JP2599738B2 - ギムネマ酸の精製方法 - Google Patents
ギムネマ酸の精製方法Info
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Description
【発明の詳細な説明】 発明の技術分野 本発明は、ギムネマ酸の精製方法に関し、さらに詳し
くは、ギムネマ・シルベスタ葉の抽出エキスなどのギム
ネマ酸含有溶液から高純度のギムネマ酸を得るためのギ
ムネマ酸の精製方法に関する。
くは、ギムネマ・シルベスタ葉の抽出エキスなどのギム
ネマ酸含有溶液から高純度のギムネマ酸を得るためのギ
ムネマ酸の精製方法に関する。
発明の技術的背景ならびにその問題点 ギムネマ・シルベスタ(Gymnema Sylvestre R.Br.)
は、インド原産のガガイモ科の植物であって、丘陵ある
いは山岳地などの水はけの良い場所に生育している。
は、インド原産のガガイモ科の植物であって、丘陵ある
いは山岳地などの水はけの良い場所に生育している。
このようなギムネマ・シルベスタ葉エキスに含まれる
配糖体の一種でもあるギムネマ酸は、ヒトの四味覚すな
わち塩味、酸味、苦味、甘味のうち甘味の味覚のみを著
しく抑制する特異な甘味抑制効果を有することが知られ
ており、古来よりインドでは糖尿病治療薬として使用さ
れてきた。また近年に至って、ギムネマ・シルベスタ葉
に含まれるギムネマ酸などの配糖体には、血糖値上昇抑
制作用があることが確かめられた。
配糖体の一種でもあるギムネマ酸は、ヒトの四味覚すな
わち塩味、酸味、苦味、甘味のうち甘味の味覚のみを著
しく抑制する特異な甘味抑制効果を有することが知られ
ており、古来よりインドでは糖尿病治療薬として使用さ
れてきた。また近年に至って、ギムネマ・シルベスタ葉
に含まれるギムネマ酸などの配糖体には、血糖値上昇抑
制作用があることが確かめられた。
このギムネマ・シルベスタ葉の抽出エキスなどのギム
ネマ酸含有溶液中には、ギムネマ酸に加えて、不純物た
とえば他の配糖体類、多量の他の有機物、灰分などが存
在するため、このようなギムネマ酸含有溶液をそのまま
経口摂取する際に、これらの不純物はギムネマ酸含有溶
液の食感を大きく損ねている。しかも、このようなギム
ネマ酸含有溶液の濃縮操作を行う場合に、ギムネマ酸含
有溶液がギムネマ酸に加えて不純物として他の配糖体類
と有機物と灰分などを含んでいるために、ギムネマ酸含
有溶液を真空濃縮しようとすると、著しく発泡してしま
う。そのためギムネマ酸含有溶液の真空濃縮操作には困
難を伴っていた。
ネマ酸含有溶液中には、ギムネマ酸に加えて、不純物た
とえば他の配糖体類、多量の他の有機物、灰分などが存
在するため、このようなギムネマ酸含有溶液をそのまま
経口摂取する際に、これらの不純物はギムネマ酸含有溶
液の食感を大きく損ねている。しかも、このようなギム
ネマ酸含有溶液の濃縮操作を行う場合に、ギムネマ酸含
有溶液がギムネマ酸に加えて不純物として他の配糖体類
と有機物と灰分などを含んでいるために、ギムネマ酸含
有溶液を真空濃縮しようとすると、著しく発泡してしま
う。そのためギムネマ酸含有溶液の真空濃縮操作には困
難を伴っていた。
ギムネマ酸含有溶液の真空濃縮を行ない、さらに乾
燥、粉末化などの処理を行って得られたギムネマ酸含有
粉末は、上記したようにギムネマ酸以外に不純物として
他の配糖体類、有機物あるいは灰分などを含んでいるた
め、吸湿性が著しく高く、保存性も低かった。
燥、粉末化などの処理を行って得られたギムネマ酸含有
粉末は、上記したようにギムネマ酸以外に不純物として
他の配糖体類、有機物あるいは灰分などを含んでいるた
め、吸湿性が著しく高く、保存性も低かった。
発明の目的 本発明は、上記のような従来技術に伴う問題点を解決
しようとするものであって、ギムネマ・シルベスタ葉の
抽出エキスなどのギムネマ酸含有溶液から不純物を除去
して、高純度のギムネマ酸を得るためのギムネマ酸の精
