JP2571997B2 - トラック荷台あおり止め掛金のハンドル及びフックの製作法 - Google Patents
トラック荷台あおり止め掛金のハンドル及びフックの製作法Info
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- JP2571997B2 JP2571997B2 JP4251815A JP25181592A JP2571997B2 JP 2571997 B2 JP2571997 B2 JP 2571997B2 JP 4251815 A JP4251815 A JP 4251815A JP 25181592 A JP25181592 A JP 25181592A JP 2571997 B2 JP2571997 B2 JP 2571997B2
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Description
【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、トラック荷台のあおり
を掛け止める掛金に使用するハンドル及びフックの製作
法に関するものである。
を掛け止める掛金に使用するハンドル及びフックの製作
法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】トラック荷台のあおりを掛け止める掛金
としては、例えば図10に示すようなものがこれまでに
使用されてきた。すなわち、コ字形とした支持片1の背
を荷台の枠に溶接することで、枠に対して二つの支持片
1を平行かつ垂直に取り付けている。そして、ハンドル
Aの上端付近を支持片1間に挿入し、支持片1に対しハ
ンドルAが回転できるようにピン2により取り付けてい
る。ハンドルAの下方部分は握り部aとして、握り部a
はくの字形に折り曲げ下方からビニールカバー3をはめ
ている。ハンドルAの上端よりやや下方寄りの位置にお
いて、コ字形に折り曲げたジョー4の下端付近をピン5
により取り付けている。ジョー4の下端は内側へ折り曲
げてストッパー6に形成している。ジョー4の左右中程
に上下方向のスリット7をあけ、摺動板8の両端をスリ
ット7に通している。また、ジョー4の上方部分と摺動
板8の中央とにそれぞれ穴をあけ、それらの穴に上方か
らフックCの下方の角棒状部分を挿入している。フック
Cの下端にはピン9をはめている。そして、ジョー4の
上方部分と摺動板8との間にコイルばね10をはめ、コ
イルばね10によりフックCに下方への弾力を与えてい
る。フックCの上半部分はリング状の引掛け部cとして
いる。引掛け部cは荷台枠に取り付けたL形フックEに
引っ掛けるものである。
としては、例えば図10に示すようなものがこれまでに
使用されてきた。すなわち、コ字形とした支持片1の背
を荷台の枠に溶接することで、枠に対して二つの支持片
1を平行かつ垂直に取り付けている。そして、ハンドル
Aの上端付近を支持片1間に挿入し、支持片1に対しハ
ンドルAが回転できるようにピン2により取り付けてい
る。ハンドルAの下方部分は握り部aとして、握り部a
はくの字形に折り曲げ下方からビニールカバー3をはめ
ている。ハンドルAの上端よりやや下方寄りの位置にお
いて、コ字形に折り曲げたジョー4の下端付近をピン5
により取り付けている。ジョー4の下端は内側へ折り曲
げてストッパー6に形成している。ジョー4の左右中程
に上下方向のスリット7をあけ、摺動板8の両端をスリ
ット7に通している。また、ジョー4の上方部分と摺動
板8の中央とにそれぞれ穴をあけ、それらの穴に上方か
らフックCの下方の角棒状部分を挿入している。フック
Cの下端にはピン9をはめている。そして、ジョー4の
上方部分と摺動板8との間にコイルばね10をはめ、コ
イルばね10によりフックCに下方への弾力を与えてい
る。フックCの上半部分はリング状の引掛け部cとして
いる。引掛け部cは荷台枠に取り付けたL形フックEに
引っ掛けるものである。
【0003】以上に示したものは、次のようにして使用
する。トラックの荷台において下方へ降ろしていたあお
りFを持ち上げて垂直にし、あおりFに取り付けた金具
Gの端部に設けたくぼみgからL形フックEが突き出た
状態にする。それから、ハンドルAの握り部aを上方へ
持ち上げてフックCの引掛け部cをL形フックEに通し
た後、ハンドルAの握り部aを押し下げると、あおりF
を掛け止めた図10に示す状態になる。コイルばね10
が圧縮され、その弾力で引掛け部cをL型フックEに強
固に引っ掛けた状態になっている。フックCの引掛け部
cをL型フックEから外す場合は、ハンドルAの握り部
aをつかんで持ち上げる。引掛け部cが緩んでL型フッ
クEから外れ、ピン5を中心にしてフックCと共にジョ
ー4が下方へ回転する。ジョー4の下端に設けたストッ
パー6がハンドルAの上方部分内面に当たったところで
ジョー4等の回転が防がれるため、ハンドルAを握って
いる手にジョー4等が落下することはない。ところで、
図10に示したもののうちハンドルA及びフックCは、
