JP2580653B2 - 製紙用サイズ剤 - Google Patents
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- JP2580653B2 JP2580653B2 JP32652587A JP32652587A JP2580653B2 JP 2580653 B2 JP2580653 B2 JP 2580653B2 JP 32652587 A JP32652587 A JP 32652587A JP 32652587 A JP32652587 A JP 32652587A JP 2580653 B2 JP2580653 B2 JP 2580653B2
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- Japan
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- dimer
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- acid
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- D—TEXTILES; PAPER
- D21—PAPER-MAKING; PRODUCTION OF CELLULOSE
- D21H—PULP COMPOSITIONS; PREPARATION THEREOF NOT COVERED BY SUBCLASSES D21C OR D21D; IMPREGNATING OR COATING OF PAPER; TREATMENT OF FINISHED PAPER NOT COVERED BY CLASS B31 OR SUBCLASS D21G; PAPER NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
- D21H27/00—Special paper not otherwise provided for, e.g. made by multi-step processes
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- D—TEXTILES; PAPER
- D21—PAPER-MAKING; PRODUCTION OF CELLULOSE
- D21H—PULP COMPOSITIONS; PREPARATION THEREOF NOT COVERED BY SUBCLASSES D21C OR D21D; IMPREGNATING OR COATING OF PAPER; TREATMENT OF FINISHED PAPER NOT COVERED BY CLASS B31 OR SUBCLASS D21G; PAPER NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
- D21H17/00—Non-fibrous material added to the pulp, characterised by its constitution; Paper-impregnating material characterised by its constitution
- D21H17/03—Non-macromolecular organic compounds
- D21H17/05—Non-macromolecular organic compounds containing elements other than carbon and hydrogen only
- D21H17/17—Ketenes, e.g. ketene dimers
-
- D—TEXTILES; PAPER
- D21—PAPER-MAKING; PRODUCTION OF CELLULOSE
- D21H—PULP COMPOSITIONS; PREPARATION THEREOF NOT COVERED BY SUBCLASSES D21C OR D21D; IMPREGNATING OR COATING OF PAPER; TREATMENT OF FINISHED PAPER NOT COVERED BY CLASS B31 OR SUBCLASS D21G; PAPER NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
- D21H23/00—Processes or apparatus for adding material to the pulp or to the paper
