JP2706834B2 - 袋入りレトルト麺の製造方法 - Google Patents
袋入りレトルト麺の製造方法Info
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Description
【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、袋入りレトルト麺の製造方法に関し、更に
詳細には、風味が良好で且つほぐれ及び食感の良好な袋
入りレトルト麺の製造方法に関する。
詳細には、風味が良好で且つほぐれ及び食感の良好な袋
入りレトルト麺の製造方法に関する。
従来、レトルト麺の製造法として、例えば特公昭59−
12264号、特公昭58−24108号、特開昭61−181350号等種
々の方法が提案されている。
12264号、特公昭58−24108号、特開昭61−181350号等種
々の方法が提案されている。
特公昭59−12264号の方法は、麺線の茹をレトルト殺
菌時に行わせる点に特徴の1つがあるが、このようにレ
トルト殺菌時に茹を行って得られたレトルト麺は、通常
の茹麺と比較して風味が悪くなるとの問題点があった。
菌時に行わせる点に特徴の1つがあるが、このようにレ
トルト殺菌時に茹を行って得られたレトルト麺は、通常
の茹麺と比較して風味が悪くなるとの問題点があった。
また、特公昭58−24108号及び特開昭61−181350号
は、レトルト殺菌前に麺線に茹を施す方法を開示し、こ
の方法によると上記したような風味の低下といった問題
はないが、茹麺をレトルト殺菌処理することにより生じ
る麺線の付着を防止するために、油脂の使用を必須の要
件とするものであった。
は、レトルト殺菌前に麺線に茹を施す方法を開示し、こ
の方法によると上記したような風味の低下といった問題
はないが、茹麺をレトルト殺菌処理することにより生じ
る麺線の付着を防止するために、油脂の使用を必須の要
件とするものであった。
しかしながら、レトルト麺の中には、例えばうどん等
のように風味上できれば油脂の使用を避けたいものがあ
り、また、麺線に油脂を均一に付着させることは実際に
は必要ずしも容易ではなかった。
のように風味上できれば油脂の使用を避けたいものがあ
り、また、麺線に油脂を均一に付着させることは実際に
は必要ずしも容易ではなかった。
ところで、本出願人は、既に油脂の使用を必須要件と
することなく麺線の付着を防止し得るレトルト麺の製造
方法として、含気率が特定の範囲になるように麺を充填
密封する発明について特許出願している(特開昭62−13
8158号)が、包装材料として袋を使用する袋入りレトル
ト麺は、陣列スペースを小さくするため或いは殺菌効率
の点から実際上含気率を高くすることが困難なことが多
い。
することなく麺線の付着を防止し得るレトルト麺の製造
方法として、含気率が特定の範囲になるように麺を充填
密封する発明について特許出願している(特開昭62−13
8158号)が、包装材料として袋を使用する袋入りレトル
ト麺は、陣列スペースを小さくするため或いは殺菌効率
の点から実際上含気率を高くすることが困難なことが多
い。
従って、本発明は、茹麺をレトルト殺菌するに際し
て、油脂を使用及び含気率を高くすることを必須の要件
としなくとも、風味が良好で麺線の付着を防止できる袋
入りレトルト麺の製造方法を提供することを目的とす
る。
て、油脂を使用及び含気率を高くすることを必須の要件
としなくとも、風味が良好で麺線の付着を防止できる袋
入りレトルト麺の製造方法を提供することを目的とす
る。
本発明は茹処理後冷却処理し、次いでレトルト処理す
る上記課題を解決できるとの知見に基づいてなされたも
のである。
る上記課題を解決できるとの知見に基づいてなされたも
のである。
すなわち、本発明は、(a)乾麺又は生麺に茹処理を
施す工程、(b)得られた茹麺に冷却処理を施す工程、
(c)上記茹麺を耐熱性の袋に充填密封する工程、
(d)該袋に加圧加熱殺菌処理を施す工程を採用するこ
とを特徴とする袋入りレトルト麺の製造方法を提供す
る。
施す工程、(b)得られた茹麺に冷却処理を施す工程、
