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JP2702221B2 - チアゾールカルボン酸クロライド鉱酸塩類及びその製造方法 - Google Patents

チアゾールカルボン酸クロライド鉱酸塩類及びその製造方法

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JP2702221B2
JP2702221B2 JP10455889A JP10455889A JP2702221B2 JP 2702221 B2 JP2702221 B2 JP 2702221B2 JP 10455889 A JP10455889 A JP 10455889A JP 10455889 A JP10455889 A JP 10455889A JP 2702221 B2 JP2702221 B2 JP 2702221B2
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acid chloride
thiazole
chloride
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敏昭 鍬塚
河野  敏之
良典 田中
清一 渡辺
勝敏 石川
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三井東圧化学株式会社
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  • Thiazole And Isothizaole Compounds (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、農薬・医薬の合成原料であり、アシル化剤
として有用なチアゾールカルボン酸クロライド鉱酸塩類
及びその製造方法に関するものである。
〔従来の技術〕
チアゾールカルボン酸より誘導されるアシル化剤とし
ては、チアゾールカルボン酸クロライド、イミダゾリル
カルボニルチアゾール等が知られている。
前者のチアゾールカルボン酸クロライドの製造方法と
しては、チオニルクロライドを用いる方法(ジャーナル
・オブ・ケミカル・ソサイエティー,1945,601)、(ジ
ャーナル・オブ・ヘテロサイクリック・ケミストリー,
22,1621(1985))やオキザリルクロライドを用いる方
法(ジョーナル・オブ・ケミカル・ソサイエティー パ
ーキンI,159(1982)が知られている。後者のイミダゾ
リルカルボニルチアゾールの製造方法としては、N,N′
−チオニルジイミダゾールを用いる方法(欧州特許第29
2937号)が知られている。
〔発明が解決しようとする課題〕
上記例で得られる粗2−アルキルチアゾールカルボン
酸クロライド類は、熱的に不安定であり、蒸留時に樹脂
化する例(ジャーナル・オブ・ケミカル・ソサイエティ
ー(J.C.S.),1945,601)もある。また、イミダゾリル
カルボニルチアゾール類も化学的に不安定であるため、
取り扱いに注意を要する。
そのため、通常、チアゾールカルボン酸クロライド類
やイミダゾリルカルボニルチアゾール類は精製すること
なく次工程の反応に供される。
しかしながら、粗チアゾールカルボン酸クロライド類
中の不純物が次工程の反応に悪影響を与えることも少な
くない。また、溶液状態での保存もチアゾールカルボン
酸クロライド類の不安定さを考慮した場合好ましくな
い。
一方、イミダゾリルカルボニルチアゾール類は、化学
的に不安定であり、僅かな水の存在下でも容易に分解す
るため、きびしい無水条件下でなければ収率は低下して
しまう。当然、ショツテン・バウマン反応(ケミカルレ
ビュー,52,272(1953))のごとく水存在下の反応を行
うことはできない。
本発明は、農薬・医薬等の中間体として有用であり、
かつ、チアゾールカルボン酸クロライドやイミダゾリル
カルボニルチアゾールより安定で、取り扱いの容易な一
般式(I) (式中、R1、R2、HXは前記と同意)で表される新規なチ
アゾールカルボン酸クロライド鉱酸塩類及びチアゾール
カルボン酸クロライド鉱酸塩類を得る製造方法を提供す
ることを課題とする。
〔課題を解決するための手段及び作用〕
上記目的を達成するために、本発明者らは、上記課題
について鋭意検討の結果、チアゾールカルボン酸クロラ
イド類を鉱酸により鉱酸塩として析出させることによ
り、簡便に高純度のチアゾールカルボン酸クロライド鉱
酸塩類を高収率で得られることを見出し、本発明を完成
させるに至った。
すなわち、本発明は 一般式(I) (式中、R1は低級アルキル基、R2は水素原子、低級アル
キル基、ハロアルキル基、フェニル基、HXは鉱酸を示
す。)で表されるチアゾールカルボン酸クロライド鉱酸
塩類及び一般式(II) (式中、R1、R2は前記と同意。)で表されるチアゾール
カルボン酸クロライド類を鉱酸により塩として析出させ
ることを特徴とするチアゾールカルボン酸クロライド鉱
酸塩類の製法である。
