JPH0577797B2 - - Google Patents
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- JPH0577797B2 JPH0577797B2 JP61172504A JP17250486A JPH0577797B2 JP H0577797 B2 JPH0577797 B2 JP H0577797B2 JP 61172504 A JP61172504 A JP 61172504A JP 17250486 A JP17250486 A JP 17250486A JP H0577797 B2 JPH0577797 B2 JP H0577797B2
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- D—TEXTILES; PAPER
- D21—PAPER-MAKING; PRODUCTION OF CELLULOSE
- D21H—PULP COMPOSITIONS; PREPARATION THEREOF NOT COVERED BY SUBCLASSES D21C OR D21D; IMPREGNATING OR COATING OF PAPER; TREATMENT OF FINISHED PAPER NOT COVERED BY CLASS B31 OR SUBCLASS D21G; PAPER NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
- D21H17/00—Non-fibrous material added to the pulp, characterised by its constitution; Paper-impregnating material characterised by its constitution
- D21H17/20—Macromolecular organic compounds
- D21H17/21—Macromolecular organic compounds of natural origin; Derivatives thereof
- D21H17/24—Polysaccharides
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- D21—PAPER-MAKING; PRODUCTION OF CELLULOSE
- D21H—PULP COMPOSITIONS; PREPARATION THEREOF NOT COVERED BY SUBCLASSES D21C OR D21D; IMPREGNATING OR COATING OF PAPER; TREATMENT OF FINISHED PAPER NOT COVERED BY CLASS B31 OR SUBCLASS D21G; PAPER NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
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- D21H17/03—Non-macromolecular organic compounds
- D21H17/05—Non-macromolecular organic compounds containing elements other than carbon and hydrogen only
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- D21H17/15—Polycarboxylic acids, e.g. maleic acid
- D21H17/16—Addition products thereof with hydrocarbons
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- D21H—PULP COMPOSITIONS; PREPARATION THEREOF NOT COVERED BY SUBCLASSES D21C OR D21D; IMPREGNATING OR COATING OF PAPER; TREATMENT OF FINISHED PAPER NOT COVERED BY CLASS B31 OR SUBCLASS D21G; PAPER NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
- D21H23/00—Processes or apparatus for adding material to the pulp or to the paper
- D21H23/76—Processes or apparatus for adding material to the pulp or to the paper characterised by choice of auxiliary compounds which are added separately from at least one other compound, e.g. to improve the incorporation of the latter or to obtain an enhanced combined effect
- D21H23/765—Addition of all compounds to the pulp
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- Paper (AREA)
- Macromolecular Compounds Obtained By Forming Nitrogen-Containing Linkages In General (AREA)
Description
[産業上の利用分野]
本発明は置換コハク酸無水物をサイズ剤として
使用する製紙方法に関するものであり、置換コハ
ク酸無水物によつて発揮されるサイズ効果が良好
で、しかもパルプスラリー中における微細繊維や
填料の歩留りの高い製紙方法を提供するものであ
