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JP2608785B2 - ポリシロキサン含有水分散型樹脂組成物 - Google Patents

ポリシロキサン含有水分散型樹脂組成物

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JP2608785B2
JP2608785B2 JP19975789A JP19975789A JP2608785B2 JP 2608785 B2 JP2608785 B2 JP 2608785B2 JP 19975789 A JP19975789 A JP 19975789A JP 19975789 A JP19975789 A JP 19975789A JP 2608785 B2 JP2608785 B2 JP 2608785B2
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JP
Japan
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group
acid
meth
carbon atoms
general formula
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JP19975789A
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昇 藤村
栗山  智
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Sanyo Chemical Industries Ltd
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Sanyo Chemical Industries Ltd
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Publication date
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  • Macromonomer-Based Addition Polymer (AREA)
  • Polymerisation Methods In General (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明はポリシロキサン含有水分散型樹脂組成物に関
する。
〔従来の技術〕
ポリシロキサン基を含む水分散型樹脂を得る場合、あ
らかじめポリシロキサン化合物(ポリジメチルシロキサ
ンやポリメチルビニルシロキサンなど)の乳化物を作製
し、この乳化物中で乳化剤の存在下にエチレン性不飽和
単量体を乳化重合により得る技術や、片末端不飽和のポ
リシロキサン含有単量体とエチレン性不飽和単量体とを
電解質の存在下に、乳化剤を使用して乳化重合により得
る技術がある。前者の乳化剤としてたとえば、ジデシル
ベンゼンスルホン酸塩などがあり(特開昭50−109282号
公報)、後者の乳化剤としてたとえば、ジアルキルスル
ホコハク酸塩などがある(特開昭63−191807号公報)。
〔発明が解決しようとする課題〕
しかしながら、これらのポリシロキサン含有水分散型
樹脂組成物は貯蔵安定性が十分でなく、またこれらの水
分散型樹脂組成物から作製された重合体フィルムの撥水
性や平滑性が十分でないなどという問題点がある。
〔課題を解決するための手段〕
本発明者らはポリシロキサン含有水分散型樹脂組成物
の貯蔵安定性が良好であり、さらにこれらの水分散型樹
脂組成物から作製された重合体フィルムが改善された撥
水性及び平滑性を有するポリシロキサン含有水分散型樹
脂組成物を開発すべく鋭意研究した結果本発明に達し
