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JP2717786B2 - 半導体結晶のエピタキシャル成長法及びその方法に用いる分子層エピタキシー装置 - Google Patents

半導体結晶のエピタキシャル成長法及びその方法に用いる分子層エピタキシー装置

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JP2717786B2
JP2717786B2 JP16950487A JP16950487A JP2717786B2 JP 2717786 B2 JP2717786 B2 JP 2717786B2 JP 16950487 A JP16950487 A JP 16950487A JP 16950487 A JP16950487 A JP 16950487A JP 2717786 B2 JP2717786 B2 JP 2717786B2
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潤一 西澤
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、半導体結晶のエピタキシャル成長法及びそ
の方法に用いる装置に係り、特に真空排気された成長室
で半導体結晶をエピタキシャル成長させる方法及びその
方法に用いる分子層エピタキシー装置に関する。 〔従来の技術〕 従来、半導体結晶のエピタキシャル成長法としては、
常圧乃至は減圧された雰囲気下で成長を行わせる気相法
が広く知られている。この気相法は装置が簡単で量産性
に優れているが、膜厚の制御に関しては限界があるた
め、単分子オーダーの膜厚制御性は有していない。この
ため、例えばテラヘルツ帯で動作可能な静電誘導トラン
ジスタ(SIT)などの超高周波デバイスや、超格子(S
L)デバイスは、単分子オーダーの膜厚制御を必要とす
るので、従来の気相法によっては製造することが困難で
あった。 一方、高真空中で成長を行わせるエピタキシャル成長
法、例えば分子線エピタキシー(MBE)は、オングスト
ロームオーダーの膜厚制御が可能であって、高度の膜厚
制御を必要とする前記デバイスの製造に好適であり、実
用化のため種々の研究が行われている。該MBEにおいて
は、原料を加熱蒸発させて原料ガスと、この原料ガスの
分子をビーム状にして基板上に蒸着させることにより、
エピタキシャル成長を行わせる。この場合、高真空中で
の入射分子線の運動は指向性が強く、大面積基板での成
長が不均一になりやすいので、基板を回転させながら成
長を行わせることにより結晶成長の均一性を向上させる
方法が採られているが、このために装置全体が複雑化
し、しかも高価になってしまう。また、基板に入射する
分子線が遮蔽物により遮断されると、基板の遮蔽された
部分では結晶成長が行われ得ないことから、凹凸を有す
る基板の場合には、基板に入射する分子線に対して該凹
凸で遮蔽される基板部分、特に側壁部分では、結晶成長
が全く行われないか、極めて不均一な結晶成長となって
しまう。これは、室温でガス状分子であるアルキル金属
化合物を用いるMO−MBEにおいても同様である。 また、高真空中で成長を行わせるエピタキシャル成長
法の一つである分子層エピタキシー(MLE)は、III−V
族化合物の結晶成長においてIII族化合物ガスとV族化
合物ガスとを交互に結晶基板上に導入し、結晶を単分子
層ずつ成長させる方法である(例えば西澤潤一他の論文
〔J.Nishizawa,H.Abe and T.Kurabayashi;J.Electroche
m.Soc.132(1985)p.1197〜1200〕参照)。この方法に
よれば、化合物ガスの吸着及び表面反応を利用し、例え
ばIII−V族結晶の場合、III族化合物ガスとV族化合物
ガスの一回ずつの導入で単分子膜成長層が得られる。こ
れは、化合物ガスの単分子層吸着を利用しているため
に、導入ガスの圧力が変化してもある圧力範囲で常に単
分子層ずつの成長が起こることによる。この方法では、
GaAsの結晶成長において、従来アルキルガリウムである
トリメチルガリウム(TMG)及びヒ素の水素化合物であ
るアルシン(AsH3)を用いていたが、TMGの代わりに、
アルキルガリウムであるトリエチルガリウム(TEG)を
