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JP2522116B2 - 空気調和装置の運転制御装置 - Google Patents

空気調和装置の運転制御装置

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Publication number
JP2522116B2
JP2522116B2 JP3002852A JP285291A JP2522116B2 JP 2522116 B2 JP2522116 B2 JP 2522116B2 JP 3002852 A JP3002852 A JP 3002852A JP 285291 A JP285291 A JP 285291A JP 2522116 B2 JP2522116 B2 JP 2522116B2
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Japan
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temperature
opening
expansion valve
electric expansion
opening degree
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JP3002852A
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哲 村井
寿一 池田
洋登 中嶋
正光 北岸
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Daikin Industries Ltd
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Daikin Industries Ltd
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Publication date
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  • Air Conditioning Control Device (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、吐出冷媒温度を最適温
度に収束させるよう電動膨張弁の開度を制御するように
した空気調和装置の運転制御装置の改良に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、例えば特開昭63―3225
7号公報に開示される如く、空気調和装置の運転制御装
置として、電動膨張弁の開度を冷媒が湿り運転領域にな
らないよう絞り制御するとともに、吐出冷媒温度の状態
量が過熱運転領域になると電動膨張弁の開度を上記設定
値よりも大きくするよう補正するように、つまり、吐出
冷媒温度を適正範囲に維持するように電動膨張弁の開度
を制御することにより、運転効率を良好に維持しようと
するものは公知の技術である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、圧縮機の始
動時、高圧の過上昇や低圧の過低下による高低圧カット
等を防止すべく、電動膨張弁の開度を定常状態とは異な
る固定開度にすることが考えられる。その場合、図8に
示すように、例えば電動膨張弁の開度を開き気味の初期
開度(例えば全開時500パルスのもので300パルス
程度)に設定したとすると(図中の時刻to )、一定時
間の起動制御が終了したときには(図中の時刻t1 )、
吐出冷媒温度T2 は適正範囲の中心的な温度である最適
温度Tk よりもかなり低くつまり湿り運転領域になって
いる。したがって、その後吐出冷媒温度T2 を最適温度
Tk に収束させるべく電動膨張弁の開度Aが絞られ(図
中の時刻t1 〜t2 の間)、その間この弁開度の絞りに
応じて吐出冷媒温度T2 が上昇し、目標温度を越えると
(図中の時刻t2 )、再び電動膨張弁の開度Aを開くよ
う制御されることになる(図中の時刻t2 以降)。しか
るに、吐出冷媒温度T2 の上昇が急激なときには、この
弁開度の開放制御で追随できないことがあり、上限値T
2sに達して異常停止する(図中の時刻t3 )虞れがあっ
た。
【0004】本発明は斯かる点に鑑みてなされたもので
あり、その目的は、圧縮機の容量制御を行うことなく電
