[go: up one dir, main page]

JP2729616B2 - 電子写真感光体 - Google Patents

電子写真感光体

Info

Publication number
JP2729616B2
JP2729616B2 JP61245323A JP24532386A JP2729616B2 JP 2729616 B2 JP2729616 B2 JP 2729616B2 JP 61245323 A JP61245323 A JP 61245323A JP 24532386 A JP24532386 A JP 24532386A JP 2729616 B2 JP2729616 B2 JP 2729616B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
charge
pigment
layer
electrophotographic
electrophotographic photoreceptor
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP61245323A
Other languages
English (en)
Other versions
JPS63100463A (ja
Inventor
滋年 中村
英一 青沼
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Fujifilm Business Innovation Corp
Original Assignee
Fuji Xerox Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Fuji Xerox Co Ltd filed Critical Fuji Xerox Co Ltd
Priority to JP61245323A priority Critical patent/JP2729616B2/ja
Publication of JPS63100463A publication Critical patent/JPS63100463A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2729616B2 publication Critical patent/JP2729616B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • GPHYSICS
    • G03PHOTOGRAPHY; CINEMATOGRAPHY; ANALOGOUS TECHNIQUES USING WAVES OTHER THAN OPTICAL WAVES; ELECTROGRAPHY; HOLOGRAPHY
    • G03GELECTROGRAPHY; ELECTROPHOTOGRAPHY; MAGNETOGRAPHY
    • G03G5/00Recording members for original recording by exposure, e.g. to light, to heat, to electrons; Manufacture thereof; Selection of materials therefor
    • G03G5/02Charge-receiving layers
    • G03G5/04Photoconductive layers; Charge-generation layers or charge-transporting layers; Additives therefor; Binders therefor
    • G03G5/08Photoconductive layers; Charge-generation layers or charge-transporting layers; Additives therefor; Binders therefor characterised by the photoconductive material being inorganic
    • G03G5/087Photoconductive layers; Charge-generation layers or charge-transporting layers; Additives therefor; Binders therefor characterised by the photoconductive material being inorganic and being incorporated in an organic bonding material
    • GPHYSICS
    • G03PHOTOGRAPHY; CINEMATOGRAPHY; ANALOGOUS TECHNIQUES USING WAVES OTHER THAN OPTICAL WAVES; ELECTROGRAPHY; HOLOGRAPHY
    • G03GELECTROGRAPHY; ELECTROPHOTOGRAPHY; MAGNETOGRAPHY
    • G03G5/00Recording members for original recording by exposure, e.g. to light, to heat, to electrons; Manufacture thereof; Selection of materials therefor
    • G03G5/02Charge-receiving layers
    • G03G5/04Photoconductive layers; Charge-generation layers or charge-transporting layers; Additives therefor; Binders therefor