用いることにより、高純度GaAs成長層がより低温での成
長によって得られる(例えば、西澤潤一他の論文〔J.Ni
shizawa,H.Abe,T.Kurabayashi and N.Sakurai;J.Vac.Sc
i.Technol.A Vol.4(3),(1986)pp706〜710〕参
照)。この方法によれば、約300℃の成長温度で平坦な
表面の高純度単結晶薄膜が得られる。 〔発明が解決しようとする問題点〕 ところで、上述したMBEにより良質の結晶を得るため
には、成長温度を500〜600℃という高温に設定する必要
があるが、急峻な不純物プロファイルを実現しようとす
る場合には高い成長温度による不純物プロファイルの再
分布が問題になってくる。また、蒸着法に基づいている
ことから、成長膜の化学量論的組成からの逸脱やオーバ
ル欠陥という結晶欠陥の発生等の問題も生じることとな
る。 一方、MLEでは、MBEよりも低温での成長が可能である
と共に、膜厚制御性においても優れていることが明らか
であるが、以下に述べるようにいくつかの問題点を含ん
でいる。 即ち、MLEでは、単分子層の成長が基本であるため結
晶成長の均一性がよく、例えば3元化合物半導体の一つ
であるAlxGa1-xAsの成長ではIII族アルキル金属化合物
としてトリメチルガリウム(TMG)とトリメチルアルミ
ニウム(TMA)が、V族水素化合物としてアルシン(AsH
3)が用いられる。また、メチル系アルキル金属化合物
を用いると、結晶基板の面方位による成長厚さの依存性
が大きくなる。例えば、(100)面には一分子層単位で
成長しても、(100)面に設けられた溝部の側壁の(11
1)面等の他の面方位には成長しないか又は成長速度が
非常に小さいことがある。さらにエチル系アルキル金属
化合物例えばトリエチルアルミニウム(TEA),トリエ
チルガリウム(TEG)を用いると面方位依存性は小さ
く、ある条件下では殆どなくなってしまうが、この場合
導入ガス分子の入射方向による指向性が発現することと
なる。 また、ガス分子の入射方向の指向性をなくすと真空容
器内壁にガス分子が衝突し、不純物を放出させるので成
膜した膜の純度が低下する。 〔発明の目的〕 本発明は以上の点に鑑み、前述したMLEにおいて、大
面積基板又は凹凸を有する基板の場合にも、これらの基
板上に均一でしかもステップカバレージの良好な薄膜成
長を行わせることの可能な、特に凹部又は凸部によって
形成される側壁部分への薄膜成長に有効である、半導体
結晶のエピタキシャル成長法及びその方法に用いる分子
層エピタキシー装置を提供することを目的としている。 〔問題点を解決するための手段及び作用〕 上記の目的は、第1項記載の発明によれば、成長室外
部に設けられた、複数種類の原料ガスの各原料ガス源か
ら、それぞれガス導入用のノズルを、真空排気された成
長室内に設置した結晶基板近くまで導入配管し、各原料
ガスをノズルの各ガス噴出口よりパルス状に交互に噴出
させて結晶基板上に半導体結晶を単分子層ずつエピタキ
シャル成長させる方法において、上記ノズルをガス導入
口から複数のパイプ状のガス噴出口までのコンダクタン
スが等しくなるように形成すると共に、該パイプ状のガ
ス噴出口の各先端部を偏平形状とすることにより、原料
ガスを、該パイプ状ガス噴出口から結晶基板に向かう方
向で結晶成長室内に導入するようにしたことを特徴とす
る半導体結晶のエピタキシャル成長法により達成され
る。 この発明法によれば、原料ガスが複数の偏平形状のガ
ス噴出口を介して指向性を有しつつ複数の方向から結晶
基板に向けて噴出され、直接結晶基板上の到達すること
により、従来の一方向から原料ガスを導入するよりも均
一な原料ガスの供給が行われ得るので、大面積の結晶基
板上においても均一なステップカバレージが容易に得ら
れると共に、真空容器内壁からの不純物の混入がない。
かくしてこの方法により半導体結晶薄膜における単分子
オーダーの膜厚制御が可能となり、且つ指向性が発現す
ることがないので、凹凸部を有する大面積結晶基板上で
あってもこれらの凹凸部においても均一な高純度の結晶
成長が可能である。 さらに、第6項記載の発明は、内部を高真空に維持し
得る結晶成長室と、この結晶室内で結晶基板を保持する
サセプタと、上記結晶成長室内を真空排気する真空排気