(c)上記茹麺を耐熱性の袋に充填密封する工程、
(d)該袋に加圧加熱殺菌処理を施す工程を採用するこ
とを特徴とする袋入りレトルト麺の製造方法を提供す
る。
本発明の方法を適用できる麺としては、例えばウド
ン、焼きウドン、焼きソバ、ラーメ、スパゲティー、マ
カロニ等があげられる。
ン、焼きウドン、焼きソバ、ラーメ、スパゲティー、マ
カロニ等があげられる。
麺線の調製は常法と異なるものではなく、先ず、小麦
粉に必要により澱粉、着色料、卵白、ガム類等を加えた
原料に予め食塩必要によりかん水を溶解した水を添加
し、常法により混捏してドウを調製する。
粉に必要により澱粉、着色料、卵白、ガム類等を加えた
原料に予め食塩必要によりかん水を溶解した水を添加
し、常法により混捏してドウを調製する。
次いで、得られたドウを圧延及び/又は展延して麺帯
にした後切り出すか或いはドウを押し出し成形し、麺線
を得る。
にした後切り出すか或いはドウを押し出し成形し、麺線
を得る。
次に、得られた麺線を必要によりウェービングする。
これにより、得られる袋入りレトルト麺の麺線どうしの
結着を更に有効に防止することができ、また調理時のほ
ぐれもより良好にすることができる。
これにより、得られる袋入りレトルト麺の麺線どうしの
結着を更に有効に防止することができ、また調理時のほ
ぐれもより良好にすることができる。
次に、得られた麺線に必要により蒸煮処理を施す。こ
の工程は、主に前記ウェービングを行った場合にウェー
ブを固定するために行うのであるが、上記ウェービング
を行わない場合にも、得ようとする麺線の食感の調整の
ため等に採用することもできる。
の工程は、主に前記ウェービングを行った場合にウェー
ブを固定するために行うのであるが、上記ウェービング
を行わない場合にも、得ようとする麺線の食感の調整の
ため等に採用することもできる。
この場合、蒸煮の条件は、原料配合、麺線の水分、麺
線の太さ、後工程の茹条件、得ようとする麺の食感等に
より異なるものであるが、例えば、切り刃#18〜24番で
切り出しを行うラーメンの場合、90℃以上で30秒以上好
ましくは97〜103℃で1分〜3分が望ましく、又、切り
刃#20〜24番で切り出しを行う焼きソバの場合、90℃以
上で40秒以上、好ましくは97〜103℃で1分〜2分30秒
が望ましい。
線の太さ、後工程の茹条件、得ようとする麺の食感等に
より異なるものであるが、例えば、切り刃#18〜24番で
切り出しを行うラーメンの場合、90℃以上で30秒以上好
ましくは97〜103℃で1分〜3分が望ましく、又、切り
刃#20〜24番で切り出しを行う焼きソバの場合、90℃以
上で40秒以上、好ましくは97〜103℃で1分〜2分30秒
が望ましい。
次に、必要により麺線を例えば30〜50cm等の適当の長
さに切断する。該切断処理は蒸煮前に行うこともでき
る。
さに切断する。該切断処理は蒸煮前に行うこともでき
る。
次いで、上記麺線に茹処理を行う。この場合、前記し
た如く調製された生麺又は蒸煮麺を使用するのである
が、その他にも蒸煮麺又は茹麺に乾燥処理を施し乾麺と
したものを使用することもできる。
た如く調製された生麺又は蒸煮麺を使用するのである
が、その他にも蒸煮麺又は茹麺に乾燥処理を施し乾麺と
したものを使用することもできる。
本発明においては、上記茹の工程において麺線の茹を
実質的に完了する(麺線が喫食可能になるまで茹る)よ
うに行うことが重要である。これにより、茹を行わず後
工程を加圧加熱殺菌処理時に茹を行わせる場合と比較し
て、得られるレトルト麺の風味及び食感を茹麺本来のも
のと同等の良好なものとすることができる。
実質的に完了する(麺線が喫食可能になるまで茹る)よ
うに行うことが重要である。これにより、茹を行わず後
工程を加圧加熱殺菌処理時に茹を行わせる場合と比較し
て、得られるレトルト麺の風味及び食感を茹麺本来のも
のと同等の良好なものとすることができる。
具体的な茹条件は、90℃以上、好ましくは95℃以上の
温度で茹上り後の麺線水分が55〜77重量%、好ましくは
62〜74重量%となるよう行う。上記範囲を下回る場合に
は、得られるレトルト麺は穀粉臭の低減が充分でなく、
