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JP2536354B2 - 冷凍装置の保護装置 - Google Patents

冷凍装置の保護装置

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Publication number
JP2536354B2
JP2536354B2 JP3263684A JP26368491A JP2536354B2 JP 2536354 B2 JP2536354 B2 JP 2536354B2 JP 3263684 A JP3263684 A JP 3263684A JP 26368491 A JP26368491 A JP 26368491A JP 2536354 B2 JP2536354 B2 JP 2536354B2
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JP
Japan
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temperature
discharge pipe
compressor
pipe temperature
optimum
Prior art date
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Expired - Lifetime
Application number
JP3263684A
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English (en)
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JPH0599543A (ja
Inventor
伸夫 道明
洋登 中嶋
正美 堀内
武夫 植野
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Daikin Industries Ltd
Original Assignee
Daikin Industries Ltd
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Publication date
Application filed by Daikin Industries Ltd filed Critical Daikin Industries Ltd
Priority to JP3263684A priority Critical patent/JP2536354B2/ja
Publication of JPH0599543A publication Critical patent/JPH0599543A/ja
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  • Air Conditioning Control Device (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、吐出管温度制御を行う
ようにした冷凍装置の保護装置に係り、特に吐出管温度
センサの取外しに起因する圧縮機の焼損防止対策に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来より、例えば特公昭59―1294
2号公報に開示される如く、圧縮機、凝縮器、電動膨張
弁及び蒸発器を順次接続してなる冷媒回路を備えた冷凍
装置の運転制御装置として、冷媒回路の蒸発温度及び凝
縮温度に基づき最大の冷凍効果を与える圧縮機の吐出管
温度の最適温度を算出し、この最適温度を吐出管温度の
制御目標値として電動膨張弁の開度を制御することによ
り、定容量形圧縮機を使用しながら、良好な冷凍能力及
び冷凍装置の運転効率の維持を図るようにしたものは公
知の技術である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、冷凍装置に
おいて、圧縮機の吐出管に取付けられた吐出管温度セン
サは、通常保護装置を作動させるために使用されること
が多く、冷媒の不足等で圧縮機の内部温度が過上昇する
と、吐出管温度センサの信号により保護装置を作動さ
せ、冷凍装置の運転を停止させるようにしている。
【0004】しかるに、冷凍装置の据付時における取付
ミス等や運転中の事故で吐出管温度センサが吐出管から
