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JP2511658B2 - 耐刷力および耐薬品性が優れた感光性印刷版の製造方法 - Google Patents

耐刷力および耐薬品性が優れた感光性印刷版の製造方法

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JP2511658B2
JP2511658B2 JP61212370A JP21237086A JP2511658B2 JP 2511658 B2 JP2511658 B2 JP 2511658B2 JP 61212370 A JP61212370 A JP 61212370A JP 21237086 A JP21237086 A JP 21237086A JP 2511658 B2 JP2511658 B2 JP 2511658B2
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photosensitive
acid
compound
printing plate
resin
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JP61212370A
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聖 後藤
毅 山本
寛 富安
佳子 小林
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Mitsubishi Chemical Corp
Konica Minolta Inc
Original Assignee
Mitsubishi Chemical Corp
Konica Minolta Inc
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Publication date
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    • GPHYSICS
    • G03PHOTOGRAPHY; CINEMATOGRAPHY; ANALOGOUS TECHNIQUES USING WAVES OTHER THAN OPTICAL WAVES; ELECTROGRAPHY; HOLOGRAPHY
    • G03FPHOTOMECHANICAL PRODUCTION OF TEXTURED OR PATTERNED SURFACES, e.g. FOR PRINTING, FOR PROCESSING OF SEMICONDUCTOR DEVICES; MATERIALS THEREFOR; ORIGINALS THEREFOR; APPARATUS SPECIALLY ADAPTED THEREFOR
    • G03F7/00Photomechanical, e.g. photolithographic, production of textured or patterned surfaces, e.g. printing surfaces; Materials therefor, e.g. comprising photoresists; Apparatus specially adapted therefor
    • G03F7/16Coating processes; Apparatus therefor
    • G03F7/168Finishing the coated layer, e.g. drying, baking, soaking

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  • Physics & Mathematics (AREA)
  • General Physics & Mathematics (AREA)
  • Photosensitive Polymer And Photoresist Processing (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は感光性印刷版の製造方法に関し、更に詳しく
