JP2516720B2 - アルミナ−スピネル質不定形耐火物 - Google Patents
アルミナ−スピネル質不定形耐火物Info
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、耐食性及び耐スラグ浸
透性に優れたアルミナ−スピネル質不定形耐火物に関す
る。
透性に優れたアルミナ−スピネル質不定形耐火物に関す
る。
【0002】
【従来の技術】近年、製鋼プロセスの多様化すなわち脱
ガス比率の増加、取鍋精錬、溶鋼撹拌の導入等により取
鍋等の内張り耐火物は苛酷な使用条件となってきた。
ガス比率の増加、取鍋精錬、溶鋼撹拌の導入等により取
鍋等の内張り耐火物は苛酷な使用条件となってきた。
【0003】このような苛酷な使用条件において、内張
り耐火物の耐用性を向上するために、MgO・Al2O3
系スピネルクリンカーを組み合わせたアルミナ−スピネ
ル質不定形耐火物が提案されている。例えば特開昭55−
23004号公報には、MgO:Al2O3モル比が1:1の
理論組成のスピネルクリンカー10〜85重量%、アル
ミナ5〜30重量%、ハイアルミナセメント10〜25
重量%よりなる材質が、特開昭59−128271号公報には、
MgO:Al2O3モル比が理論組成に近い0.8:1.2
〜1.1:0.9のスピネルを50〜95重量%と残部が
Al2O3を主成分とする材質が、特開昭60−60985号公
報には、理論組成のスピネルクリンカーを少なくとも6
0重量部と、アルミナクリンカーを10〜35重量部
と、アルミナセメント3〜10重量部からなる材質が記
載されている。また、特開昭64−87577号公報にはMg
O:Al2O3のモル比が理論組成に近い0.7:1.3〜
1.3:0.7のスピネルクリンカー5〜40重量%と、
アルミナクリンカー50〜90重量%、アルミナセメン
ト3〜25重量%よりなる耐スラグ浸透性の良好な材質
が記載されている。
り耐火物の耐用性を向上するために、MgO・Al2O3
系スピネルクリンカーを組み合わせたアルミナ−スピネ
ル質不定形耐火物が提案されている。例えば特開昭55−
23004号公報には、MgO:Al2O3モル比が1:1の
理論組成のスピネルクリンカー10〜85重量%、アル
ミナ5〜30重量%、ハイアルミナセメント10〜25
重量%よりなる材質が、特開昭59−128271号公報には、
MgO:Al2O3モル比が理論組成に近い0.8:1.2
〜1.1:0.9のスピネルを50〜95重量%と残部が
Al2O3を主成分とする材質が、特開昭60−60985号公
報には、理論組成のスピネルクリンカーを少なくとも6
0重量部と、アルミナクリンカーを10〜35重量部
と、アルミナセメント3〜10重量部からなる材質が記
載されている。また、特開昭64−87577号公報にはMg
O:Al2O3のモル比が理論組成に近い0.7:1.3〜
1.3:0.7のスピネルクリンカー5〜40重量%と、
アルミナクリンカー50〜90重量%、アルミナセメン
ト3〜25重量%よりなる耐スラグ浸透性の良好な材質
が記載されている。
【0004】一方、本発明者らは、従来の材質より、更
にスラグ浸透を抑制することにより耐スポーリング性を
向上するために、特開平2−166821号公報において、M
gOの含有量が3〜15重量%すなわちMgO:Al2
O3のモル比が0.14:1.86〜0.6:1.4のAl2
O3の多いMgO・Al2O3系スピネルクリンカー(以
下、アルミナリッチスピネルクリンカーと略称する)を
5〜92重量%、アルミナ原料87重量%以下及びアル
ミナセメント8〜20重量%からなるアルミナ・スピネ
ル質流し込み材を開示している。
にスラグ浸透を抑制することにより耐スポーリング性を
向上するために、特開平2−166821号公報において、M
gOの含有量が3〜15重量%すなわちMgO:Al2
O3のモル比が0.14:1.86〜0.6:1.4のAl2
O3の多いMgO・Al2O3系スピネルクリンカー(以
下、アルミナリッチスピネルクリンカーと略称する)を
5〜92重量%、アルミナ原料87重量%以下及びアル
ミナセメント8〜20重量%からなるアルミナ・スピネ