動膨張弁の開度制御により、運転状態の過渡期における
吐出冷媒温度の過上昇を防止し、もって、空気調和装置
の異常停止を回避することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明の解決手段は、起動制御終了後の電動膨張弁
開度を制限することにある。
【0006】具体的に請求項1の発明の講じた手段は、
図1に示すように(破線及び点線部分は含まず)、圧縮
機(1)、室外熱交換器(3)、電動膨張弁(5)及び
室内熱交換器(6)を順次接続してなる冷媒回路(9)
を備えた空気調和装置を前提とする。
【0007】そして、空気調和装置の運転制御装置とし
て、吐出冷媒温度を検出する吐出温度検出手段(Th2)
と、該吐出温度検出手段(Th2)の出力を受け、吐出冷
媒温度を冷媒が最適な湿り状態となる最適温度に収束さ
せるよう上記電動膨張弁(5)の開度を制御する開度制
御手段(51)と、圧縮機(1)の起動後一定時間の
間、上記開度制御手段(51)の制御を強制的に停止さ
せて、上記電動膨張弁(5)の開度を初期開度に固定す
るよう制御する起動制御手段(50)とを設けるものと
する。
【0008】さらに、上記起動制御手段(50)による
起動制御の終了後、上記開度制御手段(51)により制
御される電動膨張弁(5)の開度を最小開度以上に制限
する開度制限手段(52)を設ける構成としたものであ
る。
【0009】請求項2の発明の講じた手段は、上記請求
項1の発明において、図1の破線部分に示すように、外
気温度を検出する外気温度検出手段(Tha)を設け、開
度制限手段(52)を、上記外気温度検出手段(Tha)
で検出される外気温度が低いほど最小開度を大きく設定
するようにしたものである。
【0010】請求項3の発明の講じた手段は、上記請求
項2の発明において、図1の点線部分に示すように、開
度制限手段(52)を、吐出温度検出手段(Th2)で検
出される吐出冷媒温度が所定温度よりも低いときには、
電動膨張弁(5)の最小開度を小さく設定するようにし
たものである。
【0011】
【作用】したがって、上記実施例では、開度制御手段
(51)により、吐出温度検出手段(Th2)で検出され
る吐出冷媒温度を冷媒が適正な湿り状態となる最適温度
に収束させるよう電動膨張弁(5)の開度が制御され、
効率のよい運転が行われる。そして、圧縮機(1)の起
動時には、起動制御手段(51)により、上記開度制御
手段(51)の制御を強制的に停止させて、電動膨張弁
(5)の開度が所定の初期開度に固定される。
【0012】そのとき、圧縮機(1)の起動時には、高
低圧カットや吐出冷媒温度の一時的な過上昇による異常
停止を回避すべく、電動膨張弁(5)の初期開度は開き
気味に設定されるので、起動制御が終了した時点では吐
出冷媒温度は最適温度よりも低く冷媒が湿り状態となっ
ていることがあり、開度制御手段(51)による電動膨
張弁(5)の開度制御が開始されると、吐出冷媒温度を
制御目標である最適温度に近付けて冷媒の湿り状態を解
消すべく、電動膨張弁(5)の開度が絞られる。しか
し、吐出冷媒温度が最適温度に到達した後オ―バ―シュ
―トしてさらに上昇すると、電動膨張弁(5)の開度制
御では吐出冷媒温度の上昇速度に追随できずに、吐出冷
媒温度が上限値に達して空気調和装置の異常停止を招く
虞れがある。ここで、本発明では、開度制限手段(5
1)により、電動膨張弁(5)の開度が最小開度以上に
制限されるので、電動膨張弁(5)の開度がこの最小開
度に達した後は、吐出冷媒温度の上昇速度が鈍化する。
すなわち、吐出冷媒温度が大きなオ―バ―シュ―トを生
じることなく最適温度に徐々に近付くことになり、吐出
冷媒温度の過上昇による空気調和装置の異常停止が回避
される。
【0013】請求項2の発明では、外気温度が低い条件
下における圧縮機(1)の起動時には、低圧側圧力の過
低下と共に吐出冷媒温度の急激な過上昇が生じる虞れが
あるので、通常電動膨張弁(5)の初期開度が高外気時
よりも大きく設定され、起動制御終了時における湿りが
高外気時よりも大きいが、開度制限手段(52)によ
り、外気温度が低いほど最小開度が大きく設定されるの
で、起動制御終了後における急激な吐出冷媒温度の上昇
が早めに食い止められ、上限値への到達が防止されるこ
とになる。
【0014】請求項3の発明では、開度制限手段(5
2)により、吐出冷媒温度が所定温度以下のときには、
最小開度が小さく設定されるので、吐出冷媒温度の過上
昇を防止しながら、吐出冷媒温度が最適温度に速やかに
収束することになる。
【0015】