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Description
【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は製紙用サイズ剤、特にサイズ効果を短時間の
うちに発現させうる製紙用サイズ剤に関するものであ
る。
うちに発現させうる製紙用サイズ剤に関するものであ
る。
製紙用サイズ剤としては、従来より、ロジン系などの
種々のものが用いられているが、最近では中性サイズ剤
として知られる脂肪酸を原料としたケテン二量体が特に
賞用されている。
種々のものが用いられているが、最近では中性サイズ剤
として知られる脂肪酸を原料としたケテン二量体が特に
賞用されている。
このケテン二量体は、脂肪酸を酸クロリド化し三級ア
ミンを加えて脱塩酸反応を行わせることにより得られ
る、分子内に2−オキセタノン構造の四員環を含む特異
な分子構造を有するものである。サイズ処理に際して
は、このケテン二量体を予め適宜の分散剤を用いて水に
乳化分散された乳化液とし、これを製紙用のパルプ液に
添加することによりパルプ繊維に均一に定着させるよう
にしている。
ミンを加えて脱塩酸反応を行わせることにより得られ
る、分子内に2−オキセタノン構造の四員環を含む特異
な分子構造を有するものである。サイズ処理に際して
は、このケテン二量体を予め適宜の分散剤を用いて水に
乳化分散された乳化液とし、これを製紙用のパルプ液に
添加することによりパルプ繊維に均一に定着させるよう
にしている。
上記の乳化液に関し、たとえば特開昭57−101095号公
報、特開昭57−112497号公報、特開昭57−139596号公
報、特開昭60−88196号公報、特開昭60−99097号公報、
特開昭60−104599号公報などには、ケテン二量体の原料
である樹脂酸の種類や分散剤の種類を選択することによ
り、乳化液の分散安定性やサイズ効果の向上を図ること
などが開示されている。
報、特開昭57−112497号公報、特開昭57−139596号公
報、特開昭60−88196号公報、特開昭60−99097号公報、
特開昭60−104599号公報などには、ケテン二量体の原料
である樹脂酸の種類や分散剤の種類を選択することによ
り、乳化液の分散安定性やサイズ効果の向上を図ること
などが開示されている。
〔発明が解決しようとする問題点〕 しかるに、この種のケテン二量体を用いた製紙用サイ
ズ剤は、サイズ処理の効果が速やかに発現されない、つ
まりサイズ効果の立ち上がりが悪いという欠点がある。
このため、製紙後数日間保存したうえでなければ出荷で
きない、塗工紙の場合抄紙後の塗工を連続的に行いにく
いなど、生産性や品質管理上などの多くの問題を招いて
いる。このことから、前記の各公報に開示のサイズ剤に
おいても、かかる問題を克服することを技術的課題のひ
とつとしているのである。
ズ剤は、サイズ処理の効果が速やかに発現されない、つ
まりサイズ効果の立ち上がりが悪いという欠点がある。
このため、製紙後数日間保存したうえでなければ出荷で
きない、塗工紙の場合抄紙後の塗工を連続的に行いにく
いなど、生産性や品質管理上などの多くの問題を招いて
いる。このことから、前記の各公報に開示のサイズ剤に
おいても、かかる問題を克服することを技術的課題のひ
とつとしているのである。
本発明は、このような事情に鑑み、分子内に2−オキ
セタノン構造の四員環を有する化合物として上記従来の
ケテン二量体とは異なるものを用いることにより、上記
の如き問題点のない、サイズ効果の立ち上がりの良好な
製紙用サイズ剤を得ることを目的としている。
セタノン構造の四員環を有する化合物として上記従来の
ケテン二量体とは異なるものを用いることにより、上記
の如き問題点のない、サイズ効果の立ち上がりの良好な
製紙用サイズ剤を得ることを目的としている。
本発明者らは、上記の目的を達成するために鋭検討し
た結果、分子内に2−オキセタノン構造の四員環を有す
る化合物として、ダイマー酸を原料として製造されたケ
テン多量体を用いることにより、サイズ効果の立ち上が
りの良好な製紙用サイズ剤が得られるものであることを
知り、本発明を完成するに至つた。
た結果、分子内に2−オキセタノン構造の四員環を有す
る化合物として、ダイマー酸を原料として製造されたケ
テン多量体を用いることにより、サイズ効果の立ち上が
りの良好な製紙用サイズ剤が得られるものであることを
知り、本発明を完成するに至つた。
すなわち、本発明は、ダイマー酸を原料として製造さ
れたケテン多量体と分散剤を有効成分として含有するこ
とを特徴とする製紙用サイズ剤に係るものである。
れたケテン多量体と分散剤を有効成分として含有するこ
とを特徴とする製紙用サイズ剤に係るものである。