製方法を提供することを目的とする。
しようとするものであって、ギムネマ・シルベスタ葉の
抽出エキスなどのギムネマ酸含有溶液から不純物を除去
して、高純度のギムネマ酸を得るためのギムネマ酸の精
製方法を提供することを目的とする。
発明の概要 本発明に係るギムネマ酸の精製方法は、ギムネマ酸が
含まれた溶液を、巨大網状構造を有し、かつ中間極性あ
るいは非極性の合成樹脂吸着剤と接触させてギムネマ酸
を吸着させ、次いで吸着剤に吸着されたギムネマ酸を含
水有機溶媒または有機溶媒で溶出させることを特徴とし
ている。
含まれた溶液を、巨大網状構造を有し、かつ中間極性あ
るいは非極性の合成樹脂吸着剤と接触させてギムネマ酸
を吸着させ、次いで吸着剤に吸着されたギムネマ酸を含
水有機溶媒または有機溶媒で溶出させることを特徴とし
ている。
本発明に係るギムネマ酸の精製方法は、上記のような
特徴を有しているので、ギムネマ・シルベスタ葉の抽出
エキスなどのギムネマ酸含有溶液からギムネマ酸以外の
不純物を分離除去して、高純度のギムネマ酸を得ること
ができる。
特徴を有しているので、ギムネマ・シルベスタ葉の抽出
エキスなどのギムネマ酸含有溶液からギムネマ酸以外の
不純物を分離除去して、高純度のギムネマ酸を得ること
ができる。
さらに本発明により精製して得られたギムネマ酸溶液
は、不純物が除去されているため、ギムネマ酸溶液の真
空濃縮を行なってもほとんど発泡することなく極めて容
易に濃縮される。
は、不純物が除去されているため、ギムネマ酸溶液の真
空濃縮を行なってもほとんど発泡することなく極めて容
易に濃縮される。
しかもこのように真空濃縮して得られたギムネマ酸の
濃縮物にさらに乾燥、粉末化などの処理を行って得られ
たギムネマ酸粉末は、不純物が除去されているため、ほ
とんど吸湿性を示さず従って良好な保存性を示す。
濃縮物にさらに乾燥、粉末化などの処理を行って得られ
たギムネマ酸粉末は、不純物が除去されているため、ほ
とんど吸湿性を示さず従って良好な保存性を示す。
発明の具体的説明 以下本発明に係るギムネマ酸の精製方法について具体
的に説明する。
的に説明する。
本発明で用いるギムネマ酸含有溶液は、通常、ギムネ
マ・シルベスタ葉を乾燥し、得られた乾燥葉をそのまま
あるいは砕いて粉末状にして、温水で抽出することによ
って得られる。この抽出に際して、エタノールなどの有
機溶媒を用いることもできる。
マ・シルベスタ葉を乾燥し、得られた乾燥葉をそのまま
あるいは砕いて粉末状にして、温水で抽出することによ
って得られる。この抽出に際して、エタノールなどの有
機溶媒を用いることもできる。
このようにして得られたギムネマ酸含有溶液をそのま
ま用いることもできるが、場合によっては、ギムネマ酸
含有溶液に濾過、濃縮、酸析、脱色などの処理を加えた
ものを用いることもできる。さらに場合によっては、上
記のようなギムネマ酸含有溶液から固形成分を取り出
し、これを水などの溶媒に溶解して調製したギムネマ酸
含有溶液を用いることもできる。また上記のようなギム
ネマ酸含有溶液に他の有効成分を含む薬草抽出液などを
混合して得られるギムネマ酸含有溶液を用いることもで
きる。
ま用いることもできるが、場合によっては、ギムネマ酸
含有溶液に濾過、濃縮、酸析、脱色などの処理を加えた
ものを用いることもできる。さらに場合によっては、上
記のようなギムネマ酸含有溶液から固形成分を取り出
し、これを水などの溶媒に溶解して調製したギムネマ酸
含有溶液を用いることもできる。また上記のようなギム
ネマ酸含有溶液に他の有効成分を含む薬草抽出液などを
混合して得られるギムネマ酸含有溶液を用いることもで
きる。
本発明では、上記のようなギムネマ酸含有溶液を、巨
大網状構造を有し、かつ中間極性あるいは非極性の合成
樹脂吸着剤と接触させて、ギムネマ酸を合成樹脂吸着剤
に吸着させる。
大網状構造を有し、かつ中間極性あるいは非極性の合成