ル質流し込み材を開示している。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】従来のMgO:Al2
O3モル比が理論組成に近いスピネルクリンカーのみを
使用したアルミナ−スピネル質不定形耐火物は、図2に
示すようなMgO:Al2O3モル比が理論組成のスピネ
ルクリンカーA(焼結品)を使用したアルミナ−スピネル
質不定形耐火物の侵食試験結果から判るように、スピネ
ルクリンカーAが40%を超える場合は、耐食性が向上
するが、スラグ浸透が大きくなるため構造的スポーリン
グが発生し易くなる問題がある。また、スピネルクリン
カーAが40%以下の場合は耐スラグ浸透性が優れた範
囲があるが、高耐食性が得られない。
O3モル比が理論組成に近いスピネルクリンカーのみを
使用したアルミナ−スピネル質不定形耐火物は、図2に
示すようなMgO:Al2O3モル比が理論組成のスピネ
ルクリンカーA(焼結品)を使用したアルミナ−スピネル
質不定形耐火物の侵食試験結果から判るように、スピネ
ルクリンカーAが40%を超える場合は、耐食性が向上
するが、スラグ浸透が大きくなるため構造的スポーリン
グが発生し易くなる問題がある。また、スピネルクリン
カーAが40%以下の場合は耐スラグ浸透性が優れた範
囲があるが、高耐食性が得られない。
【0006】一方、MgO:Al2O3モル比が0.1
4:1.86〜0.6:1.4の範囲にあるアルミナリッ
チスピネルクリンカーのみを使用したアルミナ−スピネ
ル質不定形耐火物は、図3のbに示すモル比でMgO:
Al2O3が0.44:1.56のアルミナリッチスピネル
クリンカーBのみを使用した材質の侵食試験結果から明
らかなように、優れた耐スラグ浸透性が得られるが、理
論組成のMgO・Al2O3系スピネルクリンカーを使用
した材質より高耐食性が得られない問題がある。
4:1.86〜0.6:1.4の範囲にあるアルミナリッ
チスピネルクリンカーのみを使用したアルミナ−スピネ
ル質不定形耐火物は、図3のbに示すモル比でMgO:
Al2O3が0.44:1.56のアルミナリッチスピネル
クリンカーBのみを使用した材質の侵食試験結果から明
らかなように、優れた耐スラグ浸透性が得られるが、理
論組成のMgO・Al2O3系スピネルクリンカーを使用
した材質より高耐食性が得られない問題がある。
【0007】上述のように、従来のアルミナ−スピネル
質不定形耐火物は、使用条件の苛酷な取鍋等の内張り耐
火物として、良好な効果が得られつつあるが、充分とは
言えず、更に耐用性に優れた不定形耐火物の提供が強く
要望されている。
質不定形耐火物は、使用条件の苛酷な取鍋等の内張り耐
火物として、良好な効果が得られつつあるが、充分とは
言えず、更に耐用性に優れた不定形耐火物の提供が強く
要望されている。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、苛酷な使
用条件において、アルミナ−スピネル質不定形耐火物の
耐用性を向上させるために、種々検討を行った結果、M
gO:Al2O3が理論組成に近い従来のスピネルクリン
カーと、Al2O3の多いMgO・Al2O3系のアルミナ
リッチスピネルクリンカーを適正粒度で適正量組み合わ
せて配合することによって、耐スラグ浸透性に優れると
共に耐食性も格段に向上することを知り、本発明を完成
するに至った。
用条件において、アルミナ−スピネル質不定形耐火物の
耐用性を向上させるために、種々検討を行った結果、M
gO:Al2O3が理論組成に近い従来のスピネルクリン
カーと、Al2O3の多いMgO・Al2O3系のアルミナ
リッチスピネルクリンカーを適正粒度で適正量組み合わ
せて配合することによって、耐スラグ浸透性に優れると
共に耐食性も格段に向上することを知り、本発明を完成
するに至った。
【0009】即ち、本発明のアルミナ−スピネル質不定
形耐火物は、MgO:Al2O3モル比が0.9:1.1〜
1.3:0.7の範囲にあり、かつ粒径1mm以下である
スピネルクリンカーを粒径1mm以下で10〜40重量
%、MgO:Al2O3モル比が0.14:1.86〜0.
