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JP2503514B2 - 塗装仕上げ方法 - Google Patents

塗装仕上げ方法

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Publication number
JP2503514B2
JP2503514B2 JP17545387A JP17545387A JP2503514B2 JP 2503514 B2 JP2503514 B2 JP 2503514B2 JP 17545387 A JP17545387 A JP 17545387A JP 17545387 A JP17545387 A JP 17545387A JP 2503514 B2 JP2503514 B2 JP 2503514B2
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JP
Japan
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resin
component
coating
paint
parts
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JP17545387A
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English (en)
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JPS6418473A (en
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顕雅 中畑
勝 三辻
泰弘 藤井
勝也 世羅
祐三 宮本
栄作 中谷
忠義 龍野
政文 久米
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Kansai Paint Co Ltd
Original Assignee
Kansai Paint Co Ltd
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Publication date
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Priority to KR1019880005073A priority patent/KR930002048B1/ko
Priority to US07/189,167 priority patent/US4981759A/en
Priority to DE3814853A priority patent/DE3814853A1/de
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Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は、キラキラと輝く塗膜に仕上げられ、耐候
性、平滑性、鮮映性、意匠性などのすぐれた塗膜が形成
でき、しかも、塗装工程が簡略化され、省資源や郊外防
止にも有利な塗料仕上げ方法に関する。
従来の技術及びその問題点 従来、自動車外板等に光輝感を有する高級塗装仕上げ
方法として、中塗り塗面に、アルミニウム粉末等のリン
片状メタリック顔料を配合したメタリック塗料を塗装
し、次いでクリヤー塗料を塗装した後、加熱してこれら
の両塗膜を同時に硬化させる2コート1ベイク方式によ
るメタリック仕上げが多く採用されている。しかしなが
ら、この方式による塗膜では、キラキラとした光輝感が
十分とは言えず、深みのある色相に仕上げることは困難
であり、しかもシェード面の色が正面のそれよりも暗く
なって外観上好ましくない。また、アルミニウム粉末自
体が酸やアルカリに対して弱く、シミやフクレなどの発
生原因となる。このように、アルミニウム粉末等は自動
車外板等における高級仕上げには不十分であり、塗膜の
耐久性等の問題点も有している。
これらの問題点を解消するために、上記アルミニウム
等のメタリック顔料に代えて、二酸化チタンのような金
属酸化物で被覆された雲母粉末を使用することも提案さ
れている。この顔料は平板状結晶であり、入射光が該顔
料の表面及び内部の層間で入射と反射とを繰返すため、
真珠光沢が得られ、アルミニウム粉末等のメタリック顔
料と比して仕上がり外観、色相性等を改良することがで
きる。しかしながら、この顔料の中心部を構成する雲母
の屈折率が塗料ビヒクル成分のそれと大差がなく、入射
光は殆ど透過してしまうためにキラキラとした光輝感が
アルミニウム粉末よりも劣り、しかも意匠性のアルミニ
ウム粉末に比し格段に優れているとは言い難い。
また、上記アルミニウム粉末や雲母粉末を用いた塗料
の光輝性を向上させるためにこれらの粒径を大きくする
ことも検討されている。しかしながら、大粒径のものを
用いると塗面の平滑性や鮮映性が低下し、その塗面に液
状クリヤー塗料を2回以上塗り重ねる必要があり、塗装
工程が煩雑で、しかも公害防止や省資源の観点から好ま
しくない。
また、上記雲母粉末は、それ自体透明または半透明で
あるから、インペイ性に乏しく、インペイ性を付与する
ために着色顔料を併存させると、塗膜の透明性を損なう
結果、充分な光輝性を発現できなくなる、という欠点が
あり、これを解決するための方法として、着色顔料によ
ってインペイ力を付与した塗膜を中塗塗膜としてあらか
じめ形成せしめたのちに、上記大粒径の粉末を配合した
塗料の塗装を行う方式も提案されているが、この塗装方
式は更に塗装工程を複雑にすることになり生産コストが
上昇するので好ましくなく、また、上記省資源、公害対
策上もさらに好ましくない。また、従来の電着塗膜の上
に、上記のようなインペイ性の乏しい上塗を塗装した場
合には、長期間屋外環境にさらされると、電着塗膜の劣
化により、上塗塗膜のハクリを生ずるという欠点があ
る。
問題点を解決するための手段 本発明者らは、このような問題点を解消し、塗装工程
が簡略化され、塗膜の仕上がり外観が顕著に向上し、か
つ省資源、公害対策上極めて有利であって、しかも光輝
感にすぐれた塗装仕上げ方法を開発すべく鋭意研究を重
ねた。
その結果、耐候性良好な特定組成のカチオン電着塗料
を塗装し、次いで該電着塗面に着色塗料を塗装してか
ら、上記のアルミニウム粉末や雲母粉末にかえて、二酸
化チタンで被覆された酸化鉄顔料をメタリック顔料とし
て使用した光輝性塗膜を形成する塗料を塗装したのち
に、該塗面に粉体クリヤー塗料を塗装することにより、
上記目的を達成しうることを見い出した。本発明は斯か
る知見に基づいて完成されたものである。
即ち本発明は、 (1)電着塗料、(2)着色塗料、(3)パール顔料
含有塗料、および(4)クリヤー塗料を塗り重ねて仕上
げる方法であって、 上記(1)電着塗料は、 (A)表面張力が40〜60dyne/cmであり、かつ酸で中和
することによって陰極に電着可能な水性浴を形成しうる
エポキシ系カチオン電着性樹脂、および (B)表面張力が25〜45dyne/cmである非イオン系被膜
形成樹脂を、 樹脂(A):樹脂(B)=60:40〜98:2の範囲内の重量
比で含有し、かつ樹脂(A)の表面張力が樹脂(B)の
表面張力より大きくしてなる複層膜形成用カチオン電着
塗料であり、 上記(2)着色塗料は、硬化後の厚さ30μの塗膜にお