【実施例】以下、本発明の実施例について、図2以下の
図面に基づき説明する。
【0016】図2は本発明を適用した空気調和装置の冷
媒配管系統を示し、(1)は圧縮機、(2)は冷房運転
時には図中実線のごとく、暖房運転時には図中破線のご
とく切換わる四路切換弁、(3)は冷房運転時には凝縮
器として、暖房運転時には蒸発器として機能する室外熱
交換器、(4)は液冷媒を貯留するためのレシ―バ、
(5)は冷媒の減圧機能と冷媒流量の調節機能とを有す
る電動膨張弁、(6)は室内に設置され、冷房運転時に
は蒸発器として、暖房運転時には凝縮器として機能する
室内熱交換器、(7)は圧縮機(1)の吸入管に介設さ
れ、吸入冷媒中の液冷媒を除去するためのアキュムレ―
タである。
【0017】上記各機器(1)〜(7)は冷媒配管
(8)により順次接続され、冷媒の循環により熱移動を
生ぜしめるようにした冷媒回路(9)が構成されてい
る。なお、(13)は室外熱交換器(3)の液管側に介
設された過冷却用キャピラリチュ―ブである。
【0018】ここで、上記冷媒回路(9)の圧縮機
(1)吐出側には、吐出冷媒中の油を回収するための油
回収器(10)が介設されていて、該油回収器(10)
から圧縮機(1)−アキュムレ―タ(7)間の吸入管ま
で、油回収器(10)の油を圧縮機(1)の吸入側に戻
すための油戻し通路(11)が流量調節弁(12)を介
して設けられている。
【0019】また、冷媒回路(9)の液管において、上
記レシ―バ(4)と電動膨張弁(5)とは、電動膨張弁
(5)がレシ―バ(4)の下部つまり液部に連通するよ
う共通路(8a)に直列に配置されており、共通路(8
a)のレシ―バ(4)上部側の端部である点(P)と室
外熱交換器(3)との間は、室外熱交換器(3)からレ
シ―バ(4)への冷媒の流通のみを許容する第1逆止弁
(D1)を介して第1流入路(8b)により、上記共通
路(8a)の点(P)と室内熱交換器(6)との間は室
内熱交換器(6)からレシ―バ(4)への冷媒の流通の
みを許容する第2逆止弁(D2)を介して第2流入路
(8c)によりそれぞれ接続されている一方、共通路
(8a)の上記電動膨張弁(5)他端側の端部である点
(Q)と上記第1逆止弁(D1)−室外熱交換器(3)
間の点(S)との間は電動膨張弁(5)から室外熱交換
器(3)への冷媒の流通のみを許容する第3逆止弁(D
3)を介して第1流出路(8d)により、共通路(8
a)の上記点(Q)と上記第2逆止弁(D2)−室内熱
交換器(6)間の点(R)との間は電動膨張弁(5)か
ら室内熱交換器(6)への冷媒の流通のみを許容する第
4逆止弁(D4)を介して第2流出路(8e)によりそ
れぞれ接続されている。また、上記共通路(8a)のレ
シ―バ上流側の1点(W)と第2流出路(8e)の第4
逆止弁(D4)上流側の点(U)との間には、キャピラ
リチュ―ブ(C)を介設してなる液封防止バイパス路
(8f)が設けられており、圧縮機(1)の停止時にお
ける液封を防止するようになされている。
【0020】また、空気調和装置には、センサ類が配置
されていて、(Th2)は圧縮機(1)の吐出管に配置さ
れ、吐出冷媒温度を検出する吐出温度検出手段としての
吐出管センサ、(Thc)は室外熱交換器(3)の液管に
配置され、冷房運転時には冷媒の凝縮温度、暖房運転時
には冷媒の蒸発温度を検出する外熱交センサ、(Tha)
は室外熱交換器(3)の空気吸込口に配置され、外気温
度を検出する外気温度検出手段としての外気温センサ、
(The)は室内熱交換器(6)の液管に配置され、冷房
運転時には蒸発温度、暖房運転時には凝縮温度を検出す
る内熱交センサ、(Thr)は室内熱交換器(6)の空気
吸込口に配置され、吸込空気温度を検出する室温セン
サ、(HPS)は高圧側圧力が上限に達すると作動して異
常停止させる保護用高圧スイッチ、(LPS)は低圧側圧
力が下限に達すると作動して異常停止させる保護用低圧
スイッチであって、上記各センサ類は、空気調和装置の
運転を制御するためのコントロ―ラ(図示せず)に信号
の入力可能に接続されており、該コントロ―ラにより、
センサの信号に応じて各機器の運転を制御するようにな
されている。
【0021】上記冷媒回路(9)において、冷房運転時
には、室外熱交換器(3)で凝縮液化された液冷媒が第
1流通路(8b)から共通路(8a)に流れてレシ―バ
(4)に貯溜され、電動膨張弁(5)で減圧された後、
第2流出路(8e)を経て室内熱交換器(6)で蒸発し
て圧縮機(1)に戻る循環となる。また、暖房運転時に
は、室内熱交換器(6)で凝縮液化された液冷媒が第2
流通路(8c)から共通路(8a)に流れてレシ―バ
