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JP2517110B2 - 画像読取装置の位置調整機構 - Google Patents

画像読取装置の位置調整機構

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JP2517110B2
JP2517110B2 JP1137815A JP13781589A JP2517110B2 JP 2517110 B2 JP2517110 B2 JP 2517110B2 JP 1137815 A JP1137815 A JP 1137815A JP 13781589 A JP13781589 A JP 13781589A JP 2517110 B2 JP2517110 B2 JP 2517110B2
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JP
Japan
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base plate
scanning direction
support shaft
ccd
optical axis
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JP1137815A
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寛 山田
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Ricoh Co Ltd
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Ricoh Co Ltd
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Publication date
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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、結像レンズにより投影される原稿画像と上
記原稿画像を読み取る光電変換素子とを副走査方向に相
対移動させて原稿画像を光電的に読み取るようにした画
像読取装置の位置調整機構に関する。
[従来の技術] 近年原稿画像の光学的読取装置は、複写機やファクシ
ミリなどの事務用機器として広く用いられている。一般
の読取原稿の大きさは最大A3判程度に限られているが、
工業用図面などの特定の分野においては対象とする原稿
の大きさが幅841mm(JIS A0サイズ)ないし36〃(941m
m)(ANSI Eサイズ)のように大型化されているもの
がある。このような大型の原稿に対しては、1個の光電
変換素子(以下CCDという。)に画像を縮小投影して読
み取ることは不可能であり、従来の一般事務用の読取装
置では十分な画像密度で読取を行なわせることはできな
い。
そこで大型の原稿画像を複数の結像レンズを用いて複
数のCCD上に分割投影させ、それぞれの投影画像に対応
して画像を読み取っていく装置が提案されている。
[発明が解決しようとする課題] ところがこのような分割型の読取装置では、例えば原
稿画像の幅方向に各CCDの主走査方向が完全に一致する
ことはもちろん、それぞれのCCDの画素列の主走査方向
が光軸に直交するように位置決め配置を行なわせた上
で、原稿画像と光電変換素子とを相対移動させることと
しなければ、原稿画像の光電的読取を行なわせることは
不可能である。特に高密度の読取が要求される場合に用
いられる高密度CCDリニアセンサーにおいては、各CCDに
対する投影倍率あるいは読取オーバーラップ量、さらに
は温度変化などとの関係から高精度な位置調整を行なわ
なければならない。
従来から特開昭51−51217号公報、特開昭59−201572
号公報、特開昭59−201575号公報あるいは特開昭62−27
7852号公報などにおいて、CCDの支持構造が種々提案さ
れてはいるが、いずれも原稿画像と結像レンズの光軸と
の直角度を調整する技術および結像レンズ光軸に対する
CCD画素列の直角度を調整する技術は開示しておらず、
上述した要請に十分対応するものにはなっていない。
本発明は、光電変換素子と結像レンズの光軸との直交
性を高精度に調整可能とするとともに、CCDの位置を主
走査方向に微調整移動させる場合においてCCDの画素列
と結像レンズの光軸との直角度を高精度に維持させるこ
とができるようにした画像読取装置の位置調整機構を提
供することを目的とする。
[課題を解決するための手段] 上記目的を達成するため本発明は、光電変換素子上に
原稿画像を結像レンズにより投影させるとともに、上記
原稿画像と上記光電変換素子とを副走査方向に相対移動
させて上記原稿画像を光電的に読み取るようにした画像
読取装置の位置調整機構において、上記結像レンズをそ
の光軸方向に移動する鏡胴移動機構を有するレンズユニ
ットと、上記光軸と平行に配設された第1の支軸と、副
走査方向に延在し、かつ、第1の支軸に対して直交し、
第1の支軸と直交する軸の回りおよび第1の支軸の回り
に回動自在な第2の支軸と、その基端部が第1の支軸に
設けられ、その自由端部が副走査方向と直交する主走査
方向に延在し、かつ、上記光軸に対して略直交する面を
有する第1の保持部材と、その基端部が第1の支軸と第
2の支軸との交差部を挾んで第2の支軸に設けられ、そ
の自由端部が第1の保持部材に対向して延在された、上
記光電変換素子を保持する第2の保持部材と、主走査方
向に延在し、主走査方向の軸の回りに、第1の保持部材
を介して第2の保持部材を回動自在、かつ、主走査方向
の軸の方向に摺動自在に支持する第3の支軸と、上記レ
ンズユニットを、副走査方向であって、上記光軸と直交
する軸の回りに回動可能に支持し、かつ、第3の支軸を
支持する回動台板と、上記回動台板を、副走査方向であ
って、上記光軸と直交する軸の回りに回動可能に支持す
る台板と、上記台板を保持し、かつ、上記原稿画像の読
取位置に対して主走査方向に不動状態に配設された基台
と、上記台板を、上記基台に対して上記光軸方向に移動
する光軸方向移動機構とを具備することを特徴としてい
る。
[作用] 本発明によれば、上記構成を有する手段により、光電
変換素子は、第2の保持部材が第1の支軸、第2の支軸
及び第3の支軸の回りに回動自在となっていることによ
り、互いに直交する、結像レンズの光軸の回り、副走査
方向の軸の回り及び主走査方向の軸の回りに微調整可能
である。回動台板は、レンズユニットを、副走査方向で
あって光軸と直交する軸の回りに回動可能に支持すると
共に、第1の保持部材を介して第2の保持部材を回動自
在、かつ、主走査方向の軸の方向に摺動自在に支持する
第3の支軸を、支持している。また台板は、回動台板
を、副走査方向であって、光軸と直交する軸の回りに回
動可能に支持している。さらに、原稿画像の読取位置に
対して主走査方向に不動状態に配設された基台が、台板
を保持していることにより、光電変換素子の位置を、主
走査方向に摺動移動調整し副走査方向に回動移動調整す
る際に、結像レンズの光軸と光電変換素子の画素列との
直角度を高精度に微調整することができる。
[実 施 例] 以下、本発明の実施例を図面に基づいて詳細に説明す
る。
第1図に示されるように、原稿12は、長尺状の照明ラ
ンプ11により照明され、これにより上記原稿12上の画像
は、露光ライン13において3つの結像レンズ4,5,6によ
りそれぞれ一次元用の光電変換素子(以下単に「CCD」
と略称する)1,2,3の画素列に投影されるようになって
いる。
上記結像レンズ4,5,6における各光束7,8,9は、上記露
光ライン13において所定領域l12−l23がオーバーラップ
されており、前記CCD1,2,3による読取信号が図示を省略
した書込装置に出力されるときに、それぞれのオーバー
ラップ領域の所定の位置で欠落や重複およびずれなどが
発生しないように制御されている。
上記原稿12は、図示を省略した搬送手段により透明な
平面ガラス板上の露光ライン13を、その先端から後端ま
で、所定の読取速度に対応した速度で図示矢印方向に搬
送されており、これにより原稿の全画像が読み取られる
ようになっている。
また第2図に示されているように、上記原稿12の露光
ライン13上の領域l2は、結像レンズ5により0.1102倍に
縮小され、CCD2の画素列に結像されるようになってい