6:1.4の範囲にあるアルミナリッチスピネルクリン
カーを40〜82重量%及びアルミナセメントを8〜2
0重量%含有してなることを特徴とする。
形耐火物は、MgO:Al2O3モル比が0.9:1.1〜
1.3:0.7の範囲にあり、かつ粒径1mm以下である
スピネルクリンカーを粒径1mm以下で10〜40重量
%、MgO:Al2O3モル比が0.14:1.86〜0.
6:1.4の範囲にあるアルミナリッチスピネルクリン
カーを40〜82重量%及びアルミナセメントを8〜2
0重量%含有してなることを特徴とする。
【0010】更に、本発明のアルミナ−スピネル質不定
形耐火物は、MgO:Al2O3モル比が0.9:1.1〜
1.3:0.7の範囲にあり、かつ粒径1mm以下である
スピネルクリンカーを粒径1mm以下で10〜40重量
%、MgO:Al2O3モル比が0.14:1.86〜0.
6:1.4の範囲にあるアルミナリッチスピネルクリン
カーを30重量%ないし82重量%未満、アルミナ原料
を45重量%以下及びアルミナセメントを8〜20重量
%含有してなることを特徴とする。
形耐火物は、MgO:Al2O3モル比が0.9:1.1〜
1.3:0.7の範囲にあり、かつ粒径1mm以下である
スピネルクリンカーを粒径1mm以下で10〜40重量
%、MgO:Al2O3モル比が0.14:1.86〜0.
6:1.4の範囲にあるアルミナリッチスピネルクリン
カーを30重量%ないし82重量%未満、アルミナ原料
を45重量%以下及びアルミナセメントを8〜20重量
%含有してなることを特徴とする。
【0011】そして、更に研究を進めた結果、上述した
配合物に粒径10〜50mmのアルミナ質破砕粒を添加
することにより、耐食性を損なうことなく耐スポーリン
グ性が向上することが分かった。
配合物に粒径10〜50mmのアルミナ質破砕粒を添加
することにより、耐食性を損なうことなく耐スポーリン
グ性が向上することが分かった。
【0012】即ち、本発明のアルミナ−スピネル質不定
形耐火物は、MgO:Al2O3モル比が0.9:1.1〜
1.3:0.7の範囲にあり、かつ粒径1mm以下である
スピネルクリンカーを10〜40重量%、MgO:Al
2O3モル比が0.14:1.86〜0.6:1.4の範囲に
あるアルミナリッチスピネルクリンカーを40〜82重
量%及びアルミナセメントを8〜20重量%よりなる混
合物100重量部に、粒径10〜50mmのアルミナ質
破砕粒を10〜50重量部添加してなることを特徴とす
る。
形耐火物は、MgO:Al2O3モル比が0.9:1.1〜
1.3:0.7の範囲にあり、かつ粒径1mm以下である
スピネルクリンカーを10〜40重量%、MgO:Al
2O3モル比が0.14:1.86〜0.6:1.4の範囲に
あるアルミナリッチスピネルクリンカーを40〜82重
量%及びアルミナセメントを8〜20重量%よりなる混
合物100重量部に、粒径10〜50mmのアルミナ質
破砕粒を10〜50重量部添加してなることを特徴とす
る。
【0013】更に、本発明のアルミナ−スピネル質不定
形耐火物は、MgO:Al2O3モル比が0.9:1.1〜
1.3:0.7の範囲にあり、かつ粒径1mm以下である
スピネルクリンカーを10〜40重量%、MgO:Al
2O3モル比が0.14:1.86〜0.6:1.4の範囲に
あるアルミナリッチスピネルクリンカーを30重量%な
いし82重量%未満、アルミナ原料を45重量%以下及
びアルミナセメント8〜20重量%よりなる混合物10
0重量部に、粒径10〜50mmのアルミナ質破砕粒を
10〜50重量部添加してなることを特徴とする。
形耐火物は、MgO:Al2O3モル比が0.9:1.1〜
1.3:0.7の範囲にあり、かつ粒径1mm以下である
スピネルクリンカーを10〜40重量%、MgO:Al
2O3モル比が0.14:1.86〜0.6:1.4の範囲に
あるアルミナリッチスピネルクリンカーを30重量%な
