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JP2025042771A - 記録装置および補正値取得方法 - Google Patents

記録装置および補正値取得方法 Download PDF

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JP2025042771A
JP2025042771A JP2023149895A JP2023149895A JP2025042771A JP 2025042771 A JP2025042771 A JP 2025042771A JP 2023149895 A JP2023149895 A JP 2023149895A JP 2023149895 A JP2023149895 A JP 2023149895A JP 2025042771 A JP2025042771 A JP 2025042771A
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学志 山本
Satoshi Yamamoto
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Seiko Epson Corp
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Abstract

Figure 2025042771000001
【課題】記録ヘッドのノズルの補正値を取得するためにテストパターンを記録する際の媒体やインクの消費を抑制しつつ適切な補正値を得る。
【解決手段】媒体へ液体を吐出可能な複数のノズルが並ぶn個の記録チップと、前記ノズルによる液体吐出を制御する制御部と、を備え、前記液体吐出により、前記ノズル毎の吐出特性の補正値を取得するためのテストパターンを前記媒体へ記録可能な記録装置であって、前記n個の前記記録チップは所定の第1方向に沿って異なる位置に配置されており、前記制御部は、前記n個の前記記録チップのうち前記n個より少ない数のm個の前記記録チップである第1チップを用いて前記テストパターンを前記媒体へ記録し、前記テストパターンから取得した、前記第1チップの前記ノズルの前記補正値に基づいて、前記記録チップであって前記テストパターンの記録に用いなかった第2チップの前記ノズルの前記補正値を生成する。
【選択図】図3

Description

本発明は、記録装置および補正値取得方法に関する。
インクジェット方式を採用する記録装置は、インクなどの液体を吐出可能な複数のノズルが並ぶ記録チップにより構成される記録ヘッドを有する。各ノズルには、液体の吐出特性にばらつきがある。そのため、ノズル毎の吐出特性のばらつきを平滑化するための補正値やパラメーターを、テストパターンの記録結果の読取値に基づいて取得し、記録データにノズル毎の補正値を適用することで、濃度ムラが抑制された記録結果を得る技術が知られている(例えば特許文献1参照。)。
特開2015‐9501号公報
記録ヘッドが有する複数のノズルの夫々について補正値を得るには、全ての記録ヘッドで記録可能なサイズの媒体を用いて、それぞれの記録ヘッドの全ノズルから液体を吐出させてテストパターンを記録する必要がある。しかしながら、コストの観点から、ユーザーが前記サイズの媒体を有していなかったり、前記サイズの媒体を有していてもそのような媒体をテストパターンの記録に使用したくなかったりすることがある。このように、全ての記録ヘッドのノズルの補正値を取得するためにテストパターンを記録するには、媒体やインクの消費がかさみ、コストが増大するという問題がある。そのため、このような問題を解決しつつ、テストパターンから適切な補正値を得るための改善が求められている。
媒体へ液体を吐出可能な複数のノズルが並ぶn個の記録チップと、前記ノズルによる液体吐出を制御する制御部と、を備え、前記液体吐出により、前記ノズル毎の吐出特性の補正値を取得するためのテストパターンを前記媒体へ記録可能な記録装置であって、前記n個の前記記録チップは所定の第1方向に沿って異なる位置に配置されており、前記制御部は、前記n個の前記記録チップのうち前記n個より少ない数のm個の前記記録チップである第1チップを用いて前記テストパターンを前記媒体へ記録し、前記テストパターンから取得した、前記第1チップの前記ノズルの前記補正値に基づいて、前記記録チップであって前記テストパターンの記録に用いなかった第2チップの前記ノズルの前記補正値を生成する。
媒体へ液体を吐出可能な複数のノズルが並ぶn個の記録チップにおける前記ノズル毎の吐出特性の補正値を取得する補正値取得方法であって、前記n個の前記記録チップは所定の第1方向に沿って異なる位置に配置されており、前記n個の前記記録チップのうち前記n個より少ない数のm個の前記記録チップである第1チップが実行する液体吐出により、前記補正値を取得するためのテストパターンを前記媒体へ記録するテストパターン記録工程と、前記テストパターンから取得した、前記第1チップの前記ノズルの前記補正値に基づいて、前記記録チップであって前記テストパターンの記録に用いなかった第2チップの前記ノズルの前記補正値を生成する補正値生成工程と、を備える。
装置構成を簡易的に示すブロック図。 記録ヘッドと媒体との関係性の一例を上方からの視点で簡易的に示す図。 TP記録および補正値生成にかかる処理を示すフローチャート。 ステップS120の結果としてTPが媒体へ記録された状態を簡易的に示す図。 ステップS140を終えた時点でのノズルと補正値との対応関係とステップS150を終えた時点でのノズルと補正値との対応関係とを例示する図。 各ノズルの補正値を表形式にて例示する図。