る。CCD2は、7μm×7μmの画素5000ピクセル(picx
el)を有するリニアセンサーからなり、画素列の長さは
35mmに設定されている。したがって上記領域l2の長さ
は、317.5mmになされることとなる。
このように原稿12の画像を複数のCCD1,2,3により分割
して読み取らせるために、それぞれのCCD1,2,3における
読取画像の読取倍率、位置、範囲などが所定の精度に位
置決めされる必要がある。そのため本実施例では、第2
図に示されるように、CCD2の位置が、主走査方向である
X軸方向、副走査方向であるY軸方向、結像レンズ5の
光軸方向であるZ軸方向の各方向に平行微調整移動可能
になされているとともに、上記X軸方向、Y軸方向、Z
軸方向の各軸回りに回転微調整移動可能になされてい
る。
第3図、第4図および第5図に示されているように、
読取ユニット15は、基台200に対して、結像レンズ5の
光軸方向(Z軸方向)に平行微調整移動可能に装着され
ている断面コ字状の台板100と、この台板100に対して結
像レンズ5のオプチカルセンターで光軸に直角に、各副
走査方向に軸心を有する円錐軸94の回りに回動微調整可
能に装着されている回動台板80と、上記回動台板80の上
側壁80dに光軸に直交する方向に移動可能に螺着されて
いるシェーディング補正板97と、前記回動台板80の正面
側壁80cのほぼ中央に結像レンズ5のオプチカルセンタ
ーで、光軸に直角かつ副走査方向に軸心を有する円錐軸
94の回りに回動微調整可能に螺着されているレンズユニ
ット300と、前記回動台板80の右側壁80aおよび左側壁80
bの下部にねじ止めされている右ボス81および左ボス82
の間に掛け渡されている第3の支軸としての支軸64と、
この支軸64に対して回動微調整可能かつ軸方向に摺動微
調整可能に装着されているCCD台板ユニット30と、から
構成されている。
上記CCD台板ユニット30にはCCDユニット20が保持され
ており、このCCDユニット20と前記レンズユニット300と
の間には、遮光性、防塵性および通気性を備えるシール
体310が装着されている。
また第14図、第15図および第16図に示されているよう
に、前記基台200は、原稿画像の露光ライン13に対し不
動の部材として設けられている左支持枠230および右支
持枠231に対して左主軸215および右主軸217を介して回
動自在に支承されている。この回動平面は、前記結像レ
ンズ5のオプチカルセンターを含みかつ結像レンズ5の
光軸と直交する平面に設定されており、左主軸215およ
び右主軸217は、CCDの主走査方向すなわち露光ライン13
と平行な方向に軸心を有している。また上記左主軸215
の軸直角方向両側には、2本の止め軸214が設けられて
おり、これらの各止め軸214が止めねじ222,223により締
め付けられあるいは緩められることによって基台200が
回動微調整されるようになっている。
前記CCDユニット20のCCD2は、第7図および第8図に
示されているように、金属板21に設けられている略長方
形状の位置決穴21g内に嵌挿されている。上記位置決穴2
1gの縁部には、3つの支持片が内側に突出するように形
成されており、これらの各支持片の先端部にそれぞれ形
成されている主走査方向基準縁21aおよび副走査方向基
準縁21b,21cに対して、上記CCD2のセラミックケースの
主走査方向端面および副走査方向端面がそれぞれ当接さ
れ保持されている。また金属板21に設けられている2つ
の取付穴21eに対して上記主走査方向基準縁21aおよび副
走査方向基準縁21b,21cは正確に位置出しされており、
これによりCCD2の画素列2aが所定の精度で位置決めされ
るようになっている。このときCCD2のカバーガラス2b
と、金属板21の上面とは同一平面に位置される状態にな
されている。さらにCCD2のセラミックケースと上記位置
決穴21gとの隙間部分には、2液性エポキシ樹脂が注入
・硬化されてCCD2が不動の状態になされている。
また上記CCD2による画像読取信号を増幅する増幅回路
を含むCCD制御板22は、CCD2の22本の接続ピン2cにハン
ダ付けされ保持されている。CCD制御板22には2個のコ
ネクター23がハンダ付けされ、複数のリード線からなる
フラットケーブル24がそれぞれ着脱可能に装着されてい
る。CCD制御板22に設けられている取付穴22aには、CCD2
の温度を検知するサーミスター25が装着されており、CC
D2のセラミックケースに当接された状態でエポキシ樹脂
により接着保持されるようになっている。
さらにCCD制御板22にはコネクター23がハンダ付けさ
れており、このコネクター23に対してフラットケーブル
24の一端部が差し込まれている。上記フラットケーブル
24の他端部は、CCD制御板400(第3図および第5図参
照)にハンダ付けされているコネクター401に差し込ま
れ接続されている。CCD制御板400は、CCD2の駆動制御回
路を構成するものであって、CCD制御板22より大型でよ
り多くの制御用電子部品が装架されており、このため、
発熱も大きい。したがって、このCCD制御板400は、CCD2
からなるべく離間させて設置させることが望ましく、本
実施例では、台板100から下方に向かって延出する右支
持脚100dおよび左支持脚100eに対してねじ403,404によ
り係止されることにより、CCD制御板400の発熱がCCD2に
影響を与えないようにしている。
このように互いに離間されているCCD制御板22とCCD制
御板400とをフラットケーブル24で接続することとする
と、フラットケーブル24を通して電気的ノイズが拾われ
て原稿画像に対応した正確な信号を出力することができ
なくなることが考えられるが、そのため本実施例では上
述のように、CCD2に直結されているCCD制御板22に読取
信号増幅機能が持たせられており、これによって電気的
ノイズの影響を最小限に抑えるようにしている。その結
果上記フラットケーブル24をある程度長くすることがで
き、これによりCCD制御板400の位置的制約は緩和される
とともに、CCD2を比較的大きな範囲で位置調整してもCC
D2に無理な力を負荷させることなく、しかもフラットケ
ーブル24とコネクター23,401との接続不良をなくすこと
ができるようになっている。
第9図および第10図には、CCD2の他の取付構造が表わ
されている。すなわち位置決穴21gの縁部には、主走査
方向基準縁21aおよび副走査方向基準縁21b,21cに加えて
光軸方向基準縁21fが3カ所設けられており、これらの
光軸方向基準縁21fに対してCCD2のカバーガラス2bが当
接されて位置決めされている。そしてCCD2のセラミック
ケースと上記位置決穴21gとの隙間部分21dには2液性エ
ポキシ樹脂が注入・硬化されてCCD2が不動の状態になさ
れている。このようにすれば金属板21に対するCCD2の光
軸方向への位置決めを容易化することができる。
さらに第11図には、CCD制御板22の他の取付構造が表
わされている。すなわちCCD制御板22にはソケット26が
接続ピン26aを介してハンダ付けされているとともに、
上記ソケット26に対してCCD2の接続ピン2cが差し込まれ
ている。このようにすれば、CCD2の接続ピン2cをソケッ
ト26に差し込むことによりCCD2を交換したり、あるいは
CCD制御板22を交換したりすることを容易かつ安価に行
なうことができる。
つぎにレンズユニット300を第13図、第5図および第
3図により説明する。レンズホルダー301は、断面略L
字上のアルミ鋳物から形成されており、該レンズホルダ
ー301の後部301bには、3カ所の凸部301eが形成されて
いるとともに、前記回動台板80への取付穴303が形成さ
れている。上記凸部301eの突出先端平面部と、ホルダー
下面部301dとは直交する関係を有するように切削加工さ
れており、さらにこれらの両面301eおよび301dを基準と
して、結像レンズ5を収容する嵌合穴304が光軸方向に
向かって貫通形成されている。すなわち上記嵌合穴304
の軸は、レンズホルダー301のホルダー下面部301dとの
直角度および凸部301eの突出先端平面部との平行度が正
確に位置出しされている。そしてこの嵌合穴304内にお
いて結像レンズ5がその光軸方向に往復摺動されるよう
に嵌挿されている。
また上記レンズホルダー301の後部301bには円筒めね
じ95の外周部に嵌合される嵌合穴302が形成されてい
る。上記円筒めねじ95は、円錐軸94を回動台板80の正面
壁80cに係止させるものである。このとき上記嵌合穴302