いて、波長400〜700nmの光線透過率の平均値が5%以下
の塗料であり、 上記(3)パール顔料含有塗料は、該パール顔料とし
て、α酸化鉄結晶粒子を少なくとも80%含有する酸化鉄
粒子を二酸化チタンで被覆してなる顔料であり、その長
手方向寸法(平均中心粒径)が5〜30μ、厚さが長手方
向の1/10〜1/20であって、且つ該パール顔料がビヒクル
成分100重量部(固形分)あたり0.1〜30重量部含有され
てなる塗料であり、 上記(4)クリヤー塗料は着色剤を含まない粉体塗料で
ある ことを特徴とする塗装仕上げ方法に関する。
本発明の特徴は、耐候性および防食性が良好な特定組
成のカチオン電着塗膜面上に、隠ぺい性良好な着色塗料
を塗装せしめ、次いで、少なくとも80%の酸化鉄結晶粒
子を含む酸化鉄粒子を二酸化チタンで被覆してなるパー
ル顔料を配合した塗料を塗装し、さらに粉体クリヤー塗
料を塗装するところにある。その結果、光輝性が極めて
すぐれており、耐候性、平滑性、肉持感、色彩的意匠性
なども著しく向上し、省資源や公害防止にも有効な塗装
仕上げ方法が完成した。
まず、本発明で用いる上記(1)カチオン電着塗料
は、一回の電着塗装により、下層部(金属基体表面側。
以下同じ)に主として防食性樹脂が分布し、上層部に主
として耐候性樹脂が分布するような濃度勾配を有する複
層膜を形成することができる。さらに具体的には、該塗
料は、エポキシ樹脂系カチオン電着性樹脂中に耐候性の
優れたアクリル系樹脂、ポリエステル系樹脂等の非イオ
ン系被膜形成性樹脂を分散させたものを結合剤成分とす
るカチオン電着塗料である。該非イオン系被膜形成性樹
脂粒子はエポキシ樹脂によって極めて安定に分散され、
貯蔵安定性が優れ、また、前記エポキシ系カチオン電着
性樹脂と非イオン系被膜形成性樹脂とを特定割合で配合
し且つこれらの樹脂成分の表面張力を特定範囲に限定
し、しかも前者の表面張力を後者のそれよりも大きくし
てあるため、それから形成されるカチオン電着浴を用い
て電着塗装した塗膜は、焼付乾燥すると表面張力の差に
よって非イオン系被膜形成性樹脂が上層部に浮上し、他
方、エポキシ樹脂は金属基体表面側、すなわち下層部に
移行し、その結果上層部を主として非イオン系被膜形成
性樹脂が占め、下層部を主としてエポキシ樹脂が占める
ような濃度勾配を有する複層膜を形成する。その結果、
1回の電着塗装及び焼付により、防食性および耐候性の
すぐれた複層塗膜が形成される。
したがって、該電着塗料の焼付硬化塗膜面に、中塗塗
装工程を省略し、上記(2)〜(4)の上塗り塗膜を直
接施しても、耐候性ハガレ(上塗り塗膜を透過した光に
より、プライマーが光劣化をおこし、屋外バクロ中に、
プライマーと上塗りの層間でハクリがおこる現象)が発
生することは皆無となった。しかも、中塗り塗装工程が
省略されるので塗装工程が簡略化され、塗装コストが低
くできる。
本発明で用いる(1)成分のカチオン電着塗料塗膜は
耐候性がすぐれており、具体的には、該塗料の硬化塗膜
単独に、1100K.juole/m2・hrの光線を40時間照射した後
の60度鏡面反射率の保持率が50%以上であり、なかでも
60%以上でありうる。
次に上記(2)の着色塗料は、隠ペイ性が良好で、任
意の色彩に調整できるので、その塗面に塗装する(3)
のパール顔料含有塗料塗膜の光輝性と相乗して、色彩的
意匠性のすぐれた塗膜を形成する。
上記(3)のパール顔料含有塗料の塗膜は、太陽等の
直射日光にさらすと、どの角度から見ても独特のキラキ
ラと輝くメタリック調になると共に、塗膜の深部から発
するような立体的色感を与える。更に該パール顔料は、
耐光性、耐候性、耐化学薬品性、耐熱性、付着性等も良
好である。
また、該パール顔料による優れた光輝感を十分に発現
するために、該顔料を含有せしめた塗料は、隠ぺい性が
すぐれ、しかもマンセルバリュー(明度)を0〜6に調
整してなる低明度の着色塗膜(上記(2)成分の塗膜面
に相当)面に塗装することが好ましい。即ち、このよう
な低明度に調整した着色塗膜面にパール顔料含有塗料を
塗装すると、該パール顔料独特の光輝性を十分に発揮す
ることができ、例えば、ダイヤモンドをちりばめたよう
に塗膜内部からキラキラと輝いて見えるのである。この
ような仕上がり性はアルミニウム粉末や雲母粉末等では
期待できない。
上記(2)着色塗料と(3)パール顔料含有塗料とし
て、水を主たる溶媒もしくは分散媒とする水性塗料で、
有機溶剤を全く、もしくは殆ど含有していないものを用
いれば、省資源および公害対策上特に極めて有利である
が、水を全くもしくは殆ど含有しないものであってもさ
しつかえない。
またこれらが水性塗料であれば、一般に高粘度で塗装
されるために、上記光輝色材の貯蔵中の沈降が抑制さ
れ、貯蔵安定性が極めて良好である。一般に低粘度で塗
装される有機溶剤系の塗料では、上記光輝色材の沈降を
長期に抑制するのは甚だ困難である。
さらに該パール顔料含有塗料の塗面上に塗装する上記
(4)の粉体塗料は有機溶剤を全く含まないので、省資
源、公害対策上特に有効であり、しかも1回の塗装で80
μ以上の厚膜に容易に塗装できるので、ベースコート上
に光輝性色材粒子に起因する凹凸があっても粉体クリヤ
ーを塗装し加熱硬化せしめた塗膜は、その表面では凹凸
がない平滑性、肉持感、鮮映性などの仕上り外観のすぐ
れた塗面に容易に仕上げることができる。
次に本発明の塗装方法についてさらに具体的に説明す
る。
(1)成分:(A)表面張力が40〜60dyne/cmであり且
つ酸で中和することによって陰極に電着可能な水性浴を
形成しうるエポキシ系カチオン電着性樹脂、及び (B)表面張力が25〜45dyne/cmである非イオン系被膜
形成性樹脂を、 樹脂(A):樹脂(B)=60:40〜98:2の範囲内の固形
分重量比で含有し且つ樹脂(A)の表面張力が樹脂
(B)の表面張力より大きくしてなる複層膜形成用カチ
オン電着塗料。
エポキシ系カチオン電着性樹脂(A成分)は、従来か
らカチオン電着塗料分野において使用されているアミン
付加エポキシ樹脂のようなポリアミン樹脂、例えばポリ
エポキシドと第1級モノ及びポリアミン、第2級ポリア
ミン又は第1級、第2級混合ポリアミンとの付加物(例
えば米国特許第3,984,299号参照);ポリエポキシドと
ケチミン化された第1級アミノ基を有する第2級モノ及
びポリアミンとの付加物(例えば米国特許第4,017,438
号参照);ポリエポキシドとケチミン化された1級アミ
ノ基を有するヒドロキシ化合物とのエーテル化により得
られる反応物(例えば特開昭59−43013号公報参照)な
どが用いられる。これらのポリアミン樹脂はアルコール
類でブロックしたポリイソシアネート化合物を用いて硬
化させることができ電着塗膜を形成する。
また、ブロックイソシアネート化合物を使用しないで
硬化させることが可能なアミン付加エポキシ樹脂も使用
することができ、例えばポリエポキシドにβ−ヒドロキ
シアルキルカルバメート基を導入した樹脂(例えば特開
昭59−155470号公報参照);エステル交換反応によって
硬化しうるタイプの樹脂(例えば特開昭55−80436号公
報参照)などを用いることもできる。
樹脂(A成分)の製造に使用される前記したポリエポ
キシドとしては、例えば、ポルフェノールをアルカリの
存在下にエピクロルヒドリンと反応させることにより製
造することができるポリフェノールのポリグリシジルエ
ーテルが包含され、かかるポリエポキシドの代表例に
は、ビス(4−ヒドロキシフェニル)−2,2−プロパ
ン、ビス(4−ヒドロキシフェニル)−1,1−エタン、