図11に示すようにして製作していた。すなわち、まず
板材をせん断して所定の寸法の素材を用意する。つぎ
に、ハンドルA及びフックCの所定の外形形状にそれぞ
れせん断加工をする。また、せん断加工によって所定位
置の穴あけもする。そして、ハンドルAについては握り
部aの曲げ加工をする。最後に、両者について外周のば
りを別工程で取り去ると、完成品になる。
する。トラックの荷台において下方へ降ろしていたあお
りFを持ち上げて垂直にし、あおりFに取り付けた金具
Gの端部に設けたくぼみgからL形フックEが突き出た
状態にする。それから、ハンドルAの握り部aを上方へ
持ち上げてフックCの引掛け部cをL形フックEに通し
た後、ハンドルAの握り部aを押し下げると、あおりF
を掛け止めた図10に示す状態になる。コイルばね10
が圧縮され、その弾力で引掛け部cをL型フックEに強
固に引っ掛けた状態になっている。フックCの引掛け部
cをL型フックEから外す場合は、ハンドルAの握り部
aをつかんで持ち上げる。引掛け部cが緩んでL型フッ
クEから外れ、ピン5を中心にしてフックCと共にジョ
ー4が下方へ回転する。ジョー4の下端に設けたストッ
パー6がハンドルAの上方部分内面に当たったところで
ジョー4等の回転が防がれるため、ハンドルAを握って
いる手にジョー4等が落下することはない。ところで、
図10に示したもののうちハンドルA及びフックCは、
図11に示すようにして製作していた。すなわち、まず
板材をせん断して所定の寸法の素材を用意する。つぎ
に、ハンドルA及びフックCの所定の外形形状にそれぞ
れせん断加工をする。また、せん断加工によって所定位
置の穴あけもする。そして、ハンドルAについては握り
部aの曲げ加工をする。最後に、両者について外周のば
りを別工程で取り去ると、完成品になる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】これまでは、ハンドル
A及びフックCは板材からのせん断加工によって製作し
ていた。このため、図11からも明らかなように、材料
歩留まりが極めて悪く、50%以下になってしまった。
また、手作業が主になって、一貫工程による量産加工も
難しかった。特にばり処理が別工程となっていて、生産
能率をいよいよ悪くしていた。更に、ハンドルAは板材
から製作するので、握り部aの断面が方形になって握っ
た感触が悪くなった。このため、握り部aにビニールカ
バー3をはめるしかなかった。ところが、ビニールカバ
ー3は使用中に抜け落ちることが度々あった。本発明が
解決しようとする課題は、材料歩留りを向上させ、一貫
工程による量産加工を可能とし、しかもばり取り手段を
一貫工程中に組み込んだトラック荷台あおり止め掛金の
ハンドル及びフックの製作法を提供する点にある。
A及びフックCは板材からのせん断加工によって製作し
ていた。このため、図11からも明らかなように、材料
歩留まりが極めて悪く、50%以下になってしまった。
また、手作業が主になって、一貫工程による量産加工も
難しかった。特にばり処理が別工程となっていて、生産
能率をいよいよ悪くしていた。更に、ハンドルAは板材
から製作するので、握り部aの断面が方形になって握っ
た感触が悪くなった。このため、握り部aにビニールカ
バー3をはめるしかなかった。ところが、ビニールカバ
ー3は使用中に抜け落ちることが度々あった。本発明が
解決しようとする課題は、材料歩留りを向上させ、一貫
工程による量産加工を可能とし、しかもばり取り手段を
一貫工程中に組み込んだトラック荷台あおり止め掛金の
ハンドル及びフックの製作法を提供する点にある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明の発明者は、従来
の技術をいろいろな角度から検討した。そして、素材と
しては板材でなく棒材に着目した。また、鍛造加工、曲
げ加工、せん断加工に注目し、それらを適宜効果的に組
み合わせれば前記問題点が解消するのではないかと考え
た。そして、長年の経験に照らし合わせながら様々な研
究・実験を重ねた結果、本発明を完成させることができ
た。本発明に係るトラック荷台あおり止め掛金のハンド
ル及びフックの製作法はそのような課題を解決したもの
であり、これから詳細を説明していく。
の技術をいろいろな角度から検討した。そして、素材と
しては板材でなく棒材に着目した。また、鍛造加工、曲
げ加工、せん断加工に注目し、それらを適宜効果的に組
み合わせれば前記問題点が解消するのではないかと考え
た。そして、長年の経験に照らし合わせながら様々な研
究・実験を重ねた結果、本発明を完成させることができ
た。本発明に係るトラック荷台あおり止め掛金のハンド
ル及びフックの製作法はそのような課題を解決したもの
であり、これから詳細を説明していく。
【0006】図1に基づいて、本発明に係る製作法によ
りハンドルAを製作する工程の詳細を説明する。なお、
矢印で各工程の順序を示している。素材としては断面中
実又は中空の棒材を使用する。材質は軟鋼でもよいし、
ステンレス鋼・アルミニウム合金などでもよい。まず、
