JP2582145B2 - 超音波リニアモータ及びその駆動方法 - Google Patents
超音波リニアモータ及びその駆動方法Info
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- JP2582145B2 JP2582145B2 JP63318254A JP31825488A JP2582145B2 JP 2582145 B2 JP2582145 B2 JP 2582145B2 JP 63318254 A JP63318254 A JP 63318254A JP 31825488 A JP31825488 A JP 31825488A JP 2582145 B2 JP2582145 B2 JP 2582145B2
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- H—ELECTRICITY
- H02—GENERATION; CONVERSION OR DISTRIBUTION OF ELECTRIC POWER
- H02N—ELECTRIC MACHINES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
- H02N2/00—Electric machines in general using piezoelectric effect, electrostriction or magnetostriction
- H02N2/02—Electric machines in general using piezoelectric effect, electrostriction or magnetostriction producing linear motion, e.g. actuators; Linear positioners ; Linear motors
- H02N2/026—Electric machines in general using piezoelectric effect, electrostriction or magnetostriction producing linear motion, e.g. actuators; Linear positioners ; Linear motors by pressing one or more vibrators against the driven body
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- H—ELECTRICITY
- H02—GENERATION; CONVERSION OR DISTRIBUTION OF ELECTRIC POWER
- H02N—ELECTRIC MACHINES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
- H02N2/00—Electric machines in general using piezoelectric effect, electrostriction or magnetostriction
- H02N2/0005—Electric machines in general using piezoelectric effect, electrostriction or magnetostriction producing non-specific motion; Details common to machines covered by H02N2/02 - H02N2/16
- H02N2/001—Driving devices, e.g. vibrators
- H02N2/003—Driving devices, e.g. vibrators using longitudinal or radial modes combined with bending modes
Landscapes
- General Electrical Machinery Utilizing Piezoelectricity, Electrostriction Or Magnetostriction (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] この発明は、圧電素子の超音波振動を駆動源として直
線的変位を得るための超音波リニアモータに関する。
線的変位を得るための超音波リニアモータに関する。