る。 [従来の技術] 置換コハク酸無水物をサイズ剤として使用する
製紙方法は周知であり、置換コハク酸無水物を適
当な分散剤を利用して水中に分散させた水性分散
液をパルプスラリー中に添加することによりサイ
ジング処理を施す方法が一般的な方法である。然
して、前記置換コハク酸無水物の水性分散液を得
る際の分散剤として、カチオン性澱粉(特公昭39
−2305号公報、特開昭58−197397号公報)、カチ
オン性あるいは両性の合成高分子物質(特開昭58
−45730号公報、特開昭58−120897号公報)、種々
の界面活性物質(特公昭53−36044号公報、特開
昭58−87397号公報、特開昭58−220897号公報、
特開昭59−47498号公報、特開昭59−187696号公
報、特開昭60−28598号公報)等を使用する方法
が公知である。 他方、パルプスラリーを抄造する製紙方法にお
いてパルプスラリー中の微細繊維や填料の歩留り
を向上させるための歩留り向上剤を前記パルプス
ラリー中に添加することがしばしば実施されてお
り、例えば、カチオン性澱粉、カチオン性ポリア
クリルアミド、ポリエチレンイミン、ポリアミド
ポリアミン等のカチオン性高分子物質が一般的な
歩留り向上剤として周知であるが、最近、カチオ
ン性澱粉あるいはカチオン性もしくは両性のグア
ーガムとコロイド状ケイ酸とを併用することによ
つて前記パルプスラリー中の微細繊維や填料の歩
留りを顕著に向上させる製紙方法が提案された
(特開昭57−51900号公報、昭和58年公表特許第
502004号公報)。 [発明が解決しようとする問題点] 本発明者らは、抄造工程に付されるパルプスラ
リー中にコロイド状ケイ酸を添加することによつ
て得られるパルプスラリー中の微細繊維や填料の
歩留り向上の作用、効果について検討したとこ
ろ、パルプスラリー中に置換コハク酸無水物の水
性分散液を添加してサイジングした後にコロイド
状ケイ酸を添加した場合には、抄造工程における
パルプスラリー中の微細繊維や填料の歩留りが大
幅に向上されることが確認されたが、得られた成
紙のサイズ効果がコロイド状ケイ酸を添加しない
場合に比較して遥かに劣るということを見い出し
た。すなわち、本発明者らは、置換コハク酸無水
物を製紙用サイズ剤として使用する製紙方法にお
いては、パルプスラリーの微細繊維や填料の歩留
り向上剤としてコロイド状ケイ酸を添加すること
は前記置換コハク酸無水物のサイズ効果を低下さ
せるものであり、このコロイド状ケイ酸による置
換コハク酸無水物のサイズ性能の低下作用は、パ
ルプスラリー中に置換コハク酸無水物の水性分散
液を添加する工程と、その後のコロイド状ケイ酸
を添加する工程とが接近している場合ほど高くな
り、これらの二者のパルプスラリー中に添加する
順序を逆にした場合には比較的低く抑えられるも
のの完全になくすことはできなく、しかもコロイ
ド状ケイ酸による置換コハク酸無水物のサイズ性
能の低下作用が低く抑えられる場合には、コロイ
ド状ケイ酸によるパルプスラリー中の微細繊維や
填料の歩留り向上作用も低下し、かつ、パルプス
ラリーの水性が低下する等の別の問題が現出さ
れることを見い出した。 [問題点を解決するための手段] 本発明の製紙方法は、置換コハク酸無水物をサ
イズ剤として使用するとともに、該置換コハク酸
無水物からなるサイズ剤を含有するパルプスラリ
ー中にコロイド状ケイ酸を添加して抄造工程時に
おけるパルプスラリー中の微細繊維や填料の歩留
りの向上をはかる製紙方法において、前記置換コ
ハク酸無水物からなるサイズ剤の添加を、0.3重
量%以上の塩基性窒素を含有しているカチオン性
タピオカ澱粉が添加、混合されている置換コハク
酸無水物の水性分散液、すなわち、0.3重量%以
上の塩基性窒素を含有しているカチオン性タピオ
カ澱粉の存在によつて置換コハク酸無水物の水性
分散液中の前記置換コハク酸無水物が安定化され
ている置換コハク酸無水物の水性分散液を添加す
ることによつて実施するもので、コロイド状ケイ
酸による置換コハク酸無水物のサイズ性能の低下
作用を抑えると同時に、コロイド状ケイ酸による
パルプスラリー中の微細繊維や填料の歩留り向上
作用の低下を無くする製紙方法を提供し得たもの
である。 前記構成からなる本発明の製紙方法においてサ
イズ剤として使用される置換コハク酸無水物とし
ては従来サイズ剤として公知の置換コハク酸無水
物のいずれもが使用できるが、具体的には炭素数
8以上好ましくは12〜36の疎水性炭化水素基、例
えばアルキル基またはアルケニル基等を有する置
換コハク酸無水物が使用される。この置換コハク
酸無水物は、一般的には、対応する数の炭素数を
有するα−オレフイン、内部オレフインあるいは
これらの混合物等のオレフイン類と無水マレイン
酸との付加反応により容易に製造し得るものであ
る。 置換コハク酸無水物の水性分散液中の前記置換
コハク酸無水物を安定化させるために使用される
カチオン性タピオカ澱粉は、第1級、第2級、第
3級アミン基と第4級アンモニウム基との中から
選択される1種以上の塩基性窒素0.3重量%以上
を含有するカチオン性タピオカ澱粉であり、特に
前記塩基性窒素原子が第4級アンモニウム基によ
る窒素原子である場合にはその効果が最も大き
い。なお、カチオン性タピオカ澱粉における塩基
性窒素の量が0.3重量%未満のものや、あるいは
タピオカ澱粉以外のカチオン性澱粉類例えば小麦
澱粉、馬鈴薯澱粉等から得られるカチオン性澱粉
では、前述のコロイド状ケイ酸による置換コハク
酸無水物のサイズ性能の低下作用を抑制すること
が不十分であつたり、あるいは抑制することが不
可能である。しかしながら、置換コハク酸無水物
の水性分散液中に前述の0.3重量%以上の塩基性
窒素を含有しているカチオン性タピオカ澱粉が混
合されている置換コハク酸無水物の水性分散液中
に別種のカチオン性澱粉類をはじめ、カチオン性
あるいは両性の合成高分子物質、界面活性剤等の
分散剤が添加されていても、何ら、前記カチオン
性タピオカ澱粉による作用が低下するものではな
いので、前記置換コハク酸無水物の水性分散液中
には前記カチオン性タピオカ澱粉とその他の分散
剤とを併用させ得ることは勿論である。 置換コハク酸無水物の水性分散液中における置
換コハク酸無水物と前記カチオン性タピオカ澱粉