は、感光性印刷版の耐刷性および耐薬品性が向上し、か
つ製版性能が向上、安定化した感光性印刷板の製造方法
に関する。
[発明の背景] 従来、感光性平板印刷版を製造する方法としては、砂
目立てしたアルミニウム板等の適当な支持体上に、適当
な溶媒に溶解させた感光液を適当なコーター、ディプコ
ーター、押し出しコーター、ホエラコーター等で塗布
し、高温の乾燥ラインで短時間の乾燥をして感光性平板
印刷版として提供されている。しかしながら、高温短時
間乾燥により製造された感光性平板印刷版は加熱、乾燥
が充分でないので、感光性組成物中に塗布溶媒が比較的
多く残存したり、或いは高分子化合物に特有の分子鎖の
ランダムな配列により、非結晶領域が多く残るために、
皮膜強度が弱く、傷がつきやすい、また膜剥れを起しや
すい等のいわゆる耐刷不良を引起し易かったり、感光性
印刷版の保存時に性能が劣化する等の品質安定上の問題
があった。
特に、塗布乾燥したレジスト部がそのままレジスト部
又は画像部として働くポジ型感光性組成物の場合に問題
が多く、特に種々の添加剤を混入して用いる場合にこれ
らの欠点が顕著であった。
本発明者らは、上記従来技術が有する欠点を改善すべ
く鋭意検討を重ねた結果、一度塗布乾燥した感光性印刷
版を、更に40℃〜100℃の比較的低温で、1時間から120
時間の長時間熱処理することによってこれらの欠点を解
決したものである。
[発明の目的] 即ち、本発明の目的は、耐刷力および耐薬品性の向上
した感光性印刷版の製造方法を提供することにある。
本発明の他の目的は、保存時に感度等の性能劣化のな
い、すなわち品質の安定した感光性印刷版の製造方法を
提供することにある。
更に本発明の他の目的は、減力したフィルム原稿を使
用して露光した場合でも網点再現性の良好な感光性印刷
版の製造方法を提供することにある。
[発明の構成] 本発明の目的は、o−キノンジアジド化合物および非
感光性高分子化合物を含有する感光性組成物を有する感
光性印刷版において、前記感光性組成物は、さらに露光
により酸を発生する化合物を含有したものであり、前記
感光性組成物を塗設した後、45〜65℃の温度で6時間〜
72時間熱処理することを特徴とする感光性印刷版の製造
方法により達成された。
[発明の具体的構成] 以下、本発明を詳細に説明する。
本発明に用いられるo−キノンジアジド化合物は、少
なくとも1つのo−キノンジアジド基好ましくはo−ベ
ンゾキノンジアジド基またはo−ナフトキノンジアジド
化合物で、公知の種々の構造の化合物例えば、J.Kosar
著「Light-Sensitive systeme」(John Wiley & Sons,
Inc.1965年発行)第339頁〜第353頁に詳細に記されてい
る化合物を含有する。特に種々のヒドロキシル化合物ま
たはアミノ化合物とo−ナフトキノンジアジドスルフォ
ン酸とのエステルまたはアミドが好適である。好ましい
ヒドロキシル化合物としては、フェノール類とカルボニ
ル基含有化合物との縮合樹脂、特に酸性触媒存在下での
縮合により得られる樹脂が挙げられる。該フェノール類
としてはフェノール、レゾルシン、クレゾール、ピロガ
ロール等が挙げられ、該カルボニル基含有化合物として
は、ホルムアルデヒド、ベンズアルデヒドの如きアルデ
ヒド類、アセトンの如きケトン類が挙げられる。
特にフェノール・ホルムアルデヒド樹脂、クレゾール
・ホルムアルデヒド樹脂、ピロガロール・アセトン樹
脂、レゾルシン・ベンズアルデヒド樹脂が好ましい。
o−キノンジアジド化合物の代表的な具体例として
は、ベンゾキノン−(1,2)−ジアジドスルホン酸また
はナフトキノン−(1,2)−ジアジドスルホン酸とフェ
ノール・ホルムアルデヒド樹脂またはクレゾール・ホル
ムアルデヒド樹脂とのエステル、米国特許第3,635,709
号明細書に記載されているナフトキノン−(1,2)−ジ
アジドスルホン酸、とピロガロール・アセトン樹脂のス
ルホン酸エステル、特開昭56-1044号公報に記載されて
いるナフトキノン−(1,2)−ジアジド−(2)−5−
スルホン酸とレゾルシン・ベンズアルデヒド樹脂との縮
合物、特開昭55-76346号公報に記載されているナフトキ
ノン−(1,2)−ジアジド−(2)−5−スルホン酸と