た。
すなわち本発明は、 一般式 (式中、R1は水素原子またはメチル基、R2、R3はそれぞ
れ炭素数1〜10のアルキル基である。R4は炭素数3〜25
のアルキル基である。)で示されるアミンイミド化合物
(A1)及び/または 一般式 (式中、R1は水素原子またはメチル基、R2、R3はそれぞ
れ炭素数1〜10のアルキル基である。R5は炭素数4〜28
の飽和もしくは不飽和の脂肪族炭化水素基、または(置
換)フェニル基である。)で示されるアミンイミド化合
物(A2)と 一般式 (式中、Xはビニル基、(メタ)アクリロキシ基または
アリル基、R6は2価の炭化水素基、R7、R8、R9は水素原
子、炭素数1〜10のアルキル基またはフェニル基、n=
1〜130である。)で示されるポリシロキサン基を含有
する不飽和単量体(B)及びこれらと共重合可能なエチ
レン性不飽和単量体(C)との共重合物からなることを
特徴とするポリシロキサン含有水分散型樹脂組成物であ
る。
一般式(1)及び一般式(2)においてR2、R3の炭素
数1〜10のアルキル基としては直鎖または分岐のアルキ
ル基、たとえばメチル、エチル、n−プロピル、イソプ
ロピル、n−ブチル、イソブチル、ヘキシル、オクチル
基などがあげられる。これらのうちで好ましいものはメ
チル、エチル、及びn−またはイソプロピル基であり、
特に好ましいのはメチル基である。
また、一般式(1)においてR4の炭素数3〜25のアル
キル基としてはプロピル、ブチル、イソブチル、アミ
ル、ヘキシル、ヘプチル、オクチル、2−エチルヘキシ
ル、ノニル、デシル、ウンデシル、トリデシル、テトラ
デシル、ペタンデシル、ヘキサデシル、ヘプタデシル、
オクタデシル、ノナニデシル、エイコシル基などの直鎖
または分岐鎖を有するアルキル基があげられる。これら
のうちで好ましいものは、炭素数7〜15の直鎖もしくは
分岐鎖を有するアルキル基である。
また、一般式(2)においてR5の炭素数4〜28の飽和
もしくは不飽和の脂肪族炭化水素基としてはブチル、ヘ
キシル、オクチル、2−エチルヘキシル、ノニル、デシ
ル、ドデシル、トリデシル、テトラデシル、ヘプタデシ
ル、ヘキサデシル、オクタデシル、オレイル、エイコシ
ル基などのアルキル基またはアルケニル基があげられ
る。これらのうちで好ましいものは、炭素数10〜18の飽
和もしくは不飽和の直鎖もしくは分岐鎖を有する脂肪族
炭化水素基である。置換フェニル基としては、炭素数1
〜18のアルキル基を有するフェニル基(クレジル、n−
ブチルフェニル、t−ブチルフェニル、オクチルフェニ
ル、ノニルフェニル、ドデシルフェニルなど)、アリー
ルフェニル基(ビフェニルなど)、アラルキルフェニル
基(クミルフェニル、スチレン化フェニルなど)などが
あげられる。これらのうちで好ましいものは、炭素数1
〜18のアルキル基を有するフェニル基である。
一般式(1)で示される化合物の具体例としてはたと
えば、 などがあげられる。
一般式(2)で示される化合物の具体例としてはたと
えば、 などがあげられる。
一般式(1)で示されるアミンイミド化合物は、炭素
数6〜28の1,2−エポキシアルカンと(メタ)アクリル
酸エステルと非対称ジアルキルヒドラジンとを反応させ
ることによって得ることができる。
一般式(2)で示されるアミンイミド合物は、炭素数
4〜28のアルキルもしくはアルケニルグリシジルエーテ
ル化合物または(置換)フェニルグリシジルエーテル化
合物から選ばれるグリシジルエーテル化合物と(メタ)
アクリル酸エステルと非対称ジアルキルヒドラジンとを
反応させることによって得ることができる。
一般式(1)または(2)で示されるアミンイミド化
合物は、必要によりアルコール、ケトン、エーテル、芳
香族炭化水素などの溶剤の存在下に、(メタ)アクリ
ル酸エステル、非対称ジアルキルヒドラジン及び1,2−
エポキシアルカンもしくはグリシジルエーテル化合物の