系と、成長室外部に設けられた複数種類の原料ガスの各
原料ガス源から真空排気された成長室内に設置した結晶
基板近くまでそれぞれ導入配管された複数のガス導入用
のノズルとを備え、上記各原料ガスを上記ノズルの各ガ
ス噴出口よりパルス状に交互に噴出させて上記結晶基板
上に半導体結晶を単分子層ずつエピタキシャル成長させ
る分子層エピタキシー装置において、上記複数のノズル
の各ガス噴出口がそれぞれ同じ長さに形成されると共
に、ガス導入口からのコンダクタンスが等しくなるよう
に適宜の太さのパイプ状に形成され、さらに、その各先
端が偏平構造に形成されており、上記原料のガスを上記
パイプ状ガス噴出口から結晶基板に向かう方向で結晶成
長室内に導入するようにしたことを特徴とするものであ
る。 この発明によれば、良質の半導体結晶のエピタキシャ
ル成長を行い得る分子層エピタキシー装置を提供し得る
ことになる。 〔実施例〕 以下、本発明をIII−V族間化合物半導体、例えばAlx
Ga1-xAsのMLEに適用した場合について、添付図面に示す
一実施例に基づいてさらに詳細に説明する。 第1図は本発明を実施するための分子層エピタキシー
(MLE)装置の一実施例である。MLE装置1は、基本的に
は、内部を超高真空に維持し得る結晶成長室2と、該結
晶成長室2内で半導体の結晶を成長させるための結晶基
板3を保持するために備えられた石英サセプタ4と、原
料ガス、即ち成長させようとする結晶に必要な元素、こ
の場合ガリウム(Ga),アルミニウム(Al),ヒ素(A
s)を各々含む気体又は気体状化合物を該結晶成長室2
内へ導入するためのガス導入部5と、上記結晶成長室2
内をゲートバルブ6を介して超高真空に排気するための
例えば冷却トラップ,クライオポンプ,ターボ分子ポン
プ等から構成される真空排気系7と、結晶成長室2の上
部に設けられた基板加熱用の赤外線ランプ8を内蔵した
ランプ室9とを含んでいる。 ガス導入部5は、各々上記結晶成長室2内で結晶基板
3に向けて配設された例えば石英,パイレックスガラ
ス,ステンレス等から成る3つのノズル11,12,13を含ん
でおり、各ノズル11,12,13は、それぞれ流量調整機構
(CTL)11a,12a,13a及びバルブ11b,12b,13bを介してガ
リウム(Ga),アルミニウム(Al),ヒ素(As)を含む
化合物ガスのボンベ(図示せず)に接続されている。上
記流量調整機構11a,12a,13aは、ガス導入モード制御シ
ステム14により、例えば第2図のタイムチャートに示す
ように制御され、これにより結晶成長室2内に導入され
る原料ガスの流量,導入時間が適宜に制御され得る。 各ノズル11,12,13は、それぞれ同様の形状であり、各
先端には第6図に示したガス噴出口が接続される。従来
のMLE装置では、ガス噴出口は第3図に示すような一つ
のガス噴出口11cを備えていたが、本発明によれば、ノ
ズル11は例えば第4図に示すように各々結晶基板3に向
けて開口している三つのパイプ状ガス噴出口11d,11e,11
fを備え、さらに該噴出口の先端は第6図に示すように
偏平構造を形成している。各ガス噴出口11d,11e,11fは
長さが同じであるが、ガス導入口11gからのコンダクタ
ンスが等しくなるように適宜の太さに形成されており、
これによって先端部に偏平構造を有する各パイプ状ガス
噴出口11d,11e,11fからの同量の原料ガスが導入される
ように構成されている。 また、ノズル11は、例えば第5図に示すように環状通
路11hの内側に複数のガス噴出のためのパイプ状ガス噴
出口、即ち管部11iを形成し、各管部11iの太さは同量の
原料ガスがこれらを通って導入されるように選定されて
いる。また、ガス噴出口の形状は、第6図に示すように
偏平構造を有している。これにより、結晶基板3上での
原料ガスの分布がより均一になり、大面積の結晶基板を
使用した場合でもその全体に亘って均一なステップカバ
レージが得られることになる。 尚、第6図に示すようにパイプ状ガス噴出口の先端部
は横方向につぶれた形状又は楕円形状のように偏平に形
成されており、この偏平形状によってパイプ状ガス噴出
口から噴出されるガス分子が横方向に広がることによ
り、結晶基板3上に供給されるガスの面内分布がより均
一となり、一層大面積の結晶基板上に結晶成長させるこ
とが可能となる。 本発明による実施例は以上のように構成されており、