との割合は、置換コハク酸無水物1重量部に対し
てカチオン性タピオカ澱粉0.5〜50重量部好まし
くは1〜5重量部程度であり、置換コハク酸無水
物とカチオン性タピオカ澱粉との両者を含有して
いる水性分散液は、カチオン性タピオカ澱粉の水
溶液中に置換コハク酸無水物の微細粒子が分散さ
れ、安定化されているものである。この置換コハ
ク酸無水物とカチオン性タピオカ澱粉との両者を
含有している水性分散液は、カチオン性タピオカ
澱粉が予め溶解されている水溶液中に置換コハク
酸無水物または置換コハク酸無水物と界面活性剤
との予備混合物を混合し、必要に応じて撹拌、均
質化することにより容易に得られるものである。 本発明の製紙方法で使用されるコロイド状ケイ
酸は、その粒子径が50mμ以下のもの特に20mμ
以下のものが好適であり、例えば、商品名スノー
テツクス[日産化学工業(株)製]からなる市販品は
その粒子径がいずれも50mμ以下のコロイド状ケ
イ酸であり、好適に使用し得るものである。 本発明の製紙方法で使用するパルプスラリー
は、該パルプスラリー中のパルプ乾燥重量に対し
て、置換コハク酸無水物が0.03〜3重量%、コロ
イド状ケイ酸がSiO2重量で0.01〜1重量%程度含
有されているものが好適であるが、通常、前記置
換コハク酸無水物とコロイド状ケイ酸とに加えて
その他の一般的な製紙用添加剤が適宜添加されて
いるパルプスラリーが使用されるものであること
は勿論である。 以上の通りの構成からなる本発明の製紙方法
は、パルプの種類の如何を問わずパルプスラリー
を抄造することからなる全ての製紙方法に適用し
得るものであるが、特に炭酸カルシウムからなる
填料が添加される所謂中性もしくはアルカリ性の
製紙方法の場合により顕著な作用、効果が得られ
るものである。 [実施例] 以下本発明の製紙方法の具体的な構成を実施例
を以つて説明し、併せ、得られる効果について説
明する。 実施例 1 (1) 置換コハク酸無水物の水性分散液の調製 第4級塩基性窒素含有量0.31重量%のカチオ
ン性タピオカ澱粉の5重量%水溶液100重量部
に、アルケニル置換コハク酸無水物(アルケニ
ル置換基の炭素数15〜18の混合物)(以下
「ASA」と略記する)95重量%とポリオキシエ
チレンノニルフエニルエーテルリン酸エステル
(ポリオキシエチレン基中のオキシエチレン単
位9モル)5重量%との予備混合物2.5重量部
を加え、これをホモミキサー(特殊機化工業株
式会社製HV−M型)にセツトして100Vで2
分間の撹拌、乳化を行ない、得られた乳化物を
第4級塩基性窒素含有量0.31重量%の前記カチ
オン性タピオカ澱粉の2重量%水溶液で希釈
し、ASA含有量0.5重量%の水性分散液を得
た。 (2) 製紙方法 叩解済パルプ(L−BKP:叩解度C.S.F.360
c.c.)の1%水性スラリーに、硫酸バンド0.1重
量%(対パルプ乾燥重量:以下同じ)と重質炭
酸カルシウム30重量%とを添加して混合したの
ち、前記(1)項で得られた置換コハク酸無水物の
水性分散液を該水性分散液のASA0.15重量%
相当量を添加して十分に混合、分散させた。次
いで、コロイド状ケイ酸[スノーテツクスS、
粒子径7〜9mμ:日産化学工業(株)製]0.1重
量%(SiO2換算)を添加し、TAPPIスタンダ
ードシートマシンにより常法通り抄紙して米秤
量80g/m2の手抄紙を得た。 比較例 1 実施例1の(2)項におけるコロイド状ケイ酸の添
加を省略する以外は全て実施例1と同様の手順を
繰り返して比較のための手抄紙を得た。 実施例 2 実施例1の(1)項におけるカチオン性タピオカ澱
粉の使用に代えて第4級塩基性窒素含有量0.42重
量%のカチオン性タピオカ澱粉を使用する以外は
全て実施例1と同様の手順を繰り返して手抄紙を
得た。 比較例 2 実施例2におけるコロイド状ケイ酸の添加を省
略する以外は全て実施例2と同様に操作して比較
のための手抄紙を得た。 比較例 3 実施例1の(1)項におけるカチオン性タピオカ澱
粉の使用に代えて第4級塩基性窒素含有量0.22重
量%のカチオン性タピオカ澱粉を使用し、かつ、
(2)項におけるコロイド状ケイ酸の添加を省略する
以外は全て実施例1と同様にして操作し、比較の
ための手抄紙を得た。 比較例 4 実施例1の(1)項におけるカチオン性タピオカ澱
粉の使用に代えて第4級塩基性窒素含有量0.22重
量%のカチオン性タピオカ澱粉を使用する以外は
全て実施例1と同様にして操作し、比較のための
手抄紙を得た。 比較例 5 実施例1の(1)項におけるカチオン性タピオカ澱
粉の使用に代えて第4級塩基性窒素含有量0.35重
量%のカチオン性馬鈴薯澱粉を使用し、かつ、(2)
項におけるコロイド状ケイ酸の添加を省略する以
外は全て実施例1と同様にして操作し、比較のた
めの手抄紙を得た。 比較例 6 実施例1の(1)項におけるカチオン性タピオカ澱
粉の使用に代えて第4級塩基性窒素含有量0.35重
量%のカチオン性馬鈴薯澱粉を使用する以外は全
て実施例1と同様にして操作し、比較のための手
抄紙を得た。 比較例 7 実施例1の(1)項におけるカチオン性タピオカ澱
粉の使用に代えて第4級塩基性窒素含有量0.34重
量%のカチオン性トウモロコシ澱粉を使用し、か
つ、(2)項におけるコロイド状ケイ酸の添加を省略
する以外は全て実施例1と同様にして操作し、比
較のための手抄紙を得た。 比較例 8 実施例1の(1)項におけるカチオン性タピオカ澱
粉の使用に代えて第4級塩基性窒素含有量0.34重
量%のカチオン性トウモロコシ澱粉を使用する以
外は全て実施例1と同様にして操作し、比較のた
めの手抄紙を得た。 比較例 9 実施例1の(1)項におけるカチオン性タピオカ澱
粉の使用に代えて第4級塩基性窒素含有量0.35重
量%のカチオン性甘薯澱粉を使用し、かつ、(2)項
におけるコロイド状ケイ酸の添加を省略する以外
は全て実施例1と同様にして操作し、比較のため
の手抄紙を得た。 比較例 10 実施例1の(1)項におけるカチオン性タピオカ澱
粉の使用に代えて第4級塩基性窒素含有量0.35重
量%のカチオン甘薯澱粉を使用する以外は全て実
施例1と同様にして操作し、比較のための手抄紙
を得た。 以上の各実施例および比較例において使用した