レゾルシン・ピロガロール・アセトン共重合縮合物との
エステル化合物、その他有用なo−キノンジアジド化合
物としては、特開昭50-117503号公報に記載されてい
る、末端にヒドロキシル基を有するポリエステルとo−
ナフトキノンジアジドスルホン酸とのエステル、特開昭
50-113305号公報に記載されているような、p−ヒドロ
キシスチレンのホモポリマーまたはこれと他の共重合し
得るモノマーとの共重合体とo−ナフトキノンジアジド
スルホン酸とのエステル等が挙げられる。
これらのo−キノンジアジド化合物の含有量は感光性
レジスト形成組成物の全固形分に対し5〜60重量%が好
ましく、特に好ましくは10〜50重量%である。
本発明に用いられる非感光性高分子化合物としては、
アルカリ可溶性樹脂が好ましい。
アルカリ可溶性樹脂としては、フェノール類とケトン
類又はアルデヒド類を酸性触媒存在下で結合して得られ
るものが好ましい。該フェノール類としては、例えばフ
ェノール、クレゾール及びp−置換フェノール等が挙げ
られる。該アルデヒド類としては、例えばアセトアルデ
ヒド、ホルムアルデヒド等が挙げられ、ホルムアルデヒ
ドが好ましい。ケトン類としてはアセトンが好ましい。
好ましいアリカリ可溶性樹脂としては例えばフェノー
ル・ホルムアルデヒド樹脂クレゾール・ホルムアルデヒ
ド樹脂、特開昭55-57841号公報に記載されているような
フェノール・クレゾール・ホルムアルデヒド共重縮合体
樹脂、特開昭55-127553号公報に記載されているよう
な、p−置換フェノールとフェノールもしくは、クレゾ
ールとホルムアルデヒドとの共重縮合体樹脂、レゾルシ
ン−ベンズアルデヒド樹脂、ピロガロール−ベンズアル
デヒド樹脂等の多価フェノール類とベンズアルデヒドと
の縮合体、ピロガロール−レゾルシン−アセトン樹脂等
の多価フェノールとアセトンとの共重縮合体、キシレノ
ール・ホルムアルデヒド樹脂が挙げられる。さらに好ま
しくは、フェノール・m−クレゾール・p−クレゾール
・ホルムアルデヒド共重縮合樹脂、m−クレゾール・p
−クレゾール・ホルムアルデヒド共重縮合樹脂である。
一方、アルカリ可溶性のビニル重合型ポリマーも同様
に用いられる。その具体例としては、特開昭54-98613号
公報に記載されているような芳香族性水酸基を有する単
量体、例えばN−(4−ヒドロキシフェニル)アクリル
アミド、N−(4−ヒドロキシフェニル)メタクリルア
ミド、o−、m−、またはp−ヒドロキシスチレン、o
−、m−、またはp−ヒドロキシフェニルメタクリレー
ト等の他の単量体との共重合体、メタクリル酸、アクリ
ル酸と上記芳香族性水酸基を有する単量体又は他の単量
体との共重合体が挙げられる。
アルカリ可溶性樹脂の分子量としては、重量平均分子
量が1,000〜200,000、さらに好ましくは2,000から100,0
00が好ましく用いられる。特に本発明の効果がより顕著
に表われるのは、比較的高分子量のノボラック樹脂の場
合であり、重量平均分子量が2,000から20,000さらに好
ましくは4,000から12,000のフェノール・m−クレゾー
ル・p−クレソール・ホルムアルデヒド共重縮合樹脂、
またはm−クレゾール・p−クレソール・ホルムアルデ
ヒド共重縮合樹脂である。アルカリ可溶性樹脂の含有量
は感光性組成物の全固型分に対し30〜90重量%が好まし
く、特に50〜85重量%が好ましい。
感光性組成物には以上説明した素材の他、露光可視画
性能を付与するための、光によりルイス酸を発生する化
合物および酸により発色、消色あるいは変色する化合
物、またインキ着肉性を向上させるための感脂化剤を混
合して用いることが有効である。
露光により酸を発生する化合物としては、下記一般式
I又はIIで示されるトリハロアルキル又はジアゾニウム
塩化合物が好ましく用いられる。
一般式I 一般式Iにおいて、Xaは炭素原子数1〜3個のトリハ
ロアルキル基、WはC,N,S,Se,P、ZはO,N,S,Se,P、また
Yは発色団基を有し、かつWとZを環化させるのに必要
な非金属原子群よりなる基を示す。
一般式II Ar−N 一般式IIにおいて、Arはアリール化合物、Xは無機化
合物の対イオンを示す。
Iの一般式Iで表わされるトリハロアルキル化合物と