本発明において原料として用いられるダイマー酸と
は、炭素数が通常16〜22の不飽和脂肪酸を白土などの触
媒を用いて熱重合させることにより得られるもので、こ
れには主成分としてのダイマー酸のほか、モノカルボン
酸およびトリマー酸などの高重合物も含まれている。
は、炭素数が通常16〜22の不飽和脂肪酸を白土などの触
媒を用いて熱重合させることにより得られるもので、こ
れには主成分としてのダイマー酸のほか、モノカルボン
酸およびトリマー酸などの高重合物も含まれている。
このようなダイマー酸は、市販品として容易に入手で
き、その例としては、ハリダイマー250、ハリダイマー3
00〔播磨化成工業(株)製〕;ユニダイム(UNIDYME)1
4、ユニダイム22〔ユニオンキヤンプ(株)製〕;エム
ポール(EMPOL)1014、エムポール1018、エムポール102
2(エメリー(株)製);バーサダイム216(ヘンケル
(株)製)などが挙げられる。なお、本発明では、これ
ら市販品の水素添加物を使用してもよい。
き、その例としては、ハリダイマー250、ハリダイマー3
00〔播磨化成工業(株)製〕;ユニダイム(UNIDYME)1
4、ユニダイム22〔ユニオンキヤンプ(株)製〕;エム
ポール(EMPOL)1014、エムポール1018、エムポール102
2(エメリー(株)製);バーサダイム216(ヘンケル
(株)製)などが挙げられる。なお、本発明では、これ
ら市販品の水素添加物を使用してもよい。
本発明のケテン多量体は、上記のダイマー酸を原料と
して用いる以外、従来公知の方法に準じて合成できる。
たとえば上記のダイマー酸の一種または二種以上を三塩
化リンやホスゲンなどを用いて酸クロリドにしたのち、
トリメチルアミン、トリエチルアミン、トリプロピルア
ミンなどの三級アミンを用いて脱塩酸反応を行うことに
より、本発明のケテン多量体を得ることができる。
して用いる以外、従来公知の方法に準じて合成できる。
たとえば上記のダイマー酸の一種または二種以上を三塩
化リンやホスゲンなどを用いて酸クロリドにしたのち、
トリメチルアミン、トリエチルアミン、トリプロピルア
ミンなどの三級アミンを用いて脱塩酸反応を行うことに
より、本発明のケテン多量体を得ることができる。
得られるケテン多量体は、原料であるダイマー酸が既
述のとおりモノカルボン酸やトリマー酸などを含む混合
物からなり、かつ主成分であるダイマー酸が1分子内に
2個のカルボキシル基を含んでいることから、従来の脂
肪酸を原料として製造されるケテン二量体とは異なつ
て、2−オキセタノン構造の四員環を1分子内に1個ま
たは2個含むケテン二量体を主体とし、さらに上記四員
環を2個またはそれ以上含むケテン三重体などの各種多
量体を含む構成となつており、これが本発明の目的とす
るサイズ効果の立ち上がりの改良に好結果をもたらして
いるものと思われる。
述のとおりモノカルボン酸やトリマー酸などを含む混合
物からなり、かつ主成分であるダイマー酸が1分子内に
2個のカルボキシル基を含んでいることから、従来の脂
肪酸を原料として製造されるケテン二量体とは異なつ
て、2−オキセタノン構造の四員環を1分子内に1個ま
たは2個含むケテン二量体を主体とし、さらに上記四員
環を2個またはそれ以上含むケテン三重体などの各種多
量体を含む構成となつており、これが本発明の目的とす
るサイズ効果の立ち上がりの改良に好結果をもたらして
いるものと思われる。
このようなケテン多量体の合成に際し、原料成分とし
てダイマー酸とともに炭素数が4〜30の脂肪酸を併用
し、両者の混合物を酸クロリド化したのち、三級アミン
により脱塩酸反応を行うようにしてもよい。この場合、
ダイマー酸と上記脂肪酸との混合比率は、両者の合計量
中ダイマー酸が1重量%以上、好ましくは10重量%以上
となるようにするのがよい。ダイマー酸が少なくなりす
ぎると本発明の効果が損なわれるため、好ましくない。
てダイマー酸とともに炭素数が4〜30の脂肪酸を併用
し、両者の混合物を酸クロリド化したのち、三級アミン
により脱塩酸反応を行うようにしてもよい。この場合、
ダイマー酸と上記脂肪酸との混合比率は、両者の合計量
中ダイマー酸が1重量%以上、好ましくは10重量%以上
となるようにするのがよい。ダイマー酸が少なくなりす
ぎると本発明の効果が損なわれるため、好ましくない。
また、ダイマー酸のケテン多量体と上記同様の脂肪酸
のケテン二量体とを別々に合成したのち、両者を混合し
て用いてもよい。この場合の混合比率は、両者の合計量
中ダイマー酸のケテン多量体が1重量%以上、好ましく
は10重量%以上となるようにするのがよい。ダイマー酸
のケテン多量体が少なくなりすぎると上記同様の問題を
生じるため、やはり好ましくない。