以下、本発明に用いられるチアゾールカルボン酸クロ
ライド類としては、例えば、2−メチルチアゾール−5
−カルボン酸クロライド、2−エチルチアゾール−5−
カルボン酸クロライド、2−iso−プロピルチアゾール
−5−カルボン酸クロライド、2−n−プロピルチアゾ
ール−5−カルボン酸クロライド、2−n−ブチルチア
ゾール−5−カルボン酸クロライド、2−iso−ブチル
チアゾール−5−カルボン酸クロライド、2−sec−ブ
チルチアゾール−5−カルボン酸クロライド、2−tert
−ブチルチアゾール−5−カルボン酸クロライド、2,4
−ジメチルチアゾール−5−カルボン酸クロライド、2
−メチル−4−エチルチアゾール−5−カルボン酸クロ
ライド、2−メチル−4−iso−プロピルチアゾール−
5−カルボン酸クロライド、2−メチル−4−n−プロ
ピルチアゾール−5−カルボン酸クロライド、2−メチ
ル−4−n−ブチルチアゾール−5−カルボン酸クロラ
イド、2−メチル−4−sec−ブチルチアゾール−5−
カルボン酸クロライド、2−メチル−4−tert−ブチル
チアゾール−5−カルボン酸クロライド、2−メチル−
4−トリフルオロメチルチアゾール−5−カルボン酸ク
ロライド、2−メチル−4−クロロメチルチアゾール−
5−カルボン酸クロライド、2−メチル−4−フェニル
チアゾール−5−カルボン酸クロライド、2−エチルチ
アゾール−5−カルボン酸クロライド、2−エチル−4
−メチルチアゾール−5−カルボン酸クロライド、2−
エチル−4−エチルチアゾール−5−カルボン酸クロラ
イド、2−エチル−4−n−プロピルチアゾール−5−
カルボン酸クロライド、2−エチル−4−iso−ピロピ
ルチアゾール−5−カルボン酸クロライド、2−エチル
−4−n−ブチルチアゾール−5−カルボン酸クロライ
ド、2−エチル−4−iso−ブチルチアゾール−5−カ
ルボン酸クロライド、2−エチル−4−tert−ブチルチ
アゾール−5−カルボン酸クロライド、2−n−プロピ
ルチアゾール−5−カルボン酸クロライド、2−n−プ
ロピル−4−メチルチアゾール−5−カルボン酸クロラ
イド、2−n−プロピル−4−エチルチアゾール−5−
カルボン酸クロライド、2−iso−プロピルチアゾール
−5−カルボン酸クロライド、2−iso−プロピル−4
−メチルチアゾール−5−カルボン酸クロライド、2−
iso−プロピル−4−エチルチアゾール−5−カルボン
酸クロライド、2−tert−ブチルチアゾール−5−カル
ボン酸クロライド、2−tert−ブチル−4−メチルチア
ゾール−5−カルボン酸クロライドなどが挙げられる。
チアゾールカルボン酸クロライド鉱酸塩類は、チアゾ
ールカルボン酸クロライドと異なり昇華性もなく、熱的
にも230℃まで分解することなく、結晶のまま存在す
る。また、水溶液中では、容易にチアゾールカルボン酸
クロライドに戻るので、チアゾールカルボン酸クロライ
ドと同様に用いることができる。さらに、直ちに加水分
解されることはないので、イミダゾリルカルボニルチア
ゾールと異なり、水の存在下でもアシル化剤として用い
ることができる。
チアゾールカルボン酸クロライド類の製法は、次のと
おりである。
溶媒もしくは無溶媒下、チオニルクロライド、五塩化
燐、ホスゲン、トリクロロメチルクロロホーメートなど
の塩素化剤とチアゾールカルボン酸を反応させる。反応
終了後、過剰の反応試剤や溶媒を減圧除去し、粗チアゾ
ールカルボン酸クロライドを得る。
上記のように、得られた粗チアゾールカルボン酸クロ
ライド1モルを溶媒0.3〜10に溶解する、好ましくは
0.4〜2.0である。溶媒量が少ない場合には、析出する
チアゾールカルボン酸クロライド鉱酸塩のため均一な撹
拌が困難となる。溶媒量が多い場合は、収率には何ら影
響はないが、工業的には望ましくない。
使用する溶媒は、反応に不活性であり、生成したチア
ゾールカルボン酸クロライド鉱酸塩を溶解しないものな
らば、いずれも使用可能である。
例えば、ベンゼン、トルエン、キシレンなどの芳香族
炭化水素類、テトラヒドロフラン、ジエチルエーテル、
ジオキサン類のエーテル類、ジクロロメタン、クロロホ
ルムなどのハロゲン化炭化水素類などが好ましい。
粗チアゾールカルボン酸クロライド溶液に鉱酸を室温
で導入する。
鉱酸としては、塩化水素、臭化水素などが使用可能で
ある。工業的には塩化水素が好ましい。
鉱酸量は、チアゾールカルボン酸クロライド1当量に
対し、等モル以上で使用可能であるが、使用量が少ない
場合はチアゾールカルボン酸クロライド鉱酸塩の取得率
が低下し、また、多い場合は収率には何ら影響ないが、
工業的には好ましくなく、1.2〜2.5モルが適当である。
導入終了後、析出した結晶を濾取することにより、チ
アゾールカルボン酸クロライド鉱酸塩が得られる。
得られたチアゾールカルボン酸クロライド鉱酸塩類
は、化学的に安定であり、着色することなく長期間の保
存も可能であり、さらに、取り扱いも容易である。
〔実施例〕
以下、本発明を実施例により、さらに具体的に説明す
る。
実施例1 2,4−ジメチルチアゾール−5−カルボン酸15.7g(0.