外れてしまうことがあり、かかる場合、圧縮機の内部温
度が過上昇しても吐出管温度センサの検出値はほとんど
変化しないので、保護装置が作動せず、その結果圧縮機
が焼損する等の事故に至る虞れがある。
【0005】特に、上記公報のもののように、電動膨張
弁の開度で圧縮機の吐出管温度を目標値制御するもので
は、吐出管温度センサの検出値が低いと電動膨張弁の開
度を絞る方向に制御することになるので、そのまま運転
が継続されると、圧縮機の冷媒がどんどん減少して行
き、たちまち圧縮機の焼損に至る危険性が非常に高くな
るという問題があった。
【0006】本発明は斯かる点に鑑みてなされたもので
あり、その目的は、吐出管温度センサが吐出管から外れ
たことを確実に検知する手段を講ずることにより、圧縮
機の焼損を未然に防止することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】以上の目的を達成するた
め、請求項1の発明の講じた手段は、図1に示すように
(点線部分は含まず)、圧縮機(1)、熱源側熱交換器
(3)、電動膨張弁(5)及び利用側熱交換器(6)を
順次接続してなる冷媒回路(9)を備えた冷凍装置を前
提とする。
【0008】そして、冷凍装置の保護装置として、上記
圧縮機(1)の吐出管(8d)に取り付けられ、吐出管
温度を検出する吐出管温度センサ(Th2)と、該吐出管
温度センサ(Th2)の出力を受け、吐出管温度が所定温
度以上に達すると、作動して冷凍装置の運転を停止させ
る保護手段(11)とを設け、さらに、外気温度を検出
する外気温度検出手段(Tha)と、圧縮機(1)の起動
後の経過時間を計測する計時手段(12)と、該計時手
段(12)の出力を受け、圧縮機(1)の起動後所定時
間が経過したときにおける上記吐出管温度センサ(Th
2)の検出値が上記外気温度検出手段(Tha)で検出さ
れる外気温度に一定値を加算した温度よりも低いとき、
冷凍装置を異常停止させる異常処理手段(53)とを設
ける構成としたものである。
【0009】請求項2の発明の講じた手段は、上記請求
項1の発明において、図1の破線部分に示すように、冷
媒回路(9)の凝縮温度,蒸発温度等に応じて、最適の
冷凍効果を与える吐出冷媒温度の最適温度を演算する最
適温度演算手段(51)と、上記吐出管温度センサ(T
h2)の出力を受け、吐出管温度が上記最適温度演算手段
(51)で演算される最適温度に収束するよう上記電動
膨張弁(5)の開度を制御する開度制御手段(52)と
を設ける構成としたものである。
【0010】
【作用】以上の構成により、請求項1の発明では、冷凍
装置の運転中、吐出管温度センサ(Th2)で検出される
吐出管温度が所定温度以上になると、保護手段(11)
により、冷凍装置が異常停止され、圧縮機(1)が保護
されるが、吐出管温度センサ(Th2)が吐出管(8d)
から脱落していると、吐出管温度センサ(Th2)の検出
値が実際の吐出温度とは違った値になる。特に、電動膨
張弁(5)の開度は運転状態によって変化し、絞り気味
となって冷媒の循環量が減少していることがあり、その
ような状態で圧縮機(1)が過熱して吐出管温度が過上
昇していても保護装置(11)が作動せず、圧縮機
(1)の焼損等の事故に至る虞れがある。
【0011】ここで、吐出管温度センサ(Th2)が吐出
管(8d)から脱落している場合には、該吐出管温度セ
ンサ(Th2)が検出する温度が限りなく外気温度に近付
くことから、起動後所定時間が経過した時に、吐出管温
度センサ(Th2)の検出値が外気温度よりも一定値以上
上昇していないときには、吐出管温度センサ(Th2)が
脱落している可能性が極めて高い。したがって、異常処
理手段(53)により空気調和装置が異常停止されるこ
とで、圧縮機(1)の焼損が未然に防止されることにな
る。
【0012】請求項2の発明では、上記請求項1の発明
において、最適温度演算手段(51)により、蒸発温
度,凝縮温度等に基づき最適な冷凍効果を与える吐出管
温度の最適温度を算出して、開度制御手段(52)によ
り、吐出管温度がこの最適温度に収束するよう電動膨張
弁(5)の開度を制御するようにした場合、吐出管温度
センサ(Th2)が脱落してその検出値が実際の吐出管温
度よりも低いと、見掛上の吐出管温度が制御目標値より
も小さくなるので、電動膨張弁(5)の開度が閉じられ
る。したがって、そのまま運転が継続すると、冷媒の急
激な減少が生じ、圧縮機(1)が短時間のうちに過熱し