の形成位置は、結像レンズ5のオプチカルセンター上で
あって、レンズ光軸に直交しかつ前記凸部301eの突出先
端平面部と直交する方向に正確に設定されている。一方
前記支軸64には、CCD台板ユニット30を保持する可動台
板50が回動および摺動自在に支承されているが、嵌合穴
302を中心にしてレンズユニット300を回動調整し、ホル
ダー下面部301dが上記支軸64に平行となるように設定さ
れた後に、3本のねじ309で回動台板80に係止されるよ
うになっている。これにより結像レンズ5の光軸と支軸
64との間に必要とされる直角精度が保証されることとな
る。
さらに上記レンズホルダー301の前部301aにねじ止め
されている板バネ325の先端部分は結像レンズ5の上縁
部に圧接されており、これにより結像レンズ5が光軸方
向下方に向かって押圧されるようになっている。上記レ
ンズホルダー301の前部301aには、嵌合穴305がレンズ光
軸と直交する方向に形成されており、この嵌合穴305内
に、結像レンズ5を光軸方向に微調整移動させて合焦さ
せかつ係止させるための焦点調整軸306が回動自在に乾
燥されている。またレンズホルダー301の前部301aに
は、上記嵌合穴305の軸に直交するようにねじ穴301fが
形成されており、このねじ穴301f内に遊嵌されている加
圧棒307が止ねじ308により押圧されることによって上記
焦点調整軸306が軸直角方向に押圧され、これにより後
述するように焦点調整軸306が所定の位置に係止される
ようになっている。上記加圧棒307は可撓性を備える硬
質樹脂から形成されている。
一方前記結像レンズ5のレンズ鏡胴321の外周部には
所定深さの溝322が環状に形成されているとともに、上
記焦点調整軸306の奥側先端部には円筒状の偏心カム306
aが形成されており、この偏心カム306aが溝322内に係合
されている。上記偏心カム306aは直径8mmに形成されて
おり、焦点調整軸306の主軸306cの軸に対して1.5mm偏心
されているとともに、軸方向の長さは溝322の深さより
長く設定されている。焦点調整軸306の主軸306cは直径1
2mmの円筒状に形成されており、上記偏心カム306aの反
対側に頂角90゜の円錐部306dが形成されているととも
に、この円錐部306dが小径軸306eを介して補助軸306fに
一体的に連結されている。補助軸306fは主軸306cと同径
に形成されており、補助軸306fの端面部にはドライバー
を嵌合可能にするすり割り部306gが形成されている。円
錐部306dの円錐状傾斜側面には、上述した加圧棒307の
先端部分に形成されている円錐部307aが圧接されてい
る。これら両者の圧接点における加圧棒307の押圧力の
分力P1およびP2は、焦点調整軸306の軸方向および軸直
交方向にそれぞれ向けられることとなり、軸方向分力P1
によって偏心カム306aの先端面306bが溝322の溝底面322
aに圧接され、これによりレンズ鏡胴321が嵌合穴304の
壁面に押し付けられ遊びなき状態に維持されるようにな
っている。また軸直交方向分力P2によって焦点調整軸30
6の主軸306cおよび補助軸306fが嵌合穴305の壁面に押し
付けられ遊びなき状態に維持されるとともに、焦点調整
軸306の回転が摩擦力により制動されるようになってい
る。このとき前記偏心カム306aの先端面306bによる溝底
面322aへの押圧力すなわちレンズ鏡胴321と嵌合穴304と
の摩擦力は、加圧棒307に対する止ねじ308からの押圧力
に基づくものであるが、少なくとも結像レンズ5による
CCD2への投影画像の合焦時においては、レンズ鏡胴321
と嵌合穴304との摩擦力がレンズ鏡胴321に対する板ばね
325による押圧力より大きくならない程度に、加圧棒307
に対する止ねじ308からの押圧力が調整されている。
上記のとおり、結像レンズ5を、その光軸方向に移動
する鏡胴移動機構は、嵌合穴304、305、焦点調整軸30
6、偏心カム306a、レンズ鏡胴321の溝322から主に構成
されている。
結像レンズ5の焦点調整は、まずドライバーをすり割
り部306gに係合させて焦点調整軸306を回動させる。こ
れにより偏心カム306aが偏心回動され、結像レンズ5を
光軸方向に移動させることとなって、CCD2に対する投影
画像の焦点調整が行なわれるようになっている。このと
き板ばね325による押圧力によって結像レンズ5は光軸
回りの回転が阻止されるとともに、溝322の溝側面322b
が偏心カム306aのカム面に圧接される状態が維持される
こととなる。これにより結像レンズ5は、常に原稿画像
の読取のために最も望ましい方向すなわち主走査方向に
おける片焦点ぼけを解消する方向に合焦微調整移動可能
になされ、しかもこのときに光軸方向には遊びのない状
態に維持されるようになっている。合焦調整終了後に
は、止ねじ308をさらにねじ込むことにより前述した軸
方向分力P1および軸直交方向分力P2を大きくすることに
よって結像レンズ5がレンズホルダー301に対して位置
ずれなく確実に係止されるとともに、焦点調整軸306の
回動が制止されることとなる。
つぎにCCD2の位置調整機構について、第3図、第4
図、第5図、第12図、第17図および第18図に基づいて説
明する。
まずCCD2の主走査方向であるX軸方向の傾斜すなわち
Y軸回りのαの回転微調整機構および結像レンズ5の光
軸方向であるZ軸回りγの回転微調整機構においては、
前述したようにCCD2を一定の基準位置で保持する金属板
21を有するCCDユニット20が、2つの基準取付穴21eに対
応してチャンネル31の上面に形成されている2つの円形
状台座31dに皿ねじピン32を螺着させることによって固
定されている。これによりCCD2は、200〜300μmの位置
ずれ範囲内において容易に交換可能になされることとな
る。前述したCCD制御板22は上記チャンネル31に形成さ
れている長方形状の装着穴31aから下方に突出される状
態で位置されるようになっている。
上記チャンネル31のX軸方向における第12図右端部分
の下面側には、略円柱状をなす第2の支軸としての横軸
33がY軸方向に延在するように取り付けられている。こ
の横軸33は、両端部分が略半円柱状に切り欠かれてお
り、その半円柱状切欠き部分33cの平面部が上記チャン
ネル31の下面側に当接されて両側の半円柱状切欠き部分
33dに形成された一対のめねじ33cを介して皿ねじ34によ
り締め付け固定されている。またこの横軸33の中央部分
には、互いに対向し合うように2つの円錐状部33aが形
成されており、これらの両円錐部33aがチャンネル31に
形成されている長方形状の切欠き部31c内に収容されて
いる。一方可動台板50のX軸方向における第12図右端部
分の上面側には、第1の支軸としての縦軸35がZ軸方向
(光軸方向)に立設されている。縦軸35の下部にはおね
じ35bが形成されていて、このおねじ35bが可動台板50の
上面50aの部分を貫通して形成されためねじ50cに螺合さ
れて、縦軸35が可動台板50の上面50aの部分に締結され
ている。縦軸35の上端部分には、中間部より大径の円柱
部の下側外周縁部35aが形成されている。この下側外周
縁部35aが、横軸33の2ヵ所の円錐状部33aの円錐状傾斜
側面に当接されている。これによりCCDユニット20を含
むチャンネル31の全体が横軸33および縦軸35を中心にし
て回動可能になされるようになっている。
チャンネル31のX軸方向における第12図左端部分には
角棒38が2本の皿ねじ41により締め遂け固定されてお
り、この角棒38に設けられているねじ穴38aに調整ねじ3
9が螺合されている。この調整ねじ39は、チャンネル31
に形成されている図示を省略した大径穴を貫通して下方
に突出されており、その球状先端部分39aが前述した断
面コ字状の可動台板50の上面50iに当接されている。
一方チャンネル31のY軸方向における前側壁31eおよ
び後側壁31fには、段付きピン36aおよび36bが前記角棒3
8近傍にそれぞれ螺着されており、これらの段付きピン3
6aおよび36bに対して引っ張りバネ37aおよび37bの上端
部がそれぞれ掛けられている。上記引っ張りバネ37aお
よび37bの下端部は、可動台板50の前側壁50gおよび後側
壁50hに螺着されている段付きピン54aおよび54bにそれ
ぞれ掛けられている。これらの引っ張りバネ37aおよび3
7bは、Z軸(光軸)に対して約45゜をなすように斜めに
延在されており、その引っ張り力によって前記角棒38近
傍の内側でチャンネル31を第12図下方向および右方向に