ビス(4−ヒドロキシフェニル)−メタン、4,4′−ジ
ヒドロキシジフェニルエーテル、4,4′−ジヒドロキシ
ジフェニルスルホン、フェノールノボラック、クレゾー
ルノボラック等のポリフェノールのグリシジルエーテル
及びその重合物を挙げられる。
上記したポリエポキシドの中で、価格と防食性の点か
ら特に好適なものは、数平均分子量が少なくとも約38
0、好適には約800〜2,000の範囲内、及びエポキシ当量
が190〜2,000、好適には400〜1,000の範囲内のポリフェ
ノールのポリグリシジルエーテルであり、殊に下記一般
で示されるポリエポキシドである。
(1)成分のエポキシ系カチオン電着性樹脂(A成
分)は、表面張力が40〜60dyne/cm、好適には45〜55dyn
e/cmの範囲内にあることが必要である。表面張力が40dy
ne/cmより低いと、非イオン系被膜形成性樹脂(B成
分)との相溶性が良好になりすぎて所望の濃度勾配を有
する複層膜を形成させ難くなり、しかも該塗膜が耐候
性、防食性ともに劣るものになりやすい。他方、表面張
力が60dyne/cmを超えると、濃度勾配が極端に進み、樹
脂(A成分)と樹脂(B成分)とが完全に2層に分離す
るようになり、前記樹脂(A成分)と樹脂(B成分)の
層間付着性が劣る結果となりやすい。
本明細書において、エポキシ系カチオン樹脂(A成
分)及び後記する非イオン系被膜形成性樹脂(B成分)
についていう「表面張力」は次のようにして測定したも
のである: 樹脂(A成分)または樹脂(B成分)を溶剤で希釈
し、脱脂した平滑なブリキ板上にバーコーターにより乾
燥塗膜で10ηmになるように塗装する。塗膜を室温で1
日風乾し、さらに50℃/0.1気圧で1時間乾燥した後、室
温で10分後に次の測定を行なう。
脱イオン水を滴下して、上記乾燥樹脂との接触角
(θ)を測定する。
ついで、SellとNeumannの実験式 式中、γ:水の表面張力 (72.8dyne/cm)、 γ:樹脂(A成分)または樹脂(B成分) の表面張力(dyne/cm) により樹脂(A成分)または樹脂(B成分)の表面張力
を求める。
(1)成分で使用される非イオン系被膜形成性樹脂
(B成分)は、本発明の目的から特に耐候性の優れた樹
脂であれば熱硬化性樹脂および熱可塑性樹脂のいずれで
もよく、就中アクリル系樹脂、ポリエステル樹脂、ポリ
エステル変性樹脂及びシリコン変性樹脂が好適に使用さ
れる。この樹脂(B成分)は非イオン系であること、す
なわち酸中和によってカチオン性基を生じるような官能
基を有さないことが重要であり且つ不可欠である。すな
わち、樹脂(B成分)がイオン性であると、その表面張
力が大きくなるため、本発明の目的とする理想的な濃度
勾配を有する複層塗膜を得るためには樹脂(B成分)の
骨格部(非イオン性部)を表面張力の小さいものに設計
しなければならず、その結果として形成される複層塗膜
は層間付着性および耐食性に劣ったものとなりやすい。
以下、樹脂(B成分)として好適なものについてさら
に具体的に説明する。
非イオン系アクリル系樹脂としては、例えば、メチル
(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、
ブチル(メタ)アクリレート、プロピル(メタ)アクリ
レート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレートなど
の(メタ)アクリル酸のアルキルエステル;ヒドロキシ
エチル(メタ)アクリレート、ヒドロキシプロピル(メ
タ)アクリレートなどの(メタ)アクリル酸のヒドロキ
シアルキルエステル;グリシジル(メタ)アクリレー
ト;(メタ)アクリル酸;などのアクリル系単量体、並
びにスチレン及び誘導体(例えばα−メチルスチレ
ン)、(メタ)アクリロニトリル、ブタジエンなどその
他の不飽和単量体を物性に応じて1種または2種以上適
宜選択し、常法に従って(共)重合することによって得
られるものが挙げられる。
該アクリル系樹脂は数平均分子量が約3,000〜約100,0
00、好ましくは約4,000〜約50,000の範囲内のものが適
している。また、該アクリル系樹脂は官能基として水酸
基を含有せしめた場合には、樹脂(A成分)の架橋剤で
あるポリイソシアネート化合物と反応して架橋硬化せし
めることができる。
樹脂(B成分)として用いられる非イオン系ポリエス
テル樹脂には、例えば、フタル酸およびその酸無水物、
イソフタル酸、テレフタル酸、トリメリット酸およびそ
の酸無水物、ピロメリット酸およびその酸無水物、ヘキ
サヒドロフタル酸およびその酸無水物、コハク酸、アジ
ピン酸、ピメリン酸、セバシン酸、ブラシリン酸などの
多塩基酸成分と、エチレングリコール、ジエチレングリ
コール、プロピレングリコール、ネオペンチルグリコー
ル、1,6−へキサンジオール、トリメチロールプロパ
ン、グリセリン、ペンタエリスリトール、トリシクロデ
カンジメタノールなどのポリオール成分とを常法に従い
縮合重合させることにより製造することができるものが
包含される。その際末端封鎖剤として、例えば安息香
酸、p−t−ブチル安息香酸などを使用して分子量を調
節してもよい。
また、樹脂(B成分)として、前記したアクリル系樹
脂とポリエステル樹脂をブレンドしたものも使用できる
し、さらにポリエステル変性(グラフト)アクリル樹
脂、アクリル変性(グラフト)ポリエステル樹脂も前記
原材料を組合せることにより合成できそれらもまた樹脂
(B成分)として使用できる(これらを本明細書では
「ポリエステル変性樹脂〕と総称する)。
さらにまた、樹脂(B成分)として用いられる非イオ
ン系シリコン変性樹脂には、基体樹脂、例えば前記した
アクリル系樹脂またはポリエステル樹脂、或いはアルキ
ド樹脂等をシリコン樹脂で変性したものが包含され、シ
リコン樹脂の使用量は樹脂全体の50重量%以下、好まし
くは3〜45重量%の範囲内である。シリコン樹脂の含有
量が50重量%を超えると、上塗り塗膜との層間付着性が
低下する。また樹脂(A成分)と樹脂(B成分)が完全
に2層に分離し層間の付着性も悪くなる傾向がある。
基体樹脂を変性するために用いるシリコン樹脂は、通
常、数平均分子量が好ましくは約500〜約2,000の範囲内
にある、分子中に水酸基、アルコキシ基のような反応性
基を2個以上有するオルガノポリシロキサン樹脂であ
り、例えばZ−6018(Dow Corning社製品、分子量160
0)、Z−6188(Dow Corning社製品、分子量650)をは
じめ、Sylkyd50、DC−3037(Dow Corning社製品)、KR
−216、KR−218、KSP−1[信越シリコーン(株)製
品]、TSR−160、TSR−165[東京芝浦電気(株)製
品]、SH5050、SH6018、SH6188[東レシリコーン(株)
製品]等を用いることができる。
シリコン変性樹脂は、上記したシリコン樹脂と水酸基
および/又はカルボキシル基を有する基体樹脂、例えば
アクリル系樹脂、ポリエステル樹脂等を上記した使用割
合で、それ自体公知の方法で共縮合させることによって
製造することができる。
樹脂(B成分)は、表面張力が25〜45dyne/cm、好適
には28〜40dyne/cmの範囲内にあることが必要である。
表面張力が25dyne/cmより小さいと、形成される塗膜と
上塗り塗膜との層間付着性が低下し、また樹脂(A成
分)と樹脂(B成分)が完全に2層に分離し層間付着性
も悪くなる。他方、表面張力が45dyne/cmを超えると、