て焼損に至る危険性が高いが、そのようなときにも、上
記請求項1記載の発明の作用により、圧縮機(1)の焼
損等の事故が未然に防止されることになる。
【0013】
【実施例】以下、本発明の実施例について、図面に基づ
き説明する。
【0014】図2は本発明を適用した空気調和装置の冷
媒配管系統を示し、一台の室外ユニット(A)に対して
一台の室内ユニット(B)が接続されたいわゆるセパレ
ートタイプのものである。上記室外ユニット(A)に
は、圧縮機(1)と、冷房運転時には図中実線のごと
く、暖房運転時には図中破線のごとく切換わる四路切換
弁(2)と、冷房運転時には凝縮器として、暖房運転時
には蒸発器として機能する熱源側熱交換器である室外熱
交換器(3)と、冷媒を減圧するための減圧部(20)
と、圧縮機(1)の吸入管に介設され、吸入冷媒中の液
冷媒を除去するためのアキュムレ―タ(7)とが主要機
器として配置されている。また、室内ユニット(B)に
は、冷房運転時には蒸発器として、暖房運転時には凝縮
器として機能する利用側熱交換器である室内熱交換器
(6)が配置されている。上記各機器は冷媒配管(8)
により順次接続され、冷媒の循環により熱移動を生ぜし
めるようにした冷媒回路(9)が構成されている。
【0015】ここで、上記減圧部(20)には、液冷媒
を貯溜するためのレシ―バ(4)と、液冷媒の減圧機能
と流量調節機能とを有する電動膨張弁(5)とが配設さ
れ、上記レシ―バ(4)と電動膨張弁(5)とは、電動
膨張弁(5)がレシ―バ(4)の下部つまり液部に連通
するよう、室外熱交換器(3)の補助熱交換器(3a)
を介して共通路(8a)に直列に配置されている。そし
て、共通路(8a)のレシ―バ(4)上流側の端部
(P)と室外熱交換器(3)との間は、室外熱交換器
(3)からレシ―バ(4)への冷媒の流通のみを許容す
る第1逆止弁(D1)を介して第1流入路(8b1)によ
り、上記共通路(8a)の点(P)と室内熱交換器
(6)との間は室内熱交換器(6)からレシ―バ(4)
への冷媒の流通のみを許容する第2逆止弁(D2)を介
して第2流入路(8b2)により、それぞれ接続されてい
る一方、共通路(8a)の上記電動膨張弁(5)下流側
の端部(Q)と上記第2逆止弁(D2)−室内熱交換器
(6)間の点(R)との間は電動膨張弁(5)から室内
熱交換器(6)への冷媒の流通のみを許容する第3逆止
弁(D3)を介して第1流出路(8c1)により、共通路
(8a)の上記点(Q)と上記第1逆止弁(D1)−室
外熱交換器(3)間の点(S)との間は電動膨張弁
(5)から室外熱交換器(3)への冷媒の流通のみを許
容する第4逆止弁(D4)を介して第2流出路(8c2)
により、それぞれ接続されている。
【0016】また、上記レシ―バ(4)の上流側の点
(P)と流出側の点(Q)との間には、キャピラリチュ
―ブ(C)を介設してなる液封防止バイパス路(8f)
が設けられていて、該液封防止バイパス路(8f)によ
り、圧縮機(1)の停止時における液封を防止するとと
もに、ガス冷媒がレシ―バ(4)上部から第1流出路
(8c1)側に移動しうるようになされている。なお、上
記キャピラリチュ―ブ(C)の減圧度は電動膨張弁
(5)よりも十分大きくなるように設定されていて、通
常運転時における電動膨張弁(5)による冷媒流量調節
機能を良好に維持しうるようになされている。
【0017】なお、(F1)〜(F4)は冷媒中の塵埃
を除去するためのフィルタ、(ER)は圧縮機(1)の
運転音を低減させるための消音器である。
【0018】さらに、空気調和装置にはセンサ類が設け
られていて、(Th2)は吐出管に配置され、吐出管温度
T2を検出する吐出管温度センサ、(Tha)は室外ユニ
ット(A)の空気吸込口に配置され、外気温度である吸
込空気温度Taを検出する室外吸込センサ、(Thc)は
室外熱交換器(3)に配置され、冷房運転時には凝縮温
度となり暖房運転時には蒸発温度となる外熱交温度Tc
を検出する外熱交センサ、(Thr)は室内ユニット
(B)の空気吸込口に配置され、室内温度である吸込空
気温度Trを検出する室内吸込センサ、(The)は室内
熱交換器(6)に配置され、冷房運転時には蒸発温度と
なり暖房運転時には凝縮温度となる内熱交温度Teを検
出する内熱交センサ、(HPS)は高圧側圧力の過上昇に
よりオンとなって後述の保護装置(11)を作動させる
高圧圧力スイッチ、(LPS)は低圧側圧力の過低下によ
りオンとなって保護装置(11)を作動させる低圧圧力
スイッチである。上記各センサ類は空気調和装置の運転