長い棒材を所定長さにせん断加工する。(1)は中実の
棒材を所定長さにせん断した例を示している。つぎに、
ヘッダー・フォーマーなどの絞り変形の型鍛造加工装置
によって素材の端部に面取りを施す。面取りは握り部a
の端部にだけ施してもよいし、両端に施してもよい。
(2)(3)(4)は握り部aの端部にだけ施した例で
ある。そして、握り部aの面取りは、その後に行う握り
部aの曲げ加工時に周縁端にばりが生じないように十分
にとる必要がある。面取りはC面でもよいしRでもよい
し、その他の形状でもよい。握り部aの断面形状は、
(3)(4)のように棒材そのままの形状にしていても
よいし、絞り変形の型鍛造加工装置で素材より断面積を
小さく絞ってもよい。丸形状に絞ってもよいが、最も望
ましいのは(2)のような楕円形状に絞ることである。
なお、厳密な意味での楕円形状でなくても、円を押しつ
ぶした形状なら小判形等の断面形状であってもよい。他
部分bも(2)(3)のように棒材そのままの形状に残
してもよいし、ヘッダー・フォーマーなどの絞り変形の
型鍛造加工装置によって(4)のように丸形状・四角形
状などに絞って断面積を小さくしてもよい。握り部a及
び他部分bの一方又は両方を絞る場合は、前記の面取り
と同時に絞ってもよいし、面取り後に絞ってもよい。
(2)は面取りと同時に絞った例である。以上に説明し
た握り部a・他部分bの鍛造は、型鍛造でもよいし自由
鍛造でもよい。
りハンドルAを製作する工程の詳細を説明する。なお、
矢印で各工程の順序を示している。素材としては断面中
実又は中空の棒材を使用する。材質は軟鋼でもよいし、
ステンレス鋼・アルミニウム合金などでもよい。まず、
長い棒材を所定長さにせん断加工する。(1)は中実の
棒材を所定長さにせん断した例を示している。つぎに、
ヘッダー・フォーマーなどの絞り変形の型鍛造加工装置
によって素材の端部に面取りを施す。面取りは握り部a
の端部にだけ施してもよいし、両端に施してもよい。
(2)(3)(4)は握り部aの端部にだけ施した例で
ある。そして、握り部aの面取りは、その後に行う握り
部aの曲げ加工時に周縁端にばりが生じないように十分
にとる必要がある。面取りはC面でもよいしRでもよい
し、その他の形状でもよい。握り部aの断面形状は、
(3)(4)のように棒材そのままの形状にしていても
よいし、絞り変形の型鍛造加工装置で素材より断面積を
小さく絞ってもよい。丸形状に絞ってもよいが、最も望
ましいのは(2)のような楕円形状に絞ることである。
なお、厳密な意味での楕円形状でなくても、円を押しつ
ぶした形状なら小判形等の断面形状であってもよい。他
部分bも(2)(3)のように棒材そのままの形状に残
してもよいし、ヘッダー・フォーマーなどの絞り変形の
型鍛造加工装置によって(4)のように丸形状・四角形
状などに絞って断面積を小さくしてもよい。握り部a及
び他部分bの一方又は両方を絞る場合は、前記の面取り
と同時に絞ってもよいし、面取り後に絞ってもよい。
(2)は面取りと同時に絞った例である。以上に説明し
た握り部a・他部分bの鍛造は、型鍛造でもよいし自由
鍛造でもよい。
【0007】なお、この明細書で「型鍛造]とは、所要
の形状を彫り込んだ金型を用い、これに素材を入れて加
圧し所要の形状に成形することを意味する。また、「自
由鍛造」とは、上下の平らな金型の間に被加工物を挟ん
で加圧成形することを意味する。つぎに、握り部aの曲
げ加工について説明する。曲げ加工はトランスファープ
レスなどによって行う。握り部aだけを曲げてもよい
し、同時に他部分bを握り部aの曲げとは逆方向に曲げ
てもよいし、又は握り部aにおいては1個以上の曲げ箇
所があってもよい。(5)が両者の曲げ加工をした例で
ある。棒材の断面形状のまま残す場合は、そのまま曲げ
れば済む。握り部a及び他部分bの一方又は両方を楕円
形状等に絞る場合は、曲げた後で圧縮の鍛造加工により
楕円形状等にしてもよい。それらの順序は逆にしてもよ
い。なお、楕円形状等にするものにおいては、長径が曲
げ方向になるように曲げることが望ましい。また、握り
部aを曲げる場合は、圧縮による局部的な押しつぶし変
形を防止する曲げ加工手段によることが望ましい。握り
部aと他部分bとの境界に、握り部aの曲げ方向と垂直
な面において握り部aの方が高くなる段差を設けてもよ
い。段差は傾斜したものでもよいし、垂直でも上部だけ
垂直のものでもよい。
の形状を彫り込んだ金型を用い、これに素材を入れて加
圧し所要の形状に成形することを意味する。また、「自
由鍛造」とは、上下の平らな金型の間に被加工物を挟ん
で加圧成形することを意味する。つぎに、握り部aの曲
げ加工について説明する。曲げ加工はトランスファープ
レスなどによって行う。握り部aだけを曲げてもよい
し、同時に他部分bを握り部aの曲げとは逆方向に曲げ
てもよいし、又は握り部aにおいては1個以上の曲げ箇
所があってもよい。(5)が両者の曲げ加工をした例で
ある。棒材の断面形状のまま残す場合は、そのまま曲げ
れば済む。握り部a及び他部分bの一方又は両方を楕円
形状等に絞る場合は、曲げた後で圧縮の鍛造加工により