樹脂(A成分)との相溶性が良好になるすぎ所望の濃度
勾配を有する複層膜が形成され難くなり、しかも塗膜の
耐候性、腐食性がともに劣る結果となる。
(1)成分において、前記した樹脂(A成分)及び樹
脂(B成分)の表面張力がそれぞれ前記特定範囲にあっ
て且つ樹脂(A成分)の表面張力が樹脂(B成分)の表
面張力より大きければ、濃度勾配のある複層膜を形成す
ることができるが、好適には樹脂(A成分)と樹脂(B
成分)の表面張力の差が5dyne/cm以上、より好ましくは
10〜20dyne/cmの範囲内になるように両成分を選択して
組合わせることが、複層膜の形成が容易で且つ迅速であ
り実用的である。
また、複層膜の形成をさらに容易にするには、樹脂
(A成分)と樹脂(B成分)間の相溶性が不相溶もしく
は難相溶の関係にある組合せからなるものを選択すれば
よい。樹脂(A成分)と樹脂(B成分)間の相溶性が
「不相溶」もしくは「難相溶」とは次のことを意味す
る。すなわち、樹脂(A成分)及び樹脂(B成分)を等
重量部の割合で混合した後有機溶剤などに溶解せしめ、
テフロン板に約70ミクロンの膜厚になるように均一にエ
アースプレーし、ついで160〜220℃の間の一定の温度で
且つ15〜60分の間の一定の時間で焼付け、放冷し、得ら
れる単離皮膜について光線透過率を測定したとき、紫外
線の光線(波長約300ミリミクロン)ならびに可視部の
光線(波長約500ミリミクロン)についての透過率がそ
れぞれ0〜約70%の値を示すことを意味する。
(1)成分は、以上述べた樹脂(A成分)及び樹脂
(B成分)をそれ自体既知の方法で水中に分散及び/又
は溶解させることにより調製することができる。例え
ば、樹脂(A成分)及び樹脂(B成分)を水混和性有
機溶剤中に溶解させた状態で水及び酸(例えば酢酸、ギ
酸、乳酸、リン酸、硫酸などの水溶性有機酸又は無機
酸)と混合し中和して水性溶を形成するか、樹脂(A
成分)を水性媒体中に分散させ、酸で中和して水性浴を
形成し、その水性浴中に樹脂(B成分)の水混和性有機
溶剤溶液をホモジナイザー等を用いて強制分散せしめる
等の方法で調製することができる。前記及びのいず
れの方法によって得られる組成物においても、樹脂(B
成分)の粒子は樹脂(A成分)の中和物によって水中に
極めて安定に分散され、長期間にわたって優れた貯蔵安
定性を示す。
(1)成分の調製にあたって、樹脂(A成分)及び樹
脂(B成分)はそれぞれ単独又は2種以上組合せて使用
することができる。樹脂(A成分)と樹脂(B成分)の
使用割合は、 (A成分):(B成分)=60:40〜98:2、 好ましくは70:30〜95:5 の範囲内にすることが必要である。
前記した範囲外の配合割合では効果的な濃度勾配を有
する複層膜が得られず、耐候性又は防食性が劣る結果と
なる。
(1)成分には、前記した樹脂(A)及び(B)成分
の他に、適宜必要に応じて、通常塗料分野で用いられて
いる着色顔料、防食顔料、体質顔料、添加剤などを添加
することもできる。
さらに、樹脂(A成分)として、硬化剤との併用によ
って硬化するタイプのエポキシ系カチオン電着性樹脂を
用いる場合には、該組成物に、硬化剤としてポリイソシ
アネート化合物、例えばイソホロンジイソシアネート、
4,4′−ジフェニルメタンジイソシアネートなどのブロ
ック化物を所定量配合することができる。
(1)成分を塗物に電着塗装する方法及び装置として
は、従来から陰極電着塗装においてそれ自体使用されて
いる公知の方法及び装置を使用することができる。その
際、被塗物をカソードとし、アノードとしてはステンレ
ス又は炭素板を用いるのが望ましい。用いうる電着塗装
条件は、特に制限されるものではないが、一般的には浴
温:20〜30℃、電圧:100〜400V(好ましくは200〜300
V)、電流密度:0.01〜3A/dm2、通電時間:1〜5分、極面
積比(A/C):2/1〜1/2、極間距離:10〜100cm、攪拌状態
で電着することが望ましい。
カソードの被塗物上に析出した塗膜は、硬化塗膜に基
いて10〜50μ、特に20〜40μの膜厚が好ましく、この析
出した塗膜を洗浄後、約150〜約230℃で約10〜30分間焼
付けて硬化させることができる。この硬化処理により金
属基体に接する部分にはエポキシ系樹脂(A成分)が、
プライマー層の表面部分には被膜形成性樹脂(B成分)
が優先的に分布した多層構造が形成される。これは加熱
溶融状態で両樹脂が主として表面張力の差で層分離をす
るように作用するためと考えられる。
かくして形成される電着塗膜層が多層分布構造を有し
ている事実は、塗膜を金属基体方向(厚さ方向)に向か
って最上層、中間層及び最下層の3層に分割し、この分
割層における樹脂(B成分)の分配率(含有重量%)を
求めることにより確認することができる。(1)成分か
ら形成される電着プライマー層においては、一般に最上
層では樹脂(B成分)の分配率が50%以上、好ましくは
70〜95%であり、最下層においては樹脂(B成分)の分
配率は10%以下、好ましくは5%以下である。
(2)成分:硬化塗膜厚30μに基いて、波長400〜700nm
の光線透過率の平均値が5%以下である着色塗料。
これは、上記(1)の硬化塗膜面に塗装する液状塗料
であって、基体樹脂、硬化剤および着色剤を主成分と
し、水および(または)有機溶剤を溶媒もしくは分散媒
とする熱硬化性塗料である。
まず、基体樹脂は、該(2)成分による形成塗膜の主
要成分で、耐候性が良好なそれ自体すでに公知の塗料用
樹脂が好適に用いられ、例えば、アクリル樹脂、ポリエ
ステル樹脂、ウレタン樹脂などがあげられる。
(2)成分を、水を主たる分散媒もしくは溶媒とする
水性系として用いるには、該基体樹脂中に、例えばカル
ボキシル基(−COOH)、水酸基(−OH)、メチロール基
(−CH2OH)、アミノ基(−NH2)、スルホン基(−SO
3H)、ポリオキシエチレン結合CH2CH2Oなどの親
水性官能基を導入しておくことが好ましい。このうち、
最も一般的には、カルボキシル基を導入し、これをアル
カリ性物質、例えば水酸化ナトリウムや各種アミンなど
の中和剤で中和することによって水性化する。水性化す
るためのカルボキシル基の導入量は、該樹脂の骨格や他
の親水基の含有量、中和剤の種類、中和当量などによっ
て変わってくるが水溶性として用いるには酸価に基いて
20以上が好ましく、水分散液ではそれ以下であってもさ
しつかえない。
また、上記基体樹脂の水分散化法としては、界面活性
剤や水溶性樹脂の存在下で乳化重合することによっても
得られる。さらに上記樹脂を例えば乳化剤などの存在下
で水中に分散することによっても得られる。この水分散
化において、基体樹脂中には前記親水性基を全く含んで
いないか、もしくは上記水溶性樹脂よりも少なく含有す
ることができる。
このうち、アクリル樹脂の水分散液は、従来から既知
の例えば、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル
等のノニオン系界面活性剤、ポリオキシエチレンアルキ
ルアリルエーテル硫酸エステル塩等のアニオン系界面活
性剤、酸価20〜150程度、数平均分子量5000〜30000程度
のアクリル樹脂等の水溶性樹脂等の分散安定剤の存在下
で、アクリル系単量体及び必に応じて他の共重合性単量
体を重合することによって調製される平均粒子径0.05〜
1.0μm程度の範囲にある水分散体が好ましい。
該アクリル樹脂分散液は、多段重合法によって得られ
るものが好ましい。即ち、最初にα,β−エチレン性不