樹脂吸着剤と接触させて、ギムネマ酸を合成樹脂吸着剤
に吸着させる。
このようなギムネマ酸含有溶液中の固形分の割合は、
通常、約0.05〜40重量%程度であることが好ましい。
通常、約0.05〜40重量%程度であることが好ましい。
ギムネマ酸含有溶液をギムネマ・シルベスタ葉から得
るにあたり、水以外の溶媒を用いた場合には、この水以
外の溶媒がギムネマ酸含有溶液中に高濃度で含まれてい
ると、ギムネマ酸と合成樹脂吸着剤との吸着力が弱くな
ってしまう。従って、ギムネマ酸と合成樹脂吸着剤との
吸着力を高く保つには、ギムネマ酸含有溶液中の水以外
の溶媒は50容量%以下となるようにすることが好まし
い。
るにあたり、水以外の溶媒を用いた場合には、この水以
外の溶媒がギムネマ酸含有溶液中に高濃度で含まれてい
ると、ギムネマ酸と合成樹脂吸着剤との吸着力が弱くな
ってしまう。従って、ギムネマ酸と合成樹脂吸着剤との
吸着力を高く保つには、ギムネマ酸含有溶液中の水以外
の溶媒は50容量%以下となるようにすることが好まし
い。
本発明において用いられる合成樹脂吸着剤は、巨大網
状構造を有し、かつ中間極性あるいは非極性を示す多孔
性重合体樹脂からなり、広範囲にわたる表面積、多孔性
および孔径分布を有している。非極性を示す合成樹脂吸
着剤としては、たとえば、スチレン−ジビニルベンゼン
系重合体が挙げられ、250〜800m2/gの比表面積、40〜10
0オングストロームの平均孔径、30〜55容積%の気孔率
を有している。このような合成樹脂吸着剤は、たとえば
オルガノ(株)より商品名アンバーライト吸着剤XAD−
2,XAD−4として、あるいは三菱化成(株)からHP−20
として市販されている。また中間極性を有する合成樹脂
吸着剤としては、たとえば、アクリルエステル系重合体
が挙げられ、100〜500m2/gの比表面積、70〜250オング
ストロームの平均孔径、50〜60容積%の気孔率を有して
いる。このような合成樹脂吸着剤は、たとえばオルガノ
(株)より商品名アンバーライト吸着剤XAD−7,XAD−8
として市販されている。
状構造を有し、かつ中間極性あるいは非極性を示す多孔
性重合体樹脂からなり、広範囲にわたる表面積、多孔性
および孔径分布を有している。非極性を示す合成樹脂吸
着剤としては、たとえば、スチレン−ジビニルベンゼン
系重合体が挙げられ、250〜800m2/gの比表面積、40〜10
0オングストロームの平均孔径、30〜55容積%の気孔率
を有している。このような合成樹脂吸着剤は、たとえば
オルガノ(株)より商品名アンバーライト吸着剤XAD−
2,XAD−4として、あるいは三菱化成(株)からHP−20
として市販されている。また中間極性を有する合成樹脂
吸着剤としては、たとえば、アクリルエステル系重合体
が挙げられ、100〜500m2/gの比表面積、70〜250オング
ストロームの平均孔径、50〜60容積%の気孔率を有して
いる。このような合成樹脂吸着剤は、たとえばオルガノ
(株)より商品名アンバーライト吸着剤XAD−7,XAD−8
として市販されている。
ギムネマ酸含有溶液と吸着剤との接触は、酸性ないし
アルカリ性のいずれの条件下で行なってもよいが、ギム
ネマ酸含有溶液中の不純物たとえば色素などを容易に溶
出させるためには、pH値で10〜12程度のアルカリ性条件
下でギムネマ酸含有溶液と合成樹脂吸着剤との接触を行
なうことが好ましい。
アルカリ性のいずれの条件下で行なってもよいが、ギム
ネマ酸含有溶液中の不純物たとえば色素などを容易に溶
出させるためには、pH値で10〜12程度のアルカリ性条件
下でギムネマ酸含有溶液と合成樹脂吸着剤との接触を行
なうことが好ましい。
このようにしてギムネマ酸含有溶液と合成樹脂吸着剤
との接触を行ない、ギムネマ酸を合成樹脂吸着剤に吸着
させた後、通常は合成樹脂吸着剤を水洗して不純物を流
出させる。
との接触を行ない、ギムネマ酸を合成樹脂吸着剤に吸着