楕円形状等にしてもよい。それらの順序は逆にしてもよ
い。なお、楕円形状等にするものにおいては、長径が曲
げ方向になるように曲げることが望ましい。また、握り
部aを曲げる場合は、圧縮による局部的な押しつぶし変
形を防止する曲げ加工手段によることが望ましい。握り
部aと他部分bとの境界に、握り部aの曲げ方向と垂直
な面において握り部aの方が高くなる段差を設けてもよ
い。段差は傾斜したものでもよいし、垂直でも上部だけ
垂直のものでもよい。
【0008】曲げ装置としては、内周形状を被加工物の
周形状に倣った円弧状とした曲げ加圧治具と曲げ受け治
具とを用いる手段を備える必要がある。曲げ機構として
は、後で紹介する実施例のように、被加工物の長手方向
の動きを押さえる手段を備えリンク機構・カム機構を採
用したものとしてもよい。なお、その実施例においては
曲げ装置をトランスファープレスに組み込んでいるが、
トランスファープレスに組み込んだ場合は、被加工物を
自動搬送する点から曲げ方向を水平とする横曲げ機構を
採用する必要がある。そして、上下動できる上下の押さ
え治具で被加工物を保持させ、更に左右に開閉できる左
右の曲げ加圧治具・曲げ受け治具で被加工物を曲げる機
構とする必要がある。
周形状に倣った円弧状とした曲げ加圧治具と曲げ受け治
具とを用いる手段を備える必要がある。曲げ機構として
は、後で紹介する実施例のように、被加工物の長手方向
の動きを押さえる手段を備えリンク機構・カム機構を採
用したものとしてもよい。なお、その実施例においては
曲げ装置をトランスファープレスに組み込んでいるが、
トランスファープレスに組み込んだ場合は、被加工物を
自動搬送する点から曲げ方向を水平とする横曲げ機構を
採用する必要がある。そして、上下動できる上下の押さ
え治具で被加工物を保持させ、更に左右に開閉できる左
右の曲げ加圧治具・曲げ受け治具で被加工物を曲げる機
構とする必要がある。
【0009】単発プレスで曲げ加工を行う場合は、曲げ
方向を垂直とする縦曲げ機構を採用してもよい。そのほ
か、受け治具型と受け治具型の周囲に沿って回転移動す
る加圧治具型とを備え、加圧治具型で受け治具型に被加
工物を巻き付ける機構を採用してもよい。この機構によ
る場合は、被加工物の一端を固定してもよい。または、
受け治具型を回転できるようにして被加工物を加圧治具
型に保持させ、被加工物に長手方向の送りを与えて移動
させるようにしてもよい。または、回転できる二つの受
け治具型を用いてそれらを両支点とし、それらの中央を
加圧治具型で押して被加工物に曲げ変形を与える機構を
用いてもよい。どのような機構を用いるにしても、圧縮
による局部的な押しつぶし変形を防ぐ手段を講じて曲げ
る必要がある。他部分bは、(4)のように丸形状・四
角形状などに絞った場合はそのままの形状にしてもよ
い。棒材形状そのままに残した場合は、(7)のように
圧縮による自由鍛造加工又は型鍛造加工によって板状に
してもよい。板状にした部分を(8)のようにせん断加
工により細くしてもよい。(9)(10)のように所定
の位置に穴あけをする場合は、せん断加工によってもよ
い。
方向を垂直とする縦曲げ機構を採用してもよい。そのほ
か、受け治具型と受け治具型の周囲に沿って回転移動す
る加圧治具型とを備え、加圧治具型で受け治具型に被加
工物を巻き付ける機構を採用してもよい。この機構によ
る場合は、被加工物の一端を固定してもよい。または、
受け治具型を回転できるようにして被加工物を加圧治具
型に保持させ、被加工物に長手方向の送りを与えて移動
させるようにしてもよい。または、回転できる二つの受
け治具型を用いてそれらを両支点とし、それらの中央を
加圧治具型で押して被加工物に曲げ変形を与える機構を
用いてもよい。どのような機構を用いるにしても、圧縮
による局部的な押しつぶし変形を防ぐ手段を講じて曲げ
る必要がある。他部分bは、(4)のように丸形状・四
角形状などに絞った場合はそのままの形状にしてもよ
い。棒材形状そのままに残した場合は、(7)のように
圧縮による自由鍛造加工又は型鍛造加工によって板状に
してもよい。板状にした部分を(8)のようにせん断加
工により細くしてもよい。(9)(10)のように所定
の位置に穴あけをする場合は、せん断加工によってもよ
い。
【0010】つぎに、図2に基づいて、本発明に係る製
作法によりフックCを製作する工程を説明する。フック
cの素材としては中実の棒材を用い、材質についてはハ
ンドルAと同様である。まず、棒材を所定長さにせん断
加工する。そして、フックCの引掛け部cとする部分の
端面は、ヘッダー・フォーマーなどの型鍛造加工装置に
よって(2)のように面取り加工をしてもよい。引掛け
部cを除いた他部分dは、同じく(2)のように丸形状
・四角形状などに絞り加工をしてもよい。つぎに、
(3)のように、引掛け部cをトランスファープレスな
どによる圧縮の自由鍛造加工によって板状にする。板状
にした部分の端面は、そのままにしておいてもよいし、
せん断加工を施してもよい。板状部分をせん断加工で打
ち抜いて、その後、型鍛造加工装置で打ち抜き周囲の下