飽和酸を全く含まないか或いは少量含んだ単量体を重合
し、次いでα,β−エチレン性不飽和酸を多量に含んだ
単量体を共重合することによって得られる多段重合エマ
ルジョンは、中和剤を用いて中和することによって増粘
するので塗装作業性の面から好ましいものである。使用
する中和剤は、アンモニア又は水溶性アミノ化合物が適
している。
また、(2)成分を有機溶剤系として使用するには、
該基体樹脂中に前記親水基の導入は必須ではないが、後
記の硬化剤と架橋反応しうる官能基(例えば、水酸基な
ど)を有していることが好ましく、これらを除けば、上
記水性系の基体樹脂が使用できる。
硬化剤は、上記基体樹脂を加熱により三次元により架
橋硬化させるためのものであり、具体的には、メラミ
ン,ベンゾグアナミン、尿素などとホルムアルデヒドと
の縮合もしくは共縮合または、さらに低級1価アルコー
ルでエーテル化するなどによって得られるアミノ樹脂が
好適に用いられる。ブロックポリイソシアネート化合物
も使用できる。
又着色剤としては、例えば二酸化チタン、酸化鉄、酸
化クロム、クロム酸鉛、カーボンブラック等の如き無機
顔料、フタロシアニンブルー、フタロシアニングリー
ン、カルバゾールバイオレット、アントラピリミジンイ
エロー、フラバンスロンイエロー、イソインドリンイエ
ロー、インダスロンブルー、キナクリドンバイオレット
等の如き有機顔料を挙げることができる。(2)成分に
は更に例えばタルク、カオリン等の体質顔料も併用する
ことができる。
(2)成分における上記各成分の比率は目的に応じて
任意に採用できるが、例えば、基体樹脂と硬化剤とは、
該両成分の合計量にもとずいて、前者が60〜90重量%、
特に70〜85重量%、後者が40〜10重量%、特に30〜15重
量%が好ましい。
着色剤は、所望の色彩などに応じて適宜の組合わせで
配合すればよく、その配合量は、膜厚が30μの硬化塗膜
において、波長400〜700nmの光線透過率が5%以下とな
る範囲で、具体的には樹脂固形分(基体樹脂と硬化剤)
100重量部あたり、着色剤によって異なるが、1〜150重
量部とするのが適当である。光線透過率が5%より大き
くなると該塗膜の隠ぺい性が低下し、塗装膜厚のわずか
な変動によって色ムラを生じるおそれがあるので好まし
くない。
光線透過率は、(2)成分の塗料をガラス板に硬化塗
膜にもとずいて30μになるように塗装し、硬化させてか
ら、60〜70℃の温水に浸漬し、該塗膜を剥離し、乾燥す
る。次いで、該塗膜を試料として、自記分光光度計(日
立製作所製、EPS−3T型)を用いて400〜700nmの波長で
測定した分光透過率である。測定する波長(400〜700n
m)により差があるときは、最大数値を記録した。
また、(2)成分の着色塗膜は、その明度がマンセル
バリュー(V)にもとずいて6以下であると、下記
(3)成分に含まれているパール顔料が有する光輝性を
十分に発揮できるのでより好ましい。
(2)成分の着色塗料の塗装は、通常の方法に従っ
て、脱イオン水及び(または)有機溶媒、必要に応じ増
粘剤、消泡剤等の添加剤を加えて、固形分10〜40重量%
程度、粘度800〜5000cps/rpm(B型粘度計)程度に調整
し、前記(1)成分による電着硬化塗膜面に、例えば10
〜50μ程度の硬化膜厚になるようにスプレー塗装等によ
り塗装する。
(3)成分:パール顔料含有塗料 (3)成分のパール顔料含有塗料は、光輝性顔料とし
てα酸化鉄結晶粒子を少なくとも80%含有する酸化鉄粒
子を二酸化チタンで被覆してなり、かつ、長手方向寸法
(平均粒子径)が5〜30μ、厚さが長手方向の1/10〜1/
20であるパール顔料を含有してなり、原則として、
(2)成分で説明した着色剤を含んでいない塗料であ
る。
さらに具体的には、該パール顔料、基体樹脂および硬
化剤を主要成分とする液状塗料であり、水性もしくは有
機溶剤系のいずれでもさしつかえない。
このうち、基体樹脂および硬化剤は上記(2)成分で
説明したものから選ばれたものを用いることが好まし
い。
(3)成分で用いられるパール顔料は、α−酸化鉄
(Fe2O3)結晶粒子を主成分とする平板状(六角板状)
の雲母状酸化鉄を芯部にし、その表面を二酸化チタンで
被覆した顔料である。この芯部を形成する平板雲母状酸
化鉄は、α−Fe2O3を少なくとも80重量%、好ましくは9
0重量%以上、更に好ましくは98重量%以上含有し、SiO
2やFiO等は殆どもしくは全く(いずれも0.5重量%以
下)含んでおらず、これ自体はキラキラとした光輝感を
有している。
二酸化チタンを被覆してなるパール顔料は、平板状
(六角板状)であって、その長手方向寸法は5〜15μ、
好ましくは10〜15μで、厚さは長手方向の1/10〜1/20、
好ましくは1/10〜1/15である。長手方向が5μより小さ
くなると、光輝性が低下し、一方15μより大きくなる
と、光輝性が強くなり過ぎ且つ上塗り塗膜を肉厚にしな
ければならず経済的に好ましくない。また、厚さが長手
方向に対して1/10より大きくなると、塗面からパール顔
料の頭出しが多く、仕上がり性が低下し、一方1/20より
小さくなると、光輝性が変化する。なお、該パール顔料
の長手方向の寸法は、レーザーによる粒度分布測定機
[PARTICLE SIZER2200、MALVERN(英国)製]によって
測定したものである。該パール顔料の長手方向寸法に関
し、その大部分(例えば約90重量%以上、好ましくは95
重量%以上)は30μ以下に分布しており、本発明におけ
る「長手方向寸法(平均中心粒径)が5〜15μ」とはこ
の範囲内のものが全パール顔料中40重量%以上、好まし
くは50重量%以上含有していることであり、そして「好
ましくは10〜15μ」とは全パール顔料中この範囲のもの
を25重量%以上、特に32重量%含有していることが適し
ている。而して本発明では、15μより大きく且つ30μ以
下のパール顔料の含有率が全パール顔料中45重量%以
下、特に43重量%以下であることが必要である。
上記酸化鉄粒子表面を被覆する二酸化チタンは、一般
にアナターゼ型であるが、ルチル型を使用すると耐候性
が向上する。
(3)成分で用いるパール顔料に関し、被覆された二
酸化チタン層の割合がパール顔料全重量に基づいて0.1
〜30重量%、特に0.3〜30重量%が好ましい。二酸化チ
タン層の割合が0.1重量%より少ないと、干渉色が得ら
れないという難点が生ずる傾向となり、また逆に30重量
%より多くなると、パール顔料独特の彩かな干渉色が得
られず、且つ塗膜にニゴリが強くなるという難点が生ず
る傾向となる。
斯かるパール顔料は、上記酸化鉄粒子を硫酸チタニル
(TiOSO4・5.2H2O)、四塩化チタン(TiCl4)、硫酸ジ
ルコニウム(Zr(SO4・4H2O)等の金属酸化物(水
酸化物でも可能)の溶液中で加熱処理し、水洗、乾燥す
ることによって得られる。更にこの乾燥品を約600℃で
焙焼し結晶化させると耐候性、光沢が向上する。これら
を硫酸アルミニウム(Al2(SO4/18H2O)等で加熱処
理すると色調を変化さることができる。このようにして
得られるパール顔料は、上記処理剤及び処理方法等によ
ってその色調を任意に調整でき、例えば青色、緑味のあ
る青色、黄色、紫色、赤紫色、赤茶色、うぐいす色、金
色等に調色でき、しかもその表面は優れた輝きを呈して
いる。
パール顔料の配合量は、ビヒクル成分(基体樹脂と硬
化剤との合計固形分)100重量部当り、0.1〜30重量部、
特に5〜20重量部が好ましい。パール顔料の配合量が0.
