JP2529007Y2 - ウエビング巻取装置 - Google Patents
ウエビング巻取装置Info
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- 238000004804 winding Methods 0.000 description 47
- 230000036316 preload Effects 0.000 description 7
- 210000000078 claw Anatomy 0.000 description 6
- 238000010586 diagram Methods 0.000 description 1
- 230000000694 effects Effects 0.000 description 1
- 230000000452 restraining effect Effects 0.000 description 1
Landscapes
- Automotive Seat Belt Assembly (AREA)
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本考案は、車両急減速時にウエビ
ングを乗員に対して緊密に装着させるためのプリロード
装置を備えると共に、ウエビングの急激な引き出しでロ
ック手段を作動させて巻取軸のウエビング引出方向回転
を瞬時に停止させることができるウエビング巻取装置に
関する。
ングを乗員に対して緊密に装着させるためのプリロード
装置を備えると共に、ウエビングの急激な引き出しでロ
ック手段を作動させて巻取軸のウエビング引出方向回転
を瞬時に停止させることができるウエビング巻取装置に
関する。
【0002】
【従来の技術】車両に装備されるウエビング巻取装置
は、ウエビングの急激な引出しに応じてロック輪に回転
遅れを生じさせ、ウエビングが巻取られる巻取軸とロッ
ク輪とが相対回転するようになっている。この相対回転
によりロック手段を作動させ、巻取軸のウエビング引出
方向回転を停止させて、ウエビングの引き出しを瞬時に
阻止するものがある(WSIRと称される)。
は、ウエビングの急激な引出しに応じてロック輪に回転
遅れを生じさせ、ウエビングが巻取られる巻取軸とロッ
ク輪とが相対回転するようになっている。この相対回転
によりロック手段を作動させ、巻取軸のウエビング引出
方向回転を停止させて、ウエビングの引き出しを瞬時に
阻止するものがある(WSIRと称される)。
【0003】ロック輪には、ロック輪に形成された保持
爪によって慣性体が係止されており、この慣性体は、ウ
エビングが引っ張られたときに慣性によってロック輪を
制動させ、ロック輪と巻取軸とを相対回転させるように
作用するようになっている。
爪によって慣性体が係止されており、この慣性体は、ウ
エビングが引っ張られたときに慣性によってロック輪を
制動させ、ロック輪と巻取軸とを相対回転させるように
作用するようになっている。
【0004】
【考案が解決しようとする課題】しかしながら、プリロ
ード装置が備えられたウエビング巻取装置では、車両急
減速時にウエビングが急激に巻取られるようにするた
め、巻取軸が急激にウエビング巻取方向へ回転される。
この場合、慣性体はそのままの状態を維持しようとする
が、ロック輪は巻取軸により回転力が伝達されて急激に
回転するため、ロック輪の保持爪に大きな負荷が加わ
る。したがって、保持爪を強度の高い材料によって形成
するなどして保持爪が破損しないようにしなければなら
ないなどの不具合があった。
ード装置が備えられたウエビング巻取装置では、車両急
減速時にウエビングが急激に巻取られるようにするた
め、巻取軸が急激にウエビング巻取方向へ回転される。
この場合、慣性体はそのままの状態を維持しようとする
が、ロック輪は巻取軸により回転力が伝達されて急激に
回転するため、ロック輪の保持爪に大きな負荷が加わ
る。したがって、保持爪を強度の高い材料によって形成
するなどして保持爪が破損しないようにしなければなら
ないなどの不具合があった。
【0005】本考案は上記事実を考慮し、プリロード装
置が備えられたウエビング巻取装置において、車両急減
速時にロック輪のコイル部の外端部が係止される部位に
加わる負荷を低減できるようにすることを目的としてい
る。
置が備えられたウエビング巻取装置において、車両急減