以下、各図を参照しながら本発明の実施形態を説明する。なお各図は、本実施形態を説明するための例示に過ぎない。各図は例示であるため、比率や形状や濃淡や数値が正確でなかったり、互いに整合していなかったり、一部が省略されていたりする場合がある。
1.装置構成の概略説明:
図1は、本実施形態にかかる記録装置10の構成を簡易的に示している。記録装置10により補正値取得方法が実行される。
記録装置10は、制御部11、表示部13、操作受付部14、記憶部15、通信IF16、搬送部17、記録ヘッド18等を備える。IFはインターフェイスの略である。制御部11は、プロセッサーとしてのCPU11a、ROM11b、RAM11c等を有する一つ又は複数のICや、その他の不揮発性メモリー等を含んで構成される。
制御部11では、プロセッサーつまりCPU11aが、ROM11bや、その他のメモリー等に保存されたプログラム12に従った演算処理を、RAM11c等をワークエリアとして用いて実行することにより、TP記録制御部12a、補正値生成部12b等の各種機能を実現する。TPはテストパターンの略である。プロセッサーは、一つのCPUに限られることなく、複数のCPUや、ASIC等のハードウェア回路により処理を行う構成としてもよいし、CPUとハードウェア回路とが協働して処理を行う構成としてもよい。
表示部13は、視覚情報を表示するための手段であり、例えば、液晶ディスプレイや、有機ELディスプレイ等により構成される。表示部13は、ディスプレイと、ディスプレイを駆動するための駆動回路と、を含む構成であってもよい。
操作受付部14は、ユーザーによる操作や入力を受け付けるための手段であり、例えば、物理的なボタンや、タッチパネルや、マウスや、キーボード等によって実現される。表示部13および操作受付部14を含めて操作パネルと呼んでもよい。タッチパネルとしての操作受付部14は、表示部13の一機能として実現される。
記憶部15は、例えば、ハードディスクドライブや、ソリッドステートドライブや、その他のメモリーによる記憶手段である。制御部11が有するメモリーの一部を記憶部15と捉えてもよい。記憶部15を、制御部11の一部と捉えてもよい。
通信IF16は、記録装置10が公知の通信規格を含む所定の通信プロトコルに準拠して有線又は無線で外部装置と通信を実行するための一つまたは複数のIFの総称である。通信IF16は通信部に該当する。外部装置は、例えば、パーソナルコンピューター(PC)、サーバー、スマートフォン、タブレット型端末等の通信装置である。図1の例では、記録装置10は、外部装置の一種である読取装置1と通信IF16を介して接続している。読取装置1は、記録後の媒体30を読み取るための手段であり、スキャナーであったり、測色器であったりする。記録装置10が通信可能に接続する外部装置の台数は限られない。
搬送部17は、制御部11による制御下で媒体30を所定の搬送方向に沿って搬送する手段である。搬送部17は、例えば、回転して媒体30を搬送するローラーや、回転の動力源としてのモーター等を備える。搬送部17は、ベルトやパレットやドラムに媒体30を搭載して媒体30を搬送する機構であってもよい。媒体30は、代表的には用紙であるが、液体による記録の対象となるものであればよく、生地やフィルム等、様々な素材を採用可能である。
搬送部17は、搬送方向において媒体30と記録ヘッド18とを相対移動させる手段と言える。ただし、この相対移動は記録ヘッド18が移動することで実現されてもよい。つまり、記録装置10は、記録ヘッド18を搬送方向に沿って往復移動させることが可能なモーターやレール等の機構を有し、当該機構により搬送方向において媒体30に対して記録ヘッド18を移動させるとしてもよい。この場合、当該機構も、搬送方向において媒体30と記録ヘッド18とを相対移動させる搬送部の一種に該当する。
記録ヘッド18は、制御部11による制御下でインクジェット方式により媒体30への記録を実行する手段である。記録ヘッド18は、媒体30へ液体を吐出可能な複数のノズル20を有する。ノズル20が吐出する液滴をドットと呼ぶ。後述するように、記録ヘッド18は、複数の記録チップ19により構成されている。
記録装置10は、図1に示す構成が一体的にまとめられた1台のプリンターにより実現される。
あるいは、記録装置10は、通信可能に接続した複数台の装置により実現されるシステムであってもよい。記録装置10は、例えば、主に制御部11や操作パネルの役割を担う情報処理装置と、搬送部17や記録ヘッド18を有して記録を行うプリンターとを含んで構成される。この場合、情報処理装置を、記録制御装置や画像処理装置として捉えることができる。
図2は、記録ヘッド18と媒体30との関係性の一例を、上方からの視点により簡易的に示している。図2に示す白丸の1つ1つが、個々のノズル20である。所定の「第1方向D1」は記録ヘッド18の長手方向である。第1方向D1に交差する「第2方向D2」は、搬送部17による媒体30の「搬送方向D2」である。第1方向D1を、媒体30の「幅方向D1」とも言う。幅方向D1における媒体30の長さを「媒体幅」と言う。図2の例では、幅方向D1と搬送方向D2との交差は、直交あるいはほぼ直交である。
搬送部17は、媒体30を搬送方向D2の上流から下流へ搬送する。搬送方向D2の上流、下流を、単に上流、下流と呼ぶ。図2によれば、記録ヘッド18は、媒体30の搬送経路の所定位置に固定されている。搬送部17は、基本的には幅方向D1における媒体30の中央が、幅方向D1における記録ヘッド18の中央と一致あるいはほぼ一致するように媒体30を位置決めした状態で、媒体30を搬送方向D2に沿って搬送する。