しては、下記一般式III、IV、Vで表わされる化合物が
好ましい。
一般式III 一般式IV 一般式V (式中、Xaは炭素原子数1〜3個を有するトリハロア
ルキル基、Bは水素原子、又はメチル基、Aは置換基を
有するものも含むアリール基又は複素環基を表わし、n
は0、1又は2である。) 具体的な化合物としては、一般式IIIで 等のベンゾフラン環を有するオキサジアゾール化合
物、特開昭54-74728号公報に記載されている2−トリク
ロロメチル−5−(p−メトキシスチリル)−1,3,4−
オキサジアゾール化合物等が挙げられる。
また、一般式IV、Vの化合物としては、特開昭53-362
23号公報に記載されている4−(2,4−ジメトキシ−4
スチリル)−6−トリクロルメチル−2−ピロン化合
物、2,4−ビス−(トリクロルメチル)−6−p−メト
キシスチリル−s−トリアジン化合物、2,4−ビス−
(トリクロルメチル)6−p−ジメチルアミノスチリル
−s−トリアジン化合物等が挙げられる。
一方、イアゾニウム塩化合物としては、露光によって
強力なルイス酸を発生するジアゾニウム塩が好ましく、
対イオン部分としては無機化合物の対イオンが推奨され
る。具体例としては、ジアゾニウム塩のアニオン部分が
フッ化リンイオン、フッ化ヒ素イオン、フッ化アンチモ
ンイオン、塩化アンチモンイオン、塩化錫イオン、塩化
ビスマスイオン及び塩化亜鉛イオンの少なくとも1種で
ある芳香族ジアゾニウム塩であり、好ましくはパラジア
ゾフェニルアミン塩である。
上記露光可視画付与剤の全感光層組成物中の含まれる
量は0.01〜20重量%、好ましくは0.1〜20重量%、より
好ましくは0.2〜10重量%である。
これらトリハロアルキル基を有する化合物を感光層に
添加するとその添加のないものに比べ、本発明の熱処理
効果、特に減力したフィルムでの網点再現性に顕著な効
果があらわれ興味深い。しかしその因果関係は明らかで
はない。
一方、酸により発色又は消色あるいは変色する化合物
としては、酸により塩を形成する化合物であればいずれ
でも使用可能であり例えばトリフェニルメタン系染料、
シアニン染料、ジアゾ染料、スチリル染料等が挙げられ
る。具体的にはビクトリアピュアブルーBO、エチルバイ
オレット、クリスタルバイオレット、ブリリアントグリ
ーン、ベイシックフタシン、エオシン、フェノールフタ
レイン、キシレノールブルー、コンゴーレッド、マラカ
イトグリーン、オイルブレーキ# 603、オイルピンク#
312、クレゾールレッド、オーラミン、4−p−ジエチ
ルアミノフェニルイミノナフトキノン、ロイコマラカイ
トグリーン、ロイコクリスタルバイオレット等が挙げら
れる。この色素の添加量は感光層の全組成物中で約0.01
〜10重量%が好ましく、より好ましくは、0.05〜8重量
%である。
インキ着肉性を向上させるため感脂化剤としては、疎
水性置換基を有する化合物、特に高分子化合物が好まし
く、例えばパラオクチルフェノールホルマリンノボラッ
ク樹脂、パラ−t−ブチルフェノールホルマリンノボラ
ック樹脂、パラ−t−ブチルフェノールベンツアルデヒ
ド樹脂、ロジン変性ノボラック樹脂等の変性ノボラック
樹脂類、また更にこれら変性ノボラック樹脂のオルトナ
フトキノンジアジドスルホン酸エステル(OH基のエステ
ル化率20〜70モル%)等が好ましく用いられる。
これら添加剤の含有量はその種類と目的によって異な
るが、概して全組成物中の0.01〜20重量%が適当であ
る。
本発明の感光性印刷版の感光層組成物中には、その他
種々の目的に応じて各種の添加剤を加えることができ
る。例えばその塗布性を向上させるためにセルロースア
ルキルエーテル、フッ素界面活性剤、シリコン化合物等
の界面活性剤等を、また増感剤として酸無水物、例えば
無水グルタール酸、無水イタコン酸、無水テトラヒドロ
フタール酸、無水フタール酸等を、また塗膜の物性改良
剤としてリン酸エステル、フタール酸エステル、ポリビ
ニルブチルエーテル等の可塑剤等が挙げられる。
上記感光層組成物は、各種溶媒、例えばメチル(エチ
ル)セロソルブ、メチル(エチル)セロソルブアセテー
ト等のセロソルブ類、ジメチルホルムアミド、ジメチル
スルホキシド、ジオキサン、アセトン、シクロヘキサノ
ン、トリクロロエチレン等の塗布溶媒に溶解させた塗料
