JP2610746B2 - 活性エネルギー線硬化型組成物 - Google Patents
活性エネルギー線硬化型組成物Info
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- JP2610746B2 JP2610746B2 JP4074320A JP7432092A JP2610746B2 JP 2610746 B2 JP2610746 B2 JP 2610746B2 JP 4074320 A JP4074320 A JP 4074320A JP 7432092 A JP7432092 A JP 7432092A JP 2610746 B2 JP2610746 B2 JP 2610746B2
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、活性エネルギー線硬化
型組成物に関するものである。この組成物は、各種印刷
物の印刷用インキ、紙用オーバープリントワニス、プラ
スチック用オーバープリントワニス、木材用オーバープ
リントワニス、装飾用ポッティング材、各種保護用被膜
に使用できる。
型組成物に関するものである。この組成物は、各種印刷
物の印刷用インキ、紙用オーバープリントワニス、プラ
スチック用オーバープリントワニス、木材用オーバープ
リントワニス、装飾用ポッティング材、各種保護用被膜
に使用できる。
【0002】
【従来の技術】従来、活性エネルギー線硬化型組成物と
しては、活性エネルギー線に対して反応性の不飽和二重
結合を分子内に1つ以上持つアクリル系モノマーと、同
じく反応性の不飽和二重結合を持つアクリル系オリゴマ
ーと、反応性を持たないアクリル系ポリマーと、光重合
開始剤とを配合したものがある。
しては、活性エネルギー線に対して反応性の不飽和二重
結合を分子内に1つ以上持つアクリル系モノマーと、同
じく反応性の不飽和二重結合を持つアクリル系オリゴマ
ーと、反応性を持たないアクリル系ポリマーと、光重合
開始剤とを配合したものがある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】アクリル系ポリマー
は、毒性があり、皮膚に付着すると、かぶれる。また特
有の臭気を発することから、臭気公害がある。更に、ア
クリル系ポリマーは、他の成分との相溶性が悪いので、
組成物の溶液が白濁する。また、上記の組成物の溶液を
基材に塗布し、この皮膜を硬化させた場合、硬化皮膜と
基材との密着性が悪い。また、この硬化皮膜の耐摩耗性
も低いことが判明した。
は、毒性があり、皮膚に付着すると、かぶれる。また特
有の臭気を発することから、臭気公害がある。更に、ア
クリル系ポリマーは、他の成分との相溶性が悪いので、
組成物の溶液が白濁する。また、上記の組成物の溶液を
基材に塗布し、この皮膜を硬化させた場合、硬化皮膜と
基材との密着性が悪い。また、この硬化皮膜の耐摩耗性
も低いことが判明した。
【0004】本発明の課題は、従来の組成物よりも毒性
と臭気を少なくし、組成物の溶液の白濁を防止し、また
この組成物の硬化皮膜と基材との密着性を上げ、かつ硬
化皮膜の耐摩擦性も向上させることである。
と臭気を少なくし、組成物の溶液の白濁を防止し、また
この組成物の硬化皮膜と基材との密着性を上げ、かつ硬
化皮膜の耐摩擦性も向上させることである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、活性エネルギ
ー線の照射によって硬化する組成物において、ウレタン
結合を有するウレタンオリゴマーであって、このウレタ
ンオリゴマーの末端が非重合反応性であるウレタンオリ
ゴマーを100 重量部と、感光性オリゴマーを1〜30重量
部と、感光性モノマーを1〜100 重量部と、光重合開始
剤を1〜30重量部とを含有することを特徴とする、活性
エネルギー線硬化型組成物に係るものである。
ー線の照射によって硬化する組成物において、ウレタン
結合を有するウレタンオリゴマーであって、このウレタ
ンオリゴマーの末端が非重合反応性であるウレタンオリ
