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JP2025004972A - 麺類用ミックス、及び麺類の製造方法 - Google Patents

麺類用ミックス、及び麺類の製造方法 Download PDF

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肇 豊田
恭征 津田
渉馬 北村
聖二 木村
隆志 二宮
美穂 竹下
知久 赤石
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Abstract

【課題】経時耐性及び食感に優れた麺類を製造することができる麺類用ミックスの提供。
【解決手段】α化モチ性小麦粉を、穀粉類及び澱粉類の総質量中1~30質量%含有する麺類用ミックス。
【選択図】なし

Description

本発明は、麺類用ミックス、及び麺類の製造方法に関する。
麺類は、調理後すぐ喫食されるだけでなく、調理済み麺類がテイクアウトやデリバリーされることもある。また近年では、調理済み麺類がスーパーやコンビニエンスストアなどで多く販売されている。これらの調理済み麺類は、冷蔵又は常温保管された後、再加熱(主にレンジ加熱)して食されたり、又は温かい状態で数十分間保持された後で食されたりすることが少なくない。しかし、このような状況に晒された調理済み麺類は、茹で伸びや老化などにより食感が低下する。
もち性小麦粉は、アミロース含量の低いもち性小麦から得られる小麦粉である。特許文献1には、モチ性小麦粉を5~70重量%含有する麺類用穀粉から製造した麺類が、ソフトでモチモチした食感を有し、長期間保存しても食感が劣化しないことが記載されている。特許文献2には、モチ性小麦粉を10~90重量%含有する麺皮用穀粉から製造した麺皮食品が、冷蔵又は冷凍保存しても食感が硬化しないことが記載されている。特許文献3には、モチ性小麦粉と、湯種及び/又はα化加工澱粉とを配合して製造したパン類が、モチ食感、ソフト感、しっとり感及び口溶け感に優れること、該モチ性小麦粉が、モチ性小麦粉に水又は蒸気を加えて加熱して得られる湿熱処理モチ性小麦粉であると特に好ましいことが記載されている。特許文献4には、水蒸気加熱されて糊化したモチ性小麦を含有する咀嚼・嚥下困難者用の食品、該食品としてパン類、菓子類、麺類などが挙げられることが記載されている。特許文献5には、穀粉100質量部及び水500~1500質量部を含むスラリーを加熱部の温度100~150℃のドラムドライヤーで加熱乾燥する工程を含むα化穀粉の製造方法、及び当該α化穀粉が澱粉の老化耐性が向上していることが記載されている。
特開平9-191842号公報 特開平10-66529号公報 特開2010-57368号公報 特開2008-263953号公報 国際公開公報第2022/230838号
本発明は、食感及び経時耐性に優れた麺類を製造することができる麺類用ミックス、該麺類用ミックスを用いた麺類の製造方法を提供する。
本発明の代表的実施形態として、以下を提供する。
〔1〕α化モチ性小麦粉を、穀粉類及び澱粉類の総質量中1~30質量%含有する麺類用ミックス。
〔2〕さらに加工澱粉を、前記穀粉類及び澱粉類の総質量中5~45質量%含有する、〔1〕記載のミックス。
〔3〕前記穀粉類及び澱粉類の総質量中における、前記α化モチ性小麦粉を含む小麦粉の総含有量が50質量%以上である、〔1〕又は〔2〕記載のミックス。
〔4〕前記穀粉類及び澱粉類の総含有量が80質量%以上である、〔1〕~〔3〕のいずれか1項記載のミックス。
〔5〕前記α化モチ性小麦粉のα化度が80%以上である、〔1〕~〔4〕のいずれか1項記載のミックス。
〔6〕前記α化モチ性小麦粉が、原料となるモチ性小麦粉100質量部に水10~65質量部を加え、加熱することにより製造されたものである、〔1〕~〔5〕のいずれか1項記載のミックス。