風味の良くないものとなる傾向があり、一方上記範囲を
越える場合には得られるレトルト麺の食感が充分にコシ
のあるものとならない傾向がある。
温度で茹上り後の麺線水分が55〜77重量%、好ましくは
62〜74重量%となるよう行う。上記範囲を下回る場合に
は、得られるレトルト麺は穀粉臭の低減が充分でなく、
風味の良くないものとなる傾向があり、一方上記範囲を
越える場合には得られるレトルト麺の食感が充分にコシ
のあるものとならない傾向がある。
次に、得られた茹麺を冷却処理する。本発明において
は、この工程が最も重要であり、該工程を採用すること
により、麺線が後工程の加圧加熱殺菌処理を行ってもコ
シのある食感となると共に、麺線どうしの結着を有効に
防止し得、調理時等のほぐれの良好なレトルト麺を得る
ことができる。これは、冷却により澱粉ゲルが強化され
るためであると推定される。
は、この工程が最も重要であり、該工程を採用すること
により、麺線が後工程の加圧加熱殺菌処理を行ってもコ
シのある食感となると共に、麺線どうしの結着を有効に
防止し得、調理時等のほぐれの良好なレトルト麺を得る
ことができる。これは、冷却により澱粉ゲルが強化され
るためであると推定される。
上記冷却の方法は、麺線を冷却し得るものであれば特
に制限されず、例えば麺線を水冷却する方法、炭酸ガス
又は空気等の冷気を吹き付ける方法等があるが、水冷却
する方法を採用することが、茹麺表面のぬめりを除去す
ることができ、麺線どうしの結着を更に有効に防止する
ことができ、且つ調理時等のほぐれや喫食時の口当りを
更に良好となし得る点で望ましい。水冷却する方法とし
ては、具体的には茹麺に水シャワー(滝状に流す水の中
に茹麺を通過させる場合を含む)する方法、流水又は静
水中に浸漬する方法及び該上記2方法を併用する方法等
があるが、最後の方法が前述した効果の点及び麺線の冷
却を短時間で行うことができる点で最も望ましい。
に制限されず、例えば麺線を水冷却する方法、炭酸ガス
又は空気等の冷気を吹き付ける方法等があるが、水冷却
する方法を採用することが、茹麺表面のぬめりを除去す
ることができ、麺線どうしの結着を更に有効に防止する
ことができ、且つ調理時等のほぐれや喫食時の口当りを
更に良好となし得る点で望ましい。水冷却する方法とし
ては、具体的には茹麺に水シャワー(滝状に流す水の中
に茹麺を通過させる場合を含む)する方法、流水又は静
水中に浸漬する方法及び該上記2方法を併用する方法等
があるが、最後の方法が前述した効果の点及び麺線の冷
却を短時間で行うことができる点で最も望ましい。
上記冷却の条件は、茹麺の品温が冷却開始後60秒以
内、好ましくは30秒以内に40℃以下、望ましくは10〜30
℃、更に望ましくは10〜25℃になることが適当である。
前記した茹麺に水シャワーする方法及び流水又は静水中
に浸漬する方法を併用する場合、5〜40℃好ましくは5
〜25℃の水を、茹麺100gに対して0.1〜10/秒、好ま
しくは0.3〜2/秒の割合で5〜30秒、好ましくは5
〜15秒間水シャワーした後、5〜40℃、好ましくは5〜
25℃の水に10〜120秒、好ましくは15〜60秒間浸漬す
る。
内、好ましくは30秒以内に40℃以下、望ましくは10〜30
℃、更に望ましくは10〜25℃になることが適当である。
前記した茹麺に水シャワーする方法及び流水又は静水中
に浸漬する方法を併用する場合、5〜40℃好ましくは5
〜25℃の水を、茹麺100gに対して0.1〜10/秒、好ま
しくは0.3〜2/秒の割合で5〜30秒、好ましくは5
〜15秒間水シャワーした後、5〜40℃、好ましくは5〜
25℃の水に10〜120秒、好ましくは15〜60秒間浸漬す
る。
次に、該麺線を必要によりほぐす。その際又はその
後、麺線に油脂及び/又は乳化液を付着させることもで
きる。これにより、麺線どうしの結着を更に有効に防止
し得、麺線のほぐれを一層良好とすることができる。こ
の場合、油脂単独で使用すると分散性が充分でなく油脂
の使用量によっては脂っこい食感となることがあり、一
方、乳化液の単独使用の場合、所望の油脂量となるよう
に乳化液を付着させると、乳化液中の水により茹麺への