1重量部より少ないと、パール顔料独特の光輝感が得ら
れないとう欠点が生ずる傾向となる。また逆にパール顔
料の配合量が30重量部より多くなると、耐久性が低下す
るという欠点が生ずる傾向となる。
パール顔料をビヒクル成分中に配合(分散)する方法
は、特に制限を受けないが、被覆さらた二酸化チタン層
を破壊させないために強分散を避けることが好ましく、
通常のディスパー攪拌機により容易に分散せしめること
ができる。
パール顔料とビヒクル成分とを主成分とするパール顔
料含有塗料には、該両成分に加えて必要に応じて通常の
メタリック顔料、着色顔料、体質顔料、塗料用各種添加
剤等を、本発明が目的とする優れた意匠性を損なわない
程度に配合することができる。
(4)成分:粉体塗料 該粉体塗料は、(3)成分による塗膜面に塗装する熱
硬化性のそれ自体すでに公知の粉体塗料であって、原則
として、上記(3)成分のパール顔料含有塗膜を透視で
きるような透明塗膜を形成する粉体塗料で、着色剤やメ
タリック顔料を殆どもしくは全く含んでおらず、基体樹
脂と硬化剤とを主成分とするものである。
基体樹脂は(4)成分による塗膜形成の主要成分であ
って、水酸基、カルボキシル基、グリシジル基などから
選ばれた1種以上の架橋性官能基を有するアクリル樹
脂、ポリエステル樹脂、フッ素樹脂、ウレタン樹脂およ
びこれらの変性体(例えば、グラフト重量)などが挙げ
られるが、これらのみに限定されることはない。該基体
樹脂のガラス転移温度は50℃以上、特に60〜120℃が好
ましく、また、組成および分子量などは目的に応じて任
意に選択でき、特に限定されない。
硬化剤は、上記基体樹脂を加熱により三次元に架橋硬
化させるためのものであり、例えば、アルコキシメチロ
ールメラミン、ブロックポリイソシアネート化合物、エ
ポキシ化合物、イソシアヌレート化合物および脂肪族二
塩基酸などが使用できる。
基体樹脂と硬化剤との比率が、基体樹脂中の上記官能
基と硬化剤中の官能基とのモル比がほぼ等モルになるこ
とが最も好ましい。
(4)成分には、さらに、流動調整剤、紫外線吸収
剤、光安定剤などを必要に応じて配合してもさしつかえ
ない。
該(4)成分は、上記各成分を溶融混練し、冷却後、
粉砕することによって得られ、これらの工程および粒径
などは通常のとおりである。
また。該(4)成分の塗装方法は、特に制限されず、
例えば、静電噴霧塗装、流動浸漬法などがあげられる。
塗装膜厚は任意に採択でき、例えば、40〜200μの範囲
が適しており、なかでも塗膜の平滑性、鮮映性、光沢、
肉持感などをさらに良好にするためには、80〜120μの
膜厚に塗装することが好ましい。
本発明は上記(1)〜(4)成分の塗料を順次塗り重
ねることを特徴としている。具体的には、(1)成分の
カチオン電着塗料を塗装し、水洗後、約150〜約230℃に
加熱して塗膜を硬化させてから、該電着塗膜面に(2)
成分の着色塗料を硬化塗膜にもとずいて10〜50μ程度の
膜厚に塗装する。次いで、該(2)成分の塗面に(3)
成分のパール顔料含有塗料を塗装するにあたって、該
(2)成分の塗膜は、加熱(約120〜約200℃)してあら
かじめ硬化しておいてもよいが、常温もしくは低温度
(約100℃以下)で塗膜中の水および(又は)有機溶剤
の一部もしくは殆どを除去する程度に放置したものであ
ってもさしつかえない。(3)成分の塗料を(2)成分
の上記塗面に膜厚約15〜50μ(硬化塗膜にもとずく)に
なるように塗装し、上記(2)成分の塗膜で説明したと
同様な方法で加熱もしくは放置してから、(4)成分の
粉体塗料を塗装し、約120〜200℃に加熱して、該(4)
成分の塗膜のみ、もしくはさらに他の塗膜も同時に硬化
する。
以下に実施例および比較例を挙げて本発明をさらに具
体的に説明する。なお、「部」及び「%」は「重量部」
及び「重量%」である。
I 試料の調製 (1)成分:i)(A)エポキシ系カチオン電着性樹脂の
調製 ビスフェノール型エポキシ樹脂 (チバガイギ−社製「アラルダイト#6071」) 930部 ビスフェノール型エポキシ樹脂 (チバガイギー社製「アラルダイトGY2600」) 380〃 ポリカプロラクトンジオール (ダイセル社製「プラクセル#205」) 550〃 ジメチルベンジルアミン酢酸塩 2.6〃 p−ノニルフェノール 79〃 モノエタノールアミンのメチル イソブチルケトンケチミ化物 71〃 ジエタノールアミン 105〃 ブチルセロソルブ 180〃 セロソルブ 525〃 成分〜を一緒にし150℃で2時間反応させた後、
成分〜を配合し、80〜90℃で3時間反応させ、固形
分75%の樹脂溶液を得る。この樹脂の表面長力は53dyne
/cmである。
ii)(B)非イオン系被膜形成性樹脂の調製(B−1)
の製造: ブチルセロソルブ 26部 80%ポリエステルモノマー (ダイセル社製「FM−3X」) 37.5〃 スチレン 40〃 ヒドロキシエチルメタクリレート 25〃 n−ブチルメタクリレート 5〃 AIBN(アゾビスイソブチロニトリル) 4〃 ブチルセロソルブ 5〃 アゾビスジメチルバレロニトリル 0.5〃 セロソルブ 23〃 成分を130℃に加熱し、130℃で成分〜を5時間
かけて滴下後、130℃で2時間維持し、130℃で2時間か
けて成分 、を滴下し、更に130℃で2時間維持
し、次いで成分を添加して冷却する。
かくして、固形分62%で数平均分子量約5,000及び表
面張力40dyne/cmの樹脂溶液を得る。
(B−2)の製造: ブチルセロソルブ 26部 80%ポリエステルモノマー (ダイセル社製FM−3X) 87.5〃 スチレン 25〃 ヒドロキシエチルアクリレート 5〃 AIBN(アゾビスイソブチロニトリル) 4〃 ブチルセロソルブ 5〃 アゾビスジメチルバレロニトリル 0.5〃 セロソルブ 23〃 成分を130℃に加熱し、130℃で成分〜を5時間
かけて滴下した後、130℃で2時間維持し、130℃で2時
間かけて成分、を滴下し、更に130℃で2時間維持
し、次いで成分を添加して冷却する。かくして、固形
分62%で。数平均分子量約5,000及び表面張力35dyne/cm
の樹脂溶液を得る。