のケテン二量体とを別々に合成したのち、両者を混合し
て用いてもよい。この場合の混合比率は、両者の合計量
中ダイマー酸のケテン多量体が1重量%以上、好ましく
は10重量%以上となるようにするのがよい。ダイマー酸
のケテン多量体が少なくなりすぎると上記同様の問題を
生じるため、やはり好ましくない。
本発明においては、上記のケテン多量体とともに、こ
のケテン多量体を水に乳化分散させるための分散剤が用
いられる。この分散剤としては、ケテン多量体と反応し
たり、サイズ効果に悪影響を与えないものならなんでも
よいが、通常はパルプ繊維への吸着性を考慮して、カチ
オン性の分散剤を用いるのが好ましい。
のケテン多量体を水に乳化分散させるための分散剤が用
いられる。この分散剤としては、ケテン多量体と反応し
たり、サイズ効果に悪影響を与えないものならなんでも
よいが、通常はパルプ繊維への吸着性を考慮して、カチ
オン性の分散剤を用いるのが好ましい。
このカチオン性の分散剤としては、前記従来のケテン
二量体に対し好適なものとして知られる各種の分散剤を
いずれも使用でき、その代表的な例として、つぎのイ〜
ホの分散剤を挙げることができる。
二量体に対し好適なものとして知られる各種の分散剤を
いずれも使用でき、その代表的な例として、つぎのイ〜
ホの分散剤を挙げることができる。
イ)コーンや馬鈴薯を原料とした澱粉を2−ジエチルア
ミノエチルクロリドや2・3−エポキシプロピルトリメ
チルアンモニウムクロリドなどを用いて三級化または四
級化したカチオン澱粉。
ミノエチルクロリドや2・3−エポキシプロピルトリメ
チルアンモニウムクロリドなどを用いて三級化または四
級化したカチオン澱粉。
ロ)水溶性長鎖アミノポリアミドとエピハロヒドリンと
の反応生成物。
の反応生成物。
ハ)ジアルキルアミノアルキル(メタ)アクリレートの
ホモポリマーまたはこれとアクリルアミドとのコポリマ
ーのアルキルハライドによる四級化物。
ホモポリマーまたはこれとアクリルアミドとのコポリマ
ーのアルキルハライドによる四級化物。
ニ)塩化ジメチルアリルアンモニウムのホモポリマーま
たはこれとスチレンとのコポリマーや、これらのエピハ
ロヒドリン変性物。
たはこれとスチレンとのコポリマーや、これらのエピハ
ロヒドリン変性物。
ホ)ジエチレントリアミンの如き1分子内に2個以上の
一級アミノ基と1個以上の二級または三級アミノ基とを
有するポリアミンと、ジシアンジアミドまたはシアナミ
ドを縮合させたのち、これにエピハロヒドリンを反応さ
せた反応生成物。
一級アミノ基と1個以上の二級または三級アミノ基とを
有するポリアミンと、ジシアンジアミドまたはシアナミ
ドを縮合させたのち、これにエピハロヒドリンを反応さ
せた反応生成物。
これらの分散剤の使用量は、ケテン多量体との合計量
中通常1〜50重量%、好ましくは5〜30重量%とするの
がよい。この使用量が少なくなりすぎると充分な分散効
果が得られず、またあまりに多くなりすぎてもサイズ効
果を損なうおそれがあり、いずれも好ましくない。
中通常1〜50重量%、好ましくは5〜30重量%とするの
がよい。この使用量が少なくなりすぎると充分な分散効
果が得られず、またあまりに多くなりすぎてもサイズ効
果を損なうおそれがあり、いずれも好ましくない。
本発明の製紙用サイズ剤は、上記のケテン多量体と分
散剤とを必須成分とし、通常は前記従来のケテン二量体
の場合と同様に、ケテン多量体を分散剤によつて予め水
に乳化分散させた乳化液として使用に供される。この乳
化液には、必要に応じて分散助剤として種々の界面活性
剤や高分子系分散剤などを添加してもよい。このような
乳化液の有効成分(上記の全構成成分)の濃度は通常10
〜40重量%程度である。
散剤とを必須成分とし、通常は前記従来のケテン二量体
の場合と同様に、ケテン多量体を分散剤によつて予め水
に乳化分散させた乳化液として使用に供される。この乳
化液には、必要に応じて分散助剤として種々の界面活性
剤や高分子系分散剤などを添加してもよい。このような
乳化液の有効成分(上記の全構成成分)の濃度は通常10
〜40重量%程度である。
本発明の製紙用サイズ剤を用いてサイズ処理するに
は、たとえばパルプ繊維を含む製紙用のパルプ液に前記
乳化液からなるサイズ剤を添加したうえで、常法により
抄紙すればよい。このときのサイズ剤の使用量は、パル
プに対して前記有効成分が通常0.05〜0.5重量%となる
ような割合とすればよい。
は、たとえばパルプ繊維を含む製紙用のパルプ液に前記
乳化液からなるサイズ剤を添加したうえで、常法により
抄紙すればよい。このときのサイズ剤の使用量は、パル
プに対して前記有効成分が通常0.05〜0.5重量%となる
ような割合とすればよい。
なお、サイズ処理に際し、上記サイズ剤のパルプ繊維