記録ヘッド18は、複数の記録チップ19が幅方向D1に沿って並ぶことにより構成されている。本実施形態では、記録ヘッド18を構成する記録チップ19の数をn個とも記載する。つまり、nは複数を意味する自然数であり、n個の記録チップ19が幅方向D1に沿って異なる位置に配置されている。幅方向D1に沿う異なる位置であるから、記録チップ19同士は幅方向D1において、例えば互いの一部が重なっていてもよい。図2の例では、スペースの都合上、記録チップ19の数を3つとしているが、言うまでもなく記録ヘッド18を構成する記録チップ19の数は3つに限定されない。複数の記録チップ19それぞれの構成や寸法はどれも同じと解してよい。
記録ヘッド18は、複数種類のインクを吐出する。インクとしては、例えば、シアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)、ブラック(K)といった各色のインクが想定される。記録ヘッド18は、白インクやその他の色のインクや、反応液やコート液といった各種液体を吐出可能であってもよい。図2の例では、1つの記録チップ19は、ノズル列21C,21M,21Y,21Kを含んでいる。同じ種類の液体を吐出するノズル20が所定の「ノズル並び方向D3」に沿って一定或いはほぼ一定の間隔で並んだノズル20の集合を、ノズル列あるいはノズル群と呼ぶ。
ノズル列21Cは、Cインクを吐出する複数のノズル20が並ぶノズル列である。同様に、ノズル列21Mは、Mインクを吐出する複数のノズル20が並ぶノズル列であり、ノズル列21Yは、Yインクを吐出する複数のノズル20が並ぶノズル列であり、ノズル列21Kは、Kインクを吐出する複数のノズル20が並ぶノズル列である。図2の例では、記録チップ19内において、ノズル列21C,21M,21Y,21Kは、搬送方向D2に沿って並んでおり、幅方向D1において位置が同一である。また、図2の例では、ノズル並び方向D3は幅方向D1と平行であるが、ノズル並び方向D3は幅方向D1に対して斜めに傾いていてもよい。いずれにしても、ノズル並び方向D3は搬送方向D2に交差しており、複数のノズル20は、幅方向D1においても一定或いはほぼ一定の間隔で並んでいると言える。
このような記録ヘッド18によれば、n個の記録チップ19全体により、1つの記録チップ19の幅方向D1の長さよりも長いノズル列が、液体の種類毎に形成されていると言える。以下では、幅方向D1における記録ヘッド18が記録可能な最大範囲を、記録ヘッド18の「最大記録幅」と呼ぶ。幅方向D1における記録ヘッド18の長さを、概ねの最大記録幅と解してもよい。また、幅方向D1における1つの記録チップ19が記録可能な範囲を「チップ記録幅」と呼ぶ。最大記録幅やチップ記録幅は、記録ヘッド18の構造上決まった値である。図2の例では、媒体30の媒体幅は記録ヘッド18の最大記録幅よりも大きいため、この媒体30は、記録ヘッド18の全てのノズル20による液体吐出を受けることが可能なサイズである。
制御部11は、画像を表現する記録データに基づいて、記録ヘッド18による吐出動作を制御して媒体30へインクを吐出させる。知られているように、記録ヘッド18では、ノズル20毎に駆動素子が設けられており、記録データに応じて各ノズル20の駆動素子への駆動信号の印加が制御されることにより、各ノズル20がドットを吐出したりドットを吐出しなかったりして、記録データが表現する画像が媒体30に記録される。記録データは、画素毎かつインク色毎にドットの吐出または非吐出を規定したデータである。ドットの吐出をドットオンとも呼び、ドットの非吐出をドットオフとも呼ぶ。制御部11は、搬送部17および記録ヘッド18を制御して、記録ヘッド18と相対移動する媒体30に向けてインクを吐出させて、媒体30へ画像を記録する。
図2では特に表現していないが、記録チップ19同士の繋ぎ部分では、記録チップ19の端部同士が幅方向D1において重複していてもよい。記録チップ19同士の端部が重なった範囲を、重複部と呼ぶ。記録ヘッド18によれば、1つのラスターラインの1色のインクは、1つのノズル20で記録可能である。ラスターラインは、搬送方向D2に長さ成分を有するライン状の画像であり、記録データの状態においては、搬送方向D2に沿って並ぶ画素の列である。重複部に該当するノズル20で記録される位置のラスターラインは、1色を異なる記録チップ19に属する2つのノズル20の分担により記録可能である。重複部に該当するノズル20を用いたラスターラインの記録方法については公知であるため、特に説明はしない。
2.TP記録および補正値生成:
図3は、制御部11がプログラム12に従って実行するTP記録および補正値生成の処理を、フローチャートにより示している。当該フローチャートの説明により補正値取得方法が開示される。制御部11は、ノズル20毎の吐出特性の補正値を取得するために、TPを媒体30へ記録する。ノズル20毎の吐出特性とは、例えばドットの体積や形状、ドットの飛行曲がりの有無や程度といった、記録結果の濃度に影響を及ぼす様々な特性の総称であり、吐出特性はノズル20毎に微妙にばらついている。
ステップS100では、制御部11は、媒体情報を取得する。媒体情報は、少なくとも媒体30のサイズを含む情報である。ユーザーは、TPを記録するために搬送部17にセットした媒体30の媒体情報を、操作受付部14を操作して入力する。制御部11は、ユーザーから入力された媒体情報を取得する。媒体情報は、ユーザーが操作する外部装置から、通信IF16を通じて制御部11が取得してもよい。あるいは、搬送部17に備えられた不図示のセンサーにより媒体30のサイズが媒体情報として検知され、制御部11は、この検知された媒体情報をセンサーから取得してもよい。
