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JP2746788B2 - 立体画像記録装置 - Google Patents

立体画像記録装置

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Publication number
JP2746788B2
JP2746788B2 JP4021189A JP2118992A JP2746788B2 JP 2746788 B2 JP2746788 B2 JP 2746788B2 JP 4021189 A JP4021189 A JP 4021189A JP 2118992 A JP2118992 A JP 2118992A JP 2746788 B2 JP2746788 B2 JP 2746788B2
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JP
Japan
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image
recording
lenticular
recording material
linear
Prior art date
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Application number
JP4021189A
Other languages
English (en)
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JPH05216138A (ja
Inventor
口 誠 一 田
俊 吉 五十嵐
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Fujifilm Holdings Corp
Original Assignee
Fuji Photo Film Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Fuji Photo Film Co Ltd filed Critical Fuji Photo Film Co Ltd
Priority to JP4021189A priority Critical patent/JP2746788B2/ja
Publication of JPH05216138A publication Critical patent/JPH05216138A/ja
Priority to US08/469,866 priority patent/US5697006A/en
Priority to US08/869,487 priority patent/US5850580A/en
Application granted granted Critical
Publication of JP2746788B2 publication Critical patent/JP2746788B2/ja
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、レンチキュラシートの
裏面に記録層を一体的に配してなるレンチキュラ記録材
料への立体画像の記録が可能で、しかも、拡大縮小等の
画像処理やレンチキュラシートの仕様変更への対処等を
容易に行え、高画質の立体画像を簡易な工程で作製する
ことができる立体画像記録装置に関する。
【0002】
【従来の技術】レンチキュラシートを用いた立体画像記
録は、例えば図9に示す2眼方式のように、レンチキュ
ラシートCの裏面に記録層Dを有するレンチキュラ記録
材料Fに、左右異なった視点からの原画像A1 ,A2
投映レンズB1 ,B2 を通して投映し、レンチキュラシ
ートCによって線状画像に分解して、E1 ,E2 等とし
て記録する方法が知られている。この記録層Dに投影記
録された画像E1 ,E2 を、図10に示されるように左
右の眼L,Rでレンチキュラ記録材料Fのレンチキュラ
シートCを通して観察することにより、原画像A1 およ
びA2 の画像が立体視される。
【0003】このようなレンチキュラ記録材料に線状画
像を記録する立体画像記録装置(以下、記録装置とす
る)としては、ハロゲンランプ等の光源によって透過画
像である原画像を照射し、先の図9に示されるように、
原画像の透過光を投映レンズによってレンチキュラシー
トを介してレンチキュラ記録材料に結像して線状画像と
して露光する、光学的な露光(焼付)による記録装置が
知られており、特公昭42−5473、同48−648
8、同49−607、および同53−33847号の各
公報には2つ原画像をレンチキュラ記録材料に投映して
焼付する記録装置が開示されている。
【0004】また、より原画像数をふやすことにより高
画質な立体画像が得られることも知られており、特公昭
58−7981号公報には多数の原画像をレンチキュラ
記録材料に順次露光する記録装置が、特公昭56−31
578号公報には多数の原画像をフィールドレンズにま
とめて投映し、次いで各原画像に応じた投映レンズによ
って各原画像を対応する焼き込み角度でレンチキュラ記
録材料に記録する記録装置がそれぞれ開示されている。
【0005】また、特開平3−185438号公報に
は、往復運動するシャッタを用い、このシャッタのスピ
ードを運動中に微妙に変化させることによって、レンチ
キュラレンズを通して露光(焼付)を行って立体画像の
記録を行う場合に不可避的に発生する、投映レンズおよ
びレンチキュラレンズの口径蝕に起因する露光ムラを補
正する方法が開示されている。
【0006】このような光学的な立体画像の記録装置
は、複数の原画像をレンチキュラ記録材料に投映して露
光する必要があるので、原画像をレンチキュラ記録材料
に投映するための光学系が複雑な構造となるのを避ける
ことができず、また、光学系の設計自由度が低い。特に
高画質を得るための原画像の増加に伴い、光学系は著し
く複雑かつ大掛りなものとなってゆく。さらに、記録画
像の拡大や縮小のような倍率変更等への対応に伴い、光
学系はより複雑なものとなってゆく。しかも、鑑賞距離
の変更などに伴い、用いるレンチキュラシートのピッチ
等、レンチキュラシートの仕様を変更するが、この場合
には露光(焼付)角度の変更等、露光条件(装置構成)
の変更を行う必要があるため容易に対応することができ
ない。また、同様に記録画像サイズの変更等への対応も
困難である。
【0007】さらに、記録層への画像記録(焼付)をレ
ンチキュラシート(レンチキュラレンズ)を介して行う
ため、いかなる光学的な補正を行ってもレンチキュラシ
ートの口径蝕による露光ムラ等の発生を避けることがで
きず、記録画像が劣化してしまう。
【0008】つまり、このような光学的な露光(投映露
光)を行う立体画像の記録装置は、複雑で取り扱いにく
く、自由度の高い高画質な立体画像の記録を良好な効率
で行うことはできなかった。
【0009】他方、比較的簡単な光学系で、しかも記録
画像の倍率変更やシャープネス等の画像処理、更には記
録画像サイズやレンチキュラシートの仕様変更等にも容
易に対応できる立体画像の記録方法として、走査露光に
よる画像記録が知られており、各種の装置や方法が提案
されている。
【0010】例えば、特公昭59−37813号公報に
は、TVカメラによって複数個の原画像を撮影、処理し
て、フレームメモリに記憶し、記憶した画像信号を使用
するレンチキュラレンズのピッチに応じた(線状)画像
として順次取出し、記録材料に走査露光で線状画像を記
録した後、レンチキュラシートを記録材料に貼り合せる
立体映像の記録方式が開示されている。
【0011】また、特開平1−295296号公報に
は、固有の連続的な視差情報あるいは時間差情報を持つ
複数の原画像の画像情報より得られた立体空間座標デー