させた後、通常は合成樹脂吸着剤を水洗して不純物を流
出させる。
不純物の水洗に際し、用いられる水は合成樹脂吸着剤
の2倍量〜6倍量程度の量で充分である。
の2倍量〜6倍量程度の量で充分である。
水洗による不純物の流出操作に加えて、pH値が10〜12
程度のアルカリ性溶液で合成樹脂吸着剤の洗浄操作を行
なえば、色素などの不純物の除去はさらに促進される。
このようなアルカリ性溶液としては、アンモニア、炭酸
ソーダ、苛性ソーダ、苛性カリ等の水溶液などが挙げら
れる。
程度のアルカリ性溶液で合成樹脂吸着剤の洗浄操作を行
なえば、色素などの不純物の除去はさらに促進される。
このようなアルカリ性溶液としては、アンモニア、炭酸
ソーダ、苛性ソーダ、苛性カリ等の水溶液などが挙げら
れる。
水と有機溶媒との混合溶媒などでこの合成樹脂吸着剤
を洗浄すれば、合成樹脂吸着剤に付着している不純物を
さらに一層効率的に取り除くことができる。このような
水−有機溶媒などの混合溶媒は、混合溶媒中に有機溶媒
が10〜50容量%程度の量で存在していることが好まし
い。水−有機溶媒に用いられる有機溶媒としては、エタ
ノール、メタノール、イソプロピルアルコール、プロパ
ノールなどのアルコール類あるいはアセトン、ジオキサ
ンなどのケトン類などが挙げられるが、精製されたギム
ネマ酸に毒性が残留する虞がないためエタノールを用い
ることが好ましい。
を洗浄すれば、合成樹脂吸着剤に付着している不純物を
さらに一層効率的に取り除くことができる。このような
水−有機溶媒などの混合溶媒は、混合溶媒中に有機溶媒
が10〜50容量%程度の量で存在していることが好まし
い。水−有機溶媒に用いられる有機溶媒としては、エタ
ノール、メタノール、イソプロピルアルコール、プロパ
ノールなどのアルコール類あるいはアセトン、ジオキサ
ンなどのケトン類などが挙げられるが、精製されたギム
ネマ酸に毒性が残留する虞がないためエタノールを用い
ることが好ましい。
この際あまりに高濃度に有機溶媒を含む水−有機溶媒
を用いると、吸着剤に吸着されたギムネマ酸が溶出して
しまうため好ましくない。
を用いると、吸着剤に吸着されたギムネマ酸が溶出して
しまうため好ましくない。
上記のようにして合成樹脂吸着剤から不純物を除去し
た後、合成樹脂吸着剤に吸着されているギムネマ酸を含
水有機溶媒または有機溶媒で溶出させる。
た後、合成樹脂吸着剤に吸着されているギムネマ酸を含
水有機溶媒または有機溶媒で溶出させる。
有機溶媒または含水有機溶媒は、ギムネマ酸を合成樹
脂吸着剤から溶出させる際には、ギムネマ酸の良溶媒で
あり、かつ吸着剤の吸着活性点において溶媒が作用して
ギムネマ酸を溶出させうることが必要である。このよう
な有機溶媒としては、たとえば低級脂肪族アルコールあ
るいはケトン類などを挙げることができる。さらに具体
的には、低級脂肪族アルコールとしては、メタノール、
エタノール、イソプロピルアルコール、プロパノールな
どが挙げられ、ケトン類としてはアセトンあるいはジオ
キサンなどが挙げられる。
脂吸着剤から溶出させる際には、ギムネマ酸の良溶媒で
あり、かつ吸着剤の吸着活性点において溶媒が作用して
ギムネマ酸を溶出させうることが必要である。このよう
な有機溶媒としては、たとえば低級脂肪族アルコールあ
るいはケトン類などを挙げることができる。さらに具体
的には、低級脂肪族アルコールとしては、メタノール、
エタノール、イソプロピルアルコール、プロパノールな
どが挙げられ、ケトン類としてはアセトンあるいはジオ
キサンなどが挙げられる。
これらの有機溶媒の中で、経済性、安全性および食品
衛生法などを考慮すると、アルコール類が好ましく、さ
らに好ましくはエタノールが望ましい。
衛生法などを考慮すると、アルコール類が好ましく、さ
らに好ましくはエタノールが望ましい。
含水有機溶媒は水と有機溶媒との混合溶媒であって、
水と上記のような有機溶媒などとの混合溶媒が挙げられ