ASA水性分散液におけるASAの分散粒子径、各
得られた手抄紙のステキヒトサイズ度(JIS P−
8122による)、ステキヒトサイズ度維持率、およ
び手抄紙中の炭酸カルシウムの歩留りを第1表に
表示する。 なお、前記ステキヒトサイズ度維持率は、コロ
イド状ケイ酸がパルプスラリー中に添加されてい
るか否かのみにおいて差異を有する2種類のパル
プスラリーを抄造することによつて得られた手抄
紙のステキヒトサイズ度同士の比率で、式 コロイド状ケイ酸を含有する手抄紙のサイズ度/コロイ
ド状ケイ酸を含有しない手抄紙のサイズ度×100 によつて得られる値であり、 手抄紙中の炭酸カルシウムの歩留り(%)は、
式 手抄紙の重量×手抄紙中の灰分の重量%/パルプスラ
リー中のCaCO3の重量×1/0.564(CaCO3/CaO)×100 によつて得られる値である。
使用する製紙方法に関するものであり、置換コハ
ク酸無水物によつて発揮されるサイズ効果が良好
で、しかもパルプスラリー中における微細繊維や
填料の歩留りの高い製紙方法を提供するものであ
る。 [従来の技術] 置換コハク酸無水物をサイズ剤として使用する
製紙方法は周知であり、置換コハク酸無水物を適
当な分散剤を利用して水中に分散させた水性分散
液をパルプスラリー中に添加することによりサイ
ジング処理を施す方法が一般的な方法である。然
して、前記置換コハク酸無水物の水性分散液を得
る際の分散剤として、カチオン性澱粉(特公昭39
−2305号公報、特開昭58−197397号公報)、カチ
オン性あるいは両性の合成高分子物質(特開昭58
−45730号公報、特開昭58−120897号公報)、種々
の界面活性物質(特公昭53−36044号公報、特開
昭58−87397号公報、特開昭58−220897号公報、
特開昭59−47498号公報、特開昭59−187696号公
報、特開昭60−28598号公報)等を使用する方法
が公知である。 他方、パルプスラリーを抄造する製紙方法にお
いてパルプスラリー中の微細繊維や填料の歩留り
を向上させるための歩留り向上剤を前記パルプス
ラリー中に添加することがしばしば実施されてお
り、例えば、カチオン性澱粉、カチオン性ポリア
クリルアミド、ポリエチレンイミン、ポリアミド
ポリアミン等のカチオン性高分子物質が一般的な
歩留り向上剤として周知であるが、最近、カチオ
ン性澱粉あるいはカチオン性もしくは両性のグア
ーガムとコロイド状ケイ酸とを併用することによ
つて前記パルプスラリー中の微細繊維や填料の歩
留りを顕著に向上させる製紙方法が提案された
(特開昭57−51900号公報、昭和58年公表特許第
502004号公報)。 [発明が解決しようとする問題点] 本発明者らは、抄造工程に付されるパルプスラ
リー中にコロイド状ケイ酸を添加することによつ
て得られるパルプスラリー中の微細繊維や填料の
歩留り向上の作用、効果について検討したとこ
ろ、パルプスラリー中に置換コハク酸無水物の水
性分散液を添加してサイジングした後にコロイド
状ケイ酸を添加した場合には、抄造工程における
パルプスラリー中の微細繊維や填料の歩留りが大
幅に向上されることが確認されたが、得られた成
紙のサイズ効果がコロイド状ケイ酸を添加しない
場合に比較して遥かに劣るということを見い出し
た。すなわち、本発明者らは、置換コハク酸無水
物を製紙用サイズ剤として使用する製紙方法にお
いては、パルプスラリーの微細繊維や填料の歩留
り向上剤としてコロイド状ケイ酸を添加すること
は前記置換コハク酸無水物のサイズ効果を低下さ
せるものであり、このコロイド状ケイ酸による置
換コハク酸無水物のサイズ性能の低下作用は、パ
ルプスラリー中に置換コハク酸無水物の水性分散
液を添加する工程と、その後のコロイド状ケイ酸
を添加する工程とが接近している場合ほど高くな
り、これらの二者のパルプスラリー中に添加する
順序を逆にした場合には比較的低く抑えられるも
のの完全になくすことはできなく、しかもコロイ
ド状ケイ酸による置換コハク酸無水物のサイズ性
能の低下作用が低く抑えられる場合には、コロイ
ド状ケイ酸によるパルプスラリー中の微細繊維や
填料の歩留り向上作用も低下し、かつ、パルプス
ラリーの水性が低下する等の別の問題が現出さ
れることを見い出した。 [問題点を解決するための手段] 本発明の製紙方法は、置換コハク酸無水物をサ
イズ剤として使用するとともに、該置換コハク酸
無水物からなるサイズ剤を含有するパルプスラリ
ー中にコロイド状ケイ酸を添加して抄造工程時に
おけるパルプスラリー中の微細繊維や填料の歩留
りの向上をはかる製紙方法において、前記置換コ
ハク酸無水物からなるサイズ剤の添加を、0.3重
量%以上の塩基性窒素を含有しているカチオン性
タピオカ澱粉が添加、混合されている置換コハク
酸無水物の水性分散液、すなわち、0.3重量%以
上の塩基性窒素を含有しているカチオン性タピオ
カ澱粉の存在によつて置換コハク酸無水物の水性
分散液中の前記置換コハク酸無水物が安定化され
ている置換コハク酸無水物の水性分散液を添加す
ることによつて実施するもので、コロイド状ケイ
酸による置換コハク酸無水物のサイズ性能の低下
作用を抑えると同時に、コロイド状ケイ酸による
パルプスラリー中の微細繊維や填料の歩留り向上
作用の低下を無くする製紙方法を提供し得たもの
である。 前記構成からなる本発明の製紙方法においてサ
イズ剤として使用される置換コハク酸無水物とし
ては従来サイズ剤として公知の置換コハク酸無水
物のいずれもが使用できるが、具体的には炭素数
8以上好ましくは12〜36の疎水性炭化水素基、例
えばアルキル基またはアルケニル基等を有する置
換コハク酸無水物が使用される。この置換コハク
酸無水物は、一般的には、対応する数の炭素数を
有するα−オレフイン、内部オレフインあるいは
これらの混合物等のオレフイン類と無水マレイン
酸との付加反応により容易に製造し得るものであ
る。 置換コハク酸無水物の水性分散液中の前記置換
コハク酸無水物を安定化させるために使用される
カチオン性タピオカ澱粉は、第1級、第2級、第
3級アミン基と第4級アンモニウム基との中から
選択される1種以上の塩基性窒素0.3重量%以上
を含有するカチオン性タピオカ澱粉であり、特に
前記塩基性窒素原子が第4級アンモニウム基によ