を制御するコントローラ(10)に入力可能に接続され
ており、該コントローラ(10)により、上記各センサ
類の信号に応じて、空気調和装置の運転を制御するよう
になされている。
【0019】また、上記コントローラ(10)内には、
空気調和装置の運転中、何らかの異常が生じた時に作動
して、空気調和装置を異常停止させる保護手段としての
保護装置(11)と、時間を計測する計時手段としての
タイマ(12)とが内蔵されている。そして、上記保護
装置(11)には、図示しないが、上記各圧力スイッチ
(HPS),(LPS)の他、吐出管温度センサ(Th2)の
信号も入力されており、吐出管温度T2が所定温度以上
になると、保護装置(11)が作動して空気調和装置を
異常停止させ、圧縮機(1)の焼損等の事故を防止する
ようになされている。
【0020】図3は、上記吐出管温度センサ(Th2)の
吐出管への取付状態を示し、吐出管温度センサ(Th2)
は、吐出管(8d)にろう付けされた感温筒取付管(2
1)の中に挿入され、さらにその外方から吐出管断熱材
(22)を取付けて、吐出管温度センサ(Th2)を固定
するようになされている。なお、(23)はセンサ取付
け用バネ部材である。
【0021】上記冷媒回路(9)において、冷房運転時
には、室外熱交換器(3)で凝縮液化された液冷媒が第
1流入路(8b1)から流入し、第1逆止弁(D1)を経
てレシ―バ(4)に貯溜され、電動膨張弁(5)で減圧
された後、第1流出路(8c1)を経て室内熱交換器
(6)で蒸発して圧縮機(1)に戻る循環となる一方、
暖房運転時には、室内熱交換器(6)で凝縮液化された
液冷媒が第2流入路(8b2)から流入し、第2逆止弁
(D2)を経てレシ―バ(4)に貯溜され、電動膨張弁
(5)で減圧された後、第2流出路(8c2)を経て室外
熱交換器(3)で蒸発して圧縮機(1)に戻る循環とな
る。
【0022】ここで、上記コントローラ(10)の制御
内容について説明する。図4は、上記コントローラ(1
0)の冷房運転時における制御内容を示し、ステップS
T1で、上記内熱交センサ(The)で検出される蒸発温
度Te、外熱交センサ(Thc)で検出される凝縮温度T
c及び吐出管温度センサ(Th2)で検出される吐出管温
度T2をそれぞれ入力し、ステップST2で、下記(1)
式Tk =4−1.13Te +1.72Tc
(1)に基づき、最適な冷凍効果EERを
与える吐出管温度である最適温度Tkを算出する。
【0023】そして、ステップST3で、式 ΔT2=
T2−Tkに基づき吐出管温度T2と最適温度Tkとの
温度差ΔT2を算出した後、ステップST4で、|ΔT
2|≦5か否か、つまり吐出管温度T2が最適温度Tk
の上下一定範囲内に収束したか否かを判別し、収束する
までは、ステップST5に進んで、ΔT2が正か否か、
つまり吐出管温度T2が最適温度Tkよりも高いか否か
を判別し、吐出管温度T2の方が高ければ、ステップS
T6で、電動膨張弁(5)を中程度に開くよう制御する
一方、吐出管温度T2の方が低ければ、ステップST7
で、電動膨張弁(5)の開度を中程度に閉じるように制
御する。
【0024】一方、上記ステップST4の判別で、|Δ
T2|≦5となり、吐出管温度T2が最適温度Tkの上
下一定範囲内に収束すると、ステップST8に移行し
て、詳細は省略するが、電動膨張弁(5)の開度を微細
に調節するファジ―制御を実行する。
【0025】上記フロ―において、ステップST2の制
御により、請求項2の発明にいう最適温度演算手段(5
1)が構成され、ステップST4〜ST8の制御によ
り、請求項2の発明にいう開度制御手段(52)が構成
されている。
【0026】次に、吐出管温度センサ(Th2)の脱落検
知制御の内容について、図5のフロ―チャ―トに基づき
説明する。まず、ステップSS1で、空気調和装置の起
動後5分間が経過したか否かを判別し、5分間が経過す
るまではステップSS10に移行して通常運転を行う。
そして、起動後5分間が経過すると、ステップSS2〜
SS5で、デフロスト運転中でないか否か、T2−To2
≦5(℃)(ただし、T2は起動後5分が経過したとき
の吐出管温度、To2は起動時の吐出管温度である)か否
か、T2<55(℃)か否か、T2<Ta+10か否か
をそれぞれ判断し、各判別結果のうち一つでもNOであ
れば、上記ステップSS10に移行して通常運転を行う
一方、各ステップSS2〜SS5における判別結果がい
ずれもYESの時にはステップSS6に進んで、カウン