ステップS110では、TP記録制御部12aは、ステップS100で取得した媒体情報が示すサイズの媒体30へTPを記録するための記録データである「TP記録データ」を取得する。
本実施形態では、TPの記録に用いられる媒体30は、記録ヘッド18を構成するn個の記録チップ19のうちのm個の記録チップ19である「第1チップ」を用いて記録可能なサイズであることを前提とする。mは自然数であり、n>mである。つまり、ユーザーはTPの記録に際しては、図2に例示したような媒体幅が記録ヘッド18の最大記録幅よりも大きい媒体30は使用せず、媒体幅が最大記録幅よりも小さいサイズの媒体30を使用する。
TP記録制御部12aは、媒体情報が示す媒体幅に応じてn個の記録チップ19の中で第1チップを決定する。チップ記録幅は既知であるため、TP記録制御部12aは、例えば、媒体幅を上回るために最低限必要なチップ記録幅の倍数をmに決定し、m個の記録チップ19を第1チップと決定すればよい。なお、n個の記録チップ19のうち、TPの記録に用いない記録チップ19を「第2チップ」と称する。
例えば、最大記録幅用のTPを記録するための記録データである最大記録幅用TP記録データが、予め生成されて記憶部15に保存されているとする。TP記録制御部12aは、ステップS110では、最大記録幅用TP記録データを基にして必要なTP記録データを生成し、取得すればよい。必要なTP記録データは、最大記録幅用TP記録データの一部であって、第1チップのうち媒体情報が示す媒体幅に対応する範囲の各ノズル20に与えるべきサイズの記録データである。
第1チップのうち、このような媒体幅に対応する範囲のノズル20を、TPの記録に使用するノズル20と言う意味で「使用ノズル」と呼ぶ。また、TPの記録に使用しないノズル20を「不使用ノズル」と呼ぶことにする。第2チップのノズル20は当然、不使用ノズルに該当する。また、第1チップのノズル20であっても、幅方向D1における媒体30との位置関係によっては不使用ノズルとなる。
ステップS120では、TP記録制御部12aは、ステップS110で得たTP記録データに基づいて記録ヘッド18を制御して、使用ノズルにより媒体30へTPを記録させる。
図4は、ステップS120の結果としてTP40が媒体30へ記録された状態を、図2と同様の視点で示している。図4に示す媒体30は、媒体幅が最大記録幅よりも小さい。図4では、記録ヘッド18を図2よりも簡略化しており、n個の記録チップ19である記録チップ19a,19b,19c,19d,19e,19f,19gのそれぞれを単なる矩形で表している。また、記録チップ19a,19b,19c,19d,19e,19f,19gを、それらの位置を搬送方向D2においてずらさずに表している。
図4によれば、記録ヘッド18の両端の記録チップ19a,19gが第2チップに該当し、第2チップを除いて連続する記録チップ19b,19c,19d,19e,19fがm個の第1チップに該当する。媒体30の媒体幅は、記録チップ19b,19c,19d,19e,19fを併せた幅方向D1の長さよりも短い。つまり、図4によればn=7、m=5であるが、当然これも一例に過ぎない。そして、図4によれば、媒体30における記録ヘッド18よりも下流の位置にはTP40が記録されている。
TP40は、いずれか1色のインク、例えばCインクで記録されたTPであるとする。TP40は、インク量が段階的に異なる複数のパターン領域31,32,33,34が搬送方向D2に並んだ画像である。インク量は、媒体30の単位領域あたりのインクの被覆率と捉えることができ、記録率やデューティーと言い換えてもよい。インク量は、画素毎にドットオンまたはドットオフの2値情報を有する記録データに変換される前の画像データにおいては、例えば256階調で表現される画素毎の階調値と捉えることができるし、記録データにおいては、画素数に対するドットオン画素の比率と捉えることもできる。パターン領域31,32,33,34のそれぞれは、一領域内のインク量は一定であり、図4の例ではパターン領域31のインク量が最も少なく、パターン領域34のインク量が最も多い。言うまでもなく、TP40を形成するパターン領域の数は4つに限定されない。
TP40を構成するパターン領域31,32,33,34それぞれの幅方向D1における長さは、幅方向D1における使用ノズルの範囲に相当する。つまり、TP40は、記録ヘッド18が有するCインクを吐出するための使用ノズルを用いて記録されている。ステップS110で得たTP記録データは、このようなTP40を記録ヘッド18に記録させるための記録データである。なお、媒体30の縁に所定幅の余白を確保する、いわゆる縁有り記録をする設定であれば、幅方向D1における使用ノズルの範囲は当然、当該余白を確保するために媒体幅よりも狭い範囲となっている。図4では、2点鎖線の両端矢印により、使用ノズルの範囲を示している。また、図4において破線で囲った線状の領域は、1つのラスターラインRLを指している。1つのラスターラインRLは、1つのノズル20で記録することが可能である。
ステップS130では、制御部11の補正値生成部12bは、TPの読取結果としてのTP読取データを取得する。つまり、ステップS120で媒体30に記録されたTP40が読取装置1により読み取られ、その読取結果としてのTP読取データが、読取装置1から制御部11へ転送される。