3者を同時に反応させる方法、1,2−エポキシアルカ
ンもしくはグリシジルエーテル化合物と非対称ジアルキ
ルヒドラジンを反応させてから(メタ)アクリル酸エス
テルを反応させる方法などがあげれる。
一般式(3)において、R6の2価の炭化水素基として
はアルキレン基やフェニレン基などがあり、アルキレン
基としては、たとえばエチレン基、プロピレン基、ブチ
レン基、ヘキシレン基などがあり、好ましいのはプロピ
レン基である。
また、一般式(3)において、R7、R8、R9の炭素数1
〜10のアルキル基としては、たとえばメチル基、エチル
基、プロピル基、ブチル基などがあり、好ましいのはメ
チル基である。3個のR9は同一でも異なっていてもよ
い。
一般式(3)で示される単量体の具体例としてはたと
えば、 など及びこれらの2種以上の混合物があげられる。
本発明のポリシロキサン含有水分散型樹脂組成物(以
下、本発明の組成物という。)に使用されるエチレン性
不飽和単量体(C)としては疎水性エチレン性不飽和単
量体(I)と親水性エチレン性不飽和単量体(II)があ
げられる。(I)としては下記の単量体があげられる。
a.ニトリル基含有単量体; (メタ)アクリロニトリルなど。
b.不飽和カルボン酸〔(メタ)アクリル酸、マレイン
酸、フマル酸、イタコン酸など〕エステル系単量体; 炭素数1〜20のアルキル基を有する(メタ)アクリル
酸エステル〔(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アク
リル酸エチル、(メタ)アクリル酸イソブチル、(メ
タ)アクリル酸n−ブチル、(メタ)アクリル酸2−エ
チルヘキシル、(メタ)アクリル酸ドデシルなど〕;グ
リコール(エチレングリコール、プロピレングリコー
ル、ポリプロピレングリコール、1,4−ブタンジオール
など)の(メタ)アクリル酸ジエステル;(メタ)アク
リル酸グリシジル;マレイン酸、イタコン酸、フマル酸
などのジまたはモノアルキルエステル;(メタ)アクリ
ル酸ヒドロキシエチルのカプロラクトン変性物など。
c.芳香族炭化水素系単量体; スチレン、α−メチルスチレン、ビニルトルエン、ジ
ビニルベンゼンなど。
d.ハロゲン含有炭化水素系単量体; 塩化ビニル、塩化ビニリデン、クロロスチレン、クロ
ロプレンなど。
e.脂肪族炭化水素系単量体; エチレン、プロピレン、α−オレフィン、ブタジエ
ン、イソプレンなど。
f.ビニルエステル単量体; 酢酸ビニル、プロピオン酸ビニルなど。
g.(メタ)アリルエステル系単量体; アリル酢酸エステル、ジアリルフタル酸エステル、ジ
アリルマレイン酸エステルなど。
(II)としては下記の単量体があげられる。
h.アミノ基またはアミド基含有不飽和単量体; (メタ)アクリルアミド、N,N−ジメチル(メタ)ア
クリルアミド、ジアセトン(メタ)アクリルアミド、N
−メチロール(メタ)アクリルアミド、ジメチルアミノ
エチル(メタ)アクリルアミド、ジメチルアミノプロピ
ル(メタ)アクリルアミド、(メタ)アクリル酸ジメチ
ルアミノエチル、(メタ)アクリル酸ジエチルアミノエ
チル、N−ビニル−2−ピロリドンなど。
i.不飽和カルボン酸及びその塩; (メタ)アクリル酸、マレイン酸、フマル酸、イタコ
ン酸など及びそれらの塩(アルカリ金属塩、アンモニウ
ム塩、アミン塩など)。
j.エステル基含有親水性アクリル系単量体; (メタ)アクリル酸2−ヒドキシエチル、(メタ)ア
クリル酸2−ヒドキシプロピル、ポリエチレングリコー
ル(メタ)アクリル酸モノまたはジエステル、ポリエチ
レングリコール低級アルキルエーテル(メタ)アクリル
酸エステルなど。
k.アミンイミド基含有アクリル系単量体〔本発明の一般
式(1)及び(2)で示されるアミンイミド化合物は除
く〕; N,N−ジメチル−N−(2−ヒドロキシプロピル)ア
ミンメタクリルイミド、N,N,N−トリメチルアミンメタ