(4)に貯溜され、電動膨張弁(5)で減圧された後、
第1流出路(8d)を経て室外熱交換器(3)で蒸発し
て圧縮機(1)に戻る循環となる。
【0022】次に、圧縮機(1)の起動時における電動
膨張弁(5)の開度制御について,図3の制御マップ図
に基づき説明する。図3に示すように、冷房運転中の圧
縮機(1)起動時における電動膨張弁(5)の初期開度
は外気温度Taの高低に応じ、外気温度Ta が上部設定
温度23℃以上のゾ−ン(RA)と、外気温度Ta が下
部設定温度3℃以上で上部設定温度23℃よりも低いゾ
−ン(RB)と、外気温度Ta が下部設定温度3℃より
も低いゾ−ン(RC)との3つのゾ−ンに区画されてお
り、電動膨張弁(5)の初期開度(最大開度が500
(パルス))を一定時間(例えば5分間)の間ゾ―ン
(RA)では300(パルス)に、ゾ−ン(RB)では
250(パルス)に、ゾ−ン(RC)では450(パル
ス)にするよう制御される。この制御により起動制御手
段(50)が構成されている。なお、図中破線よりも右
の部分は冷房運転中の過負荷制御領域である。
【0023】次に、上記起動制御の終了後における電動
膨張弁(5)の開度の制御内容について、図4及び図5
のフロ―チャ―トに基づき説明する。図4は冷房運転時
における冷凍効果EERを最大に維持するためのEER
制御の内容を示し、ステップST1で、上記室内液管セ
ンサ(The)で検出される蒸発温度Te 、外熱交センサ
(Thc)で検出される凝縮温度Tc 及び吐出管センサ
(Th2) で検出される吐出冷媒温度T2 をそれぞれ入力
し、ステップST2で、下記式 Tk =4−1.13Te +1.72Tc +K×Ta (ただし、Kは外気補正定数)に基づき、最適な冷凍効
果EERを与える吐出冷媒温度である最適温度Tk を算
出する。
【0024】そして、ステップST3で、式 ΔT2 =
T2 −Tk に基づき吐出冷媒温度T2 と最適温度Tk と
の温度差ΔT2 を算出した後、ステップST4で、|Δ
T2 |≦5か否か、つまり吐出冷媒温度T2 が最適温度
Tk の上下一定範囲内に収束したか否かを判別し、収束
するまでは、ステップST5に進んで、ΔT2 が正か否
か、つまり吐出冷媒温度T2 が最適温度Tk よりも高い
か否かを判別し、吐出冷媒温度T2 の方が高ければ、ス
テップST6で電動膨張弁(5)を中程度に開くよう制
御する一方、吐出冷媒温度T2 の方が低ければ、ステッ
プST7で電動膨張弁(5)の開度を中程度に閉じるよ
うに制御する。一方、上記ステップST4の判別で、|
ΔT2 |≦5となり、吐出冷媒温度T2 が最適温度Tk
の上下一定範囲内に収束すると、ステップST8に移行
して、詳細は省略するが、電動膨張弁(5)の開度を吐
出冷媒温度T2 −最適温度Tk の温度差ΔT2 と、室内
熱交換器(6)の吸込差温とに基づき制御するファジ―
制御を実行するようになされている。
【0025】一方、図5は電動膨張弁(5)の最小開度
Amin の決定制御内容を示し、ステップSR1で、上記
外気温センサ(Tha)で検出される外気温度Ta 及び吐
出冷媒温度T2 を入力し、ステップSR2で、外気温度
Ta が下部設定温度3(℃)よりも低いか否かを判別
し、Ta <3(℃)でなければ、ステップSR3で、最
小開度Amin =80(パルス)に設定する。一方、上記
ステップSR2の判別でTa <3(℃)であれば、ステ
ップSR4に移行して、さらに、吐出冷媒温度T2 が所
定温度60(℃)よりも高いか否かを判別し、T2 >6
0(℃)でなければ上記ステップSR3でAmin =80
(パルス)と設定し、T2 >60(℃)であれば、ステ
ップSR5に移行して、Amin =150(パルス)に設
定する。
【0026】すなわち、図6の吐出冷媒温度T2 (横
軸)及び外気温度Ta (縦軸)に対する最小開度Amin
の制御マップに示すように、外気温度Ta が下部設定温
度3(℃)以上の領域(図中の領域)では、最小開度
Amin を80(パルス)に、外気温度Ta が下部設定温
度3(℃)よりも低く吐出冷媒温度T2 が所定温度60
(℃)よりも高い領域(図中の領域)では、最小開度
Amin を150(パルス)に、つまり外気温度Ta が低
いほど電動膨張弁(5)の最小開度Amin を大きくする
よう制限し、さらに、外気温度Ta が下部設定温度3
(℃)よりも低いが吐出冷媒温度T2 が所定温度60
(℃)以下の領域(図中の領域)では、電動膨張弁
(5)の最小開度Amin を80(パルス)と領域にお