いし82重量%未満、アルミナ原料を45重量%以下及
びアルミナセメント8〜20重量%よりなる混合物10
0重量部に、粒径10〜50mmのアルミナ質破砕粒を
10〜50重量部添加してなることを特徴とする。
【0014】
【作用】本発明のアルミナ−スピネル質不定形耐火物に
使用するスピネルクリンカーは、電融スピネル、焼結ス
ピネルのいずれでもよく、また、それらを併用してもよ
い。MgO:Al2O3モル比がほぼ理論組成、すなわち
0.9:1.1〜1.3:0.7のスピネルクリンカーの使
用可能な粒径は1mm以下である。粒径が1mmを超え
ると優れた耐スラグ浸透性が得られないので好ましくな
い。また、このスピネルクリンカーの配合量は10〜4
0重量%である。すなわち、10重量%未満では高耐食
性が得られず、40重量%を超えると耐スラグ浸透性が
低下するために好ましくない。
使用するスピネルクリンカーは、電融スピネル、焼結ス
ピネルのいずれでもよく、また、それらを併用してもよ
い。MgO:Al2O3モル比がほぼ理論組成、すなわち
0.9:1.1〜1.3:0.7のスピネルクリンカーの使
用可能な粒径は1mm以下である。粒径が1mmを超え
ると優れた耐スラグ浸透性が得られないので好ましくな
い。また、このスピネルクリンカーの配合量は10〜4
0重量%である。すなわち、10重量%未満では高耐食
性が得られず、40重量%を超えると耐スラグ浸透性が
低下するために好ましくない。
【0015】本発明のアルミナ−スピネル質不定形耐火
物に使用するMgO:Al2O3モル比が0.14:1.8
6〜0.6:1.4の範囲にあるアルミナリッチスピネル
クリンカーの配合量は30〜82重量%である。即ち、
図1のスピネルクリンカーの配合割合と耐食性、耐スラ
グ浸透性のグラフから判るように、アルミナリッチスピ
ネルクリンカーの配合量が30重量%未満では高耐食性
が得られない。また、82重量%を超えると、同時に配
合するスピネルクリンカーを10重量%以上及びアルミ
ナセメントを8重量%以上添加することができないの
で、高耐食性及び高強度が得られないので好ましくな
い。ここで、後述するアルミナ原料を添加しない場合に
は、スピネルクリンカー及びアルミナセメントの添加量
の関係からアルミナリッチスピネルクリンカーの添加量
の下限は40重量%とする必要がある。更に、アルミナ
原料を添加する場合には、スピネルクリンカー、アルミ
ナ原料 及びアルミナセメントの添加量の関係からアルミ
ナリッチスピネルクリンカーの添加量の上限を82重量
%未満とする必要がある。なお、図1において、スピネ
ルクリンカーA(焼結品)はMgO:Al2O3モル比が
1.02:0.98のものであり、アルミナリッチスピネ
ルクリンカーB(焼結品)はMgO:Al2O3モル比が
0.44:1.56のものである。MgO:Al2O3モル
比が0.14:1.86未満であると耐食性が劣る。ま
た、0.6:1.4を超えると耐スラグ浸透性が低下する
ので好ましくない。
物に使用するMgO:Al2O3モル比が0.14:1.8
6〜0.6:1.4の範囲にあるアルミナリッチスピネル
クリンカーの配合量は30〜82重量%である。即ち、
図1のスピネルクリンカーの配合割合と耐食性、耐スラ
グ浸透性のグラフから判るように、アルミナリッチスピ
ネルクリンカーの配合量が30重量%未満では高耐食性
が得られない。また、82重量%を超えると、同時に配
合するスピネルクリンカーを10重量%以上及びアルミ
ナセメントを8重量%以上添加することができないの
で、高耐食性及び高強度が得られないので好ましくな
い。ここで、後述するアルミナ原料を添加しない場合に
は、スピネルクリンカー及びアルミナセメントの添加量
の関係からアルミナリッチスピネルクリンカーの添加量
の下限は40重量%とする必要がある。更に、アルミナ
原料を添加する場合には、スピネルクリンカー、アルミ
ナ原料 及びアルミナセメントの添加量の関係からアルミ
ナリッチスピネルクリンカーの添加量の上限を82重量
%未満とする必要がある。なお、図1において、スピネ
ルクリンカーA(焼結品)はMgO:Al2O3モル比が
1.02:0.98のものであり、アルミナリッチスピネ
ルクリンカーB(焼結品)はMgO:Al2O3モル比が
0.44:1.56のものである。MgO:Al2O3モル
比が0.14:1.86未満であると耐食性が劣る。ま
た、0.6:1.4を超えると耐スラグ浸透性が低下する
ので好ましくない。
【0016】本発明のアルミナ−スピネル質不定形耐火
物に使用するアルミナ原料は、焼結アルミナ、電融アル
ミナ、ボーキサイト、バン土頁岩等のうちの1種以上で
ある。アルミナ原料は適宜成分であり、添加しないこと
もあるが、本発明のアルミナ−スピネル質不定形耐火物
にアルミナ原料を添加・配合する場合には、その配合量
は45重量%以下である。即ち、45重量%を超えると
高耐食性が得られないので好ましくない。なお、アルミ
ナ原料は添加配合しなくてもよい。
物に使用するアルミナ原料は、焼結アルミナ、電融アル
ミナ、ボーキサイト、バン土頁岩等のうちの1種以上で
ある。アルミナ原料は適宜成分であり、添加しないこと
もあるが、本発明のアルミナ−スピネル質不定形耐火物
にアルミナ原料を添加・配合する場合には、その配合量
は45重量%以下である。即ち、45重量%を超えると
高耐食性が得られないので好ましくない。なお、アルミ
ナ原料は添加配合しなくてもよい。
【0017】また、本発明のアルミナ−スピネル質不定
形耐火物には、亀裂の伸長を抑制することにより耐熱的
スポーリング性を向上する目的で、粒度が10〜50m
mの破砕粒を混合物に対して10〜50重量%添加する
ことができる。破砕粒としては10〜50mmの電融ア
ルミナ、焼結アルミナ、バン土頁岩等のアルミナ原料や
アルミナ質れんが等の粉砕粒のうちの1種あるいは2種
以上が使用できる。
形耐火物には、亀裂の伸長を抑制することにより耐熱的
スポーリング性を向上する目的で、粒度が10〜50m
mの破砕粒を混合物に対して10〜50重量%添加する
ことができる。破砕粒としては10〜50mmの電融ア
ルミナ、焼結アルミナ、バン土頁岩等のアルミナ原料や
アルミナ質れんが等の粉砕粒のうちの1種あるいは2種
以上が使用できる。
【0018】アルミナセメントは従来より耐火物の結合
剤として使用されているものであり、配合量としては8
〜20重量%である。即ち、8重量%未満では強度が不
充分であり、20重量%を超えると低融物の生成量が多
くなり、耐食性が低下する。
剤として使用されているものであり、配合量としては8
〜20重量%である。即ち、8重量%未満では強度が不
充分であり、20重量%を超えると低融物の生成量が多
くなり、耐食性が低下する。
【0019】なお、本発明のアルミナ−スピネル質不定
形耐火物の施工方法としては流し込み施工、吹付け施工
のどちらでもよい。
形耐火物の施工方法としては流し込み施工、吹付け施工
のどちらでもよい。
【0020】また、本発明のアルミナ−スピネル質不定
形耐火物には、本発明の効果を阻害しない範囲内で、更
に有機繊維、スチールファイバー、硬化調整剤等を添加
してもよい。
形耐火物には、本発明の効果を阻害しない範囲内で、更
に有機繊維、スチールファイバー、硬化調整剤等を添加
してもよい。
【0021】
【実施例】以下に実施例を挙げて本発明のアルミナ−ス
ピネル質不定形耐火物を更に説明する。実施例以下の表
1に示す成分組成を有する原料を使用して表2及び表3
に記載する配合割合で本発明品及び比較品を調製した。
また、表2及び表3に示す各配合物は所定の水を添加し
て混練した後、金枠に流し込み成形し、20℃で24時
間養生し、105℃で24時間乾燥後、以下に示す試験
に供した。
ピネル質不定形耐火物を更に説明する。実施例以下の表
1に示す成分組成を有する原料を使用して表2及び表3
に記載する配合割合で本発明品及び比較品を調製した。
また、表2及び表3に示す各配合物は所定の水を添加し
て混練した後、金枠に流し込み成形し、20℃で24時
間養生し、105℃で24時間乾燥後、以下に示す試験
に供した。
【0022】侵食試験 装置:回転ドラム侵食試験装置 試料形状:50×200×65mm 温度・時間:1650℃−30分間スラグ投入 15分↑ ↓20分 3サイクル 800℃ ↓ 1650℃−30分間加熱 15分↑ ↓20分 3サイクル 800℃ スラグ:転炉スラグ(CaO/SiO2=3.65) スラグ使用量:1.2kg/サイクル
【0023】
【表1】
【0024】
【表2】
【0025】
【表3】
【0026】
【表4】
【0027】
【発明の効果】本発明の不定形耐火物は、従来のアルミ
ナ−スピネル質不定形耐火物に比べ、耐スラグ浸透性に
優れると共に、耐食性にも優れているため、使用条件の
苛酷な取鍋等の内張り耐火物において、耐用性が格段に
向上する不定形耐火物を提供するものである。そして、
耐火物の原単位低減に優れた効果が得られる。
ナ−スピネル質不定形耐火物に比べ、耐スラグ浸透性に
優れると共に、耐食性にも優れているため、使用条件の
苛酷な取鍋等の内張り耐火物において、耐用性が格段に
向上する不定形耐火物を提供するものである。そして、
耐火物の原単位低減に優れた効果が得られる。
【図1】スピネルクリンカーAとアルミナリッチスピネ
ルクリンカーBを併用した場合のスピネルクリンカーの
配合割合(重量%)と耐食性、耐スラグ浸透性の関係を示
すグラフである。
ルクリンカーBを併用した場合のスピネルクリンカーの
配合割合(重量%)と耐食性、耐スラグ浸透性の関係を示
すグラフである。
【図2】スピネルクリンカーA(残部焼結アルミナ及び
アルミナセメント)のみを使用した場合のスピネルクリ
ンカーAの配合割合(重量%)と耐食性、耐スラグ浸透性
の関係を示すグラフである。
アルミナセメント)のみを使用した場合のスピネルクリ
ンカーAの配合割合(重量%)と耐食性、耐スラグ浸透性
の関係を示すグラフである。
【図3】図3のaはスピネルクリンカーAを単独(残部
焼結アルミナ及びアルミナセメント)で使用した場合の
スピネルクリンカーAの配合割合(重量%)と耐食性、耐
スラグ浸透性の関係を示すグラフであり、bはアルミナ
リッチスピネルクリンカーBを単独(残部焼結アルミナ
及びアルミナセメント)で使用した場合のアルミナリッ
チスピネルクリンカーBの配合割合(重量%)と耐食性、
耐スラグ浸透性の関係を示すグラフである。
焼結アルミナ及びアルミナセメント)で使用した場合の
スピネルクリンカーAの配合割合(重量%)と耐食性、耐
スラグ浸透性の関係を示すグラフであり、bはアルミナ
リッチスピネルクリンカーBを単独(残部焼結アルミナ
及びアルミナセメント)で使用した場合のアルミナリッ
チスピネルクリンカーBの配合割合(重量%)と耐食性、
耐スラグ浸透性の関係を示すグラフである。
Claims (4)
- 【請求項1】 MgO:Al2O3モル比が0.9:1.1
〜1.3:0.7の範囲にあり、かつ粒径1mm以下であ
るスピネルクリンカーを10〜40重量%、MgO:A
l2O3モル比が0.14:1.86〜0.6:1.4の範囲
にあるアルミナリッチスピネルクリンカーを40〜82
重量%及びアルミナセメントを8〜20重量%含有して
なることを特徴とするアルミナ−スピネル質不定形耐火
物。 - 【請求項2】 MgO:Al2O3モル比が0.9:1.1
〜1.3:0.7の範囲にあり、かつ粒径1mm以下であ
るスピネルクリンカーを10〜40重量%、MgO:A
l2O3モル比が0.14:1.86〜0.6:1.4の範囲
にあるアルミナリッチスピネルクリンカーを30重量%
ないし82重量%未満、アルミナ原料を45重量%以下
及びアルミナセメントを8〜20重量%含有してなるこ
とを特徴とするアルミナ−スピネル質不定形耐火物。 - 【請求項3】 MgO:Al2O3モル比が0.9:1.1
〜1.3:0.7の範囲にあり、かつ粒径1mm以下であ
るスピネルクリンカーを10〜40重量%、MgO:A
l2O3モル比が0.14:1.86〜0.6:1.4の範囲
にあるアルミナリッチスピネルクリンカーを40〜82
重量%及びアルミナセメント8〜20重量%よりなる混
合物100重量部に、粒径10〜50mmのアルミナ質
破砕粒を10〜50重量部添加してなることを特徴とす
るアルミナ−スピネル質不定形耐火物。 - 【請求項4】 MgO:Al2O3モル比が0.9:1.1
〜1.3:0.7の範囲にあり、かつ粒径1mm以下であ
るスピネルクリンカーを10〜40重量%、MgO:A
l2O3モル比が0.14:1.86〜0.6:1.4の範囲
にあるアルミナリッチスピネルクリンカーを30重量%
ないし82重量%未満、アルミナ原料を45重量%以下
及びアルミナセメント8〜20重量%よりなる混合物1
00重量部に、粒径10〜50mmのアルミナ質破砕粒
を10〜50重量部添加してなることを特徴とするアル
ミナ−スピネル質不定形耐火物。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4094405A JP2516720B2 (ja) | 1991-04-16 | 1992-04-14 | アルミナ−スピネル質不定形耐火物 |
Applications Claiming Priority (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP8412191 | 1991-04-16 | ||
JP3-84121 | 1991-04-16 | ||
JP4094405A JP2516720B2 (ja) | 1991-04-16 | 1992-04-14 | アルミナ−スピネル質不定形耐火物 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH05117049A JPH05117049A (ja) | 1993-05-14 |
JP2516720B2 true JP2516720B2 (ja) | 1996-07-24 |
Family
ID=26425196
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP4094405A Expired - Fee Related JP2516720B2 (ja) | 1991-04-16 | 1992-04-14 | アルミナ−スピネル質不定形耐火物 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2516720B2 (ja) |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP4575852B2 (ja) * | 2004-07-06 | 2010-11-04 | 黒崎播磨株式会社 | 不定形耐火物の施工方法 |
Family Cites Families (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS6487577A (en) * | 1987-08-29 | 1989-03-31 | Harima Ceramic Co Ltd | Monolithic alumina-spinel refractory |
-
1992
- 1992-04-14 JP JP4094405A patent/JP2516720B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH05117049A (ja) | 1993-05-14 |
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