クリルイミド、及び特開昭63−193031号明細書に記載の
一般式(1)の化合物など 本発明の組成物に使用されるエチレン性不飽和単量体
(C)としては(I)、及び(I)と(II)の併用系が
用いられる。
本発明の組成物を構成する一般式(1)で示されるア
ミンイミド化合物(A1)及び/または一般式(2)で示
されるアミンイミド化合物(A2)とポリシロキサン含有
不飽和単量体(B)、及びこれらと共重合可能なエチレ
ン性不飽和単量体(C)の使用量は全単量体の合計重量
に基づいて(A1)及び/または(A2)が通常0.5〜30
%、好ましくは1〜20%、(B)が通常1〜50%、好ま
しくは5〜50%、(C)が通常20〜98.5%、好ましくは
30〜94%である。(A1)及び/または(A2)が0.5%未
満では本発明の組成物の乳化安定性が悪くなり、30%を
越えると本発明の組成物の乾燥塗膜の耐水性が低下す
る。また(B)が1%未満では本発明の組成物の撥水性
や平滑性が十分でなく、50%を越えると経済性の点で不
利である。
本発明の組成物は、乳化重合法、または溶液重合もし
くは塊状重合したのち得られた樹脂を水に分散させる方
法などにより製造することができ、好ましいのは乳化重
合法である。
乳化重合法としては一般式(1)で示されるアミンイ
ミド化合物(A1)及び/または一般式(2)で示される
アミンイミド化合物(A2)を乳化剤として使用し、必要
によりpH調整剤や重合連鎖移動剤の存在下、種々の重合
開始方法により(A1)及び/または(A2)とポリシロキ
サン基を含有する不飽和単量体(B)、及びこれらと共
重合可能なエチレン性不飽和単量体(C)を水系媒体中
で重合することにより得られる。
溶液重合もしくは塊状重合したのち得られた樹脂を水
に分散させる方法としては、一般式(1)で示されるア
ミンイミド化合物(A1)及び/または一般式(2)で示
されるアミンイミド化合物(A2)とポリシロキサン基を
含有する不飽和単量体(B)、及びこれらと共重合可能
なエチレン性不飽和単量体(C)を、必要により重合連
鎖移動剤の存在下に、種々の重合開始方法により溶媒
(アルコール、ケトン、エーテル、芳香族炭化水素な
ど)中またはそのまま共重合し、得られた樹脂を必要に
よりpH調整剤の存在下に水系媒体中に分散させて得るこ
とができる。
pH調整剤としては酸(塩酸、燐酸、酢酸、コハク酸、
ホウ酸、炭酸など)、その塩(炭酸ナトリウム、酢酸ナ
トリウム、トリポリリン酸ナトリウムなど)、塩基〔ア
ルカリ金属の水酸化物(水酸化カリウム、水酸化ナトリ
ウムなど)、水酸化アンモニウム、アミンなど〕があげ
られる。
重合連鎖移動剤としては、たとえばメルカプタン(ド
デシルメルカプタン、テトラデシルメルカプタン、ヘキ
サデシルメルカプタン、2−メルカプトエタノールな
ど)、二硫化キサントゲン、硫黄、ニトロソ化合物、ア
ミンなどがあげられる。
水系媒体としては、水のほかにメタノール、エタノー
ル、イソプロパノール、アセトン、エチレングリコー
ル、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、
プロピレングリコール、エチレングリコールモノメチル
エーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エ
チレングリコールモノブチルエーテル、プロピレングリ
コールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノ
メチルエーテルなどの有機溶剤を併用してもよい。
重合方法としては電子線または紫外線を照射する方
法、加熱による方法及び開始剤を使用する方法などがあ
げられる。開始剤を使用する方法において、開始剤とし
てはアゾ化合物〔アゾビスイソブチロニトリル、2,2'−
アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)、アゾビス