このMLE装置1を使用してAlxGa1-xAsの結晶成長を行わ
せる場合、以下の手順により行う。先ず、MLE装置1の
結晶成長室2内の石英サセプタ4上に結晶基板3をセッ
トし、ゲートバルブ6を介して真空排気系7により結晶
成長室2内を10-8〜10-10Torr程度の圧力になるまで真
空排気する。次に、赤外線ランプ8を点灯させて結晶基
板3を所定の温度に加熱して一定温度、例えば250〜500
℃の範囲に保持する。続いて、各原料ガス、即ちガリウ
ム(Ga),アルミニウム(Al),ヒ素(As)を含む化合
物ガスを、ガス導入モード制御システム14により制御さ
れる流量調整機構11a,12a,13aの作用により所定流量で
各ノズル11,12,13に流す。図4に示す実施例の場合、ノ
ズルの先端に設けられたガス噴出口(第6図に示す偏平
構造)から結晶基板3上に向けて噴出させる。その際、
例えばガリウム(Ga)を含む化合物ガスとしてトリエチ
ルガリウム(TEG),アルミニウム(Al)を含む化合物
ガスとしてトリイソブチルアルミニウム(TIBA),ヒ素
(As)を含む化合物ガスとしてアルシン(AsH3)を使用
する。ここで、ガス導入モード制御システム14により制
御されるガス制御モードは、第2図に示すように、Alを
含む化合物ガスの導入待ち時間t0及び導入時間t1、Gaを
含む化合物ガスの導入待ち時間t2及び導入時間t3、Asを
含む化合物ガスの導入待ち時間t4及び導入時間t5で、一
連の原料ガス導入のための1サイクルに要する時間がt6
となるように設定されており、このガス導入モードによ
り、数オングストロームのAlxGa1-xAsの単結晶薄膜が結
晶成長することになる。 尚、上記ガス導入モードにおいては、Alを含む化合物
ガスのガス導入圧力は10-6〜10-4Torr,Gaを含む化合物
ガスのガス導入圧力は10-6〜10-4Torr,Asを含む化合物
ガスのガス導入圧力は10-5〜10-3Torrであり、t0=0〜
5秒,t1=0〜6秒,t2=0〜5秒,t3=1〜6秒,t4=0
〜5秒,t5=5〜20秒,t6=6〜47秒に設定されている。
かくして、このガス導入モードの1サイクルにより得ら
れるAlxGa1-xAsの結晶成長の膜厚は、1〜10Åの範囲で
ある。従って、1分子層の値は(100)面にて約2.8Å
(111)面にて約3.3Åであるから、各原料ガスのガス導
入圧力及び導入時間を適宜に選定することによって、1
サイクルのガス導入により1分子層の結晶成長が容易に
達成され得る。また、AlxGa1-xAsのAlの組成xも、同様
に各原料ガスのガス導入圧力及び導入時間を適宜に選定
することにより、0<x<1の範囲で任意に選択可能で
ある。 第7図は、本発明によるMLE法において結晶成長の膜
厚の面内分布を評価する目的で使用した結晶基板3の構
造の一例を示しており、結晶基板3は、15mm×15mmの大
きさのGaAs結晶基板31の表面に、SiH4とNH3を用いてプ
ラズマCVD法によりSi3N4膜32を形成し、幅200um,膜厚10
00〜2000Å,間隔800umのメッシュ状にパターニングし
たものであり、該Si3N4膜32により画成された正方形のG
aAs結晶基板表面33を縦方向にAからL,横方向に1から1
1と符号を付す。この結晶基板3を使用して、基板温度3
80℃、TEG,AsH3の導入圧力3×10-6Torr,2×10-4Torr
で、ガス導入モードを(10″,2″,2″,2″)、即ちAsH3
導入時間を10秒に、AsH3排気時間を2秒に、TEG導入時
間を2秒に、TEG排気時間を2秒として、第4図に示し
たノズルにより、1200サイクルの原料ガス導入を行い、
結晶成長の膜厚を接触型段差計により測定したところ、
第8図に示すような結晶成長の膜厚分布が得られた。こ
れにより、15mm×15mmの大きさの基板において、±2%
以内の結晶成長の膜厚分布が達成され得ることが判っ
た。 第9図(A)〜(C)は、上述したMLE装置1におい
て、例えばウェットエッチングやドライエッチングによ
りそれぞれ異なる形状の凹凸部3a,3b,3cを形成した結晶
基板3を使用して、該結晶基板上にAlxGa1-xAs3′の分
子層エピタキシーを行った例を示しており、いずれも場
合も平面部及び側面部においてほぼ同一の結晶成長膜厚