Landscapes

  • Physics & Mathematics (AREA)
  • General Physics & Mathematics (AREA)
  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Inorganic Chemistry (AREA)
  • Photoreceptors In Electrophotography (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は、電子写真複写機に使用される電子写真感光
体に関し、特に、電荷発生物質と電荷輸送物質とを含有
する電子写真感光層を設けた電子写真感光体に関するも
のである。 従来の技術 従来より、電子写真感光体として、セレン、硫化カド
ミウム、酸化亜鉛などの無機光導電性材料を用いたもの
が知られている。これらの無機物質は多くの長所を持っ
ていると同時に、様々な欠点を有していることは事実で
ある。例えば、現在広く用いられているセレンは、電子
写真特性(帯電性、暗減衰、光感度、残留電位等)に
は、優れているものの、製造する条件が難しく、製造コ
ストが高くなり、又、可撓性がないなどの欠点がある。
又、硫化カドミウムは、結着剤樹脂中に分散して用いら
れるが、機械的強度が劣ったり、あるいは毒性の問題か
ら、表面に誘電体層を設けることが知られている。しか
し、この方法では、複雑な電子写真方法を用いなければ
ならず、又、製造コストも高くなってしまう。又、酸化
亜鉛は毒性はないものの、光感度が充分であるとは言い
難い。 近年、これらの無機物質の欠点を解決する為に、種々
の有機物質を用いた電子写真感光体が提案され、実用に
供されている。例えば、ポリ−N−ビニルカルバゾール
と2,4,7−トリニトロフルオレノンとからなる電子写真
感光体(米国特許第3.484.237号明細書)、ポリ−N−
ビニルカルバゾールをピリリウム塩系色素で増感したも
の(特開昭48-25648号公報)、染料と樹脂とからなる共
晶錯体を主成分とするもの(特開昭47-10735)などであ
る。これらの有機電子写真感光体は、前記無機電子写真
感光体の機械的特性等をある程度まで改善しているもの
の、未だ感度は不充分であり、又、繰返し使用にも適さ
ず、電子写真感光体としての要求を充分に満足するもの
ではなかった。 これの問題を解決するために、光を吸収して、電荷を
発生する電荷発生層と、その電荷の輸送を行なう電荷輸
送層に機能分離した積層型にしたものが知られている。
このものは、電荷発生と電荷輸送を別々の物質で行なう
ことにより、電子写真感光体の感度、受容電位などの電
子写真特性を改善でき、又、材料を広い範囲から選びう
るという長所を有している。しかしながら、従来より知
られている材料を用いて、積層型の電子写真感光体を作
成した場合、電荷輸送物質として優れた電子輸送性の材
料がないため、電荷発生層、電荷輸送層の順に積層する
と、負帯電で用いなければならないという欠点を有して
いる。すなわち、従来より知られている電荷輸送材料と
しては、アミン系化合物、ヒドラゾン化合物、ピラゾリ
ン化合物、オキサゾール化合物、スチルベン化合物など
であるが、これらはすべて、正孔輸送性の材料である。
又、従来より電子輸送性の材料としては、2,4,7−トリ
ニトロフルオレノンを始めとするフルオレノン系化合物
やキノン系化合物等が知られているが、これらは、電子
の易動度が極めて遅く、実用上不充分である。 そこれ、正孔輸送性の材料を用いて、正帯電型の電子
写真感光体を作成する方法として、電荷輸送層の上に電
荷発生層を積層する電子写真感光体も提案されている。
この場合は、電荷輸送層が下側にくるため、正孔輸送性
の電荷輸送材料を用いることができる。しかしながら、
このような構成を有する電子写真感光体は、感度が低
く、又、残留電位も高くなるという欠点がある。即ち、
電荷発生層を電荷輸送層上に均一に塗布するために電荷
発生層の分散溶媒として、電荷輸送層を溶解しないもの
を用いる必要があり、その場合、電荷発生層を塗布した
時に電荷発生層と電荷輸送層との界面で、両者の接合
が、充分に行われず、電荷の注入が著しく阻害されるた