ゴマーを100 重量部と、感光性オリゴマーを1〜30重量
部と、感光性モノマーを1〜100 重量部と、光重合開始
剤を1〜30重量部とを含有することを特徴とする、活性
エネルギー線硬化型組成物に係るものである。
【0006】
【作用】本発明者は、膨大な種類の樹脂類、オリゴマー
類、モノマー類について探索を重ねた結果、前記した反
応性を持たないアクリルポリマーの代りにウレタンオリ
ゴマーを用いると、極めて良好な特性が得られることを
発見した。特に、感光性オリゴマーと感光性モノマーと
を含む組成物は、活性エネルギー線を照射すると重合収
縮するが、ウレタンオリゴマーを組成物に添加すると、
この重合収縮が緩和されることが解った。これにより、
組成物の硬化被膜が、紙、プラスチック、木材等の基材
に対して優れた密着性を示すようになった。
類、モノマー類について探索を重ねた結果、前記した反
応性を持たないアクリルポリマーの代りにウレタンオリ
ゴマーを用いると、極めて良好な特性が得られることを
発見した。特に、感光性オリゴマーと感光性モノマーと
を含む組成物は、活性エネルギー線を照射すると重合収
縮するが、ウレタンオリゴマーを組成物に添加すると、
この重合収縮が緩和されることが解った。これにより、
組成物の硬化被膜が、紙、プラスチック、木材等の基材
に対して優れた密着性を示すようになった。
【0007】また、ウレタンオリゴマーを組成物中に添
加することによって、硬化被膜の靭性が上がり、耐摩耗
性が向上することが解った。これは、ウレタンオリゴマ
ーの構造が、強靭なウレタン結合の繰り返しからなるた
めと考えられる。しかも、ウレタンオリゴマーを組成物
溶液に含有させても、溶液が白濁しないことが解った。
そのうえ、臭気と毒性とを有するアクリル系ポリマーを
ウレタンオリゴマーに代えることで、組成物の溶液を塗
布する際の作業環境や、組成物の商品価値が飛躍的に向
上した。
加することによって、硬化被膜の靭性が上がり、耐摩耗
性が向上することが解った。これは、ウレタンオリゴマ
ーの構造が、強靭なウレタン結合の繰り返しからなるた
めと考えられる。しかも、ウレタンオリゴマーを組成物
溶液に含有させても、溶液が白濁しないことが解った。
そのうえ、臭気と毒性とを有するアクリル系ポリマーを
ウレタンオリゴマーに代えることで、組成物の溶液を塗
布する際の作業環境や、組成物の商品価値が飛躍的に向
上した。
【0008】ウレタンオリゴマーは、イソシアネート化
合物と、反応性水酸基を含有する化合物との反応生成物
である。こうしたイソシアネート化合物としては、イソ
ホロンジイソシアネート、ジフェニルメタンジイソシア
ネート、トリレンジイソシアネート、1,5−ナフタレ
ンジイソシアネート、トリジンジイソシアネート、ヘキ
サメチレンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネ
ート、リジンジイソシアネート、水添キシリレンジイソ
シアネート、水添ジフェニルメタンジイソシアネート等
を例示できる。
合物と、反応性水酸基を含有する化合物との反応生成物
である。こうしたイソシアネート化合物としては、イソ
ホロンジイソシアネート、ジフェニルメタンジイソシア
ネート、トリレンジイソシアネート、1,5−ナフタレ
ンジイソシアネート、トリジンジイソシアネート、ヘキ
サメチレンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネ
ート、リジンジイソシアネート、水添キシリレンジイソ
シアネート、水添ジフェニルメタンジイソシアネート等
を例示できる。
【0009】水酸基含有化合物としては、
【化2】 の構造式で表される脂肪族グリコールがある。ここで、
R1 ,R2 は、それぞれ独立して、水素原子、メチル
基、エチル基又はプロピル基である。nは、2〜10の整
数である。この具体例としては、エチレングリコール、
プロピレングリコール、1,4−ブタンジオール、ネオ
ペンチルグリコール、ジエチルプロピレングリコール、
ブチルエチルプロピレングリコール、ヘキサメチレング
リコール、シクロヘキサンジメタノール、1,10−デカ