ける最小開度150(パルス)よりも小さくするように
している。、上記フロ―において、ステップST4〜S
T8により、本発明にいう開度制御手段(50)が構成
され、ステップSR3及びSR5の制御により、開度制
限手段(51)が構成されている。
【0027】したがって、上記実施例では、開度制御手
段(51)により、吐出管センサ(Th2)で検出される
吐出冷媒温度T2 が最適温度T2に収束するよう電動膨
張弁(5)の開度が制御され、冷媒の湿り状態が適度に
維持される。そのとき、圧縮機(1)の起動時には、起
動制御手段(51)により、高圧側圧力の過上昇による
いわゆる高圧カットや低圧側圧力の過低下による低圧カ
ットを防止すべく電動膨張弁(5)の開度Aが最適温度
Tk に対応する開度よりも開き気味の初期開度に固定さ
れる。
【0028】そのとき、例えば、高外気条件下における
圧縮機(1)の起動時、上記図8に示すように、300
パルス程度の初期開度で運転が開始されると(図中の時
刻to )、この条件下では冷媒の状態は湿り運転領域で
あり、所定の起動制御期間(図中の時刻t1 まで)が経
過して、開度制御手段(51)による通常制御領域に入
ると、吐出冷媒温度T2 を最適温度Tk に近付けて冷媒
の湿り状態を解消すべく、電動膨張弁(5)の開度Aが
絞られ、吐出冷媒温度T2 が上昇して、目標温度である
最適温度Tk に到達する(図中の時刻t2 )するが、オ
―バ―シュ―トによりそのまま吐出冷媒温度T2 が上昇
する。それに応じて電動膨張弁(5)の開度Aも再び開
かれるが、吐出冷媒温度T2 の上昇速度に追随できない
場合があり、そのまま吐出冷媒温度T2 が上限値Ts2に
達して、空気調和装置の異常停止を招く虞れがあった。
【0029】それに対して、上記実施例では、図7に示
すように、圧縮機(1)の起動直後における起動制御が
終了した後(図中の時刻t1 )、吐出冷媒温度T2 を最
適温度Tk に急速に近付けるべく電動膨張弁(5)の開
度Aが絞られるが(図中の時刻t1 以降)、開度制限手
段(51)により最小開度Amin (上記実施例では、8
0パルス)以上に制限されるので、電動膨張弁(5)の
開度Aがこの最小開度Amin に達すると(図中の時刻t
m )、吐出冷媒温度T2 の上昇が初期の急激な上昇から
鈍化して、吐出冷媒温度T2 が最適温度Tk に徐々に近
付くことになり(図中の時刻tm 以降)、上記従来のも
ののように大きなオ―バ―シュ―トを生じることがな
い。よって、吐出冷媒温度T2 の過上昇による異常停止
を回避することができるのである。
【0030】また、外気温度Ta が低い条件下における
圧縮機(1)の起動時には、低圧側圧力の過低下だけで
なく、それに伴なう吐出冷媒温度T2 の急激な過上昇が
生じる虞れがあることから、通常電動膨張弁(5)の初
期開度は高外気時よりも大きく設定される(上記実施例
における450(パルス))ので、起動制御終了時にお
ける湿りが高外気時よりも大きい。したがって、外気温
度Ta が低いほど最小開度Amin を大きく設定(上記実
施例における150パルス)することにより、起動制御
終了後の急激な吐出冷媒温度T2 の上昇を早めに食い止
めて、上限値Ts2に達するのを防止することができる。
また、このように最小開度Amin を大きく設定しても、
低外気条件下では高外気時よりも最適温度Tk が低くな
り(上記実施例における外気補正により)、それに応じ
て電動膨張弁(5)の開度も開き気味のときに適正開度
となることから、冷媒の状態が適正領域から離れた状態
に維持される虞れはない。
【0031】さらに、外気温度Ta が高いときでも、吐
出冷媒温度T2が低い間は吐出冷媒温度T2 の過上昇は
生じる虞れはない。したがって、吐出冷媒温度T2 が所
定温度(上記実施例では60℃)以下のときには、最小
開度Amin を小さく(上記実施例では高外気時と同じ値
80パルス)設定することにより、吐出冷媒温度T2 の
最適温度Tk への速やかな収束を図ることができる利点
がある。
【0032】なお、上記実施例では、冷房運転時を例に
とって説明したが、暖房運転時にも、圧縮機(1)の起
動時における初期開度は開き気味に、かつ高外気時には
低外気時よりも絞り気味に制御されるので、上記実施例
と同様の作用を得ることができる。
【0033】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1の発明に
よれば、空気調和装置の運転制御装置として、定常運転
時には吐出冷媒温度を適正な湿りを与える最適温度に収