る。上記の有機溶媒と同様に経済性などの観点から、種
々の含水有機溶媒の中でも水とエタノールとの混合溶媒
が好ましい。
水と上記のような有機溶媒などとの混合溶媒が挙げられ
る。上記の有機溶媒と同様に経済性などの観点から、種
々の含水有機溶媒の中でも水とエタノールとの混合溶媒
が好ましい。
水と有機溶媒との混合溶媒を用いて、合成樹脂吸着剤
からギムネマ酸を溶出させる場合には、上記したような
不純物の流出に用いられた混合溶媒よりも高濃度に有機
溶媒を含有する混合溶倍が用いられる。水とエタノール
との混合溶媒では、混合溶媒中にエタノールが50〜100
容量%程度の量で存在していることが好ましい。
からギムネマ酸を溶出させる場合には、上記したような
不純物の流出に用いられた混合溶媒よりも高濃度に有機
溶媒を含有する混合溶倍が用いられる。水とエタノール
との混合溶媒では、混合溶媒中にエタノールが50〜100
容量%程度の量で存在していることが好ましい。
本発明において、上記したギムネマ酸含有溶液と合成
樹脂吸着剤との接触は、ギムネマ酸含有溶液に吸着剤粉
末を添加するバッチ法によっても行ないうるが、通常は
カラムに合成樹脂吸着剤を充填して行なうカラム法によ
り行なうことが好ましい。カラム法によりギムネマ酸含
有溶液と合成樹脂吸着剤との接触を行う場合には、カラ
ム中のギムネマ酸含有溶液の流通速度を空間速度(SV)
で毎時0.4〜4.0程度とすることが好ましい。
樹脂吸着剤との接触は、ギムネマ酸含有溶液に吸着剤粉
末を添加するバッチ法によっても行ないうるが、通常は
カラムに合成樹脂吸着剤を充填して行なうカラム法によ
り行なうことが好ましい。カラム法によりギムネマ酸含
有溶液と合成樹脂吸着剤との接触を行う場合には、カラ
ム中のギムネマ酸含有溶液の流通速度を空間速度(SV)
で毎時0.4〜4.0程度とすることが好ましい。
合成樹脂吸着剤に吸着されたギムネマ酸を、含水有機
溶媒または有機溶媒により、合成樹脂吸着剤から脱着さ
せる場合にも同様な空間速度とすることが好ましい。
溶媒または有機溶媒により、合成樹脂吸着剤から脱着さ
せる場合にも同様な空間速度とすることが好ましい。
上記のように、含水有機溶媒あるいは有機溶媒を用い
て合成樹脂吸着剤から溶出させて得られたギムネマ酸溶
出液には、ギムネマ酸以外の配糖体類、有機物あるいは
灰分などの不純物がほとんど含有されていない。
て合成樹脂吸着剤から溶出させて得られたギムネマ酸溶
出液には、ギムネマ酸以外の配糖体類、有機物あるいは
灰分などの不純物がほとんど含有されていない。
このようにして得られたギムネマ酸溶出液は、そのま
まあるいは濃縮して経口摂取に供される。
まあるいは濃縮して経口摂取に供される。
なお、上記のようにして得られたギムネマ酸含有溶液
からさらに高純度のギムネマ酸精製液を得るためには、
ギムネマ酸溶出液中に僅かに混入している塩類、色素な
どの不純物を除去すればよい。
からさらに高純度のギムネマ酸精製液を得るためには、
ギムネマ酸溶出液中に僅かに混入している塩類、色素な
どの不純物を除去すればよい。
このような高純度のギムネマ酸精製液を得るには、ギ
ムネマ酸溶出液に酸を加えてpH値を1.5〜4.5とした後
に、高速遠心分離機にかけて生じた沈澱物を分離しても
よく、上記したギムネマ酸溶出液を陽イオン交換樹脂あ
るいは陰イオン交換樹脂で処理してもよい。またギムネ
マ酸溶出液に、上記のような高速遠心分離機による処理
と、上記のような陽イオン交換樹脂あるいは陰イオン交
換樹脂による処理とを併用してもよい。
ムネマ酸溶出液に酸を加えてpH値を1.5〜4.5とした後
に、高速遠心分離機にかけて生じた沈澱物を分離しても
よく、上記したギムネマ酸溶出液を陽イオン交換樹脂あ
るいは陰イオン交換樹脂で処理してもよい。またギムネ
マ酸溶出液に、上記のような高速遠心分離機による処理
と、上記のような陽イオン交換樹脂あるいは陰イオン交
換樹脂による処理とを併用してもよい。