ンジオール等がある。
R1 ,R2 は、それぞれ独立して、水素原子、メチル
基、エチル基又はプロピル基である。nは、2〜10の整
数である。この具体例としては、エチレングリコール、
プロピレングリコール、1,4−ブタンジオール、ネオ
ペンチルグリコール、ジエチルプロピレングリコール、
ブチルエチルプロピレングリコール、ヘキサメチレング
リコール、シクロヘキサンジメタノール、1,10−デカ
ンジオール等がある。
【化3】 のように、分子内にスピロ環を持ったグリコール等も使
用できる。
用できる。
【0010】ジイソシアネートとグリコールとを反応さ
せた場合には、直鎖状の分子構造を持つウレタンオリゴ
マーが生成する。このうち、下記構造式で表されるもの
が特に好ましい。
せた場合には、直鎖状の分子構造を持つウレタンオリゴ
マーが生成する。このうち、下記構造式で表されるもの
が特に好ましい。
【化4】 Aは、水酸基含有化合物から水酸基を除いた残基であ
る。Dは、ジイソシアネートからイソシアネート基を除
いた残基である。nは、2〜50の整数である。
る。Dは、ジイソシアネートからイソシアネート基を除
いた残基である。nは、2〜50の整数である。
【0011】nの値が1のときは、強固なウレタン結合
による硬化物の強度向上の効果が少ない。また、nの値
が50を超えると、ウレタンオリゴマーの結晶性が強くな
り、組成物中での相溶性が悪くなることが解った。nが
7〜30の場合が特に好ましい。
による硬化物の強度向上の効果が少ない。また、nの値
が50を超えると、ウレタンオリゴマーの結晶性が強くな
り、組成物中での相溶性が悪くなることが解った。nが
7〜30の場合が特に好ましい。
【0012】活線エネルギー線とは、紫外線、エネルギ
ー線、γ線等のことをいう。感光性オリゴマーとして
は、通常使用されている、単官能、2官能、多官能のウ
レタンアクリレート系オリゴマー、ポリエステルアクリ
レート系オリゴマー、エポキシアクリレート系オリゴマ
ー等がある。例えば、東亜合成株式会社製の「アロニッ
クスM-6100」、「アロニックスM-6200」、「アロニック
スM-8060」、「アロニックスM-8100」、「アロニックス
M-1100」、「アロニックスM-1200」、大阪有機株式会社
製の「ビスコート700 」、「ビスコート3700」、「ビス
コート812 」、「ビスコート813 」、「ビスコート823
」、UCB株式会社製の「エビクリル436 」、「エビ
クリル438 」、「エビクリル440 」、「エビクリル501
」、「エビクリル754 」、「エビクリル150 」、「エ
ビクリル38」、「エビクリル39」、「エビクリル40」、
「エビクリル41」、「エビクリル42」、「エビクリル4
3」、「エビクリル44」、「エビクリル45」、「エビク
リル46」、「エビクリル47」、「エビクリル48」、SH
P株式会社製の「リポキシSP-1509 」、「リポキシSP-1
563 」、「リポキシSP-2500 」、「リポキシSP-4060
」、「リポキシSP-6000 」、「リポキシSP-9000 」、
「リポキシVR-60 」、「リポキシVR-90 」、日本合成株
式会社製の「ゴーセラックUV-1700B」、「ゴーセラック
UV-2000B」、「ゴーセラックUV-3000B」、「ゴーセラッ
クUV-2700B」、「ゴーセラックUV-7000B」等がある。こ
れらを単独で、または二種以上混合して、使用する。
ー線、γ線等のことをいう。感光性オリゴマーとして
は、通常使用されている、単官能、2官能、多官能のウ
レタンアクリレート系オリゴマー、ポリエステルアクリ
レート系オリゴマー、エポキシアクリレート系オリゴマ
ー等がある。例えば、東亜合成株式会社製の「アロニッ
クスM-6100」、「アロニックスM-6200」、「アロニック
スM-8060」、「アロニックスM-8100」、「アロニックス
M-1100」、「アロニックスM-1200」、大阪有機株式会社
製の「ビスコート700 」、「ビスコート3700」、「ビス
コート812 」、「ビスコート813 」、「ビスコート823