速時にロック輪のコイル部の外端部が係止される部位に
加わる負荷を低減できるようにすることを目的としてい
る。
【0006】
【課題を解決するための手段】本考案は、乗員を拘束す
るウエビングの一端部が係止されウエビングが巻取られ
る巻取軸と、車両急減速時に前記巻取軸にウエビング巻
取方向の回転力を付与してウエビングを乗員に対して緊
密に装着するプリロード装置と、前記ウエビングの急激
な引出しによって前記巻取軸に対し回転遅れが生じるロ
ツク輪と、このロツク輪の回転遅れにより前記巻取軸の
回転をロックするロック手段と、拡径可能なコイル部を
備えると共にこのコイル部の内端部が前記巻取軸に係止
されかつ前記コイル部の外端部が前記ロック輪に係止さ
れロック輪の回転遅れを生じさせる慣性質量体であるコ
イルスプリングと、を有することを特徴としている。
るウエビングの一端部が係止されウエビングが巻取られ
る巻取軸と、車両急減速時に前記巻取軸にウエビング巻
取方向の回転力を付与してウエビングを乗員に対して緊
密に装着するプリロード装置と、前記ウエビングの急激
な引出しによって前記巻取軸に対し回転遅れが生じるロ
ツク輪と、このロツク輪の回転遅れにより前記巻取軸の
回転をロックするロック手段と、拡径可能なコイル部を
備えると共にこのコイル部の内端部が前記巻取軸に係止
されかつ前記コイル部の外端部が前記ロック輪に係止さ
れロック輪の回転遅れを生じさせる慣性質量体であるコ
イルスプリングと、を有することを特徴としている。
【0007】
【作用】本考案では、車両急減速時に、プリロード装置
が作動して、巻取軸がウエビング巻取方向へ急激に回転
されると、慣性質量体であるコイルスプリングのコイル
部は遠心力により拡径する。このように車両急減速時に
コイル部が拡径されるので、ロック輪の加わる負荷がロ
ック輪のコイルスプリングが係止された部位に集中する
ことなく、分散するので、前記係止部位に作用する負荷
が低減される。
が作動して、巻取軸がウエビング巻取方向へ急激に回転
されると、慣性質量体であるコイルスプリングのコイル
部は遠心力により拡径する。このように車両急減速時に
コイル部が拡径されるので、ロック輪の加わる負荷がロ
ック輪のコイルスプリングが係止された部位に集中する
ことなく、分散するので、前記係止部位に作用する負荷
が低減される。
【0008】
【実施例】図1乃至図5には本考案の一実施例に係るウ
エビング巻取装置が示されている。
エビング巻取装置が示されている。
【0009】図1に示す如く、フレーム10には基部の
両側部から一対の脚部12、14が互いに平行に延びて
いる。これらの脚部12、14には巻取軸20が軸支さ
れており、この巻取軸20には乗員に装着されるウエビ
ング23の一端部が係止されている。
両側部から一対の脚部12、14が互いに平行に延びて
いる。これらの脚部12、14には巻取軸20が軸支さ
れており、この巻取軸20には乗員に装着されるウエビ
ング23の一端部が係止されている。
【0010】巻取軸20の長手方向一端部は脚部12の
外側へ突出し、この突出部には、ぜんまいばね27の内
端部が係止されている。ぜんまいばね27の外端部は、
脚部12に固着されてぜんまいばね27を収容するばね
カバー29へ係止されており、これにより巻取軸20は
ぜんまいばね27の付勢力でウエビング巻取方向(図1
矢印A方向)へ付勢回転されてウエビング23を層状に
巻き取るようになっている。
外側へ突出し、この突出部には、ぜんまいばね27の内
端部が係止されている。ぜんまいばね27の外端部は、
脚部12に固着されてぜんまいばね27を収容するばね
カバー29へ係止されており、これにより巻取軸20は
ぜんまいばね27の付勢力でウエビング巻取方向(図1
矢印A方向)へ付勢回転されてウエビング23を層状に
巻き取るようになっている。
【0011】巻取軸20の他端部は脚部14の外側へ突
出し、この突出部には二股部20Aが形成されている。
二股部20Aの回りには図2及び図3にも示される如く
ロック手段の一部を構成する一対のロックプレート2
4、25が配置されている。これらのロックプレート2
4、25はそれぞれ中央部に略U字形の切欠凹部26が
形成された略C字状とされており、この切欠凹部26内
へ二股部20Aが位置している。この切欠凹部26は図
2に示される如く、幅寸法(図2上下方向長さ)が二股