めに、上記の欠点が生じるのである。さらに、電荷発生
層を上側に持ってきたため、機械的強度が不充分であ
り、耐刷性に劣るという欠点があった。又、積層型の電
子写真感光体は、最低二層の塗布が必要であり、製造
上、多くの手間が掛り、製造コストを高くするという欠
点もある。 正帯電型の電子写真感光体が必要とされるのは、次の
理由からである。即ち、負帯電型の電子写真感光体を電
子写真複写機で使用した場合に、次のような欠点があ
る。 1.帯電器の放電均一性を得ることが難しい。このため、
スコロトロンと呼ばれる感光体とコロナ線の間にグリッ
ド線を設けた帯電器が用いられる場合が多いが、それで
も、帯電均一性を得るのが難しく、画像の濃度ムラを引
き起し易い。 2.オゾンの発生量が多い。負帯電は、正帯電に比べ、数
倍のオゾン量を発生するため、オゾンによる感光体の劣
化が促進され易く、又、複写機外にオゾンを排出しない
ようにするために、オゾンフィルターのごとき部品を、
複写機内に取り付ける必要がある。 3.負帯電型感光体を用いる場合、正帯電型のトナーを用
いる必要がある。しかし、正に帯電する帯電制御剤とし
て優れたものがなく、かぶり及び高温下での像濃度低下
等の画質欠陥を生じやすい。 1,2,3の理由により、複写機のシステムを複雑にし、
高コスト化の原因となるという問題がある。 そこで、正帯電で使用できる優れた特性を持つ有機の
電子写真感光体が望まれていた。 このような問題を解決するものとして、ペリレン顔料
・光導電性ポリマー、電子受容性物質より成る正帯電型
の有機の電子写真感光体が提案されている。(特開昭59
-31957号、特開昭59-140456号、特開昭59-174849号、特
開昭59-224846号公報) また,n型の光導電性顔料とp型の電荷輸送材料を特定
量含有せしめた正帯電型感光体が提案されている。(特
開昭60-254142号、特開昭61-48861号、特開昭61-48862
号公報) 発明が解決しようとする問題点 しかしながら、前者の正帯電型の電子写真感光体にお
いては、感度、環境、繰返し安定性が従来のものよりも
改善されてはいるものの、実用上いまだ不充分なもので
あった。この様な欠点は、光導電性ポリマーの正孔易動
度が遅いこと、及び感光層中に電子が空間電荷として残
り、光生成過程及び電荷輸送過程に悪影響を及ぼしてい
るものと思われる。 また、後者の正帯電型の感光体においては、受容電位
繰返し安定性の点及び光メモリー効果が大きい点で実用
上未だ不充分である。 本発明は、上記のような事情に鑑み、正帯電方式にも
使用できる有機の電子写真感光体として、従来の欠点を
改良した優れた特性の電子写真感光体を提供することを
目的とする。 問題点を解決するための手段 本発明の上記の目的は、電導性支持体上に、感光層と
して、電荷発生顔料と電荷輸送物質とを結着剤樹脂中に
分散、溶解させた電子写真感光体において、電荷発生顔
料として、それ自身が電子の輸送能を有する少なくとも
一種の光導電性顔料を、結着剤樹脂に対して5〜15重量
%の割合で使用し、かつ、電荷輸送物質として、少なく
とも一種の正孔輸送能を有する化合物を結着剤樹脂に対
して50〜180重量%の割合で使用することにより達成さ
れる。 次に、本発明を更に詳細に説明する。 本発明の概略の構成は第1図に示される通りである。 基本的な構成要素としては、導電性支持体1、導電性
支持体上に設けられた感光層2より成る。感光層中に
は、電荷発生顔料3、電荷輸送物質4、及び結着樹脂5
が含有される。 導電性支持体としては、アルミニウム、ニッケル、ク
ロム、ステンレス鋼等からなる金属板、金属ドラム、又
は金属箔、及びアルミニウム、チタニウム、ニッケル、
クロム、SUS、金、バナジウム、酸化スズ、酸化インジ
ウム、ITO等の薄膜を設けたプラスチックフィルム等、
あるいは、導電性付与剤を塗布または含浸させた紙又は
プラスチックフィルム等が用いられる。 本発明において、電荷発生顔料はそれ自身が、電子の
輸送能を有する有機の電荷発生顔料が用いられる。 有機の電子写真感光体に用いられる電荷発生顔料とし
ては、従来より数多く提案されている。通常の場合は、
電荷発生材料は、その名のとおり、電荷発生効率のみが