への定着性を良くするために、パルプ液中に従来用いら
れているのと同様の定着剤、たとえばカチオン澱粉、カ
チオン化セルロース、ポリアミド−エビハロヒドリン系
ポリマー、ポリエチレンイミン、ポリビニルピリジンま
たはその四級化物、ポリジメチルアミノエチルメタクリ
レートまたはその四級化物、あるいはこれらカチオン性
モノマーとアクリルアミドとの共重合物などを添加でき
ることはいうまでもない。
への定着性を良くするために、パルプ液中に従来用いら
れているのと同様の定着剤、たとえばカチオン澱粉、カ
チオン化セルロース、ポリアミド−エビハロヒドリン系
ポリマー、ポリエチレンイミン、ポリビニルピリジンま
たはその四級化物、ポリジメチルアミノエチルメタクリ
レートまたはその四級化物、あるいはこれらカチオン性
モノマーとアクリルアミドとの共重合物などを添加でき
ることはいうまでもない。
以上のように、本発明の製紙用サイズ剤は、ダイマー
酸を原料として製造されたケテン多量体を有効成分のひ
とつとして用いていることにより、サイズ効果の立ち上
がりが良好で、サイズ処理後短時間のうちに実用的なサ
イズ効果を発現させることができるから、前記従来の如
き生産性や品質管理上などの問題を回避することができ
る。
酸を原料として製造されたケテン多量体を有効成分のひ
とつとして用いていることにより、サイズ効果の立ち上
がりが良好で、サイズ処理後短時間のうちに実用的なサ
イズ効果を発現させることができるから、前記従来の如
き生産性や品質管理上などの問題を回避することができ
る。
つぎに、本発明の実施例を記載してより具体的に説明
する。なお、以下において%とあるは重量%を意味す
る。
する。なお、以下において%とあるは重量%を意味す
る。
実施例1〜7 第1表に示す7種のケテン多量体と分散剤A〜Dとを
所定重量比で組み合わせ、これらを両者の合計濃度が20
重量%(サイズ処理時の使用濃度)となるように水に添
加し乳化分散させて、本発明の7種の製紙用サイズ剤を
調製した。
所定重量比で組み合わせ、これらを両者の合計濃度が20
重量%(サイズ処理時の使用濃度)となるように水に添
加し乳化分散させて、本発明の7種の製紙用サイズ剤を
調製した。
なお、第1表に示すケテン多量体のうち、実施例1の
ハリダイマー250のケテン多量体は下記の方法で合成し
た。また、実施例3〜7の各ケテン多量体は原料成分の
種類を変えた以外は上記と同様にして合成した。実施例
2では上記同様にして合成したケテン多量体と脂肪酸の
ケテン二量体との混合物を使用した。また、第1表に示
す分散剤A〜Dは下記の市販品または合成品を使用し
た。
ハリダイマー250のケテン多量体は下記の方法で合成し
た。また、実施例3〜7の各ケテン多量体は原料成分の
種類を変えた以外は上記と同様にして合成した。実施例
2では上記同様にして合成したケテン多量体と脂肪酸の
ケテン二量体との混合物を使用した。また、第1表に示
す分散剤A〜Dは下記の市販品または合成品を使用し
た。
<ハリダイマー2500のケテン多量体> 1の四つ口フラスコに、ハリダイマー250(酸価19
5)575gを入れ、温度を50〜60℃に調整しながら三塩化
リンを115g(ダイマー酸のカルボキシル基1個に対して
塩素が1.25倍当量)滴下し、そのまま撹拌して1時間熱
成した。その後、撹拌を止め、加温も止めて、3時間静
置したのち、上層のダイマー酸クロリド550gを得た。
5)575gを入れ、温度を50〜60℃に調整しながら三塩化
リンを115g(ダイマー酸のカルボキシル基1個に対して
塩素が1.25倍当量)滴下し、そのまま撹拌して1時間熱
成した。その後、撹拌を止め、加温も止めて、3時間静
置したのち、上層のダイマー酸クロリド550gを得た。
つぎに、3の四つ口フラスコに、上記のダイマー酸
クロリド500gとトルエン1,000gを入れ、冷却しつつ20〜
25℃でトリエチルアミン182g(ダイマー酸クロリドに対
して2.2倍当量)とトルエン500gとの混合物を2.5時間か
けて滴下したのち、35℃に昇温してさらに2.5時間熟成
した。
クロリド500gとトルエン1,000gを入れ、冷却しつつ20〜
25℃でトリエチルアミン182g(ダイマー酸クロリドに対
して2.2倍当量)とトルエン500gとの混合物を2.5時間か
けて滴下したのち、35℃に昇温してさらに2.5時間熟成
した。
つぎに、50℃に昇温して塩化水素6.5gを含む50℃の希
塩酸水溶液400gを加え、10分間撹拌後1時間静置し、下
層のトリエチルアミン塩酸塩水溶液を分離した。上層の
トルエン溶液からトルエンを留去してダイマー酸のケテ
ン多量体430gを得た。
塩酸水溶液400gを加え、10分間撹拌後1時間静置し、下
層のトリエチルアミン塩酸塩水溶液を分離した。上層の