[従来の技術] 近年、圧電セラミックスを素材とする圧電素子の超音
波振動を駆動源とした超音波モータが開発され、種々の
機器のアクチュエータとして利用されている。このよう
な超音波モータは、小型で高トルクが期待され、また、
電磁波の発生がないので電磁媒体等への影響がないなど
の長所を有している。
波振動を駆動源とした超音波モータが開発され、種々の
機器のアクチュエータとして利用されている。このよう
な超音波モータは、小型で高トルクが期待され、また、
電磁波の発生がないので電磁媒体等への影響がないなど
の長所を有している。
超音波モータは、振動する駆動体と被駆動体とを近接
させ、駆動体の送り方向への振動を摩擦を介して被駆動
体に伝達させるようにしている。駆動体は互いに直交す
る向きの振動を合成した斜めの直線振動あるいは楕円振
動をするもので、これを構造的に分類すると、振動片
型、捩り振動子型進行波型の三つの型がある。
させ、駆動体の送り方向への振動を摩擦を介して被駆動
体に伝達させるようにしている。駆動体は互いに直交す
る向きの振動を合成した斜めの直線振動あるいは楕円振
動をするもので、これを構造的に分類すると、振動片
型、捩り振動子型進行波型の三つの型がある。
振動片型の超音波モータは、第8図に示すように、縦
に振動する圧電振動子11及びこれに付設した振動片12を
被駆動体13の接触面に対して斜めに設置して、被駆動体
13を一定方向に押すことにより駆動するもので、変換効
率が高く、高速作動をさせることができる。 また、捩
り振動子型の超音波モータは、第9図に示すように圧電
振動子14に岑り結合素子15を付設したことにより、振動
片型のような直線的振動ではなく、楕円振動を起こすよ
うにしたものである。
に振動する圧電振動子11及びこれに付設した振動片12を
被駆動体13の接触面に対して斜めに設置して、被駆動体
13を一定方向に押すことにより駆動するもので、変換効
率が高く、高速作動をさせることができる。 また、捩
り振動子型の超音波モータは、第9図に示すように圧電
振動子14に岑り結合素子15を付設したことにより、振動
片型のような直線的振動ではなく、楕円振動を起こすよ
うにしたものである。
進行波型の超音波モータは第10図に示すように、円環
状または円板状に形成した振動体16に圧電素子17を接合
し、振動体16に周方向に進行する撓み振動波を与えるこ
とにより、ロータ18との接触面を楕円振動させるもの
で、接触面積が多いために摩耗が少ないなどの利点を有
している。
状または円板状に形成した振動体16に圧電素子17を接合
し、振動体16に周方向に進行する撓み振動波を与えるこ
とにより、ロータ18との接触面を楕円振動させるもの
で、接触面積が多いために摩耗が少ないなどの利点を有
している。
[発明が解決しようとする課題] しかしながら、上記のような従来の技術においては、
いずれも次のような解決すべき課題があった。
いずれも次のような解決すべき課題があった。
まず、振動片型の超音波モータにおいては、振動片12
と被駆動体13の接触が間欠的であるために、回転が不安
定であり、また、被駆動体の送りの方向も一定である。
さらに、ロータ振動片12の先端の摩耗が激しいなどの問
題がある。
と被駆動体13の接触が間欠的であるために、回転が不安
定であり、また、被駆動体の送りの方向も一定である。
さらに、ロータ振動片12の先端の摩耗が激しいなどの問
題がある。
捩り振動子型超音波リニアモータはリニアモータとし
て使用するには、直線運動変換機構を必要とすることな
どの欠点があった。
て使用するには、直線運動変換機構を必要とすることな
どの欠点があった。
そして、進行波型超音波モータは、エネルギー変換効
率が低い上、上記と同じように直線運動変換機構が必要
になるという欠点がある。また、進行波型の超音波リニ
アモータとして、円環または円板状の振動体16の替わり
に直線状の振動体を設置し、これに進行波を与えて振動
を被駆動体に伝達することが考えられるが、この場合に
は、レール全体に進行波を励振させるために一層エネル
ギーの損失が大きくなり、効率が低下するという欠点が
ある。
率が低い上、上記と同じように直線運動変換機構が必要
になるという欠点がある。また、進行波型の超音波リニ
アモータとして、円環または円板状の振動体16の替わり
に直線状の振動体を設置し、これに進行波を与えて振動
を被駆動体に伝達することが考えられるが、この場合に
は、レール全体に進行波を励振させるために一層エネル
ギーの損失が大きくなり、効率が低下するという欠点が
ある。
本発明は前記事情に鑑みてなされたもので、簡単な構