押圧する分力が生じるようになっている。そしてこの引
っぱりバネ37aおよび37bによる右方向の押圧分力によっ
て、縦軸35の円柱部における下側外周縁部35aが、前記
横軸33に形成されている2ヵ所の円錐状部33aの円錐状
傾斜側面に圧接されるとともに、引っ張りバネ37aおよ
び37bによる下方向の押圧分力によって横軸33の両端側
円柱状部33bの下側面が可動台板50の上面50a上に圧接さ
れるようになっている。これによりCCDユニット20を含
むチャンネル31の全体は、横軸33を介して縦軸35と可動
台板50とにより3点支持状態に保持されることとなる。
また上記引っ張りバネ37aおよび37bによる下方向の押圧
分力によって、前記角棒38に螺着されている調整ねじ39
の球状先端部分39aが可動台板50の上面50iに圧接される
ようになっている。したがって調整ねじ39を回転させる
ことによりチャンネル31が横軸33を中心にしてY軸回り
すなわちα方向に回動され位置決めされることとなる。
このとき上記段付きピン36aおよび36bは、横軸33と調
整ねじ39との間部分であって上記調整ねじ39の近傍に配
置されているため、横軸33の両端側円柱状部33bの下側
面は可動台板50の上面50aに対してより強く圧接される
ように付勢され、両者は離間されることなく密着される
ようになっている。また引っ張りバネ37aおよび引っ張
りバネ37bによって段付きピン36aおよび36bに付与され
る付勢力は、チャンネル31が縦軸35の回りに回動される
ことを阻止することがない程度に設定されている。
さらに上記チャンネル31のX軸方向における第12図左
端部分からはバネ掛け部31gが突出形成されており、こ
のバネ掛け部31gに設けられている穴31hに引っ張りバネ
40の一端部が掛けられている。一方上記可動台板50の側
面部には角棒51がねじ止め固定されており、この角棒51
に立設されている段付きピン52に対して上記引っ張りバ
ネ40の他端部が掛けられている。この引っ張りバネ40の
付勢力によってチャンネル31の全体が縦軸35を中心にし
て手前側に回動されるようになっている。また角棒51に
設けられているねじ穴51aには調整ねじ53が螺合されて
おり、この調整ねじ53の球状先端部分53aが上記チャン
ネル31のY軸方向の手前側壁面31e上に当接されてい
る。したがって調整ねじ53を回転させることによりチャ
ンネル31が縦軸35を中心にしてZ軸回りすなわちγ方向
に回動され位置決めされることとなる。
このような構成を有する微調整機構によって、主走査
方向であるX軸方向の傾斜すなわちY軸回りα方向の回
転微調整および結像レンズ5の光軸方向であるZ軸回り
γ方向の回転微調整が正確に行なわれる。すなわちまず
調整ねじ39を回転させることにより引っ張りバネ37a,37
bに対抗してチャンネル31が横軸33を中心にして回動さ
れ、これによりCCD2のα傾斜方向における位置決めが行
なわれるようになっている。このとき回動中心位置と調
整作用位置とが離間されているので、差動ねじなどの複
雑な機構を用いることなく微細な調整を行なわせること
ができる。なおこの調整ねじ39による傾斜調整時には、
チャンネル31のY軸方向の手前側壁面31e上に調整ねじ5
3の球状先端部分53aが当接されたまま摺動されることと
なるが、チャンネル31の手前側壁面31eの横軸33に対す
る直角度が所要の精度に保たれているため、上記摺動移
動によってチャンネル31が縦軸35の回りに回動されるこ
とはほとんどなく調整上の支障はない。また横軸33は、
CCD2から十分離間されている位置に設けられているた
め、CCD2のα傾斜方向における調整時において主走査方
向であるX軸方向にCCD2が位置ずれされることもほとん
どない。
一方調整ねじ53を回転させることにより引っ張りバネ
40に対抗してチャンネル31が縦軸35を中心にしてZ軸回
りγ方向に回動され位置決めが行なわれ、第2図に示さ
れている露光ライン13に対するCCD2の画素列の平行度が
調整されるようになっている。この場合においても、回
動中心位置と調整作用位置とが離間されているので、差
動ねじなどの複雑な機構を用いることなく微細な調整を
行なわせることができる。なおこの調整ねじ53による回
動調整時には、可動台板50の上面50i上に調整ねじ39の
球状先端部分53aが当接されたまま摺動され、かつ横軸3
3の円柱状部33bが可動台板50の上面50a上に当接された
まま摺動されることとなるが、可動台板50の上面50iお
よび50aの縦軸35に対する直角度が所要の精度に保たれ
ているため、上記摺動移動によってチャンネル31が横軸
33の回りに回動されることはほとんどなく、調整上の支
障はない。また縦軸35は、CCD2から十分離間されている
位置に設けられているため、CCD2のZ軸回りγ方向にお
ける調整時において主走査方向であるX軸方向にCCD2が
位置ずれされることもほとんどない。
つぎにCCD2の副走査方向であるY軸方向および主走査
方向であるX軸方向の位置調整について説明する。
前記可動台板50のY軸方向における後側壁50hには角
棒55,57が取り付けられており、これらの角棒55,57に対
して調整ねじ56,58が螺着されている。上記調整ねじ56,
58の先端部分は球状に形成されており、その球状先端部
分56a,58aが回動台板80の正面壁80c上に当接されてい
る。
一方上記可動台板50のX軸方向における右側壁50dお
よび左側壁50eには嵌合穴50fがそれぞれ貫通形成されて
おり、これらの各嵌合穴50fには、後述する右ボス81と
左ボス82との間に焼けわたされている支軸64が摺動・回
転自在に嵌合されている。また特に第4図に示されるよ
うに、上記右側壁50dおよび左側壁50eの上部側にはL形
状板59および60がそれぞれねじ止めされている。なお、
第4図に、右レバー62の廻りの構成の他に左レバー63の
廻りの構成を適宜括弧を付して付記しておく。これらの
L形状板59および60の先端部に形成されている穴59aお
よび60aに引っ張りバネ61aおよび61bの一端部が取り付
けられている。さらに第3図および第4図に示されてい
るように、前記支軸64には右レバー62および左レバー63
が回動可能に装着されている。上記右レバー62および左
レバー63には嵌合穴62aおよび63aが形成されており、こ
れらの嵌合穴62aおよび63aに支軸64が装着されるように
なっている。右レバー62および左レバー63は、可動台板
50の右側壁50dおよび左側壁50e外側にそれぞれ配置され
ており、それらの上腕部62dおよび63dに形成されている
長穴62eおよび63e内に係止用ねじ68および69が係合され
ることによって右レバー62および左レバー63の支軸64に
対する回動がそれぞれ制止されるようになっている。な
お上記係止用ねじ68および69は、回動台板80の右側壁80
aおよび左側壁80bに対してX軸方向に貫通するようにそ
れぞれ螺着されている。
また上記上腕部62dおよび63dに直交する方向すなわち
回動台板80の正面壁80cに向かって延出される中腕部62b
および63bには穴62cおよび63cが形成されており、これ
らの穴62cおよび63cに前述した引っ張りバネ61aおよび6
1bの他端部が掛けられている。第4図に示される状態に
おいては、引っ張りバネ61aおよび61bが付勢された状態
になされることとなる。引っ張りバネ61aおよび61bの付
勢力によって可動台板50は第4図右回りに回動されよう
とするが、調整ねじ56,58の球状先端部分56a,58aが回動
台板80の正面壁80c上に圧接されることにより制止され
るようになっている。第4図において、引っ張バネ61a
の一端が掛けられた穴59aが引っ張りバネ61aによる付勢
力の力点であり、支軸64が支点となる。そして、引っ張
りバネ61aは上記力点で同図の右斜め下方向へその引っ
張り力を加えており、上記力点と上記支点とは同図にお
いて可動台板50の上面50a,50iに対して垂直方向にあ
る。したがって、引っ張りバネ61aは、その付勢力によ
って支軸64を中心とする接線方向および法線方向の分力
が生じるように延在されており、これによって可動台板
50が支軸64に押圧付勢され、一定の位置に保持されるこ
ととなる。
次に、CCDユニット20を保守交換するときに係る構成
について、第6図を参照して述べる。なお同図には、右
レバー62の廻りの構成の他に左レバー63の廻りの構成が
適宜括弧を付して付記されている。上述したように通常
は、右レバー62が支軸64を介して可動台板50の回りに回