シアノ吉草酸、2,2−アゾビス(2−アミジノプロパ
ン)ハイドロクロライド、2,2−アゾビス(2−アミジ
ノプロパン)アセテートなど〕、無機過酸化物〔過酸化
水素、過硫酸アンモニウム、過硫酸カリウム、過硫酸ナ
トリウムなど〕、有機過酸化物〔過酸化ベンゾイル、ジ
−t−ブチルパーオキサイド、クメンヒドロパーオキサ
イド酸パーオキサイド、ジ(2−エトキシエチル)パー
オキシジカーボネート〕及びレドックス触媒〔アルカリ
金属の亜硫酸塩もしくは重亜硫酸塩、亜硫酸アンモニウ
ム、L−アスコルビン酸、エリソルビン酸などの還元剤
とアルカリ金属の過流酸塩、過硫酸アンモニウム、過酸
化物などの酸化剤の組合せによりなるもの〕及びこれら
の2種以上があげられる。
酸を添加するとアミンイミド基は親水性が上がる。従
って一般式(1)及び一般式(2)の化合物に酸を加え
て親水性を上げ乳化性を助けることもできる。酸として
は有機または無機の酸たとえば、塩酸、リン酸、硫酸、
硝酸、蟻酸、酢酸、プロピオン酸、乳酸、(メタ)アク
リル酸、蓚酸、クエン酸、マレイン酸、イタコン酸、ア
ジピン酸などがあげられる。酸の量はアミンイミド基の
モルに対して通常0.3〜1.5倍モルである。酸の添加時期
は重合の前でもよいし後でもよいが、通常重合の前に行
う。
本発明の組成物を製造する方法において、必要に応じ
て他の乳化剤、たとえば、アルキル硫酸エステル塩、ア
ルキルアリールスルホン酸塩、アルキルリン酸エステル
塩あるいは脂肪酸塩などのアニオン界面活性剤、アルキ
ルアミン塩、アルキル四級アンモニウム塩などのカチオ
ン界面活性剤、ポリオキシエチレンアルキルアリールエ
ーテル、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、プルロ
ニック型界面活性剤、ソルビタン脂肪酸エステル、ポリ
オキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ポリエチレ
ングリコール脂肪酸エステルなどの非イオン界面活性
剤、カルボン酸塩型(アミノ酸型、ベタイン型など)あ
るいはスルホン酸塩型などの両性界面活性剤を併用する
ことができる。これらの乳化剤の使用量は本発明の組成
物を構成する一般式(1)で示されるアミンイミド化合
物及び/または一般式(2)で示されるアミンイミド化
合物の重量の50%以下が好ましい。
また本発明の組成物を製造する方法において、乳化安
定化の目的で保護コロイド剤、たとえばポリビニルアル
コール、カルボキシメチルセルロース、メチルセルロー
ス、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドキシプロピルセ
ルロースなどを使用することができるが。保護コロイド
剤の使用量は本発明の組成物を構成する一般式(1)で
示されるアミンイミド化合物及び/または一般式(2)
で示されるアミンイミド化合物の重量の20%以下が好ま
しい。
重合方法としては、公知の重合方法により、バッチ式
重合法、連続式重合法のいずれでも可能である。公知の
重合方法としては一括仕込法、単量体添加法、単量体エ
マルション添加法などがあげられる。
重合温度は、重合方法、重合しようとする単量体の種
類、乳化状態などによって異なるが、通常−5〜100
℃、好ましくは10〜100℃である。
本発明の組成物には必要に応じて、消泡剤、粘度調整
剤、造膜助剤、防腐剤、凍結安定剤、架橋剤、可塑剤、
粘着剤、帯電防止剤、顔料、染料などの添加剤を加えて
もよい。
本発明の組成物は接着剤、コーティング剤、シーリン
グ剤などに適し、接着、塗布、電着、含浸などの方法
で、木材、金属、紙、布などのほかにコンクリートなど
の無機系物質にも適用できる。たとえば「エマルジョン
・ラテックスハンドブック」(昭和50年3月、大成社発