側角の面取りをして(4)(5)等のような形状にして
もよい。(6)のように、打ち抜き部分を型鍛造加工に
よって内側から外側方向へ拡張してもよい。このとき、
同時に上側周囲の角の面取りをしてもよいし、拡張して
から上側周囲の角の面取りをしてもよい。また、角の面
取り順序を逆にしてもよいし、同時でもよい。打ち抜き
部分を拡張する装置としては、カム機構などを採用する
こともできる。(7)のように所定位置の穴あけが必要
な場合は、せん断加工によって行うことができる。後で
示す図9のように引掛け部cは下方向へ曲げてもよい。
作法によりフックCを製作する工程を説明する。フック
cの素材としては中実の棒材を用い、材質についてはハ
ンドルAと同様である。まず、棒材を所定長さにせん断
加工する。そして、フックCの引掛け部cとする部分の
端面は、ヘッダー・フォーマーなどの型鍛造加工装置に
よって(2)のように面取り加工をしてもよい。引掛け
部cを除いた他部分dは、同じく(2)のように丸形状
・四角形状などに絞り加工をしてもよい。つぎに、
(3)のように、引掛け部cをトランスファープレスな
どによる圧縮の自由鍛造加工によって板状にする。板状
にした部分の端面は、そのままにしておいてもよいし、
せん断加工を施してもよい。板状部分をせん断加工で打
ち抜いて、その後、型鍛造加工装置で打ち抜き周囲の下
側角の面取りをして(4)(5)等のような形状にして
もよい。(6)のように、打ち抜き部分を型鍛造加工に
よって内側から外側方向へ拡張してもよい。このとき、
同時に上側周囲の角の面取りをしてもよいし、拡張して
から上側周囲の角の面取りをしてもよい。また、角の面
取り順序を逆にしてもよいし、同時でもよい。打ち抜き
部分を拡張する装置としては、カム機構などを採用する
こともできる。(7)のように所定位置の穴あけが必要
な場合は、せん断加工によって行うことができる。後で
示す図9のように引掛け部cは下方向へ曲げてもよい。
【0011】
【実施例】ハンドルAの製作法についての1実施例を説
明する。素材としては、JISG3507 SWRCH
12R、直径18.65mmのコイル状に巻いた棒材を
使用する。装置としては80馬力の冷間ヘッダーを使用
する。まず、素材としての棒材をせん断加工によって1
61mmの長さに切断した被加工物を用意する。そし
て、図3(イ)に示すように、ダイス11と第1パンチ
12とによる絞り変形の型鍛造加工で、握り部aとする
部分の端面に面取りを施す。つぎに、図3(ロ)に示す
ように、ダイス11と第2パンチ13とによって、握り
部aとする部分に絞り変形の型鍛造加工を施して楕円形
状にする。その後、けり出し棒(図示を省いた。)をダ
イス11の穴の右側から挿入し左側へ押すことで、被加
工物を左方向へけり出して抜く。つぎに、この被加工物
を5000キロニュートンのトランスファープレスへ搬
送して曲げる。図4(イ)はトランスファープレスに組
み込んだ曲げ型と曲げ機構を簡略に示す垂直に切断した
断面図であり、図4(ロ)は曲げ型の部分を簡略に示す
水平に切断した断面図である。これらの図は曲げ加工終
了後の状態を示している。曲げ加工開始前は、上方に水
平に配置した加圧板14及び加圧板14の左下方に取り
付けたカム15は、図4(イ)に示した位置より上方に
ある。被加工物は曲げ加工をしない中央箇所において下
方の押さえ治具16上に乗せている。下方の押さえ治具
16はその下方に設けたコイルばねで支え、上下動がで
きるようにしている。そして、下方の押さえ治具16の
直上位置において、上方の押さえ治具16をコイルばね
を介し加圧板14に取り付けている。なお、上方の押さ
え治具16や上下のコイルばねの図示は省いた。
明する。素材としては、JISG3507 SWRCH
12R、直径18.65mmのコイル状に巻いた棒材を
使用する。装置としては80馬力の冷間ヘッダーを使用
する。まず、素材としての棒材をせん断加工によって1
61mmの長さに切断した被加工物を用意する。そし
て、図3(イ)に示すように、ダイス11と第1パンチ
12とによる絞り変形の型鍛造加工で、握り部aとする
部分の端面に面取りを施す。つぎに、図3(ロ)に示す
ように、ダイス11と第2パンチ13とによって、握り
部aとする部分に絞り変形の型鍛造加工を施して楕円形
状にする。その後、けり出し棒(図示を省いた。)をダ
イス11の穴の右側から挿入し左側へ押すことで、被加
工物を左方向へけり出して抜く。つぎに、この被加工物
を5000キロニュートンのトランスファープレスへ搬
送して曲げる。図4(イ)はトランスファープレスに組
み込んだ曲げ型と曲げ機構を簡略に示す垂直に切断した
断面図であり、図4(ロ)は曲げ型の部分を簡略に示す
水平に切断した断面図である。これらの図は曲げ加工終
了後の状態を示している。曲げ加工開始前は、上方に水
平に配置した加圧板14及び加圧板14の左下方に取り
付けたカム15は、図4(イ)に示した位置より上方に
ある。被加工物は曲げ加工をしない中央箇所において下
方の押さえ治具16上に乗せている。下方の押さえ治具
16はその下方に設けたコイルばねで支え、上下動がで