部20Aの幅寸法(図2上下方向長さ)より若干大きく
形成されており、ロックプレート24、25が巻取軸2
0に対して所定角度だけ相対回転可能となっている。
出し、この突出部には二股部20Aが形成されている。
二股部20Aの回りには図2及び図3にも示される如く
ロック手段の一部を構成する一対のロックプレート2
4、25が配置されている。これらのロックプレート2
4、25はそれぞれ中央部に略U字形の切欠凹部26が
形成された略C字状とされており、この切欠凹部26内
へ二股部20Aが位置している。この切欠凹部26は図
2に示される如く、幅寸法(図2上下方向長さ)が二股
部20Aの幅寸法(図2上下方向長さ)より若干大きく
形成されており、ロックプレート24、25が巻取軸2
0に対して所定角度だけ相対回転可能となっている。
【0012】巻取軸20には、図1に示すワイヤ52が
対応しており、通常時には、図示しないクラッチ手段に
より、ワイヤ52と巻取軸20とが非連結状態とされ、
車両急減速時には、図示しないクラッチ手段によりワイ
ヤ52と巻取軸20とが連結されるようになっている。
シリンダ54には、車両急減速状態を検知する図示しな
いセンサにより車両急減速時に作動され、ガスをシリン
ダ52内に供給するガス発生器58が連結されている。
また、前記ワイヤ52の先端には、車両急減速時にガス
発生器58より発生され、シリンダ54内に案内されて
高圧にされたガスによって、図1の上方(巻取軸20を
巻取方向へ回転させる方向)へ移動されるピストン56
が連結されている。上記ワイヤ52、クラッチ手段、シ
リンダ54、ピストン56、ガス発生器58及び図示し
ないセンサはプリロード装置50を構成している。
対応しており、通常時には、図示しないクラッチ手段に
より、ワイヤ52と巻取軸20とが非連結状態とされ、
車両急減速時には、図示しないクラッチ手段によりワイ
ヤ52と巻取軸20とが連結されるようになっている。
シリンダ54には、車両急減速状態を検知する図示しな
いセンサにより車両急減速時に作動され、ガスをシリン
ダ52内に供給するガス発生器58が連結されている。
また、前記ワイヤ52の先端には、車両急減速時にガス
発生器58より発生され、シリンダ54内に案内されて
高圧にされたガスによって、図1の上方(巻取軸20を
巻取方向へ回転させる方向)へ移動されるピストン56
が連結されている。上記ワイヤ52、クラッチ手段、シ
リンダ54、ピストン56、ガス発生器58及び図示し
ないセンサはプリロード装置50を構成している。
【0013】前記ロックプレート24、25の一端部に
はそれぞれ爪部28、30が形成されており、脚部14
へ固着されてロックプレート24、25と共にロック手
段を構成する内歯ギヤホイル32の内歯と対向してい
る。
はそれぞれ爪部28、30が形成されており、脚部14
へ固着されてロックプレート24、25と共にロック手
段を構成する内歯ギヤホイル32の内歯と対向してい
る。
【0014】さらに、ロックプレート24、25にはそ
れぞれ一対のピン34、36が突設されており、ロック
輪38へ形成された長孔40内へ挿入されている。な
お、ピン34、36は、この挿入状態で、ピン34、3
6の先端部が、ロック輪38のロックプレート24、2
5と反対側の円状の凹部42内へ突出することのない寸
法に設定されている。
れぞれ一対のピン34、36が突設されており、ロック
輪38へ形成された長孔40内へ挿入されている。な
お、ピン34、36は、この挿入状態で、ピン34、3
6の先端部が、ロック輪38のロックプレート24、2
5と反対側の円状の凹部42内へ突出することのない寸
法に設定されている。
【0015】前記ロック輪38は巻取軸20の軸心部か
ら突出される小径軸部20Bへ軸支されて巻取軸20と
相対回転可能となっている。凹部42の内壁には、18
0度の中心角で対向する一対の矩形状の突部46が半径
方向内側へ向けて形成されている。図4及び図5にも示
す如く、この凹部42には、慣性質量体としての捩じり
コイルばね44が配置され、捩じりコイルばね44のコ
イル部44Aの外端部が一方の突部46に係止されてお
り、コイル部44Aの内端は、小径部20Bの先端部外
周から半径方向内側へ向けて略中央部までスリット状に
切りかかれて形成された切欠部20Cに係止されてい