行)第5編エマルジョン・ラテックスの加工(P.565〜
P.903)や「入門・エマルジョンの応用」(昭和48年8
月、高分子刊行会発行)第7章接着剤としての応用〜第
12章その他の利用(P.69〜P.157)に記載されているよ
うな用途や使用法に供することができる。
〔実施例〕
以下実施例により本発明を更に説明するが、本発明は
これに限定されるものではない。
実施例1 攪拌機、滴下ロート、窒素導入管、温度計及び還流冷
却器を備えた反応器にイオン交換水270g、アミンイミド
化合物(AI−3)20g、酢酸3g、2,2−アゾビス(2−ア
ミジノプロパン)ハイドロクロライド1gを仕込み、窒素
置換後、攪拌下に温度70〜80℃でポリシロキサン含有不
飽和単量体(SI−3、n=11)30g、スチレン75g、アク
リル酸n−ブチル75gの混合モノマーを滴下ロートより
3時間にわたり滴下し重合を行い、乳白色の良好な重合
体エマルション(モノマー転換率;99%以上、固形分;
約43%)である本発明の組成物を得た。
実施例2 実施例1と同様の装置にイオン交換水216g、アミンイ
ミド化合物(AI−4)15g、酢酸2.5g、2,2−アゾビス
(2−アミジノプロパン)ハイドロクロライド0.75gを
仕込み、窒素置換後、攪拌下に温度70〜80℃でポリシロ
キサン含有不飽和単量体(SI−3、n=24)30g、メタ
クリル酸メチル45g、アクリル酸n−ブチル48g、メタク
リル酸2−ヒドロキシエチル12gの混合モノマーを滴下
ロートより3時間にわたり滴下し重合を行い、乳白色の
良好な重合体エマルション(モノマー転換率;99%以
上、固形分;約41.5%)である本発明の組成物を得た。
実施例3 実施例1と同様の装置にイオン交換水70g、アミンイ
ミド化合物(AI−5)4.8g、ポリシロキサン含有不飽和
単量体(SI−3、n=11)12g、スチレン17g、アクリル
酸エチル21g、アクリル酸2−ヒドキシエチル6g、乳酸1
g及び2,2−アゾビス(2−アミジノプロパン)ハイドロ
クロライド0.6gを仕込み、攪拌乳化し窒素置換後70〜75
℃で30分間乳化した。引続きイオン交換水200g、アミン
イミド化合物(AI−5)11.2g、ポリシロキサン含有不
飽和単量体(SI−3、n=11)28g、スチレン38g、アク
リル酸エチル48g、アクリル酸2−ヒドキシエチル14g、
乳酸1.5g及び2,2−アゾビス(2−アミジノプロパン)
ハイドロクロライド1.4gから成る乳化液を窒素雰囲気下
70〜75℃で滴下ロートより3時間にわたり滴下し重合を
行い、乳白色の良好な重合体エマルション(モノマー転
換率;99%以上、固形分;約43%)である本発明の組成
物を得た。
実施例4 実施例1と同様に装置にイオン交換水70g、アミンイ
ミド化合物(AI−9)6g、ポリシロキサン含有不飽和単
量体(SI−3、n=65)6g、メタクリル酸メチル24g、
アクリル酸n−ブチル24g及びアゾビスシアノ吉草酸0.3
gを仕込み、攪拌乳化し窒素置換後80〜90℃で30分間重
合した。引続きイオン交換水200g、アミンイミド化合物
(AI−9)14g、ポリシロキサン含有不飽和単量体(SI
−3、n=65)14g、メタクリル酸メチル65g、アクリル
酸n−ブチル56g及びアゾビスシアノ吉草酸0.7gから成
る乳化液を窒素雰囲気下80〜90℃で滴下し重合を行い、
乳白色の良好な重合体エマルション(モノマー転換率;9
9%以上、固形分;約43%)である本発明の組成物を得
た。
実施例5 実施例1と同様の装置に,イオン交換水270g、アミン
イミド化合物(AI−10)15g、乳酸3g及びアゾビスシア
ノ吉草酸1gを仕込み、窒素置換後、攪拌下に80〜90℃
で、ポリシロキサン含有不飽和単量体(SI−3、n=1
1)15g、メタクリル酸メチル100g、アクリル酸エチル70
の混合モノマーを滴下ロートより3時間にわたり滴下し