iii)エマルジョンの製造 樹脂溶液混合物((A)および(B) 成分を後記第1表に示した割合からなる組成樹脂) 固形分として 82.6部 4,4′−ジフェニルメタンジイソシアネ ートのエチレングリコールモノ2−エチルヘキシルエ ーテルジブロック 5.0〃 イソホロンジイソシアネートのメチル エチルケトンケトオキシムジブロック 12.4〃 ポリプロピレングリコール4000 0.5〃 酢酸鉛 1.0〃 10%酢酸 9.3〃 脱イオン水 187.75〃 成分〜を均一に混合し、成分〜を加えてさら
に均一に混合し、次いで成分を加えて均一に攪拌混合
して、不揮発分32%(120℃〜1Hr.)のエマルジョンを
得る。
iv)顔料ペーストの製造 60%第4級塩化エポキシ樹脂(分散媒) 5.73部 チタン白 14.5〃 カーボン 0.54〃 体質顔料(クレー) 7.0〃 ケイ酸鉛 2.3〃 ジブチルチンオキサイド 2.0〃 脱イオン水 27.49〃 からなる不揮発分50%(120℃〜1Hr.)なる顔料ペース
トを得る。
上記(A成分)および(B成分)を第1表に示す混合
比(樹脂重量固形分比)に基づいて得られるエマルジョ
ン317.2部、顔料ペースト59.56部及び脱イオン水279.64
部を混合してカチオン電着塗料浴[(1)成分](固形
分20%)を得る。
(2)成分: (i)アクリる樹脂水分散液(W−1) 反応容器内に、脱イオン水140部、30%Newcol 707SF
2.5部および下記の単量体混合物(1)1部を加え、窒
素気流中で攪拌混合し、60℃で3%過硫酸アンモニウム
3部を加える。ついで80℃に温度を上昇せしめた後、下
記の単量体混合物(1)79部、30%Newcol 707SF 2.5
部、3%過硫酸アンモニウム4部および脱イオン水42部
からなる単量体乳化物を4時間かけて定量ポンプを用い
て反応容器に加える。添加終了後1時間熟成を行なう。
さらに、80℃で下記の単量体混合物(2)20.5部と3
%過硫酸アンモニウム水溶液4部を同時に1.5時間かけ
て反応容器に並列滴下する。添加終了後1時間熟成し、
30℃で200meshのナイロンクロスで過した。このもの
にさらに脱イオン水を加えジメチルアミノエタノールで
pH7.5に調整し、平均粒径0.1μ、Tg(ガラス転移温度)
46℃の不揮発分20%アクリル樹脂水分散液W−1を得
た。
単量体混合物(1) メタクリル酸メチル 55部 スチレン 10 アクリル酸n−ブチル 9 アクリル酸2−ヒドロキシエチル 5 メタクリル酸 1 単量体混合物(2) メタクリル酸メチル 5部 アクリル酸n−ブチル 7 アクリル酸2−エチルヘキシル 5 メタクリル酸 3 30%Newcol 707SF 0.5 (注) 30%Newcol 707SFは日本乳化剤社製界面活性剤 (ii)アクリル樹脂水溶液(W−2) 反応容器にブチルセロソルブ60部およびイソブチルア
ルコール15部を加え窒素気流中で115℃に加温する、115
℃に達したらアクリル酸n−ブチル26部、メタクリル酸
メチル47部、スチレン10部、メタクリル酸2−ヒドロキ
シエチル10部、アクリル酸6部およびアゾイソブチロニ
トリル1部の混合物を3時間かけて加える。添加終了後
115℃で30粉間熟成し、アゾビスイソブチロニトリル1
部とブチルセロソルブ115部の混合物を1時間にわたっ
て加え、30分間熟成後50℃で200メッシュナイロンクロ
スで過する。
得られた反応生成物の酸価は48、粘度Z4(ガードナー
泡粘度計)、不揮発分55%、Tg45℃であった。このもの
をジメチルアミノエタノールで当量中和し、さらに脱イ
オン水を加えることによって50%アクリル樹脂水溶液
(W−2)を得た。
(iii)(2)成分の着色塗料(水性)の製造 (2)−1〜(2)−3: アクリル樹脂水溶液(W−2)40部とブチルセロソル
ブ20部とからなる混合物に第2表に示した顔料成分を加
えてペブルミンで5μ以下まで分散してから、 アクリル樹脂水分散液(W−1) 275部 サイメル350 (三井東圧化学(株)製、アミノ樹脂) 25部 脱イオン水 111部 を加え、粘度を2500cpsに調節した。顔料成分S−1を
配合した塗料を(2)−1とし、同様にS−2を配合し
た塗料を(2)−2、S−3を配合したものを(29−3
とする。
光線透過率の測定は前記のとおりである。
膜厚30μ。
(2)−4: 50%アクリル樹脂液(注1) 110部 88%サイメル370(注2) 28部 顔料成分(第2表のS−1) 67部 ジブチルアシッドホスフェート 0.3部 上記の混合物を、トルエン30部、イソブチルアルコー
ル20部、セロソルブアセテート30部及びブチルセロソル
ブ20部からなる混合溶剤で粘度13秒(フォードカップN
o.4/20℃)に調整した。
(注1)50%アクリル樹脂液: メチルメタクリレート30部、エチルアクリレート59
部、ヒドロキシエチルアクリレート10部及びアクリル酸
1部を重合開始剤α,α′−アゾビスイソブチロニトリ
ルを用いてキシレン/n−ブタノール=70/30の混合溶剤
中で重合せしめてなる重量平均分子量25000、樹脂固形
分50%のアクリル樹脂液。
(注2)88%サイメタル370: 三井サイアナミド社製の商品名、メトキシ基及びメチ
ロール基の両者からなるメトキシ化メチロールメラミン
の1核体を固形分に基いて55%含有。
(2)−5: 50%アクリル樹脂液(注1) 100部 88%サイメル370(注2) 12部 顔料成分(第2表の(S−2)) 38部 ジブチルアシッドホスフェート 0.1部 上記の混合物を、上記(2)−4と同様にして調整し
た。
(2)−6: 50%アクリル樹脂液(注1) 110部 100%サイメル303(注3) 25部 顔料成分(第2表の(S−3)) 40部 キャタリスト6000(注4) 0.2部 上記の混合物を、上記(2)−4と同様にして調整し
た。
(注3)100%サイメル303: 三井サイアナミド社製の商品名、6個メチロール基全
てをメトキシ化してななるトリアジン1核体のヘキサメ
トキシメチロールメラミンを固形分に基いて85%含有。
(注4)キャタリスト6000: 三井東圧化学社製の商品名、スルホン酸系触媒。
なお、上記(2)−4〜(2)−6の形成塗膜の色調
および光線透過率は前記(2)−1〜(2)−3と対応
する。
(3)成分: (3)−1〜(3)−2: アクリル樹脂水分散液(W−1) 275部 アクリル樹脂水溶液(W−2) 40 サイメル350 25 パール顔料(第3表) ブチルセロソルブ 20 脱イオン水 253 を混合し、チクゾールK−130B(共栄社油脂化学工業社