成でエネルギー的に効率の良い駆動を行って直線運動変
換ができる超音波リニアモータとその駆動方法を提供す
ることを目的とする。
成でエネルギー的に効率の良い駆動を行って直線運動変
換ができる超音波リニアモータとその駆動方法を提供す
ることを目的とする。
[課題を解決するための手段] 上記のような課題を解決するために、この発明は、弾
性体から柱状に形成した振動部材に、この振動部材の軸
線に対して斜めに取り付けられて該振動部材の軸線に交
差する方向に振動する振動素子を設けて構成した超音波
リニアモータを提案するとともに、更に、上記振動部材
の一端に上記振動部材に対して軸線に交差する方向に相
対移動自在な被駆動体を当接させて構成した超音波リニ
アモータを提案し、また、そのように構成した超音波リ
ニアモータを、振動素子の振動により上記振動部材に撓
み振動と縦振動を励起し、振動部材の被駆動体との当接
面に撓み振動と縦振動の合成による楕円振動をさせて被
駆動体を直線的に移動するようにした駆動方法を提案す
るものである。
性体から柱状に形成した振動部材に、この振動部材の軸
線に対して斜めに取り付けられて該振動部材の軸線に交
差する方向に振動する振動素子を設けて構成した超音波
リニアモータを提案するとともに、更に、上記振動部材
の一端に上記振動部材に対して軸線に交差する方向に相
対移動自在な被駆動体を当接させて構成した超音波リニ
アモータを提案し、また、そのように構成した超音波リ
ニアモータを、振動素子の振動により上記振動部材に撓
み振動と縦振動を励起し、振動部材の被駆動体との当接
面に撓み振動と縦振動の合成による楕円振動をさせて被
駆動体を直線的に移動するようにした駆動方法を提案す
るものである。
[作用] このような超音波リニアモータ及びその駆動方法にお
いては、振動素子を振動部材の軸線に対して斜めに取り
付けたので、1つの振動素子の振動が振動部材に対して
その軸線方向に平行な成分と直交する成分とに分解され
て伝達される。このうち、軸線に垂直な分力は振動部材
に撓み振動を与え、平行な振動は縦振動を与え、これら
は結果として振動部材の材質、形状及び寸法に応じて適
度に増幅された定在波を付与する。振動部材の端部の被
駆動体への当接面においては、これらの振動の位相差に
よって先端面において斜めの直線状または楕円状の振動
が生じ、この振動が振動部材の一端の当接された被駆動
体に伝達されて被駆動体または振動部材が一方向に直線
運動する。
いては、振動素子を振動部材の軸線に対して斜めに取り
付けたので、1つの振動素子の振動が振動部材に対して
その軸線方向に平行な成分と直交する成分とに分解され
て伝達される。このうち、軸線に垂直な分力は振動部材
に撓み振動を与え、平行な振動は縦振動を与え、これら
は結果として振動部材の材質、形状及び寸法に応じて適
度に増幅された定在波を付与する。振動部材の端部の被
駆動体への当接面においては、これらの振動の位相差に
よって先端面において斜めの直線状または楕円状の振動
が生じ、この振動が振動部材の一端の当接された被駆動
体に伝達されて被駆動体または振動部材が一方向に直線
運動する。
[実施例] 以下、図面を参照してこの発明の実施例を説明する。
第1図は、この発明の一実施例を示すもので、平滑な
レール(被駆動体)1の上に、柱状の振動部材2とこの
振動部材2の上端に固着された縦振動素子3とから構成
された走行体4が移動自在に載置されて構成されてい
る。
レール(被駆動体)1の上に、柱状の振動部材2とこの
振動部材2の上端に固着された縦振動素子3とから構成
された走行体4が移動自在に載置されて構成されてい
る。
上記振動部材2は、適度の剛性と弾性とを有する弾性
体から形成されており、通常はアルミニウム等の金属が
使用されるが、その他、セラミックス、樹脂等が適宜選
択されてよい。振動部材2は断面が矩形(図示例では正
方形)に形成され、下端は軸線に直交する平滑な当接面
5に、上端は走行方向(レールの向き)に向かうに従い
上昇する傾斜面6(図示例では軸線に対して45度傾斜し
ている)に形成されている。その寸法は、後述するよう
に縦振動素子3の加振により振動部材2の軸方向に励起
される縦振動と、軸に直交する方向の加振により励起さ
れる撓み振動とのバランスを考慮して設定される。縦振
動素子3は振動部材2の傾斜面6の中央に接着剤を用い
て固定されている。この縦振動素子3は、厚さ方向に分
極した圧電セラミックス板を電極を挟んで積層し、交番
電圧を付与することにより縦振動をするようにした周知
のものである。