タ(図示せず)によりカウントされる検知回数Fgを積
算する。そして、ステップSS7で、Fg≧6か否かを
判別して、Fg≧6になるまでは、ステップSS8に進
んで、一定時間の間サーモオフ運転を行った後、上記脱
落検知の制御を繰り返し、Fg≧6になると、つまり6
回のリトライを行った後なおも上記各ステップSS2〜
SS5の条件が成立するときに、初めて吐出管温度セン
サ(Th2)が吐出管(8d)から脱落していると判断
し、ステップSS9に移行して、空気調和装置を異常停
止させる異常処理を行う。
【0027】上記フローにおいて、ステップSS5から
SS9に向かう制御により、請求項1の発明にいう異常
処理手段(53)が構成されている。
【0028】したがって、上記実施例では、空気調和装
置の運転中、吐出管温度センサ(Th2)で検出される吐
出管温度T2が所定温度以上になると、コントローラ
(10)に内蔵される保護装置(11)が作動して、空
気調和装置が異常停止され、圧縮機(1)が保護され
る。しかるに、吐出管温度センサ(Th2)が吐出管(8
d)から脱落していると、吐出管温度センサ(Th2)の
検出値T2が実際の吐出温度とは違った値(外気温度に
相当する値)になるので、圧縮機(1)が過熱して吐出
管温度が過上昇していても検出値T2は低い値となって
いる。そのため、保護装置(11)が作動せず、圧縮機
(1)の焼損等の事故に至る虞れがあるが、上記実施例
では、各ステップSS2〜SS5の判別により、吐出管
温度センサ(Th2)の脱落が検出されると、異常処理手
段(53)により、空気調和装置が異常停止されるの
で、圧縮機(1)の焼損が未然に防止されることにな
る。
【0029】ここで、ステップSS2の制御で、デフロ
スト運転中でないか否かを判別したのは、デフロスト運
転中には冷媒循環量が非常に多くなるため吐出管温度T
2が非常に低い状態が生じうるので、後のステップにお
ける判別で、吐出管温度センサ(Th2)が正常に取付け
られているのに脱落していると判断する誤検知を防止す
るためである。
【0030】また、ステップSS3の制御で、T2−T
o2≦5(℃)か否かを判断したのは、起動後5分を経過
すると、通常の条件下では起動時の吐出管温度To2から
10℃程度の吐出管温度T2の上昇があるはずだからで
あり、T2−To2≦5(℃)であれば、吐出管温度セン
サ(Th2)が脱落している可能性が極めて高いからであ
る。
【0031】また、ステップSS4の制御で、T2<5
5(℃)か否かを判別するようにしたのは、通常圧縮機
(1)の起動後に吐出管温度T2が55℃よりも低いこ
とはまずないので、T2<55(℃)の時には吐出管温
度センサ(Th2)が脱落している可能性が極めて高いか
らである。
【0032】さらに、ステップSS5の制御は、請求項
1の発明に対応するものであって、T2<Ta+10か
否かを判別することにより、吐出管温度センサ(Th2)
が吐出管(8d)から脱落した場合、その検出温度は限
りなく外気温度Taに近付くことになり、5分間程度が
経過した時に、外気温度よりも10℃以上上昇していな
いときには、吐出管温度センサ(Th2)が脱落している
可能性が極めて高いことを検知するための制御である。
【0033】特に、上記実施例のように、最適温度演算
手段(51)により、蒸発温度Te,凝縮温度Tc等に
基づき、最適な冷凍効果を与える吐出管温度T2の最適
温度Tkを算出して、開度制御手段(52)により、吐
出管温度T2がこの最適温度Tkに収束するよう電動膨
張弁(5)の開度を制御するようにした場合、吐出管温
度センサ(Th2)が脱落してその検出値T2が実際の吐
出管温度よりも低いと、上記図4の制御フローにおい
て、ΔT2が実際よりも小さくなり、その結果、ステッ
プST7の制御で、電動膨張弁(5)の開度が閉じられ
ることになる。したがって、そのまま運転が継続する
と、冷媒の急激な減少が生じ、圧縮機(1)が短時間の
うちに過熱して焼損に至る危険性が高い。よって、この
ような吐出管温度制御を行うシステムに吐出管温度セン
サ(Th2)の脱落検知の制御を適用することにより、著
効を発揮することができる。
【0034】なお、最適温度Tkの算出方法は上記実施
例に限定されるものではなく、外気温度Taで補正する
等の演算を行うことも可能である。
【0035】また、上記実施例では、図5の制御フロー
において、各ステップSS3〜SS5の判別結果がすべ
てYESである場合に限って、ステップSS9の異常処
理を行うようにしたが、本発明はかかる実施例に限定さ