る窒素原子である場合にはその効果が最も大き
い。なお、カチオン性タピオカ澱粉における塩基
性窒素の量が0.3重量%未満のものや、あるいは
タピオカ澱粉以外のカチオン性澱粉類例えば小麦
澱粉、馬鈴薯澱粉等から得られるカチオン性澱粉
では、前述のコロイド状ケイ酸による置換コハク
酸無水物のサイズ性能の低下作用を抑制すること
が不十分であつたり、あるいは抑制することが不
可能である。しかしながら、置換コハク酸無水物
の水性分散液中に前述の0.3重量%以上の塩基性
窒素を含有しているカチオン性タピオカ澱粉が混
合されている置換コハク酸無水物の水性分散液中
に別種のカチオン性澱粉類をはじめ、カチオン性
あるいは両性の合成高分子物質、界面活性剤等の
分散剤が添加されていても、何ら、前記カチオン
性タピオカ澱粉による作用が低下するものではな
いので、前記置換コハク酸無水物の水性分散液中
には前記カチオン性タピオカ澱粉とその他の分散
剤とを併用させ得ることは勿論である。 置換コハク酸無水物の水性分散液中における置
換コハク酸無水物と前記カチオン性タピオカ澱粉
との割合は、置換コハク酸無水物1重量部に対し
てカチオン性タピオカ澱粉0.5〜50重量部好まし
くは1〜5重量部程度であり、置換コハク酸無水
物とカチオン性タピオカ澱粉との両者を含有して
いる水性分散液は、カチオン性タピオカ澱粉の水
溶液中に置換コハク酸無水物の微細粒子が分散さ
れ、安定化されているものである。この置換コハ
ク酸無水物とカチオン性タピオカ澱粉との両者を
含有している水性分散液は、カチオン性タピオカ
澱粉が予め溶解されている水溶液中に置換コハク
酸無水物または置換コハク酸無水物と界面活性剤
との予備混合物を混合し、必要に応じて撹拌、均
質化することにより容易に得られるものである。 本発明の製紙方法で使用されるコロイド状ケイ
酸は、その粒子径が50mμ以下のもの特に20mμ
以下のものが好適であり、例えば、商品名スノー
テツクス[日産化学工業(株)製]からなる市販品は
その粒子径がいずれも50mμ以下のコロイド状ケ
イ酸であり、好適に使用し得るものである。 本発明の製紙方法で使用するパルプスラリー
は、該パルプスラリー中のパルプ乾燥重量に対し
て、置換コハク酸無水物が0.03〜3重量%、コロ
イド状ケイ酸がSiO2重量で0.01〜1重量%程度含
有されているものが好適であるが、通常、前記置
換コハク酸無水物とコロイド状ケイ酸とに加えて
その他の一般的な製紙用添加剤が適宜添加されて
いるパルプスラリーが使用されるものであること
は勿論である。 以上の通りの構成からなる本発明の製紙方法
は、パルプの種類の如何を問わずパルプスラリー
を抄造することからなる全ての製紙方法に適用し
得るものであるが、特に炭酸カルシウムからなる
填料が添加される所謂中性もしくはアルカリ性の
製紙方法の場合により顕著な作用、効果が得られ
るものである。 [実施例] 以下本発明の製紙方法の具体的な構成を実施例
を以つて説明し、併せ、得られる効果について説
明する。 実施例 1 (1) 置換コハク酸無水物の水性分散液の調製 第4級塩基性窒素含有量0.31重量%のカチオ
ン性タピオカ澱粉の5重量%水溶液100重量部
に、アルケニル置換コハク酸無水物(アルケニ
ル置換基の炭素数15〜18の混合物)(以下
「ASA」と略記する)95重量%とポリオキシエ
チレンノニルフエニルエーテルリン酸エステル
(ポリオキシエチレン基中のオキシエチレン単
位9モル)5重量%との予備混合物2.5重量部
を加え、これをホモミキサー(特殊機化工業株
式会社製HV−M型)にセツトして100Vで2
分間の撹拌、乳化を行ない、得られた乳化物を
第4級塩基性窒素含有量0.31重量%の前記カチ
オン性タピオカ澱粉の2重量%水溶液で希釈
し、ASA含有量0.5重量%の水性分散液を得
た。 (2) 製紙方法 叩解済パルプ(L−BKP:叩解度C.S.F.360
c.c.)の1%水性スラリーに、硫酸バンド0.1重
量%(対パルプ乾燥重量:以下同じ)と重質炭
酸カルシウム30重量%とを添加して混合したの
ち、前記(1)項で得られた置換コハク酸無水物の
水性分散液を該水性分散液のASA0.15重量%
相当量を添加して十分に混合、分散させた。次
いで、コロイド状ケイ酸[スノーテツクスS、
粒子径7〜9mμ:日産化学工業(株)製]0.1重
量%(SiO2換算)を添加し、TAPPIスタンダ
ードシートマシンにより常法通り抄紙して米秤
量80g/m2の手抄紙を得た。 比較例 1 実施例1の(2)項におけるコロイド状ケイ酸の添
加を省略する以外は全て実施例1と同様の手順を
繰り返して比較のための手抄紙を得た。 実施例 2 実施例1の(1)項におけるカチオン性タピオカ澱
粉の使用に代えて第4級塩基性窒素含有量0.42重
量%のカチオン性タピオカ澱粉を使用する以外は
全て実施例1と同様の手順を繰り返して手抄紙を
得た。 比較例 2 実施例2におけるコロイド状ケイ酸の添加を省
略する以外は全て実施例2と同様に操作して比較
のための手抄紙を得た。 比較例 3 実施例1の(1)項におけるカチオン性タピオカ澱
粉の使用に代えて第4級塩基性窒素含有量0.22重
量%のカチオン性タピオカ澱粉を使用し、かつ、
(2)項におけるコロイド状ケイ酸の添加を省略する
以外は全て実施例1と同様にして操作し、比較の
ための手抄紙を得た。 比較例 4 実施例1の(1)項におけるカチオン性タピオカ澱
粉の使用に代えて第4級塩基性窒素含有量0.22重
量%のカチオン性タピオカ澱粉を使用する以外は
全て実施例1と同様にして操作し、比較のための
手抄紙を得た。 比較例 5 実施例1の(1)項におけるカチオン性タピオカ澱
粉の使用に代えて第4級塩基性窒素含有量0.35重
量%のカチオン性馬鈴薯澱粉を使用し、かつ、(2)
項におけるコロイド状ケイ酸の添加を省略する以
外は全て実施例1と同様にして操作し、比較のた
めの手抄紙を得た。 比較例 6 実施例1の(1)項におけるカチオン性タピオカ澱
粉の使用に代えて第4級塩基性窒素含有量0.35重
量%のカチオン性馬鈴薯澱粉を使用する以外は全
て実施例1と同様にして操作し、比較のための手
抄紙を得た。 比較例 7 実施例1の(1)項におけるカチオン性タピオカ澱
粉の使用に代えて第4級塩基性窒素含有量0.34重