ステップS140では、補正値生成部12bは、ステップS130で取得したTP読取データに基づいて、第1チップのノズル20毎の補正値を生成する。使用ノズルに関する補正値の生成処理は公知であるため、ステップS140については簡単に説明する。補正値生成部12bは、TP読取データのラスターラインRL毎かつパターン領域毎の濃度を、パターン領域毎の濃度の基準値と比較し、その比較結果に応じた補正値をラスターラインRL毎、つまりラスターラインRLの記録に用いた使用ノズル毎の補正値とすればよい。ここで言う濃度とは、例えば輝度であり、濃度が高いことは輝度が低いことに該当し、濃度が低いことは輝度が高いことに該当する。パターン領域毎の濃度の基準値とは、パターン領域毎の濃度の一種の理想値であり、例えば、濃度に関するパターン領域毎の平均値や中央値を採用したり、パターン領域毎に予め保存された値を採用したりして、どのように決定してもよい。
従って、補正値生成部12bは、TP読取データから得られた濃度が基準値よりも高い使用ノズルについては、濃度と基準値との差に応じて、濃度を下げるための補正値を生成する。一方、補正値生成部12bは、TP読取データから得られた濃度が基準値よりも低い使用ノズルについては、濃度と基準値との差に応じて、濃度を上げるための補正値を生成する。このような処理の結果、使用ノズル毎、ここでは記録ヘッド18が有するCインクを吐出するための各使用ノズルに対して、それぞれの補正値が生成される。ノズル20の補正値は、記録データにおける当該ノズル20で記録するラスターラインRLに適用するデータであり、例えば0~255の256階調で表現される画素毎のインク量に対して適用される。言うまでもなく、1つのノズル20の補正値は、インク量の256階調それぞれに対する各補正値であってもよい。あるいは、補正値は、画素毎に2値情報を有する記録データ自体に適用されてドットオン数を増減させるデータであってもよい。
上述したように第1チップにも不使用ノズルが含まれる場合がある。ステップS140では、補正値生成部12bは、第1チップのノズル20のうち不使用ノズルについては、便宜的に、何らかのダミー値を補正値と扱って対応付けておけばよい。
同じ説明になるため省略するが、制御部11は、当然に、Cインク以外のMYKといった各インクに関しても、媒体幅に対応する使用ノズルを用いてTPを記録し、それらのTP読取データに基づいて各インクの使用ノズルのための補正値を生成し、さらに後述のステップS150,S160も実行する。
ステップS150では、補正値生成部12bは、ステップS140で生成した第1チップのノズル20毎の補正値に基づいて、第2チップのノズル20毎の補正値を生成する。以下に、ステップS150を具体的に説明する。
第1実施例:
本実施形態では、記録チップ19内の幅方向D1におけるノズル20毎の位置を「チップ内ノズル位置」と呼ぶ。n個の記録チップ19はいずれも同じ構造であるため、それぞれ同じ数のノズル20を有する。そのため、記録チップ19毎に、例えば幅方向D1に沿う一端側から他端側に向かって各ノズル20へ順に#1,#2,#3…#Nというようにチップ内ノズル位置を示す位置番号を付与して、各ノズル20のチップ内ノズル位置を把握することができる。つまり、1つの記録チップ19がN個のノズル20を有するのであれば、複数の記録チップ19はそれぞれが、位置番号=#1~#Nまでのノズル20を有することになる。
ステップS150では、補正値生成部12bは、第2チップのノズル20の補正値を、当該ノズル20とチップ内ノズル位置が同じである第1チップのノズル20の補正値に基づいて生成する。例えば、第1チップの1つである記録チップ19cの位置番号=#pのノズル20の補正値を、第2チップの1つである記録チップ19aの位置番号=#pのノズル20の補正値とする。pは、1~Nのいずれか一つの整数を指す。同様に、例えば、第1チップの1つである記録チップ19eの位置番号=#pのノズル20の補正値を、第2チップの1つである記録チップ19gの位置番号=#pのノズル20の補正値とする。このように、第1チップのノズル20に対してTP読取データから得られた補正値であって、第2チップのノズル20とチップ内ノズル位置が共通するノズル20の補正値を、第2チップのノズル20の補正値としてそのまま流用することで、第2チップの各ノズル20について簡単に補正値を生成することができる。
第2実施例:
ステップS150では、補正値生成部12bは、第2チップのノズル20の補正値を、複数の第1チップのノズル20の補正値の平均値を用いて生成するとしてもよい。
例えば、補正値生成部12bは、TP読取データから上述のように生成した複数の第1チップの補正値から、それら全体での平均値を求め、そのような平均値を、第2チップの各ノズル20にとっての補正値とする。
あるいは、補正値生成部12bは、ステップS150では、第1チップにおけるチップ内ノズル位置が共通するノズル20の補正値を平均し、そのような平均値を、第2チップにおけるチップ内ノズル位置が共通するノズル20の補正値としてもよい。具体的には、記録チップ19c,19d,19eそれぞれの位置番号=#pのノズル20の補正値から平均値を算出し、この平均値を、記録チップ19a,19gそれぞれの位置番号=#pのノズル20の補正値とする。
ステップS140,S150に関する追加説明:
ここで、ステップS140,S150の処理について追加の説明をする。図5は、あるインク色、例えばCインクを吐出するノズル20と補正値との対応関係をグラフにより示している。図5内の上段では、ステップS140を終えた時点での補正値を表現し、図5内の下段では、ステップS150を終えた時点での補正値を表現している。これら図5内の上段、下段に示すグラフの見方は共通であり、一例として、記録チップ19a,19b,19c,19d,19eそれぞれが有する各ノズル20と補正値との対応関係を表している。上述したように、各記録チップ19はそれぞれが、位置番号=#1~#Nの各ノズル20を有している。