動できないようになされているが、CCDユニット20の保
守交換時には、右レバー62は、係止用ねじ68を回動台板
80の右側壁80aから取り外すことにより回動自在とな
る。右レバー62の下部には、下腕部62fが一体的に形成
されており、この下腕部62fに設けられている折曲げ部
が可動台板50の右側壁50dの下縁部に当接されている。
そして保守交換などを行なうために前記CCDユニット20
を第6図に示される状態まで手前側に回動させた場合に
おいて、所定の減勢状態となっている引っ張りバネ61a
が脱落されないように保持されるようになっている。さ
らに上記右レバー62および左レバー63に形成されている
嵌合穴62aおよび63aの周囲には、円弧状穴62g,62hおよ
び63g,63hが対向するように設けられており、一方の円
弧状穴62gには調整ねじ83が非接触状態で貫通されてお
り、他方の円弧状穴62hおよび63hには係止ねじ73,74が
遊嵌されている。
このような構成を有する微調整機構によって、副走査
方向であるY軸方向の位置移動微調整が正確に行なわれ
る。すなわち調整ねじ56,58を回転させることにより引
っ張りバネ61a,61bに対抗して可動台板50が支軸64を中
心にして回動され、これによりCCD2のY軸方向における
位置決めが行なわれるようになっている。このとき回動
中心位置と調整作用位置とが、回動中心位置とCCD2との
距離に比して離間されているので、差動ねじなどの複雑
な機構を用いることなく微細な調整を行なわせることが
できる。なおこの調整ねじ56,58による副走査方向移動
調整動作は、支軸64を中心とする回動動作によって行な
われるが、CCD2が支軸64から離間されて配置されている
こと、および位置調整のための移動量が1〜2mmである
ことから、CCD2の副走査方向の傾斜β方向のずれは極め
て少なくなされることとなって問題はない。また本実施
例のように画素寸法が極めて小さい(7μm×7μm)
リニアセンサーを用いる場合には画素列の副走査方向へ
のわずかな傾斜βは投影画像の読取にはなんら支障はな
い。むしろCCD2を光軸に対して副走査方向にわずかに傾
斜させる方が、CCD2のカバーガラス2bによる投影像の反
射画像が画素列に再投影されることが回避されることと
なり好ましい。
さらに前記回動台板80の右側壁80aおよび左側壁80bに
ねじ止めされている右ボス81および左ボス82の中心部分
には、嵌合穴81aおよび82aがそれぞれ貫通形成されてお
り、これらの嵌合穴81aおよび82aに対して上記支軸64の
両端部分が嵌挿されているとともに、止ねじ81bおよび8
2bによって係止されている。また上記支軸64には圧縮バ
ネ65が外側に嵌挿されている。この圧縮バネ65の一端部
分は前記可動台板50の右側壁50dの内側面に支持されて
いるとともに、該圧縮バネ65の他端部分は、支軸64を貫
通するようにして固定されているピン67に座金66を介し
て圧接され係止されており、これによって可動台板50が
第3図右方向すなわち右ボス81に向かって押圧付勢され
るようになっている。一方上記右ボス81には、調整ねじ
83が貫通するように螺合されており、この調整ねじ83の
球状先端部分83aが可動台板50の右側壁50d上に当接され
ている。上記圧縮バネ65による可動台板50の移動力によ
って可動台板50の右側壁50dは調整ねじ83の球状先端部
分83aに圧接されるようになっている。したがって上記
調整ねじ83を回転させることによって可動台板50が主走
査方向に移動されることとなる。上記調整ねじ83のねじ
ピッチは0.5mmに設定されており、極めて容易に調整動
作が行なわれるようになっている。この調整ねじ83によ
るCCD2の主走査方向(X軸方向)調整動作においては、
CCD2の位置が副走査方向(Y軸方向)、主走査傾斜方向
(α方向)、光軸回り方向(γ方向)あるいはZ軸方向
のぞれぞれについてずれを生じることはない。これは、
支軸64と結像レンズ5の光軸との直角度が±1′の精度
で調整可能に構成されるとともに、支軸64の原稿画像の
露光ライン13に対する平行度も同様に±1′の精度内に
保たれていること、および可動台板50が引っ張りバネ61
a,61bの付勢力によって支軸64の径方向に押圧され、同
時に調整ねじ56,58を介して回動台板80の正面壁80cによ
り可動台板50の位置が保たれているからである。また本
実施例のように、CCD2の画素列2aの寸法(35mm)に対し
て支軸64が十分な間隔(180mm)をおいて配置されてい
ることから、上記支軸64を支承する右ボス81および左ボ
ス82の副走査方向(Y軸方向)の位置精度が通常の加工
精度(例えば±0.1mm程度)でもCCD2の主走査方向Xの
位置調整量2mmに対して副走査方向(Y軸方向)の位置
ずれは2μm程度であり、調整上の支承はない。
つぎに第1図に示される原稿露光面すなわち原稿12を
露光ライン13で読み取るための平面に対する結像レンズ
5の光軸の直角度調整機構を説明する。
第3図、第4図および第5図に示されているように、
前記回動台板80の正面壁80cの中央部分には、結像レン
ズ5のオプチカルセンターでかつ結像レンズ5の光軸と
直交するように穴96が形成されており、この穴96に対し
て円錐軸94が嵌挿されているとともに、上記円錐軸94は
円筒めねじ95により締め付けられて正面壁80cに対して
直角に固定されている。また上記回動台板80は、断面コ
字状に形成されている台板100の正面壁100aに対面する
ようにして配置されており、上記台板100の正面壁100a
に設けられている係合穴120(第5図(b)参照)の円
弧穴部120aに対して上記円錐軸94の大径側が貫通して台
板100の内側に突出されている。このとき上記係合穴120
の円弧穴部120aは、円錐軸94の円錐部の最大径より小さ
く形成され、かつ最小径よりも大きく形成されており、
該円錐軸94の円錐傾斜面94aが係合穴120の円弧穴部120a
に係合されている。これにより上記台板100の正面壁100
aに対して回動台板80が円錐軸94を中心にして回動可能
になされるようになっている。
一方上記台板100の正面壁100aにおける第3図右側部
分には台座101が溶着されており、この台座101に形成さ
れているねじ穴に対して調整ねじ102が貫通するように
螺合されている。上記調整ねじ102の球状先端部分102a
は、前記回動台板80の右側壁80aに溶着されている角棒9
0の上面90aに当接されている。また上記台板100の正面
壁100aにおける第3図左側部分には段付きピン93が立設
されているとともに、前記回動台板80の左側壁80bには
段付きピン91が立設されており、これらの段付きピン93
と段付きピン91との間に引っ張りバネ92が掛けわたされ
ている。これにより上記台板100の正面壁100aに対して
回動台板80が円錐軸94を中心にして第3図左回りに回動
付勢されるとともに、上記回動台板80の右側壁80aに溶
着されている角棒90の上面90aが調整ねじ102の球状先端
部分102aに圧接され、回動台板80が制止されるようにな
っている。
このとき前記円錐軸94は、該円錐軸94と直交する下方
向に押圧付勢されることとなるが、上述したように円錐
軸94の円錐傾斜面94aが係合穴120の円弧穴部120aに係合
されることによって円錐軸94が第5図左方向に向かう分
力を受け、この分力によって回動台板80が台板100側に
押し付けられる。また上記台板100の正面壁100aには、
上記円錐軸94を中心とする円周上にほぼ120゜の等間隔
ピッチで3個の円形台座100fが形成されており、これら
の円形台座100f上に回動台板80の正面壁80cの外面が当
接されて上記回動台板80が3点支持され、これによって
回動台板80が安定的に回動されるようになっている。ま
た回動台板80の正面壁80cには、円錐軸94を中心とする
円周上にほぼ120゜の等間隔ピッチで3個の長穴84,85,8
6が形成されており、これらの長穴84,85,86を貫通する
止ねじ87,88,89が台板100の正面壁100aに螺着され、回
動台板の固定が行なわれるようになっている。
したがって、上記止ねじ87,88,89を緩めた状態で調整
ねじ102を回転させれば、円錐軸94を中心にして回動台
板80が回動され、結像レンズ5の光軸の原稿露光ライン
13に対する主走査方向の直角度が調整されることとな
る。この調整ねじ102による光軸の直角度調整動作にお
いては、結像レンズ5の光軸に対しCCD2の位置が主走査