」、UCB株式会社製の「エビクリル436 」、「エビ
クリル438 」、「エビクリル440 」、「エビクリル501
」、「エビクリル754 」、「エビクリル150 」、「エ
ビクリル38」、「エビクリル39」、「エビクリル40」、
「エビクリル41」、「エビクリル42」、「エビクリル4
3」、「エビクリル44」、「エビクリル45」、「エビク
リル46」、「エビクリル47」、「エビクリル48」、SH
P株式会社製の「リポキシSP-1509 」、「リポキシSP-1
563 」、「リポキシSP-2500 」、「リポキシSP-4060
」、「リポキシSP-6000 」、「リポキシSP-9000 」、
「リポキシVR-60 」、「リポキシVR-90 」、日本合成株
式会社製の「ゴーセラックUV-1700B」、「ゴーセラック
UV-2000B」、「ゴーセラックUV-3000B」、「ゴーセラッ
クUV-2700B」、「ゴーセラックUV-7000B」等がある。こ
れらを単独で、または二種以上混合して、使用する。
【0013】感光性モノマーは、単官能であっても多官
能であってもよい。以下のものを例示する。メチルアク
リレート、メチルメタクリレート、エチルアクリレー
ト、エチルメタクリレート、ブチルアクリレート、ブチ
ルメタクリレート、2−エチルヘキシルアクリレート、
2−エチルヘキシルメタクリレート、ラウリルアクリレ
ート、ラウリルメタクリレート等の、炭素数1〜12のア
ルコールのアクリル酸エステル又はメタクリル酸エステ
ル。トリメチロールプロパンジアクリレート、トリメチ
ロールプロパンジメタクリレート、トリメチロールプロ
パントリアクリレート、トリメチロールプロパントリメ
タクリレート、ネオペンチルグリコールジメタクリレー
ト、1,6−ヘキサンジオールジアクリレート、1,6
−ヘキサンジオールジメタクリレート等の、ポリオール
アクリレート又はポリオールメタクリレート。ジエチル
アミノエチルアクリレート、ジエチルアミノエチルメタ
クリレート等の、アルキル置換アミノアルコールアクリ
レート又はアルキル置換アミノアルコールメタクリレー
ト。N−アクリロイルモルホリン等のアクリルアミド
類。アクリルイミド類。N−ビニル−2−ピロリドン、
トリロキシエチルアクリレート、トリロキシエチルメタ
クリレート等。これらを単独で、または2種以上混合し
て、使用する。上記感光性オリゴマー及び感光性モノマ
ーの多くは、光重合性希釈剤としても有用である。
能であってもよい。以下のものを例示する。メチルアク
リレート、メチルメタクリレート、エチルアクリレー
ト、エチルメタクリレート、ブチルアクリレート、ブチ
ルメタクリレート、2−エチルヘキシルアクリレート、
2−エチルヘキシルメタクリレート、ラウリルアクリレ
ート、ラウリルメタクリレート等の、炭素数1〜12のア
ルコールのアクリル酸エステル又はメタクリル酸エステ
ル。トリメチロールプロパンジアクリレート、トリメチ
ロールプロパンジメタクリレート、トリメチロールプロ
パントリアクリレート、トリメチロールプロパントリメ
タクリレート、ネオペンチルグリコールジメタクリレー
ト、1,6−ヘキサンジオールジアクリレート、1,6
−ヘキサンジオールジメタクリレート等の、ポリオール
アクリレート又はポリオールメタクリレート。ジエチル
アミノエチルアクリレート、ジエチルアミノエチルメタ
クリレート等の、アルキル置換アミノアルコールアクリ
レート又はアルキル置換アミノアルコールメタクリレー
ト。N−アクリロイルモルホリン等のアクリルアミド
類。アクリルイミド類。N−ビニル−2−ピロリドン、
トリロキシエチルアクリレート、トリロキシエチルメタ
クリレート等。これらを単独で、または2種以上混合し
て、使用する。上記感光性オリゴマー及び感光性モノマ
ーの多くは、光重合性希釈剤としても有用である。
【0014】光重合開始剤としては、ベンゾイン、ベン
ゾインアルキルエーテル、ベンジルジメチルケタール、
ベンゾフェノン、ミヒラーズケトン、アゾイソブチロニ
トリル、1−アゾビス−1−シクロヘキサンカルボニト