タを、レンチキュラシートのレンチキュラレンズに対応
した区分に線状画像として分割処理して立体画像用の画
素を形成し、この画素を前記視差情報あるいは時間差情
報に対して逆順に整列させて記録材料に記録して、レン
チキュラシートを記録材料に貼り合せる立体、可変画素
形成シート作成方法が開示されている。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】上記構成より明らかな
ように、これらの走査露光による立体画像の記録装置
は、基本的に、まずTVカメラ等によって得られた複数
の原画像の画像情報を線状画像として処理する。この画
像情報は、次いで走査露光装置に転送され、画像情報に
応じて変調された光ビームによって、各原画像の線状画
像がレンチキュラシートの1ピッチ内に所定の順番で1
個づつ入るようにして順次走査露光を行い、記録材料G
に線状画像を記録する。つまり、a,b,cおよびdの
4原画像の場合であれば、図11に示されるように、レ
ンチキュラシートのピッチPに対応して、a,b,cお
よびdの線状画像を1つずつ所定の順番で記録し、この
記録をピッチPごとに繰り返すことにより、記録材料G
に、原画像a,b,cおよびdの線状画像を周期的に順
次記録していく。
【0013】記録材料Gへの全原画像の記録が終了した
ら、記録材料Eの各原画像の記録周期(図示例ではa,
b,c,dの周期)とレンチキュラシートのピッチPと
が正確に合うように位置合わせして両者を貼付け、立体
画像の記録を終了する。
【0014】このような走査露光による立体画像の記録
装置によれば、記録画像の拡大や縮小等の倍率変更は、
読み取った画像情報を電気的に処理するだけで行うこと
ができるので、そのために光学系が複雑になる等の不都
合がなく、また、シャープネスや輪郭強調等の各種の画
像処理も同様に容易に行うことができる。また、原画像
数が増加しても、基本的に1台の走査露光装置で画像記
録を行うことができるので、これに伴う装置構成の大型
化や複雑化等の問題もない。
【0015】ところが、これらの走査露光を用いる記録
装置は、レンチキュラシートの裏面側に記録層が一体的
に配置されたレンチキュラ記録材料に画像記録を行うこ
とはできず、前述のように、記録材料Gに原画像の線状
画像を記録した後、各原画像の記録周期とレンチキュラ
シートCのピッチPとを正確に合わせて、両者を貼り合
わせる必要がある。両者の位置関係が狂ってしまうと、
記録画像を好適に立体視できないばかりか、逆立体像や
多重像を生じる等の不都合が生じてしまう。
【0016】ここで、レンチキュラシートCのピッチP
は、広い場所のディスプレイ等の大型のものであれば5
mm以上のものを使う場合もあるが、通常の立体写真等の
場合は0.1mm〜0.3mm程度のものが広く使われてい
る。そのため、レンチキュラシートCと線状画像の記録
された記録材料Gとを正確に位置決めして貼り合わせる
作業は、非常に熟練を要し、かつ時間のかかる作業であ
り、しかも両者の位置を正確に合わせることが困難であ
るので、高画質な立体画像を良好な効率で作製すること
ができない。
【0017】本発明の目的は前記従来技術の問題点を解
決することにあり、レンチキュラシートの裏面に記録層
を一体的に配備してなるレンチキュラ記録材料に走査露
光によって画像記録を行うことができ、そのため、線状
画像の記録後にレンチキュラシートと記録材料の貼り合
わせ作業を行う必要がなく、しかも、記録画像の倍率変
更やシャープネス等の画像処理、レンチキュラシートの
仕様変更、記録画像のサイズ変更等にも容易に対応する
ことができ、高画質の立体画像を簡易な工程で作製する
ことができる、レンチキュラ記録材料を用いた立体画像
記録装置を提供 することにある。
【0018】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するため
に、本発明の立体画像記録装置は、レンチキュラシート
の裏面側に記録層を配してなるレンチキュラ記録材料
に、異なる視点からの複数の原画像を記録する立体画像
記録装置であって、前記複数の原画像の画像情報を得、
前記各原画像ごとの記録すべき線状画像の形成、および
完成した立体画像をレンチキュラシート側から鑑賞した
際に正しく見えるように、各原画像の記録条件に従って
各線状画像の前記記録層への記録位置の決定を行い、線
状画像情報として出力する画像処理手段と、前記画像処
理手段より出力された線状画像情報に応じて変調された
光ビームを主走査方向に1次元的に偏向して射出する手
、および前記レンチキュラ記録材料と前記主走査方向
に偏向された光ビームとを前記主走査方向と略直交する
副走査方向に相対的に移動する手段を有すると共に、前
記光ビームの主走査速度と副走査方向の相対的な移動速
度とに応じて、前記光ビームが画成する走査線とレンチ
キュラシートの母線方向とが一致するように、前記主走
査方向もしくは前記レンチキュラ記録材料の角度を調整
して、前記光ビームによって裏面よりレンチキュラ記録
材料の記録層を露光する画像形成手段と、前記レンチキ
ュラ記録材料への画像記録位置決め手段とを有すること
を特徴とする立体画像記録装置を提供する。
【0019】
【発明の作用】本発明の立体画像記録装置は、レンチキ
ュラシートの裏面に記録層を形成したレンチキュラ記録
材料に画像記録を行って立体画像を得るものであって、
複数の原画像を光電的に読み取る等によって、前記原画
像の画像情報を得、原画像ごとの線状画像の形成、前記
線状画像の記録位置の決定、さらに、必要に応じて原画
像の表裏反転、等の画像処理を行った後に、光ビーム走
査露光によって、レンチキュラシートの母線と主走査方
向とを一致して、レンチキュラ記録材料の裏面側より前
記各原画像の線状画像を記録することを基本構成とす
る。
【0020】従来、レンチキュラ記録材料に立体画像を
記録する装置としては、複数の原画像の投映光を、原画
像の撮影条件に対応する露光角度でレンチキュラシート
に入射し、レンチキュラシートによって線状画像に分解
して記録層を露光する、光学的な立体画像記録装置が知
られている。ところが、この記録装置は拡大、縮小等の
記録画像の倍率変更、記録画像サイズの変更、高画質化
のための原画像数の増減、レンチキュラシートの仕様変
更等に対応するためには、装置構成が極めて複雑になっ
てしまうという問題点があるのは前述のとおりである。
【0021】他方、比較的簡易な構成の光学系によっ
て、倍率変更等の画像処理や原画像数の増減、レンチキ
ュラシートの仕様、記録画像のサイズ変更等にも比較的
容易に対応できる立体画像の記録方法として、走査露光
による立体画像の記録方法が知られている。ところが、
従来の走査露光による立体画像記録は、レンチキュラシ
ートと記録層(記録材料)とが一体化されたレンチキュ
ラ記録材料に直接画像記録を行うことができず、各種の
記録材料に原画像の線状画像を記録した後、原画像の記
録周期とレンチキュラシートのピッチPとを正確に合わ
せて、両者を貼り合わせるという、極めて高い熟練度が
必要で、困難かつ時間のかかる作業が必要になってしま
う。
【0022】これに対し、本発明はレンチキュラシート
の裏面に記録層(記録材料)が一体的に配備されてなる
レンチキュラ記録材料を、裏面側より走査露光して立体
画像を記録するものであり、CCDカメラ等の手段によ
って複数の原画像を各原画像ごとに読取る等によって原
画像の画像情報を得、前記原画像の読取を表側より行っ
た際には読取った原画像の表裏反転、レンチキュラシー
トのピッチに対応する線状画像の形成、等の画像処理を
行った後に、完成した立体画像をレンチキュラシート側
(レンチキュラ記録材料の表側)から鑑賞した際に正し
く見えるように前記線状画像の記録層への記録位置を決
定して、いわゆる走査露光によって、主走査速度と副走
査速度とに応じて走査線とレンチキュラシートの母線方