過剰な吸水を招き食感が低下する場合があるので、こう
した問題の少ない油脂及び乳化液の併用が実用上最も好
ましい。
後、麺線に油脂及び/又は乳化液を付着させることもで
きる。これにより、麺線どうしの結着を更に有効に防止
し得、麺線のほぐれを一層良好とすることができる。こ
の場合、油脂単独で使用すると分散性が充分でなく油脂
の使用量によっては脂っこい食感となることがあり、一
方、乳化液の単独使用の場合、所望の油脂量となるよう
に乳化液を付着させると、乳化液中の水により茹麺への
過剰な吸水を招き食感が低下する場合があるので、こう
した問題の少ない油脂及び乳化液の併用が実用上最も好
ましい。
上記油脂の種類としては、食用の油脂であれば特に制
限されず、例えばラード、ヘッド等の動物油及び例えば
綿実油、大豆油、菜種油、椿油、パーム油等の植物油が
好適に利用できる。また、使用量としては、油脂単独で
使用する場合、茹麺100重量部に対して0.2〜8重量部、
好ましくは0.5〜2重量部が適当である。
限されず、例えばラード、ヘッド等の動物油及び例えば
綿実油、大豆油、菜種油、椿油、パーム油等の植物油が
好適に利用できる。また、使用量としては、油脂単独で
使用する場合、茹麺100重量部に対して0.2〜8重量部、
好ましくは0.5〜2重量部が適当である。
また、乳化液はO/W型のものを使用することができ
る。乳化液に使用する油脂としては上記したものを用い
れば良く、一方乳化液としては例えばレシチン、ショ糖
脂肪酸エステル等が好適に使用できる。また、上記乳化
液中の油脂:水の比率は1:99〜50:50好ましくは6:94〜5
0:50であることが適当である。50:50より水の比率が低
くなる場合には、乳化液を調製するのが困難になる傾向
がある。また使用量としては、乳化液単独で使用する場
合、茹麺100重量部に対して約0.5〜10重量部が適当であ
る。
る。乳化液に使用する油脂としては上記したものを用い
れば良く、一方乳化液としては例えばレシチン、ショ糖
脂肪酸エステル等が好適に使用できる。また、上記乳化
液中の油脂:水の比率は1:99〜50:50好ましくは6:94〜5
0:50であることが適当である。50:50より水の比率が低
くなる場合には、乳化液を調製するのが困難になる傾向
がある。また使用量としては、乳化液単独で使用する場
合、茹麺100重量部に対して約0.5〜10重量部が適当であ
る。
また、上記油脂と乳化液とを併用する場合、使用量と
しては茹麺100重量部に対して乳化液0.5〜1.5重量部及
び油脂0.5〜2.0重量部が適当である。更に、上記範囲で
乳化液と油脂全体で使用する油脂:水の比率を50:50よ
り水の比率を低くするように、乳化液の配合、乳化液及
び油脂の使用量を決定することにより、同量の油脂を含
有する乳化液を単独で使用する場合と比較して茹麺に余
剰の水を吸着させることなく、茹麺の過度の膨潤を有効
に防止することができる。
しては茹麺100重量部に対して乳化液0.5〜1.5重量部及
び油脂0.5〜2.0重量部が適当である。更に、上記範囲で
乳化液と油脂全体で使用する油脂:水の比率を50:50よ
り水の比率を低くするように、乳化液の配合、乳化液及
び油脂の使用量を決定することにより、同量の油脂を含
有する乳化液を単独で使用する場合と比較して茹麺に余
剰の水を吸着させることなく、茹麺の過度の膨潤を有効
に防止することができる。
上記油脂及び/又は乳化液の付着方法としては、特に
制限されず、噴霧、浸漬、塗布等の手段があげられる。
制限されず、噴霧、浸漬、塗布等の手段があげられる。
次に、得られた麺線を耐熱性を有する袋に充填する
が、この際、麺線の水分は上記した茹上り後の麺線を水
分範囲にあることが望ましい。
が、この際、麺線の水分は上記した茹上り後の麺線を水
分範囲にあることが望ましい。
また、上記耐熱性の袋は、加圧加熱殺菌に耐え得る耐
熱性を有するものであればすべて使用することができ
る。一例としてナイロン、ポリプロピレン等の合成樹脂
製のレトルトパウチ等がある。
熱性を有するものであればすべて使用することができ
る。一例としてナイロン、ポリプロピレン等の合成樹脂
