を向上できると共
に、駆動用MISFETQdのゲート電極(メモリセルの最下
層)7の膜厚を薄くし、上層の段差形状の成長を低減
し、平担化できるので、上層配線(ゲート電極13、ワー
ド線13、基準電圧線13の夫々又はその上層配線)の断線
不良等を低減し、SRAM1の電気的信頼性を向上できる。 また、(B−2)転送用MISFETQt及び駆動用MISFETQd
で構成されるメモリセルMCがワード線(WL)13、データ
線(DL:33)の夫々に接続されるSRAM1において、前記メ
モリセルMCの転送用MISFETQtのゲート電極13、前記ワー
ド線13の夫々を同一層で、かつ前記駆動用MISFETQdのゲ
ート電極7の上層にそれに比べて厚い膜厚で構成する。
この構成により、前記構成(B−1)の効果の他に、前
記ワード線13の断面々積を増加し、このワード線13の抵
抗値を低減できるので、メモリセルMCの情報書込み動作
及び情報読出し動作を速め、SRAM1の動作速度の高速化
を図れる。 また、(B−3)前記構成(B−1)又は(B−2)
の駆動用MISFETQdのゲート電極7は多結晶珪素膜の単層
構造で構成し、前記転送用MISFETQtのゲート電極13は多
結晶珪素膜13A及びその上部に設けられた高融点金属珪
化膜13Bで形成された積層構造で構成される。この構成
により、前記ゲート電極13の積層構造は前記ゲート電極
7の多結晶珪素膜の単層構造に比べて比抵抗値が小さい
ので、よりSRAM1の動作速度の高速化を図れる。 また、(B−4)転送用MISFETQt及び駆動用MISFETQd
で構成されるメモリセルMCがワード線(WL)13、データ
線(DL:33)、基準電圧線(ソース線:Vss)13の夫々に
接続されたSRAM1において、前記メモリセルMCの転送用M
ISFETQtのゲート電極13、前記ワード線13、前記基準電
圧線13の夫々を同一導電層で、かつ前記駆動用MISFETQd
のゲート電極7と異なる層にそれに比べて比抵抗値が小
さい導電層(ポリサイド構造)で構成する。この構成に
より、前記ワード線13、基準電圧線13の夫々の比抵抗値
を低減できる(及び積層構造で膜厚を稼ぎその抵抗値を
低減できる)ので、メモリセルMCの情報書込み動作及び
情報読出し動作を速め、SRAM1の動作速度の高速化を図
れる。 また、(B−5)転送用MISFETQt及び駆動用MISFETQd
でメモリセルMCが構成されるSRAM1において、前記メモ
リセルMCの転送用MISFETQtをLDD構造で構成し、前記駆
動用MISFETQdを2重ドレイン(DDD)構造で構成する。
この構成により、前記メモリセルMCの駆動用MISFETQdの
駆動能力(単位コンダクタンスgm)を転送用MISFETQtの
駆動能力(単位gm)に比べて大きくし、メモリセルMCの
実効的なβレシオを大きくできるので、駆動用MISFETQd
の占有面積を縮小してメモリセルMCの占有面積を縮小で
き、SRAM1の集積度を向上できる。さらに、前記メモリ
セルMCの実効的なβレシオを大きくしたことにより、メ
モリセルMCの情報蓄積ノード領域に保持された情報の安
定性を向上できるので、メモリセルMCの誤動作を低減
し、SRAM1の動作上の信頼性を向上できる。 前記メモリセルMCに配置された容量素子Cは、第1
図、第2図、第12図及び第18図に示すように、主に第1
電極7、誘電体膜21、第2電極23の夫々を順次積層して
構成される。つまり、容量素子Cはスタックド(積層)
構造で構成される。メモリセルMCには主に2個の容量素
子Cが配置され、この2個の容量素子CはメモリセルMC
の情報蓄積ノード領域間に直列に接続され配置される。 前記第1電極7は駆動用MISFETQdのゲート電極(第1
層目のゲート材形成工程で形成された多結晶珪素膜)の
一部で構成される。つまり、メモリセルMCの一方の駆動
用MISFETQd1のゲート電極7は2個のうちの一方の容量
素子Cの第1電極7を構成する。他方の駆動用MISFETQd
2のゲート電極7は他方の容量素子Cの第1電極7を構
成する。 誘電体膜21は前記第1電極(ゲート電極)7上に構成
される。誘電体膜21は、第1電極7以外の領域にも構成
されるが、第1電極7上において、第1ワード線(WL
1)13、基準電圧線13の夫々で規定される領域、及び第
2ワード線(WL2)13、基準電圧線13の夫々で規定され
る領域が容量素子Cの実質的な誘電体膜として使用され
る。この誘電体膜21は例えば酸化珪素膜で形成される。 第2電極23は前記第1電極7上に誘電体膜21を介して
構成される。第2電極23は前記誘電体膜21とほぼ同様に
ワード線(WL)13、基準電圧線13の夫々で規定される領
域が容量素子Cの実質的な第2電極として使用される。
第2電極23は、第3層目のゲート材形成工程で形成さ
れ、例えば単層の多結晶珪素膜で形成される。多結晶珪
素膜には抵抗値を低減するn型不純物例えばP(又はA
s)が導入される。 つまり、前記容量素子Cは、駆動用MISFETQd1のゲー
ト電極7を第1電極7とし、駆動用MISFETQd1の領域に
配置された容量素子Cと、駆動用MISFETQd2のゲート電
極7を第1電極7とし、駆動用MISFETQd2の領域に配置
された容量素子Cとで構成される。この容量素子Cの第
2電極23は、後述するが、負荷用MISFETQpのゲート電極
23としても構成される。また、容量素子Cの第2電極23
は、負荷用MISFETQpのドレイン領域(実際にはn型チャ
ネル形成領域26N)と転送用MISFETQtの一方の半導体領
域、駆動用MISFETQdのドレイン領域、駆動用MISFETQdの
ゲート電極7の夫々とを接続する導電層(中間導電層)
23としても構成される。 前記駆動用MISFETQd1の領域に配置された一方の容量
素子Cの第2電極23は、駆動用MISFETQd1のドレイン領
域(11)、転送用MISFETQt1の一方の半導体領域(1
8)、駆動用MISFETQd2のゲート電極7の夫々に接続され
る。これらの接続は、容量素子Cの第2電極23を駆動用
MISFETQd1のゲート長方向(列方向)に引き出した、前
記第2電極23と同一層でかつ一体に構成された導電層23
で行われる。導電層23は、絶縁膜(誘電体膜21と同一
層)21、絶縁膜8、絶縁膜12の夫々を除去して形成され
た接続孔22を通して、前記ドレイン領域、一方の半導体
領域、ゲート電極7の夫々に接続される。同様に、前記
駆動用MISFETQd2の領域に配置された他方の容量素子C
の第2電極23は、駆動用MISFETQd2のドレイン領域(1
1)、転送用MISFETQt2の一方の半導体領域(18)、駆動
用MISFETQd1のゲート電極7の夫々に接続される。これ
らの接続は、容量素子Cの第2電極23を駆動用MISFETQd
2のゲート長方向に引き出した導電層23で行われる。導
電層23は接続孔22を通して前記ドレイン領域、一方の半
導体領域、ゲート電極7の夫々に接続される。 前記メモリセルアレイMAYにおいて、列方向に配列さ
れたメモリセルMCの容量素子Cは、第18図に示すよう
に、Y1-Y3軸又はY2-Y4軸に対して、第2電極23(及び導
電層23)の平面形状を線対称で構成する。また、行方向
の配列されたメモリセルMCの容量素子Cは、前述の駆動
用MISFETQd及び転送用MISFETQtの線対称の配列と異な
り、第2電極23の平面形状を非線対称で構成する。つま
り、列方向に配列されたメモリセルMCの容量素子Cの第
2電極23の配列に対して、行方向に隣接する次段の列方
向に配列されたメモリセルMCの容量素子Cは、前記前段
の第2電極23と同様に、第2電極23の平面形状を列方向
に線対称で構成すると共に、第2電極23の平面形状を前
記前段のメモリセルMCの配列に対して1個のメモリセル
MC分(1メモリセルピッチ)だけ列方向にずらして構成
される。メモリセルアレイMAYにおいて、前述のメモリ
セルMCの容量素子Cの第2電極23(及び導電層23)の配
列は、後述するが、主に第2電極23の上層に形成される
電源電圧線(Vcc:26P)及び負荷用MISFETQpの平面形状
が行方向に対して非線対称で構成されるので、これに律
則される。 前記メモリセルMCの2個の負荷用MISFETQp1、Qp2の夫
々は、第1図、第2図、第13図及び第19図に示すよう
に、駆動用MISFETQdの領域上に構成される。負荷用MISF
ETQp1は駆動用MISFETQd2の領域上に構成され、負荷用MI
SFETQp2は駆動用MISFETQd1上に構成される。負荷用MISF
ETQp1、Qp2の夫々は駆動用MISFETQd1、Qd2の夫々のゲー
ト長方向にゲート長方向をほぼ直交させ配置される。こ
の負荷用MISFETQp1、Qp2の夫々は、主にn型チャネル形
成領域26N、ゲート絶縁膜24、ゲート電極23、ソース領
域26P及びドレイン領域26Pで構成される。 前記ゲート電極23は前記容量素子Cの第2電極(第3
層目のゲート材形成工程で形成される多結晶珪素膜)23
で構成される。つまり、駆動用MISFETQd1の領域に配置
された一方の容量素子Cの第2電極23は負荷用MISFETQp
2のゲート電極23を構成する。駆動用MISFETQd2の領域に
配置された他方の容量素子Cの第2電極23は負荷用MISF
ETQp1のゲート電極23を構成する。 前記ゲート絶縁膜24は前記ゲート電極23上に構成され
る。ゲート絶縁膜24は例えば酸化珪素膜で構成される。 n型チャネル形成領域26Nは前記ゲート電極23上にゲ
ート絶縁膜24を介して構成される。n型チャネル形成領
域26Nはそのゲート長方向を駆動用MISFETQdのゲート幅
方向にほぼ一致させ配置される。n型チャネル形成領域
26Nは、第4層目のゲート材形成工程で形成され、例え
ば多結晶珪素膜で構成される。多結晶珪素膜には負荷用
MISFETQpのしきい値電圧をエンハンスメント型に設定す
るn型不純物(例えばP)が導入される。負荷用MISFET
Qpは、動作時(ON動作時)、情報蓄積ノード領域に電源
電圧Vccを充分に供給できるので、情報の安定な保持が
できる。また、負荷用MISFETQpは、非動作時(OFF動作
時)、情報蓄積ノード領域への電源電圧Vccの供給をほ
ぼ確実に遮断できるので、スタンバイ電流量を低減し、
低消費電力化が図れる。この点、負荷用MISFETQpは負荷
用高抵抗素子に比べて異なる。 前記ソース領域26Pは前記n型チャネル形成領域26Nの
一端側(ソース領域側)に一体に構成されかつ同一導電
層で形成されたp型導電層(26P)で構成される。つま
り、ソース領域(p型導電層)26Pは第4層目のゲート
材形成工程で形成された多結晶珪素膜で形成され、この
多結晶珪素膜にはp型不純物(例えばBF2)が導入され
る。ソース領域26Pは、第2図、第13図及び第19図に符
号26pを付けて二点鎖線で囲まれた領域内において(一
部は電源電圧線26Pとして構成される)構成される。前
記ドレイン領域26Pは、n型チャネル形成領域26Nの他端
側(ドレイン側)に一体に構成され、ソース領域26Pと
同様に、同一導電層で形成されたp型導電層滑動26P)
で構成される。ドレイン領域26Pは符号26pを付けて二点
鎖線で囲まれた領域内において構成される。つまり、後
述する製造プロセスにおいては、二点鎖線で囲まれた領
域26p内に、ソース領域及びドレイン領域26Pを形成する
p型不純物が導入され、それ以外の領域はn型チャネル
形成領域26Nとして構成される。 前記負荷用MISFETQp1のドレイン領域26Pは、転送用MI
SFETQt1の一方の半導体領域、駆動用MISFETQd1のドレイ
ン領域及び駆動用MISFETQd2のゲート電極7に接続され
る。同様に、負荷用MISFETQp2のドレイン領域26Pは、転
送用MISFETQt2の一方の半導体領域、駆動用MISFETQd2の
ドレイン領域及び駆動用MISFETQd1のゲート電極7に接
続される。これらの接続は前記導電層23を介して行われ
る。 また、負荷用MISFETQpのドレイン領域26Pはn型チャ
ネル形成領域26Nを介してゲート電極23から離隔され
る。換言すれば、負荷用MISFETQpはゲート電極23とドレ
イン領域26Pとが重なりを持たずに離隔される。つま
り、負荷用MISFETQpのドレイン領域26P側はオフセット
構造で構成される。このオフセット構造の負荷用MISFET
Qpはn型チャネル形成領域26N−ドレイン領域26P間のブ
レークダウン耐圧を向上できる。すなわち、このオフセ
ット構造は、ドレイン領域26Pとゲート電極23によって
チャージが誘起されるn型チャネル形成領域26Nとを離
隔することによって、ドレイン領域26Pとn型チャネル
形成領域26Nとのpn接合部のブレークダウン耐圧を向上
できる。本実施例の場合、負荷用MISFETQpは約0.6[μ
m]又はそれ以上の寸法のオフセット寸法(離隔寸法)
で構成される。 前記導電層23は前述のように容量素子Cの第2電極23
を引き出して構成される(第3層目のゲート材形成工程
で形成された多結晶珪素膜)。導電層23は負荷用MISFET
Qpのゲート電極23と同一導電層で形成される。この導電
層23は層間絶縁膜24に形成された接続孔25を通して上層
の負荷用MISFETQpのp型のドレイン領域26Pに接続され
る。また、前述のように、導電層23は接続孔22を通して
転送用MISFETQtの一方の半導体領域、駆動用MISFETQdの
ドレイン領域及びゲート電極7に接続される。このよう
に構成される導電層23は、導電層23の膜厚、及び導電層
23の上側の接続孔25の位置と下側の接続孔22の位置との
間の寸法に相当する分、負荷用MISFETQpのドレイン領域
26Pの他端側、転送用MISFETQtの一方の半導体領域(1
8)及び駆動用MISFETQdのドレイン領域(11)の夫々の
間を離隔できる。導電層23はn型不純物が導入された多
結晶珪素膜で形成されるので、前記p型ドレイン領域26
Pを形成するp型不純物の前記一方の半導体領域(1
8)、ドレイン領域(11)の夫々への拡散距離を導電層2
3で増加できる。つまり、導電層23は、転送用MISFETQ
t、駆動用MISFETQdの夫々のチャネル形成領域に、負荷
用MISFETQpのドレイン領域26Pのp型不純物が拡散され
ることを低減し、転送用MISFETQt、駆動用MISFETQdの夫
々のしきい値電圧の変動を防止できる。前記導電層23
は、負荷用MISFETQpのゲート電極23、容量素子Cの第2
電極23又はそれから引き出された導電層23と同一導電層
(同一製造工程)で形成されるので、構造上導電層数を
低減できる。また、導電層23は製造プロセスの製造工程
数を低減できる。 このように、(B−7)2個の駆動用MISFETQd及び2
個の負荷用MISFETQpでメモリセルMCが構成されるSRAM1
において、前記メモリセルMCの一方の駆動用MISFETQdの
上部に、この一方の駆動用MISFETQdのゲート電極7、一
方の負荷用MISFETQpのゲート電極23の夫々を対向させ、
一方の負荷用MISFETQpを設け、この一方の負荷用MISFET
Qpのドレイン領域26Pを、一方の又は他方の負荷用MISFE
TQpのゲート電極23と同一導電層で形成された導電層
(中間導電層)23を介在させ、他方の駆動用MISFETQdの
ドレイン領域(11)に接続する。この構成により、前記
メモリセルMCの一方の負荷用MISFETQpのドレイン領域26
Pと他方の駆動用MISFETQdのドレイン領域との間の距離
を前記導電層23で離隔し、前記一方の負荷用MISFETQpの
ドレイン領域26Pを形成するp型不純物の他方の駆動用M
ISFETQdのドレイン領域への拡散を防止できるので、前
記他方の駆動用MISFETQdへの前記p型不純物の拡散に基
くしきい値電圧の変動の防止等、SRAM1の電気的特性を
向上できる。さらに、同様に、前記一方の負荷用MISFET
Qpのp型ドレイン領域26pは導電層(中間導電層)23を
介して他方の転送用MISFETQtの一方の半導体領域(18)
にも接続されるので、この転送用MISFETQtのしきい値電
圧の変動も防止できる。 また、(B−8)前記構成(B−7)のメモリセルMC
の負荷用MISFETQpのドレイン領域26Pをオフセット構造
で構成する。この構成により、前記負荷用MISFETQpのド
レイン領域26P−n型チャネル形成領域26N間のブレーク
ダウン耐圧を向上し、負荷用MISFETQpの占有面積を縮小
できるので、メモリセルMCの占有面積を縮小し、SRAM1
の集積度を向上できる。 前記負荷用MISFETQpのソース領域(p型導電層26P)
には電源電圧線(Vcc)26Pが接続される。電源電圧線26
Pは前記ソース領域であるp型導電層26Pと一体に構成さ
れかつ同一導電層で構成される。つまり、電源電圧線26
Pは第4層目のゲート材形成工程で形成された多結晶珪
素膜で形成され、この多結晶珪素膜には抵抗値を低減す
るp型不純物(例えばBF2)が導入される。 前記電源電圧線26PはメモリセルMC内に2本配置され
る。この2本の電源電圧線26Pは、メモリセルアレイMAY
において、第19図に示すように、互いに離隔しかつ同一
列方向をほぼ平行に延在する。メモリセルMCに配置され
る一方の電源電圧線26Pは、負荷用MISFETQp2のソース領
域と一体に構成され、第1ワード線(WL1)13上をそれ
に沿って延在する。他方の電源電圧線26Pは、負荷用MIS
FETQp1のソース領域と一体に構成され、第2ワード線
(WL2)13上をそれに沿って延在する。 前記第13図及び第19図に示すように、メモリセルMCに
おいて、一方の電源電圧線26Pは列方向に延在すると共
に、転送用MISFETQt1の他方の半導体領域(18)と相補
性データ線DLの第1データ線(DL1:33)との接続部分
(後述する中間導電層23)を列方向に迂回する。つま
り、一方の電源電圧線26Pは、メモリセルMCの負荷用MIS
FETQp1と前記接続部分との間を通過せず、この接続部分
と行方向に隣接する(上側に配置された)他のメモリセ
ルMCの負荷用MISFETQp1との間を迂回する。また、一方
の電源電圧線26Pは前記行方向に隣接する(上側に配置
された)他のメモリセルMCの一方の電源電圧線26Pと兼
用される。他方の電源電圧線26Pは、同様に列方向に延
在すると共に、転送用MISFETQt2の他方の半導体領域(1
8)と相補性データ線DLの第2データ線(DL2:33)との
接続部分(後述する中間導電層23)を列方向に迂回す
る。他方の電源電圧線26PはメモリセルMCの負荷用MISFE
TQp2と前記接続部分との間を迂回し、この接続部分と行
方向に隣接する(下側に配置された)他のメモリセルMC
の負荷用MISFETQp2との間は通過しない。また、同様に
他方の電源電圧線26Pは前記行方向に隣接する(下側に
配置された)他のメモリセルMCの他方の電源電圧線26P
と兼用される。つまり、1個のメモリセルMCには2本の
電源電圧線26Pが配置されるが、この2本の電源電圧線2
6Pの夫々は列方向の上下に隣接する他のメモリセルMCの
夫々の電源電圧線26Pと兼用されるので、1個のメモリ
セルMCには実質的に1本の電源電圧線26Pが配置される
ことになる。 前記メモリセルMCに配置された2本の電源電圧線26P
は、第19図に示すように、前記メモリセルアレイMAYの
列方向において、Y1-Y3軸又はY2-Y4軸に対して、平面形
状を線対称で構成する。また、メモリセルMCに配置され
た2本の電源電圧線26は、メモリセルアレイMAYの行方
向において、前述の駆動用MISFETQd及び転送用MISFETQt
の線対称の配列と異なり、かつ容量素子Cの第2電極23
の配列と同様に、平面形状を非線対称で構成する。つま
り、列方向に配列されたメモリセルMCを延在する電源電
圧線26Pの平面形状に対して、行方向に隣接する次段の
列方向に配列されたメモリセルMCを延在する電源電圧線
26Pは、前記前段のメモリセルMCを延在する電源電圧線2
6Pと同様に、列方向に線対称で構成すると共に、前記前
段のメモリセルMCを延在する電源電圧線26Pに対して1