体から形成されており、通常はアルミニウム等の金属が
使用されるが、その他、セラミックス、樹脂等が適宜選
択されてよい。振動部材2は断面が矩形(図示例では正
方形)に形成され、下端は軸線に直交する平滑な当接面
5に、上端は走行方向(レールの向き)に向かうに従い
上昇する傾斜面6(図示例では軸線に対して45度傾斜し
ている)に形成されている。その寸法は、後述するよう
に縦振動素子3の加振により振動部材2の軸方向に励起
される縦振動と、軸に直交する方向の加振により励起さ
れる撓み振動とのバランスを考慮して設定される。縦振
動素子3は振動部材2の傾斜面6の中央に接着剤を用い
て固定されている。この縦振動素子3は、厚さ方向に分
極した圧電セラミックス板を電極を挟んで積層し、交番
電圧を付与することにより縦振動をするようにした周知
のものである。
図示する実施例の振動部材2は、素材がアルミニウム
で、寸法は、断面が5mm□、高さ12.5mmであり、縦振動
素子は寸法が、5mm□、高さ9mmになっている。なお、振
動部材2のレール1への当接面にポリイミド系の複合材
などからなる摩擦材を貼付することにより、摩擦量を低
減させて円滑な走行を図るようにしてもよい。
で、寸法は、断面が5mm□、高さ12.5mmであり、縦振動
素子は寸法が、5mm□、高さ9mmになっている。なお、振
動部材2のレール1への当接面にポリイミド系の複合材
などからなる摩擦材を貼付することにより、摩擦量を低
減させて円滑な走行を図るようにしてもよい。
レール1の面には、走行体の走行方向を規制するガイ
ド溝7が形成された例が図示されているが、このような
ガイド溝7は結果的に走行体4とレール1の間の摩擦を
増やすので必ずしも好ましくない。また、上記例では、
走行体4の自重により走行体4がレール1に押し付けら
れているが、通常はこの圧接力では不足であり、また、
この圧接力は負荷などに応じて適宜制御するのが好まし
い。そこで、走行体とレールの間に、走行体の姿勢をレ
ールに対して一定に保持するとともに、走行体をレール
に対して一定の圧力で押圧するための機構を付設するこ
とが考えられる。
ド溝7が形成された例が図示されているが、このような
ガイド溝7は結果的に走行体4とレール1の間の摩擦を
増やすので必ずしも好ましくない。また、上記例では、
走行体4の自重により走行体4がレール1に押し付けら
れているが、通常はこの圧接力では不足であり、また、
この圧接力は負荷などに応じて適宜制御するのが好まし
い。そこで、走行体とレールの間に、走行体の姿勢をレ
ールに対して一定に保持するとともに、走行体をレール
に対して一定の圧力で押圧するための機構を付設するこ
とが考えられる。
この構造体Aの一例を第2図に示す。これは、走行体
4を取り囲む支持体11と、レール1の下面に沿って転動
する前後一対のローラ12を備えた車枠13と、上記支持体
11と車枠13とを弾性部材(コイルばね)14を介して連結
する連結部材15とからなっている。上記支持体11は、下
方が開口した箱体16の側壁17に、振動部材2の四壁に当
接して振動部材2の姿勢を支えるガイド腕18が設けられ
るとともに、箱体16の天板19からは振動部材2を上方か
ら押圧する押圧部材20が垂下して設けられた構成となっ
ており、走行体4を保護するとともに、走行体4をレー
ル1に対して一定の姿勢に保持し、かつレール1に沿っ
て移動自在に支持するようになっている。ガイド腕18の
先端にはボールベアリング(図示略)が埋設されて振動
部材2の振動に対する摩擦抵抗を軽減するようにしてい
る。また、連結部材15にはコイルばね14のばね受け21の
位置を調整するナット22が設けられ、これを回動してコ
イルばね14の付勢圧力を調整することにより、一定の圧
力で振動部材2の当接面5をレール2に押圧するように
している。
4を取り囲む支持体11と、レール1の下面に沿って転動
する前後一対のローラ12を備えた車枠13と、上記支持体
11と車枠13とを弾性部材(コイルばね)14を介して連結
する連結部材15とからなっている。上記支持体11は、下
方が開口した箱体16の側壁17に、振動部材2の四壁に当
接して振動部材2の姿勢を支えるガイド腕18が設けられ
るとともに、箱体16の天板19からは振動部材2を上方か
ら押圧する押圧部材20が垂下して設けられた構成となっ
ており、走行体4を保護するとともに、走行体4をレー
ル1に対して一定の姿勢に保持し、かつレール1に沿っ
て移動自在に支持するようになっている。ガイド腕18の
先端にはボールベアリング(図示略)が埋設されて振動