1モル)をジエチルエーテル300mlとピリジン8g(0.1モ
ル)に懸濁し、−3℃でチオニルクロライド12g(0.1モ
ル)を45分間で滴下した。
反応終了後、反応液を濾過し、濾液を濃縮した結果、
粗2,4−ジメチルチアゾール−5−カルボン酸クロライ
ド7.4g(純度83%)を得た。これを再度150mlのジエチ
ルエーテルに溶解し、塩化水素5.5gを溶かしたジエチル
エーテル60mlを室温で滴下した。滴下終了後、30分間撹
拌した後、析出物を濾取し、2,4−ジメチルチアゾール
−5−カルボン酸クロライド塩酸塩7.5g(0.035モル)
を得た、回収率98%であった。
得られた2,4−ジメチルチアゾール−5−カルボン酸
クロライド鉱酸塩7.5g(0.035モル)、α−アミノフラ
ンアセトニトリル塩酸塩6.7g(0.042モル)を水50mlと
トルエン50mlの混合溶液に加え、室温にて暫く撹拌、溶
解し、溶液が透明になったところで、炭酸ナトリウム1
7.1gの水溶液100mlを徐々に滴下した。
滴下終了後、さらに室温で1時間撹拌を続けた。反応
終了後、析出した結晶を濾取し、乾燥してN−(α−シ
アノフルフリル)−2,4−ジメチルチアゾール5−カル
ボン酸アミド8.4gを得た。収率は90.9%、融点は106.0
〜107.0℃であった。
実施例2 2−メチル−4−エチルチアゾール−5−カルボン酸
17.1g(0.1モル)をトルエン100mlに懸濁し、加熱還流
下、ホスゲン1.3/Hrの流量で5時間吹き込んだ(0.29
モル)。反応終了後、残渣を濾別し、濾液を濃縮した結
果、粗2−メチル−4−エチルチアゾール−5−カルボ
ン酸クロライド7.2g(純度96.9%)を得た。これをトル
エン200mlに溶解し、室温下、塩化水素1.3(0.06モ
ル)を導入した。
反応終了後、析出物を濾取し、目的物を8.2g得た。回
収率は98%であった。
実施例3 2−メチルチアゾール−5−カルボン酸14.3g(0.1モ
ル)をジクロロメタン100mlに懸濁し、五塩化燐18.8g
(0.09モル)を加え、加熱還流下、3時間撹拌した。
反応終了後、残渣を濾過し、濾液を濃縮した結果、粗
2−メチルチアゾール−5−カルボン酸クロライド18.0
g(純度75%)を得た。これをジエチルエーテル200mlに
溶解し、室温下、塩化水素3.6(0.16モル)を導入し
た。反応終了後、析出物を濾取し、目的物を15.8g得
た。回収率は96%であった。得られたチアゾールカルボ
ン酸クロライド鉱酸塩類については表1にまとめた。
〔発明の効果〕 本発明によれば、特殊な試剤を用いることなく、不安
定なチアゾールカルボン酸クロライドを分解・着色によ
る収率の低下もなく精製することができる。また、得ら
れたチアゾールカルボン酸クロライド鉱酸塩類は、高純
度であり、かつ、遊離の状態のチアゾールカルボン酸ク
ロライド類とことなり安定であるので、農薬・医薬の中
間体として、産業上極めて有用である。

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】一般式(I) (式中、R1は低級アルキル基、R2は水素原子、低級アル
    キル基、ハロアルキル基、フェニル基、HXは鉱酸を示
    す。)で表されるチアゾールカルボン酸クロライド鉱酸
    塩類。
  2. 【請求項2】一般式(II) (式中、R1、R2は一般式(I)と同じ意味を示す。)で
    表されるチアゾールカルボン酸クロライド類を鉱酸によ
    り塩として析出させることを特徴とする一般式(I)で
    表されるチアゾールカルボン酸クロライド鉱酸塩類の製
    造方法。
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