製のレトルトパウチ等がある。
次に、必要により袋中の空気を窒素ガス、炭酸ガス等
の不活性ガスと置換した後、袋をヒートシール等の手段
により密封する。
の不活性ガスと置換した後、袋をヒートシール等の手段
により密封する。
この場合、袋の含気率(密封後の袋内部の気体の体積
/密封後の袋の全容積)としては40容量%以下、好まし
くは20〜35容量%、更には25〜35容量%が適当である。
40容量%を越える場合には、殺菌効率が低下すると共に
得られる製品が嵩高くなる傾向になる。一方、20容量%
を下回る場合には、麺線のほぐれの良さが低下する傾向
にある。
/密封後の袋の全容積)としては40容量%以下、好まし
くは20〜35容量%、更には25〜35容量%が適当である。
40容量%を越える場合には、殺菌効率が低下すると共に
得られる製品が嵩高くなる傾向になる。一方、20容量%
を下回る場合には、麺線のほぐれの良さが低下する傾向
にある。
次に、上記袋に加圧加熱殺菌処理を施す。
この場合、加圧加熱殺菌処理の条件としては、殺菌温
度120〜135℃、F0値約4以上が例示できる。
度120〜135℃、F0値約4以上が例示できる。
加圧加熱殺菌処理方法としては、加圧加熱殺菌処理中
の加圧加熱殺菌処理槽内の圧力を袋内部の圧力にできる
だけ一致させるいわゆる定差圧式殺菌法であることが調
理時等の麺線のほぐれをより一層良好とする上で望まし
い。その場合、条件としては、加圧加熱殺菌時の袋内の
圧力と加圧加熱殺菌処理槽内の圧力との差圧が−0.5〜
+0.5kg/cm2好ましくは−0.3〜+0.3kg/cm2となるよう
に加圧加熱殺菌処理を行うことが適当である。
の加圧加熱殺菌処理槽内の圧力を袋内部の圧力にできる
だけ一致させるいわゆる定差圧式殺菌法であることが調
理時等の麺線のほぐれをより一層良好とする上で望まし
い。その場合、条件としては、加圧加熱殺菌時の袋内の
圧力と加圧加熱殺菌処理槽内の圧力との差圧が−0.5〜
+0.5kg/cm2好ましくは−0.3〜+0.3kg/cm2となるよう
に加圧加熱殺菌処理を行うことが適当である。
本発明の製造方法によれば穀粉臭がなく風味が良好
で、コシがあり、かつほぐれやすい袋入りレトルト麺を
製造することができる。
で、コシがあり、かつほぐれやすい袋入りレトルト麺を
製造することができる。
次に実施例により本発明を説明する。
実施例1(焼きそば) 準強力小麦粉95重量%、澱粉5重量%の粉体原料100
重量部に、食塩1重量部、かん水0.5重量部、水32重量
部からなる溶液を加えて混捏し、ドウを調製した。次い
で、得られたドウを展延して厚さ1.5mmの麺帯となし、
該麺帯を切り刃(丸型#20番)により切り出し、麺線を
得た。次いで、得られた麺線にウェーブを付け、その後
約100℃で100秒間蒸煮処理を施した。その後、麺線に約
98℃の条件で90秒間茹処理を行い、茹麺を得た。得られ
た茹麺の水分は64重量%であった。次いで、湯を切り上
記茹麺に15℃の水を、茹麺100gに対して0.5/秒の割
合で10秒間シャワーした後、20℃の水に30秒間浸漬し
た。水浸漬後の茹麺の品温は約21℃であり、また水切り
後の麺線の水分は64.2重量%であった。次いで、該茹麺
を200gづつポリプロピレン製のレトルトパウチ(140×1
70mm)に充填し、その後、該レトルトパウチに85mlの空
気が残るようにヒートシールした。次いで、上記レトル
トパウチを加圧加熱殺菌時の袋内の圧力と加圧加熱殺菌
処理槽内の圧力との差圧が−0.3〜+0.3kg/cm2となるよ
うに、殺菌温度121℃、F010以上の条件でレトルト殺菌
処理し袋入りレトルト焼きそば(本発明品1)を得た。
重量部に、食塩1重量部、かん水0.5重量部、水32重量
部からなる溶液を加えて混捏し、ドウを調製した。次い
で、得られたドウを展延して厚さ1.5mmの麺帯となし、
該麺帯を切り刃(丸型#20番)により切り出し、麺線を
得た。次いで、得られた麺線にウェーブを付け、その後
約100℃で100秒間蒸煮処理を施した。その後、麺線に約
98℃の条件で90秒間茹処理を行い、茹麺を得た。得られ