部材2の振動に対する摩擦抵抗を軽減するようにしてい
る。また、連結部材15にはコイルばね14のばね受け21の
位置を調整するナット22が設けられ、これを回動してコ
イルばね14の付勢圧力を調整することにより、一定の圧
力で振動部材2の当接面5をレール2に押圧するように
している。
以下、上記のように構成された超音波リニアモータの
作用について、主にFEM(有限要素法を用いたコンピュ
ータによるシミュレーション)の結果に基づいて説明す
る。
作用について、主にFEM(有限要素法を用いたコンピュ
ータによるシミュレーション)の結果に基づいて説明す
る。
第3図及び第4図は、縦振動素子3に振動部材2の共
振振動数に近い交番電圧を付与したときのシミュレーシ
ョンの結果を示すものである。
振振動数に近い交番電圧を付与したときのシミュレーシ
ョンの結果を示すものである。
縦振動素子3に共振振動数の交番電圧を印加すること
によって縦振動と撓み振動の合成された振動が励起され
る。振動成分を分解して考え、その概略を説明する。
によって縦振動と撓み振動の合成された振動が励起され
る。振動成分を分解して考え、その概略を説明する。
第3図(イ)ないし(ニ)はこの過程を示すもので、
図中細線は原形を示している。(イ)は縦振動素子3が
最も伸びた状態、(ロ)は(イ)の状態よりやや縮んだ
状態、(ハ)は原形よりやや縮んだ状態、(ニ)は最も
縮んだ状態であり、(ニ)から逆の過程で(イ)に戻
り、以下これを繰り返す。これにより、下端部は前後方
向と同時に縦方向に振動するので、下端部はその合成の
結果として、第4図に示すように楕円振動をする。
図中細線は原形を示している。(イ)は縦振動素子3が
最も伸びた状態、(ロ)は(イ)の状態よりやや縮んだ
状態、(ハ)は原形よりやや縮んだ状態、(ニ)は最も
縮んだ状態であり、(ニ)から逆の過程で(イ)に戻
り、以下これを繰り返す。これにより、下端部は前後方
向と同時に縦方向に振動するので、下端部はその合成の
結果として、第4図に示すように楕円振動をする。
この楕円振動は、縦振動及び撓み振動の位相差に応じ
て傾斜したものとなる。また、振動部材2の下端の位置
においてそれぞれ異なる振動をするとともに、縦振動素
子3の振動周波数によっても異なる形状となる。楕円は
その偏平度が、主に次の2点により決定される。
て傾斜したものとなる。また、振動部材2の下端の位置
においてそれぞれ異なる振動をするとともに、縦振動素
子3の振動周波数によっても異なる形状となる。楕円は
その偏平度が、主に次の2点により決定される。
縦振動と撓み振動の位相の差異 縦振動と撓み振動の振幅の差異 そして、これらの位相と振幅の差異は、振動部材2の
材質、寸法及び形状と、縦振動素子3自体の寸法、形
状、重量、材質及びその振動周波数などの条件により変
化する。
材質、寸法及び形状と、縦振動素子3自体の寸法、形
状、重量、材質及びその振動周波数などの条件により変
化する。
振動の周波数を変化させると、縦振動及び撓み振動の
モードが変わり、位相差が変化するので、楕円の向きを
変えることもできる。第5図は、振動周波数を82.0kHz
に設定したときのシミュレーション結果を示すもので、
92.7kHzのときとは逆の方向に進行することが分かる。
モードが変わり、位相差が変化するので、楕円の向きを
変えることもできる。第5図は、振動周波数を82.0kHz
に設定したときのシミュレーション結果を示すもので、
92.7kHzのときとは逆の方向に進行することが分かる。
振動部材2の材質については、弾性率が大きい程内部
摩耗によるエネルギー損失が少ないが、縦振動及び撓み
振動の変位は小さくなるので、総合的に最もエネルギー
効率のよい材質を選択する。また、寸法及び形状につい
ては、振動部材2の高さが大きく、断面が小さく、断面
が走行方向に直交する方向に偏平である程、撓み振動の
振幅が大きくなる。なお、振動の解析は振動部材と振動
素子とが一体となった構造でなされる。
摩耗によるエネルギー損失が少ないが、縦振動及び撓み
振動の変位は小さくなるので、総合的に最もエネルギー
効率のよい材質を選択する。また、寸法及び形状につい
ては、振動部材2の高さが大きく、断面が小さく、断面
が走行方向に直交する方向に偏平である程、撓み振動の
振幅が大きくなる。なお、振動の解析は振動部材と振動
素子とが一体となった構造でなされる。
(実施例) 第1図に示す実施例の縦振動素子3に、駆動電圧を12
Vとして、圧接力3kg、負荷0〜0.3kgとしたときの負荷
と速度の相関を第6図に示す。無負荷での最大速度は0.