個のメモリセルMC分(1メモリセルピッチ)だけ列方向
にずらして構成される。メモリセルアレイMAYにおい
て、電源電圧線26Pの転送用MISFETQtの他方の半導体領
域と相補性データ線DLとの接続部分(中間導電層23)の
迂回は同一行方向である上側に行われる。つまり、電源
電圧線26Pは、第19図に示すように、前記接続部分をす
べて上側に迂回する。 このように、(A−14)前記構成(A−13)のメモリ
セルMCの転送用MISFETQt1の他方の半導体領域(18)に
相補性データ線DLの第1データ線(DL1:33)が接続さ
れ、転送用MISFETQt2の他方の半導体領域に相補性デー
タ線DLの第2データ線(DL2:33)が接続され、前記第1
ワード線(WL1)13に沿い、前記転送用MISFETQt1の他方
の半導体領域と第1データ線(DL1)との接続部(中間
導電層23)を迂回し、かつ前記転送用MISFETQt2の一方
の半導体領域(18)に負荷用MISFETQp2を介して接続さ
れる第1の電源電圧線(ソース線)26Pを延在させ、前
記第2ワード線(WL2)13に沿い、前記転送用MISFETQt2
の他方の半導体領域と第2データ線(DL2)との接続部
(中間導電層23)を前記第1の電源電圧線26Pと同一の
方向に迂回し、かつ前記転送用MISFETQt1の一方の半導
体領域に負荷用MISFETQp1を介して接続される第2の電
源電圧線(ソース線)26Pを延在させる。すなわち、
(A−15)前記構成(A−14)のメモリセルMCに配置さ
れた2本の電源電圧線26Pは、メモリセルアレイMAYにお
いて、列方向(Y1-Y3軸又はY2-Y4軸)に線対称で構成さ
れ、行方向(X1-X2軸又はXX3-X4軸)に非線対称で構成
される。この構成により、前記転送用MISFETQtの他方の
半導体領域と相補性データ線DLとの接続部(中間導電層
23)において、2本の電源電圧線26Pを一方向(上側)
のみに迂回させ、前記接続部と負荷用MISFETQp1との間
に一方の電源電圧線26P(又は前記接続部と負荷用MISFE
TQp2との間に他方の電源電圧線26P)が配置されないの
で、前記一方の電源電圧線26Pが配置されない分、前記
メモリセルMCの前記接続部と負荷用MISFETQp1との間の
占有面積を縮小し、SRAM1の集積度を向上できる。な
お、この効果は、メモリセルMCの負荷用MISFETQpを負荷
用高抵抗素子に変えた場合においても同様に得ることが
できる。 前述のメモリセルMCに配置された容量素子Cのうち、
駆動用MISFETQd1上に配置された容量素子Cの第2電極2
3(及び導電層23)は、第13図に示すように、一方の電
源電圧線26Pを前記接続部分(中間導電層23)におい
て、上側の他のメモリセルMCに迂回させ、前記接続部分
と負荷用MISFETQp1との間の離隔寸法を縮小しているの
で、この縮小した寸法に相当する分、平面形状が縮小さ
れる。また、メモリセルMCの駆動用MISFETQd2上に配置
された容量素子Cの第2電極23(及び導電層23)は、他
方の電源電圧線26Pを前記接続部分(中間導電層23)に
おいて、このメモリセルMCに迂回させ、前記接続部分と
負荷用MISFETQp2との間に他方の電源電圧線26Pを通過さ
せるので、この他方の電源電圧線26Pの通過に相当する
分、平面形状が増大する。つまり、電源電圧線26Pは集
積度を向上する目的でメモリセルMC上を必ず延在するの
で、この電源電圧線26PがメモリセルMC上を迂回する側
である、駆動用MISFETQd2上に配置された容量素子Cの
第2電極23(及び導電層23)の平面形状を基準にした場
合、駆動用MISFETQd1上に配置された容量素子Cの第2
電極23(及び導電層23)の平面形状は縮小される。した
がって、メモリセルMCの容量素子Cの第2電極23(及び
導電層23)は、行方向(X1-X2軸又はX3-X4軸)に線対称
で配置した場合には、駆動用MISFETQd2上に配置される
第2電極23の平面形状ですべての第2電極23の平面形状
が律則され、メモリセルMCの占有面積が増大するが、前
述のように、電源電圧線26Pの配置に対応させて、行方
向に非線対称で配置することにより、駆動用MISFETQd1
上の第2電極23の平面形状の縮小に相当する分、メモリ
セルMCの占有面積を縮小できる。 このように、(A−16)前記構成(A−15)のメモリ
セルMCの負荷用MISFETQp1、Qp2の夫々のゲート電極23
(容量素子Cの第2電極23及び導電層23)の平面形状
は、前記列方向に線対称で構成され、前記行方向に非線
対称で構成される。この構成により、メモリセルMCの2
個の負荷用MISFETQpのうち、負荷用MISFETQp2のゲート
電極23(第2電極23及び導電層23)の平面形状を縮小で
きるので、この縮小に相当する分、メモリセルMCの占有
面積を縮小し、SRAM1の集積度を向上できる。 前記メモリセルMCの転送用MISFETQtの他方の半導体領
域(18)は、第1図、第2図、第14図及び第20図に示す
ように、相補性データ線(DL)33に接続される。メモリ
セルMCの一方の転送用MISFETQt1は相補性データ線33の
第1データ線(DL1)33に接続される。他方の転送用MIS
FETQt2は相補性データ線33の第2データ線(DL2)に接
続される。この転送用MISFETQtの他方の半導体領域、相
補性データ線33の夫々の接続は、下層側から上層側に向
って順次積層された中間導電層23、29、埋込型電極32の
夫々を介して行われる。 前記中間導電層23は、第1図、第2図、第12図及び第
18図に示すように、層間絶縁膜21上に構成される。この
中間導電層23の一部は、サイドウォールスペーサ16で規
定された領域内において、前記層間絶縁膜21に形成され
た接続孔22を通して転送用MISFETQtの他方の半導体領域
(18)に接続される。前記接続孔22はサイドウォールス
ペーサ16で規定される領域よりも大きい(ゲート電極13
側に大きい)開口サイズで構成される。前記サイドウォ
ールスペーサ16は前述のように転送用MISFETQtのゲート
電極13の側壁にそれに対して自己整合で形成される。つ
まり、中間導電層23の一部はサイドウォールスペーサ16
に律則された位置にかつそれに対して自己整合で転送用
MISFETQtの他方の半導体領域に接続される。中間導電層
23の他部は、少なくとも、この中間導電層23と上層の中
間導電層29との製造プロセスのマスク合せ余裕寸法に相
当する分、層間絶縁膜21上に引き出される。この中間導
電層23は、転送用MISFETQtの他方の半導体領域、中間導
電層29の夫々に製造プロセスのマスク合せずれが生じる
場合でも、このマスク合せずれを吸収し、転送用MISFET
Qtの他方の半導体領域にそれに対して自己整合で中間導
電層29を見かけ上接続できる。 前記中間導電層23は前記負荷用MISFETQpのゲート電極
23、容量素子Cの第2電極23、導電層23の夫々と同一導
電層で構成される。つまり、第3層目のゲート材形成工
程で形成される多結晶珪素膜で形成され、この多結晶珪
素膜には抵抗値を低減するn型不純物が導入される。 前記中間導電層29は、第1図、第2図、第14図及び第
20図に示すように、層間絶縁膜27上に構成される。中間
導電層29の一端側は層間絶縁膜27に形成された接続孔28
を通して前記中間導電層23に接続される。この中間導電
層23は前述のように転送用MISFETQtの他方の半導体領域
に接続される。中間導電層29の他端側は、列方向に引き
出され、層間絶縁膜30に形成された接続孔31内に埋込ま
れた埋込型電極32に接続される。この埋込型電極32は相
補性データ線33に接続される。 前記転送用MISFETQt1の他方の半導体領域に一端側が
接続される中間導電層29は、転送用MISFETQt2の他方の
半導体領域上を行方向に延在する相補性データ線33のう
ちの第1データ線(DL1)33下まで列方向に引き出さ
れ、この引き出された領域において第1データ線33に接
続される。同様に、転送用MISFETQt2の他方の半導体領
域に一端側が接続される中間導電層29は、転送用MISFET
Qt1の他方の半導体領域上を行方向に延在する相補性デ
ータ線33のうちの第2データ線(DL2)33下まで列方向
に引き出され、この引き出された領域において第2デー
タ線33に接続される。つまり、中間導電層29は、メモリ
セルMCの転送用MISFETQt1、Qt2の夫々とそれと列方向に
おいて反転位置に延在する第1データ線33、第2データ
線33の夫々とを接続する交差配線構造を構成する。 中間導電層29は、その形成方法については後述する
が、製造プロセスの第1層目の金属材形成工程で形成さ
れた高融点金属膜例えばW膜で形成される。このW膜は
前述の多結晶珪素膜、高融点金属珪化膜の夫々に比べて
比抵抗値が小さい。 この中間導電層29の下地となる層間絶縁膜27は酸化珪
素膜27A、BPSG膜27Bの夫々を順次積層した複合膜で構成
される。層間絶縁膜27の上層のBPSG膜27Bは、グラスフ
ローが施され、表面に平担化処理が施される。 前記埋込型電極32は、層間絶縁膜30に形成された接続
孔31内において、中間導電層29上に選択的に構成され
る。この埋込型電極32は、接続孔31で発生する急峻な段
差形状を吸収し、上層の相補性データ線33の断線不良を
防止できる。 層間絶縁膜30は、第1図に示すように、堆積型の酸化
珪素膜30A、塗布型の酸化珪素膜30B、堆積型の酸化珪素
膜30Cの夫々を順次積層した3層の積層構造で構成され
る。下層の酸化珪素膜30A、上層の酸化珪素膜30Cの夫々
は、後述するが、テトラエソキシシラン(TEOS:Tetra E
thoxy Silane)ガスをソースガスとするプラズマCVD法
で堆積される。下層の酸化珪素膜30Aは、下地の段差形
状に沿って均一な膜厚で堆積され、特に下地の段差形状
の凹部分において、この凹部分の上側でのオーバーハン
グ形状が発生しずらい。つまり、下層の酸化珪素膜30A
は前記オーバーハング形状に基く巣の発生を低減でき
る。中間層の酸化珪素膜30Bは、スピンオングラス(Spi
n On Glass)法で塗布され、ベーク処理が施された後、
全面エッチング(エッチバック)される。この中間層の
酸化珪素膜30Bは、下層の酸化珪素膜30Aの表面の段差形
状部分に集中的に形成され(残存し)、層間絶縁膜30の
表面の平担化を図れる。中間層の酸化珪素膜30Bは、基
本的に前述の中間導電層29と相補性データ線33とを接続
する接続孔31の領域を除く、下層の酸化珪素膜30Aの表
面上の段差部分に形成される。つまり、中間層の酸化珪
素膜30Bが含有する水分に基く、相補性データ線(アル
ミニウム合金)33の腐食が防止できる。上層の酸化珪素
膜30Cは、中間層である酸化珪素膜30Bの表面を被覆し、
この酸化珪素膜30Bの膜質の劣化を防止できる。 前記相補性データ線(DL)33は、第1図に示すよう
に、層間絶縁膜30上に構成される。この相補性データ線
33は前記接続孔31内に埋込まれた埋込用電極32に接続さ
れる。相補性データ線33は製造プロセスの第2層目の金
属材形成工程で形成される。相補性データ線33はバリア
性金属膜33A、アルミニウム合金膜33Bの夫々を順次積層
した2層の積層構造で構成される。前記バリア性金属膜
33Aは、基本的に、転送用MISFETQtの他方の半導体領域
(18)や中間導電層23の珪素(Si)、アルミニウム合金
膜33Bのアルミニウム(Al)の夫々の相互拡散を防止
し、所謂アロイスパイクを防止する。また、バリア性金
属膜33Aは下層の埋込用電極32との接着性が良好の金属
材で構成する。バリア性金属膜33Aは例えばTiW膜で形成
する。前記アルミニウム合金膜33Bは多結晶珪素膜、高
融点金属膜、高融点金属珪化膜の夫々に比べて比抵抗値
が小さい。アルミニウム合金膜33BはCu及びSiを添加し
たアルミニウムで構成される。Cuは基本的にエレクトロ
マイグレーション耐圧を向上できる作用を有する。Siは
基本的にアロイスパイクを防止できる作用を有する。ま
た、相補性データ線33は、アルミニウム合金膜33Bをア
ルミニウム膜で、或は下層のバリア性金属膜33Aを廃止
して単層のアルミニウム合金膜で構成してもよい。 前記相補性データ線33は、第2図及び第20図に示すよ
うに、メモリセルMC上を行方向に延在する。相補性デー
タ線33のうちの一方の第1データ線(DL1)33はメモリ
セルMCの駆動用MISFETQd1、転送用MISFETQt2及び負荷用
MISFETQp2上を行方向に延在する。他方の第2データ線
(DL2)33はメモリセルMCの駆動用MISFETQd2、転送用MI
SFETQt1及び負荷用MISFETQp1上を行方向に延在する。つ
まり、相補性データ線33の第1データ線33、第2データ
線33の夫々は互いに離隔しかつほぼ平行に行方向に延在
する。 同第2図及び第20図に示すように、メモリセルアレイ
MCにおいて、列方向に配列されたメモリセルMCの相補性
データ線33の平面形状はY1-Y3軸又はY2-Y4軸に対して線
対称で配置される。行方向に配列されたメモリセルMCの
相補性データ線33の平面形状はX1-X2軸又はX3-X4軸に対
して線対称で配置される。 このように、(B−10)メモリセルMCの転送用MISFET
Qtの上部にこの転送用MISFETQtの他方の半導体領域(1
8)に接続される相補性データ線(DL)33が延在されるS
RAM1において、前記メモリセルMCの一方の転送用MISFET
Qt1の他方の半導体領域(18)に、中間導電層29を介在
させ、他方の転送用MISFETQt2の上部を延在する相補性
データ線33の一方の第1データ線(DL1)33を接続する
と共に、前記他方の転送用MISFETQt2の他方の半導体領
域に、中間導電層29を介在させ、一方の転送用MISFETQt
1の上部を延在する相補性データ線33の他方の第2デー
タ線(DL2)33を接続する。この構成により、前記メモ
リセルMCの転送用MISFETQtの配列と相補性データ線33の
配列とを反転させ、この反転させた距離に相当する分、
前記中間導電層29で引き回し、転送用MISFETQtの他方の
半導体領域と相補性データ線33との接続距離を長くした
ので、前記転送用MISFETQtの他方の半導体領域の珪素と
相補性データ線33の金属(アルミニウム合金膜33BのA
l)との相互拡散を防止し、アロイスパイクの防止等、S
RAM1の電気的信頼性を向上できる。 また、(B−11)前記構成(B−10)の相補性データ
線33はバリア性金属膜(例えばTiW)33Aとアルミニウム
合金膜33Bとの積層構造で構成され、前記中間導電層29
は高融点金属膜(W)で構成される。この構成により、
前記アルミニウム合金膜33Bは比抵抗値が他の高融点金
属膜や多結晶珪素膜に比べて小く、相補性データ線33の
抵抗値を低減できるので、相補性データ線33での情報の
伝達速度を速め、SRAM1の動作速度の高速化を図れると
共に、前記中間導電層29の高融点金属膜はバリア性を有
するので、前述のアロイスパイクをより防止できる。 前記メモリセルMC上には、第1図、第2図、第14図及
び第20図に示すように、メインワード線(MWL)29及び
サブワード線(SWL1)29が配置される。メインワード線
29、サブワード線29の夫々は、同一導電層(第1層目の
金属材形成工程で形成される高融点金属膜)で構成さ
れ、前記中間導電層29と同一導電層で構成される。つま
り、メインワード線29、サブワード線29の夫々はワード
線(WL)13と相補性データ線33との間の層に構成され
る。メインワード線29、サブワード線29の夫々は、メモ
リセルMCの転送用MISFETQt1に接続される中間導電層29
と転送用MISFETQt2に接続される中間導電層29との間に
配置される。メインワード線29、サブワード線29の夫々
は互いに離隔し、かつメモリセルアレイMAYをほぼ平行
に列方向に延在する。 前述の第3図、第4図及び第6図に示すように、メイ
ンワード線29は行方向に配列された4個(4[bit])
のメモリセルMC毎に1本配置される。メインワード線29
は、4個のメモリブロックMBの合計16個のメモリセルア
レイMAY上を延在するので、抵抗値を低減する目的でサ
ブワード線29に比べて配線幅寸法を太く構成する。 サブワード線(SWL1)29は、前述の第4図及び第6図
に示すように、メモリブロックMBのワードデコーダ回路
WDECに近接する側に配置されたメモリセルアレイMAYに
おいて、行方向に配列された1個のメモリセルMC毎に1
本配置される。サブワード線29は、1個のメモリセルア
レイMAYを延在する程度の長さで、前記メインワード線2
9に比べて延在する長さが短いので、メインワード線29
に比べて配線幅寸法を細く構成する。 メインワード線29、サブワード線29の夫々は、メモリ
セルMCに接続される基準電圧線(Vss)13をワード線(W
L)13と同一導電層で構成し、この基準電圧線13を延在
させていた導電層を空領域としたので、この空領域(2
本の配線を配置できる程度の領域)利用して配置され
る。つまり、メモリセルMCは、ワード線(WL)13及び基
準電圧線13の他に、列方向にデバイデッドワードライン
方式で使用するメインワード線29及びダブルワードライ
ン方式で使用するサブワード線29の2本のワード線を延
在できる。 このように、(A−10)前記構成(A−9)の第1ワ
ード線(WL1)13及び第2ワード線(WL2)13は同一導電
層で構成され、前記メインワード線(MWL)29、第1サ
ブワード線(SWL1)29及び第2サブワード線(SWL2)29
は前記第1ワード線13及び第2ワード線13と別層の同一
導電層で構成され、かつ第1ワード線13及び第2ワード
線13に比べて比抵抗値が小さい材料で構成される。この
構成により、前記メインワード線29、サブワード線29及
びワード線13の3種類のワード線を2層の導電層で構成
したので、導電層数を低減し、SRAM1の多層配線構造を
簡単化できると共に、動作速度を律則するメインワード
線29、サブワード線29の夫々の比抵抗値を低減し、夫々
の充放電速度を速めたので、SRAM1の動作速度の高速化
を図れる。 また、(A−11)列方向に延在するワード線13及び基
準電圧線(Vss)13と前記列方向と交差する行方向に延
在する相補性データ線33との交差領域にメモリセルMCが
配置されるSRAM1において、前記基準電圧線13を前記ワ
ード線(WL)13と同一導電層で構成し、前記相補性デー
タ線33の第1データ線(DL1)33及び第2データ線(DL
2)33を前記ワード線13及び基準電圧線13と別層の同一
導電層で構成し、前記ワード線13及び基準電圧線13と前
記相補性データ線33との間の同一導電層に、前記ワード
線13及び基準電圧線13と同一列方向に延在する、デバイ
デッドワードライン方式の採用で使用されるメインワー
ド線(MWL)29及びダブルワードライン方式の採用で使
用されるサブワード線(SWL)29の2本のワード線を構
成する。この構成により、前記基準電圧線13をワード線
13と同一導電層で構成し、基準電圧線13を延在させてい
た導電層に少なくとも2本の配線を延在できる空領域が
できるので、この空領域にメインワード29及びサブワー
ド線29の2本のワード線を延在させ、この2本のワード
線を延在させる占有面積に相当する分、SRAM1の集積度
を向上できる。言換すれば、メモリセルアレイMAY上に
その占有面積を増加せずに前記メインワード線29及びサ
ブワード線29を延在できるので、SRAM1にデバイデッド
ワードライン方式及びダブルワードライン方式を同時に
採用できる。 前記メモリセルMCの相補性データ線33上を含む基板全
面(外部端子BPの領域は除く)には、第1図に示すよう
に、ファイナルパッシベーション膜(最終保護膜)34が
構成される。このファイナルパッシベーション膜34は、
その構造を詳細に示さないが、酸化珪素膜、窒化珪素
膜、樹脂膜の夫々を順次積層した3層の積層構造で構成
される。 ファイナルパッシベーション膜334の下層の酸化珪素