量%のカチオン性トウモロコシ澱粉を使用し、か
つ、(2)項におけるコロイド状ケイ酸の添加を省略
する以外は全て実施例1と同様にして操作し、比
較のための手抄紙を得た。 比較例 8 実施例1の(1)項におけるカチオン性タピオカ澱
粉の使用に代えて第4級塩基性窒素含有量0.34重
量%のカチオン性トウモロコシ澱粉を使用する以
外は全て実施例1と同様にして操作し、比較のた
めの手抄紙を得た。 比較例 9 実施例1の(1)項におけるカチオン性タピオカ澱
粉の使用に代えて第4級塩基性窒素含有量0.35重
量%のカチオン性甘薯澱粉を使用し、かつ、(2)項
におけるコロイド状ケイ酸の添加を省略する以外
は全て実施例1と同様にして操作し、比較のため
の手抄紙を得た。 比較例 10 実施例1の(1)項におけるカチオン性タピオカ澱
粉の使用に代えて第4級塩基性窒素含有量0.35重
量%のカチオン甘薯澱粉を使用する以外は全て実
施例1と同様にして操作し、比較のための手抄紙
を得た。 以上の各実施例および比較例において使用した
ASA水性分散液におけるASAの分散粒子径、各
得られた手抄紙のステキヒトサイズ度(JIS P−
8122による)、ステキヒトサイズ度維持率、およ
び手抄紙中の炭酸カルシウムの歩留りを第1表に
表示する。 なお、前記ステキヒトサイズ度維持率は、コロ
イド状ケイ酸がパルプスラリー中に添加されてい
るか否かのみにおいて差異を有する2種類のパル
プスラリーを抄造することによつて得られた手抄
紙のステキヒトサイズ度同士の比率で、式 コロイド状ケイ酸を含有する手抄紙のサイズ度/コロイ
ド状ケイ酸を含有しない手抄紙のサイズ度×100 によつて得られる値であり、 手抄紙中の炭酸カルシウムの歩留り(%)は、
式 手抄紙の重量×手抄紙中の灰分の重量%/パルプスラ
リー中のCaCO3の重量×1/0.564(CaCO3/CaO)×100 によつて得られる値である。
【表】
[作用]
パルプスラリーを抄造することからなる製紙方
法における抄造工程でのパルプスラリー中の微細
繊維や填料の歩留りの向上作用を奏するコロイド
状ケイ酸が、置換コハク酸無水物によつて果され
るサイズ効果を低下させることのコロイド状ケイ
酸の作用、機構については、依然として明確な結
論が得られていない。しかしながら、置換コハク
酸無水物の水性分散液を調製する際の置換コハク
酸無水物の分散剤として塩基性窒素の含有量が
0.3重量%以上のカチオン性タピオカ澱粉を選択、
利用する場合には、前述のコロイド状ケイ酸によ
る置換コハク酸無水物のサイズ性能の低下の度合
を大幅に抑制し得ることが確認されており、カチ
オン性タピオカ澱粉を分散剤とする置換コハク酸
無水物の水性分散液のかかる作用は、該分散液が
優れた化学的安定性を具備していることに起因す
るものであると推定される。またさらに、前記カ
チオン性タピオカ澱粉を分散剤とする置換コハク
酸無水物の水性分散液の置換コハク酸無水物の分
散粒子径が、他のカチオン性澱粉を分散剤とする
置換コハク酸無水物の水性分散液と比較して、そ
の分散条件を同一にした場合には、分散粒子の径
分布において微細かつ均一となつていることが確
認されており、かかる要因もまた本発明の製紙方
法において効果的なサイズ度が得られる、すなわ
ち、カチオン性タピオカ澱粉を分散剤とする置換
コハク酸無水物の水性分散液を利用する場合に
は、置換コハク酸無水物によつて奏されるサイズ
性能がコロイド状ケイ酸の添加によつて低下する
度合を大幅に抑制できる要因と推定される。 [効果] 本発明の製紙方法は、0.3重量%以上の塩基性
窒素を含有しているカチオン性タピオカ澱粉が添
加、混合されている置換コハク酸無水物の水性分
散液(a)とコロイド状ケイ酸(b)とが含有されている
パルプスラリーを抄造することからなるもので、
抄造工程でのパルプスラリー中の微細繊維や填料
の歩留りの向上作用が果されるとともに、歩留り
向上剤として添加されているコロイド状ケイ酸(b)
による置換コハク酸無水物のサイズ性能の低下作
用が大幅に抑制されているもので、置換コハク酸
無水物によるサイズ効果に優れた抄造紙が得られ
るものである。 従つて、本発明の製紙方法においては、サイジ
ングコストの大幅な低減が計れるばかりでなく、
抄造工程でのパルプスラリー中の微細繊維や填料
の歩留りが高いため、パルプスラリー中の微細繊
維や填料を極めて効率良く利用でき、しかも、抄
造工程での填料の透過によるワイヤーの摩耗の減
少、ワイヤー上での水性の向上に起因する抄造
操業性の向上、乾燥のためのエネルギーの節減等
の効果が得られ、極めて有用な工業的価値を存す
るものである。
法における抄造工程でのパルプスラリー中の微細
繊維や填料の歩留りの向上作用を奏するコロイド
状ケイ酸が、置換コハク酸無水物によつて果され
るサイズ効果を低下させることのコロイド状ケイ
酸の作用、機構については、依然として明確な結
論が得られていない。しかしながら、置換コハク
酸無水物の水性分散液を調製する際の置換コハク
酸無水物の分散剤として塩基性窒素の含有量が
0.3重量%以上のカチオン性タピオカ澱粉を選択、
利用する場合には、前述のコロイド状ケイ酸によ
る置換コハク酸無水物のサイズ性能の低下の度合
を大幅に抑制し得ることが確認されており、カチ
オン性タピオカ澱粉を分散剤とする置換コハク酸
無水物の水性分散液のかかる作用は、該分散液が
優れた化学的安定性を具備していることに起因す
るものであると推定される。またさらに、前記カ
チオン性タピオカ澱粉を分散剤とする置換コハク
酸無水物の水性分散液の置換コハク酸無水物の分
散粒子径が、他のカチオン性澱粉を分散剤とする
置換コハク酸無水物の水性分散液と比較して、そ
の分散条件を同一にした場合には、分散粒子の径
分布において微細かつ均一となつていることが確
認されており、かかる要因もまた本発明の製紙方
法において効果的なサイズ度が得られる、すなわ
ち、カチオン性タピオカ澱粉を分散剤とする置換
コハク酸無水物の水性分散液を利用する場合に
は、置換コハク酸無水物によつて奏されるサイズ
性能がコロイド状ケイ酸の添加によつて低下する
度合を大幅に抑制できる要因と推定される。 [効果] 本発明の製紙方法は、0.3重量%以上の塩基性