図5のグラフの縦軸は、補正値そのものではなく、補正値が適用された後のインク量、つまり補正インク量であり補正値を間接的に示している。例えば、Cインクの階調値=128のインク量にノズル20毎の補正値を加算した補正インク量である。従って、補正インク量>128であればインク量を増やすプラスの補正値が適用されたことを意味し、補正インク量<128であればインク量を減らすマイナスの補正値が適用されたことを意味する。補正インク量は補正値を間接的に示していることから、図5や後述の図6に関して補正インク量を簡単に補正値とも言う。
上述したようにステップS140では、補正値生成部12bは、第1チップのノズル20毎の補正値を生成する。従って、図5内の上段に示すように、ステップS140を終えた時点では、第2チップである記録チップ19aについては各ノズル20の補正値は生成されていない。ここで、第1チップの中で幅方向D1において第2チップに最も近い第1チップを「境界チップ」と呼ぶことにする。図4によれば、第1チップである記録チップ19b,19c,19d,19e,19fのうち記録チップ19b,19fがそれぞれ境界チップに該当する。これまでに説明したように、制御部11は、境界チップを含む第1チップを用いてTP40を媒体30へ記録した。
図5では、境界チップである記録チップ19bについても補正値を表現している。図5内の上段において、記録チップ19bに注目すると、位置番号=#1~#Nのノズル20の範囲は、記録チップ19a側から記録チップ19c側に向かって、範囲X,Y,Zに分けられている。記録チップ19aに最も近い範囲Xは、記録チップ19bのうち不使用ノズルの範囲であり、上述したように所定のダミー値が補正値として与えられている。範囲Yおよび範囲Zは記録チップ19bのうち使用ノズルの範囲である。
TP40が記録された媒体30を読み取る読取装置1の構造や特性にもよるが、本実施形態では、TP40が読み取られる際の外部からの光である迷光の影響を考慮する。迷光とは、読取装置1のセンサーが受ける、媒体30の紙白部分からの反射光である。迷光の影響によりTP40の中でも端の部分は色が正確に読み取られず、TP読取データが正確性を欠き、結果的に得られる補正値も正しくないことがある。そのため、第1チップのノズル20の補正値の中でも、迷光の影響を受ける範囲に対応する補正値については、ステップS140で生成された値をそのまま採用しないようにする。範囲Yが迷光の影響を受ける範囲に相当し、範囲Yの大きさ、つまり範囲Yに該当するノズル数は、読取装置1の構造や特性から予め決まっているものとする。図5内の上段によれば、範囲Yの補正値は相対的に範囲Zの補正値よりも大きな値となっており、これは範囲Yの補正値が迷光の影響を受けたTP読取データに基づいて生成されたことを示している。
ステップS150では、補正値生成部12bは、TP40から取得した、境界チップを除く第1チップのノズル20の補正値に基づいて、第2チップのノズル20の補正値を生成する。つまり、上述したように第2チップである記録チップ19aの各ノズル20の補正値を生成する際、第1チップのうち、境界チップではない記録チップ19c,19d,19eといった各第1チップのノズル20の補正値を用いて、第2チップのノズル20の補正値を生成する。ただし、境界チップのノズル20の補正値を、第2チップのための補正値生成において一部使用することは可能である。補正値生成部12bは、例えば、境界チップのうち、補正値が迷光の影響を受けていないと言える範囲Zに属するノズル20の補正値を用いて、第2チップのノズル20のための補正値を生成してもよい。
図6は、記録チップ19a,19b,19c,19d,19eそれぞれが有する位置番号=#1~#Nの各ノズル20の補正値を例示している。ただし図6においても、示されている数値は、図5で説明したように補正値そのものではなく補正インク量である。図5内下段のグラフや図6において、第2チップである記録チップ19aの補正値は、ステップS150により、上述したように第1チップである記録チップ19c,19d,19eの補正値に基づいて生成した値である。例えば、図6においてグレー色にしたマスに示すように、記録チップ19aの位置番号=#1のノズル20の補正値は、記録チップ19c,19d,19eの位置番号=#1のノズル20の補正値の平均値である。図5内下段のグラフや図6では、同じように、記録チップ19aの位置番号=#pのノズル20の補正値は、記録チップ19c,19d,19eの位置番号=#pのノズル20の補正値の平均値とされている。
図6において太枠で示す、記録チップ19bの範囲Xおよび範囲Yの補正値は、ステップS140で生成された補正値のままであり、上述したように範囲Xに関してはダミー値である。また、範囲Yに関しては、補正値は迷光の影響を受けている。そのため、ステップS150では、補正値生成部12bは、記録チップ19bの範囲X,Yの補正値を、第2チップである記録チップ19aについて生成した補正値により差し替える。図6では、一例として範囲X,Yは、チップ内ノズル位置で言うと位置番号=#1~#103の範囲である。
補正値生成部12bは、記録チップ19bの位置番号=#1~#103の補正値を、記録チップ19aの位置番号=#1~#103の補正値により単純に差し替えてもよいが、以下のオフセットをした上で差し替えを行うとしてもよい。つまり、補正値生成部12bは、第2チップのノズル20の補正値を、境界チップのノズル20の補正値の平均値と第2チップのノズル20の補正値の平均値との差分に応じてオフセットし、境界チップのノズル20の補正値の少なくとも一部を、オフセット後の第2チップのノズル20の補正値に差し替える。