束させるよう電動膨張弁の開度を制御する通常開度制御
を行う一方、圧縮機の起動時には一定時間の間電動膨張
弁の開度が所定を初期開度に固定する起動制御を行うと
ともに、起動制御の終了後、電動膨張弁の開度を最小開
度以上に制限するようにしたので、吐出冷媒温度のオ―
バ―シュ―トによる上限値への到達を有効に防止するこ
とができ、空気調和装置の異常停止を回避することがで
きる。
【0034】請求項2の発明によれば、上記請求項1の
発明において、外気温度が低いほど電動膨張弁の最小開
度を大きく設定するようにしたので、電動膨張弁の初期
開度がより開き気味に設定され湿りが大きい低外気条件
下においても、起動制御終了後の吐出冷媒温度の急激な
上昇を早めに食い止めることができ、吐出冷媒温度の過
上昇による空気調和装置の異常停止を回避することがで
きる。
【0035】請求項3の発明によれば、上記請求項2の
発明において、吐出冷媒温度が所定温度以下のときには
電動膨張弁の最小開度を小さく設定するようにしたの
で、吐出冷媒温度の過上昇を防止しながら、吐出冷媒温
度の最適温度への速やかな収束を図ることができ、運転
効率の向上を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】発明の構成を示すブロック図である。
【図2】実施例に係る空気調和装置の冷媒配管系統図で
ある。
【図3】圧縮機起動時における電動膨張弁の初期開度の
外気温度及び室内湿球温度に対する設定を示す制御マッ
プ図である。
【図4】定常運転時における電動膨張弁開度の制御内容
を示すフロ―チャ―ト図である。
【図5】電動膨張弁開度の最小開度決定のための制御内
容を示すフロ―チャ―ト図である。
【図6】外気温度及び吐出冷媒温度に対する電動膨張弁
の最小開度の設定を示すマップ図である。
【図7】実施例における圧縮機起動後の電動膨張弁開
度、最適温度及び吐出冷媒温度の時間変化を示すタイム
チャ―ト図である。
【図8】従来例における圧縮機起動後の電動膨張弁開
度、最適温度及び吐出冷媒温度の時間変化を示すタイム
チャ―ト図である。
【符号の説明】 1 圧縮機 3 室外熱交換器 5 電動膨張弁 6 室内熱交換器 9 冷媒回路 50 起動制御手段 51 開度制御手段 52 開度制限手段 Th2 吐出管センサ(吐出温度検出手段) Tha 外気温センサ(外気温度検出手段)
フロントページの続き (72)発明者 北岸 正光 大阪府堺市金岡町1304番地 ダイキン工 業株式会社 堺製作所 金岡工場内

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 圧縮機(1)、室外熱交換器(3)、電
    動膨張弁(5)及び室内熱交換器(6)を順次接続して
    なる冷媒回路(9)を備えた空気調和装置において、吐
    出冷媒温度を検出する吐出温度検出手段(Th2)と、該
    吐出温度検出手段(Th2)の出力を受け、吐出冷媒温度
    を冷媒が最適な湿り状態となる最適温度に収束させるよ
    う上記電動膨張弁(5)の開度を制御する開度制御手段
    (51)と、圧縮機(1)の起動後一定時間の間、上記
    開度制御手段(51)の制御を強制的に停止させて、上
    記電動膨張弁(5)の開度を初期開度に固定するよう制
    御する起動制御手段(50)とを備えるとともに、上記
    起動制御手段(50)による起動制御の終了後、上記開
    度制御手段(51)により制御される電動膨張弁(5)
    の開度を最小開度以上に制限する開度制限手段(52)
    を備えたことを特徴とする空気調和装置の運転制御装
    置。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の空気調和装置の運転制御
    装置において、外気温度を検出する外気温度検出手段
    (Tha)を備え、開度制限手段(52)は、上記外気温
    度検出手段(Tha)で検出される外気温度が低いほど最
    小開度を大きく設定することを特徴とする空気調和装置
    の運転制御装置。
  3. 【請求項3】 請求項2記載の空気調和装置の運転制御
    装置において、開度制限手段(52)は、吐出温度検出
    手段(Th2)で検出される吐出冷媒温度が所定温度より
    も低いときには、電動膨張弁(5)の最小開度を小さく
    設定することを特徴とする空気調和装置の運転制御装
    置。
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