きるようにしている。そして、下方の押さえ治具16の
直上位置において、上方の押さえ治具16をコイルばね
を介し加圧板14に取り付けている。なお、上方の押さ
え治具16や上下のコイルばねの図示は省いた。
【0012】そして、曲げ開始前は、下方の押さえ治具
16がコイルばねに押されて上昇し、押さえ治具16上
に乗っている被加工物も図4(イ)より上方の位置にあ
る。曲げ受け治具17と曲げ加圧治具18とは、それぞ
れがコイルばね(図示を省いた。)で左右に開く機構に
しており、それらの内面は被加工物の外周形状に倣った
形状にしている。リンク19は、加工開始前は左下側に
設けたコイルばね(図示を省いた。)で図4(イ)の二
点鎖線で示す位置にある。また、曲げるときに長手方向
へ動かないようにするため、図4(ロ)に示すように被
加工物の他部分bの端部を曲げ受け治具17に取り付け
たストッパー20側に寄せている。加圧板14とカム1
5とが下降すると、上方の押さえ治具16も下降して被
加工物の上方を押さえる。被加工物は上下の押さえ治具
16により保持され、その後は下方の押さえ治具16に
取り付けたコイルばねが押し縮められていくことで、被
加工物は保持されたまま下降し、図4(イ)に示す所定
の位置にきて停止する。更にカム15が下降すると、曲
げ受け治具17がカム15に押されて右方へ移動した
後、曲げ受け治具17は所定位置で停止する。停止した
ところでカム15の下端がリンク19の左方部分の上端
を押すため、リンク19は実線の位置へ回転する。リン
ク19の右方部分が曲げ加圧治具18を左方へ押し、被
加工物を曲げ受け治具17へ押し付けて曲げ加工を与
え、図4(イ)(ロ)の状態になる。(なお、カム15
に曲げ受け治具17を右方へ押す働きとリンク19の左
方部分上端を押す働きとを共にさせるようにして、装置
をコンパクトにしている。)
16がコイルばねに押されて上昇し、押さえ治具16上
に乗っている被加工物も図4(イ)より上方の位置にあ
る。曲げ受け治具17と曲げ加圧治具18とは、それぞ
れがコイルばね(図示を省いた。)で左右に開く機構に
しており、それらの内面は被加工物の外周形状に倣った
形状にしている。リンク19は、加工開始前は左下側に
設けたコイルばね(図示を省いた。)で図4(イ)の二
点鎖線で示す位置にある。また、曲げるときに長手方向
へ動かないようにするため、図4(ロ)に示すように被
加工物の他部分bの端部を曲げ受け治具17に取り付け
たストッパー20側に寄せている。加圧板14とカム1
5とが下降すると、上方の押さえ治具16も下降して被
加工物の上方を押さえる。被加工物は上下の押さえ治具
16により保持され、その後は下方の押さえ治具16に
取り付けたコイルばねが押し縮められていくことで、被
加工物は保持されたまま下降し、図4(イ)に示す所定
の位置にきて停止する。更にカム15が下降すると、曲
げ受け治具17がカム15に押されて右方へ移動した
後、曲げ受け治具17は所定位置で停止する。停止した
ところでカム15の下端がリンク19の左方部分の上端
を押すため、リンク19は実線の位置へ回転する。リン
ク19の右方部分が曲げ加圧治具18を左方へ押し、被
加工物を曲げ受け治具17へ押し付けて曲げ加工を与
え、図4(イ)(ロ)の状態になる。(なお、カム15
に曲げ受け治具17を右方へ押す働きとリンク19の左
方部分上端を押す働きとを共にさせるようにして、装置
をコンパクトにしている。)
【0013】曲げ加工が終わったら、加圧板14・カム
15が上昇していき、リンク19は左下のコイルばねに
押されて二点鎖線の位置に戻る。曲げ受け治具17・曲
げ加圧治具18も、それぞれに取り付けたコイルばねの
力で左右に開く。また、下方のコイルばねに押されて上
下の押さえ治具16が上昇し、被加工物も上昇する。や
がて下方の押さえ治具16の上昇は終わるが、上方の押
さえ治具16は加圧板14と共に更に少し上昇して被加
工物の保持が解除され、被加工物は次の工程へと搬送さ
れる。次の工程では、他部分bを圧縮の自由鍛造加工に
よって9mm厚の板状に成形する。さらに、次の工程の
せん断加工によって所定位置の穴あけを行う。図5はこ
のようにして完成させたハンドルAを縮小して図示した
ものであり、(イ)は正面図、(ロ)は下面図である。
なお、寸法の記入は省いた。
15が上昇していき、リンク19は左下のコイルばねに
押されて二点鎖線の位置に戻る。曲げ受け治具17・曲
げ加圧治具18も、それぞれに取り付けたコイルばねの
力で左右に開く。また、下方のコイルばねに押されて上
下の押さえ治具16が上昇し、被加工物も上昇する。や
がて下方の押さえ治具16の上昇は終わるが、上方の押
さえ治具16は加圧板14と共に更に少し上昇して被加
工物の保持が解除され、被加工物は次の工程へと搬送さ
れる。次の工程では、他部分bを圧縮の自由鍛造加工に
よって9mm厚の板状に成形する。さらに、次の工程の
せん断加工によって所定位置の穴あけを行う。図5はこ
のようにして完成させたハンドルAを縮小して図示した
ものであり、(イ)は正面図、(ロ)は下面図である。