を後述の砂目立てされ、陽極酸化されたアルミニウム板
の支持体上に塗布乾燥させることにより形成される。
塗布、乾燥の具体例を次に示す。塗布法としては一般
に公知の塗布法、例えばワイヤーバーコーター、ホエラ
ーコーター、ダブルロールコーター、押し出し型コータ
ーが挙げられる。塗布後の1次乾燥条件としては、低温
で長時間の条件とは反対に、高温で短時間の急速乾燥条
件が生産性との関連等で好ましく用いられる。具体的に
は約60℃から150℃で約10秒から30分、風量としては2m
3/minから50m3/min等が適用される。
次に本発明の特徴である熱処理工程を具体的に説明す
る。
1次乾燥条件とは反対に比較的低温で長時間の条件が
好ましく用いられる。具体的には40℃から100℃で1時
間から120時間、より好ましくは45℃から65℃にて6時
間から30時間である。湿度は低い方が好ましく相対湿度
にて50%以下、好ましくは20%以下である。
尚、感光性印刷版を積み重ねて処理する場合には、感
光性印刷版1枚ごとに合紙等を入れることも有効であ
る。合紙の具体例としては一般に公知の合紙が適用さ
れ、プラスチックコートされた紙、又はプラスチックを
混入した紙又は一般の上質紙等が挙げられる。好ましく
はポリエチレンを混入した紙である。
本発明に用いられる支持体としては、アルミニウム
板、亜鉛板、鉄板、プラスチック板、又はそれらの複合
材料、例えばアルミメッキした鉄板、クロムメッキした
鉄板、アルミラミネートしたプラスチックシート等が挙
げられるが、好ましくはアルミニウム板である。また、
一般に支持体の表面は砂目立てされた形状であることが
好ましい。
砂目形状を形成させる方法としては、例えば機械的方
法、電解によりエッチングする方法が挙げられる。機械
的方法としては例えばホール研磨法、ブラシ研磨法、液
体ホーニングによる研磨法、バフ研磨法等が挙げられ
る。機械的研磨法において用いられる研磨材としては、
アルミナ、シリコーンカーバイド、ボロンカーバイド、
ダイヤモンド、砂けい石、花こう岩、石灰石、人造工メ
リー、鋼球、鉄片、アランダム、パミストン、酸化マグ
ネシウム等が挙げられ、所望の粒径のものが用いられ
る。電解によりエッチングする方法としては、リン酸、
硫酸、過塩素酸、硝酸、ピロリン酸、フッ酸等を含む溶
液を用いてエッチングする方法が挙げられる。粗面化さ
れたアルミニウム材の製造にあたってはアルミニウム材
の組成等に応じて上述の各種方法を適宜選択して使用す
ることができる。上述の各種方法は、単独あるいは組み
合わせて用いることができる。
電解エッチングは、前記無機の酸を単独ないし2種以
上混合した浴で行われる。これらのうち好ましいものは
硫酸、リン酸、塩酸、硝酸またはこれらを2種以上混合
した浴であり、特に好ましくは、硝酸または塩酸を主成
分とする浴である。さらに好ましくは硝酸である。
この他にアルコール、無水酢酸、不飽和カルボン酸等
の有機物や重クロム酸カリ、過酸化水素等の無機物。ま
たゼラチン、デンプン等のコロイド質類、更にグリセリ
ン、その他の粘性物質、及び界面活性剤等を添加剤とし
て浴に加えることができる。これらの添加剤は単独また
は2種以上混合して使用してもよい。電解エッチング浴
は水に前記の酸類及び必要に応じて上記添加剤を加えて
調製する。
電解エッチングの際の浴温度は10℃〜50℃の範囲が好
ましく、電流密度は10〜200A/dm2の範囲が好ましい。
また好ましい組み合わせ例としては、ブラシ研磨また
はホーニング研磨処理した後、電解研磨特に硝酸にて電
解するする砂目立て方法である。
次にアルミニウム材には、陽極酸化処理を施すことが
できる。電解液として、硫酸、クロム酸、シュウ酸、リ
ン酸、マロン酸等及びこれらの2種以上組み合わせた混
合液を用い、アルミニウムを陽極として電解を行うと、
アルミニウム表面に陽極酸化皮膜が形成される。電解条
件としては、酸濃度5〜85重量%、電流密度1〜60A/dm
2、浴電度0〜80℃の範囲が適当である。
このように形成された陽極酸化皮膜量は、5〜70mg/d
m2が適当であり、好ましは15〜70mg/dm2であり、さらに
好ましくは20〜40mg/dm2の範囲である。
次に砂目立てされ陽極酸化処理されたアルミニウム板