重合を行い、乳白色の良好な重合体エマルシヨン(モノ
マー転換率;99%以上、濃度;約43%)である本発明の
組成物を得た。
比較例1 実施例1において、アミンイミド化合物の代わりに乳
化剤としてジヘキシルスルホコハク酸ナトリウムを使用
し、実施例1の方法に従って乳化重合を行い、乳白色の
重合体エマルション(モノマー転換率;99%以上、濃
度;約43%)を得た。
試験例1 実施例1〜5の本発明の組成物及び比較例1の組成物
について次の試験を行った。その結果を表−1に示す。
(1)貯蔵安定性試験 実施例1〜5及び比較例1から得られた重合体エマル
ション50gをガラス瓶に採り密閉し、−10℃×6時間、3
0℃×6時間を1サイクルとしてエマルションが破壊す
るまでの回数を測定した。
(2)耐水性試験 実施例1〜5及び比較例1から得られた重合体エマル
ションをガラス板に広げ、20℃にて24時間乾燥し、更に
60℃にて8時間乾燥して0.2mmの厚さのフィルムを作製
した。このフィルムの耐水性をJIS−K6828の水滴試験法
により試験した。
(3)撥水性試験 実施例1〜5及び比較例1から得られた重合体エマル
ションをガラス板に広げ、20℃にて24時間乾燥し、更に
60℃にて8時間乾燥して0.2mmの厚さのフィルムを作製
した。このフィルムについて水に対する接触角を測定し
た。
〔発明の効果〕 本発明の組成物は、一般式(1)及び/または(2)
で示されるアミンイミド化合物を乳化剤として使用する
ため経日変化により乳化剤がブリードアウトすることな
く、重合体エマルションの安定性は良好であり、長期保
存、凍結融解性も改善される。
本発明の組成物から作製されたフィルムあるいは被覆
物は優れた撥水性、撥油性、平滑性、耐水性、耐溶剤
性、耐候性を示し、また本発明の組成物を150℃以上に
加熱すると樹脂中のアミンイミド化合物の熱分解による
架橋により作製されたフィルムあるいは被覆物の耐水
性、耐溶剤性が著しく向上する。
本発明の組成物は水性塗料、接着剤、シーリング剤、
紙加工用、繊維加工用、繊維改質用、フロアポリッシュ
用、土壌侵食防止用、コンクリート、モルタル混和用な
どの用途に利用できる。

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(a)一般式 (式中、R1は水素原子またはメチル基、R2、R3はそれぞ
    れ炭素数1〜10のアルキル基である。R4は炭素数3〜25
    のアルキル基である。)で示されるアミンイミド化合物
    及び/または 一般式 (式中、R1は水素原子またはメチル基、R2、R3はそれぞ
    れ炭素数1〜10のアルキル基である。R5は炭素数4〜28
    の飽和もしくは不飽和の脂肪族炭化水素基、または(置
    換)フェニル基である。)で示されるアミンイミド化合
    物と (b)一般式 (式中、Xはビニル基、(メタ)アクリロキシ基または
    アリル基、R6は2価の炭化水素基、R7、R8、R9は水素原
    子、炭素数1〜10のアルキル基またはフェニル基、n=
    1〜130である。)で示されるポリシロキサン基を含有
    する不飽和単量体と(c)これらと共重合可能なエチレ
    ン性不飽和単量体 との共重合物からなることを特徴とするポリシロキサン
    含有水分散型樹脂組成物。
  2. 【請求項2】ポリシロキサン含有水分散型樹脂組成物が
    (a)と(b)と(c)との乳化重合物からなる請求項
    1記載の組成物。
  3. 【請求項3】(a)と(b)と(c)の使用量が全単量
    体の合計重量に基づいて、(a)が0.5〜30%、(b)
    が1〜50%、(c)が20〜98.5%である請求項1または
    2記載の組成物。
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