問題にされ、その電荷輸送性能に関しては、充分に検討
されていなかった。即ち、電荷発生物質のみを樹脂中に
分散させて感光層とした電子写真感光体では、電荷受容
性、電荷保持性が極めて乏しく、電子写真感光体として
実用に耐えないため、機能分離して、電荷発生層と電荷
輸送層とに分けて用いるのが一般的であった。そして、
電荷発生層としては、電荷発生材料が光を吸収して、電
荷を発生する量だけあればよく、それ故、電荷発生層
は、0.1〜2μm程度の薄層で用いられる場合がほとん
どであり、電荷輸送能は問題とされなかった。 しかしながら、これらの光導電性顔料は、半導体とし
ての性質を持ち合わせており、各々の物質により、電子
輸送性のものと、正孔輸送性のものに分けられることは
知られている。これら、n型、p型半導体としての評価
は、顔料をペレット状にしてその整流性を調べることで
行われるが、簡易的には、多量の顔料を結着剤樹脂中に
分散させ、導電性支持体上に、感光層を設け、その光導
電特性を評価することによっても、判別が可能である。 すなわち、前記感光層に対して正帯電を行ない、光照
射したときに、感度を示せば、p型半導体(正孔輸送
性)であり、負帯電、光照射時に感度を示せば、n型半
導体(電子輸送性)であることが分る。 本発明者等は、これら電荷発生顔料のうち、n型半導
体の性質(電荷輸送性)を示す顔料を用いることによ
り、きわめて優れた電子写真特性が示されることを見い
出した。 このような特性を具備した電荷発生顔料としては、個
々の材料により異なり、個別に評価されるべきである
が、一般的に、電子吸収性基を多く含むものは、このよ
うな特性を示すものと考えられる。電子吸引性の官能基
を持つものとしては、例えば、ニトロ基を有するもの
や、フルオレノン、キノン骨格を有するもの、あるい
は、塩素や臭素などのハロゲンや、酸素などで置換され
た官能基を有するものなどが知られている。 本発明に使用される電荷発生顔料としては、電荷発生
材料として公知の顔料があげられる。 電荷発生顔料の結着剤樹脂に対する割合は5〜15重量
%である。その割合が少な過ぎる場合は、感度の低下、
残留電位の上昇を引き起こし、多過ぎる場合は、電荷受
容性の低下、機械的強度の低下、光メモリー効果の増
加、繰返し安定性の低下を引き起こす。 例えば、特開昭60-254142公報に記載のものでは、感
光層全体に対して、電荷発生顔料の割合が10〜50重量%
とされ、又、特開昭61-48862号公報に記載のものでは、
結着剤樹脂に対する含有比率が20:100〜50:100とされて
いるが、これらの場合、前記のような欠点が発生してい
る。その原因は、何よりも顔料の絶対量が多過ぎること
によると考えられる。 本発明者等が、検討した結果、最適量は上記の従来技
術における範囲とは別に存在し、前記範囲が最も好まし
いことが判明した。 電荷輸送物質としては、正孔輸送性を示す化合物を用
いることができる。これらの化合物としては、アミン系
化合物、ヒドラゾン化合物、ピドラゾン化合物、オキサ
ゾール化合物、スチルベン化合物、カルバゾール化合物
があげられる。 電荷輸送物質の結着剤樹脂に対する割合は、50〜180
重量%であることが必要である。この割合が低く過ぎる
場合は、電荷の輸送が阻害され、感度の低下、残留電位
の上昇を引き起こし、高か過ぎる場合には機械的強度が
低下する。 これら、電荷発生顔料と電荷輸送物質としては、それ
自身で成膜性を持たないものが殆どであるため、通常
は、結着剤樹脂中に分散または溶解させて用いられる。 結着剤樹脂としては、前記電荷輸送物質と相溶性が高
く、前記、電荷発生顔料の分散が可能で、かつ、成膜性
の高い樹脂であればなんでもよい。 一例をあげると、ポリカーボネート、ポリアクリレー
ト、ポリエステル、ポリスチレン、スチレン−アクリロ
ニトリルコポリマー、ポリサルホン、ポリメタクリル酸
エステル、スチレン−メタクリル酸エステルコポリマ
ー、ビニル系重合体、ポリウレタン、エポキシ樹脂等が
あげられる。 感光層は、前記電荷発生顔料と前記電荷輸送物質を結
着剤樹脂中に分散、溶解して用いられる。分散方法とし
ては、ボールミル、ロールミル、サンドミル、アトライ