は、一般に公知の方法で封孔処理が施される。その好ま
しい例としては熱水による封孔処理である。
かくして製造された支持体上に前記した感光液が塗設
され、さらに熱処理され、品質の安定した感光性印刷版
として供される。
かくして得られた平板印刷版材料の使用に際しては、
公知の方法が適用され、ポジ型フィルムを密着させ、超
高圧水銀灯、メタルハライドランプ等で露光し、メタケ
イ酸ソーダ、メタケイ酸カリ、リン酸ソーダ、カセイン
ソーダ等のアルカリ水溶液にて現像され、印刷版として
供給される。
[発明の効果] 本発明は、乾燥後に更に長時間の低温熱処理をするこ
とにより、著しく耐刷力および耐薬品性に優れ、また保
存時に感度等の性能劣化がなく、さらに減力したフィル
ム原稿を用いて露光した場合でも良好な網点再現性が得
られるという画期的なものである。
[実施例] 以下本発明の実施例を説明するが、本発明はこれらに
限定されるものではない。
実施例1 厚さ0.3mmのアルミニウム板(材質1050、調質H16)を
5%苛性ソーダ水溶液中で65℃で1分間アルカリエッチ
ングを行った後水洗し、10%硝酸水溶液中で25℃、1分
間浸漬し中和した後、水洗した。このアルミニウム板を
0.3モル/lの硝酸水溶液中、30℃で交流、電流密度50A/d
m2で30秒間電解粗面化を行った後、5%苛性ソーダ水溶
液中で60℃、10秒間デスマット処理を行ない。その後中
和、水洗した。次に、30%硫酸水溶液中にて、温度30
℃、電流密度10A/dm2にて40秒間陽極酸化処理を行っ
た。陽極酸化皮膜量は26mg/dm2であった。次に90℃の温
水にて20秒間封孔処理を行ない、砂目立てされたアルミ
ニウム板を製造した。生成したアルミニウム板の砂目の
平均粗さRaは0.60μであった。
次にこのアルミニウム板に下記の感光液Aを押し出し
コーターによって塗布し、温度を100℃、風量10m3/mi
n、時間120秒の条件で1次乾燥を行った。塗布後の塗膜
量は24mg/dm2であった。次にポリエチレンをブレンドし
た紙を台紙として使用し、50枚重ねにして、温度50℃、
湿度3%、時間24時間にて熱処理を行い、感光性平板印
刷版とした。
感光液A ナフトキノン(1,2)−ジアジド(2)−5−スルホ
ニルクロライドとピロガロール・アセトン樹脂(重量平
均分子量(Mw)=1,800、数平均分子量(Mn)=1,100)
の縮合化合物<OH基のモル縮合率=33モル%>2重量部 フェノール・m−クレゾール・p−クレゾール [組成比=4:3.6:2.4(wt)]・ホルマリンノボラック
樹脂(Mw=11,000、Mn=6,800) 7重量部 2−トリクロロメチル−[β(2′−ベンゾフリル)
ビニル]−1,3,4−オキサジアゾール 0.06重量部 ナフトキノン(1,2)−ジアジド(2)−5−スルホ
ニルクロライドとp−オクチルフェノール・ホルマリン
ノボラック樹脂(Mw=2,000、Mn=1,400)の縮合化合物 <OH基のモル縮合率=50モル%> 0.11重量部 ビクトリアプュブル−BOH (保土ケ谷化学(株)製) 0.08重量部 メチルセロソルブ/エチルセロソルブ=(4/6) 53重
量部 かくして得られた感光性平板印刷版、下記のフィルム
原稿を使用し下記の露光条件、製版条件、印刷条件にて
作動評価を行った。
フィルム原稿:25%の網点原稿を減力処理し、個々の
網点の濃度が平均2.0になったフィルム網点原稿、およ
びステップタブレットNo.2(コダック(株)製)および
絵柄 露光条件: 現像条件: 印刷条件: 網点面積の測定:“さくらエリアダック1000"(小西六
写真工業(株)製) 印刷機上の耐薬品製:“ウルトラプレートクリナー(UP
C)”(ABCケミカル社製)にて印刷の500枚ごとにクリ
ーニングして印刷を続行(拭き回路にて評価) 次に該感光性平板印刷版を室温下にて6ヵ月間放置し
た後、同様に実験を行った。結果を表2に示す。
実施例2 実施例1の感光液Bに変更し同様に実験を行った。
感光液B ナフトキノン(1,2)−ジアジド(2)−5−スルホ
ニルクロライドとピロガロール・アセトン樹脂 (Mw=4,000、Mn=1,800)の縮合化合物<OH基のモル
縮合率=33モル%> 2重量部 クレゾール(m−クレゾール/p−クレゾール=6/4(w