膜は、後述するが、テトラエソキシシランガスをソース
ガスとするCVD法で形成される。つまり、下層の酸化珪
素膜は上層の窒化珪素膜に巣が発生することを防止す
る。中間層の窒化珪素膜はプラズマCVD法で形成され
る。この中間層の窒化珪素膜は耐湿性を高める作用があ
る。上層の樹脂膜は例えばポリイミド系樹脂で形成され
る。この樹脂膜は、樹脂封止型半導体装置の樹脂封止部
に微量に含有される放射性元素から放出されるα線を遮
蔽し、SRAM1のα線ソフトエラー耐圧を向上できる。ま
た、樹脂膜は、前記樹脂封止部に含有されるフィラーで
ファイナルパッシベーション膜34等の層間膜にクラック
が発生することを防止する。 前記SRAM1の周辺回路は第21図(要部断面図)に示す
ようにCMOSで構成される。 このCMOSのうちのnチャネルMISFETQnは、素子分離絶
縁膜4及びp型チャネルストッパ領域5で周囲を規定さ
れた領域内において、p-型ウエル領域2の活性領域の
主面に構成される。つまり、nチャネルMISFETQnは、主
に、p-型ウエル領域2、ゲート絶縁膜12、ゲート電極1
3、ソース領域及びドレイン領域で構成される。ゲート
電極13は前記メモリセルMCの転送用MISFETQtのゲート電
極13と同一導電層で構成される。ソース領域、ドレイン
領域の夫々は低い不純物濃度のn型半導体領域17及び高
い不純物濃度のn+型半導体領域19で構成される。つま
り、周辺回路のnチャネルMISFETQnは、メモリセルMCの
転送用MISFETQtと同様に、LDD構造で構成される。 LDD構造を採用するnチャネルMISFETQnは、前述のよ
うに、ホットキャリアの発生量を低減できるので、経時
的なしきい値電圧の変動を防止できる。また、このnチ
ャネルMISFETQnは、駆動用MISFETQdのゲート電極7等多
結晶珪素膜に比べて、比抵抗値が小さい積層構造の導電
層でゲート電極13を構成するので、動作速度の高速化を
図れる。 前記nチャネルMISFETQnのソース領域、ドレイン領域
の夫々であるn+型半導体領域18には配線29が接続され
る。配線29は前記メモリセルMCに配置された中間導電層
29、メインワード線29及びサブワード線29と同一導電層
で構成される。この配線29は層間絶縁膜27、24、21等に
形成された接続孔28を通してn+型半導体領域18に接続
される。また配線29は、層間絶縁膜30に形成された接続
孔31内に埋込まれた埋込用電極32を介して、上層の配線
33に接続される。前記埋込用電極32はメモリセルMCに形
成された埋込用電極32と同一導電層で構成される。配線
33はメモリセルMCに配置された相補性データ線33と同一
導電層で構成される。 前記CMOSのうちのpチャネルMISFETQpは、素子分離絶
縁膜4で周囲を規定された領域内において、n-型ウエ
ル領域3の活性領域の主面に構成される。つまり、pチ
ャネルMISFETQpは、主に、n-型ウエル領域3、ゲート
絶縁膜12、ゲート電極13、ソース領域及びドレイン領域
で構成される。n-型ウエル領域3はチャネル形成領域
を構成する。ゲート電極13は、前記pチャネルMISFETQn
と同様に、前記転送用MISFETQtのゲート電極13と同一導
電層で構成される。ソース領域、ドレイン領域の夫々は
低い不純物のp型半導体領域18及び高い不純物濃度のp
+型半導体領域20で構成される。低い不純物濃度のp型
半導体領域19は、nチャネルMISFETQnと同様に、高い不
純物濃度のp+型半導体領域20とチャネル形成領域との
間に設けられる。つまり、pチャネルMISFETQpはLDD構
造で構成される。同様に、LDD構造を採用するpチャネ
ルMISFETQpは経時的なしきい値電圧の変動を防止でき
る。また、pチャネルMISFETQpは、ゲート電極13の比抵
抗値が小さいので、動作速度の高速化を図れる。 pチャネルMISFETQpのソース領域、ドレイン領域の夫
々であるp+型半導体領域20には配線29が接続される。
また、配線29は埋込用電極32を介して上層の配線33に接
続される。 この周辺回路のCMOSの領域は前記メモリセルアレイMA
Yの領域と同様にファイナルパッシベーション膜34が構
成される。 このように、(D−3)ワード線(WL)13で制御され
る転送用MISFETQt及び駆動用MISFETQdでメモリセルMCが
構成され、このメモリセルMCの情報書込み動作、情報の
保持動作、情報読出し動作を制御する周辺回路MISFET
(本実施例ではCMOS)で構成するSRAM1において、前記
転送用MISFETQtのゲート電極13及びそれに接続されるワ
ード線13を、前記駆動用MISFETQdのゲート電極17に比べ
て比抵抗値が小さい材料で構成し、前記周辺回路のMISF
ET(Qn,Qp)のゲート電極13を前記転送用MISFETQtのゲ
ート電極13と同一導電層で構成する。この構成により、
前記メモリセルMCの転送用MISFETQtのゲート電極13及び
ワード線13の抵抗値を低減し、メモリセルMCの情報書込
み動作及び情報読出し動作を速めることができるので、
SRAM1の動作速度の高速化が図れると共に、前記周辺回
路のMISFET(Qn,Qp)のゲート電極13の抵抗値を低減
し、このMISFETの動作速度を速めることができるので、
SRAM1の動作速度のより高速化を図れる。 前記第8図に示す、前記周辺回路の入力段回路IIと外
部端子BPとの間に配置された静電気破壊防止回路Iのク
ランプ用MISFETQn1は、具体的な断面構造を図示しない
が、前記メモリセルMCの駆動用MISFETQdと同一構造で構
成される。つまり、クランプ用MISFETQn1は、p-型ウエ
ル領域2、ゲート絶縁膜6、ゲート電極7、ソース領域
及びドレイン領域で構成される。ソース領域、ドレイン
領域の夫々は低い不純物濃度のn型半導体領域10及び高
い不純物濃度のn+型半導体領域11で構成される。すな
わち、クランプ用MISFETQn1は2重ドレイン構造で構成
される。 前述のように、SRAM1は、メモリセルMCにおいて、転
送用MISFETQtにLDD構造、駆動用MISFETQdに2重ドレイ
ン構造の2種類の構造のnチャネルMISFETを採用する。
この2種類の構造のnチャネルMISFETのうち、周辺回路
のnチャネルMISFETQnは動作速度の高速化及びしきい値
電圧の変動の防止を図る目的でLDD構造を採用する。ま
た、静電気破壊防止回路Iのクランプ用MISFETQn1は、
静電気破壊耐圧を向上する目的で、前記2種類の構造の
nチャネルMISFETのうち、2重ドレイン構造を採用す
る。本実施例の場合、LDD構造を採用する例えば周辺回
路のnチャネルMISFETQnの静電気破壊耐圧は約30[V]
で構成される。これに対して、静電気破壊防止回路Iの
2重ドレイン構造を採用するクランプ用MISFETQn1の静
電気破壊耐圧は約150[V]で構成される。 前記静電気破壊防止回路Iの保護抵抗素子Rは、図示
しないが、第2層目のゲート材形成工程で形成される導
電層13で構成される。この導電層13は前述のように多結
晶珪素膜13A及び高融点金属珪素膜13Bの積層構造で構成
され、他のゲート材に比べて膜厚を厚く形成できるの
で、保護抵抗素子Rの電流容量を増加できる。つまり、
保護抵抗素子Rは過大電流が流れた場合でも切断されに
くくなる。また、保護抵抗素子Rは、4層のゲート材
(7,13,23及び26)のうち、膜厚が厚い第3層目の導電
層23でも形成できる。また、保護抵抗素子Rは、前記4
層のゲート材のうち、いずれか2層又はそれ以上を積層
した積層構造で構成してもよい。また、保護抵抗素子R
は、クランプ用MISFETQn1、nチャネルMISFETQnのいず
れかのソース領域或はドレイン領域と同一構造の所謂拡
散層抵抗素子として構成してもよい。 前記第9図に示す、前記周辺回路の出力段回路IVと外
部端子BPとの間に配置された静電気破壊防止回路IIIの
クランプ用MISFETQn4、Qn5の夫々は、前記静電気破壊防
止回路Iと同様に2重ドレイン構造で構成される。この
2重ドレイン構造を採用するクランプ用MISFETQn4、Qn5
の夫々は静電気破壊耐圧を向上できる。 前記静電気破壊防止回路IIIのバイポーラトランジス
タBiTは前述のようにnpn型で構成される。このバイポー
ラトランジスタBiTのn型エミッタ領域は、転送用MISFE
TQtのソース領域、ドレイン領域の夫々であるn+型半導
体領域18で構成される。また、n型エミッタ領域は駆動
用MISFETQdのソース領域、ドレイン領域の夫々であるn
+型半導体領域11で構成される。p型ベース領域p-型ウ
エル領域2で構成される。n型コレクタ領域はn-型半
導体基板1で構成される。つまり、バイポーラトランジ
スタBiTはnチャネルMISFETQnと同一製造プロセスで構
成できる。 出力段回路IVの出力用nチャネルMISFETQn2、Qn3の夫
々は、静電気破壊防止回路I、IIIの夫々と同様に、2
重ドレイン構造で構成される。この2重ドレイン構造を
採用する出力用nチャネルMISFETQn2、Qn3の夫々は静電
気破壊耐圧を向上できる。同様に、出力段回路IVのnチ
ャネルMISFETQn6は2重ドレイン構造で構成される。す
なわち、前記第8図に示す入力段側、第9図に示す出力
段側の夫々において、2重ドレイン構造を採用するMISF
ETQnは破線で囲んで示す。 このように、(D−1)前記外部端子BPとMISFET(Q
n,Qp)で形成される入出力段回路(II又はIV)との間に
クランプ用MISFETQn(Qn1、又はQn4及びQn5)で形成さ
れる静電気破壊防止回路(I又はIII)を配置し、メモ
リセルMCを駆動用MISFETQd及び転送用MISFETQtで構成す
るSRAM1において、前記メモリセルMCの転送用MISFETQt
をLDD構造で構成すると共に、前記駆動用MISFETQdを2
重ドレイン構造で構成し、前記静電気破壊防止回路(I
又はIII)のクランプ用MISFETQnの前記外部端子BPに直
接々続されるドレイン領域(或はソース領域)、又は出
力段回路IVの出力用nチャネルMISFETQn2のドレイン領
域(或はQn3のソース領域)を2重ドレイン構造で構成
する。この構成により、前記構成(B−5)と同様に、
前記メモリセルMCの駆動用MISFETQdの相互コンダクタン
スを転送用MISFETQtの相互コンダクタンスに比べて大き
くし、実効的なβレシオを大きくできるので、駆動用MI
SFETQdの占有面積を縮小してメモリセルMCの占有面積を
縮小でき、SRAM1の集積度を向上できると共に、前記LDD
構造に比べて、静電気破壊防止回路(I又はIII)のク
ランプ用MISFETQnのドレイン領域でのpn接合部での破壊
耐圧を高くできるので、静電気破壊防止回路(I又はII
I)の静電破壊耐圧を向上し、又は出力段回路IVの出力
用nチャネルMISFETQn2のドレイン領域でのpn接合部で
の破壊耐圧を高くできるので、出力段回路IVの静電気破
壊耐圧を向上し、SRAM1の静電気破壊を防止できる。ま
た、前記メモリセルMCの実効的なβレシオを大きくし、
メモリセルMCの情報蓄積ノード領域に保持された情報の
安定性を向上できるので、メモリセルMCの誤動作を低減
し、SRAM1の動作上の信頼性を向上できる。 また、(D−4)前記構成(D−3)のメモリセルMC
の転送用MISFETQt、周辺回路のMISFET(Qn,Qp)の夫々
はLDD構造で構成し、前記メモリセルMCの駆動用MISFETQ
dは2重ドレイン構造で構成される。この構成により、
前記構成(D−1)の効果の他に、前記周辺回路のLDD
構造のMISFET(Qn,Qp)は2重ドレイン構造の駆動用MIS
FETQdに比べてドレイン領域の近傍の電界強度を弱くで
き、ホットキャリアの発生量を低減できるので、前記周
辺回路のMISFETの経時的なしきい値電圧の変動を低減
し、SRAM1の電気的信頼性を向上できる。 前述の第1図、第2図、第13図及び第19図に示す電源
電圧線(Vcc)26Pは周辺回路の領域において図示しない
電源電圧配線33に接続される。電源電圧線26Pは、メモ
リセルMC上に配置され、メモリセルアレイMAYを列方向
に延在するので、前記第3図に示すXデコーダ回路XDEC
の領域において、電源電圧配線33に接続される。この接
続構造を第22図(要部断面図)に示す。 前記メモリセルアレイMAYを列方向に延在する電源電
圧線26Pの端部、電源電圧配線33の夫々はp+型半導体領
域20及び電源用中間配線29を介して接続される。電源電
圧線26P、p+型半導体領域20の一端部との接続は層間絶
縁膜21、24の夫々に形成された接続孔25を通して行われ
る。電源電圧線26Pが接続されたp+型半導体領域20の他
端部は、層間絶縁膜27等に形成された接続孔28を通して
電源用中間配線29に接続される。この電源用中間配線29
は、層間絶縁膜30に形成された接続孔31を通してさらに
上層の電源電圧配線33に接続される。つまり、電源電圧
線26Pは、一旦、下層のp+型半導体領域20に接続され、
この接続部分と別の領域にp+型半導体領域20で引き出
し、この引き出された領域のp+型半導体領域20に電源
用中間配線29を接続し、この電源用中間配線29を介して
電源電圧配線33に接続される。前記p+型半導体領域20
は電源電圧線26P(p型不純物を導入した多結晶珪素
膜)との接続でpn接合が構成されない導電型を有する。
このp+型半導体領域20は、周辺回路のpチャネルMISFE
TQpのソース領域、ドレイン領域の夫々のp+型半導体領
域20と同一導電層で構成される。前記電源用中間配線29
は、前記メモリセルMCに配置された中間導電層29、メイ
ンワード線29、サブワード線29、周辺回路の配線29の夫
々と同一導電層で構成される。電源電圧配線33は、図示
しないが、外部端子BPから周辺回路の各回路やメモリブ
ロックLMBに電源電圧Vccを供給する主要電源幹線であ
る。この電源電圧配線33はメモリセルアレイMAYを延在
する相補性データ線33、周辺回路の配線33の夫々と同一
導電層で構成される。 前記電源電圧線26Pは、前述のように、メモリセルMC
の負荷用MISFETQPのn型チャネル形成領域26Nと同一導
電層で構成され、このnチャネル形成領域26Nでのリー
ク電流量を低減するので、薄膜で構成される。つまり、
前記接続構造は層間絶縁膜27に形成される接続孔28を電
源電圧線26Pの領域上に形成し、この接続孔28を通して
電源用中間導電層29を電源電圧線26Pに直接々続する場
合において、前記接続孔28を形成するエッチング(ドラ
イエッチング)の際、電源電圧線26Pが抜けることを防
止できる。電源電圧線26Pが抜けた場合、電源電圧線26P
と電源用中間導電層29との接続面積が極端に縮小して抵
抗値が増大するか、或は電源電圧線26Pと電源用中間導
電層29との接続不良が生じる。 次に、前述のSRAM1の具体的な製造方法について、第2
3図乃至第32図(各製造工程毎に示すメモリセルMCの要
部断面図)を用いて簡単に説明する。
【ウエル形成工程】
まず、単結晶珪素からなるn-型半導体基板1を用意
する。 次に、前記n-型半導体基板1の主面上に酸化珪素膜
を形成する。酸化珪素膜は、例えば熱酸化法で形成し、
約40〜50[nm]の膜厚で形成する。 次に、前記n-型半導体基板1のp-型ウエル領域の形
成領域の主面上に前記酸化珪素膜を介して窒化珪素膜を
形成する。この窒化珪素膜は不純物導入マスク及び耐酸
化マスクとして使用される。窒化珪素膜は、例えばCVD
法で堆積し、約40〜60[nm]の膜厚で形成される。窒化
珪素膜はその堆積後にフォトリソグラフィ技術でパター
ニングを施すことにより形成する。 次に、前記窒化珪素膜を不純物導入マスクとして使用
し、n-型半導体基板1のn-型ウエル領域の形成領域の
主面部に、n型不純物を導入する。n型不純物としては
例えばPを使用する。Pは、イオン打込み法を使用し、
120〜130[KeV]程度のエネルギで1013[atoms/cm2]程
度導入される。Pは前記酸化珪素膜を通してn-型半導
体基板1の主面部に導入される。 次に、前記n-型半導体基板1のn-型ウエル領域の形
成領域の主面上に形成された酸化珪素膜を成長させる。
この酸化珪素膜の成長は前記窒化珪素膜を耐酸化マスク
として使用した熱酸化法で行う。酸化珪素膜は約130〜1
40[nm]の膜厚に成長させる。 次に、前記窒化珪素膜を除去する。そして、前記成長
させた酸化珪素膜を不純物導入マスクとして使用し、n
-型半導体基板1のp-型ウエル領域の形成領域の主面部
にp型不純物を導入する。p型不純物としては例えばBF
2を使用する。BF2は、イオン打込み法を使用し、60[Ke
V]程度のエネルギで1012〜1013[atoms/cm2]程度導入
される。BF2は前記酸化珪素膜を通してn-型半導体基板
1の主面部に導入される。 次に、前記n-型半導体基板1の主面部に導入された
p型不純物、n型不純物の夫々に引き伸し拡散を施し、
前記p型不純物でp-型ウエル領域1、n型不純物でn-
型ウエル領域3の夫々を形成する。不純物の引き伸し拡
散は例えば1200[℃]の高温度で約100〜180[分]行
う。このp-型ウエル領域2、n-ウエル領域3の夫々を
形成することにより、ツインウエル構造のn-型半導体
基板1が完成する。
【素子分離領域の形成工程】
次に、前記n-型半導体基板1のp-ウエル領域2の主
面上の酸化珪素膜、n-型ウエル領域3の主面上の酸化
珪素膜の夫々を除去する。 次に、前記p-型ウエル領域2、n-型ウエル領域3の
夫々の主面上に新たに酸化珪素膜を形成する。酸化珪素
膜は、熱酸化法で形成し、例えば約10〜15[nm]の膜厚
で形成する。 次に、前記p-型ウエル領域2、n-型ウエル領域3の
夫々の活性領域の形成領域の主面上に、窒化珪素膜を形
成する。窒化珪素膜は不純物導入マスク及び耐酸化マス
クとして使用される。窒化珪素膜は、例えばCVD法で堆
積し、約100〜150[nm]の膜厚で形成する。窒化珪素膜
はその堆積後にフォトリソグラフィ技術でパターンニン
グを施すことにより形成される。このパターンニング、
つまり、窒化珪素膜をエッチングで除去する際、窒化珪
素膜が垂直形状にエッチングされ、この窒化珪素膜から
露出する非活性領域において、酸化珪素膜又はその一部
が除去されるので、この非活性領域に新たに酸化珪素膜
を形成する。この新たに形成された酸化珪素膜は、例え
ば熱酸化法で形成し、約12〜14[nm]の膜厚で形成す
る。この新たに形成された酸化珪素膜は、窒化珪素膜を
パターンニングした際のエッチングダメージの除去、不
純物導入の際の汚染防止等の目的で形成される。 メモリセルアレイMAYの形成領域において、前記窒化
珪素膜の平面形状は、前述の第15図に示す活性領域の平
面形状に相当するリング形状で構成される(塗りつぶし
た領域に相当する)。つまり、窒化珪素膜の平面形状
は、4個のメモリセルMCの一方の転送用MISFETQt及び駆
動用MISFETQdの合計8個のMISFETを直列接続した形状で
構成される。また、換言すれば、窒化珪素膜は、パター
ンの延在する方向に終端が存在せず、パターンが閉じる
リング形状で構成される。このリング形状の窒化珪素膜
はメモリセルアレイMAYにおいて千鳥り配列となる。 また、メモリセルアレイMAYの終端において、前記窒
化珪素膜の平面形状は、同第15図に示すように、半リン
グ形状で形成されかつ余裕寸法Lを有する。また、メモ
リセルアレイMAYの終端であって、メモリセルアレイMAY
の角部において、前記窒化珪素膜の平面形状は、リング
形状の4分の1の形状、つまりメモリセルMCの一方の転
送用MISFETQt及び駆動用MISFETQdの活性領域の平面形状
であるL字形状で形成される。この窒化珪素膜の4分の
1のリング形状は、パターンの延在する方向にいずれも
終端が存在するので、2つの余裕寸法Lが付加される。 次に、前記窒化珪素膜を不純物導入マスクとして使用
し、p-型ウエル領域2の非活性領域(素子分離領域)
の形成領域にp型不純物を導入する。p型不純物として
は例えばBF2を使用する。BF2は、イオン打込み法を使用