ター等の常法が用いられる。溶剤としては、前記電荷発
生顔料に対して分散性が良く、前記電荷輸送物質と結着
剤樹脂を溶解するものであれば、いかなるものでも使用
できる。 本発明において、感光層の膜厚は、5〜50μm程度と
するのがよい。 本発明の電子写真感光体においては、導電性支持体と
感光層の間に、電荷発生顔料を含まない層を形成するこ
とも可能である。すなわち、感光層として、充分な電荷
発生能力を有するものであれば、正孔輸送層を下側に設
け、不必要な熱生成キャリアの発生を防止でき、又、導
電性支持体からの電子の注入をも防ぐことができる。 正孔輸送層としては、本発明にて使用される電荷輸送
物質と結着剤樹脂をそのまま使用することができる。但
し、感光層で用いられる材料と、全く同一である必要は
ない。膜厚は2〜30μm程度が望ましい。 第3図はその場合の概略の構成を示すもので、感光層
2と導電性支持体1との間に電荷輸送物質4と結着剤樹
脂5とよりなる正孔輸送層6が設けられている。 又、本発明の電子写真感光体においては、導電性支持
体と感光層又は正孔輸送層との間に下引き層を設けるこ
とが好ましい。下引き層は、感光層または正孔輸送層と
支持体との密着性を向上させるために有効であり、支持
体の欠陥の被覆(画質欠陥の防止)、支持体からの不必
要な電荷の注入をも防止できる。下引き層の材料として
は、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、ポ
リビニルピリジン、セルロースエーテル類、セルロース
エステル類、ポリアミド、ポリウレタン、カゼイン、ゼ
ラチン、ポリグルタミン酸、でんぷん、スターチアセテ
ート、アミノスターチ、ポリアクリルアミド、ポリエス
テル、シランカップリング剤、ジルコニウムキレート、
チタニウムキレート類等があげられる。これら材料の抵
抗率は105〜1014Ω・cm程度が好ましい。下引き層の膜
層は0.01〜2μm程度である。 第2図は、その場合の概略の構成を示すもので、感光
層2と導電性支持体1との間に下引き層7が設けられて
いる。 なお、第4図は、本発明の電子写真感光体において、
感光層2と導電性支持体1との間に正孔輸送層6と下引
き層7の両者が設けられた場合の概略の構成を示す。 作用 本発明の電子写真感光体では、光照射により、顔料中
で電子・正孔対が生成され、正孔は、電荷輸送物質に注
入され輸送され、又、電子は、感光層中に均一に分散さ
れた顔料を通して輸送されるものと思われる。従って、
正帯電型、負帯電型両方に適用できる。しかし、この電
子写真感光体は特に、正帯電型で使用した場合に極めて
優れた特性を示す。この理由まだ充分には分っていない
が、本発明者等は以下のように考えている。 まず、正帯電を行なった場合、光照射により、光は感
光層の表面近傍だけでなく、ある程度内側でも吸収さ
れ、電荷生成がおこる、(光吸収がおこる深さは、顔料
の吸収率、分散の程度により異なる。)生成された電荷
のうち、正孔は電荷輸送物質に注入され移動するため、
感光層の表面から基板まで到達するのに、充分短い時間
で行われる。又、電子は、電荷生成が比較的表面に近い
側で行われるために、移動距離が短く、顔料を通じて行
われる比較的遅い伝導でも、実用上、ほとんど問題にな
らないものと思われる。しかし、負帯電で使用する場合
は、電荷(正孔電子)の移動距離は、逆になるために電
位減衰がすみやかに行われず、感度を低下させ、又繰返
し使用により、電荷が徐々に蓄積し、その特性を悪化さ
れるものと思われる。 実施例 以下、本発明を実施例によって説明する。 実施例1 電荷発生顔料として、下記一般式で示されるジスアゾ
顔料を用意した。 この顔料10gに対して、ポリビニルブチラール(商品
名BM−1 積水化学(株)製)1g、シクロヘキサノン40
gを混合し、次いでペイントシェーカーによってよく分
散し、これをアプリケーターでアルミニウムシート上に
塗布乾燥した。乾燥後の膜厚は6μmであった。これを
「静電複写紙試験装置SP-428」(川口電機製作所製)を
用いて試験し、その光導電特性を評価した。即ち、+6k
V及び−6kVの各電圧を各々感光体表面に印加した。帯電
後1秒後にタングテンランプを用いて露光を行なった。