が得られ、側面部、特に第9図(A)のように下方を向
いた側面部においても均一な分子層が形成され得ること
が判った。 尚、以下の説明においては、GaAs結晶基板上にAlxGa
1-xAsの結晶成長を行わせる場合について述べたが、こ
れに限らず、例えばTMIn(トリメチルインジウム),TEI
n(トリエチルインジウム),PH3(ホスフィン)等の原
料ガスを併用することにより、GaP,InP,InAs,InxGa1-xA
s,InxGa1-xP,InAsxP1-x,GaAsXP1-x,InxGa1-xAsyP1-y,Al
xGa1-xP等のIII−V族間化合物の分子層エピタキシーに
も、さらにまたDEZn(ジエチル亜鉛),DETe(ジエチル
テルル),DESe(ジエチルセレン),H2Se(水素化セレ
ン),H2S(硫化水素)を使用したZnS,ZnTe,ZnSexTe1-x
等のII−VI族間化合物の分子層エピタキシーにも応用し
得ることは明白であり、同様の効果が得られることとな
る。 また上述した分子層エピタキシーにおいては、例えば
III−V族間化合物半導体におけるドーピングの場合
は、ドーパントしてSiやII族及びVI族元素を使用し、こ
れらをSi2H6,DEZn,DETe,DESe,H2Se,H2S等の化合物ガス
を前記本発明のノズルを介して結晶成長室内に導入する
ことにより得るようにすれば、ドーパントの面内分布の
均一性が著しく向上することになる。 さらにまた、SiCl4,SiHCl3,SiH2Cl2,SiH3Cl,SiH4等の
Si化合物ガスとH2,HCl等のガスを交互に導入し、単結晶
Siを一分子層ずつ結晶成長させるようにしたSi分子層エ
ピタキシーにおいても、本発明による結晶成長法によっ
て、各分子層成長膜の膜厚の面内分布の均一性が著しく
向上することになる。 〔発明の効果〕 以上述べたように本発明によれば、原料ガスが複数の
パイプ状ガス噴出口を介して複数の方向から結晶基板に
向けて噴出され、直接この結晶基板上に到達することに
より、従来の一方向から原料ガスを導入するよりも均一
な原料ガスの供給が行われ得る。したがって、大面積の
結晶基板上においても均一なステップカバレージが容易
に得られることになる。 さらに、ガス噴出口が偏平形状に形成されているの
で、原料ガスが真空容器内壁と衝突することがないた
め、不純物を含まない高純度の結晶が可能となる。 また、三元系混晶半導体を分子層エピタキシーにより
結晶成長させる場合においても、例えばAlxGa1-xAsの結
晶成長ではAlの組成xの値の面内分布の均一性が著しく
向上することとなる。 かくして本発明によれば、半導体結晶薄膜における単
分子オーダーの膜厚制御が可能となり、且つ指向性が発
現することがないので、凹凸部がある大面積結晶基板上
であってもこれらの凹凸部においても均一な結晶成長が
可能である。
【図面の簡単な説明】 第1図は本発明を実施するためのMLE装置の一実施例の
概略図、 第2図は第1図のMLE装置の導入モードの一例を示すタ
イムチャート、 第3図は従来のMLE装置で使用されていたノズルの一例
を示す斜視図、 第4図乃び第5図は第1図のMLE装置で使用するノズル
の形成例を示す斜視図、 第6図は第4図及び第5図のノズルのパイプ状ガス噴出
口の先端部を示す斜視図、 第7図は結晶成長の膜厚の面内分布を評価する目的で使
用する結晶基板の構造の一例を示し、同図(A)は平面
図,(B)は部分断面図、 第8図は第7図の結晶基板を使用して結晶成長を行った
ときの結晶成長膜の膜厚分布を示し、同図(A)は三次
元グラフ,(B)は横方向の,また(C)は縦方向のグ
ラフ、 第9図(A)〜(C)は凹凸部を有する結晶基板を使用
して第1図のMLE装置により結晶成長を行ったものの断
面図である。 1,41……MLE装置;2……結晶成長室;3……結晶基板;3′
……結晶成長膜;3a,3b,3c……凹凸部;4……石英サセプ
タ;5……ガス導入部;6……ゲートバルブ;7……真空排気
系;8……赤外線ランプ;9……ランプ室;11,12,13,42,43,
44……ノズル;11a,12a,13a……流量調整機構;11b,12b,1
3b……バルブ;11c,11d,11e,11f……パイプ状ガス噴出
口;11g……ガス導入口;11h……環状通路;11i,42a……管