方向(X軸方向)、副走査方向(Y軸方向)、主走査傾
斜方向(α方向)、光軸回り方向(γ方向)あるいはZ
軸方向のいずれについてもずれを生じることはない。ま
た回動台板80の3点支持構造によって回動台板80の変形
が防止されるようになっている。
結像レンズ5の光軸と原稿画像露光面との副走査方向
における直角度調整機構においては、第14図、第15図お
よび第16図に示されているように、前記台板100は基台2
00の前側壁200aに螺装されているが、上記前側壁200aに
は3個の円形台座203が溶着されているとともに、その
第14図左右両端部分にそれぞれ溶着されている左側板21
3および右側板216に左主軸215および右主軸217が同軸上
に配置されるように取り付けられている。上記左側板21
3における左主軸215の対称位置には2本の軸214が、上
記左主軸215と平行状態でかつ軸心が同一平面上に配さ
れるように設けられている。また原稿露光ライン13に対
して不動の部材として設けられている左支持枠230およ
び右支持枠231には、上記基台200を左主軸215および右
主軸217の回りに回動可能に支承する左支持板218および
右支持板225がそれぞれ溶着されている。
上記左支持板218の中央部分には、凹部218aが形成さ
れているとともに、この凹部218aの底面部218fの中央部
分には断面円弧状の軸受部218bが凹設されている。そし
てこの軸受部218bには左主軸215が嵌合されている。ま
た上記凹部218aの底面部218fには左主軸215を位置決め
させる角棒219が2個の止ねじ220によって固定されてい
る。一方左主軸215には溝部215aが環状に形成されてお
り、この環状溝部215aに角棒219が嵌合されることによ
って左主軸215が左右主軸方向すなわち主走査方向(X
軸方向)に不動状態にて位置規制されるようになってい
る。また上記角棒219に対して螺着されている止ねじ221
の先端部が上記溝部215aの溝底部215bに圧接されてい
る。
さらに上記左支持板218の上端部分および下端部分に
は、前記軸214を遊嵌状態にて収容する溝218cおよび218
dが凹設されており、上記軸214を押圧するように調整ね
じ222,223が左支持板218の上端部分および下端部分にそ
れぞれ螺着されている。そして上記調整ねじ222,223を
回転させることによって左側板213,右側板216が左主軸2
15,右主軸217の両支軸を中心にして回動されるようにな
っている。
また上記右支持板225の中央部分には、断面円弧状の
軸受部225aが凹設されており、この軸受部225aには右主
軸217が嵌合されている。また右支持板225の表面部には
右主軸217を位置決めされる角棒226が2個の止ねじ227
によって固定されており、この角棒226に対して螺着さ
れている押しねじ228の先端部が右主軸217の表面部に圧
接されている。
第15図において結像レンズ5の光軸は、前記軸214の
軸心と左主軸215の軸心とを結ぶ直線に対して平行に設
定されているとともに、左主軸215および右主軸217を通
り副走査方向に延びる平面内に結像レンズ5のオプチカ
ルセンターが配置され、かつ上記結像レンズ5の光軸位
置が左右の両主軸線の近傍に配置されるように構成され
ている。このような構成において、上記調整ねじ222,22
3を回転させることとすれば、結像レンズ5の光軸は基
台200と一体的に回動され、副走査方向(Y軸方向)の
傾斜が微調整されることとなる。そしてこれによって結
像レンズ5の光軸と原稿露光面の副走査方向の直角度が
微調整されるようになっている。このような調整動作に
おいて、結像レンズ5は、主走査方向(X軸方向)や主
走査方向の傾斜方向(α方向)にずれを生じることはな
い。また結像レンズ5の光軸の副走査方向の傾斜調整後
においては、前記止ねじ221,228および調整ねじ222,223
によって基台200が位置固定され、したがって結像レン
ズ5の位置が固定されるようになっている。
つぎにレンズユニット300およびCCDユニット20のレン
ズ光軸方向の移動調整機構について述べる。
第1図、第2図、第3図、第4図および第14図におい
て、上述のように、原稿画像の露光ライン13に対して不
動の部材として設けられている左支持枠230および右支
持枠231に対して、基台200は、露光ライン13に平行で同
軸心を有する左主軸215および右主軸217により回動可能
に支承されているが、この基台200の上側壁200bおよび
下側壁200cには嵌合穴201,202が対向し合うようにそれ
ぞれ形成されている。これらの嵌合穴201,202には、左
主軸215および右主軸217の両軸に直角となるように支軸
113が嵌挿されている。一方前記台板100の上側壁100bお
よび下側壁100cには、上記両嵌合穴201,202に対応する
位置に副走査方向に長く延びる長穴111,112がそれぞれ
形成されており、これらの長穴111,112に対して上記支
軸113の上下両端部分が嵌合されている。また上記支軸1
13の台板100の上側壁100bおよび下側壁100cの上側およ
び下側には、止め輪114がそれぞれ係止されており、こ
れによって台板100とともに支軸113が結像レンズ5の光
軸方向に摺動移動可能に支持されることとなる。このと
き台板100は、副走査方向(Y軸方向)に移動可能で、
かつ主走査方向(X軸方向)には不動の状態になされる
ようになっている。
また基台200の前側壁200aに溶着されている3個の円
形台座203のうち、2個の円形台座203は、上記支軸113
の軸線に対して平行な線上に所定間隔離して配置されて
いるとともに、残りの1個の円形台座203は、上記左主
軸215および右主軸217の軸線に対して平行な線上に配置
されている。これら3個の円形台座203の表面部は、同
一平面内に配置されるように形成されているとともに、
後述するねじ104を螺着させるめねじ部203bがそれぞれ
に形成されている。一方前記台板100の正面壁100aに
は、上記3個の円形台座203に対応する位置に上下に長
い長穴103が3個形成されており、これらの各長穴103内
を上記ねじ104が貫通している。ねじ104の外側には圧縮
バネ106が装着されているとともに、この圧縮バネ106の
外側には管105が装着されている。圧縮バネ106の一端部
分は座金108を介してねじ104のねじヘッド部に圧接され
ているとともに、上記圧縮バネ106の他端部分は座金107
を介して台板100に圧接されている。これにより台板100
は上記円形台座203側に押圧されることとなり、台板100
は、3ヵ所の圧縮バネ106の付勢力により円形台座203側
に圧接された状態で前記支軸113に沿ってレンズ光軸の
方向に摺動可能になされている。このとき台板100は副
走査方向には不動の状態に維持される。
さらに上記台板100の上側壁100bの右端部で支軸113の
近傍には角棒109がねじ止め固定されており、この角棒1
09に調整ねじ110が貫通するように螺着されている。上
記調整ねじ110の球状先端部分110aは、前記台板100の上
側壁100aに形成されている図示を省略した大径穴を貫通
して前記基台200の上側壁200bに当接されている。
上記のとおり、台板100を、基台200に対して、Z軸方
向、すなわち結像レンズ5の光軸方向に摺動移動する光
軸方向移動機構は、支軸113、調整ねじ110、角棒109、
一対の止め輪114、嵌合穴201,202、長穴111,112および
圧縮バネ106が巻着されたねじ104と台板100に形成され
た長穴103と基台200に溶着された円形台座203等とから
主に構成される。
本実施例においては、台板100およびこれに装着され
ている回動台板80、さらには回動台板80に装着されてい
るレンズユニット300、CCDユニット20、CCD台板ユニッ
ト30、支軸64などの自重によって、台板100を支軸113に
沿って下方に押圧摺動させる力が、3個の圧縮バネ106
の押圧による台板100の正面壁100aと円形台座203の前面
203aとの摩擦抵抗力より大きくなるように構成されてい
るので、特に台板100を下方向に押圧付勢するバネは用
いていない。しかし必要に応じて、例えば台板100の下
側壁100cと基台200の下側壁200cとの間において、圧縮
バネを支軸113に嵌挿するようにして配置することもで
きる。
このような構成において、上記調整ねじ110を回転さ
せることにより台板100は、円形台座203に当接された状
態で支軸113に沿って微調整移動されることとなる。し