なお、寸法の記入は省いた。
【0014】つぎに、フックCの製作法についての1実
施例を説明する。ハンドルAの場合と同様に、素材とし
てはJIS G3507 SWRCH 12Rの直径1
8.65mmの棒材を使用し、80馬力の冷間ヘッダー
によって実施する。まずせん断加工によって素材を6
6.6mmの長さに切断した被加工物を、図6(イ)に
示すように第1パンチ21によってダイス22内へ挿入
する。つぎに、図6(ロ)に示すように、第2パンチ2
3によって引掛け部cにする箇所を除いた他部分dを断
面積13.5×9mm、長さ77mmになるように、絞
り変形の型鍛造加工を施す。そして、ダイス22の穴を
通して右側から動くけり出し棒24によってダイス22
の左方向へ被加工物をけり出して抜く。つぎに、500
0キロニュートンのトランスファープレスへ被加工物を
運ぶ。そして、引掛け部cの箇所を圧縮の自由鍛造加工
によって9mm厚の板状にする。つぎに、引掛け部cの
箇所の中央をせん断加工によって打ち抜き、型鍛造加工
によって下面の周縁角の面取りをして、図7に示すよう
なものにする。
施例を説明する。ハンドルAの場合と同様に、素材とし
てはJIS G3507 SWRCH 12Rの直径1
8.65mmの棒材を使用し、80馬力の冷間ヘッダー
によって実施する。まずせん断加工によって素材を6
6.6mmの長さに切断した被加工物を、図6(イ)に
示すように第1パンチ21によってダイス22内へ挿入
する。つぎに、図6(ロ)に示すように、第2パンチ2
3によって引掛け部cにする箇所を除いた他部分dを断
面積13.5×9mm、長さ77mmになるように、絞
り変形の型鍛造加工を施す。そして、ダイス22の穴を
通して右側から動くけり出し棒24によってダイス22
の左方向へ被加工物をけり出して抜く。つぎに、500
0キロニュートンのトランスファープレスへ被加工物を
運ぶ。そして、引掛け部cの箇所を圧縮の自由鍛造加工
によって9mm厚の板状にする。つぎに、引掛け部cの
箇所の中央をせん断加工によって打ち抜き、型鍛造加工
によって下面の周縁角の面取りをして、図7に示すよう
なものにする。
【0015】つぎに、図8に示すように、トランスファ
ープレスに組み込んだ引掛け部cを、スプリング(図示
を省いた。)の力で型25と下型26との間に保持し、
引掛け部cにあけた穴の上面にC面加工をするテーパー
を備え、しかも先端にテーパーを付けたパンチ27を上
方から押し込み、引掛け部cを内側から外側へ拡張する
と同時に上方の内側角の面取りをする。その後、引掛け
部cに9度の曲げ加工をすると、図9に示すものが完成
する。図9はフックCの完成品を示しており、(イ)は
平面図、(ロ)は(イ)のものを垂直に切断した断面図
である。寸法の記入は省いた。なお、9度の曲げは、フ
ックCをL形フックEに引っ掛ける際に引っ掛けやすく
するためのものである。つぎに、実施例として紹介した
製作法によった場合と従来法によった場合との材料歩留
まりを表1として示す。材料歩留まりとは、(製品重量
÷材料重量×100)を意味する。また、一個当たりの
生産時間についての両者の比較を表2として示す。
ープレスに組み込んだ引掛け部cを、スプリング(図示
を省いた。)の力で型25と下型26との間に保持し、
引掛け部cにあけた穴の上面にC面加工をするテーパー
を備え、しかも先端にテーパーを付けたパンチ27を上
方から押し込み、引掛け部cを内側から外側へ拡張する
と同時に上方の内側角の面取りをする。その後、引掛け
部cに9度の曲げ加工をすると、図9に示すものが完成
する。図9はフックCの完成品を示しており、(イ)は
平面図、(ロ)は(イ)のものを垂直に切断した断面図
である。寸法の記入は省いた。なお、9度の曲げは、フ
ックCをL形フックEに引っ掛ける際に引っ掛けやすく
するためのものである。つぎに、実施例として紹介した
製作法によった場合と従来法によった場合との材料歩留
まりを表1として示す。材料歩留まりとは、(製品重量
÷材料重量×100)を意味する。また、一個当たりの
生産時間についての両者の比較を表2として示す。
【0016】
【表1】
【0017】
【表2】
【0018】表1から、実施例法の場合の材料歩留まり
は、ハンドルA・フックC共に従来法の場合の2〜2.
5倍であることが分かる。表2から、実施例法による場
合の生産時間は、ハンドルAで従来法の約3分の1、フ
ックCで約5分の1に過ぎないことが分かる。実施例法
による場合の材料歩留まり・生産能率は、従来法と比較
して著しく高いといえる。なお、特に図5がはっきり示
しているように、ハンドルAの握り部aと他部分bとの
境界には、握り部aの曲げ方向と垂直な面において握り
部aの方が高くなる段差を設けている。段差はフックC
等が後方へ倒れる際の倒れ止めの働きをして、ハンドル
Aを握った手に危害が及ぶことを防いでくれる。また、
握り部aは断面を楕円形状にしていてしかも長径方向を
曲げ方向にしているため、握りの感触がよい。すなわ
ち、ハンドルAの操作性は極めてよいのである。
は、ハンドルA・フックC共に従来法の場合の2〜2.