リル、ナフタレンスルホニルクロライド類、アントラキ
ノン類、チオキサンソン類等がある。これらを単独で、
または2種以上混合して、使用する。光重合開始剤の量
が1重量部未満であると、組成物の光硬化性が劣る。
ゾインアルキルエーテル、ベンジルジメチルケタール、
ベンゾフェノン、ミヒラーズケトン、アゾイソブチロニ
トリル、1−アゾビス−1−シクロヘキサンカルボニト
リル、ナフタレンスルホニルクロライド類、アントラキ
ノン類、チオキサンソン類等がある。これらを単独で、
または2種以上混合して、使用する。光重合開始剤の量
が1重量部未満であると、組成物の光硬化性が劣る。
【0015】
【実施例】まず、下記の各合成例に従って、ウレタンオ
リゴマーを合成した。 (合成例1)容量1lの反応器に、攪拌機、温度計、滴
下ロート、凝縮器、温度調整装置及び窒素ガス吹き込み
装置を付した。この反応器中で、イソホロンジイソシア
ネート 200gを酢酸エチル 133gに溶かし、窒素雰囲気
下、反応温度を40〜50℃に保った。次いで、ジエチルプ
ロピレングリコール 124gを酢酸エチル 124gに溶解
し、この溶解液を滴下ロートから2時間かけて滴下し、
反応温度を40〜50℃に保ったまま2時間反応させた。次
いで、ジブチルチンラウレート 0.324gを酢酸エチル 2
29gに溶解し、反応器内に添加した。反応温度を60℃に
保ち、2時間反応させた。赤外線スペクトルで、イソシ
アネート基の特性吸収(2250cm-1)が消えたことを確認
し、反応を終了させた。このウレタンオリゴマーにおけ
る、一組のジイソシアネートとグリコールとの構造単位
の繰り返し単位数nは、7であった。
リゴマーを合成した。 (合成例1)容量1lの反応器に、攪拌機、温度計、滴
下ロート、凝縮器、温度調整装置及び窒素ガス吹き込み
装置を付した。この反応器中で、イソホロンジイソシア
ネート 200gを酢酸エチル 133gに溶かし、窒素雰囲気
下、反応温度を40〜50℃に保った。次いで、ジエチルプ
ロピレングリコール 124gを酢酸エチル 124gに溶解
し、この溶解液を滴下ロートから2時間かけて滴下し、
反応温度を40〜50℃に保ったまま2時間反応させた。次
いで、ジブチルチンラウレート 0.324gを酢酸エチル 2
29gに溶解し、反応器内に添加した。反応温度を60℃に
保ち、2時間反応させた。赤外線スペクトルで、イソシ
アネート基の特性吸収(2250cm-1)が消えたことを確認
し、反応を終了させた。このウレタンオリゴマーにおけ
る、一組のジイソシアネートとグリコールとの構造単位
の繰り返し単位数nは、7であった。
【0016】(合成例2)合成例1と同じ反応装置を用
いた。反応器中で、2,4−トリレンジイソシアネート
200gを酢酸エチル 133gに溶かし、窒素雰囲気下、反
応温度を40〜50℃に保った。次いで、ネオペンチルグリ
コール 128gを酢酸エチル 128gに溶解し、この溶解液
を滴下ロートから2時間かけて滴下し、反応温度を40〜
50℃に保ったまま2時間反応させた。次いで、ジブチル
チンラウレート0.33gを酢酸エチル231gに溶解し、反
応器内に添加した。反応温度を60℃に保ち、2時間反応
させた。赤外線スペクトルで、イソシアネート基の特性
吸収(2250cm-1)が消えたことを確認し、反応を終了さ
せた。このウレタンオリゴマーにおける繰り返し単位数
nは、15であった。
いた。反応器中で、2,4−トリレンジイソシアネート
200gを酢酸エチル 133gに溶かし、窒素雰囲気下、反
応温度を40〜50℃に保った。次いで、ネオペンチルグリ
コール 128gを酢酸エチル 128gに溶解し、この溶解液
を滴下ロートから2時間かけて滴下し、反応温度を40〜
50℃に保ったまま2時間反応させた。次いで、ジブチル
チンラウレート0.33gを酢酸エチル231gに溶解し、反
応器内に添加した。反応温度を60℃に保ち、2時間反応
させた。赤外線スペクトルで、イソシアネート基の特性
吸収(2250cm-1)が消えたことを確認し、反応を終了さ
せた。このウレタンオリゴマーにおける繰り返し単位数