t)・ホルマリンノボラック樹脂(Mw=9,500、Mn=4,80
0) 7重量部 2−トリクロロメチル−5−(p−ヒドロキシスチリ
ル)−1,3,4−オキサジアゾール 0.06重量部 p−ブチルフェノール・ホルマリンノボラック樹脂
(Mw=2,000、Mn=1,300) 0.11重量部 オイルブルー# 603 0.08重量部 メチルセロソルブ 53重量部 結果を表2に示す。
実施例3,4 実施例1の熱処理条件(50℃,24時間)を70℃、6時
間(実施例3)、50℃,72時間(実施例4)に変更し、
同様に実験を行った。
結果を表2に示す。
実施例5 実施例1の感光液Aの中でフェノール・m−クレゾー
ル・p−クレゾール・ホルマリンノボラック樹脂の代り
に、m−クレゾール・ホルマリンノボラック樹脂(Mw=
1,800、Mn=1,300)を使用した他は実施例1と同様に実
験を行った。
結果を表2に示す。
実施例6 実施例1の感光液Aの中でフェノール・m−クレゾー
ル・p−クレゾール・ホルマリンノボラック樹脂の代り
に、p−ヒドロキシフェニルメタクリルアミド:アクリ
ロニトリル:エチルアクリレート:メタクリル酸(仕込
みモル比15:28:52:5)(Mw=28,000、Mn=21,200)を使
用した他は実施例1と同様に実験を行った。結果を表2
に示す。
実施例7 実施例1の感光液Aの中で、ナフトキノン(1,2)−
ジアジド(2)−5−スルホニルクロライドとp−オク
チルフェノール・ホルマリンノボラック樹脂の縮合化合
物のみを除いた感光液(実施例7)にて同様に作動評価
を行った。結果を表1に示す。
比較例1,2,3,4,5 実施例1,2,5,6,7で熱処理を行なわないで感光性平板
印刷版を製造し、実施例1と同様に実験を行った。結果
を表2に示した。尚、対応を表1に示す。
実施例8,9 実施例1の熱処理条件(50℃、24時間)を、50℃ 8時
間(実施例8)、50℃ 15時間(実施例9)に変更し、
同様に実験を行った。結果を表9に示す。
表2から明らかなように、低温で長時間の熱処理を施
していない比較例1〜5はいずれも耐刷力、耐薬品性が
充分でない。また保存時の製版性能の安全性について
は、保存後にクリヤー段数の低下すなわち感度が低下
し、ベタとなる段数も低下し、さらに減力フィルムによ
る網点再現性も保存前には充分でないことより、感光性
印刷版の性能安定性は充分でないことがわかる。
これに対し本発明はその特徴である低温で長期間の熱
処理をすることによって、感光性印刷版を長期保存した
場合にも性能の劣化が起こらず、また、製造直後におい
ても、耐薬品性、耐刷性に優れた、すなわち品質の安定
した感光性平板印刷版の開発に成功したものである。
次に、実施例1、比較例1の感光性印刷版をさらに50
℃で24時間熱処理を行い同様に作動評価を行った結果、
両者共、実施例1とほぼ同様の結果であった。すなわ
ち、すでに安定した感光膜になったものはさらに熱処理
しても、改善効果はみられず、一方不安定な状態の感光
膜については、後からの追加熱処理にてもその改善効果
が発揮されることが明白である。したがって、追加熱処
理効果をみることによってすでに熱処理されているかど
うかの判定も一応可能である。
フロントページの続き (72)発明者 富安 寛 横松市緑区鴨志町1000番地 三菱化成工 業株式会社総合研究所内 (72)発明者 小林 佳子 横松市緑区鴨志町1000番地 三菱化成工 業株式会社総合研究所内 (56)参考文献 特開 昭57−118239(JP,A) 特開 昭61−7853(JP,A) 特開 昭48−23501(JP,A)

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】支持体上に、o−キノンジアジド化合物お
    よび非感光性高分子化合物を含有する感光性組成物を有
    する感光性印刷版において、前記感光性組成物は、さら
    に露光により酸を発生する化合物を含有したものであ
    り、前記感光性組成物を塗設した後、45〜70℃の温度で
    6時間〜72時間熱処理することを特徴とする感光性印刷
    版の製造方法。
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