〔7〕前記麺類が、冷凍調理済み麺類、冷蔵調理済み麺類又は麺皮類である、〔1〕~〔6〕のいずれか1項記載のミックス。
〔8〕〔1〕~〔7〕のいずれか1項記載の麺類用ミックスを用いる麺類の製造方法。
〔9〕モチ性小麦粉100質量部に水10~65質量部を加え、加熱してα化モチ性小麦粉を製造することを含む、麺類用小麦粉の製造方法。
〔10〕前記α化モチ性小麦粉のα化度が80%以上である、〔9〕記載の方法。
〔11〕前記加熱が80~160℃で15秒~60分間の加熱である、〔9〕又は〔10〕記載の方法。
〔12〕前記加熱がエクストルーダーによる加熱である、〔9〕~〔11〕のいずれか1項記載の方法。
本発明の麺類用ミックスを用いることで、食感と経時耐性に優れた麺類を製造することができる。また、本発明の麺類用ミックスから製造した麺類生地は、二次加工性が良好である。
本発明は、麺類用ミックス、及びそれを用いた麺類の製造方法を提供する。本発明の麺類用ミックスから製造される麺類の種類としては、うどん、冷や麦、素麺、中華麺、そば、パスタ類、麺皮類(ギョーザ皮、シウマイ皮、ワンタン皮等)などが挙げられ、特に限定されない。
本発明の麺類用ミックスは、α化モチ性小麦粉を含有する。本明細書において、モチ性小麦粉とは、総澱粉中のアミロース含量が10%質量以下の小麦粉をいう。本明細書において、小麦粉における総澱粉中のアミロース含量は、コンカナバリンA(ConA)法により分析された値として定義され、例えば、該小麦粉をMegazyme社のアミロース/アミロペクチン分析キット(AMYLOSE/AMYLOPECTIN ASSAY KIT)で分析することで測定することができる。
モチ性小麦とは、アミロース合成に関与するデンプン合成酵素(顆粒性澱粉合成酵素;GBSS)であるWxタンパク質(Wx-A1、Wx-B1及びWx-D1)の機能が欠損した小麦である。モチ性小麦としては、Wx-A1遺伝子、Wx-B1遺伝子及びWx-D1遺伝子が欠失した小麦、及び、これをウルチ性小麦と交配させた小麦が挙げられる。モチ性小麦の品種としては、例えば、「もち姫」(品種登録番号第20430号)、「はつもち」(品種登録番号第8361号)、「もち乙女」(品種登録番号第8362号)、「あけぼのもち」(品種登録番号第8363号)、「いぶきもち」(品種登録番号第8364号)、「谷系A6599-4」(独立行政法人農業生物資源研究所ジーンバンク、保存番号00090237)などが挙げられる。
前述したモチ性小麦の穀粒を通常の方法に従って製粉することによって、モチ性小麦粉を製造することができる。本発明で使用されるモチ性小麦粉は、前述したモチ性小麦から得られた小麦粉であればよい。例えば、本発明で使用されるモチ性小麦粉は、前記に挙げたもち性小麦品種及びそれらから派生したもち性小麦品種のいずれか1種から得られた小麦粉であってもよく、又はいずれか2種以上から得られた小麦粉の組み合わせであってもよい。本発明で使用されるモチ性小麦粉は、小麦穀粒の胚乳画分のみを実質的に含む小麦粉であってもよく、又は、小麦穀粒の胚乳画分に加えてさらに胚芽やふすま画分を含む小麦粉(例えば全粒粉)であってもよい。
本発明の麺類用ミックスに含まれるα化モチ性小麦粉は、原料となるモチ性小麦粉(以下「原料小麦粉」ともいう)を通常の手順でα化処理することで調製することができる。該原料小麦粉には、非α化モチ性小麦粉、例えば製粉後未加工のモチ性小麦粉を使用することができる。好ましくは、該α化モチ性小麦粉は、該原料小麦粉に水分を加えて加熱することで調製することができる。このとき、該原料小麦粉100質量部に水10~65質量部を加えることが好ましい。