窒素を含有しているカチオン性タピオカ澱粉が添
加、混合されている置換コハク酸無水物の水性分
散液(a)とコロイド状ケイ酸(b)とが含有されている
パルプスラリーを抄造することからなるもので、
抄造工程でのパルプスラリー中の微細繊維や填料
の歩留りの向上作用が果されるとともに、歩留り
向上剤として添加されているコロイド状ケイ酸(b)
による置換コハク酸無水物のサイズ性能の低下作
用が大幅に抑制されているもので、置換コハク酸
無水物によるサイズ効果に優れた抄造紙が得られ
るものである。 従つて、本発明の製紙方法においては、サイジ
ングコストの大幅な低減が計れるばかりでなく、
抄造工程でのパルプスラリー中の微細繊維や填料
の歩留りが高いため、パルプスラリー中の微細繊
維や填料を極めて効率良く利用でき、しかも、抄
造工程での填料の透過によるワイヤーの摩耗の減
少、ワイヤー上での水性の向上に起因する抄造
操業性の向上、乾燥のためのエネルギーの節減等
の効果が得られ、極めて有用な工業的価値を存す
るものである。
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1 0.3重量%以上の塩基性窒素を含有している
カチオン性タピオカ澱粉が添加、混合されている
置換コハク酸無水物の水性分散液(a)とコロイド状
ケイ酸(b)とをパルプスラリー中に添加し、次いで
前記パルプスラリーを抄造することを特徴とする
製紙方法。 2 カチオン性タピオカ澱粉における塩基性窒素
が第4級塩基性窒素である特許請求の範囲第1項
記載の製紙方法。
Priority Applications (6)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP61172504A JPS6328999A (ja) | 1986-07-22 | 1986-07-22 | 製紙方法 |
US07/071,935 US4849055A (en) | 1986-07-22 | 1987-07-10 | Process for making paper using a substituted succinic anhydride as a sizing agent |
DE8787306365T DE3767410D1 (de) | 1986-07-22 | 1987-07-17 | Verfahren zur herstellung von papier unter anwendung eines substituierten bernsteinsaeureanhydrids als leimungsmittel. |
EP87306365A EP0257772B1 (en) | 1986-07-22 | 1987-07-17 | A process for making paper using a substituted succinic anhydride as a sizing agent |
FI873177A FI92618C (fi) | 1986-07-22 | 1987-07-20 | Menetelmä paperin valmistamiseksi |
NO873043A NO169906C (no) | 1986-07-22 | 1987-07-21 | Fremgangsmaate for fremstilling av papir med et substituert ravsyreanhydrid som limingsmiddel. |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP61172504A JPS6328999A (ja) | 1986-07-22 | 1986-07-22 | 製紙方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS6328999A JPS6328999A (ja) | 1988-02-06 |
JPH0577797B2 true JPH0577797B2 (ja) | 1993-10-27 |
Family
ID=15943194
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP61172504A Granted JPS6328999A (ja) | 1986-07-22 | 1986-07-22 | 製紙方法 |
Country Status (6)
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---|---|
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EP (1) | EP0257772B1 (ja) |
JP (1) | JPS6328999A (ja) |
DE (1) | DE3767410D1 (ja) |
FI (1) | FI92618C (ja) |
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US5122231A (en) * | 1990-06-08 | 1992-06-16 | Cargill, Incorporated | Cationic cross-linked starch for wet-end use in papermaking |
FR2678961B1 (fr) * | 1991-07-12 | 1993-10-15 | Atochem | Procede nouveau de fabrication de papier et papier ainsi obtenu. |
GB9307866D0 (en) * | 1993-04-16 | 1993-06-02 | Cerestar Holding Bv | Sizing process and composition therefor |
SE9404201D0 (sv) * | 1994-12-02 | 1994-12-02 | Eka Nobel Ab | Sizing dispersions |
GB9603909D0 (en) | 1996-02-23 | 1996-04-24 | Allied Colloids Ltd | Production of paper |