このようにして得られた高純度のギムネマ酸精製液中
に存在する不純物は、上記したギムネマ酸溶出液に比べ
て大巾に減少している。しかし、このようなギムネマ酸
溶出液および高純度のギムネマ酸精製液は、ギムネマ酸
自体が有する苦味・渋味などを保持しているので、ギム
ネマ酸溶出液あるいはギムネマ酸精製液から前記有機溶
媒を除去した後にこれらの溶液に澱粉質を加え、α−グ
リコシル転移酵素を作用させてα−グリコシル化ギムネ
マ酸とすれば、苦味・渋みなどが除去される。
に存在する不純物は、上記したギムネマ酸溶出液に比べ
て大巾に減少している。しかし、このようなギムネマ酸
溶出液および高純度のギムネマ酸精製液は、ギムネマ酸
自体が有する苦味・渋味などを保持しているので、ギム
ネマ酸溶出液あるいはギムネマ酸精製液から前記有機溶
媒を除去した後にこれらの溶液に澱粉質を加え、α−グ
リコシル転移酵素を作用させてα−グリコシル化ギムネ
マ酸とすれば、苦味・渋みなどが除去される。
発明の効果 本発明に係るギムネマ酸の精製方法は、ギムネマ酸が
含まれた溶液を、巨大網状構造を有し、かつ中間極性あ
るいは非極性の合成樹脂吸着剤と接触させてギムネマ酸
を吸着させ、次いで吸着剤に吸着されたギムネマ酸を含
水有機溶媒または有機溶媒で溶出させることを特徴とし
ているので、ギムネマ・シルベスタ葉の抽出エキスなど
のギムネマ酸含有溶液からギムネマ酸以外の不純物を分
離除去して、高純度のギムネマ酸を得ることができる。
含まれた溶液を、巨大網状構造を有し、かつ中間極性あ
るいは非極性の合成樹脂吸着剤と接触させてギムネマ酸
を吸着させ、次いで吸着剤に吸着されたギムネマ酸を含
水有機溶媒または有機溶媒で溶出させることを特徴とし
ているので、ギムネマ・シルベスタ葉の抽出エキスなど
のギムネマ酸含有溶液からギムネマ酸以外の不純物を分
離除去して、高純度のギムネマ酸を得ることができる。
さらに、本発明により精製して得られた高純度のギム
ネマ酸溶液は、不純物が除去されているために、真空濃
縮に際して、ほとんど発泡することなく極めて容易に濃
縮される。
ネマ酸溶液は、不純物が除去されているために、真空濃
縮に際して、ほとんど発泡することなく極めて容易に濃
縮される。
しかもこのように真空濃縮して得られたギムネマ酸の
濃縮物についてさらに乾燥、粉末化などの処理を行って
得られたギムネマ酸粉末は、不純物が除去されているた
め、ほとんど吸湿性を示さないと共に、良好な保存性を
示す。
濃縮物についてさらに乾燥、粉末化などの処理を行って
得られたギムネマ酸粉末は、不純物が除去されているた
め、ほとんど吸湿性を示さないと共に、良好な保存性を
示す。
以下本発明を実施例により説明するが、本発明はこれ
ら実施例に限定されるものではない。
ら実施例に限定されるものではない。
実施例1 ギムネマ・シルベスタ葉粉末100.0gに水1,600mlを加
え、80℃の温度で、1時間加温して、ギムネマ・シルベ
スタ葉成分を抽出し、次いでケイソウ土40gを加え、濾
過し、固液分離した。この濾過工程で生じたケーキを温
水で充分洗浄し、得られた洗浄液と濾液とを合せて2,41
0mlのギムネマ・シルベスタ葉エキス(原液)を得た。
原液のpH値は6.2であり、このエキス中に含まれる乾固
物重量は23.0gであった。
え、80℃の温度で、1時間加温して、ギムネマ・シルベ
スタ葉成分を抽出し、次いでケイソウ土40gを加え、濾
過し、固液分離した。この濾過工程で生じたケーキを温
水で充分洗浄し、得られた洗浄液と濾液とを合せて2,41
0mlのギムネマ・シルベスタ葉エキス(原液)を得た。
原液のpH値は6.2であり、このエキス中に含まれる乾固
物重量は23.0gであった。
合成樹脂吸着剤としてのダイヤイオンHP−20樹脂100m
lをカラムに充填し、このカラムを濃度99.5容量%のエ
チルアルコールで洗浄した。このアルコール洗浄により
樹脂を活性化させた後に、樹脂を充分に水洗した。