正帯電を行なったものは、ほとんど光減衰しないのに対
して、負帯電時は速やかな光減衰を示した。従って、前
記ジスアゾ顔料が電子輸送能があることが分った。 次に、正孔輸送物質として優れた特性を示す下記構造
式の化合物 8gとポリカーボネート樹脂(商品名 レキサン145 GE社
製 分子量35千〜40千)8gをモノクロルベンゼン150gに
溶解し、その中に、前記ジスアゾ顔料1gを混合し、次い
でボールミルによって24時間分散を行なった。次いで、
これを、特開昭53-22544号公報に記載されているリング
カラー塗布機によって84φ×338mmのアルミニウムパイ
プの表面に塗布した。100℃×1時間の乾燥後膜厚を測
定したところ19μmであった。 このようにして作成した電子写真感光体に対して、ド
ラム流入電流が+15μAになるようにして帯電を行な
い、その時の電位(Vpo)を測定し、次いで、ハロゲン
ランプで白色光を照射して光減衰させ、その時の露光量
E(erg/cm2)と電位の減衰量(V)を測定して感度(d
V/dE)を求めた。その結果、 Vpo=+780[Volts]、 dV/dE=112[V・cm2/erg] であった。 さらに、この電子写真感光体を1000回帯電・露光を繰
返して、同様の測定を行なったところ、 Vpo=+750Volts、dV/dE=113V・cm2/erg であり、極めて安定であることが分った。 比較例1 実施例1において、前記ジスアゾ顔料の量を2gに代え
た以外は全く同様にして電子写真感光体を作成し、その
特性を評価した。なお、膜厚は20μmであった。その特
性は下記表の通り、受容電位が低く、繰り返し使用にも
耐えないものであった。 実施例2〜4 実施例1と全く同様にして、 臭素化アントアントロン(実施例2) 下記ジスアゾ顔料(実施例3) 下記ジスアゾ顔料(実施例4) の顔料の電荷輸送性を評価したところ、n型の性質を示
した。さらに、同様にして電子写真感光体を作成し、そ
の特性を評価したところ第1表の結果を得た。 比較例2〜3 実施例1における電荷発生顔料を以下の物質に代えた
以外は、全く同様にして電子写真感光体のサンプルを作
成し、その特性を評価した。 β−Cuフタロシアニン(比較例2) χ−H2フタロシアニン(比較例3) この結果、比較例2〜3の物質は、p型であった。電
子写真感光体としての性質は第1表に示す。比較例4 実施例4で使用された電荷発生顔料1.5gおよび実施例
1で使用された正孔輸送物質4gを、実施例1のポリカー
ボネート樹脂12gに分散させた以外は、実施例1と同様
にして電子写真感光体を作製し、同様にして電子写真特
性を評価した。その結果、 VPO=+810[Volts]、 dV/dE=98[V・cm2/erg] であった。 また、1000回の帯電・露光後において、VPO=+860
[Volts]、dV/dE=55[V・cm2/erg]であった。 このことから、繰り返し使用により、光感度は著しく
低下し、実用に耐えないものであった。この原因として
は、1000回後の残留電位が160[Volts]まで上昇してい
たことが光感度の低下につながったものと考えられる。 発明の効果 本発明の電子写真感光体は、正帯電型、負帯電型の両
方に適用でき、特に正帯電型で使用した場合には、感
度、環境及び繰返し使用における安定性において極めて
優れた特性を示す。 本発明の電子写真感光体は、電子写真複写機に効果的
に使用されるが、さらにゼログラフイー技術を応用した
各種プリンター、マイクロフィルムリーダー、電子写真
製版システム等にも適用できる。
【図面の簡単な説明】 第1〜4図は、それぞれ本発明に係る電子写真感光体の
実施例の概略断面図である。 1……導電性支持体、2……感光層、3……電荷発生顔
料、4……電荷輸送物質、5……結着剤樹脂、6……正
孔輸送層、7……下引き層。
フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭61−48861(JP,A) 特開 昭60−254142(JP,A) 特開 昭57−202349(JP,A) 特開 昭60−102634(JP,A) 特開 昭60−258547(JP,A)