好ましくは、前記加水した原料小麦粉を、α化度が80%以上、好ましくは90%以上、より好ましくは95%以上になるまで加熱処理する。該加熱処理の温度は、小麦粉を上記α化度にすることができる温度であればよく、例えば70℃以上、好ましくは80~160℃である。該加熱処理の時間は、水の添加量、加熱温度や加熱手段、その他の条件(例えば圧力等)により異なるが、通常、常圧下では15秒~60分間程度である。加熱の手段としては、密封容器での加熱、飽和水蒸気加熱、過熱水蒸気加熱、エクストルーダーによる加圧加熱などが挙げられる。このうち、澱粉の膨化により本発明の効果が促進されるため、エクストルーダーによる加圧加熱が好ましい。
一実施形態においては、前記のとおり加水した原料小麦粉を、密閉容器内で、必要に応じて攪拌しながら、前述したα化度になるように加熱することにより、本発明で用いるα化モチ性小麦粉を製造することができる。該加熱の手段としては、例えば、該密閉容器を湯煎等で加熱する方法、該密閉容器内に過熱水蒸気又は飽和水蒸気を吹き込む方法などが挙げられる。加熱の条件は、好適には温度80~160℃で15秒~60分間であればよい。必要に応じて、該加熱に用いる密閉容器は、該加熱中に内部の温度が保たれるように、ジャケット等の手段で加熱されていてもよい。
一実施形態においては、前記のとおり加水した原料小麦粉を、一軸又は多軸エクストルーダーに供し、加圧加熱してα化した後、ダイノズルから押し出しすることでα化もち性小麦粉を調製することができる。該押し出しの際には、生成物を膨化させてもよい。該エクストルーダー処理の条件は、好適には温度80~160℃で15秒~2分間であればよい。
必要に応じて、前記加熱処理された小麦粉は、乾燥処理される。該乾燥処理の方法としては、棚乾燥、熱風乾燥、流動層乾燥などの通常の方法が挙げられる。さらに、該乾燥後の小麦粉を粉砕処理してもよい。該粉砕処理の方法としては、ロール粉砕、ピンミル粉砕などの通常の粉砕手段が挙げられる。
本発明で用いるα化モチ性小麦粉は、α化度が、好ましくは80%以上、より好ましくは90%以上、さらに好ましくは95%以上である。なお一般的な(非α化)モチ性小麦粉のα化度は3%以下である。本明細書において、試料(小麦粉、澱粉など)のα化度は、β-アミラーゼ・プルラナーゼ(BAP)法(Jap.Soc.Starch Sci,28(4):235-240(1981)参照)により求められる。
前記α化モチ性小麦粉は、麺類用小麦粉として使用することができる。本発明の麺類用ミックスにおける前記α化モチ性小麦粉の含有量は、該ミックスに含まれる穀粉類及び澱粉類の総質量中、好ましくは1~30質量%、より好ましくは3~30質量%、さらに好ましくは10~30質量%である。
本発明の麺類用ミックスは、前記α化モチ性小麦粉以外の他の穀粉類を含有する。該他の穀粉類の例としては、小麦粉、米粉、大麦粉、モチ大麦粉、そば粉、大豆粉、コーンフラワー、オーツ麦粉、ライ麦粉、ふすま粉などが挙げられ、好ましくは小麦粉、米粉、大麦粉、モチ大麦粉、及びそば粉が挙げられる。これらの穀粉類は、いずれか1種又はいずれか2種以上の組み合わせで使用することができる。
好ましくは、本発明の麺類用ミックスは、前記α化モチ性小麦粉以外の小麦粉を含む。好ましくは、該ミックスに含まれる前記α化モチ性小麦粉以外の他の穀粉類の70質量%以上、より好ましくは80質量%以上、さらに好ましくは90質量%以上、さらに好ましくは100質量%が小麦粉である。該小麦粉は、麺類の製造に一般に使用されるものであればよい。該小麦粉の例としては、好ましくは各種非モチ性小麦粉、例えば、強力粉、準強力粉、中力粉、薄力粉、デュラム粉、全粒粉、熱処理粉が挙げられるが、非α化モチ性小麦粉も使用可能である。これらの小麦粉は、いずれか1種又はいずれか2種以上の組み合わせで使用することができる。