し、40[KeV]程度のエネルギで1012〜1013[atoms/c
m2]程度導入される。BF2は前記酸化珪素膜を通してp-
型半導体基板2の主面部に導入される。 次に、前記窒化珪素膜を耐酸化マスクとして使用し、
-型ウエル領域2、n-型ウエル領域3の夫々の非活性
領域の主面上の酸化珪素膜を成長させ、素子分離絶縁膜
4を形成する。素子分離絶縁膜4は、例えば熱酸化法
(選択熱酸化法)で形成された酸化珪素膜で形成され、
約400〜500[nm]の膜厚で形成される。 前述のように、メモリセルアレイMAYにおいて、素子
分離絶縁膜4を形成する際の耐酸化マスクとして使用さ
れる窒化珪素膜の平面形状はリング形状で形成される。
窒化珪素膜のリング形状の内枠側及び外枠側つまり活性
領域と非活性領域との境界領域は窒化珪素膜、p-型ウ
エル領域2の夫々の間からp-型ウエル領域2の活性領
域の主面に酸素の供給があるので、窒化珪素膜下の酸化
珪素膜が成長し、素子分離絶縁膜4の端部に所謂バーズ
ビーク(横方向の酸化)が生じる。これに対して、窒化
珪素膜のリング形状のパターンが延在する方向は、パタ
ーンに終端がなく、かつパターンが閉じているので、酸
素の供給がなく、素子分離絶縁膜4が形成されないと共
にバーズビークが発生しない。また、活性領域と非活性
領域との境界領域においても、窒化珪素膜のパターンが
リング形状であるので、パターンが終端をもつ場合に比
べてバーズビークの長さは短くなる。 また、メモリセルアレイMAYの終端において、素子分
離絶縁膜4を形成する際の耐酸化マスクとして使用され
る窒化珪素膜の平面形状は半リング形状で形成されかつ
余裕寸法Lを有する。この窒化珪素膜の半リング形状の
内枠側及び外枠側の境界領域は酸素の供給があるので、
窒化珪素膜下の酸化珪素膜が成長し、素子分離絶縁膜4
の端部にバーズビークが生じる。同様に、窒化珪素膜の
半リング形状のパターンが延在する方向の終端(メモリ
セルアレイMAYの最端部又は点線E部分)は、内枠側、
外枠側の夫々と同様に、酸素の供給があるので、素子分
離絶縁膜4が形成されると共にバーズビークが発生す
る。バーズビークが発生した場合、メモリセルアレイMA
Yの終端に位置するメモリセルMCの活性領域の平面形状
は、メモリセルアレイMAYの中央部に位置するメモリセ
ルMCの活性領域の平面形状に比べて、バーズビークの発
生量に相当する分縮小するが、余裕寸法Lが設けられて
いるので、結果的にほぼ同等になる。つまり、前記余裕
寸法Lは少なくともバーズビークの発生量と同一又はそ
れよりも大きい寸法に設定する。また、メモリセルアレ
イMAYの終端であって、メモリセルアレイMAYの角部に位
置するメモリセルMCの活性領域の平面形状は、前述のよ
うに余裕寸法Lが設けられているので、メモリセルアレ
イMAYの中央部に位置するメモリセルMCの活性領域の平
面形状と同等に形成される。 前記素子分離絶縁膜4を形成する熱処理工程により、
前記非活性領域に導入されたp型不純物に引き伸し拡散
が施され、p型チャネルストッパ領域5が形成される。 このように、(C−26)p-型ウエル領域(基板)2
の非活性領域に形成された素子分離絶縁膜4で周囲を規
定される活性領域内の主面に、転送用MISFETQt及び駆動
用MISFETQdでメモリセルMCが構成されるSRAM1におい
て、p-型ウエル領域2の活性領域の形成領域の主面上
に、互いに離隔しかつ規則的に、平面形状がリング形状
で形成された耐酸化マスク(窒化珪素膜)を複数個配列
する工程と、この耐酸化マスクを使用し、前記p-型ウ
エル領域2の非活性領域の主面上に選択酸化法で素子分
離絶縁膜4を形成する工程とを備える。この構成によ
り、前記平面形状がリング形状で形成された耐酸化マス
クは活性領域と非活性領域との境界領域がリング形状の
互いに対向する内枠側及び外枠側に存在し、この境界領
域には選択酸化法で素子分離絶縁膜4を形成する際にバ
ーズビークが発生するが、このバーズビークの長さは、
耐酸化マスクがリング形状で形成され、終端をもたない
ので、耐酸化マスクが終端をもつ場合に比べて短くな
る。また、リング形状の耐酸化マスクのパターンが延在
する方向は、パターンが閉じすなわちパターンに終端が
なく、前記境界領域が存在しないので、バーズビークの
発生に基く活性領域の占有面積の減少がない。このよう
に素子分離絶縁膜4がリング形状であるので、SRAM1の
製造プロセスにおいて、活性領域のパターンの寸法変換
量を低減できる。パターンの寸法変換量の低減は、微細
加工を可能にできるので、SRAM1の集積度を向上でき
る。 また、(C−27)前記構成(C−26)の耐酸化マスク
は、メモリセルアレイMAYにおいて、p-型ウエル領域2
の活性領域の形成領域の主面上に、互いに離隔しかつ列
方向に同一ピッチで複数個列状に配列されると共に、こ
の配列の前記列方向と交差する行方向の次段の列に、互
いに離隔しかつ列方向に同一ピッチでしかも前記前段の
配列に対して2分の1ピッチずらして、複数個列状に配
列される。この構成により、前記耐酸化マスクの配列を
千鳥り配列とし、列方向、行方向の夫々において隣接す
る耐酸化マスク間の離隔寸法を均一化しかつ最小限にで
きるので、前記耐酸化マスクの配列密度を高められる。
つまり、耐酸化マスク間である素子分離絶縁膜4の占有
面積を縮小し、SRAM1の集積度を向上できる。 また、(C−28)前記構成(C−27)のメモリセルMC
は2個の転送用MISFETQt及び2個の駆動用MISFETQdで構
成され、前記耐酸化マスク(窒化珪素膜)のリング形状
は、列方向に隣接する2個のメモリセルMC及びこの2個
のメモリセルMCと行方向に隣接する2個のメモリセルM
C、合計4個のメモリセルMCにおいて、夫々、1個の転
送用MISFETQt及び1個の駆動用MISFETQd、合計4個の転
送用MISFETQt、4個の駆動用MISFETQdの夫々を直列に接
続した形状で形成される。この構成により、前記列方
向、行方向の夫々に隣接する合計4個のメモリセルMCの
うち、4個の転送用MISFETQt及び4個の駆動用MISFETQ
d、合計8個のMISFETの夫々の一方の半導体領域を他のM
ISFETの他方の半導体領域と一体に形成し、かつ兼用で
きる。この結果、前記兼用した半導体領域に相当する
分、メモリセルMCの占有面積を縮小し、SRAM1の集積度
を向上できる。 また、(C−29)前記構成(C−26)乃至(C−28)
の前記規則的に配列される耐酸化マスクのうち、メモリ
セルアレイMAYの終端に配列される耐酸化マスク(窒化
珪素膜)はレイアウトルールに基き形成された前記リン
グ形状の一部分で形成され(前記第15図に示す点線Eの
形状で形成され)、この終端に配列された耐酸化マスク
はリング形状のパターンの延在する方向の非活性領域と
の境界領域を少なくともバーズビークに相当する寸法よ
りも大きく形成する(余裕寸法Lを設ける)。この構成
により、前記メモリセルアレイMAYの終端に配列される
耐酸化マスクに予め余裕寸法Lを形成したので、SRAM1
の製造プロセスにおいて、メモリセルアレイMAYの中央
部分の活性領域とメモリセルアレイMAYの終端の活性領
域との間のパターンの寸法変換量差を低減できる。つま
り、メモリセルアレイMAY内において(中央部及び終端
部を含む)、メモリセルMCの電気的特性を均一化し、SR
AM1の電気的信頼性を向上できる。 前記素子分離絶縁膜4及びp型チャネルストッパ領域
5を形成した後に、耐酸化マスクとして使用した窒化珪
素膜を除去する。
【第1ゲート絶縁膜の形成工程】 次に、前記p-型ウエル領域2、n-型ウエル領域3の
夫々の活性領域の主面上の酸化珪素膜を除去する。この
酸化珪素膜を除去する工程により、p-型ウエル領域
2、n-型ウエル領域3の夫々の活性領域の主面上が露
出する。 次に、前記p-型ウエル領域2、n-型ウエル領域3の
夫々の活性領域の主面上に新たに酸化珪素膜を形成す
る。酸化珪素膜は主に不純物導入の際の汚染防止、及び
前記窒化珪素膜の除去の際に除去しきれない素子分離絶
縁膜4の端部の窒化珪素膜所謂ホワイトリボンの除去を
目的として形成する。酸化珪素膜は、例えば熱酸化法で
形成され、約18〜20[nm]の膜厚で形成する。 次に、p-型ウエル領域2、n-型ウエル領域3の夫々
の活性領域の主面部に、しきい値電圧調整用不純物を導
入する。しきい値電圧調整用不純物としてはp型不純物
例えばBF2を使用する。このBF2は、イオン打込み法を使
用し、40〜50[KeV]程度のエネルギで約2×1012〜3
×1012[atoms/cm2]程度導入される。BF2は前記酸化珪
素膜を通してp-型半導体基板2、n-型ウエル領域3の
夫々の主面部に導入される。 次に、前記p-型ウエル領域2、n-型ウエル領域3の
夫々の活性領域の主面上の酸化珪素膜を除去し、このp
-型ウエル領域2、n-型ウエル領域3の夫々の活性領域
の主面を露出する。この後、第23図に示すように、この
-型ウエル領域2、n-型ウエル領域3の夫々の活性領
域の主面上にゲート絶縁膜6を形成する。ゲート絶縁膜
6は、熱酸化法で形成し、約13〜14[nm]の膜厚で形成
する。ゲート絶縁膜6は、メモリセルMCの駆動用MISFET
Qd及び静電気破壊防止回路I、III、出力段回路IVの夫
々のMISFETQnゲート絶縁膜として使用される。
【第1層目のゲート材の形成工程】 次に、前記ゲート絶縁膜6上を含む基板全面に多結晶
珪素膜7を堆積する。この多結晶珪素膜7は第1層目の
ゲート材形成工程により形成される。多結晶珪素膜7
は、CVD法で堆積し、この堆積中に抵抗値を低減する不
純物を導入した所謂ドープドポリシリコンで形成され
る。この多結晶珪素膜7はジシラン(Si26)及びフォ
スフィン(PH3)をソースガスとするCVD法で堆積され
る。例えば、本実施例の場合、CVD法は、Si26を約80
[sccm]、キャリアガスとして約1[%]の窒素ガスを
含むPH3を約90[sccm]とし、約500〜520[℃]の温度
及び0.8[torr]の圧力の条件下において行う。この条
件下において、多結晶珪素膜(ドープドポリシリコン)
7は下記の生成反応式<1>乃至<3>に基き生成され
る。 2Si26→2SiH4+2SiH2* …<1> 2PH3→2P*+3H2 …<2> 2SiH2*+2P*→2Si(P)+2H2 …<3> 本実施例の場合、前記多結晶珪素膜7はn型不純物で
あるPが導入され、Pは約1020〜1021[atoms/cm3]の
濃度に導入される。また、多結晶珪素膜7はMISFETのゲ
ート電極、容量素子Cの第1電極の夫々として使用する
場合において比較的薄い膜厚約100[nm]の膜厚で形成
される。 この多結晶珪素膜7は前述のように容量素子Cの第1
電極(7)として使用され、多結晶珪素膜7上には誘電
体膜(21)が形成されるが、この誘電体膜は多結晶珪素
膜7の形成方法により絶縁耐圧が変化する。第33図(生
成方法別の絶縁膜の絶縁耐圧を示す図)に、2種類の異
なる形成方法で堆積した多結晶珪素膜の夫々の上部に形
成された絶縁膜の絶縁耐圧の測定結果を示す。第33図
中、横軸は多結晶珪素膜上に形成される熱酸化珪素膜の
生成温度[℃]を示す。縦軸は絶縁膜(誘電体膜)の絶
縁耐圧[MV/cm]を示す。データ(A)は前述のSi26
をソースガスとするCVD法で堆積された多結晶珪素膜
(ドープドポリシリコン)上に熱酸化法で形成された酸
化珪素膜の絶縁耐圧を示す。データ(B)は、CVD法で
堆積された多結晶珪素膜(ノンドープドポリシリコン)
にイオン打込み法でPを導入し、この後、多結晶珪素膜
上に熱酸化法で形成された酸化珪素膜の絶縁耐圧を示
す。データ(C)はSi26をソースガスとするCVD法で
堆積された多結晶珪素膜(ドープドポリシリコン)上に
CVD法で堆積された酸化珪素膜の絶縁耐圧を示す。CVD法
で堆積された酸化珪素膜の堆積温度は約800[℃]であ
る。 前記第33図の測定結果に示すように、同一生成温度の
熱酸化法で酸化珪素膜を形成する場合、Si26をソース
ガスとするCVD法で堆積された多結晶珪素膜上の酸化珪
素膜(A)は堆積後にPを導入した多結晶珪素膜上の酸
化珪素膜(B)に比べて絶縁耐圧が高い。また、前記Si
26をソースガスとするCVD法で堆積された多結晶珪素
膜の場合、熱酸化法で形成した酸化珪素膜(A)に比べ
て、CVD法で堆積した酸化珪素膜(C)の絶縁耐圧は高
い。 前述の酸化珪素膜の絶縁耐圧の変化は、第34図、第35
図(多結晶珪素膜の表面粗さを示す図)の夫々の測定結
果に示すように、多結晶珪素膜の表面状態に基くと推定
される。第34図はSi26をソースガスとするCVD法で堆
積された多結晶珪素膜の表面状態を示す。第35図は、CV
D法で堆積後、Pを導入した多結晶珪素膜の表面状態を
示す。第34図、第35図の夫々において、横軸は多結晶珪
素膜の表面上での距離[μm]を示し、縦軸は表面上で
の起伏(粗さ)[KÅ]を示す。 第34図及び第35図の測定結果に示すように、Si26
ソースガスとするCVD法で堆積された多結晶珪素膜の表
面は、堆積後にPを導入する多結晶珪素膜の表面に比べ
て平担性が高い。すなわち、Si26をソースガスとする
CVD法で堆積された多結晶珪素膜は、第34図に示すよう
に、表面の起伏が小さく(凹凸が小く)、電界集中の発
生を低減できるので、この多結晶珪素膜上に形成される
熱酸化法で形成される酸化珪素膜の絶縁耐圧を向上でき
る。つまり、前述の容量素子Cは、Si26をソースガス
とするCVD法で堆積された多結晶珪素膜で第1電極
(7)を形成することにより、誘電体膜の絶縁耐圧を向
上できる。 また、前記熱酸化法で形成される酸化珪素膜は、下地
の多結晶珪素膜の表面に複数の結晶面が異なる結晶粒
(グレイン)が存在し、各々の結晶面での熱酸化珪素膜
の成長速度が異なるので、膜厚にばらつきが生じる。こ
の膜厚にばらつきが存在する酸化珪素膜は、容量素子C
の誘電体膜として使用した場合、膜厚の薄い部分におい
て第1電極(7)と第2電極(23)との間に電界集中が
発生するので、前記第33図に示すように、CVD法で堆積
した酸化珪素膜に比べて絶縁耐圧は低くなる。つまり、
同第33図に示すように、前記CVD法で堆積された酸化珪
素膜は、多結晶珪素膜上にその下地形状に沿って均一な
膜厚で形成できるので、容量素子Cの誘電体膜として使
用した場合、電界集中の発生が低減でき、絶縁耐圧を向
上できる。 また、多結晶珪素膜は、第36図(多結晶珪素膜の膜厚
とゲート絶縁膜の絶縁耐圧との関係を示す図)に示すよ
うに、形成方法及び堆積された膜厚により、絶縁膜の絶
縁耐圧を変化させる。第36図中、横軸は多結晶珪素膜の
膜厚[nm]を示し、縦軸は多結晶珪素膜の下地の絶縁膜
(酸化珪素膜:例えばゲート絶縁膜6に相当する)の絶
縁耐圧[MV/cm]を示す。データ(D)はSi26をソー
スガスとするCVD法で堆積された多結晶珪素膜の下地の
絶縁膜の絶縁耐圧を示す。データ(E)は堆積後にPを
導入した多結晶珪素膜の下地の絶縁膜の絶縁耐圧を示
す。 第36図のデータ(E)に示すように、堆積後にPを導
入した多結晶珪素膜の下地の絶縁膜は、多結晶珪素膜が
70[nm]を越える膜厚の場合には絶縁耐圧の劣化を生じ
ないが、70[nm]以下の膜厚になると絶縁耐圧が急激に
劣化する。これに対して、データ(D)に示すように、
Si26をソースガスとするCVD法で堆積された多結晶珪
素膜(ドープドポリシリコン)の下地の絶縁膜は、多結
晶珪素膜が70[nm]以下の膜厚になっても絶縁耐圧の劣
化をほとんど生じない。つまり、この多結晶珪素膜は下
地の絶縁膜(例えばゲート絶縁膜6)の絶縁耐圧が劣化
しないので70[nm]以下の薄い膜厚で形成できる。ま
た、多結晶珪素膜は、膜厚が結晶粒のサイズに近くなる
と、表面の平担性が結晶粒の形状で律則されかつ損なわ
れ(膜厚が均一化されない)、断線不良等が生じ易く、
導電層としては使用できないので、約10[nm]以上の膜
厚で形成する。 また、多結晶珪素膜への不純物導入方法として、CVD
法で堆積された多結晶珪素膜(ノンドープドポリシリコ
ン)の表面上にリンガラス膜を形成し、このリンガラス
膜に含有されるPを熱拡散法により多結晶珪素膜に導入
する方法がある。この不純物導入法は前記リンガラス膜
の除去に沸酸を使用する。前述のSi26をソースガスと
するCVD法で堆積された多結晶珪素膜は、前記リンガラ
ス膜の除去の沸酸の使用を廃止し、しかもこれ以外の堆
積法で堆積された多結晶珪素膜に比べて膜質を緻密に形
成できるので、前記沸酸の膜中のしみ込みに基く、下地
の絶縁膜(例えばゲート絶縁膜6)の絶縁耐圧の劣化を
防止できる。 前記第1層目のゲート材形成工程で形成された多結晶
珪素膜7は、MISFETのゲート電極等として使用する場合
に動作速度を損なわない程度において、以上の理由に基
き、その上層又は下地の絶縁膜の絶縁耐圧を確保できる
ので、膜厚を約100[nm]程度に薄くし、上層の平担化
を図れる。 前記第1層目のゲート材形成工程で形成された多結晶
珪素膜7を形成した後に、この多結晶珪素膜7に熱処理
を施す。この熱処理は、例えば窒素(N2)ガス中、700
〜950[℃]の温度で8〜12[分]程度行い、多結晶珪
素膜7に導入されたPの活性化及び膜質の安定化を図
る。 次に、前記多結晶珪素膜7上を含む基板全面に絶縁膜
8Aを形成する。絶縁膜8Aは主に後述する転送用MISFETQt
のゲート絶縁膜(12)を形成する熱酸化工程での耐酸化
マスクとして使用される。この絶縁膜8Aは、CVD法で堆
積された窒化珪素膜で形成される。この窒化珪素膜は、
3[nm]に満たない膜厚の場合は耐酸化マスクとして使
用できないので、3[nm]以上の膜厚で形成される。ま
た、窒化珪素膜は、段差形状の成長を抑え、上層の平担
化を図るために10[nm]以下の薄い膜厚で形成する。つ
まり、窒化珪素膜は、3〜10[nm]の膜厚で形成され、
本実施例では8[nm]の膜厚で形成する。 次に、前記絶縁膜8A上を含む基板全面に絶縁膜8を形
成する。絶縁膜8は下層の多結晶珪素膜7、上層の導電
層(13)の夫々を電気的に分離する。絶縁膜8は無機シ
ラン(SiH4又はSiH2Cl2)をソースガス、酸化窒素(N2
O)ガスをキャリアガスとするCVD法で堆積された酸化
珪素膜で形成する。酸化珪素膜は約800[℃]の温度で
堆積される。絶縁膜8は約120〜140[nm]の膜厚で形成
される。 次に、前記絶縁膜8、8A、多結晶珪素膜7の夫々を順
次パターンニングし、第24図に示すように、多結晶珪素
膜7により、ゲート電極7を形成する。パターンニング
は、フォトリソグラフィ技術を使用し、例えばRIE等の
異方性エッチングで行う。ゲート電極7は駆動用MISFET
Qdのゲート電極として構成される。また、ゲート電極7
は静電気破壊防止回路Iのクランプ用MISFETQn1、静電
気破壊防止回路IIIのクランプ用MISFETQn4、Qn5、出力
段回路IVの出力用nチャネルMISFETQn2、Qn3、nチャネ
ルMISFETQn6の夫々のゲート電極として使用される。
【第1ソース領域及びドレイン領域の形成工程】 次に、前記ゲート電極7及び絶縁膜8の側壁にサイド
ウォールスペーサ9を形成する。サイドウォールスペー
サ9は、前記絶縁膜8上を含む基板全面に酸化珪素膜を
堆積し、この堆積した膜厚に相当する分、この酸化珪素
膜の全面をエッチングすることにより形成される。酸化
珪素膜は、前述と同様に、無機シランガスをソースガス
とするCVD法で堆積され、例えば140〜160[nm]の膜厚
で形成する。エッチングはRIE等の異方性エッチングを
使用する。 次に、前記サイドウォールスペーサ9を形成するエッ
チングの際に、ゲート電極7及びサイドウォールスペー
サ9が形成された以外の領域のp-型ウエル領域2、n-
型ウエル領域3の夫々の活性領域の主面が露出するの
で、この露出した領域に酸化珪素膜(符号は付けない)
を形成する。この酸化珪素膜は主に不純物導入の際の汚
染防止、不純物導入に基く活性領域の主面のダメージの
防止等の目的で使用される。酸化珪素膜は、例えば熱酸
化法で形成され、約10[nm]の膜厚で形成する。 次に、メモリセルアレイMAYの転送用MISFETQt、周辺