れるものではなく、各ステップSS3〜SS5のいずれ
か一つの判別だけを行い、その判別結果がYESの時に
ステップSS9に移行するようにしてもよい。
【0036】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1の発明に
よれば、圧縮機、熱源側熱交換器、電動膨張弁及び利用
側熱交換器を順次接続してなる冷媒回路を備えた冷凍装
置の運転制御装置として、冷凍装置の運転中、吐出管温
度センサで検出される吐出管温度が所定温度以上になる
と、冷凍装置を異常停止させる保護手段を設ける一方、
圧縮機の起動後所定時間経過後に吐出管温度センサの検
出値が外気温度に一定値を加算した温度よりも低いとき
には、冷凍装置の運転を異常停止させるようにしたの
で、吐出管温度センサの脱落状態を確実に検知して、圧
縮機の内部温度の過上昇による焼損等の事故を未然に防
止することができる。
【0037】請求項2の発明によれば、上記請求項1の
発明を、吐出管温度がその最適温度に収束するよう電動
膨張弁の開度を制御するシステムを有するものに適用し
たので、見掛上の吐出管温度が制御目標値よりも小さく
なることで電動膨張弁の開度が閉じられ、冷媒の急激な
減少により、圧縮機が短時間のうちに過熱して焼損に至
る危険性が高いときにも、圧縮機の焼損等の事故を未然
に防止することができ、よって、上記請求項1記載の発
明の著効を発揮することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の構成を示すブロック図である。
【図2】実施例に係る空気調和装置の冷媒配管系統図で
ある。
【図3】吐出管温度センサの吐出管への取付状態を示す
分解斜視図である。
【図4】吐出管温度制御の内容を示すフロ―チャ―ト図
である。
【図5】吐出管温度センサの脱落検知制御の内容を示す
フロ―チャ―ト図である。
【符号の説明】
1 圧縮機 3 室外熱交換器(熱源側熱交換器) 5 電動膨張弁 6 室内熱交換器(利用側熱交換器) 9 冷媒回路 11 保護装置(保護手段) 12 タイマ(計時手段) 51 最適温度演算手段 52 開度制御手段 53 異常処理手段 Th2 吐出管温度センサ Tha 室外吸込センサ(外気温度検出手段)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 植野 武夫 大阪府堺市金岡町1304番地 ダイキン工 業株式会社 堺製作所 金岡工場内 (56)参考文献 特開 平3−1061(JP,A)

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 圧縮機(1)、熱源側熱交換器(3)、
    電動膨張弁(5)及び利用側熱交換器(6)を順次接続
    してなる冷媒回路(9)を備えた冷凍装置において、 上記圧縮機(1)の吐出管(8d)に取り付けられ、吐
    出管温度を検出する吐出管温度センサ(Th2)と、該吐
    出管温度センサ(Th2)の出力を受け、吐出管温度が所
    定温度以上に達すると、作動して冷凍装置の運転を停止
    させる保護手段(11)とを備えるとともに、 外気温度を検出する外気温度検出手段(Tha)と、圧縮
    機(1)の起動後の経過時間を計測する計時手段(1
    2)と、該計時手段(12)の出力を受け、圧縮機
    (1)の起動後所定時間が経過したときにおける上記吐
    出管温度センサ(Th2)の検出値が上記外気温度検出手
    段(Tha)で検出される外気温度に一定値を加算した温
    度よりも低いとき、冷凍装置を異常停止させる異常処理
    手段(53)とを備えたことを特徴とする冷凍装置の保
    護装置。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の冷凍装置の保護装置にお
    いて、 冷媒回路(9)の凝縮温度,蒸発温度等に応じて、最適
    の冷凍効果を与える吐出冷媒温度の最適温度を演算する
    最適温度演算手段(51)と、上記吐出管温度センサ
    (Th2)の出力を受け、吐出管温度が上記最適温度演算
    手段(51)で演算される最適温度に収束するよう上記
    電動膨張弁(5)の開度を制御する開度制御手段(5
    2)とを備えたことを特徴とする冷凍装置の保護装置。
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