nは、15であった。
【0017】(合成例3)合成例1と同じ反応装置を用
いた。反応器中で、2,4−トリレンジイソシアネート
200gを酢酸エチル 133gに溶かし、窒素雰囲気下、反
応温度を40〜50℃に保った。次いで、1,4−ブタンジ
オール 150gを酢酸エチル 111gに溶解し、この溶解液
を滴下ロートから2時間かけて滴下し、反応温度を40〜
50℃に保ったまま2時間反応させた。次いで、ジブチル
チンラウレート0.31gを酢酸エチル222gに溶解し、反
応器内に添加した。反応温度を60℃に保ち、2時間反応
させた。赤外線スペクトルで、イソシアネート基の特性
吸収(2250cm-1)が消えたことを確認し、反応を終了さ
せた。このウレタンオリゴマーにおける繰り返し単位数
nは、15であった。
いた。反応器中で、2,4−トリレンジイソシアネート
200gを酢酸エチル 133gに溶かし、窒素雰囲気下、反
応温度を40〜50℃に保った。次いで、1,4−ブタンジ
オール 150gを酢酸エチル 111gに溶解し、この溶解液
を滴下ロートから2時間かけて滴下し、反応温度を40〜
50℃に保ったまま2時間反応させた。次いで、ジブチル
チンラウレート0.31gを酢酸エチル222gに溶解し、反
応器内に添加した。反応温度を60℃に保ち、2時間反応
させた。赤外線スペクトルで、イソシアネート基の特性
吸収(2250cm-1)が消えたことを確認し、反応を終了さ
せた。このウレタンオリゴマーにおける繰り返し単位数
nは、15であった。
【0018】(組成物の試験結果)下記表に示す配合割
合で、各合成例のウレタンオリゴマーと、その他の原料
とを配合し、良く混合し、攪拌し、活性エネルギー線硬
化型組成物を得た。これらを、オーバープリントワニス
組成物として試験した。紫外線硬化型インキを塗布した
コートボール紙上に、各組成物をワイヤーバー#6で塗
布した。80W/cmの3灯の高圧水銀灯(型式 QRM2077A
: オーク株式会社製)で、ベルトコンベアー上のコー
トボール紙に紫外線を照射し、塗布被膜を硬化させた。
ベルトコンベアーの速度を6m/分、照射距離を150mm
とした。こうして得た各種硬化被膜を、試験片として用
いた。
合で、各合成例のウレタンオリゴマーと、その他の原料
とを配合し、良く混合し、攪拌し、活性エネルギー線硬
化型組成物を得た。これらを、オーバープリントワニス
組成物として試験した。紫外線硬化型インキを塗布した
コートボール紙上に、各組成物をワイヤーバー#6で塗
布した。80W/cmの3灯の高圧水銀灯(型式 QRM2077A
: オーク株式会社製)で、ベルトコンベアー上のコー
トボール紙に紫外線を照射し、塗布被膜を硬化させた。
ベルトコンベアーの速度を6m/分、照射距離を150mm
とした。こうして得た各種硬化被膜を、試験片として用
いた。
【0019】下記の各項目について試験した。 密着性: コートボール紙片上の硬化被膜にセロハンテ
ープを付着させ、セロハンテープを剥離させることで、
コートボール紙と硬化被膜との密着性を評価した。セロ
ハンテープの剥離面に、コートボール紙片が破れて付着
している場合、密着性を「○」とした。コートボール紙
片と硬化被膜との間が一部剥離している場合、密着性を
「△」とした。全面に亘ってコートボール紙片と硬化被
膜との間で剥離した場合、密着性を「×」とした。 光沢: グロスメーター(東京電色株式会社製)で測定
した。 耐摩耗性: 爪で硬化被膜を引っ掻き、傷が付くかどう
かを調べた。硬化被膜に引っ掻き傷が全く付かない場
合、耐摩耗性を「○」とした。薄く引っ掻き傷が付いた
場合、耐摩耗性を「△」とした。爪で引っ掻いた部分で
硬化被膜が剥離した場合、耐摩耗性を「×」とした。測
定結果も表に示す。
ープを付着させ、セロハンテープを剥離させることで、
コートボール紙と硬化被膜との密着性を評価した。セロ
ハンテープの剥離面に、コートボール紙片が破れて付着
している場合、密着性を「○」とした。コートボール紙
片と硬化被膜との間が一部剥離している場合、密着性を
「△」とした。全面に亘ってコートボール紙片と硬化被