回路のnチャネルMISFETQn、pチャネルMISFETQpの夫々
(2重ドレイン構造の形成領域は除く)の形成領域にお
いて、不純物導入マスク40を形成する。メモリセルアレ
イMAYにおいて、不純物導入マスク40は、前記第10図に
符号DDDを付けて一点鎖線で囲まれた領域外に形成され
る。不純物導入マスク40は例えばフォトリソグラフィ技
術で形成されたフォトレジスト膜で形成する。 次に、前記不純物導入マスク40を使用し、メモリセル
アレイMAYの駆動用MISFETQdの形成領域において、p-
ウエル領域2の主面部に2種類のn型不純物を導入す
る。この2種類のn型不純物は、同一製造工程により静
電気破壊防止回路I、III、出力段回路IVの夫々の2重
ドレイン構造を採用するnチャネルMISFETQnの形成領域
において、p-型ウエル領域2の主面部にも導入され
る。前記n型不純物のうちの一方はPを使用し、他方は
Pに比べて拡散速度が遅いAsを使用する。Pはイオン打
込み法を使用し、約30[KeV]程度のエネルギで約1014
[atoms/cm2]程度導入される。Asは、イオン打込み法
を使用し、約40[KeV]程度のエネルギ約1014[atoms/c
m2]程度導入される。このP、Asの夫々の導入に際して
は、前記不純物導入マスク40と共に、ゲート電極7の側
壁に形成されたサイドウォールスペーサ9も不純物導入
マスクとして使用される。 前記P,Asの夫々の導入後、前記不純物導入マスク40は
除去される。 次に、前記2種類のn型不純物、P、Asの夫々に引き
伸し拡散を施し、第25図に示すように、Pで低い不純物
濃度のn型半導体領域10及びAsで高い不純物濃度のn+
型半導体領域11を形成する。このn型半導体領域10及び
+型半導体領域11は、夫々のn型不純物の拡散速度が
異なるので、2重ドレイン構造を構成する。n型半導体
領域10、n+型半導体領域11の夫々は、サイドウォール
スペーサ9を不純物導入マスクとして使用するので、駆
動用MISFETQdの形成領域において、チャネル形成領域側
への拡散量がサイドウォールスペーサ9で律則される。
つまり、n型半導体領域10、n+型半導体領域11の夫々
は、ゲート電極7を不純物導入マスクとして使用した場
合に比べて、サイドウォールスペーサ9の膜厚に相当す
る分、チャネル形成領域側への拡散量を低減できる。こ
のチャネル形成領域側への拡散量の低減は、駆動用MISF
ETQdの実効的なゲート長寸法(チャネル長寸法)を確保
できるので、駆動用MISFETQdの短チャネル効果を防止で
きる。 前記n型半導体領域10、n+型半導体領域11の夫々を
形成する工程により、メモリセルアレイMAYにおいて、
メモリセルMCの2重ドレイン構造を採用する駆動用MISF
ETQdが完成する。また、同一製造工程により、静電気破
壊防止回路I、III、出力段回路IVの夫々の2重ドレイ
ン構造を採用するMISFETQn1〜Qn6が完成する。 このように、(D−2)外部端子BPとMISFET(INC、Q
n2、Qn3、Qn6、OUTC)で形成される入出力段回路(II、
IV)との間にMISFET(Qn1、Qn4、Qn5)で形成される静
電気破壊防止回路(I、III)を配置し、メモリセルMC
を駆動用MISFETQd及び転送用MISFETQtで構成するSRAM1
において、前記メモリセルMCの駆動用MISFETQd、前記静
電気破壊防止回路(I、III)の前記外部端子BPに直接
々続されるドレイン領域(或はソース領域10及び22)を
持つMISFET(Qn1、Qn4、Qn5)、又は入出力段回路(I
V)の前記外部端子BPに直接々続されるドレイン領域
(或はソース領域10及び11)を持つMISFET(Qn2、Qn3、
Qn6)の夫々を形成する工程と、前記メモリセルMCの転
送用MISFETQdを形成する工程とを備える。この構成によ
り、前記メモリセルMCの2重ドレイン構造を採用する駆
動用MISFETQdを形成する工程と同一製造工程で、前記静
電気破壊防止回路(I、III)のMISFET(Qn1、Qn4、Qn
5)又は入出力段回路(IV)のMISFET(Qn2、Qn3、Qn6)
を形成できるので、この静電気破壊防止回路のMISFET又
は入出力段回路のMISFETを形成する工程に相当する分、
SRAM1の製造プロセスの製造工程数を低減できる。
【第2ゲート絶縁膜の形成工程】 次に、メモリセルアレイMAYの転送用MISFETQt、周辺
回路のnチャネルMISFETQn、pチャネルMISFETQpの夫々
の形成領域において、p-型ウエル領域2、n-型ウエル
領域3の夫々の活性領域の主面部にしきい値電圧調整用
不純物を導入する。しきい値電圧調整用不純物としては
p型不純物例えばBF2を使用する。BF2は、イオン打込み
法を使用し、約40[KeV]程度のエネルギで約1012[ato
ms/cm2]程度導入される。BF2は活性領域の主面上に形
成された符号を付けない酸化珪素膜を通してp-型ウエ
ル領域2、n-型ウエル領域3の夫々の主面部に導入さ
れる。 次に、前記メモリセルアレイMAYの転送用MISFETQt、
周辺回路のnチャネルMISFETQn、pチャネル用MISFETQp
の夫々の形成領域において、p-型ウエル領域2、n-
ウエル領域3の夫々の活性領域の主面上の酸化珪素膜を
除去し、その主面を露出する。 次に、この露出されたp-型ウエル領域2、n-型ウエ
ル領域3の夫々の活性領域の主面上にゲート絶縁膜12を
形成する。ゲート絶縁膜12は、熱酸化法で形成し、約13
〜14[nm]の膜厚で形成する。ゲート絶縁膜12は、メモ
リセルMCの転送用MISFETQt、周辺回路のnチャネルMISF
ETQn、pチャネルMISFETQpのゲート絶縁膜として使用さ
れる。 このゲート絶縁膜12を形成する熱酸化工程において
は、駆動用MISFETQdのゲート電極7(他のMISFETQn1〜Q
n6も同様)の上側の表面部分を前記絶縁膜8Aで被覆し、
この絶縁膜8Aを耐酸化マスクとして使用する。ゲート電
極7は、絶縁膜(酸化珪素膜)8及びサイドウォールス
ペーサ9で周囲を被覆しているが、熱酸化工程で酸素の
供給があるので、絶縁膜8Aを設けない場合には酸化され
る。この酸化は、ゲート電極7の上側の角部8B(第26図
に示す点線で囲まれた領域)に比べて、ゲート電極7の
上側の表面部分の酸化速度が速い(急激に酸化される)
ので、表面部分の珪素が角部8Bに比べて大きく食われ、
ゲート電極7の角部8Bがめくれ上がる。つまり、ゲート
電極7の上側の表面部分上には、角部8B上に比べて厚い
膜厚で、しかも不明確な膜厚の酸化珪素膜が成長する。
すなわち、前記ゲート電極7上に形成された絶縁膜(窒
化珪素膜)8Aはこのゲート電極7のめくれを低減でき
る。
【第2層目のゲート材の形成工程】 次に、前記ゲート絶縁膜12上を含む基板全面に多結晶
珪素膜13Aを堆積する。この多結晶珪素膜13Aは第2層目
のゲート材形成工程により形成される。多結晶珪素膜13
Aは、前記多結晶珪素膜7と同様に、Si26及びPH3をソ
ースガスとするCVD法で堆積される。本実施例の場合、
多結晶珪素膜13Aは約1020〜1021[atoms/cm3]の濃度に
Pを導入する。多結晶珪素膜13Aは、前述のように、下
地の絶縁膜つまりゲート絶縁膜12の絶縁耐圧を向上で
き、しかも第2層目のゲート材としては後述する高融点
金属珪化膜(13B)で実質的な比抵抗値を低減できるの
で、堆積後にPを導入する多結晶珪素膜では不可能とさ
れる70[nm]以下の薄い膜厚で形成できる。すなわち、
多結晶珪素膜13Aは、結晶粒が膜厚の均一性に影響を及
ぼさない10[nm]以上の膜厚が必要となるので、10〜10
0[nm]の薄い膜厚で形成する。 次に、前記多結晶珪素膜13Aに熱処理を施す。この熱
処理は、例えば、窒素ガス中、700〜950[℃]の温度で
15〜25[分]程度行い、多結晶珪素膜13Aに導入された
Pの活性化及び膜質の安定化を図る。 次にメモリセルアレイMAYのメモリセルMCの駆動用MIS
FETQdのソース領域(10及び11)上において、多結晶珪
素膜13A、その下層のゲート絶縁膜12の夫々を順次除去
し、接続孔14を形成する。接続孔14は、フォトリソグラ
フィ技術で形成されたフォトレジスト膜(エッチングマ
スク)を使用し、例えばRIE等の異方性エッチングを施
して形成する。この接続孔14は駆動用MISFETQdのソース
領域、基準電圧線(13)の夫々を接続する。清浄なゲー
ト絶縁膜12を形成した後に、直接、ゲート絶縁膜12上に
多結晶珪素膜13Aを形成し、この後に接続孔14を形成す
るので、前記接続孔14を形成するフォトレジスト膜は直
接ゲート絶縁膜12に接触しない。つまり、この接続孔14
を形成する工程は、フォトレジスト膜の形成及び剥離に
基く、ゲート絶縁膜12の汚染を生じないので、ゲート絶
縁膜12の絶縁耐圧が劣化しない。 次に、前記多結晶珪素膜13上を含む基板全面に高融点
金属珪化膜13Bを形成する。この高融点金属珪化膜13Bは
第2層目のゲート材形成工程で形成される。高融点金属
珪化膜13Bの一部は、前記接続孔14を通して駆動用MISFE
TQdのソース領域に接続される。高融点金属珪化膜13Bは
CVD法又はスパッタ法で堆積したWSi2で形成する。WSi2
は量産的には安定性の高いゲート材である。高融点金属
珪化膜13Bは、比抵抗値が多結晶珪素膜13Aに比べて小さ
いので、又上層の段差形状の成長を抑えるために、約80
〜100[nm]の比較的薄い膜厚で形成する。 次に、前記高融点金属珪化膜13B上を含む基板全面に
絶縁膜15を形成する。この絶縁膜15は前記ゲート電極7
上の絶縁膜8に比べて厚い膜厚、例えば200〜300[nm]
の膜厚で形成する。つまり、絶縁膜15は、後述する接続
孔(22)を形成する際に、ゲート電極7上の絶縁膜8が
エッチング除去されても、ゲート電極(13)上の絶縁膜
15が残存し、このゲート電極(13)、上層の導電層(2
3)の夫々の絶縁が行われる膜厚で形成される。絶縁膜1
5は、例えば有機シラン(Si(OC254)をソースガス
とする、高温度(例えば700〜850[℃])、低圧力(例
えば1.0[torr])のCVD法で堆積された酸化珪素膜で形
成する。 次に、前記絶縁膜15、高融点金属珪化膜13B、多結晶
珪素膜13Aの夫々に順次パターンニングを施し、第26図
に示すように、多結晶珪素膜13A及び高融点金属珪素膜1
3Bで構成された積層構造のゲート電極13を形成する。ゲ
ート電極13はメモリセルMCの転送用MISFETQt、周辺回路
のnチャネルMISFETQn、pチャネルMISFETQpの夫々のゲ
ート電極として使用される。また、ゲート電極13を形成
する工程と同一製造工程で、ワード線(WL)13、基準電
圧線(Vss)13の夫々が形成される。前記パターンニン
グは、フォトリソグラフィ技術で形成されたエッチング
マスクを使用し、RIE等の異方性エッチングで行う。
【第2ソース領域及びドレイン領域の形成工程】 次に、メモリセルアレイMAYのメモリセルMCの転送用M
ISFETQt、周辺回路のnチャネルMISFETQnの夫々の形成
領域において、p-型ウエル領域2の活性領域の主面部
に、n型不純物を導入する。このn型不純物は、LDD構
造の低い不純物濃度のn型半導体領域(17)を形成する
目的で導入され、ドレイン領域近傍での電界強度を弱め
るために、不純物濃度勾配がAsに比べて緩いPを使用す
る。Pは、イオン打込み法を使用し、約30[KeV]程度
のエネルギで約1×1013[atoms/cm2]程度導入され
る。Pは、ゲート電極13を不純物導入マスクとして使用
し、このゲート電極13に対して自己整合で導入される。 この後、熱処理を施し、前記Pに引き伸し拡散を施し
てn型半導体領域17を形成する(第27図参照)。熱処理
は、例えば、アルゴン(Ar)中、900〜1000[℃]の高
温度で約20[分]行う。この熱処理に基き、前記n型半
導体領域17は、転送用MISFETQt、nチャネルMISFETQnの
夫々のチャネル形成領域側への拡散量が増加し、製造プ
ロセスの完了後に約0.5[μm]又はそれ以上の寸法で
ゲート電極13に重なり合う。n型半導体領域17は、後述
する転送用MISFETQt、nチャネルMISFETQnの夫々の高い
不純物濃度のn+型半導体領域(18)に比べて熱処理が
多く施されるので、このn+型半導体領域(18)の拡散
量に比べて拡散量の比が大きくなる。 第37図(LDD部の長さとドレイン電流量との関係を示
す図)の測定結果に示すように、前記n型半導体領域
(LDD部)17とゲート電極13との重なり合う量が増加す
るとドレイン電流量が増加する。第37図中、横軸はn型
半導体領域(LDD部)17のゲート長方向の長さLn[μ
m]を示す。縦軸はドレイン電流量[mA]を示す。第37
図に示す測定に使用されたLDD構造を採用するnチャネ
ルMISFETはゲート長L/ゲート幅Qの比が0.5[μm]/10
[μm]である。またゲート絶縁膜(酸化珪素膜)の膜
厚は10[nm]、ドレイン電圧Vd及びゲート電圧Vgはとも
に5[V]である。n型半導体領域17は、1×1013[at
oms/cm2]の不純物濃度、5×1013[atoms/cm2]の不純
物濃度の夫々が使用される。また、ドレイン電流量は、
n型半導体領域17とゲート電極13とが重なる場合及び重
ならない場合について測定されている。第37図の測定結
果に示すように、いずれの不純物濃度の場合において
も、n型半導体領域17の長さLnが長くなると、n型半導
体領域17のゲート長方向の寄生抵抗が増加し、ドレイン
電流量は低減される。しかしながら、いずれの不純物濃
度の場合においても、n型半導体領域17は、ゲート電極
13と重なり合うと、ゲート電極13からの電界効果によ
り、寄生抵抗が低減されるので、ドレイン電流量が増加
する。特に、n型半導体領域17の不純物濃度が1×1013
[atoms/cm2]の場合はドレイン電流量の増加が大き
い。 また、第38図(LDD部の長さと電界強度との関係を示
す図)の測定結果に示すように、n型半導体領域(LDD
部)17とゲート電極17との重なり合う量が増加すると電
界強度が低減される。第38図中、横軸はn型半導体領域
17のゲート長方向の長さLn[μm]を示す。縦軸は電界
強度(×10[V/cm])を示す。第38図に示す測定に使用
されたLDD構造を採用するnチャネルMISFETは前記第37
図に示す測定に使用されたものと同様の条件で構成され
る。第38図の測定結果に示すように、n型半導体領域17
の不純物濃度が5×1013[atoms/cm2]の場合、n型半
導体領域17の長さLnが長くなると電界強度が低減される
が、n型半導体領域17、ゲート電極13の夫々が重なり合
うと電界強度が逆に増加する。これに対して、n型半導
体領域17の不純物濃度が1×1013[atoms/cm2]の場
合、n型半導体領域17の長さLnが長くなると電界強度が
同様に低減され、しかもn型半導体領域17、ゲート電極
13の夫々が重なり合うと電界強度がさらに低減される。
この電界強度の低減効果はn型半導体領域17の長さLnが
約0.1[μm]以上になると発生する。本実施例におい
て、n型半導体領域17の長さLnが若干変化しても電界強
度がほぼ一定な安定した領域約0.5[μm]又はそれ以
上の長さLnでn型半導体領域17を形成する。また、n型
半導体領域17は短チャネル効果が顕著に現われない領域
までの範囲で長さLnを長くする。 前述の第37図及び第38図の測定結果に基き、前述のLD
D構造を採用する転送用MISFETQt、nチャネルMISFETQn
の夫々は、ゲート電極13とn型半導体領域17とを重ね合
せ、積極的に相互コンダクタンス(gm)を向上してドレ
イン電流量を増加する。また、LDD構造を採用する転送
用MISFETQt、nチャネルMISFETQnの夫々は、n型半導体
領域17を約1×1013[atoms/cm2]の不純物濃度で形成
し、n型半導体領域17の長さLnを長くすると共に、n型
半導体領域17をゲート電極13と重ね合せ、電界強度を低
減する。この電界強度の低減は、ドレイン領域近傍での
ホットキャリアの発生量を低減できるので、LDD構造を
採用する転送用MISFETQt、nチャネルnQnの夫々のしき
い値電圧の経時的な変動を低減できる。 次に、周辺回路のpチャネルMISFETQpの形成領域にお
いて、n-型ウエル領域3の活性領域の主面部に、p型
不純物を導入する。このp型不純物はLDD構造の低い不
純物濃度のn型半導体領域(19)を形成する目的で導入
される。p型不純物はBF2を使用する。BF2は、イオン打
込み法を使用し、約40[KeV]程度のエネルギで約1012
〜1013[atoms/cm2]程度導入される。BF2は、ゲート電
極13を不純物導入マスクとして使用し、このゲート電極
13に対して自己整合で導入される。このp型不純物の導
入により、p型半導体領域19が形成される(第21図参
照)。p型不純物はn型不純物に比べて拡散速度が速い
ので、p型不純物領域19は、熱処理を施さなくても、ゲ
ート電極13と充分な重なり合いを形成できる。 次に、前述のゲート電極13、絶縁膜15の夫々の側壁に
サイドウォールスペーサ16を形成する。サイドウォール
スペーサ16は、絶縁膜15上を含む基板全面に酸化珪素膜
を堆積し、この堆積した膜厚に相当する分、この酸化珪
素膜の全面をエッチングすることにより形成される。酸
化珪素膜は、前述と同様に、無機シランガスをソースガ
スとするCVD法で堆積され、例えば200[nm]の膜厚で形
成する。エッチングはRIE等の異方性エッチングを使用
する。 次に、サイドウォールスペーサ16を形成するエッチン
グの際に、ゲート電極7及びサイドウォールスペーサ16
が形成された以外の領域のp-型ウエル領域2、n-型ウ
エル領域3の夫々の活性領域の主面が露出するので、こ
の露出した領域に酸化珪素膜(符号は付ない)を形成す
る。この酸化珪素膜は、主に不純物導入の際の汚染防
止、不純物導入に基く活性領域の主面のダメージ防止等
の目的で使用される。酸化珪素膜は、例えば熱酸化法で
形成され、約10[nm]の膜厚で形成する。 次に、メモリセルアレイMAYのメモリセルMCの転送用M
ISFETQt1、周辺回路のnチャネルMISFETQnの夫々の形成
領域において、p-型ウエル領域2の活性領域の主面部
にn型不純物を導入する。n型不純物は、pn接合深さを
浅くする目的で、Pに比べて拡散速度が遅いAsを使用す
る。Asは、イオン打込み法を使用し、約30〜50[KeV]
程度のエネルギで約1015〜1016[atoms/cm2]程度導入
される。このAsは、ゲート電極13及びサイドウォールス
ペーサ16を不純物導入マスクとして使用し、このゲート
電極13及びサイドウォールスペーサ16に対して自己整合
で導入される。 次に、周辺回路のpチャネルMISFETQpの形成領域にお
いて、n-型ウエル領域3の活性領域の主面部にp型不
純物を導入する。p型不純物はBF2を使用する。BF2は、
イオン打込み法を使用し、約30[KeV]程度のエネルギ
で約1015〜1016[atoms/cm2]程度導入される。BF2は、
ゲート電極13及びサイドウォールスペーサ16を不純物導
入マスクとして使用し、このゲート電極13及びサイドウ
ォールスペーサ16に対して自己整合で導入される。 この後、熱処理を施し、前記n型不純物に引き伸し拡
散を施してn+型半導体領域18を形成すると共に、前記
p型不純物に引き伸し拡散を施してp+型半導体領域20
を形成する。熱処理は、例えば窒素ガス中、900〜1000
[℃]の高温度で約1〜3[分]行う。前記n+型半導
体領域18はソース領域及びドレイン領域として使用され
る。このn+型半導体領域18を形成する工程により、第2
7図に示すようにメモリセルアレイMAYにおいて、メモリ
セルMCのLDD構造を採用する転送用MISFETQtが完成する
と共に、前記第21図に示す周辺回路のLDD構造を採用す
るnチャネルMISFETQnが完成する。また、前記p+型半
導体領域20を形成する工程により、前記第21図に示すLD