たがって上記調整ねじ110の進退によってレンズユニッ
ト300およびCCDユニット20が、相互の位置ずれを生じる
ことなくレンズ光軸に方向に微調整移動されることとな
る。そしてこれにより露光ライン13とCCD2との間の距
離、すなわち所定投影倍率における共役長(第2図L)
の微調整が容易かつ正確に行なわれるようになってい
る。しかもこのような調整時においては、結像レンズ5
とCCD2とは、そ主走査方向(X軸方向)、副走査方向
(Y軸方向)、レンズ光軸回りの回転方向(γ方向)、
主走査方向の傾斜方向(α方向)および副走査方向の傾
斜方向(β方向)などにずれを生じることはない。
つぎにCCD2の遮光、防塵シール構造を説明する。
第3図および第5図において、レンズユニット300の
レンズホルダー301の下部301dにはシール体310に接着固
定されている上板311が嵌合されている。上記上板311に
は、主走査方向および副走査方向に位置決めするための
折り曲げ部311aが形成されている。一方シール体310の
下部側は下板312に装着されており、この下板312には、
CCDユニット20をチャンネル31に螺着する2個の皿ねじ
ピン32に係合する切欠き312aが形成されている。上記シ
ール体310は、前記レンズホルダー301とCCD2を接着保持
している金属板21との間の結像レンズ5による結像光路
外の周域を遮蔽するように装着・位置決めされている。
シール体310は、目の細かい遮光性かつ通気性を有す
る軟質発泡樹脂を角筒状に形成してなるものであり、そ
の弾発力によって前記レンズホルダー301と金属板21と
に対し上板311および下板312を介して弾発力に当接され
ている。上板311とレンズホルダー301との間、および下
板312と金属板21との間には隙間が生じないようになさ
れている。このようなシール体310によりCCD2の画像読
取信号を劣化させるような外光が遮断されるとともに、
CCD2へのごみ、埃などの塵埃の付着が防止されることと
なる。
また上記シール体310は通気性を損なわない材質と形
状寸法で形成されており、CCD2の画像読取機能の阻害・
低下が十分に防止されるようになっている。さらにこの
シール体310の硬度および大きさは、該シール体310の弾
発力によりレンズホルダー301あるいは金属板21が変形
されたり、相互に位置ずれを生じたりされず、かつレン
ズホルダー301と金属板21との間から離脱可能となる程
度に設定されている。したがって上板311および下板312
が上下に接着されているシール体310は、レンズホルダ
ー301と金属板21との間に容易に着脱可能になされてい
るとともに、上板311および下板312に形成されている位
置決め手段によって確実に位置決めされており、さらに
レンズホルダー301に対する金属板21の位置調整時には
装着位置がずれることなく、また該シール体310の可撓
性によってレンズホルダー301、金属板21に無理な力が
加わることのないようになっている。
第5図(a)に示されている冷却装置においては、送
風機206により圧送される空気が、ダクト207に取り付け
られている防塵フィルター208によりごみ、埃などの塵
埃が除去された上で、基台200内に流入され、基台200の
角穴205から台板100の角穴100gおよび回動台板80の角穴
80eを通り、上記シール体310、CCD2の下部およびCCD制
御板22に向けて吹き付けられるようになっている。この
送風機206の送風作用は、CCD2の背面部に当接され接着
されているサーミスター25から発せられるCCD2の温度検
知信号に基づいて制御することも可能である。
このようなCCDユニット20の冷却装置によって、CCD2
自体あるいは該CCD2にハンダ付けされているCCD制御板2
2からの発熱によるCCD2の膨張・変形が防止されること
となり、これにより画像読取異常の発生が防止され、ま
たCCD制御板22上の電子部品の発熱による作動不良も防
止される。
原稿読取装置に装着されているCCD2は、カバーガラス
2bの表面部に、ごみや埃などの塵埃が付着されないよう
にはなされているが、長期間の使用中には正常な読取の
妨げになるようなごみや埃などの塵埃が付着されること
があるため、必要に応じて清掃を行なうことが望まし
い。またなんらかの理由によりCCD2が故障したり、性能
が低下されたりしたときには容易に交換できるように構
成されることが望ましい。
そこで本実施例では、CCD2の取付部材が副走査方向に
回動可能になされているとともに、CCD2をその保持部材
である金属板21と一体的に形成したCCDユニット20の形
態で結像光路の外へ退避させる構成が採用され、これに
より取り付け部材への着脱が容易化されている。また交
換を行なうことなく単にCCD2を清掃する場合には、CCD
ユニット20が前面に傾斜露光する態様となされ、清掃作
業が極めて容易になし得る機構になされている。しかも
清掃時にはもちろんCCDユニット20を交換した場合にお
いてもCCD2の取付部材の位置は、調整ねじとバネの付勢
によって元の位置に正確に復帰される構成になされてい
るとともに、CCDユニット20の寸法上のばらつきにとも
なう微調整も極めて容易になしうるように構成されてい
る。
すなわち第3図、第4図および第6図に示されている
ように、回動台板80の右側壁80aに螺合されているねじ6
8の先端部分は、右レバー62の上腕部62dに設けられてい
る長穴62eから離脱する位置まで後退されと、上記右レ
バー62は、引っ張りバネ61aの付勢力によって支軸64の
回りに第6図左回りに回動されることとなって、右レバ
ー62の下腕部62fの折り曲げ部が可動台板50の右側壁50d
の下縁部に当接される。そしてこれにより可動台板50と
右レバー62の支軸64の回りの相対位置が安定状態になさ
れる。同様に左側壁80bに螺合されているねじ69が左レ
バー63の上腕部63dの長穴63eから離脱されることによ
り、左レバー63の下腕部63fの折り曲げ部が可動台板50
の左側壁50eの下縁部に当接されることとなり、可動台
板50と左レバー63の支軸64の回りの相対位置が安定状態
になされる。
この状態においては第6図に示されているように、CC
Dユニット20を装着した可動台板50は、右レバー62、左
レバー63と一体的に結像レンズ5の投影光路外まで回動
可能となっているが、その回動範囲は、前記右ボス81お
よび左ボス82にそれぞれ螺合されているねじ73および74
に対して、右レバー62の円弧穴62hおよび左レバー63の
円弧穴63hの一端部がそれぞれ当接されることにより規
制される。この状態においてCCDユニット20は、装置の
前面に露出される態様となり、CCD2の清掃、CCDユニッ
ト20の交換および着脱は極めて容易になされる。またこ
の状態においては、CCDユニット20を装着した可動台板5
0を圧縮バネ65と協動して主走査方向に位置決めする調
整ねじ83に対して、上記右レバー62の円弧穴62gが当接
されないように円弧穴62gの位置および大きさは設定さ
れており、これにより調整ねじ83に無理な力が加わって
その位置ずれが生じたり、変形が発生したりなされるこ
とはないようになっている。このとき可動台板50に対し
て位置調整可能に保持されているCCDユニット20の保持
部材(第3図中のチャンネル31)は、可動台板50に対し
て完全な不変状態に維持される。
CCD2およびCCDユニット20に対する清掃・交換などの
所要の作業を終了すれば、可動台板50は元の位置に回動
復帰される。すなわち右レバー62および左レバー63をね
じ68および69により所定の位置にそれぞれ係止させるこ
ととすれば、引っ張りバネ61a,61bの付勢力により上記
可動台板50は支軸64の回りに回動され、このとき調整ね
じ56,58の先端部が回動台板80の正面壁80cへ当接される
ことによって可動台板50は元の位置に正確に位置決めさ
れる状態で復帰されるようになっている。またこのとき
可動台板50の右側壁50dも調整ねじ83に対して元の位置
に当接され、主走査方向の位置も正確に元の位置に復帰
されるようになっている。
本発明の実施例における画像読取装置においては、結
像レンズに対するCCDの位置調整、原稿画像露光面に対
する結像レンズ5、CCD2の位置調整などにねじの歩みを
利用した位置調整機構が採用されている。すなわち本実
施例では、ねじの軸方向および径方向の遊びによる微調
整の不具合を防止するためにおねじとめねじとを径方向
に押圧する手段が用いられている。
第17図および第18図に示されているように、角棒38と