部;14……ガス導入モード制御システム;31……GaAs結晶
基板;32……Si3N4膜;33……GaAs結晶基板表面。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭61−160927(JP,A) 特開 昭63−129610(JP,A)

Claims (1)

  1. (57)【特許請求の範囲】 1.成長室外部に設けられた、複数種類の原料ガスの各
    原料ガス源から、それぞれガス導入用のノズルを、真空
    排気された成長室内に設置した結晶基板近くまで導入配
    管し、上記各原料ガスを上記ノズルの各ガス噴出口より
    パルス状に交互に噴出させて上記結晶基板上に半導体結
    晶を単分子層ずつエピタキシャル成長させる方法におい
    て、 上記ノズルをガス導入口から複数のパイプ状のガス噴出
    口までのコンダクタンスが等しくなるように形成すると
    共に、該パイプ状ガス噴出口の各先端部を偏平形状とす
    ることにより、上記原料ガスを、該パイプ状ガス噴出口
    から結晶基板に向かう方向で結晶成長室内に導入するよ
    うにしたことを特徴とする、半導体結晶のエピタキシャ
    ル成長法。 2.前記ノズルの複数のガス噴出口を含む部分が、所定
    温度に加熱されていることを特徴とする、特許請求の範
    囲第1項に記載の半導体結晶のエピタキシャル成長法。 3.前記少なくとも一種類の原料ガスが、III族元素を
    含むガス,V族元素を含むガスであることを特徴とする、
    特許請求の範囲第1項に記載の半導体結晶のエピタキシ
    ャル成長法。 4.前記少なくとも一種類の原料ガスが、II族元素を含
    むガス,VI族元素を含むガスであることを特徴とする、
    特許請求の範囲第1項に記載の半導体結晶のエピタキシ
    ャル成長法。 5.前記少なくとも一種類の原料ガスが、IV族元素を含
    むガスであることを特徴とする、特許請求の範囲第1項
    に記載の半導体結晶のエピタキシャル成長法。 6.内部を高真空に維持し得る結晶成長室と、該結晶室
    内で結晶基板を保持するサセプタと、上記結晶成長室内
    を真空排気する真空排気系と、成長室外部に設けられた
    複数種類の原料ガスの各原料ガス源から真空排気された
    成長室内に設置した結晶基板近くまでそれぞれ導入配管
    された複数のガス導入用のノズルとを備え、上記各原料
    ガスを上記ノズルの各ガス噴出口よりパルス状に交互に
    噴出させて上記結晶基板上に半導体結晶を単分子層ずつ
    エピタキシャル成長させる分子層エピタキシー装置にお
    いて、 上記複数のノズルの各ガス噴出口がそれぞれ同じ長さに
    形成されると共に、ガス導入口からのコンダクタンスが
    等しくなるように適宜の太さのパイプ状に形成され、さ
    らに、その各先端が偏平構造に形成されており、上記原
    料ガスを上記パイプ状ガス噴出口から結晶基板に向かう
    方向で結晶成長室内に導入することを特徴とする半導体
    結晶のエピタキシャル成長法に用いる分子層エピタキシ
    ー装置。 7.前記ノズルの複数のパイプ状ガス噴出口を含む部分
    が、所定温度に加熱されていることを特徴とする、特許
    請求の範囲第6項記載の半導体結晶のエピタキシャル成
    長法に用いる分子層エピタキシー装置。 8.前記少なくとも一種類の原料ガスが、III族元素を
    含むガス,V族元素を含むガスであることを特徴とする、
    特許請求の範囲第6項記載の半導体結晶のエピタキシャ
    ル成長法に用いる分子層エピタキシー装置。 9.前記少なくとも一種類の原料ガスが、II族元素を含
    むガス,VI族元素を含むガスであることを特徴とする、
    特許請求の範囲第6項に記載の半導体結晶のエピタキシ
    ャル成長法に用いる分子層エピタキシー装置。 10.前記少なくとも一種類の原料ガスが、IV族元素を
    含むガスであることを特徴とする、特許請求の範囲第6
    項記載の半導体結晶のエピタキシャル成長法に用いる分
    子層エピタキシー装置。
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