4m/sec、最大推進力0.8kgであった。
Vとして、圧接力3kg、負荷0〜0.3kgとしたときの負荷
と速度の相関を第6図に示す。無負荷での最大速度は0.
4m/sec、最大推進力0.8kgであった。
なお、駆動電圧をピーク間で5.0Vとして、圧接力0.5k
gに設定したときに、振動周波数が90.0〜113.0kHzの範
囲で正方向(縦振動素子3の下面側の方向)へ走行し、
85.8〜87.3kHzの範囲において逆方向に走行した。この
実施例の共振振動数は、FEMによる解析結果では92.7kHz
であったが、実際に試作した物をインピーダンスアナラ
イザで測定した結果では94.7kHzであった。
gに設定したときに、振動周波数が90.0〜113.0kHzの範
囲で正方向(縦振動素子3の下面側の方向)へ走行し、
85.8〜87.3kHzの範囲において逆方向に走行した。この
実施例の共振振動数は、FEMによる解析結果では92.7kHz
であったが、実際に試作した物をインピーダンスアナラ
イザで測定した結果では94.7kHzであった。
なお、この発明の実施例は上記のものに限定されるも
のではなく、例えば、傾斜面の傾斜角度は45度に限られ
ず、これを適宜に設定することにより、振動の垂直成分
と水平成分の比率を変更することができる。また、振動
部材の断面形状は矩形である場合でも、隣接する辺の比
率を適宜に設定してよく、また矩形以外の形状にしても
よい。振動部材はその一部が柱状に形成されていればよ
く、例えば、第7図に示すように、柱状部25の上端に傾
斜部26が一体に形成された構成とし、傾斜部の上端に縦
振動素子3を取り付けてもよい。
のではなく、例えば、傾斜面の傾斜角度は45度に限られ
ず、これを適宜に設定することにより、振動の垂直成分
と水平成分の比率を変更することができる。また、振動
部材の断面形状は矩形である場合でも、隣接する辺の比
率を適宜に設定してよく、また矩形以外の形状にしても
よい。振動部材はその一部が柱状に形成されていればよ
く、例えば、第7図に示すように、柱状部25の上端に傾
斜部26が一体に形成された構成とし、傾斜部の上端に縦
振動素子3を取り付けてもよい。
[発明の効果] 以上詳述したように、この発明は、弾性体から柱状に
形成した振動部材に、この振動部材の軸線に対して斜め
に取り付けられて該振動部材の軸線に交差する方向に振
動する振動素子を設けて構成し、更に、上記振動部材の
一端に上記振動部材に対して軸線に交差する方向に相対
移動自在な被駆動体を当接させたものであり、1つの振
動素子の超音波振動を振動部材に伝達させ、振動部材に
その振動特性に応じた定在波振動を起こさせ、振動部材
の端部に楕円振動を励起させることにより、簡単な構成
でエネルギー効率の高い超音波リニアモータを提供する
ことができるという優れた効果を奏するものである。
形成した振動部材に、この振動部材の軸線に対して斜め
に取り付けられて該振動部材の軸線に交差する方向に振
動する振動素子を設けて構成し、更に、上記振動部材の
一端に上記振動部材に対して軸線に交差する方向に相対
移動自在な被駆動体を当接させたものであり、1つの振
動素子の超音波振動を振動部材に伝達させ、振動部材に
その振動特性に応じた定在波振動を起こさせ、振動部材
の端部に楕円振動を励起させることにより、簡単な構成
でエネルギー効率の高い超音波リニアモータを提供する
ことができるという優れた効果を奏するものである。
第1図はこの発明の一実施例を示す斜視図、第2図は他
の実施例を示す断面図、第3図ないし第5図はその振動
の過程をシミュレーションによって解析した結果を示す
図、第6図は実施例の超音波リニアモータの負荷と速度
の関係を示すグラフ、第7図はさらに他の実施例を示す
図、第8図ないし第10図は従来例を示す図である。 1……レール(被駆動体)、2……振動部材、3……縦
振動素子。
の実施例を示す断面図、第3図ないし第5図はその振動
の過程をシミュレーションによって解析した結果を示す
図、第6図は実施例の超音波リニアモータの負荷と速度
の関係を示すグラフ、第7図はさらに他の実施例を示す
図、第8図ないし第10図は従来例を示す図である。 1……レール(被駆動体)、2……振動部材、3……縦
振動素子。
Claims (3)
- 【請求項1】弾性体から柱状に形成した振動部材の一端
部に、この振動部材の軸線に対して斜めに取り付けられ
て該振動部材の軸線に交差する方向に振動する振動素子
を設け、該振動素子により前記振動部材の他端部に縦振
動及び撓み振動を起こさせることを特徴とする超音波リ
ニアモータ。 - 【請求項2】弾性体から柱状に形成した振動部材に、こ
の振動部材の軸線に対して斜めに取り付けられて該振動
部材の軸線に交差する方向に振動する振動素子を設け、
上記振動部材の一端に上記振動部材に対して軸線に交差
する方向に相対移動自在な被駆動体を当接させたことを
特徴とする超音波リニアモータ。 - 【請求項3】弾性体から柱状に形成した振動部材に、こ