D構造を採用するpチャネルMISFETQpが完成する。 このように、(C−1)転送用MISFETQt及び駆動用MI
SFETQdでメモリセルMCが構成されるSRAM1において、p-
型ウエル領域(基板)2の駆動用MISFETQdの形成領域の
主面部に、ゲート絶縁膜6を介在させてゲート電極7を
形成する工程と、前記p-型ウエル領域2の駆動用MISFE
TQdの形成領域の主面部に、前記p-型ウエル領域2と反
対導電型の拡散速度が異なる2種類のn型不純物(P,A
s)を前記ゲート電極7に対して自己整合で導入し、2
重ドレイン構造の駆動用MISFETQdを形成する工程と、前
記p-型ウエル領域2の転送用MISFETQtの形成領域の主
面部に、ゲート絶縁膜12を介在させてゲート電極13を形
成する工程と、前記p-型ウエル領域2の転送用MISFETQ
tの形成領域の主面部に、前記p-型ウエル領域2と反対
導電型の低濃度のn型不純物(P)を前記ゲート電極13
に対して自己整合で導入する工程と、前記ゲート電極13
の側壁にそれに対して自己整合でサイドウォールスペー
サ16を形成する工程と、前記p-型ウエル領域2の転送
用MISFETQtの形成領域の主面部に、前記p-型ウエル領
域2と反対導電型の高濃度のn型不純物(As)を前記サ
イドウォールスペーサ16に対して自己整合で導入し、LD
D構造の転送用MISFETQtを形成する工程とを備える。こ
の構成により、ホットキャリア対策を目的として転送用
MISFETQt及び駆動用MISFETQdをLDD構造とした場合、不
純物導入マスクが合計4枚使用されるが、本実施例はホ
ットキャリア対策及び相互コンダクタンスの増加を目的
として駆動用MISFETQdを2重ドレイン構造とし、1枚の
マスクで2種類のn型不純物を導入し、駆動用MISFETQd
で1枚、転送用MISFETQtで2枚、合計3枚のマスクを使
用したので、マスク枚数を1枚削減し、SRAM1の製造プ
ロセスにおいて製造工程数を低減できる。また、前記駆
動用MISFETQdのゲート絶縁膜6、転送用MISFETQtのゲー
ト絶縁膜12の夫々を別々の製造工程で形成するので、夫
々のゲート絶縁膜の膜厚を独立に最適化できる。例え
ば、駆動用MISFETQdのゲート絶縁膜6の膜厚を転送用MI
SFETQtのゲート絶縁膜12の膜厚に比べて薄く形成した場
合、駆動用MISFETQdの相互コンダクタンスを増加して、
メモリセルMCのβレシオを稼げる。 また、(C−2)前記構成(C−1)の駆動用MISFET
Qdの2重ドレイン構造のソース領域には前記転送用MISF
ETQtのゲート電極13と同一製造工程で形成された基準電
圧線(Vss)13が接続される。この構成により、前記効
果の他に、前記基準電圧線13下のこの基準電圧線13と駆
動用MISFETQdのソース領域(11)とを接続する接続用の
半導体領域(基準電圧Vssの取出し用半導体領域)を駆
動用MISFETQdの2重ドレイン構造の半導体領域(10及び
11)を形成する工程で形成できるので、前記接続用の半
導体領域を形成する工程に相当する分、SRAM1の製造プ
ロセスの製造工程数を低減できる。 また、(C−3)前記構成(C−1)の2重ドレイン
構造を採用する駆動用MISFETQdを形成する工程は、前記
ゲート電極7を形成した後に、このゲート電極7の側壁
にそれに対して自己整合でサイドウォールスペーサ9を
形成し、この後、前記拡散速度が異なる2種類のn型不
純物(P,As)を前記ゲート電極7に対して自己整合で導
入する工程とする。この構成により、前記サイドウォー
ルスペーサ9の膜厚に相当する分、前記駆動用MISFETQd
の半導体領域(10及び11)のチャネル形成領域側への回
り込み量(拡散量)を低減できる。この結果、駆動用MI
SFETQdの実質的なゲート長寸法を確保し、短チャネル効
果を防止して駆動用MISFETQdの占有面積を縮小できるの
で、メモリセルMCの占有面積を縮小し、SRAM1の集積度
を向上できる。 また、(C−4)前記LDD構造を採用する転送用MISFE
TQtを形成する工程は、前記ゲート電極13を形成した
後、前記低い不純物濃度のn型不純物(P)を導入し、
この導入されたn型不純物に引き伸し拡散を施す熱処理
(アニール)を行った後(n型半導体領域17を形成した
後)、前記サイドウォールスペーサ16を形成し、この
後、前記高い不純物濃度のn型不純物(As)を導入する
工程とする。この構成により、前記転送用MISFETQtのLD
D構造の低い不純物濃度のn型不純物の導入で形成され
たn型半導体領域17のチャネル形成領域側への拡散量を
前記熱処理の追加で増加できる。この結果、転送用MISF
ETQtのゲート電極13と前記低い不純物濃度のn型不純物
の導入で形成されたn型半導体領域17との重ね合せ量
(オーバラップ量)を増加し、ドレイン領域の近傍に発
生する電界強度を弱められるので、ホットキャリアの発
生量を低減して転送用MISFETQtの経時的なしきい値電圧
の劣化を低減し、SRAM1の電気的信頼性を向上できる。 また、(C−5)ワード線(WL)13で制御される転送
用MISFETQt及び基準電圧線(Vss)13に接続された駆動
用MISFETQdでメモリセルMCが構成されたSRAM1におい
て、前記メモリセルMCの駆動用MISFETQdのゲート電極7
を形成する工程と、このゲート電極7の上層にメモリセ
ルMCの転送用MISFETQtのゲート電極13を形成すると共
に、このゲート電極13と同一導電層でワード線13及び基
準電圧線13を形成する工程とを備える。この構成によ
り、前記メモリセルMCの転送用MISFETQtのゲート電極13
を形成する工程でワード線13及び基準電圧線13を形成し
たので、このワード線13及び基準電圧線13を形成する工
程に相当する分、SRAM1の製造プロセスの製造工程数を
低減できる。 また、(C−12)メモリセルMCの転送用MISFETQtのゲ
ート電極13にワード線(WL)13が一体に構成されたSRAM
1において、p-型ウエル領域(基板)2の前記メモリセ
ルMCの転送用MISFETQtの形成領域の主面上にゲート絶縁
膜12を形成する工程と、このゲート絶縁膜12上を含む基
板全面にCVD法で堆積されかつこの堆積中に抵抗値を低
減する不純物が導入された多結晶珪素膜(ドープドポリ
シリコン)13Aを形成する工程と、この多結晶珪素膜13A
上を含む基板全面に高融点金属珪化膜(WSi2)13Bを堆
積する工程と、この高融点金属珪化膜13B、前記多結晶
珪素膜13Aの夫々にパターンニングを施し、残存した多
結晶珪素膜13A及び高融点金属珪化膜13Bで前記ゲート絶
縁膜12上に前記転送用MISFETQtのゲート電極13及びそれ
に一体に接続されたワード線13を形成する工程とを備え
る。この構成により、前記転送用MISFETQtのゲート電極
13の下層の多結晶珪素膜13Aは堆積中にn型不純物
(P)を導入し、堆積後のPの熱拡散処理を廃止してこ
の熱拡散処理で多結晶珪素膜の表面に形成されるリンガ
ラス膜の除去に沸酸が使用されることを廃止したので、
又、前記堆積中にn型不純物が導入される多結晶珪素膜
(ドープドポリシリコン)13Aの膜質を堆積中に不純物
が導入されない多結晶珪素膜(ノンドープドポリシリコ
ン)に比べて緻密に形成できるので、前記多結晶珪素膜
中への沸酸のしみ込みに基くゲート絶縁膜12の絶縁耐圧
の劣化を低減できる。この結果、抵抗値を低減してSRAM
1の動作速度の高速化を目的とする2層構造のワード線1
3の下層の多結晶珪素膜13Aの膜厚を薄膜化し、ワード線
13の全体の膜厚を薄膜化できるので、このワード線13上
に配置される導電層(例えば相補性データ線DL)の下地
表面(層間絶縁膜30の表面)の平担化を図れる。 また、(C−13)前記構成(C−12)の転送用MISFET
Qtのゲート電極13及びそれに接続されたワード線(WL)
13の下層の多結晶珪素膜13AはSi26及びPH3をソースガ
スとするCVD法で堆積する。この構成により、前記多結
晶珪素膜13Aのゲート絶縁膜12側の表面を平担化し、p-
型ウエル領域2とゲート電極13との間に電界集中が発生
するのを防止できるので、より転送用MISFETQtのゲート
絶縁膜12の絶縁耐圧の劣化を低減できる。 また、(C−14)前記構成(C−12)又は(C−13)
の転送用MISFETQtのゲート電極13及びそれに接続された
ワード線13の下層の多結晶珪素膜13Aは30[nm]以上70
[nm]以下の膜厚で形成する。この構成により、前記転
送用MISFETQtのゲート電極13の膜厚の薄膜化を図れると
共に、ゲート絶縁膜12の絶縁耐圧の劣化を低減できる。 また、(C−15)転送用MISFETQt及びソース領域(1
1)が基準電圧線(Vss)13に接続された駆動用MISFETQd
でメモリセルMCが構成されたSRAM1において、前記p-
ウエル領域(基板)2の駆動用MISFETQdの形成領域の主
面上にゲート電極7を形成すると共に、その主面部にソ
ース領域及びドレイン領域(11)を形成し、駆動用MISF
ETQdを形成する工程と、p-型ウエル領域2の転送用MIS
FETQtの形成領域の主面上にゲート絶縁膜12を形成する
工程と、このゲート絶縁膜12上を含む基板全面に多結晶
珪素膜13Aを堆積する工程と、前記駆動用MISFETQdのソ
ース領域(11)上の前記多結晶珪素膜13A、その下層の
ゲート絶縁膜12の夫々を順次除去し、接続孔14を形成す
る工程と、前記多結晶珪素膜13A上を含む基板全面にし
かも前記接続孔14を通して駆動用MISFETQdのソース領域
(11)に接続される高融点金属珪化膜13Bを形成する工
程と、この高融点金属珪化膜13B、多結晶珪素膜13Aの夫
々に順次パターンニングを施し、前記ゲート絶縁膜12上
に多結晶珪素膜13A及び高融点金属珪化膜13Bで形成され
たゲート電極13を形成すると共に、駆動用MISFETQdのソ
ース領域に接続された基準電圧線13を形成する工程とを
備える。この構成により、前記転送用MISFETQtのゲート
絶縁膜12を形成した後に、このゲート絶縁膜12上に直接
多結晶珪素膜13Aを形成し、この後、前記多結晶珪素膜1
3Aとともにその下層のゲート絶縁膜12を除去して駆動用
MISFETQdのソース領域(11)の表面上に接続孔14を形成
したので、この接続孔14を形成するフォトレジストマス
クが転送用MISFETQtのゲート絶縁膜12に直接々触せず、
汚染等に基く、転送用MISFETQtのゲート絶縁膜12の絶縁
耐圧の劣化を低減できる。 また、(B−6)前記構成(B−5)のメモリセルMC
のLDD構造を採用する転送用MISFETQtは、低い不純物濃
度のn型半導体領域17のゲート電極13端からチャネル形
成領域側への拡散量(ゲート電極13とn型半導体領域17
との重ね合せ量、又はn型半導体領域17の長さLn)を0.
5[μm]以上で短チャネル効果が生じないまでの範囲
に設定する。この構成により、前記転送用MISFETQtのゲ
ート電極13と前記低い不純物濃度のn型半導体領域(LD
D部)17との重ね合せ量(オーバラップ量)を増加し、
ドレイン領域の近傍に発生する電界強度を弱められるの
で、ホットキャリアの発生量を低減して転送用MISFETQt
の経時的なしきい値電圧の劣化を低減し、SRAM1の電気
的信頼性を向上できる。 また、(D−5)ワード線(WL)13で制御される転送
用MISFETQt及び駆動用MISFETQdでメモリセルMCが構成さ
れ、このメモリセルMCの情報書込み動作、情報の保持動
作、情報読出し動作を制御する周辺回路をMISFETで構成
するSRAM1において、前記メモリセルMCの駆動用MISFETQ
dを形成する工程と、前記メモリセルMCの転送用MISFETQ
tを形成すると共に、周辺回路のnチャネルMISFETQn
(又はpチャネルMISFETQp)を形成する工程とを備え
る。この構成により、前記メモリセルMCの転送用MISFET
Qtを形成する工程で、周辺回路のnチャネルMISFETQnを
形成できるので、この周辺回路のnチャネルMISFETQnを
形成する工程に相当する分、SRAM1の製造プロセスの製
造工程数を低減できる。
【第3層目のゲート材形成工程】 次に、基板全面にエッチングを施し、主に、メモリセ
ルアレイMAYのメモリセルMCの駆動用MISFETQdのゲート
電極7上に形成された絶縁膜8及び8Aの夫々を除去す
る。この絶縁膜8及び8Aの除去は、前記ゲート電極13、
ワード線13、基準電圧線13の夫々の上部に形成された絶
縁膜15及びサイドウォールスペーサ16をエッチングマス
クとして使用し(それらマスクに規定され)て行われ
る。つまり、ゲート電極13、ワード線13、基準電圧線13
の夫々の下部に存在する絶縁膜8及び8Aは残存する。こ
の絶縁膜8及び8Aの除去は主にメモリセルMCの容量素子
Cの第1電極7となる駆動用MISFETQd1のゲート電極7
の表面を露出する目的で行われる。また、絶縁膜8、絶
縁膜15の夫々は本実施例においてほぼ同一エッチング速
度を有する酸化珪素膜で形成されるが、エッチングマス
クとして使用する絶縁膜15は、絶縁膜8に比べて厚い膜
厚で形成され、絶縁膜8が除去されても残存する。前記
絶縁膜8のエッチングの際、その下層の絶縁膜(窒化珪
素膜)8Aはエッチング速度が異なるので、エッチングス
トッパ層として使用される。つまり、絶縁膜8下にエッ
チングストッパ層として使用される絶縁膜8Aを形成する
ことにより、絶縁膜8のエッチングの制御性を向上でき
る。 このように、(C−16)転送用MISFETQt及び駆動用MI
SFETQdでメモリセルMCが構成されるSRAM1において、前
記p-型ウエル領域(基板)2の駆動用MISFETQdの形成
領域の主面上にゲート絶縁膜6を形成する工程と、この
ゲート絶縁膜6上を含む基板全面に多結晶珪素膜7、耐
酸化マスクとしての絶縁膜(窒化珪素膜)8A、絶縁膜
(酸化珪素膜)8の夫々を順次形成する工程と、この絶
縁膜8、絶縁膜8A、多結晶珪素膜7の夫々に実質的に同
一パターンで順次パターンニングを施し、前記多結晶珪
素膜7で駆動用MISFETQdのゲート電極7を形成する工程
と、このゲート電極7の側壁にサイドウォールスペーサ
(酸化珪素膜)9を形成する工程と、p-型ウエル領域
2の転送用MISFETQtの形成領域の主面上に熱酸化法でゲ
ート絶縁膜12を形成する工程と、このゲート絶縁膜12上
に転送用MISFETQtのゲート電極13を形成する工程と、基
板全面にエッチング処理を施し、前記ゲート電極7上の
絶縁膜8、絶縁膜8Aの夫々を順次除去する工程とを備え
る。この構成により、前記駆動用MISFETQdのゲート電極
7の表面部分に比べて角部8Bの酸化速度が遅い現象に基
き、前記ゲート絶縁膜12を形成する熱酸化工程で駆動用
MISFETQdのゲート電極7の端部がめくれ上がる現象を前
記ゲート電極7上の絶縁膜(窒化珪素膜:耐酸化マス
ク)8Aで低減できるので、前記ゲート電極7上の絶縁膜
(酸化珪素膜)8の膜厚を均一化でき、この絶縁膜8の
除去工程でのエッチング量を低減できる。また、前記絶
縁膜8の除去工程において、前記ゲート電極7上の絶縁
膜(窒化珪素膜)8Aをエッチングストッパ層として使用
し、エッチング不足や過剰エッチングを低減できるの
で、エッチングの制御性を向上できる。また、前記ゲー
ト絶縁膜12を形成する熱酸化工程において、ゲート電極
7上の絶縁膜(窒化珪素膜)8Aを耐熱酸化マスクとして
使用し、ゲート電極7の表面部分の多結晶珪素膜の結晶
粒の成長を低減できるので、ゲート電極7の表面の平担
化を図れる。このゲート電極7の表面の平担化は容量素
子Cの第1電極7の表面を平担化できることを意味す
る。 次に、前記ゲート電極7の露出された表面上を含む基
板全面に絶縁膜21を形成する。この絶縁膜21は主にメモ
リセルMCの容量素子Cの誘電体膜21として使用される。
絶縁膜21は、前記第33図の測定結果に示すように、絶縁
耐圧を向上できる、CVD法で堆積した酸化珪素膜で形成
する。容量素子Cの第1電極7は、Si26をソースガス
とするCVD法で堆積され、前記第34図に示すように、表
面を平担化できるので、絶縁膜21は、絶縁耐圧を向上で
き、その結果、膜厚を薄くできる。また、絶縁膜21は、
単層の酸化珪素膜で形成し、膜厚を薄くできる。絶縁膜
21は約40[nm]の薄い膜厚で形成される。 次に、メモリセルMCの転送用MISFETQtの一方の半導体
領域(18)及び他方の半導体領域(18)上において、前
記絶縁膜21及びその下層の絶縁膜を除去し、接続孔22を
形成する。転送用MISFETQtの一方の半導体領域上に形成
された接続孔22は、この一方の半導体領域(18)、駆動
用MISFETQdのドレイン領域(11)、ゲート電極7、容量
素子Cの第2電極(23)の夫々を接続する目的で形成さ
れる。転送用MISFETQtの他方の半導体領域上に形成され
た接続孔22は、この他方の半導体領域、中間導電層(2
3)の夫々を接続する目的で形成される。この後者の絶
縁膜21に形成される接続孔22は、転送用MISFETQtのゲー
ト電極13の側壁に設けられたサイドウォールスペーサ16
よりもゲート電極13側に大きい開口サイズで形成され
る。つまり、絶縁膜21に形成された接続孔22内にはサイ
ドウォールスペーサ16が露出し、他方の半導体領域(1
8)上の実質的な接続孔22の開口サイズはサイドウォー
ルスペーサ16で規定される。したがって、実質的な接続
孔22のゲート電極13側の開口位置は、このゲート電極13
に対して自己整合で規定される。 次に、前記誘電体膜となる絶縁膜21上を含む基板全面
に多結晶珪素膜23を堆積する。この多結晶珪素膜23は第
3層目のゲート材形成工程で形成される。多結晶珪素膜
23の一部は前記接続孔22を通して前記転送用MISFETQtの
半導体領域、駆動用MISFETQdのドレイン領域及びゲート
電極7に接続される。この多結晶珪素膜23は、負荷用MI
SFETQpのゲート電極(23)、容量素子Cの第2電極(2
3)、導電層(23)、中間導電層(23)の夫々として使
用される。特に、多結晶珪素膜23は、前記負荷用MISFET
Qpのゲート電極(23)及び容量素子Cの第2電極(23)
として使用されるので、前述と同様に、Si26及びPH3
をソースガスとするCVD法で堆積される(ドープドポリ
シリコン)。多結晶珪素膜23は、上層の段差形状の成長
を抑えるために、例えば60〜80[nm]の薄い膜厚で形成
され、1020〜1021[atoms/cm3]程度のP濃度で形成さ
れる。 この後、熱処理を施し、多結晶珪素膜23に導入された
Pの活性化を行う。この熱処理は、窒素ガス中、700〜9
00[℃]程度の高温度で約20[分]行う。 次に、前記多結晶珪素膜23にパターンニングを施し、
第28図に示すように、負荷用MISFETQpのゲート電極23、
容量素子Cの第2電極23、導電層23、中間導電層23の夫
々を形成する。多結晶珪素膜23のパターンニングは、例
えばフォトリソグラフィ技術で形成されたエッチングマ
スク及びRIE等の異方性エッチングを使用して行う。 前記第2電極23を形成する工程により、第1電極7、
誘電体膜21、第2電極23の夫々を順次積層した容量素子
Cが完成する。 このように、(C−6)駆動用MISFETQdのゲート電極
7を第1電極7とし、この第1電極7上に誘電体膜21を
介在させて情報蓄積ノード領域に接続された第2電極23
を設けた容量素子CがメモリセルMCに配置されるSRAM1
において、前記第1電極7又は第2電極23を、CVD法で
堆積され、かつこの堆積中に抵抗値を低減する不純物を
導入した多結晶珪素膜(ドープドポリシリコン膜)で形
成する。この構成により、前記CVD法で堆積した後に不
純物を導入して低抵抗化した多結晶珪素膜に比べて、多
結晶珪素膜の誘電体膜21と接触する側の表面つまり第1
電極7の上側又は第2電極23の下側の表面を平担化でき
る。この結果、前記容量素子Cの第1電極7と第2電極
23との間に発生する電界集中を防止し、容量素子Cの誘
電体膜21の絶縁耐圧を向上できるので、SRAM1の電気的
信頼性を向上できる。また、前記容量素子Cの誘電体膜
21の絶縁耐圧を向上できるので、誘電体膜21を薄膜化