た茹麺の水分は64重量%であった。次いで、湯を切り上
記茹麺に15℃の水を、茹麺100gに対して0.5/秒の割
合で10秒間シャワーした後、20℃の水に30秒間浸漬し
た。水浸漬後の茹麺の品温は約21℃であり、また水切り
後の麺線の水分は64.2重量%であった。次いで、該茹麺
を200gづつポリプロピレン製のレトルトパウチ(140×1
70mm)に充填し、その後、該レトルトパウチに85mlの空
気が残るようにヒートシールした。次いで、上記レトル
トパウチを加圧加熱殺菌時の袋内の圧力と加圧加熱殺菌
処理槽内の圧力との差圧が−0.3〜+0.3kg/cm2となるよ
うに、殺菌温度121℃、F010以上の条件でレトルト殺菌
処理し袋入りレトルト焼きそば(本発明品1)を得た。
実施例2(焼きそば) 水浸漬後ほぐしつつ乳化液(シュガーエステル12重量
%、食用油脂8重量%、水80重量%)及び食用油脂を茹
麺に対してそれぞれ1重量%づつ噴霧したことの他は、
実施例1と全く同様な方法で袋入りレトルト焼きそば
(本発明品2)を得た。
%、食用油脂8重量%、水80重量%)及び食用油脂を茹
麺に対してそれぞれ1重量%づつ噴霧したことの他は、
実施例1と全く同様な方法で袋入りレトルト焼きそば
(本発明品2)を得た。
比較例 水シャワー及び水浸漬を行わないことの他は、実施例
1と同様な方法で袋入りレトルト焼きそば(比較製品
1)を得た。
1と同様な方法で袋入りレトルト焼きそば(比較製品
1)を得た。
蒸煮処理後60秒間冷風を吹き付け麺線表面を強制乾燥
すること及び茹のかわりに麺線の水分が64.2重量%にな
るように水をレトルトパウチに注入することの他は、実
施例1と同様な方法で、袋入りレトルト焼きそば(比較
製品2)を得た。
すること及び茹のかわりに麺線の水分が64.2重量%にな
るように水をレトルトパウチに注入することの他は、実
施例1と同様な方法で、袋入りレトルト焼きそば(比較
製品2)を得た。
蒸煮処理後60秒間冷風を吹き付け麺線表面を強制乾燥
すること及び茹のかわりに麺線の水分が64.2重量%にな
るように麺線を常温の水に浸漬したことの他は、実施例
1と同様な方法で、袋入りレトルト焼きそば(比較製品
3)を得た。
すること及び茹のかわりに麺線の水分が64.2重量%にな
るように麺線を常温の水に浸漬したことの他は、実施例
1と同様な方法で、袋入りレトルト焼きそば(比較製品
3)を得た。
性能評価 上記本発明品1、2及び比較製品1〜3それぞれを、
レトルトパウチから取り出し、大さじ1杯の水を加え、
適当量の肉片、野菜片及び市販の焼きそば用ソース30g
と共に炒め、焼きそばを得た。得られた焼きそばについ
て風味、食感、ほぐれについて官能評価を行った。その
結果を第1表に示す。
レトルトパウチから取り出し、大さじ1杯の水を加え、
適当量の肉片、野菜片及び市販の焼きそば用ソース30g
と共に炒め、焼きそばを得た。得られた焼きそばについ
て風味、食感、ほぐれについて官能評価を行った。その
結果を第1表に示す。
表中ほぐれの項目は調理時の麺線のほぐれを評価し
た。
た。
表中−は麺線がほぐれなかったので調理できず、評価
できなかったことを示す。
できなかったことを示す。
実施例3(スパゲティー) デュラムセモリナ100%の市販のスパゲティー乾麺
(直径1.7mm)を約95℃で6分45秒間茹処理を行った。
茹上り後のスパゲティーの水分は約63重量%であった。
その後、上記茹麺の湯を切り、15℃の水を、茹麺100gに
対して0.3/秒の割合で5秒間水シャワーした後、15
℃の水に30秒間浸漬した。浸漬後の茹麺の品温は約17℃
であった。次いで、得られた茹麺を水切り後ほぐしつつ
乳化液(シュガーエステル10重量%、食用油脂10重量
%、水80重量%)及び食用油脂を茹麺に対してそれぞれ
1.5重量%、1重量%噴霧した。次いで、得られた茹麺
を200gづつポリプロピレン製のレトルトパウチ(140×1
70mm)に充填し、次いで、70mlの空気が残るようにヒー
トシールした。次いで、得られたレトルトパウチを加圧
加熱殺菌時の袋内の圧力と加圧加熱殺菌処理槽内の圧力
との差圧が−0.3〜+0.3kg/cm2となるように、殺菌温度