このようなオフセットについて、図5を参照して具体的に説明する。補正値生成部12bは、境界チップである記録チップ19bのうち、適切な補正値が得られていると言える範囲Zのノズル20の補正値の平均値(第1平均値)を求め、さらに、記録チップ19aの位置番号=#1~#Nのノズル20の補正値の平均値(第2平均値)を求める。次に、差分=第1平均値-第2平均値を求める。そして、記録チップ19aの補正値のうち、記録チップ19bの範囲X,Yに対応する位置番号=#1~#103のノズル20の補正値に当該差分を加算した値を、オフセット後補正値とし、記録チップ19bの範囲X,Y(位置番号=#1~#103)のノズル20の補正値を、このオフセット後補正値に差し替える。図5内の下段では、このような差し替えまで終えた状態の補正値を示している。このような、オフセットを経た差し替えをすることで、記録チップ19b内でのノズル20毎の補正値が、範囲X,Yと範囲Zとで急激に変わることを、避けることができる。
あるいは、補正値生成部12bは、記録チップ19aの位置番号=#1~#Nのノズル20の補正値に前記差分を加算した値をオフセット後補正値とし、記録チップ19bの位置番号=#1~#Nのノズル20の補正値を、このオフセット後補正値に差し替えるとしてもよい。
図5,6に関する説明では省いているが、補正値生成部12bは、幅方向D1において記録チップ19aとは逆側に位置する第2チップである記録チップ19gに関しても、当然に第1チップのノズル20の補正値に基づいて補正値を生成する。また、幅方向D1において記録チップ19bとは逆側に位置する境界チップである記録チップ19fに関しても、少なくとも不使用ノズルや迷光の影響を受ける所定範囲に対応するノズル20の補正値については、記録チップ19gのノズル20の補正値とオフセットを用いた上述の差し替えを行う。
ステップS160では、補正値生成部12bは、ステップS140,S150を経て最終的に生成された補正値を記憶部15等の所定の記憶場所に保存し、図示のフローチャートを終了する。
以降、制御部11は、ユーザーが記録対象として任意に選択した画像データを記録データに変換して記録データに基づいて記録ヘッド18に画像を記録させる際に、補正値を適用した補正を行う。これにより、ノズル20毎の吐出特性のばらつきに起因する記録結果の濃度ムラが抑制される。
3.まとめ:
このように本実施形態によれば、記録装置10は、媒体30へ液体を吐出可能な複数のノズル20が並ぶn個の記録チップ19と、ノズル20による液体吐出を制御する制御部11と、を備え、前記液体吐出により、ノズル20毎の吐出特性の補正値を取得するためのTPを媒体30へ記録可能であり、n個の記録チップ19は所定の第1方向に沿って異なる位置に配置されている。制御部11は、n個の記録チップ19のうちn個より少ない数のm個の記録チップ19である第1チップを用いてTPを媒体30へ記録し、TPから取得した、第1チップのノズル20の補正値に基づいて、記録チップ19であってTPの記録に用いなかった第2チップのノズル20の補正値を生成する。
前記構成によれば、記録装置10は、n個の記録チップ19のうちのm個の記録チップ19である第1チップを用いてTPを媒体30へ記録し、TPから取得した、第1チップのノズル20の補正値に基づいて、TPの記録に用いなかった第2チップのノズル20の補正値を生成する。そのため、TPの記録に際して、インク等の液体の消費を抑えると共に、全ての記録ヘッド19を用いて記録可能なサイズの媒体30よりも小さなサイズの媒体30を用いることができ、ユーザーにとってコスト削減となる。また、第2チップのノズル20の補正値を生成することで、実際に第2チップを用いる必要がある大きなサイズの媒体30へ記録を行う際に、改めて第2チップを用いてTPを記録する必要が無く、第1チップ、第2チップそれぞれの補正値を適用した良好な画質の記録結果を得ることが可能となる。
また、本実施形態によれば、第1チップの中で第1方向において第2チップに最も近い第1チップを境界チップとしたとき、制御部11は、境界チップを含む第1チップを用いてTPを媒体30へ記録し、TPから取得した、境界チップを除く第1チップのノズル20の補正値に基づいて、第2チップのノズル20の補正値を生成するとしてもよい。
前記構成によれば、制御部11は、境界チップを除く第1チップのノズル20の補正値に基づいて、第2チップのノズル20の補正値を生成する。これにより、TPの読取時における迷光等の影響を排除して、第2チップの各ノズル20にとって適切な補正値を生成することができる。
また、本実施形態によれば、記録チップ19内の第1方向におけるノズル20毎の位置をチップ内ノズル位置としたとき、制御部11は、第2チップのノズル20の補正値を、当該ノズル20とチップ内ノズル位置が同じである第1チップのノズル20の補正値に基づいて生成する、としてもよい。
前記構成によれば、制御部11は、チップ内ノズル位置が共通するノズル20は、吐出特性の傾向が似るという想定の下で、TPの記録に使用しない第2チップにおけるノズル20毎の補正値を簡単かつ適切に生成することができる。
また、本実施形態によれば、制御部11は、第2チップのノズル20の補正値を、複数の第1チップのノズル20の補正値の平均値を用いて生成する、としてもよい。
前記構成によれば、制御部11は、複数の第1チップのノズル20の補正値の平均値を算出することで、ノズル20の吐出特性が未知である第2チップにとってある程度妥当な補正値を簡単に生成することができる。
さらに、制御部11は、第2チップのノズル20の補正値を、当該ノズル20とチップ内ノズル位置が同じである、複数の第1チップのノズル20の補正値の平均値により生成してもよい。