本発明の麺類用ミックスに含まれる小麦粉の量は、製造する麺類の種類に応じて適宜調整することができる。該ミックスにおける前記α化モチ性小麦粉を含む小麦粉の総含有量は、該ミックスに含まれる穀粉類及び澱粉類の総質量中、例えば50~100質量%、好ましくは55~95質量%、より好ましくは60~80質量%である。
本発明の麺類用ミックスは、澱粉類を含有していてもよい。該澱粉類の例としては、特に限定されず、タピオカ澱粉、馬鈴薯澱粉、小麦澱粉、コーンスターチ、ワキシーコーンスターチ、米澱粉などの未加工澱粉、及びそれらを加工(例えば、架橋化、リン酸化、アセチル化、エーテル化、酸化、α化など)した加工澱粉が挙げられる。本発明において、これら未加工澱粉及び加工澱粉は、いずれか1種又はいずれか2種以上の組み合わせで使用することができる。
好ましくは、本発明の麺類用ミックスに含有される澱粉類は、加工澱粉である。好ましくは、該加工澱粉は、エーテル化澱粉及びアセチル化澱粉からなる群より選択される1種以上である。該エーテル化澱粉及びアセチル化澱粉は架橋処理されていてもよい。該エーテル化澱粉の例としては、ヒドロキシプロピル化澱粉、カルボキシメチル化澱粉、ヒドロキシプロピル化リン酸架橋澱粉などが挙げられる。該アセチル化澱粉の例としては、酢酸澱粉、アセチル化リン酸架橋澱粉、アセチル化アジピン酸架橋澱粉、アセチル化酸化澱粉などが挙げられる。好ましくは、該加工澱粉は加工タピオカ澱粉である。該加工タピオカ澱粉の好ましい例としては、ヒドロキシプロピル化タピオカ澱粉、カルボキシメチル化タピオカ澱粉、ヒドロキシプロピル化リン架橋タピオカ澱粉、アセチル化タピオカ澱粉、アセチル化アジピン酸架橋タピオカ澱粉、アセチル化リン酸架橋タピオカ澱粉、などが挙げられる。上記に挙げた加工澱粉は、いずれか1種又はいずれか2種以上の組み合わせで使用することができる。
本発明の麺類用ミックスが澱粉類を含有する場合、その含有量は、該ミックスに含まれる穀粉類及び澱粉類の総質量中、50質量%以下、好ましくは5~45質量%、より好ましくは20~40質量%である。本発明の麺類用ミックスが加工澱粉を含有する場合、その含有量は、該ミックスに含まれる穀粉類及び澱粉類の総質量中、50質量%以下、好ましくは5~45質量%、より好ましくは20~40質量%である。
本発明の麺類用ミックスにおける前記穀粉類及び澱粉類の総含有量は、該ミックスの全質量中、好ましくは80質量%以上、より好ましくは90質量%以上である。なお、該穀粉類及び澱粉類の総含有量には、前記α化モチ性小麦粉が含まれる。
本発明の麺類用ミックスは、前述したα化モチ性小麦粉、他の穀粉類、澱粉類に加えて、麺類の製造に従来用いられる他の成分をさらに含有していてもよい。当該他の成分としては、例えば、小麦蛋白質(グルテン)、大豆蛋白質、乳蛋白質、卵黄粉、卵白粉、全卵粉、脱脂粉乳等の蛋白質素材;油脂類;食塩;糖類;甘味料;焼成カルシウム;食物繊維;香辛料;調味料;ビタミン、ミネラル、栄養強化剤;色素;香料;デキストリン(難消化性含む);膨張剤;乳化剤;増粘剤;保水剤;保存剤;酵素剤;pH調整剤;酸化還元剤などが挙げられるが、これらに限定されない。これらの他の成分は、製造する麺類の種類に応じて、いずれか1種又はいずれか2種以上の組み合わせで用いることができる。該ミックス中における他の成分の各々の含有量は、目的とする麺類の性質に応じて適宜決定することができる。例えば、該ミックスがグルテンを含有する場合、その含有量は、該ミックスの全質量中、好ましくは1~15質量%、より好ましくは1~10質量%である。
本発明の麺類用ミックスは、前記α化モチ性小麦粉、他の穀粉類、及び必要に応じて澱粉類や他の成分を混合することで調製することができる。本発明の麺類用ミックスは、麺類の原料粉として使用することができる。