Claims (1)

  1. (57)【特許請求の範囲】 1.導電性支持体上に、感光層として、電荷発生顔料と
    電荷輸送物質とを結着剤樹脂中に分散・溶解させた層を
    設けてなる電子写真感光体において、該電荷発生顔料
    が、それ自身、電子の輸送能を有する少なくとも一種の
    光導電性顔料であり、かつ、その電荷発生顔料の結着剤
    樹脂に対する割合が5〜15重量%であり、かつ、該電荷
    輸送物質が、少なくとも一種の正孔輸送能を有する化合
    物であり、かつ、その電荷輸送物質の結着剤樹脂に対す
    る割合が、50〜180重量%であることを特徴とする電子
    写真感光体。
JP61245323A 1986-10-17 1986-10-17 電子写真感光体 Expired - Lifetime JP2729616B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP61245323A JP2729616B2 (ja) 1986-10-17 1986-10-17 電子写真感光体

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP61245323A JP2729616B2 (ja) 1986-10-17 1986-10-17 電子写真感光体

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPS63100463A JPS63100463A (ja) 1988-05-02
JP2729616B2 true JP2729616B2 (ja) 1998-03-18

Family

ID=17131951

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP61245323A Expired - Lifetime JP2729616B2 (ja) 1986-10-17 1986-10-17 電子写真感光体

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2729616B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2748975B2 (ja) * 1988-07-27 1998-05-13 三田工業株式会社 電子写真用感光体

Family Cites Families (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5935935B2 (ja) * 1981-06-08 1984-08-31 株式会社リコー 新規なジスアゾ化合物およびその製造方法
JPS60102634A (ja) * 1983-11-09 1985-06-06 Konishiroku Photo Ind Co Ltd 感光体
DE3417951A1 (de) * 1984-05-15 1985-11-21 Hoechst Ag, 6230 Frankfurt Elektrophotographisches aufzeichnungsmaterial
JPS60258547A (ja) * 1984-05-25 1985-12-20 Fuji Xerox Co Ltd 電子写真感光体
JPS6148861A (ja) * 1984-08-17 1986-03-10 Konishiroku Photo Ind Co Ltd 正帯電用感光体

Also Published As

Publication number Publication date
JPS63100463A (ja) 1988-05-02

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US20030211413A1 (en) Imaging members
US4713307A (en) Organic azo photoconductor imaging members
JP2729616B2 (ja) 電子写真感光体
JPH06345742A (ja) ピラジン化合物及びそれを含有する電子写真感光体
JP2729616C (ja)
JPH0713349A (ja) 電子写真感光体及び製造方法
JPH11149165A (ja) 電子写真用感光体
JPS627056A (ja) 電子写真感光体
JPS63158555A (ja) 電子写真感光体
JPS61189547A (ja) 電子写真感光体
JPS61182049A (ja) 電子写真感光体
JPS6223047A (ja) 電子写真感光体
JPH08248655A (ja) 電子写真感光体
JPS61189550A (ja) 電子写真感光体
JPH1048857A (ja) 電子写真感光体
JPS63311258A (ja) 電子写真用有機光導電材料
JPH01254966A (ja) 電子写真感光体
JPH0549220B2 (ja)
JPH08286402A (ja) 電子写真感光体
JPS6219863A (ja) 電子写真感光体
JPH09329908A (ja) 正帯電積層型電子写真感光体
JPS622265A (ja) 電子写真感光体
JPS61294447A (ja) 電子写真感光体
JPH01229261A (ja) 電子写真感光体
JPS61174547A (ja) 電子写真感光体

Legal Events

Date Code Title Description
EXPY Cancellation because of completion of term