し、容量素子Cに蓄積される電荷量を増加できるので、
容量素子Cのサイズを縮小してメモリセルMCの占有面積
を縮小し、SRAM1の集積度を向上できる。また、前記容
量素子Cに蓄積される電荷量を増加できるので、メモリ
セルMCの情報保持の安定性を向上し、α線ソフトエラー
耐圧を向上できる。 また、(C−7)駆動用MISFETQdのゲート電極7を第
1電極7とし、この第1電極7上に誘電体膜21を介在さ
せて情報蓄積ノード領域に接続された第2電極23を設け
た容量素子CがメモリセルMCに配置されるSRAM1におい
て、前記第1電極7又は第2電極23をSi26及びPH3
ソースガスとするCVD法で堆積された多結晶珪素膜23で
形成する。この構成により、CVD法で堆積した多結晶珪
素膜(単なるドープドポリシリコン)に比べて、Si26
及びPH3をソースガスとするCVD法で堆積された多結晶珪
素膜の誘電体膜21と接触する側の表面つまり第1電極7
の上側又は第2電極23の上側の表面をより平担化でき
る。この結果、前記構成(C−6)の効果と同様の効果
を奏することができる。 また、(C−8)駆動用MISFETQdのゲート電極7を第
1電極7とし、この第1電極7上に誘電体膜21を介在さ
せて情報蓄積ノード領域に接続された第2電極23を設け
た容量素子CがメモリセルMCに配置されるSRAM1におい
て、CVD法で堆積された多結晶珪素膜23で前記第1電極
7を形成する工程と、この第1電極7上にCVD法で堆積
した酸化珪素膜で誘電体膜21を形成する工程とを備え
る。この構成により、前記第1電極7である多結晶珪素
膜の表面に熱酸化法で形成された酸化珪素膜で誘電体膜
を形成する場合に比べて、下地の多結晶珪素膜の表面の
結晶粒(グレイン)の結晶面(異なる複数の結晶面が存
在し、各結晶面で熱酸化成長速度が異なる)に無関係に
酸化珪素膜を堆積でき、この酸化珪素膜つまり誘電体膜
21の膜厚を均一化できるので、第1電極7と第2電極23
との間に発生する電界集中を防止して誘電体膜21の絶縁
耐圧を向上し、SRAM1の電気的信頼性を向上できる。ま
た、前記構成(C−6)の効果と同様に、容量素子Cの
サイズを縮小し、メモリセルMCの占有面積を縮小できる
ので、SRAM1の集積度を向上できる。また、メモリセルM
Cの情報保持の安定性を向上し、α線ソフトエラー耐圧
を向上できる。 また、(C−9)前記構成(C−8)の第1電極7又
は第2電極23は、CVD法で堆積されかつこの堆積中に抵
抗値を低減する不純物を導入した多結晶珪素膜、或はSi
26及びPH3をソースガスとするCVD法で堆積された多結
晶珪素膜23で形成される。この構成により、前記構成
(C−8)の効果に加えて、前記構成(C−6)或は
(C−7)の効果を奏することができる。 また、(C−10)転送用MISFETQtの一方の半導体領域
(18)に第1駆動用MISFETQdのドレイン領域(11)及び
第2駆動用MISFETQdのゲート電極7が接続され、前記第
1駆動用MISFETQdのゲート電極7に第1電極7、第1駆
動用MISFETQdのドレイン領域に第2電極23の夫々を接続
した容量素子CがメモリセルMCに構成されたSRAM1にお
いて、前記第1駆動用MISFETQd及び第2駆動用MISFETQd
を形成すると共に、前記第1駆動用MISFETQdのゲート電
極7で容量素子Cの第1電極7を形成する工程と、前記
第1駆動用MISFETQdのドレイン領域に一方の半導体領域
が接続された転送用MISFETQtを形成する工程と、前記容
量素子Cの第1電極7上に誘電体膜21を介在させて容量
素子Cの第2電極23を形成すると共に、この第2電極23
の一部の(引き出された)導電層23で前記転送用MISFET
Qtの一方の半導体領域と第2駆動用MISFETQdのゲート電
極7を接続する工程とを備える。この構成により、前記
容量素子Cの第1電極7を第1駆動用MISFETQdのゲート
電極7で形成したので、前記第1電極7を形成する工程
に相当する分、SRAM1の製造プロセスの製造工程数を低
減できると共に、前記容量素子Cの第2電極23を形成す
る工程で(第2電極23と同一導電層を使用して)転送用
MISFETQtの一方の半導体領域と第2駆動用MISFETQdのゲ
ート電極7とを接続したので、この両者間を接続する工
程に相当する分、SRAM1の製造プロセスの製造工程数を
低減できる。 また、(C−11)前記構成(C−10)の容量素子Cの
第1電極7又は第2電極23は、Si26及びPH3をソース
ガスとするCVD法で堆積された多結晶珪素膜(ドープド
ポリシリコン)23、或はCVD法で堆積されかつこの堆積
中に抵抗値を低減する不純物を導入した多結晶珪素膜
(ドープドポリシリコン)で形成される。この構成によ
り、前記構成(C−10)の効果に加えて、構成(C−
6)或は(C−7)の効果を奏することができる。 また、(C−17)前述の構成(C−16)の駆動用MISF
ETQdのゲート電極7は容量素子Cの第1電極7として使
用され、前記絶縁膜(酸化珪素膜)8、絶縁膜(窒化珪
素膜)8Aの夫々が除去されたゲート電極7上には誘電体
膜21を介在させて容量素子Cの第2電極23が形成され
る。この構成により、前記容量素子Cの第1電極7であ
るゲート電極7の表面が前記熱酸化工程の際に絶縁膜
(窒化珪素膜)8Aで被覆され、表面が平担化されるの
で、容量素子Cの第1電極7と第2電極23との間に発生
する電界集中を低減し、容量素子Cの誘電体膜21の絶縁
耐圧を向上できる。 また、(C−18)前記転送用MISFETQtの一方の半導体
領域(18)に駆動用MISFETQdのゲート電極7が接続され
たメモリセルMCで構成されたSRAM1において、p-型ウエ
ル領域(基板)2の前記駆動用MISFETQdの形成領域の主
面上にゲート電極7及びその上部に絶縁膜8を形成する
工程と、p-型ウエル領域2の前記転送用MISFETQtの形
成領域の主面上にゲート電極13及びその上部に前記絶縁
膜8に比べて厚い膜厚の絶縁膜15を形成すると共に、こ
の転送用MISFETQtの形成領域の主面部に前記一方の半導
体領域(18)を形成する工程と、前記駆動用MISFETQdの
ゲート電極7上の絶縁膜8の一部を除去すると共に、転
送用MISFETQtの一方の半導体領域の少なくとも一部の表
面を露出する接続孔22を形成する工程と、この接続孔22
を通して、前記転送用MISFETQtの一方の半導体領域(1
8)、駆動用MISFETQdのゲート電極7の夫々を前記ゲー
ト電極7及びゲート電極13よりも上層に形成された導電
層23で接続する工程とを備える。この構成により、前記
駆動用MISFETQdのゲート電極7上の絶縁膜8の膜厚に比
べて、転送用MISFETQtのゲート電極13上の絶縁膜15の膜
厚を厚く形成し、前記接続孔22を形成する際にゲート電
極13上に絶縁膜15を残存させたので、前記ゲート電極13
と前記導電層23との短絡を防止し、SRAM1の製造プロセ
ス上の歩留りを向上できる。 また、(C−19)転送用MISFETQtの一方の半導体領域
(18)に駆動用MISFETQdのゲート電極7が接続されたメ
モリセルMCを構成し、このメモリセルMCの転送用MISFET
Qtの他方の半導体領域(18)に相補性データ線(DL:3
3)が接続されたSRAM1において、p-型ウエル領域(基
板)2の前記駆動用MISFETQdの形成領域の主面上にゲー
ト電極7を形成する工程と、p-型ウエル領域2の前記
転送用MISFETtの形成領域の主面上に前記ゲート電極7
よりも上層のゲート電極13を形成すると共に、この転送
用MISFETQtの形成領域の主面部に前記一方の半導体領域
及び他方の半導体領域(18)を形成する工程と、前記転
送用MISFETQtの一方の半導体領域、駆動用MISFETQdのゲ
ート電極7の夫々を前記ゲート電極7及びゲート電極13
よりも上層に形成された導電層23で接続すると共に、こ
の導電層23と同一導電層で転送用MISFETQtの他方の半導
体領域上に中間導電層23を形成する工程と、この中間導
電層23を介在させて、前記転送用MISFETQtの他方の半導
体領域に相補性データ線(DL:33)を接続する工程とを
備える。この構成により、前記転送用MISFETQtの一方の
半導体領域と駆動用MISFETQdのゲート電極7とを接続す
る導電層23を形成する工程で、前記中間導電層23を形成
できるので、この中間導電層23を形成する工程に相当す
る分、SRAM1の製造プロセスの製造工程数を低減でき
る。また、前記導電層23は、容量素子Cの第2電極23及
び負荷用MISFETQpのゲート電極23と同一導電層で形成さ
れるので、前記導電層23を形成する工程に相当する分、
SRAM1の製造プロセスの製造工程数を低減できる。
【第3ゲート絶縁膜の形成工程】 次に、前記ゲート電極23、第2電極23、導電層23、中
間導電層23の夫々の上部を含む基板全面に絶縁膜24を形
成する。絶縁膜24は、下層の前記ゲート電極23等の導電
層、上層の導電層(26)の夫々を電気的に分離すると共
に、負荷用MISFETQpのゲート絶縁膜24として使用され
る。絶縁膜24は、前述の容量素子Cの誘電体膜21等と同
様に、無機シランガスをソースガスとするCVD法で堆積
した酸化珪素膜で形成する。絶縁膜24は、絶縁耐圧を確
保する目的で約20[nm]以上の膜厚で形成し、負荷用MI
SFETQpのゲート絶縁膜24として使用するので、導通特性
(ON特性)を確保する目的で約50[nm]以下の膜厚で形
成する。本実施例において、絶縁膜24は例えば35〜45
[nm]の膜厚で形成される。
【第4層目のゲート材形成工程】 次に、メモリセルアレイMAYのメモリセルMCの導電層2
3の上部において、前記絶縁膜24に接続孔25を形成す
る。接続孔25は下層の導電層23、上層の導電層(26、実
際には負荷用MISFETQpのn型チャネル形成領域26N)の
夫々を接続する目的で形成される。 次に、前記絶縁膜24上を含む基板全面に多結晶珪素膜
26を形成する。この多結晶珪素膜26は第4層目のゲート
材形成工程により形成される。多結晶珪素膜26は負荷用
MISFETQpのn型チャネル形成領域(26N)、ソース領域
(26P)、電源電圧線(Vcc:26P)の夫々を形成する。多
結晶珪素膜26は、前述の多結晶珪素膜7、13A、23の夫
々と異なり、Si26をソースガスとするCVD法で堆積し
た所謂ノンドープドポリシリコンで形成する。多結晶珪
素膜26は例えば40[nm]の薄い膜厚で形成する。 前記多結晶珪素膜26は、前述のように、結晶粒が膜厚
の均一性に影響を及ぼさない30[nm]以上の膜厚で形成
する。また多結晶珪素膜26は、負荷用MISFETQpとしてリ
ーク電流を低減するために、第39図(リーク電流の膜厚
依存性を示す図)に示すように、50[nm]以下の膜厚で
形成する。第39図中、横軸は多結晶珪素膜の膜厚[nm]
を示し、縦軸はリーク電流量[pA]を示す。第39図に示
すように、多結晶珪素膜は、約50[nm]以下の膜厚にな
ると急激にリーク電流量を低減できる。
【第3ソース領域及びドレイン領域の形成工程】 次に、図示しないが、前記多結晶珪素膜26上に絶縁膜
を形成する。この絶縁膜は、不純物導入の際の汚染防
止、表面のダメージの緩和等を目的として形成される。
絶縁膜は、例えば熱酸化法で形成した酸化珪素膜で形成
し、約4〜6[nm]程度の薄い膜厚で形成する。 次に、前記多結晶珪素膜26の全面にしきい値電圧調整
用不純物を導入する。このしきい値電圧調整用不純物は
n型不純物例えばPを使用する。Pは負荷用MISFETQpの
しきい値電圧をエンハンスメント型にする目的で導入さ
れる。エンハンスメント型のしきい値電圧は約1017〜10
18[atoms/cm3]の不純物濃度で得られる。したがっ
て、Pは、イオン打込み法を使用し、約30[KeV]程度
のエネルギで約1012〜1013[atoms/cm2]程度導入され
る。多結晶珪素膜に導入されるPの不純物濃度が10
18[atoms/cm3]を越えた場合、多結晶珪素膜はしきい
値電圧が上昇する(絶対値で大きくなる)ので高抵抗素
子として作用する。つまり、負荷用MISFETQpは、非導通
時(OFF時)において、n型チャネル形成領域(26N)で
のリーク電流分に相当する電流しかメモリセルMCの情報
蓄積ノード領域に電源電圧Vccを供給できないので、情
報の保持特性が劣化する。また、多結晶珪素膜に導入さ
れるPの不純物濃度をさらに増加し、しきい値電圧を上
昇させると、リーク電流量が増大する。このリーク電流
の増大は消費電力化の妨げになる。前記しきい値電圧調
整用不純物を導入する工程により、n型チャネル形成領
域26Nが形成される。 次に、メモリセルアレイMAYのメモリセルMCの負荷用M
ISFETQpのソース領域(26P)の形成領域及び電源電圧線
(Vcc:26P)の形成領域において、前記多結晶珪素膜26
にp型不純物を導入する。p型不純物は、例えばBF2
使用し、前記第13図に符号26pを付けて二点鎖線で囲ま
れた領域内に導入される。BF2は、イオン打込み法を使
用し、約30[KeV]程度のエネルギで約1014[atoms/c
m2]程度導入される。p型不純物の導入に際してはフォ
トリソグラフィ技術で形成されたフォトレジスト膜を不
純物導入マスクとして使用する。 次に、前記多結晶珪素膜26にパターンニングを施し、
n型チャネル形成領域26N、ソース領域26P、電源電圧線
26Pの夫々を形成する。多結晶珪素膜26のパターンニン
グは、例えばフォトリソグラフィ技術で形成されたエッ
チングマスクを使用し、RIE等の異方性エッチングで行
う。前記n型チャネル形成領域26N及びソース領域26Pが
形成されると、第29図に示すように、メモリセルMCの負
荷用MISFETQpが完成する。また、この負荷用MISFETQpの
完成により、メモリセルMCが完成する。また、前記電源
電圧線26Pは、前記第22図に示すように、周辺回路の領
域(Xデコーダ回路XDECの領域)において、接続孔25を
通してp+型半導体領域20に接続される。このp+型半導
体領域20は、周辺回路のpチャネルMISFETQpのソース領
域、ドレイン領域(20)の夫々と同一製造工程で形成さ
れる。 このように、(B−9)CVD法で堆積した多結晶珪素
膜26でn型チャネル形成領域26N、ソース領域26P(及び
ドレイン領域)を形成した負荷用MISFETQpでメモリセル
MCを構成するSRAM1において、前記メモリセルMCの負荷
用MISFETQpのn型チャネル形成領域(ノンドープドポリ
シリコン)に、チャネル導電型(p型)と反対導電型の
n型不純物を導入する。この構成により、前記メモリセ
ルMCの負荷用MISFETQPのしきい値電圧を絶対値で大きく
し、しきい値電圧をエンハンスメント型に設定し、負荷
用MISFETQpの導通、非導通(ON,OFF)の制御を確実に行
えるので、電源電圧線(Vcc)26PからメモリセルMCの情
報蓄積ノード領域への電源電圧のVccの供給が確実に行
え、情報を安定に保持できると共に、無駄な電流の供給
(リーク電流)を低減し、バッテリィバックアップ方式
を採用するSRAM1のスタンバイ電流量を低減できる。 また、(C−20)駆動用MISFETQd及び負荷用MISFETQp
でメモリセルMCが構成されるSRAM1において、前記p-
ウエル領域(基板)2の前記メモリセルMCの駆動用MISF
ETQdの形成領域の主面に、この駆動用MISFETQdのゲート
電極7、ソース領域及びドレイン領域(11)を形成する
工程と、この駆動用MISFETQdのゲート電極7上に誘電体
膜21を介在させて前記負荷用MISFETQPのゲート電極23を
形成すると共に、このゲート電極23を前記駆動用MISFET
Qdのドレイン領域(11)に接続する工程と、この負荷用
MISFETQpのゲート電極23上にゲート絶縁膜24を介在させ
てこの負荷用MISFETQpのn型チャネル形成領域26N、ソ
ース領域(及びドレイン領域)26Pを形成する工程とを
備える。この構成により、前記駆動用MISFETQdのゲート
電極7を形成する工程で情報蓄積ノード領域間に挿入さ
れる容量素子Cの第1電極7、負荷用MISFETQPのゲート
電極23を形成する工程で前記容量素子Cの第2電極23の
夫々を形成できるので、前記容量素子Cを形成する工程
に相当する分、SRAM1の製造プロセスの製造工程数を低
減できる。また、前記メモリセルMCの駆動用MISFETQd上
に、前記負荷用MISFETQp、容量素子Cの夫々を重ね合せ
たので、この重ね合せに相当する分、メモリセルMCの占
有面積を縮小し、SRAM1の集積度を向上できる。 また、(C−21)前記構成(C−20)前記負荷用MISF
ETQpのゲート電極23は、Si26をソースガスとするCVD
法で堆積された多結晶珪素膜(ドープドポリシリコン)
23、或はCVD法で堆積されかつこの堆積中に抵抗値を低
減する不純物を導入した多結晶珪素膜(ドープドポリシ
リコン)で形成する。この構成により、CVD法で堆積し
た(ノンドープドポリシリコン)後に不純物を導入して
低抵抗化した多結晶珪素膜に比べて、多結晶珪素膜23の
ゲート絶縁膜24と接触する側の表面つまりゲート電極23
の上側の方面を平担化できる。この結果、前記負荷用MI
SFETQpのゲート電極23とn型チャネル形成領域26N(又
はソース領域26P)との間に発生する電界集中を防止
し、ゲート絶縁膜24の絶縁耐圧を向上できるので、負荷
用MISFETQpのゲート絶縁膜24の膜厚を薄膜化できる。負
荷用MISFETQpのゲート絶縁膜24の薄膜化は、導通特性
(ON特性)の向上等、電気的特性を向上できる。 また、(C−22)前記構成(C−21)の負荷用MISFET
Qpのn型チャネル形成領域26Nは30〜50[nm]の膜厚で
形成される。この構成により、前記負荷用MISFETQpのn
型チャネル形成領域26Pでのリーク電流が著しく低減で
き、電源電圧VccからメモリセルMCの情報蓄積ノード領
域に供給される無駄な電流量を低減できるので、バッテ
リィバックアップ方式を採用するSRAM1のスタンバイ電
流量を低減できる。 また、(C−23)前記構成(C−21)の負荷用MISFET
Qpのゲート絶縁膜24はCVD法で堆積された酸化珪素膜で
形成される。この構成により、前記負荷用MISFETQpのゲ
ート電極23のゲート絶縁膜24の側の表面を平担化でき、
ゲート絶縁膜24の絶縁耐圧を向上できるので、ゲート絶
縁膜24の膜厚の薄膜化を図れる。この結果、負荷用MISF
ETQpの電気的特性を向上できる。 また、(C−24)前記構成(C−23)の負荷用MISFET
Qpのゲート絶縁膜24は30〜50[nm]の膜厚で形成され
る。この構成により、前記負荷用MISFETQpのゲート絶縁
膜24の膜厚を薄膜化したので、負荷用MISFETQpの電気的
特性を向上できる。
【第1層目金属配線形成工程】 次に、前記メモリセルMC上を含む基板全面に層間絶縁
膜27を形成する。層間絶縁膜27は酸化珪素膜27A、BPSG
膜27Bの夫々を順次積層した2層の積層構造で構成され
る。 下層の酸化珪素膜27Aは上層のBPSG膜27Bに含有される
B、Pの夫々の下層側への漏れを防止する目的で形成さ
れる。酸化珪素膜27Aは例えばSi(OC254をソースガ
スとする、高温度(例えば600〜800[℃])、低圧力
(例えば1.0[torr])のCVD法で堆積される。酸化珪素
膜27Aは例えば140〜160[nm]の膜厚で形成される。 上層のBPSG膜27Bは表面を平担化して上層の段差形状
の成長を抑える目的で形成される。BPSG膜27Bは主に無
機シラン(例えばSiH4)をソースガスとするCVD法で堆
積される。このBPSG膜27Bは、例えば280〜320[nm]の
膜厚で堆積後、グラスフローを施し、表面が平担化され
る。グラスフローは、例えば窒素ガス中、800〜900
[℃]の高温度で約10[分]行う。 次に、前記層間絶縁膜27に接続孔28を形成する。接続
孔28は、メモリセルアレイMAYにおいて、メモリセルMC
の転送用MISFETQtの他方の半導体領域(18)上に形成さ