可動台板50とは、互いに近接される方向に引っ張りバネ
あるいは重力により押圧付勢されているとともに、上記
角棒38に形成されているめねじ38aには調整ねじ39が螺
合されており、この調整ねじ39の半球状先端部分39aが
可動台板50の上面50iに当接されている。そして角棒38
と可動台板50との相互の位置が引っ張りバネあるいは重
力の協動により位置決めされるようになっている。また
角棒38に形成されているめねじ38aのねじ軸と直交する
方向にめねじ73が形成されているとともに、このめねじ
73の谷径に等しいかやや小さい直径を有し、かつ上記め
ねじ73の谷径にほぼ等しい長さを有するナイロン製の円
柱状制動子71が上記めねじ73内に嵌挿されている。また
上記めねじ73内には前記制動子71の背後から止めねじ72
が螺着されており、この止めねじ72の平面状先端部72a
が上記制動子71を押圧させるようになっている。
そして止めねじ72の平面状先端部72aが制動子71に当
接された状態からさらに強く止めねじ72をねじ込むと、
ナイロン製の制動子71は、圧縮変形を受けながら先端部
分が調整ねじ39に押圧され、該制動子71の先端部分71a
が調整ねじ39のねじ山と谷とに食い込んでいくととも
に、この制動子71のめねじ73に接する周面71bも、めね
じ73のねじ山と谷とに食い込んでいくように塑性変形を
生じることとなる。この状態において調整ねじ39のおね
じは、めねじ38aに対し径方向に押圧されることとな
り、調整ねじ39の軸心がめねじ38aの軸心からややずれ
た状態に維持され、調整ねじ39自体の回転によって軸心
位置がずれることなく回転される。したがって該調整ね
じ39の先端部39aは、ねじの径方向に移動されることは
ない。めねじ38aと噛み合うおねじを有する調整ねじ39
を回転させる場合の該調整ねじ39の歩みによって角棒38
と可動台板50との相対位置が調整されることとなるが、
その際に調整ねじ39とめねじ38aとの噛み合いにおける
遊びによって、可動台板50の上面50iに対する調整ねじ3
9の先端部39aの当接位置はずれることはないようになっ
ている。
またナイロン製の制動子71が上述のように塑性変形さ
れると、それ自体に弾性応力を生じることから制動子71
および止めねじ72が不用意に緩むことが防止される。ま
た制動子71の押圧力による調整ねじ39への制動力は、調
整ねじの進退にかかわらず変化されることはなく、さら
に必要に応じて加減することもできる。
このような構成においては、調整ねじ39の進退によっ
て可動台板50と角棒38との相対位置が調整された後に止
めねじ72がさらに捩じ込まれ、これにより制動子71がさ
らに押圧変形されて調整ねじ39はめねじ38aに対して不
動に係止される。この場合止めねじ72の捩じ込みにより
調整ねじ39がめねじ38aに対して位置ずれされることは
ない。したがって調整ねじ39をめねじ38aに係止させる
ための他の締結手段は全く必要とされない。
なんらかの理由によって調整ねじ39を回転させてしま
い、可動台板50と角棒38との相互位置を再調整する必要
が生じたときには、止めねじ72をわずかに緩めて制動子
71の調整ねじ39に対する押圧力を減勢させる。このよう
になされることによって調整ねじ39は所要の押圧力によ
ってその軸心位置が所定の位置に維持された状態で回転
されることとなるとともに、上記調整ねじ39のねじ部に
はなんらの傷および圧痕を生じさせられることはなく、
したがって調整ねじ39の円滑な回転にはなんら支障を生
じることはない。
このような調整ねじ39、角棒38、可動台板50の上面50
i、制動子71および止めねじ72により構成されている位
置調整装置は、他の位置調整装置すなわち調整ねじ53,5
6,58,102,110,83を用いる位置調整装置においても同様
に採用されている。
[発明の効果] 以上述べたように本発明によれば、光電変換素子の位
置を主走査方向に摺動移動調整し、副走査方向に回動移
動調整する際に、光電変換素子の主走査方向について、
結像レンズの光軸に対する光電変換素子の直角度のずれ
を生ずることがなく、倍率ずれや片焦点ぼけなどの発生
を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の一実施例における装置の光学系の要部
を表わした外観斜視図、第2図は1組の結像レンズとCC
Dとの位置関係を表わした外観斜視図、第3図は1組のC
CD読取ユニットを表わした正面説明図、第4図および第
5図(a)は第3図に表わされているCCD読取ユニット
を矢印R方向および矢印L方向からそれぞれ見た場合の
各側面部分断面図、第5図(b)は台板に設けられてい
る穴部の形状を表した正面説明図、第6図はCCD台板ユ
ニットを開放させた状態を表わした側面部分断面図、第
7図はCCDの位置決め固定構造を表わした平面説明図、
第8図は第7図中におけるA−A′線に沿う断面説明
図、第9図はCCDの位置決め固定構造の他の実施例を表
わした平面説明図、第10図は第9図中のB−B′線に沿
う断面説明図、第11図はCCDの接続構造の他の実施例を
表わした第10図相当の断面説明図、第12図はCCDの微調
整構造を表わした分解斜視図、第13図は結像レンズの焦
点調整取付構造を表わした縦断面説明図、第14図は第3
図に表わされた読取ユニットを基台から取り外した状態
を示す正面説明図、第15図は第14図中におけるA−A′
線に沿う断面説明図、第16図は第14図中におけるB−
B′線に沿う断面説明図、第17図および第18図は調整ね
じの係止構造を表わした断面説明図である。 1,2,3……光電変換素子としてのCCD、4,5,6……結像レ
ンズ、12……原稿、13……露光ライン、15……読取ユニ
ット、20……CCDユニット、30……CCD台板ユニット、31
……第2の保持部材としてのチャンネル、33……第2の
支軸としての横軸、35……第1の支軸としての縦軸、50
……第1の保持部材としての可動台板、64……第3の支
軸、80……回動台板、94……副走査方向であって光軸と
直交する軸としての円錐軸、100……台板、110……光軸
方向移動機構を構成する調整ねじ、113……光軸方向移
動機構を構成する支軸、200……基台、215……左主軸、
217……右主軸、230左支持枠、231……右支持枠、300…
…レンズユニット、306……鏡胴移動機構を構成する焦
点調整軸、306a……鏡胴移動機構を構成する偏心カム、
321……鏡胴移動機構を構成するレンズ鏡胴、322……鏡
胴移動機構を構成する溝。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】光電変換素子上に原稿画像を結像レンズに
    より投影させるとともに、上記原稿画像と上記光電変換
    素子とを副走査方向に相対移動させて上記原稿画像を光
    電的に読み取るようにした画像読取装置の位置調整機構
    において、 上記結像レンズをその光軸方向に移動する鏡胴移動機構
    を有するレンズユニットと、 上記光軸と平行に配設された第1の支軸と、 副走査方向に延在し、かつ、第1の支軸に対して直交
    し、第1の支軸と直交する軸の回りおよび第1の支軸の
    回りに回動自在な第2の支軸と、 その基端部が第1の支軸に設けられ、その自由端部が副
    走査方向と直交する主走査方向に延在し、かつ、上記光
    軸に対して略直交する面を有する第1の保持部材と、 その基端部が第1の支軸と第2の支軸との交差部を挾ん
    で第2の支軸に設けられ、その自由端部が第1の保持部
    材に対向して延在された、上記光電変換素子を保持する
    第2の保持部材と、 主走査方向に延在し、主走査方向の軸の回りに、第1の
    保持部材を介して第2の保持部材を回動自在、かつ、主
    走査方向の軸の方向に摺動自在に支持する第3の支軸
    と、 上記レンズユニットを、副走査方向であって、上記光軸
    と直交する軸の回りに回動可能に支持し、かつ、第3の
    支軸を支持する回動台板と、 上記回動台板を、副走査方向であって、上記光軸と直交
    する軸の回りに回動可能に支持する台板と、 上記台板を保持し、かつ、上記原稿画像の読取位置に対
    して主走査方向に不動状態に配設された基台と、 上記台板を、上記基台に対して上記光軸方向に移動する
    光軸方向移動機構と、 を具備することを特徴とする画像読取装置の位置調整機
    構。
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