lをカラムに充填し、このカラムを濃度99.5容量%のエ
チルアルコールで洗浄した。このアルコール洗浄により
樹脂を活性化させた後に、樹脂を充分に水洗した。
次いで、このカラムに原液1,200mlを空間速度(SV)
=4(毎時)で通液した。次いで、通液終了後、用いら
れた樹脂量に対して3倍容量の水をカラムに流下し、樹
脂層に付着している不純物を除去した。不純物を除去し
た後、95容量%のエタノール水溶液200mlをSV=2(毎
時)でカラムに通過させたところ、淡褐色のギムネマ酸
溶出液が得られた。この溶出液を濃縮し、乾燥したとこ
ろ、固形物が4.77g得られた。
=4(毎時)で通液した。次いで、通液終了後、用いら
れた樹脂量に対して3倍容量の水をカラムに流下し、樹
脂層に付着している不純物を除去した。不純物を除去し
た後、95容量%のエタノール水溶液200mlをSV=2(毎
時)でカラムに通過させたところ、淡褐色のギムネマ酸
溶出液が得られた。この溶出液を濃縮し、乾燥したとこ
ろ、固形物が4.77g得られた。
高速液体クロマトグラフィー(HPLC)で前記溶出液を
分析したところ、リテンションタイム31.00分のところ
に表われたピーク面積は、0.5重量%濃度換算で上記し
た原液の場合と比較して2.32倍に増加していた。
分析したところ、リテンションタイム31.00分のところ
に表われたピーク面積は、0.5重量%濃度換算で上記し
た原液の場合と比較して2.32倍に増加していた。
この際のHPLC分析は、以下のような条件下で行なっ
た。
た。
カラム;ODS250mm 検 出;UV210nm 移動層;60%メタノールを含む20ミリモルのリン酸緩衝
液 流 速;1ml/分 温 度;40℃ 得られたギムネマ酸溶出液の真空濃縮に際し、この溶
出液はほとんど発泡しなかった。このように、溶出液を
真空濃縮した後、さらに乾燥し、粉末化して乾燥粉末品
を得た。この乾燥粉末品の吸湿性は、元の原液を濃縮
し、乾燥して得られた濃縮乾燥粉末品に比べて著しく低
下していた。
液 流 速;1ml/分 温 度;40℃ 得られたギムネマ酸溶出液の真空濃縮に際し、この溶
出液はほとんど発泡しなかった。このように、溶出液を
真空濃縮した後、さらに乾燥し、粉末化して乾燥粉末品
を得た。この乾燥粉末品の吸湿性は、元の原液を濃縮
し、乾燥して得られた濃縮乾燥粉末品に比べて著しく低
下していた。
実施例2 ダイヤイオンHP−20樹脂100mlをカラムに充填し、こ
のカラムを99.5容量%のエチルアルコールで洗浄した。
のカラムを99.5容量%のエチルアルコールで洗浄した。
次いで、このアルコール洗浄により樹脂を活性化させ
た後に、樹脂を充分に水洗した。
た後に、樹脂を充分に水洗した。
この水洗の後、このカラムに実施例1の原液1,200ml
をSV=4(毎時)で通液した。次いで、pH値が11.0であ
る1.0重量%のNa2CO3水溶液200mlをカラムに通液し、ア
ルカリ洗浄を行なった。その後、300mlの水をカラムに
流下して、樹脂に付着している褐色系の色素を流出除去
した。次いで、このカラムに45容量%のエタノール水溶
液200mlをSV=2(毎時)で通過させて、カラムのアル
コール洗浄を行なった。
をSV=4(毎時)で通液した。次いで、pH値が11.0であ
る1.0重量%のNa2CO3水溶液200mlをカラムに通液し、ア
ルカリ洗浄を行なった。その後、300mlの水をカラムに
流下して、樹脂に付着している褐色系の色素を流出除去
した。次いで、このカラムに45容量%のエタノール水溶
液200mlをSV=2(毎時)で通過させて、カラムのアル
コール洗浄を行なった。
アルコール洗浄後、95容量%のエタノール水溶液200m
lをSV=2(毎時)でカラムに通過させて淡黄緑色のギ
ムネマ酸溶出液を得た。このギムネマ酸溶出液を濃縮
し、乾燥したところ、固形物が1.22g得られた。この溶
出液を実施例1と同じ条件でHPLC分析したところ、リテ