5倍であることが分かる。表2から、実施例法による場
合の生産時間は、ハンドルAで従来法の約3分の1、フ
ックCで約5分の1に過ぎないことが分かる。実施例法
による場合の材料歩留まり・生産能率は、従来法と比較
して著しく高いといえる。なお、特に図5がはっきり示
しているように、ハンドルAの握り部aと他部分bとの
境界には、握り部aの曲げ方向と垂直な面において握り
部aの方が高くなる段差を設けている。段差はフックC
等が後方へ倒れる際の倒れ止めの働きをして、ハンドル
Aを握った手に危害が及ぶことを防いでくれる。また、
握り部aは断面を楕円形状にしていてしかも長径方向を
曲げ方向にしているため、握りの感触がよい。すなわ
ち、ハンドルAの操作性は極めてよいのである。
【0019】
【発明の効果】本発明に係る製作法においては、素材と
して棒材を使用し、絞り変形を含む鍛造加工、ばり処理
の型鍛造加工、曲げ加工及びせん断加工を適宜効果的に
組み合わせているため、一貫工程による量産加工が可能
となる。このため生産時間を短縮でき、生産性に優れて
いる。また、材料歩留まりも著しく向上する。なお、本
発明に係るハンドル製作法のうち、握り部aとする部分
を円を押しつぶした楕円形状等の断面形状に絞る圧縮の
鍛造加工工程を備えたものによって製作した場合は、握
り部aは楕円形状等になっているため握る感触がよい。
さらに、握り部aとする部分において円を押しつぶした
楕円形状等の断面形状の長径方向を曲げ方向とする製作
法で製作したものにおいては、握り部aの握りの感触が
更に一層向上している。また、握り部aとする部分と他
部分bとの境界に握り部aの曲げ方向と垂直な面におい
て握り部aの方が高くなる段差を設ける製作法で製作し
たものにおいては、設けられた段差がフックC等の倒れ
止めをしてハンドルAを握った手に当たることを防いで
くれる。
して棒材を使用し、絞り変形を含む鍛造加工、ばり処理
の型鍛造加工、曲げ加工及びせん断加工を適宜効果的に
組み合わせているため、一貫工程による量産加工が可能
となる。このため生産時間を短縮でき、生産性に優れて
いる。また、材料歩留まりも著しく向上する。なお、本
発明に係るハンドル製作法のうち、握り部aとする部分
を円を押しつぶした楕円形状等の断面形状に絞る圧縮の
鍛造加工工程を備えたものによって製作した場合は、握
り部aは楕円形状等になっているため握る感触がよい。
さらに、握り部aとする部分において円を押しつぶした
楕円形状等の断面形状の長径方向を曲げ方向とする製作
法で製作したものにおいては、握り部aの握りの感触が
更に一層向上している。また、握り部aとする部分と他
部分bとの境界に握り部aの曲げ方向と垂直な面におい
て握り部aの方が高くなる段差を設ける製作法で製作し
たものにおいては、設けられた段差がフックC等の倒れ
止めをしてハンドルAを握った手に当たることを防いで
くれる。
【図1】本発明に係る製作法によりハンドルAを製作す
る各工程を示す概念図である。
る各工程を示す概念図である。
【図2】本発明に係る製作法によりフックCを製作する
各工程を示す概念図である。
各工程を示す概念図である。
【図3】ハンドルAを製作する1実施例法の一部工程を
示す断面図である。
示す断面図である。
【図4】その実施例法の別の一部工程を示す垂直及び水
平に切断した断面図である。
平に切断した断面図である。
【図5】その実施例法により製作したハンドルAを示す
正面図及び下面図である。
正面図及び下面図である。
【図6】フックCを製作する1実施例法の一部工程を示
す断面図である。
す断面図である。
【図7】その実施例法により製作されたフックCの中間
品を示す平面図及び断面図である。
品を示す平面図及び断面図である。
【図8】図7に示した中間品に最終加工を施す工程を示
す断面図である。
す断面図である。
【図9】その工程を経て完成したフックCを示す平面図
及び断面図である。
及び断面図である。
【図10】従来のあおり止め掛金を示す斜視図である。
【図11】従来のあおり止め掛金のハンドルA及びフッ
クCの製作工程の一部を示す平面図である。
クCの製作工程の一部を示す平面図である。
A ハンドル a 握り部 b 他部分 C フック c 引掛け部 d 他部分
Claims (6)
- 【請求項1】 せん断加工によって棒材を所定長さに切
断し、握り部aとする部分に曲げ加工を施してその部分
の端部には面取りを施し、また握り部aとする部分を除
いた他部分bは圧縮の鍛造加工によって板状にし、板状
にした部分の所定位置に穴あけをすることを特徴とする
トラック荷台あおり止め掛金のハンドル製作法。 - 【請求項2】 握り部aとする部分を円を押しつぶした
楕円形状等の断面形状に絞る圧縮の鍛造加工工程を備え
たことを特徴とする、請求項1に記載のトラック荷台あ
おり止め掛金のハンドル製作法。 - 【請求項3】 握り部aとする部分において円を押しつ
ぶした楕円形状等の断面形状の長径方向を曲げ方向とす
ることを特徴とする、請求項2に記載のトラック荷台あ
おり止め掛金のハンドル製作法。 - 【請求項4】 握り部aとする部分と他部分bとの境界
に握り部aの曲げ方向と垂直な面において握り部aの方
が高くなる段差を設けることを特徴とする請求項1、2
又は3に記載のトラック荷台あおり止め掛金のハンドル
製作法。 - 【請求項5】 せん断加工によって棒材を所定長さに切
断し、引掛け部cとする部分を圧縮の鍛造加工によって
板状にし、板状にした部分の中程をせん断加工で打ち抜
くことを特徴とするトラック荷台あおり止め掛金のフッ
ク製作法。 - 【請求項6】 板状にした部分の中程をせん断加工で打
ち抜いた部分を内側から外側方向へ拡張することを特徴
とする、請求項5に記載のトラック荷台あおり止め掛金
のフック製作法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4251815A JP2571997B2 (ja) | 1992-08-07 | 1992-08-07 | トラック荷台あおり止め掛金のハンドル及びフックの製作法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4251815A JP2571997B2 (ja) | 1992-08-07 | 1992-08-07 | トラック荷台あおり止め掛金のハンドル及びフックの製作法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0655968A JPH0655968A (ja) | 1994-03-01 |
JP2571997B2 true JP2571997B2 (ja) | 1997-01-16 |
Family
ID=17228335
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP4251815A Expired - Lifetime JP2571997B2 (ja) | 1992-08-07 | 1992-08-07 | トラック荷台あおり止め掛金のハンドル及びフックの製作法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2571997B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN106314293A (zh) * | 2016-09-30 | 2017-01-11 | 张家港市隆旌汽车零部件有限公司 | 高承重斜坡结构和车 |
-
1992
- 1992-08-07 JP JP4251815A patent/JP2571997B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0655968A (ja) | 1994-03-01 |
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