る。また、一対の突部46には、コイル部44が当接し
ており、これにより、突部46の半径方向外方へのコイ
ル部44Aの変形が制限されている。さらに、捩じりコ
イルばね44は、通常時には、ロック輪38と巻取軸2
0とが一体となって回転しかつ、車両急減速時には、ロ
ック輪38を慣性によって制動させ、巻取軸20とロッ
ク輪38とを相対回転させるような重さに設定されてい
る。
ら突出される小径軸部20Bへ軸支されて巻取軸20と
相対回転可能となっている。凹部42の内壁には、18
0度の中心角で対向する一対の矩形状の突部46が半径
方向内側へ向けて形成されている。図4及び図5にも示
す如く、この凹部42には、慣性質量体としての捩じり
コイルばね44が配置され、捩じりコイルばね44のコ
イル部44Aの外端部が一方の突部46に係止されてお
り、コイル部44Aの内端は、小径部20Bの先端部外
周から半径方向内側へ向けて略中央部までスリット状に
切りかかれて形成された切欠部20Cに係止されてい
る。また、一対の突部46には、コイル部44が当接し
ており、これにより、突部46の半径方向外方へのコイ
ル部44Aの変形が制限されている。さらに、捩じりコ
イルばね44は、通常時には、ロック輪38と巻取軸2
0とが一体となって回転しかつ、車両急減速時には、ロ
ック輪38を慣性によって制動させ、巻取軸20とロッ
ク輪38とを相対回転させるような重さに設定されてい
る。
【0016】ロック輪38は捩じりコイルばね44の付
勢力によりウエビング引出方向(矢印B方向)に回転さ
れている。従って、ロック輪38は捩じりコイルばね4
4の付勢力で図2に示すようにロックプレート24、2
5のピン34、36を長孔40の一端部へ収容して爪部
28、30を内歯ギヤホイル32と離間させている。
勢力によりウエビング引出方向(矢印B方向)に回転さ
れている。従って、ロック輪38は捩じりコイルばね4
4の付勢力で図2に示すようにロックプレート24、2
5のピン34、36を長孔40の一端部へ収容して爪部
28、30を内歯ギヤホイル32と離間させている。
【0017】一方、車両急減速時に乗員の慣性移動によ
りウエビング23が強く引っ張られて巻取軸20がウエ
ビング引出方向へ急速に回転されることにより、巻取軸
20とロック輪38とが相対回転し、図3に示される如
く、ロックプレート24、25を内歯ギヤホイル32へ
噛み合わせるようになっている。
りウエビング23が強く引っ張られて巻取軸20がウエ
ビング引出方向へ急速に回転されることにより、巻取軸
20とロック輪38とが相対回転し、図3に示される如
く、ロックプレート24、25を内歯ギヤホイル32へ
噛み合わせるようになっている。
【0018】次に本実施例の作用を説明する。上記のよ
うに構成される本実施例のウエビング巻取装置では、フ
レーム10がボルトを介して車体に取り付けられる。こ
の巻取装置がウエビング連続式とされた3点式シートベ
ルト装置に用いられる場合には、巻取軸20から引き出
されたウエビング23は端部がアンカ部材を介して車体
へ係止され、中間部が車体に係止されたスリツプジヨイ
ントで折り返され、さらに前記アンカ部材とスリツプジ
ヨイントとの中間部にタングプレートが長手方向へ摺動
可能に取り付けられる。そして、シートに着座した乗員
がウエビング23を巻取軸20から引き出して前記タン
グプレートを車体へ取り付けられたバツクル装置に係合
させることで、乗員はウエビング装着状態となる。
うに構成される本実施例のウエビング巻取装置では、フ
レーム10がボルトを介して車体に取り付けられる。こ
の巻取装置がウエビング連続式とされた3点式シートベ
ルト装置に用いられる場合には、巻取軸20から引き出
されたウエビング23は端部がアンカ部材を介して車体
へ係止され、中間部が車体に係止されたスリツプジヨイ
ントで折り返され、さらに前記アンカ部材とスリツプジ
ヨイントとの中間部にタングプレートが長手方向へ摺動
可能に取り付けられる。そして、シートに着座した乗員
がウエビング23を巻取軸20から引き出して前記タン
グプレートを車体へ取り付けられたバツクル装置に係合
させることで、乗員はウエビング装着状態となる。
【0019】乗員が降車する場合には、まずタングプレ
ートとバツクル装置との係合を解除する。これにより、
ぜんまいばね27の付勢力で巻取軸20はウエビング巻