また、本実施形態によれば、制御部11は、第2チップのノズル20の補正値を、境界チップのノズル20の補正値の平均値と第2チップのノズル20の補正値の平均値との差分に応じてオフセットし、境界チップのノズル20の補正値の少なくとも一部を、オフセット後の第2チップのノズル20の補正値に差し替える、としてもよい。
前記構成によれば、制御部11は、境界チップのノズル20毎の補正値のうちTP読取時の迷光等の影響により信頼性の低い補正値を、より適切な補正値へ差し替えることができる。
本実施形態においてこれまで説明した補正値の生成方法の過程で、制御部11は、さらに所定の係数等を用いて、補正値を目的に応じてさらに適正化することも可能である。
特許請求の範囲においては、請求項同士の組み合わせの一部のみを記載しているが、本実施形態は、独立請求項と従属請求項との一対一の組み合わせだけでなく、当然に、複数の従属請求項の各種組み合わせを開示範囲に含める。
本実施形態は、記録装置10やシステム以外に、それらが実行する工程やステップによる方法、当該方法をプロセッサーと協働して実現するためのプログラム12といった各カテゴリーの発明を開示する。
例えば、媒体30へ液体を吐出可能な複数のノズル20が並ぶn個の記録チップ19におけるノズル20毎の吐出特性の補正値を取得する補正値取得方法によれば、n個の記録チップ19は所定の第1方向に沿って異なる位置に配置されており、n個の記録チップ19のうちn個より少ない数のm個の記録チップ19である第1チップが実行する液体吐出により、補正値を取得するためのTPを媒体30へ記録するTP記録工程と、TPから取得した、第1チップのノズル20の補正値に基づいて、記録チップ19であってTPの記録に用いなかった第2チップのノズル20の補正値を生成する補正値生成工程と、を備える。これまでの実施形態によれば、例えば、ステップS110,S120がTP記録工程に該当し、ステップS140,S150が補正値生成工程に該当すると解釈できる。
10…記録装置、11…制御部、12…プログラム、12a…TP記録制御部、12b…補正値生成部、13…表示部、14…操作受付部、15…記憶部、16…通信IF、17…搬送部、18…記録ヘッド、19,19a,19b,19c,19d,19e,19f,19g…記録チップ、20…ノズル、21C,21M,21Y,21K…ノズル列、30…媒体、31,32,33,34…パターン領域、40…TP

Claims (6)

  1. 媒体へ液体を吐出可能な複数のノズルが並ぶn個の記録チップと、
    前記ノズルによる液体吐出を制御する制御部と、を備え、
    前記液体吐出により、前記ノズル毎の吐出特性の補正値を取得するためのテストパターンを前記媒体へ記録可能な記録装置であって、
    前記n個の前記記録チップは所定の第1方向に沿って異なる位置に配置されており、
    前記制御部は、
    前記n個の前記記録チップのうち前記n個より少ない数のm個の前記記録チップである第1チップを用いて前記テストパターンを前記媒体へ記録し、
    前記テストパターンから取得した、前記第1チップの前記ノズルの前記補正値に基づいて、前記記録チップであって前記テストパターンの記録に用いなかった第2チップの前記ノズルの前記補正値を生成する、ことを特徴とする記録装置。
  2. 前記第1チップの中で前記第1方向において前記第2チップに最も近い前記第1チップを境界チップとしたとき、
    前記制御部は、
    前記境界チップを含む前記第1チップを用いて前記テストパターンを前記媒体へ記録し、
    前記テストパターンから取得した、前記境界チップを除く前記第1チップの前記ノズルの前記補正値に基づいて、前記第2チップの前記ノズルの前記補正値を生成する、ことを特徴とする請求項1に記載の記録装置。
  3. 前記記録チップ内の前記第1方向における前記ノズル毎の位置をチップ内ノズル位置としたとき、
    前記制御部は、前記第2チップの前記ノズルの前記補正値を、当該ノズルと前記チップ内ノズル位置が同じである前記第1チップの前記ノズルの前記補正値に基づいて生成する、ことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の記録装置。
  4. 前記制御部は、前記第2チップの前記ノズルの前記補正値を、複数の前記第1チップの前記ノズルの前記補正値の平均値を用いて生成する、ことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の記録装置。
  5. 前記制御部は、前記第2チップの前記ノズルの前記補正値を、前記境界チップの前記ノズルの前記補正値の平均値と前記第2チップの前記ノズルの前記補正値の平均値との差分に応じてオフセットし、前記境界チップの前記ノズルの前記補正値の少なくとも一部を、オフセット後の前記第2チップの前記ノズルの前記補正値に差し替える、ことを特徴とする請求項2に記載の記録装置。
  6. 媒体へ液体を吐出可能な複数のノズルが並ぶn個の記録チップにおける前記ノズル毎の吐出特性の補正値を取得する補正値取得方法であって、
    前記n個の前記記録チップは所定の第1方向に沿って異なる位置に配置されており、
    前記n個の前記記録チップのうち前記n個より少ない数のm個の前記記録チップである第1チップが実行する液体吐出により、前記補正値を取得するためのテストパターンを前記媒体へ記録するテストパターン記録工程と、
    前記テストパターンから取得した、前記第1チップの前記ノズルの前記補正値に基づいて、前記記録チップであって前記テストパターンの記録に用いなかった第2チップの前記ノズルの前記補正値を生成する補正値生成工程と、を備えることを特徴とする補正値取得方法。
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