れた中間導電層23上に形成される。接続孔28は、フォト
リソグラフィ技術で形成されたエッチングマスクを使用
し、RIE等の異方性エッチングで形成する。また、接続
孔28は、前記第21図に示すように、周辺回路のnチャネ
ルMISFETQnのn+型半導体領域18上、pチャネルMISFETQ
pのp+型半導体領域20上等にも形成される。さらに、接
続孔28は、前記第22図に示す周辺回路の電源電圧線26P
の接続部分において、p+型半導体領域20上にも形成さ
れる。 次に、前記層間絶縁膜27上を含む基板全面に高融点金
属膜29を形成する。高融点金属膜29は第1層目の金属配
線形成工程で形成される。この高融点金属膜29は例えば
スパッタ法で堆積したW膜で形成する。W膜は、CVD法
で堆積した場合、段差形状部分でのステップカバレッジ
は良好であるが、層間絶縁膜27の表面から剥がれ易い。
スパッタ法で堆積されるW膜は、層間絶縁膜27の表面で
の接着性が高い利点があるが、ステップカバレッジが悪
く、しかも膜厚が厚いと内部応力が増大する欠点があ
る。そこで、本実施例のSRAM1は、W膜の接着性が高い
利点を生かし、W膜の下地の層間絶縁膜27を平担化し
(BPSG膜27Bを使用しグラスフローを施す)てステップ
カバレッジに対処し、W膜を薄膜化して内部応力に対処
する。W膜は金属配線としては薄い例えば280〜320[n
m]の膜厚で形成する。 次に、前記高融点金属膜29にパターンニングを施し、
第30図に示すようにメモリセルアレイMAYにおいて、メ
インワード線(MWL)29、サブワード線(SWL)29、中間
導電層29の夫々を形成する。前記中間導電層29の一部は
接続孔28を通して下層の中間導電層23に接続される。こ
の中間導電層23はメモリセルMCの転送用MISFETQtの他方
の半導体領域(18)に接続される。また、前記第21図に
示すように、周辺回路において、配線29が形成される。
さらに、前記第22図に示す周辺回路において、電源用中
間配線(Vcc)29が形成される。この電源用中間配線29
は、接続孔28を通してp+型半導体領域20に一旦接続さ
れ、このp+型半導体領域20を介してメモリセルアレイM
AYを延在する電源電圧線26Pに接続される。前記高融点
金属膜29のパターンニングは、例えばフォトリソグラフ
ィ技術で形成されたエッチングマスクを使用し、異方性
エッチングで行う。 このように、(A−12)前述の構成(A−11)のメイ
ンワード線(MWL)29、サブワード線(SWL)29の夫々は
スパッタ法で堆積した高融点金属膜(W膜)で構成し、
このメインワード線29、サブワード線29の夫々の下地の
層間絶縁膜27はグラスフローで平担化処理が施されたBP
SG膜(酸化珪素膜)27Bで構成される。この構成によ
り、前記スパッタ法で堆積した高融点金属膜29は下地の
層間絶縁膜27との接着性がCVD法で堆積した高融点金属
膜に比べて高いので、メインワード線29、サブワード線
29の夫々の剥離を防止できると共に、下地の層間絶縁膜
27は平担化処理が施されているので、メインワード線2
9、サブワード線29の夫々のステップカバレッジを向上
し、メインワード線29、サブワード線29夫々の断線不良
を防止できる。またスパッタ法で堆積した高融点金属膜
29は、薄い膜厚、約280〜320[nm]で形成し、内部応力
を低減する。 また、(D−6)メモリセルMCに電源電圧Vccを供給
する電源電圧線26Pが、メモリセルアレイMAYの周辺部分
で、電源電圧線26Pの上層に層間絶縁膜27等を介在させ
て設けられた電源用中間配線29に接続されるSRAM1にお
いて、n-型ウエル領域(基板)3上の前記メモリセル
アレイMAYの周辺部分にp+型半導体領域20を形成する工
程と、このp+型半導体領域20上を含む基板全面に層間
絶縁膜21及び24を形成する工程と、この層間絶縁膜21及
び24の前記p+型半導体領域20の一部の領域上を除去
し、接続孔25を形成する工程と、前記層間絶縁膜24上に
前記接続孔25を通してp+型半導体領域20の一部の領域
に接続される電源電圧線26Pを形成する工程と、前記電
源電圧線26P上を含む基板全面に層間絶縁膜27を形成す
る工程と、この層間絶縁膜27、前記層間絶縁膜21及び24
の前記p+型半導体領域20の他部の領域上を除去し、接
続孔28を形成する工程と、前記層間絶縁膜27上に前記接
続孔28を通してp+型半導体領域20の他部の領域に接続
される電源用中間配線29を形成する工程とを備える。こ
の構成により、前記接続孔28は、前記電源電圧線26P上
でなく、電源電圧線26Pと異なる領域のp+型半導体領域
20上に形成し(p+型半導体領域20を接続孔28を形成す
る際のバッファ層として形成し)、接続孔28の形成に際
し、オーバエッチングによる電源電圧線26Pの突抜け不
良を防止できるので、SRAM1の製造プロセス上の歩留り
を向上できる。なお、この接続構造において、電源電圧
線26P、電源用中間配線29の夫々の間には、p+型半導体
領域20に限定されず、電源電圧線26Pよりも下層の導電
層(例えば23、13、7又はそれらの積層膜)を介在して
もよい。ただし、電源電圧線26Pはp型で形成されてい
るので、この導電層は、多結晶珪素膜で形成する場合、
pn接合が生成されないように、p型で形成する。また、
前記導電層はpn接合が生成されない高融点金属膜等で形
成してもよい。 また、(D−7)前記構成(D−6)のp+型半導体
領域20を形成す工程は、前記メモリセルアレイMAYの周
辺領域に配置された周辺回路pチャネルMISFETQpのソー
ス領域、ドレイン領域(20)の夫々を形成する工程と同
一製造工程で形成される。この構成により、前記周辺回
路のpチャネルMISFETQpのソース領域、ドレイン領域の
夫々を形成する工程と同一製造工程で前記p+型半導体
領域20を形成できるので、このp+型半導体領域20を形
成する工程に相当する分、SRAM1の製造プロセスの製造
工程数を低減できる。
【埋込用電極の形成工程】
次に、前記メインワード線29、サブワード線29、中間
導電層29の夫々の上部を含む基板全面に層間絶縁膜30を
形成する。層間絶縁膜30は、酸化珪素膜30A、酸化珪素
膜30B、酸化珪素膜30Cの夫々を順次積層した3層の積層
構造で形成される。 下層の酸化珪素膜30Aはテトラエソキシシランガス(T
EOS:Si(OC254)をソースガスとするプラズマCVD法
で堆積される。酸化珪素膜30Aは、平担部、段差部の夫
々での膜厚を均一に形成することができ、例えばメイン
ワード線29、サブワード線29の夫々の間の凹部(最小配
線間隔に相当する)を埋込みその表面上を平担化する場
合に、オーバーハング形状がほとんど発生しないので、
所謂巣の発生が生じない。この酸化珪素膜30Aは、前記
最小配線間隔を埋込みその表面を平担化する目的で、最
小配線間隔の2分の1以上の膜厚、例えば400[nm]の
膜厚で形成する。 中間層の酸化珪素膜30Bは、スピンオングラス法で例
えば200[nm]の膜厚に塗布され、ベーク処理が施され
た後、全面エッチングされる。この酸化珪素膜30Bは主
に層間絶縁膜30の表面の平担化を目的として形成され
る。前記全面エッチングは、下層の導電層(29)、上層
の導電層(33)の夫々の接続部分には残存させず、かつ
段差部分に残存させる条件下で行う。 上層の酸化珪素膜30Cは、下層の酸化珪素膜30Aと同様
に、テトラエソキシシランガスをソースガスとするプラ
ズマCVD法で堆積される。この酸化珪素膜30Cは例えば40
0[nm]の膜厚で形成する。酸化珪素膜30Cは、主に、層
間絶縁膜30としての膜厚を確保すると共に、中間層の酸
化珪素膜30Bを被覆し、この中間層の酸化珪素膜30Bの膜
質の劣化を防止する目的で形成される。 次に、前記層間絶縁膜30に接続孔31を形成する。接続
孔31は、例えばフォトリソグラフィ技術で形成されたエ
ッチングマスクを使用し、RIE等の異方エッチングで形
成する。 次に、第31図に示すように、前記接続孔31内に埋込用
電極32を形成する。接続孔31内には中間導電層29等の高
融点金属膜の表面が露出するので、埋込用電極32はこの
高融点金属膜の表面上に形成される。埋込用電極32は例
えば選択CVD法で堆積したW膜で形成される。
【第2層目金属配線の形成工程】 次に、第32図に示すように、メモリセルアレイMAYに
おいて、前記層間絶縁膜30上に相補性データ線(DL)33
を形成する。また、前記第21図に示すように、周辺回路
において、層間絶縁膜30上に配線33を形成する。この相
補性データ線33(及び配線33)は第2層目の金属配線形
成工程で形成される。相補性データ線33は接続孔31に埋
込まれた埋込用電極32を介して下層の中間導電層29に接
続される。相補性データ線33は、バリア性金属膜33A、
アルミニウム合金膜33Bの夫々を順次積層した2層の積
層構造で形成される。下層のバリア性金属膜33Aは、例
えばスパッタ法で堆積されたTiW膜で形成され、約180〜
220[nm]の膜厚で形成される。上層のアルミニウム合
金膜33Bは、スパッタ法で堆積された、Cu及びSiが添加
されたアルミニウムで形成され、約700〜900[nm]の膜
厚で形成される。 このように、(C−25)下層配線(29)の上層に層間
絶縁膜30を介在させて上層配線(33)を形成する多層配
線構造を有するSRAM1において、基板上に下層配線であ
る第1配線、第2配線(29)の夫々を所定間隔離隔させ
て形成する工程と、この下層配線(29)上を含む基板全
面に、テトラエソキシシランガスをソースガスとするプ
ラズマCVD法を使用し、この下層配線(29)の第1配線
と第2配線との離隔寸法の2分の1以上の膜厚の下層の
酸化珪素膜30Aを堆積する工程と、この酸化珪素膜30A上
を含む基板全面に、スピンオングラス法で中間層の酸化
珪素膜30Bを塗布し、この後、酸化珪素膜30Bをベークす
る工程と、この酸化珪素膜30Bの全面にエッチングを施
し、前記下層配線(29)の第1配線上及び第2配線上の
酸化珪素膜30Bを除去すると共に、それ以外の領域の酸
化珪素膜30Bを残存させる工程と、この残存させた酸化
珪素膜30B上を含む基板全面に、CVD法で上層の酸化珪素
膜30Cを堆積する工程と、前記酸化珪素膜30A、30B、30C
の夫々の第1配線上又は第2配線(29)上を除去し、接
続孔31を形成する工程と、前記酸化珪素膜30C上に、前
記接続孔31を通して第1配線又は第2配線(29)に接続
される上層配線(33)を形成する工程とを備える。この
構成により、前記酸化珪素膜30Aの平担部及び段差部で
の膜厚を均一化し、下層配線(29)の第1配線、第2配
線との間の領域において酸化珪素膜30Aのオーバーハン
グ形状に基く巣の発生を低減できるので、酸化珪素膜30
Bの全面エッチングの際の巣の突き抜けの防止等、層間
絶縁膜30の絶縁不良を低減し、SRAM1の製造プロセス上
の歩留りを向上できる。また、前記酸化珪素膜30Bで酸
化珪素膜30Aの表面上の急峻な段差形状を緩和し、酸化
珪素膜30Cの表面の平担化を図れるので、上層配線(3
0)の断線不良を低減し、SRAM1の製造プロセス上の歩留
りを向上できる。また、前記下層配線(29)と上層配線
(33)との接続孔31内には、前記全面エッチングで酸化
珪素膜30Bが残存しないので、この酸化珪素膜30Bの含有
する水分に基く、上層配線(33)の腐食を防止し、SRAM
1の製造プロセス上の歩留りを向上できる。また、前記
酸化珪素膜30Bの下層を酸化珪素膜30Aで上層を酸化珪素
膜30Cで被覆し、酸化珪素膜30Bの水分の吸収を低減し、
酸化珪素膜30Bの膜質を向上できるので、酸化珪素膜30B
の割れの防止等、SRAM1の製造プロセス上の歩留りを向
上できる。
【ファイナルパッシベーション膜の形成工程】
次に、前記第1図及び第21図に示すように、前記相補
性データ線33上を含む基板全面にファイナルパッシベー
ション膜34を形成する。ファイナルパッシベーション膜
34は、酸化珪素膜、窒化珪素膜、樹脂膜の夫々を順次積
層した3層の積層構造で構成される。 下層の酸化珪素膜は、均一な膜厚を形成できる、テト
ラエソキシシランガスをソースガスとするプラズマCVD
法で堆積される。また、下層の酸化珪素膜は、相補性デ
ータ線33のアルミニウム合金膜33Bを形成した後に形成
されるので、低温度例えば400[℃]以下で生成できる
前述のCVD法を使用する。この下層の酸化珪素膜は例え
ば400[nm]の膜厚で形成される。 中間層の窒化珪素膜は主に耐湿性を向上する目的で形
成される。この中間層の窒化珪素膜は、例えばプラズマ
CVD法で堆積され、1.0〜1.4[μm]の膜厚で形成され
る。 上層の樹脂膜は、例えばポリイミド系樹脂膜で形成さ
れ、主にα線を遮蔽する目的で形成される。この上層の
樹脂膜は例えば2.2〜2.4[μm]の膜厚で形成される。 これら一連の製造プロセスを施すことにより、本実施
例のSRAM1は完成する。 以上、本発明者によってなされた発明を、前記実施例
に基き具体的に説明したが、本発明は、前記実施例に限
定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲にお
いて種々変更可能であることは勿論である。 例えば、本発明は、SRAM以外の半導体記憶装置、DRAM
(Dynamic RAM)、ROM(Read Only Memory)等にも適用
できる。 また、本発明は、SRAMが組込まれた1チップマイコ
ン、ゲートアレイ等、SRAMを有する半導体集積回路装置
に適用できる。 〔発明の効果〕 本願において開示される発明のうち代表的なものによ
って得られる効果を簡単に説明すれば、下記のとおりで
ある。 (1) SRAMを有する半導体集積回路装置の集積度を向
上できる。 (2) SRAMを有する半導体集積回路装置の動作速度の
高速化を図れる。 (3) SRAMを有する半導体集積回路装置の動作上の信
頼性を向上できる。 (4) SRAMを有する半導体集積回路装置の消費電力を
低減できる。 (5) SRAMを有する半導体集積回路装置の耐ソフトエ
ラー耐圧を向上できる。 (6) SRAMを有する半導体集積回路装置の電気的信頼
性を向上できる。 (7) SRAMを有する半導体集積回路装置の静電気破壊
耐圧を向上できる。 (8) SRAMを有する半導体集積回路装置の製造プロセ
ス上の歩留りを向上できる。 (9) SRAMを有する半導体集積回路装置の製造プロセ
スの製造工程数を低減できる。 (10) 前記(1)乃至(9)の効果のうち、2つ以上
の効果を同時に奏することができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明の一実施例であるSRAMのメモリセルの
断面図、 第2図は、前記メモリセルの平面図、 第3図は、前記SRAMのチップレイアウト図、 第4図乃至第6図は、前記SRAMの要部の拡大ブロック
図、 第7図は、前記メモリセルの回路図、 第8図及び第9図は、前記SRAMの入出力部の等価回路
図、 第10図乃至第14図は、前記SRAMの製造プロセスの各製造
工程毎に示すメモリセルの平面図、 第15図乃至第20図は、前記SRAMの製造プロセスの各製造
工程毎に示すメモリセルのアレイ平面図、 第21図及び第22図は、前記SRAMの周辺回路の断面図、 第23図乃至第32図は、前記SRAMの製造プロセスの各製造
工程毎に示すメモリセルの断面図、 第33図乃至第39図は、本発明の効果を説明するための図
である。 図中、1……半導体基板、2,3……ウエル領域、4……
素子分離絶縁膜、6,12,24……ゲート絶縁膜、7,13,23,2
6……ゲート材、10,11,17,18,19,20……半導体領域、8,
15,21,24,27,30……絶縁膜、9,16……サイドウォールス
ペーサ、14,22,25,28,31……接続孔、29,33……金属配
線、MC……メモリセル、Qt……転送用MISFET、Qd……駆
動用MISFET、Qp……負荷用MISFET、C……容量素子、WL
……ワード線、DL……相補性データ線、Vss……基準電
圧、Vcc……電源電圧である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 倉本 勇 東京都小平市上水本町5丁目20番1号 株式会社日立製作所武蔵工場内 (72)発明者 小池 淳義 東京都小平市上水本町5丁目20番1号 株式会社日立製作所武蔵工場内 (72)発明者 佐々木 勝朗 東京都国分寺市東恋ケ窪1丁目280番地 株式会社日立製作所中央研究所内 (72)発明者 石橋 孝一郎 東京都国分寺市東恋ケ窪1丁目280番地 株式会社日立製作所中央研究所内 (72)発明者 山中 俊明 東京都国分寺市東恋ケ窪1丁目280番地 株式会社日立製作所中央研究所内 (72)発明者 橋本 直孝 東京都国分寺市東恋ケ窪1丁目280番地 株式会社日立製作所中央研究所内 (72)発明者 森脇 信行 東京都小平市上水本町5丁目20番1号 株式会日立製作所武蔵工場内 (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) H01L 27/11 H01L 21/8244

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】主面を有する半導体基板と、 SRAMのメモリセルとを有する半導体集積回路装置であっ
    て、 前記主面の第1領域において、第1半導体領域が、前記
    半導体基板内に形成され、 前記主面の第2領域に、前記メモリセルが形成され、 前記メモリセルは駆動用MISFETと、負荷用MISFETとを有
    し、 第1絶縁膜が、前記駆動用MISFET及び前記第1半導体領
    域上に形成され、 前記負荷用MISFETは、前記第1絶縁膜上に形成され、 第1配線が、前記第1絶縁膜上に形成されるとともに、
    前記第1及び第2領域上を延在し、 前記第1配線は、前記負荷用MISFETのソース領域に電気
    的に接続され、かつ、前記第1絶縁膜に形成された第1
    接続孔を通して前記第1半導体領域の一端部に電気的に
    接続され、 第2絶縁膜が、前記負荷用MISFET及び前記第1絶縁膜上
    に形成され、 第2配線が、前記第2絶縁膜上に形成されるとともに、
    前記第1及び第2絶縁膜に形成された第2接続孔を通し
    て前記第1半導体領域の他端部に電気的に接続され、 前記第2配線の抵抗値は、前記第1配線の抵抗値よりも
    低い半導体集積回路装置。
  2. 【請求項2】請求項1に記載の半導体集積回路装置にお
    いて、 前記負荷用MISFETのソース、チャネル、ドレイン領域
    は、珪素膜内に形成され、 前記第1配線は、前記珪素膜と一体に形成され、 前記負荷用MISFETはpチャネルMISFET、前記駆動用MISF
    ETはnチャネルMISFETであり、 前記負荷用MISFETのソース領域、前記第1配線、前記第
    1半導体領域は、p型であり、 前記第1半導体領域は、前記半導体基板のn型の第2半
    導体領域内に形成され、 前記メモリセルは、前記半導体基板のP型の第3半導体
    領域に形成され、 第1電圧は、前記第1、第2配線を通して前記メモリセ
    ルに供給され、 前記第2配線は、金属膜で構成される半導体集積回路装
    置。
  3. 【請求項3】請求項2に記載の半導体集積回路装置にお
    いて、 前記第1領域は、周辺回路形成領域であり、 前記第2領域は、メモリセル形成領域である半導体集積
    回路装置。
  4. 【請求項4】請求項2に記載の半導体集積回路装置にお
    いて、 前記第2半導体領域は、n型ウエル領域であり、 前記第3半導体領域は、P型ウエル領域である半導体集
    積回路装置。
  5. 【請求項5】請求項4に記載の半導体集積回路装置にお
    いて、 前記珪素膜の膜厚は、30nmから50nmである半導体集積回
    路装置。
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