取方向に回転して、ウエビング23は巻取軸20に巻き
取られる。
ートとバツクル装置との係合を解除する。これにより、
ぜんまいばね27の付勢力で巻取軸20はウエビング巻
取方向に回転して、ウエビング23は巻取軸20に巻き
取られる。
【0020】乗員がウエビング23を装着するため、ウ
エビング23を引張る場合には、ロック輪38は巻取軸
20に対して回転遅れを生ずることなく巻取軸20と一
体回転する。この場合、ロックプレート24、25は、
内歯ギヤホイール32と噛み合わないため、ウエビング
23を容易に引き出すことができる。
エビング23を引張る場合には、ロック輪38は巻取軸
20に対して回転遅れを生ずることなく巻取軸20と一
体回転する。この場合、ロックプレート24、25は、
内歯ギヤホイール32と噛み合わないため、ウエビング
23を容易に引き出すことができる。
【0021】上記の如く引き出されたウエビング23を
装着している場合であって、車両急減速状態に至ると、
プリロード装置50が作動する。すなわち、図示しない
センサが車両急減速状態を検知し、これに基づいてガス
発生器58より大量のガスが発生し、このガスは、シリ
ンダ54内に案内されて高圧となる。この高圧ガスによ
ってピストン56が急激に図1矢印C方向へ押し上げら
れ、これによってワイヤ52が引っ張られて、巻取軸2
0がウエビング巻取方向へ急激に回転する。このためウ
エビング23は、強制的にウエビング巻取方向へ引っ張
られて乗員に緊密に装着される。
装着している場合であって、車両急減速状態に至ると、
プリロード装置50が作動する。すなわち、図示しない
センサが車両急減速状態を検知し、これに基づいてガス
発生器58より大量のガスが発生し、このガスは、シリ
ンダ54内に案内されて高圧となる。この高圧ガスによ
ってピストン56が急激に図1矢印C方向へ押し上げら
れ、これによってワイヤ52が引っ張られて、巻取軸2
0がウエビング巻取方向へ急激に回転する。このためウ
エビング23は、強制的にウエビング巻取方向へ引っ張
られて乗員に緊密に装着される。
【0022】上記の如くプリロード装置50が作動する
と、急激に巻取軸20がウエビング巻取方向へ回転さ
れ、これによって、ロック輪38もウエビング巻取方向
へ急激に回転されるが、捩じりコイルばね44は、遠心
力によってコイル部44Aが拡径する(図5)。すなわ
ち、コイル部44Aは、一対の突部46に外周が当接し
ており、突部44の半径方向外方へ拡径するような変形
は制限されるので、突部46の突出方向と交差する方向
へコイル部44Aが拡径する。このコイル部44Aの拡
径によって、ロック輪38に加わる負荷がロック輪38
の捩じりコイルばね44が係止された突部46に集中す
ることなく分散されるので、コイル部44Aを係止して
いる突部46に加わる負荷が低減される。よって、車両
急減速時に突部46が破損されるとはない。
と、急激に巻取軸20がウエビング巻取方向へ回転さ
れ、これによって、ロック輪38もウエビング巻取方向
へ急激に回転されるが、捩じりコイルばね44は、遠心
力によってコイル部44Aが拡径する(図5)。すなわ
ち、コイル部44Aは、一対の突部46に外周が当接し
ており、突部44の半径方向外方へ拡径するような変形
は制限されるので、突部46の突出方向と交差する方向
へコイル部44Aが拡径する。このコイル部44Aの拡
径によって、ロック輪38に加わる負荷がロック輪38
の捩じりコイルばね44が係止された突部46に集中す
ることなく分散されるので、コイル部44Aを係止して
いる突部46に加わる負荷が低減される。よって、車両
急減速時に突部46が破損されるとはない。
【0023】また、上記動作と略同一に、乗員の慣性移
動により、ウエビング23がウエビング巻取装置から引
出されようとするが、慣性質量体である捩じりコイルば
ね44の慣性により、ロック輪38が制動されるため、
ロック輪38と巻取軸20との間に相対回転が生じる。
この相対回転により巻取軸20と共に回転するロックプ
レート24、25は図3に示されるようにピン34、3
6がロック輪38の長孔40によって案内されて、爪部
28、30は内歯ギヤホイル32と噛み合い巻取軸20
のウエビング引出方向回転が阻止される。この結果、乗
員はウエビング23により確実に拘束される。
動により、ウエビング23がウエビング巻取装置から引