膜との間で剥離した場合、密着性を「×」とした。 光沢: グロスメーター(東京電色株式会社製)で測定
した。 耐摩耗性: 爪で硬化被膜を引っ掻き、傷が付くかどう
かを調べた。硬化被膜に引っ掻き傷が全く付かない場
合、耐摩耗性を「○」とした。薄く引っ掻き傷が付いた
場合、耐摩耗性を「△」とした。爪で引っ掻いた部分で
硬化被膜が剥離した場合、耐摩耗性を「×」とした。測
定結果も表に示す。
【0020】
【表1】
【0021】
【表2】
【0022】「ゴーセラックUV-2000B」: (日本合成株
式会社製)(ウレタンアクリレート:TDIベース黄変
タイプ)1,6-HDDA : 1,6−ヘキサンジオールジアク
リレート。
式会社製)(ウレタンアクリレート:TDIベース黄変
タイプ)1,6-HDDA : 1,6−ヘキサンジオールジアク
リレート。
【0023】上記の結果から明らかなように、ウレタン
オリゴマーを使用することにより、硬化被膜のコートボ
ール紙との密着性なしい接着性が向上し、耐摩耗性も段
違いに向上した。しかも、臭気と毒性を持つ無反応性の
アクリル系ポリマーをなくし、かつアクリル系オリゴマ
ーの量を減らすことができた。
オリゴマーを使用することにより、硬化被膜のコートボ
ール紙との密着性なしい接着性が向上し、耐摩耗性も段
違いに向上した。しかも、臭気と毒性を持つ無反応性の
アクリル系ポリマーをなくし、かつアクリル系オリゴマ
ーの量を減らすことができた。
【0024】表の結果からみて、合成例2のウレタンオ
リゴマーを添加した場合、最も特性が良い。また同一の
ウレタンオリゴマーの中では、感光性モノマーである
1,6−ヘキサンジオールジアクリレートの量を50〜6
6.7重量部としたときが最も特性が良好である。実施例
1〜4、5〜8では、感光性モノマーの量を66.7重量部
とすると、特性が最も良かった。実施例9〜12では、感
光性モノマーの量が50〜66.7重量部の範囲で、ほぼ同等
の特性であった。
リゴマーを添加した場合、最も特性が良い。また同一の
ウレタンオリゴマーの中では、感光性モノマーである
1,6−ヘキサンジオールジアクリレートの量を50〜6
6.7重量部としたときが最も特性が良好である。実施例
1〜4、5〜8では、感光性モノマーの量を66.7重量部
とすると、特性が最も良かった。実施例9〜12では、感
光性モノマーの量が50〜66.7重量部の範囲で、ほぼ同等
の特性であった。
【0025】
【発明の効果】以上述べたように、本発明の活性エネル
ギー線硬化型組成物を使用すれば、基材に対して優れた
接着性を有し、かつ耐摩耗性の高い硬化被膜が得られ
る。また、上記組成物を有機溶媒に溶解させても、溶液
が白濁しない。しかも、臭気と毒性とを有するアクリル
系ポリマーを使わないので、組成物の溶液を塗布する際
の作業環境や、組成物の商品価値が飛躍的に向上した。
ギー線硬化型組成物を使用すれば、基材に対して優れた
接着性を有し、かつ耐摩耗性の高い硬化被膜が得られ
る。また、上記組成物を有機溶媒に溶解させても、溶液
が白濁しない。しかも、臭気と毒性とを有するアクリル
系ポリマーを使わないので、組成物の溶液を塗布する際
の作業環境や、組成物の商品価値が飛躍的に向上した。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C09D 175/04 PHV C09D 175/04 PHV
Claims (3)
- 【請求項1】活性エネルギー線の照射によって硬化する
組成物であって、 ウレタン結合を有するウレタンオリゴマーであって、こ
のウレタンオリゴマーの末端が非重合反応性であるウレ
タンオリゴマーを100 重量部と、感光性オリゴマーを1
〜30重量部と、感光性モノマーを1〜100 重量部と、光
重合開始剤を1〜30重量部とを含有することを特徴とす
る、活性エネルギー線硬化型組成物。 - 【請求項2】 前記ウレタンオリゴマーが、イソシアネ
ート基を1分子当り2個有するジイソシアネートと、反
応性水酸基を1分子当り2個有する水酸基含有化合物と
の反応生成物である、請求項1記載の活性エネルギー線