本発明の麺類用ミックスを用いて、麺類を製造することができる。本発明で提供される麺類は、原料粉として本発明の麺類用ミックスを用いる以外は、通常の手順に従って製造することができる。具体的には、原料粉と練水とを混捏して生地を調製する。このとき、前記α化モチ性小麦粉、他の穀粉類、及び必要に応じて澱粉類や他の成分は、一度に又は任意の順序で混合することができる。練水としては、水、塩水、かん水、ガス含有水(炭酸水等)などを使用することができる。原料粉に対する練水の量は、適宜調整すればよいが、原料粉100質量部に対して、好ましくは20~67質量部、より好ましくは25~57質量部である。次いで、調製した生地を成形して生麺を製造する。麺生地の成形の方法は、圧延、複合や切出し等の工程を含むロール製麺、押出し製麺、それらの組み合わせなど、特に限定されない。得られた生麺に対して、さらに常法に従って、乾燥、調理、凍結、冷蔵、それらの組み合わせなどの処理を施してもよい。
本発明の麺類用ミックスから調製された麺生地は、二次加工性が良好である。また本発明の麺類用ミックスから製造された麺類は、α化モチ性小麦粉を含有することにより、弾性に優れた良好な食感を有し、かつ経時耐性が高く冷蔵又は冷凍保存後にも良好な食感を維持することができる。好ましくは、本発明で製造される麺類は、生麺を調理後冷蔵又は冷凍保存した冷蔵又は冷凍調理済み麺類、あるいは麺皮類である。
以下、実施例を挙げて、本発明をさらに詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例にのみ限定されるものではない。
実施例1 α化モチ性小麦粉の調製
(α化モチ性小麦粉A)
モチ性小麦(もち姫)から得られたモチ性小麦粉100質量部に、水25質量部を加え、二軸エクストルーダーを用いて常法に従ってバレル温度120℃で加圧加熱し、ダイ径5mmのダイノズルから押し出しつつ回転カッターを用いて切断して粒状物を得た。得られた粒状物を100℃で約30分間加熱することにより乾燥した後、ピンミルにより粉砕し、α化モチ性小麦粉を調製した。得られたα化モチ性小麦粉のα化度をBAP法に従って測定したところ、95%以上であった。
(α化モチ性小麦粉B)
モチ性小麦粉(もち姫)100質量部に加える水の量を15質量部に変えたほかは、上記同様の手順でα化モチ性小麦粉を得た。このα化モチ性小麦粉のBAP法に従って測定したα化度は、90%であった。
(α化モチ性小麦粉C)
モチ性小麦粉(もち姫)100質量部に対し47質量部の水を加えて混合し、一軸エクストルーダーを用いて加圧加熱(バレル温度:98℃)した後、ダイノズル(ダイ径3.2mm)から押し出し、次いで回転カッターでカットして粒状物を得た。この粒状物を乾燥した後、ピンミルにより粉砕し、α化モチ性小麦粉を得た。得られたα化モチ性小麦粉のα化度をBAP法に従って測定したところ、95%以上であった。
試験例1 冷蔵茹でうどん
1)材料
普通小麦粉(中力粉):薫風(日清製粉(株))
もち性小麦粉(もち姫)
α化モチ性小麦粉A~C(実施例1)
α化普通小麦粉:アルファフラワーDP(フレッシュ・フード・サービス(株))
加工澱粉(エーテル化リン酸架橋タピオカ澱粉):あさがお(松谷化学工業(株))
グルテン:AグルG(グリコ栄養食品(株))
食塩:並塩
2)冷蔵茹でうどんの製造
表1~3記載の配合で、原料粉と練水を混合し、ミキシングして生地を調製した。該生地を製麺ロールで圧延及び複合して麺帯を作製し、切り刃(#9角)で切り出して麺線を製造した(麺厚3.5mm)。得られた麺線を、歩留まりが175%程度となるように熱湯で茹で、水洗冷却した。得られた茹で麺にほぐれ剤を噴霧した後、個食に包装し、冷蔵庫(4℃)で24時間保存した。
3)評価(二次加工性)
麺線製造の際に、生地の二次加工性を訓練したパネラー10人により下記評価基準で評価した。最も人数の多かった評価(同数の場合は低いほうの評価)を採用した。