121℃、F06以上にてレトルト殺菌し袋入りレトルトスパ
ゲティーを得た。得られた袋入りレトルトスパゲティー
を袋から取り出し沸騰水中で1分間加温した後、沸騰水
から上げ、湯切り後皿に盛り付けて、加温した市販のミ
ートソース130gを注いで喫食した。得られたミートスパ
ゲティーは、調理時のほぐれが良好であると共に、その
食感もコシのある良好なものであり、且つ風味も穀粉臭
のない良好なものであった。
(直径1.7mm)を約95℃で6分45秒間茹処理を行った。
茹上り後のスパゲティーの水分は約63重量%であった。
その後、上記茹麺の湯を切り、15℃の水を、茹麺100gに
対して0.3/秒の割合で5秒間水シャワーした後、15
℃の水に30秒間浸漬した。浸漬後の茹麺の品温は約17℃
であった。次いで、得られた茹麺を水切り後ほぐしつつ
乳化液(シュガーエステル10重量%、食用油脂10重量
%、水80重量%)及び食用油脂を茹麺に対してそれぞれ
1.5重量%、1重量%噴霧した。次いで、得られた茹麺
を200gづつポリプロピレン製のレトルトパウチ(140×1
70mm)に充填し、次いで、70mlの空気が残るようにヒー
トシールした。次いで、得られたレトルトパウチを加圧
加熱殺菌時の袋内の圧力と加圧加熱殺菌処理槽内の圧力
との差圧が−0.3〜+0.3kg/cm2となるように、殺菌温度
121℃、F06以上にてレトルト殺菌し袋入りレトルトスパ
ゲティーを得た。得られた袋入りレトルトスパゲティー
を袋から取り出し沸騰水中で1分間加温した後、沸騰水
から上げ、湯切り後皿に盛り付けて、加温した市販のミ
ートソース130gを注いで喫食した。得られたミートスパ
ゲティーは、調理時のほぐれが良好であると共に、その
食感もコシのある良好なものであり、且つ風味も穀粉臭
のない良好なものであった。
実施例4(うどん) 中力小麦粉100重量部に、食塩1.5重量部、水35重量部
からなる溶液を加えて混捏し、ドウを調製した。次い
で、得られたドウを展延して厚さ2.5mmの麺帯となし、
該麺帯を切り刃(角型#10番)により切り出し、麺線を
得た。次いで、麺線に約98℃の条件で13分間茹処理を行
い、茹麺を得た。得られた茹麺の水分は68重量%であっ
た。次いで、上記茹麺に18℃の水を、茹麺100gに対して
0.3/秒の割合で10秒間水シャワーした後、20℃の水
に30秒間浸漬した。浸漬後の茹麺の品温は約22℃であっ
た。次いで、得られた茹麺を200gづつポリプロピレン製
のレトルトパウチ(140×170mm)に充填し、次いで、85
mlの空気が残存するようにヒートシールした。次いで、
得られたレトルトパウチを加圧加熱殺菌時の袋内の圧力
と加圧加熱殺菌処理槽内の圧力との差圧が−0.3〜+0.3
kg/cm2となるように、殺菌温度121℃、F08以上にてレト
ルト殺菌し袋入りレトルトうどんを得た。得られた袋入
りレトルトうどんを袋から出し、沸騰水中で1.5分間加
温した後、沸騰水から取り出し、湯切り後別途加温した
市販のうどん汁250gの入った丼に入れ、喫食した。得ら
れたうどんは、調理時のほぐれが良好であると共に、そ
の食感もコシのある良好なものであり、且つ風味も穀粉
臭のない良好なものであった。
からなる溶液を加えて混捏し、ドウを調製した。次い
で、得られたドウを展延して厚さ2.5mmの麺帯となし、
該麺帯を切り刃(角型#10番)により切り出し、麺線を
得た。次いで、麺線に約98℃の条件で13分間茹処理を行
い、茹麺を得た。得られた茹麺の水分は68重量%であっ
た。次いで、上記茹麺に18℃の水を、茹麺100gに対して
0.3/秒の割合で10秒間水シャワーした後、20℃の水
に30秒間浸漬した。浸漬後の茹麺の品温は約22℃であっ
た。次いで、得られた茹麺を200gづつポリプロピレン製
のレトルトパウチ(140×170mm)に充填し、次いで、85
mlの空気が残存するようにヒートシールした。次いで、
得られたレトルトパウチを加圧加熱殺菌時の袋内の圧力
と加圧加熱殺菌処理槽内の圧力との差圧が−0.3〜+0.3
kg/cm2となるように、殺菌温度121℃、F08以上にてレト