製増粘剤)を添加して、B型粘度計(ローター回転数6r
pm)で3000cpsに調整して(3)成分のパール顔料含有
塗料(水性)を得る。パール顔料M−1を配合したもの
を(3)−1、M−2は(3)−2とする。
(3)−3: 上記(2)−4の顔料成分を、第3表の(M−1)10
部に代えた以外は(2)−4と同様にして製造。
(3)−4: 上記(2)−5の顔料成分を、第3表の(M−2)13
部を代えた以外は(2)−5と同様にして製造。
(4)成分: (4)−1: フラスコにメタクリル酸メチル40部、アクリル酸−2
−エチルヘキシル30部、メタクリル酸グリシジル30部、
スチレン10部およびt−ブチルパーオキサイド(重合開
始剤)1部、オレイン酸カリ石鹸(界面活性剤)2部を
仕込み懸濁重合法により加熱重合を行ない得られた粒子
状共重合体(ガラス転移温度約60℃)を乾燥した。得ら
れた共重合体100部、デカメチレンジカルボン酸25部、
塗面調整剤1部を加熱ニーダーを用いて120℃で10分間
溶融混練した。ついで混練物を冷却後粉砕機をもちいて
粉砕を行なって粒径20〜150μ程度のクリヤー粉体塗料
を得た。
実施例および比較例 第4表に実施例および比較例を示す。
塗装工程は第4表に示したとおりであって、まずリン
酸亜鉛処理した鉄板製品被塗物(陰極)をカチオン電着
塗料浴[(1)成分]中に浸漬し、対極である陽極との
間に、硬化塗膜厚が20μとなる電圧で3分間通電し、水
洗後、二酸化窒素濃度が約10ppmである雰囲気において1
70℃に加熱し20分加熱して該電着塗膜を硬化させた。
次に、この電着塗面に第一上塗として着色塗料
[(2)成分]をスプレーガン(デビルビスJGA502)を
用いて25℃、湿度70%の雰囲気中で、硬化膜厚が20〜30
μになるように塗装し、ついで該塗膜中の揮発分の一部
もしくは殆どを除去するために80℃で5分間加熱乾燥し
たのち、該塗料の未硬化塗面に、パール顔料含有塗料
[(3)成分]を同様にして硬化膜厚が13〜20μになる
ように塗装し、80℃で5分間同様に乾燥したのち、該塗
料の未硬化塗面に、粉体クリヤー塗料[(4)成分]を
静電粉体塗装法により硬化塗膜厚が80〜100μになるよ
うに塗装したのち、150℃で30分加熱して上記[2]、
[3]および[4]成分の塗膜を同時に硬化させた。
第1表において、 (*1)(A)成分と(B)成分との配合比率は重量%
である。
(*2)硬化塗膜に基ずく。
(*3)前記(1)成分のうち、(A)成分のみで、
(B)成分を配合しないで製造したカチオン電着塗料。
(*4)アミノ・アルキド樹脂系中塗り塗料。
(*5)(3)−3の塗料におけるパール顔料をアルミ
ニウムフレーク顔料に代替した塗料。
(*6)有機溶剤型熱硬化性アクリル樹脂系クリヤー塗
料を使用した有機溶剤シンナーで稀釈しエアスプレー法
で塗装した。
(*7)電着塗膜の光沢保持率は、電着塗料を上記のご
とく塗装し、加熱硬化した塗板をサンシャインウエザオ
メーター(光量は1100Kjuole/m2・hr)で40時間促進ば
くろし、ばくろ前との光沢(60°鏡面反射率)変化率
(%)を調べた。初期及び40時間照射後の光沢測定に
は、ディジタル光沢計GM−26D型(発売元:村上色彩技
術研究所)を用いた。光沢保持率の次の計算式による。
(*8)上塗り塗装まで行なった塗板を(*7)と同様
にして4000時間促進ばくろした後、40℃温水に20時間浸
漬してから、素地に達するように塗膜をクロスカット
し、テープハクリを行う。電着塗面上でのハクリがない
ものは○、あったものは×とする。
(*9)鮮映性測定器JCRI−PGD−166型cd計 (発売元:日本色彩研究所)を用いた。
(*10)目視評価。
○ 良好 × 不良 (*11)経済性は、塗料を塗装後加熱硬化を必要とする
回数で示す。この回数が少ないほど、生産コストは下が
り経済性は良好である。
(*12)目視評価 ○:肉持感、光輝性、色彩的意匠性などがすぐれてい
る。
×:これらの性能が不十分。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 宮本 祐三 神奈川県平塚市東八幡4丁目17番1号 関西ペイント株式会社内 (72)発明者 中谷 栄作 神奈川県平塚市東八幡4丁目17番1号 関西ペイント株式会社内 (72)発明者 龍野 忠義 神奈川県平塚市東八幡4丁目17番1号 関西ペイント株式会社内 (72)発明者 久米 政文 神奈川県平塚市東八幡4丁目17番1号 関西ペイント株式会社内 審査官 城所 宏

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(1)電着塗料、(2)着色塗料、(3)
    パール顔料含有塗料、および(4)クリヤー塗料を順次
    塗り重ねて仕上げる方法であって、 上記(1)電着塗料は、 (A)表面張力が40〜60dyne/cmであり、かつ酸で中和
    することによって陰極に電着可能な水性浴を形成しうる
    エポキシ系カチオン電着樹脂、および (B)表面張力が25〜45dyne/cmである非イオン系被膜
    形成樹脂を、 樹脂(A):樹脂(B)=60:40〜98:2の範囲内の重量
    比で含有し、かつ樹脂(A)の表面張力が樹脂(B)の
    表面張力より大きくしてなる複層膜形成用カチオン電着
    塗料であり、 上記(2)着色塗料は、硬化後の厚さ30μの塗膜におい
    て、波長400〜700nmの光線透過率の平均値が5%以下の
    液状着色塗料であり、 上記(3)パール顔料含有塗料が、パール顔料として、
    α酸化鉄結晶を少なくとも80重量%含有する酸化鉄粒子
    を二酸化チタンで被覆してなり、その長手方向寸法(平
    均中心粒径)が5〜30μ、厚さが長手方向の1/10〜1/20
    であって、且つ該パール顔料がビヒクル成分100重量部
    (固形分)あたり0.1〜30重量部含有されてなる液状塗
    料であり、 上記(4)クリヤー塗料は着色剤を含まない粉体塗料で
    ある ことを特徴とする塗料仕上げ方法。
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