4)評価(再加熱なし)
冷蔵保存後の麺を再加熱せずに喫食し、食感(弾性)及び経時耐性を評価した。評価は訓練したパネラー10人により下記評価基準で評価し、10人の評価の平均点を求めた。結果を表1~2に示す。
5)評価(再加熱後)
冷蔵保存後の麺を沸騰したお湯で60秒間再加熱し、水切りした。再加熱した麺の食感(弾性)及び経時耐性を、前記4)と同様に評価した。結果を表3に示す。
<評価基準>
(二次加工性)
◎:生地にべたつきをほとんど感じず二次加工性良好
○:生地にべたつきをやや感じるが二次加工性に問題なし
△:生地にべたつきを強く感じ二次加工性に問題がある
(食感)
5点:対照例よりも非常に優れる
4点:対照例よりも優れる
3点:対照例よりもやや優れる
2点:対照例と同等である
1点:対照例よりも劣る
(経時耐性)
5点:対照例よりもぼそつきが非常に少ない
4点:対照例よりもぼそつきが少ない
3点:対照例よりもぼそつきがやや少ない
2点:対照例と同等のぼそつきである
1点:対照例よりもぼそつきがある
Figure 2025004972000001
Figure 2025004972000002
Figure 2025004972000003
試験例2 餃子
1)材料
普通小麦粉(準強力粉)
もち性小麦粉(もち姫)
α化モチ性小麦粉A(実施例1)
α化普通小麦粉:アルファフラワーDP(フレッシュ・フード・サービス(株))
食塩:並塩
2)餃子の製造
表4記載の原料粉と練水を混合し、ミキシングして生地を調製した。得られた生地を圧延及び切断して、厚さ約0.9mm、直径約90mmの餃子皮を製造した。製造した餃子皮の上に、皮1枚につき約15gの餃子具材を載せ、常法に従って具材を皮で包み込んで生餃子を製造した。生餃子製造の際に、生地の二次加工性を試験例1と同様の手順で評価した。
製造した生餃子を蒸し器で3分間蒸した後、油をひいたフライパンで加熱して焼き目を付けた。調理した餃子を6個ずつ容器に入れて5℃で24時間保管した後、電子レンジで1600W25秒再加熱した。再加熱した餃子を40℃に冷ました後、皮の食感(弾性)及び経時耐性を、試験例1と同様の手順で評価した。結果を表4に示す。
Figure 2025004972000004

Claims (12)

  1. α化モチ性小麦粉を、穀粉類及び澱粉類の総質量中1~30質量%含有する麺類用ミックス。
  2. さらに加工澱粉を、前記穀粉類及び澱粉類の総質量中5~45質量%含有する、請求項1記載のミックス。
  3. 前記穀粉類及び澱粉類の総質量中における、前記α化モチ性小麦粉を含む小麦粉の総含有量が50質量%以上である、請求項1記載のミックス。
  4. 前記穀粉類及び澱粉類の総含有量が80質量%以上である、請求項1記載のミックス。
  5. 前記α化モチ性小麦粉のα化度が80%以上である、請求項1記載のミックス。
  6. 前記α化モチ性小麦粉が、原料となるモチ性小麦粉100質量部に水10~65質量部を加え、加熱することにより製造されたものである、請求項1記載のミックス。
  7. 前記麺類が、冷凍調理済み麺類、冷蔵調理済み麺類又は麺皮類である、請求項1記載のミックス。
  8. 請求項1~7のいずれか1項記載の麺類用ミックスを用いる麺類の製造方法。
  9. モチ性小麦粉100質量部に水10~65質量部を加え、加熱してα化モチ性小麦粉を製造することを含む、麺類用小麦粉の製造方法。
  10. 前記α化モチ性小麦粉のα化度が80%以上である、請求項9記載の方法。
  11. 前記加熱が80~160℃で15秒~60分間の加熱である、請求項9記載の方法。
  12. 前記加熱がエクストルーダーによる加熱である、請求項9記載の方法。
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