出されようとするが、慣性質量体である捩じりコイルば
ね44の慣性により、ロック輪38が制動されるため、
ロック輪38と巻取軸20との間に相対回転が生じる。
この相対回転により巻取軸20と共に回転するロックプ
レート24、25は図3に示されるようにピン34、3
6がロック輪38の長孔40によって案内されて、爪部
28、30は内歯ギヤホイル32と噛み合い巻取軸20
のウエビング引出方向回転が阻止される。この結果、乗
員はウエビング23により確実に拘束される。
【0024】
【考案の効果】以上説明した如く本考案では、プリロー
ド装置が備えられたウエビング巻取装置において、車両
急減速時にロック輪のコイル部の外端部が係止される部
位に加わる負荷を低減できるという優れた効果を有す
る。
ド装置が備えられたウエビング巻取装置において、車両
急減速時にロック輪のコイル部の外端部が係止される部
位に加わる負荷を低減できるという優れた効果を有す
る。
【図1】本考案の一実施例にかかるウエビング巻取装置
の分解斜視図である。
の分解斜視図である。
【図2】ロックプレートと内歯ギヤホイールとが噛み合
っていない状態の図1のllーll線矢視図である。
っていない状態の図1のllーll線矢視図である。
【図3】ロックプレートと内歯ギヤホイールとが噛み合
っている状態の図1のllーll線矢視図である。
っている状態の図1のllーll線矢視図である。
【図4】捩じりコイルばねがロック輪に取付けられた状
態を示す図1のlVーlV線矢視図である。
態を示す図1のlVーlV線矢視図である。
【図5】図4の作動図である。
20 巻取軸 23 ウエビング 24 ロックプレート(ロック手段) 25 ロックプレート(ロック手段) 32 内歯ギヤホイール(ロック手段) 38 ロック輪 44 捩じりコイルばね(コイルスプリング) 50 プリロード装置
Claims (1)
- 【請求項1】 乗員を拘束するウエビングの一端部が係
止されウエビングが巻取られる巻取軸と、車両急減速時
に前記巻取軸にウエビング巻取方向の回転力を付与して
ウエビングを乗員に対して緊密に装着するプリロード装
置と、前記ウエビングの急激な引出しによって前記巻取
軸に対し回転遅れが生じるロツク輪と、このロツク輪の
回転遅れにより前記巻取軸の回転をロックするロック手
段と、拡径可能なコイル部を備えると共にこのコイル部
の内端部が前記巻取軸に係止されかつ前記コイル部の外
端部が前記ロック輪に係止されロック輪の回転遅れを生
じさせる慣性質量体であるコイルスプリングと、を有す
るウエビング巻取装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5872691U JP2529007Y2 (ja) | 1991-07-25 | 1991-07-25 | ウエビング巻取装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5872691U JP2529007Y2 (ja) | 1991-07-25 | 1991-07-25 | ウエビング巻取装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0510130U JPH0510130U (ja) | 1993-02-09 |
JP2529007Y2 true JP2529007Y2 (ja) | 1997-03-12 |
Family
ID=13092512
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP5872691U Expired - Lifetime JP2529007Y2 (ja) | 1991-07-25 | 1991-07-25 | ウエビング巻取装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2529007Y2 (ja) |
-
1991
- 1991-07-25 JP JP5872691U patent/JP2529007Y2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0510130U (ja) | 1993-02-09 |
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