US6027611A (en) * | 1996-04-26 | 2000-02-22 | Kimberly-Clark Worldwide, Inc. | Facial tissue with reduced moisture penetration |
EP1099795A1 (en) * | 1999-06-24 | 2001-05-16 | Akzo Nobel N.V. | Sizing emulsion |
US6787574B1 (en) | 2000-10-24 | 2004-09-07 | Georgia-Pacific Resins, Inc. | Emulsification of alkenyl succinic anhydride size |
FI113874B (fi) * | 2002-09-27 | 2004-06-30 | Valtion Teknillinen | Polymeeriliuokset ja -dispersiot ja menetelmä niiden valmistamiseksi |
TW200504265A (en) * | 2002-12-17 | 2005-02-01 | Bayer Chemicals Corp | Alkenylsuccinic anhydride surface-applied system and uses thereof |
US20060060814A1 (en) * | 2002-12-17 | 2006-03-23 | Lucyna Pawlowska | Alkenylsuccinic anhydride surface-applied system and method for using the same |
US7943789B2 (en) * | 2002-12-17 | 2011-05-17 | Kemira Oyj | Alkenylsuccinic anhydride composition and method of using the same |
CN101228315A (zh) * | 2005-03-03 | 2008-07-23 | 凯米拉公司 | 应用于湿端的低剪切纤维素反应型施胶剂 |
US20090281212A1 (en) * | 2005-04-28 | 2009-11-12 | Lucyna Pawlowska | Alkenylsuccinic anhydride surface-applied system and uses thereof |
CN103774503A (zh) * | 2014-01-16 | 2014-05-07 | 北京联飞翔科技股份有限公司 | 一种汽车环保滤清器滤纸及其制备方法 |
Family Cites Families (10)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
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GB1601464A (en) * | 1977-06-28 | 1981-10-28 | Tenneco Chem | Paper sizing agents |
SE424196B (sv) * | 1977-10-28 | 1982-07-05 | Berol Kemi Ab | Sett att fran en yta avlegsna en vattenoloslig, organisk forening sasom olja, fett eller vax samt att atervinna densamma |
FI803358L (fi) * | 1979-11-23 | 1981-05-24 | Basf Ag | Foerfarande foer massalimning av papper |
US4385961A (en) * | 1981-02-26 | 1983-05-31 | Eka Aktiebolag | Papermaking |
AU546999B2 (en) * | 1980-05-28 | 1985-10-03 | Eka A.B. | Adding binder to paper making stock |
SE8107078L (sv) * | 1981-11-27 | 1983-05-28 | Eka Ab | Forfarande for papperstillverkning |
US4545855A (en) * | 1983-03-31 | 1985-10-08 | Chevron Research Company | Substituted succinic anhydride/emulsifier composition |
JPS6028598A (ja) * | 1983-07-22 | 1985-02-13 | 星光化学工業株式会社 | サイズ剤用組成物及び該組成物の使用方法 |
-
1986
- 1986-07-22 JP JP61172504A patent/JPS6328999A/ja active Granted
-
1987
- 1987-07-10 US US07/071,935 patent/US4849055A/en not_active Expired - Fee Related
- 1987-07-17 DE DE8787306365T patent/DE3767410D1/de not_active Expired - Lifetime
- 1987-07-17 EP EP87306365A patent/EP0257772B1/en not_active Expired - Lifetime
- 1987-07-20 FI FI873177A patent/FI92618C/fi not_active IP Right Cessation
- 1987-07-21 NO NO873043A patent/NO169906C/no unknown
Also Published As
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