の振動部材の軸線に対して斜めに取り付けられて該振動
部材の軸線に交差する方向に振動する振動素子を設け、
上記振動部材の一端に上記振動部材に対して軸線に交差
する方向に相対移動自在な被駆動体を当接させ、上記振
動素子の振動により上記振動部材に撓み振動と縦振動を
励起し、振動部材の被駆動体との当接面に撓み振動と縦
振動の合成による楕円振動をさせることを特徴とする超
音波リニアモータの駆動方法。
Priority Applications (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP63318254A JP2582145B2 (ja) | 1988-12-16 | 1988-12-16 | 超音波リニアモータ及びその駆動方法 |
GB8926830A GB2228627B (en) | 1988-12-16 | 1989-11-28 | Ultrasonic wave linear motor |
US07/639,396 US5216313A (en) | 1988-12-16 | 1991-01-10 | Ultrasonic wave linear motor |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP63318254A JP2582145B2 (ja) | 1988-12-16 | 1988-12-16 | 超音波リニアモータ及びその駆動方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH02164286A JPH02164286A (ja) | 1990-06-25 |
JP2582145B2 true JP2582145B2 (ja) | 1997-02-19 |
Family
ID=18097154
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP63318254A Expired - Fee Related JP2582145B2 (ja) | 1988-12-16 | 1988-12-16 | 超音波リニアモータ及びその駆動方法 |
Country Status (2)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2582145B2 (ja) |
GB (1) | GB2228627B (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP4943618B2 (ja) * | 2000-03-23 | 2012-05-30 | エリプテク・レゾナント・アクツアーター・アクチェンゲゼルシャフト | 振動モータ、並びにその製造および使用の方法 |
Family Cites Families (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
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EP0297574A3 (en) * | 1987-07-01 | 1990-06-20 | Hitachi, Ltd. | Actuator which drives a driven member by using piezo-electric elements |
DE3735623A1 (de) * | 1987-10-21 | 1989-05-03 | Philips Patentverwaltung | Elektrischer rotations- oder linearmotor, dessen laeufer mittels ultraschallschwingungen angetrieben wird |
GB2216732B (en) * | 1988-03-15 | 1992-08-12 | Alps Electric Co Ltd | Linear motors |
-
1988
- 1988-12-16 JP JP63318254A patent/JP2582145B2/ja not_active Expired - Fee Related
-
1989
- 1989-11-28 GB GB8926830A patent/GB2228627B/en not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
GB2228627B (en) | 1992-12-16 |
GB8926830D0 (en) | 1990-01-17 |
JPH02164286A (ja) | 1990-06-25 |
GB2228627A (en) | 1990-08-29 |
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