向とが一 致するように主走査方向もしくはレンチキュラ
記録材料の角度を調整してレンチキュラ記録材料の記録
層に裏面より画像記録を行い、レンチキュラ記録材料に
立体画像を記録する。
【0023】このような本発明によれば、レンチキュラ
シートの裏面に記録層を有するレンチキュラ記録材料
に、直接立体画像の記録を行うことができるので、記録
材料に原画像の線状画像を記録した後に、記録材料とレ
ンチキュラシートとを高精度に位置合わせして貼り合わ
せるという熟練と時間のかかる作業を行う必要がなく、
従来の走査露光による立体画像記録装置に対して、極め
て高い効率で立体画像の記録を行うことができる。
【0024】しかも、原画像の画像情報を得、これに応
じて変調された光ビームを走査してレンチキュラ記録材
料を露光して、この画像をレンチキュラ記録材料に記録
するので、電気的な画像情報処理や簡単な光学系の調整
によって、線状画像の太さ(特に線巾拡大)、間隔、さ
らには密度等を変更することができ、また、画像記録領
域や画像濃度等の変更や調整も容易に行うことができ
る。そのため、原画像数の増減、記録画像の倍率変更や
シェーディング等の画像処理、レンチキュラシートの仕
様変更、記録画像のサイズ変更等にも容易に対応するこ
とができる。
【0025】さらに、レンチキュラ記録材料の裏面側よ
り画像記録を行うため、レンチキュラシートを介してレ
ンチキュラ記録材料に画像記録を行う光学的な立体画像
記録装置が不可避的に有していた、レンチキュラシート
(レンズ)の口径蝕による露光ムラ等の画像劣化も防止
することができる。
【0026】従って、本発明によれば極めて良好な作業
性で、しかも、レンチキュラシートの仕様や記録画像サ
イズ等に応じ、かつ各種の画像処理を行った高画質な立
体画像を、高い自由度で記録することができる。
【0027】
【実施態様】以下、本発明の立体画像記録装置につい
、添付の図面に示される好適実施例をもとに詳細に説
明する。
【0028】図1に、本発明の立体画像記録装置の一例
を概念的に示す。図1に示される立体画像記録装置(以
下、記録装置とする)10は、複眼カメラ等によって、
異なる視点から得られた複数の原画像を読取って、本発
明のレンチキュラ記録材料Fに立体画像を記録するもの
である。なお、以下の説明は4つの原画像a、b、cお
よびdを読取って立体画像を記録する場合について行う
が、本発明は、これに限定はされないのはもちろんであ
る。
【0029】レンチキュラ記録材料Fは、光束が入射す
る表面側が所定の曲率(例えば円筒面、放物面など)を
有し、この方向にのみ屈折力を有するレンチキュラレン
ズを多数配列したレンチキュラシートCの裏面に記録層
Dを形成して(あるいは記録材料を貼り付けて)なるも
のであり(図8参照)、本発明にかかる記録装置10
は、レンチキュラ記録材料Fの裏面側(記録層D側)よ
り、いわゆる走査露光によって立体画像の記録を行う。
【0030】なお、本発明の記録装置10(立体画像記
録方法)に用いられるレンチキュラ記録材料は、レンチ
キュラシートCと記録層Dとの間にアンチハレーション
層AHが形成されるレンチキュラ記録材料Fが好まし
い。この点については、後に詳述する。
【0031】このような記録装置10は、基本的に、原
画像a〜dを光電的に読取って画像処理し、完成した立
体画像をレンチキュラ記録材料Fの表側から鑑賞した際
に正しく見える線状画像情報として出力する画像処理手
段12と、画像処理手段12からの線状画像情報に応じ
て変調した光ビームLを主走査方向(図中矢印x方向)
に偏向し、かつ、主走査方向と略直交する副走査方向
(図中矢印b方向)にレンチキュラ記録材料Fを搬送し
て、光ビームLによってレンチキュラ記録材料Fを2次
元的に走査して、走査露光によって立体画像の記録を行
う画像形成手段14と、レンチキュラ記録材料Fへの画
像記録の位置合わせ手段16とより構成される。
【0032】画像処理手段12は、原画像a〜dを読取
る読取装置18と、読取装置18によって読取られた画
像情報を、レンチキュラ記録材料Fに記録すべき線状画
像の画像情報に処理する線状画像処理装置20とより構
成される。
【0033】読取装置18は、CCDカメラ、CCDセ
ンサ、イメージスキャナ等の固体撮像手段によって原画
像a〜dを光電的に読取り、各原画の電気信号化された
カラー画像情報(例えば、R、G、Bの3原色の画像情
報)として線状画像処理装置20に転送する。なお、原
画像(画像情報)は、カラー画像に限らずモノクロ画像
であってもよく、また、一般的な写真画像には限定はさ
れず、レントゲン写真や眼底写真等の医学用等の科学写
真であってもよい。さらに、転送される画像情報はデジ
タル情報、アナロク情報のいずれの画像情報であっても
よい。なお、後に詳述するが、読取られた画像情報は、
次いで原画像が分解された状態となる線状画像とされ
る。従って、読取装置18による画像情報の読取りを、
この線状画像、あるいは光ビームLの1走査線に対応し
て行い、後述する線状画像形成装置22を不要としても
よい。
【0034】本発明に用いられる読取装置18には特に
限定はなく、前述のようなCCDセンサ等を用い、原画
像をスリット走査、ラスター走査、ドラムスキャナ等に
よって走査読取りする装置や、あるいは写真式にワンシ
ョットで読取る装置等、各種の公知の画像読取装置がい
ずれも適用可能である。また、複数の、好ましくは原画
像数の読取装置18を有し、複数枚の原画像を同時に読
取り可能な構成であっても良く、あるいは、1台の読取
装置18によって順次原画像を読取るものであってもよ
い。
【0035】本発明の記録装置10は、複数(図示例で
は4つ)の原画像を光電的に読取って画像処理して各原
画像ごとの線状画像とし、完成した立体画像をレンチキ
ュラ記録材料Fの表側から鑑賞した際に正しく見えるよ
うに、前記線状画像を配列してレンチキュラ記録材料F
の裏面側より立体画像を記録する。そのため、原画像が
反射原稿である場合等、原画像を表面より読取った場合
には原画像を表裏反転して画像記録する必要があり、図
示例の記録装置10の読取装置18には、読取った原画
像(情報)の表裏反転手段が設けられる。
【0036】表裏反転手段には特に限定はなく、読取装
置18に配備したミラー等を用いる方法や、読取った画
像情報を信号処理によって反転するいわゆる画像処理に
よる方法等、公知の各種の方法がいずれも適用可能であ
る。なお、表裏反転手段は読取装置18に設けられるも
のに限定はされず、線状画像処理装置20に設けられる
ものであってもよい。
【0037】また、図示例の記録装置10においては、
読取装置18には原画像の表裏反転の要・不要を判断す
るために、原画像の表裏判別手段が設けられてもよい。
【0038】原画像の表裏判別の方法には特に限定はな
く、原画像にノッチやスプロケットホール等を設けて機
械的あるいは光学的に判別する方法や、原画像に表裏判
別のマークを設けて、原画像の読取時にこのマークを読
取り、これにより判別する方法等、各種の方法によれば
よい。また、読取装置18による原画像の読取時等にオ
ペレータが原画像の表裏を入力するものであってもよ
く、あるいは、あらかじめ読取装置18による原画像読
取が表あるいは裏のいずれであるのかを設定し、これに
応じてオペレータが原画像を読取装置18に装填するも
のであってもよい。この場合には、特に表裏判別手段を
設ける必要はない。
【0039】さらに、表裏判別手段と同様の手段によっ
て、原画像がネガ画像であるかポジ画像であるかの判別
を行い、これに応じて画像情報の処理を行う構成であっ
てもよい。
【0040】図示例の記録装置10においては、ディジ
タイザを用いる、読取装置18にディスプレイを設けマ
ウス等によって指定する等の手段によって各原画像の主
被写体を設定できるように構成してもよい。なお、主被
写体の設定手段は、読取装置18に配置されるものに限
定はされず、後述する線状画像処理装置20や画像形成
装置14に配置されても良く、あるいは、読取った画像
情報に応じて、読取装置18、線状画像処理装置20、
あるいは画像形成装置14によって自動的に判断して主
被写体を設定するものであってもよい。
【0041】読取装置18によって読取られた原画像a
〜dの画像情報は、線状画像処理装置20に転送され
る。線状画像処理装置20は、前置画像処理装置21、
線状画像形成装置22、配列装置24、および画像処理
装置26より構成され、原画像a〜dの画像情報より記
録すべき線状画像を形成し、完成した立体画像をレンチ
キュラ記録材料Fの表側から鑑賞した際に正しく見える
ように、各原画像の線状画像を配列(記録層Dへの記録
位置を決定)して、さらに、用いるレンチキュラシート
Cの仕様、画像記録倍率等の記録条件に応じて、線状画
像の記録(配列)間隔、線状画像の幅、画像記録領域等
の設定を行い、必要に応じて濃度調整、色バランスの調
整、シャープネス等の画像処理を行って、画像形成装置
14に立体画像記録の画像情報を転送する。
【0042】前置画像処理装置21は、読取装置18よ
り送られた原画像a〜dの画像情報より、各種の画像処
理、つまり、色バランス、濃度バランス、シャープネ
ス、輪郭強調等の各種の補正や画像処理の要・不要を判
断し、必要に応じてこれらの画像処理を行う。なお、こ
れらの補正や画像処理は、オペレータが入力してこれに
応じて行うものであってもよく、前置画像処理装置21
による自動判断とオペレータによる入力を併用するもの
であってもよい。また、特に前置画像処理装置21を設
けずに、後述の画像処理装置26にこの作用を持たして
も良く、あるいは、画像形成装置14にこの作用を持た
してもよい。
【0043】線状画像形成装置22は、読取装置18よ
り送られ、前置画像処理装置21によって処理された原
画像a〜dの画像情報を、各原画像ごとに、結果的に原
画像を分割したものとなる、レンチキュラ記録材料Fに
記録すべき線状画像を形成する。前述のように、原画像
の投映光を(レンチキュラ)記録材料の記録層に焼き付
ける光学式の立体画像記録においては、各原画像の投映
光を投映レンズを通して投映し、レンチキュラシートC
によって各原画像の投映光を線状画像に分解して記録層
に記録する(図9参照)。
【0044】これに対し、本発明の記録装置10は、原
画像を光電的に読取って走査露光によって立体画像の記
録を行うもので、読取装置18によって読取った原画像
a〜dの画像情報を処理することにより、原画像を分割
した状態の線状画像として各原画像ごとに形成する。線
状画像形成装置22は、各原画像の画像情報より、記録
する立体画像やレンチキュラシートCの仕様等に応じ
た、記録層Dに記録すべき線状画像を形成する。
【0045】通常、読取装置18による画像情報は、読
取装置18の読取り1ライン(1走査)に対応するライ
ン画像情報として線状画像形成装置22に転送される。
線状画像形成装置22は、読取装置18による読取ライ
ンと記録すべき線状画像とが対応している場合には読取
装置18からのライン画像情報より、あるいは、このラ
イン画像情報を必要に応じて合成(あるいは分割)し
て、記録層Dに記録すべき線状画像、例えば図2に示さ
れるように、原画像aより線状画像a1 ,a2 ,a3
4 ……、原画像bより線状画像b1 ,b2 ,b3 ,b
4 ……、原画像cより線状画像c1 ,c2 ,c3 ,c4
……、原画像dより線状画像d1 ,d2 ,d3 ,d4
…等、それぞれの原画像を分割した状態の線状画像を形
成する。
【0046】線状画像の形成(各原画像の分割)は、読
取装置18の分解能(読取走査線数n)、レンチキュラ
シートCのピッチP、立体画像の記録倍率m(あるいは
原画像サイズに対する記録サイズ)、レンチキュラ記録
材料Fに入射する光ビームLのスポット径(実効書込み
スポット径)d、原画像の数o、等の読取装置18によ
る原画像の読取条件や立体画像の記録条件に応じて適宜
行えばよい。
【0047】立体画像の記録条件、つまり、ピッチP等
のレンチキュラシートCの仕様、記録する立体画像のサ
イズ、立体画像の記録倍率m等、立体画像の各種の記録
条件は、あらかじめオペレータが入力するものであって
も良く、あるいは原画像のプレスキャン(先読み)や用
いるレンチキュラ記録材料Fの選択等によって自動的に
設定されるものであっても良い。あるいは両者を併用し
て記録条件を設定してもよい。
【0048】ただし、前述のように読取装置18による
画像情報の読取りが、この線状画像に対応して行われ、
好ましくは、読取走査線数と総レンチキュラレンズ数と
が等しく、かつ、光ビームのスポット径が適正な径(記
録幅)を有する場合には、この線状画像形成装置22を
不要としてもよい。
【0049】線状画像形成装置22によって形成された
各原画像の線状画像の情報は、次いで配列装置24に転
送されて、完成した立体画像をレンチキュラ記録材料F
の表側から鑑賞した際に正しく見える画像となるように
配列、つまり各線状画像の画記録位置が決定される。図
示例においては、4つの原画像a〜dを用いて立体画像
を記録するので、レンチキュラシートCのピッチP内に
配列される各原画像の線状画像の対応部分を組み合わせ
て、図3に示されるように、a1 ,b1 ,c1 ,d1
2 ,b2 ,c2 ,d2 ,a3 ,………のように各原画
像の線状画像を順次配列する。
【0050】この各原画像の線状画像の配列順序は、原
画像の記録(撮影)視差順序に応じて行われるものであ
り、例えば、撮影位置が左→右に向かって原画像a→d
である場合には、線状画像の記録は、図3に示されるよ
うに、レンチキュラ記録材料Fを表にした(鑑賞する時
と同じ状態)場合に、左→右に原画像a→dの線状画像
を順次配列する。
【0051】なお、この線状画像の配列は、設定された
主被写体(例えば、図2においては符号28)や、原画
像の表裏等に応じて、最終的に記録層Dに形成した立体
画像をレンチキュラシートCを介して鑑賞した際に、こ
の画像が好適な立体画像となるように行われるのはもち
ろんである。
【0052】所定の順序に配列された各原画像の線状画
像は、次いで画像情報処理装置26に転送される。画像
情報処理装置26においては、形成された線状画像数
(あるいは読取走査線数)n、レンチキュラシートCの
ピッチP、記録倍率m(あるいは、原画像と記録画像の
サイズよりこれを設定しても良い)、原画像数o、光ビ
ームLのビームスポット系d等に応じて、総レンチキュ
ラレンズ数N、線状画像の同線状画像反復ピッチ数α等
の記録の仕様を設定し、これらに応じて画像情報を処理
して画像形成装置14に転送する。下記表1に、本発明
の記録装置における、各種の条件に対応する立体画像の
記録の仕様の一例を例示する。なお、表1に示される例
は、各原画像の読取走査線をそのまま線状画像として利
用する場合である。
【0053】 表 1 ┌──────────────┬───┬───┬───┐ │ │例 1│例 2│例 3│ ├──────────────┼───┼───┼───┤ │原画像数 o │ 4 │ 4 │ 2 │ ├──────────────┼───┼───┼───┤ │原画像巾 w │ 15 │ 15 │ 15 │ ├──────────────┼───┼───┼───┤ │読取走査線(線状画像)数 n│ 1000 │ 500 │ 2000 │ ├──────────────┼───┼───┼───┤ │記録倍率 m=W/w │ 6.7 │ 6.7 │ 6.7 │ ├──────────────┼───┼───┼───┤ │立体画像記録巾 W │ 100 │ 100 │ 100 │ ├──────────────┼───┼───┼───┤ │レンチキュラシートピッチ P│ 0.1 │ 0.1 │ 0.1 │ ├──────────────┼───┼───┼───┤ │使用総レンチ数 N=W/P │ 1000 │ 1000 │ 1000 │ ├──────────────┼───┼───┼───┤ │最大線状画像巾 D=P/o │ 0.025│ 0.025│ 0.05 │ ├──────────────┼───┼───┼───┤ │ビームスポット径 d │ 0.025│ 0.025│ 0.05 │ ├──────────────┼───┼───┼───┤ │同線状画像反復ピッチ数 α │ 1 │ 2 │ 1/2 │ └──────────────┴───┴───┴───┘
【0054】上記表1において、使用総レンチ数Nとは
立体画像記録に使用可能なレンチキュラシートのピッチ
数を、また、同線状画像反復ピッチ数αとは同一線状画
像を記録するピッチ数を、それぞれ示すものである。
【0055】表1に示されるように、最大線状画像幅D
とビームスポットdとが等しい場合で、使用総レンチ
N(=W/P )と線状画像数nとが等しい場合(表1の例
1)には、レンチキュラシートの1ピッチに1つずつ線
状画像が記録される。他方、使用総レンチNよりも線状
画像数nが少ない場合(表1の例2)には、複数ピッチ
(例2では2ピッチ)に同一の線状画像が反復して記録
され、また、使用総レンチNよりも線状画像数nが多い
場合(表1の例3)には、線状画像を間引いて(例3で
は1/2とする)線状画像の記録が行われる。
【0056】なお、記録倍率mは原画像巾wと立体画像
記録巾Wとより設定されてもよく、あるいは、原画像巾
wと記録倍率mとより立体画像記録巾Wを設定するもの
であってもよい。
【0057】本発明の記録装置10において、このよう
な線状画像処理装置20は、記録装置10に1つのみ設
けられるのには限定されず、例えば、各原画像の個々に
対して1つづつ有するもの等、複数であってもよい。ま
た、処理した画像情報を原画像ごとにメモリ(ラインメ
モリ)に記憶し、ここより画像形成装置に転送してもよ
い。
【0058】画像形成手段14は、線状画像処理装置2
0より転送される線状画像に応じて変調された光ビーム
を主走査方向(x方向)に偏向し、かつレンチキュラ記
録材料Fを主走査方向と略直交する副走査方向(y方
向)に搬送することにより、レンチキュラ記録材料Fを
裏面側より2次元的に走査して、立体画像を記録するも
のであり、3つの光ビームの光源32R,32G,32
Bを用い、各光源より射出された光ビームを1本の光ビ
ームに合波して、ポリゴンミラー34によって主走査方
向に偏向してレンチキュラ記録材料Fを裏面側より走査
露光する。
【0059】画像形成手段14において、線状画像処理
装置20より転送される線状画像情報は、まず露光制御
回路30に転送される。露光制御回路30は、画像処理
装置26からの線状画像情報、つまりR(レッド)信
号、G(グリーン)信号、およびB(ブルー)信号の情
報を受け、この画像情報信号に応じて、D/A変換、様
々な露光量補正や信号処理を行って、各色について1ラ
イン分の各画素の露光量の演算を行い、各光源32(3
2R,32G,32B)について1ライン分の各画素の
露光量(変調量)を決定して、その画像情報信号を非線
形増幅器35に転送する。
【0060】非線形増幅器35は主にAOM(音響光学
変調器)39の非線形性を補うためのものであり、非線
形増幅器35によって補正された画像情報信号は、AO
M39の駆動回路37(37R,37G,37B)に転
送され、AOM39(39R,39G,39B)が駆動
される。
【0061】一方、光源32は、レンチキュラ記録材料
Fの記録層Dに設けられる感光層、例えばレッド(R)
感光層、グリーン(G)感光層、およびプルー(B)感
光層(図9参照)を感光する狭帯域波長の光を射出する
光ビーム光源であって、光源32Rはレンチキュラ記録
材料FのR感光層を露光する光ビームLR を、光源32
Gは同G感光層を露光する光ビームLG を、光源32B
は同B感光層を露光する光ビームLB を、それぞれ一定
の出力で射出する。
【0062】本発明に用いられる光ビームの光源には特
に限定はなく、He−Neレーザ等のガスレーザや、各
種の固体レーザ、半導体レーザ、LED等、各種の光ビ
ーム光源のいずれであってもよく、レンチキュラ記録材
料Fの記録層D等に応じて適宜選択すればよい。例え
ば、レンチキュラ記録材料Fの記録層Dが可視光領域に
分光感度を有する場合には、R感光層に対応するHe−
Neレーザ、G感光層に対応するArレーザ、およびB
感光層に対応するHe−Cdレーザ等が光源として好適
に用いられ、また、記録層がカラーフォルス記録材料で
ある場合には半導体レーザ(LD)等が光源として好適
に用いられる。さらにライトバルブ等を用いても良い。
【0063】それぞれの光源32より射出された各光ビ
ームLR 、LG 、およびLB は、それぞれに対応して配
置されるビームエクスパンダ等の、整形手段40(40
R,40G,40B)によって光ビーム径等を調整され
る。
【0064】次いで、光ビームLR 、LG およびL
B は、それぞれに対応するAOM39(39R,39
G,39B)に入射する。ここで、各AOM39は記録
すべき画像(線状画像)に応じて駆動されているので、
それぞれに対応するAOM39に入射した各光ビーム
は、記録する画像に応じて強度を変調される。なお、本
発明の記録装置10に用いられる光変調器は図示例のA
OM39には限定はされず、磁気光学変調器や電気工学
変調器等、各種の光変調器がいずれも適用可能である。
【0065】AOM39によって変調された各光ビーム
は、ダイクロイックミラー42,44、およびミラー4
6より構成される光ビーム合波系によって1本の光ビー
ムLに合波される。光ビーム合波系においてダイクロイ
ックミラー42は光ビームLR の波長の光ビームを反射
して他は透過する特性を、また、ダイクロイックミラー
44は光ビームLG の波長の光ビームを反射を反射して
他は透過する特性を有するものであり、光ビームLB
ミラー46に反射され、ダイクロイックミラー42およ
び44を透過することにより、光ビームLG はダイクロ
イックミラー44に反射されてダイクロイックミラー4
2を透過することにより、さらに光ビームLR はダイク
ロイックミラー42に反射されることにより、3本の光
ビームは1本の光ビームLに合波される。
【0066】合波された光ビームLは、次いで、光偏向
器であるポリゴンミラー34に入射して、主走査方向
(矢印x方向)に偏向される。本発明の記録装置に用い
られる光偏向器は図示例のポリゴンミラー34には限定
されず、ガルバノメータミラー、レゾナントスキャナ
等、公知の各種の光偏向器のいずれを用いても良い。ま
た、必要に応じて、ポリゴンミラー34(光偏向器)を
挟んでシリンドリカルレンズやシリンドリカルミラー等
のポリゴンミラー34の面倒れ補正光学系が配置されて
も良いのはもちろんである。
【0067】なお、本発明は、図示例のように複数の光
ビームを合波して画像記録を行う、いわゆる合波型の光
学系を用いるものには限定はされず、3種の光ビームを
ポリゴンミラー34の反射面の略同一点に少しずつ異な
る角度で入射して、主走査方向に偏向し、レンチキュラ
記録材料F上の同一の走査線SL上に異なる位置に結像
して時間的に間隔をあけて走査線SL上を順次走査す
る、あるいは、3種の光ビームが互いに少しずつ異なる
角度で進行して、レンチキュラ記録材料F上の略同一点
に入射する、非合波方式の光学系を用いるものであって
もよい。
【0068】主走査方向に偏向された光ビームLは、f
θレンズ48によってレンチキュラ記録材料Fの所定の
位置に所定のビーム径で結像するように調整され、立ち
下げミラー49によって所定の方向に反射されて、レン
チキュラ記録材料F上の裏面側の所定の位置に入射し
て、走査線SLを画成し、感光層Dを露光する。
【0069】ここで、レンチキュラ記録材料Fはレンチ
キュラシートCの母線方向(レンチキュラレンズの長手
方向)と主走査方向とを略一致した状態で、図示しない
副走査搬送手段によって、主走査方向と略直交する副走
査方向(矢印y方向)に搬送されている。従って、光ビ
ームLは結果的にレンチキュラ記録材料Fを2次元的に
走査露光することが可能であり、図3(主走査方向は図
面に対して垂直方向)に示されるように、先の線状画像
処理装置20によって設定された画像情報に応じて、各
原画像の線状画像を、a1 ,b1 ,c1 ,d1 ,a2
2 ,………等、所定の順番で順次記録する。
【0070】各原画像の線状画像は光ビームLの1走査
によって記録されるものに限定はされず、設定された線
状画像の幅に応じて複数回の光ビーム走査によって1つ
の線状画像を記録するものであってもよい。なお、レン
チキュラ記録材料FのピッチP内には、少なくとも原画
像数分の走査線SLが画成される必要があるのはもちろ
んである。
【0071】また、レンチキュラシートCを用いて立体
視を得る画像記録においては、記録される線状画像の線
幅を適当量ずつ広げる(線巾拡大)ことが効果的である
ことが知られており、好ましくは、各原画像の線状画像
によってピッチPを間隙や重なり無く埋める、つまり、
図示例においては、a1 +b1 +c1 +d1 =Pとなる
ように、各線状画像の線幅を拡大するのが好ましい。線
状画像の線幅の調整方法には特に限定はなく、1つの線
状画像を複数回の走査によって形成する方法、ビームエ
クスパンダ等を用いて、1走査で線状画像を記録する際
には光ビーム径を拡大する方法等が例示される。
【0072】レンチキュラ記録材料Fの副走査搬送手段
には特に限定はなく、走査線SLを挟んで配置される2
つのニップローラ対による方法、レンチキュラ記録材料
Fを支持する露光ドラムと走査線SLを挟んで配置され
前記露光ドラムを押圧する2つのニップローラとによる
方法、サクション等によってレンチキュラ記録材料Fを
所定の位置に固定してねじ伝動装置等によって移動する
露光台を用いる方法、ベルトコンベアを用いる方法等、
公知の各種のシート状物の搬送手段のいずれの方法であ
ってもよい。
【0073】図1に示される記録装置10は、AOM3
9のような光変調器によって光ビームを変調するもので
あったが、本発明はこれには限定はされず、光源32の
発光をパルス幅変調するものであってもよく、また、光
源32を電気的に強度変調するものであってもよい。図
4に、このようなパルス幅変調による記録装置の例を示
す。なお、図4に示される例においては、記録装置10
と光ビーム変調の方法が異なる以外は、基本的に同じ構
成を有するので、同じ部材には同じ番号を付し、その詳
細な説明は省略する。
【0074】図4に示される例において、露光制御回路
30によって決定された、各光源32(32R,32
G,32B)について1ライン分の各画素の露光量は、
変調回路36に転送される。変調回路36は予め設定さ
れた所定繰り返し周期、例えば、1回当りの画素周期に
おいて光源32の発光をパルス幅変調するものである。
この画像露光方式におけるパルス幅変調では、光源であ
る光源32の光出力を一定に設定しておき、各画素毎に
1画素周期内において光源32を連続発光させる時間す
なわち1回(1画素)の連続露光時間をそれぞれ駆動回
路38に出力する。
【0075】駆動回路38(38R,38G,38B)
は、光源32を駆動するための駆動回路であって、パル
ス幅変調の場合、各画素に対して設定された時間だけ、
各光源毎に予め設定された光出力に対する駆動電流を光
源32に流す。この結果光源32は、それぞれ各光源毎
に予め設定された光出力で各光源についてi画素に応じ
て決定された時間だけ発光する。これが1ラインに渡っ
て行われて光源32は1ラインの露光を行う。
【0076】光源32より射出された各光ビームLR
G 、およびLB は、それぞれに対応して配置される整
形手段40(40R,40G,40B)によって整形さ
れ、次いで、後述する光ビーム合波系によって1本の光
ビーム合波され、同様にレンチキュラ記録材料Fを走査
露光する。
【0077】前述のように、記録装置10は主走査方向
偏向した光ビームLによって、副走査方向に移動する
レンチキュラ記録材料Fに画像記録を行う。ここで、本
発明においては、画像処理が比較的の容易である、1つ
の線状画像を連続的に記録できる、高画質な立体画像の
記録が期待できる等の利点から、レンチキュラシート
の母線方向を主走査方向として記録を行う。 そのため、
通常の光ビーム走査記録と同様に記録を行うと、光ビー
ムLが画成する走査線SLが結果的にレンチキュラシー
トCの母線に対して斜めになってしまう。
【0078】通常の画像記録装置であれば、この走査線
SLのズレは大きな問題となることはないが、本発明の
ようにレンチキュラシートCを用いた立体画像の記録に
おいては、母線に対する走査線SLのズレは大きな画質
劣化の原因となり、また、光ビームLの主走査速度に対
して、レンチキュラ記録材料Fの副走査速度が大きい場
合や、レンチキュラシートのピッチPが小さい場合に
は、走査線SLが2ピッチにまたがって画成されてしま
う可能性もある。そのため、副走査速度と主走査速度と
の関係より、走査線SLのズレ角度を計算し、光ビーム
Lの主走査方向xを走査線SLと母線方向とが一致する
ような角度θで設定して画像記録を行う。
【0079】図5に示されるように、レンチキュラ記録
材料Fの主走査方向の幅をH、副走査速度をV、主走査
速度をvとした際に、光ビームLの走査開始点と終点と
の副走査方向のズレΔyは、 Δy=H×(V/v) で示すことができる。従って、画成される走査線SLの
角度θは、 θ=Δy/H=V/v となる。この角度θを加味して主走査方向xを設定する
ことにより、光ビームによって画成される走査線SL
とレンチキュラシートCの母線とをほぼ一致させること
ができ、良好な立体画像の記録を行うことができる。な
お、この調整はレンチキュラ記録材料Fの角度を調整し
て行ってもよい。
【0080】レンチキュラシートCを用いた立体画像記
録においては、良好な立体画像を得るためには、レンチ
キュラシートCのピッチP内に正確に所定の線状画像
(図示例においては4つの線状画像)を記録することが
重要である。そのため、本発明においては、レンチキュ
ラ記録材料Fの画像記録の位置合わせ手段を有するのが
好ましく、図示例の記録装置10等においては、光検出
による位置合わせ手段16が設けられている。
【0081】記録装置10においては、位置合わせ手段
16は、レンチキュラ記録材料Fの主走査方向の両端部
に配置される、発光素子50と、発行素子50からの検
出光56(図6参照)を受光する受光素子52、および
受光素子52に接続される記録位置制御回路54とより
構成される。また、記録位置制御回路54は露光制御回
路30に接続される。
【0082】図示例の位置合わせ手段16において、発
光素子50は、例えば、レンチキュラシートCの母線方
向に平行の検出光56を、図6に示されるような、レン
チキュラレンズが形成する凸部の間を抜ける位置に射出
する。なお、検出光56は記録層Dを露光しない波長あ
るいは光量のものを用いるのが好ましい。ここで、レン
チキュラ記録材料Fは副走査方向(矢印y方向)に所定
の速度で搬送されているので、検出光56はレンチキュ
ラシートC(レンチキュラレンズ)によって周期的に遮
られ、受光素子52に受光される検出光56の光量は、
この周期に応じて変化する。
【0083】記録位置制御回路54は、検出光56の光
量変化を検出(カウント)し、光量変化の回数が所定回
数になった際に、つまり、レンチキュラ記録材料Fが所
定の位置に搬送されたことを検出して、画像記録の開始
信号を露光制御回路30に送る。露光制御回路30は、
この開始信号を受けて光ビームLによる画像記録を所定
の位置より開始するように、画像情報の転送を開始し、
その後は、各レンチキュラレンズの検出信号により、レ
ンチキュラシートのピッチP毎(各レンチキュラレンズ
毎)に、そのピッチに対応した画像情報を転送する。
【0084】記録位置制御回路54による画像記録の開
始信号の発生は、光量変化をカウントするものには限定
されず、例えば、検出光56が最初にレンチキュラ記録
材料Fに遮られて光量に変化した後、所定時間経過後に
開始信号の発生するのものであってもよい。この場合に
は、検出光56がレンチキュラレンズの形成する凸部を
通過する必要はなく、レンチキュラ記録材料Fが所定の
位置に搬送された際に、検出光56がレンチキュラ記録
材料Fに遮られる位置に発光素子50と受光素子52と
を配置すればよい。また、レンチキュラシートCの凹凸
をそのものを機械的、あるいは空気等で検出する方法
や、レンチキュラ記録材料Fにスプロケットホールやノ
ッチ等の検出手段を形成し、これに対応して発光素子5
0と受光素子52とを配置して、検出光56が前記検出
手段を通過することによる光量変化より記録位置を合わ
せるものであってもよい。
【0085】本発明の記録装置10においては、画像記
録位置合わせ手段は図示例の光検出による方法には限定
はされず、スプロケットホールやノッチ等の検出手段を
機械的な方法で検出する方法や、レンチキュラ記録材料
Fの搬送ローラ等にエンコーダ等を配設して記録材料の
位置を検出して、画像記録の位置合わせ行う方法等も好
適に例示される。
【0086】このような画像記録の位置合わせは、記録
開始時のみに行うものであってもよく、あるいは前述の
ように、光検出等による検出を周期的あるいは連続的に
行い、検出結果をフィードバックして周期的あるいは連
続的に画像記録の位置合わせ行ってもよい。
【0087】以上説明した記録装置10は、光ビームL
を主走査方向に偏向して、レンチキュラ記録材料Fを副
走査方向に搬送することにより、レンチキュラ記録材料
Fを走査露光して立体画像の記録を行うものであった
が、本発明はこれには限定はされず、レンチキュラ記録
材料Fを所定の位置に固定した状態で、ポリゴンミラー
34や、ガルバノメータミラー等の光偏向器の角度を副
走査方向に変更することにより、光ビームによる走査線
SLを副走査方向に移動してレンチキュラ記録材料Fの
全面的に立体画像の記録を行うものであってもよい。あ
るいは、図1に示される例のように、光ビームLの立ち
下げミラー49を有する場合には、これの角度を副走査
方向に調整することにより、光ビームLの副走査を行う
ものであってもよい。また、光ビームLの副走査のため
のミラー等を別途設けてもよい。
【0088】さらに、図7に示されるように、円筒状の
ドラム58にレンチキュラ記録材料Fを固定し、光ビー
ムLを所定の露光位置に入射しつつ、ドラム58を主走
査方向(x方向)に回転し、かつ副走査方向(矢印y方
向)に移動することにより、レンチキュラ記録材料F
(ドラム58)で副走査および主走査を行って光ビーム
Lによってレンチキュラ記録材料Fを2次元的に走査す
る、いわゆるドラムスキャナであってもよい。なお、こ
の場合においても、副走査をドラム58のy方向への移
動によって行わず、光偏向器やミラーの角度を副走査方
向に偏向することにより、あるいは、光ビームLの光学
系を副走査方向に移動することにより、光ビームLによ
って副走査を行ってもよい。
【0089】以上説明した例においては、1台の、ある
いは複数の読取装置18によって、4枚の原画像a〜d
を全部読取り、レンチキュラ記録材料Fにライン順次で
立体画像(線状画像)の記録を行うものであったが、本
発明はこれに限定はされず、1枚あるいは複数枚の原画
像の読取りと、その線状画像の記録を交互に行い、立体
画像の記録を行うものであってもよい。
【0090】この場合には、例えば、最初に原画像aの
読取りを行い、画像処理手段12によって先と同様の画
像処理、つまり、所定の線状画像の形成、記録位置の決
定等の画像処理が施され、この原画像aの画像情報が画
像形成手段14に送られる。画像形成手段14において
は、この画像情報に応じて、分解された原画像aの線状
画像をレンチキュラ記録材料Fの所定の位置、つまり、
図3に示される例では原画像aの線状画像a1 ,a2
3 ,a4 ……を順次記録していく。このようにして原
画像aの記録が終了したら、次いで、同様にして、原画
像b、原画像c……と、各原画像の読取りおよび記録を
順次行って、立体画像の記録を終了する。
【0091】なお、このような画像記録は、原画像数の
総数以下の複数の原画像を読取り、および記録を繰り返
す際においても同様である。また、全原画像を読み取っ
た後、このような画像記録を行ってもよい。
【0092】また、原画像の読取りと画像記録とを平行
して行うものであってもよい。読取装置18において原
画像aの1走査線分あるいは1線状画像分の読取りが行
われると、その画像情報は順次画像処理手段12に転送
され、線状画像の形成、配列(記録位置の決定)等の画
像処理が行われ、処理が終了した画像情報は、順次画像
形成手段14に転送される。画画像情報を受けた画像形
成手段14は、送られた画像情報に応じて線状画像を形
成し、a1 ,a2 ,a3 ,a4 ……と図3に示されるよ
うに、原画像aの線状画像の記録が行われる。つまり、
この態様においては、原画像aの読取りに対して、1〜
数走査線遅れた状態で線状画像の記録が平行して行われ
る。
【0093】さらに、原画像数の画像処理手段12(あ
るいは1台の読取装置18に原画像数の線状画像処理装
置20)を有する場合には、複数の原画像を同時あるい
は順次に読み取って、原画像ごとに別々の線状画像処理
装置20による処理を行い、スイッチャーを等を用いて
画像形成手段14と線状画像処理装置20とを1線状画
像の記録ごとに切り替えて順次接続し、各原画像の線状
画像情報をa1 ,b1,c1 ,d1 ,a2 ,b2 ,……
…と順次画像形成手段14に転送し、ライン順次でレン
チキュラ記録材料Fに記録してもよい。なお、この態様
は画像処理手段12(線状画像処理装置20)の数が原
画像数以下でも適用可能である。
【0094】さらに、本発明の記録装置10において
は、複数の画像形成手段14を有し、複数の線状画像の
記録を平行して行うものであってもよい。特に、原画像
数と同数の画像処理手段12と画像形成手段14とを有
し、全原画像の読取と線状画像の記録とを同時に行う場
合には、極めて高効率の立体画像の記録を行うことがで
きる。
【0095】なお、以上説明した本発明の立体画像記録
装置10は、画像処理手段12と画像形成手段14等と
が連接して構成されるものであったが、本発明はこれに
は限定はされず、画像処理手段12と画像形成手段14
とを別体に構成し、画像処理手段12から出力される画
像情報を、フロッピーディスクや光ディスク等の記録媒
体に保存して、この記録媒体を介して画像形成手段に原
画像の線状画像情報を供給するものであってもよい。ま
た画像処理手段12が特に読取装置18を有さず、コン
ピュータ、フロッピーディスク等の記録媒体、スキャナ
等の別体の読取装置等より原画像の画像情報を得るもの
であってもよい。
【0096】以上詳細に説明したように、本発明の立体
画像記録装置は、レンチキュラ記録材料の裏面側より立
体画像を記録する。従って、これに対応するレンチキュ
ラ記録材料は、図9に示されるようにレンチキュラシー
トCの裏面側に記録層Dが設けられ、かつ、レンチキュ
ラシートCと記録層Dとの間にアンチハレーション層A
Hが配されてなる構成を有するのが好ましい。
【0097】通常のレンチキュラ記録材料は、レンチキ
ュラシートを介して画像の露光(焼付)が行われるた
め、記録層を通過した露光光の乱反射を防止するアンチ
ハレーション層はレンチキュラ記録材料の裏面側に形成
される。これに対し、本発明においては、図3に示され
るように、立体画像の記録をレンチキュラ記録材料Fの
裏面側より行うので、レンチキュラ記録材料Fは、アン
チハレーション層AHは、R感光層、G感光層、および
B感光層よりなる記録層Dと、レンチキュラシートCと
の間に形成される。なお、アンチハレーション層AHに
は特に限定はなく、公知の各種のものであればよい。
【0098】また、レンチキュラ記録材料の記録層に形
成されるR、G、Bの各色に対応する感光層も、通常の
記録層Dとは逆の構成とされるのが好ましい。なお、こ
の構成としては、図8に示される表面よりB感光層、G
感光層、R感光層の順で各感光層が形成される構成の
他、同様にG感光層、B感光層、R感光層の順で各感光
層が形成される構成も好適に例示される。
【0099】レンチキュラ記録材料Fをこのような構成
とすることにより、立体画像の記録を裏面側より行った
際においても、ハレーションによる画像ボケを防止した
良好な画像記録を行うことができる。しかも、露光はレ
ンチキュラシートCを介さずに直接感光層Dに対して行
われるので、レンチキュラシートCによる光ビームの反
射や吸収がなく、鮮明で濁りのない画像記録が可能であ
るので、記録する画像を自然で高画質のものとすること
が可能である。
【0100】また、本発明の記録装置は、レンチキュラ
シートCを介さずにレンチキュラ記録材料Fの裏面側よ
り記録(露光)を行うので、レンチキュラシートCによ
る光ビームの吸収や反射等の悪影響を考える必要がな
い。従って、レンチキュラシートCとしては、透明度の
高いPET(ポリエチレンテレフタレート)、PC(ポ
リカーボネート)、ポリプロピレン等はもちろん、若干
透明度は落ちるものの安価であるPVC(ポリ塩化ビニ
ル)等、公知の材料のレンチキュラシートが各種適用可
能である。
【0101】このようなレンチキュラ記録材料Fの製造
方法には特に限定はなく、例えば、レンチキュラシート
Cをベース層として、塗布等の方法によってアンチハレ
ーション層AHを形成した後、R感光層、G感光層、お
よびB感光層よりなる記録層Dを通常の記録材料と同様
に形成すればよい。あるいは、レンチキュラシートCに
同様にアンチハレーション層AHを形成した後、各種の
カラー記録材料を貼りつけるものであってもよい。
【0102】このようにして裏面側より立体画像の記録
を行われたレンチキュラ記録材料Fは、記録材料(感光
層)の種類に応じた現像処理が施され、レンチキュラシ
ートCを用いた立体画像とされる。また、画像記録終了
後、現像処理の前および/または後に、必要に応じて、
レンチキュラ記録材料Fの裏面に、酸化チタン等による
白色層、各種の保護層等を形成してもよい。
【0103】以上、本発明の立体画像記録装置について
詳細に説明したが、本発明は上記実施例に限定はされ
ず、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、各種の改
良および変更を行ってもよいのはもちろんである。
【0104】
【発明の効果】以上詳細に説明したように、本発明の立
体画像記録装置によれば、レンチキュラシートの裏面に
記録層を有するレンチキュラ記録材料に、直接画像記録
を行うことができるので、記録材料に画像を記録した後
に、記録材料とレンチキュラシートとを高精度に位置合
わせして貼り合わせるという手間と時間の斯かる作業を
行う必要がなく、従来の走査露光による立体画像記録装
置に対して極めて高い効率で立体画像の記録を行うこと
ができる。しかも、電気的な画像情報処理や簡単な光学
系の調整によって、線状画像の太さ、間隔、さらには密
度等を変更することができ、また、画像記録領域や画像
濃度等の変更や調整も容易に行うことができる。そのた
め、記録画像の倍率変更やシェーディング等の画像処
理、レンチキュラシートの仕様変更、記録画像のサイズ
変更等にも容易に対応することができ、また、レンチキ
ュラシート(レンズ)の口径蝕による露光ムラ等の画像
劣化も防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の立体画像記録装置の一例を概念的に
示す図である。
【図2】 図1に示される立体画像記録装置における原
画像の線状画像の形成を概念的に示す図である。
【図3】 図1に示される立体画像記録装置におけるレ
ンチキュラ記録材料への線状画像の記録を概念的に示す
図である。
【図4】 本発明の立体画像記録装置の別の例を概念的
に示す図である。
【図5】 図1に示される立体画像記録装置における母
線に対する走査線の補正方法を説明するための線図であ
る。
【図6】 図1に示される立体画像記録装置における画
像記録位置合わせ手段を説明するための概念図である。
【図7】 本発明の立体画像記録装置に用いられる主走
査および副走査手段の別の例を示す概略斜視図である。
【図8】 本発明の立体画像記録装置に好適に用いられ
るレンチキュラ記録材料を概念的に示す図である。
【図9】 従来のレンチキュラ記録材料への画像記録を
示す線図である。
【図10】 レンチキュラ記録材料に記録された画像の
立体視の原理を示す線図である。
【図11】 従来の走査露光による立体画像作製の作業
を示す線図である。
【符号の説明】
10 立体画像記録装置 12 画像処理手段 14 画像形成手段 16 位置合わせ手段 18 読取装置 20 線状画像処理装置 21 前置画像処理装置 22 分割装置 24 配列装置 26 画像処理装置 28 主被写体 30 露光制御回路 32(32R,32G,32B) 光源 34 ポリゴンミラー 35 非線形増幅器 36(36R,36G,36B) 変調回路 37(37R,37G,37B) 駆動回路 38(38R,38G,38B) 駆動回路 39(39R,39G,39B) 音響光学変調器(A
OM) 40(40R,40G,40B) 整形手段 42,44 ダイクロイックミラー 46 ミラー 48 fθレンズ 49 立ち下げミラー 50 発光素子 52 受光素子 54 記録位置制御回路 56 検出光 58 ドラム C レンチキュラシート D 記録層 F レンチキュラ記録材料 AH アンチハレーション層

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】レンチキュラシートの裏面側に記録層を配
    してなるレンチキュラ記録材料に、異なる視点からの複
    数の原画像を記録する立体画像記録装置であって、 前記複数の原画像の画像情報を得、前記各原画像ごとの
    記録すべき線状画像の形成、および完成した立体画像を
    レンチキュラシート側から鑑賞した際に正しく見えるよ
    うに、各原画像の記録条件に従って各線状画像の前記記
    録層への記録位置の決定を行い、線状画像情報として出
    力する画像処理手段と、 前記画像処理手段より出力された線状画像情報に応じて
    変調された光ビームを主走査方向に1次元的に偏向して
    射出する手段、および前記レンチキュラ記録材料と前記
    主走査方向に偏向された光ビームとを前記主走査方向と
    略直交する副走査方向に相対的に移動する手段を有する
    と共に、前記光ビームの主走査速度と副走査方向の相対
    的な移動速度とに応じて、前記光ビームが画成する走査
    線とレンチキュラシートの母線方向とが一致するよう
    に、前記主走査方向もしくは前記レンチキュラ記録材料
    の角度を調整して、前記光ビームによって裏面よりレン
    チキュラ記録材料の記録層を露光する画像形成手段と、 前記レンチキュラ記録材料への画像記録位置決め手段と
    を有することを特徴とする立体画像記録装置。
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