トルエン溶液からトルエンを留去してダイマー酸のケテ
ン多量体430gを得た。
<分散剤A> カチオン澱粉;王子ナシヨナル(株)製の商品名CATO
15 <分散剤B> ジエチルトリアミン1モルとジシアンジアミド1モル
との縮合物にエピクロルヒドリンを1.2モル反応させた
反応物 <分散剤C> アクリルアミドとメタクリル酸2−ジエチルアミノエ
チルとの重量比7:3のコポリマー <分散剤D> カチオン澱粉(分散剤Aのものと同じ)とリグニンス
ルホン酸との重量比10:1の混合物 比較例1〜3 第1表に示す3種のケテン二量体と分散剤C,Dとを所
定重量比で組み合わせ使用した以外は、実施例1〜7と
同様にして3種の製紙用サイズ剤を調製した。
15 <分散剤B> ジエチルトリアミン1モルとジシアンジアミド1モル
との縮合物にエピクロルヒドリンを1.2モル反応させた
反応物 <分散剤C> アクリルアミドとメタクリル酸2−ジエチルアミノエ
チルとの重量比7:3のコポリマー <分散剤D> カチオン澱粉(分散剤Aのものと同じ)とリグニンス
ルホン酸との重量比10:1の混合物 比較例1〜3 第1表に示す3種のケテン二量体と分散剤C,Dとを所
定重量比で組み合わせ使用した以外は、実施例1〜7と
同様にして3種の製紙用サイズ剤を調製した。
以上の実施例1〜7および比較例1〜3の各製紙用サ
イズ剤を用いて、以下の方法でサイズ効果試験を行つ
た。その結果は、後記の第2表に示されるとおりであつ
た。
イズ剤を用いて、以下の方法でサイズ効果試験を行つ
た。その結果は、後記の第2表に示されるとおりであつ
た。
<サイズ効果試験> 供試パルプとしてLBKP(カナデイアン・スタンダード
・フリーネス380ml)を用い、また定着剤としてカチオ
ン澱粉(市販品)をパルプに対し0.2%使用し、各サイ
ズ剤の添加量(有効成分)をパルプに対し0.1%とし
て、以下の条件で抄造した。得られた抄紙につき、ステ
キヒト法(JIS P−8122)により、抄紙直後と1日後
のサイズ度(秒)を調べた。
・フリーネス380ml)を用い、また定着剤としてカチオ
ン澱粉(市販品)をパルプに対し0.2%使用し、各サイ
ズ剤の添加量(有効成分)をパルプに対し0.1%とし
て、以下の条件で抄造した。得られた抄紙につき、ステ
キヒト法(JIS P−8122)により、抄紙直後と1日後
のサイズ度(秒)を調べた。
秒造:タツピー丸型手抄き機 プレス:3.5kg/cm2×5分間 乾燥:回転式ドライヤー、100℃×90秒間 秤量:60g/m2 上記の第2表から、比較例1〜3の製紙用サイズ剤
は、サイズ効果の立ち上がりが悪く、最終的なサイズ度
も低いが、実施例1〜7の本発明の製紙用サイズ剤は、
サイズ効果の立ち上がりが良好で、最終的なサイズ度も
上記比較例のものに比しはるかにすぐれていることが判
る。
は、サイズ効果の立ち上がりが悪く、最終的なサイズ度
も低いが、実施例1〜7の本発明の製紙用サイズ剤は、
サイズ効果の立ち上がりが良好で、最終的なサイズ度も
上記比較例のものに比しはるかにすぐれていることが判
る。
Claims (1)
- 【請求項1】ダイマー酸を原料として製造されたケテン
多量体と分散剤を有効成分として含有することを特徴と
する製紙用サイズ剤。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP32652587A JP2580653B2 (ja) | 1987-12-23 | 1987-12-23 | 製紙用サイズ剤 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP32652587A JP2580653B2 (ja) | 1987-12-23 | 1987-12-23 | 製紙用サイズ剤 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH01168991A JPH01168991A (ja) | 1989-07-04 |
JP2580653B2 true JP2580653B2 (ja) | 1997-02-12 |
Family
ID=18188804
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP32652587A Expired - Fee Related JP2580653B2 (ja) | 1987-12-23 | 1987-12-23 | 製紙用サイズ剤 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2580653B2 (ja) |
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