ンションタイム31.00分のところに表われたピーク面積
は、0.5重量%濃度換算で、上記した原液の場合と比較
して9.2倍に増加していた。
lをSV=2(毎時)でカラムに通過させて淡黄緑色のギ
ムネマ酸溶出液を得た。このギムネマ酸溶出液を濃縮
し、乾燥したところ、固形物が1.22g得られた。この溶
出液を実施例1と同じ条件でHPLC分析したところ、リテ
ンションタイム31.00分のところに表われたピーク面積
は、0.5重量%濃度換算で、上記した原液の場合と比較
して9.2倍に増加していた。
Claims (1)
- 【請求項1】ギムネマ酸が含まれた溶液を、巨大網状構
造を有し、かつ中間極性あるいは非極性の合成樹脂吸着
剤と接触させてギムネマ酸を吸着させ、次いで吸着剤に
吸着されたギムネマ酸を含水有機溶媒または有機溶媒で
溶出させることを特徴とするギムネマ酸の精製方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP62305380A JP2599738B2 (ja) | 1987-12-01 | 1987-12-01 | ギムネマ酸の精製方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP62305380A JP2599738B2 (ja) | 1987-12-01 | 1987-12-01 | ギムネマ酸の精製方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH01146893A JPH01146893A (ja) | 1989-06-08 |
JP2599738B2 true JP2599738B2 (ja) | 1997-04-16 |
Family
ID=17944422
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP62305380A Expired - Fee Related JP2599738B2 (ja) | 1987-12-01 | 1987-12-01 | ギムネマ酸の精製方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2599738B2 (ja) |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH0662874A (ja) * | 1991-03-29 | 1994-03-08 | Yasutake Hichi | 食品添加物等に用いられるギムネマ酸の製造方法 |
EP1361870A2 (en) * | 2001-02-01 | 2003-11-19 | Nutri Pharma ASA | A substance for use in a dietary supplement or for the preparation of a medicament for the treatment of non-insulin dependent diabetes mellitus, hypertension and/or the metabolic syndrome |
-
1987
- 1987-12-01 JP JP62305380A patent/JP2599738B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH01146893A (ja) | 1989-06-08 |
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Legal Events
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LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |