JP2567760Y2 - 電子楽器の鍵盤装置 - Google Patents
電子楽器の鍵盤装置Info
- Publication number
- JP2567760Y2 JP2567760Y2 JP2850692U JP2850692U JP2567760Y2 JP 2567760 Y2 JP2567760 Y2 JP 2567760Y2 JP 2850692 U JP2850692 U JP 2850692U JP 2850692 U JP2850692 U JP 2850692U JP 2567760 Y2 JP2567760 Y2 JP 2567760Y2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- key
- hammer
- jack
- return
- musical instrument
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Lifetime
Links
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本考案は、電子楽器特に電子ピア
ノの鍵盤装置に関する。
ノの鍵盤装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、図10に示すように、鍵aが支点
bを中心にして回動自在に設けられ、この鍵aに支点c
を中心にしてハンマー状部材(以下単にハンマーとい
う)dが回動自在に支持された電子楽器の鍵盤装置が知
られている。
bを中心にして回動自在に設けられ、この鍵aに支点c
を中心にしてハンマー状部材(以下単にハンマーとい
う)dが回動自在に支持された電子楽器の鍵盤装置が知
られている。
【0003】このハンマーdは、アコースティックピア
ノと同じような鍵タッチ感を得るためのもので所定の重
量を有しており、重心は図の右端にある。鍵aを押すと
ハンマーdは、支持部材eを介して回動し、鍵aを離す
と、ハンマーdの重量によりハンマーdと鍵aは初期位
置に復帰する。
ノと同じような鍵タッチ感を得るためのもので所定の重
量を有しており、重心は図の右端にある。鍵aを押すと
ハンマーdは、支持部材eを介して回動し、鍵aを離す
と、ハンマーdの重量によりハンマーdと鍵aは初期位
置に復帰する。
【0004】
【考案が解決しようとする課題】上述した従来の鍵盤装
置によれば、ある程度の力以上で押鍵したときに限って
アコースティックピアノに似た鍵タッチ感を得ることが
できるが、非常に弱く押鍵したときは、図11に示すよ
うな、押鍵すると点0からそれまで以上の負荷がかかり
始め、点Pにおいて最大になりそれ以上押鍵すると負荷
が一気に軽減する(レットオフ)アコースティックピア
ノのようなタッチ感が得られない。本考案は、演奏者が
強打したときはもとより弱打したときにもアコースティ
ックピアノによく似た鍵タッチ感が得られるとともに、
連打特性も良好であり、しかも部品点数が増えることが
なく、組立てが簡単で且つ安価である電子楽器の鍵盤装
置を提供することをその目的とするものである。
置によれば、ある程度の力以上で押鍵したときに限って
アコースティックピアノに似た鍵タッチ感を得ることが
できるが、非常に弱く押鍵したときは、図11に示すよ
うな、押鍵すると点0からそれまで以上の負荷がかかり
始め、点Pにおいて最大になりそれ以上押鍵すると負荷
が一気に軽減する(レットオフ)アコースティックピア
ノのようなタッチ感が得られない。本考案は、演奏者が
強打したときはもとより弱打したときにもアコースティ
ックピアノによく似た鍵タッチ感が得られるとともに、
連打特性も良好であり、しかも部品点数が増えることが
なく、組立てが簡単で且つ安価である電子楽器の鍵盤装
置を提供することをその目的とするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本考案は、上記の目的を
達成するために、鍵から伝達される力により移動及び回
動するジャックと、該ジャックの移動及び回動に抗する
圧力をジャックに加える加圧部材とを備えた電子楽器の
鍵盤装置において、ジャックは鍵に設けた支点に回動自
在に係止されると共に弾性部材により初期位置に付勢さ
れ、鍵はジャックにより作動した前記加圧部材が初期位
置に復帰する際に当接して鍵に戻り荷重を付与する戻り
荷重付与部を有し、前記戻り荷重付与部は鍵と一体成型
したことを特徴とする。
達成するために、鍵から伝達される力により移動及び回
動するジャックと、該ジャックの移動及び回動に抗する
圧力をジャックに加える加圧部材とを備えた電子楽器の
鍵盤装置において、ジャックは鍵に設けた支点に回動自
在に係止されると共に弾性部材により初期位置に付勢さ
れ、鍵はジャックにより作動した前記加圧部材が初期位
置に復帰する際に当接して鍵に戻り荷重を付与する戻り
荷重付与部を有し、前記戻り荷重付与部は鍵と一体成型
したことを特徴とする。
【0006】
【作用】鍵を押し下げると、ジャックも下動し、ジャッ
クの下動によって前記加圧部材例えばハンマーが回動す
る。鍵を強打したときは、ハンマーは慣性効果を持ち、
弱打したときにおいてもハンマーの自重により押鍵に対
して反対する力を出す。鍵がある程度押し下げられる
と、ジャックが固定部材に当接して回動し始め、この時
ジャックは固定部材から抗力を受けるため、弱打してい
た演奏者は一時的に大きな力で鍵を押し下げなければな
らなくなる。更に鍵を押し下げると、ジャックはハンマ
ーから外れ、ハンマーの自重による力が鍵に伝わらなく
なる。このため、弱打していた演奏者は一時に力が抜け
た感じを得る。その後鍵は下限位置に至り、一方、ハン
マーは慣性で回動制限位置まで回動した後自重により逆
方向に回動し始め、下限位置にある鍵の戻り荷重付与部
に当接して停止し、鍵の復帰に際して戻り荷重として鍵
に常時付与し、復帰途中からの再押鍵に伴う連打におい
ても、質量感を損なわずに押鍵できる。鍵はスプリング
とハンマーの戻り荷重の付与により初期位置に復帰し、
ハンマーも回動制限位置に戻り、ジャックも弾性部材の
力により初期位置に復帰して次の押鍵に備える。前記戻
り荷重付与部は鍵と一体成形されるので、部品点数が増
加することがなく、組立てが簡単であり、寸法精度が向
上する。
クの下動によって前記加圧部材例えばハンマーが回動す
る。鍵を強打したときは、ハンマーは慣性効果を持ち、
弱打したときにおいてもハンマーの自重により押鍵に対
して反対する力を出す。鍵がある程度押し下げられる
と、ジャックが固定部材に当接して回動し始め、この時
ジャックは固定部材から抗力を受けるため、弱打してい
た演奏者は一時的に大きな力で鍵を押し下げなければな
らなくなる。更に鍵を押し下げると、ジャックはハンマ
ーから外れ、ハンマーの自重による力が鍵に伝わらなく
なる。このため、弱打していた演奏者は一時に力が抜け
た感じを得る。その後鍵は下限位置に至り、一方、ハン
マーは慣性で回動制限位置まで回動した後自重により逆
方向に回動し始め、下限位置にある鍵の戻り荷重付与部
に当接して停止し、鍵の復帰に際して戻り荷重として鍵
に常時付与し、復帰途中からの再押鍵に伴う連打におい
ても、質量感を損なわずに押鍵できる。鍵はスプリング
とハンマーの戻り荷重の付与により初期位置に復帰し、
ハンマーも回動制限位置に戻り、ジャックも弾性部材の
力により初期位置に復帰して次の押鍵に備える。前記戻
り荷重付与部は鍵と一体成形されるので、部品点数が増
加することがなく、組立てが簡単であり、寸法精度が向
上する。
【0007】
【実施例】以下本考案の実施例を添付図面につき説明す
る。図1乃至図4は本考案の1実施例を示す。同図にお
いて、1は基端部において鍵盤フレーム2に回動自在に
支持された合成樹脂製鍵(白鍵)で、これは略箱状に形
成されて下面が開口しており、両側壁の少なくとも一方
に戻り荷重付与部3(後述)が下方に突出して一体成型
されている。鍵盤フレーム2にはスイッチ4及び支点部
材5が固定され、支点部材5の支点6には、一端に錘7
が付設されたハンマー8が回動自在に支持されている。
鍵1の内部空間には、ジャック9が回動自在に軸支さ
れ、鍵1の内部上壁に設けられた板ばね受け部10に一
端が固定された短冊状の板ばね11の他端によって図に
おいて反時計方向に付勢され、ハンマー当接部12がハ
ンマー8のジャック当接部13に当接するようになって
いる。このジャック9のハンマー当接部12は、前述の
戻り荷重付与部3より若干長く形成されている。前記ス
イッチ4はスイッチ基板14に支持されたスイッチであ
り、鍵1が所定角度回動すると鍵1の内部上壁に設けら
れたアクチュエータ15により押圧されて作動するよう
になっている。
る。図1乃至図4は本考案の1実施例を示す。同図にお
いて、1は基端部において鍵盤フレーム2に回動自在に
支持された合成樹脂製鍵(白鍵)で、これは略箱状に形
成されて下面が開口しており、両側壁の少なくとも一方
に戻り荷重付与部3(後述)が下方に突出して一体成型
されている。鍵盤フレーム2にはスイッチ4及び支点部
材5が固定され、支点部材5の支点6には、一端に錘7
が付設されたハンマー8が回動自在に支持されている。
鍵1の内部空間には、ジャック9が回動自在に軸支さ
れ、鍵1の内部上壁に設けられた板ばね受け部10に一
端が固定された短冊状の板ばね11の他端によって図に
おいて反時計方向に付勢され、ハンマー当接部12がハ
ンマー8のジャック当接部13に当接するようになって
いる。このジャック9のハンマー当接部12は、前述の
戻り荷重付与部3より若干長く形成されている。前記ス
イッチ4はスイッチ基板14に支持されたスイッチであ
り、鍵1が所定角度回動すると鍵1の内部上壁に設けら
れたアクチュエータ15により押圧されて作動するよう
になっている。
【0008】この実施例の作用を説明すると、鍵1を押
し下げると、鍵1は反時計方向に回動し始め、それに伴
ってジャック9が下方に移動する。ジャック9の移動に
伴ってハンマー当接部12がジャック当接部13を押圧
し、ハンマー8は反時計方向に回動し始める。このとき
演奏者は荷重調整用コイルスプリング16とハンマー8
の荷重を受ける。更に、鍵1を押し下げると、ジャック
9の突出部17が図2に示すように鍵盤フレーム2に当
接し、ジャック9は回動を始める。このとき演奏者は、
鍵盤フレーム2からの抗力とジャック9に設けた板ばね
11の荷重を受ける。更に鍵1を押し下げると、図3に
示すようにジャック9はハンマー8から外れる。しかし
ハンマー8は慣性により回動を続け、ハンマー8の自重
は鍵1に伝わらなくなるから、演奏者にはこのとき一瞬
抜けるような感じを得る。その後鍵1は鍵下限ストッパ
フエルト18に当接し、鍵1の回動が終る。ハンマー8
は、ハンマー上限ストッパフエルト19に当接した後、
自重により時計方向に回動し始め、図4に示すように、
ジャック当接部13が鍵1の戻り荷重付与部3に当接し
ハンマー8の回動復帰を阻止し、このハンマー8のジャ
ック当接部13の戻り荷重付与部3への当接力が鍵1を
通じて演奏者に伝達されるので通常のアコースティック
ピアノにおける打弦後のハンマーの戻りとして感じさせ
る作用を呈する。このとき、ジャック9のハンマー当接
部12はハンマー8のジャック当接部13上に戻れな
い。離鍵時には、ハンマー8の自重及び荷重調整用コイ
ルスプリング16の弾性力の合力により、鍵1は図1に
示す鍵上限ストッパフエルト20に当接する初期位置に
戻り、ハンマー8もハンマー下限ストッパフエルト21
に当接してその回動が終り、かくしてジャック9のハン
マー当接部12は板ばね11の弾性力によって速やかに
ハンマー8のジャック当接部13上に戻る。押鍵後の鍵
1の戻り荷重付与部3にハンマー6のジャック当接部1
3が当接することによりハンマー8の荷重が戻り荷重付
与部3を介して鍵1に伝達されるので、離鍵時には、戻
り荷重付与部3にハンマー6の荷重が常時付与された状
態で鍵1が復帰することにより鍵1に接触する指に質量
感が付与される。よって、復帰途上での再押鍵に対して
も、この質量感が付与され、連打に際しても質量感が損
なわれない。
し下げると、鍵1は反時計方向に回動し始め、それに伴
ってジャック9が下方に移動する。ジャック9の移動に
伴ってハンマー当接部12がジャック当接部13を押圧
し、ハンマー8は反時計方向に回動し始める。このとき
演奏者は荷重調整用コイルスプリング16とハンマー8
の荷重を受ける。更に、鍵1を押し下げると、ジャック
9の突出部17が図2に示すように鍵盤フレーム2に当
接し、ジャック9は回動を始める。このとき演奏者は、
鍵盤フレーム2からの抗力とジャック9に設けた板ばね
11の荷重を受ける。更に鍵1を押し下げると、図3に
示すようにジャック9はハンマー8から外れる。しかし
ハンマー8は慣性により回動を続け、ハンマー8の自重
は鍵1に伝わらなくなるから、演奏者にはこのとき一瞬
抜けるような感じを得る。その後鍵1は鍵下限ストッパ
フエルト18に当接し、鍵1の回動が終る。ハンマー8
は、ハンマー上限ストッパフエルト19に当接した後、
自重により時計方向に回動し始め、図4に示すように、
ジャック当接部13が鍵1の戻り荷重付与部3に当接し
ハンマー8の回動復帰を阻止し、このハンマー8のジャ
ック当接部13の戻り荷重付与部3への当接力が鍵1を
通じて演奏者に伝達されるので通常のアコースティック
ピアノにおける打弦後のハンマーの戻りとして感じさせ
る作用を呈する。このとき、ジャック9のハンマー当接
部12はハンマー8のジャック当接部13上に戻れな
い。離鍵時には、ハンマー8の自重及び荷重調整用コイ
ルスプリング16の弾性力の合力により、鍵1は図1に
示す鍵上限ストッパフエルト20に当接する初期位置に
戻り、ハンマー8もハンマー下限ストッパフエルト21
に当接してその回動が終り、かくしてジャック9のハン
マー当接部12は板ばね11の弾性力によって速やかに
ハンマー8のジャック当接部13上に戻る。押鍵後の鍵
1の戻り荷重付与部3にハンマー6のジャック当接部1
3が当接することによりハンマー8の荷重が戻り荷重付
与部3を介して鍵1に伝達されるので、離鍵時には、戻
り荷重付与部3にハンマー6の荷重が常時付与された状
態で鍵1が復帰することにより鍵1に接触する指に質量
感が付与される。よって、復帰途上での再押鍵に対して
も、この質量感が付与され、連打に際しても質量感が損
なわれない。
【0009】図5乃至図8は本考案の他の実施例を示
す。同図において、1は基端部において、鍵盤フレーム
2に回動自在に支持された合成樹脂製鍵(白鍵)で、こ
れは略箱状に形成されて下面が開口しており、両側壁の
少なくとも一方の前端部に鍵上限ストッパ22が下方に
突出して一体成型され、また鍵1の内部上壁には、アク
チュエータ15が設けられている。前記鍵上限ストッパ
22は戻り荷重付与部とキャッチャを兼ねている。鍵盤
フレーム2には、前記アクチューエータ15により押圧
されて作動するスイッチ4及び支点部材5が固定され、
支点部材5の支点6には、一端に錘7が付設されたハン
マー8が回動自在に支持されている。鍵1の内部空間に
は、その両側壁間の幅にほぼ等しい厚さのジャック9が
回動自在に軸支され、前記支点部材5の上部に形成され
た凹部23に一端が係止された短冊状の板ばね11の他
端によって図において反時計方向に付勢され、鍵盤フレ
ーム2のスリット24から下方に突出したハンマー当接
部12がハンマー8のジャック当接部13に当接するよ
うになっている。この実施例の作用を説明すると、鍵1
を押し下げると、鍵1は反時計方向に回動し始め、それ
に伴ってジャック9が下方に移動する。ジャック9の移
動に伴ってハンマー当接部12がジャック当接部13を
押圧し、ハンマー8は反時計方向に回動し始める。この
とき演奏者は、ハンマー8の荷重を受ける。更に鍵1を
押し下げると、ジャック9の突出部17が図6に示すよ
うに鍵盤フレーム2に当接し、ジャック9は回動し始め
る。このとき、演奏者は、鍵盤フレーム2からの抗力と
ジャック9に設けた板ばね11の荷重を受ける。更に鍵
1を押し下げると、ジャック9は、図7に示すように、
ハンマー8から外れる。しかし、ハンマー8は慣性によ
り回動を続けるので、ハンマー8の自重は鍵1に伝わら
なくなるから、このとき演奏者には一瞬抜けるような感
じを得る。その後鍵1は鍵下限ストッパフェルト18に
当接し、鍵1の回動は終わる。
す。同図において、1は基端部において、鍵盤フレーム
2に回動自在に支持された合成樹脂製鍵(白鍵)で、こ
れは略箱状に形成されて下面が開口しており、両側壁の
少なくとも一方の前端部に鍵上限ストッパ22が下方に
突出して一体成型され、また鍵1の内部上壁には、アク
チュエータ15が設けられている。前記鍵上限ストッパ
22は戻り荷重付与部とキャッチャを兼ねている。鍵盤
フレーム2には、前記アクチューエータ15により押圧
されて作動するスイッチ4及び支点部材5が固定され、
支点部材5の支点6には、一端に錘7が付設されたハン
マー8が回動自在に支持されている。鍵1の内部空間に
は、その両側壁間の幅にほぼ等しい厚さのジャック9が
回動自在に軸支され、前記支点部材5の上部に形成され
た凹部23に一端が係止された短冊状の板ばね11の他
端によって図において反時計方向に付勢され、鍵盤フレ
ーム2のスリット24から下方に突出したハンマー当接
部12がハンマー8のジャック当接部13に当接するよ
うになっている。この実施例の作用を説明すると、鍵1
を押し下げると、鍵1は反時計方向に回動し始め、それ
に伴ってジャック9が下方に移動する。ジャック9の移
動に伴ってハンマー当接部12がジャック当接部13を
押圧し、ハンマー8は反時計方向に回動し始める。この
とき演奏者は、ハンマー8の荷重を受ける。更に鍵1を
押し下げると、ジャック9の突出部17が図6に示すよ
うに鍵盤フレーム2に当接し、ジャック9は回動し始め
る。このとき、演奏者は、鍵盤フレーム2からの抗力と
ジャック9に設けた板ばね11の荷重を受ける。更に鍵
1を押し下げると、ジャック9は、図7に示すように、
ハンマー8から外れる。しかし、ハンマー8は慣性によ
り回動を続けるので、ハンマー8の自重は鍵1に伝わら
なくなるから、このとき演奏者には一瞬抜けるような感
じを得る。その後鍵1は鍵下限ストッパフェルト18に
当接し、鍵1の回動は終わる。
【0010】ハンマー8は、鍵盤フレーム2に設けたハ
ンマー上限ストッパフェルト19に当接した後、自重に
より時計方向に回動し始め、図8に示すように、フェル
ト25が貼着されたハンマー8の前端傾斜部26が鍵1
の戻り荷重付与部及びキャッチャを兼ねた鍵上限ストッ
パ22の後部の下方に形成された傾斜部27に当接し、
ハンマー8の回動復帰が阻止される。この当接によりハ
ンマー8の振動が抑止され、この当接力が鍵1を通じて
演奏者に伝達されるので、通常のアコースティックピア
ノにおける打鍵後のハンマーの戻りとして感じさせる作
用を呈する。離鍵時には、鍵1は、自重で時計方向に回
動するハンマー8により初期位置に回動し、板ばね11
の弾性力によってジャック9のハンマー当接部12は、
速やかにハンマー8のジャック当接部13上に戻るとと
もにジャック9の上部は鍵1の内部上壁に当接し、鍵1
は、図5に示す鍵上限ストッパ22に当接する初期位置
に戻る。ハンマー8もハンマー下限ストッパフェルト2
1に当接してその回動を終える。
ンマー上限ストッパフェルト19に当接した後、自重に
より時計方向に回動し始め、図8に示すように、フェル
ト25が貼着されたハンマー8の前端傾斜部26が鍵1
の戻り荷重付与部及びキャッチャを兼ねた鍵上限ストッ
パ22の後部の下方に形成された傾斜部27に当接し、
ハンマー8の回動復帰が阻止される。この当接によりハ
ンマー8の振動が抑止され、この当接力が鍵1を通じて
演奏者に伝達されるので、通常のアコースティックピア
ノにおける打鍵後のハンマーの戻りとして感じさせる作
用を呈する。離鍵時には、鍵1は、自重で時計方向に回
動するハンマー8により初期位置に回動し、板ばね11
の弾性力によってジャック9のハンマー当接部12は、
速やかにハンマー8のジャック当接部13上に戻るとと
もにジャック9の上部は鍵1の内部上壁に当接し、鍵1
は、図5に示す鍵上限ストッパ22に当接する初期位置
に戻る。ハンマー8もハンマー下限ストッパフェルト2
1に当接してその回動を終える。
【0011】離鍵時には、鍵上限ストッパ22に、その
傾斜部27を介してハンマー8の荷重が常時付与された
状態で鍵1が復帰することにより鍵1に接触する指に質
量感が付与される。よって鍵1の復帰途上での再押鍵に
対してもこの質量感が付与され、連打に際しても質量感
が損われない。図9は、図1乃至図4に示す加圧部材と
は異なる部材を用いた本考案の一実施例である。同図に
おいて8aは加圧部材としてのエアダンパ又は弾性部材
であり、その筒体28に可動部材29が嵌合しており、
この上端が図1乃至図4に示すハンマーのジャック当接
部13に対応し、これにジャック19のハンマー当接部
12が当接し、また鍵1に一体成型した戻り荷重付与部
3が対向している。その作用は、図1乃至図4に示す実
施例とほぼ同じである。
傾斜部27を介してハンマー8の荷重が常時付与された
状態で鍵1が復帰することにより鍵1に接触する指に質
量感が付与される。よって鍵1の復帰途上での再押鍵に
対してもこの質量感が付与され、連打に際しても質量感
が損われない。図9は、図1乃至図4に示す加圧部材と
は異なる部材を用いた本考案の一実施例である。同図に
おいて8aは加圧部材としてのエアダンパ又は弾性部材
であり、その筒体28に可動部材29が嵌合しており、
この上端が図1乃至図4に示すハンマーのジャック当接
部13に対応し、これにジャック19のハンマー当接部
12が当接し、また鍵1に一体成型した戻り荷重付与部
3が対向している。その作用は、図1乃至図4に示す実
施例とほぼ同じである。
【0012】
【考案の効果】本考案は、上述の通り構成されているか
ら、鍵を強打したときはもとより弱打したときもアコー
スティックピアノによく似た鍵タッチ感が得られ、離鍵
に伴う鍵の復帰時にも加圧部材が鍵の戻り荷重付与部に
当接することによる鍵の質量感が得られると共に連打時
にも鍵の質量感が損われることがないという効果を有す
る。また戻り荷重付与部と鍵が一体に成型されているた
め組立てが簡単であり、部品点数が増加せず、安価であ
るという効果を有する。
ら、鍵を強打したときはもとより弱打したときもアコー
スティックピアノによく似た鍵タッチ感が得られ、離鍵
に伴う鍵の復帰時にも加圧部材が鍵の戻り荷重付与部に
当接することによる鍵の質量感が得られると共に連打時
にも鍵の質量感が損われることがないという効果を有す
る。また戻り荷重付与部と鍵が一体に成型されているた
め組立てが簡単であり、部品点数が増加せず、安価であ
るという効果を有する。
【図1】 離鍵状態にある本考案の一実施例の一部截
断側面図
断側面図
【図2】 押鍵後、ジャックが回動し始めた状態にあ
る上記実施例の一部截断側面図
る上記実施例の一部截断側面図
【図3】 押鍵後、ジャックがハンマーから外れた状
態にある上記実施例の一部截断側面図
態にある上記実施例の一部截断側面図
【図4】 離鍵した直後の上記実施例の一部截断側面
図
図
【図5】 離鍵状態にある本考案の他の実施例の一部
截断側面図
截断側面図
【図6】 押鍵後、ジャックが回動し始めた状態にあ
る上記他の実施例の一部截断側面図
る上記他の実施例の一部截断側面図
【図7】 押鍵後、ジャックがハンマーから外れた状
態にある上記他の実施例の一部截断側面図
態にある上記他の実施例の一部截断側面図
【図8】 離鍵した直後の上記他の実施例の一部截断
側面図
側面図
【図9】 図1乃至図4に示す本考案の一実施例の変
形例を示す一部截断側面図
形例を示す一部截断側面図
【図10】 従来の電子楽器の鍵盤装置の断面図
【図11】 アコースティックピアノの鍵ストローク
対荷重特性図
対荷重特性図
1 鍵(白鍵) 2 鍵盤フレーム 3、3a 戻り荷重付与部 8 ハンマー 8a エアダンパ又は弾性部材 9 ジャック 11 板ばね 22 戻り荷重付与部及びキャッチャを兼ねる鍵上限ス
トッパ 26、27 傾斜部
トッパ 26、27 傾斜部
Claims (1)
- 【請求項1】 鍵から伝達される力により移動及び回動
するジャックと、該ジャックの移動及び回動に抗する圧
力をジャックに加える加圧部材とを備えた電子楽器の鍵
盤装置において、ジャックは鍵に設けた支点に回動自在
に係止されると共に弾性部材により初期位置に付勢さ
れ、鍵はジャックにより作動した前記加圧部材が初期位
置に復帰する際に当接して鍵に戻り荷重を付与する戻り
荷重付与部を有し、前記戻り荷重付与部は鍵と一体成型
したことを特徴とする電子楽器の鍵盤装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2850692U JP2567760Y2 (ja) | 1992-04-28 | 1992-04-28 | 電子楽器の鍵盤装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2850692U JP2567760Y2 (ja) | 1992-04-28 | 1992-04-28 | 電子楽器の鍵盤装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0590567U JPH0590567U (ja) | 1993-12-10 |
JP2567760Y2 true JP2567760Y2 (ja) | 1998-04-02 |
Family
ID=12250567
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2850692U Expired - Lifetime JP2567760Y2 (ja) | 1992-04-28 | 1992-04-28 | 電子楽器の鍵盤装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2567760Y2 (ja) |
-
1992
- 1992-04-28 JP JP2850692U patent/JP2567760Y2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0590567U (ja) | 1993-12-10 |
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