硬化型組成物。 - 【請求項3】 前記ウレタンオリゴマーが、 【化1】 の構造式で表される、請求項2記載の活性エネルギー線
硬化型組成物。〔Aは、前記水酸基含有化合物から水酸
基を除いた残基である。Dは、前記ジイソシアネートか
らイソシアネート基を除いた残基である。nは、2〜50
の整数である。〕
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4074320A JP2610746B2 (ja) | 1992-03-30 | 1992-03-30 | 活性エネルギー線硬化型組成物 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4074320A JP2610746B2 (ja) | 1992-03-30 | 1992-03-30 | 活性エネルギー線硬化型組成物 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH05271318A JPH05271318A (ja) | 1993-10-19 |
JP2610746B2 true JP2610746B2 (ja) | 1997-05-14 |
Family
ID=13543715
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP4074320A Expired - Fee Related JP2610746B2 (ja) | 1992-03-30 | 1992-03-30 | 活性エネルギー線硬化型組成物 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2610746B2 (ja) |
Families Citing this family (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2007254705A (ja) * | 2005-09-29 | 2007-10-04 | Toray Ind Inc | 活性エネルギー線硬化組成物、およびそれを用いたディスプレイ用部材並びにその製造方法 |
US8093322B2 (en) * | 2005-10-27 | 2012-01-10 | Corning Incorporated | Non-reactive additives for fiber coatings |
JP5245826B2 (ja) * | 2006-07-20 | 2013-07-24 | コニカミノルタエムジー株式会社 | 活性光線硬化型インク、それを用いる画像形成方法及びインクジェット記録装置 |
JP5320687B2 (ja) * | 2007-04-26 | 2013-10-23 | 東レフィルム加工株式会社 | ディスプレイ用フィルター |
JP5305429B2 (ja) * | 2008-02-29 | 2013-10-02 | 株式会社ミマキエンジニアリング | 印刷システム、インクジェットプリンタ、及び印刷方法 |
Family Cites Families (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS56122822A (en) * | 1980-03-04 | 1981-09-26 | Kanegafuchi Chem Ind Co Ltd | Curable composition |
DE3879742D1 (de) * | 1987-04-14 | 1993-05-06 | Ciba Geigy Ag | Klebstoffe. |
-
1992
- 1992-03-30 JP JP4074320A patent/JP2610746B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH05271318A (ja) | 1993-10-19 |
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