ルト殺菌し袋入りレトルトうどんを得た。得られた袋入
りレトルトうどんを袋から出し、沸騰水中で1.5分間加
温した後、沸騰水から取り出し、湯切り後別途加温した
市販のうどん汁250gの入った丼に入れ、喫食した。得ら
れたうどんは、調理時のほぐれが良好であると共に、そ
の食感もコシのある良好なものであり、且つ風味も穀粉
臭のない良好なものであった。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 菅野 祥三 大阪府東大阪市御厨栄町1丁目5番7号 ハウス食品工業株式会社内 (72)発明者 久田 好美 大阪府東大阪市御厨栄町1丁目5番7号 ハウス食品工業株式会社内 (56)参考文献 特開 昭61−181350(JP,A)
Claims (2)
- 【請求項1】(a) 乾麺又は生麺に茹処理を施す工
程、 (b) 得られた茹麺に、水シャワーした後、水に浸漬
することにより、冷却処理を施す工程、 (c) 上記茹麺を耐熱性の袋に充填密封する工程、 (d) 該袋に加圧加熱殺菌処理を施す工程、 を採用することを特徴とする袋入りレトルト麺の製造方
法。 - 【請求項2】(b)の冷却処理が、茹麺の品温を冷却開
始後60秒以内に40℃以下に低下させるように行うもので
ある請求項(1)記載の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2046940A JP2706834B2 (ja) | 1990-02-27 | 1990-02-27 | 袋入りレトルト麺の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2046940A JP2706834B2 (ja) | 1990-02-27 | 1990-02-27 | 袋入りレトルト麺の製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH03247249A JPH03247249A (ja) | 1991-11-05 |
JP2706834B2 true JP2706834B2 (ja) | 1998-01-28 |
Family
ID=12761316
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2046940A Expired - Fee Related JP2706834B2 (ja) | 1990-02-27 | 1990-02-27 | 袋入りレトルト麺の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2706834B2 (ja) |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
DE19516874A1 (de) * | 1995-05-09 | 1996-11-21 | Bonroyal Werk | Verpackte, vorgegarte Teigwaren |
JP7297536B2 (ja) * | 2019-05-31 | 2023-06-26 | 株式会社ニップン | レトルト水餃子またはワンタンの製造方法 |
Family Cites Families (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS61181350A (ja) * | 1985-10-17 | 1986-08-14 | Kanebo Shokuhin Kk | レトルト麺の製法 |
-
1990
- 1990-02-27 JP JP2046940A patent/JP2706834B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH03247249A (ja) | 1991-11-05 |
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---|---|---|---|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |